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技術 天ぷら衣用ミックス

出願人 日清フーズ株式会社
発明者 藤村亮佑西出辰徳
出願日 2015年7月15日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2016-534461
公開日 2017年4月27日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 WO2016-010060
状態 特許登録済
技術分野 穀類誘導体・合成クリーム 食品の調整及び処理一般 ゼリ-、ジャム、シロップ
主要キーワード 攪拌機内 B型粘度計 花咲き 失活酵素 反応済液 圧力処理 パウチ袋 小麦全粒粉
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

具材への付着性がよく、かつ、サクサクした食感と花が咲いたようなボリュームのある外観とを有する衣の天ぷらを簡便な手順で製造することができる、天ぷら衣ミックスの提供。穀粉および/または澱粉、ならびにポリグリセリン脂肪酸エステルショ糖脂肪酸エステルレシチンおよび有機酸モノグリセリドからなる群より選択される1種以上の乳化剤を含有し、かつ対粉100〜200質量%に加水した場合の粘度が2〜4.5Pa・sである、天ぷら衣用ミックス。

概要

背景

天ぷらは、小麦粉と水を主体とする衣液魚介野菜等の具材に付着させ、油ちょうして得られる食品である。天ぷらは、外側の衣は油ちょうによりサクサクした食感を有する一方で、衣の内側では具材が蒸されたように調理されて旨味閉じ込めジューシー食味と食感を有し、これらが相俟って独特の良好な食味と食感を有する食品である。天ぷらの衣は、いわゆる花が咲いたようなボリュームのある外観花咲き)のものが好まれる一方で、サクサクとした歯もろい食感であることが求められている。

天ぷらの製造に当たっては、一般的には、具材に打ち粉をし、これに小麦粉を水に溶いた衣液を全体に絡め、油ちょうする方法が採用されている。しかし、衣液は製造から時間が経つと粘調になり、その結果、操作性が低下するとともに、油ちょう後の衣の食感も悪くなる。したがって、花咲きし、かつサクサクとした食感の天ぷらを得るには、衣液を作製した後、素早く調理を行うこと、具材に打ち粉をし、それに衣液を多過ぎず少な過ぎない適度な分量で付着させること、さらに油槽で油ちょう中の天ぷらに追い種(揚げ途中の天ぷらの表面に衣液を付け足し、衣にボリュームを与えること)をすることなどが求められ、高度な技術と煩雑な手順が必要であった。

従来、操作性がよく、または衣の花咲きや食感のよい天ぷらを製造することができる天ぷら衣ミックスが提案されている。例えば、特許文献1には、ブラベンダーエキステングラムのR/Eが8以上12以下となる熱処理小麦粉乳化剤を含む天ぷら衣ミックスが開示されている。特許文献2には、α化度が12.5%以上、30%以下であり、対粉300質量%に加水した粘度が1Pa・s以上、10Pa・s以下である湿熱処理小麦粉を配合した衣材が開示されている。特許文献3には、圧縮処理澱粉を含有する揚げ物衣用組成物を含む揚げ物用ミックスが開示されており、さらに該ミックスを粘度700〜1500mPa・s程度のバッター液にして使用することが開示されている。特許文献4には、米粒又は米粉圧縮力衝撃力摩擦力剪断力の1種以上を加えて製造され、膨潤度が4.5以上でアミログラフ糊化最高粘度が500BU以下である改質米粉を含有する天ぷら衣用ミックス粉が開示されており、さらに加水後の粘度が800〜2000mPaとなるようにバッターを調製することが開示されている。特許文献5には、結晶セルロースおよびアルギン酸プロピレングリコールエステルを含有する複合化物と、衣材とを含む揚げ衣組成物が開示されており、また天ぷらに用いるバッター液の粘度を100〜10000mPa・sの範囲にすることが開示されている。

概要

具材への付着性がよく、かつ、サクサクした食感と花が咲いたようなボリュームのある外観とを有する衣の天ぷらを簡便な手順で製造することができる、天ぷら衣用ミックスの提供。穀粉および/または澱粉、ならびにポリグリセリン脂肪酸エステルショ糖脂肪酸エステルレシチンおよび有機酸モノグリセリドからなる群より選択される1種以上の乳化剤を含有し、かつ対粉100〜200質量%に加水した場合の粘度が2〜4.5Pa・sである、天ぷら衣用ミックス。

目的

本発明は、具材への付着性がよく、かつ、衣付け後に油ちょうするだけで、サクサクとした食感と、花が咲いたようなボリュームのある外観とを有する衣の天ぷらを簡便に製造することができる、天ぷら衣用ミックスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

穀粉および/または澱粉、ならびにポリグリセリン脂肪酸エステルショ糖脂肪酸エステルレシチンおよび有機酸モノグリセリドからなる群より選択される1種以上の乳化剤、を含有し、かつ対粉100〜200質量%に加水した場合の粘度が2〜4.5Pa・sである、天ぷら衣ミックス。

請求項2

前記穀粉および/または澱粉が湿熱処理小麦粉および/またはα化澱粉を含む、請求項1記載の天ぷら衣用ミックス。

請求項3

前記湿熱処理小麦粉を15〜25質量%含有する、請求項2記載の天ぷら衣用ミックス。

請求項4

前記α化澱粉を2〜12質量%含有する、請求項2又は3記載の天ぷら衣用ミックス。

請求項5

前記湿熱処理小麦粉のα化度が8〜35%である、請求項2〜4のいずれか1項記載の天ぷら衣用ミックス。

請求項6

前記穀粉および/または澱粉を85〜99.99質量%含有する、請求項1〜5のいずれか1項記載の天ぷら衣用ミックス。

請求項7

前記乳化剤を0.01〜4質量%含有する、請求項1〜6のいずれか1項記載の天ぷら衣用ミックス。

請求項8

さらに油脂加工澱粉を30質量%以下の量で含有する、請求項1〜7のいずれか1項記載の天ぷら衣用ミックス。

請求項9

穀粉および/または澱粉と、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチンおよび有機酸モノグリセリドからなる群より選択される1種以上の乳化剤とを含有し、対粉100〜200質量%に加水した場合の粘度が2〜4.5Pa・sであり、該穀粉および/または澱粉が湿熱処理小麦粉および/またはα化澱粉を含み、かつ、該湿熱処理小麦粉の含有量が15〜25質量%であるか、または該α化澱粉の含有量が該組成物中2〜12質量%であり、該湿熱処理小麦粉およびα化澱粉を含めた該穀粉および/または澱粉の全含有量が85〜99.99質量%であり、かつ該乳化剤の含有量が0.01〜4質量%である、組成物。

請求項10

請求項1〜8のいずれか1項記載の天ぷら衣用ミックスの、天ぷら衣製造のための使用。

請求項11

請求項1〜8のいずれか1項記載の天ぷら衣用ミックス100質量部と、水100〜200質量部とを混合することを含む、天ぷら衣の製造方法。

請求項12

請求項1〜8のいずれか1項記載の天ぷら衣用ミックス100質量部を含み、粘度が2〜4.5Pa・sである、天ぷら製造用衣液

請求項13

請求項12記載の天ぷら製造用衣液を具材に付着させ、油ちょうすることを含む、天ぷらの製造方法。

技術分野

0001

本発明は天ぷら衣用のミックスに関する。

背景技術

0002

天ぷらは、小麦粉と水を主体とする衣液魚介野菜等の具材に付着させ、油ちょうして得られる食品である。天ぷらは、外側の衣は油ちょうによりサクサクした食感を有する一方で、衣の内側では具材が蒸されたように調理されて旨味閉じ込めジューシー食味と食感を有し、これらが相俟って独特の良好な食味と食感を有する食品である。天ぷらの衣は、いわゆる花が咲いたようなボリュームのある外観花咲き)のものが好まれる一方で、サクサクとした歯もろい食感であることが求められている。

0003

天ぷらの製造に当たっては、一般的には、具材に打ち粉をし、これに小麦粉を水に溶いた衣液を全体に絡め、油ちょうする方法が採用されている。しかし、衣液は製造から時間が経つと粘調になり、その結果、操作性が低下するとともに、油ちょう後の衣の食感も悪くなる。したがって、花咲きし、かつサクサクとした食感の天ぷらを得るには、衣液を作製した後、素早く調理を行うこと、具材に打ち粉をし、それに衣液を多過ぎず少な過ぎない適度な分量で付着させること、さらに油槽で油ちょう中の天ぷらに追い種(揚げ途中の天ぷらの表面に衣液を付け足し、衣にボリュームを与えること)をすることなどが求められ、高度な技術と煩雑な手順が必要であった。

0004

従来、操作性がよく、または衣の花咲きや食感のよい天ぷらを製造することができる天ぷら衣ミックスが提案されている。例えば、特許文献1には、ブラベンダーエキステングラムのR/Eが8以上12以下となる熱処理小麦粉乳化剤を含む天ぷら衣用ミックスが開示されている。特許文献2には、α化度が12.5%以上、30%以下であり、対粉300質量%に加水した粘度が1Pa・s以上、10Pa・s以下である湿熱処理小麦粉を配合した衣材が開示されている。特許文献3には、圧縮処理澱粉を含有する揚げ物衣用組成物を含む揚げ物用ミックスが開示されており、さらに該ミックスを粘度700〜1500mPa・s程度のバッター液にして使用することが開示されている。特許文献4には、米粒又は米粉圧縮力衝撃力摩擦力剪断力の1種以上を加えて製造され、膨潤度が4.5以上でアミログラフ糊化最高粘度が500BU以下である改質米粉を含有する天ぷら衣用ミックス粉が開示されており、さらに加水後の粘度が800〜2000mPaとなるようにバッターを調製することが開示されている。特許文献5には、結晶セルロースおよびアルギン酸プロピレングリコールエステルを含有する複合化物と、衣材とを含む揚げ衣組成物が開示されており、また天ぷらに用いるバッター液の粘度を100〜10000mPa・sの範囲にすることが開示されている。

先行技術

0005

特開平11−318366号公報
特開2008−67675号公報
特開2011−125332号公報
特開2010−104246号公報
特開2011−152087号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、従来の熱処理小麦粉を含む衣材は、追い種せずに油ちょうしただけでは花咲きが不充分になるなど、外観と食感が良好な天ぷらを簡便に製造するためには未だ満足できるものではなかった。また、従来の衣材は、具材に打ち粉をしない場合は付着性に劣り、操作性の面でなお問題があった。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、具材への付着性がよく、かつ、衣付け後に油ちょうするだけで、サクサクとした食感と、花が咲いたようなボリュームのある外観とを有する衣の天ぷらを簡便に製造することができる、天ぷら衣用ミックスを提供する。

0008

すなわち本発明は、穀粉および/または澱粉、ならびにポリグリセリン脂肪酸エステルショ糖脂肪酸エステルレシチンおよび有機酸モノグリセリドからなる群より選択される1種以上の乳化剤を含有し、かつ対粉100〜200質量%に加水した場合の粘度が2〜4.5Pa・sである、天ぷら衣用ミックスを提供する。

発明の効果

0009

本発明の天ぷら衣用ミックスは、具材への付着性がよく、打ち粉をしていない具材にも良好に付着する一方で、付着し過ぎることがなく、適量で具材に付着する。また、本発明の天ぷら衣用ミックスは、衣付け後に油ちょうするだけで、サクサクとした食感と、花が咲いたようなボリュームのある外観(花咲き)を有する天ぷら衣となる。本発明の天ぷら衣用ミックスによれば、従来は製造に高度な技術と煩雑な手順を要していた、花咲きした食感のよい天ぷらを簡便に製造することができる。

0010

本発明の天ぷら衣用ミックスは、穀粉および/または澱粉、ならびにポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチンおよび有機酸モノグリセリドからなる群より選択される1種以上の乳化剤を含有する。また本発明の天ぷら衣用ミックスは、対粉100〜200質量%に加水した場合、その粘度が2〜4.5Pa・sであり、好ましくは2.7〜3.9Pa・sであり、より好ましくは3.4〜3.6Pa・sである。さらに好ましくは、対粉150質量%に加水した場合の粘度が2〜4.5Pa・s、さらに好ましくは2.7〜3.9Pa・s、さらに好ましくは3.4〜3.6Pa・sである。本発明の衣用ミックスの粘度が当該範囲内であると、具材に適度な量の衣液を付着させることができ、また油ちょう後の衣の花咲きがよい天ぷらを得ることができる。

0011

本発明の天ぷら衣用ミックスに含まれる穀粉としては、小麦粉、小麦全粒粉大麦粉、ライ麦粉、米粉、ソルガム粉コーンフラワー等が挙げられ、小麦粉が好ましい。小麦粉としては、薄力粉、中力粉、準強力粉強力粉デュラム小麦粉等が挙げられるが、薄力粉が好ましい。上記穀粉は、圧力処理、または湿熱処理や乾熱処理を施したものであってもよいが、その必要はない。これらの穀粉は、いずれか単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。

0012

本発明の天ぷら衣用ミックスに含まれる澱粉としては、コーンスターチワキシーコーンスターチタピオカ澱粉馬鈴薯澱粉小麦澱粉米澱粉等の未加工澱粉、およびこれらにα化、エーテル化エステル化架橋酸化等の処理を施した加工澱粉(但し、後述する油脂加工澱粉でないもの)が挙げられ、これらをいずれか単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。

0013

本発明の天ぷら衣用ミックスは、上記穀粉および澱粉をいずれか単独で含有していてもよく、または2種以上組み合わせて含有していてもよい。本発明の天ぷら衣用ミックスにおける上記穀粉および澱粉の合計含有量は、該ミックス全質量中、好ましくは85〜99.99質量%、より好ましくは90〜97質量%である。

0014

上記穀粉および/または澱粉中には、湿熱処理小麦粉またはα化澱粉が含まれている。これにより、本発明の天ぷら衣用ミックスは、上述の粘度を有することができる。本発明の天ぷら衣用ミックス中、該湿熱処理小麦粉およびα化澱粉は、いずれか単独で含まれていても、組み合わせて含まれていてもよいが、衣液の粘度の経時安定性の観点からは、湿熱処理小麦粉が好適である。

0015

湿熱処理小麦粉は、原料小麦粉に水や水蒸気を加えて加熱する湿熱処理を行い、その後乾燥、必要に応じて粉砕することにより製造することができる。原料小麦粉としては、強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム小麦粉、デュラムセモリナ等の公知の小麦粉、またはそれらの混合物を挙げることができる。該加熱の熱媒体には、過熱水蒸気または飽和水蒸気が好適である。すなわち、好適には、上記原料小麦粉に過熱水蒸気または飽和水蒸気を直接当ててこれを加熱することにより、湿熱処理小麦粉を製造する。より具体的な例としては、上記原料小麦粉を、ジャケット等の加温手段で加温された密閉容器に入れ、必要に応じて攪拌しながら、該密閉容器内に過熱水蒸気あるいは飽和水蒸気を吹き込み該原料小麦粉を加熱することにより、湿熱処理小麦粉を製造することができる。加熱の条件としては、好適には温度50〜160℃で、1秒〜100分間程度が挙げられるが、製造された湿熱処理小麦粉が所望のα化度を有するように適宜調整することができる。湿熱処理後の乾燥処理の方法としては、乾燥、熱風乾燥流動層乾燥などの方法が挙げられる。該乾燥後の粉砕処理には、ロール粉砕、ピンミル粉砕などの各種粉砕手段を採用することができる。

0016

本発明に用いられる湿熱処理小麦粉の平均粒子径は、衣液の調製のしやすさの観点から、好ましくは400μm未満、より好ましくは40〜300μm、さらに好ましくは55〜200μmである。粒子径が大き過ぎると、衣液の調製の際に水に分散しづらくなることがある。本明細書において、湿熱処理小麦粉の平均粒子径とは、粒度分布測定装置を用いたレーザー回折散乱法により測定された体積平均径を意味する。粒度分布測定装置としては、例えばマイクロトラックMT3000II(日機装株式会社)などを用いることができる。湿熱処理小麦粉の平均粒子径を上記の範囲に設定するには、上記加熱または粉砕処理後の湿熱処理小麦粉を、公知の方法、例えば、分級機等により所望のサイズに分級すればよい。

0017

本発明で使用される上記湿熱処理小麦粉は、好ましくはα化度が8〜35%、より好ましくはα化度が12.5〜30%であり、本発明の天ぷら衣用ミックス中におけるその含有量は、好ましくは12.5〜35質量%、より好ましくは15〜25質量%である。

0018

本発明の天ぷら衣用ミックスに使用できるα化澱粉は、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、米澱粉等の澱粉を、通常の手段でα化したものである。該α化澱粉は、好ましくはα化度が30〜95%、より好ましくはα化度が40〜90%であり、本発明の天ぷら衣用ミックス中におけるその含有量は、好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは1〜15質量%、さらに好ましくは2〜12質量%である。

0019

すなわち、本発明のミックスは、好ましくは12.5〜35質量%、より好ましくは15〜25質量%の量で上記湿熱処理小麦粉を含むか、および/または好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは2〜12質量%の量で上記α化澱粉を含み、かつ該湿熱処理小麦粉とα化澱粉とを含めた上述した穀粉および/または澱粉の全含有量は、好ましくは85〜99.99質量%、より好ましくは90〜97質量%である。例えば、本発明のミックスは、好ましくは12.5〜35質量%、より好ましくは15〜25質量%の量で上記湿熱処理小麦粉を含み、かつ該湿熱処理小麦粉を含めた、該ミックス中の穀粉の含有量、または穀粉と澱粉との全含有量は、好ましくは85〜99.99質量%、より好ましくは90〜97質量%である。また例えば、本発明のミックスは、好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは2〜12質量%の量で上記α化澱粉を含み、かつ該α化澱粉を含めた、該ミックス中の澱粉の含有量、または澱粉と穀粉との全含有量は、好ましくは85〜99.99質量%、より好ましくは90〜97質量%である。

0020

本発明の天ぷら衣用ミックスに湿熱処理小麦粉とα化澱粉を組み合わせて使用する場合、使用される湿熱処理小麦粉とα化澱粉の質量比は、10:1〜1:1程度が好ましい。例えば、上記湿熱処理小麦粉10〜25質量%と、上記α化澱粉2.5〜10質量%程度とを組み合わせればよい。例えば、本発明のミックスにおける上記湿熱処理小麦粉の量は10〜25質量%であり、上記α化澱粉の量は2.5〜10質量%であり、かつ該湿熱処理小麦粉とα化澱粉を含めた上述した穀粉および/または澱粉の全含有量は85〜99.99質量%である。

0021

本発明の天ぷら衣用ミックスの粘度を調整するために、上記湿熱処理小麦粉やα化澱粉に加えて、増粘剤を添加してもよい。増粘剤としては、キサンタンガムタマリンドガムグアーガムペクチンカラギーナン等の増粘多糖類や、ゼラチンなどが挙げられる。

0022

本発明の天ぷら衣用ミックスに含まれる乳化剤は、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチンおよび有機酸モノグリセリドからなる群より選択されるいずれか1種または2種以上の組み合わせである。ここで、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、グリセリン重合したポリグリセリン脂肪酸とのエステルである。ショ糖脂肪酸エステルは、ショ糖と脂肪酸とのエステルである。レシチンは、トリグリセリドの脂肪酸1個がリン酸化合物と置き換わったものである。有機酸モノグリセリドは、グリセリンと有機酸とのエステルであり、該有機酸としては酢酸乳酸クエン酸コハク酸およびジアセチル酒石酸が挙げられるが、クエン酸が好ましい。本発明の天ぷら衣用ミックスにおける該乳化剤の含有量は、該ミックス全質量中、好ましくは0.01〜4質量%、より好ましくは0.01〜3質量%、さらに好ましくは0.03〜1質量%である。該乳化剤の含有量が0.01質量%未満であると、油ちょう後の衣が花咲きに乏しく、または食感が固くなる傾向があり、他方、含有量が4質量%を超えると、衣液の具材に対する付着性が低下する傾向がある。

0023

さらに、上記の穀粉や澱粉、および乳化剤に加えて、本発明の天ぷら衣用ミックスに油脂加工澱粉を添加すると、衣の付着性や、花咲き性がより向上するため好ましい。油脂加工澱粉とは、表面に微量の油脂が付着した澱粉である。本発明に用いられる油脂加工澱粉は、好ましくは、澱粉100質量部と油脂0.01〜30質量部とを均質になるようよく混合し、その混合物を乾燥させることにより調製される。必要に応じて、該乾燥の前または後に、該混合物に加熱処理を施してもよい。

0024

上記油脂加工澱粉の原料となる澱粉の種類は、特に制限されるものではなく、例えば、上記で例示したような、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、米澱粉等の未加工澱粉、およびこれらにα化、エーテル化、エステル化、架橋、酸化等の処理を施した加工澱粉が挙げられ、これらをいずれか単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。また、上記原料澱粉と混合する油脂の種類も、食用油脂であれば特に制限されるものではなく、例えば、大豆油菜種油綿実油紅花油、ヒマワリ油米油コーン油パーム油エゴマ油牛脂豚脂等が挙げられ、これらをいずれか単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。さらに、食用油脂の一部または全部の代替品として、油分を多く含む穀粉、例えば脱脂していない大豆粉などを用いてもよい。

0025

本発明の天ぷら衣用ミックスに含まれる油脂加工澱粉の含有量は、該ミックス全質量中、好ましくは30質量%以下、より好ましくは5〜20質量%である。油脂加工澱粉の含有量が30質量%を超えると、衣の花咲き性や食感の向上効果が低下する傾向がある。

0026

さらに本発明の天ぷら衣用ミックスは、必要に応じて、天ぷら衣用ミックスに一般的に使用される他の材料、例えば、膨張剤卵白粉全卵粉等の卵粉蛋白質食塩粉末醤油発酵調味料、糖類、アミノ酸等の調味料香辛料香料ビタミン等の栄養成分;色素粉末油脂、等から選択される材料を含有していてもよい。これらの他の材料の種類や量は、求める天ぷらの特性などに応じて適宜調整すればよい。

0027

上記穀粉および/または澱粉、乳化剤、ならびに必要に応じて油脂加工澱粉やその他の材料を混合することにより、本発明の天ぷら衣用ミックスを製造することができる。本発明の天ぷら衣用ミックスの形態としては、粉末顆粒状などが挙げられるが、特に限定されない。

0028

本発明の天ぷら衣用ミックスを用いて天ぷらを製造する場合、予め本発明の衣用ミックスを含む衣液を調製し、これを具材の表面に付着させ、油ちょうすればよい。該天ぷら製造用の衣液は、例えば、本発明の衣用ミックス100質量部に対し、水などの液体100〜200質量部、好ましくは120〜190質量部、さらに好ましくは135〜175質量部を添加、混合して調製することができる。ただし、該水などの液体の量は、天ぷらの具材の種類などに応じて調節することができる。このとき、衣液の粘度は、好ましくは2〜4.5Pa・s、より好ましくは2.7〜3.9Pa・sであり、さらに好ましくは3.4〜3.6Pa・sに調整するとよい。衣液の粘度が当該範囲内であると、衣液の具材への付着性や、衣の花咲き性がより向上する。なお、本明細書における衣液の粘度とは、B型粘度計を用いて測定した温度15℃〜25℃の衣液の粘度の値である。

0029

具材としては、特に限定されず、例えば、エビイカキス等の魚介類、鶏、等の畜肉類イモナスカボチャニンジンタマネギキノコ類等の野菜類などを挙げることができるが、魚介類や野菜類が好ましい。具材には、衣液を付着させる前に打ち粉を施してもよいが、その必要はない。

0030

衣液を具材の表面に付着させる際は、衣液中に具材を浸したり、具材に衣液を塗布するかまたは噴きつけたりすればよい。次いで、衣液の付着した具材を、常法に従い、例えば160〜180℃で2〜8分程度油ちょうすることで、天ぷらを製造することができる。

0031

本発明の天ぷら衣用ミックスを用いて製造された天ぷらは、具材に予め打ち粉をしたり、油ちょう中に追い種をしたりせずとも、サクサクとした食感で、かつ花咲きした外観の衣を有する極めて高品質なものとなる。

0032

本明細書における穀粉または澱粉のα化度、ならびに天ぷら衣用ミックスを含む衣液の粘度は、下記のようにして測定した値である。

0033

<α化度の測定>
α化度(糊化度ともいう。)は、従来法であるβ−アミラーゼプルラナーゼ法またはβ−アミラーゼ・アミログルコシターゼ法により測定を行う。以下に、β−アミラーゼ・アミログルコシターゼ法の内容について説明する。

0034

(A)試薬
使用する試薬は、以下の通りである。
1)0.8M酢酸−酢酸Na緩衝液
2)10N水酸化ナトリウム溶液
3)2N酢酸溶液
4)酵素溶液:β−アミラーゼ(ナガセケムテックス,#1500S)0.017gおよびアミログルコシターゼ(Sigma Aldrich,10115−1G−F)0.005gを上記1)の0.8M酢酸−酢酸Na緩衝液に溶かして200mLとしたもの。
5)失活酵素溶液:上記4)の酵素溶液を10分間煮沸させて調製。
6)ソモギー試薬およびネルソン試薬還元糖量測定用試薬

0035

(B)測定方法
1)サンプルとなる穀粉または澱粉をホモジナイザーで粉砕し、100メッシュ以下とする。この粉砕した粉0.08〜0.10gをガラスホモジナイザーに取る。
2)これに脱塩水8.0mLを加え、ガラスホモジナイザーを10〜20回上下させて分散を行う。
3)2本の25mL容目盛り付き試験管に上記2)の分散液を2mLずつとり、1本は0.8M酢酸−酢酸Na緩衝液で定容し、試験区とする。
4)他の1本には、10N水酸化ナトリウム溶液0.2mLを添加し、50℃で3〜5分間反応させ、完全に糊化させる。その後、2N酢酸溶液1.0mLを添加し、pHを6.0付近に調整した後、0.8M酢酸−酢酸Na緩衝液で定容し、糊化区とする。
5)上記3)および4)で調製した試験区および糊化区の試験液をそれぞれ0.4mLとり、それぞれに酵素溶液0.1mLを加えて、40℃で30分間酵素反応させる。同時に、ブランクとして、酵素溶液の代わりに失活酵素0.1mLを加えたものを調製する。酵素反応は途中で反応液時々攪拌させながら行う。
6)上記反応済液0.5mLにソモギー試薬0.5mLを添加し、沸騰浴中で15分間煮沸する。煮沸後流水中で5分間冷却した後、ネルソン試薬1.0mLを添加・攪拌し、15分間放置する。
7)その後、脱塩水8.00mLを加えた後、攪拌し、500nmの吸光度を測定する。

0036

(C)α化度の算出
下式によりα化度を算出する。

0037

<粘度の測定>
本発明の天ぷら衣用ミックスおよび冷水(ミックス100質量部に対し、約15℃の冷水100〜200質量部)を準備する。

0038

(A)バッターの調製
ボールホバート社製)に、冷水を注ぎ、その上に本発明の天ぷら衣用ミックスを入れる。ワイヤーホイップ(ホバート社製)にて適当に攪拌し、該ミックスと水を馴染ませた後、ミキサー(ホバート社製)にて1st=30秒、2nd=240秒攪拌する。

0039

(B)測定方法
M型粘度計を使用し、ミキサー攪拌後10分経過後の粘度を測定する。

0040

以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。

0041

(参考例1〜3)
薄力粉(日清製粉製:フラワー)を、ジャケットで保温された密封高速攪拌機に導入し、該攪拌機内に飽和水蒸気を温度、吹込み時間を変えながら導入して加熱処理を行い、参考例1〜3の湿熱処理小麦粉を得た。

0042

(参考例4)
薄力粉(日清製粉製:フラワー)をパウチ袋封入し、150℃の過熱水蒸気で加熱処理を行い、参考例4の湿熱処理小麦粉を得た。

0043

参考例1〜4の各湿熱処理小麦粉のα化度を表1に示す。また、各湿熱処理小麦粉の平均粒子径は、61〜97μmの範囲内であった。

0044

0045

(製造例1〜14)
表2に示す材料を混合し、製造例1〜14の天ぷら衣用ミックスをそれぞれ製造した。

0046

試験例1)
製造例1〜14の各天ぷら衣用ミックス100gを水150ccで溶いて衣液を調製し、その粘度を測定した。それぞれの衣液に、尾付きえび(20g/頭)を入れてよく絡めた。衣液が付着したえびを170℃に熱したサラダ油で2分間油ちょうし、えび天ぷらを製造した。製造した天ぷらを油槽から取出して油切し、室温(約25℃)に5分間放置した後、その品質について10名のパネラーにより表3の評価基準で評価し、平均値を求めた。衣液の粘度と評価結果を表2に示す。

0047

0048

0049

(製造例15〜20)
表4に示す原料を混合して、製造例15〜20の天ぷら衣用ミックスをそれぞれ製造した。

0050

(試験例2)
試験例1と同様に、製造例15〜20の各天ぷら衣用ミックスから衣液を調製し、粘度を測定した。それぞれの衣液を用いてえび天ぷらを製造し、その品質を試験例1と同様に評価した。結果を表4に示す。なお、表4には製造例8および14の結果を再掲する。

0051

0052

(製造例21〜25)
表5に示す原料を混合して、製造例21〜25の天ぷら衣用ミックスをそれぞれ製造した。これらの製造例に使用した油脂加工澱粉は、リン酸架橋タピオカ澱粉化学製)99.98質量部に、サラダ油0.2質量部を添加して均一になるまで混合した後、乾燥させることにより製造した。

0053

(試験例3)
試験例1と同様に、製造例21〜25の各天ぷら衣用ミックスから衣液を調製し、粘度を測定した。それぞれの衣液を用いてえび天ぷらを製造し、その品質を試験例1と同様に評価した。結果を表5に示す。なお、表5には製造例8の結果を再掲する。

0054

0055

(製造例26〜29)
表6に示す原料を混合して、製造例26〜29の天ぷら衣用ミックスをそれぞれ製造した。

0056

(試験例4)
試験例1と同様に、製造例26〜29の各天ぷら衣用ミックスから衣液を調製し、粘度を測定した。それぞれの衣液を用いてえび天ぷらを製造し、その品質を試験例1と同様に評価した。結果を表6に示す。なお、表6には製造例8の結果を再掲する。

実施例

0057

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