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技術 パターン形成方法、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜及び電子デバイスの製造方法

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 古谷創後藤研由白川三千紘吉留正洋小島雅史
出願日 2015年4月20日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2016-527679
公開日 2017年4月20日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 WO2015-190174
状態 特許登録済
技術分野 付加系(共)重合体、後処理、化学変成 ホトレジスト感材への露光・位置合せ フォトリソグラフィー用材料
主要キーワード 断線抑制 金属不純物含量 燐酸亜鉛皮膜 鋼製ドラム缶 シュリンク率 pH測定 水残り パーフルオロ樹脂
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この項目の情報は公開日時点(2017年4月20日)のものです。
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図面 (10)

課題・解決手段

下記式(1)により表されるΔDthが0.8以上を満たす感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いたパターン形成方法。(式中、Dth(PTI)は、アルカリ現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する酸分解性基閾値脱保護率を表し、Dth(NTI)は、有機溶剤を含む現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する酸分解性基の閾値脱保護率を表す。)

概要

背景

KrFエキシマレーザー(248nm)用レジスト以降、光吸収による感度低下を補うためにレジストの画像形成方法として化学増幅という画像形成方法が用いられている。ポジ型の化学増幅の画像形成方法を例に挙げ説明すると、エキシマレーザー電子線、極紫外光などの露光により、露光部の酸発生剤が分解し酸を生成させ、露光後のベークでその発生酸を反応触媒として利用してアルカリ不溶の基をアルカリ可溶基に変化させ、アルカリ現像液により露光部を除去する画像形成方法である。現在、アルカリ現像液としては、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の水系現像液標準溶液として広く使用されている。

半導体素子微細化のために、露光光源短波長化及び投影レンズ高開口数(高NA)化が進み、現在では、193nmの波長を有するArFエキシマレーザー光源とする露光機が開発されている。露光光源としてArFエキシマレーザーを使用する場合、芳香族基を有する化合物が本質的に193nm領域に大きな吸収を示すため、脂環炭化水素構造を有する樹脂を含有するArFエキシマレーザー用レジストが開発されている(例えば、特許文献1を参照)。また、解像力を更に高める技術として、投影レンズと試料との間に高屈折率液体(以下、「液浸液」ともいう)を満たす方法(即ち、液浸法)が提唱されている。また、更に短い波長(13.5nm)の紫外光で露光を行なうEUVリソグラフィも提唱されている。

近年では、有機溶剤を含んだ現像液(以下、「有機溶剤現像液」という)を用いて現像を行う有機溶剤現像プロセスを含むパターン形成方法も開発されつつある。例えば特許文献2には、更に解像力を高める2重パターニング技術として、アルカリ現像液を用いて現像を行うアルカリ現像プロセスと有機溶剤現像プロセスを行う2重現像プロセスが開示されている。アルカリ現像−有機溶剤現像による二重現像プロセスを、図9を用いて説明すると、露光によってレジスト組成物中の樹脂の極性が、光強度の高い領域では高極性になり、光強度の低い領域では低極性に維持されることを利用して、レジスト膜高露光量の領域(露光部)11をアルカリ現像液に溶解させ(図9(a)及び(b)参照)、低露光量の領域(未露光部)13を有機溶剤現像液に溶解させることにより、中間露光量の領域(中間露光部)12が現像で溶解除去されずに残り、露光用マスク半ピッチを有するラインアンドスペースパターンが形成される(図9(b)及び(c)参照)。

概要

下記式(1)により表されるΔDthが0.8以上を満たす感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いたパターン形成方法。(式中、Dth(PTI)は、アルカリ現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する酸分解性基閾値脱保護率を表し、Dth(NTI)は、有機溶剤を含む現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する酸分解性基の閾値脱保護率を表す。)

目的

本発明は、アルカリ現像工程及び有機溶剤現像工程による二重現像プロセスを含むパターン形成技術において、パターン残存性が良好で、コンタクトホールブリッジ抑制性能や、ラインアンドスペース断線抑制性能に優れたパターン形成方法、このパターン形成方法において好適に使用される感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物及び感活性光線性又は感放射線性膜を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

酸の作用により分解して極性基を発生する酸分解性基を含む繰り返し単位(a−1)を有することで、酸の作用により極性が増大する、樹脂(A)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程と、該感活性光線性又は感放射線性膜に活性光線又は放射線照射する露光工程と、アルカリ現像液を用いて、該感活性光線性又は感放射線性膜の活性光線又は放射線の照射量が大きな領域を溶解させる現像工程と、有機溶剤を含む現像液を用いて、該感活性光線性又は感放射線性膜の活性光線又は放射線の照射量が小さな領域を溶解させる現像工程とを含むパターン形成方法であって、前記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の、下記式(1)により表されるΔDthが0.8以上であることを特徴とするパターン形成方法。式中、Dth(PTI)は、前記アルカリ現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する、樹脂(A)が含む繰り返し単位(a−1)中の酸分解性基の閾値脱保護率を表し、Dth(NTI)は、前記有機溶剤を含む現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する、樹脂(A)が含む繰り返し単位(a−1)中の酸分解性基の閾値脱保護率を表す。

請求項2

式(1)中のDth(PTI)が0.3以上であることを特徴とする、請求項1に記載のパターン形成方法。

請求項3

式(1)中のDth(NTI)が0.4以下であることを特徴とする、請求項1に記載のパターン形成方法。

請求項4

樹脂(A)の重量平均分子量が10000以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパターン形成方法。

請求項5

樹脂(A)中に占める、酸分解性基を含む繰り返し単位(a−1)の含有率が、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、65モル%以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のパターン形成方法。

請求項6

樹脂(A)がアダマンタン構造を含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパターン形成方法。

請求項7

樹脂(A)が、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を更に含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のパターン形成方法。式中、Aは単結合又は連結基を表し、R1は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表し、R2は、水素原子又はアルキル基を表す。

請求項8

アルカリ現像液を用いて現像する工程と、有機溶剤を含む現像液を用いて現像する工程を含むパターン形成方法に用いられる感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、酸の作用により分解して極性基を発生する酸分解性基を含む繰り返し単位(a−1)を有することで、酸の作用により極性が増大する、樹脂(A)を含有し、且つ、下記式(1)により表されるΔDthが0.8以上であることを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。式中、Dth(PTI)は、前記アルカリ現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する、樹脂(A)が含む繰り返し単位(a−1)中の酸分解性基の閾値脱保護率を表し、Dth(NTI)は、前記有機溶剤を含む現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する、樹脂(A)が含む繰り返し単位(a−1)中の酸分解性基の閾値脱保護率を表す。

請求項9

式(1)中のDth(PTI)が0.3以上であることを特徴とする、請求項8に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

請求項10

式(1)中のDth(NTI)が0.4以下であることを特徴とする、請求項8に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

請求項11

樹脂(A)の重量平均分子量が10000以上であることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

請求項12

樹脂(A)中に占める、酸分解性基を含む繰り返し単位(a−1)の含有率が、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、65モル%以下であることを特徴とする、請求項8〜11のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

請求項13

樹脂(A)がアダマンタン構造を含有することを特徴とする、請求項8〜12のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

請求項14

樹脂(A)が下記一般式(2)で表される繰り返し単位を含有することを特徴とする請求項8〜13のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。式中、Aは単結合又は連結基を表し、R1は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表し、R2は、水素原子またはアルキル基を表す。

請求項15

請求項8〜14のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性組成物から形成された感活性光線性又は感放射線性膜。

請求項16

請求項1〜7のいずれか1項に記載のパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法。

請求項17

請求項16に記載の電子デバイスの製造方法により製造された電子デバイス。

技術分野

0001

本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶サーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにはその他のフォトファブリケーションリソグラフィー工程に使用される、パターン形成方法、このパターン形成方法において好適に使用される感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、電子デバイスの製造方法及び電子デバイスに関するものである。本発明は、特に波長が300nm以下の遠紫外線光を光源とするArF露光装置および液浸投影露光装置露光するために好適なパターン形成方法、このパターン形成方法において使用される水系現像液、電子デバイスの製造方法、及び、電子デバイスに関するものである。

背景技術

0002

KrFエキシマレーザー(248nm)用レジスト以降、光吸収による感度低下を補うためにレジストの画像形成方法として化学増幅という画像形成方法が用いられている。ポジ型の化学増幅の画像形成方法を例に挙げ説明すると、エキシマレーザー電子線、極紫外光などの露光により、露光部の酸発生剤が分解し酸を生成させ、露光後のベークでその発生酸を反応触媒として利用してアルカリ不溶の基をアルカリ可溶基に変化させ、アルカリ現像液により露光部を除去する画像形成方法である。現在、アルカリ現像液としては、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の水系現像液が標準溶液として広く使用されている。

0003

半導体素子微細化のために、露光光源短波長化及び投影レンズ高開口数(高NA)化が進み、現在では、193nmの波長を有するArFエキシマレーザーを光源とする露光機が開発されている。露光光源としてArFエキシマレーザーを使用する場合、芳香族基を有する化合物が本質的に193nm領域に大きな吸収を示すため、脂環炭化水素構造を有する樹脂を含有するArFエキシマレーザー用レジストが開発されている(例えば、特許文献1を参照)。また、解像力を更に高める技術として、投影レンズと試料との間に高屈折率液体(以下、「液浸液」ともいう)を満たす方法(即ち、液浸法)が提唱されている。また、更に短い波長(13.5nm)の紫外光で露光を行なうEUVリソグラフィも提唱されている。

0004

近年では、有機溶剤を含んだ現像液(以下、「有機溶剤現像液」という)を用いて現像を行う有機溶剤現像プロセスを含むパターン形成方法も開発されつつある。例えば特許文献2には、更に解像力を高める2重パターニング技術として、アルカリ現像液を用いて現像を行うアルカリ現像プロセスと有機溶剤現像プロセスを行う2重現像プロセスが開示されている。アルカリ現像−有機溶剤現像による二重現像プロセスを、図9を用いて説明すると、露光によってレジスト組成物中の樹脂の極性が、光強度の高い領域では高極性になり、光強度の低い領域では低極性に維持されることを利用して、レジスト膜高露光量の領域(露光部)11をアルカリ現像液に溶解させ(図9(a)及び(b)参照)、低露光量の領域(未露光部)13を有機溶剤現像液に溶解させることにより、中間露光量の領域(中間露光部)12が現像で溶解除去されずに残り、露光用マスク半ピッチを有するラインアンドスペースパターンが形成される(図9(b)及び(c)参照)。

先行技術

0005

特開平9−73173号公報
特開2008−292975号公報

発明が解決しようとする課題

0006

アルカリ現像工程と有機溶剤現像工程を含む二重現像プロセスでは、中間露光量の領域(以下、「中間露光部」ともいう)の溶解コントラストが不充分である場合、パターンの残存量が少なく、結果としてコンタクトホールパターンにおけるブリッジや、ラインアンドスペースパターンにおける断線の発生という問題が生じる。

0007

本発明は、アルカリ現像工程及び有機溶剤現像工程による二重現像プロセスを含むパターン形成技術において、パターン残存性が良好で、コンタクトホールのブリッジ抑制性能や、ラインアンドスペース断線抑制性能に優れたパターン形成方法、このパターン形成方法において好適に使用される感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物及び感活性光線性又は感放射線性膜を提供することを目的とする。本発明はまた、上記パターン形成方法を含む電子デバイスの製造方法及び電子デバイスを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、一態様において、以下の通りである。
[1] 酸の作用により分解して極性基を発生する酸分解性基を含む繰り返し単位(a−1)を有することで、酸の作用により極性が増大する、樹脂(A)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程と、
上記感活性光線性又は感放射線性膜に活性光線又は放射線照射する露光工程と、
アルカリ現像液を用いて、上記感活性光線性又は感放射線性膜の活性光線又は放射線の照射量が大きな領域を溶解させる現像工程と、
有機溶剤を含む現像液を用いて、上記感活性光線性又は感放射線性膜の活性光線又は放射線の照射量が小さな領域を溶解させる現像工程とを含むパターン形成方法であって、
上記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の、下記式(1)により表されるΔDthが0.8以上であることを特徴とするパターン形成方法。

0009

0010

式中、
Dth(PTI)は、アルカリ現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する、樹脂(A)が含む繰り返し単位(a−1)中の酸分解性基の閾値脱保護率を表し、
Dth(NTI)は、有機溶剤を含む現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する、樹脂(A)が含む繰り返し単位(a−1)中の酸分解性基の閾値脱保護率を表す。

0011

[2] 式(1)中のDth(PTI)が0.3以上であることを特徴とする、[1]に記載のパターン形成方法。

0012

[3] 式(1)中のDth(NTI)が0.4以下であることを特徴とする、[1]に記載のパターン形成方法。

0013

[4]樹脂(A)の重量平均分子量が10000以上であることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれか1項に記載のパターン形成方法。

0014

[5]樹脂(A)中に占める、酸分解性基を含む繰り返し単位(a−1)の含有率が、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、65モル%以下であることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のパターン形成方法。

0015

[6]樹脂(A)がアダマンタン構造を含有することを特徴とする、[1]〜[5]のいずれか1項に記載のパターン形成方法。

0016

[7]樹脂(A)が、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を更に含有することを特徴とする、[1]〜[6]のいずれか1項に記載のパターン形成方法。

0017

0018

式中、Aは単結合又は連結基を表し、R1は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表し、R2は、水素原子またはアルキル基を表す。

0019

[8]アルカリ現像液を用いて現像する工程と、有機溶剤を含む現像液を用いて現像する工程を含むパターン形成方法に用いられる感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、酸の作用により分解して極性基を発生する酸分解性基を含む繰り返し単位(a−1)を有することで、酸の作用により極性が増大する、樹脂(A)を含有し、且つ、下記式(1)により表されるΔDthが0.8以上であることを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0020

0021

式中、
Dth(PTI)は、アルカリ現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する、樹脂(A)が含む繰り返し単位(a−1)中の酸分解性基の閾値脱保護率を表し、
Dth(NTI)は、有機溶剤を含む現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する、樹脂(A)が含む繰り返し単位(a−1)中の酸分解性基の閾値脱保護率を表す。

0022

[9] 式(1)中のDth(PTI)が0.3以上であることを特徴とする、[8]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0023

[10] 式(1)中のDth(NTI)が0.4以下であることを特徴とする、[8]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0024

[11]樹脂(A)の重量平均分子量が10000以上であることを特徴とする、[8]〜[10]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0025

[12]樹脂(A)中に占める、酸分解性基を含む繰り返し単位(a−1)の含有率が、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、65モル%以下であることを特徴とする、[8]〜[11]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0026

[13]樹脂(A)がアダマンタン構造を含有することを特徴とする、[8]〜[12]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0027

[14]樹脂(A)が下記一般式(2)で表される繰り返し単位を含有することを特徴とする[8]〜[13]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

0028

0029

式中、Aは単結合又は連結基を表し、R1は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表し、R2は、水素原子またはアルキル基を表す。

0030

[15] [8]〜[14]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性組成物から形成された感活性光線性又は感放射線性膜。

0031

[16] [1]〜[7]のいずれか1項に記載のパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法。

0032

[17] [16]に記載の電子デバイスの製造方法により製造された電子デバイス。

発明の効果

0033

本発明により、アルカリ現像プロセス及び有機溶剤現像プロセスによる二重現像プロセスを含むパターン形成技術において、パターン残存性が良好で、コンタクトホールのブリッジ抑制性能や、ラインアンドスペースの断線抑制性能に優れたパターン形成方法、このパターン形成方法において好適に使用される感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物及び感活性光線性又は感放射線性膜を提供することが可能となった。また、本発明により、上記パターン形成方法を含む電子デバイスの製造方法及び電子デバイスの提供が可能となった。

図面の簡単な説明

0034

露光後の膜厚と露光量との関係を示す説明図。
アルカリ現像後の膜厚と露光量との関係を示す説明図。
酸分解性基の脱保護量と露光量との関係を示す説明図。
酸分解性基の脱保護率と露光量との関係を示す説明図。
アルカリ現像後の膜厚と酸分解性基の脱保護率との関係を示す説明図。
有機溶剤現像後の膜厚と露光量との関係を示す説明図。
有機溶剤現像後の膜厚と酸分解性基の脱保護率との関係を示す説明図。
実施例で使用したコンタクトホールマスクの構造を示す図。
二重現像プロセスを概略的に説明するための図。

0035

以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。

0036

なお、ここで「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線EUV光)、X線、電子線(EB)等を意味する。また、本発明において光とは、活性光線又は放射線を意味する。

0037

また、ここで「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線、X線、EUV光などによる露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線による描画も露光に含める。

0038

以下、本発明のパターン形成方法に含まれる各工程と、このパターン形成方法に好適に用いられる感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物について詳細に説明する。

0039

上述したように、本発明のパターン形成方法は、
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程(以下、「製膜工程」)と、
この感活性光線性又は感放射線性膜に活性光線又は放射線を照射する露光工程と、
アルカリ現像液を用いて、露光後の感活性光線性又は感放射線性膜の活性光線又は放射線の照射量が大きな領域を溶解させる現像工程(以下、「アルカリ現像工程」)と、
有機溶剤を含む現像液を用いて、露光後の感活性光線性又は感放射線性膜の活性光線又は放射線の照射量が小さな領域を溶解させる現像工程(以下、「有機溶剤現像工程」)
とを含む。

0040

ここで、アルカリ現像工程における、「感活性光線性又は感放射線性膜の活性光線又は放射線の照射量が大きな領域」とは、感活性光線性又は感放射線性膜の露光部を意味し、有機溶剤現像工程における「感活性光線性又は感放射線性膜の活性光線又は放射線の照射量が小さな領域」とは感活性光線性又は感放射線性膜の未露光部を意味する。また、アルカリ現像工程と有機溶剤現像工程の順序は特に限定されるものではないが、パターン残存性の観点から、アルカリ現像工程、有機溶剤現像工程の順に現像することが好ましい。

0041

本発明のパターン形成方法は、上記の通り、アルカリ現像工程と有機溶剤現像工程による二重現像プロセスを含み、且つ、酸の作用により分解して極性基を発生する酸分解性基を含む繰り返し単位(a−1)(以下、「繰り返し単位(a−1)」又は「酸分解性繰り返し単位」という)を有することで、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物として、酸の作用により極性が増大する樹脂(以下、「酸分解性樹脂」又は「樹脂(A)」という)を含有し、且つ、下記式(1)により表されるΔDthが0.8以上である感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いることを第一の特徴とする。

0042

0043

式中、
Dth(PTI)は、アルカリ現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する、樹脂(A)が含む繰り返し単位(a−1)中の酸分解性基の閾値脱保護率を表し、
Dth(NTI)は、有機溶剤を含む現像液を用いた現像後における感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚に対する、樹脂(A)が含む繰り返し単位(a−1)中の酸分解性基の閾値脱保護率を表す。

0044

上述したように、二重現像プロセスは、アルカリ現像で感活性光線性又は感放射線性膜の露光部、すなわち、酸分解性基の高脱保護領域を溶解し、有機溶剤現像で未露光部、すなわち、酸分解性基の低脱保護量域を溶解し、どちらの現像でも溶解しない、中間露光部、すなわち、中間脱保護領域がパターンとなる。このときパターンとなる中間脱保護領域が狭いレジスト組成物を使用した場合、二重現像後のパターンは細くなりコンタクトホールパターンのブリッジや、ラインアンドスペースパターンの断線が発生する。

0045

本発明者等による鋭意研究の結果、以下に詳述するように、露光による酸分解性樹脂中の酸分解性基の脱保護率と、現像後のパターン膜厚との関係において、現像後のパターン膜厚に対し閾値となる脱保護率(以下、「閾値脱保護率」)(Dth(PTI)、Dth(NTI))があること(図5図7参照)が見出された。更に、アルカリ現像における酸分解性基の閾値脱保護率(Dth(PTI))は大きく、一方、有機溶剤現像における酸分解性基の閾値脱保護率(Dth(NTI))は小さいことが、パターン残存性の観点から好ましいことが見出された。そして、更なる鋭意研究の結果、二重現像プロセスを含むパターン形成方法では、Dth(PTI)とDth(NTI)とが一般式(1)に示す関係を満たすことで、二重現像後のパターンは太くなり、コンタクトホールパターンのブリッジや、ラインアンドスペースパターンの断線といった問題を解消することができることが見出された。

0046

Dth(PTI)及びDth(NTI)について以下に詳細に説明する。
〔アルカリ現像における閾値脱保護率Dth(PTI)〕
Dth(PTI)により表される、アルカリ現像における酸分解性基の閾値脱保護率は、
−感活性光線性又は感放射線性膜を露光し、アルカリ現像液を用いて現像した場合に、膜厚が未露光時の膜厚の半分の値になる露光量を決定し、
− 上記露光量で感活性光線性又は感放射線性膜を露光した際の、樹脂(A)が含む繰り返し単位(a−1)中の酸分解性基が分解した割合から求められる脱保護率を表す。
Dth(PTI)は、例えば以下の方法に従い求められる。

0047

<アルカリ現像における閾値脱保護率Dth(PTI)の求め方>
基板上に本発明の組成物を塗布し、ベーク(Prebake:PB)を行い、感活性光線性又は感放射線性膜(膜厚:FTmax/nm)を形成する。得られた感活性光線性又は感放射線性膜を分画し、区分毎に露光量を変えて露光する。例えばArFエキシマレーザースキャナーを用いて、区分毎に露光量0〜50mJ/cm2の範囲で0.5mJ/cm2ずつ変えて面露光を行う。ここで、ArF露光における露光量50mJ/cm2は、膜厚/溶解コントラストが変化しないほどのOver Doseである。露光後、更にベーク(Post Exposure Bake:PEB)を行い、区分毎に各露光量での膜厚を測定する。この測定結果から、図1に示す、露光後の膜厚と露光量との関係を示すグラフ(膜シュリンク曲線)を得る。

0048

露光後の膜厚を測定した試料について、次いで、2.38質量%テトラメチルアンモニウム水溶液(アルカリ現像液)を用いて所定時間現像し、再度、区分毎に膜厚を測定する。この測定結果から、図2に示す、アルカリ現像後の膜厚と露光量との関係を示す感度曲線を得る。

0049

図1に示す露光後の膜シュリンク曲線において、露光量0(未露光)における膜厚をFTmax、露光量50mJ/cm2(Over Dose)における膜厚をFT0、ある露光量における露光後の膜厚をSとする。露光後の膜シュリンク量は、FTmax−Sにより代替することができるため、区分毎に各露光量でのFTmax−Sを算出することにより、図3に示す、露光後の膜シュリンク量と露光量との関係を示すグラフを得る。

0050

更に、各露光量での膜シュリンク量:FTmax−SをFTmax−FT0で割った膜シュリンク率:{FTmax−S/FTmax−FT0}×100(%)を算出することにより、図4に示す、露光後の膜シュリンク率と露光量との関係を示すグラフを得る。ここで、露光量50mJ/cm2(Over Dose)のときの膜シュリンク率は100%となる。

0051

露光後の膜シュリンク量は、酸の作用により酸分解性基が分解して脱保護された保護基揮発量と対応するため、本発明では露光後の膜シュリンク量:FTmax−Sを、酸分解性基の脱保護量と定義し、膜シュリンク率:{FTmax−S/FTmax−FT0}×100(%)を、酸分解性基の脱保護率(D)と定義する。したがって、図3に示されるグラフは、酸分解性基の脱保護量と露光量との関係を示し、図4に示されるグラフは、酸分解性基の脱保護率と露光量との関係を示す。

0052

さらに、図2のアルカリ現像後の膜厚と露光量との関係を示す感度曲線における露光量を、図4の脱保護率(D)と露光量との関係を示すグラフにおける脱保護率(D)に変換することで、図5に示すアルカリ現像後の膜厚と脱保護率(D)との関係を示すグラフが得られる。そして、図5に示すグラフにおいて、アルカリ現像後の膜厚が、脱保護率0%のときの膜厚FTmaxに対し、半分の膜厚(FTmax/2)になるときの脱保護率(D)を、アルカリ現像における閾値脱保護率Dth(PTI)と定義する。

0053

〔有機溶剤現像における閾値脱保護率Dth(NTI)〕
Dth(NTI)により表される、有機溶剤現像における酸分解性基の閾値脱保護率は、
−感活性光線性又は感放射線性膜を露光し、有機溶剤を含む現像液を用いて現像した場合に、膜厚が、過剰露光量(膜厚/溶解コントラストが変化しないほどのOver Doseを意図)で露光した時の膜厚の半分の値になる露光量を決定し、
− 上記露光量で感活性光線性又は感放射線性膜を露光した際の、樹脂(A)が含む繰り返し単位(a−1)中の酸分解性基が分解した割合から求められる脱保護率を表す。
Dth(NTI)は、例えば以下の方法に従い求められる。

0054

<有機溶剤現像における閾値脱保護率Dth(NTI)の求め方>
基板上に本発明の組成物を塗布し、ベーク(Prebake:PB)を行い、感活性光線性又は感放射線性膜(膜厚:FTmax/nm)を形成する。得られた感活性光線性又は感放射線性膜を分画し、区分毎に露光量を変えて露光する。例えばArFエキシマレーザースキャナーを用いて、区分毎に露光量0〜50mJ/cm2の範囲で0.5mJ/cm2ずつ変えて面露光を行う。ここで、ArF露光における露光量50mJ/cm2は、膜厚/溶解コントラストが変化しないほどのOver Doseである。露光後、更にベーク(Post Exposure Bake:PEB)を行い、区分毎に各露光量での膜厚を測定する。この測定結果から、図1に示す、露光後の膜厚と露光量との関係を示すグラフ(膜シュリンク曲線)を得る。

0055

露光後の膜厚を測定した試料について、次いで、有機溶剤現像液を用いて所定時間現像し、再度、区分毎に膜厚を測定する。この測定結果から、図6に示す、有機溶剤現像後の膜厚と露光量との関係を示す感度曲線を得る。

0056

図6に示す感度曲線において、露光量50mJ/cm2(Over Dose)における有機溶剤現像後の膜厚をAmaxとする。

0057

また、図1に示す露光後の膜シュリンク曲線において、露光量0(未露光)における膜厚をFTmax、露光量50mJ/cm2(Over Dose)における膜厚をFT0、ある露光量における露光後の膜厚をSとする。露光後の膜シュリンク量は、FTmax−Sにより代替することができるため、区分毎に各露光量でのFTmax−Sを算出することにより、図3に示す、露光後の膜シュリンク量と露光量との関係を示すグラフを得る。

0058

更に、各露光量での膜シュリンク量:FTmax−SをFTmax−FT0で割った膜シュリンク率:{FTmax−S/FTmax−FT0}×100(%)を算出することにより、図4に示す、露光後の膜シュリンク率と露光量との関係を示すグラフを得る。ここで、露光量50mJ/cm2(Over Dose)のときの膜シュリンク率は100%となる。

0059

露光後の膜シュリンク量は、酸の作用により酸分解性基が分解して脱保護された保護基の揮発量と対応するため、本発明では露光後の膜シュリンク量:FTmax−Sを、酸分解性基の脱保護量と定義し、膜シュリンク率:{FTmax−S/FTmax−FT0}×100(%)を、酸分解性基の脱保護率(D)と定義する。したがって、図3に示されるグラフは、酸分解性基の脱保護量と露光量との関係を示し、図4に示されるグラフは、酸分解性基の脱保護率と露光量との関係を示す。

0060

さらに、図6の有機溶剤現像後の膜厚と露光量との関係を示す感度曲線における露光量を、図4の脱保護率(D)と露光量との関係を示すグラフにおける脱保護率(D)に変換することで、図7に示す有機溶剤現像後の膜厚と脱保護率(D)との関係を示すグラフが得られる。そして、図7に示すグラフにおいて、有機溶剤現像後の膜厚が、脱保護率100%のときの膜厚Amaxに対し、半分の膜厚(Amax/2)になるときの脱保護率(D)を、有機溶剤現像における閾値脱保護率Dth(NTI)と定義する。

0061

上述の通り、本発明のパターン形成方法において使用される感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、式(1)で表されるΔDthが0.8以上である。

0062

0063

本発明の一形態において、アルカリ現像における酸分解性基の閾値脱保護率Dth(PTI)は、0.3以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましく、0.6以上であることが特に好ましい。感度の観点から、上限としては0.9以下であることが更に好ましい。

0064

また、本発明の一形態において、有機溶剤現像における酸分解性基の閾値脱保護率Dth(NTI)は、0.4以下であることが好ましく、0.3以下であることがより好ましく、0.2以下であることが特に好ましい。スカムの観点から、下限としては0.05以上であることが更に好ましい。

0065

Dth(PTI)に対するDth(NTI)の比ΔDthは、0.8以上であり、1以上であることが好ましく、1.2以上であることがより好ましい。ラインアンドスペースパターンの断線抑制や、コンタクトホールの非開口抑制及びブリッジ抑制のため、上限としては2.5以下であることが更に好ましい。

0066

以下、本発明のパターン形成方法において好適に使用される感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物について詳細に説明し、次いで本発明のパターン形成方法に含まれる各工程について詳細に説明する。

0067

<感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物>
[酸分解性樹脂]
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、酸の作用により分解して極性基を発生する酸分解性基を含む繰り返し単位(a−1)を有することで、酸の作用により極性が増大する、酸分解性樹脂(樹脂(A))を含有する。この酸分解性樹脂は、アルカリ現像液を用いたポジ型パターンの形成、及び、有機溶剤現像液を用いたネガ型パターンの形成の双方の態様をとることができる。

0068

(1)酸分解性基を含む繰り返し単位(a−1)
酸分解性基は、極性基を酸の作用により分解し脱離する基で保護された構造を有する。

0069

上記極性基としては、カルボキシ基フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホン酸基などが好ましく挙げられる。

0070

酸分解性基として好ましい基は、これらのアルカリ可溶性基の水素原子を酸で脱離する基で置換した基である。

0071

酸で脱離する基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(R01)(R02)(OR39)等を挙げることができる。

0072

式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基アリール基アラルキル基又はアルケニル基表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。

0073

R01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。

0074

酸分解性基としては好ましくは、クミルエステル基エノールエステル基、アセタールエステル基、第3級のアルキルエステル基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基である。

0075

樹脂(A)が含有し得る酸分解性基を有する繰り返し単位(a−1)としては、下記一般式(AI)で表される繰り返し単位が好ましい。

0076

0077

一般式(AI)に於いて、
Xa1は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基又は−CH2−R9で表される基を表す。R9は、水酸基又は1価の有機基を表す。1価の有機基としては、例えば、炭素数5以下のアルキル基、アシル基が挙げられ、好ましくは炭素数3以下のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。Xa1は好ましくは水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。

0078

Tは、単結合又は2価の連結基を表す。

0079

Rx1〜Rx3は、それぞれ独立に、アルキル基(直鎖若しくは分岐)又はシクロアルキル基(単環若しくは多環)を表す。

0080

Rx1〜Rx3の少なくとも2つが結合して、シクロアルキル基(単環若しくは多環)を形成してもよい。

0081

Tの2価の連結基としては、アルキレン基、−COO−Rt−基、−O−Rt−基等が挙げられる。式中、Rtは、アルキレン基又はシクロアルキレン基を表す。

0082

Tは、単結合又は−COO−Rt−基が好ましい。Rtは、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、−CH2−基、−(CH2)3−基がより好ましい。

0083

Rx1〜Rx3のアルキル基としては、炭素数1〜4の直鎖又は分岐状のものが好ましい。

0084

Rx1〜Rx3のシクロアルキル基としては、炭素数3〜8の単環のシクロアルキル基、炭素数7〜20の多環のシクロアルキル基が好ましい。

0085

Rx1〜Rx3の少なくとも2つが結合して形成されるシクロアルキル基としては、炭素数3〜8の単環のシクロアルキル基、炭素数7〜20の多環のシクロアルキル基が好ましい。炭素数5〜6の単環のシクロアルキル基が特に好ましい。

0086

Rx1がメチル基又はエチル基であり、Rx2とRx3とが結合して上述のシクロアルキル基を形成している態様が好ましい。

0087

一態様において、一般式(AI)中のTが単結合であり、Rx1、Rx2及びRx3がアルキル基であることが好ましく、Rx1、Rx2及びRx3で表されるアルキル基の炭素数の総和が4以上であることがより好ましく、5以上であることが更に好ましく、6以上であることが特に好ましい。

0088

本発明の効果の観点から、酸分解性基を有する繰り返し単位(a−1)の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、65モル%以下であることが好ましい。酸分解性樹脂中に占める酸分解性基の割合が低いと、極性基の発生量が抑えられるため、高脱保護率でなければ、アルカリ現像液に溶解せず、Dth(PTI)の値が大きくなり、ΔDthの値が大きくなる。このような効果を得るためには酸分解性樹脂中に占める酸分解性基を有する繰り返し単位(a−1)の含有比率は、55モル%以下であることがより好ましく、45モル%以下であることが特に好ましい。また、露光ラチチュード(Exposure Latitude:EL)性能の観点から30モル%以上であることが更に好ましい。

0089

好ましい酸分解性基を有する繰り返し単位(a−1)の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。なお、式中、Xa1はH、CH3、CF3、CH2OHのいずれか、Rxa及びRxbはそれぞれ炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。

0090

0091

0092

樹脂(A)は、一般式(AI)で表される繰り返し単位として、以下の一般式(I)で表される繰り返し単位を有する樹脂であることがより好ましい。

0093

0094

一般式(I)中、
R31は、水素原子、アルキル基又はフッ素化アルキル基を表し、
R32は、アルキル基を表し、
R33は、R32が結合する炭素原子とともに単環の脂環式炭化水素構造を形成するのに必要な原子団を表す。

0095

上記脂環式炭化水素構造は、環を構成する炭素原子の一部が、ヘテロ原子又はヘテロ原子を有する基で置換されていてもよい。

0096

R31のアルキル基は、置換基を有していてもよく、フッ素原子、水酸基などが挙げられる。

0097

R31は、好ましくは水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。

0098

R32は、炭素数3〜10のアルキル基であることが好ましく、炭素数4〜7のアルキル基であることがより好ましい。

0099

R32は、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基であり、イソプロピル基、又はt−ブチル基であることが好ましく、t−ブチル基であることがより好ましい。

0100

R33が炭素原子とともに形成する単環の脂環炭化水素構造は、3〜8員環であることが好ましく、5又は6員環であることがより好ましい。

0101

R33が炭素原子とともに形成する単環の脂環炭化水素構造において、環を構成する炭素原子の一部を置換できるヘテロ原子としては、酸素原子硫黄原子等が挙げられ、ヘテロ原子を有する基としては、カルボニル基等が挙げられる。ただし、ヘテロ原子を有する基は、エステル基(エステル結合)ではないことが好ましい。

0102

R33が炭素原子とともに形成する単環の脂環炭化水素構造は、炭素原子と水素原子とのみから形成されることが好ましい。

0103

一般式(I)で表される繰り返し単位は、下記一般式(I’)で表される繰り返し単位であることが好ましい。

0104

0105

一般式(I’)中、R31及びR32は、上記一般式(I)における各々と同義である。

0106

一般式(I)で表される構造を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。

0107

0108

樹脂(A)に含まれる酸分解性基を有する繰り返し単位は、1種であってもよいし2種以上を併用していてもよい。

0109

樹脂(A)は、一般式(AI)で表される繰り返し単位として、例えば、一般式(II)で表される繰り返し単位及び一般式(III)で表される繰り返し単位の少なくともいずれかを有する樹脂であることがより好ましい。

0110

0111

式(II)及び(III)中、
R1及びR3は、各々独立して、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基又は−CH2−R11で表される基を表す。R11は1価の有機基を表す。

0112

R2、R4、R5及びR6は、各々独立して、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。

0113

Rは、R2が結合する炭素原子とともに脂環構造を形成するのに必要な原子団を表す。

0114

R1及びR3は、好ましくは水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。R11における1価の有機基の具体例及び好ましい例は、一般式(AI)のXa1で記載したものと同様である。

0115

R2におけるアルキル基は、直鎖型でも分岐型でもよく、置換基を有していてもよい。

0116

R2におけるシクロアルキル基は、単環でも多環でもよく、置換基を有していてもよい。

0117

R2は好ましくはアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜5のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基などが挙げられる。R2におけるアルキル基としてはメチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル基が好ましい。

0118

Rは、炭素原子とともに脂環構造を形成するのに必要な原子団を表す。Rが該炭素原子とともに形成する脂環構造としては、好ましくは、単環の脂環構造であり、その炭素数は好ましくは3〜7、より好ましくは5又は6である。

0119

R3は好ましくは水素原子又はメチル基であり、より好ましくはメチル基である。

0120

R4、R5、R6におけるアルキル基は、直鎖型でも分岐型でもよく、置換基を有していてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。

0121

R4、R5、R6におけるシクロアルキル基は、単環でも多環でもよく、置換基を有していてもよい。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。

0122

上記各基が有し得る置換基としては、上記一般式(AI)における各基が有し得る置換基として前述したものと同様の基が挙げられる。

0123

一般式(III)において、R4、R5及びR6はアルキル基であることが好ましく、R4、R5及びR6の炭素数の合計としては、5以上であることが好ましく、6以上であることがより好ましく、7以上であることが更に好ましい。

0124

樹脂(A)は、一般式(AI)により表される繰り返し単位として、一般式(II)により表される繰り返し単位及び一般式(III)により表される繰り返し単位を含んだ樹脂であることがより好ましい。

0125

また、他の形態において、一般式(AI)により表される繰り返し単位として、一般式(II)により表される繰り返し単位の少なくとも2種を含んだ樹脂であることがより好ましい。一般式(II)の繰り返し単位を2種以上含む場合は、Rが炭素原子とともに形成する脂環構造が単環の脂環構造である繰り返し単位と、Rが炭素原子とともに形成する脂環構造が多環の脂環構造である繰り返し単位とを両方含むことが好ましい。単環の脂環構造としては、炭素数5〜8が好ましく、炭素数5若しくは6がより好ましく、炭素数5が特に好ましい。多環の脂環構造としては、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基が好ましい。

0126

(2)ラクトン基、水酸基、シアノ基及びアルカリ可溶性基から選ばれる少なくとも1種類の基を有する繰り返し単位
樹脂(A)は、更に、ラクトン基、スルトン基、水酸基、シアノ基及びアルカリ可溶性基から選ばれる少なくとも1種類の基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。

0127

樹脂(A)が含有し得るラクトン基又はスルトン基を有する繰り返し単位について説明する。
ラクトン基又はスルトン基としては、ラクトン構造又はスルトン構造を有していればいずれでも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造又はスルトン構造であり、5〜7員環ラクトン構造又はスルトン構造にビシクロ構造スピロ構造を形成する形で他の環構造縮環しているものが好ましい。下記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)のいずれかで表されるラクトン構造、あるいは下記一般式(SL1−1)又は(SL1−2)で表されるスルトン構造を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。また、ラクトン構造又はスルトン構造が主鎖に直接結合していてもよい。好ましいラクトン構造としては(LC1−1)、(LC1−4)、(LC1−5)、(LC1−6)、(LC1−13)、(LC1−14)、(LC1−17)が挙げられる。特定のラクトン構造又はスルトン構造を用いることで現像欠陥が良好になる。

0128

0129

ラクトン構造部分又はスルトン構造部分は、置換基(Rb2)を有していても有していなくてもよい。好ましい置換基(Rb2)としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基カルボキシル基ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、酸分解性基などが挙げられる。より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、酸分解性基である。n2は、0〜4の整数を表す。n2が2以上の時、複数存在する置換基(Rb2)は、同一でも異なっていてもよく、また、複数存在する置換基(Rb2)同士が結合して環を形成してもよい。

0130

一般式(LC1−1)〜(LC1−17)のいずれかで表されるラクトン構造、並びに、一般式(SL1−1)又は(SL1−2)で表されるスルトン構造を有する繰り返し単位としては、下記一般式(AII)で表される繰り返し単位を挙げることができる。

0131

0132

一般式(AII)中、
Rb0は、水素原子、ハロゲン原子又は置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子臭素原子沃素原子を挙げることができる。Rb0はとして好ましくは、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基であり、水素原子、メチル基が特に好ましい。

0133

Abは、単結合、アルキレン基、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、エーテル結合、エステル結合、カルボニル基、又はこれらを組み合わせた2価の連結基を表す。好ましくは、単結合、−Ab1−CO2−で表される2価の連結基である。

0134

Ab1は、直鎖、分岐アルキレン基、単環又は多環のシクロアルキレン基であり、好ましくはメチレン基エチレン基シクロヘキシレン基アダマンチレン基、ノルボルニレン基である。

0135

Vは、一般式(LC1−1)〜(LC1−17)、一般式(SL1−1)及び(SL1−2)の内のいずれかで示される構造を有する基を表す。

0136

ラクトン基又はスルトン基を有する繰り返し単位は、通常光異性体が存在するが、いずれの光学異性体を用いてもよい。また、1種の光学異性体を単独で用いても、複数の光学異性体を混合して用いてもよい。1種の光学異性体を主に用いる場合、その光学純度(ee)が90以上のものが好ましく、より好ましくは95以上である。

0137

ラクトン基又はスルトン基を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、15〜60mol%が好ましく、より好ましくは20〜50mol%、更に好ましくは30〜50mol%である。

0138

また、本発明の効果の観点から、酸分解性樹脂は、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を含有することが好ましい。下記一般式(2)で表される繰り返し単位は、アルカリ現像液に対する溶解性が低く、酸分解性樹脂中に一般式(2)で表される繰り返し単位を含有すると、アルカリ現像液への溶解性が低下し、アルカリ現像液に溶解せず、Dth(PTI)の値が大きくなり、ΔDthの値が大きくなる。このような効果を得るためには酸分解性樹脂中に占める一般式(2)で表される繰り返し単位の含有率が、酸分解性樹脂中の全繰り返し単位に対し、20モル%以上であることが好ましく、30モル%以上であることがさらに好ましく、40モル%以上であることがさらに好ましい。EL性能の観点から、70モル%以下であることが好ましい。

0139

0140

式中、
Aは単結合又は連結基を表し、R1は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表し、R2は、水素原子またはアルキル基を表す。

0141

Aにより表される連結基としては、例えば、アルキレン基、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、エーテル結合、エステル結合、カルボニル基、又はこれらを組み合わせた2価の連結基が挙げられる。本発明の一形態において、Aは単結合であることが好ましい。

0142

R1により表されるアルキル基としては、例えば、炭素数1又は2のアルキル基が挙げられる。このアルキル基は置換基を有していてもよい。R1は、例えば、水素原子又はメチル基であることが好ましい。

0143

R2により表されるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。このアルキル基は置換基を有していてもよい。R2は、例えば、メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基であることが好ましい。

0144

ラクトン基又はスルトン基を有する繰り返し単位としては、下記の繰り返し単位が挙げられる。最適なラクトン基を選択することにより、パターンプロファイル粗密依存性が良好となる。

0145

0146

0147

0148

ラクトン構造又はスルトン構造を有する繰り返し単位を2種以上併用することも可能である。

0149

樹脂(A)は、水酸基又はシアノ基を有する、一般式(AI)及び(AII)以外の繰り返し単位を有することが好ましい。これにより基板密着性、現像液親和性が向上する。水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位は、水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位であることが好ましく、また酸分解性基を有さないことが好ましい。これら構造を有する繰り返し単位としては、下記一般式(AIIa)〜(AIId)で表される繰り返し単位を挙げることができる。

0150

0151

一般式(AIIa)〜(AIId)に於いて、
R1cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基又はヒドロキメチル基を表す。

0152

R2c〜R4cは、各々独立に、水素原子、水酸基又はシアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cの内の少なくとも1つは、水酸基又はシアノ基を表す。好ましくは、R2c〜R4cの内の1つ又は2つが水酸基で、残りが水素原子である。より好ましくは、R2c〜R4cの内の2つが水酸基で、残りが水素原子である。

0153

水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、5〜40mol%が好ましく、より好ましくは5〜30mol%、更に好ましくは10〜25mol%である。

0154

水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。

0155

0156

0157

樹脂(A)は、酸基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。酸基としてはカルボキシ基、スルホンアミド基スルホニルイミド基ビスルスルホニルイミド基、α位が電子吸引性基で置換された脂肪族アルコール(例えばヘキサフロロイソプロパノール基)が挙げられ、カルボキシ基を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。酸基を有する繰り返し単位を含有することによりコンタクトホール用途での解像性が増す。酸基を有する繰り返し単位としては、アクリル酸メタクリル酸による繰り返し単位のような樹脂の主鎖に直接酸基が結合している繰り返し単位、あるいは連結基を介して樹脂の主鎖に酸基が結合している繰り返し単位、さらには酸基を有する重合開始剤連鎖移動剤重合時に用いてポリマー鎖末端に導入、のいずれも好ましく、連結基は単環又は多環の環状炭化水素構造を有していてもよい。特に好ましくはアクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位である。

0158

酸基を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、0〜20mol%が好ましく、より好ましくは3〜15mol%、更に好ましくは5〜10mol%である。

0159

酸基を有する繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。具体例中、RxはH、CH3、CH2OH又はCF3を表す。

0160

0161

(3)脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位
樹脂(A)は、更に、脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位を有してもよい。これにより液浸露光時にレジスト膜から液浸液への低分子成分溶出が低減できる。このような繰り返し単位として、例えば1−アダマンチルメタアクリレート、ジアマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートによる繰り返し単位などが挙げられる。

0162

(4)水酸基及びシアノ基のいずれも有さない繰り返し単位
本発明の樹脂(A)は、更に、水酸基及びシアノ基のいずれも有さない、一般式(IV)で表される繰り返し単位を含有していることが好ましい。

0163

0164

一般式(IV)中、R5は少なくとも一つの環状構造を有し、水酸基及びシアノ基のいずれも有さない炭化水素基を表す。

0165

Raは水素原子、アルキル基又は−CH2−O−Ra2基を表す。式中、Ra2は、水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。

0166

R5が有する環状構造には、単環式炭化水素基及び多環式炭化水素基が含まれる。単環式炭化水素基としては、たとえば、炭素数3〜12(より好ましくは炭素数3〜7)のシクロアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基が挙げられる。

0167

多環式炭化水素基には環集合炭化水素基、架橋環式炭化水素基が含まれ、架橋環式炭化水素環としては、2環式炭化水素環、3環式炭化水素環、4環式炭化水素環などが挙げられる。また、架橋環式炭化水素環には、例えば5〜8員シクロアルカン環が複数個縮合した縮合環も含まれる。

0168

好ましい架橋環式炭化水素環として、ノルボルニル基、アダマンチル基、ビシクロオクタニル基、トリシクロ[5、2、1、02,6]デカニル基、などが挙げられる。より好ましい架橋環式炭化水素環としてノルボニル基、アダマンチル基が挙げられる。

0169

これらの脂環式炭化水素基は置換基を有していても良く、好ましい置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、保護基で保護されたヒドロキシル基、保護基で保護されたアミノ基などが挙げられる。

0170

水酸基及びシアノ基のいずれも有さない、一般式(IV)で表される繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、0〜40モル%が好ましく、より好ましくは0〜20モル%である。

0171

一般式(IV)で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。式中、Raは、H、CH3、CH2OH、又はCF3を表す。

0172

0173

樹脂(A)は、下記一般式(nI)又は一般式(nII)で表される繰り返し単位を含有してもよい。

0174

0175

一般式(nI)及び一般式(nII)において、
R13’〜R16’は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、ラクトン構造を有する基、又は酸分解性基を有する基を表す。

0176

X1及びX2は、それぞれ独立に、メチレン基、エチレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。

0177

nは、0〜2の整数を表す。

0178

R13’〜R16’としての酸分解性基を有する基における酸分解性基としては、クミルエステル基、エノールエステル基、アセタールエステル基、第3級のアルキルエステル基等を挙げることができ、好ましくは−C(=O)−O−R0で表される第3級のアルキルエステル基である。

0179

式中、R0としては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基イソボロニル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基テトラヒドロピラニル基テトラヒドロフラニル基トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることができる。

0180

R13’〜R16’のうち、少なくとも一つは酸分解性基を有する基であることが好ましい。

0181

R13’〜R16’におけるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。

0182

R13’〜R16’のアルキル基としてより好ましくは下記一般式(F1)で表される基である。

0183

0184

一般式(F1)中、
R50〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。

0185

Rxは、水素原子又は有機基(好ましくは酸分解性保護基、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基)し、好ましくは水素原子である。

0186

R50〜R55は、すべてフッ素原子であることが好ましい。

0187

また、本発明の効果の観点から、酸分解性樹脂はアダマンタン構造を有することが好ましい。酸分解性樹脂中にアダマンタン構造を有すると、ポリマーガラス転移点(Tg)は高くなる。そのため酸分解性樹脂中にアダマンタン構造を有すると、溶解性が低下するため、高脱保護率でなければアルカリ現像液に溶解せず、Dth(PTI)の値が大きくなる。また有機溶剤現像液への溶解性が低下し、低脱保護率でパターンの硬化が始まるため、Dth(NTI)の値が小さくなる。このため、酸分解性樹脂中にアダマンタン構造を有すると、ΔDthが大きくなる。このような効果を得るためには、酸分解性樹脂中に占めるアダマンタン構造を有する繰り返し単位の割合が、酸分解性樹脂中の全繰り返し単位に対し、1モル%以上であることが好ましく、5モル%以上であることがさらに好ましく、10モル%以上であることがもっとも好ましい。感度の観点から50モル%以下であることが更に好ましい。

0188

アダマンタン構造が酸分解性樹脂に含まれる形態は特に限定されるものではなく、例えば、上述した酸分解性基を有する繰り返し単位(a−1)中に含まれていてもよいし、上述した一般式(AIIa)により表される繰り返し単位として含まれていてもよい。

0189

樹脂(A)は、上記の繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を有することができる。

0190

このような繰り返し構造単位としては、下記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。

0191

これにより樹脂(A)に要求される性能、特に、
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性
(4)膜べり親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。

0192

このような単量体として、例えばアクリル酸エステル類メタクリル酸エステル類アクリルアミド類メタクリルアミド類、アリル化合物ビニルエーテル類ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。

0193

その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。例えば、特開2013−218223号公報の段落0029〜段落0076に説明されているような、塩基性を有する構造部位を含む繰り返し単位や、国際公開第2011/122336号パンフレットの<0045>に式(1a−7)として説明されている、環状カーボネート構造を有する繰り返し単位などが共重合されていてもよい。

0194

樹脂(A)において、各繰り返し構造単位含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。

0195

本発明の組成物が、ArF露光用であるとき、ArF光への透明性の点から樹脂(A)は芳香族基を有さないことが好ましい。また、樹脂(A)は、後述する疎水性樹脂との相溶性の観点から、フッ素原子及び珪素原子を含有しないことが好ましい。

0196

樹脂(A)として好ましくは、繰り返し単位のすべてが(メタ)アクリレート系繰り返し単位で構成されたものである。この場合、繰り返し単位のすべてがメタクリレート系繰り返し単位であるもの、繰り返し単位のすべてがアクリレート系繰り返し単位であるもの、繰り返し単位のすべてがメタクリレート系繰り返し単位とアクリレート系繰り返し単位とによるもののいずれのものでも用いることができるが、アクリレート系繰り返し単位が全繰り返し単位の50mol%以下であることが好ましい。より好ましくは、一般式(AI)で表される、酸分解性基を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位20〜50モル%、ラクトン基を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位20〜50モル%、水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位5〜30モル%、更にその他の(メタ)アクリレート系繰り返し単位を0〜20モル%含む共重合ポリマーである。

0197

本発明の組成物にKrFエキシマレーザー光、電子線、X線、波長50nm以下の高エネルギー光線(EUVなど)を照射する場合には、樹脂(A)は、繰り返し単位(a−1)の他に、更に、芳香環を有する繰り返し単位を含むことが好ましい。この繰り返し単位としては、ヒドロキシスチレン系繰り返し単位、ビニルナフタレン系繰り返し単位、インデン系繰り返し単位、アセナフチレン系繰り返し単位などが挙げられる。これらの中でも、ヒドロキシスチレン系繰り返し単位を有することが好ましい。更に好ましくはヒドロキシスチレン系繰り返し単位と、酸分解基で保護されたヒドロキシスチレン系繰り返し単位、(メタ)アクリル酸3級アルキルエステル等の酸分解性繰り返し単位を有することが好ましい。

0198

好ましい酸分解性基を有する繰り返し単位としては、例えば、t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、1−アルコキシエトキシスチレン、(メタ)アクリル酸3級アルキルエステルによる繰り返し単位等を挙げることができ、2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート及びジアルキル(1−アダマンチル)メチル(メタ)アクリレートによる繰り返し単位がより好ましい。

0199

樹脂(A)は、一態様において、下記に例示される樹脂であって、本発明の組成物に含有されることにより、上述した式(1)により表されるΔDthが0.8以上を満たすものであることが好ましい。下記具体例において、tBuはt−ブチル基を表す。

0200

0201

0202

樹脂(A)は、ラジカル重合アニオン重合カチオン重合リビングラジカル重合などの常法に従って合成することができる。なお、重合時には高分子重合の分野で公知の連鎖移動剤などを用いてもよい。また、一般的合成方法としては、モノマー種及び開始剤溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。反応溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンジイソプロピルエーテルなどのエーテル類メチルエチルケトンメチルイソブチルケトンのようなケトン類酢酸エチルのようなエステル溶媒ジメチルホルムアミドジメチルアセトアミドなどのアミド溶媒、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートプロピレングリコールモノメチルエーテルシクロヘキサノンのような本発明の組成物を溶解する溶媒が挙げられる。より好ましくは本発明の組成物に用いられる溶剤と同一の溶媒を用いて重合することが好ましい。これにより保存時のパーティクルの発生が抑制できる。

0203

重合反応窒素アルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤アゾ系開始剤パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリルアゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃である。

0204

反応終了後、室温まで放冷し、精製する。精製は、水洗や適切な溶媒を組み合わせることにより残留単量体オリゴマー成分を除去する液々抽出法、特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限外ろ過等の溶液状態での精製方法や、樹脂溶液貧溶媒へ滴下することで樹脂を貧溶媒中に凝固させることにより残留単量体等を除去する再沈澱法やろ別した樹脂スラリーを貧溶媒で洗浄する等の固体状態での精製方法等の通常の方法を適用できる。
例えば、上記樹脂が難溶或いは不溶の溶媒(貧溶媒)を、該反応溶液の10倍以下の体積量、好ましくは10〜5倍の体積量で、接触させることにより樹脂を固体として析出させる。このような方法で、残留単量体やオリゴマー成分をできる限り除去することが好ましい。

0205

ポリマー溶液からの沈殿又は再沈殿操作の際に用いる溶媒(沈殿又は再沈殿溶媒)としては、該ポリマーの貧溶媒であればよく、ポリマーの種類に応じて、炭化水素ハロゲン化炭化水素ニトロ化合物エーテルケトンエステルカーボネートアルコールカルボン酸、水、これらの溶媒を含む混合溶媒等の中から適宜選択して使用できる。これらの中でも、沈殿又は再沈殿溶媒として、少なくともアルコール(特に、メタノールなど)又は水を含む溶媒が好ましい。

0206

沈殿又は再沈殿溶媒の使用量は、効率や収率等を考慮して適宜選択できるが、一般には、ポリマー溶液100質量部に対して、100〜10000質量部、好ましくは200〜2000質量部、更に好ましくは300〜1000質量部である。

0207

沈殿又は再沈殿する際の温度としては、効率や操作性を考慮して適宜選択できるが、通常0〜50℃程度、好ましくは室温付近(例えば20〜35℃程度)である。沈殿又は再沈殿操作は、攪拌槽などの慣用混合容器を用い、バッチ式連続式等の公知の方法により行うことができる。

0208

沈殿又は再沈殿したポリマーは、通常、濾過遠心分離等の慣用の固液分離に付し、乾燥して使用に供される。濾過は、耐溶剤性濾材を用い、好ましくは加圧下で行われる。乾燥は、常圧又は減圧下(好ましくは減圧下)、30〜100℃程度、好ましくは30〜50℃程度の温度で行われる。

0209

なお、一度、樹脂を析出させて、分離した後に、再び溶媒に溶解させ、該樹脂が難溶或いは不溶の溶媒と接触させてもよい。即ち、上記ラジカル重合反応終了後、該ポリマーが難溶或いは不溶の溶媒を接触させ、樹脂を析出させ(工程a)、樹脂を溶液から分離し(工程b)、改めて溶媒に溶解させ樹脂溶液Aを調製(工程c)、その後、該樹脂溶液Aに、該樹脂が難溶或いは不溶の溶媒を、樹脂溶液Aの10倍未満の体積量(好ましくは5倍以下の体積量)で、接触させることにより樹脂固体を析出させ(工程d)、析出した樹脂を分離する(工程e)ことを含む方法でもよい。

0210

また、組成物の調製後に樹脂が凝集することなどを抑制する為に、例えば、特開2009−037108号公報に記載のように、合成された樹脂を溶剤に溶解して溶液とし、その溶液を30℃〜90℃程度で30分〜4時間程度加熱するような工程を加えてもよい。

0211

本発明の効果の観点から、酸分解性樹脂の重量平均分子量は、GPC法によるポリスチレン換算値として、10000以上であることが好ましい。酸分解性樹脂の重量平均分子量が大きいと、アルカリ現像液への溶解性が低下するため、高脱保護率でなければアルカリ現像液に溶解せず、Dth(PTI)の値が大きくなる。また酸分解性樹脂の重量平均分子量が大きいと、有機溶剤現像液への溶解性が低下し、低脱保護率でパターンの硬化が始まるため、Dth(NTI)の値が小さくなる。このため、酸分解性樹脂の重量平均分子量が大きいと、ΔDthが大きくなる。酸分解性樹脂の重量平均分子量は、15000以上であることがより好ましく、20000以上であることが特に好ましい。現像時の膨潤抑制の観点から、30000以下であることが更に好ましい。

0212

上記樹脂の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、及び分散度(Mw/Mn)は、GPC測定(溶媒:テトラヒドロフラン、カラム:東ソー社製TSKgel Multipore HXL−M、カラム温度:40℃、流速:1.0mL/分、検出器RI)によるポリスチレン換算値として定義される。

0213

分散度(分子量分布)は、通常1〜3であり、好ましくは1〜2.6、更に好ましくは1〜2、特に好ましくは1.4〜1.7の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度レジスト形状が優れる。

0214

本発明の組成物において、樹脂(A)の組成物全体中の配合量は、全固形分中50〜99質量%が好ましく、より好ましくは60〜95質量%である。

0215

また、本発明において、樹脂(A)は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。また、樹脂(A)に相当する樹脂と、樹脂(A)に相当しない、酸の作用により分解する樹脂とを併用してもよい。この場合、樹脂(A)に相当する樹脂が、樹脂の全量中50質量%以上であることが好ましい。

0216

<活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物>
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「化合物(B)」又は「酸発生剤」ともいう。)を含有してもよい。

0217

酸発生剤は、低分子化合物の形態であってもよく、重合体の一部に組み込まれた形態であってもよい。また、低分子化合物の形態と重合体の一部に組み込まれた形態を併用してもよい。

0218

酸発生剤が、低分子化合物の形態である場合、分子量が3000以下であることが好ましく、2000以下であることがより好ましく、1000以下であることが更に好ましい。

0219

酸発生剤が、重合体の一部に組み込まれた形態である場合、前述した酸分解性樹脂の一部に組み込まれてもよく、酸分解性樹脂とは異なる樹脂に組み込まれても良い。

0220

本発明において、酸発生剤は、低分子化合物の形態であることが好ましい。
本発明の一態様において、酸発生剤としては、下記一般式(ZI)、(ZII)又は(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。

0221

0222

上記一般式(ZI)において、
R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。

0223

R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。

0224

また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。

0225

なお、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくとも1つが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくとも1つと、単結合又は連結基を介して結合した構造を有する化合物であってもよい。

0226

Z−は、非求核性アニオン求核反応を起こす能力が著しく低いアニオン)を表す。

0228

脂肪族スルホン酸アニオン及び脂肪族カルボン酸アニオンにおける脂肪族部位は、アルキル基であってもシクロアルキル基であってもよく、好ましくは炭素数1〜30の直鎖又は分岐のアルキル基及び炭素数3〜30のシクロアルキル基が挙げられる。

0229

芳香族スルホン酸アニオン及び芳香族カルボン酸アニオンにおける芳香族基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基トリル基ナフチル基等を挙げることができる。

0230

上記で挙げたアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。この具体例としては、ニトロ基、フッ素原子などのハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルイミノスルホニル基(好ましくは炭素数2〜15)、アリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数6〜20)、アルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数7〜20)、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数10〜20)、アルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数5〜20)、シクロアルキルアルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数8〜20)等を挙げることができる。各基が有するアリール基及び環構造については、置換基として更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を有していてもよい。

0231

アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数7〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基フェネチル基、ナフチルメチル基ナフチルエチル基、ナフチルブチル基等を挙げることができる。

0232

スルホニルイミドアニオンとしては、例えば、サッカリンアニオンを挙げることができる。

0233

ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。これらのアルキル基の置換基としてはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルオキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基等を挙げることができ、フッ素原子又はフッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。

0234

その他のZ−としては、例えば、弗素化燐(例えば、PF6−)、弗素化硼素(例えば、BF4−)、弗素化アンチモン(例えば、SbF6−)等を挙げることができる。

0235

Z−としては、スルホン酸の少なくともα位がフッ素原子で置換された脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換された芳香族スルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましい。

0236

本発明の一形態において、Z−としてのアニオンに含まれるフッ素原子数は2又は3であることが好ましい。

0237

酸強度の観点からは、発生酸のpKaが−1以下であることが、感度向上のために好ましい。

0238

R201、R202及びR203の有機基としては、アリール基(炭素数6〜15が好ましい)、直鎖又は分岐のアルキル基(炭素数1〜10が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数3〜15が好ましい)などが挙げられる。

0239

R201、R202及びR203のうち、少なくとも1つがアリール基であることが好ましく、3つ全てがアリール基であることがより好ましい。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などの他に、インドール残基、ピロール残基などのヘテロアリール基も可能である。

0240

R201、R202及びR203としてのこれらアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は更に置換基を有していてもよい。その置換基としては、ニトロ基、フッ素原子などのハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0241

また、R201、R202及びR203から選ばれる2つが、単結合又は連結基を介して結合していてもよい。連結基としてはアルキレン基(炭素数1〜3が好ましい)、−O−,−S−,−CO−,−SO2−などがあげられるが、これらに限定されるものではない。

0242

R201、R202及びR203のうち少なくとも1つがアリール基でない場合の好ましい構造としては、特開2004−233661号公報の段落0046,0047、特開2003−35948号公報の段落0040〜0046、米国特許出願公開第2003/0224288A1号明細書に式(I−1)〜(I−70)として例示されている化合物、米国特許出願公開第2003/0077540A1号明細書に式(IA−1)〜(IA−54)、式(IB−1)〜(IB−24)として例示されている化合物等のカチオン構造を挙げることができる。

0243

一般式(ZI)で表される化合物の更に好ましい例として、以下に説明する一般式(ZI−3)又は(ZI−4)で表される化合物を挙げることができる。先ず、一般式(ZI-3)で表される化合物について説明する。

0244

0245

上記一般式(ZI−3)中、
R1は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又はアルケニル基を表し、
R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、R2とR3が互いに連結して環を形成してもよく、
R1とR2は、互いに連結して環を形成してもよく、
RX及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、2-オキソアルキル基、2-オキソシクロアルキル基アルコキシカルボニルアルキル基アルコキシカルボニルシクロアルキル基を表し、RXとRyが互いに連結して環を形成してもよく、この環構造は酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケトン基、エーテル結合、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。

0246

Z−は、非求核性アニオンを表す。

0247

R1としてのアルキル基は、好ましくは炭素数1〜20の直鎖又は分岐アルキル基であり、アルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有していてもよい。具体的には分岐アルキル基を挙げることができる。R1のアルキル基は置換基を有していてもよい。

0248

R1としてのシクロアルキル基は、好ましくは炭素数3〜20のシクロアルキル基であり、環内に酸素原子又は硫黄原子を有していてもよい。R1のシクロアルキル基は置換基を有していてもよい。

0249

R1としてのアルコキシ基は、好ましくは炭素数1〜20のアルコキシ基である。R1のアルコキシ基は置換基を有していてもよい。

0250

R1としてのシクロアルコキシ基は、好ましくは炭素数3〜20のシクロアルコキシ基である。R1のシクロアルコキシ基は置換基を有していてもよい。

0251

R1としてのアリール基は、好ましくは炭素数6〜14のアリール基である。R1のアリール基は置換基を有していてもよい。

0252

R1としてのアルケニル基は、ビニル基アリル基が挙げられる。

0253

R2及びR3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基を表し、R2とR3が互いに連結して環を形成してもよい。但し、R2及びR3のうち少なくとも1つは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基を表す。R2、R3についてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基の具体例及び好ましい例としては、R1について前述した具体例及び好ましい例と同様のものが挙げられる。R2とR3が互いに連結して環を形成する場合、R2及びR3に含まれる環の形成に寄与する炭素原子の数の合計は、4〜7であることが好ましく、4又は5であることが特に好ましい。

0254

R1とR2は、互いに連結して環を形成してもよい。R1とR2が互いに連結して環を形成する場合、R1がアリール基(好ましくは置換基を有してもよいフェニル基又はナフチル基)であり、R2が炭素数1〜4のアルキレン基(好ましくはメチレン基又はエチレン基)であることが好ましく、好ましい置換基としては、上述したR1としてのアリール基が有していても良い置換基と同様のものが挙げられる。R1とR2が互いに連結して環を形成する場合における他の形態として、R1がビニル基であり、R2が炭素数1〜4のアルキレン基であることも好ましい。

0255

RX及びRyにより表されるアルキル基は、好ましくは炭素数1〜15のアルキル基である。

0256

RX及びRyにより表されるシクロアルキル基は、好ましくは炭素数3〜20のシクロアルキル基である。

0257

RX及びRyにより表されるアルケニル基は、好ましくは、2〜30のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、及びスチリル基を挙げることができる。

0258

RX及びRyにより表されるアリール基としては、例えば、炭素数6〜20のアリール基であり、好ましくは、フェニル基、ナフチル基であり、更に好ましくは、フェニル基である。

0259

RX及びRyにより表される2-オキソアルキル基及びアルコキシカルボニルアルキル基のアルキル基部分としては、例えば、先にRX及びRyとして列挙したものが挙げられる。

0260

RX及びRyにより表される2-オキソシクロアルキル基及びアルコキシカルボニルシクロアルキル基のシクロアルキル基部分としては、例えば、先にRX及びRyとして列挙したものが挙げられる。

0261

RX及びRyは、1態様として、互いに連結して環構造を形成することが好ましい。この環構造は一般式(ZI-3)の硫黄原子も含めて5員環または6員環であることが好ましい。また、この環構造の中にエーテル結合を含む態様は、活性光線または放射線の照射による分解物が、アウトガスとして揮発することを低減することが期待でき、好ましい。
Z−は、例えば、前述の一般式(ZI)におけるZ−として列挙したものが挙げられる。

0262

一般式(ZI−3)で表される化合物のカチオン部分の具体例を以下に挙げる。

0263

0264

0265

次に、一般式(ZI−4)で表される化合物について説明する。

0266

0267

一般式(ZI−4)中、
R13は、水素原子、フッ素原子、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、又はシクロアルキル基を有する基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。

0268

R14は複数存在する場合は各々独立して、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基、又はシクロアルキル基を有する基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。

0269

R15は各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基又はナフチル基を表す。2個のR15が互いに結合して環を形成してもよく、環を構成する原子として、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子などのヘテロ原子を含んでも良い。これらの基は置換基を有してもよい。

0270

lは0〜2の整数を表す。

0271

rは0〜8の整数を表す。

0272

Z−は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZ−と同様の非求核性アニオンを挙げることができる。

0273

一般式(ZI−4)において、R13、R14及びR15のアルキル基としては、直鎖状若しくは分岐状であり、炭素原子数1〜10のものが好ましい。

0274

R13、R14及びR15のシクロアルキル基としては、単環若しくは多環のシクロアルキル基が挙げられる。

0275

R13及びR14のアルコキシ基としては、直鎖状若しくは分岐状であり、炭素原子数1〜10のものが好ましい。

0276

R13及びR14のアルコキシカルボニル基としては、直鎖状若しくは分岐状であり、炭素原子数2〜11のものが好ましい。

0277

R13及びR14のシクロアルキル基を有する基としては、単環若しくは多環のシクロアルキル基を有する基が挙げられる。これら基は、置換基を更に有していてもよい。

0278

R14のアルキルカルボニル基のアルキル基としては、上述したR13〜R15としてのアルキル基と同様の具体例が挙げられる。

0279

R14のアルキルスルホニル基及びシクロアルキルスルホニル基としては、直鎖状、分岐状、環状であり、炭素原子数1〜10のものが好ましい。

0280

上記各基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子)、水酸基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。

0281

2個のR15が互いに結合して形成してもよい環構造としては、2個のR15が一般式(ZI−4)中の硫黄原子と共に形成する5員又は6員の環、特に好ましくは5員の環(即ち、テトラヒドロチオフェン環又は2,5−ジヒドロチオフェン環)が挙げられ、アリール基又はシクロアルキル基と縮環していてもよい。この2価のR15は置換基を有してもよく、置換基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。上記環構造に対する置換基は、複数個存在しても良く、また、それらが互いに結合して環を形成しても良い。

0282

一般式(ZI−4)におけるR15としては、メチル基、エチル基、ナフチル基、及び2個のR15が互いに結合して硫黄原子と共にテトラヒドロチオフェン環構造を形成する2価の基等が好ましく、2個のR15が互いに結合して硫黄原子と共にテトラヒドロチオフェン環構造を形成する2価の基が特に好ましい。

0283

R13及びR14が有し得る置換基としては、水酸基、アルコキシ基、又はアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子(特に、フッ素原子)が好ましい。

0284

lとしては、0又は1が好ましく、1がより好ましい。
rとしては、0〜2が好ましい。

0285

以上説明した一般式(ZI−3)又は(ZI−4)で表される化合物が有するカチオン構造の具体例としては、上述した、特開2004−233661号公報、特開2003−35948号公報、米国特許出願公開第2003/0224288A1号明細書、米国特許出願公開第2003/0077540A1号明細書に例示されている化合物等のカチオン構造の他、例えば、特開2011−53360号公報の段落0046、0047、0072〜0077、0107〜0110に例示されている化学構造等におけるカチオン構造、特開2011−53430号公報の段落0135〜0137、0151、0196〜0199に例示されている化学構造等におけるカチオン構造などが挙げられる。

0286

一般式(ZII)、(ZIII)中、
R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。

0287

R204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基としては、前述の化合物(ZI)におけるR201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基と同様である。

0288

R204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。この置換基としても、前述の化合物(ZI)におけるR201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよいものが挙げられる。

0289

Z−は、例えば、前述の一般式(ZI)におけるZ−として列挙したものが挙げられる。

0290

次に、非求核性アニオンZ−の好ましい構造について説明する。

0291

非求核性アニオンZ−は、一般式(2)で表されるスルホン酸アニオンであることが好ましい。

0292

0293

一般式(2)中
Xfは、各々独立に、フッ素原子、又は少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。

0294

R7及びR8は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、又は、少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、複数存在する場合のR7及びR8は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。

0295

Lは、二価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。

0296

Aは、環状構造を含む有機基を表す。

0297

xは、1〜20の整数を表す。yは、0〜10の整数を表す。zは、0〜10の整数を表す。

0298

一般式(2)のアニオンについて、更に詳しく説明する。

0299

Xfは、上記の通り、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基であり、フッ素原子で置換されたアルキル基におけるアルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。また、Xfのフッ素原子で置換されたアルキル基は、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。

0300

Xfとして、好ましくは、フッ素原子又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。具体的には、フッ素原子またはCF3が好ましい。特に、双方のXfがフッ素原子であることが好ましい。

0301

R7及びR8は、上記の通り、水素原子、フッ素原子、アルキル基、又は、少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、アルキル基は、炭素数1〜4のものが好ましい。さらに好ましくは炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。R7及びR8の少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基の具体例としては、CF3が好ましい。

0302

Lは、2価の連結基を表し、−COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−N(Ri)−(式中、Riは水素原子又はアルキルを表す)、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜6)、シクロアルキレン基(好ましくは炭素数3〜10)、アルケニレン基(好ましくは炭素数2〜6)又はこれらの複数を組み合わせた2価の連結基などが挙げられ、−COO−、−OCO−、−CO−、−SO2−、−CON(Ri)−、−SO2N(Ri)−、−CON(Ri)−アルキレン基−、−N(Ri)CO−アルキレン基−、−COO−アルキレン基−又は−OCO−アルキレン基−であることが好ましく、−COO−、−OCO−、−SO2−、−CON(Ri)−又は−SO2N(Ri)−であることがより好ましい。複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。

0303

Riとしてのアルキル基は、好ましくは炭素数1〜20の直鎖又は分岐アルキル基であり、アルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有していてもよい。具体的には直鎖アルキル基、分岐アルキル基を挙げることができる。置換基を有するアルキル基としては、シアノメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基等が挙げられる。

0304

Aの環状構造を含む有機基としては、環状構造を有するものであれば特に限定されず、脂環基、アリール基、複素環基芳香属性を有するものだけでなく、芳香族性を有さないものも含み、例えば、テトラヒドロピラン環ラクトン環構造も含む。)等が挙げられる。

0305

脂環基としては、単環でも多環でもよい。また、ピペリジン基デカヒドロキノリン基、デカヒドロイソキノリン基等の窒素原子含有脂環基も好ましい。中でも、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基、デカヒドロキノリン基、デカヒドロイソキノリン基、ステロイド骨格、といった炭素数7以上のかさ高い構造を有する脂環基が、PEB(露光後加熱)工程での膜中拡散性を抑制でき、露光ラチチュード向上の観点から好ましい。

0306

アリール基としては、ベンゼン環ナフタレン環フェナンスレン環アントラセン環が挙げられる。中でも193nmにおける光吸光度の観点から低吸光度のナフタレンが好ましい。

0307

複素環基としては、フラン環チオフェン環ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ピリジン環が挙げられる。中でもフラン環、チオフェン環、ピリジン環が好ましい。

0308

上記環状の有機基は、置換基を有していてもよく、この置換基としては、アルキル基(直鎖、分岐、環状のいずれであっても良く、炭素数1〜12が好ましい)、アリール基(炭素数6〜14が好ましい)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エステル基、アミド基ウレタン基ウレイド基チオエーテル基、スルホンアミド基、スルホン酸エステル基、シアノ基等が挙げられる。

0309

なお、環状構造を含む有機基を構成する炭素環形成に寄与する炭素)はカルボニル炭素であっても良い。

0310

xは1〜8が好ましく、1〜4がより好ましく、1が特に好ましい。yは0〜4が好ましく、0又は1がより好ましく、0が更に好ましい。zは0〜8が好ましく、0〜4がより好ましく、1が更に好ましい。

0311

また、本発明の一形態において、一般式(2)で表されるアニオンに含まれるフッ素原子数は2又は3であることが好ましい。これにより、本発明の効果を更に高めることができる。

0312

一般式(2)で表されるスルホン酸アニオン構造の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。

0313

0314

Z−としては、下記一般式(B−1)で表されるスルホン酸アニオンも好ましい。

0315

0316

上記一般式(B−1)中、
Rb1は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又はトリフルオロメチル基(CF3)を表す。

0317

nは0〜4の整数を表す。

0318

nは0〜3の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましい。

0319

Xb1は単結合、アルキレン基、エーテル結合、エステル結合(−OCO−若しくは−COO−)、スルホン酸エステル結合(−OSO2−若しくは−SO3−)、又はそれらの組み合わせを表す。

0320

Xb1はエステル結合(−OCO−若しくは−COO−)又はスルホン酸エステル結合(−OSO2−若しくは−SO3−)であることが好ましく、エステル結合(−OCO−若しくは−COO−)であることがより好ましい。

0321

Rb2は炭素数6以上の有機基を表す。

0322

Rb2についての炭素数6以上の有機基としては、嵩高い基であることが好ましく、炭素数6以上の、アルキル基、脂環基、アリール基、複素環基などが挙げられる。

0323

Rb2についての炭素数6以上のアルキル基としては、直鎖状であっても分岐状であってもよく、炭素数6〜20の直鎖又は分岐のアルキル基であることが好ましく、例えば、直鎖又は分岐ヘキシル基、直鎖又は分岐ヘプチル基、直鎖又は分岐オクチル基などが挙げられる。嵩高さの観点から分岐アルキル基であることが好ましい。

0324

Rb2についての炭素数6以上の脂環基としては、単環式であってもよく、多環式であってもよい。中でも、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、及びアダマンチル基などの炭素数7以上の嵩高い構造を有する脂環基が、PEB(露光後加熱)工程での膜中拡散性の抑制及びMEEF(Mask
Error Enhancement Factor)の向上の観点から好ましい。

0325

Rb2についての炭素数6以上のアリール基は、単環式であってもよく、多環式であってもよい。このアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基及びアントリル基が挙げられる。中でも、193nmにおける光吸光度が比較的低いナフチル基が好ましい。

0326

Rb2についての炭素数6以上の複素環基は、単環式であってもよく、多環式であってもよいが、多環式の方がより酸の拡散を抑制可能である。また、複素環基は、芳香族性を有していてもよく、芳香族性を有していなくてもよい。芳香族性を有している複素環としては、例えば、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、及びジベンゾチオフェン環が挙げられる。芳香族性を有していない複素環としては、例えば、テトラヒドロピラン環、ラクトン環スルトン環、及びデカヒドロイソキノリン環が挙げられる。

0327

上記Rb2についての炭素数6以上の置換基は、更に置換基を有していてもよい。この更なる置換基としては、例えば、アルキル基(直鎖、分岐のいずれであっても良く、炭素数1〜12が好ましい)、シクロアルキル基(単環、多環、スピロ環のいずれであっても良く、炭素数3〜20が好ましい)、アリール基(炭素数6〜14が好ましい)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレイド基、チオエーテル基、スルホンアミド基、及びスルホン酸エステル基が挙げられる。なお、上述の脂環基、アリール基、又は複素環基を構成する炭素(環形成に寄与する炭素)はカルボニル炭素であっても良い。

0328

一般式(B−1)で表されるスルホン酸アニオン構造の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。なお、下記具体例には、上述した一般式(2)で表されるスルホン酸アニオンに該当するものも含まれている。

0329

0330

Z−としては、下記一般式(A−I)で表されるスルホン酸アニオンも好ましい。

0331

0332

一般式(A−I)中、
R1は、アルキル基、1価の脂環式炭化水素基、アリール基、又は、ヘテロアリール基である。

0333

R2は、2価の連結基である。

0334

Rfは、フッ素原子、又は、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基である。

0335

n1及びn2は、それぞれ独立して、0又は1である。

0336

上記R1で表されるアルキル基は、炭素数1〜20のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜10のアルキル基であることがより好ましく、炭素数1〜5のアルキル基であることが更に好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることが特に好ましい。

0337

また、上記アルキル基は置換基(好ましくはフッ素原子)を有していてもよく、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基であることが好ましい。

0338

上記R1で表される1価の脂環式炭化水素基は、炭素数が5以上であることが好ましい。またこの1価の脂環式炭化水素基は炭素数が20以下であることが好ましく、15以下であることがより好ましい。上記1価の脂環式炭化水素基は、単環の脂環式炭化水素基であっても、多環の脂環式炭化水素基であってもよい。脂環式炭化水素基の−CH2−の一部が、−O−や−C(=O)−と置換されていても良い。

0339

単環の脂環式炭化水素基としては、炭素数5〜12のものが好ましく、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基が好ましい。

0340

多環の脂環式炭化水素基としては、炭素数10〜20のものが好ましく、ノルボルニル基、アダマンチル基、ノルアダマンチル基が好ましい。

0341

上記R1で表されるアリール基は、炭素数が6以上であることが好ましい。またこのアリール基は炭素数が20以下であることが好ましく、15以下であることがより好ましい。

0342

上記R1で表されるヘテロアリール基は、炭素数が2以上であることが好ましい。またこのヘテロアリール基は炭素数が20以下であることが好ましく、15以下であることがより好ましい。

0343

上記アリール基、ヘテロアリール基は、単環式アリール基、単環式ヘテロアリール基であっても、多環式アリール基多環式ヘテロアリール基であってもよい。具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基ピリジル基チエニル基、フラニル基、キノリル基イソキノリル基等が挙げられる。

0344

上記R1としての1価の脂環式炭化水素基、アリール基、及び、ヘテロアリール基は、更に置換基を有していてもよく、このような更なる置換基としては、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、ニトロ基、シアノ基、アミド基、スルホンアミド基、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシロキシ基、カルボキシ基が挙げられる。
R1は、シクロヘキシル基、又は、アダマンチル基であることが特に好ましい。

0345

上記R2で表される2価の連結基としては、特に限定されないが、−COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S—、−SO−、−SO2−、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜30のアルキレン基)、シクロアルキレン基(好ましくは炭素数3〜30のシクロアルキレン基)、アルケニレン基(好ましくは炭素数2〜30のアルケニレン基)、アリーレン基(好ましくは炭素数6〜30のアリーレン基)、ヘテロアリーレン基(好ましくは炭素数2〜30のヘテロアリーレン基)、及び、これらの2種以上が組み合わされた基を挙げることができる。上記のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基及びヘテロアリーレン基は、置換基を更に有していても良く、そのような置換基の具体例は、R1としての1価の脂環式炭化水素基、アリール基、及び、ヘテロアリール基が更に有していてもよい置換基について前述したものと同様である。

0346

上記R2で表される2価の連結基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基が好ましく、アルキレン基がより好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基が更に好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基が特に好ましい。

0347

Rfは、フッ素原子、又は、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基である。このアルキル基の炭素数は、1〜4であることがより好ましい。また、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基は、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。より具体的には、Rfはフッ素原子又はCF3であることが好ましい。

0348

n1は1であることが好ましい。

0349

n2は1であることが好ましい。

0350

上記一般式(A−I)で表されるスルホン酸アニオンの好ましい具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、下記具体例には、上述した一般式(2)で表されるスルホン酸アニオンに該当するものも含まれている。

0351

0352

非求核性アニオンZ-は、一般式(2’)で表されるジスルホニルイミド酸アニオンであってもよい。

0353

0354

一般式(2’)中、
Xfは、上記一般式(2)で定義した通りであり、好ましい例も同様である。一般式(2’)において、2つのXfは互いに連結して環構造を形成してもよい。

0355

Z−についてのジスルホニルイミド酸アニオンとしては、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオンであることが好ましい。

0356

ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。

0357

ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオンにおける2つのアルキル基が互いに連結してアルキレン基(好ましくは炭素数2〜4)を成し、イミド基及び2つのスルホニル基とともに環を形成していてもよい。ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオンが形成していてもよい上記の環構造としては、5〜7員環であることが好ましく、6員環であることがより好ましい。

0358

これらのアルキル基、及び2つのアルキル基が互いに連結して成すアルキレン基が有し得る置換基としてはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルオキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基等を挙げることができ、フッ素原子又はフッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。

0359

酸発生剤として、更に、下記一般式(ZV)で表される化合物も挙げられる。

0360

0361

一般式(ZV)中、
R208はアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。

0362

Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。

0363

R208のアリール基の具体例としては、上記一般式(ZI)におけるR201〜R203としてのアリール基の具体例と同様のものを挙げることができる。

0364

R208のアルキル基及びシクロアルキル基の具体例としては、それぞれ、上記一般式(ZI)におけるR201〜R203としてのアルキル基及びシクロアルキル基の具体例と同様のものを挙げることができる。

0365

Aのアルキレン基としては、炭素数1〜12のアルキレン基を、Aのアルケニレン基としては、炭素数2〜12のアルケニレン基を、Aのアリーレン基としては、炭素数6〜10のアリーレン基を、それぞれ挙げることができる。

0366

酸発生剤の例を以下に挙げる。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。

0367

0368

0369

0370

0371

0372

0373

0374

0375

酸発生剤は、公知の方法で合成することができ、例えば、特開2007−161707号公報、特開2010−100595号公報の<0200>〜<0210>、国際公開第2011/093280号の<0051>〜<0058>、国際公開第2008/153110号の<0382>〜<0385>、特開2007−161707号公報等に記載の方法に準じて合成することができる。

0376

酸発生剤は、1種類単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。

0377

活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の組成物中の含有率は、本発明の組成物の全固形分を基準として、0.1〜30質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜25質量%、更に好ましくは3〜20質量%、特に好ましくは3〜15質量%である。

0378

なお、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物によっては、上述したように、酸発生剤に対応する構造が、上記樹脂(A)に担持されている態様(B´)もある。このような態様として具体的には、特開2011−248019号公報に記載の構造(特に、段落0164から段落0191に記載の構造、段落0555の実施例で記載されている樹脂に含まれる構造)、特開2013−80002号公報の段落0023〜段落0210に説明されている繰り返し単位(R)などが挙げられる。ちなみに、酸発生剤に対応する構造が、上記樹脂(A)に担持されている態様であっても、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、追加的に、上記樹脂(A)に担持されていない酸発生剤を含んでもよい。

0379

態様(B´)として、以下のような繰り返し単位が挙げられるが、これに限定されるものではない。

0380

0381

<疎水性樹脂(HR)>
本発明の組成物は、疎水性樹脂を含有してもよい。なお、疎水性樹脂は樹脂(A)とは異なることが好ましい。

0382

疎水性樹脂は界面に偏在するように設計されることが好ましいが、界面活性剤とは異なり、必ずしも分子内に親水基を有する必要はなく、極性/非極性物質を均一に混合することに寄与しなくてもよい。

0383

疎水性樹脂を添加することの効果として、水に対するレジスト膜表面の静的/動的な接触角の制御、液浸液追随性の向上、アウトガスの抑制などを挙げることができる。アウトガス抑制は、特に、露光がEUV光で行われる場合に必要とされる。

0384

疎水性樹脂は、膜表層への偏在化の観点から、“フッ素原子”、“珪素原子”、及び、 “樹脂の側鎖部分に含有されたCH3部分構造”のいずれか1種以上を有することが好ましく、2種以上を有することがさらに好ましい。

0385

疎水性樹脂が、フッ素原子及び/又は珪素原子を含む場合、疎水性樹脂に於ける上記フッ素原子及び/又は珪素原子は、樹脂の主鎖中に含まれていてもよく、側鎖中に含まれていてもよい。

0386

疎水性樹脂がフッ素原子を含んでいる場合、フッ素原子を有する部分構造として、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、又は、フッ素原子を有するアリール基を有する樹脂であることが好ましい。

0387

フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。

0388

フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環又は多環のシクロアルキル基であり、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。

0389

フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。

0390

フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、及びフッ素原子を有するアリール基として、好ましくは、下記一般式(F2)〜(F4)で表される基を挙げることができるが、本発明は、これに限定されるものではない。

0391

0392

一般式(F2)〜(F4)中、
R57〜R68は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基(直鎖若しくは分岐)を表す。但し、R57〜R61の少なくとも1つ、R62〜R64の少なくとも1つ、及びR65〜R68の少なくとも1つは、各々独立に、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。

0393

R57〜R61及びR65〜R67は、全てがフッ素原子であることが好ましい。R62、R63及びR68は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)が好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であることが更に好ましい。R62とR63は、互いに連結して環を形成してもよい。

0394

一般式(F2)で表される基の具体例としては、例えば、p−フルオロフェニル基ペンタフルオロフェニル基、3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル基等が挙げられる。

0395

一般式(F3)で表される基の具体例としては、米国公開特許2012/0251948号公報〔0500〕に例示されたものを挙げることが出来る。

0396

一般式(F4)で表される基の具体例としては、例えば、−C(CF3)2OH、−C(C2F5)2OH、−C(CF3)(CH3)OH、−CH(CF3)OH等が挙げられ、−C(CF3)2OHが好ましい。

0397

フッ素原子を含む部分構造は、主鎖に直接結合してもよく、更に、アルキレン基、フェニレン基、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル基、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合及びウレイレン結合よりなる群から選択される基、或いはこれらの2つ以上を組み合わせた基を介して主鎖に結合してもよい。

0398

疎水性樹脂は、珪素原子を含有してもよい。珪素原子を有する部分構造として、アルキルシリル構造(好ましくはトリアルキルシリル基)、又は環状シロキサン構造を有する樹脂であることが好ましい。

0399

アルキルシリル構造、又は環状シロキサン構造としては、特開2013−178370号公報の段落<0304>〜<0307>に記載された部分構造などを挙げることができる。

0400

フッ素原子又は珪素原子を有する繰り返し単位の例としては、米国公開特許2012/0251948号公報〔0519〕に例示されたものを挙げることが出来る。

0401

また、上記したように、疎水性樹脂は、側鎖部分にCH3部分構造を含むことも好ましい。

0402

ここで、疎水性樹脂中の側鎖部分が有するCH3部分構造(以下、単に「側鎖CH3部分構造」ともいう)には、エチル基、プロピル基等が有するCH3部分構造を包含するものである。

0403

一方、疎水性樹脂の主鎖に直接結合しているメチル基(例えば、メタクリル酸構造を有する繰り返し単位のα−メチル基)は、主鎖の影響により疎水性樹脂の表面偏在化への寄与が小さいため、本発明におけるCH3部分構造に包含されないものとする。

0404

より具体的には、疎水性樹脂が、例えば、下記一般式(M)で表される繰り返し単位などの、炭素−炭素二重結合を有する重合性部位を有するモノマー由来する繰り返し単位を含む場合であって、R11〜R14がCH3「そのもの」である場合、そのCH3は、本発明における側鎖部分が有するCH3部分構造には包含されない。

0405

一方、C−C主鎖から何らかの原子を介して存在するCH3部分構造は、本発明におけるCH3部分構造に該当するものとする。例えば、R11がエチル基(CH2CH3)である場合、本発明におけるCH3部分構造を「1つ」有するものとする。

0406

0407

上記一般式(M)中、
R11〜R14は、各々独立に、側鎖部分を表す。

0408

側鎖部分のR11〜R14としては、水素原子、1価の有機基などが挙げられる。

0409

R11〜R14についての1価の有機基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルオキシカルボニル基シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基アルキルアミノカルボニル基シクロアルキルアミノカルボニル基、アリールアミノカルボニル基などが挙げられ、これらの基は、更に置換基を有していてもよい。

0410

疎水性樹脂は、側鎖部分にCH3部分構造を有する繰り返し単位を有する樹脂であることが好ましく、このような繰り返し単位として、下記一般式(II)で表される繰り返し単位、及び、下記一般式(III)で表される繰り返し単位のうち少なくとも一種の繰り返し単位(x)を有していることがより好ましい。
以下、一般式(II)で表される繰り返し単位について詳細に説明する。

0411

0412

上記一般式(II)中、Xb1は水素原子、アルキル基、シアノ基又はハロゲン原子を表し、R2は1つ以上のCH3部分構造を有する、酸に対して安定な有機基を表す。ここで、酸に対して安定な有機基は、より具体的には、樹脂(A)において説明した“酸分解性基”を有さない有機基であることが好ましい。

0413

Xb1のアルキル基は、炭素数1〜4のものが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基又はトリフルオロメチル基等が挙げられるが、メチル基であることが好ましい。

0414

Xb1は、水素原子又はメチル基であることが好ましい。

0415

R2としては、1つ以上のCH3部分構造を有する、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、及び、アラルキル基が挙げられる。上記のシクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、及び、アラルキル基は、更に、置換基としてアルキル基を有していてもよい。

0416

R2は、1つ以上のCH3部分構造を有する、アルキル基又はアルキル置換シクロアルキル基が好ましい。

0417

R2としての1つ以上のCH3部分構造を有する酸に安定な有機基は、CH3部分構造を2個以上10個以下有することが好ましく、2個以上8個以下有することがより好ましい。

0418

一般式(II)で表される繰り返し単位の好ましい具体例を以下に挙げる。なお、本発明はこれに限定されるものではない。

0419

0420

一般式(II)で表される繰り返し単位は、酸に安定な(非酸分解性の)繰り返し単位であることが好ましく、具体的には、酸の作用により分解して、極性基を生じる基を有さない繰り返し単位であることが好ましい。

0421

以下、一般式(III)で表される繰り返し単位について詳細に説明する。

0422

0423

上記一般式(III)中、Xb2は水素原子、アルキル基、シアノ基又はハロゲン原子を表し、R3は1つ以上のCH3部分構造を有する、酸に対して安定な有機基を表し、nは1から5の整数を表す。

0424

Xb2のアルキル基は、炭素数1〜4のものが好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基又はトリフルオロメチル基等が挙げられるが、水素原子である事が好ましい。

0425

Xb2は、水素原子であることが好ましい。

0426

R3は、酸に対して安定な有機基であるため、より具体的には、上記樹脂(A)において説明した“酸分解性基”を有さない有機基であることが好ましい。

0427

R3としては、1つ以上のCH3部分構造を有する、アルキル基が挙げられる。

0428

R3としての1つ以上のCH3部分構造を有する酸に安定な有機基は、CH3部分構造を1個以上10個以下有することが好ましく、1個以上8個以下有することがより好ましく、1個以上4個以下有することが更に好ましい。

0429

nは1から5の整数を表し、1〜3の整数を表すことがより好ましく、1又は2を表すことが更に好ましい。

0430

一般式(III)で表される繰り返し単位の好ましい具体例を以下に挙げる。なお、本発明はこれに限定されるものではない。

0431

0432

一般式(III)で表される繰り返し単位は、酸に安定な(非酸分解性の)繰り返し単位であることが好ましく、具体的には、酸の作用により分解して、極性基を生じる基を有さない繰り返し単位であることが好ましい。

0433

疎水性樹脂が、側鎖部分にCH3部分構造を含む場合であり、更に、特にフッ素原子及び珪素原子を有さない場合、一般式(II)で表される繰り返し単位、及び、一般式(III)で表される繰り返し単位のうち少なくとも一種の繰り返し単位(x)の含有量は、疎水性樹脂の全繰り返し単位に対して、90モル%以上であることが好ましく、95モル%以上であることがより好ましい。含有量は、疎水性樹脂の全繰り返し単位に対して、通常、100モル%以下である。

0434

疎水性樹脂が、一般式(II)で表される繰り返し単位、及び、一般式(III)で表される繰り返し単位のうち少なくとも一種の繰り返し単位(x)を、疎水性樹脂の全繰り返し単位に対し、90モル%以上で含有することにより、疎水性樹脂の表面自由エネルギーが増加する。その結果として、疎水性樹脂がレジスト膜の表面に偏在しにくくなり、水に対するレジスト膜の静的/動的接触角を確実に向上させて、液浸液追随性を向上させることができる。

0435

また、疎水性樹脂は、(i)フッ素原子及び/又は珪素原子を含む場合においても、(ii)側鎖部分にCH3部分構造を含む場合においても、下記(x)〜(z)の群から選ばれる基を少なくとも1つを有していてもよい。

0436

(x)酸基、
(y)ラクトン構造を有する基、酸無水物基、又は酸イミド基
(z)酸の作用により分解する基
酸基(x)としては、フェノール性水酸基カルボン酸基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基等が挙げられる。

0437

好ましい酸基としては、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホンイミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基が挙げられる。

0438

酸基(x)を有する繰り返し単位としては、アクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位のような樹脂の主鎖に、直接、酸基が結合している繰り返し単位、或いは、連結基を介して樹脂の主鎖に酸基が結合している繰り返し単位などが挙げられ、更には酸基を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入することもでき、いずれの場合も好ましい。酸基(x)を有する繰り返し単位が、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有していてもよい。

0439

酸基(x)を有する繰り返し単位の含有量は、疎水性樹脂中の全繰り返し単位に対し、1〜50モル%が好ましく、より好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜20モル%である。

0440

酸基(x)を有する繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。式中、Rxは水素原子、CH3、CF3、又は、CH2OHを表す。

0441

0442

0443

ラクトン構造を有する基、酸無水物基、又は酸イミド基(y)としては、ラクトン構造を有する基が特に好ましい。

0444

これらの基を含んだ繰り返し単位は、例えば、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルによる繰り返し単位等の、樹脂の主鎖に直接この基が結合している繰り返し単位である。或いは、この繰り返し単位は、この基が連結基を介して樹脂の主鎖に結合している繰り返し単位であってもよい。或いは、この繰り返し単位は、この基を有する重合開始剤又は連鎖移動剤を重合時に用いて、樹脂の末端に導入されていてもよい。

0445

ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位としては、例えば、先に樹脂(A)の項で説明したラクトン構造を有する繰り返し単位と同様のものが挙げられる。

0446

ラクトン構造を有する基、酸無水物基、又は酸イミド基を有する繰り返し単位の含有量は、疎水性樹脂中の全繰り返し単位を基準として、1〜100モル%であることが好ましく、3〜98モル%であることがより好ましく、5〜95モル%であることが更に好ましい。

0447

疎水性樹脂に於ける、酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位は、樹脂(A)で挙げた酸分解性基を有する繰り返し単位と同様のものが挙げられる。酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位が、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有していてもよい。疎水性樹脂に於ける、酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位の含有量は、疎水性樹脂中の全繰り返し単位に対し、1〜80モル%が好ましく、より好ましくは10〜80モル%、更に好ましくは20〜60モル%である。

0448

疎水性樹脂は、更に、下記一般式(III)で表される繰り返し単位を有していてもよい。

0449

0450

一般式(III)に於いて、
Rc31は、水素原子、アルキル基(フッ素原子等で置換されていてもよい)、シアノ基又は−CH2−O−Rac2基を表す。式中、Rac2は、水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。Rc31は、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基が好ましく、水素原子、メチル基が特に好ましい。

0451

Rc32は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基又はアリール基を有する基を表す。これら基はフッ素原子、珪素原子を含む基で置換されていてもよい。

0452

Lc3は、単結合又は2価の連結基を表す。

0453

一般式(III)に於ける、Rc32のアルキル基は、炭素数3〜20の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましい。

0454

シクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。

0455

アルケニル基は、炭素数3〜20のアルケニル基が好ましい。

0456

シクロアルケニル基は、炭素数3〜20のシクロアルケニル基が好ましい。

0457

アリール基は、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、フェニル基、ナフチル基がより好ましく、これらは置換基を有していてもよい。

0458

Rc32は無置換のアルキル基又はフッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。

0459

Lc3の2価の連結基は、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜5)、エーテル結合、フェニレン基、エステル結合(−COO−で表される基)が好ましい。

0460

一般式(III)により表される繰り返し単位の含有量は、疎水性樹脂中の全繰り返し単位を基準として、1〜100モル%であることが好ましく、10〜90モル%であることがより好ましく、30〜70モル%であることが更に好ましい。

0461

疎水性樹脂は、更に、下記一般式(CII−AB)で表される繰り返し単位を有することも好ましい。

0462

0463

式(CII−AB)中、
Rc11’及びRc12’は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。

0464

Zc’は、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、脂環式構造を形成するための原子団を表す。

0465

一般式(CII−AB)により表される繰り返し単位の含有量は、疎水性樹脂中の全繰り返し単位を基準として、1〜100モル%であることが好ましく、10〜90モル%であることがより好ましく、30〜70モル%であることが更に好ましい。

0466

以下に一般式(III)、(CII−AB)で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。式中、Raは、H、CH3、CH2OH、CF3又はCNを表す。

0467

0468

疎水性樹脂がフッ素原子を有する場合、フッ素原子の含有量は、疎水性樹脂の重量平均分子量に対し、5〜80質量%であることが好ましく、10〜80質量%であることがより好ましい。また、フッ素原子を含む繰り返し単位は、疎水性樹脂に含まれる全繰り返し単位中10〜100モル%であることが好ましく、30〜100モル%であることがより好ましい。

0469

疎水性樹脂が珪素原子を有する場合、珪素原子の含有量は、疎水性樹脂の重量平均分子量に対し、2〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。また、珪素原子を含む繰り返し単位は、疎水性樹脂に含まれる全繰り返し単位中、10〜100モル%であることが好ましく、20〜100モル%であることがより好ましい。

0470

一方、特に疎水性樹脂が側鎖部分にCH3部分構造を含む場合においては、疎水性樹脂が、フッ素原子及び珪素原子を実質的に含有しない形態も好ましく、この場合、具体的には、フッ素原子又は珪素原子を有する繰り返し単位の含有量が、疎水性樹脂中の全繰り返し単位に対して5モル%以下であることが好ましく、3モル%以下であることがより好ましく、1モル%以下であることが更に好ましく、理想的には0モル%、すなわち、フッ素原子及び珪素原子を含有しない。また、疎水性樹脂は、炭素原子、酸素原子、水素原子、窒素原子及び硫黄原子から選ばれる原子のみによって構成された繰り返し単位のみで実質的に構成されることが好ましい。より具体的には、炭素原子、酸素原子、水素原子、窒素原子及び硫黄原子から選ばれる原子のみによって構成された繰り返し単位が、疎水性樹脂の全繰り返し単位中95モル%以上であることが好ましく、97モル%以上であることがより好ましく、99モル%以上であることが更に好ましく、理想的には100モル%である。

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