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技術 ドリル

出願人 住友電工ハードメタル株式会社
発明者 神代政章
出願日 2015年9月9日 (6年1ヶ月経過) 出願番号 2016-506924
公開日 2017年7月6日 (4年3ヶ月経過) 公開番号 WO2016-043098
状態 特許登録済
技術分野 穴あけ工具
主要キーワード 摩耗箇所 コーティングドリル 研磨メディア 先端中心 面取り後 接触ポイント 摩耗状況 向上策
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年7月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題・解決手段

すくい面ネガランドを備え、前記ネガランドと逃げ面、逃げ面とマージン、及び前記ネガランドと前記マージンが交差した各稜線長手直角断面において凸曲面としたドリルであって、前記逃げ面と前記ネガランドが交差した位置の第1稜線の凸曲面の曲率半径を1としたとき、前記逃げ面と前記マージンが交差した位置の第2稜線の凸曲面の曲率半径を0.8〜1.5倍、前記ネガランドと前記マージンが交差した位置の第4稜線の凸曲面の曲率半径を1.5〜3.0倍にしたドリル。

概要

背景

ドリル、中でも、ハイス鋼に比べて脆い超硬合金などで形成されたドリルにおいては、寿命向上策として刃先処理を施して切れ刃強化することが行われている。

切れ刃は、チャンファー加工やホーニング処理などで刃先尖鋭な部分を無くすことによって強化することができる。

その強化用の刃先処理として、例えば、下記特許文献1は、ツイストドリルの切れ刃部に直面と曲面を組み合わせた面取りや曲面の面取りを施している。そして、面取りされた部分の曲面部を鏡面状や梨地状にすることでその曲面部の表面における硬質粒子浮き上がりを抑えている。

概要

すくい面ネガランドを備え、前記ネガランドと逃げ面、逃げ面とマージン、及び前記ネガランドと前記マージンが交差した各稜線長手直角断面において凸曲面としたドリルであって、前記逃げ面と前記ネガランドが交差した位置の第1稜線の凸曲面の曲率半径を1としたとき、前記逃げ面と前記マージンが交差した位置の第2稜線の凸曲面の曲率半径を0.8〜1.5倍、前記ネガランドと前記マージンが交差した位置の第4稜線の凸曲面の曲率半径を1.5〜3.0倍にしたドリル。

目的

この発明は、ドリルの切れ刃外周部の摩耗、損傷を起こり難くしてそのドリルの寿命を一般的な刃先処理が施された従来ドリルに比べて向上させることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

すくい面ネガランドを備え、前記ネガランドと逃げ面、逃げ面とマージン、及び前記ネガランドと前記マージンが交差した各稜線長手直角断面において凸曲面としたドリルであって、前記逃げ面と前記ネガランドが交差した位置の第1稜線の凸曲面の曲率半径を1としたとき、前記逃げ面と前記マージンが交差した位置の第2稜線の凸曲面の曲率半径を0.8〜1.5倍、前記ネガランドと前記マージンが交差した位置の第4稜線の凸曲面の曲率半径を1.5〜3.0倍にしたドリル。

請求項2

前記逃げ面と前記ネガランドが交差した位置の前記第1稜線の凸曲面の曲率半径が0.015mm〜0.035mmである請求項1に記載のドリル。

請求項3

前記逃げ面と前記ネガランドが交差した位置の前記第1稜線の凸曲面の曲率半径が0.021mm〜0.035mmである請求項1に記載のドリル。

請求項4

前記逃げ面と前記ネガランドが交差した位置の前記第1稜線の凸曲面は、回転中心側の曲率半径よりも外周側の曲率半径が大きくなっている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のドリル。

請求項5

前記ネガランドの軸直角視における幅が0.03mm〜0.15mmに設定された請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のドリル。

請求項6

前記すくい面と前記マージンが交差した位置の第3稜線が長手直角断面において凸曲面に形成された請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のドリル。

請求項7

表面に耐摩耗性に優れる硬質被膜が施された請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のドリル。

技術分野

0001

この発明は、刃先処理に工夫を凝らして寿命を向上させたドリルに関する。

背景技術

0002

ドリル、中でも、ハイス鋼に比べて脆い超硬合金などで形成されたドリルにおいては、寿命向上策として刃先処理を施して切れ刃強化することが行われている。

0003

切れ刃は、チャンファー加工やホーニング処理などで刃先尖鋭な部分を無くすことによって強化することができる。

0004

その強化用の刃先処理として、例えば、下記特許文献1は、ツイストドリルの切れ刃部に直面と曲面を組み合わせた面取りや曲面の面取りを施している。そして、面取りされた部分の曲面部を鏡面状や梨地状にすることでその曲面部の表面における硬質粒子浮き上がりを抑えている。

先行技術

0005

特開2000−52121号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1が示しているように、刃先の強化は、切れ刃に沿ってすくい面逃げ面を刃先が鈍化するように削るのが一般的であるが、そのような処理では、切れ刃外周部の損傷を抑えることが難しい。

0007

従来の一般的な刃先処理では切削速度が最も大きい切れ刃の最外周部、特に、逃げ面と面取り後の面が交わった位置、及び逃げ面とマージンが交わった位置の稜線耐チッピング性能が十分でない。

0008

そのために、加工時の微振動の繰り返しによって切れ刃の外周部に微小チッピングが発生し、それが引き金になって摩耗、損傷が進行する。

0009

この発明は、ドリルの切れ刃外周部の摩耗、損傷を起こり難くしてそのドリルの寿命を一般的な刃先処理が施された従来ドリルに比べて向上させることを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上記の課題の解決策として提供する本発明の一態様にかかるドリルは、すくい面に刃先強化用のネガランドを備え、そのネガランドと逃げ面、逃げ面とマージン、及びネガランドとマージンが交差した位置の各稜線が長手直角断面において凸曲面としたものであって、逃げ面とネガランドが交差した位置の第1稜線の凸曲面の曲率半径を1としたとき、逃げ面とマージンが交差した位置の第2稜線の凸曲面の曲率半径を0.8〜1.5倍、ネガランドとマージンが交差した位置の第4稜線の凸曲面の曲率半径を1.5〜3.0倍にしたドリルとした。

発明の効果

0011

この発明の一態様にかかるドリルは、切れ刃外周部の微小チッピングが起こり難く、微小チッピングが引き金となる早期摩耗が抑制されて寿命が大幅に延びる。

図面の簡単な説明

0012

この発明の一態様にかかるドリルの一例を示す側面図である。
図1の矢視A方向にみた見た切れ刃外端部の拡大側面図である。
図1のドリルの正面図である。
図1の一部を示す拡大側面図である。
切れ刃外端のコーナ部を拡大して示す斜視図である。
図5のコーナ部の各面間の稜線を丸める前の状態を示す斜視図である。
評価試験に用いた試作ドリルの切れ刃外端のコーナ部の摩耗状況を示す斜視図である。
評価試験に用いた比較ドリルの切れ刃外端のコーナ部の摩耗状況を示す斜視図である。

0013

[本発明の実施形態の詳細]
本発明の一態様にかかるドリルは、すくい面に刃先強化用のネガランドを備え、そのネガランドと逃げ面、逃げ面とマージン、及びネガランドとマージンが交差した位置の各稜線が長手直角断面において凸曲面としたものであって、逃げ面とネガランドが交差した位置の第1稜線の凸曲面の曲率半径を1としたとき、逃げ面とマージンが交差した位置の第2稜線の凸曲面の曲率半径を0.8〜1.5倍、ネガランドとマージンが交差した位置の第4稜線の凸曲面の曲率半径を1.5〜3.0倍にしたドリルとした。

0014

このようにネガランドと逃げ面、逃げ面とマージン、及びネガランドとマージンが交差した位置の各稜線が凸曲面に形成され、逃げ面とネガランドが交差した位置の第1稜線の凸曲面の曲率半径を1としたとき、逃げ面とマージンが交差した位置の第2稜線の凸曲面の曲率半径を0.8〜1.5倍、ネガランドとマージンが交差した位置の第4稜線の凸曲面の曲率半径を1.5〜3.0倍にしたドリルは、切れ刃外周部の微小チッピングが起こり難く、微小チッピングが引き金となる早期摩耗が抑制されて寿命が大幅に延びる。

0015

[本発明の実施形態の詳細]
以下、この発明の実施形態にかかるドリルの具体例を以下に添付図面の図1図5を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれ等の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

0016

例示したドリル1は、2枚刃のツイストドリルである。本体部2の外周に設けられたねじれ溝3の先端近傍溝面がすくい面4となっている。

0017

そのすくい面4と先端の逃げ面5が交差した位置の稜線及び本体部2の先端中心に形成されたシンニング部7の溝面と逃げ面5が交差した位置の稜線によって切れ刃6が形成されている。符号8はマージン、符号9は本体部2の後方に連なるシャンクを示す。

0018

このドリル1は、すくい面4に刃先強化用のネガランド10を有している。例示のドリルに設けられたそのネガランド10は、図2に示すように、ドリルの軸芯に対して負の方向(ねじれ溝3のねじれ方向とは反対方向)に所定角度α傾いている。

0019

角度αは、切れ刃の切れ味と刃先強化のバランスを考えて−15°〜−35°程度に設定される。

0020

また、ネガランド10の軸直角視における幅w(図4参照)は、0.03mm〜0.15mm程度に設定される。これらの数値範囲を選択することで、切れ味を確保しながら刃先を強化することができる。

0021

すくい面にネガランド10を設けたことによって、マージン8の図2図6に一点鎖線で示した領域が除去される。図6に示すように、マージン8の最先端部にネガランド10と逃げ面5とマージン8の3面が交わったコーナCが作り出される。

0022

従来の刃先処理で切れ刃外周部の摩耗が促進される原因は、そのコーナCの突端欠け易く、そこが微小チッピングの起点になって損傷箇所が広がって切れ味が低下するからであると思われる。

0023

この発明は、切れ刃外周部の摩耗、損傷が効果的に抑制される策を検討した。そして、逃げ面5とマージン8とネガランド10の3面がそれぞれ交わった位置の第1稜線RL1、第2稜線RL2及び第4稜線RL4の部分を長手直角断面において凸曲面に形成することが有効であることを見出た。それらの稜線を丸め加工して凸曲面となしている。

0024

第1稜線RL1は、逃げ面5とネガランド10が交差した位置の稜線であり、第2稜線RL2は、逃げ面5とマージン8が交差した位置の稜線であり、第4稜線RL4はネガランド10とマージン8が交差した位置の稜線である。

0025

すくい面4とマージン8が交差した位置の第3稜線RL3やネガランド10とすくい面4が交差した位置の第5稜線RL5についても、第1稜線RL1、第2稜線RL2、第4稜線RL4と同様の丸め加工を行ってよい。第5稜線RL5も丸め加工によって強化される。

0026

第1稜線RL1〜第4稜線RL4の各稜線の長手直角断面における凸曲面の曲率半径は、0.01mm以上とするのがよい。曲率半径を0.01mm以上とすることで、表面に耐摩耗性に優れたTiAlなどの硬質被膜を施すコーティングドリルにこの発明を適用するときにいわゆる膜飛び(膜が付着しない箇所ができる)現象を抑制して稜線にも良好な被膜を形成することができる。

0027

なお、各稜線の凸曲面の曲率半径は、第1稜線RL1の曲率半径を1とした場合の比率で、第2稜線RL2、第3稜線RL3の曲率半径は0.8〜1.5倍、第4稜線RL4の曲率半径は1.5〜3.0倍にするのがよかった。

0028

また、第1稜線RL1の曲率半径は、0.015mm〜0.035mmが適当であった。第1稜線RL1の曲率半径は、0.021〜0.035mmがさらに好ましかった。この範囲により、切れ刃外周部の微小チッピングが起こり難く、微小チッピングが引き金となる早期摩耗が抑制されて寿命が大幅に延びる。そして、この第1稜線RL1は、回転中心側の曲率半径よりも外周側の曲率半径を大きくしたものが好ましかった。回転中心側の曲率半径を小さくすることで切れ刃の切れ味低下を抑えることができる。外周側の曲率半径を大きくすることでコーナCの強化の効果を高めることができる。

0029

第2稜線RL2の曲率半径は0.020〜0.040mm、第4稜線RL4の曲率半径は0.040〜0.075mmが好ましかった。この範囲により、切れ刃外周部の微小チッピングが起こり難く、微小チッピングが引き金となる早期摩耗が抑制されて寿命が大幅に延びる。

0030

図1図5に示した形状の、直径φD=8mm、有効刃部長さLと直径Dの比L/D=5の超硬合金製の2枚刃ツイストドリルを試作した。その試作ドリルには、切れ刃に沿ったすくい面に傾斜角α=−25°、軸直角視における幅w=0.07mmのネガランドが形成されている。

0031

また、そのネガランドと逃げ面との間、ネガランドとマージンとの間、及び逃げ面とマージンとの間の各稜線(前記第1稜線RL1,第2稜線RL2,第4稜線RL4)が丸め加工されて長手直角断面において凸曲面に形成されている。

0032

各稜線の丸め加工は、粉末研磨メディア中にドリルの先端を差し込み、この状態でドリルを周回させ軸直角方向に移動させる方法で行った。このため、第3稜線RL3や第5稜線RL5も長手直角断面が丸みのついた凸曲面になっている。

0033

第1稜線RL1,第2稜線RL2,第4稜線RL4の凸曲面の曲率半径は、第1稜線RL1が0.025mm程度、第2稜線RL2が0.03mm程度、第4稜線RL4が0.060mm程度となっている。

0034

なお、ドリルの表面には、刃先の強化処理後に、PVD法でTiAlのコーティング被膜を形成した。

0035

かかる試作ドリルと、その試作ドリルと同様のネガランドをすくい面に形成し、ネガランドと逃げ面との間の稜線をホーニング加工によって丸めた比較ドリル(稜線の処理の仕方のみが試作ドリルと異なる)を用いて下記の切削条件でワークの穴明けを行った。

0036

切削条件
被削材:S50C(HB230)
切削速度Vc=80m/min
送りf =0.25mm/rev
加工穴深さH=38mm
切削長:36m
内部給油の湿式切削

0037

この試験の結果、比較ツイストドリルは、図8網目加入領域、即ち、第1稜線RL1、第2稜線RL2、第4稜線RL4のコーナ側の領域と第1稜線RL1に沿った領域が著しく摩耗した。

0038

これに対し、試作ドリルは、図7に示すように、丸めた第1稜線RL1、第2稜線RL2、第4稜線RL4の一部が僅かに摩耗するにとどまっていた。

0039

試作ドリルの摩耗箇所は、コーナCの突端から若干離れている。これは、第1稜線RL1,第2稜線RL2及び第4稜線RL4の3つの稜線を丸めたことでコーナCも丸められ、これにより、被削材に対する切れ刃外端部の接触ポイント後退したからである。

0040

摩耗が生じた箇所は、コーナの突端に比べると欠け難い。これにより、微小チッピングの波及が抑えられ、ネガランドと逃げ面とマージンの3面が交わったコーナ部の摩耗の進展が従来品に比べて遅くなる。

実施例

0041

なお、性能の評価試験に利用したドリルは、表面に硬質被膜を有する2枚刃のコーティングツイストドリルであるが、この発明の適用対象には、硬質被膜の無いドリル、刃数が3、もしくはそれ以上あるドリル、切屑排出溝がねじれていないストレートドリルなども含まれる。

0042

1ツイストドリル
2 本体部
3ねじれ溝
4すくい面
5逃げ面
6切れ刃
7シンニング部
8マージン
9シャンク
10ネガランド
RL1 逃げ面とネガランドが交差した位置の第1稜線
RL2 逃げ面とマージンが交差した位置の第2稜線
RL3 すくい面とマージンが交差した位置の第3稜線
RL4 ネガランドとマージンが交差した位置の第4稜線
RL5 ネガランドとすくい面が交差した位置の第5稜線
α ネガランドの傾き角
w ネガランドの軸直角視における幅
C ネガランドと逃げ面とマージンの3面が交わったコーナ

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