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技術 カルボキシル基含有重合体組成物

出願人 住友精化株式会社
発明者 西口慧村上亮輔井澤慎郷吉仲正豊
出願日 2015年10月7日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2016-553134
公開日 2017年9月14日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 WO2016-056591
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物
主要キーワード ジステアリン酸ポリオキシエチレン 白色微粉末 硬化ひまし油誘導体 モノイソステアリン酸ポリエチレングリコール 吹込管 多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物 オレフィン系不飽和カルボン酸 ポリオキシエチレンひまし油
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この項目の情報は公開日時点(2017年9月14日)のものです。
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課題・解決手段

水への溶解性及び水溶液増粘性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、水と混合して得られる中和粘稠液の透明性が高い、カルボキシル基含有重合体組成物を提供する。(A)α,β−不飽和カルボン酸(a1)及び分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)を共重合させてなるカルボキシル基含有重合体と、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物と、(C)脂肪族アルコールポリオキシアルキレンからなるエーテル(c1)及びポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)の少なくとも一方であるポリオキシアルキレン変性物と、を含む、カルボキシル基含有重合体組成物。

概要

背景

従来、化粧品等増粘剤パップ剤等の保湿剤乳化剤懸濁物等の懸濁安定剤電池等のゲル基剤等には、架橋型カルボキシル基含有重合体が広く使用されている。このような架橋型カルボキシル基含有重合体としては、例えば、アクリル酸などのα,β−不飽和カルボン酸ポリアリルエーテルとの共重合体(特許文献1)、α,β−不飽和カルボン酸とヘキサアリトリメチレントリスルホンとの共重合体(特許文献2)、α,β−不飽和カルボン酸とリン酸トリアリルとの共重合体(特許文献3)、α,β−不飽和カルボン酸とグリシジルメタクリレートなどとの共重合体(特許文献4)などが知られている。

これらの架橋型カルボキシル基含有重合体は、水に溶解させた後、アルカリ性化合物などの中和剤中和した中和粘稠液として、上記のような用途に用いられている。

架橋型カルボキシル基含有重合体をこれらの用途に使用するためには、その均一な水溶液を調製する必要がある。ところが、架橋型カルボキシル基含有重合体は、通常、粉末として生成され、架橋型カルボキシル基含有重合体の粉末を水に溶解させる際に、塊状物(ママコ)が生成しやすい。いったんママコが生成すると、その表面にゲル状の層が形成され、その内部への水の浸透速度が遅くなるため、均一な溶液を得ることが困難となるという欠点がある。従って、架橋型カルボキシル基含有重合体を用いる場合には、ママコの生成を防ぐために、高速攪拌下で徐々に架橋型カルボキシル基含有重合体を水中に添加するという、生産効率の悪い操作を必要とし、場合によってはママコの生成を防止するために特殊な溶解装置を必要とする場合もある。

また、中和粘稠液の粘度が高いほど、増粘剤としての用途が広くなり、またその使用量の低減を図ることができるので、近年、高粘度を与える増粘剤用ポリマーの開発が待ち望まれている。

前述のようなママコの生成が抑制された架橋型カルボキシル基含有重合体として、例えば、特許文献5には、α,β−不飽和カルボン酸等を重合してカルボキシル基含有重合体を作製する際、多価アルコール脂肪酸エステル及び多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物のうちの少なくとも1種の化合物特定量添加する技術が提案されている。

概要

水への溶解性及び水溶液の増粘性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、水と混合して得られる中和粘稠液の透明性が高い、カルボキシル基含有重合体組成物を提供する。(A)α,β−不飽和カルボン酸(a1)及び分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)を共重合させてなるカルボキシル基含有重合体と、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物と、(C)脂肪族アルコールポリオキシアルキレンからなるエーテル(c1)及びポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)の少なくとも一方であるポリオキシアルキレン変性物と、を含む、カルボキシル基含有重合体組成物。

目的

本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、水への溶解性及び水溶液の増粘性に優れ、乾燥工程における熱履歴による中和粘稠液の粘度変化が小さく、水と混合して得られる中和粘稠液の透明性が高い、カルボキシル基含有重合体組成物を提供する

効果

実績

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請求項1

(A)α,β−不飽和カルボン酸(a1)及び分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)を共重合させてなるカルボキシル基含有重合体と、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物と、(C)脂肪族アルコールポリオキシアルキレンからなるエーテル(c1)及びポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)の少なくとも一方であるポリオキシアルキレン変性物と、を含む、カルボキシル基含有重合体組成物

請求項2

(C)ポリオキシアルキレン変性物は、HLB値が6〜15の範囲にあるポリオキシアルキレン変性物を含む、請求項1に記載のカルボキシル基含有重合体組成物。

請求項3

(C)ポリオキシアルキレン変性物は、大気圧下、25℃で液体であるポリオキシアルキレン変性物を含む、請求項1または2に記載のカルボキシル基含有重合体組成物。

請求項4

(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物が、多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)及び多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)の少なくとも一方を含む、請求項1〜3のいずれかに記載のカルボキシル基含有重合体組成物。

請求項5

多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)の含有量が、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、0.01〜10質量部の範囲にある、請求項4に記載のカルボキシル基含有重合体組成物。

請求項6

多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)の含有量が、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、0.1〜5質量部の範囲にある、請求項4または5に記載のカルボキシル基含有重合体組成物。

請求項7

(C)ポリオキシアルキレン変性物の含有量が、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲にある、請求項1〜6のいずれかに記載のカルボキシル基含有重合体組成物。

請求項8

請求項1〜7のいずれかに記載のカルボキシル基含有重合体組成物と、水と、アルカリ性化合物との混合物である、中和粘稠液。

技術分野

0001

本発明は、カルボキシル基含有重合体組成物に関する。さらに詳しくは、水への溶解性及び水溶液増粘性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、水と混合して得られる中和粘稠液の透明性が高い、カルボキシル基含有重合体組成物に関する。

背景技術

0002

従来、化粧品等増粘剤パップ剤等の保湿剤乳化剤懸濁物等の懸濁安定剤電池等のゲル基剤等には、架橋型カルボキシル基含有重合体が広く使用されている。このような架橋型カルボキシル基含有重合体としては、例えば、アクリル酸などのα,β−不飽和カルボン酸ポリアリルエーテルとの共重合体(特許文献1)、α,β−不飽和カルボン酸とヘキサアリトリメチレントリスルホンとの共重合体(特許文献2)、α,β−不飽和カルボン酸とリン酸トリアリルとの共重合体(特許文献3)、α,β−不飽和カルボン酸とグリシジルメタクリレートなどとの共重合体(特許文献4)などが知られている。

0003

これらの架橋型カルボキシル基含有重合体は、水に溶解させた後、アルカリ性化合物などの中和剤で中和した中和粘稠液として、上記のような用途に用いられている。

0004

架橋型カルボキシル基含有重合体をこれらの用途に使用するためには、その均一な水溶液を調製する必要がある。ところが、架橋型カルボキシル基含有重合体は、通常、粉末として生成され、架橋型カルボキシル基含有重合体の粉末を水に溶解させる際に、塊状物(ママコ)が生成しやすい。いったんママコが生成すると、その表面にゲル状の層が形成され、その内部への水の浸透速度が遅くなるため、均一な溶液を得ることが困難となるという欠点がある。従って、架橋型カルボキシル基含有重合体を用いる場合には、ママコの生成を防ぐために、高速攪拌下で徐々に架橋型カルボキシル基含有重合体を水中に添加するという、生産効率の悪い操作を必要とし、場合によってはママコの生成を防止するために特殊な溶解装置を必要とする場合もある。

0005

また、中和粘稠液の粘度が高いほど、増粘剤としての用途が広くなり、またその使用量の低減を図ることができるので、近年、高粘度を与える増粘剤用ポリマーの開発が待ち望まれている。

0006

前述のようなママコの生成が抑制された架橋型カルボキシル基含有重合体として、例えば、特許文献5には、α,β−不飽和カルボン酸等を重合してカルボキシル基含有重合体を作製する際、多価アルコール脂肪酸エステル及び多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物のうちの少なくとも1種の化合物特定量添加する技術が提案されている。

先行技術

0007

米国特許第2923692号明細書
米国特許第2958679号明細書
米国特許第3426004号明細書
特開昭58−84819号公報
特開2000−355614号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、本発明者等が検討を重ねたところ、特許文献1に開示されたカルボキシル基含有重合体組成物は、0.5質量%程度の低濃度での水への分散性(溶解性)には優れるものの、当該カルボキシル基含有重合体組成物を例えば3.0質量%程度の高濃度で水に分散させることは難しいことが明らかとなった。また、その他の従来技術を用いても、高濃度のカルボキシル基含有重合体組成物の均一な水分散液を作製することは困難であった。

0009

また、このようなカルボキシル基含有重合体組成物から得られる中和粘稠液の粘度は、カルボキシル基含有重合体組成物の製造時における乾燥工程中の熱履歴の影響を受けやすく、多価アルコール脂肪酸エステル及び多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物のどちらの化合物も添加されていない、無添加のカルボキシル基含有重合体を用いた中和粘稠液の粘度よりも、粘度が変化しやすいことも明らかとなった。このため、例えば、乾燥工程における乾燥時間が異なることによって、中和粘稠液の粘度が、目標とする粘度から大きく外れる場合がある。

0010

さらに、増粘剤の用途によっては、高い透明性が求められる場合があるが、このようなカルボキシル基含有重合体組成物を用いた中和粘稠液では、透明性が低くなる場合がある。

0011

本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、水への溶解性及び水溶液の増粘性に優れ、乾燥工程における熱履歴による中和粘稠液の粘度変化が小さく、水と混合して得られる中和粘稠液の透明性が高い、カルボキシル基含有重合体組成物を提供することを主な目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、以下の(A)〜(C)を含むカルボキシル基含有重合体組成物は、水への溶解性及び水溶液の増粘性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、水と混合して得られる中和粘稠液の透明性が高いことを見出した。本発明は、このような知見に基づき、さらに鋭意検討を重ねて完成された発明である。
(A)α,β−不飽和カルボン酸(a1)及び分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)を共重合させてなるカルボキシル基含有重合体
(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物
(C)脂肪族アルコールポリオキシアルキレンからなるエーテル(c1)及びポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)の少なくとも一方であるポリオキシアルキレン変性物

0013

すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)α,β−不飽和カルボン酸(a1)及び分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)を共重合させてなるカルボキシル基含有重合体と、
(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物と、
(C)脂肪族アルコールとポリオキシアルキレンからなるエーテル(c1)及びポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)の少なくとも一方であるポリオキシアルキレン変性物と、
を含む、カルボキシル基含有重合体組成物。
項2. (C)ポリオキシアルキレン変性物は、HLB値が6〜15の範囲にあるポリオキシアルキレン変性物を含む、項1に記載のカルボキシル基含有重合体組成物。
項3. (C)ポリオキシアルキレン変性物は、大気圧下、25℃で液体であるポリオキシアルキレン変性物を含む、項1または2に記載のカルボキシル基含有重合体組成物。
項4. (B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物が、多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)及び多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)の少なくとも一方を含む、項1〜3のいずれかに記載のカルボキシル基含有重合体組成物。
項5. 多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)の含有量が、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、0.01〜10質量部の範囲にある、項4に記載のカルボキシル基含有重合体組成物。
項6. 多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)の含有量が、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、0.1〜5質量部の範囲にある、項4または5に記載のカルボキシル基含有重合体組成物。
項7. (C)ポリオキシアルキレン変性物の含有量が、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲にある、項1〜6のいずれかに記載のカルボキシル基含有重合体組成物。
項8. 項1〜7のいずれかに記載のカルボキシル基含有重合体組成物と、水と、アルカリ性化合物との混合物である、中和粘稠液。

発明の効果

0014

本発明によれば、水への溶解性及び水溶液の増粘性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、水と混合して得られる中和粘稠液の透明性が高いカルボキシル基含有重合体組成物を提供することができる。さらに、本発明によれば、当該カルボキシル基含有重合体組成物と、水と、アルカリ性化合物とを混合してなる、中和粘稠液を提供することができる。

0015

本発明のカルボキシル基含有重合体組成物は、(A)α,β−不飽和カルボン酸(a1)及び分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)を共重合させてなるカルボキシル基含有重合体と、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物と、(C)脂肪族アルコールとポリオキシアルキレンからなるエーテル(c1)及びポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)の少なくとも一方であるポリオキシアルキレン変性物とを含むことを特徴とする。以下、本発明のカルボキシル基含有重合体組成物、及び当該カルボキシル基含有重合体組成物を用いた中和粘稠液について、詳述する。なお、本明細書において「中和粘稠液」とは、カルボキシル基含有重合体組成物を水に分散させた後、アルカリ性化合物等の中和剤を用いてpH7程度(通常、pH=6〜8)に調整した溶液をいう。

0016

1.カルボキシル基含有重合体組成物
本発明のカルボキシル基含有重合体組成物は、(A)α,β−不飽和カルボン酸(a1)及び分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)を共重合させてなるカルボキシル基含有重合体と、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物と、(C)脂肪族アルコールとポリオキシアルキレンからなるエーテル(c1)及びポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)の少なくとも一方であるポリオキシアルキレン変性物とを含む。
(A)カルボキシル基含有重合体
(A)カルボキシル基含有重合体は、α,β−不飽和カルボン酸(a1)及び分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)を共重合させてなる共重合体である。

0017

α,β−不飽和カルボン酸(a1)としては、(A)カルボキシル基含有重合体を形成できるものであれば特に制限されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸クロトン酸マレイン酸イタコン酸フマル酸等の炭素数3〜5のオレフィン系不飽和カルボン酸等が挙げられる。これらのα,β−不飽和カルボン酸(a1)の中でも、安価で入手が容易であり、得られるカルボキシル基含有重合体組成物を用いた水溶液の透明性が高い観点から、アクリル酸、メタクリル酸が好適に用いられる。α,β−不飽和カルボン酸(a1)は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。

0018

分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)は、α,β−不飽和カルボン酸(a1)と共重合して、(A)カルボキシル基含有重合体を形成する。本発明において、分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)は、(A)カルボキシル基含有重合体の架橋剤として機能する。

0019

分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)としては、α,β−不飽和カルボン酸(a1)と共重合して(A)カルボキシル基含有重合体を形成できるものであれば特に制限されず、例えば、ポリオールの2置換以上のアクリル酸エステル類;ポリオールの2置換以上のメタクリル酸エステル類;ポリオールの2置換以上のアリルエーテル類フタル酸ジアリル、リン酸トリアリル、メタクリル酸アリルテトラアリルオキシエタントリアリルシアヌレートアジピン酸ジビニルクロトン酸ビニル、1,5−ヘキサジエンジビニルベンゼン等が挙げられる。なお、前記ポリオールとは、エチレングリコールプロピレングリコールポリオキシエチレングリコールポリオキシプロピレングリコールグリセリンポリグリセリントリメチロールプロパンペンタエリスリトールサッカロースソルビトール等が挙げられる。これらの中でも、得られるカルボキシル基含有重合体組成物を用いた中和粘稠液の粘度調整が容易である観点から、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスルトールジアリルエーテル、テトラアリルオキシエタン、リン酸トリアリル、ポリアリルサッカロースが好適に用いられる。分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。

0020

分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)の使用量としては、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部であり、より好ましくは0.05〜10質量部であり、さらに好ましくは0.05〜3質量部である。分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)の使用量がこのような範囲にあることにより、得られるカルボキシル基含有重合体組成物を用いた中和粘稠液の粘度調整効果をより一層好適に発現させることができると共に、水に好適に溶解させることができる。

0021

(A)カルボキシル基含有重合体は、α,β−不飽和カルボン酸(a1)及び分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)の他に、さらに他のモノマーを共重合させたものであってもよい。他のモノマーとしては、上記の(a1)または(a2)とは異なるα,β−不飽和化合物(α,β−不飽和結合を有する化合物)が挙げられる。

0022

α,β−不飽和化合物としては、上記の(a1)または(a2)とは異なるものであれば、特に限定されず、例えば、メチルアクリレートエチルアクリレートイソプロピルアクリレートブチルアクリレートオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、デシルアクリレートラウロイルアクリレート、ステアリルアクリレ−ト、エイコサニルアクリレート、ベヘニルアクリレート、テトラコサニルアクリレート、グリシジルアクリレート、等のアクリル酸エステル類;前記アクリル酸エステル類に相当するメタクリル酸エステル類;ビニルグリシジルエーテルイソプロペニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテルブテニルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類アクリルアミドN−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド等のアクリルアミド類;前記アクリルアミド類に相当するメタクリルアミド類;酢酸ビニルプロピオン酸ビニル安息香酸ビニル等のビニルエステル類等が挙げられる。これらのα,β−不飽和化合物の中でも、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類が好適に用いられ、とりわけ、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸エイコサニル、メタクリル酸ベヘニル、メタクリル酸テトラコサニルが好適に用いられる。なお、α,β−不飽和化合物は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類としては、例えば、日油株式会社製の商品ブレンマーVMA70等の市販品を用いることができる。

0023

α,β−不飽和化合物の使用量としては、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部であり、より好ましくは1〜10質量部である。α,β−不飽和化合物の使用量がこのような範囲にあることにより、得られるカルボキシル基含有重合体組成物を用いた中和粘稠液の粘度調整効果をより一層好適に発現させることができる。

0024

(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物
(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物は、多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレンオキサイド付加物である。(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物としては、多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)及び多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)が挙げられる。(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。例えば、本発明のカルボキシル基含有重合体組成物は、多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)及び多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)の少なくとも一方を含んでいればよい。本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の水への溶解性及び水溶液の増粘性をより向上させ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化をより小さくし、水と混合して得られる中和粘稠液の透明性をより高める観点からは、(b1)及び(b2)を両方とも含むことが好ましい。

0025

多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)における多価アルコールは、特に制限されない。当該多価アルコールの好適な例としては、グリセリン、ポリグリセリン、ソルビットソルビタンなどが挙げられる。多価アルコールは、1種類単独であってもよいし、2種類以上の組み合わせであってもよい。

0026

多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)における好適な脂肪酸の例としては、ステアリン酸イソステアリン酸パルミチン酸などが挙げられる。脂肪酸は、1種類単独であってもよいし、2種類以上の組み合わせでもよい。また、(b1)における好適な脂肪酸エステルの例としては、硬化ひまし油硬化ひまし油誘導体などが挙げられる。脂肪酸エステルは、1種類単独であってもよいし、2種類以上の組み合わせであってもよい。

0027

多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)におけるオキシアルキレン鎖の好適な例としては、下記式(1)で表わされるオキシアルキレン鎖が挙げられる。
式(1):−(CH2−CHR1−O)n−
(式中、n個のR1は、それぞれ独立に、水素原子メチル基、またはエチル基を示し、nは、1〜100の整数を示す。)

0028

多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)の好ましい具体例としては、ポリオキシエチレンソルビット飽和脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油誘導体ポリオキシエチレングリセリン飽和脂肪酸エステルなどが挙げられる。また、ポリオキシエチレンソルビット飽和脂肪酸エステルの具体例としては、イソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサステアリン酸ポリオキシエチレンソルビットなどが挙げられる。ポリオキシエチレン硬化ひまし油誘導体の具体例としては、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ラウリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油、イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油などが挙げられる。ポリオキシエチレングリセリン飽和脂肪酸エステルの具体例としては、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリルジステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ジイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリルなどが挙げられる。

0029

多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)の中でも、少量で目的とする水溶性を有するカルボキシル基含有重合体組成物が得られ、かつ該カルボキシル基含有重合体組成物を用いて効果的にママコの生成を抑制して高濃度で水に分散(溶解)させることができ、得られる中和粘稠液が高い透明性を有することから、特に好ましくは、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油が挙げられる。多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。

0030

本発明のカルボキシル基含有重合体組成物において、多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)が含まれる場合、その含有量としては、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の水への分散性を向上させる観点から、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.2質量部以上であり、本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の中和粘稠液の粘度増加を抑制する観点から、好ましくは10質量部以下、より好ましくは7質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下である。本発明のカルボキシル基含有重合体組成物において、多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)の含有量は、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜7質量部、さらに好ましくは0.2〜5質量部が挙げられる。

0031

多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)における多価アルコールは、特に制限されない。当該多価アルコールの好適な例としては、グリセリン、ポリグリセリン、ソルビット、ソルビタンなどが挙げられる。多価アルコールは、1種類単独であってもよいし、2種類以上の組み合わせであってもよい。

0032

多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)における好適な脂肪酸の例としては、オレイン酸リノール酸パルミトレイン酸などが挙げられる。脂肪酸は、1種類単独であってもよいし、2種類以上の組み合わせであってもよい。

0033

多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)における好適な脂肪酸エステルの例としては、ひまし油、ひまし油誘導体などが挙げられる。脂肪酸エステルは、1種類単独であってもよいし、2種類以上の組み合わせでもよい。

0034

多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)におけるオキシアルキレン鎖の好適な例としては、上記の式(1)で表わされるオキシアルキレン鎖が挙げられる。

0035

多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)の好ましい具体例としては、ポリオキシエチレンソルビット不飽和脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンひまし油誘導体、ポリオキシエチレングリセリン不飽和脂肪酸エステルなどが挙げられる。ポリオキシエチレンソルビット不飽和脂肪酸エステルの具体例としては、オレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビットなどが挙げられる。ポリオキシエチレンひまし油誘導体の具体例としては、ポリオキシエチレンひまし油、ラウリン酸ポリオキシエチレンひまし油、イソステアリン酸ポリオキシエチレンひまし油、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレンひまし油などが挙げられる。ポリオキシエチレングリセリン不飽和脂肪酸エステルの具体例としては、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノリノール酸ポリオキシエチレングリセリル、ジオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル、ジリノール酸ポリオキシエチレングリセリル、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリルなどが挙げられる。

0036

多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)の中でも、少量で目的とする水溶性を有するカルボキシル基含有重合体組成物が得られ、かつ該カルボキシル基含有重合体組成物を用いて効果的にママコの生成を抑制して高濃度で水に分散(溶解)させることができ、得られる中和粘稠液が高い透明性を有することから、特に好ましくは、ポリオキシエチレンひまし油、イソステアリン酸ポリオキシエチレンひまし油、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレンひまし油及びテトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビットが挙げられる。多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。

0037

本発明のカルボキシル基含有重合体組成物において、多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)が含まれる場合、その含有量としては、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の水への分散性を向上させる観点から、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上、さらに好ましくは0.3質量部以上であり、また本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の中和粘稠液の粘度増加を抑制する観点から、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下、さらに好ましくは2重量部以下が挙げられる。本発明のカルボキシル基含有重合体組成物において、多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)の含有量は、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.2〜3質量部、さらに好ましくは0.3〜2質量部が挙げられる。

0038

(C)ポリオキシアルキレン変性物
本発明において、(C)ポリオキシアルキレン変性物は、ポリオキシアルキレンの変性物であり、脂肪族アルコールとポリオキシアルキレンからなるエーテル(c1)及びポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)の少なくとも一方である。本発明のカルボキシル基含有重合体組成物においては、前述の(A)カルボキシル基含有重合体に対して、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物と共に、さらに、(C)ポリオキシアルキレン変性物を含んでいることにより、水への溶解性及び水溶液の増粘性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、水と混合して得られる中和粘稠液の透明性が高いという優れた特性が発揮される。

0039

(c1)及び(c2)において、脂肪族アルコールの脂肪族基及び脂肪酸エステルの脂肪族基の好的な例としては、それぞれ、炭素数8〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基またはアルケニル基が挙げられる。脂肪族基は、それぞれ、1種類単独であってもよいし、2種類以上の組み合わせであってもよい。

0040

脂肪族アルコールとポリオキシアルキレンからなるエーテル(c1)の脂肪族アルコールの好ましい具体例としては、炭素数8以上の1価の高級アルコールであり、とりわけラウリルアルコールステアリルアルコールイソステアリルアルコールが特に好ましい具体例として挙げられる。

0041

ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)の脂肪酸の好ましい具体例としては、炭素数8以上のモノカルボン酸であり、とりわけラウリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸が特に好ましい具体例として挙げられる。

0042

脂肪族アルコールとポリオキシアルキレンからなるエーテル(c1)及びポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)のポリオキシアルキレン鎖の好適な例としては、上記の式(1)で表わされるオキシアルキレン鎖が挙げられる。

0043

脂肪族アルコールとポリオキシアルキレンからなるエーテル(c1)の具体例としては、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(6)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(5)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(5)イソステアリルエーテルなどが挙げられる。

0044

ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)の具体例としては、ラウリン酸ポリエチレングリコール付加物、ラウリン酸ポリエチレングリコール8付加物、オレイン酸ポリエチレングリコール8付加物、イソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物などが挙げられる。

0045

(C)ポリオキシアルキレン変性物は、本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の中和粘稠液に高い透明性を付与する観点から、HLB値が、好ましくは6以上、また本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の水への分散性を向上させる観点から、好ましくは15以下であるポリオキシアルキレン変性物を含んでいてもよい。(C)ポリオキシアルキレン変性物は、HLB値が6〜15の範囲にあるポリオキシアルキレン変性物を含むことが好ましい。なお、(C)ポリオキシアルキレン変性物は、これらのHLB値を有するポリオキシアルキレン変性物を含む場合にも、これらのHLB値を有しないポリオキシアルキレン変性物を含んでいてもよい。本発明のカルボキシル基含有重合体組成物に含まれる(C)ポリオキシアルキレン変性物としてのHLB値(複数種類のポリオキシアルキレン変性物が含まれる場合には、(C)ポリオキシアルキレン変性物全体としてのHLB値)が、前述のHLB値となることが特に好ましい。

0046

(C)ポリオキシアルキレン変性物は、本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の水への分散性を向上させる観点から、大気圧下、25℃で液体であるポリオキシアルキレン変性物を含むことが好ましい。なお、(C)ポリオキシアルキレン変性物は、大気圧下、25℃で液体であるポリオキシアルキレン変性物を含む場合にも、大気圧下、25℃で液体でないポリオキシアルキレン変性物を含んでいてもよい。本発明のカルボキシル基含有重合体組成物に含まれる(C)ポリオキシアルキレン変性物(複数種類のポリオキシアルキレン変性物が含まれる場合には、(C)ポリオキシアルキレン変性物全体)として、大気圧下、25℃で液体であるであることが特に好ましい。

0047

本発明のカルボキシル基含有重合体組成物において、(C)ポリオキシアルキレン変性物の含有量としては、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の水への分散性を向上させる観点から、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上であり、また本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の中和粘稠液の粘度増加を抑制する観点から、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下が挙げられる。本発明のカルボキシル基含有重合体組成物において、(C)ポリオキシアルキレン変性物の含有量は、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.2〜5質量部が挙げられる。

0048

本発明のカルボキシル基含有重合体組成物において、(C)ポリオキシアルキレン変性物の含有量と(B)多価アルコール脂肪酸エステルの含有量の質量比[C]/[B]としては、本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の水への分散性を向上させる観点から、好ましくは0.1〜4、より好ましくは0.2〜2が挙げられる。

0049

2.カルボキシル基含有重合体組成物の製造方法
本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の製造方法としては、α,β−不飽和カルボン酸(a1)及び分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)の共重合体である(A)カルボキシル基含有重合体と、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物と、(C)ポリオキシアルキレン変性物とを含む組成物が得られれば、特に制限されない。本発明のカルボキシル基含有重合体組成物は、例えば以下の方法(1)〜方法(4)により好適に製造することができる。

0050

方法(1)
α,β−不飽和カルボン酸(a1)及び分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)を重合させる際に、所定量の(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、及び(C)ポリオキシアルキレン変性物を重合初期から共存させる方法

0051

方法(2)
α,β−不飽和カルボン酸(a1)及び分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)を混合した後、所定量の(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、及び(C)ポリオキシアルキレン変性物を連続的に添加しながら、α,β−不飽和カルボン酸(a1)と分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ有する化合物(a2)とを重合させる方法

0052

方法(3)
α,β−不飽和カルボン酸(a1)及び分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)を先に重合させ、その重合が終了した後、得られたスラリーに(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、及び(C)ポリオキシアルキレン変性物を添加する方法

0053

方法(4)
α,β−不飽和カルボン酸(a1)、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、及び(C)ポリオキシアルキレン変性物を混合した後、得られた混合物に、分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)を連続的に添加しながら重合させる方法

0054

本発明のカルボキシル基含有重合体組成物の製造方法の具体的な方法について、上記の方法(1)を例に説明する。まず、攪拌機温度計窒素ガス吹込管及び冷却管を備えた反応容器に、それぞれ予め所望量で量された、α,β−不飽和カルボン酸(a1)、分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ以上有する化合物(a2)、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、及び(C)ポリオキシアルキレン変性物、ラジカル重合開始剤、及び反応溶媒不活性溶媒)を仕込む。次に、反応容器内の内容物を攪拌し、均一な組成となるように混合した後、反応容器の上部空間に含まれている酸素ガス及び内容物中に溶解している溶存酸素を除去するために、内容物中に窒素ガスを吹き込む。重合反応は、温浴などで20〜120℃、好ましくは30〜90℃に加熱することによって行なうことができる。重合反応は、通常2〜10時間で終了する。重合反応終了後減圧または常圧下、加熱することにより、反応溶液から反応溶媒(不活性溶媒)を留去することにより、本発明のカルボキシル基含有重合体組成物を白色微粉末として得ることができる。

0055

反応溶媒
本発明の製造方法において用いる反応溶媒としては、上記の重合反応に対して不活性溶媒(不活性溶媒)であれば、特に限定されないが、α,β−不飽和カルボン酸(a1)を主成分とするモノマーを溶解するが、得られるカルボキシル基含有重合体組成物を溶解しにくい溶媒であることが好ましく、例えば、ノルマルペンタンノルマルヘキサンイソヘキサンノルマルヘプタンノルマルオクタンイソオクタン等の脂肪族炭化水素シクロペンタンメチルシクロペンタンシクロヘキサンメチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素ベンゼントルエンキシレン等の芳香族炭化水素クロロベンゼンエチレンジクロライド等のハロゲン化合物酢酸エチル酢酸イソプロピル等の酢酸アルキルエステルメチルエチルケトンメチルイソブチルケトン等のケトン化合物等が挙げられる。これらの反応溶媒の中でも、品質が安定しており、入手が容易である観点から、ノルマルヘキサン、シクロヘキサン、ノルマルヘプタン、エチレンジクロライド、酢酸エチルが好適に用いられる。反応溶媒は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。

0056

反応溶媒の使用量としては、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、好ましくは200〜10000質量部であり、より好ましくは300〜2000質量部である。反応溶媒の使用量がこのような範囲にあることにより、重合反応の進行に伴うカルボキシル基含有重合体組成物の析出を抑制し、反応系の均一な攪拌を好適に行うことができ、反応の制御が容易になる。また、重合1バッチあたりのカルボキシル基含有重合体組成物の製造量が少なくなることを抑制し、経済性を向上させることができる。

0057

ラジカル重合開始剤
本発明の製造方法において用いるラジカル重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、α,α’−アゾビスイソブチニトニル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビスメチルイソブチレート過酸化ベンゾイルラウロイルパーオキサイドクメンハイドロパーオキサイド、第3級ブチルハイドロパーオキサイド等が挙げられる。これらのラジカル重合開始剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。

0058

ラジカル重合開始剤の使用量としては、α,β−不飽和カルボン酸(a1)100質量部に対して、好ましくは0.01〜0.45質量部であり、より好ましくは0.01〜0.35質量部である。ラジカル重合開始剤の使用量がこのような範囲にあることにより、重合反応速度の低下を抑制し、目的のカルボキシル基含有重合体組成物を経済的に製造することが可能となる。また、重合反応速度が速くなり過ぎることを抑制し、反応の制御を好適に行うことができる。

0059

不活性ガス
本発明の製造方法において重合反応系雰囲気は、通常、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。また、重合時の反応温度は、反応溶液の粘度上昇を抑制することで反応制御を容易にする観点、及び得られるカルボキシル基含有重合体組成物の嵩密度を制御する観点から、50〜90℃に設定するのが好ましく、55〜80℃に設定するのがより好ましい。重合のための反応時間は、反応温度によって異なるので一概に決定することができないが、通常、0.5〜10時間である。目的のカルボキシル基含有重合体組成物は、反応終了後に溶媒を乾燥させる乾燥工程を行い、反応溶液を80〜120℃に加熱して溶媒を除去することにより、白色の微粉末として単離することができる。

0060

本発明の製造方法により得られるカルボキシル基含有重合体組成物は、高濃度で水に溶解させる際にも、水への溶解性及び水溶液の増粘性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、水と混合して得られる中和粘稠液の透明性が高いという特徴を有する。

0061

3.中和粘稠液
本発明の中和粘稠液は、上記のカルボキシル基含有重合体組成物を水に分散させた水分散液を得た後、アルカリ性化合物等の中和剤を用いてpH7程度(通常、pH=6〜8)に調整した溶液である。すなわち、本発明の中和粘稠液は、上記のカルボキシル基含有重合体組成物と、水と、アルカリ性化合物との混合物である。

0062

本発明の中和粘稠液の調製に使用されるアルカリ性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウムトリエタノールアミンなどが挙げられる。アルカリ性化合物は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。

0063

前述の通り、本発明のカルボキシル基含有重合体組成物は、水に溶解させても、ママコが発生しにくく、水に対する溶解性に優れるため、水分散液中においてカルボキシル基含有重合体組成物を高濃度で含むことができる。水分散液中のカルボキシル基含有重合体組成物の濃度としては、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5〜5質量%程度が挙げられる。また、当該水分散液を中和して得られる本発明の中和粘稠液中のカルボキシル基含有重合体組成物の濃度としては、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1〜3.0質量%程度が挙げられる。

0064

本発明の中和粘稠液の粘度としては、特に制限されないが、好ましくは20,000〜80,000mPa・s程度、より好ましくは30,000〜70,000mPa・s程度が挙げられる。なお、中和粘稠液の粘度は、後述の実施例に記載の方法により測定した値である。

0065

本発明の中和粘稠液の光透過率としては、特に制限されないが、好ましくは85%T以上、より好ましくは90%T以上が挙げられる。なお、中和粘稠液の光透過率は、後述の実施例に記載の方法により測定した値である。

0066

以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されない。実施例及び比較例により得られたカルボキシル基含有重合体組成物の評価方法は、以下の通りである。

0067

(1)無攪拌膨潤時間
(1−1)無撹拌膨潤時間(濃度3質量%)
200mL容のビーカーに、イオン交換水100gを入れ、イオン交換水の温度を25℃に調整する。このビーカーに、カルボキシル基含有重合体組成物3.0gを無攪拌条件下で一気投入し、該カルボキシル基含有重合体組成物の膨潤状態目視で観察して、該カルボキシル基含有重合体組成物が乾いた部分無く、すべて濡れきるのに要する時間(分)を測定する。膨潤するのに要する時間が30分以下であれば、膨潤性に優れており、更に20分以下であれば膨潤性に非常に優れ、ママコを作りにくく、高濃度での水分散性も優れていると判断できる。なお、60分を超えても膨潤しきれずに、乾いた部分が残っていた場合は、膨潤時間を「60<」と評価した。結果を表1に示す。

0068

(1−2)無撹拌膨潤時間(濃度0.5質量%)
500mL容のビーカーに、イオン交換水300gを入れ、イオン交換水の温度を25℃に調整する。このビーカーに、カルボキシル基含有重合体組成物1.5gを無攪拌条件下で一気に投入し、該カルボキシル基含有重合体組成物の膨潤状態を目視で観察して、該カルボキシル基含有重合体組成物が乾いた部分無く、すべて濡れきるのに要する時間(分)を測定する。膨潤するのに要する時間が15分以下であれば、膨潤性に優れており、更に10分以下であれば膨潤性に非常に優れ、ママコを作りにくく、高濃度での水分散性も優れていると判断できる。なお、60分を超えても膨潤しきれずに、乾いた部分が残っていた場合は、膨潤時間を「60<」と評価した。結果を表1に示す。

0069

(2)中和粘稠液粘度
500mL容のビーカーに、イオン交換水297.0gを入れ、イオン交換水の温度を25℃に調整する。このビーカーを、4枚羽根パドル径:50mm)を備えた攪拌機を用いて、回転速度300r/minで攪拌しながら、カルボキシル基含有重合体組成物3.0gを一気に投入し、該カルボキシル基含有重合体組成物の分散状態を目視で観察して、該カルボキシル基含有重合体組成物がママコを生成することなしにすべて分散させる。得られた水分散液を、18質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH=7に中和し、評価用中和粘稠液とした。得られた評価用中和粘稠液について、B型回転粘度計を用い、ローターNo.7、毎分20回転、温度25℃の条件下、60秒後の粘度を測定した。

0070

無添加のカルボキシル基含有重合体は、乾燥時に製品にかかる熱履歴によって、中和粘稠液の粘度が上昇する。また、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、及び(C)ポリオキシアルキレン変性物等の添加物を含むカルボキシル基含有重合体組成物の粘度上昇は、無添加のカルボキシル基重合体の粘度上昇と比べて大きい。そこでカルボキシル基含有重合体組成物にかかる熱履歴を一定とするため、乾燥温度と時間を固定(100℃、5時間)とし、無添加のカルボキシル基含有重合体組成物の粘度と比較することで、当該カルボキシル含有重合体組成物の粘度上昇の度合いを評価した。後述の比較例3(無添加のカルボキシル含有基重合体)に対する粘度比が1.7倍以下の範囲であれば、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、適度な粘度と判断できる。結果を表1に示す。

0071

(3)中和粘稠液の光透過率
500mL容のビーカーに、前記(2)中和粘稠液粘度の評価により得られた中和粘稠液150.0gと、あらかじめ温度を25℃に調整したイオン交換水150.0gを入れ、4枚羽根パドル(翼径:50mm)を備えた攪拌機を用いて、回転速度300r/minで攪拌し、得られた粘稠液を評価用中和粘稠液とした。得られた評価用中和粘稠液について分光光度計島津製作所株式会社製、型番:UV−3150)を用い、波長:425nmの光の透過率を測定した。光透過率が85%以上90%未満であれば透明性がやや高く、90%以上95%未満であれば透明性が高く、95%以上であれば、透明性が非常に高いと判断できる。結果を表1に示す。

0072

(実施例1)
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管及び冷却管を備えた500mL容の四つ口フラスコに、α,β−不飽和カルボン酸(a1)としてのアクリル酸40g、α,β−不飽和化合物としてブレンマーVMA70(日油株式会社製、メタクリル酸ステアリルが10〜20質量部、メタクリル酸エイコサニルが10〜20質量部、メタクリル酸ベヘニルが59〜80質量部及びメタクリル酸テトラコサニルの含有率が1質量%以下の混合物)0.88g、分子内にエチレン性不飽和基を2つ以上有する化合物(a2)としてのペンタエリスリトールアリルエーテル(トリアリルエーテル、テトラアリルエーテルの混合物)0.20g、ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)0.116g、反応溶媒としてノルマルヘキサン230.9gを仕込んだ。引き続き、溶液を均一に攪拌、混合した後、反応容器(四つ口フラスコ)の上部空間、原料及び反応溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、60〜65℃に保持した。60℃に到達してから1時間後、ノルマルヘキサン6.0gに多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)としてトリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油(日本エマルジョン株式会社製、エマレックスRWIS−350)0.80gを分散させ、反応容器に投入した。その後、2時間反応を継続した。反応終了後、ノルマルヘキサン12.0gに多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)としてポリオキシエチレンひまし油(日光ケミカル株式会社製、ニッコールCO3)0.20g、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)としてモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物(日本エマルジョン株式会社製、エマレックス PEIS−6EX)0.80gを溶解させ、反応容器に投入し、更に1時間撹拌を続けた。その後、生成したスラリーを100℃に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、さらに115℃、10mmHg、8時間減圧乾燥することにより、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物38gを得た。

0073

(実施例2)
実施例1において、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物を、脂肪族アルコールとポリオキシアルキレンからなるエーテル(c1)としてのポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル(花王株式会社製、エマルゲン104P)に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物37gを得た。

0074

(実施例3)
実施例1において、(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物を、(c1)としてのポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル(花王株式会社製、エマルゲン103)に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物37gを得た。

0075

(実施例4)
実施例1において、(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物を、(c1)としてのポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル(花王株式会社製、エマルゲン102KG)に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物37gを得た。

0076

(実施例5)
実施例1において、(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物を、(c1)としてのポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル(花王株式会社製、エマルゲン105)に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物35gを得た。

0077

(実施例6)
実施例1において、(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物を、(c1)としてのポリオキシエチレン(5)イソステアリルエーテル(日本エマルジョン株式会社製、エマレックス1805)に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物38gを得た。

0078

(実施例7)
実施例1において、(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物の添加量を0.10gに変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物36gを得た。

0079

(実施例8)
実施例1において、(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物の添加量を2.0gに変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物38gを得た。

0080

(実施例9)
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管及び冷却管を備えた500mL容の四つ口フラスコに、α,β−不飽和カルボン酸(a1)としてのアクリル酸40g、α,β−不飽和化合物としてブレンマーVMA70(日油株式会社製、メタクリル酸ステアリルが10〜20質量部、メタクリル酸エイコサニルが10〜20質量部、メタクリル酸ベヘニルが59〜80質量部及びメタクリル酸テトラコサニルの含有率が1質量%以下の混合物)0.88g、分子内にエチレン性不飽和基を2つ以上有する化合物(a2)としてのペンタエリスリトールアリルエーテル(トリアリルエーテル、テトラアリルエーテルの混合物)0.20g、ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)0.116g、反応溶媒としてノルマルヘキサン230.9gを仕込んだ。引き続き、溶液を均一に攪拌、混合した後、反応容器(四つ口フラスコ)の上部空間、原料及び反応溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、60〜65℃に保持した。60℃に到達してから1時間後、ノルマルヘキサン6.0gに多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)としてトリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油(日本エマルジョン株式会社製、エマレックスRWIS−350)0.80g、多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)としてポリオキシエチレンひまし油(日光ケミカル株式会社製、ニッコールCO3)0.20g、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)としてモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物(日本エマルジョン株式会社製、エマレックス PEIS−6EX)0.80gを溶解させ、反応容器に投入した。その後、2時間反応を継続した。反応終了後、生成したスラリーを100℃に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、さらに115℃、10mmHg、5時間減圧乾燥することにより、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物35gを得た。

0081

(実施例10)
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管及び冷却管を備えた500mL容の四つ口フラスコに、α,β−不飽和カルボン酸(a1)としてのアクリル酸40g、α,β−不飽和化合物としてブレンマーVMA70(日油株式会社製、メタクリル酸ステアリルが10〜20質量部、メタクリル酸エイコサニルが10〜20質量部、メタクリル酸ベヘニルが59〜80質量部及びメタクリル酸テトラコサニルの含有率が1質量%以下の混合物)0.88g、分子内にエチレン性不飽和基を2つ以上有する化合物(a2)としてのペンタエリスリトールアリルエーテル(トリアリルエーテル、テトラアリルエーテルの混合物)0.20g、ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)0.116g、反応溶媒としてノルマルヘキサン230.9gを仕込んだ。引き続き、溶液を均一に攪拌、混合した後、反応容器(四つ口フラスコ)の上部空間、原料及び反応溶媒中に存在している酸素を除去するために、溶液中に窒素ガスを吹き込んだ。次いで、窒素雰囲気下、60〜65℃で3時間保持した。その後、生成したスラリーを100℃に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、さらに115℃、10mmHg、8時間減圧乾燥することにより、白色微粉末38gを得た。得られた白色粉末38gを再び反応容器に入れた。次いで、多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)としてトリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油(日本エマルジョン株式会社製、エマレックスRWIS−350)0.76g、多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)としてポリオキシエチレンひまし油(日光ケミカル株式会社製、ニッコールCO3)0.19g、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)としてモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物(日本エマルジョン株式会社製、エマレックス PEIS−6EX)0.76gを100gのノルマルヘキサンに溶解させ、反応容器に加えて1時間撹拌した。撹拌終了後、100℃に加熱して、ノルマルヘキサンを留去し、さらに115℃、10mmHg、8時間減圧乾燥することにより、白色微粉末36gを得た。

0082

(実施例11)
実施例1において、ブレンマーVMA70を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物40gを得た。

0083

(実施例12)
実施例1において、(b1)としてのトリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油を添加せず、(b2)としてのポリオキシエチレンひまし油を1.00gに変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物37gを得た。

0084

(実施例13)
実施例1において、(b2)としてのポリオキシエチレンひまし油を添加せず、(b1)としてのトリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油(日本エマルジョン株式会社製、エマレックスRWIS−305、HLB2)0.20gをさらに添加した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物37gを得た。

0085

(実施例14)
実施例13において、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油(日本エマルジョン株式会社製、エマレックスRWIS−305、HLB2)を、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油(日本エマルジョン株式会社製、エマレックス RWIS−310、HLB3)に変更した以外は、実施例13と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物37gを得た。

0086

(実施例15)
実施例1において、(b1)としてのトリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油(日本エマルジョン株式会社製、エマレックスRWIS−350)の添加量を1.10gに、(b2)としてのポリオキシエチレンひまし油(日光ケミカル株式会社製、ニッコールCO3)の添加量を0.40gに、(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物の添加量を0.30gに変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物36gを得た。

0087

(実施例16)
実施例1において、(b1)としてのトリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油(日本エマルジョン株式会社製、エマレックスRWIS−350)の添加量を0.20gに、(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物の添加量を1.40gに変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物38gを得た。

0088

(比較例1)
実施例1において、(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物を、ショ糖脂肪酸エステル(第一工業薬品株式会社製、DKエステルF−70)に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物39gを得た。

0089

(比較例2)
実施例1において、(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物を、ソルビタンイソステアレート(日本エマルジョン株式会社製、エマレックスSPIA100)に変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物37gを得た。

0090

(比較例3)
実施例1において、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンひまし油、及びモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物38gを得た。比較例3は、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、及び(C)ポリオキシアルキレン変性物を含まない無添加のカルボキシル基含有重合体である。

0091

(比較例4)
実施例1において、(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物38gを得た。

0092

(比較例5)
実施例1において、(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物及び(b2)としてのポリオキシエチレンひまし油を添加せず、(b1)としてのトリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油を1.80gに変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物39gを得た。

0093

(比較例6)
実施例2において、(b1)としてのトリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油及び(b2)としてのポリオキシエチレンひまし油を添加せず、(c1)としてのポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテルを1.80gに変更した以外は、実施例2と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物37gを得た。

0094

(比較例7)
実施例1において、(b1)としてのトリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ひまし油及び(c2)としてのモノイソステアリン酸ポリエチレングリコール6付加物を添加せず、(b2)としてのポリオキシエチレンひまし油を1.80gに変更した以外は、実施例1と同様にして、白色微粉末のカルボキシル基含有重合体組成物39gを得た。

0095

0096

実施例1より、(A)カルボキシル基含有重合体に加えて、多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)、多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)、及びポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)を含むカルボキシル基含有重合体組成物は、高濃度条件において水への分散性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、透過率が90%以上である透明性の高い中和粘稠液となることがわかる。

0097

また、実施例2〜6より、(A)カルボキシル基含有重合体に加えて、多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)、多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)、及び脂肪族アルコールとポリオキシアルキレンからなるエーテル(c1)を含むカルボキシル基含有重合体組成物は、高濃度条件において水への分散性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、透過率が90%以上である透明性の高い中和粘稠液となることがわかる。

0098

実施例7〜8より、(C)ポリオキシアルキレン変性物の使用量を変えても、実施例のカルボキシル基含有重合体組成物は、高濃度条件において水への分散性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、透過率が90%以上である透明性の高い中和粘稠液となることがわかる。

0099

実施例9〜10より、多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)、多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)、及び(C)ポリオキシアルキレン変性物を重合途中で添加しても、重合終了後に添加しても、当該カルボキシル基含有重合体組成物は、高濃度条件において水への分散性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、透過率が90%以上である透明性の高い中和粘稠液となることがわかる。

0100

実施例11より、カルボキシル基含有重合体の重合に際し、α,β不飽和化合物を添加しなくても、(A)カルボキシル基含有重合体に加えて、多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)、多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)、及びポリオキシアルキレン脂肪酸エステル(c2)を含むカルボキシル基含有重合体組成物は、高濃度条件において水への分散性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、透過率が90%以上である透明性の高い中和粘稠液となることがわかる。

0101

実施例12より、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物として、多価アルコール不飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b2)のみを用いた場合、得られるカルボキシル基含有重合体組成物は、比較例3との粘度比がやや上昇し、中和粘稠液の透明性もやや低下するものの、高濃度条件において水への分散性に非常に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化も抑制され、透明性の高い中和粘稠液となることがわかる。

0102

実施例13、14より、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物として、多価アルコール飽和脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物(b1)のみを用いた場合、得られるカルボキシル基含有重合体組成物は、高濃度条件において水への分散性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、透過率が90%以上である透明性の高い中和粘稠液となることがわかる。

0103

実施例1、7、8、15、16より、[C]/[B]比が0.1〜4であるとき、得られるカルボキシル基含有重合体組成物は、高濃度条件において水への分散性に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、透過率が90%以上である透明性の高い中和粘稠液となり、[C]/[B]比が0.2〜2であるとき、得られるカルボキシル基含有重合体組成物は、高濃度条件において水への分散性に非常に優れ、乾燥工程における熱履歴による粘度変化が小さく、透過率が90%以上である透明性の高い中和粘稠液となることがわかる。

0104

比較例1〜2より、(C)ポリオキシアルキレン変性物の変わりに別の添加剤を使用すると、得られるカルボキシル基含有重合体組成物は、分散性が充分ではなく、粘度上昇が高くなることが分かる。

実施例

0105

比較例3〜7より、(B)多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物及び(C)ポリオキシアルキレン変性物のいずれか一方でも配合しない場合には、高濃度条件での水への分散性、中和粘稠液の粘度、透明性のいずれかの点で、十分な性能を発揮できないことが分かる。

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