図面 (/)

技術 光学装置及び表示装置

出願人 ソニー株式会社
発明者 奥貴司阿久津克之町田暁夫鈴木伸洋吉田卓司
出願日 2015年11月25日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2016-561905
公開日 2017年9月7日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 WO2016-084831
状態 特許登録済
技術分野 テレビジョン受像機の構造の細部 その他の光学系・装置、色の干渉・色の制御
主要キーワード 二等分点 仮想矩形 正射影像 最小単位領域 クラウドコンピュータ 照度測定値 参照レーザ光 比較演算回路
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月7日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題・解決手段

本発明は、観察者が眺める画像の明るさが明るく、しかも、画像の明るさが出来る限り均一である表示装置を提供することを目的とする。 本発明の表示装置は、フレーム(10)及び画像表示装置(100)を備えており、画像表示装置(100)は、画像形成装置(111)及び光学装置(120)を備えており、光学装置(120)は、導光板(121)、第1のホログラム回折格子(131)及び第2のホログラム回折格子(135)から構成された第1偏向手段(130)、及び、第3のホログラム回折格子(141)から構成された第2偏向手段(140)を備えており、第1のホログラム回折格子(131)、第2のホログラム回折格子(135)、第3のホログラム回折格子(141)のスラント角及びピッチは所定の関係を満足する。

概要

背景

画像形成装置によって形成された2次元画像虚像光学系により拡大虚像として観察者に観察させるために、ホログラム回折格子を用いた虚像表示装置画像表示装置)が周知である。概念図を図46に示すように、この画像表示装置1100は、基本的には、画像を表示する画像形成装置1111と、コリメート光学系1112と、画像形成装置1111に表示された光が入射され、観察者の瞳21へと導く光学装置導光手段)1120とを備えている。光学装置1120は、導光板1121と、導光板1121に設けられたホログラム回折格子から成る第1偏向手段1130及び第2偏向手段1140を備えている。そして、コリメート光学系1112には画像形成装置1111の各画素から出射された光が入射され、コリメート光学系1112によって導光板1121へ入射する角度の異なる複数の平行光が生成され、導光板1121に入射される。導光板1121の第2面1123から、平行光が入射され、出射される。そして、導光板1121の第1面1122に、第1偏向手段1130及び第2偏向手段1140が取り付けられている。尚、参照番号1150は反射型空間光変調装置を示し、参照番号1151は液晶表示装置(LCD)を示し、参照番号1152は偏光ビームスプリッターを示し、参照番号1153は光源を示す。

観察者が眺める画像の明るさが明るいこと、画像の明るさが出来る限り均一であることは、このような虚像表示装置において要求される重要な特性である。そして、このような要求を満足し得る虚像表示装置が、例えば、特許5119667号から周知である。

概要

本発明は、観察者が眺める画像の明るさが明るく、しかも、画像の明るさが出来る限り均一である表示装置を提供することを目的とする。 本発明の表示装置は、フレーム(10)及び画像表示装置(100)を備えており、画像表示装置(100)は、画像形成装置(111)及び光学装置(120)を備えており、光学装置(120)は、導光板(121)、第1のホログラム回折格子(131)及び第2のホログラム回折格子(135)から構成された第1偏向手段(130)、及び、第3のホログラム回折格子(141)から構成された第2偏向手段(140)を備えており、第1のホログラム回折格子(131)、第2のホログラム回折格子(135)、第3のホログラム回折格子(141)のスラント角及びピッチは所定の関係を満足する。

目的

従って、本開示の目的は、観察者が眺める画像の明るさが明るく、しかも、画像の明るさが出来る限り均一であるといった要求を満足し得る表示装置、及び、係る表示装置に用いられる光学装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

(a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、(b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、(c)導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、を備えており、第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、第2偏向手段は、第3のホログラム回折格子から構成されており、第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成されており、第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成されており、第3のホログラム回折格子は、内部に第3の干渉縞が形成されており、φ2<φ3<φ1、及び、P1=P3=P2の関係を満足する光学装置。ここで、φ1:第1の干渉縞のスラント角φ2:第2の干渉縞のスラント角φ3:第3の干渉縞のスラント角P1:第1の干渉縞のピッチP2:第2の干渉縞のピッチP3:第3の干渉縞のピッチである。

請求項2

0.7度≦|φ2−φ1|≦4.7度を満足する請求項1に記載の光学装置。

請求項3

(a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、(b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、(c)導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、を備えており、第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、第2偏向手段は、第3のホログラム回折格子から構成されており、第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成されており、第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成されており、第3のホログラム回折格子は、内部に第3の干渉縞が形成されており、λ2<λ3<λ1の関係を満足する光学装置。ここで、λ1:導光板に入射され、第1のホログラム回折格子によって偏向される光のピーク波長λ2:導光板に入射され、第2のホログラム回折格子によって偏向される光のピーク波長λ3:第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子によって偏向され、導光板の内部を全反射により伝播し、第3のホログラム回折格子によって偏向される光 のピーク波長である。

請求項4

0nm<|λ3−λ1|≦40nm、及び、0nm<|λ2−λ3|≦40nmを満足する請求項3に記載の光学装置。

請求項5

第1のホログラム回折格子の回折効率をη1、第2のホログラム回折格子の回折効率をη2、第3のホログラム回折格子の回折効率をη3としたとき、η1/η3≧1.0、及び、η2/η3≧1.0を満足する請求項3に記載の光学装置。

請求項6

第1のホログラム回折格子の回折効率をη1、第2のホログラム回折格子の回折効率をη2としたとき、η1>η2を満足する請求項3に記載の光学装置。

請求項7

第1のホログラム回折格子の厚さをT1、第2のホログラム回折格子の厚さをT2、第3のホログラム回折格子の厚さをT3としたとき、1.0μm≦T1,T2≦10μm、及び、T1≧T3,T2≧T3を満足する請求項3に記載の光学装置。

請求項8

T3≦1.6μmを満足する請求項7に記載の光学装置。

請求項9

第1のホログラム回折格子の厚さをT1、第2のホログラム回折格子の厚さをT2としたとき、T1>T2を満足する請求項3に記載の光学装置。

請求項10

第1の干渉縞のピッチをP1、スラント角をφ1、第2の干渉縞のピッチをP2、スラント角をφ2としたとき、P1=P2、及び、φ1≠φ2を満足する請求項3に記載の光学装置。

請求項11

第3の干渉縞のピッチをP3、スラント角をφ3としたとき、φ2<φ3<φ1、及び、P1=P2=P3を満足する請求項10に記載の光学装置。

請求項12

第3のホログラム回折格子において、第1偏向手段に近い所に位置する領域よりも、第1偏向手段に遠い所に位置する領域の方が、高い回折効率を有する請求項3に記載の光学装置。

請求項13

第3のホログラム回折格子において、第1偏向手段に近い所に位置する領域よりも、第1偏向手段に遠い所に位置する領域の方が、厚さが厚い請求項3に記載の光学装置。

請求項14

第3のホログラム回折格子の厚さは、階段状に変化する請求項13に記載の光学装置。

請求項15

第3のホログラム回折格子は、第1偏向手段に近い方に位置する第3Aのホログラム回折格子、及び、第1偏向手段から遠い方に位置する第3Bのホログラム回折格子から構成されており、第3Aのホログラム回折格子の厚さをT3A、第3Bのホログラム回折格子の厚さをT3Bとしたとき、T3B>T3Aを満足する請求項13に記載の光学装置。

請求項16

光が入射される面を導光板の第2面、第2面と対向する導光板の面を第1面としたとき、第3Aのホログラム回折格子及び第3Bのホログラム回折格子は導光板の第1面又は第2面に配置されている請求項15に記載の光学装置。

請求項17

光が入射される面を導光板の第2面、第2面と対向する導光板の面を第1面としたとき、第3Aのホログラム回折格子は導光板のいずれか一方の面に配置され、第3Bのホログラム回折格子は導光板の他方の面に配置されている請求項15に記載の光学装置。

請求項18

第3Aのホログラム回折格子の導光板への正射影像と、第3Bのホログラム回折格子の導光板への正射影像とは、これらの正射影像が相互に対向する境界部で重なっている請求項17に記載の光学装置。

請求項19

ピーク波長λ1を有する入射光は、中心画角に対応する入射光において、第2のホログラム回折格子よりも第1のホログラム回折格子によって主に回折され、ピーク波長λ2を有する入射光は、中心画角に対応する入射光において、第1のホログラム回折格子よりも第2のホログラム回折格子によって主に回折される請求項1又は請求項3に記載の光学装置。

請求項20

第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、第1の干渉縞形成領域の外側にアライメントマークが設けられており、第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、第2の干渉縞形成領域の外側にアライメントマークが設けられている請求項1又は請求項3に記載の光学装置。

請求項21

第1のホログラム回折格子は、導光板の一方の面に配設されており、第2のホログラム回折格子は、導光板の一方の面に対向する他方の面に配設されている請求項1又は請求項3に記載の光学装置。

請求項22

(イ)観察者の頭部に装着されるフレーム、及び、(ロ)フレームに取り付けられた画像表示装置、を備えた表示装置であって、画像表示装置は、(A)画像形成装置、及び、(B)画像形成装置から出射された光が入射され、出射される光学装置、を備えており、光学装置は、(a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、(b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、(c)導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、を備えており、第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、第2偏向手段は、第3のホログラム回折格子から構成されており、第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成されており、第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成されており、第3のホログラム回折格子は、内部に第3の干渉縞が形成されており、φ2<φ3<φ1、及び、P1=P3=P2の関係を満足する表示装置。ここで、φ1:第1の干渉縞のスラント角φ2:第2の干渉縞のスラント角φ3:第3の干渉縞のスラント角P1:第1の干渉縞のピッチP2:第2の干渉縞のピッチP3:第3の干渉縞のピッチである。

請求項23

第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子によって偏向され、導光板の内部を全反射により伝播し、第3のホログラム回折格子によって偏向される光のピーク波長をλ3としたとき、画像形成装置は、ピーク波長λ3を有する光を出射する光源を備えている請求項22に記載の表示装置。

請求項24

(イ)観察者の頭部に装着されるフレーム、及び、(ロ)フレームに取り付けられた画像表示装置、を備えた表示装置であって、画像表示装置は、(A)画像形成装置、及び、(B)画像形成装置から出射された光が入射され、出射される光学装置、を備えており、光学装置は、(a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、(b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、(c)導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、を備えており、第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、第2偏向手段は、第3のホログラム回折格子から構成されており、第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成されており、第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成されており、第3のホログラム回折格子は、内部に第3の干渉縞が形成されており、λ2<λ3<λ1の関係を満足する表示装置。ここで、λ1:導光板に入射され、第1のホログラム回折格子によって偏向される光のピーク波長λ2:導光板に入射され、第2のホログラム回折格子によって偏向される光のピーク波長λ3:第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子によって偏向され、導光板の内部を全反射により伝播し、第3のホログラム回折格子によって偏向される光 のピーク波長である。

請求項25

画像形成装置は、ピーク波長λ3を有する光を出射する光源を備えている請求項24に記載の表示装置。

請求項26

(イ)観察者の頭部に装着されるフレーム、及び、(ロ)フレームに取り付けられた画像表示装置、を備えた表示装置であって、画像表示装置は、(A)画像形成装置、及び、(B)画像形成装置から出射された光が入射され、出射される光学装置、を備えており、光学装置は、(a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、(b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、(c)導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、を備えており、画像形成装置は、ピーク波長λLS-1を有する第1の光源、及び、ピーク波長λLS-2を有する第2の光源を備えており、画像形成装置は、第1の光源からの光及び第2の光源からの光に基づき画像を形成する表示装置。

請求項27

0nm<|λLS-2−λLS-1|≦60nmを満足する請求項26に記載の表示装置。

請求項28

画像表示装置は、第1の光源からの光の強度及び第2の光源からの光の強度を制御する請求項26に記載の表示装置。

技術分野

0001

本開示は、光学装置、及び、係る光学装置を備えた表示装置に関し、より具体的には、例えば、頭部装着型ディスプレイ(HMD,Head Mounted Display)として用いられる表示装置、及び、係る表示装置に用いられる光学装置に関する。

背景技術

0002

画像形成装置によって形成された2次元画像虚像光学系により拡大虚像として観察者に観察させるために、ホログラム回折格子を用いた虚像表示装置画像表示装置)が周知である。概念図を図46に示すように、この画像表示装置1100は、基本的には、画像を表示する画像形成装置1111と、コリメート光学系1112と、画像形成装置1111に表示された光が入射され、観察者の瞳21へと導く光学装置(導光手段)1120とを備えている。光学装置1120は、導光板1121と、導光板1121に設けられたホログラム回折格子から成る第1偏向手段1130及び第2偏向手段1140を備えている。そして、コリメート光学系1112には画像形成装置1111の各画素から出射された光が入射され、コリメート光学系1112によって導光板1121へ入射する角度の異なる複数の平行光が生成され、導光板1121に入射される。導光板1121の第2面1123から、平行光が入射され、出射される。そして、導光板1121の第1面1122に、第1偏向手段1130及び第2偏向手段1140が取り付けられている。尚、参照番号1150は反射型空間光変調装置を示し、参照番号1151は液晶表示装置(LCD)を示し、参照番号1152は偏光ビームスプリッターを示し、参照番号1153は光源を示す。

0003

観察者が眺める画像の明るさが明るいこと、画像の明るさが出来る限り均一であることは、このような虚像表示装置において要求される重要な特性である。そして、このような要求を満足し得る虚像表示装置が、例えば、特許5119667号から周知である。

先行技術

0004

特許5119667号

発明が解決しようとする課題

0005

従来の表示装置における光学装置に入射する光と観察者が観察する画像の明るさとの関係を説明するための模式的な図を、図43A、図43B及び図43Cに示す。尚、図43A、図43B及び図43Cにおいて、光学装置1120に入射する光の光スペクトル曲線「A」で示し、第1偏向手段1130へ入射する光の波長に対する回折効率の変化を曲線「E」で示し、『回折効率変化曲線』Eと呼ぶ。ところで、観察者が眺める画像の明るさを明るくしようとした場合、通常、ホログラム回折格子から成る第1偏向手段1130の厚さを厚くして、第1偏向手段1130の回折効率を高くする。しかしながら、このような方策を採用した場合、回折効率変化曲線Eは鋭いピークを有するようになる。ホログラム回折格子から成る第1偏向手段1130の厚さが薄く、第1偏向手段1130の回折効率が低い場合の回折効率変化曲線を、図43Aにおいて曲線「F」で示す。そして、第1偏向手段1130へ入射する光のピーク波長をλLS-0としたとき、図46光線LBCにおいて、回折効率変化曲線Eのピークと波長λLS-0とが一致するように光学装置1120を設計する。光線LBCは、画像の中心からの光線(画角0度、即ち、中心画角の光線)を示し、観察者の瞳21の光軸に一致した光線である。然るに、このような光学装置1120では、図46の光線LBLあるいは光線LBRに関して、回折効率変化曲線Eのピークは波長λLS-0から外れてしまう(図43B及び図43C参照)。ここで、図43A、図43B及び図43Cにおいて、斜線を付した領域が、光学装置1120に入射する光の観察者が眺める画像の明るさに寄与する部分である。従って、以上の結果として、観察者が眺める画像の明るさが、画像右側と画像中央と画像左側とで大きく変化し、画像の明るさが出来る限り均一であることといった要求を満足することができなくなる。

0006

従って、本開示の目的は、観察者が眺める画像の明るさが明るく、しかも、画像の明るさが出来る限り均一であるといった要求を満足し得る表示装置、及び、係る表示装置に用いられる光学装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記の目的を達成するための本開示の第1の態様あるいは第2の態様に係る光学装置は、 (a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、 (b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、 (c)導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、を備えており、 第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、 第2偏向手段は、第3のホログラム回折格子から構成されており、 第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成されており、 第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成されており、 第3のホログラム回折格子は、内部に第3の干渉縞が形成されている。ここで、「全反射」という用語は、内部全反射、あるいは、導光板内部における全反射を意味する。以下においても同様である。

0008

そして、本開示の第1の態様に係る光学装置にあっては、φ2<φ3<φ1、及び、P1=P3=P2の関係を満足する。ここで、φ1:第1の干渉縞のスラント角φ2:第2の干渉縞のスラント角φ3:第3の干渉縞のスラント角P1:第1の干渉縞のピッチP2:第2の干渉縞のピッチP3:第3の干渉縞のピッチである。

0009

また、本開示の第2の態様に係る光学装置にあっては、λ2<λ3<λ1の関係を満足する。ここで、λ1:導光板に入射され、第1のホログラム回折格子によって偏向される光のピーク波長λ2:導光板に入射され、第2のホログラム回折格子によって偏向される光のピーク波長λ3:第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子によって偏向され、導光板の内部を全反射により伝播し、第3のホログラム回折格子によって偏向される光 のピーク波長である。

0010

上記の目的を達成するための本開示の第1の態様、第2の態様あるいは第3の態様に係る表示装置は、 (イ)観察者の頭部に装着されるフレーム、及び、 (ロ)フレームに取り付けられた画像表示装置、を備えた表示装置であって、 画像表示装置は、 (A)画像形成装置、及び、 (B)画像形成装置から出射された光が入射され、出射される光学装置、を備えている。

0011

そして、本開示の第1の態様に係る表示装置において、光学装置は本開示の第1の態様に係る光学装置から成り、本開示の第2の態様に係る表示装置において、光学装置は本開示の第2の態様に係る光学装置から成る。

0012

また、本開示の第3の態様に係る表示装置において、光学装置は、 (a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、 (b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、 (c)導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、を備えており、画像形成装置は、ピーク波長λLS-1を有する第1の光源、及び、ピーク波長λLS-2を有する第2の光源を備えており、 画像形成装置は、第1の光源からの光及び第2の光源からの光に基づき画像を形成する。

発明の効果

0013

本開示の第1の態様に係る光学装置あるいは本開示の第1の態様に係る表示装置にあっては、3つのホログラム回折格子の有する干渉縞のスラント角及びピッチの関係が規定されており、本開示の第2の態様に係る光学装置あるいは本開示の第2の態様に係る表示装置にあっては、3つのホログラム回折格子によって偏向される光のピーク波長の関係が規定されている。また、本開示の第3の態様に係る表示装置にあっては、画像形成装置は2つの光源を備えており、これらの光源からの光に基づき画像を形成する。それ故、観察者が眺める画像の明るさを明るくし、しかも、画像の明るさを出来る限り均一にすることができる。尚、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また、付加的な効果があってもよい。

図面の簡単な説明

0014

図1は、実施例1の表示装置における画像表示装置の概念図である。
図2は、実施例1の表示装置を上方から眺めた模式図である。
図3は、実施例1の表示装置を正面から眺めた模式図である。
図4A及び図4Bは、それぞれ、実施例1の表示装置を側方から眺めた模式図、及び、画像表示装置を構成する導光板における光の伝播を模式的に示す図である。
図5は、反射型体積ホログラム回折格子の一部を拡大して示す模式的な断面図である。
図6は、実施例2の表示装置における画像表示装置の概念図である。
図7は、実施例3の表示装置を正面から眺めた模式図である。
図8は、実施例3の表示装置(但し、フレームを除去したと想定したときの状態)を正面から眺めた模式図である。
図9は、実施例3の表示装置を上方から眺めた模式図である。
図10は、実施例3の表示装置を観察者の頭部に装着した状態を上方から眺めた図(但し、画像表示装置のみを示し、フレームの図示は省略)である。
図11は、実施例4の表示装置を正面から眺めた模式図である。
図12は、実施例4の表示装置(但し、フレームを除去したと想定したときの状態)を正面から眺めた模式図である。
図13は、実施例4の表示装置を上方から眺めた模式図である。
図14は、実施例5の表示装置における画像表示装置の概念図である。
図15は、ホログラム回折格子の回折効率と半値幅膜厚依存の関係を示すグラフである。
図16A、図16B、図16C、図16D、図16E及び図16Fは、実施例6の表示装置における光学装置の概念図である。
図17は、実施例7の表示装置における画像表示装置の概念図である。
図18は、実施例7の表示装置の変形例における画像表示装置の概念図である。
図19は、実施例8の表示装置における画像表示装置の概念図である。
図20は、実施例8の表示装置を上方から眺めた模式図である。
図21は、実施例8の表示装置を側方から眺めた模式図である。
図22は、実施例8の表示装置における画像表示装置の変形例の概念図である。
図23は、実施例9の表示装置における画像表示装置の概念図である。
図24は、実施例9の表示装置を上方から眺めた模式図である。
図25A及び図25Bは、それぞれ、実施例9の表示装置を側方から眺めた模式図、及び、実施例9の表示装置における光学装置及び調光装置の部分を正面から眺めた模式図である。
図26A及び図26Bは、実施例9の表示装置における調光装置の模式的な断面図、及び、調光装置の模式的な正面図である。
図27A、図27B及び図27Cは、調光装置の虚像投影領域の変化等を模式的に示す図である。
図28は、光学装置に形成される虚像に外接する仮想矩形と、調光装置の虚像投影領域の矩形形状とを、模式的に示す図である。
図29A及び図29Bは、それぞれ、実施例10の表示装置を上方から眺めた模式図、及び、環境照度測定センサを制御する回路の模式図である。
図30A及び図30Bは、それぞれ、実施例11の表示装置を上方から眺めた模式図、及び、透過光照度測定センサを制御する回路の模式図である。
図31A及び図31Bは、実施例12の表示装置における導光板を観察者とは反対側から眺めた模式図、及び、観察者と同じ側から眺めた模式図である。
図32A及び図32Bは、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との位置合わせを説明するための導光板等の模式的な一部平面図である。
図33A及び図33Bは、図32A及び図32Bに図示した例の変形例における第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との位置合わせを説明するための導光板等の模式的な一部平面図である。
図34A及び図34Bは、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との位置合わせを説明するための導光板等の模式的な一部断面図である。
図35は、実施例1〜実施例12での使用に適した画像形成装置の変形例の概念図である。
図36は、実施例1〜実施例12での使用に適した画像形成装置の別の変形例を示す概念図である。
図37は、実施例1〜実施例12での使用に適した画像形成装置の更に別の変形例を示す概念図である。
図38は、実施例1〜実施例12での使用に適した画像形成装置の更に別の変形例を示す概念図である。
図39は、実施例1〜実施例12での使用に適した画像形成装置の更に別の変形例を示す概念図である。
図40A、図40B及び図40Cは、実施例1の表示装置における光学装置に入射する光と観察者が観察する画像の明るさとの関係を説明するための模式的な図である。
図41は、実施例1及び従来の表示装置における画角と重心波長の関係を求めたグラフである。
図42A、図42B及び図42Cは、実施例7の表示装置における光学装置に入射する光と観察者が観察する画像の明るさとの関係を説明するための模式的な図である。
図43A、図43B及び図43Cは、従来の表示装置における光学装置に入射する光と観察者が観察する画像の明るさとの関係を説明するための模式的な図である。
図44Aは、感光材料層エネルギー線照射し、次いで、加熱したときの再生中心波長回折中心波長)が「A」の状態から「B」の状態へとシフトする状態を示すグラフであり、図44Bは、エネルギー線の照射量と加熱後のスラント角の変化量の関係を示すグラフである。
図45は、フォトポリマー層を、2層、積層して得られる回折格子部材の波長と効率の関係を模式的に示す図である。
図46は、従来の虚像表示装置における画像表示装置の概念図である。

0015

以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。1.本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置、本開示の第1の態様〜第3の態様に係る表示装置、全般に関する説明2.実施例1(本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置、本開示の第1の態様〜第2の態様に係る表示装置)3.実施例2(実施例1の変形)4.実施例3(実施例1の別の変形)5.実施例4(実施例1の更に別の変形)6.実施例5(実施例1〜実施例4の変形)7.実施例6(実施例1〜実施例5の変形)8.実施例7(本開示の第3の態様に係る表示装置)9.実施例8(実施例1〜実施例7の変形)10.実施例9(実施例1〜実施例8の変形)11.実施例10(実施例9の変形)12.実施例11(実施例9の別の変形)13.実施例12(実施例1〜実施例11の変形)14.その他

0016

〈本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置、本開示の第1の態様〜第3の態様に係る表示装置、全般に関する説明〉 本開示の第1の態様に係る表示装置において、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子によって偏向され、導光板の内部を全反射により伝播し、第3のホログラム回折格子によって偏向される光のピーク波長をλ3としたとき、画像形成装置は、限定するものではないが、ピーク波長λ3を有する光を出射する光源を備えている形態とすることが好ましい。また、本開示の第2の態様に係る表示装置において、画像形成装置は、限定するものではないが、ピーク波長λ3を有する光を出射する光源を備えている形態とすることが好ましい。

0017

また、本開示の第3の態様に係る表示装置において、0nm<|λLS-2−λLS-1|≦60nmを満足することが好ましく、このような形態を含む本開示の第3の態様に係る表示装置において、画像表示装置は、第1の光源からの光の強度及び第2の光源からの光の強度を制御する形態とすることが好ましい。このような形態を採用することで、第1の光源及び第2の光源から出射される光の光強度にバラツキがあったとしても、バラツキを無くすように制御することができるし、あるいは又、光学装置に入射する光の合成光スペクトルの制御を行うことができる。更に、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子の製造ばらつきによって生じる画像の輝度バランスが最適になるように調整することも可能となる。

0018

本開示の第1の態様に係る光学装置、あるいは、本開示の第1の態様に係る表示装置における光学装置(以下、これらの光学装置を総称して、『本開示の第1の態様に係る光学装置等』と呼ぶ場合がある)にあっては、限定するものではないが、0.7度≦|φ2−φ1|≦4.7度を満足する形態とすることが好ましい。

0019

本開示の第2の態様に係る光学装置、あるいは、本開示の第2の態様に係る表示装置における光学装置(以下、これらの光学装置を総称して、『本開示の第2の態様に係る光学装置等』と呼ぶ場合がある)にあっては、0nm<|λ3−λ1|≦40nm、及び、0nm<|λ2−λ3|≦40nmを満足する形態とすることが好ましい。

0020

上記の好ましい形態を含む本開示の第2の態様に係る光学装置等において、第1のホログラム回折格子の回折効率をη1、第2のホログラム回折格子の回折効率をη2、第3のホログラム回折格子の回折効率をη3としたとき、η1/η3≧1.0、η2/η3≧1.0好ましくは、η1/η3>1.0、η2/η3>1.0を満足する形態とすることができる。第3のホログラム回折格子の回折効率を、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子の回折効率以下、好ましくは、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子の回折効率よりも低くすることで、導光板の軸線方向に沿って観察者が観察する画像の一層の均質化を図ることができる。η3の値は、η3≦0.25を満たすことがより望ましい。η1の値とη2の値は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。後者の場合、η1>η2であることが好ましい。尚、回折効率とは、ホログラム回折格子に入射する光の光強度をI0、ホログラム回折格子によって回折される+1次の回折光の光強度をI1としたとき、I1/I0で表される。以上の規定は、本開示の第1の態様に係る光学装置等に適用することもできる。

0021

更には、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第2の態様に係る光学装置等において、第1のホログラム回折格子の厚さをT1、第2のホログラム回折格子の厚さをT2、第3のホログラム回折格子の厚さをT3としたとき、1.0μm≦T1,T2≦10μm、及び、T1≧T3,T2≧T3、好ましくは、T1>T3,T2>T3を満足する形態とすることができる。第3のホログラム回折格子の厚さを、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子の厚さ以下、好ましくは、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子の厚さよりも薄くすることで、導光板の軸線方向に沿って観察者が観察する画像の一層の均質化を図ることができる。T3の値は、T3≦2.0μm好ましくは、T3≦1.6μmを満たすことがより望ましい。T1の値とT2の値は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。後者の場合、T1>T2であることが好ましい。以上の規定は、本開示の第1の態様に係る光学装置等に適用することもできる。

0022

更には、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第2の態様に係る光学装置等において、第1の干渉縞のピッチをP1、スラント角をφ1、第2の干渉縞のピッチをP2、スラント角をφ2としたとき、φ1≠φ2、及び、P1=P2を満足する形態とすることができ、この場合、第3の干渉縞のピッチをP3、スラント角をφ3としたとき、φ2<φ3<φ1、及び、P1=P2=P3を満足する形態とすることができる。

0023

光が入射される面を導光板の第2面、第2面と対向する導光板の面を第1面としたとき、第1のホログラム回折格子は導光板の第1面に配置され、第2のホログラム回折格子は導光板の第2面に配置される形態とすることができるし、第1のホログラム回折格子は導光板の第2面に配置され、第2のホログラム回折格子は導光板の第1面に配置される形態とすることもできる。第3のホログラム回折格子は、導光板の第1面に配置されてもよいし、導光板の第2面に配置されてもよい。尚、画像形成装置と対向する導光板の面を導光板の第2面とし、導光板の第2面と対向する導光板の第1面とする。導光板の第2面側に画像形成装置及び観察者が位置する。但し、導光板の第2面側に画像形成装置を位置させ、導光板の第1面側に観察者を位置させてもよい。

0024

更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置等にあっては、 第3のホログラム回折格子において、第1偏向手段に近い所に位置する領域よりも、第1偏向手段に遠い所に位置する領域の方が、高い回折効率を有する形態とすることができる。あるいは又、 第3のホログラム回折格子において、第1偏向手段に近い所に位置する領域よりも、第1偏向手段に遠い所に位置する領域の方が、厚さが厚い形態とすることができる。このような構成を採用することで、導光板の軸線方向に沿って観察者が観察する画像の更に一層の均質化を図ることができる。そして、この場合、第3のホログラム回折格子の厚さの変化を、階段状とすることもできるし、次第に厚さが増加する状態(連続的に厚さが変化する状態)とすることもできる。また、これらの場合、第3のホログラム回折格子全体において、スラント角は変化せず、一定であることが望ましい。

0025

具体的には、第3のホログラム回折格子は、第1偏向手段に近い方に位置する第3Aのホログラム回折格子、及び、第1偏向手段から遠い方に位置する第3Bのホログラム回折格子から構成されており、 第3Aのホログラム回折格子の回折効率をη3A、第3Bのホログラム回折格子の回折効率をη3Bとしたとき、η3B>η3Aを満足する形態とすることができ、あるいは又、 第3Aのホログラム回折格子の厚さをT3A、第3Bのホログラム回折格子の厚さをT3Bとしたとき、T3B>T3Aを満足する形態とすることができる。そして、これらの場合、光が入射される面を導光板の第2面、第2面と対向する導光板の面を第1面としたとき、第3Aのホログラム回折格子及び第3Bのホログラム回折格子は導光板の第1面に配置されている構成とすることができ、あるいは又、第3Aのホログラム回折格子及び第3Bのホログラム回折格子は導光板の第2面に配置されている構成とすることができ、あるいは又、第3Aのホログラム回折格子は導光板の第2面に配置され、第3Bのホログラム回折格子は導光板の第1面に配置されている構成とすることができ、あるいは又、第3Aのホログラム回折格子は導光板の第1面に配置され、第3Bのホログラム回折格子は導光板の第2面に配置されている構成とすることができる。但し、第3のホログラム回折格子は、2つのホログラム回折格子から構成することに限定されるものではなく、3つ以上のホログラム回折格子から構成することもできる。第3のホログラム回折格子を2以上のホログラム回折格子から構成し、一方のホログラム回折格子(あるいは一方のホログラム回折格子群)を導光板の第1面に配置し、他方のホログラム回折格子(あるいは他方のホログラム回折格子群)を導光板の第2面に配置する場合、一方のホログラム回折格子(あるいは一方のホログラム回折格子群)の導光板への正射影像と、他方のホログラム回折格子(あるいは他方のホログラム回折格子群)の導光板への正射影像とは、これらの正射影像が隙間の無い状態であってもよいし、これらの正射影像が相互に対向する境界部で重なっていてもよい。また、これらの場合、第3Aのホログラム回折格子のスラント角と第3Bのホログラム回折格子のスラント角とは同じであることが望ましい。

0026

更には、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置等において、ピーク波長λ1を有する入射光は、中心画角に対応する入射光において、第2のホログラム回折格子よりも第1のホログラム回折格子によって(主に)回折され、ピーク波長λ2を有する入射光は、中心画角に対応する入射光において、第1のホログラム回折格子よりも第2のホログラム回折格子によって(主に)回折される構成とすることができる。

0027

更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置等において、 第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、第1の干渉縞形成領域の外側にアライメントマークが設けられており、 第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、第2の干渉縞形成領域の外側にアライメントマークが設けられている形態とすることができる。

0028

更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置等において、 第1のホログラム回折格子は、導光板の一方の面に配設されており、 第2のホログラム回折格子は、導光板の一方の面に対向する他方の面に配設されている構成とすることができる。このような構成とすることで、即ち、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子とを離間して配置することで、第1のホログラム回折格子によって回折された光が第2のホログラム回折格子に入射したり、第2のホログラム回折格子によって回折された光が第1のホログラム回折格子に入射する可能性が低くなり、所謂迷光の発生を防止することができる。但し、このような構成に限定するものではなく、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子は、積層された状態で、あるいは、隙間を開けた状態で、導光板の一方の面あるいは他方の面に配設されている構成とすることもできる。尚、第3のホログラム回折格子は、導光板の一方の面に配設されていてもよいし、導光板の他方の面に配設されていてもよい。

0029

本開示の第3の態様に係る表示装置において、第1偏向手段及び第2偏向手段は、ホログラム回折格子から構成されている形態とすることができる。

0030

以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置等、本開示の第3の態様に係る表示装置における光学装置を総称して、以下、『本開示の光学装置等』と呼ぶ場合がある。また、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第3の態様に係る表示装置を総称して、以下、『本開示の表示装置等』と呼ぶ場合がある。

0031

本開示の光学装置等において、ホログラム回折格子は、反射型のホログラム回折格子から成る構成とすることができるし、あるいは又、透過型のホログラム回折格子から成る構成とすることができるし、あるいは又、或るホログラム回折格子は反射型のホログラム回折格子から成り、残りのホログラム回折格子は透過型のホログラム回折格子から成る構成とすることができる。ホログラム回折格子においては、入射された光が回折反射される。尚、反射型のホログラム回折格子として、反射型体積ホログラム回折格子を挙げることができる。反射型体積ホログラム回折格子とは、+1次の回折光のみを回折反射するホログラム回折格子を意味する。そして、第1偏向手段においては、導光板に入射された複数の平行光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された複数の平行光の少なくとも一部が回折反射される。一方、第2偏向手段においては、導光板の内部を全反射により伝播した平行光が複数回に亙り回折反射され、導光板から平行光の状態で出射される。

0032

本開示の表示装置等によって、表示装置の軽量化、小型化を図ることができるし、表示装置装着時の不快感を大幅に軽減させることが可能となり、更には、製造コストダウンを図ることも可能となる。本開示の表示装置等によって、例えば、頭部装着型ディスプレイ(HMD,Head Mounted Display)を構成することができる。

0033

本開示の表示装置等において、光学装置を透過型あるいは半透過型シースルー型)とすることができる。具体的には、少なくとも観察者の瞳に対向する光学装置の部分(より具体的には、第2偏向手段)を透過あるいは半透過(シースルー)とし、光学装置のこの部分を通して外景を眺めることができる。表示装置は、画像表示装置を1つ備えていてもよいし(片眼型)、2つ備えていてもよい(両眼型)。

0034

本明細書において、「半透過」という用語を用いる場合があるが、入射する光の1/2(50%)を透過し、あるいは反射することを意味するのではなく、入射する光の一部を透過し、残部を反射するといった意味で用いている。

0035

本開示の光学装置等あるいは本開示の表示装置等によって、単色(例えば、緑色)の画像表示を行うことができる。そして、この場合、例えば、画角を例えば二分割(より具体的には、例えば二等分割)して、回折格子部材は、二分割された画角群のそれぞれに対応する2つの回折格子部材が積層されて成る構成とすることができる。また、カラーの画像表示を行う場合、回折格子部材を、異なるP種類(例えば、P=3であり、赤色、緑色、青色の3種類)の波長帯域(あるいは、波長)を有するP種類の光の回折反射に対応させるために、反射型体積ホログラム回折格子から成るP層回折格子層が積層されて成る構成とすることができる。各回折格子層には1種類の波長帯域(あるいは、波長)に対応する干渉縞が形成されている。あるいは又、異なるP種類の波長帯域(あるいは、波長)を有するP種類の光の回折反射に対応するために、1層の回折格子層から成る回折格子部材にP種類の干渉縞が形成されている構成とすることもできる。あるいは又、第1導光板に、赤色の波長帯域(あるいは、波長)を有する光を回折反射させるホログラム回折格子を配し、第2導光板に、緑色の波長帯域(あるいは、波長)を有する光を回折反射させるホログラム回折格子を配し、第3導光板に、青色の波長帯域(あるいは、波長)を有する光を回折反射させるホログラム回折格子を配し、これらの第1導光板、第2導光板及び第3導光板を隙間を開けて積層する構造を採用してもよい。あるいは又、第1導光板に、赤色の波長帯域(あるいは、波長)を有する光を回折反射させるホログラム回折格子、緑色の波長帯域(あるいは、波長)を有する光を回折反射させるホログラム回折格子、及び、青色の波長帯域(あるいは、波長)を有する光を回折反射させるホログラム回折格子の内の2種類のホログラム回折格子を配し、第2導光板に残りのホログラム回折格子を配してもよい。そして、これらの構成を採用することで、各波長帯域(あるいは、波長)を有する光がホログラム回折格子において回折反射されるときの回折効率の増加、回折受容角の増加、回折反射角の最適化を図ることができる。

0036

回折格子部材を作製する方法として、ドライフィルム状のフォトポリマー層を形成する方法や、ガラスプラスチック等から成る支持体に所望の順序で、フォトポリマー層を、順次、コーティング法に基づき形成する方法を挙げることができる。フォトポリマーコーティングする方法として、ダイコーティング法、グラビアコーティング法ロールコーティング法、ブレードコーティング法、カーテンコーティング法ディップコーティング法、スピンコーティング法印刷法等の公知のコーティング方法を挙げることができる。尚、単層コーティング法だけでなく、多層スライドコーティング法等の複数層を同時にコーティングする方法を採用することもできる。必要に応じて、保護層(スペーサー層)を、公知のコーティング手段又はラミネート法により、フォトポリマー層の間に配置してもよい。

0037

回折格子部材の製造にあっては、参照レーザ光及び物体レーザ光をフォトポリマー層に照射することで、ホログラム材料(フォトポリマー)に屈折率変調に基づき干渉縞を記録する。即ち、所望の表面ピッチΛ及びスラント角φを有する干渉縞を形成する。具体的には、例えば、フォトポリマー層に対して一方の側の第1の所定の方向から物体レーザ光を照射し、同時に、フォトポリマー層に対して他方の側の第2の所定の方向から参照レーザ光を照射し、物体レーザ光と参照レーザ光とによって形成される干渉縞をフォトポリマー層内部に記録すればよい。第1の所定の方向、第2の所定の方向、物体レーザ光及び参照レーザ光の波長を適切に選択することで、フォトポリマー層における干渉縞の所望の表面ピッチΛ、干渉縞の所望のスラント角(傾斜角)φを得ることができる。ここで、干渉縞のスラント角とは、回折格子部材の表面と干渉縞の成す角度を意味する。複数のフォトポリマー層を形成する場合、2枚のガラス板に配置されるフォトポリマー層を配分すればよい。例えば、回折格子部材として4層のフォトポリマー層を形成しなければならない場合、1枚のガラス板に2層分のフォトポリマー層を配置して作製すればよく、これによって、回折格子部材の光学特性の製造安定性が確保できる。回折格子部材の波長分布を所望の値にするためには、ホログラム露光後の紫外線照射量を2枚のガラス板で差をつけることで可能となる。

0038

フォトポリマー材料は、少なくとも、光重合性化合物バインダー樹脂、及び、光重合開始剤から構成されていれば、如何なるフォトポリマー材料をも用いることができる。光重合性化合物として、例えば、アクリル系モノマーメタクリル系モノマースチレン系モノマーブタジエンモノマービニル系モノマーエポキシ系モノマー等の公知の光重合性化合物を用いることができる。これらは、共重合体でもよく、1官能又は多官能体でもよい。また、これらのモノマーは、単体で使用してもよいし、複数で使用してもよい。バインダー樹脂も公知の如何なるものも使用可能であり、具体的には、酢酸セルロース系樹脂アクリル系樹脂アクリル酸エステル系樹脂メタクリル酸樹脂エポキシ系樹脂ウレタン系樹脂ポリプロピレン樹脂ポリビニルエーテル樹脂ポリカーボネート樹脂ポリアミド樹脂ポリ酢酸ビニル塩化ビニル系樹脂尿素系樹脂スチレン系樹脂ブタジエン系樹脂天然ゴム系樹脂ポリビニルカルバゾールポリエチレングリコールフェノール系樹脂、又は、これらの共重合体、ゼラチン等を挙げることができる。バインダー樹脂も、単体で使用してもよいし、複数で使用してもよい。光重合開始剤も、公知の如何なるものも使用可能である。光重合開始剤は、単体で使用してもよいし、複数で使用してもよいし、複数又は単体の光増感色素との組み合わせて用いてもよい。フォトポリマー層には可塑剤連鎖移動剤、その他の添加剤を適宜加えてもよい。保護層を構成する材料は、透明であれば如何なる材料をも使用することができ、コーティングにより形成しても、予めフィルム化されたものをフォトポリマー層にラミネートしてもよい。保護層を構成する材料として、例えば、ポリビニルアルコールPVA)樹脂、アクリル樹脂ポリウレタン樹脂ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ポリメチルメタクリレートPMMA)樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂を挙げることができる。

0039

前述したとおり、回折格子部材の製造方法にあっては、参照レーザ光及び物体レーザ光をフォトポリマー層に照射することで、ホログラム材料(フォトポリマー)に屈折率変調に基づき干渉縞を記録する。次いで、フォトポリマー層の一方の面側からフォトポリマー層にエネルギー線を照射することで、レーザ照射時に重合せずに残ったフォトポリマー材料中のモノマーを重合させ定着させる。その後、加熱することで、屈折率変調度増幅される。この加熱においては、屈折率変調度の増大と同時に、熱応力による干渉縞のスラント角(傾斜角)の変化が伴う。そして、この変化では、フォトポリマー層の表面における表面ピッチの値Λは保存されたまま、スラント角φだけが変化するので、図44Aに示すように、再生中心波長(回折中心波長)が「a」の状態から「b」の状態へとシフトする。このように、フォトポリマー層の一方の面側からフォトポリマー層にエネルギー線を照射し、次いで、加熱することで、フォトポリマー層の表面における表面ピッチの値Λを保持したまま、積層したフォトポリマー層相互のスラント角を異ならせることができるし、工程数の増加を招くことが無く、生産性が高く、しかも、回折格子部材に不所望の干渉縞が形成されてしまうといった問題が発生することも無い。更には、回折格子部材の製造工程において気泡等が混入するといった問題も発生し難い。また、多層のフォトポリマー層を容易に製造することができるので、回折格子部材の回折波長帯域を一層広げることが可能となり、画像表示装置の画像の明るさを増加させることを容易に達成することができる。尚、予めフォトポリマー層の再生中心波長のシフト量を見込んだ干渉縞を記録しておけば、図45に示すように、所望の再生中心波長(回折中心波長)とそのバンド幅を任意に設計することができる。更には、このような方法を用いて光学装置を作製する際、第1偏向手段及び第2偏向手段の積層数の増大に伴い、特性のバラツキが発生し易い。そこで、偏向手段を2枚のガラス板に分けて形成することにより、1/2の積層数になり、特性のバラツキの低減が図れる。

0040

エネルギー線の照射は、使用するエネルギー線照射装置(例えば、紫外線ランプ)に応じて、適切な方法に基づき行えばよい。加熱方法も、加熱ランプを用いたり、ホットプレートを用いたり、加熱オーブンを用いるといった適切な方法で行えばよいし、加熱温度、加熱時間も、感光材料層を構成する材料に応じて、適宜、決定すればよい。尚、一般的に、図44Bに示すように、エネルギー線の照射によって感光材料層に与えられるエネルギー量が多い程、加熱後のスラント角の変化量は少ない。使用する紫外線の波長、照射エネルギー、照射時間等は、感光材料の特性に依存して、適宜、決定すればよい。エネルギー線として、電子線を挙げることもできる。

0041

ホログラム回折格子が直接大気と接しないように、また、ホログラム回折格子の保護のために、透明保護部材を配設してもよい。具体的には、導光板の外縁部と透明保護部材の外縁部とを、封止部材によって封止し、あるいは、接着してもよい。シール剤とも呼ばれる封止部材として、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂エンチオール系樹脂シリコーン系樹脂変性ポリマー樹脂等の、熱硬化型光硬化型湿気硬化型嫌気硬化型等の各種樹脂を用いることができる。

0042

光学装置は、例えば、以下の方法で製造することができる。(A−1)第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を、製造用基板(場合によっては、支持体を兼ねる)の第1面に形成する。(A−2)第2のホログラム回折格子を、製造用基板の第2面に形成する。(A−3)製造用基板の第1面に形成された第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を導光板の第1面に転写し、製造用基板の第2面に形成された第2のホログラム回折格子を導光板の第2面に転写する。尚、支持体に関しては、後述する。

0043

あるいは又、(B−1)第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を、導光板の第1面に形成する。(B−2)第2のホログラム回折格子を、製造用基板(場合によっては、支持体を兼ねる)に形成する。(B−3)製造用基板に形成された第2のホログラム回折格子を、導光板の第2面に転写する。

0044

あるいは又、(C−1)第2のホログラム回折格子を、導光板の第2面に形成する。(C−2)第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を、製造用基板(場合によっては、支持体を兼ねる)に形成する。(C−3)製造用基板に形成された第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を、導光板の第1面に転写する。

0045

あるいは又、(D−1)第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を、第1の製造用基板に形成する。(D−2)第2のホログラム回折格子を、第2の製造用基板(場合によっては、支持体を兼ねる)に形成する。(D−3)第1の製造用基板に形成された第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を導光板の第1面に転写し、第2の製造用基板に形成された第2のホログラム回折格子を導光板の第2面に転写する。

0046

あるいは又、(E−1)第1のホログラム回折格子を第1の製造用基板に形成する。(E−2)第2のホログラム回折格子を第2の製造用基板(場合によっては、支持体を兼ねる)に形成する。(E−3)第3のホログラム回折格子を第3の製造用基板に形成する。(E−4)第1の製造用基板に形成された第1のホログラム回折格子及び第3の製造用基板に形成された第3のホログラム回折格子を導光板の第1面に転写し、第2の製造用基板に形成された第2のホログラム回折格子を導光板の第2面に転写する。

0047

画像表示装置において、画像形成装置は、2次元マトリクス状に配列された複数の画素を有する形態とすることができる。尚、このような画像形成装置の構成を、便宜上、『第1の構成の画像形成装置』と呼ぶ。

0048

第1の構成の画像形成装置として、例えば、反射型空間光変調装置及び光源から構成された画像形成装置;透過型空間光変調装置及び光源から構成された画像形成装置;有機EL(Electro Luminescence)素子無機EL素子から構成された画像形成装置;無機ELから構成された画像形成装置;発光ダイオードLED)から構成された画像形成装置;半導体レーザ素子から構成された画像形成装置を挙げることができる。この中でも、LEDから構成された画像形成装置、あるいは、反射型空間光変調装置及び光源から構成された画像形成装置とすることが好ましい。本開示の第3の態様に係る表示装置においては、中でも、空間光変調装置及び光源から構成された画像形成装置とすることが好ましい。空間光変調装置として、ライトバルブ、例えば、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等の透過型あるいは反射型の液晶表示装置、デジタルマイクロミラーデバイスDMD)を挙げることができ、光源として上記の発光素子を挙げることができる。更には、反射型空間光変調装置は、液晶表示装置、及び、光源からの光の一部を反射して液晶表示装置へと導き、且つ、液晶表示装置によって反射された光の一部を通過させて光学系へと導く偏光ビームスプリッターから成る構成とすることができる。光源を構成する発光素子として、赤色発光素子緑色発光素子青色発光素子白色発光素子を挙げることができるし、あるいは又、赤色発光素子、緑色発光素子及び青色発光素子から出射された赤色光緑色光及び青色光をライト・パイプを用いて混色、輝度均一化を行うことで白色光を得てもよい。そして、係る発光素子として、例えば、半導体レーザ素子や固体レーザ、LEDを例示することができる。画素の数は、画像表示装置に要求される仕様に基づき決定すればよく、画素の数の具体的な値として、320×240、432×240、640×480、854×480、1024×768、1920×1080等を例示することができる。後述するコリメート光学系は、画素の位置情報を導光手段において角度情報に変換する機能を有する。コリメート光学系として、凸レンズ凹レンズ、自由曲面プリズムホログラムレンズを、単独、若しくは、組み合わせた、全体として正の光学的パワーを持つ系を例示することができる。

0049

あるいは又、画像表示装置において、画像形成装置は、光源、及び、光源から出射された平行光を走査する走査手段を備えた形態とすることができる。尚、このような画像形成装置の構成を、便宜上、『第2の構成の画像形成装置』と呼ぶ。

0050

第2の構成の画像形成装置における光源として発光素子を挙げることができ、具体的には、赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子、白色発光素子を挙げることができるし、あるいは又、赤色発光素子、緑色発光素子及び青色発光素子から出射された赤色光、緑色光及び青色光をライト・パイプを用いて混色、輝度均一化を行うことで白色光を得てもよい。発光素子として、例えば、半導体レーザ素子や固体レーザ、LEDを例示することができる。第2の構成の画像形成装置における画素(仮想の画素)の数も、画像表示装置に要求される仕様に基づき決定すればよく、画素(仮想の画素)の数の具体的な値として、320×240、432×240、640×480、854×480、1024×768、1920×1080等を例示することができる。また、カラーの画像表示を行う場合であって、光源を赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子から構成する場合、例えば、クロスプリズムを用いて色合成を行うことが好ましい。走査手段として、光源から出射された光を水平走査及び垂直走査する、例えば、二次元方向に回転可能なマイクロミラーを有するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーガルバノ・ミラーを挙げることができる。次に説明するリレー光学系は、周知のリレー光学系から構成すればよい。

0051

第1の構成の画像形成装置あるいは第2の構成の画像形成装置において、光学系(出射光を平行光とする光学系であり、『平行光出射光学系』と呼ぶ場合があり、具体的には、例えば、コリメート光学系やリレー光学系)にて複数の平行光とされた光を導光板に入射させるが、このような、平行光であることの要請は、これらの光が導光板へ入射したときの光波面情報が、第1偏向手段と第2偏向手段を介して導光板から出射された後も保存される必要があることに基づく。尚、複数の平行光を生成させるためには、具体的には、例えば、平行光出射光学系における前方焦点の所(位置)に、例えば、画像形成装置の光出射部を位置させればよい。平行光出射光学系は、画素の位置情報を光学装置の光学系における角度情報に変換する機能を有する。平行光出射光学系として、凸レンズ、凹レンズ、自由曲面プリズム、ホログラムレンズを、単独、若しくは、組み合わせた、全体として正の光学的パワーを持つ光学系を例示することができる。平行光出射光学系と導光板との間には、平行光出射光学系から不所望の光が出射されて導光板に入射しないように、開口部を有する遮光部を配置してもよい。

0052

あるいは又、例えば、発光素子とライト・バルブとから構成された画像形成装置あるいは光源として、全体として白色光を発光するバックライトと、赤色発光画素、緑色発光画素、及び、青色発光画素を有する液晶表示装置との組合せ以外にも、以下の構成を例示することができる。

0053

[画像形成装置−A] 画像形成装置−Aは、(α)青色を発光する第1発光素子が2次元マトリクス状に配列された第1発光パネルから成る第1画像形成装置、(β)緑色を発光する第2発光素子が2次元マトリクス状に配列された第2発光パネルから成る第2画像形成装置、及び、(γ)赤色を発光する第3発光素子が2次元マトリクス状に配列された第3発光パネルから成る第3画像形成装置、並びに、(δ)第1画像形成装置、第2画像形成装置及び第3画像形成装置から出射された光を1本の光路に纏めるための手段(例えば、ダイクロイックプリズムであり、以下の説明においても同様である)、を備えており、 第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子のそれぞれの発光/非発光状態を制御する。

0054

[画像形成装置−B] 画像形成装置−Bは、(α)青色を発光する第1発光素子、及び、青色を発光する第1発光素子から出射された出射光の通過/非通過を制御するための第1光通過制御装置一種のライト・バルブであり、例えば、液晶表示装置やデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、LCOSから構成され、以下の説明においても同様である]から成る第1画像形成装置、(β)緑色を発光する第2発光素子、及び、緑色を発光する第2発光素子から出射された出射光の通過/非通過を制御するための第2光通過制御装置(ライト・バルブ)から成る第2画像形成装置、及び、(γ)赤色を発光する第3発光素子、及び、赤色を発光する第3発光素子から出射された出射光の通過/非通過を制御するための第3光通過制御装置(ライト・バルブ)から成る第3画像形成装置、並びに、(δ)第1光通過制御装置、第2光通過制御装置及び第3光通過制御装置を通過した光を1本の光路に纏めるための手段、を備えており、 光通過制御装置によってこれらの発光素子から出射された出射光の通過/非通過を制御することで画像を表示する。第1発光素子、第2発光素子、第3発光素子から出射された出射光を光通過制御装置へと案内するための手段(光案内部材)として、導光部材マイクロレンズアレイ、ミラーや反射板集光レンズを例示することができる。

0055

[画像形成装置−C] 画像形成装置−Cは、(α)青色を発光する第1発光素子が2次元マトリクス状に配列された第1発光パネル、及び、第1発光パネルから出射された出射光の通過/非通過を制御するための青色光通過制御装置(ライト・バルブ)から成る第1画像形成装置、(β)緑色を発光する第2発光素子が2次元マトリクス状に配列された第2発光パネル、及び、第2発光パネルから出射された出射光の通過/非通過を制御するための緑色光通過制御装置(ライト・バルブ)から成る第2画像形成装置、(γ)赤色を発光する第3発光素子が2次元マトリクス状に配列された第3発光パネル、及び、第3発光パネルから出射された出射光の通過/非通過を制御するための赤色光通過制御装置(ライト・バルブ)から成る第3画像形成装置、並びに、(δ)青色光通過制御装置、緑色光通過制御装置及び赤色光通過制御装置を通過した光を1本の光路に纏めるための手段を備えており、光通過制御装置(ライト・バルブ)によってこれらの第1発光パネル、第2発光パネル及び第3発光パネルから出射された出射光の通過/非通過を制御することで画像を表示する。

0056

[画像形成装置−D] 画像形成装置−Dは、フィールドシーケンシャル方式カラー表示の画像形成装置であり、(α)青色を発光する第1発光素子を備えた第1画像形成装置、(β)緑色を発光する第2発光素子を備えた第2画像形成装置、及び、(γ)赤色を発光する第3発光素子を備えた第3画像形成装置、並びに、(δ)第1画像形成装置、第2画像形成装置及び第3画像形成装置から出射された光を1本の光路に纏めるための手段、更には、(ε)1本の光路に纏めるための手段から出射された光の通過/非通過を制御するための光通過制御装置(ライト・バルブ)、を備えており、 光通過制御装置によってこれらの発光素子から出射された出射光の通過/非通過を制御することで画像を表示する。

0057

[画像形成装置−E] 画像形成装置−Eも、フィールドシーケンシャル方式のカラー表示の画像形成装置であり、(α)青色を発光する第1発光素子が2次元マトリクス状に配列された第1発光パネルから成る第1画像形成装置、(β)緑色を発光する第2発光素子が2次元マトリクス状に配列された第2発光パネルから成る第2画像形成装置、及び、(γ)赤色を発光する第3発光素子が2次元マトリクス状に配列された第3発光パネルから成る第3画像形成装置、並びに、(δ)第1画像形成装置、第2画像形成装置及び第3画像形成装置のそれぞれから出射された光を1本の光路に纏めるための手段、更には、(ε)1本の光路に纏めるための手段から出射された光の通過/非通過を制御するための光通過制御装置(ライト・バルブ)、を備えており、 光通過制御装置によってこれらの発光パネルから出射された出射光の通過/非通過を制御することで画像を表示する。

0058

[画像形成装置−F] 画像形成装置−Fは、第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子のそれぞれの発光/非発光状態を制御することで画像を表示する、パッシブマトリックスタイプあるいはアクティブマトリックスタイプのカラー表示の画像形成装置である。

0059

[画像形成装置−G] 画像形成装置−Gは、2次元マトリクス状に配列された発光素子ユニットからの出射光の通過/非通過を制御するための光通過制御装置(ライト・バルブ)を備えており、発光素子ユニットにおける第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子のそれぞれの発光/非発光状態を時分割制御し、更に、光通過制御装置によって第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子から出射された出射光の通過/非通過を制御することで画像を表示する、フィールドシーケンシャル方式のカラー表示の画像形成装置である。

0060

導光板は、導光板の軸線(長手方向、水平方向であり、便宜上、『x軸』と呼ぶ)と平行に延びる2つの平行面(第1面及び第2面)を有している。尚、導光板の幅方向(高さ方向、垂直方向)を、便宜上、『y軸』と呼ぶ。光が入射する導光板の面を導光板入射面、光が出射する導光板の面を導光板出射面としたとき、第2面によって導光板入射面及び導光板出射面が構成されていてもよいし、第2面によって導光板入射面が構成され、第1面によって導光板出射面が構成されていてもよい。ホログラム回折格子の干渉縞は、概ねy軸と平行に延びる。

0061

導光板を構成する材料として、石英ガラスやBK7、SK5等の光学ガラスソーダライムガラス青板ガラス)、白板ガラスホウケイ酸ガラス、各種強化ガラス化学処理を施されたガラス(例えば、コーニング社のゴリラ登録商標)やイーグルXG(登録商標))を含む各種ガラスを挙げることができる。化学処理を施すことでガラス表面において特定のイオン密度を増加させることができ、ガラス板を強化することができる。あるいは又、導光板を構成する材料として、プラスチック材料(例えば、PMMA、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、非晶性ポリプロピレン系樹脂、AS樹脂を含むスチレン系樹脂)を挙げることができる。導光板の形状は、平板に限定するものではなく、湾曲した形状を有していてもよい。支持体を構成する材料として、導光板を構成する材料や、その他のプラスチックフィルムダイシングテープダイシングフィルム)を挙げることができる。

0062

第1偏向手段を覆うように、導光板の第1面の外側に遮光部材が配置されている構成とすることができる。そして、この場合、導光板への第1偏向手段の正射影像は、導光板への遮光部材の正射影像に含まれる構成とすることができる。

0063

あるいは又、画像形成装置から出射された光が入射される光学装置の領域には、光学装置への外光の入射を遮光する遮光部材が配置されている構成とすることができる。画像形成装置から出射された光が入射される光学装置の領域に、光学装置への外光の入射を遮光する遮光部材を配置することで、画像形成装置から出射された光が入射される光学装置の領域には外光が入射しないので、不所望の迷光等が発生し、表示装置における画像表示品質が低下するといったことが無い。尚、遮光部材の光学装置への正射影像内に、画像形成装置から出射された光が入射される光学装置の領域が含まれる形態とすることが好ましい。

0064

具体的には、遮光部材は、導光板の第1面側に、光学装置と離間して配されている構成とすることができる。このような構成の表示装置にあっては、遮光部材を、例えば、不透明なプラスチック材料から作製すればよい。そして、このような遮光部材は、画像表示装置の筐体から一体に延び、あるいは又、画像表示装置の筐体に取り付けられ、あるいは又、フレームから一体に延び、あるいは又、フレームに取り付けられている形態とすることができる。あるいは又、遮光部材は、光学装置に取り付けられ、あるいは又、画像形成装置が配された側とは反対側の光学装置の部分に取り付けられ、あるいは又、配されている構成とすることができるし、遮光部材は、次に述べる調光装置に配されている構成とすることもできる。この場合、遮光部材の光学装置への正射影像内に、調光装置の端部の光学装置への正射影像が含まれる構成とすることが好ましい。不透明な材料から成る遮光部材を、例えば、光学装置の面上に物理的気相成長法(PVD法)や化学的気相成長法CVD法)に基づき形成してもよいし、印刷法等によって形成してもよいし、不透明な材料(プラスチック材料や金属材料合金材料等)から成るフィルムシート、箔を貼り合わせてもよい。遮光部材の光学装置への射影像内に、調光装置の端部の光学装置への射影像が含まれる構成とすることが好ましい。

0065

導光板の第1面側に調光装置が配されていてもよい。調光装置は、例えば、 第1基板、 第1基板と対向する第2基板、 第2基板と対向する第1基板の対向面に設けられた第1透明電極、 第1基板と対向する第2基板の対向面に設けられた第2透明電極、及び、 第1透明電極と第2透明電極とによって挟まれた調光層、から成る形態とすることができる。そして、この場合、例えば、 第1透明電極は、第1の方向に延びる複数の帯状の第1透明電極セグメントから構成されており、 第2透明電極は、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる複数の帯状の第2透明電極セグメントから構成されており、 第1透明電極セグメントと第2透明電極セグメントの重複領域(調光装置の遮光率が変化する最小単位領域)に対応する調光装置の部分の遮光率の制御は、第1透明電極セグメント及び第2透明電極セグメントに印加する電圧の制御に基づき行われる形態とすることができる。即ち、遮光率の制御を単純マトリクス方式に基づき行うことができる。第1の方向と第2の方向とは直交している形態を例示することができる。

0066

あるいは又、調光装置の遮光率が変化する最小単位領域の遮光率の制御のために、最小単位領域のそれぞれに薄膜トランジスタ(TFT)を設けてもよい。即ち、遮光率の制御をアクティブマトリクス方式に基づき行ってもよい。あるいは又、第1透明電極及び第2透明電極の少なくとも一方を所謂ベタ電極パターニングされていない電極)とすることもできる。

0067

導光板は第1基板を兼ねている構成とすることができ、このような構成とすることで、表示装置全体の重量の減少を図ることができ、表示装置の使用者に不快感を感じさせる虞が無い。第2基板は第1基板よりも薄い構成とすることができる。調光装置を備えた表示装置にあっては、画像形成装置において画像を表示するための信号に基づき、調光装置の実際に調光する領域の大きさ及び位置を決定する。調光装置の大きさは、導光板と同じ大きさでもよいし、大きくてもよいし、小さくともよい。要は、調光装置の正射影像内に第2偏向手段(あるいは、虚像形成領域)が位置していればよい。

0068

調光装置の最高光透過率は50%以上であり、調光装置の最低光透過率は30%以下である構成とすることができる。尚、調光装置の最高光透過率の上限値として99%を挙げることができるし、調光装置の最低光透過率の下限値として1%を挙げることができる。ここで、(光透過率)=1−(遮光率)の関係にある。

0069

場合によっては、調光装置を通過する光は、調光装置によって所望の色に着色される構成とすることができる。そして、この場合、調光装置によって着色される色は可変である形態とすることができるし、あるいは又、調光装置によって着色される色は固定である形態とすることができる。尚、前者の場合、例えば、赤色に着色される調光装置と、緑色に着色される調光装置と、青色に着色される調光装置とを積層する形態とすればよい。また、後者の場合、調光装置によって着色される色として、限定するものではないが、色を例示することができる。

0070

更には、場合によっては、調光装置が着脱自在に配設されている形態とすることができる。調光装置を着脱自在に配設するためには、例えば、透明なプラスチックから作製されたビスを用いて調光装置を例えばフレームに取り付け、あるいは又、フレームに溝を切っておき、この溝に調光装置を係合させ、あるいは又、フレームに磁石を取り付けることで調光装置をフレームに取り付けることができるし、フレームにスライド部を設け、このスライド部に調光装置を嵌め込んでもよい。また、調光装置にコネクタを取り付け、調光装置の遮光率(光透過率)を制御するための制御回路(例えば、画像形成装置及び移動装置を制御するための制御装置に含まれている)にこのコネクタ及び配線を介して調光装置を電気的に接続すればよい。調光装置を湾曲させてもよい。

0071

調光装置を備えた本開示の表示装置等において、表示装置の置かれた環境の照度を測定する環境照度測定センサを更に備えており、環境照度測定センサの測定結果に基づき、調光装置の遮光率を制御する形態とすることができる。あるいは又、表示装置の置かれた環境の照度を測定する環境照度測定センサを更に備えており、環境照度測定センサの測定結果に基づき、画像形成装置によって形成される画像の輝度を制御する形態とすることができる。これらの形態を組み合わせてもよい。

0072

あるいは又、調光装置を備えた本開示の表示装置等において、外部環境から調光装置を透過した光に基づく照度を測定する透過光照度測定センサを更に備えており、透過光照度測定センサの測定結果に基づき、調光装置の遮光率を制御する形態とすることができる。あるいは又、外部環境から調光装置を透過した光に基づく照度を測定する透過光照度測定センサを更に備えており、透過光照度測定センサの測定結果に基づき、画像形成装置によって形成される画像の輝度を制御する形態とすることができる。尚、透過光照度測定センサは、光学装置よりも観察者側に配置されている形態とすることが望ましい。透過光照度測定センサを、少なくとも2つ、配置し、高遮光率の部分を通過した光に基づく照度の測定、低遮光率の部分を通過した光に基づく照度の測定を行ってもよい。これらの形態を組み合わせてもよい。更には、これらの形態と、上記の環境照度測定センサの測定結果に基づき制御を行う形態とを組み合わせてもよい。

0073

環境照度測定センサ、透過光照度測定センサは、周知の照度センサから構成すればよいし、環境照度測定センサ、透過光照度測定センサの制御は周知の制御回路に基づき行えばよい。

0074

前述したとおり、光学装置は半透過型(シースルー型)である。具体的には、少なくとも観察者の眼球(瞳)に対向する光学装置の部分を半透過(シースルー)とし、光学装置のこの部分(及び、調光装置が配されている場合には、更に、調光装置)を通して外景を眺めることができる。本開示の表示装置等は、画像表示装置を1つ備えていてもよいし(片眼型)、2つ備えていてもよい(両眼型)。調光装置が配されている場合、両眼型にあっては、画像を表示するための信号に基づき、両方の画像表示装置において調光装置の一部の領域の光透過率を変化させてもよいし、一方の画像表示装置において調光装置の一部の領域の光透過率を変化させてもよい。尚、本明細書において、「半透過」という用語を用いる場合があるが、入射する光の1/2(50%)を透過し、あるいは反射することを意味するのではなく、入射する光の一部を透過し、残部を反射するといった意味で用いている。

0075

調光装置が備えられている場合、調光装置はフロント部に配設されている形態とすることができる。また、光学装置は調光装置に取り付けられている形態とすることができる。尚、光学装置は、密着した状態で調光装置に取り付けられていてもよいし、隙間を開けた状態で調光装置に取り付けられていてもよい。また、調光装置はリムに嵌め込まれている形態とすることができる。あるいは又、第1基板及び第2基板の少なくとも一方を、例えば、フレームに取り付けてもよい。但し、これらに限定するものではない。観察者側から、光学装置、調光装置の順に配してもよいし、調光装置、光学装置の順に配してもよい。

0076

本開示の表示装置等において、フレームは、観察者の正面に配置されるフロント部と、フロント部の両端に蝶番を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部とから成る構成とすることができる。尚、各テンプル部の先端部にはモダン部が取り付けられている。フロント部はリムを有していてもよい。画像表示装置はフレームに取り付けられているが、具体的には、例えば、画像形成装置をテンプル部に取り付ければよい。また、フロント部と2つのテンプル部とが一体となった構成とすることもできる。即ち、本開示の表示装置等の全体を眺めたとき、フレームは、概ね通常の眼鏡と略同じ構造を有する。パッド部を含むフレームを構成する材料は、金属や合金、プラスチック、これらの組合せといった、通常の眼鏡を構成する材料と同じ材料から構成することができる。更には、フロント部にノーズパッドが取り付けられている構成とすることができる。即ち、本開示の表示装置等の全体を眺めたとき、フレーム(リムを含む場合がある)及びノーズパッドの組立体は、通常の眼鏡と略同じ構造を有する。ノーズパッドも周知の構成、構造とすることができる。

0077

また、本開示の表示装置等にあっては、デザイン上、あるいは、装着の容易性といった観点から、1つあるいは2つの画像形成装置からの配線(信号線電源線等)が、テンプル部、及び、モダン部の内部を介して、モダン部の先端部から外部に延び、制御装置(制御回路あるいは制御手段)に接続されている形態とすることが望ましい。更には、各画像形成装置ヘッドホン部を備えており、各画像形成装置からのヘッドホン部用配線が、テンプル部、及び、モダン部の内部を介して、モダン部の先端部からヘッドホン部へと延びている形態とすることもできる。ヘッドホン部として、例えば、インナーイヤー型のヘッドホン部、カナル型のヘッドホン部を挙げることができる。ヘッドホン部用配線は、より具体的には、モダン部の先端部から、耳介耳殻)の後ろ側を回り込むようにしてヘッドホン部へと延びている形態とすることが好ましい。

0078

フロント部の中央部分に撮像装置が取り付けられている形態とすることができる。撮像装置は、具体的には、例えば、CCDあるいはCMOSセンサーから成る固体撮像素子レンズから構成されている。撮像装置からの配線は、例えば、フロント部を介して、一方の画像表示装置(あるいは画像形成装置)に接続すればよく、更には、画像表示装置(あるいは画像形成装置)から延びる配線に含ませればよい。撮像装置を、フレームの中央部分や端部に取り付けてもよいし、テンプル部に取り付けてもよい。

0079

画像形成装置の中心から出射され、光学系の画像形成装置側節点を通過した光線を『中心光線』と呼び、中心光線の内、光学装置に垂直に入射するものを『中心入射光線』と呼ぶ。そして、中心入射光線が光学装置に入射する点を光学装置中心点とし、光学装置中心点を通過し、光学装置の軸線方向と平行な軸線をx軸、光学装置中心点を通過し、光学装置の法線と一致する軸線をz軸とする。x軸及びz軸と直交する軸はy軸であり、x軸、y軸及びz軸によって直交座標系が構成される。本開示の表示装置等における水平方向とは、x軸と平行な方向であり、以下、『x軸方向』と呼ぶ場合もある。ここで、光学系は、画像形成装置と光学装置との間に配置され、画像形成装置から出射された光を平行光とする。そして、光学系にて平行光とされた光束が、光学装置に入射され、導光され、出射される。また、第1偏向手段の中心点を、『光学装置中心点』とする。

0080

あるいは又、表示装置を両眼型とする場合、導光板は、全体として画像形成装置よりも観察者の顔の中心側に配置されており、 2つの画像表示装置を結合する結合部材を更に有し、 結合部材は、観察者の2つの瞳の間に位置するフレームの中央部分の観察者に面する側に取り付けられており、 結合部材の射影像は、フレームの射影像内に含まれる構成とすることができる。

0081

このように、結合部材が、観察者の2つの瞳の間に位置するフレームの中央部分に取り付けられている構造とすることによって、即ち、画像表示装置は、フレームに、直接、取り付けられた構造とはなっていなければ、観察者がフレームを頭部に装着したとき、テンプル部が外側に向かって広がった状態となり、その結果、フレームが変形したとしても、係るフレームの変形によって、画像形成装置あるいは導光板の変位位置変化)が生じることがないか、生じたとしても、極僅かである。それ故、左右の画像の輻輳角が変化してしまうことを確実に防止することができる。しかも、フレームのフロント部の剛性を高める必要がないので、フレームの重量増加デザイン性の低下、コストの増加を招くことがない。また、画像表示装置は、眼鏡型のフレームに、直接、取り付けられていないので、観察者の嗜好によってフレームのデザインや色等を自由に選択することが可能であるし、フレームのデザインが受ける制約も少なく、デザイン上の自由度が高い。加えて、結合部材は、観察者とフレームとの間に配置されており、しかも、結合部材の射影像は、フレームの射影像内に含まれる。云い換えれば、観察者の正面から頭部装着型ディスプレイを眺めたとき、結合部材はフレームによって隠されている。従って、高いデザイン性、意匠性を頭部装着型ディスプレイに与えることができる。

0082

尚、結合部材は、観察者の2つの瞳の間に位置するフロント部の中央部分(通常の眼鏡におけるブリッジの部分に相当する)の観察者に面する側に取り付けられている構成とすることが好ましい。

0083

結合部材によって2つの画像表示装置が結合されているが、具体的には、結合部材の各端部に、画像形成装置が、取付け状態調整可能に取り付けられている形態とすることができる。そして、この場合、各画像形成装置は、観察者の瞳よりも外側に位置している構成とすることが好ましい。更には、このような構成にあっては、一方の画像形成装置の取付部中心とフレームの一端部(一方の智、ヨロイ)との間の距離をα、結合部材の中心からフレームの一端部(一方の智)までの距離をβ、他方の画像形成装置の取付部中心とフレームの一端部(一方の智)との間の距離をγ、フレームの長さをLとしたとき、0.01×L≦α≦0.30×L、好ましくは、0.05×L≦α≦0.25×L、0.35×L≦β≦0.65×L、好ましくは、0.45×L≦β≦0.55×L、0.70×L≦γ≦0.99×L、好ましくは、0.75×L≦γ≦0.95×Lを満足することが望ましい。結合部材の各端部への画像形成装置の取付けは、具体的には、例えば、結合部材の各端部の3箇所に貫通孔を設け、貫通孔に対応した螺合部を画像形成装置に設け、各貫通孔にビスを通し、画像形成装置に設けられた螺合部に螺合させる。ビスと螺合部との間にはバネを挿入しておく。こうして、ビスの締め付け状態によって、画像形成装置の取付け状態(結合部材に対する画像形成装置の傾き)を調整することができる。

0084

ここで、画像形成装置の取付部中心とは、画像形成装置が結合部材に取り付けられている状態において、画像形成装置及びフレームを仮想平面に射影したときに得られる画像形成装置の射影像が、フレームの射影像の重なっている部分のフレームの軸線方向に沿った二等分点を指す。また、結合部材の中心とは、結合部材がフレームに取り付けられている状態において、結合部材がフレームに接している部分のフレームの軸線方向に沿った二等分点を指す。フレームの長さとは、フレームが湾曲している場合、フレームの射影像の長さである。尚、射影方向は、観察者の顔に対して垂直な方向とする。

0085

あるいは又、結合部材によって2つの画像表示装置が結合されているが、具体的には、結合部材が、2つの導光板を結合している形態とすることもできる。尚、2つの導光板が一体的に作製されている場合があり、このような場合、係る一体的に作製された導光板に結合部材が取り付けられているが、係る形態も、結合部材が2つの導光板を結合している形態に包含される。一方の画像形成装置の中心とフレームの一端部との間の距離をα’他方の画像形成装置の中心とフレームの一端部との間の距離をγ’としたとき、α’,γ’の値も上述したα,γの値と同様とすることが望ましい。尚、画像形成装置の中心とは、画像形成装置が導光板に取り付けられている状態において、画像形成装置及びフレームを仮想平面に射影したときに得られる画像形成装置の射影像が、フレームの射影像の重なっている部分のフレームの軸線方向に沿った二等分点を指す。

0086

結合部材の形状は、結合部材の射影像がフレームの射影像内に含まれる限りにおいて、本質的に任意であり、例えば、棒状、細長い板状を例示することができる。結合部材を構成する材料も、金属や合金、プラスチック、これらの組合せを挙げることができる。

0087

ところで、第1のホログラム回折格子が導光板の一方の面に配設されており、第2のホログラム回折格子が他方の面に配設されている本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置等にあっては、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子とを精確にアライメントする必要がある。特に、第1のホログラム回折格子に形成された第1の干渉縞の延びる方向と、第2のホログラム回折格子に形成された第2の干渉縞の延びる方向の平行度の制御・管理は重要である。

0088

前述したとおり、本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置等における好ましい形態において、第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、第1の干渉縞形成領域の外側にアライメントマークが設けられており、第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、第2の干渉縞形成領域の外側にアライメントマークが設けられているが、より具体的には、 第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、 第1のホログラム回折格子には、第1の干渉縞の延びる方向の第1の干渉縞形成領域の外側に、第1の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが設けられており、 第2のホログラム回折格子には、第2の干渉縞の延びる方向の第2の干渉縞形成領域の外側に、第2の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが設けられており、 第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークには、第1の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、 第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークには、第2の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されている光学装置である。そして、 第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは有し、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは有し、又は、 第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは配されており、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは配されている形態とすることができる。

0089

また、内部に干渉縞が形成された干渉縞形成領域を有するホログラム回折格子にあっては、 干渉縞の延びる方向の干渉縞形成領域の外側に、干渉縞形成領域を挟むように対向して、2つのアライメントマークが設けられており、 各アライメントマークには、干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、 各アライメントマークの平面形状は環状である形態とすることができる。

0090

また、第1の態様あるいは第2の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、 第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、 第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、 第1のホログラム回折格子には、第1の干渉縞の延びる方向の第1の干渉縞形成領域の外側に、第1の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが設けられており、 第2のホログラム回折格子には、第2の干渉縞の延びる方向の第2の干渉縞形成領域の外側に、第2の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが設けられている光学装置の組立方法である。

0091

そして、第1の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、 第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークを光学的に検出し、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークを光学的に検出し、 第1Aのアライメントマークと第1Bのアライメントマークとを結ぶ第1の直線を求め、第2Aのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとを結ぶ第2の直線を求め、 第1の直線及び第2の直線を仮想平面に射影したときの第1の直線と第2の直線との成す角度が規定値以内となるように、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う形態とすることができる。

0092

また、第2の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、 第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークには、第1の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、 第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークには、第2の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、 第2のホログラム回折格子が支持体に支持された状態で、導光板の端面から導光板に光を入射させ、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、支持体の端面から支持体に光を入射させ、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う形態とすることができる。

0093

また、アライメント装置は、 X方向、Y方向及びZ方向に移動可能であり、且つ、XY平面内において回動可能であるステージ、 ステージに載置され、第1のホログラム回折格子が配された導光板の端面から、導光板に光を入射させるための第1の光源(第1のアライメント用光源)、 第1のホログラム回折格子の上方において第2のホログラム回折格子を支持する支持体の端面から、支持体に光を入射させるための第2の光源(第2のアライメント用光源)、 第1の光源から入射され、第1のホログラム回折格子に設けられた第1Aのアライメントマークによって回折反射された光に基づく第1Aのアライメントマークの光学像、及び、第2の光源から入射され、第2のホログラム回折格子に設けられた第2Aのアライメントマークによって回折反射された光に基づく第2Aのアライメントマークの光学像を検出する第1の撮像装置、並びに、 第1の光源から入射され、第1のホログラム回折格子に設けられた第1Bのアライメントマークによって回折反射された光に基づく第1Bのアライメントマークの光学像、及び、第2の光源から入射され、第2のホログラム回折格子に設けられた第2Bのアライメントマークによって回折反射された光に基づく第2Bのアライメントマークの光学像を検出する第2の撮像装置を備えている。

0094

このように、第1の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、第1Aのアライメントマークと第1Bのアライメントマークとを結ぶ第1の直線を求め、第2Aのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとを結ぶ第2の直線を求め、第1の直線及び第2の直線を仮想平面に射影したときの第1の直線と第2の直線との成す角度が規定値以内となるように、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う。それ故、簡素化された方法に基づき、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行うことができる。また、第2の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、第2のホログラム回折格子が支持体に支持された状態で、導光板の端面から導光板に光を入射させ、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、支持体の端面から支持体に光を入射させ、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う。それ故、簡素化された方法に基づき、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行うことができる。更には、上記のホログラム回折格子にあっては、アライメントマークには、干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、アライメントマークの平面形状は環状であり、本開示の光学装置等あるいは本開示の表示装置等における好ましい形態にあっては、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマーク、第2Aのアライメントマーク、第1Bのアライメントマーク、第2Bのアライメントマークの形状が規定されており、あるいは又、これらのアライメントマークの配置が規定されている。それ故、簡素化された方法に基づき、確実に、且つ、容易に、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行うことができる。アライメント装置にあっては、ステージに載置され、第1のホログラム回折格子が配された導光板の端面から、導光板に光を入射させるための第1の光源(第1のアライメント用光源)、及び、第1のホログラム回折格子の上方において第2のホログラム回折格子を支持する支持体の端面から、支持体に光を入射させるための第2の光源(第2のアライメント用光源)を備えているので、アライメントマークを確実に、精確に、且つ、容易に検出することができる。

0095

上記の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、第1のホログラム回折格子が導光板に配された状態で、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行い、第2のホログラム回折格子を導光板に配する形態とすることができる。そして、この場合、第1のホログラム回折格子が導光板に配された状態で、第2のホログラム回折格子に対する導光板の相対的な移動を行うことが好ましい。更には、これらの場合、第1のホログラム回折格子を導光板に貼り合わせた後、又は、形成した後、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行い、第2のホログラム回折格子を導光板に貼り合わせる形態とすることができるが、これに限定するものではない。

0096

上記の各種の好ましい形態を含む第1の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、 第2のホログラム回折格子が支持体に支持された状態で、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う形態とすることができる。そして、この場合、 第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークには、第1の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、 第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークには、第2の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、導光板の端面から導光板に光を入射させ、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、 支持体の端面から支持体に光を入射させ、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出する構成とすることができる。

0097

そして、更には、第1の態様に係る光学装置の組立方法における上記の構成にあっては、あるいは又、上記の各種の好ましい形態を含む第2の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、 第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは有し、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは有する構成とすることができるし、あるいは又、 第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは配されており、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは配されている構成とすることができる。

0098

第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法におけるこのような第1の光源、あるいは又、アライメント装置における第1の光源からは、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークに入射した光が、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークによって回折反射され、導光板から出射角ioutで出射されるような光が出射され、第2の光源からは、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークに入射した光が、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークによって回折反射され、導光板から出射角ioutで出射されるような光が出射される形態とすることが好ましい。ここで、出射角ioutとして、0度を例示することができる。更には、このような状態が得られるように第1の光源から出射される光の波長、導光板への入射角を選択すればよいし、このような状態が得られるように第2の光源から出射される光の波長、支持体への入射角を選択すればよい。また、第1の光源から平行光は出射され、第2の光源から平行光は出射されることが好ましい。

0099

更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法、本開示の光学装置等、本開示の表示装置等にあっては、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークを第1の撮像装置によって撮像し、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークを第2の撮像装置によって撮像する形態とすることができる。撮像装置は、周知の構成、構造の撮像装置とすればよい。

0100

更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法、本開示の光学装置等、本開示の表示装置等において、第1Aのアライメントマーク、第1Bのアライメントマーク、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは、導光板の端部側に配される形態とすることができる。

0101

更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む第1の態様に係る光学装置の組立方法において、規定値の最大値は100秒であることが好ましいが、これに限定するものではない。

0102

また、ホログラム回折格子において、各アライメントマークは、干渉縞形成領域の光が出射される部分とは反対側の干渉縞形成領域の部分の外側に設けられている形態とすることができる。

0103

第1の干渉縞の延びる方向の第1の干渉縞形成領域の外側に、第1の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが設けられているが、具体的には、第1の干渉縞形成領域のxz平面への射影像に第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが含まれていてもよいし、第1の干渉縞形成領域よりも導光板の端部側に位置する第1のホログラム回折格子の部分(便宜上、『第1のホログラム回折格子の端部領域』と呼ぶ場合がある)のxz平面への射影像に第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが含まれていてもよい。同様に、第2の干渉縞の延びる方向の第2の干渉縞形成領域の外側に、第2の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが設けられているが、具体的には、第2の干渉縞形成領域のxz平面への射影像に第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが含まれていてもよいし、第2の干渉縞形成領域よりも導光板の端部側に位置する第2のホログラム回折格子の部分(便宜上、『第2のホログラム回折格子の端部領域』と呼ぶ場合がある)のxz平面への射影像に第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが含まれていてもよい。

0104

本開示の表示装置等にあっては、画像表示装置において画像を表示するための信号(光学装置において虚像を形成するための信号)を外部から受け取る形態とすることができる。このような形態にあっては、画像表示装置において表示する画像に関する情報やデータは、例えば、所謂クラウドコンピュータサーバーに記録、保管、保存されており、表示装置が通信手段、例えば、携帯電話機スマートフォンを備えることによって、あるいは又、表示装置と通信手段とを組み合わせることによって、クラウドコンピュータやサーバーと表示装置との間での各種情報やデータの授受、交換を行うことができるし、各種情報やデータに基づく信号、即ち、画像表示装置において画像を表示するための信号(光学装置において虚像を形成するための信号)を受け取ることができる。あるいは又、画像表示装置において画像を表示するための信号(光学装置において虚像を形成するための信号)は表示装置に記憶されている形態とすることができる。尚、画像表示装置において表示される画像には、各種情報や各種データが含まれる。あるいは又、表示装置は撮像装置を備えており、撮像装置によって撮像された画像を通信手段を介してクラウドコンピュータやサーバーに送出し、クラウドコンピュータやサーバーにおいて撮像装置によって撮像された画像に該当する各種情報やデータを検索し、検索された各種情報やデータを通信手段を介して表示装置に送出し、検索された各種情報やデータを画像表示装置において画像を表示してもよい。

0105

撮像装置によって撮像された画像を通信手段を介してクラウドコンピュータやサーバーに送出する際、撮像装置によって撮像される画像を画像表示装置において表示し、光学装置において確認してもよい。具体的には、撮像装置によって撮像される空間領域の外縁を調光装置において枠状に表示する形態とすることができる。あるいは又、撮像装置によって撮像される空間領域に対応する調光装置の領域の遮光率を、撮像装置によって撮像される空間領域の外側に対応する調光装置の領域の遮光率よりも高くする形態とすることができる。このような形態にあっては、観察者には、撮像装置によって撮像される空間領域は、撮像装置によって撮像される空間領域の外側よりも暗く見える。あるいは又、撮像装置によって撮像される空間領域に対応する調光装置の領域の遮光率を、撮像装置によって撮像される空間領域の外側に対応する調光装置の領域の遮光率よりも低くする形態とすることもできる。このような形態にあっては、観察者には、撮像装置によって撮像される空間領域は、撮像装置によって撮像される空間領域の外側よりも明るく見える。そして、これによって、撮像装置が外部のどこを撮像するかを観察者は、容易に、且つ、確実に認識することができる。

0106

撮像装置によって撮像される空間領域に対応する調光装置の領域の位置を校正することが好ましい。具体的には、表示装置が、例えば、携帯電話機やスマートフォンを備えることによって、あるいは又、表示装置と携帯電話機やスマートフォン、パーソナルコンピュータとを組み合わせることによって、携帯電話機やスマートフォン、パーソナルコンピュータにおいて、撮像装置によって撮像された空間領域を表示することができる。そして、携帯電話機やスマートフォン、パーソナルコンピュータにおいて表示された空間領域と、撮像装置によって撮像される空間領域に対応する調光装置の領域との間に差異が存在する場合、調光装置の遮光率(光透過率)を制御するための制御回路(携帯電話機やスマートフォン、パーソナルコンピュータによって代用することもできる)を用いて、撮像装置によって撮像される空間領域に対応する調光装置の領域を移動・回転させ、あるいは、拡大/縮小することで、携帯電話機やスマートフォン、パーソナルコンピュータにおいて表示された空間領域と、撮像装置によって撮像される空間領域に対応する調光装置の領域との間の差異を無くせばよい。

0107

以上に説明した種々の変形例を含む本開示の表示装置等は、例えば、電子メールの受信・表示、インターネット上の種々のサイトにおける各種情報等の表示、各種装置等の観察対象物運転、操作、保守、分解時等における各種説明や、記号、符号、印、標章図案等の表示;人物物品等の観察対象物に関する各種説明や、記号、符号、印、標章、図案等の表示;動画静止画の表示;映画等の字幕の表示;映像に同期した映像に関する説明文クローズドキャプションの表示;居や舞伎、能、狂言、オペラ音楽会、バレー、各種演劇遊園地アミューズメントパーク)、美術館観光地、行楽地、観光案内等における観察対象物に関する各種説明、その内容や進行状況背景等を説明するための説明文等の表示に用いることができるし、クローズド・キャプションの表示に用いることができる。芝居や歌舞伎、能、狂言、オペラ、音楽会、バレー、各種演劇、遊園地(アミューズメントパーク)、美術館、観光地、行楽地、観光案内等にあっては、適切なタイミングで観察対象物に関連した画像としての文字を表示装置において表示すればよい。具体的には、例えば、映画等の進行状況に応じて、あるいは又、芝居等の進行状況に応じて、所定のスケジュール時間配分に基づき、作業者の操作によって、あるいは、コンピュータ等の制御下、画像制御信号が表示装置に送出され、画像が表示装置にて表示される。また、各種装置、人物や物品等の観察対象物に関する各種説明の表示を行うが、撮像装置によって各種装置、人物や物品等の観察対象物を撮影(撮像)し、表示装置において撮影(撮像)内容を解析することで、予め作成しておいた各種装置、人物や物品等の観察対象物に関する各種説明の表示を表示装置にて行うことができる。

0108

画像形成装置への画像信号には、画像信号(例えば、文字データ)だけでなく、例えば、表示すべき画像に関する輝度データ(輝度情報)、又は、色度データ色度情報)、又は、輝度データ及び色度データを含めることができる。輝度データは、光学装置を通して眺めた観察対象物を含む所定の領域の輝度に対応した輝度データとすることができるし、色度データは、光学装置を通して眺めた観察対象物を含む所定の領域の色度に対応した色度データとすることができる。このように、画像に関する輝度データを含めることで、表示される画像の輝度(明るさ)の制御を行うことができるし、画像に関する色度データを含めることで、表示される画像の色度(色)の制御を行うことができるし、画像に関する輝度データ及び色度データを含めることで、表示される画像の輝度(明るさ)及び色度(色)の制御を行うことができる。画像表示装置を通して眺めた観察対象物を含む所定の領域の輝度に対応した輝度データとする場合、画像表示装置を通して眺めた観察対象物を含む所定の領域の輝度の値が高くなるほど、画像の輝度の値が高くなるように(即ち、画像がより明るく表示されるように)、輝度データの値を設定すればよい。また、画像表示装置を通して眺めた観察対象物を含む所定の領域の色度に対応した色度データとする場合、画像表示装置を通して眺めた観察対象物を含む所定の領域の色度と、表示すべき画像の色度とが、おおよそ補色関係となるように色度データの値を設定すればよい。補色とは、色相環(color circle)で正反対に位置する関係の色の組み合わせ指す。赤色に対しての緑色、黄色に対しての紫色、青色に対しての橙色など、相補的な色のことでもある。或る色に別の色を適宜の割合で混合して、光の場合は白、物体の場合は黒というように、彩度低下を引き起こす色についても云うが、並列した際の視覚的効果相補性と混合した際の相補性は異なる。余色対照色、反対色ともいう。但し、反対色は補色が相対する色を直接に指示するのに対し、補色の指示する範囲はやや広い。補色同士の色の組み合わせは互いの色を引き立て合う相乗効果があり、これは補色調和といわれる。

0109

本開示の表示装置等によって、例えば、頭部装着型ディスプレイ(HMD,Head Mounted Display)を構成することができる。そして、これによって、表示装置の軽量化、小型化を図ることができるし、表示装置装着時の不快感を大幅に軽減させることが可能となり、更には、製造コストダウンを図ることも可能となる。本開示の表示装置等は、立体視ディスプレイ装置として用いることもできる。この場合、必要に応じて、光学装置に偏光板偏光フィルムを着脱自在に取り付け、あるいは、光学装置に偏光板や偏光フィルムを貼り合わせればよい。

0110

実施例1は、本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置、本開示の第1の態様〜第2の態様に係る表示装置に関する。実施例1の表示装置における画像表示装置の概念図を図1に示し、実施例1の表示装置を上方から眺めた模式図を図2に示し、実施例1の表示装置を正面から眺めた模式図を図3に示し、実施例1の表示装置を側方から眺めた模式図を図4Aに示し、画像表示装置を構成する導光板における光の伝播を模式的に図4Bに示す。また、反射型体積ホログラム回折格子の一部を拡大して示す模式的な断面図を図5に示す。

0111

実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例12の表示装置は、より具体的には、頭部装着型ディスプレイ(HMD)であり、 (イ)観察者20の頭部に装着されるフレーム(例えば、眼鏡型のフレーム10)、及び、 (ロ)フレーム10に取り付けられた画像表示装置100,200,300A,300B、を備えている。そして、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例12における画像表示装置100,200,300A,300Bは、 (A)画像形成装置111,111A,111B,211、111’,211’及び、 (B)画像形成装置111,111A,111B,211,111’,211’から出射された光が入射され、出射される光学装置(導光手段)120,320、を備えている。そして、更には、 (C)画像形成装置111,111A,111B,211,111’,211’から出射された光を平行光とする光学系(平行光出射光学系)112,254、を備えており、光学系112,254にて平行光とされた光束が光学装置120,320に入射され、出射される。実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例12の表示装置を、具体的には、2つの画像表示装置を備えた両眼型としたが、1つ備えた片眼型としてもよい。画像形成装置111,211,111’,211’は、例えば、単色(例えば、緑色)の画像を表示する。

0112

画像表示装置100,200,300A,300Bは、フレーム10に、固定して取り付けられていてもよいし、着脱自在に取り付けられていてもよい。光学系112,254は、画像形成装置111,211,111’,211’と光学装置120,320との間に配置されている。そして、光学系112,254にて平行光とされた光束が、光学装置120,320に入射され、出射される。また、光学装置120,320は半透過型(シースルー型)である。具体的には、少なくとも観察者20の両眼に対向する光学装置の部分(より具体的には、後述する導光板121,321及び第2偏向手段140,340)は、半透過(シースルー)である。

0113

実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例12において、画像形成装置111,211,111’,211’の中心から出射され、光学系112,254の画像形成装置側節点を通過した光線(中心光線CL)の内、光学装置120,320に垂直に入射する中心入射光線が光学装置120,320に入射する点を光学装置中心点Oとし、光学装置中心点Oを通過し、光学装置120,320の軸線方向と平行な軸線をy軸、光学装置中心点Oを通過し、光学装置120,320の法線と一致する軸線をz軸とする。尚、第1偏向手段130,330の中心点が、光学装置中心点Oである。即ち、図4Bに示すように、画像表示装置100,200,300A,300Bにおいて、画像形成装置111,211,111’,211’の中心から出射され、光学系112,254の画像形成装置側節点を通過した中心入射光線CLは、導光板121,321に垂直に衝突する。云い換えれば、中心入射光線CLは、導光板121,321へ、入射角0度で入射する。そして、この場合、表示される画像の中心は、導光板121,321の第2面123,323の垂線方向に一致する。

0114

そして、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例6における光学装置120は、 (a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板121、 (b)導光板121に入射された光が導光板121の内部で全反射されるように、導光板121に入射された光を偏向させる第1偏向手段130、及び、 (c)導光板121の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板121から出射させるために、導光板121の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段140、を備えている。ここで、第1偏向手段130は、第1のホログラム回折格子131及び第2のホログラム回折格子135から構成されており、第2偏向手段140は、第3のホログラム回折格子141から構成されている。これらのホログラム回折格子131,135,141は反射型体積ホログラム回折格子から成る。即ち、第1偏向手段130及び第2偏向手段140は、一種の半透過鏡として機能する。

0115

第1のホログラム回折格子131は、内部に第1の干渉縞が形成されており、第2のホログラム回折格子135は、内部に第2の干渉縞が形成されており、第3のホログラム回折格子141は、内部に第3の干渉縞が形成されている。

0116

そして、φ2<φ3<φ1、及び、P1=P3=P2の関係を満足する。ここで、φ1:第1の干渉縞のスラント角φ2:第2の干渉縞のスラント角φ3:第3の干渉縞のスラント角P1:第1の干渉縞のピッチP2:第2の干渉縞のピッチP3:第3の干渉縞のピッチである。

0117

あるいは又、λ2<λ3<λ1の関係を満足する。そして、更には、φ1≠φ2、及び、P1=P2を満足し、更には、φ2<φ3<φ1、及び、P1=P2=P3を満足する。ここで、λ1:導光板に入射され、第1のホログラム回折格子131によって偏向される光のピー ク波長λ2:導光板に入射され、第2のホログラム回折格子135によって偏向される光のピー ク波長λ3:第1のホログラム回折格子131及び第2のホログラム回折格子135によって偏 向され、導光板の内部を全反射により伝播し、第3のホログラム回折格子141に よって偏向される光のピーク波長である。

0118

また、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例6の表示装置は、上記の実施例1の光学装置を備えている。

0119

尚、ピーク波長λ1を有する入射光は、中心画角に対応する入射光において、第2のホログラム回折格子135よりも第1のホログラム回折格子131によって(主に)回折され、ピーク波長λ2を有する入射光は、中心画角に対応する入射光において、第1のホログラム回折格子131よりも第2のホログラム回折格子135によって(主に)回折される。

0120

即ち、導光板121に入射する平行光の一部は、第1のホログラム回折格子131において回折反射が生じるブラッグ条件(波長、入射角、格子面のピッチ)を満たしている一方で、第2のホログラム回折格子135において回折反射が生じるブラッグ条件を満たしていない。また、導光板121に入射する平行光の他の一部は、第2のホログラム回折格子135において回折反射が生じるブラッグ条件(波長、入射角、格子面のピッチ)を満たしている一方で、第1のホログラム回折格子131において回折反射が生じるブラッグ条件を満たしていない。従って、導光板121に入射する平行光の一部は、第1のホログラム回折格子131において主に回折反射されるが、第2のホログラム回折格子135においては回折反射されず、第2のホログラム回折格子135を通過する。同様に、導光板121に入射する平行光の他の一部は、第2のホログラム回折格子135において主に回折反射が生じるブラッグ条件を満たしている一方で、第1のホログラム回折格子131において回折反射が生じるブラッグ条件を満たしていない。従って、導光板121に入射する平行光の他の一部は、第2のホログラム回折格子135において回折反射されるが、第1のホログラム回折格子131においては回折反射されず、第1のホログラム回折格子131を通過する。

0121

実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例4、実施例6において、第1偏向手段130は導光板121の第1面122及び第2面123に配設されている。また、第3のホログラム回折格子141から成る第2偏向手段140は、導光板121の第1面122に配設されている。即ち、第1のホログラム回折格子131は導光板121の第2面123上に配され、第2のホログラム回折格子135は導光板121の第2面123に対向する第1面122上に配されている。そして、第1偏向手段130は、導光板121に入射された複数の平行光が導光板121の内部で全反射されるように、導光板121に入射された光の少なくとも一部を回折反射し、第2偏向手段140は、導光板121の内部を全反射により伝播した光を、複数回に亙り、回折反射し、導光板121から平行光のまま第2面123から出射する。即ち、第1偏向手段130においては、導光板121に入射された平行光が導光板121の内部で全反射されるように、導光板121に入射された複数の平行光が回折反射される。一方、第2偏向手段140においては、導光板121の内部を全反射により伝播した平行光が複数回に亙り回折反射され、導光板121から平行光の状態で、観察者20の瞳21に向かって出射される。第2偏向手段140の回折効率η3の値は、前述したとおり、第1偏向手段130の回折効率η1,η2の値よりも低い。具体的には、第2偏向手段140を構成する第3のホログラム回折格子141の厚さT3は、第1偏向手段130を構成する第1のホログラム回折格子131、第2のホログラム回折格子135の厚さT1,T2よりも薄い。

0122

フォトポリマー材料から成る第1のホログラム回折格子131、第2のホログラム回折格子135、第3のホログラム回折格子141には、1種類の波長帯域(あるいは、波長)に対応する干渉縞が形成されており、従来の方法で作製されている。ホログラム回折格子に形成された干渉縞のピッチは一定であり、干渉縞は直線状であり、y軸に概ね平行である。上述したとおり、第2のホログラム回折格子135及び第3のホログラム回折格子141は導光板121の第1面122に配設(接着)されており、第1のホログラム回折格子131は導光板121の第2面123に配設(接着)されている。

0123

ここで、0.7度≦|φ2−φ1|≦4.7度を満足している。あるいは又、0nm<|λ3−λ1|≦40nm、及び、0nm<|λ2−λ3|≦40nmを満足している。また、第1のホログラム回折格子131の回折効率をη1、第2のホログラム回折格子135の回折効率をη2、第3のホログラム回折格子141の回折効率をη3としたとき、η1/η3≧1.0、及び、η2/η3≧1.0を満足し、好ましくは、η3≦0.25を満足しており、第1のホログラム回折格子131の厚さをT1、第2のホログラム回折格子135の厚さをT2、第3のホログラム回折格子141の厚さをT3としたとき、1.0μm≦T1,T2≦10μm、及び、T1≧T3,T2≧T3を満足し、好ましくは、T3の値は、T3≦2.0μm好ましくは、T3≦1.6μmを満足することがより望ましい。φ1,φ3,φ2,P1=P3=P2,λ1,λ3,λ2、η1,η2,η3,T1,T2,T3のそれぞれの値を、以下の表1のとおりとしたが、これらの値に限定するものではない。

0124

[表1]

0125

尚、第1のホログラム回折格子131及び第2のホログラム回折格子135によって偏向され、導光板121の内部を全反射により伝播し、第3のホログラム回折格子141によって偏向される光のピーク波長をλ3としたとき、画像形成装置111,211は、ピーク波長λ3を有する光を出射する光源153,251を備えている。

0126

図5に、反射型体積ホログラム回折格子の拡大した模式的な一部断面図を示す。反射型体積ホログラム回折格子には、スラント角(傾斜角)φを有する干渉縞が形成されている。ここで、スラント角φとは、反射型体積ホログラム回折格子の表面と干渉縞の成す角度を指す。干渉縞は、反射型体積ホログラム回折格子の内部から表面に亙り、形成されている。干渉縞は、ブラッグ条件を満たしている。図5中、「φ」はスラント角φ、「ψ」は入射角、「Θ」は干渉縞へ入射する角度の余角、「P」は格子面のピッチ(干渉縞を含む仮想平面の法線方向の間隔)、「Λ」は回折格子部材の表面における干渉縞のピッチを示す。反射型体積ホログラム回折格子に光が入射する角度及び反射型体積ホログラム回折格子において光が回折反射されて反射型体積ホログラム回折格子から出射される角度に変化がなく、しかも、スラント角φの値が増加する場合を想定すると、この場合、光路長は長くなる。従って、回折共鳴条件を満足する波長λの値は増加する。即ち、スラント角φの値が増加すると、波長λの値は増加する。

0127

実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例12において、導光板121,321は、光学ガラスやプラスチック材料から成る。そして、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例12において、導光板121,321は、導光板121,321の内部全反射による光伝播方向(x軸)と平行に延びる2つの平行面(第1面122,322及び第2面123,323)を有している。第1面122,322と第2面123,323とは対向している。そして、光入射面に相当する第2面123,323から平行光が入射され、内部を全反射により伝播した後、光出射面に相当する第2面123,323から出射される。但し、これに限定するものではなく、第2面123,323によって光入射面が構成され、第1面122,322によって光出射面が構成されていてもよい。

0128

実施例1において、画像形成装置111は、第1の構成の画像形成装置であり、2次元マトリクス状に配列された複数の画素を有する。具体的には、画像形成装置111は、反射型空間光変調装置150、及び、波長λ3の緑色の光を出射する発光ダイオード(LED)から成る光源153を備えている。各画像形成装置111全体は、筐体113(図1では、一点鎖線で示す)内に納められており、係る筐体113には開口部(図示せず)が設けられており、開口部を介して光学系(平行光出射光学系,コリメート光学系)112から光が出射される。反射型空間光変調装置150は、ライト・バルブとしてのLCOSから成る液晶表示装置(LCD)151、及び、光源153からの光の一部を反射して液晶表示装置151へと導き、且つ、液晶表示装置151によって反射された光の一部を通過させて光学系112へと導く偏光ビームスプリッター152から構成されている。液晶表示装置151は、2次元マトリクス状に配列された複数(例えば、640×480個)の画素(液晶セル)を備えている。偏光ビームスプリッター152は、周知の構成、構造を有する。光源153から出射された無偏光の光は、偏光ビームスプリッター152に衝突する。偏光ビームスプリッター152において、P偏光成分は通過し、系外に出射される。一方、S偏光成分は、偏光ビームスプリッター152において反射され、液晶表示装置151に入射し、液晶表示装置151の内部で反射され、液晶表示装置151から出射される。ここで、液晶表示装置151から出射した光の内、「白」を表示する画素から出射した光にはP偏光成分が多く含まれ、「黒」を表示する画素から出射した光にはS偏光成分が多く含まれる。従って、液晶表示装置151から出射され、偏光ビームスプリッター152に衝突する光の内、P偏光成分は、偏光ビームスプリッター152を通過し、光学系112へと導かれる。一方、S偏光成分は、偏光ビームスプリッター152において反射され、光源153に戻される。光学系112は、例えば、凸レンズから構成され、平行光を生成させるために、光学系112における焦点距離の所(位置)に画像形成装置111(より具体的には、液晶表示装置151)が配置されている。また、1画素は、緑色を出射する緑色発光画素から構成されている。

0129

フレーム10は、観察者20の正面に配置されるフロント部11と、フロント部11の両端に蝶番12を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部13と、各テンプル部13の先端部に取り付けられたモダン部(先セル耳あてイヤーパッドとも呼ばれる)14から成る。また、ノーズパッド10’が取り付けられている。即ち、フレーム10及びノーズパッド10’の組立体は、基本的には、通常の眼鏡と略同じ構造を有する。更には、各筐体113が、取付け部材19によって、着脱自在に、テンプル部13に取り付けられている。フレーム10は、金属又はプラスチックから作製されている。尚、各筐体113は、取付け部材19によってテンプル部13に着脱できないように取り付けられていてもよい。また、眼鏡を所有し、装着している観察者に対しては、観察者の所有する眼鏡のフレームのテンプル部に、各筐体113を取付け部材19によって着脱自在に取り付けてもよい。各筐体113を、テンプル部13の外側に取り付けてもよいし、テンプル部13の内側に取り付けてもよい。

0130

更には、一方の画像形成装置111Aから延びる配線(信号線や電源線等)15が、テンプル部13、及び、モダン部14の内部を介して、モダン部14の先端部から外部に延び、制御装置(制御回路、制御手段)18に接続されている。更には、各画像形成装置111A,111Bはヘッドホン部16を備えており、各画像形成装置111A,111Bから延びるヘッドホン部用配線16’が、テンプル部13、及び、モダン部14の内部を介して、モダン部14の先端部からヘッドホン部16へと延びている。ヘッドホン部用配線16’は、より具体的には、モダン部14の先端部から、耳介(耳殻)の後ろ側を回り込むようにしてヘッドホン部16へと延びている。このような構成にすることで、ヘッドホン部16やヘッドホン部用配線16’が乱雑に配置されているといった印象を与えることがなく、すっきりとした表示装置とすることができる。

0131

配線(信号線や電源線等)15は、制御装置(制御回路)18に接続されている。制御装置18には、例えば、画像情報記憶装置18Aが備えられている。そして、制御装置18において画像表示のための処理がなされる。制御装置18、画像情報記憶装置18Aは周知の回路から構成することができる。

0132

また、フロント部11の中央部分11’には、CCDあるいはCMOSセンサーから成る固体撮像素子とレンズ(これらは図示せず)とから構成された撮像装置17が、適切な取付部材(図示せず)によって取り付けられている。撮像装置17からの信号は、撮像装置17から延びる配線(図示せず)を介して、例えば、画像形成装置111Aに送出される。

0133

実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例6の光学装置あるいは表示装置にあっては、3つのホログラム回折格子131,135,141の有する干渉縞のスラント角φ1,φ2,φ3及びピッチP1,P2,P3の関係が規定されており、あるいは又、3つのホログラム回折格子131,135,141によって偏向される光のピーク波長λ1,λ2,λ3の関係が規定されている。

0134

実施例1の表示装置における光学装置に入射する光と観察者が観察する画像の明るさとの関係を説明するための模式的な図を、図40A、図40B及び図40Cに示す。図40A、図40B、図40Cにおいて、光学装置120に入射する光の光スペクトルを曲線「A」で示し、第1のホログラム回折格子131に基づく回折効率変化曲線を「C」で示し、第2のホログラム回折格子135に基づく回折効率変化曲線を「B」で示し、第1のホログラム回折格子131及び第2のホログラム回折格子135に基づく合成された回折効率変化曲線を「D」で示す。先に説明したとおり、観察者が眺める画像の明るさを明るくしようとした場合、ホログラム回折格子の厚さを厚くして、第1偏向手段全体の回折効率を高くする。第1偏向手段が1つのホログラム回折格子から構成されている場合には、第1偏向手段へ入射する光の波長に対する回折効率変化曲線E(図43A、図43B、図43C参照)が鋭いピークを有するようになる。しかしながら、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例6の光学装置にあっては、第1偏向手段130が、上述したとおり、回折特性の異なる2つのホログラム回折格子131,135から構成されている。その結果、光学装置120に入射する光のピーク波長をλLS-0(=λ3)としたとき、図1に示す光線LBC、光線LBL、光線LBRのいずれもが、2つのホログラム回折格子131,135に基づく回折効率変化曲線Dの高効率部分で重なり合う(図40A、図40B、図40C参照)。尚、光線LBC、光線LBL、光線LBRは、光学装置中心点Oを通過するxy平面内に位置する。即ち、第1のホログラム回折格子131に基づく回折効率変化曲線Cにおけるピーク(あるいはその近傍)と、第2のホログラム回折格子135に基づく回折効率変化曲線Bにおけるピーク(あるいはその近傍)との間に、光学装置120に入射する光の光スペクトル(曲線「A」参照)のピーク(あるいはその近傍)が位置すればよい。尚、図40A、図40B、図40Cにおいて、斜線を付した領域が、光学装置120に入射する光の観察者が眺める画像の明るさに寄与する部分である。そして、以上の結果として、観察者が眺める画像の明るさが、画像右側と画像中央と画像左側とで大きく変化することがないし、画像の明るさを出来る限り均一化することができる。

0135

また、第1偏向手段130が2つのホログラム回折格子131,135から構成されている実施例1の光学装置における画角と重心波長の関係、及び、第1偏向手段が1つのホログラム回折格子から構成されている従来の光学装置(図46参照)における画角と重心波長の関係を、図41のグラフに示す。尚、図41において、実線は実施例1の結果であり、点線(実線とほぼ重なっている)は従来例の結果である。図41横軸は画角であり、縦軸は重心波長である。尚、画角とは、図46に示すように、光線LBC(中心画角の光線)と観察者の瞳21に入射する光線との成す水平面における角度を指す。図41から、第1偏向手段が、2つのホログラム回折格子から構成されていても、1つのホログラム回折格子から構成されていても、重心波長に差異は認められない。即ち、第1偏向手段が、2つのホログラム回折格子から構成されていても、1つのホログラム回折格子から構成されていても、得られる画像の色に差異は殆ど無いことが判る。

0136

実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例6の光学装置、表示装置において、光源153,251を第1の光源と第2の光源の2つの光源から構成し、第1の光源からの光の強度及び第2の光源からの光の強度を制御することで、第1偏向手段130に入射する光の合成光スペクトルを制御してもよい。そして、この場合、2つの光源から出射される光の合成光スペクトルにおけるピーク波長はλ3であることが好ましい。

0137

実施例2は、実施例1の変形である。実施例2の表示装置(頭部装着型ディスプレイ)における画像表示装置200の概念図を図6に示すように、実施例2において、画像形成装置211は、第2の構成の画像形成装置から構成されている。即ち、光源251、及び、光源251から出射された平行光を走査する走査手段253を備えている。より具体的には、画像形成装置211は、 (イ)光源251、 (ロ)光源251から出射された光を平行光とするコリメート光学系252、 (ハ)コリメート光学系252から出射された平行光を走査する走査手段253、及び、 (ニ)走査手段253によって走査された平行光をリレーし、出射するリレー光学系254、から構成されている。尚、画像形成装置211全体が筐体213(図6では、一点鎖線で示す)内に納められており、係る筐体213には開口部(図示せず)が設けられており、開口部を介してリレー光学系254から光が出射される。そして、各筐体213が、取付け部材19によって、着脱自在に、テンプル部13に取り付けられている。

0138

発光ダイオード(LED)から成る光源251から出射された波長λ3の緑色の光は、全体として正の光学的パワーを持つコリメート光学系252に入射し、平行光として出射される。そして、この平行光は、全反射ミラー256で反射され、マイクロミラーを二次元方向に回転自在とし、入射した平行光を2次元的に走査することができるMEMSから成る走査手段253によって水平走査及び垂直走査が行われ、一種の2次元画像化され、仮想の画素(画素数は、例えば、実施例1と同じとすることができる)が生成される。そして、仮想の画素からの光は、周知のリレー光学系から構成されたリレー光学系(平行光出射光学系)254を通過し、平行光とされた光束が光学装置120に入射する。

0139

リレー光学系254にて平行光とされた光束が入射され、導光され、出射される光学装置120は、実施例1にて説明した光学装置と同じ構成、構造を有するので、詳細な説明は省略する。また、実施例2の表示装置も、上述したとおり、画像形成装置211が異なる点を除き、実質的に、実施例1の表示装置と同じ構成、構造を有するので、詳細な説明は省略する。

0140

実施例3は、実施例1〜実施例2の変形である。実施例3の頭部装着型ディスプレイを正面から眺めた模式図を図7に示し、実施例3の頭部装着型ディスプレイ(但し、フレームを除去したと想定したときの状態)を正面から眺めた模式図を図8に示す。また、実施例3の頭部装着型ディスプレイを上方から眺めた模式図を図9に示し、実施例3の頭部装着型ディスプレイを観察者20の頭部に装着した状態を上方から眺めた図を図10に示す。尚、図10においては、便宜上、画像表示装置のみを示し、フレームの図示は省略している。また、以下の説明においては、画像表示装置を画像表示装置100で代表して説明しているが、画像表示装置200を適用することができることは云うまでもない。

0141

実施例3の頭部装着型ディスプレイは、2つの画像表示装置100を結合する結合部材30を更に有している。結合部材30は、観察者20の2つの瞳21の間に位置するフレーム10の中央部分10Cの観察者に面する側に(即ち、観察者20とフレーム10との間に)、例えば、ビス(図示せず)を用いて取り付けられている。更には、結合部材30の射影像は、フレーム10の射影像内に含まれる。即ち、観察者20の正面から頭部装着型ディスプレイを眺めたとき、結合部材30はフレーム10によって隠されており、結合部材30は視認されない。また、結合部材30によって2つの画像表示装置100が結合されているが、具体的には、画像形成装置111A,111Bのそれぞれが筐体113に格納され、結合部材30の各端部に、筐体113が取付け状態調整可能に取り付けられている。そして、各画像形成装置111A,111Bは、観察者20の瞳21よりも外側に位置している。具体的には、一方の画像形成装置111Aの取付部中心111ACとフレーム10の一端部(一方の智)10Aとの間の距離をα、結合部材30の中心30Cからフレーム10の一端部(一方の智)10Aまでの距離をβ、他方の画像形成装置111Bの取付部中心111BCとフレーム10の一端部(一方の智)10Aとの間の距離をγ、フレーム10の長さをLとしたとき、α=0.1×Lβ=0.5×Lγ=0.9×Lである。

0142

結合部材30の各端部への画像形成装置(具体的には、画像形成装置111A,111B)の取付けは、具体的には、例えば、結合部材の各端部の3箇所に貫通孔(図示せず)を設け、貫通孔に対応したタップ付きの孔部(螺合部。図示せず)を画像形成装置111A,111Bに設け、各貫通孔にビス(図示せず)を通し、画像形成装置111A,111Bに設けられた孔部に螺合させる。ビスと孔部との間にはバネを挿入しておく。こうして、ビスの締め付け状態によって、画像形成装置の取付け状態(結合部材に対する画像形成装置の傾き)を調整することができる。取付け後、蓋(図示せず)によってビスを隠す。尚、図8及び図12において、結合部材30,40を明示するために、結合部材30,40に斜線を付した。結合部材30は、観察者20の2つの瞳21の間に位置するフレーム10の中央部分10C(通常の眼鏡におけるブリッジの部分に相当する)に取り付けられている。そして、結合部材30の観察者20に面する側にノーズパッド10’が取り付けられている。尚、図9及び図13においては、ノーズパッド10’の図示を省略している。フレーム10及び結合部材30は金属又はプラスチックから作製されており、結合部材30の形状は湾曲した棒状である。

0143

このように、実施例3の頭部装着型ディスプレイ(HMD)にあっては、結合部材30が2つの画像表示装置100を結合しており、この結合部材30は、観察者20の2つの瞳21の間に位置するフレーム10の中央部分10Cに取り付けられている。即ち、各画像表示装置100は、フレーム10に、直接、取り付けられた構造とはなっていない。従って、観察者20がフレーム10を頭部に装着したとき、テンプル部13が外側に向かって広がった状態となり、その結果、フレーム10が変形したとしても、このようなフレーム10の変形によって、画像形成装置111A,111Bの変位(位置変化)が生じないか、生じたとしても、極僅かである。それ故、左右の画像の輻輳角が変化してしまうことを確実に防止することができる。しかも、フレーム10のフロント部11の剛性を高める必要がないので、フレーム10の重量増加、デザイン性の低下、コストの増加を招くことがない。また、画像表示装置100は、眼鏡型のフレーム10に、直接、取り付けられていないので、観察者の嗜好によってフレーム10のデザインや色等を自由に選択することが可能であるし、フレーム10のデザインが受ける制約も少なく、デザイン上の自由度が高い。加えて、観察者の正面から頭部装着型ディスプレイを眺めたとき、結合部材30はフレーム10に隠れている。従って、高いデザイン性、意匠性を頭部装着型ディスプレイに与えることができる。

0144

実施例4は、実施例3の変形である。実施例4の頭部装着型ディスプレイを正面から眺めた模式図を図11に示し、実施例4の頭部装着型ディスプレイ(但し、フレームを除去したと想定したときの状態)を正面から眺めた模式図を図12に示す。また、実施例4の頭部装着型ディスプレイを上方から眺めた模式図を図13に示す。

0145

実施例4の頭部装着型ディスプレイにあっては、棒状の結合部材40が、実施例3と異なり、2つの画像形成装置111A,111Bを結合する代わりに、2つの光学装置120を結合している。尚、2つの光学装置120を一体的に作製し、係る一体的に作製された光学装置120に結合部材40が取り付けられている形態とすることもできる。

0146

ここで、実施例4の頭部装着型ディスプレイにあっても、結合部材40は、観察者20の2つの瞳21の間に位置するフレーム10の中央部分10Cに、例えば、ビスを用いて取り付けられており、各画像形成装置111は、観察者20の瞳21よりも外側に位置している。尚、各画像形成装置111は、光学装置120の端部に取り付けられている。結合部材40の中心40Cからフレーム10の一端部までの距離をβ、フレーム10の長さをLとしたとき、β=0.5×Lを満足している。尚、実施例4におけるα’の値、γ’の値は、実施例3のαの値、γの値と同じ値である。

0147

実施例4にあっては、フレーム10、各画像表示装置は、実施例3において説明したフレーム10、画像表示装置と同じ構成、構造を有する。それ故、これらの詳細な説明は省略する。また、実施例4の頭部装着型ディスプレイも、以上の相違点を除き、実質的に、実施例3の頭部装着型ディスプレイと同じ構成、構造を有するので、詳細な説明は省略する。

0148

実施例5は、実施例1〜実施例4の変形である。実施例5の表示装置における画像表示装置の概念図を図14に示す。実施例5の表示装置は、図1に示した実施例1の表示装置の第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135の配置位置を逆にした構成である。本発明者の実験によれば、このような構成は、ホログラム回折格子を厚膜化した場合の解像度の低下を抑制することができる。実施例5にあっては、φ1,φ2,φ3,P1=P3=P2,λ1,λ3,λ2、η1,η2,η3,T1,T2,T3のそれぞれの値を、表1のとおりとしたが、これらの値に限定するものではない。実施例1と実施例5との相違点を、実施例5の欄に色を付けて示す。実施例5では、第1のホログラム回折格子131の膜厚T1及び第2のホログラム回折格子135の膜厚T2を実施例1よりも厚くしている。また、これに伴い、第1のホログラム回折格子131の回折効率η1及び第2のホログラム回折格子135の回折効率η2が高くなっている。また、実施例5では、第1のホログラム回折格子131及び第2のホログラム回折格子135をいずれもフォトポリマー材料から作製し、η1>η2としている。ここで、フォトポリマー材料から作製するホログラム回折格子にあっては、一般に、短波長ほど回折効率が低下する傾向がある。従って、第1のホログラム回折格子よりも光のピーク波長が短い第2のホログラム回折格子を、より回折効率の低いホログラム回折格子から構成することで、ホログラム回折格子の作製が容易になる。

0149

また、参考例5A、参考例5Bにおけるφ1等の諸元の値を表1に示す。参考例5Aは、図1に示した構成に対応し、実施例5とは第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135の配置位置を逆にした構成である。実施例5と参考例5Aの相違する点を、参考例5Aの欄に色を付けて示す。また、参考例5Bも図1に示した構成に対応するが、参考例5Aとは第1のホログラム回折格子131の膜厚T1及び第2のホログラム回折格子135の膜厚T2が薄くなっている点、及び、第1のホログラム回折格子131の回折効率η1及び第2のホログラム回折格子135の回折効率η2が低くなっている点が異なっている。参考例5Aと参考例5Bとの相違点を、参考例5Bの欄に色を付けて示す。

0150

実施例5、参考例5A、参考例5Bにおける光学装置の解像度をMTFに基づき評価した。ここで、MTFとは、コントラスト再現比による性能評価方法であり、特定の空間周波数でのMTFが解像度に相当し、値が大きいほど高解像度であることを示す。水平方向に関しては、図1に示す光線LBC、光線LBL、光線LBR(光学装置中心点Oを通過するxy平面内に位置する)においてMTFの測定を行った。また、垂直方向に関しては、図1の光線LBCにおけるy軸方向プラス側に相当する上端側、y軸ゼロ点に相当する中央部、y軸マイナス側に相当する下端側において、MTFの測定を行った。その結果を、以下の表2に示す。また、表2には、参考例5Bの光学装置から出力された観察画像の輝度を1.0としたときの実施例5、参考例5Aの輝度の値も示した。

0151

[表2] 実施例5 参考例5A 参考例5B光線LBL35 33 45光線LBC 50 45 52光線LBR 52 47 53上端側 75 66 79中央部 70 65 75下端側 74 67 78輝度1.2 1.2 1.0

0152

実施例5と参考例5Aとを比較すると、同じ輝度であるが、MTF値が約10%改善されている。その理由は、以下のとおりと推定している。即ち、第1偏向手段130中のホログラム回折格子のうち、第1面122側のホログラム回折格子で回折される光はホログラム回折格子の表面に到達せず、表面での反射が発生しないのに対して、第2面123側のホログラム回折格子で回折される光はホログラム回折格子の表面(便宜上、『対向表面』と呼ぶ)で反射が発生する。そして、ガラス表面に比べてホログラム回折格子の表面は平坦性が低いため、第2面123側のホログラム回折格子の対向表面での光の反射に起因して、MTF値が低下する。然るに、η1>η2とすることで、全光量に対する第2のホログラム回折格子135の回折の寄与分は、全光量に対する第1のホログラム回折格子131の回折の寄与分よりも小さくなる。そして、ホログラム回折格子の表面での光の反射が発生し得る第2のホログラム回折格子135の全光量に対する回折の寄与分が小さいが故に、MTF値が改善される。

0153

また、参考例5Aと参考例5Bとを比較すると、第1のホログラム回折格子131及び第2のホログラム回折格子135の厚さT1,T2を3.0μmから4.0μmに厚膜化することで、輝度が1.2倍になる。しかし、ホログラム回折格子の膜厚を厚くすると、表2から判るように、解像度が低下する傾向にある。この対策として、実施例5のように、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135の配置位置を逆にすることが有効である。

0154

本発明者の実験によれば、T2の値が3.0μmを超える場合、図1に示した構成に対して、図14に示した構成の方が、MTF改善効果が高い。この理由は、ホログラム回折格子の膜厚が3.0μmを超えると、ホログラム回折格子の表面平坦性が低下し易いためであるからと推定している。

0155

更には、第3のホログラム回折格子141の膜厚は、好ましくは2.0μm以下、更に好ましくは1.6μm以下である。2.0μmを超えると、光線LBCにおける輝度に対する光線LBL及び光線LBRにおける輝度の低下が大きくなり、バランスが悪くなる。また、膜厚を1.6μm以下とすることで解像度を高く保つことができる。各種の試験によれば、第3のホログラム回折格子141の膜厚を1.0μmから1.4μmにした場合、回折効率は約1.1倍となる一方で、MTF値はほぼ変化しなかった。然るに、膜厚を1.4μmから1.7μmとした場合、回折効率は約1.1倍となる一方で、MTF値は約10%低下した。この理由は、薄いホログラム回折格子厚いホログラム回折格子のMTF値の理論的境界値が1.6μm付近にあるため、あるいは又、1.6μmといった膜厚を超えるとホログラム回折格子の表面平坦性が低下し易いためと推定される。

0156

T1>T2とすることでも、η1>η2を達成することができ、以上に説明したと同様の現象の確認、効果の確認をすることができた。

0157

尚、参考例5A及び参考例5B、あるいは、後述する参考例6A〜参考例6Fも、本開示の光学装置に含まれ、これらの特性は、実用上、何ら問題がないことは云うまでもない。

0158

実施例6は、実施例1〜実施例5の変形である。導光板121を導光された光が、第2偏向手段140と衝突し、3回、光取り出しが生じる場合を想定する。このように、複数回の光取り出しを生じさせることで、子供から大人まで、即ち、眼幅が小さい観察者から大きい観察者まで、画像を観察できる。例えば、第2偏向手段の回折効率が20%の場合、100%(=I0)の光の内、観察者の瞳に、1回目の光取り出し割合:20%(=I1=I0×0.2)2回目の光取り出し割合:16%(=I2={I0−I1}×0.2}3回目の光取り出し割合:13%(=I3={I0−I1−I2}×0.2}の光が到達し、光の伝搬方向に向かって画像が暗くなる。また、第2偏向手段の回折効率が15%の場合、以下のとおりである。1回目の光取り出し割合:15%(=I1=I0×0.15)2回目の光取り出し割合:13%(=I2={I0−I1}×0.15}3回目の光取り出し割合:11%(=I3={I0−I1−I2}×0.15}

0159

通常、画像を観察できる範囲を広くするため、第2偏向手段140の回折効率を低く設計する。しかしながら、上述したとおり、第1偏向手段130から遠い第2偏向手段140の領域ほど、画像の明るさが暗くなる。画像の明るさを明るくするためには、光源を明るくする必要があり、表示装置全体の消費電力の増加を招く。

0160

図15に、ホログラム回折格子の回折効率と半値幅の膜厚依存の関係を示す。尚、屈折率変調度の値Δnを0.045としている。ホログラム回折格子の厚さを0.2μm厚くすることで、約5%の回折効率を増加を図ることができることが判る。

0161

実施例6においても、第2のホログラム回折格子135及び第3のホログラム回折格子141は導光板121の第1面122に配設(接着)されており、第1のホログラム回折格子131は導光板121の第2面123に配設(接着)されている。そして、第3のホログラム回折格子141において、第1偏向手段130に近い所に位置する領域よりも、第1偏向手段130に遠い所に位置する領域の方が、高い回折効率を有する。あるいは又、第3のホログラム回折格子141において、第1偏向手段130に近い所に位置する領域よりも、第1偏向手段130に遠い所に位置する領域の方が、厚さが厚い。具体的には、第3のホログラム回折格子の厚さの変化を、階段状とした。このような構成とすることで、導光板121の軸線方向に沿って観察者が観察する画像の更に一層の均質化を図ることができる。

0162

より具体的には、第3のホログラム回折格子141は、第1偏向手段130に近い方に位置する第3Aのホログラム回折格子141A、及び、第1偏向手段130から遠い方に位置する第3Bのホログラム回折格子141Bから構成されており、 第3Aのホログラム回折格子141Aの回折効率をη3A、第3Bのホログラム回折格子141Bの回折効率をη3Bとしたとき、η3B>η3Aを満足する。あるいは又、 第3Aのホログラム回折格子141Aの厚さをT3A、第3Bのホログラム回折格子141Bの厚さをT3Bとしたとき、T3B>T3Aを満足する。

0163

そして、第3Aのホログラム回折格子141A及び第3Bのホログラム回折格子141Bは導光板121の第1面122に配置されている構成とすることができるし(図16A参照)、あるいは又、第2面123に配置されている構成とすることができるし(図16B参照)、あるいは又、第3Aのホログラム回折格子141Aは導光板121の第2面123に配置され、第3Bのホログラム回折格子141Bは導光板121の第1面122に配置されている構成とすることができるし(図16C参照)、あるいは又、第3Aのホログラム回折格子141Aは導光板121の第1面122に配置され、第3Bのホログラム回折格子141Bは導光板121の第2面123に配置されている構成とすることができる(図16D参照)。但し、第3のホログラム回折格子141は、2つのホログラム回折格子141A,141Bから構成することに限定されるものではなく、3つ以上のホログラム回折格子から構成することもできる。第3のホログラム回折格子を2以上のホログラム回折格子から構成し、一方のホログラム回折格子(あるいは一方のホログラム回折格子群)を導光板121の第1面122に配置し、他方のホログラム回折格子(あるいは他方のホログラム回折格子群)を導光板121の第2面123に配置する場合、一方のホログラム回折格子(あるいは一方のホログラム回折格子群)の導光板121への正射影像と、他方のホログラム回折格子(あるいは他方のホログラム回折格子群)の導光板121への正射影像とは、これらの正射影像が隙間の無い状態であってもよいし(図16A、図16B、図16C、図16D参照)、これらの正射影像が相互に対向する境界部で重なっていてもよい(図16E、図16F参照)。また、これらの場合、第3Aのホログラム回折格子141Aのスラント角と第3Bのホログラム回折格子141Bのスラント角とは同じであることが望ましい。尚、これらの図16A〜図16Fにおいては、ホログラム回折格子の厚さを強調して図示しているし、図16E及び図16Fにおいては、正射影像が相互に対向する境界部で重なっている状態を強調して図示している。

0164

実施例6A〜実施例6Fにおける回折効率と光取り出し割合、参考例6A〜参考例6Fにおける回折効率と光取り出し割合を表3A、表3Bに示すが、実施例6にあっては、導光板121の軸線方向に沿って観察者が観察する画像の更に一層の均質化を図ることができることが判る。尚、表3A、表3Bにおいて、「η」は回折効率を示し、「I」は光取り出し割合を示す。

0165

[表3A]

0166

[表3B]

0167

実施例7は、本開示の第3の態様に係る表示装置に関する。実施例7の表示装置における画像表示装置の概念図を図17(実施例1の表示装置における画像表示装置の変形)、あるいは、図18(実施例2の表示装置における画像表示装置の変形)に示す。実施例7の光学装置が、実施例1〜実施例6の光学装置と異なる点は、第1偏向手段が1つのホログラム回折格子(第1のホログラム回折格子)から構成されている点、画像形成装置が、ピーク波長λLS-1を有する第1の光源、及び、ピーク波長λLS-2を有する第2の光源を備えている点にある。

0168

即ち、実施例7の表示装置において、光学装置は、 (a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板321、 (b)導光板321に入射された光が導光板321の内部で全反射されるように、導光板321に入射された光を偏向させる第1偏向手段330、及び、 (c)導光板321の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板321から出射させるために、導光板321の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段340、を備えており、画像形成装置111’,211’は、ピーク波長λLS-1を有する第1の光源(例えば、緑色発光のLEDから成る)、及び、ピーク波長λLS-2を有する第2の光源(例えば、第1の光源と同色あるいは同系統の緑色発光のLEDから成る)を備えており、画像形成装置111’,211’は、第1の光源からの光及び第2の光源からの光に基づき画像を形成する。尚、図17図18において、第1の光源からの光及び第2の光源を1つの光源153’,251’で図示しているが、第1の光源及び第2の光源を別々に配置してもよい。即ち、第1の光源及び第2の光源の配置は、本質的に任意である。

0169

ここで、0nm<|λLS-2−λLS-1|≦60nmを満足しており、具体的には、λLS-1=540nmλLS-2=510nmである。そして、画像表示装置300A,300Bは、第1の光源からの光の強度及び第2の光源からの光の強度を制御(具体的には、独立して制御)する。

0170

第1偏向手段330及び第2偏向手段340は、第1のホログラム回折格子331及び第2のホログラム回折格子341から構成されており、これらのホログラム回折格子331,341は、具体的には、反射型体積ホログラム回折格子から構成されている。第1のホログラム回折格子331に形成された干渉縞のスラント角、ピッチを、φ1’,P1’とし、第2のホログラム回折格子341に形成された干渉縞のスラント角、ピッチを、φ2’,P2’とし、第1偏向手段330によって偏向され、導光板321の内部を全反射により伝播し、第2偏向手段340によって偏向される光のピーク波長をλ’とする。この場合、φ1’=φ2’、及び、P1’=P2’である。また、λLS-2<λ’<λLS-1である。更には、第1のホログラム回折格子331の回折効率をη1’、第2のホログラム回折格子341の回折効率をη2’としたとき、η1’≧η2’好ましくは、η1’>η2’であるし、第1のホログラム回折格子331の厚さをT1’、第2のホログラム回折格子341の厚さをT2’としたとき、T1’≧T2’好ましくは、T1’>T2’である。φ1’=φ2’,P1’=P2’,λ’,λLS-1,λLS-2,η1’,η2’,T1’,T2’のそれぞれの値を、以下の表4のとおりとしたが、これらの値に限定するものではない。

0171

[表4]φ1’=φ2’=33.0度P1’=P2’=0.330μmη1’=0.60η2’=0.15T1’=3.0μmT2’=1.0μmλLS-1=540nmλLS-2=510nmλ’ =520nm

0172

以上の点を除き、実施例7の光学装置、表示装置の構成、構造は、実施例1〜実施例6において説明した光学装置、表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。

0173

実施例7の画像表示装置300A,300Bにおいて、画像形成装置111’,211’は2つの光源を備えており、これらの光源からの光に基づき画像を形成する。実施例7の表示装置における光学装置に入射する光と観察者が観察する画像の明るさとの関係を説明するための模式的な図を、図42A、図42B及び図42Cに示す。ここで、図42A、図42B、図42Cにおいて、曲線「c」は、ピーク波長をλLS-1を有する第1の光源から出射される光の光スペクトルを示し、ピーク波長をλLS-2を有する曲線「b」は、第2の光源から出射される光の光スペクトルを示し、曲線「d」は、第1の光源及び第2の光源から出射される光の合成光スペクトルを示す。そして、実施例7の画像表示装置300A,300Bにあっては、図17図18に示す光線LBC、光線LBR、光線LBLのいずれにおいても、第1のホログラム回折格子131に基づく回折効率変化曲線「a」のピークは、合成光スペクトルdの高光強度部分と重なり合う(図42A、図42B、図42C参照)。即ち、第1の光源から出射される光の光スペクトル曲線cにおけるピーク(あるいはその近傍)と、第2の光源から出射される光の光スペクトル曲線bにおけるピーク(あるいはその近傍)との間に、第1のホログラム回折格子131に基づく回折効率変化曲線(曲線「a」参照)のピーク(あるいはその近傍)が位置すればよい。尚、図42A、図42B、図42Cにおいて、斜線を付した領域が、光学装置320に入射する光の観察者が眺める画像の明るさに寄与する部分である。そして、以上の結果として、観察者が眺める画像の明るさが、画像右側と画像中央と画像左側とで大きく変化することがないし、画像の明るさを出来る限り均一化することができる。

0174

実施例8は、実施例1〜実施例7の変形である。画像表示装置の概念図を図19に示し、表示装置を上方から眺めた模式図を図20に示し、側方から眺めた模式図を図21に示すように、実施例8の表示装置にあっては、第1偏向手段130、第1のホログラム回折格子131、第2のホログラム回折格子135(以下、これらを総称して、『第1偏向手段130等』と呼ぶ)を覆うように、導光板121の第1面122の外側に遮光部材401が配置されており、あるいは又、設けられている。ここで、導光板121への第1偏向手段130等の正射影像は、導光板121への遮光部材401の正射影像に含まれる。尚、以下の実施例8〜実施例11の説明においては、専ら、実施例1において説明した光学装置、表示装置に基づき説明を行うが、実施例8を他の実施例に適用することができることは云うまでもない。

0175

具体的には、例えば、画像形成装置111から出射された光が入射される光学装置120の領域、具体的には、第1偏向手段130等が設けられた領域に、光学装置120への外光の入射を遮光する遮光部材401が配されている。ここで、遮光部材401の光学装置120への射影像内に、画像形成装置111から出射された光が入射される光学装置120の領域が含まれる。遮光部材401は、光学装置120の画像形成装置111が配された側とは反対側に、光学装置120と離間して配されている。遮光部材401は、例えば、不透明なプラスチック材料から作製されており、遮光部材401は、画像形成装置111の筐体113から一体に延び、あるいは又、画像形成装置111の筐体113に取り付けられ、あるいは又、フレーム10から一体に延び、あるいは又、フレーム10に取り付けられ、あるいは又、光学装置120に取り付けられている。尚、図示した例では、遮光部材401は、画像形成装置111の筐体113から一体に延びている。このように、画像形成装置から出射された光が入射される光学装置120の領域には、光学装置120への外光の入射を遮光する遮光部材401が配されているので、画像形成装置111から出射された光が入射される光学装置120の領域、具体的には、第1偏向手段130等には外光が入射しないので、不所望の迷光等が発生し、表示装置における画像表示品質の低下を招くことが無い。

0176

あるいは又、図22に示すように、遮光部材402は、画像形成装置111が配された側とは反対側の光学装置120の部分に配されている。具体的には、不透明なインクを、光学装置120(具体的には、導光板121の第1面122を覆う透明保護部材125)に印刷することで、遮光部材402を形成することができる。導光板121の外縁部と透明保護部材125の外縁部とは、封止部材126によって封止され、あるいは、接着されている。尚、遮光部材401との遮光部材402とを組み合わせることもできる。

0177

実施例9は、実施例1〜実施例8の変形である。実施例9の画像表示装置の概念図を図23に示し、実施例9の表示装置を上方から眺めた模式図を図24に示し、側方から眺めた模式図を図25Aに示す。また、光学装置及び調光装置の模式的な正面図を図25Bに示し、調光装置の模式的な断面図を図26Aに示し、調光装置の模式的な平面図を図26Bに示す。

0178

実施例9にあっては、導光板121の第1面側に調光装置500が配されている。調光装置500は、外部から入射する外光の光量を調整する。そして、光学装置120の虚像形成領域は調光装置500と重なっており、画像形成装置111から出射される光に基づき虚像形成領域の一部分において虚像が形成されるとき、調光装置500への虚像の投影像が含まれる調光装置500の虚像投影領域511の遮光率が、調光装置500の他の領域512の遮光率よりも高くなるように、調光装置500が制御される。尚、調光装置500において虚像投影領域511の位置は固定されたものでなく、虚像の形成位置に依存して変化し、また、虚像投影領域511の数も、虚像の数(あるいは一連の虚像群の数、ブロック化された虚像群の数等)に依存して変化する。

0179

調光装置500の動作時、調光装置500の他の領域512の遮光率は、調光装置500への虚像の投影像が含まれる調光装置500の虚像投影領域の遮光率を「1」としたとき、例えば、0.95以下である。あるいは又、調光装置500の他の領域の遮光率は、例えば、30%以下である。一方、調光装置500の動作時、調光装置500の虚像投影領域511の遮光率は、35%乃至99%、例えば、80%とされる。このように、虚像投影領域511の遮光率は、一定であってもよいし、後述するように、表示装置の置かれた環境の照度に依存して変化させてもよい。

0180

実施例9あるいは後述する実施例10〜実施例11において、光学装置120の画像形成装置111が配された側とは反対側には、外部から入射する外光の光量を調整する一種の光シャッタである調光装置500が配設されている。即ち、調光装置500は、観察者20とは反対側の光学装置120の領域に配置されている。このように、観察者側から、光学装置120、調光装置500の順に配されているが、調光装置500、光学装置120の順に配してもよい。そして、透明保護部材125は、調光装置500の第1基板501を兼ねており、これによって、表示装置全体の重量の減少を図ることができ、表示装置の使用者に不快感を感じさせる虞が無い。また、第2基板503を透明保護部材125よりも薄くすることができる。実施例10〜実施例11においても同様とすることができる。但し、これに限定するものではなく、透明保護部材125と調光装置500の第1基板501とを、別の部材から構成することもできる。調光装置500の大きさは、導光板121と同じであってもよいし、大きくてもよいし、小さくてもよい。要は、調光装置500の射影像内に虚像形成領域(第2偏向手段140、第3のホログラム回折格子141、第3Aのホログラム回折格子141A、第3Bのホログラム回折格子141Bであり、以下、これらを総称して、『第2偏向手段140等』と呼ぶ)が位置すればよい。調光装置500にコネクタ(図示せず)を取り付け、調光装置500の遮光率を制御するための制御回路(具体的には、制御装置18)にこのコネクタ及び配線を介して調光装置500を電気的に接続する。

0181

実施例9あるいは後述する実施例10〜実施例11において、調光装置500は、模式的な断面図を図26Aに示し、模式的な平面図を図26Bに示すように、 第1基板501、 第1基板501と対向する第2基板503、 第2基板503と対向する第1基板501の対向面に設けられた第1透明電極502、 第1基板501と対向する第2基板503の対向面に設けられた第2透明電極504、及び、 第1透明電極502と第2透明電極504とによって挟まれた調光層505、から成る。そして、 第1透明電極502は、第1の方向に延びる複数の帯状の第1透明電極セグメント502Aから構成されており、 第2透明電極504は、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる複数の帯状の第2透明電極セグメント504Aから構成されており、 第1透明電極セグメント502Aと第2透明電極セグメント504Aの重複領域(調光装置の遮光率が変化する最小単位領域508)に対応する調光装置の部分の遮光率の制御は、第1透明電極セグメント502A及び第2透明電極セグメント504Aに印加する電圧の制御に基づき行われる。即ち、遮光率の制御を単純マトリクス方式に基づき行われる。第1の方向と第2の方向とは直交しており、具体的には、第1の方向は横方向(x軸方向)に延び、第2の方向は縦方向(y軸方向)に延びる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ