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技術 冷凍機油

出願人 JXTGエネルギー株式会社
発明者 高橋仁山口健太郎今野聡一郎奈良文之
出願日 2015年10月23日 (3年10ヶ月経過) 出願番号 2016-557707
公開日 2017年8月10日 (2年0ヶ月経過) 公開番号 WO2016-072296
状態 特許登録済
技術分野 潤滑剤
主要キーワード 回転ベーン 試験容器内 ディスク材 往復動式 高圧雰囲気 酸化劣化物 メタン冷媒 冷凍冷蔵倉庫
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月10日)のものです。
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図面 (1)

本発明は、基油と、下記一般式(1)で表される化合物と、エポキシ化合物と、を含有する冷凍機油を提供する。

化1

[式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に1価の炭化水素基を表し、R3は2価の炭化水素基を表し、R4は水素原子又は1価の炭化水素基を表す。]

概要

背景

一般的に、摺動部等の機械要素における潤滑性を確保するために潤滑油が用いられる。そして、潤滑油は、鉱油合成油などの基油と、所望の特性に応じて基油に添加される添加剤とを含有している。かかる添加剤としては、例えば、摺動部の摩耗防止を目的とする摩耗防止剤が用いられる。

ところで、潤滑油にはその用途に応じて特有の性能が要求されることがあるため、潤滑油の用途によって使用可能な添加剤の種類が異なる。例えば特許文献1に記載されているように、冷凍機用の潤滑油(冷凍機油)においては、冷凍機油への摩耗防止剤等の添加は、条件によってはキャピラリー閉塞などの問題を引き起こす原因となる。したがって、冷凍機油の分野においては、他の用途の潤滑油と比べて摩耗防止剤の選択の自由度が極めて小さく、潤滑性(耐摩耗性)と安定性とを両立するために、トリクレジルホスフェート等のリン酸エステルなどを摩耗防止剤として用いるのが一般的である(特許文献1参照)。

概要

本発明は、基油と、下記一般式(1)で表される化合物と、エポキシ化合物と、を含有する冷凍機油を提供する。 [式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に1価の炭化水素基を表し、R3は2価の炭化水素基を表し、R4は水素原子又は1価の炭化水素基を表す。]

目的

本発明は、耐摩耗性と安定性とを高水準で両立することが可能な冷凍機油を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基油と、下記一般式(1)で表される化合物と、エポキシ化合物と、を含有する冷凍機油。[式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に1価の炭化水素基を表し、R3は2価の炭化水素基を表し、R4は水素原子又は1価の炭化水素基を表す。]

請求項2

前記一般式(1)で表される化合物及び前記エポキシ化合物が、下記式(2)で表される条件を満たす、請求項1に記載の冷凍機油。[式(2)中、NEは前記エポキシ化合物1分子当たりのエポキシ基の数を示し、MEは前記エポキシ化合物の分子量を示し、WEは前記冷凍機油全量基準での前記エポキシ化合物の含有量を示し、NSは前記一般式(1)で表される化合物1分子当たりの硫黄原子の数を示し、MSは前記一般式(1)で表される化合物の分子量を示し、WSは前記冷凍機油全量基準での前記一般式(1)で表される化合物の含有量を示す。]

技術分野

0001

本発明は、冷凍機油に関する。

背景技術

0002

一般的に、摺動部等の機械要素における潤滑性を確保するために潤滑油が用いられる。そして、潤滑油は、鉱油合成油などの基油と、所望の特性に応じて基油に添加される添加剤とを含有している。かかる添加剤としては、例えば、摺動部の摩耗防止を目的とする摩耗防止剤が用いられる。

0003

ところで、潤滑油にはその用途に応じて特有の性能が要求されることがあるため、潤滑油の用途によって使用可能な添加剤の種類が異なる。例えば特許文献1に記載されているように、冷凍機用の潤滑油(冷凍機油)においては、冷凍機油への摩耗防止剤等の添加は、条件によってはキャピラリー閉塞などの問題を引き起こす原因となる。したがって、冷凍機油の分野においては、他の用途の潤滑油と比べて摩耗防止剤の選択の自由度が極めて小さく、潤滑性(耐摩耗性)と安定性とを両立するために、トリクレジルホスフェート等のリン酸エステルなどを摩耗防止剤として用いるのが一般的である(特許文献1参照)。

先行技術

0004

特開2005−248038号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、耐摩耗性と安定性とを高水準で両立することが可能な冷凍機油を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、基油と、下記一般式(1)で表される化合物と、エポキシ化合物と、を含有する冷凍機油を提供する。



[式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に1価の炭化水素基を表し、R3は2価の炭化水素基を表し、R4は水素原子又は1価の炭化水素基を表す。]

0007

本発明者らは、当技術分野において一般的に用いられるトリクレジルホスフェート等のリン酸エステルよりも活性が高い(すなわち冷凍機油の安定性を阻害しやすい)摩耗防止剤を敢えて用いた冷凍機油の検討を行ったところ、上記一般式(1)で表される化合物とエポキシ化合物とを組み合わせて冷凍機油に用いた場合に、耐摩耗性と安定性とを高水準で両立することが可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。

0008

一般式(1)で表される化合物及びエポキシ化合物は、下記式(2)で表される条件を満たすことが好ましい。



[式(2)中、NEはエポキシ化合物1分子当たりのエポキシ基の数を示し、MEはエポキシ化合物の分子量を示し、WEは冷凍機油全量基準でのエポキシ化合物の含有量を示し、NSは一般式(1)で表される化合物1分子当たりの硫黄原子の数を示し、MSは一般式(1)で表される化合物の分子量を示し、WSは冷凍機油全量基準での一般式(1)で表される化合物の含有量を示す。]

発明の効果

0009

本発明によれば、耐摩耗性と安定性とを高水準で両立することが可能な冷凍機油を提供することができる。

0010

本実施形態に係る冷凍機油は、基油と、下記一般式(1)で表される化合物と、エポキシ化合物と、を含有する。



[式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に1価の炭化水素基を表し、R3は2価の炭化水素基を表し、R4は水素原子又は1価の炭化水素基を表す。]

0011

基油としては、炭化水素油含酸素油などを用いることができる。炭化水素油としては、鉱油系炭化水素油、合成系炭化水素油が例示される。含酸素油としては、エステルポリビニルエーテルポリアルキレングリコールカーボネートケトンポリフェニルエーテルシリコーンポリシロキサンパーフルオロエーテルが例示される。基油は、含酸素油を含有することが好ましく、エステルを含有することがより好ましい。

0012

鉱油系炭化水素油は、パラフィン系、ナフテン系などの原油常圧蒸留及び減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤精製水素化精製水素化分解、溶剤脱ろう水素化脱ろう、白土処理硫酸洗浄などの方法で精製することによって得ることができる。これらの精製方法は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0013

合成系炭化水素油としては、アルキルベンゼンアルキルナフタレンポリα−オレフィン(PAO)、ポリブテンエチレン−α−オレフィン共重合体などが挙げられる。

0014

エステルとしては、芳香族エステル二塩基酸エステルポリオールエステル、コンプレックスエステル炭酸エステル及びこれらの混合物などが例示される。エステルとしては、ポリオールエステルが好ましい。

0015

ポリオールエステルは、多価アルコール脂肪酸とのエステルである。脂肪酸としては、飽和脂肪酸が好ましく用いられる。脂肪酸の炭素数は、4〜20であることが好ましく、4〜18であることがより好ましく、4〜9であることが更に好ましく、5〜9であることが特に好ましい。ポリオールエステルは、多価アルコールの水酸基の一部がエステル化されずに水酸基のまま残っている部分エステルであってもよく、全ての水酸基がエステル化された完全エステルであってもよく、また部分エステルと完全エステルとの混合物であってもよい。ポリオールエステルの水酸基価は、好ましくは10mgKOH/g以下、より好ましくは5mgKOH/g以下、更に好ましくは3mgKOH/g以下である。本発明における水酸基価は、JIS K0070−1992に準拠して測定された水酸基価を意味する。

0016

ポリオールエステルを構成する脂肪酸のうち、炭素数4〜20の脂肪酸の割合が20〜100モル%であることが好ましく、50〜100モル%であることがより好ましく、70〜100モル%であることが更に好ましく、90〜100モル%であることが特に好ましい。

0017

炭素数4〜20の脂肪酸としては、具体的には、ブタン酸ペンタン酸ヘキサン酸ヘプタン酸オクタン酸ノナン酸デカン酸ウンデカン酸ドデカン酸トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸ヘプタデカン酸オクタデカン酸ノナデカン酸、イコサン酸が挙げられる。これらの脂肪酸は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。さらに具体的には、α位及び/又はβ位に分岐を有する脂肪酸が好ましく、2−メチルプロパン酸、2−メチルブタン酸、2−メチルペンタン酸2−メチルヘキサン酸、2−エチルペンタン酸、2−メチルヘプタン酸、2−エチルヘキサン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、2−エチルヘキサデカン酸などがより好ましく、中でも2−エチルヘキサン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸が更に好ましい。

0018

脂肪酸は、炭素数4〜20の脂肪酸以外の脂肪酸を含んでいてもよい。炭素数4〜20の脂肪酸以外の脂肪酸としては、例えば炭素数21〜24の脂肪酸を含んでいてもよい。具体的には、ヘンイコ酸、ドコサン酸トリコサン酸、テトラコサン酸等が挙げられる。これらの脂肪酸は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。

0019

ポリオールエステルを構成する多価アルコールとしては、水酸基を2〜6個有する多価アルコールが好ましく用いられる。多価アルコールの炭素数としては、4〜12が好ましく、5〜10がより好ましい。具体的には、ネオペンチルグリコールトリメチロールエタントリメチロールプロパントリメチロールブタン、ジ−(トリメチロールプロパン)、トリ−(トリメチロールプロパン)、ペンタエリスリトールジペンタエリスリトールなどのヒンダードアルコールが好ましい。冷媒との相溶性及び加水分解安定性に特に優れることから、ペンタエリスリトール、又はペンタエリスリトールとジペンタエリスリトール)との混合エステルがより好ましい。

0020

基油の含有量は、冷凍機油基油全量基準で、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上である。

0021

本実施形態に係る冷凍機油は、下記一般式(1)で表される化合物を含有する。

0022

式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に1価の炭化水素基を表す。当該炭化水素基としては、アルキル基アリール基が例示される。R1、R2で表される炭化水素基の炭素数は、それぞれ独立に、例えば1以上、2以上、又は3以上であってよく、例えば10以下、9以下、又は8以下であってよい。R1、R2で表される炭化水素基における炭素数の合計は、例えば2以上、3以上、又は4以上であってよく、例えば20以下、19以下、又は18以下であってよい。

0023

式(1)中、R3は、2価の炭化水素基を表す。当該炭化水素基としては、アルキレン基が例示される。R3で表される炭化水素基の炭素数は、例えば1以上、2以上、又は3以上であってよく、例えば10以下、9以下、又は8以下であってよい。

0024

式(1)中、R4は、水素原子又は1価の炭化水素基を表す。当該炭化水素基としては、アルキル基が例示される。R4で表される炭化水素基の炭素数は、例えば1以上、2以上、又は3以上であってよく、例えば10以下、9以下、又は8以下であってよい。

0025

式(1)で表される化合物の好適な例としては、ホスホリル化カルボン酸化合物が挙げられ、中でも、β−ジチオホスホリル化カルボン酸誘導体が挙げられる。式(1)中のR4が水素原子であるβ−ジチオホスホリル化カルボン酸としては、具体的には、3−(ジ−イソブトキシチオホスホリルスルファニル)−2−メチルプロピオン酸などが好ましい化合物として挙げられる。式(1)中のR4が1価の炭化水素基であるβ−ジチオホスホリルカルボン酸エステルとしては、具体的には、エチル−3−[[ビス(1−メチルエトキシホスフィノチオイル]チオ]プロピオネートなどが好ましい化合物として挙げられる。式(1)で表される化合物は、3−(O,O−ジイソプロピル−ジチオホスホリル)−プロピオン酸、3−(O,O−ジイソプロピル−ジチオホスホリル)−2−メチル−プロピオン酸、3−(O,O−ジイソブチル−ジチオホスホリル)−プロピオン酸、3−(O,O−ジイソブチル−ジチオホスホリル)−2−メチル−プロピオン酸及び、これらの化合物のエチルエステル等のアルキルエステルであってもよい。

0026

式(1)で表される化合物の含有量は、潤滑性の向上の観点から、冷凍機油全量基準で、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上である。式(1)で表される化合物の含有量は、安定性の向上の観点から、冷凍機油全量基準で、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。式(1)で表される化合物の含有量は、潤滑性及び安定性の両立の観点から、好ましくは、0.001〜5質量%、0.001〜4質量%、0.001〜3質量%、0.005〜5質量%、0.005〜4質量%、0.005〜3質量%、0.01〜5質量%、0.01〜4質量%、又は0.01〜3質量%である。

0027

本実施形態に係る冷凍機油は、エポキシ化合物を含有する。エポキシ化合物としては、グリシジルエーテル型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、オキシラン化合物アルキルオキシラン化合物、脂環式エポキシ化合物エポキシ化脂肪酸モノエステルエポキシ化植物油などが挙げられる。これらのエポキシ化合物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0028

グリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、例えば下記一般式(3)で表されるアリールグリシジルエーテル型エポキシ化合物又はアルキルグリシジルエーテル型エポキシ化合物を用いることができる。



[式(3)中、R11はアリール基又は炭素数5〜18のアルキル基を示す。]

0029

式(3)で表されるグリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、n−ブチルフェニルグリシジルエーテル、i−ブチルフェニルグリシジルエーテル、sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ペンチルフェニルグリシジルエーテル、ヘキシルフェニルグリシジルエーテル、ヘプチルフェニルグリシジルエーテル、オクチルフェニルグリシジルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル、デシルフェニルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテルが好ましい。

0030

R11で表されるアルキル基の炭素数が5以上であると、エポキシ化合物の安定性が確保され、水分、脂肪酸、酸化劣化物と反応する前に分解したり、エポキシ化合物同士が重合する自己重合を起こしたりするのを抑制でき、目的の機能が得られやすくなる。一方、R11で表されるアルキル基の炭素数が18以下であると、冷媒との溶解性が良好に保たれ、冷凍装置内で析出して冷却不良などの不具合を生じにくくすることができる。

0031

グリシジルエーテル型エポキシ化合物として、式(3)で表されるエポキシ化合物以外に、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテルポリアルキレングリコールモノグリシジルエーテルポリアルキレングリコールジグリシジルエーテルなどを用いることもできる。

0032

グリシジルエステル型エポキシ化合物としては、例えば下記一般式(4)で表されるものを用いることができる。



[式(4)中、R12はアリール基、炭素数5〜18のアルキル基、又はアルケニル基を示す。]

0033

式(4)で表されるグリシジルエステル型エポキシ化合物としては、グリシジルベンゾエートグリシジルネオデカノエート、グリシジル−2,2−ジメチルオクタノエート、グリシジルアクリレートグリシジルメタクリレートが好ましい。

0034

R12で表されるアルキル基の炭素数が5以上であると、エポキシ化合物の安定性が確保され、水分、脂肪酸、酸化劣化物と反応する前に分解したり、エポキシ化合物同士が重合する自己重合を起こしたりするのを抑制でき、目的の機能が得られやすくなる。一方、R12で表されるアルキル基又はアルケニル基の炭素数が18以下であると、冷媒との溶解性が良好に保たれ、冷凍機内で析出して冷却不良などの不具合を生じにくくすることができる。

0035

脂環式エポキシ化合物とは、下記一般式(5)で表される、エポキシ基を構成する炭素原子が直接脂環式環を構成している部分構造を有する化合物である。

0036

脂環式エポキシ化合物としては、例えば、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシシクロペンタン、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペートエキソ−2,3−エポキシノルボルナン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、2−(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)−スピロ(1,3−ジオキサン−5,3’−[7]オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、4−(1’−メチルエポキシエチル)−1,2−エポキシ−2−メチルシクロヘキサン、4−エポキシエチル−1,2−エポキシシクロヘキサンが好ましい。

0037

アリルオキシラン化合物としては、1,2−エポキシスチレンアルキル−1,2−エポキシスチレンなどが例示できる。

0038

アルキルオキシラン化合物としては、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシペンタン、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシヘプタン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシノナン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシウンデカン、1,2−エポキシドデカン、1,2−エポキシトリデカン、1,2−エポキシテトラデカン、1,2−エポキシペンタデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキシヘプタデカン、1,2−エポキシオクタデカン、1,2−エポキシノナデカン、1,2−エポキシイコサンなどが例示できる。

0039

エポキシ化脂肪酸モノエステルとしては、エポキシ化された炭素数12〜20の脂肪酸と、炭素数1〜8のアルコール又はフェノールもしくはアルキルフェノールとのエステルなどが例示できる。エポキシ化脂肪酸モノエステルとしては、エポキシステアリン酸ブチルヘキシルベンジルシクロヘキシルメトキシエチルオクチル、フェニルおよびブチルフェニルエステルが好ましく用いられる。

0040

エポキシ化植物油としては、大豆油アマニ油綿実油等の植物油のエポキシ化合物などが例示できる。

0041

エポキシ化合物の含有量は、安定性の向上の観点から、冷凍機油全量基準で、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.15質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上である。エポキシ化合物の含有量は、潤滑性の向上の観点から、冷凍機油全量基準で、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下、更に好ましくは2.0質量%以下である。エポキシ化合物の含有量は、安定性及び潤滑性の両立の観点から、好ましくは、0.1〜5.0質量%、0.1〜3.0質量%、0.1〜2.0質量%、0.15〜5.0質量%、0.15〜3.0質量%、0.15〜2.0質量%、0.2〜5.0質量%、0.2〜3.0質量%、又は0.2〜2.0質量%である。

0042

式(1)で表される化合物及びエポキシ化合物は、下記式(2)で表される条件を満たすことが好ましい。

0043

式(2)中、NEはエポキシ化合物1分子当たりのエポキシ基の数を示し、MEはエポキシ化合物の分子量を示し、WEは冷凍機油全量基準でのエポキシ化合物の含有量(単位:質量%)を示し、NSは一般式(1)で表される化合物1分子当たりの硫黄原子の数を示し、MSは一般式(1)で表される化合物の分子量を示し、WSは冷凍機油全量基準での一般式(1)で表される化合物の含有量(単位:質量%)を示す。

0044

以下では、便宜的に式(2)の第二辺の項をE/Sとして(すなわち、E=(NE/ME)・WE、S=(NS/MS)・WSとして)説明する。E/Sは、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.7以上である。E/Sが0.5以上であることによって、冷凍機油の安定性を向上させることができる。E/Sは、好ましくは80以下、より好ましくは76以下、更に好ましくは72以下である。E/Sが80以下であることによって、冷凍機油の耐摩耗性を向上させることができる。E/Sは、安定性及び耐摩耗性の両立の観点から、好ましくは、0.5〜80、0.5〜76、0.5〜72、0.6〜80、0.6〜76、0.6〜72、0.7〜80、0.7〜76、又は0.7〜72である。

0045

冷凍機油が複数種のエポキシ化合物を含有する場合には、各エポキシ化合物についてEi=(NE/ME)・WEを算出し、算出したEiすべての和をEとして式(2)に用いる。同様に、冷凍機油が複数種の式(1)で表される化合物を含有する場合には、各化合物についてSi=(NS/MS)・WSを算出し、算出したSiすべての和をSとして式(2)に用いる。

0046

冷凍機油は、他の添加剤を更に含有していてもよい。他の添加剤としては、酸化防止剤摩擦調整剤、式(1)で表される化合物以外の摩耗防止剤、極圧剤防錆剤金属不活性化剤などが例示される。

0047

冷凍機油の40℃における動粘度は、好ましくは3mm2/s以上、より好ましくは4mm2/s以上、更に好ましくは5mm2/s以上であってよい。冷凍機油の40℃における動粘度は、好ましくは1000mm2/s以下、より好ましくは500mm2/s以下、更に好ましくは400mm2/s以下であってよい。冷凍機油の100℃における動粘度は、好ましくは1mm2/s以上、より好ましくは2mm2/s以上であってよい。冷凍機油の100℃における動粘度は、好ましくは100mm2/s以下、より好ましくは50mm2/s以下であってよい。本発明における動粘度は、JIS K2283:2000に準拠して測定された動粘度を意味する。

0048

冷凍機油の流動点は、好ましくは−10℃以下、より好ましくは−20℃以下であってよい。本発明における流動点は、JIS K2269−1987に準拠して測定された流動点を意味する。

0049

冷凍機油の体積抵抗率は、好ましくは1.0×109Ω・m以上、より好ましくは1.0×1010Ω・m以上、更に好ましくは1.0×1011Ω・m以上であってよい。特に密閉型の冷凍機用に用いる場合には、電気絶縁性が高いこと好ましい。本発明における体積抵抗率は、JIS C2101:1999「電気絶縁油試験方法」に準拠して測定された25℃での体積抵抗率を意味する。

0050

冷凍機油の水分含有量は、冷凍機油全量基準で、好ましくは200ppm以下、より好ましくは100ppm以下、更に好ましくは50ppm以下であってよい。特に密閉型の冷凍機用に用いる場合には、冷凍機油の熱・化学的安定性や電気絶縁性への影響の観点から、水分含有量が少ないことが好ましい。

0051

冷凍機油の酸価は、冷凍機又は配管に用いられている金属への腐食を防止する観点から、好ましくは1.0mgKOH/g以下、より好ましくは0.1mgKOH/g以下であってよい。本発明における酸価は、JIS K2501:2003「石油製品及び潤滑油−中和価試験方法」に準拠して測定された酸価を意味する。

0052

冷凍機油の灰分は、冷凍機油の熱・化学的安定性を高めスラッジ等の発生を抑制する観点から、好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下であってよい。本発明における灰分は、JIS K2272:1998「原油及び石油製品−灰分及び硫酸灰分試験方法」に準拠して測定された灰分を意味する。

0053

本実施形態に係る冷凍機油は、冷媒と共に用いられる。本実施形態に係る冷凍機用作動流体組成物は、上記の冷凍機油と、冷媒とを含有する。かかる冷媒としては、飽和フッ化炭化水素冷媒、不飽和フッ化炭化水素冷媒、炭化水素冷媒、パーフルオロエーテル類等の含フッ素エーテル系冷媒、ビス(トリフルオロメチルサルファイド冷媒、3フッ化ヨウ化メタン冷媒、及び、アンモニア二酸化炭素等の自然系冷媒が例示される。

0054

飽和フッ化炭化水素冷媒としては、好ましくは炭素数1〜3、より好ましくは1〜2の飽和フッ化炭化水素が挙げられる。具体的には、ジフルオロメタン(R32)、トリフルオロメタン(R23)、ペンタフルオロエタン(R125)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(R134)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(R134a)、1,1,1−トリフルオロエタン(R143a)、1,1−ジフルオロエタン(R152a)、フルオロエタン(R161)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(R227ea)、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(R236ea)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(R236fa)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(R245fa)、および1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(R365mfc)、又はこれらの2種以上の混合物が挙げられる。

0055

飽和フッ化炭化水素冷媒としては、上記の中から用途や要求性能に応じて適宜選択されるが、例えばR32単独;R23単独;R134a単独;R125単独;R134a/R32=60〜80質量%/40〜20質量%の混合物;R32/R125=40〜70質量%/60〜30質量%の混合物;R125/R143a=40〜60質量%/60〜40質量%の混合物;R134a/R32/R125=60質量%/30質量%/10質量%の混合物;R134a/R32/R125=40〜70質量%/15〜35質量%/5〜40質量%の混合物;R125/R134a/R143a=35〜55質量%/1〜15質量%/40〜60質量%の混合物などが好ましい例として挙げられる。さらに具体的には、R134a/R32=70/30質量%の混合物;R32/R125=60/40質量%の混合物;R32/R125=50/50質量%の混合物(R410A);R32/R125=45/55質量%の混合物(R410B);R125/R143a=50/50質量%の混合物(R507C);R32/R125/R134a=30/10/60質量%の混合物;R32/R125/R134a=23/25/52質量%の混合物(R407C);R32/R125/R134a=25/15/60質量%の混合物(R407E);R125/R134a/R143a=44/4/52質量%の混合物(R404A)などを用いることができる。

0056

不飽和フッ化炭化水素(HFO)冷媒としては、フッ素数が3〜5のフルオロプロペンが好ましく、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225ye)、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze)、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)、1,2,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ye)、及び3,3,3−トリフルオロプロペン(HFO−1243zf)のいずれかの1種又は2種以上の混合物であることが好ましい。冷媒物性の観点からは、HFO−1225ye、HFO−1234ze及びHFO−1234yfから選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。

0057

炭化水素冷媒としては、炭素数1〜5の炭化水素が好ましく、具体的には例えば、メタン、エチレン、エタンプロピレンプロパン(R290)、シクロプロパンノルマルブタンイソブタンシクロブタンメチルシクロプロパン、2−メチルブタン、ノルマルペンタンまたはこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらの中でも、25℃、1気圧気体のものが好ましく用いられ、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、2−メチルブタン又はこれらの混合物が好ましい。

0058

本実施形態に係る冷凍機油は、通常、冷凍機において、冷媒と混合された冷凍機用作動流体組成物の形で存在している。冷凍機用作動流体組成物における冷凍機油の含有量は、特に制限されないが、冷媒100質量部に対して、好ましくは1〜500質量部、より好ましくは2〜400質量部である。

0059

本実施形態に係る冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物は、往復動式回転式密閉型圧縮機を有するエアコン冷蔵庫開放型又は密閉型のカーエアコン除湿機給湯器冷凍庫冷凍冷蔵倉庫自動販売機ショーケース化学プラント等の冷却装置遠心式圧縮機を有する冷凍機等に好適に用いられる。

0060

以下、実施例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。

0061

実施例及び比較例においては、表1に示す基油(多価アルコールと、脂肪酸A及び脂肪酸Bの混合脂肪酸とのエステル)と、以下に示す添加剤とを用いて、表2,3に示す配合量で冷凍機油を調製した。また、実施例及び比較例の各冷凍機油について、以下に示す耐摩耗性試験及び安定性試験を実施した。

0062

0063

<添加剤>
B1:グリシジルネオデカノエート
B2:2−エチルヘキシルグリシジルエーテル
B3:1,2−エポキシテトラデカン
C1:下記式(6)で表される化合物
C2:下記式(7)で表される化合物
D1:トリクレジルホスフェート

0064

0065

0066

(耐摩耗性試験)
耐摩耗性試験には、実コンプレッサと類似の冷媒雰囲気にできる、神鋼造機(株)製の高圧雰囲気摩擦試験機回転ベーン材と固定ディスク材との回転摺動方式)を用いた。試験条件は、油量:600ml、試験温度:110℃、試験容器内圧力:1.1MPa、回転数:400rpm、負荷荷重:70kgf、試験時間:1時間で、冷媒としてはR32、R410A又はHFO−1234yf、ベーン材としてはSKH−51、ディスク材としてはFC250をそれぞれ用いた。耐摩耗性の評価は、ディスク材の摩耗量が極めて少ないことから、ベーン材の摩耗深さによって行った。得られた結果を表2,3に示す。

0067

(安定性試験)
安定性試験は、JIS K2211−09(オートクレーブテスト)に準拠し、含有水分量を300ppmに調整した試料油80gをオートクレーブに取し、触媒(鉄、銅、アルミの線、いずれも外径1.6mm×長さ50mm)と、冷媒(R32、R410A又はHFO−1234yf)20gとを封入した後、150℃に加熱し、150時間後の試料油の外観と酸価(JIS C2101)を測定した。得られた結果を表2,3に示す。

0068

実施例

0069

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