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技術 マトリックスに紫外線吸収能及び/又は高屈折率を付与するための添加剤とそれを用いた樹脂部材

出願人 ミヨシ油脂株式会社東海光学株式会社
発明者 河合功治金子恒太郎金子信裕獅野裕一岡本訓良
出願日 2015年8月5日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2016-540724
公開日 2017年7月6日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 WO2016-021664
状態 特許登録済
技術分野 他類に属さない組成物 高分子組成物
主要キーワード 可視透過スペクトル ピークエンド フィッティング解析 プレート状部材 加熱還流状態 加熱成形温度 反射率波形 逆対称
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マトリックスとなる樹脂への相溶性が良好で、高濃度で添加しても高い透明性を維持することができる、紫外線吸収能を付与するための添加剤、あるいは高屈折率を付与するための添加剤を提供し、紫外線吸収能及び高屈折率付与の両方の機能を1種類の添加剤で発現することができる添加剤も提供する。 本発明の添加剤は、下記式(I):

化1

(式中、R1a〜R9aのうち少なくとも1つは下記式(i−1)又は式(i−2):

化2

(R10a〜R12aは2価の炭化水素基等、R13aは1価の炭化水素基等を示す。)で表わされる1価の硫黄含有基である。)で表わされる。

概要

背景

光学フィルム光学成形品等の光学材料において、紫外線吸収及び屈折率調整等の光学的機能を付与することは重要であり、種々検討されている。

樹脂部材紫外線の作用により劣化し、変色や機械的強度の低下等品質劣化を引き起こして長期の使用を阻害する。このような品質劣化を防止したり、あるいは透過光波長を制御したりするために、樹脂部材に無機系又は有機系の紫外線吸収剤を配合することが一般に行われている。

無機系の紫外線吸収剤は、耐候性耐熱性等の耐久性に優れている反面、吸収波長化合物バンドギャップによって決定されるため選択の自由度が少なく、近紫外線の中でも400nm付近長波紫外線(UV−A、315〜400nm)領域まで吸収できるものは少なく、長波紫外線を吸収するものは450〜500nm(可視域)まで吸収を有するため着色を伴ってしまう。近年開発の進む太陽電池等に使用される部材は、屋外で長時間太陽光の下に曝すことが必要であり、長期経時での紫外線の暴露により、その性質が劣化することは避けられないことから、黄変等の耐久性の他、UV−A領域まで遮蔽効果を示し、耐光性に優れた紫外線吸収剤が求められている。

これに対して有機系の紫外線吸収剤は、吸収剤の構造設計の自由度が高いために、吸収剤の構造を工夫することによって様々な吸収波長のものを得ることができる。その一方で、有機系の紫外線吸収剤は、紫外線吸収剤を含む樹脂組成物を加熱して成形、加工する際に紫外線吸収剤が熱分解し、樹脂部材の紫外線吸収能の低下、そして、透明樹脂部材の場合、その透明性を損ない、さらには、成形、加工装置内を汚染させる可能性があり、より耐熱性に優れた有機系の紫外線吸収剤が求められている。従来、有機系の紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、シアノアクリレート系、サリシレート系等の紫外線吸収剤が知られている(例えば特許文献1〜4参照)。

一方、反射フィルム反射防止フィルムハードコートフィルム等の光学フィルムには、光学的特性を調整するため屈折率を調整することが要求されている。従来、屈折率の調整には屈折率調整剤を添加することが行われている。屈折率調整剤としては、屈折率を高めるものとしては無機酸化物微粒子等が使用されている。

また、光学成形品をはじめとする透明樹脂部材は、用途上、成形後又は経時で透明であることが望まれ、紫外線劣化による不透明化や変色が起こす光学特性の劣化を防止する面から紫外線吸収剤が必要とされているが、特に眼鏡レンズコンタクトレンズでは、紫外線からの目の保護の観点から紫外線吸収剤が必要とされる。

眼鏡レンズ等は樹脂高屈折率化が進み、紫外線吸収剤等添加剤の屈折率が樹脂よりも低いことがある。このような場合、添加剤の屈折率が低くかつ添加量が多くなるほど樹脂全体の屈折率が下がるため、より屈折率が高く高濃度に添加できる紫外線吸収剤が必要とされる。

概要

マトリックスとなる樹脂への相溶性が良好で、高濃度で添加しても高い透明性を維持することができる、紫外線吸収能を付与するための添加剤、あるいは高屈折率を付与するための添加剤を提供し、紫外線吸収能及び高屈折率付与の両方の機能を1種類の添加剤で発現することができる添加剤も提供する。 本発明の添加剤は、下記式(I): (式中、R1a〜R9aのうち少なくとも1つは下記式(i−1)又は式(i−2): (R10a〜R12aは2価の炭化水素基等、R13aは1価の炭化水素基等を示す。)で表わされる1価の硫黄含有基である。)で表わされる。

目的

すなわち、耐熱性に優れ、マトリックスとなる樹脂への相溶性が良く、高い透明性を維持しながら紫外線吸収や高屈折率化等の性能を十分に発揮できるような高濃度でも溶解が可能な添加剤が望まれていた

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

下記式(I):(式中、R1a〜R9aはそれぞれ独立に、下記式(i−1)又は式(i−2):(式(i−1)中、R10aは芳香族基不飽和基硫黄含有基酸素含有基リン含有基脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示し、mは0又は1の整数を示す。式(i−2)中、R11aは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R12aはpが2以上の場合はそれぞれ独立に芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R13aは水素原子を示すか、又は−(R14a)l−R15aで表される基(R14aは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R15aは、水素原子を示すか、又はベンゾトリアゾールベンゾフェノン安息香酸エステル、及びトリアジンから選ばれるいずれか1つの骨格を含む置換基を示す。lは0又は1の整数を示す。)を示す。R11aとp個のR12aとR13aの総炭素数は25以下である。nは0又は1の整数を示し、pは0〜3の整数を示す。)で表わされる1価の硫黄含有基、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。R1a〜R9aのうち少なくとも1つは式(i−1)又は式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基である。)で表わされる、マトリックス紫外線吸収能及び/又は高屈折率を付与するための添加剤

請求項2

マトリックスが透明樹脂である請求項1に記載の添加剤。

請求項3

前記1価の硫黄含有基は、式(i−1)で表わされるものであり、この式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数10以下のアルキレン基を含む、請求項1又は2に記載の添加剤。

請求項4

前記1価の硫黄含有基は、式(i−1)で表わされるものであり、この式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数9以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項1又は2に記載の添加剤。

請求項5

前記1価の硫黄含有基は、式(i−1)で表わされるものであり、この式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、請求項1又は2に記載の添加剤。

請求項6

前記1価の硫黄含有基は、式(i−1)で表わされるものであり、この式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、請求項1又は2に記載の添加剤。

請求項7

前記1価の硫黄含有基は、式(i−1)で表わされるものであり、この式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが基端にエーテル結合を有する炭素数10以下のオキシアルキレン基である、請求項1又は2に記載の添加剤。

請求項8

前記1価の硫黄含有基は、式(i−2)で表わされるものであり、この式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基をR1a〜R5aのいずれかの位置に有する請求項1又は2に記載の添加剤。

請求項9

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数18以下のアルキル基を含む、請求項8に記載の添加剤。

請求項10

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数18以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項8に記載の添加剤。

請求項11

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数12以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数12以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項8に記載の添加剤。

請求項12

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数10以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項8に記載の添加剤。

請求項13

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数10以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、請求項8に記載の添加剤。

請求項14

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、請求項8に記載の添加剤。

請求項15

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、請求項8に記載の添加剤。

請求項16

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基をR6a〜R9aのいずれかの位置に有する、請求項1又は2に記載の添加剤。

請求項17

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、nが0であり、p個のR12aが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数18以下のアルキル基を含む、請求項16に記載の添加剤。

請求項18

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、nが0であり、p個のR12aが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、請求項16に記載の添加剤。

請求項19

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数18以下のアルキル基を含む、請求項16に記載の添加剤。

請求項20

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数18以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項16に記載の添加剤。

請求項21

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数12以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項16に記載の添加剤。

請求項22

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項16に記載の添加剤。

請求項23

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数4〜10のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項16に記載の添加剤。

請求項24

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数6〜10のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、請求項16に記載の添加剤。

請求項25

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数6〜10のアルキル基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、請求項16に記載の添加剤。

請求項26

R1a〜R5aの置換基が、メチル基、t−ブチル基、ヒドロキシ基から選ばれ、かつt−ブチル基は1個以下である、請求項17から25のいずれかに記載の添加剤。

請求項27

100μMクロロホルム溶液における光の吸収ピークが350〜390nmにあり、かつ、この吸収ピークと長波長側の吸収スペクトルピークエンドを結んだ直線の傾きの絶対値が0.025以上である請求項16から26のいずれかに記載の添加剤。

請求項28

式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基をR7a又はR8aのいずれかの位置に有する、請求項27に記載の添加剤。

請求項29

R1a〜R5aの置換基が、メチル基、t−ブチル基、ヒドロキシ基から選ばれ、かつt−ブチル基は1個以下である、請求項16に記載の添加剤。

請求項30

R1a〜R5aの置換基が、メチル基、t−ブチル基、ヒドロキシ基から選ばれ、かつt−ブチル基は1個以下である、請求項28に記載の添加剤。

請求項31

下記式(II):(式中、R1b〜R10bはそれぞれ独立に、下記式(ii−1)又は式(ii−2):(式(ii−1)中、R11bは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示し、qは0又は1の整数を示す。式(ii−2)中、R12bは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R13bはsが2以上の場合はそれぞれ独立に芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R14bは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。R12bとs個のR13bとR14bの総炭素数は25以下である。rは0又は1の整数を示し、sは0〜3の整数を示す。)で表わされる1価の硫黄含有基、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。R1b〜R10bのうち少なくとも1つは式(ii−1)又は式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基である。)で表わされる、マトリックスに紫外線吸収能及び/又は高屈折率を付与するための添加剤。

請求項32

マトリックスが透明樹脂である請求項31に記載の添加剤。

請求項33

前記1価の硫黄含有基は、式(ii−1)で表わされるものであり、この式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが炭素数10以下のアルキレン基を含む、請求項31又は32に記載の添加剤。

請求項34

前記1価の硫黄含有基は、式(ii−1)で表わされるものであり、この式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが炭素数9以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項31又は32に記載の添加剤。

請求項35

前記1価の硫黄含有基は、式(ii−1)で表わされるものであり、この式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、請求項31又は32に記載の添加剤。

請求項36

前記1価の硫黄含有基は、式(ii−1)で表わされるものであり、この式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、請求項31又は32に記載の添加剤。

請求項37

前記1価の硫黄含有基は、式(ii−1)で表わされるものであり、この式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが基端にエーテル結合を有する炭素数10以下のオキシアルキレン基である、請求項31又は32に記載の添加剤。

請求項38

前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数18以下のアルキル基を含む、請求項31又は32に記載の添加剤。

請求項39

前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数18以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項31又は32に記載の添加剤。

請求項40

前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数12以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数12以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項31又は32に記載の添加剤。

請求項41

前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数10以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項31又は32に記載の添加剤。

請求項42

前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数10以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、請求項31又は32に記載の添加剤。

請求項43

前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、請求項31又は32に記載の添加剤。

請求項44

前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、請求項31又は32に記載の添加剤。

請求項45

下記式(III):(式中、R1c〜R10cはそれぞれ独立に、下記式(iii−1)又は式(iii−2):(式(iii−1)中、R11cは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示し、tは0又は1の整数を示す。式(iii−2)中、R12cは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R13cはvが2以上の場合はそれぞれ独立に芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R14cは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。R12cとv個のR13cとR14cの総炭素数は25以下である。uは0又は1の整数を示し、vは0〜3の整数を示す。)で表わされる1価の硫黄含有基、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。R1c〜R10cのうち少なくとも1つは式(iii−1)又は式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基である。)で表わされる、マトリックスに紫外線吸収能及び/又は高屈折率を付与するための添加剤。

請求項46

マトリックスが透明樹脂である請求項45に記載の添加剤。

請求項47

前記1価の硫黄含有基は、式(iii−1)で表わされるものであり、この式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが炭素数10以下のアルキレン基を含む、請求項43又は44に記載の添加剤。

請求項48

前記1価の硫黄含有基は、式(iii−1)で表わされるものであり、この式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが炭素数9以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項45又は46に記載の添加剤。

請求項49

前記1価の硫黄含有基は、式(iii−1)で表わされるものであり、この式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、請求項45又は46に記載の添加剤。

請求項50

前記1価の硫黄含有基は、式(iii−1)で表わされるものであり、この式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、請求項45又は46に記載の添加剤。

請求項51

前記1価の硫黄含有基は、式(iii−1)で表わされるものであり、この式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが基端にエーテル結合を有する炭素数10以下のオキシアルキレン基である、請求項45又は46に記載の添加剤。

請求項52

前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数18以下のアルキル基を含む、請求項45又は46に記載の添加剤。

請求項53

前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数18以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項45又は46に記載の添加剤。

請求項54

前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数12以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数12以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項45又は46に記載の添加剤。

請求項55

前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数10以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、請求項45又は46に記載の添加剤。

請求項56

前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数10以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、請求項45又は46に記載の添加剤。

請求項57

前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、請求項45又は46に記載の添加剤。

請求項58

前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、請求項45又は46に記載の添加剤。

請求項59

下記式(IV):(式中、R1d〜R15dはそれぞれ独立に、下記式(iv−1)又は式(iv−2):(式(iv−1)中、R16dは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示し、wは0又は1の整数を示す。式(iv−2)中、R17dは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R18dはyが2以上の場合はそれぞれ独立に芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R19dは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価のもしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。R17dとy個のR18dとR19dの総炭素数は25以下である。xは0又は1の整数を示し、yは0〜3の整数を示す。)で表わされる1価の硫黄含有基、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。R1d〜R15dのうち少なくとも1つは式(iv−1)又は式(iv−2)で表わされる1価の硫黄含有基である。)で表わされる、マトリックスに紫外線吸収能及び/又は高屈折率を付与するための添加剤。

請求項60

マトリックスが透明樹脂である請求項59に記載の添加剤。

請求項61

前記1価の硫黄含有基は、式(iv−1)又は式(iv−2)で表わされるものであり、式(iv−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、wが0であるか、wが1でR16dが炭素数8以下のアルキレン基を含み、式(iv−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R17dとy個のR18dとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R19dが炭素数8以下のアルキル基を含む、請求項59又は60に記載の添加剤。

請求項62

下記式(V):(式中、R1e〜R9eはそれぞれ独立に、炭素数10〜20の直鎖を有し2個以下の炭素数1又は2のアルキル基で直鎖が置換されていてもよい炭素数10〜24のアルキル基、水素原子、炭素数1〜4の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。R1e〜R9eのうち少なくとも1つは前記炭素数10〜24のアルキル基である。)で表わされ、常圧下、融点が35℃以下である、マトリックスに紫外線吸収能及び/又は高屈折率を付与するための添加剤。

請求項63

マトリックスが透明樹脂である請求項62に記載の添加剤。

請求項64

前記式(I)〜(IV)のR1a〜R13a、R1b〜R14b、R1c〜R14c、R1d〜R19dから選ばれる少なくともいずれかの基に、反応性官能基が結合している請求項1から63のいずれかに記載の添加剤。

請求項65

請求項1から15、31から64のいずれかに記載の添加剤をマトリックスの樹脂中に含有する樹脂部材

請求項66

請求項1から15、31から64のいずれかに記載の添加剤をマトリックスの樹脂中に含有する透明樹脂部材。

請求項67

請求項16から30のいずれかに記載の添加剤をマトリックスの樹脂中に含有する樹脂部材。

請求項68

請求項16から30のいずれかに記載の添加剤をマトリックスの樹脂中に含有する透明樹脂部材。

請求項69

積層された複層構造を有する部材のうちの1つの層、フィルムシートプレート状部材、又は光学樹脂である請求項65から68のいずれかに記載の樹脂部材。

技術分野

0001

本発明は、樹脂等のマトリックスに添加することで紫外線吸収能を向上させ、あるいは屈折率を調整するための添加剤とそれを用いた樹脂部材に関する。

背景技術

0002

光学フィルム光学成形品等の光学材料において、紫外線吸収及び屈折率調整等の光学的機能を付与することは重要であり、種々検討されている。

0003

樹脂部材は紫外線の作用により劣化し、変色や機械的強度の低下等品質劣化を引き起こして長期の使用を阻害する。このような品質劣化を防止したり、あるいは透過光波長を制御したりするために、樹脂部材に無機系又は有機系の紫外線吸収剤を配合することが一般に行われている。

0004

無機系の紫外線吸収剤は、耐候性耐熱性等の耐久性に優れている反面、吸収波長化合物バンドギャップによって決定されるため選択の自由度が少なく、近紫外線の中でも400nm付近長波紫外線(UV−A、315〜400nm)領域まで吸収できるものは少なく、長波紫外線を吸収するものは450〜500nm(可視域)まで吸収を有するため着色を伴ってしまう。近年開発の進む太陽電池等に使用される部材は、屋外で長時間太陽光の下に曝すことが必要であり、長期経時での紫外線の暴露により、その性質が劣化することは避けられないことから、黄変等の耐久性の他、UV−A領域まで遮蔽効果を示し、耐光性に優れた紫外線吸収剤が求められている。

0005

これに対して有機系の紫外線吸収剤は、吸収剤の構造設計の自由度が高いために、吸収剤の構造を工夫することによって様々な吸収波長のものを得ることができる。その一方で、有機系の紫外線吸収剤は、紫外線吸収剤を含む樹脂組成物を加熱して成形、加工する際に紫外線吸収剤が熱分解し、樹脂部材の紫外線吸収能の低下、そして、透明樹脂部材の場合、その透明性を損ない、さらには、成形、加工装置内を汚染させる可能性があり、より耐熱性に優れた有機系の紫外線吸収剤が求められている。従来、有機系の紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、シアノアクリレート系、サリシレート系等の紫外線吸収剤が知られている(例えば特許文献1〜4参照)。

0006

一方、反射フィルム反射防止フィルムハードコートフィルム等の光学フィルムには、光学的特性を調整するため屈折率を調整することが要求されている。従来、屈折率の調整には屈折率調整剤を添加することが行われている。屈折率調整剤としては、屈折率を高めるものとしては無機酸化物微粒子等が使用されている。

0007

また、光学成形品をはじめとする透明樹脂部材は、用途上、成形後又は経時で透明であることが望まれ、紫外線劣化による不透明化や変色が起こす光学特性の劣化を防止する面から紫外線吸収剤が必要とされているが、特に眼鏡レンズコンタクトレンズでは、紫外線からの目の保護の観点から紫外線吸収剤が必要とされる。

0008

眼鏡レンズ等は樹脂の高屈折率化が進み、紫外線吸収剤等添加剤の屈折率が樹脂よりも低いことがある。このような場合、添加剤の屈折率が低くかつ添加量が多くなるほど樹脂全体の屈折率が下がるため、より屈折率が高く高濃度に添加できる紫外線吸収剤が必要とされる。

先行技術

0009

特開2012−184168号公報
特表2005−504047号公報
特開2013−67811号公報
特表平6−505744号公報

発明が解決しようとする課題

0010

しかしながら、従来の有機系の紫外線吸収剤の多くは、マトリックスの樹脂との相溶性制約があり、高濃度での均一な溶解が困難であった。そして高濃度で添加すると白濁を生じてしまい透明性を損なってしまう。そのため、高い透明性が要求される用途では、紫外線吸収能、高屈折率化のような性能を十分に発揮するには濃度による制約があった。また、従来の有機系の紫外線吸収剤は、それを含む樹脂を加熱して成形、加工する際に熱分解する可能性があり、得られる樹脂部材は紫外線吸収能を、また、透明樹脂部材は透明性を損ない、さらに、成形加工装置内を汚染する虞があった。

0011

すなわち、耐熱性に優れ、マトリックスとなる樹脂への相溶性が良く、高い透明性を維持しながら紫外線吸収や高屈折率化等の性能を十分に発揮できるような高濃度でも溶解が可能な添加剤が望まれていた。

0012

また、紫外線吸収能と高屈折率の付与を1つの添加剤で可能とする技術に関する検討は少ない。例えば、特許文献1〜3に具体的に開示されたものでは、硫黄含有の化合物は検討されておらず、高い屈折率を付与することはできない。そのため、光学フィルム、光学シート光学板プレート状部材)や、その他光学成形品、例えば眼鏡等のレンズ素子のような光学レンズ等の光学材料の分野においては紫外線吸収能と屈折率特性の両方の機能が要求されることが多いが、このような要求をいずれも満足するために、紫外線吸収剤を添加した紫外線吸収層と、屈折率調整剤を添加した高屈折率層とを別々の層として積層することが行われている。

0013

特許文献4は、5−チオ−置換ベンゾトリアゾール紫外線吸収剤が開示されている。この紫外線吸収剤は、紫外線への暴露による有害作用に対して、有機物質を保護して経時的な劣化を抑制する、安定化された組成物を提供するものであるが、紫外線吸収剤の耐熱性、高屈折率性、透明樹脂マトリックスへの適性、マトリックスとなる樹脂への相溶性(透明性)、樹脂マトリックスの黄色化の抑制、また、それを含有する樹脂部材の高屈折率化、紫外線吸収剤の熱分解による樹脂部材の紫外線吸収能及び外観の低下、さらには、透明樹脂部材における透明性の低下、黄色化の抑制に着目した検討はされていない。

0014

本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、マトリックスとなる樹脂への相溶性が良好で、高濃度で添加しても高い透明性を維持することができる、耐熱性に優れた紫外線吸収能を付与するための添加剤、あるいは高屈折率を付与するための添加剤とそれを用いた樹脂部材を提供することを主な課題としている。

0015

また本発明は、透明性を維持して紫外線吸収能及び高屈折率付与の両方の機能を1種類の添加剤で発現することができる耐熱性に優れた添加剤とそれを用いた樹脂部材を提供することを別の課題としている。

課題を解決するための手段

0016

上記の課題を解決するために、本発明の添加剤は、マトリックスに紫外線吸収能及び/又は高屈折率を付与するための添加剤であって、以下のことを特徴としている。

0017

[1]下記式(I)で表わされる、マトリックスに紫外線吸収能及び/又は高屈折率を付与するための添加剤。

0018

0019

(式中、R1a〜R9aはそれぞれ独立に、下記式(i−1)又は式(i−2):

0020

0021

(式(i−1)中、R10aは芳香族基不飽和基硫黄含有基酸素含有基リン含有基脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示し、mは0又は1の整数を示す。式(i−2)中、R11aは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R12aはpが2以上の場合はそれぞれ独立に芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R13aは水素原子を示すか、又は−(R14a)l−R15aで表される基(R14aは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R15aは、水素原子を示すか、又はベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、安息香酸エステル、及びトリアジンから選ばれるいずれか1つの骨格を含む置換基を示す。lは0又は1の整数を示す。)を示す。R11aとp個のR12aとR13aの総炭素数は25以下である。nは0又は1の整数を示し、pは0〜3の整数を示す。)で表わされる1価の硫黄含有基、水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。R1a〜R9aのうち少なくとも1つは式(i−1)又は式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基である。)
[2]マトリックスが透明樹脂である[1]に記載の添加剤。

0022

[3]前記1価の硫黄含有基は、式(i−1)で表わされるものであり、この式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数10以下のアルキレン基を含む、[1]又は[2]に記載の添加剤。

0023

[4]前記1価の硫黄含有基は、式(i−1)で表わされるものであり、この式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数9以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[1]又は[2]に記載の添加剤。

0024

[5]前記1価の硫黄含有基は、式(i−1)で表わされるものであり、この式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、[1]又は[2]に記載の添加剤。

0025

[6]前記1価の硫黄含有基は、式(i−1)で表わされるものであり、この式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、請求項[1]又は[2]に記載の添加剤。

0026

[7]前記1価の硫黄含有基は、式(i−1)で表わされるものであり、この式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが基端にエーテル結合を有する炭素数10以下のオキシアルキレン基である、[1]又は[2]に記載の添加剤。

0027

[8]前記1価の硫黄含有基は、式(i−2)で表わされるものであり、この式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基をR1a〜R5aのいずれかの位置に有する[1]又は[2]に記載の添加剤。

0028

[9]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数18以下のアルキル基を含む、[8]に記載の添加剤。

0029

[10]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数18以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[8]に記載の添加剤。

0030

[11]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数12以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数12以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[8]に記載の添加剤。

0031

[12]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数10以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[8]に記載の添加剤。

0032

[13]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数10以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、[8]に記載の添加剤。

0033

[14]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、[8]に記載の添加剤。

0034

[15]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、[8]に記載の添加剤。

0035

[16]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基をR6a〜R9aのいずれかの位置に有する、[1]又は[2]に記載の添加剤。

0036

[17]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、nが0であり、p個のR12aが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数18以下のアルキル基を含む、[16]に記載の添加剤。

0037

[18]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、nが0であり、p個のR12aが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、[16]に記載の添加剤。

0038

[19]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数18以下のアルキル基を含む、[16]に記載の添加剤。

0039

[20]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数18以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[16]に記載の添加剤。

0040

[21]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数12以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[16]に記載の添加剤。

0041

[22]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[16]に記載の添加剤。

0042

[23]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数4〜10のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[16]に記載の添加剤。

0043

[24]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数6〜10のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、[16]に記載の添加剤。

0044

[25]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、n、pが0であり、R13aが炭素数6〜10のアルキル基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、[16]に記載の添加剤。

0045

[26]R1a〜R5aの置換基が、メチル基、t−ブチル基、ヒドロキシ基から選ばれ、かつt−ブチル基は1個以下である、請求項17から25のいずれかに記載の添加剤。

0046

[27]100μMクロロホルム溶液における光の吸収ピークが350〜390nmにあり、かつ、この吸収ピークと長波長側の吸収スペクトルピークエンドを結んだ直線の傾きの絶対値が0.025以上である[16]から[26]のいずれかに記載の添加剤。

0047

[28]式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基をR7a又はR8aのいずれかの位置に有する、[27]に記載の添加剤。

0048

[29]R1a〜R5aの置換基が、メチル基、t−ブチル基、ヒドロキシ基から選ばれ、かつt−ブチル基は1個以下である、[16]に記載の添加剤。

0049

[30]R1a〜R5aの置換基が、メチル基、t−ブチル基、ヒドロキシ基から選ばれ、かつt−ブチル基は1個以下である、[28]に記載の添加剤。

0050

[31]下記式(II)で表わされる、マトリックスに紫外線吸収能及び/又は高屈折率を付与するための添加剤。

0051

0052

(式中、R1b〜R10bはそれぞれ独立に、下記式(ii−1)又は式(ii−2):

0053

0054

(式(ii−1)中、R11bは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示し、qは0又は1の整数を示す。式(ii−2)中、R12bは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R13bはsが2以上の場合はそれぞれ独立に芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R14bは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。R12bとs個のR13bとR14bの総炭素数は25以下である。rは0又は1の整数を示し、sは0〜3の整数を示す。)で表わされる1価の硫黄含有基、水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。R1b〜R10bのうち少なくとも1つは式(ii−1)又は式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基である。)
[32]マトリックスが透明樹脂である[31]に記載の添加剤。

0055

[33]前記1価の硫黄含有基は、式(ii−1)で表わされるものであり、この式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが炭素数10以下のアルキレン基を含む、[31]又は[32]に記載の添加剤。

0056

[34]前記1価の硫黄含有基は、式(ii−1)で表わされるものであり、この式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが炭素数9以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[31]又は[32]に記載の添加剤。

0057

[35]前記1価の硫黄含有基は、式(ii−1)で表わされるものであり、この式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、[31]又は[32]に記載の添加剤。

0058

[36]前記1価の硫黄含有基は、式(ii−1)で表わされるものであり、この式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、[31]又は[32]に記載の添加剤。

0059

[37]前記1価の硫黄含有基は、式(ii−1)で表わされるものであり、この式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが基端にエーテル結合を有する炭素数10以下のオキシアルキレン基である、[31]又は[32]に記載の添加剤。

0060

[38]前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数18以下のアルキル基を含む、[31]又は[32]に記載の添加剤。

0061

[39]前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数18以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[31]又は[32]に記載の添加剤。

0062

[40]前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数12以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数12以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[31]又は[32]に記載の添加剤。

0063

[41]前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数10以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[31]又は[32]に記載の添加剤。

0064

[42]前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数10以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、[31]又は[32]に記載の添加剤。

0065

[43]前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、[31]又は[32]に記載の添加剤。

0066

[44]前記1価の硫黄含有基は、式(ii−2)で表わされるものであり、この式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、[31]又は[32]に記載の添加剤。

0067

[45]下記式(III)で表わされる、マトリックスに紫外線吸収能及び/又は高屈折率を付与するための添加剤。

0068

0069

(式中、R1c〜R10cはそれぞれ独立に、下記式(iii−1)又は式(iii−2):

0070

0071

(式(iii−1)中、R11cは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示し、tは0又は1の整数を示す。式(iii−2)中、R12cは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R13cはvが2以上の場合はそれぞれ独立に芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R14cは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。R12cとv個のR13cとR14cの総炭素数は25以下である。uは0又は1の整数を示し、vは0〜3の整数を示す。)で表わされる1価の硫黄含有基、水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。R1c〜R10cのうち少なくとも1つは式(iii−1)又は式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基である。)
[46]マトリックスが透明樹脂である[45]に記載の添加剤。

0072

[47]前記1価の硫黄含有基は、式(iii−1)で表わされるものであり、この式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが炭素数10以下のアルキレン基を含む、請求項43又は44に記載の添加剤。

0073

[48]前記1価の硫黄含有基は、式(iii−1)で表わされるものであり、この式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが炭素数9以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[45]又は[46]に記載の添加剤。

0074

[49]前記1価の硫黄含有基は、式(iii−1)で表わされるものであり、この式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、[45]又は[46]に記載の添加剤。

0075

[50]前記1価の硫黄含有基は、式(iii−1)で表わされるものであり、この式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、[45]又は[46]に記載の添加剤。

0076

[51]前記1価の硫黄含有基は、式(iii−1)で表わされるものであり、この式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが基端にエーテル結合を有する炭素数10以下のオキシアルキレン基である、[45]又は[46]に記載の添加剤。

0077

[52]前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数18以下のアルキル基を含む、[45]又は[46]に記載の添加剤。

0078

[53]前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数18以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[45]又は[46]に記載の添加剤。

0079

[54]前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数12以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数12以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[45]又は[46]に記載の添加剤。

0080

[55]前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数10以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である、[45]又は[46]に記載の添加剤。

0081

[56]前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数10以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数10以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、[45]又は[46]に記載の添加剤。

0082

[57]前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である、[45]又は[46]に記載の添加剤。

0083

[58]前記1価の硫黄含有基は、式(iii−2)で表わされるものであり、この式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が35℃以下である、[45]又は[46]に記載の添加剤。

0084

[59]下記式(IV)で表わされる、マトリックスに紫外線吸収能及び/又は高屈折率を付与するための添加剤。

0085

0086

(式中、R1d〜R15dはそれぞれ独立に、下記式(iv−1)又は式(iv−2):

0087

0088

(式(iv−1)中、R16dは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示し、wは0又は1の整数を示す。式(iv−2)中、R17dは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R18dはyが2以上の場合はそれぞれ独立に芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R19dは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。R17dとy個のR18dとR19dの総炭素数は25以下である。xは0又は1の整数を示し、yは0〜3の整数を示す。)で表わされる1価の硫黄含有基、水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。R1d〜R15dのうち少なくとも1つは式(iv−1)又は式(iv−2)で表わされる1価の硫黄含有基である。)
[60]マトリックスが透明樹脂である[59]に記載の添加剤。

0089

[61]前記1価の硫黄含有基は、式(iv−1)又は式(iv−2)で表わされるものであり、式(iv−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、wが0であるか、wが1でR16dが炭素数8以下のアルキレン基を含み、式(iv−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R17dとy個のR18dとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R19dが炭素数8以下のアルキル基を含む、[59]又は[60]に記載の添加剤。

0090

[62]下記式(V)で表わされる、マトリックスに紫外線吸収能及び/又は高屈折率を付与するための添加剤。

0091

0092

(式中、R1e〜R9eはそれぞれ独立に、炭素数10〜20の直鎖を有し2個以下の炭素数1又は2のアルキル基で直鎖が置換されていてもよい炭素数10〜24のアルキル基、水素原子、炭素数1〜4の1価の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。R1e〜R9eのうち少なくとも1つは前記炭素数10〜24のアルキル基である。)
[63]マトリックスが透明樹脂である[62]に記載の添加剤。

0093

[64]本発明の添加剤は、[1]から[64]のいずれかに記載の添加剤において、前記式(I)〜(IV)のR1a〜R13a、R1b〜R14b、R1c〜R14c、R1d〜R19dから選ばれる少なくともいずれかの基に、反応性官能基が結合している。

0094

[65]本発明の樹脂部材は、[1]から[15]、[31]から[64]のいずれかに記載の添加剤をマトリックスの樹脂中に含有する。

0095

[66]本発明の透明樹脂部材は、[1]から[15]、[31]から[64]のいずれかに記載の添加剤をマトリックスの樹脂中に含有する。

0096

[67]本発明の樹脂部材は、[16]から[30]のいずれかに記載の添加剤をマトリックスの樹脂中に含有する。

0097

[68]本発明の透明樹脂部材は、[16]から[30]のいずれかに記載の添加剤をマトリックスの樹脂中に含有する。

0098

[69]本発明の樹脂部材は、[65]から[68]のいずれかに記載の樹脂部材において、積層された複層構造を有する部材のうちの1つの層、フィルムシート、プレート状部材、又は光学樹脂である。

発明の効果

0099

本発明の添加剤によれば、マトリックスとなる樹脂への相溶性が良好で、耐熱性に優れ、低濃度〜高濃度で添加しても高い透明性を維持することができる。そのため、透明性を維持しながら、高濃度での添加によって紫外線吸収能や高屈折率の付与の性能を十分に発現させることができる。

0100

また本発明の添加剤によれば、紫外線吸収能及び高屈折率付与の両方の機能を1種類の添加剤で発現することもできる。

0101

本発明の添加剤を含有する樹脂部材は、添加剤の耐熱性、樹脂への相溶性より、添加剤の濃度が低濃度から高濃度の広範囲の条件でも透明性を持ち、高屈折率及び/又は紫外線吸収能が付与される。特に、高濃度条件では、透明性を保持し、より高屈折率及び/又は高紫外線吸収能を付与することができる。また、積層された複層構造は簡略化され、製造工程及びコスト削減が可能となる。さらに、高い樹脂の成形加工温度に適用することができる。

図面の簡単な説明

0102

実施例36〜40(ベンゾトリアゾール系)の紫外可視吸収スペクトル(UVチャート)である。
実施例41〜44、比較例9(ベンゾトリアゾール系)の紫外−可視吸収スペクトル(UVチャート)である。
実施例45〜49(ベンゾトリアゾール系)の紫外−可視吸収スペクトル(UVチャート)である。
実施例50〜54(ベンゾトリアゾール系)の紫外−可視吸収スペクトル(UVチャート)である。
実施例55〜60、比較例10(ベンゾトリアゾール系)の紫外−可視吸収スペクトル(UVチャート)である。
実施例61〜64、比較例11(ベンゾフェノン系)の紫外−可視吸収スペクトル(UVチャート)である。
実施例65、66、比較例12(サリシレート系)の紫外−可視吸収スペクトル(UVチャート)である。
実施例67〜70、比較例13(トリアジン系)の紫外−可視吸収スペクトル(UVチャート)である。
化合物21について、10,25,50μMの濃度で吸収ピークを測定し、350〜390nmの波長領域にある吸収ピークの長波長側の傾きの絶対値と紫外線吸収剤の濃度をプロットしたグラフである。
実施例71と比較例14のプラスチックレンズ透過スペクトルである。
実施例72と比較例15のプラスチックレンズの透過スペクトルである。
実施例73と比較例16のプラスチックレンズの透過スペクトルである。
実施例74と比較例17のプラスチックレンズの透過スペクトルである。
実施例75と比較例18のプラスチックレンズの透過スペクトルである。
実施例76と比較例14のプラスチックレンズの透過スペクトルである。
実施例77と比較例14のプラスチックレンズの透過スペクトルである。
実施例10と実施例13のフィルムの写真である。

0103

以下に、本発明を詳細に説明する。

0104

前記の式(I)〜式(IV)で表わされる添加剤は、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリシレート系、トリアジン系の紫外線吸収骨格に、硫黄含有基を導入したことを特徴としている。この硫黄含有基の導入によって、マトリックスとなる樹脂への相溶性が良好となり、高濃度で添加しても高い透明性を維持することができる。また、重量減少温度上がり、耐熱性も向上する。さらに、紫外線吸収骨格によって紫外線吸収能が発現し、硫黄含有基によって高屈折率付与剤としての性能も発現する。
[置換基等]
本発明において、「芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基」には、高屈折率を付与できる基、耐熱性、樹脂に対する相溶性を調整できる基、樹脂及び/又は樹脂のモノマーと反応する基等が含まれ、例えば、次のものが含まれる。
(芳香族基)
芳香族基は、ベンゼン環ナフタレン環アントラセン環等の芳香環を含み、炭素数が好ましくは6〜18、より好ましくは6〜14である。1価もしくは2価の芳香族基としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−ビフェニル基、1−ナフチル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、2−クロロフェニル基、2−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
(不飽和基)
不飽和基は、炭素炭素二重結合、炭素−炭素三重結合、炭素−酸素二重結合カルボニル基アルデヒド基カルボキシル基等)、炭素−窒素二重結合(イソシアネート基等)、炭素−窒素三重結合(シアノ基シアナト基等)等の炭素−炭素又は炭素−ヘテロ原子不飽和結合を含み、炭素数が好ましくは1〜10、より好ましくは1〜8である。1価もしくは2価の不飽和基としては、アクリロイル基メタクロイル基マレイン酸モノエステル基、スチリル基アリル基ビニル基アミド基カルバモイル基、シアノ基、イソシアネート基等が挙げられる。
(硫黄含有基)
硫黄含有基は、チオール基スルフィド基ジスルフィド基スルホニル基スルホ基チオカルボニル基チオカルバモイル基、又はチオ尿素基を含み、炭素数が好ましくは0〜10である。1価もしくは2価の硫黄含有基としては、チオメトキシ基、チオエトキシ基、チオ−n−プロポキシ基、チオイソプロポキシ基、チオ−n−ブトキシ基、チオ−t−ブトキシ基、チオフェノキシ基、p−メチルチオフェノキシ基、p−メトキシチオフェノキシ基、チオフェン基チアゾール基、チオール基、スルホ基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、チオカルボニル基、チオ尿素基等が挙げられる。
(酸素含有基)
酸素含有基は、芳香環基又は脂環式基を含む場合には炭素数が好ましくは6〜12、芳香環基又は脂環式基を含まない場合には炭素数が好ましくは0〜6である。1価もしくは2価の酸素含有基としては、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基、メチルフェノキシ基ジメチルフェノキシ基、ナフトキシ基フェニルメトキシ基、フェニルエトキシ基、アセトキシ基アセチル基、アルデヒド基、カルボキシル基、カルバモイル基、尿素基エーテル基、カルボニル基、エステル基オキサゾール基、モルホリン基等が挙げられる。
(リン含有基)
リン含有基は、ホスフィン基ホスファイト基ホスホン酸基ホスフィン酸基リン酸基、又はリン酸エステル基を含み、芳香環基又は脂環式基を含む場合には炭素数が好ましくは6〜22、芳香環基又は脂環式基を含まない場合には炭素数が好ましくは0〜6である。1価もしくは2価のリン含有基としては、トリメチルホスフィン基、トリブチルホスフィン基、トリシクロヘキシルホスフィン基、トリフェニルホスフィン基、トリトリルホスフィン基、メチルホスファイト基、エチルホスファイト基、フェニルホスファイト基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、リン酸基、リン酸エステル基等が挙げられる。
(脂環式基)
脂環式基は、炭素数が好ましくは3〜10、より好ましくは3〜8である。1価もしくは2価の脂環式基としては、シクロプロピル基シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
(ハロゲン原子)
ハロゲン原子としては、フッ素原子塩素原子臭素原子ヨウ素原子が挙げられる。

0105

前記の式(V)で表わされる添加剤は、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収骨格に、長鎖アルキル基を導入したことを特徴としている。この長鎖アルキル基の導入によって、添加剤が液体となり、マトリックスとなる樹脂への相溶性が良好となって、高濃度で添加しても高い透明性を維持することができる。そのため、透明性が高く、高い紫外線吸収能も有する樹脂部材が得られる。
1.式(I)で表わされる添加剤
前記の式(I)で表わされる添加剤は、ベンゾトリアゾール系の骨格に前記の式(i−1)又は(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基を含む。

0106

式(i−1)において、R10aは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示す。

0107

R10aの2価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキレン基、アルケニレン基アルキニレン基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチレン基エタン−1,2−ジイル基プロパン−1,3−ジイル基、1−メチルエタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基等が挙げられる。

0108

2価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0109

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0110

式(i−1)において、mは0又は1の整数を示す。

0111

式(i−2)において、R11aは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示す。

0112

R11aの2価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキレン基、直鎖又は分岐のアルケニレン基、直鎖又は分岐のアルキニレン基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、1−メチルエタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−イル基、テトラデカン−1,14−イル基、ペンタデカン−1,15−イル基、ヘキサデカン−1,16−イル基、ヘプタデカン−1,17−イル基、オクタデカン−1,18−イル基、ノナデカン−1,19−イル基、エイコサン−1,20−イル基等が挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましく、直鎖のアルキレン基がより好ましい。

0113

R11aの2価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0114

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0115

式(i−2)において、R12aはpが2以上の場合はそれぞれ独立に芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示す。

0116

R12aの2価の炭化水素基としては、R11aの2価の炭化水素基で前記に例示したものが挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましく、直鎖のアルキレン基がより好ましい。

0117

R12aの2価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0118

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0119

式(i−2)において、R13aは水素原子を示すか、又は−(R14a)l−R15aで表される基(R14aは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R15aは、水素原子を示すか、又はベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、安息香酸エステル、及びトリアジンから選ばれるいずれか1つの骨格を含む置換基を示す。lは0又は1の整数を示す。)を示す。

0120

R14aの2価の炭化水素基としては、R10aの2価の炭化水素基で前記に例示したものが挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましく、直鎖のアルキレン基がより好ましい。

0121

R14aの2価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0122

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0123

R15aがベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、安息香酸エステル、及びトリアジンから選ばれるいずれか1つの骨格を含む置換基である場合、ベンゾトリアゾールを含む置換基としては例えば下記式(A)で表わされる基が挙げられ、ベンゾフェノンを含む置換基としては例えば下記式(B)で表わされる基が挙げられ、安息香酸エステルを含む置換基としては例えば下記式(C)で表わされる基が挙げられ、トリアジンを含む置換基としては例えば下記式(D)で表わされる基が挙げられる。

0124

0125

式(A)において、R16a〜R24aのうちいずれか1つは式(i-2)のR14a又は末端硫黄原子と結合する1価の結合部分を示し、それ以外のR16a〜R24aは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。

0126

0127

式(B)において、R15b〜R24bのうちいずれか1つは式(i-2)のR14a又は末端硫黄原子と結合する1価の結合部分を示し、それ以外のR15b〜R24bは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。

0128

0129

式(C)において、R15c〜R24cのうちいずれか1つは式(i-2)のR14a又は末端硫黄原子と結合する1価の結合部分を示し、それ以外のR15c〜R24cは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。

0130

0131

式(D)において、R20d〜R22dは次の[ア]、[イ]のいずれかを示す。
[ア]R20d〜R22dのうち少なくとも1つは式(i-2)のR14a又は末端硫黄原子と結合する1価の結合部分を示し、それ以外のR20d〜R22dは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子、及び次の式(d)で表わされる基:

0132

0133

(式中、R23d〜R27dは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。)から選ばれる1価の基を示す。すなわち式(I)で表わされる基がトリアジン環に1〜3個結合していてもよい。
[イ]R20d〜R22dのうち少なくとも1つは次の式(d’)で表わされる基:

0134

0135

(R28d〜R32dのうち少なくとも1つは式(i-2)のR14a又は末端硫黄原子と結合する1価の結合部分を示し、それ以外のR28d〜R32dは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。)を示し、それ以外のR20d〜R22dは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。すなわち上記式(d’)で表わされるベンゼン環には式(I)で表わされる基が1〜5個結合していてもよい。

0136

式(A)〜(D)及び(d)において、R16a〜R24a、R15b〜R24b、R15c〜R24c、R20d〜R27dが1価の炭化水素基である場合、この1価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基、直鎖又は分岐のアルケニル基、直鎖又は分岐のアルキニル基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチル基、エタン−1−イル基、プロパン−1−イル基、1−メチルエタン−1−イル基、ブタン−1−イル基、ブタン−2−イル基、2−メチルプロパン−1−イル基、2−メチルプロパン−2−イル基、ペンタン−1−イル基、ペンタン−2−イル基、ヘキサン−1−イル基、ヘプタン−1−イル基、オクタン−1−イル基、ノナン−1−イル基、デカン−1−イル基等が挙げられる。

0137

R16a〜R24a、R15b〜R24b、R15c〜R24c、R20d〜R27dが芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基である場合、その具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

式(i−2)において、nは0又は1の整数を示し、pは0〜3、好ましくは0又は1の整数を示す。

0138

式(i−2)において、R11aとp個のR12aとR13aの総炭素数は25以下である。

0139

式(I)において、R1a〜R9aが式(i−1)又は式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基以外の基である場合、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。

0140

R1a〜R9aが1価の炭化水素基である場合、この1価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基、直鎖又は分岐のアルケニル基、直鎖又は分岐のアルキニル基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチル基、エタン−1−イル基、プロパン−1−イル基、1−メチルエタン−1−イル基、ブタン−1−イル基、ブタン−2−イル基、2−メチルプロパン−1−イル基、2−メチルプロパン−2−イル基、ペンタン−1−イル基、ペンタン−2−イル基、ヘキサン−1−イル基、ヘプタン−1−イル基、オクタン−1−イル基、ノナン−1−イル基、デカン−1−イル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましい。

0141

R1a〜R9aが芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基である場合、その具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0142

式(I)において、R1a〜R9aのうち少なくとも1つは式(i−1)又は式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基である。その中でも、実際の合成の容易性やコスト、耐熱性、あるいは、マトリックスとなる樹脂への相溶性を良好なものとすることで、本発明の添加剤を添加した樹脂部材の白濁を抑制し、高濃度の添加での高い紫外線吸収能の発現又は高屈折率の付与を可能とする点等を考慮すると、R1a〜R9aのうち1〜2個が式(i−1)又は式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基であることが好ましい。

0143

式(I)における式(i−1)又は式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基の位置は、特に限定されるものではないが、R1a、R3a、R5a、R7a又はR8aが挙げられる。

0144

1価の硫黄含有基として(i−1)を導入した式(I)の添加剤は、耐熱性、低濃度〜高濃度の添加での高い紫外線吸収能の発現又は高屈折率の付与を可能とする点等を考慮すると、式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数10以下のアルキレン基を含むことが好ましい。

0145

また、これらの添加剤は、硫黄含有基を導入して、それぞれの炭素数を調整すると融点が低下する傾向がある。融点が低下するとマトリックスとなる樹脂との相溶性が特に良好となる。この点から、式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数9以下のアルキレン基を含み、常圧下(例えば標準大気圧101325Pa)、融点が91℃以下であることが好ましい。

0146

別の好ましい態様は、式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が70℃未満である。あるいは、式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が35℃以下である。つまり、炭素数が炭素数8以下で融点70℃未満であると、高濃度で添加しても、高い透明性が高膜厚で得られ、更に、常温(5〜35℃)において液状であると、より高膜厚で、高濃度で添加しても高い透明性が実現できる。

0147

1価の硫黄含有基として(i−2)を導入した式(I)の添加剤は、耐熱性、低濃度〜高濃度の添加での高い紫外線吸収能の発現又は高屈折率の付与を可能とする点等を考慮すると、式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数18以下のアルキル基を含むことが好ましい。

0148

また、これらの添加剤は、硫黄含有基を導入して、それぞれの炭素数を短鎖から中鎖に調整すると融点が低下する傾向がある。融点が低下するとマトリックスとなる樹脂との相溶性が特に良好となり、このような点を考慮すると、式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数18以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下であることが好ましい。

0149

式(i−1)又は式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基をR1a〜R5aのいずれかの位置に有する場合、好ましい態様において、式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数8以下のアルキレン基を含み、式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点70℃未満である。さらに好ましい態様では、式(i−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、mが0であるか、mが1でR10aが炭素数8以下のアルキレン基を含み、式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R11aとp個のR12aとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R13aが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が35℃以下である。
(耐熱性に優れ、透明樹脂マトリックスの透明性を維持しつつ紫外線吸収能、高屈折率を付与するための紫外線吸収剤)
耐熱性に優れ、透明樹脂マトリックスの透明性を維持しつつ紫外線吸収能、高屈折率を付与するための紫外線吸収剤は、好ましい態様として次のものを含む。
・ 式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基をR6a〜R9aのいずれかの位置に有し、式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、下記式

0150

0151

で表わされるものであり、p個のR12aが炭素数1〜18のアルキレン基を含み、R13aが炭素数1〜18のアルキル基を含む。

0152

さらに、p個のR12aが炭素数1〜8のアルキレン基を含み、R13aが炭素数1〜8のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である。
・R13aが炭素数1〜18のアルキル基を含む。
・R13aが炭素数1〜18のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である。
・R13aが炭素数1〜12のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である。
・R13aが炭素数1〜10のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である。
・R13aが炭素数4〜10のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下である。
・R13aが炭素数6〜10のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である。
・R13aが炭素数6〜10のアルキル基を含み、常圧下、融点が35℃以下である。
・置換基が、メチル基、t−ブチル基、ヒドロキシ基から選ばれ、かつt−ブチル基は1個以下である。その中でも、置換基はR1a、R2a、R4aのいずれかの位置であり、特に、R1aの置換基はヒドロキシ基、R2aの置換基はt−ブチル基、R4aの置換基はメチル基である。
長波長領域を吸収し、透明樹脂マトリックスの黄変を抑制する紫外線吸収剤)
長波長領域を吸収し、透明樹脂マトリックスの黄変を抑制する紫外線吸収剤は、その好ましい態様において、式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基をR6a〜R9aのいずれかの位置に有し、式(i−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、下記式

0153

0154

(式中、R12a、R13a、pは前記と同義である。)
で表わされる。

0155

式(I)の添加剤は、樹脂モノマーに対する溶解度も高く、プラスチックレンズに加工しても表面に析出せず、透明性が高く、また、その光学的特性から、250〜420nmまでの波長領域の光を十分吸収することができる。しかも、紫外線吸収効果モル吸光係数)が高く、少量の添加で、その波長光を十分吸収でき、クロロホルム溶液中で350〜390nmの吸収ピークの傾きが従来の紫外線吸収剤よりも大きいことから、樹脂部材の黄色化を抑制することができる。

0156

また加齢黄斑変性等、眼組織障害引き金となる可能性がある400〜420nmまでの波長領域の有害光を吸収し、レンズの黄色化の要因となる420nm付近以上の波長光の吸収を抑制し、黄色化を抑え外観に優れた樹脂部材を得るためには、100μMクロロホルム溶液における光の吸収ピークが350〜390nmにあることが好ましく、360〜380nmにあることがより好ましく、特に360〜375nmにあることが好ましい。また、それらの波長領域にある吸収ピークは、最大吸収波長(λmax)であることが好ましい。さらに、その波長ピークは、420nm付近よりも長波長の光の吸収を抑制するために、長波長側の吸収スペクトルはシャープな方が(傾きの絶対値が大きい方が)良く、吸収ピークの長波長側の傾き(吸収ピークと長波長側の吸収スペクトルのピークエンドを結んだ直線の傾きの絶対値:図3、後述の実施例欄を参照)が0.025以上であることが好ましく、0.030以上がより好ましい。また、少量で効率よく吸収するためには、上記の350〜390nmの吸収ピークのモル吸光係数(最大モル吸光係数:ελmax)は、17000L/(mol・cm)以上が好ましく、18000L/(mol・cm)以上がより好ましく、特に20000L/(mol・cm)以上が好ましい。
2.式(II)で表わされる添加剤
前記の式(II)で表わされる添加剤は、ベンゾフェノン系の骨格に前記の式(ii−1)又は(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基を含む。

0157

式(ii−1)において、R11bは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示す。

0158

R11bの2価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、1−メチルエタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基等が挙げられる。

0159

2価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0160

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0161

式(ii−1)において、qは0又は1の整数を示す。

0162

式(ii−2)において、R12bは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示す。

0163

R12bの2価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキレン基、直鎖又は分岐のアルケニレン基、直鎖又は分岐のアルキニレン基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、1−メチルエタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−イル基、テトラデカン−1,14−イル基、ペンタデカン−1,15−イル基、ヘキサデカン−1,16−イル基、ヘプタデカン−1,17−イル基、オクタデカン−1,18−イル基、ノナデカン−1,19−イル基、エイコサン−1,20−イル基等が挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましく、直鎖のアルキレン基がより好ましい。

0164

R12bの2価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0165

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0166

式(ii−2)において、R13bはsが2以上の場合はそれぞれ独立に芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示す。

0167

R13bの2価の炭化水素基としては、R12bの2価の炭化水素基で前記に例示したものが挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましく、直鎖のアルキレン基がより好ましい。

0168

R13bの2価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0169

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0170

式(ii−2)において、R14bは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。

0171

R14bの1価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基、直鎖又は分岐のアルケニル基、直鎖又は分岐のアルキニル基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチル基、エタン−1−イル基、プロパン−1−イル基、1−メチルエタン−1−イル基、ブタン−1−イル基、ブタン−2−イル基、2−メチルプロパン−1−イル基、2−メチルプロパン−2−イル基、ペンタン−1−イル基、ペンタン−2−イル基、ヘキサン−1−イル基、ヘプタン−1−イル基、オクタン−1−イル基、ノナン−1−イル基、デカン−1−イル基、ウンデカン−1−イル基、ドデカン−1−イル基、トリデカン−1−イル基、テトラデカン−1−イル基、ペンタデカン−1−イル基、ヘキサデカン−1−イル基、ヘプタデカン−1−イル基、オクタデカン−1−イル基、ノナデカン−1−イル基、エイコサン−1−イル基等が挙げられる。これらの中でも、アルキル基が好ましく、直鎖のアルキル基がより好ましい。

0172

R14bの1価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0173

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0174

式(ii−2)において、rは0又は1の整数を示し、sは0〜3、好ましくは0又は1の整数を示す。

0175

式(ii−2)において、R12bとs個のR13bとR14bの総炭素数は25以下である。

0176

式(II)において、R1b〜R10bが式(ii−1)又は式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基以外の基である場合、水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。

0177

R1b〜R10bが1価の炭化水素基である場合、この1価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基、直鎖又は分岐のアルケニル基、直鎖又は分岐のアルキニル基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチル基、エタン−1−イル基、プロパン−1−イル基、1−メチルエタン−1−イル基、ブタン−1−イル基、ブタン−2−イル基、2−メチルプロパン−1−イル基、2−メチルプロパン−2−イル基、ペンタン−1−イル基、ペンタン−2−イル基、ヘキサン−1−イル基、ヘプタン−1−イル基、オクタン−1−イル基、ノナン−1−イル基、デカン−1−イル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましい。

0178

R1b〜R10bが芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基である場合、その具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0179

式(II)において、R1b〜R10bのうち少なくとも1つは式(ii−1)又は式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基である。その中でも、実際の合成の容易性やコスト、耐熱性、あるいはマトリックスとなる樹脂への相溶性を良好なものとすることで、本発明の添加剤を添加した樹脂部材の白濁を抑制し、高濃度の添加での高い紫外線吸収能の発現又は高屈折率の付与を可能とする点等を考慮すると、R1b〜R10bのうち1〜2個が式(ii−1)又は式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基であることが好ましい。

0180

式(II)における式(ii−1)又は式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基の位置は、特に限定されるものではないが、R3b又はR8bが挙げられる。
3.式(III)で表わされる添加剤
前記の式(III)で表わされる添加剤は、サリシレート系の骨格に前記の式(iii−1)又は(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基を含む。

0181

式(iii−1)において、R11cは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示す。

0182

R11cの2価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、1−メチルエタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基等が挙げられる。

0183

R11cの2価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0184

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0185

式(iii−1)において、tは0又は1の整数を示す。

0186

式(iii−2)において、R12cは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示す。

0187

R12cの2価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキレン基、直鎖又は分岐のアルケニレン基、直鎖又は分岐のアルキニレン基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、1−メチルエタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−イル基、テトラデカン−1,14−イル基、ペンタデカン−1,15−イル基、ヘキサデカン−1,16−イル基、ヘプタデカン−1,17−イル基、オクタデカン−1,18−イル基、ノナデカン−1,19−イル基、エイコサン−1,20−イル基等が挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましく、直鎖のアルキレン基がより好ましい。

0188

R12cの2価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0189

前記1価もしくは2価の基のうち芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0190

式(iii−2)において、R13cはvが2以上の場合はそれぞれ独立に芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示す。

0191

R13cの2価の炭化水素基としては、R12cの2価の炭化水素基で前記に例示したものが挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましく、直鎖のアルキレン基がより好ましい。

0192

R13cの2価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、炭素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0193

前記1価もしくは2価の基のうち芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0194

式(iii−2)において、R14cは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。

0195

R14cの1価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基、直鎖又は分岐のアルケニル基、直鎖又は分岐のアルキニル基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチル基、エタン−1−イル基、プロパン−1−イル基、1−メチルエタン−1−イル基、ブタン−1−イル基、ブタン−2−イル基、2−メチルプロパン−1−イル基、2−メチルプロパン−2−イル基、ペンタン−1−イル基、ペンタン−2−イル基、ヘキサン−1−イル基、ヘプタン−1−イル基、オクタン−1−イル基、ノナン−1−イル基、デカン−1−イル基、ウンデカン−1−イル基、ドデカン−1−イル基、トリデカン−1−イル基、テトラデカン−1−イル基、ペンタデカン−1−イル基、ヘキサデカン−1−イル基、ヘプタデカン−1−イル基、オクタデカン−1−イル基、ノナン−1−イル基、エイコサン−1−イル基等が挙げられる。これらの中でも、アルキル基が好ましく、直鎖のアルキル基がより好ましい。

0196

R14cの1価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0197

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0198

式(iii−2)において、uは0又は1の整数を示し、vは0〜3、好ましくは0又は1の整数を示す。

0199

式(iii−2)において、R12cとv個のR13cとR14cの総炭素数は25以下である。

0200

式(III)において、R1c〜R10cが式(iii−1)又は式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基以外の基である場合、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。

0201

R1c〜R10cが1価の炭化水素基である場合、この1価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基、直鎖又は分岐のアルケニル基、直鎖又は分岐のアルキニル基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチル基、エタン−1−イル基、プロパン−1−イル基、1−メチルエタン−1−イル基、ブタン−1−イル基、ブタン−2−イル基、2−メチルプロパン−1−イル基、2−メチルプロパン−2−イル基、ペンタン−1−イル基、ペンタン−2−イル基、ヘキサン−1−イル基、ヘプタン−1−イル基、オクタン−1−イル基、ノナン−1−イル基、デカン−1−イル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましい。

0202

R1c〜R10cが芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、又はハロゲン原子である場合、その具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0203

式(III)において、R1c〜R10cのうち少なくとも1つは式(iii−1)又は式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基である。その中でも、実際の合成の容易性やコスト、耐熱性、あるいはマトリックスとなる樹脂への相溶性を良好なものとすることで、本発明の添加剤を添加した樹脂部材の白濁を抑制し、高濃度の添加での高い紫外線吸収能の発現又は高屈折率の付与を可能とする点等を考慮すると、R1c〜R10cのうち1〜2個が式(iii−1)又は式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基であることが好ましい。

0204

式(III)における式(iii−1)又は式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基の位置は、特に限定されるものではないが、R7c、R9cが挙げられる。

0205

1価の硫黄含有基として(ii−1)〜(iii−1)を導入した式(II)〜(III)の添加剤は、耐熱性、低濃度〜高濃度の添加での高い紫外線吸収能の発現又は高屈折率の付与を可能とする点等を考慮すると、式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが炭素数10以下のアルキレン基を含み、式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが炭素数10以下のアルキレン基を含むことが好ましい。

0206

マトリックスとなる樹脂との相溶性(透明性)は、添加剤の構造としては式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)中のベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、サリシレート、トリアジン骨格にある式(i〜v−1)及び式(i〜v−2)の官能基中のアルキルの炭素数と、物性面で融点に依存する。しかしながら、融点は、(i〜v−1)及び式(i〜v−2)の炭素数と融点の間に明確な相関はなく、構造と物性の2つの要素を両立するのは難しい。

0207

これらの添加剤は、硫黄含有基を導入して、それぞれの炭素数を調整すると融点が低下する傾向がある。融点が低下するとマトリックスとなる樹脂との相溶性が特に良好となる。この点から、式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが炭素数9以下のアルキレン基を含み、式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが炭素数9以下のアルキレン基を含み、常圧下(例えば標準大気圧101325Pa)、融点が91℃以下であることが好ましい。

0208

別の好ましい態様は、式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが炭素数8以下のアルキレン基を含み、式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が70℃未満である。あるいは、式(ii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、qが0であるか、qが1でR11bが炭素数8以下のアルキレン基を含み、式(iii−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、tが0であるか、tが1でR11cが炭素数8以下のアルキレン基を含み、常圧下、融点が35℃以下である。つまり、炭素数が炭素数8以下で融点70℃未満であると、高濃度で添加しても、高い透明性が高膜厚で得られ、更に、常温(5〜35℃)において液状であると、より高膜厚で、高濃度で添加しても高い透明性が実現できる。

0209

1価の硫黄含有基として(ii−2)〜(iii−2)を導入した式(II)〜(III)の添加剤は、低濃度〜高濃度の添加での高い紫外線吸収能の発現又は高屈折率の付与を可能とする点等を考慮すると、式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数18以下のアルキル基を含み、式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数18以下のアルキル基を含むことが好ましい。

0210

また、これらの添加剤は、硫黄含有基を導入して、それぞれの炭素数を短鎖から中鎖に調整すると融点が低下する傾向がある。融点が低下するとマトリックスとなる樹脂との相溶性が特に良好となり、このような点を考慮すると、式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数18以下のアルキル基を含み、式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数18以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が91℃以下であることが好ましい。

0211

別の好ましい態様は、式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数8以下のアルキル基を含み、式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が70℃未満である。あるいは、式(ii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12bとs個のR13bとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R14bが炭素数8以下のアルキル基を含み、式(iii−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R12cとv個のR13cとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R14cが炭素数8以下のアルキル基を含み、常圧下、融点が35℃以下である。つまり、炭素数が8以下で融点70℃未満であると、高濃度で添加しても、高い透明性が高膜厚で得られ、更に、常温(5〜35℃)において、液状であると、より高膜厚で、高濃度で添加しても高い透明性が実現できる。
4.式(IV)で表わされる添加剤
前記の式(IV)で表わされる添加剤は、トリアジン系の骨格に前記の式(iv−1)又は(iv−2)で表わされる1価の硫黄含有基を含む。

0212

式(IV)で表わされる添加剤は固体でも液体でもよいが、1価の硫黄含有基を導入すると、耐熱性が向上し、マトリックスとなる樹脂との相溶性が特に良好で、高濃度で添加しても高い透明性が得られる。

0213

式(iv−1)において、R16dは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜12の2価の炭化水素基を示す。

0214

R16dの2価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、1−メチルエタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基等が挙げられる。

0215

R16dの2価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、炭素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0216

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0217

これらの中でも、マトリックスとなる樹脂への相溶性を良好なものとすることで、本発明の添加剤を添加した樹脂部材の白濁を抑制し、高濃度の添加での高い紫外線吸収能の発現又は高屈折率の付与を可能とする点等を考慮すると、炭素数1〜9の2価の炭化水素基が好ましく、炭素数1〜8の2価の炭化水素基がより好ましい。また、この点を考慮すると、w=0、すなわち式(iv−1)が−SHである態様も同様に好ましい。また炭化水素基の中でもアルキレン基が好ましく、式(iv−1)で表わされる1価の硫黄含有基は、好ましい態様においてwが0であるか、wが1でR16d炭素数8以下のアルキレン基を含む。アルキレン基は、特に直鎖のアルキレン基が好ましい。

0218

式(iv−1)において、wは0又は1の整数を示す。

0219

式(iv−2)において、R17dは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示す。

0220

R17dの2価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキレン基、直鎖又は分岐のアルケニレン基、直鎖又は分岐のアルキニレン基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチレン基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、1−メチルエタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−イル基、テトラデカン−1,14−イル基、ペンタデカン−1,15−イル基、ヘキサデカン−1,16−イル基、ヘプタデカン−1,17−イル基、オクタデカン−1,18−イル基、ノナデカン−1,19−イル基、エイコサン−1,20−イル基等が挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましく、直鎖のアルキレン基がより好ましい。

0221

R17dの2価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0222

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0223

式(iv−2)において、R18dはyが2以上の場合はそれぞれ独立に芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、両端の少なくともいずれかが中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示す。

0224

R18dの2価の炭化水素基としては、R17dの2価の炭化水素基で前記に例示したものが挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましく、直鎖のアルキレン基がより好ましい。

0225

R18dの2価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、前記1価もしくは2価の基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0226

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0227

式(iv−2)において、R19dは芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断されていてもよい炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。

0228

R19dの1価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基、直鎖又は分岐のアルケニル基、直鎖又は分岐のアルキニル基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチル基、エタン−1−イル基、プロパン−1−イル基、1−メチルエタン−1−イル基、ブタン−1−イル基、ブタン−2−イル基、2−メチルプロパン−1−イル基、2−メチルプロパン−2−イル基、ペンタン−1−イル基、ペンタン−2−イル基、ヘキサン−1−イル基、ヘプタン−1−イル基、オクタン−1−イル基、ノナン−1−イル基、デカン−1−イル基、ウンデカン−1−イル基、ドデカン−1−イル基、トリデカン−1−イル基、テトラデカン−1−イル基、ペンタデカン−1−イル基、ヘキサデカン−1−イル基、ヘプタデカン−1−イル基、オクタデカン−1−イル基、ノナン−1−イル基、エイコサン−1−イル基等が挙げられる。これらの中でも、アルキル基が好ましく、直鎖のアルキル基がより好ましい。

0229

R19dの1価の炭化水素基が、前記1価もしくは2価の基で、水素原子が置換されるか、基端が中断されるか、又は炭素−炭素結合が中断される場合、置換基の数は2個以下が好ましく、1個以下がより好ましい。

0230

前記1価もしくは2価の基の芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、ハロゲン原子の具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0231

式(iv−2)において、xは0又は1の整数を示し、yは0〜3、好ましくは0又は1の整数を示す。

0232

式(iv−2)において、R17dとy個のR18dとR19dの総炭素数は54以下が好ましく、さらに36以下、特に25以下であることが好ましい。これらの中でも、マトリックスとなる樹脂への相溶性を良好なものとすることで、本発明の添加剤を添加した樹脂部材の白濁を抑制し、高濃度の添加での高い紫外線吸収能の発現又は高屈折率の付与を可能とする点等を考慮すると、式(iv−2)で表わされる1価の硫黄含有基は、R17dとy個のR18dとが炭素数18以下のアルキレン基を含み、R19dが炭素数18以下のアルキル基が好ましく、R17dとy個のR18dとが炭素数12以下のアルキレン基を含み、R19dが炭素数12以下のアルキル基がより好ましく、R17dとy個のR18dとが炭素数8以下のアルキレン基を含み、R19dが炭素数8以下のアルキル基が特に好ましい。さらに、R17dとy個のR18dとR19dがいずれも直鎖で、かつR17d、R18d、R19dのそれぞれの炭素数が1〜18であることが好ましく、R17d、R18d、R19dのそれぞれの炭素数が1〜12であることがより好ましく、R17d、R18d、R19dのそれぞれの炭素数が1〜8であることがさらに好ましく、炭素数が1〜6であることがさらに好ましく、炭素数が1であることが特に好ましい(ここではx=0の場合、及びy=0の場合をも包含する。)。

0233

式(IV)において、R1d〜R15dが式(iv−1)又は式(iv−2)で表わされる1価の硫黄含有基以外の基である場合、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。

0234

R1d〜R15dが1価の炭化水素基である場合、この1価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基、直鎖又は分岐のアルケニル基、直鎖又は分岐のアルキニル基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチル基、エタン−1−イル基、プロパン−1−イル基、1−メチルエタン−1−イル基、ブタン−1−イル基、ブタン−2−イル基、2−メチルプロパン−1−イル基、2−メチルプロパン−2−イル基、ペンタン−1−イル基、ペンタン−2−イル基、ヘキサン−1−イル基、ヘプタン−1−イル基、オクタン−1−イル基、ノナン−1−イル基、デカン−1−イル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましい。

0235

R1d〜R15dが芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基である場合、その具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0236

式(IV)において、R1d〜R15dのうち少なくとも1つは式(iv−1)又は式(iv−2)で表わされる1価の硫黄含有基である。その中でも、実際の合成の容易性やコスト、耐熱性、あるいはマトリックスとなる樹脂への相溶性を良好なものとすることで、本発明の添加剤を添加した樹脂部材の白濁を抑制し、高濃度の添加での高い紫外線吸収能の発現又は高屈折率の付与を可能とする点等を考慮すると、R1d〜R15dのうち1〜3個が式(iv−1)又は式(iv−2)で表わされる1価の硫黄含有基であることが好ましい。

0237

式(IV)における式(iv−1)又は式(iv−2)で表わされる1価の硫黄含有基の位置は、特に限定されるものではないが、R3d、R8d、R13d挙げられる。
トリアジン系の骨格に前記の式(iv−1)又は(iv−2)で表わされる1価の硫黄含有基を含む。炭素数10〜24のアルキル基
5.式(V)で表わされる添加剤
前記の式(V)で表わされる添加剤は、ベンゾトリアゾール系の骨格に、長鎖アルキル基を含む。

0238

式(V)において、R1e〜R9eのうち少なくとも1つは炭素数10〜24のアルキル基である。この炭素数10〜24のアルキル基は、炭素数10〜20の直鎖を有し2個以下の炭素数1又は2のアルキル基で直鎖が置換されていてもよい。その中でも、直鎖のアルキル基が好ましい。

0239

この炭素数10〜24のアルキル基として、具体的には、例えば、デカン−1−イル基、ウンデカン−1−イル基、ドデカン−1−イル基、トリデカン−1−イル基、テトラデカン−1−イル基、ペンタデカン−1−イル基、ヘキサデカン−1−イル基、ヘプタデカン−1−イル基、オクタデカン−1−イル基、ノナン−1−イル基、エイコサン−1−イル基、ヘンイコサン−1−イル基、ドコサン−1−イル基、トリコサン−1−イル基、テトラコサン−1−イル基等が挙げられる。

0240

式(V)において、R1e〜R9eが前記の炭素数10〜24のアルキル基以外の基である場合、水素原子、炭素数1〜4の炭化水素基、芳香族基、不飽和基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、及びハロゲン原子から選ばれる1価の基を示す。

0241

R1e〜R9eが1価の炭化水素基である場合、この1価の炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基、直鎖又は分岐のアルケニル基、直鎖又は分岐のアルキニル基等が挙げられる。具体的には、例えば、メチル基、エタン−1−イル基、プロパン−1−イル基、1−メチルエタン−1−イル基、ブタン−1−イル基、ブタン−2−イル基、2−メチルプロパン−1−イル基、2−メチルプロパン−2−イル基等が挙げられる。

0242

R1e〜R9eが芳香族基、不飽和基、硫黄含有基、酸素含有基、リン含有基、脂環式基、又はハロゲン原子である場合、その具体例としては、前記[置換基等]の欄に例示したものが挙げられる。

0243

式(V)において、R1e〜R9eのうち少なくとも1つは前記の炭素数10〜24のアルキル基である。その中でも、実際の合成の容易性やコスト、あるいはマトリックスとなる樹脂への相溶性を良好なものとすることで、本発明の添加剤を添加した樹脂部材の白濁を抑制し、高濃度の添加での高い紫外線吸収能の発現又は高屈折率の付与を可能とする点等を考慮すると、R1e〜R9eのうち1〜2個が前記の炭素数10〜24のアルキル基であることが好ましい。

0244

式(V)における前記の炭素数10〜24のアルキル基の位置は、特に限定されるものではないが、R2e又はR4e等が挙げられる。

0245

本発明において、添加剤と樹脂との相溶性を高めることが可能となる点と、添加剤の融点との関係については、次の点が考慮される。添加剤の分子間の相互作用が大きい場合、添加剤の分子と樹脂の分子との相互作用が難しく、それらの相溶性が低下する。一方で、添加剤の分子間の相互作用が大きい場合、添加剤の融点は上がる。つまり、添加剤の融点は、添加剤の分子間の相互作用、さらには添加剤と樹脂との相溶性の指標となり、添加剤に硫黄含有基の導入、適切に選定されたアルキル基を導入することにより、添加剤の分子間の相互作用を小さくすることにより(低融点化し)、添加剤と樹脂との相溶性を高めることが可能となると推察される。

0246

本発明の添加剤は、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収骨格によって、紫外線吸収能を発揮し、250〜400nm付近に紫外線吸収帯があり、紫外線領域の波長をカットし、可視光領域の波長は透過する。あらゆる有機物質の光劣化に影響のあるUV−A領域(315〜400nm)まで吸収できる紫外線吸収剤が求められているが、本発明の添加剤はUV−A領域の紫外線吸収能に優れ、化学構造によっては400nm付近の領域までの紫外線をカットすることも可能である。また、i〜iv−1,2の官能基の導入によって、高屈折率化だけではなく、紫外線吸収帯の領域を調整し、機能を高めることができる。ベンゾトリアゾール系化合物ベンゾトリアゾール基もしくは、トリアジン系化合物チオエーテル基(i−2,iv−2)を導入した本発明の添加剤は、450〜500nm(可視域)をカットすることなく、大きく長波長にシフトし、UV−A領域でも、より長波長の360〜400nm付近の紫外線をカットすることが可能である。一方で、ベンゾトリアゾール系化合物の窒素上にあるフェニル基にi−2のチオエーテル基を導入した本発明の添加剤は、吸収帯短波長にシフトし短波長領域の290nm付近に吸収帯に持つことができる。更に、本発明のトリアジン系化合物に1個のチオエーテル基(iv−2)を導入した本発明の添加剤は、360〜400nm付近の長波長領域に加えて、短波長紫外線の領域260〜280nmに紫外線吸収帯があり、より広範囲に紫外線吸収を可能とする。

0247

本発明の添加剤は、樹脂に添加した際、樹脂の透明性を維持することができ、また、本発明の添加剤は耐熱性に優れることから、これを含む樹脂部材を加熱成形・加工する過程で熱分解されにくいため、外観が損なわず、樹脂部材の紫外線吸収能、高屈折率性を低下しない樹脂部材が、さらに、透明樹脂部材では、透明性が高い部材が得られる。

0248

また、R6a〜R9aにi−2のチオエーテル基を導入した式(I)で表わされる本発明の添加剤を含有する透明樹脂部材は、それらの添加物の耐熱性及び樹脂に対する相溶性による樹脂の透明性、高屈折率化に加えて、紫外線吸収のピークの特性から、黄色化を抑制しながら長波長領域の波長の吸収を可能とする。

0249

一方で、i〜iv−1のチオール基、i〜iv−2のチオエーテル基に炭素−炭素二重結合、ビニル基、ビニロキシ基、アリル基、(メタ)アクリロイル基、マレオイル基、スチリル基、シンナモイル基等の重合性官能基及び架橋性官能基も含む水酸基、チオール基、カルボキシル基、アミノ基、シリル基等の反応性官能基を持つ式(I)〜式(V)で表わされる本発明の添加剤は、それらの官能基と反応する官能基(例えば、イソシアネート基、エポキシ基カルボキシ酸基、カルボニル基、ヒドロキシ基、アルケニル基、アルキニル基、エーテル基、チオイソシアネート基チオエポキシ基チオカルボキシ酸基、チオカルボニル基、チオール基等)を含有するフィルム及び樹脂部材の原料モノマー、樹脂を用いて反応、共重合成形加工して樹脂部材を得る場合、上記の添加剤が、それらのモノマーと共重合または樹脂の官能基と反応し、マトリックスに固定化され、ブリードアウトすることなく、透明性を保持して、それぞれの紫外線吸収能、高屈折率化の機能を長期間保持することができる。

0250

そして、硫黄含有基を導入したことで屈折率が向上し、樹脂部材に高屈折率を付与することができる。本発明の添加剤の屈折率の値は、特に限定されるものではないが、例えば1.55以上、好ましくは1.58〜1.62、より好ましくは1.60〜1.62の範囲である。

0251

本発明の添加剤は、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収骨格に硫黄含有基、特に短鎖から中鎖の炭化水素スペーサとして有する硫黄含有基を導入したことで、樹脂部材への相溶性が向上し、高い透明性を維持しながら、0.4wt%以上、更に10wt%以上、特に30wt%以上の高濃度での溶解が可能となる。従って、高い透明性を維持しながら高い紫外線吸収能と高屈折率の少なくともいずれかを付与することができる。すなわち、既存の紫外線吸収剤及び屈折率向上剤では、高濃度での溶解が不可能であった樹脂部材に対して高濃度での溶解が可能となり、透明で、より高い紫外線吸収能又は高屈折率を樹脂部材に付与することができる。

0252

その中でも、本発明の添加剤の融点が70℃未満さらには35℃以下の常温で液体であると樹脂部材への相溶性が特に良好で、特にベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、サリシレート系の添加剤は50wt%以上の高濃度で添加してもマトリックスに高い透明性が得られる。

0253

更に、1つの添加剤を1枚のフィルム又はシートに添加するのみで、マトリックスへの紫外線吸収能の付与と高屈折率の付与の両方を達成できる。例えば、多層光学フィルムのような機能性の光学層を有するフィルムや部材において、1つの添加剤のみを用いて、2層(紫外線吸収層と高屈折率層)を1層とすることも可能となる。

0254

式(I)〜式(V)で表わされる添加剤を製造する際には、後述の実施例の開示と公知の技術が参照される。
6.本発明の添加剤を用いた樹脂部材
本発明の樹脂部材は、以上に説明した本発明の添加剤を含有する。

0255

本発明の樹脂部材の形状は、特に限定されず任意の形状であってよいが、透明性を維持しながら高い紫外線吸収能及び/又は高屈折率を付与することができる点から、積層された複層構造は簡略化され、製造工程及びコスト削減が可能となる。中でも、複層構造を有する部材のうちの1つの層や、柔軟性又は可撓性を持つフィルムやシート、あるいは剛性を持つ板状のプレート状部材が好ましく、その他、光学成形品、例えば眼鏡、コンタクトレンズ等のレンズ素子のような光学レンズが好ましい。

0256

本発明の添加剤を含む樹脂部材は、樹脂の透明性を維持することができ、また、本発明の添加剤は耐熱性に優れることから、これを含む樹脂部材を加熱成形・加工する過程で熱分解されにくいため、外観が損なわれず、樹脂部材の紫外線吸収能、高屈折率性を低下しない樹脂部材が、さらに、透明部材では、透明性が高い部材が得られる。

0257

また、R6a〜R9aにiv−2のチオエーテル基を導入した式(I)〜式(V)で表わされる本発明の添加剤含有する透明樹脂部材は、それらの添加物の耐熱性及び樹脂に対する相溶性による樹脂の透明性、高屈折率化に加えて、紫外線吸収のピークの特性から、黄色化を抑制しながら長波長領域の波長の吸収を可能とする。また、i〜iv−1のチオール基及びi〜iv−2のチオエーテル基にチオール基、ビニル基、ヒドロキシ基等の反応性官能基を持つ式(I)〜式(V)で表わされる本発明の添加剤を含む樹脂部材は、それら添加剤に含有されるチオール基、ビニル基、ヒドロキシ基等の反応性官能基と反応する官能基(例えば、イソシアネート基、エポキシ基、カルボキシ酸基、カルボニル基、ヒドロキシ基、アルケニル基、アルキニル基、エーテル基、チオイソシアネート基、チオエポキシ基、チオカルボキシ酸基、チオカルボニル基、チオール基等)を含有するフィルム及び樹脂部材の原料モノマー、樹脂を用いて反応、成形加工する場合、得られる樹脂は、上記の添加剤が、それらのモノマー、樹脂の官能基と反応し、マトリックスに固定化され、ブリードアウトすることなく、それぞれの紫外線吸収能、高屈折率化の機能を長期間保持することができる。

0258

式(I)のR6a〜R9aに式(i−1)又は式(i−2)で表される置換基を導入した本発明の添加剤を含む透明樹脂部材は、透明性、高屈折率を維持し、さらに添加剤の紫外線吸収能の特性から450〜500nm(可視域)をカットすることなく、UV−A領域でも、より長波長の360〜400nm付近の紫外線をシャープにカットすることが可能である。このため、樹脂部材は、黄色着色が抑制された、外観に優れるものが得られる。

0259

本発明の樹脂部材は、特に限定されないが、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等のアクリル樹脂ポリエチレンポリプロピレンポリメチルペンテン環状オレフィン系高分子等のポリオレフィン系樹脂ポリカーボネート樹脂ポリエチレンテレフタレートポリエチレンナフタレート等の熱可塑性ポリエステル樹脂ポリウレタンポリチオウレタンポリスチレンポリアミドポリイミドアクリロニトリル−スチレン共重合体ポリエーテルスルフォンポリスフォントリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂ポリ酢酸ビニルエチレン酢酸ビニル共重合体ポリビニルピロリドンポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデンポリエーテルエーテルケトンポリアセタールナイロンなどの熱可塑性樹脂ウレタン、チオウレタン、尿素メラミンアクリルメラミン、エピスルフィドエポキシアリル、シリコーンフェノールユリア不飽和ポリエステルなどの熱硬化性樹脂、アクリル、例えば多価アルコールアクリル酸メタクリル酸2−ヒドロキシエチル又はメタクリル酸エステルのような単官能又は多官能の(メタ)アクリレート化合物ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタン(メタ)アクリレート化合物、アクリレート系の官能基を有するポリエーテルポリエステル、エポキシ、アルキッドスピロアセタールポリブタジエンポリチオールポリエンなどの紫外線硬化樹脂が挙げられる。

0260

本発明の樹脂部材は、特に限定されないが、例えば、次の(1)〜(4)の方法で製造することができる。
(1)本発明の添加剤と樹脂又は、原料モノマーを含有するコーティング液基材に塗布し、加熱、紫外線照射や乾燥で成膜する方法
(2)本発明の添加剤を樹脂又は、原料モノマーに混練して練り込み、押出機等を用いて成形・フィルム化する方法
(3)本発明の添加剤を樹脂接着剤に含有させ、その樹脂接着剤をフィルムに塗布する方法
(4)本発明の添加剤を原料モノマーに溶解し、金型ガラス型注型し加熱、紫外線照射や乾燥で硬化させ成型する方法
これらの方法のうち、(1)の本発明の添加剤と樹脂又は原料モノマー材料を含有するコーティング液を塗布し成膜する方法は、透明な複層構造、フィルム、又はシートを得る点から本発明において好適である。

0261

この方法では、本発明の添加剤と樹脂又は原料モノマーを、有機溶媒又は水系溶媒希釈して、あるいは希釈しないでコーティング液を調製し、基材に塗布し成膜する。必要に応じて、乾燥、冷却、加熱、紫外線照射を行い、膜強度を向上させる。

0262

樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば機能性の光学層を有するフィルムや部材であれば、基材との密着性硬度等の必要な物性を考慮して適宜に選択することができる。具体的には、紫外線硬化型の樹脂、電子線硬化型の樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等が挙げられる。より具体的には、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂チオウレタン樹脂ポリエチレンテレフタレート樹脂ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、尿素樹脂メラミン樹脂、アクリルメラミン樹脂、エポキシ樹脂アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂ポリブタジエン樹脂ポリオレフィン樹脂ポリビニル樹脂ポリビニルアルコール樹脂ポリビニル系変性樹脂PVB、EVA等)、シリコーン樹脂ポリアミド樹脂ポリエーテル樹脂エピスルフィド樹脂ナイロン樹脂又はそれらの共重合樹脂等が挙げられる。

0263

機能性の光学層を有するフィルムや部材においては、紫外線硬化型の樹脂や電子線硬化型の樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。これらの樹脂を含むコーティング液を透明な基材に塗布して塗膜を形成し、この塗膜に対し、必要に応じて乾燥処理を施す。その後、紫外線や電子線を塗膜に照射または加熱して硬化反応を行うことにより、透明な光学層を形成することができる。

0264

紫外線硬化型の樹脂としては、アクリル系材料を用いることができる。アクリル系材料としては、例えば、アクリル酸又はメタクリル酸エステルのような単官能又は多官能の(メタ)アクリレート化合物、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタン(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。また、これらの他にも、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も用いることができる。

0265

紫外線硬化型の樹脂を用いる場合には、コーティング液には光重合開始剤を添加する。光重合開始剤としては、紫外線が照射された際にラジカルを発生するものであればよい。例えば、アセトフェノン類ベンゾイン類、ベンゾフェノン類ホスフィンオキシド類ケタール類アントラキノン類チオキサントン類等を用いることができる。

0266

熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、チオウレタン樹脂、メラミン樹脂、アクリルメラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、エピスルフィド樹脂等を用いることができる。

0267

熱可塑性樹脂としては、ウレタン樹脂、チオウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂等を用いることができる。

0269

コーティング液には、必要に応じて、消泡剤レベリング剤酸化防止剤光安定剤重合禁止剤触媒染料顔料等の添加剤を配合してもよい。

0270

本発明の添加剤の使用量は、目的に応じて、紫外線吸収能、高屈折率化、透明性等を考慮して、特に限定されるものではないが、溶媒等の揮発性成分を除くコーティング液の全量に対して0.4wt%以上、更には10wt%以上、更には30wt%以上、特に50wt%以上添加することもできる。このような高濃度で添加しても、本発明の添加剤はマトリックスとなる樹脂に均一に溶解し、高い透明性を維持することができる。

0272

コーティング用の基材としては、特に限定されるものではないが、例えば、樹脂板樹脂フィルム樹脂シートガラス建材等が挙げられる。

0273

本発明の樹脂部材を反射防止フィルム等の機能性の光学層を有するフィルムや部材の一部として使用する場合には、コーティング用の基材として、透明性や光の屈折率等の光学特性、さらには耐衝撃性、耐熱性、耐久性等の諸物性を考慮して材料を選択することができる。このような材料としては、特に限定されるものではないが、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等のアクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、環状オレフィン系高分子等のポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂材料、あるいは、ソーダ硝子カリ硝子、鉛硝子等のガラス(セラミックスを含む)、石英蛍石ダイヤモンド等の光透過性無機材料が挙げられる。

0274

これらの材料には、公知の添加剤、例えば、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤高屈折率剤可塑剤滑剤着色剤、酸化防止剤、難燃剤等を添加してもよい。

0275

なお、機能性の光学層を有するフィルムとして使用する場合の基材の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば50nm〜150μmである。また、このような基材は、単層であっても複数層を積層したものであってもよい。

0276

また、本発明の樹脂部材を製造する前記の方法のうち、(2)の本発明の添加剤を樹脂に混練して練り込み、押出機等によって成形・フィルム化する方法では、本発明の添加剤を、樹脂の粉体又はペレットに添加し、加熱、溶解させた後成形して製造することができる。

0277

樹脂の粉体又はペレットは特に限定されないが、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等のアクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、環状オレフィン系高分子等のポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール、ナイロン、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂材料、などが挙げられる。

0278

樹脂部材の成形方法は、特に限定されないが、射出成形法押出成形法カレンダー成形法ブロー成形法圧縮成形法等を用いることができる。押出機を使用する場合は、押出機によりフィルム化するか、あるいは押出機により原反を作製し、その後、1軸又は2軸に延伸してフィルムにする方法で樹脂部材を製造することができる。

0279

本発明の添加剤は、チオエーテル基を導入することにより、耐熱性が向上する。本発明の添加剤の5%重量減少温度は、一般的な樹脂の軟化温度である100〜250℃(「よくわかるプラスチック」、監修:日本プラスチック工業連盟、出版:日本実業出版社)よりも高いため、成形加工温度100〜200℃の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂をはじめ、200〜250℃より高い成形加工温度が求められる熱可塑性樹脂に対しても適用が可能となる。

0280

なお、混練する際に、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、高屈折率剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、可塑剤等の通常の樹脂成形に用いる添加剤を添加してもよい。

0281

また、本発明の樹脂部材を製造する前記の方法のうち、(3)の本発明の添加剤を樹脂接着剤に含有させ、その樹脂接着剤をフィルムに塗布する方法では、樹脂接着剤として、一般に使用されているシリコーン系、ウレタン系、アクリル系、ポリビニルブチラール接着剤(PVB)、エチレン−酢酸ビニル系、エポキシ系接着剤等の公知の透明接着剤を使用し、本発明の添加剤を添加した樹脂接着剤を用いて樹脂フィルム同士を接着、硬化することで、本発明の樹脂部材を含む複合材を製造することができる。

0282

本発明の樹脂部材を機能性の光学層を有するフィルムや部材の一部として使用する場合の膜厚は、樹脂材料の種類、密着性、硬度等の要求される物性を満足することができる範囲内であれば特に限定されるものではないが、例えば50nm〜200μmの範囲内である。

0283

また、本発明の樹脂部材を製造する前記の方法のうち、(4)の本発明の添加剤を原料モノマーに溶解し、金型やガラス型に注型し加熱、紫外線照射や乾燥で硬化させ成型する方法では、加熱による硬化の場合、熱硬化性樹脂用モノマーを使用でき、特に限定されないが、例えばウレタン、チオウレタン、エポキシ、チオエポキシ、メラミン、シリコーン、フェノール、ユリア、不飽和ポリエステル樹脂を生成できる樹脂原料モノマーを使用することができる。樹脂原料モノマーのうちの少なくとも1種類のモノマーに本発明の添加剤を溶解させ、樹脂化に必要なその他の樹脂モノマーを混合後、金型やガラス型に注型、加熱することで本発明の添加剤を含む樹脂部材を製造することができる。紫外線硬化型の樹脂としては、アクリル系材料を用いることができる。アクリル系材料としては、アクリル酸やメタクリル酸2-ヒドロキシエチル又はメタクリル酸エステルのような単官能又は多官能の(メタ)アクリレート化合物、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタン(メタ)アクリレート化合物を使用することができる。また、これらの他にも、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も用いることができる。

0284

本発明の樹脂部材は、合成樹脂が使用される全ての用途に使用でき、特に限定されるものではないが、特に日光又は紫外線を含む光に晒される可能性のある用途に特に好適に使用できる。例えば、ガラス代替品窓ガラス採光ガラス及び光源保護ガラス等のガラスのコーティング剤保護剤蛍光灯水銀灯等の紫外線を発する光源用部材、食品薬品等の容器又は包装材、農工業用シート、印刷物染色物、染顔料、表示板表示灯カード等の退色防止剤等を挙げることができる。

0285

中でも、本発明の樹脂部材は、マトリックスの透明性を維持しつつ、紫外線吸収能や、高屈折率の付与が可能である点から、特に光学材料、中でも機能性の光学層を有するフィルムや部材、光学成形品に好適である。

0286

機能性の光学層を有するフィルムや部材としては、単層フィルムや、基材フィルム又は基板に、各種用途に応じた1層又は複層の光学層が設けられた多層フィルムや光学層付き基板でもよく、複層の光学層が設けられる場合にはその少なくとも1層に本発明の樹脂部材が使用される。

0287

機能性の光学層を有するフィルムや部材のうち、光学フィルムとしては、基材フィルムに各種用途に応じた機能層が設けられたものであってもよく、例えば、各種光ディスク基板保護フィルム、反射フィルム、反射防止フィルム、配向フィルム偏光フィルム偏光層保護フィルム、位相差フィルム光拡散フィルム視野角向上フィルム電磁波シールドフィルム、防眩フィルム、遮光フィルム及び輝度向上フィルム等が挙げられる。

0288

機能性の光学層を有する部材としては、パネル基板等の表面に、反射防止層ハードコート層帯電防止層密着安定層、保護層、電磁波シールド層赤外線カット層等の少なくともいずれかを、1層又は複層で積層した部材等が挙げられる。

0289

また本発明の樹脂部材は、太陽電池用表面保護フィルムに好適である。太陽電池素子は通常、一対の基板の間に、太陽電池として働く活性層が設けられた構成をしているが、フレキシブルな太陽電池は、その部材として用いられるガスバリアフィルム等のポリエステル材料や、有機太陽電池においては活性層そのものが、紫外線を吸収して劣化してしまうため、紫外線吸収性の保護フィルムを必要とする。また、太陽電池は、屋外で、永年に渡って設置されるため、このような保護フィルムには、高い耐候性が求められる。更に、太陽電池は、光エネルギーを吸収して電力に変換することから、このような保護フィルムには、高い透明性が求められる。すなわち、フレキシブルな太陽電池を保護するための保護フィルムは、高い透明性、高い紫外線吸収能、高い耐候性、及びフレキシブル性が求められるが、本発明の樹脂部材はこのような用途に適している。

0290

また本発明の樹脂部材は、眼鏡用プラスチックのレンズ素子、コンタクトレンズ、光ピックアップレンズカメラ用レンズ及びレンチキュラーレンズ等の光学レンズ、プリズムフィルター、並びにタッチパネル用基板及び導光板等の光学基板光ファイバー情報記録基盤等の光学成形品に好適に用いることができる。光学レンズとしては、フレネルレンズフィルムレンチキュラーレンズフィルム等のレンズフィルムのようなプラスチックレンズや、小型化した光学機能素子集光性光拡散性を高める目的や撮像素子受光素子への集光等の目的で使用される、数μmサイズの微小径のマイクロレンズを使用したマイクロレンズアレイにも好適である。

0292

フィルム等の樹脂部材で広領域の波長の紫外線を吸収する場合、複数の添加剤を使用したり、添加剤を高濃度で添加したり、膜又は樹脂を厚くしたりする必要があるが、このような場合、透明性や着色上の点で問題が生じやすくなる。しかし本発明の添加剤に使用されるチオエーテル基を一つ導入したトリアジン系化合物は、長波長領域360〜400nmと短波長紫外線の領域260〜280nmに紫外線吸収帯があり、より広範囲の紫外線吸収を可能とすることができ、一つの添加剤で、低濃度で、広領域の波長の紫外線を吸収することができる。

0293

例えば、遮光フィルムにおいては、360〜400nmまでの紫外線をカットすることが望ましいが、一般的な添加剤は450〜500nm(可視域)までカットして、可視光が減退したり変色する問題があった。しかしながら、ベンゾトリアゾール系化合物のベンゾトリアゾール基又はトリアジン系化合物にチオエーテル基(i−2,iv−2)を導入した本発明の添加剤は、450〜500nm(可視域)をカットすることなく、315〜400nm(UV−A領域)でも、より長波長の360〜400nmの紫外線をカットすることが可能となり、有用性が高い。

0294

ベンゾトリアゾール系化合物の窒素上にあるフェニル基にi−2のチオエーテル基を導入した短波長領域の290nm付近に紫外線吸収ピークトップを持つ本発明の添加剤は、例えば、ポリエチレン、ポリメチルメタアクリレートポリカーボネート等の290〜300nm付近の波長で劣化する樹脂に対して、効率的に劣化を防ぐことができる。

0295

また、本発明の添加剤は、フィルム、樹脂部材だけではなく、上記の機能を持ちながら、紫外線吸収剤によって安定化、機能化することが求められる、例えば、染料、顔料、色素インク塗料医薬品、表面コーティング化粧品写真材料織物等にも用いることができる。

0296

以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<合成例1>中間体1の合成

0297

0298

ジブロモヘキサン(50.0g, 204.9mmol)とチオ酢酸S−カリウム(10.6g, 102.5mmol)をアセトニトリル150mL中で、6時間加熱還流した。反応終了後、生成した固体を濾別し、濾液から溶媒を留去することにより、液状の粗生成物を得た。そして、その粗生成物をカラム精製することで、中間体1を透明な液体で得た。
<合成例2> 中間体2の合成

0299

0300

ジブロモデカン(50.0g, 166.6mmol)とチオ酢酸S−カリウム(8.6g, 83.3mmol)をアセトニトリル150mL中で、6時間加熱還流した。反応終了後、生成した固体を濾別し、濾液から溶媒を留去することにより、液状の粗生成物を得た。そして、その粗生成物をカラム精製することで、中間体2を透明な液体で得た。
<合成例3> 中間体3の合成

0301

0302

オクタンチオール(29.3g, 200mmol)と55%水素化ナトリウム(13.1g, 300mmol)をTHF150ml中で、氷冷下、2時間撹拌した後、得られた懸濁溶液をジブロモプロパン(121.1g, 600mmol)のTHF溶液100mLに、氷冷下、滴下し、2時間反応した。トルエンを加えて水洗した後、減圧蒸留することにより、中間体3を得た。
<合成例4> 中間体4の合成

0303

0304

中間体3(7.5g, 28.2mmol)とチオ酢酸S−カリウム(3.4g, 29.6mmol)をアセトニトリル100mL中で、6時間加熱還流した。反応終了後、生成した固体を濾別し、濾液から溶媒を留去することにより、液状の化合物を得た。得られた化合物と水酸化ナトリウム(2.2g, 55.6mmol)のエタノール(100mL)溶液を6時間加熱還流した後、室温まで冷却し、塩酸を用いて酸性にした。その反応液にトルエンを加えて、水洗、溶媒留去、カラム精製をすることにより、中間体4を液体で得た。
<合成例5> 中間体5の合成

0305

0306

ヒドロキシベンゼンチオール(10.0g, 79.2mmol)、ヨードメタン(10.7g, 75.2mmol)及び炭酸カリウム(13.4g, 96.9mmol)をアセト・BR>Jトリル150mL中で、6時間加熱還流した。反応終了後、トルエンを加えて、水洗、溶媒留去、カラム精製をすることにより、中間体5を液体で得た。
<合成例6> 中間体6の合成

0307

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