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技術 感光性樹脂組成物、硬化物、ブラックマトリックス及び画像表示装置

出願人 三菱ケミカル株式会社
発明者 石井宏明上村次郎
出願日 2015年7月9日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2016-532974
公開日 2017年4月27日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 WO2016-006669
状態 特許登録済
技術分野 フォトリソグラフィー用材料
主要キーワード pH電極 評価分類 カルボキシ基含有化合物 水洗シャワー 横方向側 細線形状 直線性評価 立体障害作用
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月27日)のものです。
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図面 (2)

課題・解決手段

分散性に優れ、感光性樹脂組成物中における色材含有割合によらず高精細細線を形成することができる感光性樹脂組成物を提供する。本発明は色材(a)、分散剤(b)、光重合開始剤(c)、アルカリ可溶性樹脂(d)及び溶剤(e)を含む感光性樹脂組成物に関し、分散剤(b)は、親溶媒基及び吸着基を有するポリウレタン分散剤(b−1)を含み、ポリウレタン分散剤(b−1)は式(i)で表される部分構造を含み、光重合開始剤(c)はオキシムエステル光重合開始剤(c−1)を含む。

概要

背景

カラーフィルターは、通常、ガラス又はプラスチック等の透明基板の表面に、黒色ブラックマトリックスを形成し、続いて、赤、緑又は青等の3種以上の異なる色の画素を順次、ストライプ状又はモザイク状等のパターンで形成したものである。パターンサイズはカラーフィルターの用途及びそれぞれの色により異なるが通常5〜700μm程度である。

カラーフィルターの代表的な製造方法として、現在、顔料分散法が知られている。顔料分散法によりカラーフィルターを製造する場合、まず黒色顔料を含有する感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布した後に乾燥させ、さらに画像露光現像した後、200℃以上の高温処理により硬化させることでBMを形成する。これを赤、緑又は青等の各色ごとに繰り返すことでカラーフィルターを形成する。

BMは、赤、緑又は青等の画素の間に格子状、ストライプ状又はモザイク状に配置するのが一般的であり、各画素間の混色抑制によるコントラスト向上又は光漏れを防止する役目を持っている。このため、BMには高い遮光性が要求される。

また、BM形成後に形成する赤、緑又は青等の画素のエッジ部は、このBMと重なるため、BMの膜厚の影響を受けて、重なり部分段差が形成される。この重なり部分では、画素の平坦性が損なわれ、液晶セルギャップ不均一化又は液晶配向乱れが発生して、表示能力の低下を引き起こす。

そのため、近年は特にBMの膜厚を薄膜化することが求められており、薄膜化した際でも十分な遮光性を発現するために、感光性樹脂組成物中における顔料含有割合はより高くなる方向にある。

一方で、省エネルギー化及びモバイルバッテリー長寿命化のため、バックライトの出力が低くなる方向にあり、そのような条件下にあっても高輝度画像表示できるよう、遮光部であるBMの細線化が進められている。

また、近年では、液晶ディスプレイ市場においてタブレットなどの小型化が主流となり、大型のテレビにおいては高解像度の要求が高くなってきており、これらの理由からも、BMの高細線化の要望が高くなってきている。近年、BM細線線幅は従来の10μm前後から、現在では6μm前後が求められるようになってきている。

一般的には、顔料分散法に使用される感光性樹脂組成物を製造するには、まず、色材分散剤又は溶剤などを含む組成物を、ガラスビーズなどで分散させて分散液を調製する。その後、該分散液をアルカリ可溶性樹脂又は光重合開始剤などと撹拌混合して感光性樹脂組成物を調製する。

カラーフィルター用の分散剤として、アクリル系、ウレタン系、ポリエチレンイミン系又はポリエステル系等、また、構造についてもランダム型、ブロック型又はグラフト型櫛形)など、さまざまなものが提案されている(例えば、特許文献1〜3)。

これらの中でも、ウレタン系の分散剤は、ウレタン結合により末端水酸基、1,2級アミノ基又はチオール基を有する化合物を付加させることができるため、分散剤として、様々な形態のものが開発されている(例えば、特許文献4〜9)。

概要

分散性に優れ、感光性樹脂組成物中における色材含有割合によらず高精細な細線を形成することができる感光性樹脂組成物を提供する。本発明は色材(a)、分散剤(b)、光重合開始剤(c)、アルカリ可溶性樹脂(d)及び溶剤(e)を含む感光性樹脂組成物に関し、分散剤(b)は、親溶媒基及び吸着基を有するポリウレタン分散剤(b−1)を含み、ポリウレタン分散剤(b−1)は式(i)で表される部分構造を含み、光重合開始剤(c)はオキシムエステル光重合開始剤(c−1)を含む。

目的

本発明は、分散性に優れ、色材含有割合によらず高精細な細線を形成することができる感光性樹脂組成物と、この感光性樹脂組成物を用いた硬化物、ブラックマトリックス及び画像表示装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

色材(a)、分散剤(b)、光重合開始剤(c)、アルカリ可溶性樹脂(d)及び溶剤(e)を含む感光性樹脂組成物であって、分散剤(b)が、親溶媒基及び吸着基を有するポリウレタン分散剤(b−1)を含み、該ポリウレタン分散剤(b−1)が下記式(i)で表される部分構造を含み、光重合開始剤(c)が、オキシムエステル光重合開始剤(c−1)を含む感光性樹脂組成物。[式(i)中、Raは置換基を有していてもよい、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した炭素数7〜20の基を表し、*は結合手を表す。]

請求項2

前記ポリウレタン分散剤(b−1)が、前記親溶媒基を含む親溶媒基含有部分構造と、前記吸着基を含む吸着基含有部分構造とを含み、該親溶媒基含有部分構造と該吸着基含有部分構造とが、前記式(i)で表される部分構造で連結されている請求項1に記載の感光性樹脂組成物。

請求項3

前記ポリウレタン分散剤(b−1)が主鎖を有し、該主鎖が前記式(i)で表される部分構造を含む請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。

請求項4

前記親溶媒基が、ポリエーテル鎖及びポリエステル鎖の少なくとも一方を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

請求項5

前記吸着基が、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基、及び窒素原子含有複素環基からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

請求項6

前記吸着基含有部分構造が、下記式(1)で表される部分構造を有する請求項2〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。[式(1)中、R1は、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表し、R2及びR3はそれぞれ独立に、置換基を有していてもい、アルキレン基、アリーレンアルキレン基、又はアリーレン基を表す。*は結合手を表す。]

請求項7

前記吸着基含有部分構造が、下記式(2−1)〜(2−3)で表される少なくとも1種の部分構造を有する請求項2〜6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。[式(2−1)中、Rα及びRβはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表す。Rγ、Rδ及びRεはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。ただし、Rγが置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基である場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合エーテル結合ウレタン結合ウレア結合アミド結合イミド結合チオウレタン結合チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。またRγは、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する少なくともいずれか1つのN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。*は結合手を表す。][式(2−2)中、Rα及びRβはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表す。Rγ及びRηはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。ただし、Rγ及びRηがそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基である場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合、エーテル結合、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミド結合、チオウレタン結合、チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。またRγ及びRηは、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する少なくともいずれか1つのN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。*は結合手を表す。][式(2−3)中、Rα及びRβはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表す。Rγ’及びRδはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。ただし、Rγ’が置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基である場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合、エーテル結合、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミド結合、チオウレタン結合、チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。またRγ’は、−NH−(C=O)−基を介して、隣接するN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。Rε’は直接結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。Rζ水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。ただし、Rζがアルキル基又はアリール基の場合、その水素原子の少なくとも1つが、3級アミノ基又は窒素原子含有複素環基で置換されていてもよい。*は結合手を表す。]

請求項8

オキシムエステル光重合開始剤(c−1)が、置換されていてもよいカルバゾール基を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

請求項9

アルカリ可溶性樹脂(d)が、カルボキシル基及びエチレン性不飽和基の少なくとも一方を有するアルカリ可溶性樹脂(d−1)を含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

請求項10

アルカリ可溶性樹脂(d−1)が、エポキシメタアクリレート樹脂である請求項9に記載の感光性樹脂組成物。

請求項11

前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂が、下記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(D1−1)及びエポキシ(メタ)アクリレート樹脂(D1−2)の少なくとも一方である請求項10に記載の感光性樹脂組成物。(1)エポキシ樹脂に、α,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルを付加させ、さらに、多塩基酸及びその無水物の少なくとも一方を反応させることによって得られたエポキシ(メタ)アクリレート樹脂(D1−1)(2)エポキシ樹脂に、α,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルを付加させ、さらに、多価アルコールと、多塩基酸及びその無水物の少なくとも一方と反応させることによって得られたエポキシ(メタ)アクリレート樹脂(D1−2)

請求項12

色材(a)の平均一次粒径が20〜100nmである請求項1〜11のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

請求項13

色材(a)がカーボンブラックを含む請求項1〜12のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

請求項14

前記カーボンブラックを、全固形分に対し40質量%以上含有する請求項13に記載の感光性樹脂組成物。

請求項15

請求項1〜14のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物

請求項16

請求項15の硬化物を含むブラックマトリックス

請求項17

請求項16に記載のブラックマトリックスを備える画像表示装置

技術分野

0001

本発明は、感光性樹脂組成物硬化物ブラックマトリックス及び画像表示装置に関する。詳しくは、分散性現像性耐熱性に優れ、高精細細線を形成することができる感光性樹脂組成物に関する。本発明の感光性樹脂組成物は、特に、高遮光性でありながら、高精細な細線を形成できるブラックマトリックス(Black Matrix。以下「BM」と略称することがある。)用の感光性樹脂組成物に適している。本発明はまた、この感光性樹脂組成物の硬化物と、その用途に関する。

背景技術

0002

カラーフィルターは、通常、ガラス又はプラスチック等の透明基板の表面に、黒色のブラックマトリックスを形成し、続いて、赤、緑又は青等の3種以上の異なる色の画素を順次、ストライプ状又はモザイク状等のパターンで形成したものである。パターンサイズはカラーフィルターの用途及びそれぞれの色により異なるが通常5〜700μm程度である。

0003

カラーフィルターの代表的な製造方法として、現在、顔料分散法が知られている。顔料分散法によりカラーフィルターを製造する場合、まず黒色顔料を含有する感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布した後に乾燥させ、さらに画像露光現像した後、200℃以上の高温処理により硬化させることでBMを形成する。これを赤、緑又は青等の各色ごとに繰り返すことでカラーフィルターを形成する。

0004

BMは、赤、緑又は青等の画素の間に格子状、ストライプ状又はモザイク状に配置するのが一般的であり、各画素間の混色抑制によるコントラスト向上又は光漏れを防止する役目を持っている。このため、BMには高い遮光性が要求される。

0005

また、BM形成後に形成する赤、緑又は青等の画素のエッジ部は、このBMと重なるため、BMの膜厚の影響を受けて、重なり部分段差が形成される。この重なり部分では、画素の平坦性が損なわれ、液晶セルギャップ不均一化又は液晶配向乱れが発生して、表示能力の低下を引き起こす。

0006

そのため、近年は特にBMの膜厚を薄膜化することが求められており、薄膜化した際でも十分な遮光性を発現するために、感光性樹脂組成物中における顔料含有割合はより高くなる方向にある。

0007

一方で、省エネルギー化及びモバイルバッテリー長寿命化のため、バックライトの出力が低くなる方向にあり、そのような条件下にあっても高輝度画像表示できるよう、遮光部であるBMの細線化が進められている。

0008

また、近年では、液晶ディスプレイ市場においてタブレットなどの小型化が主流となり、大型のテレビにおいては高解像度の要求が高くなってきており、これらの理由からも、BMの高細線化の要望が高くなってきている。近年、BM細線の線幅は従来の10μm前後から、現在では6μm前後が求められるようになってきている。

0009

一般的には、顔料分散法に使用される感光性樹脂組成物を製造するには、まず、色材分散剤又は溶剤などを含む組成物を、ガラスビーズなどで分散させて分散液を調製する。その後、該分散液をアルカリ可溶性樹脂又は光重合開始剤などと撹拌混合して感光性樹脂組成物を調製する。

0010

カラーフィルター用の分散剤として、アクリル系、ウレタン系、ポリエチレンイミン系又はポリエステル系等、また、構造についてもランダム型、ブロック型又はグラフト型櫛形)など、さまざまなものが提案されている(例えば、特許文献1〜3)。

0011

これらの中でも、ウレタン系の分散剤は、ウレタン結合により末端水酸基、1,2級アミノ基又はチオール基を有する化合物を付加させることができるため、分散剤として、様々な形態のものが開発されている(例えば、特許文献4〜9)。

先行技術

0012

日本国特開2002−031713号公報
日本国特許第3509512号公報
日本国特許第3789965号公報
日本国特開昭57−162723号公報
日本国特表2002−503746号公報
日本国特表2003−506538号公報
日本国特表2005−538192号公報
日本国特表2010−511752号公報
日本国特表2011−514411号公報

発明が解決しようとする課題

0013

本発明者らが検討したところ、特許文献1〜3に記載されている分散剤では、顔料の種類などによっては分散できなかったり、分散後に増粘が生じたり、適切なもの又は条件を選ばなければ十分な分散効果が得られないという問題があった。また、これらの従来の分散剤では、高感度開始剤を用いても、現在要求されているさらなる高微細な細線を形成することはできなかった。

0014

また、特許文献4〜9に記載されている分散剤では、現在要求されている更なる高遮光度条件下、つまり顔料含有割合が高い条件下において、より細い細線を形成するには不十分であった。

0015

そこで本発明は、分散性に優れ、色材含有割合によらず高精細な細線を形成することができる感光性樹脂組成物と、この感光性樹脂組成物を用いた硬化物、ブラックマトリックス及び画像表示装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0016

本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、ある特定の構造を持ったポリウレタン分散剤を、高感度な光重合開始剤と組み合わせることにより、感光性樹脂組成物中における色材含有割合によらず、現在要求されている高微細な細線を形成することが可能になることを見出した。

0017

本発明は、このような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
1.色材(a)、分散剤(b)、光重合開始剤(c)、アルカリ可溶性樹脂(d)及び溶剤(e)を含む感光性樹脂組成物であって、
分散剤(b)が、親溶媒基及び吸着基を有するポリウレタン分散剤(b−1)を含み、
該ポリウレタン分散剤(b−1)が下記式(i)で表される部分構造を含み、
光重合開始剤(c)が、オキシムエステル光重合開始剤(c−1)を含む感光性樹脂組成物。

0018

0019

[式(i)中、Raは置換基を有していてもよい、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した炭素数7〜20の基を表し、*は結合手を表す。]
2.前記ポリウレタン分散剤(b−1)が、前記親溶媒基を含む親溶媒基含有部分構造と、前記吸着基を含む吸着基含有部分構造とを含み、
該親溶媒基含有部分構造と該吸着基含有部分構造とが、前記式(i)で表される部分構造で連結されている前項1に記載の感光性樹脂組成物。
3.前記ポリウレタン分散剤(b−1)が主鎖を有し、該主鎖が前記式(i)で表される部分構造を含む前項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
4.前記親溶媒基が、ポリエーテル鎖及びポリエステル鎖の少なくとも一方を含む前項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
5.前記吸着基が、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基、及び窒素原子含有複素環基からなる群から選ばれる少なくとも1種である前項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
6.前記吸着基含有部分構造が、下記式(1)で表される部分構造を有する前項2〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

0020

[式(1)中、R1は、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表し、R2及びR3はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキレン基、アリーレンアルキレン基、又はアリーレン基を表す。
*は結合手を表す。]
7.前記吸着基含有部分構造が、下記式(2−1)〜(2−3)で表される少なくとも1種の部分構造を有する前項2〜6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

0021

0022

[式(2−1)中、Rα及びRβはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表す。
Rγ、Rδ及びRεはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。ただし、Rγが置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基である場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合エーテル結合、ウレタン結合、ウレア結合アミド結合イミド結合チオウレタン結合チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。またRγは、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する少なくともいずれか1つのN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。
*は結合手を表す。]

0023

0024

[式(2−2)中、Rα及びRβはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表す。
Rγ及びRηはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。ただし、Rγ及びRηがそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基である場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合、エーテル結合、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミド結合、チオウレタン結合、チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。またRγ及びRηは、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する少なくともいずれか1つのN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。
*は結合手を表す。]

0025

0026

[式(2−3)中、Rα及びRβはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表す。
Rγ’及びRδはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。ただし、Rγ’が置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基である場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合、エーテル結合、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミド結合、チオウレタン結合、チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。またRγ’は、−NH−(C=O)−基を介して、隣接するN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。
Rε’は直接結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。
ζ水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表す。ただし、Rζが前記アルキル基又は前記アリール基の場合、その水素原子の少なくとも1つが、3級アミノ基又は窒素原子含有複素環基で置換されていてもよい。
*は結合手を表す。]
8.オキシムエステル光重合開始剤(c−1)が、置換されていてもよいカルバゾール基を有する前項1〜7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
9.アルカリ可溶性樹脂(d)が、カルボキシル基及びエチレン性不飽和基の少なくとも一方を有するアルカリ可溶性樹脂(d−1)を含有する前項1〜8のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
10.アルカリ可溶性樹脂(d−1)が、エポキシメタアクリレート樹脂である前項9に記載の感光性樹脂組成物。
11.前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂が、下記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(D1−1)及びエポキシ(メタ)アクリレート樹脂(D1−2)の少なくとも一方である前項10に記載の感光性樹脂組成物。
(1)エポキシ樹脂に、α,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルを付加させ、さらに、多塩基酸及びその無水物の少なくとも一方を反応させることによって得られたエポキシ(メタ)アクリレート樹脂(D1−1)
(2)エポキシ樹脂に、α,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルを付加させ、さらに、多価アルコールと、多塩基酸及びその無水物の少なくとも一方と反応させることによって得られたエポキシ(メタ)アクリレート樹脂(D1−2)
12.色材(a)の平均一次粒径が20〜100nmである前項1〜11のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
13.色材(a)がカーボンブラックを含む前項1〜12のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
14.前記カーボンブラックを、全固形分に対し40質量%以上含有する前項13に記載の感光性樹脂組成物。
15.前項1〜14のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物。
16.前項15の硬化物を含むブラックマトリックス。
17.前項16に記載のブラックマトリックスを備える画像表示装置。

発明の効果

0027

本発明によれば、分散性に優れ、感光性樹脂組成物中における色材含有割合によらず高精細な細線を形成することができる感光性樹脂組成物が提供される。本発明の感光性樹脂組成物は、特に、高遮光性でありながら、高精細な細線を形成できるブラックマトリックス用の感光性樹脂組成物として有用である。

図面の簡単な説明

0028

図1は、本発明のカラーフィルターを備えた有機EL素子の一例を示す断面概略図である。

0029

以下、本発明の実施の形態を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更して実施することができる。

0030

なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは「アクリル及び/又はメタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロイル」についても同様である。また、「酸(無水物)」、「(無水)…酸」とは、酸とその無水物の双方を含むことを意味する。

0031

また、本発明において「全固形分」とは、感光性樹脂組成物中又は後述するインク中に含まれる、溶剤以外の全成分を意味するものとする。

0032

また、本発明において、数平均分子量、及び、重量平均分子量とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によるポリスチレン換算の、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)をさす。

0033

また、本発明において、「アミン価」とは、特に断りのない限り、有効固形分換算のアミン価を表し、分散剤の固形分1gあたりの塩基量当量のKOHの重量で表される値である。なお、測定方法については後述する。一方、「酸価」とは、特に断りのない限り有効固形分換算の酸価を表し、中和滴定により算出される。

0034

また、本明細書において、結合手を「*」を用いて示す場合がある。

0035

また、本明細書において「ポリウレタン骨格」とは、ポリウレタンで構成される骨格だけでなく、ポリウレタンウレアで構成される骨格も含む概念である。同様に、「ポリウレタン分散剤」とは、ウレタン結合を2以上有する分散剤だけでなく、ウレア結合を2以上有する分散剤も、ウレタン結合及びウレア結合を有する分散剤をも含む概念である。

0036

〔感光性樹脂組成物〕
本発明の感光性樹脂組成物は、
色材(a)、
特定の分散剤(b)、
特定の光重合開始剤(c)、
アルカリ可溶性樹脂(d)及び
溶剤(e)
を含有する。

0037

本発明の感光性樹脂組成物は、好ましくは、更に光重合性モノマーを含有し、更に必要に応じて、チオール類分散助剤顔料誘導体)、密着向上剤塗布性向上剤、現像改良剤紫外線吸収剤酸化防止剤界面活性剤等、その他の配合成分を含むものであり、通常、各配合成分が、溶剤(e)に溶解又は分散した状態で使用される。

0038

本発明の特徴は、感光性樹脂組成物が、分散剤として、特定のポリウレタン分散剤(b−1)を含有すること、及び、光重合開始剤(c)としてオキシムエステル光重合開始剤(c−1)を含有することにある。

0039

[分散剤(b)]
本発明の感光性樹脂組成物は、分散剤(b)として、特定のポリウレタン分散剤(b−1)を含むことを特徴とする。

0040

[ポリウレタン分散剤(b−1)]
前記ポリウレタン分散剤(b−1)は、親溶媒基及び吸着基を有し、さらに下記式(i)で表される部分構造を含むものである。

0041

0042

上記式(i)中、Raは置換基を有していてもよい、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した炭素数7〜20の基を表し、*は結合手を表す。

0043

前記式(i)における置換基を有していてもよいアルキレン基の炭素数は1〜20の範囲内であれば特に限定されないが、2以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましく、また、15以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましく、7以下であることがさらに好ましい。前記下限値以上とすることで分散性を良好にすることができる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで高粘度化を防止することができる傾向がある。

0044

アルキレン基は鎖状であっても環状であってもよく、また、鎖状のアルキレン基と環状のアルキレン基が連結したものであってもよい。分散性の観点からは、少なくとも環状の部分を有するものであることが好ましい。

0045

アルキレン基の具体例としては、トリメチレン基テトラメチレン基ペンタメチレン基ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、シクロヘキシレン基シクロヘキシレンメチレン基及びシクロヘキシレンメチレンシクロヘキシレン基などが挙げられる。分散性を良好にするとの観点からは、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、シクロヘキシレン基、又はシクロヘキシレンメチレンシクロヘキシレン基が好ましく、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、シクロヘキシレン基、又はシクロヘキシレンメチレンシクロヘキシレン基がより好ましい。

0046

置換基を有していてもよいアルキレン基の具体例としては、以下のものが挙げられる。

0047

0048

前記式(i)における置換基を有していてもよいアリーレン基の炭素数は6〜20の範囲内であれば特に限定されないが、15以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましく、8以下であることがさらに好ましい。前記下限値以上とすることで分散性を良好にすることができる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで高粘度化を防止することができる傾向がある。

0049

アリーレン基の具体例としては、以下のものが挙げられる。

0050

0051

また、置換基を有するアリーレン基の具体例としては、以下のものが挙げられる。

0052

0053

この中でも分散性の観点からは、上記式(0−3)で表される基であることが好ましい。

0054

前記式(i)における、置換基を有していてもよいアルキレン基と、置換基を有していてもよいアリーレン基とを連結した基の炭素数は7〜20の範囲内であれば特に限定されないが、8以上であることがより好ましく、9以上であることがさらに好ましく、また、15以下であることが好ましく、14以下であることがより好ましく、13以下であることがさらに好ましい。前記下限値以上とすることで分散性を良好にすることができる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで高粘度化を防止することができる傾向がある。

0055

前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基が有する、アリーレン基の数は1以上であれば特に限定されないが、分散性の観点からは2以上であることが好ましく、3以下であることが好ましい。また、アルキレン基の数は1以上であれば特に限定されないが、分散性の観点からは3以下であることが好ましい。

0056

具体的には、例えば、置換基を有していてもよいアリーレン基を1つと置換基を有していてもよいアルキレン基の1つを連結した基、及び置換基を有していてもよいアリーレン基2つを置換基を有していてもよいアルキレン基1つを介して連結した基が挙げられる。

0057

前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基の具体例としては、以下のものが挙げられる。

0058

0059

この中でも分散性の観点からは上記式(0−5)で表される基であることが好ましい。

0060

これらのアルキレン基、アリーレン基、アルキレン基とアリーレン基とを連結した基が有していてもよい置換基としては特に限定されないが、例えば、アルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。
前記アルキル基の炭素数は特に限定されないが、1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましく、1〜5であることがさらに好ましい。アルキル基は直鎖状でも、分岐鎖状でも、環状でもよい。具体例としては、メチル基エチル基シクロヘキシル基等が挙げられる。
また、前記アリール基の炭素数は特に限定されないが、6〜20であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。具体例としては、フェニル基ナフチル基等が挙げられる。
また、前記アラルキル基の炭素数は特に限定されないが、7〜20であることが好ましく、7〜10であることがより好ましい。具体例としては、ベンジル基などが挙げられる。
これらの中でも取扱い易さ又は分散性の観点からはメチル基であることが好ましい。

0061

これらの中でも、分散性の観点から、Raが前記式(0−5)で表される基、前記式(0−3)で表される基、又は前記式(0−1)で表される基であることがさらに好ましい。

0062

また、ポリウレタン分散剤(b−1)は、後述の親溶媒基含有部分構造同士が、前記式(i)で表される部分構造で連結されていてもよい。同様に、後述の吸着基含有部分構造同士が、前記式(i)で表される部分構造で連結されていてもよい。また、後述の親溶媒基含有部分構造及び後述の吸着基含有部分構造が、前記式(i)で表される部分構造で連結されていてもよい。
このように、ポリウレタン分散剤(b−1)は、前記式(i)で表される部分構造を有することにより、親溶媒基含有部分構造及び吸着基含有部分構造を直線上に配置することができ、これら部分構造の可動域が広がることで溶媒への相溶性及び顔料への吸着性を高めることができる傾向があると考えられる。

0063

また、ポリウレタン分散剤(b−1)は、主鎖を有し、該主鎖が前記式(i)で表される部分構造を含むことが好ましい。このように、主鎖に含まれる部分構造として、前記式(i)で表される直線性の高い部分構造を採用することで、親溶媒基含有部分構造及び吸着基含有部分構造を直線上に配置することができ、これら部分構造の可動域が広がることで溶媒への相溶性及び顔料への吸着性を高めることができる傾向があると考えられる。

0064

なお、本明細書において、ポリウレタン分散剤(b−1)が有する主鎖とは、2つ以上のウレタン結合で連結された鎖であって、最も長い鎖を意味する。

0065

好ましい実施形態として、主鎖のポリウレタン骨格が、直鎖構造である形態が挙げられる。この場合、主鎖において、親溶媒基との結合部、吸着基及び吸着基との結合部以外が、直鎖構造となる。このようにポリウレタン骨格が直鎖である場合、親溶媒基の溶媒への相溶性、又は吸着基の顔料への吸着が良好となる傾向がある。特に、ポリウレタン骨格が直鎖であることにより、ウレタン結合の窒素原子による顔料吸着が促進され、分散性が良好となる傾向がある。

0066

また、ポリウレタン分散剤(b−1)における前記式(i)で表される部分構造の含有割合は特に限定されないが、分散性の観点から、5モル%以上であることが好ましく、10モル%以上であることがより好ましく、また、90モル%以下であることが好ましく、80モル%以下であることがより好ましい。

0067

同様に、分散性の観点から、ポリウレタン分散剤(b−1)における前記式(i)で表される部分構造の含有割合は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、また、90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましい。

0068

(吸着基)
ポリウレタン分散剤(b−1)が有する吸着基は特に限定されないが、分散性の観点から、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基、及び窒素原子含有複素環基からなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、「特定の吸着基」と略記する場合がある。)であることが好ましい。

0069

また、ポリウレタン分散剤(b−1)が主鎖を有する場合、分散性の観点から吸着基は、主鎖中の又は主鎖と結合した、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基、及び窒素原子含有複素環基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。

0070

ポリウレタン分散剤(b−1)は、前記吸着基を含む吸着基含有部分構造を含むことが好ましく、前述のとおり分散性の観点から、吸着基含有部分構造同士、又は吸着基含有部分構造と後述の親溶媒基含有部分構造とを前記式(i)で表される部分構造により連結したものであることが好ましい。

0071

(吸着基含有部分構造1)
吸着基含有部分構造の具体的な部分構造については特に限定されないが、下記式(1)で表される部分構造が好ましい。

0072

0073

式(1)中、R1は、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表し、R2及びR3はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキレン基、アリーレンアルキレン基、又はアリーレン基を表す。
*は結合手を表す。

0074

R1のアルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常1以上であり、好ましくは2以上、また、好ましくは20以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは6以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基ブチル基、ペンチル基ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びシクロオクチル基などが挙げられる。分散性の観点からはメチル基、エチル基、プロピル基、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基であることが好ましく、メチル基、エチル基又はシクロヘキシル基であることがより好ましく、メチル基又はシクロヘキシル基であることがさらに好ましい。

0075

R1のアリール基の炭素数は特に限定されないが、通常6以上であり、また、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。具体的には、例えば、フェニル基及びナフチル基などが挙げられ、分散性の観点からはフェニル基であることが好ましい。

0076

これらのアルキル基、アリール基が有していてもよい置換基としては特に限定されないが、ヒドロキシル基;カルボキシル基;メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基などのアルキル基;フェニル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基などが挙げられる。
前記アルキル基の炭素数は特に限定されないが、1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましく、1〜5であることがさらに好ましい。アルキル基は直鎖状でも、分岐鎖状でも、環状でもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
また、前記アリール基の炭素数は特に限定されないが、6〜20であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。具体例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
また、前記アラルキル基の炭素数は特に限定されないが、7〜20であることが好ましく、7〜10であることがより好ましい。具体例としては、ベンジル基などが挙げられる。
これらの中でも、顔料への吸着力の観点からはヒドロキシル基、メチル基又はエチル基が好ましい。

0077

また、上述したR1の中でも、分散性の観点からはR1がアルキル基であることが好ましい。

0078

また、R2及びR3におけるアルキレン基の炭素数は特に限定されないが、通常1以上であり、好ましくは2以上、また、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは7以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基プロピレン基ブチレン基、シクロペンチレンメチレン基、シクロヘキシレンメチレン基、シクロヘキシレンエチレン基及びシクロヘキシレンプロピレン基などが挙げられる。分散性の観点からはメチレン基、エチレン基、又はシクロヘキシレンメチレン基であることが好ましく、エチレン基であることがより好ましい。

0079

R2及びR3におけるアリーレンアルキレン基(アルキレン基とアリーレン基を連結した基)の炭素数は特に限定されないが、通常7以上であり、好ましくは8以上、また、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。具体的には、例えば、フェニレンメチレン基、フェニレンエチレン基及びフェニレンプロピレン基などが挙げられる。分散性の観点からはフェニレンメチレン基であることが好ましい。

0080

R2及びR3におけるアリーレン基の炭素数は特に限定されないが、通常6以上であり、また、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。具体的には、例えば、フェニレン基及びナフチレン基などが挙げられ、分散性の観点からはフェニレン基であることが好ましい。

0081

これらのアルキレン基、アリーレンアルキレン基及びアリーレン基が有していてもよい置換基としては特に限定されないが、例えば、ヒドロキシル基;カルボキシル基;メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基などのアルキル基;フェニル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基などが挙げられる。
前記アルキル基の炭素数は特に限定されないが、1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましく、1〜5であることがさらに好ましい。アルキル基は直鎖状でも、分岐鎖状でも、環状でもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
また、前記アリール基の炭素数は特に限定されないが、6〜20であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。具体例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
また、前記アラルキル基の炭素数は特に限定されないが、7〜20であることが好ましく、7〜10であることがより好ましい。具体例としては、ベンジル基などが挙げられる。
これらの中でも、分子間の立体障害を抑制する観点からはヒドロキシル基、メチル基又はエチル基が好ましい。

0082

R2及びR3は、同じものであっても異なるものであってもよいが、分散性の観点からは同じものであることが好ましい。これらの中でも、分散性の観点からはR2及びR3がそれぞれ独立に、アルキレン基であることが好ましい。

0083

前記式(1)で表される部分構造の具体例としては、以下のものが挙げられる。

0084

0085

なお、前記式(1)で表される部分構造においては、式(1)全体が3級アミノ基からなる吸着基となる。また、式(1)で表される部分構造と、他の吸着基含有部分構造又は親溶媒基含有部分構造とを、前記式(i)で表される部分構造で連結することで、式(1)で表される吸着基を、ポリウレタン分散剤(b−1)の主鎖中に配置することができる。この場合、前記式(1)の*は、主鎖のポリウレタン骨格におけるウレタン結合のカルボニル基との結合手を表す。

0086

また、他の例として、下記式(1’)で表される部分構造を有することが好ましい。

0087

0088

式(1’)中、R1〜R3及び*は前記式(1)中のそれと同義である。RAは置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表す。X−は1価のアニオンを表す。

0089

RAのアルキル基又はアリール基としては、R1として挙げたものを好ましく採用することができる。

0090

X−は1価のアニオンであれば特に限定されないが、分散性の観点から、X−が塩素アニオンなどのハロゲンアニオン、又はメチル硫酸アニオンであることが好ましく、ハロゲンアニオンであることがより好ましく、塩素アニオンであることがさらに好ましい。式(1’)の4級アンモニウム塩基は、式(1)の3級アミノ基を4級化することにより得ることができ、その場合、X−は4級化剤由来のアニオンである場合がある。

0091

なお、前記式(1’)で表される部分構造においては、式(1’)全体が4級アンモニウム塩基からなる吸着基となる。また、式(1’)で表される部分構造と、他の吸着基含有部分構造又は親溶媒基含有部分構造とを、前記式(i)で表される部分構造で連結することで、式(1’)で表される吸着基を、ポリウレタン分散剤(b−1)の主鎖中に配置することができる。

0092

また、他の具体例としては、以下に示す部分構造が挙げられる。以下の部分構造全体が窒素原子含有複素環基からなる吸着基となる。窒素原子含有複素環基からなる吸着基は、顔料とのイオン性結合、及びパッキング効果による疎水性結合を示すものであるため、3級アミノ基又は4級アンモニウム塩基と同様に作用して、良好な顔料吸着性を示すものと考えられる。

0093

また、該部分構造と、他の吸着基含有部分構造又は親溶媒基含有部分構造とを、前記式(i)で表される部分構造で連結することで、該部分構造で表される吸着基を、ポリウレタン分散剤(b−1)の主鎖中に配置することができる。

0094

0095

前記式中、*は結合手を表す。

0096

(吸着基含有部分構造2)
他の好ましい例としては、下記式(2−1)〜(2−3)で表される少なくとも1種の部分構造が好ましい。下記式(2−1)〜(2−3)で表される少なくとも1種の部分構造を有することにより、吸着部分の立体障害が緩和されることとなり、吸着部の空間自由度が上がることで効率的に顔料へ吸着が可能となる傾向がある。

0097

0098

式(2−1)中、Rα及びRβはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表す。
Rγ、Rδ及びRεはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。ただし、Rγが置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基の場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合、エーテル結合、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミド結合、チオウレタン結合、チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。またRγは、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する少なくともいずれか1つのN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。
*は結合手を表す。

0099

0100

式(2−2)中、Rα及びRβはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表す。
Rγ及びRηはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。ただし、Rγ及びRηがそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基の場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合、エーテル結合、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミド結合、チオウレタン結合、チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。またRγ及びRηは、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する少なくともいずれか1つのN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。
*は結合手を表す。

0101

0102

式(2−3)中、Rα及びRβはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表す。
Rγ’及びRδはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。ただし、Rγ’が置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基の場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合、エーテル結合、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミド結合、チオウレタン結合、チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。またRγ’は、−NH−(C=O)−基を介して、隣接するN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。
Rε’は直接結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。
Rζは水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。ただし、Rζがアルキル基又はアリール基の場合、その水素原子の少なくとも1つが、3級アミノ基又は窒素原子含有複素環基で置換されていてもよい。
*は結合手を表す。

0103

上記式(2−1)〜(2−3)において、Rα、Rβ及びRζのアルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常1以上であり、また、好ましくは20以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは2以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。

0104

具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びシクロオクチル基などが挙げられる。分散性の観点からはメチル基、エチル基、プロピル基、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基であることが好ましく、メチル基、又はエチル基であることがより好ましく、メチル基であることがさらに好ましい。

0105

Rα、Rβ及びRζのアリール基の炭素数は特に限定されないが、通常6以上であり、また、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。具体的には、例えば、フェニル基及びナフチル基などが挙げられ、分散性の観点からはフェニル基であることが好ましい。

0106

Rα及びRβは、同じものであっても異なるものであってもよいが、分散性の観点からは同じものであることが好ましい。

0107

これらのアルキル基及びアリール基が有していてもよい置換基としては特に限定されないが、例えば、ヒドロキシル基;カルボキシル基;メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基などのアルキル基;フェニル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基などが挙げられる。
前記アルキル基の炭素数は特に限定されないが、1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましく、1〜5であることがさらに好ましい。アルキル基は直鎖状でも、分岐鎖状でも、環状でもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
また、前記アリール基の炭素数は特に限定されないが、6〜20であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。具体例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
また、前記アラルキル基の炭素数は特に限定されないが、7〜20であることが好ましく、7〜10であることがより好ましい。具体例としては、ベンジル基などが挙げられる。
これらの中でも、分子間立体障害による顔料吸着を阻害しない観点からはヒドロキシル基、メチル基又はエチル基が好ましい。

0108

また、分散性の観点からはRα及びRβがそれぞれ独立に、アルキル基であることが好ましい。また、分散性の観点からはRζが水素原子又はアルキル基であることが好ましい。

0109

上記式(2−1)〜(2−3)において、Rγ、Rγ’、Rδ、Rε、Rε’及びRηの置換基を有していてもよいアルキレン基の炭素数は特に限定されないが、通常1以上であり、好ましくは2以上、また、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。

0110

アルキレン基は鎖状であっても環状であってもよく、また、鎖状のアルキレン基と環状のアルキレン基が連結したものであってもよい。分散性との観点からは、鎖状のアルキレン基であることが好ましい。

0111

具体的には、例えば、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、シクロペンチレンメチレン基、シクロヘキシレンメチレン基、シクロヘキシレンジメチレン基及びシクロヘキシレントリメチレン基などが挙げられる。分散性の観点からはメチレン基、ジメチレン基、又はトリメチレン基であることが好ましく、ジメチレン基又はトリメチレン基であることがより好ましい。

0112

Rγ、Rγ’、Rδ、Rε、Rε’及びRηが置換基を有していてもよいアルキレン基の場合における前記式(2−1)〜(2−3)の具体的構造としては、例えば、以下の構造が挙げられる。

0113

0114

上記式(2−1)〜(2−3)において、Rγ、Rγ’、Rδ、Rε、Rε’及びRηの、置換基を有していてもよいアルキレン基と、置換基を有していてもよいアリーレン基とを連結した基の炭素数は特に限定されないが、通常6以上であり、好ましくは7以上、また、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。また、アルキレン基の数は1以上であれば特に限定されないが、分散性の観点からは3以下であることが好ましい。

0115

具体的には、例えば、置換基を有していてもよいアリーレン基の一つと置換基を有していてもよいアルキレン基の一つとを連結した基、置換基を有していてもよいアリーレン基の2つを置換基を有していてもよいアルキレン基の一つを介して連結した基、置換基を有していてもよいアルキレン基の2つを置換基を有していてもよいアリーレン基の一つを介して連結した基、及び置換基を有していてもよいアルキレン基と置換基を有していてもよいアリーレン基とを交互に連結した基が挙げられる。

0116

前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基の具体例としては、以下のものが挙げられる。

0117

0118

この中でも分散性の観点からは上記式(b3)で表される基であることが好ましい。

0119

Rγ、Rγ’、Rδ、Rε、Rε’及びRηの少なくともいずれか1つが、前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基の場合における前記式(2−1)〜(2−3)の具体的構造としては、例えば、以下の構造が挙げられる。

0120

0121

これらの中では、(2−1−b)、(2−2−b)、(2−3−b)などのように、Rγ又はRγ’が、置換基を有していてもよいアルキレン基と、置換基を有していてもよいアリーレン基とを連結した基であるものが、分散性の点で好ましい。この場合、Rδ、Rε、Rε’、及びRηはアルキレン基であることが分散性の点で好ましい。

0122

上記式(2−1)〜(2−3)において、Rγ、Rγ’、Rδ、Rε、Rε’及びRηの置換基を有していてもよいアリーレン基の炭素数は特に限定されないが、通常6以上であり、また、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。具体的には、フェニレン基、ナフチレン基などが挙げられ、分散性の観点からはフェニレン基であることが好ましい。

0123

Rγ、Rγ’、Rδ、Rε、Rε’及びRηの少なくともいずれかがアリーレン基の場合における前記式(2−1)〜(2−3)の具体的構造としては、例えば、以下の構造が挙げられる。

0124

0125

これらの中では、(2−1−c)、(2−2−c)又は(2−3−c)などのように、Rγ又はRγ’がアリーレン基であるものが、分散性の点で好ましい。

0126

前記式(2−1)〜(2−3)における、Rγ、Rγ’、Rδ、Rε、Rε’及びRηのアルキレン基、アリーレン基、アルキレン基とアリーレン基とを連結した基が有していてもよい置換基としては特に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基などのアルキル基;フェニル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基などが挙げられる。
前記アルキル基の炭素数は特に限定されないが、1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましく、1〜5であることがさらに好ましい。アルキル基は直鎖状でも、分岐鎖状でも、環状でもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
また、前記アリール基の炭素数は特に限定されないが、6〜20であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。具体例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
また、前記アラルキル基の炭素数は特に限定されないが、7〜20であることが好ましく、7〜10であることがより好ましい。具体例としては、ベンジル基などが挙げられる。
これらの中でも、取扱い易さ及び分散性の観点からはメチル基であることが好ましい。

0127

前述のとおり、Rγ、Rγ’及びRηがそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基の場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合、エーテル結合、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミド結合、チオウレタン結合、チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。これらの中でも好ましい結合としては分散性の観点から、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部がウレタン結合又はエステル結合で置換されたものが挙げられる。

0128

このような場合における前記式(2−1)〜(2−3)の具体的構造としては、例えば、以下の構造が挙げられる。

0129

0130

特に、分散性の観点から、前記式(2−1)のRγが前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基であり、かつ、そのアルキレン基を構成するメチレン基の一部がウレタン結合で置換された上記式(2−1−d’)のようなものであることが好ましい。

0131

また、分散性の観点から、前記式(2−2)のRγ及びRηがアルキレン基であり、かつ、少なくともいずれか一方のアルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部がエステル結合で置換された上記式(2−2−d)又は(2−2−d’)のようなものであることが好ましい。

0132

また、分散性の観点から、前記式(2−3)のRγ’、Rδ及びRε’がいずれも無置換のアルキレン基である前記式(2−3−a)のようなものであることが好ましい。また、前記式(2−3)のRγ’がアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基であり、そのアルキレン基を構成するメチレン基の一部が、ウレタン結合、チオウレタン結合、エステル結合又はチオエーテル結合で置換された上記式(2−3−d)又は(2−3−d’)のようなものも好ましく用いられる。

0133

また前述のとおり、Rγは、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する少なくともいずれか1つのN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。

0134

特に、分散性の観点から、前記式(2−1)のRγが、Rδ及びRεと結合したN原子と共に、−NH−(C=O)−基を介してウレア結合していることが好ましい。このような場合の前記式(2−1)及び(2−2)の具体的構造としては、例えば、以下の構造が挙げられる。

0135

0136

また前述のとおり、Rγ’は、−NH−(C=O)−基を介して、隣接するN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。このような場合の前記式(2−3)の具体的構造としては、例えば、以下の構造が挙げられる。

0137

0138

同様に、Rηは、−NH−(C=O)−基を介して、隣接するN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。このような場合の前記式(2−2)の具体的構造としては、例えば、以下の構造が挙げられる。

0139

0140

また、Rζがアルキル基又はアリール基の場合、その水素原子の少なくとも1つが、3級アミノ基又は窒素原子含有複素環基で置換されていてもよい。このような場合の前記式(2−3)の具体的構造としては、例えば、以下の構造が挙げられる。

0141

0142

以上で述べた前記式(2−1)〜(2−3)の中でも、分散性の観点からは、以下が好ましい。

0143

前記式(2−1)においては、Rγは、前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基であることが好ましく、この場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、ウレタン結合で置換されていることが好ましく、また、−NH−(C=O)−基を介して、隣接するN原子と共にウレア結合していることが好ましい。また、この場合、Rδ、Rεは、アルキレン基であることが好ましい。このような具体例としては、以下に示す前記式(2−1−e)が挙げられる。

0144

0145

また、前記式(2−1)においては、Rγは、アルキレン基であることが好ましく、この場合は、アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合で置換されていることが好ましい。また、この場合、Rδ、Rεは、アルキレン基であることが好ましい。このような具体例としては、以下に示す前記式(2−1−d)が挙げられる。

0146

0147

また、前記式(2−2)においては、Rγは、前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基であることが好ましく、この場合は、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、ウレタン結合で置換されていることが好ましく、また、−NH−(C=O)−基を介して、隣接するN原子と共にウレア結合していることが好ましい。また、この場合、Rηは、アルキレン基が好ましい。このような具体例としては、以下に示す前記式(2−2−e)が挙げられる。

0148

0149

また、前記式(2−2)においては、Rγは、アルキレン基であることが好ましく、この場合は、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合で置換されていることが好ましい。また、この場合、Rηは、アルキレン基であることが好ましい。このような具体例は、以下に示す前記式(2−2−d)が挙げられる。

0150

0151

また、前記式(2−2)においては、Rγは、アルキレン基であることが好ましい。またこの場合、Rηは、アルキレン基であることが好ましく、前記アルキレン基を構成するメチレン基の一部が、少なくともエステル結合で置換されていることが好ましい。このような具体例は、以下に示す前記式(2−2−d’)が挙げられる。

0152

0153

また、前記式(2−3)においては、Rγ’及びRδはアルキレン基であることが好ましく、Rε’は直接結合又はアルキレン基であることが好ましく、この場合はRζは水素原子であることが好ましい。このような具体例としては、以下に示す前記式(2−3−a)が挙げられる。

0154

0155

また、前記式(2−3)においては、Rγ’は、前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基であることが好ましく、この場合は、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、ウレタン結合及び/又はチオウレタン結合で置換されていることが好ましい。又、この場合、Rδは、アルキレン基であることが好ましく、Rε’は直接結合であることが好ましい。また、Rζは水素原子であることが好ましい。このような具体例としては、以下に示す前記式(2−3−d)が挙げられる。

0156

0157

また、前記式(2−3)においては、Rγ‘は、アルキレン基であることが好ましくこの場合は、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合、及びチオエーテル結合で置換されていることが好ましい。また、この場合、Rδは、アルキレン基であることが好ましく、Rε’は直接結合であることが好ましい。また、Rζは水素原子であることが好ましい。このような具体例としては、以下に示す前記式(2−3−d’)が挙げられる。

0158

0159

なお、前記式(2−1)中のRα、Rβ、N及びRγが3級アミノ基からなる吸着基となる。同様に、前記式(2−2)中のRα、Rβ、N及びRγが3級アミノ基からなる吸着基となる。また、前記式(2−3)中のRα、Rβ、N及びRγ’が3級アミノ基からなる吸着基となる。これらの場合、式中の*はポリウレタン骨格におけるウレタン結合又はウレア結合のカルボニル基との結合手を表す。

0160

また、前記式(2−1)〜(2−3)で表される部分構造と、他の吸着基含有部分構造又は親溶媒基含有部分構造とを、前記式(i)で表される部分構造で連結することで、式(2−1)〜(2−3)に含まれる吸着基を、ポリウレタン分散剤(b−1)の主鎖と結合したものとすることができる。

0161

また、他の好ましい例としては、下記式(2−1’)〜(2−3’)で表される部分構造が好ましい。

0162

0163

式(2−1’)中、Rα〜Rε及び*は式(2−1)中のそれと同義である。RA及びX−は式(1’)中のそれと同義である。

0164

0165

式(2−2’)中、Rα〜Rη及び*は式(2−2)中のそれと同義である。RA及びX−は式(1’)中のそれと同義である。

0166

0167

式(2−3’)中、Rα〜Rζ及び*は式(2−3)中のそれと同義である。RA及びX−は式(1’)中のそれと同義である。

0168

また、他の具体例として、以下に示す部分構造が挙げられる。以下の部分構造中、窒素原子含有複素環基が吸着基となる。

0169

0170

前記式中、*は結合手を表す。

0171

特定の吸着基は、主鎖のポリウレタン骨格中に存在するよりも、主鎖のポリウレタン骨格に対して側鎖として存在するペンダント型であることが好ましい。特に、吸着基における窒素原子が、主鎖のポリウレタン骨格上の最も近接した原子から少なくとも1個の原子で隔てられて結合していることが好ましい。つまり、主鎖と結合した吸着基であることが好ましい。

0172

特に、特定の吸着基中の窒素原子は、主鎖のポリウレタン骨格上の最も近接した原子から少なくとも2個の原子で隔てられていることがより好ましく、特定の吸着基の窒素原子は、主鎖のポリウレタン骨格上の最も近接した原子から少なくとも3個の原子で隔てられていることが特に好ましい。

0173

吸着基における窒素原子は、主鎖のポリウレタン骨格上の最も近接した原子から20個以下の原子で隔てられていることが好ましく、10個以下の原子で隔てられていることがより好ましい。以下、この主鎖のポリウレタン骨格上の最も近接した原子と特定の吸着基の窒素原子との間の原子数を「介在原子数」と称す場合がある。

0174

例えば、前記式(2−3−a)の部分構造を有する場合、吸着基中の窒素原子は、下記のように、ポリウレタン骨格中のメチン基炭素原子から1個の炭素原子で隔てられたものとなる。

0175

0176

(吸着基含有部分構造の含有割合)
ポリウレタン分散剤(b−1)は、例えば、上述の吸着基含有部分構造を有するものとすることができることができ、上述の吸着基含有部分構造を1種類有するものとすることもでき、また、2種類以上を有するものとすることもできる。

0177

例えば、吸着基の全てを3級アミノ基含有部分構造とすることもでき、同様に、吸着基の全てを4級アンモニウム塩基含有部分構造とすることもでき、吸着基の全てを、窒素原子を有する複素環基含有部分構造とすることもできる。

0178

分散性及び相溶性の観点からは、吸着基の全てが3級アミノ基であることが好ましい。この場合、2種類以上の3級アミノ基を有するものとすることもできるが、分散性の観点からは1種類の3級アミノ基を有することが好ましく、前記式(1)及び(2−1)〜(2−3)から選ばれるいずれか1種類の3級アミノ基含有部分構造を有することがより好ましく、式(2−1)で表される3級アミノ基含有部分構造を有することがさらに好ましい。

0179

一方で、アルカリ現像液に対する現像溶解性の観点からは吸着基の全てが4級アンモニウム塩基であることが好ましい。ただし、4級アンモニウム塩基は4級化剤により3級アミノ基を4級アンモニウム塩基化して作ることができるが、すべての3級アミノ基を4級アンモニウム塩基化すると4級化剤に由来する不純物が多く生成される傾向があることから、不純物の生成を抑制する観点から、3級アミノ基を一部残存させて、3級アミノ基と4級アンモニウム塩基とが併存するものとすることが多い。

0180

従って、吸着基として3級アミノ基と4級アンモニウム塩基の両方を有することが好ましく、製造の効率化の観点から、前記式(1)と(1’)との組み合わせ、前記式(2−1)と(2−1’)との組み合わせ、前記式(2−2)と(2−2’)との組み合わせ、及び前記式(2−3)と(2−3’)との組み合わせから選ばれるいずれか1つの組み合わせであることがより好ましく、前記式(2−1)と(2−1’)との組み合わせであることがさらに好ましい。

0181

3級アミノ基と4級アンモニウム塩基の両方を有する場合、その含有割合は特に限定されないが、分散性の観点から、3級アミノ基含有部分構造に対する4級アンモニウム塩基含有部分構造の含有割合が、1モル%以上であることが好ましく、5モル%以上であることがより好ましく、10モル%以上であることがさらに好ましく、また、99モル%以下であることが好ましく、95モル%以下であることがより好ましく、80モル%以下であることがさらに好ましく、60モル%以下であることがよりさらに好ましく、40モル%以下であることが特に好ましく、30モル%以下であることが最も好ましい。

0182

同様に、分散性の観点から、ポリウレタン分散剤(b−1)における吸着基含有部分構造の含有割合は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることがさらに好ましく、また、90質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることがさらに好ましく、30質量%以下であることが特に好ましい。

0183

また、特定の吸着基の含有割合は、100gのポリウレタン分散剤(b−1)に対して0.001モル以上が好ましく、0.01モル以上がより好ましく、0.05モル以上がさらに好ましく、また、0.8モル以下が好ましく、0.4モル以下がより好ましく、0.2モル以下がさらに好ましい。以下、この100gのポリウレタン分散剤(b−1)に対する特定の吸着基の割合を、特定の吸着基含有量として、「モル/100g」の単位で示す。

0184

(親溶媒基)
ポリウレタン分散剤(b−1)は、親溶媒基を含む。ポリウレタン分散剤(b−1)が有する親溶媒基の種類は、溶媒との相溶性を示すものであれば特に限定されない。親溶媒基は、分散性の観点から、ポリエーテル鎖及びポリエステル鎖の少なくとも一方を含むことが好ましい。また、ポリウレタン分散剤(b−1)が主鎖を有する場合、分散性の観点から親しい溶媒基は、ポリエーテル鎖及びポリエステル鎖の少なくとも一方を含み、かつ、主鎖と結合したものであることが好ましい。

0185

ポリウレタン分散剤(b−1)は、前記親溶媒基を含む親溶媒基含有部分構造を含むことが好ましく、前述のとおり分散性の観点から、親溶媒基含有部分構造同士、又は前記吸着基含有部分構造と親溶媒基含有部分構造とを前記式(i)で表される部分構造により連結したものであることが好ましい。

0186

親溶媒基含有部分構造の具体的な部分構造については特に限定されないが、下記式(3−1)〜(3−3)で表される部分構造が好ましい。式(3−1)〜(3−3)中のRθとO原子が親溶媒基であり、それ以外が親溶媒基との結合部である。

0187

0188

式(3−1)中、Rθはポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖を表す。
Rγ、Rδ及びRεはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。ただし、Rγが置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基の場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合、エーテル結合、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミド結合、チオウレタン結合、チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。またRγは、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する1つのN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。
またRγは、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する1つのO原子と共にウレタン結合していてもよく、また、カルボニル基を介してエステル結合していてもよい。
*は結合手を表す。

0189

0190

式(3−2)中、Rθはポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖を表す。
Rγ及びRηはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。ただし、Rγ及びRηがそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基の場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合、エーテル結合、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミド結合、チオウレタン結合、チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。またRγ及びRηは、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する1つのN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。
またRγは、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する1つのO原子と共にウレタン結合していてもよく、また、カルボニル基を介してエステル結合していてもよい。
*は結合手を表す。

0191

0192

式(3−3)中、Rθはポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖を表す。
Rγ’及びRδはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。ただし、Rγ’が置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基の場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合、エーテル結合、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミド結合、チオウレタン結合、チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。
またRγ’は、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する1つのO原子と共にウレタン結合していてもよく、また、カルボニル基を介してエステル結合していてもよい。
Rε’は、直接結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基を表す。
Rζ’は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。ただし、Rζ’が置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基の場合、その水素原子の少なくとも1つが、Rθ−O−Rγ’−で置換されていてもよい。
*は結合手を表す。

0193

Rγ、Rγ’、Rδ、Rε、Rε’、及びRηにおける置換基を有していてもよいアルキレン基の炭素数は特に限定されないが、通常1以上であり、好ましくは2以上、また、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは7以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。具体的には、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、シクロペンチレンメチレン基、シクロヘキシレンメチレン基、シクロヘキシレンジメチレン基、シクロヘキシレントリメチレン基などが挙げられ、分散性の観点からはジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、又はヘキサメチレン基であることが好ましく、トリメチレン基、テトラメチレン基、又はペンタメチレン基であることがより好ましい。

0194

上記式(3−1)〜(3−3)において、Rγ、Rγ’、Rδ、Rε、Rε’及びRηの、前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基の炭素数は特に限定されないが、通常6以上であり、好ましくは7以上、また、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。また、有するアルキレン基の数は1以上であれば特に限定されないが、分散性の観点からは3以下であることが好ましい。

0195

具体的には、例えば、置換基を有していてもよいアリーレン基の一つと置換基を有していてもよいアルキレン基の一つとを連結した基、置換基を有していてもよいアリーレン基の2つを置換基を有していてもよいアルキレン基の一つを介して連結した基、及び置換基を有していてもよいアルキレン基の2つを置換基を有していてもよいアリーレン基の一つを介して連結した基が挙げられる。前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基の具体例としては、前記式(b1)〜(b5)で表される基が挙げられる。

0196

Rγ、Rγ’、Rδ、Rε、Rε’、及びRηにおける置換基を有していてもよいアリーレン基の炭素数は特に限定されないが、通常6以上であり、また、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。具体的には、フェニレン基、ナフチレン基などが挙げられ、分散性の観点からはフェニレン基であることが好ましい。

0197

これらの中でも、分散性の観点からはRγ、Rγ’がアルキレン基、アリーレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基であることが好ましくRδ、Rε、Rε’、及びRηがアルキレン基であることが好ましい。

0198

前記式(3−1)〜(3−3)における、Rγ、Rγ’、Rδ、Rε、Rε’及びRηの置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基、前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基が有していてもよい置換基としては特に限定されないが、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基などのアルキル基;フェニル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基などが挙げられる。
前記アルキル基の炭素数は特に限定されないが、1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましく、1〜5であることがさらに好ましい。アルキル基は直鎖状でも、分岐鎖状でも、環状でもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
また、前記アリール基の炭素数は特に限定されないが、6〜20であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。具体例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
また、前記アラルキル基の炭素数は特に限定されないが、7〜20であることが好ましく、7〜10であることがより好ましい。具体例としては、ベンジル基などが挙げられる。
これらの中でも、取扱い易さ及び分散性の観点からはアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。

0199

前述のとおり、Rγ、Rγ’及びRηがそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基の場合、前記アルキレン基を構成するメチレン基の少なくとも一部が、エステル結合、エーテル結合、ウレタン結合、ウレア結合、アミド結合、イミド結合、チオウレタン結合、チオエーテル結合、及びチオエステル結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合で置換されていてもよい。

0200

これらの中でも好ましい結合としては、分散性の観点から、Rγにおいてはウレタン結合又はエステル結合が挙げられ、Rγ’においてはチオウレタン結合、ウレタン結合又はエステル結合が挙げられる。また、Rηにおいては置換されないことが好ましい。特に、分散性の観点から、前記式(3−1)、(3−2)のRγがアルキレン基、又は前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基であり、かつ、そのアルキレン基を構成するメチレン基の一部がウレタン結合、又はエステル結合で置換されたものが好ましい。その具体例としては以下のものが挙げられる。

0201

0202

また、前記式(3−3)においてはRγ’が前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基であり、かつ、そのアルキレン基を構成するメチレン基の一部がウレタン結合及び/又はチオウレタン結合で置換されたものが挙げられる。その具体例としては以下のものが挙げられる。

0203

0204

また前述のとおり、Rγ及びRηは、それぞれ独立に、−NH−(C=O)−基を介して、隣接するN原子と共にウレア結合していてもよく、また、カルボニル基を介してアミド結合していてもよい。

0205

これらの中でも好ましい結合としては、分散性の観点から、Rγにおいて、−NH−(C=O)−基を介して、隣接するN原子と共にウレア結合することが好ましく、また、Rηにおいては隣接するN原子と、上記結合を介さないほうが好ましい。

0206

またRγ、及びRγ’は、それぞれ独立に、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する1つのO原子と共にウレタン結合していてもよく、また、カルボニル基を介してエステル結合していてもよい。

0207

特に、分散性の観点から、前記式(3−1)、(3−2)のRγがアルキレン基、又はアリーレン基であり、かつ、−NH−(C=O)−基を介して、隣接するN原子と共にウレア結合することが好ましい。また、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する1つのO原子と共にウレタン結合することが好ましく、また、カルボニル基を介してエステル結合することが好ましい。その具体例としては以下のものが挙げられる。

0208

0209

また、前記式(3−3)においては、Rγ’が前記アルキレン基と前記アリーレン基とを連結した基であり、そのアルキレン基を構成するメチレン基の一部がチオウレタン結合で置換され、また、−NH−(C=O)−基を介して、隣接する1つのO原子と共にウレタン結合するものが挙げられる。その具体例は以下に挙げられる。

0210

0211

Rζ’は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。ただし、Rζ’がアルキル基又はアリール基の場合、その水素原子の少なくとも1つが、Rθ−O−Rγ’−で置換されていてもよい。

0212

Rζ’におけるアルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常1以上であり、好ましくは2以上、また、好ましくは20以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは6以下である。前記範囲内であると分散性良好となる傾向がある。

0213

具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びシクロオクチル基などが挙げられる。分散性の観点からはメチル基、エチル基、プロピル基、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基であることが好ましく、メチル基、エチル基又はシクロヘキシル基であることがより好ましく、メチル基又はシクロヘキシル基であることがさらに好ましい。

0214

Rζ’におけるアリール基の炭素数は特に限定されないが、通常6以上であり、また、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。具体的には、例えば、フェニル基及びナフチル基などが挙げられ、分散性の観点からはフェニル基であることが好ましい。

0215

これらのアルキル基、アリール基が有していてもよい置換基としては特に限定されないが、例えば、ヒドロキシル基;カルボキシル基;メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基などのアルキル基:フェニル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基などが挙げられる。
前記アルキル基の炭素数は特に限定されないが、1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましく、1〜5であることがさらに好ましい。アルキル基は直鎖状でも、分岐鎖状でも、環状でもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
また、前記アリール基の炭素数は特に限定されないが、6〜20であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。具体例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
また、前記アラルキル基の炭素数は特に限定されないが、7〜20であることが好ましく、7〜10であることがより好ましい。具体例としては、ベンジル基などが挙げられる。
これらの中でも、顔料への吸着阻害を抑制する観点からはヒドロキシル基、メチル基またはエチル基であることが好ましい。

0216

また、上述したRζ’の中でも、分散性の観点からはRζ’が水素原子であることが好ましい。

0217

Rθのポリエーテル鎖としては、例えば、下記式(3−4)で表されるものが挙げられる。また、ポリエステル鎖としては、例えば、下記式(3−5)又は(3−6)で表されるものが挙げられる。

0218

0219

上記式(3−4)中、Rbは置換基を有していてもよいアルキル基を表し、Rcは置換基を有していてもよいアルキレン基を表す。nは1〜100の整数を表す。*は隣接するO原子との結合手を表す。

0220

また、上記式(3−5)及び(3−6)中、Rb’は置換基を有していてもよいアルキル基を表し、Rc’は置換基を有していてもよいアルキレン基を表す。nは1〜100の整数を表す。*は隣接するO原子との結合手を表す。

0221

Rbのアルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常1以上であり、また、好ましくは50以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは6以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。

0222

具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びシクロオクチル基などが挙げられる。分散性の観点からはメチル基、エチル基、プロピル基、又はブチル基であることが好ましく、メチル基、又はエチル基であることがより好ましく、メチル基であることがさらに好ましい。

0223

アルキル基が有していてもよい置換基としては特に限定されないが、例えば、ヒドロキシル基;カルボキシル基;メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基などのアルキル基;フェニル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基などが挙げられる。
前記アルキル基の炭素数は特に限定されないが、1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましく、1〜5であることがさらに好ましい。アルキル基は直鎖状でも、分岐鎖状でも、環状でもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
また、前記アリール基の炭素数は特に限定されないが、6〜20であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。具体例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
また、前記アラルキル基の炭素数は特に限定されないが、7〜20であることが好ましく、7〜10であることがより好ましい。具体例としては、ベンジル基などが挙げられる。
これらの中でも、アルカリ現像性への寄与、または基板密着への寄与の観点からはヒドロキシル基、メチル基又はエチル基であることが好ましい。

0224

また、Rcにおけるアルキレン基の炭素数は特に限定されないが、通常1以上であり、好ましくは2以上、また、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは7以下である。前記範囲内であると分散性が良好となる傾向がある。

0225

具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、シクロペンチレンメチレン基、シクロヘキシレンメチレン基、シクロヘキシレンエチレン基及びシクロヘキシレンプロピレン基などが挙げられる。分散性の観点からはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、又はブチレン基であることが好ましく、エチレン基、プロピレン基、又はイソプロピレン基であることがより好ましい。

0226

アルキレン基が有していてもよい置換基としては特に限定されないが、例えば、ヒドロキシル基;カルボキシル基;メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基などのアルキル基;フェニル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基などが挙げられる。
前記アルキル基の炭素数は特に限定されないが、1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましく、1〜5であることがさらに好ましい。アルキル基は直鎖状でも、分岐鎖状でも、環状でもよい。具体例としては、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
また、前記アリール基の炭素数は特に限定されないが、6〜20であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。具体例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
また、前記アラルキル基の炭素数は特に限定されないが、7〜20であることが好ましく、7〜10であることがより好ましい。具体例としては、ベンジル基などが挙げられる。
これらの中でも、アルカリ現像性への寄与、または基板密着への寄与の観点からはヒドロキシル基、メチル基又はエチル基であることが好ましい。

0227

nは1〜100の整数であるが、分散性の観点から、好ましくは4以上、より好ましくは6以上、また、好ましくは60以下、より好ましくは40以下である。

0228

Rb’のアルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常1以上であり、好ましくは2以上、また、好ましくは50以下、より好ましくは40以下である。

0229

また、Rb’のアルキル基の炭素数は、感光性樹脂組成物に含まれる溶剤(e)の極性によって変えてもよい。溶剤(e)が極性溶媒の場合は、Rb’のアルキル基の炭素数は1以上で12以下が好ましい。一方、溶剤(e)が非極性溶媒の場合は、Rb’のアルキル基の炭素数は9以上で30以下が好ましい。前記範囲内であると分散性良好となる傾向がある。

0230

具体的には、溶剤(e)が極性溶媒の場合は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノナン−1−イル基デカン−1−イル基、ウンデカン−1−イル基、又はドデカン−1−イル基が好ましい。

0231

溶剤(e)が非極性溶媒の場合は、オクチル基、ノナン−1−イル基、デカン−1−イル基、ウンデカン−1−イル基、ドデカン−1−イル基、トリデカン−1−イル基、テトラデカン−1−イル基、ペンタデカン−1−イル基、イコサン−1−イル基又はトリアコンタン−1−イル基が好ましい。

0232

また、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートのような中極性溶媒では、デカン−1−イル基、ウンデカン−1−イル基、ドデカン−1−イル基、又はトリデカン−1−イル基が好ましい。

0233

アルキル基が有していてもよい置換基としては特に限定されないが、例えば、ヒドロキシル基;カルボキシル基;メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基などのアルキル基;フェニル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基などが挙げられる。アルカリ現像性への寄与、または基板密着への寄与の観点からはヒドロキシル基、メチル基又はエチル基であることが好ましい。

0234

また、Rc’におけるアルキレン基の炭素数は特に限定されないが、通常1以上であり、好ましくは2以上、また、好ましくは50以下、より好ましくは35以下、さらに好ましくは26以下である。

0235

また、Rc’のアルキレン基の炭素数は、感光性樹脂組成物に含まれる溶剤(e)の極性によって変えてもよい。溶剤(e)が極性溶媒の場合は、Rc’のアルキレン基の炭素数は1以上で8以下が好ましい。一方、溶剤(e)が非極性溶媒の場合は、Rc’のアルキレン基の炭素数は9以上で26以下が好ましい。前記範囲内であると分散性良好となる傾向がある。

0236

具体的には、溶剤(e)が極性溶媒の場合はメチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、又はオクチレン基(またはオクタメチレン基)が好ましい。

0237

溶剤(e)が非極性溶媒の場合は、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、イコサメチレン基、又はトリアコンタメチレン基が好ましい。溶媒の極性によって、これらを組み合わすことが好ましい。

0238

また、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートのような中極性溶媒では、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、又はヘキシレン基が好ましい。

0239

このように、Rθのポリエステル鎖としては前記式(3−5)又は(3−6)で表されるものが挙げられるが、合成の容易さの観点からは、前記式(3−5)で表されるものが好ましい。

0240

なお、ポリウレタン分散剤(b−1)が主鎖を有する場合、式(3−1)〜(3−3)が、主鎖と結合した親溶媒基であり、式中の*は主鎖のポリウレタン骨格におけるウレタン結合又はウレア結合のカルボニル基との結合手を表す。

0241

(親溶媒基の含有割合)
ポリウレタン分散剤(b−1)は、例えば、上述の親溶媒基含有部分構造を有するものとすることができ、上述の親溶媒基含有部分構造を1種類有するものとすることもでき、また、2種類以上を有するものとすることもできる。特に、ポリエーテル鎖を有する親溶媒基含有部分構造と、ポリエステル鎖を有する親溶媒基含有部分構造を共に有することが、分散効果がさらに大きくなるためより好ましい。

0242

ポリエーテル鎖を有する親溶媒基含有部分構造に対するポリエステル鎖を有する親溶媒基含有部分構造の質量比率は、1/99以上が好ましく、3/97以上がより好ましく、5/95以上がさらに好ましく、また、99/1以下が好ましく、97/3以下がより好ましく、95/5以下がさらに好ましい。

0243

分散性の観点からは、ポリウレタン分散剤(b−1)は、前記式(3−1)〜(3−3)から選ばれるいずれか1種類の部分構造を有することがより好ましく、式(3−1)で表される部分構造を有することがさらに好ましい。

0244

同様に、分散性の観点から、ポリウレタン分散剤(b−1)における親溶媒基含有部分構造の含有割合は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることがさらに好ましく、30質量%以上であることがよりさらに好ましく、40質量%以上であることが特に好ましく、50質量%以上であることが最も好ましく、また、90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましく、70質量%以下であることがさらに好ましい。

0245

ポリウレタン分散剤(b−1)は、親溶媒基及び吸着基以外に、その他の官能基を有するものであってもよい。その他の官能基としては、例えば、活性エネルギー線硬化性不飽和基などが挙げられる。具体的には、例えば、ビニル基アクリロイル基及びメタアクリロイル基などの不飽和基が挙げられる。

0246

このように、活性エネルギー線硬化性不飽和基を有することで、感光性組成物とした場合に感度が向上する傾向があると考えられるが、他方で分散時にこれら官能基が反応しゲル化する傾向があると考えられることから、経時安定性を考えた顔料分散の点では活性エネルギー線硬化性不飽和基を有さないことが好ましい。

0247

(効果を奏する理由)
<分散性向上効果
本発明で用いるポリウレタン分散剤(b−1)は、前記式(i)で表される部分構造を含むことを特徴とする。前記式(i)で表される部分構造を含むことで、親溶媒基又は吸着基、特に親溶媒基含有部分構造又は吸着基含有部分構造を直線上に配置することができ、溶媒への相溶性及び顔料全体への吸着性を高めることができるものと考えられる。また、ウレタン結合部位における窒素原子も顔料の吸着に寄与しており、吸着基との相乗効果によって、より一層、顔料吸着性が良好となっていると考えられる。

0248

特に、親溶媒基を、ポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖を含むものとした場合には、その部位で感光性樹脂組成物中の溶剤(e)に親和して溶媒中に広がり、顔料が分散時に凝集しようとする際に、立体障害部となり、顔料が凝集するのを防ぐ機能を発揮する傾向がある。

0249

また、ポリエーテル鎖とポリエステル鎖の極性を、溶媒極性又は感光性樹脂組成物中の後述のアルカリ可溶性樹脂(d)又は光重合性モノマーの極性に合うように構成すると、鎖部分が溶媒中に広がり易く立体障害作用が大きくなり、分散性が良好になる傾向がある。

0250

特に、ポリエーテル鎖を有する親溶媒基と、ポリエステル鎖を有する親溶媒基を両方有することが好ましい。これらを両方有することにより、親溶媒基の極性を溶媒の極性に合うように調整しやすく、親溶媒基がより溶媒中に広がり、立体障害作用がさらに大きくなり、より良好な分散状態が得られ、長時間経過後も分散状態を安定に保つことができるようになる傾向があると考えられる。

0251

さらに、吸着基は、主鎖のポリウレタン骨格から離れていることが好ましい。特定の吸着基が直鎖ポリウレタン骨格から離れていることにより、顔料吸着時の立体障害が少なくなり顔料吸着性がさらに向上する傾向があると考えられる。

0252

アルカリ現像処理耐性向上及び耐熱性向上による高微細細線の形成>
ポリウレタン分散剤(b−1)を含有する感光性樹脂組成物を用いることで、タブレット又は高精細ディスプレイなどに適用される高精細なカラーフィルターを製造することで、特にアルカル現像又は高温処理される工程においても微細な高細線を安定して形成することができる。

0253

微細な細線を安定して形成するには、この細線形状がアルカリ現像時に安定して形成され、かつ、その後の200℃以上の高温加熱処理による硬化工程でも熱変形が少なくこの形状が安定して保たれることが必要である。

0254

ポリウレタン分散剤(b−1)を含有する感光性樹脂組成物は、顔料と分散剤との吸着力が強いことに起因してアルカリ現像液への耐性が高くなるため、紫外線照射後のアルカリ現像時に一旦形成された微細な細線が、さらにアルカリ現像液中に浸漬された場合においても、該細線において基板と密着している部分への現像液浸透が抑制され、さし込みの発生、はがれの発生、浸食によるテーパー形状の変形が防止されると考えられる。また、現像後、200℃以上で高温処理して硬化させる場合にも、顔料と分散剤との吸着が弱くならず、熱変形が少ないために微細な細線形状が安定に保たれると考えられる。

0255

ポリウレタン分散剤(b−1)は、前記式(i)で表される部分構造を有しているため、前述のとおり、顔料全体に吸着し易く、また、ウレタン結合又は吸着基の部分で顔料と強く吸着して、顔料を包み込むことができると考えられる。

0256

特に、親溶媒基をポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖を含むものとした場合には、該親溶媒基は顔料の外側に広がっていく機能を有し、カラーフィルタ−を製造する工程において、アルカリ可溶性樹脂又は紫外線によって架橋した光重合性モノマーなどと、よく相溶し、からみ合う傾向がある。

0257

このように、ポリウレタン分散剤(b−1)の顔料吸着性及び溶媒親和性により、アルカリ現像液への耐性及び高温処理への耐性が改善されると考えられる。特に紫外線が深部まで届きにくく深部の硬化が弱い、カーボンブラックなどの顔料含有割合が高い感光性樹脂組成物において効果的である。

0258

特に後述する光重合開始剤(c)として、光吸収作用ラジカル発生作用を併せ持ち、少量で高感度となるオキシムエステル光重合開始剤(c−1)をポリウレタン分散剤(b−1)と組み合わせて用いた場合、光重合性モノマー又はアルカリ可溶性樹脂の紫外線照射による架橋が促進され、これらとポリウレタン分散剤の親溶媒基とのからみ合いがより強固となり、耐アルカリ現像性及び耐熱性が向上し、微細な細線形状を安定して形成することが可能となると考えられる。

0259

特に、アルカリ可溶性樹脂として芳香環を多く含む樹脂を用いた場合には、その芳香環に起因する高い耐熱性及び高い耐アルカリ性、また、3次元的に大きな立体障害によっても耐熱性及び耐アルカリ性が向上し、微細な細線形状をより一層安定して形成することができる傾向がある。

0260

また、カーボンブラックなどの遮光剤を用いる場合には、その平均一次粒径が小さい方が、このポリウレタン分散剤(b−1)がより顔料を取り込みやすくなり、耐アルカリ現像性及び耐熱性がさらに向上し、微細な細線形状をより一層安定して形成することができる傾向がある。

0261

ポリウレタン分散剤(b−1)がポリエーテル鎖を有する親溶媒基とポリエステル鎖を有する親溶媒基の両方含む場合、それらは高分子のアルカリ可溶性樹脂又は紫外線で架橋した光重合性モノマーと相溶し易く、よりからみやすくいため、アルカリ現像液への耐性及び高温処理への耐性が向上する傾向がある。

0262

また、さらにポリエーテル鎖が長鎖アルキレンオキシドを有する場合には、アルカリ可溶性樹脂又は光重合性モノマーとより相溶し、からみやすくなって、耐アルカリ性及び耐熱性が向上し、より好ましい。

0263

また、吸着基は、主鎖のポリウレタン骨格から、離れていることが好ましい。吸着基が主鎖のポリウレタン骨格から離れていることにより、この吸着基が顔料に吸着する際の立体障害が小さくなり、ポリウレタン分散剤(b−1)が顔料を取り込みやすくなり、さらにアルカリ現像液への耐性及び高温処理への耐性が増加する傾向がある。

0264

[ポリウレタン分散剤(b−1)の製造方法]
ポリウレタン分散剤(b−1)は、例えば、ジイソシアネート化合物を用いて製造することができる。また、吸着基は、イソシアネート基と反応する官能基である、水酸基、イミノ基、又はチオール基を2個有し、かつ、該イソシアネート基と反応しない吸着基を1個以上有する化合物(以下、「吸着基導入化合物」と称す場合がある。)を用いて得ることができる。

0265

前記吸着基導入化合物とジイソシアネート化合物が反応して結合することにより、直鎖構造のポリウレタン骨格を形成することができる。また、該吸着基導入化合物中に含まれる吸着基は、感光性樹脂組成物中の色材(a)である顔料に吸着する吸着基である。

0266

前記吸着基導入化合物中における特定の吸着基の構造によって、該吸着基がポリウレタン骨格中に含まれる場合と、ポリウレタン骨格の側鎖となって、主鎖のポリウレタン骨格に結合したペンダント型吸着基になる場合とがある。

0267

ポリウレタン分散剤(b−1)のポリウレタン骨格中のウレタン結合などでも顔料に吸着するが、顔料表面に吸着する吸着基をさらに有し、それがポリウレタン骨格に組み込まれるか、ポリウレタン骨格の側鎖となってペンダント型の吸着基になることにより、さらに良好な顔料吸着性を示すものとなる。吸着基はペンダント型の吸着基の方が、顔料吸着時の立体障害が小さくなる傾向があることから好ましい。これらの詳細については、後述する。

0268

ポリウレタン分散剤(b−1)に含まれる親溶媒基は、その一方の末端のみに水酸基、イミノ基又はチオール基を2個有する化合物を用いることによって、この2個の基がイソシアネート基と反応することでポリウレタン骨格に結合できる。

0269

ポリウレタン分散剤(b−1)に含まれることが好ましい親溶媒基のポリエーテル鎖は、その一方の末端のみに水酸基、イミノ基又はチオール基を2個有する化合物を用いることによって、この2個の基がイソシアネート基と反応することでポリウレタン骨格に結合できる。他方の末端にイソシアネート基と反応する基がある場合は、この基をアルキル基などで置換してイソシアネート基と反応しないようにすることが好ましい。

0270

このように、片末端のみでジイソシアネート化合物と結合し、主鎖のポリウレタン骨格から側鎖として延びるように(以下、「横方向」と称す。)結合させることで親溶媒基のポリエーテル側鎖を形成することができる。これらの詳細については、後述する。

0271

同様に、親溶媒基に含まれることが好ましいポリエステル鎖も、その一方の末端のみに水酸基、イミノ基又はチオール基を2個有する化合物を用いることによって、この2個の基がイソシアネート基と反応することでポリウレタン骨格に結合できる。他方の末端にイソシアネート基と反応する基がある場合、置換によりイソシアネート基と反応しないようにすることが好ましい。

0272

このように、片末端のみでジイソシアネート化合物と結合し、主鎖のポリウレタン骨格から横方向に結合させることで親溶媒基のポリエステル側鎖を形成することができる。これらの詳細についても、後述する。

0273

[ポリウレタン分散剤(b−1)を構成する化合物(b−a)、(b−b)、(b−c)]
ポリウレタン分散剤(b−1)の主鎖となるポリウレタン骨格は、本質的に直鎖であることが好ましい。この直鎖のポリウレタン骨格を形成するためのポリイソシアネート化合物としては、前述のとおり、イソシアネート基を2個有するジイソシアネート化合物(b−a)を用いることが好ましい。

0274

前記ジイソシアネート化合物(b−a)と、イソシアネート基と反応する官能基を2個有し、かつ、1個以上の吸着基を有する吸着基導入化合物(b−b)、及び、一方の末端のみにイソシアネート基と反応する官能基を2個有し、かつ、親溶媒基を含む化合物(b−c)を結合することにより、主鎖である直鎖構造のウレタン骨格と、該主鎖に結合した親溶媒基と、吸着基を有するポリウレタン分散剤(b−1)を得ることができる。

0275

ポリウレタン分散剤(b−1)は、ポリウレタン骨格を幹ポリマーとし、親溶媒基を枝ポリマーとしたグラフト重合体であり、幹ポリマーの直鎖ポリウレタン骨格の主鎖中に又は主鎖と結合した、特定の吸着基を有するものであることが好ましい。

0276

[化合物(b−a);ポリウレタン骨格を構成するジイソシアネート化合物]
前記ジイソシアネート化合物(b−a)としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサンジイソシアネート(HDI)、α,α−テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(4,4’−MDI)、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート(2,4’−MDI)若しくはジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(HMDI)などのジイソシアネート化合物、又はこれらのジイソシアネート化合物の混合物であることが好ましい。

0277

これらのうち、TDI、IPDI及びMDIのいずれかであることが好ましく、TDI及び/又はMDIであることがより好ましい。ジイソシアネート化合物(b−a)としては上記具体例以外のジイソシアネート化合物も用いることができる。

0278

ジイソシアネート化合物(b−a)の化合物のいくつかを左下に例示するが、これにより、ポリウレタン分散剤(b−1)に右下の部分構造を導入することができる。

0279

0280

前記式中、*は、ウレタン結合における酸素原子、又はウレア結合における窒素原子との結合手を表す。

0281

上記以外にも、2個のイソシアネートを有するジイソシアネート化合物であれば、直鎖ポリウレタン構造をポリウレタン分散剤(b−1)に導入するジイソシアネート化合物(b−a)として適用できる。

0282

[化合物(b−b);イソシアネート基と反応する官能基を2個有し、かつ、少なくとも1個以上の吸着基を有する化合物]
ポリウレタン分散剤(b−1)中に含まれる吸着基は、前記ジイソシアネート化合物(b−a)とポリウレタン骨格を形成するために、イソシアネート基と反応する官能基を2個有する吸着基導入化合物(b−b)から得ることができる。

0283

イソシアネート基と反応する官能基としては、水酸基又はイミノ基が好ましい。該官能基を2個有する場合の具体例としては、1個が水酸基であり、かつ、もう1個がイミノ基である場合、又は2個とも水酸基である場合がより好ましく、2個とも水酸基であることがさらに好ましい。

0284

この化合物(b−b)がイソシアネート基と反応する官能基以外に塩基性基を有する場合、この塩基性基は、イソシアネート基と反応しないものとすることが好ましい。この種の塩基性基を有する化合物としては、例えば、脂肪族第三級アミンヒンダード芳香族アミン及び脂環族又は芳香族窒素複素環化合物が挙げられる。ヒンダード芳香族アミンとしては、例えば、その2位及び/又は6位に立体障害基を有するフェニルアミンが挙げられる。

0285

この化合物(b−b)とジイソシアネート化合物(b−a)によるウレタン結合及び/又はウレア結合によって前記式(1)、(2−1)、(2−2)又は(2−3)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)に導入させることができる。

0286

式(1)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)に導入させることができる化合物(b−b)は、イソシアネート基と反応する2個の官能基は2個とも水酸基のものが挙げられる。この2個の水酸基と、ジイソシアネート化合物(b−a)の2個のイソシアネート基がウレタン結合する。具体例は後述する。

0287

式(2−1)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)に導入させることができる化合物(b−b)は、イソシアネート基と反応する2個の官能基が2個とも水酸基のものが挙げられ、この2個の水酸基とジイソシアネート化合物(b−a)の2個のイソシアネート基がウレタン結合する。具体例は後述する。

0288

式(2−2)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)に導入させることができる化合物(b−b)は、式(2−2)で表される部分構造におけるN原子の結合手が水素原子と結合したイミノ基と、O原子の結合手が水素原子と結合した水酸基を有するものが挙げられる。このイミノ基及び水酸基と、ジイソシアネート化合物(b−a)の2個のイソシアネート基が、それぞれウレア結合及びウレタン結合をする。具体例は後述する。

0289

式(2−3)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)に含有させることができる化合物(b−b)は、イソシアネート基と反応する2個の官能基が2個とも水酸基のものが挙げられ、この2個の水酸基とジイソシアネート化合物(b−a)の2個のイソシアネート基がウレタン結合する。具体例は後述する。

0290

[式(1)で表される部分構造を導入するための化合物(b−b)]
化合物(b−b)が、式(1)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)に導入する化合物である場合、化合物(b−b)の2個の水酸基と、ジイソシアネート化合物(b−a)の2個のイソシアネート基の結合によって、式(1)で表される部分構造全体の3級アミン構造が、ポリウレタン骨格に組み込まれる。

0291

この場合の具体例としては、N−メチルジエタノールアミンNMDA)及びN−フェニルジエタノールアミン(NPDA)などが挙げられる。

0292

例えば、左下に例示する化合物より、ポリウレタン分散剤(b−1)中に右下に例示する構造を導入できる。これは上記式(1)で表される部分構造に相当する。それ以外にも式(1)で表される部分構造を含み、かつ、その末端に水酸基を有するものであればポリウレタン分散剤(b−1)の合成に適用することができる。また、水酸基に代えて、チオール基又はアミノ基等を有するものを用いることでも、類似のポリウレタン化合物を得ることができる。

0293

0294

前記式中、*は主鎖のポリウレタン骨格におけるウレタン結合のカルボニル基との結合手を表す。

0295

[式(2−1)〜(2−3)で表される部分構造を導入するための化合物(b−b)]
吸着基導入化合物(b−b)が、前記式(2−1)、(2−2)、又は(2−3)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)に導入する化合物の場合、化合物(b−b)のイソシアネート基と反応する2個の官能基と、ジイソシアネート化合物(b−a)のイソシアネート基との結合によって、吸着基である式(2−1)、(2−2)、又は(2−3)中のRα、Rβ、N及びRγ(Rγ’)は、ポリウレタン骨格から離れて存在したものとなる。

0296

吸着基導入化合物(b−b)の中でも、式(2−1)、(2−2)、又は(2−3)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)に導入できる化合物が、前記の<分散性向上効果>及び<耐アルカリ現像液向上及び耐熱性向上による高微細細線の形成>に記載した理由により、好ましい。

0297

式(2−1)、(2−2)、又は(2−3)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)に導入する吸着基導入化合物(b−b)は、好ましくは水酸基及び/又はイミノ基を有し、ジイソシアネート化合物(b−a)の2個のイソシアネート基とウレタン結合及び/又はウレア結合で結合し、ポリウレタン骨格を形成する。

0298

この場合は、式(2−1)、(2−2)、又は(2−3)で表される部分構造中のN原子、Rδ及びRε(Rε’)、O、Rη、及びC原子がポリウレタン骨格に組み込まれるが、3級アミンのRα、Rβ、N及びRγ(Rγ’)である吸着基はポリウレタン骨格に結合することでポリウレタン骨格から離れている。その結果、3級アミンの窒素原子が、ポリウレタン骨格上の最も近接した原子から少なくとも1個の原子で隔てられているようになっている。

0299

こうした、主鎖の直鎖構造のポリウレタン骨格から離れて横方向に結合した3級アミンは、顔料表面に対してより良好な吸着機能を有する傾向がある。3級アミンは、その一部または全部を4級化して、4級アンモニウム塩としてもよい。

0300

4級アンモニウム塩としては、例えば、式(2−1’)、(2−2’)、又は(2−3’)で表される部分構造における、Rα、Rβ、RA、N+及びRγ(Rγ’)である吸着基が挙げられる。

0301

この場合、前記吸着基はポリウレタン骨格に結合することでポリウレタン骨格から離れており、その結果、4級アンモニウム塩基の窒素原子が、ポリウレタン骨格上の最も近接した原子から少なくとも1個の原子で隔てられているようになっている。

0302

これらの吸着基導入化合物(b−b)のうち、式(2−1)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)中に導入できる化合物の具体例には以下のような例が挙げられるが、それ以外にも、式(2−1)で表される部分構造を含み、その末端にイソシアネート基と反応する官能基を2個有してればポリウレタン分散剤(b−1)に適用することができる。

0303

式(2−1)で表される部分構造は、少なくとも1個以上の3級アミノ基を有し、かつ水酸基を1個有する化合物(b−b1)などから得られる。その具体的な反応例は以下のとおりである。

0304

まず、前記化合物(b−b1)の水酸基を、トルエンジイソシアネートなどの2つのイソシアネート基を含有する化合物の一方のイソシアネート基と反応させる。次に、もう一方のイソシアネート基と、ジエタノールアミンなどの1つの2級アミノ基および少なくとも2つの活性水酸基を含有する化合物における2級アミノ基と反応させる。これにより、化合物(b−b1)に2つの水酸基を導入させることができる。

0305

例えば、左下に例示する化合物より、ポリウレタン分散剤(b−1)中に右下に例示する構造を導入することができる。これは上記式(2−1)で表される部分構造に相当する。

0306

0307

前記式中、*は主鎖のポリウレタン骨格におけるウレタン結合のカルボニル基との結合手を表す。

0308

また、式(2−1)で表される部分構造を導入する化合物は、以下の方法でも得ることができる。具体的には、少なくとも1個以上の3級アミノ基を有し、かつ、エチレン性不飽和基を有する化合物と、ジエタノールアミンなどの1つの2級アミノ基および少なくとも2つの活性水酸基を含有する化合物の2級アミノ基とマイケル付加をさせる。

0309

例えば、左下に例示する化合物より、ポリウレタン分散剤(b−1)中に右下に例示する構造を導入することができる。これは上記式(2−1)で表される部分構造に相当する。

0310

0311

前記式中、*は主鎖のポリウレタン骨格におけるウレタン結合のカルボニル基との結合手を表す。

0312

また、式(2−1)で表される部分構造を導入する化合物は以下の方法でも得られる。例えば、3級アミノ基と1個の水酸基を有する化合物を、イソシアネート基とアクリロイルオキシ基を有する化合物と反応させ、水酸基とイソシアネート基とをウレタン結合させることで3級アミノ基を有する化合物に不飽和基を導入でき、これとジエタノールアミンの2級アミノ基をマイケル付加させる方法などもある。この方法によっても、2個の水酸基を導入できる。

0313

また、式(2−1)で表される部分構造を導入する化合物として以下のような化合物がある。左下に例示する化合物より、ポリウレタン分散剤(b−1)中に右下に例示する構造を導入することができる。これも前記式(2−1)で表される部分構造に相当する。それ以外にも、式(2−1)で表される部分構造を含み、かつ、その末端に水酸基を2個有してればポリウレタン分散剤(b−1)の合成に適用される。

0314

0315

前記式中、*は主鎖のポリウレタン骨格におけるウレタン結合のカルボニル基との結合手を表す。

0316

また、式(2−2)で表される部分構造を導入する化合物は、以下の方法で得ることができる。具体的には、ジメチルアミノプロピルアミンなどの1個の3級アミノ基と1個の1級アミノ基を有する化合物に、ヒドロキシエチルアクリレートなどの1個の水酸基とエチレン性不飽和基を有する化合物をマイケル付加させることにより得られる。これにより、エチレン性不飽和基と1級アミノ基のマイケル付加より得られるイミノ基と、水酸基を有する化合物が得られる。

0317

また、同様に、モノエタノールアミンなど1個の水酸基と1級アミノ基を有する化合物と、2−(ジメチルアミノ)−エチルアクリレートなどの1個の3級アミノ基とエチレン性不飽和基を有する化合物のマイケル付加によっても、3級アミノ基の吸着基、水酸基及びイミノ基を有する化合物が得られる。

0318

例えば、左下に例示する化合物より、ポリウレタン分散剤(b−1)中に右下に例示する構造を導入することができる。これは前記式(2−2)で表される部分構造に相当する。それ以外にも、前記式(2−2)で表される部分構造を含み、かつ、その末端に1個の水酸基及びイミノ基を有していれば、ポリウレタン分散剤(b−1)に適用される。

0319

0320

前記式中、酸素原子に隣接する*は、主鎖のポリウレタン骨格におけるウレタン結合のカルボニル基との結合手を表し、窒素原子に隣接する*は、同ウレア結合のカルボニル基との結合手を表す。

0321

また、式(2−3)で表される部分構造を有する化合物として以下のような化合物がある。例えば、左下に例示する化合物より、ポリウレタン分散剤(b−1)中に右下に例示する構造を導入することができる。これは前記式(2−3)で表される部分構造に相当する。

0322

0323

前記式中、*は主鎖のポリウレタン骨格におけるウレタン結合のカルボニル基との結合手を表す。

0324

それ以外にも、前記式(2−3)で表される部分構造を含み、その末端に水酸基を2個有していれば、ポリウレタン分散剤(b−1)の合成に適用することができる。

0325

例えば、上記化合物の2個の水酸基の代わりに、2個の1級及び/又は2級アミノ基を置換した化合物もポリウレタン分散剤(b−1)の合成に適用することができる。その他、特定の吸着基を1個以上含み、2個の1級及び/又は2級アミノ基を置換した化合物もポリウレタン分散剤(b−1)の合成に適用することができる。また、水酸基を1個のみ有する化合物(b−b1)と、チオグリセロールの反応から式(2−3)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1−1)に導入できる。

0326

その具体的反応例は、以下のとおりである。まず、前記化合物(b−b1)の水酸基を、トルエンジイソシアネートなどの2つのイソシアネートを含有する化合物の一方のイソシアネート基と反応させる。

0327

次に、もう一方のイソシアネート基と、チオグリセロールなどの1つの活性チオール基および少なくとも2つの活性水酸基を含有する化合物の活性チオール基と反応させる。これにより、化合物(b−b1)に2つの水酸基を導入させることができる。

0328

例えば、左下に例示する化合物より、ポリウレタン分散剤(b−1)中に右下に例示する構造を導入することができる。これは前記式(2−3)で表される部分構造に相当する。

0329

0330

前記式中、*は主鎖のポリウレタン骨格におけるウレタン結合のカルボニル基との結合手を表す。

0331

[窒素原子含有複素環基を導入するための化合物(b−b)]
化合物(b−b)として、窒素原子を含有する複素環化合物を用いることで、ポリウレタン分散剤(b−1)に良好な顔料吸着機能を付与することができる。これらの窒素原子を含有する複素環がポリウレタン骨格に組み込まれる場合の、その窒素原子を含有する複素環基を導入するための化合物と、導入される構造の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。

0332

例えば、左下に例示する化合物より、ポリウレタン分散剤(b−1)中に右下に例示する構造を導入することができる。それ以外にも、イソシアネート基と反応する2つの官能基が、複素環上の異なる位置に直接結合しているか、又は1〜10個の原子を介して複素環上の異なる位置に結合している化合物を用いることもできる。

0333

0334

前記式中、*は主鎖のポリウレタン骨格におけるウレタン結合のカルボニル基との結合手を表す。

0335

また、窒素原子含有複素環基が、主鎖のポリウレタン骨格から少なくとも1個以上の原子を介して離れている場合は、以下のような化合物を用いることができる。例えば、左下に例示する化合物より、ポリウレタン分散剤(b−1)中に右下に例示する構造を導入することができる。

0336

それ以外にも窒素原子を含有する複素環化合物の環と、1〜20個の原子を介して結合している1本の側鎖の末端にイソシアネート基と反応する官能基を2個含有している化合物も用いることができる。

0337

0338

酸素原子に隣接する*は、ポリウレタン骨格におけるウレタン結合のカルボニル基との結合手を表し、窒素原子に隣接する*は、同ウレア結合のカルボニル基との結合手を表す。

0339

これらの化合物も、前記式(2−1)又は(2−2)で表される部分構造と同様の方法により得ることができる。また、前記式(2−3)で表される部分構造に相当する3級アミノ基の部分が窒素原子を含有する複素環化合物の構造の場合も、同様に有効であり、ポリウレタン分散剤(b−1)に適用できる。

0340

これらの場合、化合物(b−b)の窒素原子を含有する複素環化合物が、ポリウレタン骨格から、少なくとも原子1個以上離れたペンダント型吸着基となる。ポリウレタン化合物(b−1−1)は、このペンダント型吸着基を含有する方が、前記、<分散性向上効果>並びに<耐アルカリ現像液向上及び耐熱性向上による高微細細線の形成>の部分で述べた理由により好ましい。

0341

ポリウレタン分散剤(b−1)の合成に用いる吸着基導入化合物(b−b)は、その他の公知の一般的方法によっても得ることができる。

0342

[4級アンモニウム塩基を導入する方法]
ポリウレタン分散剤(b−1)に4級アンモニウム塩基を導入する方法としては、例えば、まず式(2−1)〜(2−3)で表される部分構造を導入するための化合物を用いることでポリウレタン分散剤(b−1)に3級アミノ基を導入し、次に既知の任意の4級化剤を用いることで該3級アミノ基を4級化する方法が挙げられる。

0343

好ましい4級化剤は、アルキルハライドアラルキルハライドジアルキルカーボネートジアルキルサルフェート又はエポキシドである。特に好ましい4級化剤は、ジメチルサルフェート、塩化ベンジル又はスチレンオキシドである。3級アミノ基は、その一部を4級アンモニウム塩化してもよく、すべての3級アミノ基を4級アンモニウム塩化してもよい。

0344

また、これらの3級アミノ基は既知の任意の有機酸化合物と塩を形成してもよい。好ましい有機酸化合物は、ビニルスルホン酸などの有機スルホン酸化合物リン酸ジメタクロイルオキシエチル又はフェニルホスホン酸などの有機リン酸化合物などである。

0345

[化合物(b−c);片末端でイソシアネート基と反応する2個の官能基を有し、親溶媒基を含む化合物]
ポリウレタン分散剤(b−1)中のポリウレタン骨格の主鎖と、その側方に結合した横方向の親溶媒基の側鎖は、片末端のみにイソシアネート基と反応する官能基を2個有する親溶媒基を含む化合物(b−c)と、前記ジイソシアネート化合物(b−a)を反応させることによって得ることができる。

0346

化合物(b−c)のイソシアネート基と反応する2個の官能基としては、水酸基及び/又はイミノ基が好ましく、1個が水酸基でもう1個がイミノ基であるか、2個とも水酸基であることがより好ましく、2個とも水酸基であることがさらに好ましい。

0347

以下、ポリウレタン分散剤(b−1)の親溶媒基が、ポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖を含む場合、特に、前記式(3−1)〜(3−3)で表される部分構造を有する場合について詳述する。

0348

化合物(b−c)とジイソシアネート化合物(b−a)とのウレタン結合、又はウレア結合によって、前記式(3−1)、(3−2)又は(3−3)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)に導入させることができる。

0349

式(3−1)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)に導入することができる化合物(b−c)における、イソシアネート基と反応する2個の官能基はいずれも水酸基であり、この2個の水酸基と、ジイソシアネート化合物(b−a)の2個のイソシアネート基がウレタン結合する。具体例は後述する。

0350

式(3−2)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)に導入することができる化合物(b−c)は、イソシアネート基と反応する2個の官能基が、イミノ基及び水酸基であり、イミノ基とイソシアネート基がウレア結合し、かつ、水酸基がイソシアネート基とウレタン結合する。具体例は後述する。

0351

式(3−3)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)に導入することができる化合物(b−c)の、イソシアネート基と反応する2個の官能基はいずれも水酸基であり、この2個の水酸基とジイソシアネート化合物(b−a)の2個のイソシアネート基がウレタン結合する。具体例は後述する。

0352

次に、ポリウレタン分散剤(b−1)に親溶媒基を導入するための化合物(b−c)について述べる。

0353

この化合物(b−c)は、両末端にイソシアネート基と反応する官能基を含んでいると、ポリウレタン分散剤(b−1)の合成の際に、他の残留したイソシアネート基と、該官能基が結合してしまい、直鎖ポリウレタン骨格に対して側方に結合した横方向側鎖の形成を阻害する可能性がある。その為に、化合物(b−c)は、片末端以外にイソシアネート基と反応する官能基を含まない方が好ましい。

0354

そのため、イソシアネート基と反応する2つの官能基とは反対の末端に、水酸基等のイソシアネート基と反応する官能基がある場合は、該水酸基等はイソシアネート基と反応しないように置換されることが好ましい。該水酸基の水素原子は、アルキル基で置換され、アルコキシ基とされていることがより好ましい。

0355

特に、前記水酸基の水素原子を置換するアルキル基は炭素数1〜50のアルキル基であることがさらに好ましい。アルキル基は、任意で分枝鎖のアルキル基又はシクロアルキル基であってもよく、アルキル基の代りにアリール基又はアラルキル基を導入してもよい。

0356

シクロアルキル基としては、好ましくはシクロプロピル基、シクロヘキシル基などの炭素数3〜6のシクロアルキル基である。アリール基としては、好ましくはハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜20のアルコキシ基で置換されていてもよいナフチル基、フェニル基などの炭素数6〜10のアリール基である。

0357

アラルキル基としては、好ましくは水素原子がハロゲン、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜20のアルコキシ基で置換されていてもよい2−フェニルエチル基、又はベンジル基である。

0358

ポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖含有化合物末端アルキル基鎖長は、感光性樹脂組成物に含まれる溶剤(e)の性質によって適宜選択することができる。例えば(e)溶剤が極性有機溶剤である場合、前記末端アルキル基は、直鎖であっても分枝鎖であってもよい炭素数1〜12のアルキル基であることが好ましい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基が挙げられる。

0359

ポリウレタン分散剤(b−1)がポリエーテル側鎖を含む場合、市場での入手が容易との観点から、末端アルキル基は炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。他方、(e)溶剤が非極性有機溶剤である場合、前記末端アルキル基の炭素数は8以上であることが好ましい。

0360

親溶媒基に含まれるポリエーテル鎖のポリアルキレンオキシド鎖の部分(ただし末端アルキル基は含まない)は、炭素数2〜4のポリアルキレンオキシドが好ましい。炭素数2〜4のポリアルキレンオキシドに含まれるポリエチレンオキシドの含有量は、基板密着性の観点から、60質量%以下、より好ましくは40質量%以下、特に20質量%以下であることが好ましく、ポリエチレンオキシドを含まないことが、さらに好ましい。

0361

炭素数2〜4のポリアルキレンオキシド鎖部分は、エチレンオキシドプロピレンオキシド又はブチレンオキシドなどのアルキレンオキシドの(共)重合によって、又はテトラヒドロフランから得てもよい。共重合の場合、ランダムコポリマーであってもブロックコポリマーであってもよい。また、ポリアルキレンオキシド部分は直鎖であっても分枝鎖であってもよい。

0362

ポリアルキレンオキシド部分は、分散経時安定性を向上させるとの観点から、ポリプロピレンオキシドであることが好ましい。ポリウレタン分散剤(b−1)の親溶媒基に含まれるポリエーテル鎖は、分散性を向上させるとの観点から、末端アルキル基として炭素数1〜10のアルキル基を有し、かつ炭素数2〜4のポリアルキレンオキシドを有するものが好ましく、この場合は、末端アルキル基がメチル基、又はブチル基であることがより好ましい。

0363

親溶媒基であるポリエステル鎖は、好ましくは、1〜26個の炭素原子を含むヒドロキシカルボン酸又はそのラクトンから得ることができる。ヒドロキシカルボン酸の種類は、感光性樹脂組成物に含まれる溶剤(e)の性質によって適宜選択することができる。

0364

(e)溶剤が極性有機溶剤である場合、ヒドロキシカルボン酸は最大で8個の炭素原子を含むことが好ましく、有機媒体非極性有機液体である場合、ヒドロキシカルボン酸は8個を超える炭素原子を含むことが好ましい。

0365

ポリエステル鎖は、それが有機媒体の溶解性を助けるため、2つ以上の異なるヒドロキシカルボン酸又はそのラクトンから得ることが好ましい。ヒドロキシカルボン酸は飽和であっても不飽和であっても、また直鎖であっても分枝鎖であってもよい。

0366

適切なヒドロキシカルボン酸の例は、グリコール酸乳酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシデカン酸および4−ヒドロキシデカン酸である。

0367

適切なラクトンの例は、β−プロピオラクトンおよび任意で炭素数1〜6のアルキル基で置換されたδ−バレロラクトンおよびε−カプロラクトンである。例えば、β−メチル−δ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、2−メチル、3−メチル、4−メチル、5−tertブチル、7−メチル−4,4,6−トリメチルおよび4,6,6−トリメチル−ε−カプロラクトン並びにこれらの混合物である。

0368

δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクトンから誘導されるポリエステル鎖が特に好ましい。

0369

親溶媒基であるポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖の横方向側鎖は、単一のモノマーから構成されてもよく、また、複数のモノマー成分から構成されてもよい。また、ポリエーテル鎖はポリエステル部分を含んでもよく、逆にポリエステル鎖は、ポリエ−テル部分を含んでもよい。

0370

ポリウレタン分散剤(b−1)中の親溶媒基のポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖の数平均分子量は、好ましくは10,000以下、より好ましくは4,000以下、さらに好ましくは2,500以下である。ポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖の数平均分子量は好ましくは300以上、より好ましくは600以上、さらに800以上であることが好ましい。前記上限値以下とすることで基板密着性を向上できる傾向があり、また、前記下限値以上とすることで分散性を向上できる傾向がある。

0371

次に化合物(b−c)のポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖の片末端にイソシアネート基と反応する2個の官能基を導入する方法について述べる。

0372

ポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖の片末端に、化合物(b−a)のイソシアネート基と反応する2個の官能基を導入するには、いくつかの方法がある。これにより、前記のポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖は、片末端の2個の官能基でジイソシアネート化合物(b−a)と結合しポリウレタン骨格である主鎖を形成するとともに、ポリエーテル鎖及び/又はポリエステル鎖の親溶媒基の側鎖を形成することができる。

0373

横方向親溶媒基の側鎖がポリエーテル鎖を含む場合、親溶媒基のポリエ−テル鎖を含む化合物(b−c)は、片末端に、イソシアネート基と反応する2個の水酸基を有するか、1個の水酸基及び1個のイミノ基を有することが好ましい。水酸基及びイミノ基は、最大で6個の炭素原子で隔てられていることが好ましい。化合物(b−c)が、イソシアネート基と反応する2つの水酸基を含む場合、それらは、最大で17個の原子で隔てられていることが好ましい。

0374

ポリエーテル鎖を含む化合物(b−c)のイソシアネート基と反応する片末端の2個の官能基として、2個とも水酸基を導入する方法としては、前記化合物(b−b)において2個の水酸基を導入した方法と同じ方法が用いられる。

0375

式(3−1)で表される部分構造をポリウレタン分散剤(b−1)中に導入するための化合物(b−b)の具体例には以下のようなものが挙げられる。それ以外にも、式(3−1)で表される部分構造を含み、その末端に2個の水酸基を有してればポリウレタン分散剤(b−1)の合成に適用される。

0376

まず、片末端をアルキルエーテル化した炭素数2〜4のポリアルキレンオキシド鎖などの、もう1方の末端の水酸基を、トルエンジイソシアネートなどの2つのイソシアネート基を含有する化合物の一方のイソシアネート基と反応させる。次に、もう一方のイソシアネート基と、ジエタノールアミンなどの1つの2級アミノ基および少なくとも2つの活性水酸基を含有する化合物の2級アミノ基とを反応させる。これにより、ポリアルキレンオキシド鎖の片末端に2つの水酸基を導入させることができる。

0377

例えば、左下に例示する化合物より、ポリウレタン分散剤(b−1)中に右下に例示する構造を導入することができる。これは式(3−1)で表される化学構造に相当する。

0378

0379

前記式中、*は主鎖のポリウレタン骨格におけるウレタン結合のカルボニル基との結合手を表す。

0380

また、前記式(3−1)で表される部分構造を有する化合物は、以下の方法でも得ることができる。ポリエーテル鎖を含む化合物(b−c)の片末端に2個の水酸基を導入する方法として、ポリ(アルキレンオキシド)アクリレートにジエタノールアミンをマイケル付加させる方法もある。その具体例は以下の通りである。

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