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技術 測定装置及び測定方法

出願人 パイオニア株式会社
発明者 立石潔小野寺渉佐藤充
出願日 2014年6月27日 (6年6ヶ月経過) 出願番号 2016-528957
公開日 2017年4月20日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 WO2015-198470
状態 拒絶査定
技術分野 脈拍・心拍・血圧・血流の測定
主要キーワード 周波数解析データ リミットデータ 蓄積データ数 規定帯域 可変リミッタ ダイオードリミッタ シュート状態 SW電源
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (16)

課題・解決手段

測定装置は、被測定対象(200)にレーザ光照射する照射手段(120)と、被測定対象によって散乱されたレーザ光を受光する受光手段(130)と、受光手段の出力信号振幅を所定の範囲内に制限する制限手段(150)と、受光手段の出力信号に含まれるレーザ光のドップラーシフトに起因するビート信号に基づいて、被測定対象の移動に関する情報を出力する出力手段(170)とを備える。この測定装置によれば、モードホップによる影響を抑圧し、好適に測定を行うことが可能である。

概要

背景

この種の測定装置に用いられる半導体レーザは、レーザの温度の上昇に起因してバンドギャップが変化するため、温度の上昇に伴い発振波長長波長へと徐々に変化する。そして、温度の上昇が続くと、あるタイミングで、次の長波長側の最大利得を有する波長に発振波長が突然飛び移る。この現象モードホップと呼ばれ、例えば光ドップラを利用した測定装置における測定誤差の原因となることが知られている。

特許文献1では、上述したモードホップの発生を抑制するために、ペルチェ素子を用いてレーザ光源の温度を制御するという技術が提案されている。

概要

測定装置は、被測定対象(200)にレーザ光照射する照射手段(120)と、被測定対象によって散乱されたレーザ光を受光する受光手段(130)と、受光手段の出力信号振幅を所定の範囲内に制限する制限手段(150)と、受光手段の出力信号に含まれるレーザ光のドップラーシフトに起因するビート信号に基づいて、被測定対象の移動に関する情報を出力する出力手段(170)とを備える。この測定装置によれば、モードホップによる影響を抑圧し、好適に測定を行うことが可能である。

目的

本発明は、モードホップが測定に及ぼす悪影響を抑制することが可能な測定装置及び測定方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

被測定対象レーザ光照射する照射手段と、前記被測定対象によって散乱された前記レーザ光を受光する受光手段と、前記受光手段の出力信号振幅を所定の範囲内に制限する制限手段と、前記受光手段の出力信号に含まれる前記レーザ光のドップラーシフトに起因するビート信号に基づいて、前記被測定対象の移動に関する情報を出力する出力手段とを備えることを特徴とする測定装置

請求項2

前記制限手段は、前記受光手段の出力信号の過去の振幅に応じて前記所定の範囲を変化させることを特徴とする請求項1に記載の測定装置。

請求項3

前記制限手段は、前記受光手段の出力信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する前の段階において振幅を制限することを特徴とする請求項1又は2に記載の測定装置。

請求項4

前記制限手段は、前記受光手段の出力信号をアナログ信号からデジタル信号に変換した後の段階において振幅を制限することを特徴とする請求項1又は2に記載の測定装置。

請求項5

前記制限手段は、前記受光手段の出力信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する前の段階及び後の段階の両方において夫々振幅を制限することを特徴とする請求項1又は2に記載の測定装置。

請求項6

前記受光手段は、前記レーザ光を電流に夫々変換して出力する第1及び第2光電変換素子部と、前記第1光電変換素子部が出力する電流と前記第2光電変換素子部が出力する電流との差分電流検出電流として出力する差分電流出力部とを有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の測定装置。

請求項7

被測定対象にレーザ光を照射する照射工程と、前記被測定対象によって散乱された前記レーザ光を受光する受光工程と、前記受光工程で得られる出力信号の振幅を所定の範囲内に制限する制限工程と、前記受光工程で得られる出力信号に含まれる前記レーザ光のドップラーシフトに起因するビート信号に基づいて、前記被測定対象の移動に関する情報を出力する出力工程とを備えることを特徴とする測定方法

技術分野

0001

本発明は、被測定対象において散乱された光を利用して、被測定対象の移動に関する情報を測定する測定装置及び測定方法の技術分野に関する。

背景技術

0002

この種の測定装置に用いられる半導体レーザは、レーザの温度の上昇に起因してバンドギャップが変化するため、温度の上昇に伴い発振波長長波長へと徐々に変化する。そして、温度の上昇が続くと、あるタイミングで、次の長波長側の最大利得を有する波長に発振波長が突然飛び移る。この現象モードホップと呼ばれ、例えば光ドップラを利用した測定装置における測定誤差の原因となることが知られている。

0003

特許文献1では、上述したモードホップの発生を抑制するために、ペルチェ素子を用いてレーザ光源の温度を制御するという技術が提案されている。

先行技術

0004

特開2001−120509号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、上述した特許文献1に記載されているような技術では、吸熱手段であるペルチェ素子の消費電力が大きく、加えて検温センサ及び制御IC等も必要になるため、構成部品も多く、コスト的に不利になるという技術的問題点がある。また、モードホップを抑制するためには、検温センサ及び吸熱手段で厳密に温度を管理する必要があり、モードホップの発生を完全になくすことは難しいという技術的問題点もある。

0006

本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、モードホップが測定に及ぼす悪影響を抑制することが可能な測定装置及び測定方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決するための測定装置は、被測定対象にレーザ光照射する照射手段と、前記被測定対象によって散乱された前記レーザ光を受光する受光手段と、前記受光手段の出力信号振幅を所定の範囲内に制限する制限手段と、前記受光手段の出力信号に含まれる前記レーザ光のドップラーシフトに起因するビート信号に基づいて、前記被測定対象の移動に関する情報を出力する出力手段とを備える。

0008

上記課題を解決するための測定方法は、被測定対象にレーザ光を照射する照射工程と、前記被測定対象によって散乱された前記レーザ光を受光する受光工程と、前記受光工程で得られる出力信号の振幅を所定の範囲内に制限する制限工程と、前記受光工程で得られる出力信号に含まれる前記レーザ光のドップラーシフトに起因するビート信号に基づいて、前記被測定対象の移動に関する情報を出力する出力工程とを備える。

図面の簡単な説明

0009

第1実施例に係る測定装置の全体構成を示すブロック図である。
受光素子及びI−∨変換器の具体的な構成を示す回路図である。
振幅リミッタ増幅器の具体的な構成を示すブロック図である。
振幅リミッタ部の具体的な構成を示す回路図である。
血流演算部の具体的な構成を示すブロック図である。
血流スペクトルの具体例を示すグラフである。
増幅信号及び血流出力を示すグラフ(その1)である。
増幅信号及び血流出力を示すグラフ(その2)である。
増幅信号及び血流出力を示すグラフ(その3)である。
第2実施例に係る測定装置の全体構成を示すブロック図である。
リミッタ処理部の具体的な構成を示すブロック図である。
リミットレベル調整部の具体的な構成を示すブロック図である。
リミッタ処理を行わないデータ及び対応する血流出力を示すグラフである。
リミッタ処理を行ったデータ及び対応する血流出力を示すグラフである。
第3実施例に係る測定装置の全体構成を示すブロック図である。

0010

<1>
本実施形態に係る測定装置は、被測定対象にレーザ光を照射する照射手段と、前記被測定対象によって散乱された前記レーザ光を受光する受光手段と、前記受光手段の出力信号の振幅を所定の範囲内に制限する制限手段と、前記受光手段の出力信号に含まれる前記レーザ光のドップラーシフトに起因するビート信号に基づいて、前記被測定対象の移動に関する情報を出力する出力手段とを備える。

0011

本実施形態に係る測定装置によれば、その動作時には、被測定対象に対して、照射手段からレーザ光が照射される。照射手段は、例えば半導体レーザ素子等を含んで構成されており、その使用時には、被測定対象に効率的に光を照射できる位置に配置される。なお、被測定対象は、例えば生体の血液等の流体である。ただし、被測定対象は特に限定されるものではなく、移動するものであれば流体以外(例えば、個体)であっても構わない。

0012

照射手段から照射されたレーザ光は被測定対象において散乱(具体的には、反射及び透過)された後、受光手段で受光される。受光手段は、例えばフォトダイオード等を含んで構成され、受光した光に応じた出力信号を出力する。

0013

ここで本実施形態では特に、受光手段の出力信号の振幅が、制限手段によって所定の範囲内に制限される。このため出力信号は、例えば振幅が所定の範囲を超えた部分がカットされた状態で出力されることになる。なお、ここでの「所定の範囲」とは、後述するようにモードホップに起因する影響を抑制するために、振幅制限の基準として設定される振幅の範囲(言い換えれば、振幅の上限値)である。所定の範囲は、事前シミュレーション等によりモードホップによる影響を効果的に抑制できるような範囲として設定される。所定の範囲は固定値であってもよいし、測定状況等に応じて可変とされる値であってもよい。

0014

受光手段の出力信号は、出力手段から被測定対象の移動に関する情報を出力する際に用いられる。具体的には、出力手段では、受光手段の出力信号に含まれるレーザ光のドップラーシフト(以下、適宜「光ドップラ」と称する)に起因するビート信号に基づいて、被測定対象の移動に関する情報が算出される。なお、ここでの「移動に関する情報」とは、被測定対象の移動速度や移動量、移動方向の他、それらの情報を間接的に示す情報を含む広い概念である。

0015

光ドップラを利用して被測定対象の移動に関する情報を出力しようとする場合、例えば照射手段の温度上昇に起因してモードホップが発生すると、測定結果誤差が生じてしまうことがある。具体的には、モードホップに起因して受光手段の出力信号の振幅値が大きく変動する(例えば、振幅が瞬間的に極めて大きい値となる)ため、出力信号から得られる測定結果に不必要な変動が生ずることになる。

0016

しかるに本実施形態では、上述したように、受光手段の出力信号の振幅が所定の範囲内に制限される。このため、仮にモードホップが発生したとしても、受光手段の出力信号からはモードホップによる変動部分が除かれる。これにより、被測定対象の移動に関する情報を出力する際に用いられる出力信号は、モードホップの影響を全く或いは殆ど受けていない状態のものとされる。従って、モードホップが発生している状況においても、被測定対象の移動に関する情報は正確なものとして出力される。

0017

以上説明したように、本実施形態に係る測定装置によれば、モードホップの影響を抑制して、正確に測定を行うことが可能である。

0018

<2>
本実施形態に係る測定装置の一態様では、前記制限手段は、前記受光手段の出力信号の過去の振幅に応じて前記所定の範囲を変化させる。

0019

この態様によれば、受光手段の出力信号の振幅に関する情報が記憶され、その後の振幅の制限に利用される。より具体的には、例えば動作開始直後におけるモードホップ発生していない状況での受光手段の出力信号の振幅が記憶され、記憶された振幅のピーク平均値に所定の係数(例えば、1.1程度の多少の変動を許容するための係数)を乗じた値が所定の範囲として設定される。

0020

上述したように所定の範囲を可変とすれば、固定値である所定の範囲を利用する場合と比べて、より適切に出力信号の振幅を制限できる。具体的には、所定の範囲が大き過ぎて、出力信号からモードホップに起因する変動部分を除去できない、或いは所定の範囲が小さ過ぎて、出力信号からモードホップに起因しない部分(即ち、測定に利用すべき部分)までが除去されてしまうことを防止できる。従って、本態様によれば、より正確な測定結果を得ることが可能である。

0021

<3>
本実施形態に係る測定装置の他の態様では、前記制限手段は、前記受光手段の出力信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する前の段階において振幅を制限する。

0022

この態様によれば、出力信号の振幅がアナログ信号の状態で制限されるため、制限後の出力信号を、その後のA/D変換のDレンジに合わせて増幅させて、A/D変換による量子化誤差を低減することができる。この結果、A/D変換のビット長を小さく設定することが可能となり、A/D変換器のコストを低減できる。

0023

<4>
本実施形態に係る測定装置の他の態様では、前記制限手段は、前記受光手段の出力信号をアナログ信号からデジタル信号に変換した後の段階において振幅を制限する。

0024

この態様によれば、出力信号の振幅がデジタル信号の状態で制限されるため、デジタル信号の特性を活かして、精度の高い制限処理を比較的容易に行うことが可能となる。

0025

<5>
本実施形態に係る測定装置の他の態様では、前記制限手段は、前記受光手段の出力信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する前の段階及び後の段階の両方において夫々振幅を制限する。

0026

この態様によれば、上述したアナログ段階で制限処理を行う利得、及びデジタル段階で制限処理を行う利得を両方享受できるため、極めて好適な測定を実現できる。

0027

なお、本態様では2段階で制限処理を行うことになるため、初めのアナログ段階での制限処理では、ある程度の余裕を持たせた制限(即ち、多少はモードホップに起因する成分が残ってもよい前提での制限)を行い、最後のデジタル段階での制限処理において精度の高い制限(即ち、モードホップに起因する成分をできるだけ除去できるような制限)を行うことが望ましい。

0028

<6>
本実施形態に係る測定装置の他の態様では、前記受光手段は、前記レーザ光を電流に夫々変換して出力する第1及び第2光電変換素子部と、前記第1光電変換素子部が出力する電流と前記第2光電変換素子部が出力する電流との差分電流検出電流として出力する差分電流出力部とを有する。

0029

この態様によれば、レーザ光を電流に変換して出力するものとして、2つの光電変換素子部が設けられている。第1及び第2光電変換素子部の各々は、1又は複数の光電変換素子(例えばフォトダイオード等)からなり、入力光の光量に応じて電流を出力する。

0030

より具体的には、第1及び第2光電変換素子部は、例えば第1光電変換素子部のカソードと第2光電変換素子部のアノードとが接続され且つ第1光電変換素子部のアノードと第2光電変換素子部のカソードとが接続されるように、並列接続されている。或いは、第1及び第2光電変換素子部は、互いにカソード同士又はアノード同士が接続されるように、直列接続されている。

0031

差分電流出力部は、第1光電変換素子部が出力する電流と第2光電変換素子部が出力する電流との差分電流を検出電流として出力する。これにより、第1及び第2光電変換素子部の各々から出力される電流のうちレーザ光に含まれる定常光成分に相当する電流成分(以下、適宜「DC(direct current)成分」と称する)を低減或いは除去して、レーザ光に含まれる信号光成分に相当する電流成分(以下、適宜「AC(alternate current)成分」と称する)を主として含む電流を検出電流として出力することができる。即ち、第1光電変換素子部が出力する電流のDC成分と、第2光電変換素子部が出力する電流のDC成分とを相殺させることができ、レーザ光に含まれる信号光成分に相当するAC成分を主として含む検出電流を出力することができる。

0032

以上の結果、検出電流にはDC成分が殆ど或いは全く含まれていないので、例えば検出電流に含まれるDC成分が比較的大きい場合に発生し得る電流電圧変換回路(即ち、検出電流を電圧に変換する回路)の飽和現象の発生を回避しつつ、電流電圧変換回路による増幅の利得を大きくすることができる。

0033

更に、本態様によれば、レーザ光に含まれる信号光成分に相当するAC成分を主として含む電流を、検出電流として出力することができるので、出力信号のS/N比(signal-to-noise ratio)を向上させることができる。即ち、本態様によれば、第1及び第2光電変換素子部の各々から出力される電流のうち、レーザ光に定常光成分として含まれるノイズ成分に相当するDC成分を低減或いは除去して、信号成分に相当するAC成分を主として含む検出電流を出力するので、出力信号におけるS/N比を向上させることができる。

0034

<7>
本実施形態に係る測定方法は、被測定対象にレーザ光を照射する照射工程と、前記被測定対象によって散乱された前記レーザ光を受光する受光工程と、前記受光工程で得られる出力信号の振幅を所定の範囲内に制限する制限工程と、前記受光工程で得られる出力信号に含まれる前記レーザ光のドップラーシフトに起因するビート信号に基づいて、前記被測定対象の移動に関する情報を出力する出力工程とを備える。

0035

本実施形態の測定方法によれば、上述した本実施形態に係る測定装置と同様に、モードホップの影響を抑制して、正確に測定を行うことが可能である。

0036

なお、本実施形態に係る測定方法においても、上述した本実施形態に係る測定装置における各種態様と同様の各種態様を採ることが可能である。

0037

本実施形態に係る測定装置及び測定方法の作用及び他の利得については、以下に示す実施例において、より詳細に説明する。

0038

以下では、図面を参照して測定装置及び測定方法の実施例について詳細に説明する。なお、以下では、本発明に係る測定装置が、血流を測定する血流測定装置として構成される場合を例にとり説明する。

0039

<第1実施例>
第1実施例に係る測定装置について、図1から図9を参照して説明する。

0040

<全体構成>
先ず、第1実施例に係る測定装置の全体構成について、図1を参照して説明する。ここに図1は、第1実施例に係る測定装置の全体構成を示すブロック図である。

0041

図1において、本実施例に係る測定装置は、レーザ駆動部110と、半導体レーザ120と、受光素子130と、I−V変換部140と、振幅リミッタ増幅器150と、A/D変換器160と、血流演算部170とを備えて構成されている。

0042

レーザ駆動部110は、半導体レーザ120を駆動するための電流を発生する。

0043

半導体レーザ120は、「照射手段」の一具体例であり、レーザ駆動部110において発生された駆動電流に応じたレーザ光を、被測定対象200(例えば、生体の皮膚等)に対して照射する。

0044

受光素子130は、「受光手段」の一具体例であり、半導体レーザ120から照射されたレーザ光のうち、血液200で散乱された散乱光を受光する。受光素子130は、受光した散乱光の強度に応じて検出電流を出力する。

0045

I−V変換器140は、受光素子130から出力された検出電流を電圧に変換して、検出電圧を出力する。

0046

振幅リミッタ増幅器150は、「制限手段」の一具体例であり、検出電圧にリミッタ処理を施すと共に増幅し、増幅信号として出力する。リミッタ処理については後に詳述する。

0047

A/D変換器160は、入力されるアナログの増幅信号を量子化し、デジタルのデータとして出力する。

0048

血流演算部170は、「出力手段」の一具体例であり、入力されるデータに基づいて血流(具体的には、血液200の流速等の移動に関する情報)を出力する。血流演算部170は、例えばDSP(Digital Signal Processor)として構成されており、入力されるデータに対して周波数解析等のデジタル信号処理を実行可能とされている。

0049

<動作説明>
以下では、上述した測定装置の動作について、引き続き図1を参照して詳細に説明する。

0050

図1において、本実施例に係る測定装置の動作時には、先ずレーザ駆動部110が、半導体レーザ120の閾値電流以上の規定の動作電流を発生し、半導体レーザ120に供給する。これにより、半導体レーザ120はレーザ発振する。

0051

半導体レーザ120は被測定対象200に対してレーザ光を出射すべく、クリップ等(図示せず)により被測定対象200に固定される。被測定対象200が生体の皮膚である場合、照射されたレーザ光は、固定物体である皮膚組織により散乱された散乱光、及び移動物体である毛細血管中の赤血球で散乱された散乱光となり、その両者が受光素子130によって受光される。

0052

ここで、皮膚組織により散乱された散乱光は参照光であり、赤血球で散乱された散乱光は赤血球の移動速度に対応して光ドップラーシフトを生じた散乱光である。これら2つの散乱光は、レーザ光の可干渉性により干渉を起こす。受光素子130は、この干渉の結果である光ビート信号の強度に対応して、検出電流を生じる。

0053

受光素子130は、半導体レーザ120と同様に、被測定対象200からの散乱光を受光すべくクリップ等(図示せず)により被測定対象200に固定されている。受光素子130が検出した光ビート信号に対応した検出電流は、I-V変換器140にて、電流電圧変換され、検出電圧として出力される。

0054

以下では、受光素子130及びI−V変換器140の具体的な構成及び動作について、図2を参照して説明する。ここに図2は、受光素子及びI−∨変換器の具体的な構成を示す回路図である。

0055

図2において、本実施例に係る受光素子130は、2つの受光素子130a及び130bを含んで構成されている。受光素子130a及び130bは、「第1光電変換素子部」及び「第2光電変換素子部」の一具体例であり、例えばPIN型半導体によるフォトディテクタとして構成されている。受光素子130a及び130bは、カソード同士が接続され、互いに逆向きに直列接続されている。このように構成すれば、DC成分を抑圧し、信号成分であるAC成分を効率よく検出できる。

0056

具体的には、受光素子130a及び130bの各々から出力される電流のうち入力光に含まれる定常光成分に相当する電流成分(以下「DC(direct current)成分」と適宜称する)を低減或いは除去して、入力光に含まれる信号光成分に相当する電流成分(以下「AC(alternate current)成分」と適宜称する)を主として含む電流を検出電流として出力することができる。即ち、受光素子130aの出力電流のDC成分と、受光素子130bの出力する電流のDC成分とを相殺させることができ、入力光に含まれる信号光成分に相当するAC成分を主として含む検出電流を出力することができる。

0057

例えば、受光素子130aの検出電流をId1、受光素子130bの検出電流をId2とすると、両者は極性が逆に直列接続されているため、検出電流は以下の数式(1)のようになる。

0058

Idt=Id2−Id1・・・(1)
また、受光素子130aが受光した散乱光と、受光素子130bが受光した散乱光とは、両者の経路が互いに異なっているため、光の波長を基準長さとすると、およそ無相関の信号となる。そのため、減算により、信号成分である光ビート信号の強度は、√2倍となる。

0059

一方、DC電流は減算により相殺されるので、トランスインピーダンスアンプであるAmp1とAmp2の検出感度を高く設定しても飽和を防止できる。具体的には、帰還抵抗Rf1とRf2の抵抗値を高く設定することが可能となり、電流電圧変換感度が向上する。この結果、高い検出S/N(Signal-to-Noise ratio)が得られる。

0060

Amp1とAmp2の非反転入力端子は、接地されている。Amp1とAmp2の帰還抵抗Rf1とRf2の負帰還作用により、非反転端子反転端子はイマジナリシュート状態であり、およそ同一電位となる。そのため、受光素子130aのアノードと受光素子130bのアノードとは同一電位となり、P受光素子130aと受光素子130bとは所謂発電モードで動作している。この発電モードにより、暗電流が抑圧され、暗電流ゆらぎによるノイズ増加が抑圧できる。

0061

Amp1の検出電圧Vd1及びAmp2の検出電圧Vd2は、以下の数式(2)、(3)のようになる。

0062

Vd1=Rf1・Idt ・・・(2)
Vd2=Rf2・(−Idt)・・・(3)
Amp3は、Amp1とAmp2の検出電圧を差動増幅し、Voutとして出力する。この差動増幅により、電源ノイズハム等の同相ノイズは除去される。

0063

ここで、Ra1=Ra2=Ra、Rb1=Rb2=Rbとなるように抵抗値を設定すると、Voutは、以下の数式(4)のようになる。

0064

Vout=(Rb/Ra)(Vd1−Vd2) ・・・(4)
上記数式(2)、(3)及び(4)から、Rf1=Rf2=Rfとなるように抵抗値を設定すると、Voutは、以下の数式(5)のようになる。

0065

Vout=2Rf(Rb/Ra)Idt ・・・(5)
上記数式(5)から、信号成分である光ビート信号の強度に対応した、検出電圧Voutが得られることが分かる。

0066

図1戻り、I−V変換器140から出力された検出電圧は、振幅リミッタ増幅器150に入力され、増幅信号として出力される。以下では、振幅リミッタ増幅器150の具体的な構成及び動作について、図3及び4を参照して説明する。ここに図3は振幅リミッタ増幅器の具体的な構成を示すブロック図である。また図4は、振幅リミッタ部の具体的な構成を示す回路図である。

0067

図3において、振幅リミッタ増幅器150に入力された検出電圧は、先ず可変増幅器151に入力される。可変増幅器151の制御端子には、外部のCPU(図示せず)からゲイン設定値が入力される。可変増幅器151は、ゲイン設定値に従い、規定のゲインで検出電圧を増幅し、BPF部152に出力する。

0068

BPF部152は、ハム信号等の低周波ノイズと、SW電源からの高周波ノイズを抑圧するための帯域通過フィルタを構成している。BPF152分の出力は、振幅リミッタ部153に入力される。

0069

図4に示すように、振幅リミッタ部153は、抵抗Ri、ダイオードD1及びD2により構成される。抵抗Riは、ダイオードD1及びD2の各々のオン抵抗に比較して大きく設定されており、これによりダイオードD1及びD2の順方向電圧を超えた信号振幅が制限される。このように、振幅リミッタ部153は、所謂ダイオードリミッタを構成している。振幅リミッタ部153の出力は、AC増幅器154に入力される。

0070

AC増幅器154は、A/D変換のDレンジに対して適切な振幅が得られるように信号を増幅し、増幅信号として出力する。具体的には、A/D変換器160の入力Dレンジが±1.4V、ダイオードリミット振幅が±0.7Vの場合、AC増幅器のゲインは2倍に設定すればよい。

0071

再び図1に戻り、振幅リミッタ増幅器150の出力である増幅信号は、A/D変換器160に入力される。A/D変換器160は、入力された増幅信号を規定のサンプリング周波数にて量子化し、デジタル値としてのデータを出力する。

0072

A/D変換器160から出力されたデータは、血流演算部170によりデジタル信号処理され、血流に関する情報が出力される。以下では、血流演算部170の具体的な構成及び動作について、図5及び図6を参照して説明する。ここに図5は、血流演算部の具体的な構成を示すブロック図である。また図6は、血流スペクトルの具体例を示すグラフである。

0073

図5において、血流演算部170に入力されたデータは、先ずハニング窓処理部171に入力される。ハニング窓処理部171は、FFT高速フーリエ変換)の前処理としてのハニング窓処理を実行する。

0074

FFT処理部172は、窓関数により制限されたデータを、FFT処理により周波数解析する。

0075

乗演算部173は、周波数解析データ複素共役処理を実行し、パワースペクトルP(f)を取得する。

0076

1次モーメント積算部174は、得られたパワースペクトルP(f)に周波数ベクトルfを乗算し、更に規定帯域内で積算して、Σ{f・P(f)}を得る。

0077

LPF部175は、Σ{f・P(f)}信号の高周波成分を除去し、規定のゲインを乗算する。これにより、血流出力が得られる。

0078

図6に示すように、血流が低いとき、即ち毛細血管内を流れる散乱体である血球の流れる速度が遅い場合、光ビート信号のパワースペクトルP(f)については、図中の点線で示したような特性が得られ、低周波成分が高周波成分に比較してより多く含まれる。一方、血流が高いとき、即ち毛細血管内を流れる散乱体である血球の流れる速度が速い場合、光ビート信号のパワースペクトルP(f)については、図中の実線で示したような特性が得られ、高周波成分が低周波成分に比較してより多く含まれる。

0079

このように、移動体の速度が速い場合、散乱光のドップラーシフト量が増加する。よって、光ビート信号の周波数スペクトルは、周波数が高い領域の成分がより増加し、図6のような特性を示すことになる。

0080

なお、血流演算部170は、光ビート信号のパワースペクトル変化を効率的に検出すべく演算を行う。本実施例ではFFTによる周波数解析を利用した方式を説明したが、この方式に限定されるものではない。

0081

<モードホップに対する効果>
次に、本実施例に係る測定装置によって得られる効果について、図7から図9を参照して説明する。ここに図7から図9は夫々、増幅信号及び血流出力を示すグラフである。なお、図7から図9で示されているグラフの横軸は時間であり、0秒から27秒に対応している。

0082

図7に示す波形は、半導体レーザ120が安定してシングルモード発振している状態、即ちモードホップを生じていない場合に得られる波形の一例である。この場合は、モードホップが生じていないため、増幅信号にノイズが殆ど存在していない。このため、振幅リミッタ処理を行わずとも、正確な血流出力が得られている。

0083

図8に示す波形は、半導体レーザ120がモードホップにより不安定な発振状態にある場合に得られる波形の一例である。この場合は、図7と比較しても分かるように、モードホップの発生に起因して、増幅信号に多くのノイズが存在している。このため、振幅リミッタ処理を行わないと、血流出力の脈波乱れが生じてしまう。

0084

図9に示す波形は、図8の場合と同様に、半導体レーザ120がモードホップにより不安定な発振状態にある場合に得られる波形の一例であるが、本実施例に係る振幅リミッタ処理を行って復調している。このため、振幅リミッタ増幅器150の振幅制限作用により、ノイズ成分が抑圧されている。その結果、血流出力における脈波の乱れは、最小限に抑えられ、図7の場合と同様に、モードホップしていない(即ち、ノイズのない)状態に近い波形が得られている。

0085

以上説明したように、第1実施例に係る測定装置によれば、半導体レーザ120のモードホップによるノイズが生じても、その影響を抑圧して、より正確な血流測定を実施することが可能である。また、半導体レーザ120のモードホップ自体を除去しようとすれば、高価な温度制御システム等を導入することが求められるが、本実施例ではモードホップ自体を除去する必要はないため、低コスト化を実現できる。更には、消費電力の大きな温度制御システムが必要なくなれば電池駆動が可能となり、装置の小型化を実現することができる。

0086

<第2実施例>
次に、第2実施例に係る測定装置について、図10から図14を参照して説明する。なお、第2実施例は、上述した第1実施例と比べて一部の構成及び動作が異なるのみで、多くの部分は第1実施例と同様である。このため、以下では第1実施例と異なる部分について詳細に説明し、重複する部分については適宜説明を省略するものとする。

0087

<全体構成>
第2実施例に係る測定装置の全体構成について、図10を参照して説明する。ここに図10は、第2実施例に係る測定装置の全体構成を示すブロック図である。

0088

図10において、第2実施例に係る測定装置は、レーザ駆動部110と、半導体レーザ120と、受光素子130と、I−V変換部140と、増幅器155と、A/D変換器160と、血流演算部170と、リミッタ処理部180とを備えて構成されている。即ち、第2実施例に係る測定装置では、第1実施例に係る振幅リミッタ増幅器150(図1参照)のリミッタ処理を行う部分が、リミッタ処理部180として、A/D変換器160の後段に独立して設けられている。

0089

リミッタ処理部180は、A/D変換器160から入力されたデジタルのデータの振幅を、デジタル信号処理により制限し、リミットデータとして血流演算部170に出力する。

0090

なお、増幅器155は、第1実施例に係る振幅リミッタ増幅器150とは異なり、アナログ処理による振幅制限を実施せず、I−V変換部140から入力された検出電圧を増幅して、増幅信号としてA/D変換器160に出力する。

0091

<リミッタ処理部の具体的な構成>
次に、リミッタ処理部180の具体的な構成について、図11を参照して説明する。ここに図11は、リミッタ処理部の具体的な構成を示すブロック図である。

0092

図11において、リミッタ処理部180に入力されたデータは、先ず正側レベル比較部181に入力される。正側レベル比較部181は、入力されたデータとリミットレベル(即ち、所定の振幅制限値)とを比較する。そして、入力データがリミットレベルより大きい場合、第1データ入れ替え部182において入力データをリミットレベルに入れ替える。同様に、リミットレベルは−1倍処理部183において符号反転され、負側レベル比較部184において入力データと比較される。−1倍されたリミットレベルより、入力データが小さい場合(即ち、負の振幅が大きい場合)、第2データ入れ替え部185において、入力データは−1倍されたリミットレベルに入れ替えられる。この結果、入力データの振幅は、リミットレベルに応じて振幅制限されて、リミットデータとして出力される。

0093

<リミットレベル調整部>
上述したリミッタ処理部180は、リミットレベル調整部を備えることで、可変リミッタ処理部として構成されてもよい。以下では、リミットレベル調整部について、図12を参照して説明する。ここに図12は、リミットレベル調整部の具体的な構成を示すブロック図である。

0094

図12において、リミットレベル調整部190は、A/D変換器160と、リミッタ処理部180との間に設けられている。リミットレベル調整部190に入力されたデータは、バッファリング部191においてnポイント蓄積される。なお、蓄積データ数であるnは、例えば血流演算部170でのFFT処理に必要なデータ数を選べばよい。

0095

ピーク検出部192は、蓄積されたデータのピーク値を検出する。LPF部193は、ピーク検出部192において検出されたピーク量を平均化する。このため、LPF部193の出力は、ピーク量の平均値となる。

0096

ゲイン乗算部194は、LPF部193の出力であるピーク量の平均値に対して、所定のゲイン(例えば1.1倍)を乗算する。上限設定部195は、ゲイン乗算部194の出力と所定の上限値(即ち、リミットレベル)と比較し、所定の上限値より大きい場合は、所定の上限値に置き換えられ、可変リミットレベルとして出力される。一方、所定の上限値より大きくない場合は、そのまま可変リミットレベルとして出力される。

0097

他方で、バッファリング部191の出力は、リミッタ処理部180にも入力される。リミッタ処理部180は、バッファリングされたデータと、可変リミットレベルとを比較し、可変リミットレベルを超えたデータに対しては可変リミットレベルへの置き換え処理を実行する。この処理は、図11で説明したリミッタ処理部180が実行する処理と同様の処理である。

0098

<モードホップに対する効果>
次に、第2実施例に係る測定装置によって得られる効果について、図13及び図14を参照して説明する。ここに図13は、リミッタ処理を行わないデータ及び対応する血流出力を示すグラフである。また図14は、リミッタ処理を行ったデータ及び対応する血流出力を示すグラフである。

0099

図13及び図14において、リミッタ処理実行時のリミットデータは、リミッタ処理を行わない場合のデータに比較して、可変リミットレベルで波形が制限されており、半導体レーザ120のモードホップノイズにより生じたインパルス状の波形を除去していることが分かる。

0100

なお、リミットレベル調整部190により実現される可変リミットレベルは、データの振幅に応じて適切なリミッタレベルとされる。具体的には、通常動作時のデータの振幅レベルが低い場合は、リミッタレベルは自動的に低下する。逆に、通常動作時のデータの振幅レベルが高い場合は、リミッタレベルは自動的に上昇するので、通常動作時のデータの振幅レベルの変動によらず、常に適切なリミッタレベルが選択可能となる。この構成により、血流出力をより適切な波形として出力することが可能となる。

0101

ちなみに、図13及び14で示す例では、リミッタ処理を行わない場合、0.5秒より短い周期の脈波が検出されている。一方、リミッタ処理実行時は、0.5秒より短い周期の偽の脈波が抑圧されている。

0102

以上説明したように、第2実施例に係る測定装置によれば、第1実施例と同様に、モードホップによるノイズが生じても、その影響を抑圧して、より正確な血流測定を実施することが可能である。

0103

<第3実施例>
次に、第3実施例に係る測定装置について、図15を参照して説明する。なお、第3実施例は、上述した第1及び第2実施例と比べて一部の構成及び動作が異なるのみで、多くの部分は第1及び第2実施例と同様である。このため、以下では第1及び第2実施例と異なる部分について詳細に説明し、重複する部分については適宜説明を省略するものとする。

0104

<全体構成>
第3実施例に係る測定装置の全体構成について、図15を参照して説明する。ここに図15は、第3実施例に係る測定装置の全体構成を示すブロック図である。

0105

図15において、第3実施例に係る測定装置は、レーザ駆動部110と、半導体レーザ120と、受光素子130と、I−V変換部140と、アナログ振幅リミッタ150bと、増幅器155と、A/D変換器160と、可変リミッタ処理部180bと、血流演算部170とを備えて構成されている。即ち、第3実施例に係る測定装置では、A/D変換器160の前段及び後段の各々に、リミッタ処理を行うアナログ振幅リミッタ150b及び可変リミッタ処理部180bが設けられている。

0106

アナログ振幅リミッタ150bは、第1実施例に係る振幅リミッタ増幅器150(図1参照)と同様に、I−V変換部140から出力される検出電圧に対して、アナログ信号処理による振幅制限を実行する。なお、アナログ振幅リミッタ150bにおける振幅制限は、固定のリミットレベルを用いて実行される。

0107

アナログ信号処理による振幅制限を行うことで、その後の増幅器155における増幅処理において、A/D変換器160のDレンジに合わせた振幅への増幅が実現でき、量子化誤差を低減することが可能となる。

0108

他方、可変リミッタ処理部180bは、第2実施例に係るリミッタ処理部180(図10参照)と同様に、A/D変換器160から出力されるデータにデジタル信号処理による振幅制限を実行する。可変リミッタ処理部180bにおける振幅制限は、アナログ振幅リミッタ150bとは異なり、可変のリミットレベルを用いて実行される。

0109

デジタル信号処理による振幅制限では、リミットレベルを可変として、より精密に振幅を制限できる。このため、より適切なリミット処理が実行でき、モードホップノイズの影響をより適切に抑圧することができる。

0110

以上説明したように、第3実施例に係る測定装置によれば、リミット処理が、アナログ信号処理及びデジタル信号処理の両方で実行されるため、より好適に血流測定を実施することが可能である。

実施例

0111

本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う測定装置及び測定方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。

0112

110レーザ駆動部
120半導体レーザ
130受光素子
140 I−V変換部
150振幅リミッタ増幅器
151可変増幅器
152 BPF部
153 振幅リミッタ
154 AC増幅器
155 増幅器
160 A/D変換器
170血流演算部
171ハニング窓処理部
172FFT処理部
173 2乗演算部
174一次モーメント積算部
175LPF部
180リミッタ処理部
181 正側レベル比較部
182 第1データ入れ替え部
183 −1倍処理部
184 負側レベル比較部
185 第2データ入れ替え部
190リミットレベル調整部
191バッファリング部
192ピーク検出部
193 LPF部
194ゲイン乗算部
195上限設定部
200 被測定対象

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