図面 (/)

技術 ポリイソシアネート組成物、塗料組成物、塗膜及びその製造方法、並びに湿気安定化方法

出願人 旭化成株式会社
発明者 山内理計片川洋徳
出願日 2015年9月4日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2016-546707
公開日 2017年6月29日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 WO2016-035887
状態 特許登録済
技術分野 塗料、除去剤 ポリウレタン,ポリ尿素
主要キーワード 攪拌機器 硬化促進用 水溶物 ポリイソシアナート組成物 化合物β スキャンレンジ 接触状況 クライオプローブ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年6月29日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題・解決手段

本発明は、1,6−ジイソシアナトヘキサンを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、かつ、イソシアヌレート基ウレトジオン基、ウレトンイミノ基、及びイミノオキサジアジンジオン基を有し、当該ウレトンイミノ基/当該イソシアヌレート基のモル比率が0.0010〜0.0050であり、かつ、当該イミノオキサジアジンジオン基/当該イソシアヌレート基のモル比率が0.00050〜0.30である、ポリイソシアネート組成物、を提供する。

概要

背景

1,6−ジイソシアナトヘキサン(以下、HDI;ヘキサメチレンジイソシアネートとも記載する場合がある。)を含む脂肪族ジイソシアネートから得られ、イソシアヌレート構造を含有するポリイソシアネート組成物は、耐候性耐熱性に優れるため、従来から、各種用途に幅広く使用されている。

また、近年、地球環境保護の高まりから、硬化剤として使用されるポリイソシアネートの低粘度化に向けた技術開発が盛んに行われている(例えば、特許文献1参照)。これは、ポリイソシアネートを低粘度化することにより、塗料組成物に使用される有機溶剤の使用量を低減できるからである。

一方において、HDIを含む脂肪族ジイソシアネート等から誘導された各種ポリイソシアネートの低粘度化技術について、各種開示されている。例えば、低粘度であるウレトジオン基を有するポリイソシアネートに関する技術がその1つである(例えば、特許文献2参照)。

さらに、ウレトジオン基を有しながら、硬化性及び貯蔵安定性に優れるポリイソシアネート組成物についての提案がなされている(例えば、特許文献3参照)。

さらにまた、湿気接触状況での安定性を改善する技術として、イソシアヌレート型ポリイソシアネートに、酸性リン酸化合物酸性リン酸エステルといったリン系化合物を添加する技術が開示されている(例えば、特許文献4参照)。

概要

本発明は、1,6−ジイソシアナトヘキサンを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、かつ、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、ウレトンイミノ基、及びイミノオキサジアジンジオン基を有し、当該ウレトンイミノ基/当該イソシアヌレート基のモル比率が0.0010〜0.0050であり、かつ、当該イミノオキサジアジンジオン基/当該イソシアヌレート基のモル比率が0.00050〜0.30である、ポリイソシアネート組成物、を提供する。

目的

本発明は、低粘度であり、貯蔵安定性及び湿気安定性に優れ、かつ、下地塗膜との密着性にも優れる塗膜を形成可能な、ポリイソシアネート組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

1,6−ジイソシアナトヘキサンを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、かつ、イソシアヌレート基ウレトジオン基、ウレトンイミノ基、及びイミノオキサジアジンジオン基を有し、前記ウレトンイミノ基/前記イソシアヌレート基のモル比率が0.0010〜0.0050であり、かつ、前記イミノオキサジアジンジオン基/前記イソシアヌレート基のモル比率が0.00050〜0.30である、ポリイソシアネート組成物

請求項2

下記式(I)に示すイソシアヌレートウレトジオン結合量体を、さらに含む、請求項1に記載のポリイソシアネート組成物。

請求項3

請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物と、アクリルポリオール及び/又はポリエステルポリオールと、を含む、塗料組成物

請求項4

請求項3に記載の塗料組成物を硬化させる工程を有する、塗膜の製造方法。

請求項5

請求項3に記載の塗料組成物を硬化させた塗膜。

請求項6

1,6−ジイソシアナトヘキサンを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、かつ、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、ウレトンイミノ基、及びイミノオキサジアジンジオン基を有するポリイソシアネート組成物の湿気安定化方法であって、前記ウレトンイミノ基/前記イソシアヌレート基のモル比率を0.0010〜0.0050とし、かつ、前記イミノオキサジアジンジオン基/前記イソシアヌレート基のモル比率を0.00050〜0.30とする、ポリイソシアネート組成物の湿気安定化方法。

技術分野

0001

本発明は、ポリイソシアネート組成物塗料組成物塗膜及びその製造方法、並びに湿気安定化方法に関する。

背景技術

0002

1,6−ジイソシアナトヘキサン(以下、HDI;ヘキサメチレンジイソシアネートとも記載する場合がある。)を含む脂肪族ジイソシアネートから得られ、イソシアヌレート構造を含有するポリイソシアネート組成物は、耐候性耐熱性に優れるため、従来から、各種用途に幅広く使用されている。

0003

また、近年、地球環境保護の高まりから、硬化剤として使用されるポリイソシアネートの低粘度化に向けた技術開発が盛んに行われている(例えば、特許文献1参照)。これは、ポリイソシアネートを低粘度化することにより、塗料組成物に使用される有機溶剤の使用量を低減できるからである。

0004

一方において、HDIを含む脂肪族ジイソシアネート等から誘導された各種ポリイソシアネートの低粘度化技術について、各種開示されている。例えば、低粘度であるウレトジオン基を有するポリイソシアネートに関する技術がその1つである(例えば、特許文献2参照)。

0005

さらに、ウレトジオン基を有しながら、硬化性及び貯蔵安定性に優れるポリイソシアネート組成物についての提案がなされている(例えば、特許文献3参照)。

0006

さらにまた、湿気接触状況での安定性を改善する技術として、イソシアヌレート型ポリイソシアネートに、酸性リン酸化合物酸性リン酸エステルといったリン系化合物を添加する技術が開示されている(例えば、特許文献4参照)。

先行技術

0007

特開平05−222007号公報
特許第3055197号明細書
国際公開第2007/046470号パンフレット
特開2004−175888号公報

発明が解決しようとする課題

0008

特許文献1、2に記載されている技術を用いることにより、低粘度のポリイソシアネートを得ることは可能である。しかしながら、これらの技術で得られるポリイソシアネートは架橋性が低く、また、これらのポリイソシアネートは、貯蔵時にジイソシアネートモノマー濃度が増加する傾向があり、その使用が制限されている、という問題を有している。さらに、一般に、ポリイソシアネート組成物は、その反応性の高さから、湿気接触状況での安定性が劣り、改善が望まれており、特許文献3に記載のポリイソシアネート組成物においても、湿気安定性について十分な特性が得られていない、という問題を有している。一方、特許文献4に記載の技術においては湿気安定性を改善することができるが、イソシアヌレート型ポリイソシアネート組成物の粘度が高くなる、という問題を有している。

0009

そこで、本発明は、低粘度であり、貯蔵安定性及び湿気安定性に優れ、かつ、下地塗膜との密着性にも優れる塗膜を形成可能な、ポリイソシアネート組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明者らが鋭意研究した結果、少なくともHDIを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、かつ、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、ウレトンイミノ基、及びイミノオキサジアジンジオン基を有し、当該イソシアヌレート基に対する当該ウレトンイミノ基、及び当該イソシアヌレート基に対する当該イミノオキサジアジンジオン基のモル比率を、特定の範囲としたポリイソシアネート組成物が、低粘度であり、貯蔵安定性及び湿気安定性に優れ、かつ、下地塗膜との密着性にも優れる塗膜を形成可能なことを見出し、本発明を完成するに至った。

0011

〔1〕
1,6−ジイソシアナトヘキサンを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、かつ、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、ウレトンイミノ基、及びイミノオキサジアジンジオン基を有し、
前記ウレトンイミノ基/前記イソシアヌレート基のモル比率が0.0010〜0.0050であり、かつ、前記イミノオキサジアジンジオン基/前記イソシアヌレート基のモル比率が0.00050〜0.30である、ポリイソシアネート組成物。
〔2〕
下記式(I)に示すイソシアヌレートウレトジオン結合量体を、さらに含む、〔1〕に記載のポリイソシアネート組成物。



〔3〕
〔1〕又は〔2〕に記載のポリイソシアネート組成物と、
アクリルポリオール及び/又はポリエステルポリオールと、
を含む、塗料組成物。
〔4〕
〔3〕に記載の塗料組成物を硬化させる工程を有する、塗膜の製造方法。
〔5〕
〔3〕に記載の塗料組成物を硬化させた塗膜。
〔6〕
1,6−ジイソシアナトヘキサンを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、かつ、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、ウレトンイミノ基、及びイミノオキサジアジンジオン基を有するポリイソシアネート組成物の湿気安定化方法であって、
前記ウレトンイミノ基/前記イソシアヌレート基のモル比率を0.0010〜0.0050とし、かつ、前記イミノオキサジアジンジオン基/前記イソシアヌレート基のモル比率を0.00050〜0.30とする、ポリイソシアネート組成物の湿気安定化方法。

発明の効果

0012

本発明に係るポリイソシアネート組成物によれば、低粘度であり、貯蔵安定性及び湿気安定性に優れ、かつ、下地塗膜との密着性に優れる塗膜を形成可能である。

0013

以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。なお、特に断りがない限り、「(メタアクリル」はメタクリルとアクリルを包含し、「(メタ)アクリレート」はメタクリレートとアクリレートを包含するものとする。

0014

〔ポリイソシアネート組成物〕
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、少なくともHDI(1,6−ジイソシアナトヘキサン)を含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、かつ、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、ウレトンイミノ基、及びイミノオキサジアジンジオン基を有する。また、上記ウレトンイミノ基/上記イソシアヌレート基、及び上記イミノオキサジアジンジオン基/上記イソシアヌレート基のモル比率が下記の通り特定範囲内である。本実施形態のポリイソシアナート組成物においては、ウレトンイミノ基/イソシアヌレート基のモル比率が0.0010〜0.0050であり、かつ、イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比率が0.00050〜0.30である。本実施形態のポリイソシアネート組成物は、上記構成を有しているため、低粘度であり、貯蔵安定性及び湿気安定性に優れ、かつ、下地塗膜との密着性に優れた塗膜が形成可能なものとなる。

0015

脂肪族ジシソアネート)
脂肪族ジイソシアネートとしては、以下に限定されるものではないが、炭素数4〜30のものが好ましく、HDIの他に、例えば、1,4−ジイソシアナトブタン、1,5−ジイソシアナトペンタン、2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、リジンジイソシアネートが挙げられる。特に、工業的入手の容易さ及びポリイソシアネート製造時の反応性の観点から、本実施形態においては、HDIを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られるポリイソシアネート組成物を用いる。脂肪族ジイソシアネートは、1種のみを単独で使用してもいいし、2種以上を併用してもよい。

0016

本実施形態のポリイソシアネート組成物は、脂環族ジイソシアネートを一部含んでもよい。脂環族ジイソシアネートとしては、以下に限定されるものではないが、炭素数8〜30のものが好ましく、例えば、イソホロンジイソシアネート(以下、IPDIと記載する。)、1,3−ビスイソシアナトメチル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートノルボルネンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネートが挙げられる。中でも、耐候性、工業的入手の容易さの観点から、IPDIが好ましい。脂環族ジイソシアネートは1種のみを単独で使用してもいいし、2種以上を併用してもよい。

0017

本実施形態のポリイソシアネート組成物は、イソシアヌレート基を有する。本実施形態のポリイソシアネート組成物の構成成分の1つである、イソシアヌレート基とは、ジイソシアネートモノマー分子からなるポリイソシアネート由来官能基であり、下記式(II)で示されるものである。

0018

0019

本実施形態のポリイソシアネート組成物におけるイソシアヌレート3量体の濃度は特に限定されないが、55〜95質量%であることが好ましく、より好ましくは60〜95質量%である。本実施形態のポリイソシアネート組成物の粘度を低減する観点から、上記濃度は55質量%以上であることが好ましく、ポリイソシアネート組成物の収率を高く保つ観点から、95質量%以下であることが好ましい。イソシアヌレート3量体の濃度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」と記載する場合がある。)により測定することができる。

0020

本実施形態のポリイソシアネート組成物は、ウレトジオン基を有する。これにより、粘度を低下させることができる。本実施形態のポリイソシアネート組成物の構成成分の1つである、ウレトジオン基とは、ジイソシアネートモノマー2分子からなるポリイソシアネート由来の官能基であり、下記式(III)で示されるものである。

0021

0022

本実施形態のポリイソシアネート組成物において、ウレトジオン基/イソシアヌレート基のモル比率は、特に限定されるものではないが、0.010〜0.50であることが好ましい。上記モル比率の下限値は0.15であることがより好ましく、さらに好ましくは0.20であり、さらにより好ましくは0.30である。上記モル比率の上限値は0.45であることがより好ましく、さらに好ましくは0.40であり、さらにより好ましくは0.38である。本実施形態のポリイソシアネート組成物の粘度を低下させる観点から、上記モル比率は0.010以上であることが好ましく、架橋性を向上させる観点から0.50以上であることが好ましい。ウレトジオン基/イソシアヌレート基のモル比率は、13C−NMRの測定によって求めることができる。具体的には後述する実施例に記載の方法に準じて測定することができる。

0023

ウレトジオン基/イソシアヌレート基のモル比率を、0.010〜0.50の範囲に制御する方法としては、例えば、1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート化反応を実施した後、触媒失活させ、その後に140〜160℃程度の温度、より好ましくは145〜165℃で、数時間程度、より好ましくは1時間〜3時間反応させることにより制御する方法や、1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート化反応を実施することにより得られたポリイソシアネート組成物に、1,6−ジイソシアナトヘキサンに対し、第3ホスフィン等のウレトジオン化触媒を添加し、20〜80℃程度の温度で、数時間から数十時間程度、反応させたポリイソシアネート組成物を一部混合される方法が挙げられる。上記方法の中でも、入手の容易さの観点から、前者の1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート化反応を実施した後、触媒を失活させ、その後に145〜165℃程度の温度で数時間程度反応させる方法が好ましい。

0024

本実施形態のポリイソシアネート組成物は、ウレトンイミノ基を有する。本実施形態のポリイソシアネート組成物の構成成分の1つである、ウレトンイミノ基とは、ジイソシアネートモノマー3分子からなるポリイソシアネート由来の官能基であり、下記式(IV)で示されるものである。

0025

0026

ウレトンイミノ基/イソシアヌレート基のモル比率は、0.0010〜0.0050である。上記モル比率の下限値は0.0012であることがより好ましく、さらに好ましくは0.0015であり、さらにより好ましくは0.0020である。上記モル比率の上限値は0.0045であることがより好ましく、さらに好ましくは0.0040であり、さらにより好ましくは0.0035である。上記モル比率が0.0010以上であることで、本実施形態のポリイソシアネート組成物の湿気安定性が良好となり、0.0050以下であることで、貯蔵後のジイソシアネートモノマー濃度の増加を抑制することができる。ウレトンイミノ基/イソシアヌレート基のモル比率は、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。

0027

ウレトンイミノ基/イソシアヌレート基のモル比率を、0.0010〜0.0050の範囲に制御する方法としては、例えば、1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート化反応を実施した後、触媒を失活させ、その後に140〜160℃程度の温度、より好ましくは145〜155℃で、数時間程度、より好ましくは1時間〜3時間反応させることにより制御する方法や、上記で得たポリイソシアネート組成物に、1,6−ジイソシアナトヘキサンに対し、1−ブチルホスホラン等のヘテロ環含有リン系化合物を触媒とし、20〜80℃程度の温度で、数時間から数十時間程度、反応させたポリイソシアネート組成物を一部混合される方法が挙げられる。上記方法の中でも、入手の容易さの観点から、前者の1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート化反応を実施した後、触媒を失活させ、その後に140〜160℃程度の温度で数時間程度反応させる方法が好ましい。

0028

本実施形態のポリイソシアネート組成物は、イミノオキサジアジンジオン基を有する。本実施形態のポリイソシアネート組成物の構成成分の1つである、イミノオキサジアジンジオン基とは、ジイソシアネートモノマー3分子からなるポリイソシアネート由来の官能基であり、下記式(V)で示されるものである。

0029

0030

本実施形態のポリイソシアネート組成物におけるイミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比率は、0.00050〜0.30である。上記モル比率の下限値は0.0010であることが好ましく、より好ましくは0.0015であり、さらに好ましくは0.0020であり、さらにより好ましくは0.0025である。上記モル比率の上限値は0.20であることが好ましく、より好ましくは0.10であり、さらに好ましくは0.050であり、さらにより好ましくは0.025である。上記モル比率が0.00050以上であることにより、本実施形態のポリイソシアネート組成物の湿気安定性を発現でき、上記モル比率が0.30以下であることにより、下地塗膜との密着性に優れた塗膜が形成可能なものとなる。イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比率は、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。

0031

イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比率を上記範囲に制御する方法としては、例えば、1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート化反応を実施した後、触媒を失活させ、その後に、140〜160℃程度の温度で、数時間程度反応させることにより制御する方法や、上記で得たポリイソシアネート組成物に、1,6−ジイソシアナトヘキサンに対し、1−ブチルホスホラン等のヘテロ環含有リン系化合物を触媒とし、20〜80℃程度の温度で、数時間から数十時間程度、反応させたポリイソシアネート組成物を一部混合される方法が挙げられる。上記の中でも、入手の容易さの観点から、前者の1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート化反応を実施した後、触媒を失活させ、その後に、140〜160℃程度の温度で、数時間程度反応させる方法が好ましい。

0032

本実施形態のポリイソシアネート組成物は、下記式(I)で表される、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体をさらに含むことが好ましい。イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体とは、ジイソシアネートモノマー4分子からなるポリイソシアネート由来の4分子構造であり、下記式(I)で示されるものである。

0033

0034

本実施形態のポリイソシアネート組成物においては、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の存在比率は、特に限定されるものではないが、液体クロマトグラフィーにおける面積比率で、0.010〜0.10であることが好ましい。上記面積比率の下限値は0.020であることがより好ましく、さらに好ましくは0.030であり、さらにより好ましくは0.050である。上記面積比率の上限値は、0.090であることがより好ましく、さらに好ましくは0.085であり、さらにより好ましくは0.080である。上記面積比率が0.010以上であることで、ポリイソシアネート組成物を用いた塗膜の下地密着性がより良好となる傾向にあり、上記面積比率が0.10以下であることで、貯蔵後のジイソシアネートモノマーの増加をさらに低減することができる傾向にある。イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の存在比率は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。

0035

イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の存在比率、すなわち液体クロマトグラフィーにおける面積比率を上記範囲に制御する方法としては、例えば、1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート化反応を実施した後、触媒を失活させ、その後、140〜170℃程度の温度で数時間程度反応させることにより、制御する方法が挙げられる。

0036

また、本実施形態のポリイソシアネート組成物には、アロファネート基が含まれてもよい。アロファネート基とは、アルコール水酸基イソシアネート基から形成され、下記式(VI)で示されるものである。

0037

0038

本実施形態のポリイソシアネート組成物に用い得るアルコールは、炭素水素及び酸素のみで形成されるアルコールが好ましく、より好ましくはモノアルコールである。特に分子量200以下のモノアルコールが好ましい。上記アルコールとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、メタノールエタノールプロパノールブタノールペンタノールヘキサノールヘプタノールオクタノールノナノール等のモノアルコール、エチレングリコール、1,3−ブタンジオールネオペンチルグリコール、2−エチルヘキサンジオール等のジアルコールが挙げられる。これらは1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0039

アルコールから誘導されるアロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率は0.010〜0.20であることが好ましく、より好ましくは0.010〜0.10、さらに好ましくは0.010〜0.05である。架橋性を向上させる観点から、0.20以下であることが好ましい。アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率は、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。

0040

また、本実施形態のポリイソシアネート組成物には、上記以外に、ウレタン基ウレア基ビュレット基カルボジイミド基等が含まれてもよい。

0041

本実施形態のポリイソシアネート組成物中のジイソシアネートモノマー濃度は、好ましくは1.0質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.3質量%、さらに好ましくは0.2質量%である。架橋性を向上させる観点から、1.0質量%以下であることが好ましい。本実施形態のポリイソシアネート組成物中のジイソシアネートモノマー濃度は、後述するHDIモノマー質量濃度の測定に準じた方法により測定することができる。

0042

本実施形態のポリイソシアネート組成物の、25℃における粘度は特に限定されないが、100〜1500mPa・sであることが好ましい。上記粘度の下限値は、140mPa・sであることがより好ましく、さらに好ましくは180mPa・sであり、さらにより好ましくは200mPa・sであり、よりさらに好ましくは220mPa・sである。上記粘度の上限値は、1000mPa・sであることがより好ましく、さらに好ましくは800mPa・sであり、さらにより好ましくは700mPa・sであり、よりさらに好ましくは600mPa・sである。架橋性を向上させる観点から、100mPa・s以上であることが好ましく、ポリイソシアネート組成物を使用した塗料固形分濃度を高くできる観点から、1500mPa・s以下であることが好ましい。本実施形態のポリイソシアネート組成物の粘度は、不揮発性分を98質量%以上に精製したポリイソシアネート組成物を、E型粘度計(トキメック社製)を用いることによって測定することができ、具体的には後述する実施例に記載の方法により測定することができる。

0043

本実施形態のポリイソシアネート組成物のイソシアネート基の含有率NCO含有率)は、好ましくは21〜25質量%である。NCO含有率の下限値は、より好ましくは22質量%であり、NCO含有率の上限値はより好ましくは24質量%である。塗膜硬度等の塗膜物性を良好とする観点から、NCO含有率は21質量%以上であることが好ましく、ジイソシアネートモノマー濃度を低減する観点から25質量%以下であることが好ましい。NCO含有率は、ポリイソシアネート組成物のイソシアネート基を過剰の2Nアミン中和した後、1N塩酸による逆滴定によって求めることができる。なお、NCO含有率は、ポリイソシアネート組成物の固形分に対する値であり、ポリイソシアネート組成物の固形分は、後述する不揮発分測定に記載の方法に準じて測定することができる。

0044

本実施形態のポリイソシアネート組成物中の固形分の数平均分子量は、特に限定されないが、400〜1,000であることが好ましい。数平均分子量の下限値は、より好ましくは430であり、さらに好ましくは460であり、さらにより好ましくは480である。数平均分子量の上限値は、より好ましくは800であり、さらに好ましくは700であり、さらにより好ましくは600である。数平均分子量を400以上とすることで、得られるポリイソシアネート組成物の収率が一層向上する傾向にある。数平均分子量を1,000以下とすることで、得られる塗膜の光沢が一層向上する傾向にある。数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって求めることができる。

0045

〔ポリイソシアネート組成物の製造方法〕
以下、本実施形態のポリイソシアネート組成物の製造方法の一例を説明する。本実施形態のポリイソシアネート組成物の原料は、少なくともHDI(1,6−ジイソシアナトヘキサン)を用いる。本実施形態のポリイソシアネート組成物は、イソシアネート基から誘導されるイソシアヌレート基を形成するイソシアヌレート化反応、ウレトジオン基を形成するウレトジオン化反応、ウレトンイミノ基を形成するウレトンイミノ化反応、イミノオキサジアジンジオン基を形成するイミノオキサジアジンジオン化反応をそれぞれ逐次、またはそのいくつかを並行して、過剰のジイソシアネートモノマー存在下で行い、反応終了後、未反応のジイソシアネートモノマーを除去することにより得られる。また、上記の4反応を別々に実施させたものを混合することによっても得られる。入手の容易さから、上記4反応をそれぞれ逐次行う、あるいは、そのいくつかを並行して実施する方法が好ましい。さらに、副原料として、アルキルモノアルコール、アルキルジオール等のアルコール化合物等も併用することができる、ここで、アルコール化合物を用いる場合には、上述したように、ポリイソシアネート組成物におけるアロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率が0.010〜0.20の範囲となるように用いることが好ましい。

0046

好ましくは、原料のHDIや上記した副原料に重合触媒を添加し、所定の重合度に到達するまで反応を進行させた後、必要に応じて未反応のHDIを除去することによってポリイソシアネート組成物を得ることができる。

0047

ジイソシアネートモノマーからイソシアヌレート基含有ポリイソシアネートを誘導する場合は、通常、イソシアヌレート化反応触媒を用いる。イソシアヌレート化反応触媒としては塩基性を有するものが好ましい。このようなイソシアヌレート化反応触媒の具体的な例を以下1)〜7)に示す。
1)テトラメチルアンモニウムテトラエチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウムヒドロオキシドや、例えば、酢酸カプリン酸等との有機弱酸塩
2)トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウム、トリエチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリエチルヒドロキシエチルアンモニウム等のヒドロキシアルキルアンモニウムのヒドロオキシドや、例えば、酢酸、カプリン酸等との有機弱酸塩
3)酢酸、カプロン酸オクチル酸ミリスチン酸等のアルキルカルボン酸の、例えば、錫、亜鉛、鉛、ナトリウムカリウム等との金属塩
4)ナトリウム、カリウム等の金属アルコラート
5)ヘキサメチルジシラザン等のアミノシリル基含有化合物
6)マンニッヒ塩基
7)第3級アミン類エポキシ化合物との併用
触媒効率の観点から上記1)、2)及び3)が好ましい。より好ましくは、1)の有機弱酸塩である。

0048

上述した触媒を、仕込んだジイソシアネートの質量に対して10〜1000ppm、より好ましくは10〜500ppm、さらに好ましくは10〜100ppmの量で使用し、イソシアヌレート化反応温度を50〜120℃で行うことが好ましい。反応温度の下限値は、54℃であることがより好ましく、さらに好ましくは57℃であり、さらにより好ましくは60℃である。また、反応温度の上限値は、100℃であることがより好ましく、さらに好ましくは90℃であり、さらにより好ましくは80℃である。イソシアヌレート化反応温度が120℃以下であることにより、着色等の特性変化が抑制できる傾向にある。

0049

本実施形態のポリイソシアネート組成物に存在するウレトジオン基は、ウレトジオン化反応触媒を用いることにより得られる。上記ウレトジオン化反応触媒の具体的な化合物の例としては、以下に限定されないが、第3ホスフィンである、トリ−n−ブチルホスフィントリn−オクチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン;トリス−(ジメチルアミノ)ホスフィン等のトリス(ジアルキルアミノ)ホスフィン;シクロヘキシル−ジ−n−ヘキシルホスフィン等のシクロアルキルホスフィンが挙げられる。これらの化合物の多くは、同時にイソシアヌレート化反応も促進し、ウレトジオン基含有ポリイソシアネートに加えてイソシアヌレート基含有ポリイソシアネートを生成する。所望の収率となった時点で、リン酸パラトルエンスルホン酸メチル等のウレトジオン化反応触媒の失活剤を添加してウレトジオン化反応を停止する。上述した触媒を、仕込んだジイソシアネートの質量に対して10〜10000ppm、より好ましくは10〜1000ppm、さらに好ましくは10〜500ppmの量で使用し、ウレトジオン化反応温度を20〜120℃で行うことが好ましい。反応温度の下限値は、25℃であることがより好ましく、さらに好ましくは30℃であり、さらにより好ましくは35℃である。また、反応温度の上限値は、110℃であることがより好ましく、さらに好ましくは100℃であり、さらにより好ましくは90℃である。ウレトジオン化反応温度が120℃以下であることにより、着色等の特性変化が抑制できる傾向にある。

0050

また、上記のようなウレトジオン化反応触媒を用いることなく、ジイソシアネートのモノマーを加熱することによりウレトジオン基を得ることもできる。その加熱温度としては、130℃〜180℃が好ましい。加熱温度の下限値としては140℃がより好ましく、さらに好ましくは145℃であり、さらにより好ましくは150℃であり、よりさらに好ましくは155℃である。また、加熱温度の上限値は、170℃がより好ましく、さらに好ましくは165℃であり、さらにより好ましくは162℃であり、よりさらに好ましくは160℃である。また、加熱時間は0.2Hr〜8.0Hrであることが好ましい。加熱時間の下限値は、0.4Hrがより好ましく、さらに好ましくは0.6Hrであり、さらにより好ましくは0.8Hrであり、よりさらに好ましくは1.0Hrである。加熱時間の上限値は、6.0Hrがより好ましく、さらに好ましくは4.0Hrであり、さらにより好ましくは3.0Hrであり、よりさらに好ましくは2.0Hrである。加熱時間を0.2Hr以上とすることで、低粘度化を発現できることができる傾向にあり、8.0Hr以下とすることで、ポリイソシアネート自体の着色を抑制することができる傾向にある。

0051

ウレトジオン化反応触媒を使用せずに、本実施形態のポリイソシアネート組成物を得る場合、加熱のみによるウレトジオン化反応と上述したイソシアヌレート化反応が終了した後、未反応ジイソシアネートモノマーを除去することが、未反応ジイソシアネートモノマー濃度の低減、得られたポリイソシアネート組成物の貯蔵後の分子量変化率の低減、高温焼付時の黄変性の低減の観点から好ましい。

0052

本実施形態のポリイソシアネート組成物に存在するウレトンイミノ基は、ウレトンイミノ化反応触媒を用いて、反応させることにより得られる。上記ウレトンイミノ化反応触媒の具体的な化合物の例としては、以下に限定されないが、ヘテロ環含有リン系化合物である1−メチル−1−ホスホラン、1−エチル−1−ホスホラン、1−プロピル−1−ホスホラン、1−ブチル−1−ホスホラン、1−ペンチル−1−ホスホラン、1−ヘキシル−1−ホスホラン、1−オクチル−1−ホスホラン、9−メチル−9−ホスファビシクロノナン、9−エチル−9−ホスファビシクロノナン、9−プロピル−9−ホスファビシクロノナン、9−ブチル−9−ホスファビシクロノナン、9−ペンチル−9−ホスファビシクロノナン、9−ヘキシル−9−ホスファビシクロノナン、9−オクチル−9−ホスファビシクロノナン、9−ドデシル−9−ホスファビシクロノナン、9−エイコシル−9−ホスファビシクロノナンが挙げられる。これらの化合物の多くは、同時にイソシアヌレート化反応、ウレトジオン化反応も促進し、ウレトンイミノ基含有ポリイソシアネートに加えてイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート、ウレトジオン基含有ポリイソシアネートを生成する。所望の収率となった時点で、リン酸、メチルトルエンスルホネート酸塩化物ならびに硫黄等のウレトンイミノ化反応触媒の失活剤を添加してウレトンイミノ化反応を停止する。上述した触媒を、仕込んだジイソシアネートの質量に対して10〜10000ppm、より好ましくは10〜1000ppm、さらに好ましくは10〜500ppmの量で使用し、ウレトンイミノ化反応温度を20〜120℃で行うことが好ましい。反応温度の下限値は、25℃であることがより好ましく、さらに好ましくは30℃であり、さらにより好ましくは35℃である。また、反応温度の上限値は、110℃であることがより好ましく、さらに好ましくは100℃であり、さらにより好ましくは90℃である。ウレトンイミノ化反応温度が120℃以下であることにより、着色等の特性変化が抑制できる傾向にある。

0053

また、上記のようなウレトンイミノ化反応触媒を用いることなく、ジイソシアネートのモノマーを加熱することによりウレトンイミノ基を得ることもできる。その加熱温度としては、130℃〜180℃が好ましい。上記加熱温度の下限値としては140℃がより好ましく、さらに好ましくは145℃であり、さらにより好ましくは150℃であり、よりさらに好ましくは155℃である。また、上記加熱温度の上限値は、170℃がより好ましく、さらに好ましくは165℃であり、さらにより好ましくは162℃であり、よりさらに好ましくは160℃である。加熱温度を120℃以上とすることにより、ウレトンイミノ化反応を効率よく進行させることができる傾向にあり、また、180℃以下とすることにより、ポリイソシアネート自体の着色を抑制することができる傾向にある。また、設定温度での加熱時間は0.2Hr〜8.0Hrであることが好ましい。加熱時間の下限値は、0.4Hrがより好ましく、さらに好ましくは0.6Hrであり、さらにより好ましくは0.8Hrであり、よりさらに好ましくは1.0Hrである。加熱時間の上限値は、6.0Hrがより好ましく、さらに好ましくは5.0Hrであり、さらにより好ましくは4.0Hrであり、よりさらに好ましくは3.0Hrである。加熱時間を0.2Hr以上とすることで、低粘度化を発現できることができる傾向にあり、8.0Hr以下とすることで、ポリイソシアネート自体の着色を抑制することができる傾向にある。さらに、ウレトンイミノ化反応温度に昇温、降温させる速度は、0.5℃/分〜2.5℃/分であることが好ましい。上記速度の下限値としては、0.6℃/分がより好ましく、さらに好ましくは0.8℃/分であり、さらにより好ましくは1.0℃/分である。また、上記速度の上限値としては、2.3℃/分がより好ましく、さらに好ましくは、2.15℃/分であり、さらにより好ましくは、2.0℃/分である。昇温、降温させる速度が0.5℃/分以上であることにより、製造時間を短時間で終了することが可能である傾向にあり、2.5℃/分以下であることにより、ウレトンイミノ化反応を効率よく進行させることができる傾向にある。ウレトンイミノ化反応触媒を使用せずに、本実施形態のポリイソシアネート組成物を得る場合、加熱のみによるウレトンイミノ化反応と上述したイソシアヌレート化反応、ウレトジオン化反応が終了した後、未反応ジイソシアネートモノマーを除去することが、未反応ジイソシアネートモノマー濃度の低減、得られたポリイソシアネート組成物の貯蔵後のジイソシアネートモノマー増加量の低減の観点から好ましい。

0054

本実施形態のポリイソシアネート組成物に存在するイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体は、以下に示すウレトジオン化反応触媒を用いることにより得られる。上記ウレトジオン化反応触媒の具体的な化合物の例としては、以下に限定されないが、第3ホスフィンである、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン;トリス−(ジメチルアミノ)ホスフィン等のトリス(ジアルキルアミノ)ホスフィン;シクロヘキシル−ジ−n−ヘキシルホスフィン等のシクロアルキルホスフィンが挙げられる。これらの化合物の多くは、ウレトジオン化反応に加えて、イソシアヌレート化反応も促進する。そのため、ウレトジオン基含有ポリイソシアネート、イソシアヌレート基含有ポリイソシアネート、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体を生成する。所望の収率となった時点で、リン酸、パラトルエンスルホン酸メチル等のウレトジオン化反応触媒の失活剤を添加してウレトジオン化反応を停止する。上述した触媒を、仕込んだジイソシアネートの質量に対して10〜10000ppm、より好ましくは10〜1000ppm、さらに好ましくは10〜500ppmの量で使用し、ウレトジオン化反応温度を20〜120℃で行うことが好ましい。反応温度の下限値は、25℃であることがより好ましく、さらに好ましくは30℃であり、さらにより好ましくは35℃である。また、反応温度の上限値は、110℃であることがより好ましく、さらに好ましくは100℃であり、さらにより好ましくは90℃である。ウレトジオン化反応温度が120℃以下であることにより、着色等の特性変化が抑制できる傾向にある。

0055

また、上記のようなウレトジオン化反応触媒を用いることなく、上記イソシアヌレート化反応後に、120〜180℃で加熱することにより、イソシアヌレート・ウレトジオン結合構造を得ることもできる。加熱温度の下限値としては130℃がより好ましく、さらに好ましくは140℃であり、さらにより好ましくは145℃である。また、加熱温度の上限値は、175℃がより好ましく、さらに好ましくは170℃であり、さらにより好ましくは165℃である。また、加熱時間は0.2Hr〜8.0Hrであることが好ましい。加熱時間の下限値は、0.4Hrがより好ましく、さらに好ましくは0.6Hrであり、さらにより好ましくは0.8Hrであり、よりさらに好ましくは1.0Hrである。加熱時間の上限値は、6.0Hrがより好ましく、さらに好ましくは4.0Hrであり、さらにより好ましくは3.0Hrであり、よりさらに好ましくは2.0Hrである。加熱時間を0.2Hr以上とすることで、低粘度化を発現できることができる傾向にあり、8.0Hr以下とすることで、ポリイソシアネート自体の着色を抑制することができる傾向にある。ウレトジオン化反応触媒を使用せずに、本実施形態のポリイソシアネート組成物を得る場合、イソシアヌレート化反応後、加熱することにより、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体を形成された後、未反応ジイソシアネートモノマーを除去することが、未反応ジイソシアネートモノマー濃度の低減、得られたポリイソシアネート組成物の貯蔵後のジイソシアネートモノマー増加量の低減の観点から好ましい。

0056

本実施形態のポリイソシアネート組成物に存在するアロファネート基は、HDIにアルキルモノアルコール、アルキルジオール等のアルコール化合物等を併用し、アロファネート化反応触媒を用いることにより得られる。本実施形態に用いることのできるアルコール化合物とは、以下に限定されないが、炭素、水素及び酸素のみで形成されるアルコールが好ましく、より好ましくはモノアルコールである。さらに好ましくは分子量200以下のアルコールが好ましい。その具体的な化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール等のモノアルコール、エチレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチルヘキサンジオール等のジアルコールが挙げられ、これらの2種以上を併用してもよい。アルコール化合物の添加量は、以下に限定されないが、HDIのイソシアネート基とアルコール化合物の水酸基との当量比で1000/1から10/1、好ましくは1000/1から100/1であることがより好ましい。10/1以上であることで、イソシアネート基平均数を確保することができる傾向にある。上記アロファネート化反応触媒の具体的な化合物の例としては、以下に限定されないが、錫、鉛、亜鉛、ビスマスジルコニウムジルコニル等のアルキルカルボン酸塩である、2−エチルヘキサン酸錫、ジブチル錫ジラウレート等の有機錫化合物、2−エチルヘキサン酸鉛等の有機鉛化合物、2−エチルヘキサン酸亜鉛等の有機亜鉛化合物、2−エチルヘキサン酸ビスマス、2−エチルヘキサン酸ジルコニウム、2−エチルヘキサン酸ジルコニル等が挙げられる。

0057

所望の収率となった時点で、リン酸、パラトルエンスルホン酸メチル等のアロファネート化反応触媒の失活剤を添加してアロファネート化反応を停止する。上述した触媒を、仕込んだジイソシアネートの質量に対して10〜10000ppm、より好ましくは10〜1000ppm、さらに好ましくは10〜500ppmの量で使用し、アロファネート化反応温度を60〜160℃で行うことが好ましい。反応温度の下限値は、70℃であることがより好ましく、さらに好ましくは80℃であり、さらにより好ましくは90℃である。また、反応温度の上限値は、155℃であることがより好ましく、さらに好ましくは150℃であり、さらにより好ましくは145℃である。アロファネート化反応温度が160℃以下であることにより、着色等の特性変化を抑制できる傾向にある。また、加熱時間は0.2Hr〜8.0Hrであることが好ましい。加熱時間の下限値は、0.4Hrがより好ましく、さらに好ましくは0.6Hrであり、さらにより好ましくは0.8Hrであり、よりさらに好ましくは1.0Hrである。加熱時間の上限値は、6.0Hrがより好ましく、さらに好ましくは4.0Hrであり、さらにより好ましくは3.0Hrであり、よりさらに好ましくは2.0Hrである。加熱時間を0.2Hr以上とすることで、低粘度化を発現できることができる傾向にあり、8.0Hr以下とすることで、ポリイソシアネート自体の着色を抑制することができる傾向にある。

0058

また、上記のイソシアヌレート化反応触媒もアロファネート化反応触媒となり得る。上記のイソシアヌレート化反応触媒を用いて、アロファネート化反応を行う場合、イソシアヌレート基含有ポリイソシアネートも当然のことながら生成する。アロファネート化反応触媒として、上記したイソシアヌレート化反応触媒を用い、アロファネート化反応とイソシアヌレート反応を行うことが経済生産上、好ましい。

0059

上述した、イソシアヌレート化反応、ウレトジオン化反応、ウレトンイミノ化反応、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体形成反応はそれぞれを逐次行うこともできるし、そのいくつかを並行して行うこともできる。また、アロファネート化反応を伴う場合には、好ましくは、イソシアヌレート化反応とアロファネート化反応を並行して先行させ、その後、ウレトジオン化反応、ウレトンイミノ化反応、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体形成反応を行う。より好ましくは、イソシアヌレート化反応とアロファネート化反応は共通した触媒を用いて同時に行い、その後熱によるウレトジオン化反応、ウレトンイミノ化反応、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体形成反応を行う場合、製造工程を簡略化できるため、さらに好ましい。

0060

重合反応が所望の重合度に達した時点で、重合反応を停止させる。重合反応の停止は、以下に限定されないが、例えば、リン酸、酸性リン酸エステル、硫酸、塩酸、スルホン酸化合物酸性化合物反応液に添加することで、重合反応触媒を中和、あるいは熱分解化学分解等により不活性化させることで達成できる。反応停止後、必要があれば、濾過を行う。

0061

反応停止直後の反応液は、通常未反応のHDIモノマーを含むため、これを薄膜蒸発缶、抽出等で除去することが好ましい。このような後処理を行うことで、ポリイソシアネート組成物に含有されるHDIモノマー濃度を1.0質量%以下に制御することが好ましい。本実施形態のポリイソシアネート組成物におけるHDIモノマー濃度の上限値は、より好ましくは0.7質量%以下であり、さらに好ましくは0.5質量%以下であり、さらにより好ましくは0.3質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.2質量%以下である。HDIモノマー濃度を上記上限値以下とすることで、本実施形態のポリイソシアネート組成物の毒性を一層低減でき、安全性を向上させることができる傾向にある。

0062

〔塗料組成物〕
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、塗料組成物の硬化剤等として好適に用いることもできる。本実施形態の塗料組成物は、上述した本実施形態のポリイソシアネート組成物と、樹脂成分とを含有する。本実施形態の樹脂成分としては、特に限定されないが、イソシアネート基との反応性を有する活性水素を分子内に2個以上有する化合物を含有することが好ましい。活性水素を分子内に2個以上有する化合物としては、以下に限定されないが、例えば、ポリオールポリアミンポリチオールが挙げられる。これらの中でも、ポリオールが好ましい。ポリオールの具体例としては、以下に限定されないが、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオールフッ素ポリオールが挙げられる。この中でも、樹脂成分は、アクリルポリオール及び又はポリエステルポリオールであることが好ましい。これらの活性水素を分子内に2個以上有する化合物は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0063

本実施形態のポリイソシアネート組成物を用いた塗料組成物は、溶剤ベース、水系ベースのどちらにも使用可能である。

0064

溶剤ベースの塗料組成物とする場合には、例えば、活性水素を分子内に2個以上有する化合物を含有する樹脂、あるいはその溶剤希釈物に、必要に応じて他の樹脂、触媒、顔料レベリング剤酸化防止剤紫外線吸収剤光安定剤可塑剤界面活性剤等の添加剤を加えたものに、本実施形態のポリイソシアネート組成物を硬化剤として添加し、必要に応じて、更に溶剤を添加して、粘度を調整した後、手攪拌、あるいはマゼラー等の攪拌機器を用いて攪拌することによって、溶剤ベースの塗料組成物を得ることができる。

0065

水系ベースの塗料組成物とする場合には、例えば、活性水素を分子内に2個以上有する化合物を含有する樹脂の水分散体、又は水溶物に、必要に応じて他の樹脂、触媒、顔料、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、界面活性剤等の添加剤を加えたものに、本実施形態のポリイソシアネート組成物を硬化剤として添加し、必要に応じて、水や溶剤を更に添加した後、攪拌機器により強制攪拌することによって、水系ベースの塗料組成物を得ることができる。

0066

ポリエステルポリオールは、以下に限定されないが、例えば、コハク酸アジピン酸ダイマー酸無水マレイン酸無水フタル酸イソフタル酸テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等のカルボン酸等の二塩基酸等の単独又は混合物と、エチレングリコール、プロピレングリコールジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチルペンタンジオールシクロヘキサンジオールトリメチロールプロパングリセリンペンタエリスリトール、2−メチロールプロパンジオールエトキシ化トリメチロールプロパン等の多価アルコールの単独又は混合物とを、縮合反応させることによって得ることができる。例えば、上記の成分を混合し、そして約160〜220℃で加熱することによって、縮合反応を行うことができる。さらに、例えば、ε−カプロラクトン等のラクトン類を、多価アルコールを用いて開環重合して得られるようなポリカプロラクトン類等もポリエステルポリオールとして用いることができる。これらのポリエステルポリオールは、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、及びこれらから得られるポリイソシアネートを用いて変性させることができる。この場合、特に脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、及びこれらから得られるポリイソシアネートが、耐候性及び耐黄変性等の観点から好ましい。水系ベース塗料として用いる場合には、二塩基酸等の一部のカルボン酸を残存させておき、アミン、アンモニア等の塩基で中和することで、水溶性、あるいは水分散性の樹脂とすることができる。

0067

ポリエーテルポリオールとしては、以下に限定されないが、例えば、水酸化物リチウム、ナトリウム、カリウム等)、強塩基性触媒(アルコラートアルキルアミン等)、複合金属シアン化合物錯体金属ポルフィリンヘキサシアノコバルト酸亜鉛錯体等)等を使用して、アルキレンオキシドエチレンオキシドプロピレンオキシドブチレンオキシドシクロヘキセンオキシドスチレンオキシド等)の単独又は混合物を、多価ヒドロキシ化合物ランダム又はブロック付加して、得られるポリエーテルポリオール類ポリアミン化合物エチレンジアミン類等)にアルキレンオキシドを反応させて得られるポリエーテルポリオール類;及びこれらポリエーテルポリオール類を媒体としてアクリルアミド等を重合して得られる、いわゆるポリマーポリオール類等が挙げられる。

0068

上記多価ヒドロキシ化合物としては、以下に限定されないが、(i)例えば、ジグリセリンジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等、(ii)例えば、エリトリトール、D−トレイトール、L−アラビニトールリビトールキシリトールソルビトールマンニトールガラクチトールラムニトール等の糖アルコール系化合物、(iii)例えば、アラビノースリボースキシロースグルコースマンノースガラクトースフルクトースソルボースラムノースフコースリボソース等の単糖類、(iv)例えば、トレハロースショ糖マルトースセロビオースゲンチオビオースラクトースメリビオース等の二糖類、(v)例えば、ラフィノースゲンチアノース、メレチトース等の三糖類、(vi)例えば、スタキオース等の四糖類、等が挙げられる。

0069

アクリルポリオールは、以下に限定されないが、例えば、一分子中に1個以上の活性水素を有する重合性モノマーと、当該重合性モノマーと共重合可能な他のモノマーとを、共重合させることによって得ることができる。

0070

アクリルポリオールは、以下に限定されないが、例えば、活性水素を有するアクリル酸エステル類アクリル酸−2−ヒドロキシエチルアクリル酸−2−ヒドロキシプロピルアクリル酸−2−ヒドロキシブチル等)、又は活性水素を有するメタクリル酸エステル類メタクリル酸−2−ヒドロキシエチルメタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−4−ヒドロキシブチル等)、グリセリンやトリメチロールプロパン等のトリオールの(メタ)アクリル酸モノエステル等の多価活性水素を有する(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエーテルポリオール類(ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリブチレングリコール等)と上記の活性水素を有する(メタ)アクリル酸エステル類とのモノエーテルグリシジル(メタ)アクリレートと酢酸、プロピオン酸、p−tert−ブチル安息香酸等の一塩基酸との付加物;上記の活性水素を有する(メタ)アクリル酸エステル類の活性水素にラクトン類(ε−カプロラクタム、γ−バレロラクトン等)を開環重合させることにより得られる付加物からなる群より選ばれる1種以上を必須成分として、必要に応じて(メタ)アクリル酸エステル類(アクリル酸メチルアクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチルアクリル酸−2−エチルヘキシルメタクリル酸メチルメタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシルメタクリル酸ラウリルメタクリル酸グリシジル等)、不飽和カルボン酸類(アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸イタコン酸等)、不飽和アミド類(アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドジアセトンアクリルアミド等)、又は加水分解性シリル基を有するビニルモノマー類ビニルトリメトキシシランビニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロプロピルトリメトキシシラン等)、その他の重合性モノマー(スチレンビニルトルエン酢酸ビニルアクリルニトリルフマル酸ジブチル等)からなる群より選ばれる1種以上を、常法により共重合させることにより得られる。

0071

例えば、上記の単量体成分を、公知の過酸化物アゾ化合物等のラジカル重合開始剤の存在下で溶液重合し、必要に応じて有機溶剤等で希釈することによって、アクリルポリオールを得ることができる。水系ベースアクリルポリオールを得る場合には、オレフィン性不飽和化合物を溶液重合し、水層転換する方法や乳化重合等の公知の方法で製造することができる。その場合、アクリル酸、メタアクリル酸等のカルボン酸含有モノマースルホン酸含有モノマー等の酸性部分をアミンやアンモニアで中和することによって水溶性、あるいは水分散性を付与することができる。

0072

ポリオレフィンポリオールとしては、以下に限定されないが、例えば、水酸基を2個以上有するポリブタジエン水素添加ポリブタジエンポリイソプレン水素添加ポリイソプレンが挙げられる。

0073

フッ素ポリオールとは、分子内にフッ素を含むポリオールであり、以下に限定されないが、例えば、特開昭57−341075号公報、特開昭61−215311号公報等で開示されているフルオロオレフィンシクロビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、モノカルボン酸ビニルエステル等の共重合体が挙げられる。

0074

上記ポリオールの水酸基価は、特に限定されないが、10〜200mgKOH/gであることが好ましい。上記ポリオールの水酸基価の下限値は、20mgKOH/gであることがより好ましく、さらに好ましくは30mgKOH/gである。上記ポリオールの水酸基価の上限値は180mgKOH/gであることがより好ましく、さらに好ましくは160mgKOH/gである。ポリオールの水酸基価が10mgKOH/g以上であることにより架橋後塗膜の耐溶剤性を保持する効果が得られる傾向にある。ポリオールの水酸基価が200mgKOH/g以下であることにより、ポリイソシアネート組成物との混合後のポットライフを保持する効果が得られる傾向にある。ポリオールの酸価は0〜30mgKOH/gであることが好ましい。水酸基価及び酸価は、JIS K1557に準拠して測定することができる。

0075

上記の中でも、ポリオールとしては、耐候性、耐薬品性、及び硬度の観点から、アクリルポリオールが好ましく、機械強度、及び耐油性の観点から、ポリエステルポリオールが好ましい。すなわち、本実施形態の塗料組成物は、本実施形態のポリイソシアネート組成物と、水酸基価が10〜200mgKOH/gであるアクリルポリオール及び/又は水酸基価が10〜200mgKOH/gであるポリエステルポリオールと、を含むことが好ましい。

0076

上記した活性水素を分子内に2個以上有する化合物の水酸基に対する、本実施形態のポリイソシアネート組成物のイソシアネート基の当量比(NCO/OH比)は、好ましくは0.2〜5.0であり、より好ましくは0.4〜3.0であり、さらに好ましくは0.5〜2.0である。上記当量比が0.2以上であると、一層強靱な塗膜が得られる傾向にある。上記当量比が5.0以下であると、塗膜の平滑性が一層向上する傾向にある。

0077

塗料組成物には、必要に応じて完全アルキル型、メチロール型アルキル、イミノ基型アルキル等のメラミン系硬化剤を添加することができる。

0078

上記活性水素を分子内に2個以上有する化合物、本実施形態のポリイソシアネート組成物及び本実施形態の塗料組成物は、いずれも、有機溶剤と混合して使用できる。有機溶剤としては、特に限定されないが、水酸基及びイソシアネート基と反応する官能基を有していないことが好ましく、ポリイソシアネート組成物と十分に相溶することが好ましい。このような有機溶剤としては、以下に限定されないが、例えば、一般に塗料溶剤として用いられているエステル化合物エーテル化合物ケトン化合物芳香族化合物、エチレングリコールジアルキルエーテル系の化合物、ポリエチレングリコールジカルボキシレート系の化合物、炭化水素系溶剤芳香族系溶剤が挙げられる。

0079

上記活性水素を分子内に2個以上有する化合物、本実施形態のポリイソシアネート組成物及び本実施形態の塗料組成物は、いずれも、その目的や用途に応じて、本実施形態の所望の効果を損なわない範囲で、触媒、顔料、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、界面活性剤等の当該技術分野で使用されている各種添加剤を混合して使用することもできる。

0080

硬化促進用の触媒の例としては、以下に限定されないが、例えば、ジブチルスズジラウレート、2−エチルヘキサン酸スズ、2−エチルヘキサン酸亜鉛、コバルト塩、等の金属塩;トリエチルアミンピリジンメチルピリジンベンジルジメチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルピペリジンペンタメチルジエチレントリアミン、N,N’−エンドエチレンピペラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、等の3級アミン類が挙げられる。

0081

本実施形態の塗料組成物は、以下に限定されないが、例えば、ロール塗装カーテンフロー塗装スプレー塗装ベル塗装、静電塗装等の塗料として用いることができる。例えば、金属(鋼板表面処理鋼板等)、プラスチック、木材、フィルム無機材料等の素材に対するプライマーや上中塗り塗料としても有用である。また、防錆鋼板を含むプレコートメタル自動車塗装等に美粧性、耐候性、耐酸性防錆性耐チッピング性等を付与するための塗料としてもまた有用である。さらに、接着剤粘着剤エラストマーフォーム表面処理剤等のウレタン原料としても有用である。

0082

〔塗膜、塗膜の製造方法〕
本実施形態の塗膜は、本実施形態の塗料組成物を硬化させた塗膜である。また、本実施形態の塗膜の製造方法は、本実施形態の塗料組成物を硬化させる工程を有する。このように構成されているため、本実施形態の塗膜は、常に、安定した品質を発現し、かつ、下地塗膜との密着性に優れる。

0083

〔湿気安定化方法〕
本実施形態のポリイソシアネート組成物の湿気安定化方法は、1,6−ジイソシアナトヘキサンを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、かつ、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、ウレトンイミノ基、及びイミノオキサジアジンジオン基を有するポリイソシアネート組成物の湿気安定化方法である。また、上記イソシアヌレート基に対する上記ウレトンイミノ基のモル比(ウレトンイミノ基/イソシアヌレート基)を0.0010〜0.0050とし、かつ、上記イソシアヌレート基に対する上記イミノオキサジアジンジオン基のモル比(イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基)を0.00050〜0.30とする。上記(ウレトンイミノ基/イソシアヌレート基)のモル比と、上記(イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基)のモル比を、上記数値範囲内とすることにより、本実施形態のポリイソシアネート組成物において、湿気安定性の向上が図られる。

0084

本実施形態のポリイソシアネート組成物の湿気安定化を図る観点から、上記(ウレトンイミノ基/イソシアヌレート基)のモル比は、0.0012〜0.0045が好ましく、0.0015〜0.0040がより好ましく、0.0020〜0.0035であることがさらに好ましい。また、(イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基)のモル比は、0.0008〜0.20が好ましく、0.0012〜0.10がより好ましく、0.0016〜0.050がさらに好ましく、0.0020〜0.025であることがさらにより好ましい。なお、「湿気安定性」とは、本実施形態のポリイソシアネート組成物を、飽和湿度条件下で放置したとき、長時間ゲル状態にならずに維持し得る性質をいう。具体的には、後述する実施例に記載する方法により検証することができる。

0085

以下、本実施形態を実施例及び比較例に基づいてさらに詳しく説明するが、本実施形態は、以下の実施例により何ら限定されるものではない。

0086

〔特性〕
<粘度>
粘度は、E型粘度計(トキメック社製)を用いて25℃で測定した。測定に際しては、標準ローター(1°34’×R24)を用いた。回転数は、以下のとおりとした。
100rpm (128mPa・s未満の場合)
50rpm (128mPa・s以上256mPa・s未満の場合)
20rpm (256mPa・s以上640mPa・s未満の場合)
10rpm (640mPa・s以上1280mPa・s未満の場合)
5rpm (1280mPa・s以上2560mPa・s未満の場合)
なお、後述する各実施例及び各比較例で製造したポリイソシアネート組成物の不揮発分を以下に記載の方法によって調べ、その値が98質量%以上であったものは、そのまま測定に供した。

0087

<不揮発分>
不揮発分は、ポリイソシアネート組成物を、105℃、3時間加熱した場合の残存量から、下記式により求めた。
不揮発分(質量%)=(105℃、3時間加熱後のポリイソシアネート組成物の質量)/(加熱前のポリイソシアネート組成物の質量)×100

0088

<NCO含有率>
NCO含有率(質量%)は、測定試料中のイソシアネート基を過剰の2Nアミンで中和した後、1N塩酸による逆滴定によって求めた。なお、後述する実施例及び比較例で製造したポリイソシアネート組成物の不揮発分を上述した方法によって調べ、その値が98質量%以上であったものは、そのまま測定に供した。

0089

<HDIモノマー質量濃度>
まず、20mLサンプル瓶デジタル天秤に乗せ試料を約1g精した。次に、ニトロベンゼン内部標準液)を0.03〜0.04g加え精秤した。さらに、酢酸エチルを約9mL加えた後、蓋をしっかりしてよく混合し、サンプルを調整した。上記調整液を以下の条件で、ガスクロマトグラフィー分析し、定量した。
装置:SHIMADZU(株)GC−8A
カラム:信和化工(株)Silicone OV−17
カラムオーブン温度;120℃
インジェクションディテクター温度;160℃

0090

<ウレトジオン基/イソシアヌレート基、ウレトンイミノ基/イソシアヌレート基、イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率>
BrukerBiospin社製 Avance600(商品名)を用いた、13C−NMRの測定により、ウレトジオン基/イソシアヌレート基、ウレトンイミノ基/イソシアヌレート基、イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率をそれぞれ求めた。具体的な測定条件は以下の通りとした。
13C−NMR装置:AVANCE600(ブルカーバオスピン社製)
クライオプローブ:CP DUL 600S3 C/H−D−05 Z
(ブルカーバイオスピン社製)
共鳴周波数:150MH
濃度:60wt/vol%
シフト基準:CDCl3(77ppm)
積算回数:10000回
パルスプログラム:zgpg30(プロトン完全デカップリング法、待ち時間2sec)

0091

なお、上記測定においては、以下のシグナル積分値を、測定している炭素の数で除し、その値から各モル比率を求めた。
イソシアヌレート基:148.6ppm付近:積分値÷3
ウレトジオン基:157.5ppm付近:積分値÷2
アロファネート基:154ppm付近:積分値÷1
ウレトンイミノ基:159.5ppm付近:積分値÷1
イミノオキサジアジンジオン基:137.3ppm付近:積分値÷1

0092

<イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の比率
ポリイソシアネート組成物における、3個の1,6−イソシアナトヘキサンが重合したイソシアヌレート3量体(化合物αという。)に対する、4個の1,6−イソシアナトヘキサンが重合したイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体(化合物βという。)の存在比率を以下の方法に準拠して求めた。具体的には、ポリイソシアネート組成物中の化合物α及び化合物βの末端イソシアナト基をメタノールでウレタン化し、それを液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS)で分析した。以下に、サンプルの調製方法測定方法を記載する。
(1)サンプルの調製方法
ポリイソシアネート組成物100mgを秤量し、10mg/mLになるようにメタノールを添加した。その後、2日間静置して、存在するイソシアナト基を完全にメタノールと反応させて、メタノール溶液を準備した。
(2)測定方法
上記で得たメタノール溶液について、以下の装置を用いて測定した。
・LC
装置:Waters ACQUITY UPL
カラム:Phenomenex,Kinetex 2.6μ XB−C18 100A
内径2.1mm、長さ50mm)
カラム温度:40℃
検出:220nm
流速:0.3mL/分
移動相:以下、A、B液のグラジェント
A=水(0.05%ギ酸)、B=アセトニトリル(0.05%ギ酸)
グラジェント条件
Time(min) A% B%
0 60 40
12 0 100
12.1 60 40
20 60 40
注入量:1μL
・MS
装置:Waters,Synapt G2
イオン化ES
モード:Positive
スキャンレンジ:m/z250〜2000

0093

3個のHDIが重合したイソシアヌレート3量体のメタノール付加体(化合物α;下記式(VII))に対する、4個のHDIが重合したイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体のメタノール付加体(化合物β;下記式(VIII))のピーク面積比(β/α)で算出した。化合物αは、リテンションタイム1.55分付近に、検出イオン(m/z)601で検出された。化合物βは、リテンションタイム3.44分付近に、検出イオン(m/z)769で検出された。なお、下記式(VII)、(VIII)において、Meはメチル基を示す。

0094

0095

0096

<貯蔵後ジイソシアネートモノマー(DI)増加量>
ポリイソシアネート組成物を窒素雰囲気下、40℃で30日間貯蔵後、上記HDIモノマー質量濃度の測定条件のガスクロマトグラフ測定によりジイソシアネートモノマー濃度を測定した。貯蔵後のジイソシアネートモノマー濃度増加が0.15質量%以下を「◎」、0.15質量%超0.20質量%以下を「○」、0.20質量%超0.25質量%以下を「△」、0.25質量%を超える場合を「×」で表した。

0097

<湿気安定性>
ポリイソシアネート組成物5.0g、酢酸ブチル5.0gを混合し、20℃、飽和湿度条件にて、ゲル化状態になるまでの日数を評価した。ゲル化状態になるまでの日数が2日未満の場合を「×」、2日以上3日未満の場合を「△」、3日以上4日未満の場合を「○」とし、4日以上の場合を「◎」とした。

0098

<下地密着性>
軟鋼板にアクリルポリオール(樹脂固形分濃度55%、水酸基価30mgKOH/樹脂g)を樹脂膜厚40μmになるように塗装し、室温で30分放置した。その後、アクリルポリオール(Nuplex Resin社の製品名、Setalux1903、樹脂固形分濃度75%、水酸基価150mgKOH/樹脂g)とポリイソシアネート組成物とを、水酸基とイソシアネート基との当量比率が1:1になるように配合した。その後、酢酸ブチルで塗料粘度がフォードカップNo.4で20秒になるように調整し、塗料組成物を得た。上記塗料組成物を、上記軟鋼板にアクリルポリオールを塗装したものに、樹脂膜厚30μmになるように塗装した。室温で15分放置後、90℃のオーブン内に30分硬化させた。この塗膜の密着性試験を、JIS K5600−5−6に準じて行った。剥離塗膜及び浮きが無かったものを「◎」、カット部に一部浮きがあったものを「○」、半分以下の剥離塗膜があったものを「△」、半分以上剥離塗膜があったものを「×」として評価した。

0099

〔ポリイソシアネート組成物〕
(実施例1)
撹拌機温度計還流冷却管窒素吹き込み管、及び滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 6,000g、イソブタノール7.0gを仕込み撹拌反応器内温度を80℃、2Hr保持した。その後、イソシアヌレート化触媒トリメチル−2−メチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシドをイソブタノールで5質量%に希釈した溶液5.0gを加え、イソシアヌレート化反応を行い、反応液のNCO含有率が44.6質量%になった時点でリン酸を添加し反応を停止した。この反応で増加したウレトジオン2量体濃度は1.0質量%以下であった。この後、昇温速度1.6℃/分の速度で、160℃まで昇温させ、160℃で、1Hr保持した。その後、降温速度1.5℃/分の速度で、40℃まで降温させた。この加熱によりウレトジオン基並びに、ウレトンイミノ基、イソシアヌレート・ウレトジオン結合構造が生成した。薄膜蒸発缶を用いて、160℃、0.2Torrの条件で2回精製し、不揮発分99.5質量%、粘度520mPa・s(25℃)、NCO含有率23.1質量%、HDIモノマー濃度0.11質量%のポリイソシアネート組成物P−1を得た。

0100

また、13C−NMR測定によりウレトジオン基/イソシアヌレート基のモル比率は0.32、ウレトンイミノ基/イソシアヌレート基のモル比率は0.0022、イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比率は0.0038、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率は0.07であった。また、液体クロマトグラフィーによるイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の面積比は0.065であった。その後、ポリイソシアネート組成物の貯蔵後ジイソシアネート(DI)増加量、湿気安定性を評価し、さらに上記ポリイソシアネート組成物を用いて塗料組成物を製造し、塗布、乾燥した後の下地密着性を評価した。評価結果を表1に示す。

0101

(実施例2)
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 6,000g、イソブタノール11.0gを仕込み、撹拌下反応器内温度を80℃、2Hr保持した。その後、イソシアヌレート化触媒トリメチル−2−メチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシドをイソブタノールで5質量%に希釈した溶液5.0gを加え、イソシアヌレート化反応を行い、反応液のNCO含有率が45.5質量%になった時点でリン酸を添加し反応を停止した。この反応で増加したウレトジオン2量体濃度は1.0質量%以下であった。この後、昇温速度1.6℃/分の速度で、160℃まで昇温させ、160℃で、1Hr保持した。その後、降温速度1.5℃/分の速度で、40℃まで降温させた。この加熱によりウレトジオン基並びに、ウレトンイミノ基、イソシアヌレート・ウレトジオン結合構造が生成した。薄膜蒸発缶を用いて、160℃、0.2Torrの条件で2回精製し、不揮発分99.5質量%、粘度280mPa・s(25℃)、NCO含有率23.2質量%、HDIモノマー濃度0.11質量%のポリイソシアネート組成物P−2を得た。その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。

0102

(実施例3)
イソシアヌレート化反応後の反応液の昇温速度、降温速度をそれぞれ、2.2℃/分、2.4℃/分に変更した。その他の条件は実施例1と同様に行い、ポリイソシアネート組成物P−3を得た。また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。

0103

(実施例4)
イソシアヌレート化反応後の反応液の加温条件を155℃、1.0Hrに変更した。
その他の条件は実施例1と同様に行い、ポリイソシアネート組成物P−4を得た。
また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。

0104

(実施例5)
イソシアヌレート化反応後の反応液の加温条件を165℃、5.0Hrに変更した。その他の条件は実施例1と同様に行い、ポリイソシアネート組成物P−5を得た。また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。

0105

(比較例1)
イソシアヌレート化反応後の反応液の昇温速度、降温速度をそれぞれ、2.6℃/分、4.5℃/分に変更した。その他の条件は実施例1と同様に行い、ポリイソシアネート組成物C−1を得た。また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。

0106

(比較例2)
イソシアヌレート化反応後、昇温速度0.3℃/分の速度で、165℃まで昇温させ、165℃で、8Hr保持した。その後、降温速度0.3℃/分の速度で、40℃まで降温させた。その他の条件は実施例1と同様に行い、ポリイソシアネート組成物C−2を得た。また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。

0107

(比較例3)
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 6,000g、イソブタノール7.0gを仕込み、撹拌下反応器内温度を80℃、2Hr保持した。その後、イソシアヌレート化触媒トリメチル−2−メチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシドをイソブタノールで5質.0量%に希釈した溶液5.0gを加え、イソシアヌレート化反応を行い、反応液のNCO含有率が44.1質量%になった時点でリン酸を添加し、反応を停止した。この反応で増加したウレトジオン2量体濃度は1.0質量%以下であった。反応液を更に100℃、1Hr保持した。薄膜蒸発缶を用いて、160℃、0.2Torrの条件で2回精製し、不揮発分99.5質量%、粘度1050mPa・s(25℃)、NCO含有率23.1質量%、HDIモノマー濃度0.09質量%のポリイソシアネート組成物C−3を得た。また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。

0108

(比較例4)
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 6,000gを仕込み、撹拌下反応器内温度を30℃、2Hr保持した。その後、14.8g(0.1mol)の1−ブチルホスホランを添加し、15Hr保持した。その後、3.6g(0.11mol)の元素状硫黄の添加により、反応を停止した。薄膜蒸発缶を用いて、160℃、0.2Torrの条件で2回精製し、不揮発分99.5質量%、粘度1000mPa・s(25℃)、NCO含有率23.3質量%、HDIモノマー濃度0.12質量%のポリイソシアネート組成物C−4を得た。また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表2に示す。

0109

(比較例5)
撹拌機、温度計、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、比較例1で得たポリイソシアネート組成物C−1 700g、比較例5で得たポリイソシアネート組成物C−4 300gを仕込み、40℃、2Hr撹拌し、ポリイソシアネート組成物C−5を得た。また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。

0110

(実施例6)
撹拌機、温度計、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、比較例1で得たポリイソシアネート組成物C−1 820g、比較例4で得たポリイソシアネート組成物C−4 180gを仕込み、40℃、2Hr撹拌し、ポリイソシアネート組成物P−6を得た。また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示す。

0111

以下、表1及び表2において、「B/Aモル比率」は13C−NMRにおける積分値より算出した(ウレトジオン基吸収×1/2)/(イソシアヌレート基吸収×1/3)を示し、「C/Aモル比率」は13C−NMRにおける積分値より算出した(ウレトンイミノ基吸収)/(イソシアヌレート基吸収×1/3)を示し、「D/Aモル比率」は13C−NMRにおける積分値より算出した(イミノオキサジアジンジオン基吸収)/(イソシアヌレート基吸収×1/3)を示し、「E/Aモル比率」は13C−NMRにおける積分値より算出した(アロファネート基吸収)/(イソシアヌレート基吸収×1/3)を示し、「F/A比率」は液体クロマトグラフィーにおける面積比より算出した(イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体)/(イソシアヌレート3量体)を示した。

0112

0113

0114

実施例1〜6のポリイソシアネート組成物は、低粘度であり、貯蔵安定性及び湿気安定性に優れ、かつ下地塗膜との密着性優れる塗膜を形成可能であることが確認された。

実施例

0115

本出願は、2014年9月4日に日本国特許庁へ出願された日本特許出願(特願2014−179998号)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

0116

本発明に係るポリイソシアネート組成物を硬化剤として用いた塗料組成物は、ロール塗装、カーテンフロー塗装、スプレー塗装、ベル塗装、静電塗装等の塗料として利用することができる。また、鋼板、表面処理鋼板等の金属、及びプラスチック、木材、フィルム、無機材料等の素材へのプライマーや上中塗り塗料として用いることもできる。さらに、防錆鋼板を含むプレコートメタル、自動車塗装等に耐熱性、美粧性(表面平滑性鮮鋭性)等を付与する塗料としても有用である。またさらに、接着剤、粘着剤、エラストマー、フォーム、表面処理剤等のウレタン原料としても有用である。さらにまた、水系塗料の硬化剤に用いた場合、VOC成分を減らすことも可能となるため、水系のプラスチック用塗料、水系の自動車塗料の原料等としても幅広い分野において利用できる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ