図面 (/)

技術 粘膜ワクチン用アジュバント

出願人 国立大学法人大阪大学
発明者 城内直藤永由佳子油谷雅広菅原庸松村拓大
出願日 2015年6月2日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2016-525171
公開日 2017年4月20日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 WO2015-186678
状態 特許登録済
技術分野 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 特定位 スプリット型 挿入箇所 防湿剤 頂端側 コンフォーカル顕微鏡 急性呼吸器感染症 構成粒子
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (19)

課題・解決手段

本発明は、粘膜に十分な免疫応答誘導し、かつ安全性の高い粘膜ワクチン用アジュバントを提供することを課題とする。 本発明によれば、ボツリヌス毒素赤血球凝集素(HA)のサブコンポーネントであるHA1、HA2、及び変異HA3から形成される複合体タンパク質を含む、粘膜ワクチン用アジュバントが提供される。

概要

背景

近年、インフルエンザエイズなどの感染症から生体防御する免疫機構として、呼吸器消化器生殖器などを覆う粘膜における免疫機構が明らかにされつつある。例えば、インフルエンザウイルス感染により誘導される免疫には、粘膜上に分泌されるIgA抗体、血中に誘導されウイルス中和するIgG抗体、及び感染細胞を溶解しウイルスの伝搬を阻止する細胞障害性T細胞等が関与する。このような粘膜免疫機構は、感染の初期段階に存在する免疫系であり、感染時又は感染初期における生体防御において重要な役割を果たしている。よって、病原体侵入する門戸第一次バリアである粘膜面での感染を防御する免疫系を誘導する粘膜ワクチンは、様々な粘膜感染症に対して有効であるといえる。

粘膜ワクチンは、経鼻などの経粘膜投与によって、粘膜組織中に分泌型IgA抗体を産生させるとともに、血清中IgG抗体を産生させる。よって、粘膜ワクチンは、病原体に対して粘膜系及び全身系の両方で免疫応答を誘導でき、また、操作性・安全性・経済性のいずれの点においても従来の注射によるものより優れていることから、新たなワクチンとして臨床への応用が期待され、その開発が進められている。

その一方、粘膜ワクチンは、抗原を単独で投与しても十分な免疫応答を誘導することができず、粘膜面に効果的な免疫応答を誘導するために粘膜ワクチン用アジュバントとの併用が不可欠であることが明らかとなっている。これまで、粘膜ワクチン用アジュバントとして、多くの報告があり、例えばコレラ毒素(cholera toxin:CT)や毒素原性大腸菌易熱性毒素(heat-labile enterotoxin:LT)のような細菌内毒素粘膜免疫活性化する代表的なアジュバントとして知られている(非特許文献1、2)。しかしながら、LTの経鼻投与によって、顔面神経麻痺ベル麻痺)を起こすという臨床治験があり、現在ではCTやLTのような毒素そのものを経鼻のアジュバントとして開発を進めることは、安全性の面で問題があると認識されている。また、毒素ではないが、エンドトキシンLPSの活性を減弱したMPLや、細菌の鞭毛タンパク質Flagellin(特許文献1)、二本鎖RNA(Poly(I:C))(特許文献2)なども、粘膜免疫活性化のアジュバントとして研究されているが、いずれも過剰な炎症反応を誘発するため、これらもまた安全性の面において満足できるものとはいえない。よって、有効かつ安全な粘膜ワクチン用アジュバントが実用化には至っていないのが現状である。

一方、食中毒の原因となるボツリヌス菌の産生するボツリヌス神経毒素(NTX)は赤血球凝集素HA)及び赤血球凝集活性を示さない無毒成分(NTNH)が結合し、分子量が30万、50万、90万という巨大神経毒素複合体(progenitor toxin:PTX)を形成している。ボツリヌス毒素は、ボツリヌス中毒においては神経伝達遮断して致死をもたらす毒素であるが、逆にその活性を積極的に利用して、有用な神経伝達阻害剤として医療に用いられている。例えば、A型ボツリヌス毒素複合体(BOTOX)は、眼瞼痙攣片側顔面痙攣痙性斜頸、斜視などの治療しわ改善に用いられることが知られている。上記の神経毒素複合体のうち、無毒成分である赤血球凝集素(HA)は、基底膜側で上皮細胞バリア機能破壊し、ボツリヌス神経毒素や巨大分子輸送させる機能があることがわかっている。また、NTX及びアルブミン抗原を用い、HAと共にマウス皮下投与すると、IL-6産生を介して、抗原特異的な血中抗体産生が増強される(非特許文献3)。特許文献3、4にはHAのサブコンポーネント(HA1又はHA3)のアジュバント活性核酸細胞導入キャリアーとしての利用について記載されているが、HAのサブコンポーネント(HA1、HA2、HA3)から形成される複合体タンパクについては検討されていない。本発明者らは、HAの作用点パイエル板上皮細胞層に存在するM細胞(パイエル板M細胞)であり、神経毒素複合体が、HAによりM細胞からトランスサイトーシスにより基底側へ移行し、侵入することを報告している(非特許文献4)。しかしながら、この研究では神経毒素複合体(毒素部分を結合したHA)の腸管上皮バリア通過機能を調べたものであり、毒素部分を含まないHA単独でのM細胞への作用や粘膜感染症のワクチンのデリバリーアジュバント作用についてはこれまで検討されていない。また、非特許文献5にはHA複合体のM細胞配向性が、非特許文献6、7にはHA2-HA3のE-カドヘリン結合への関与が記載されているが、HA複合体の粘膜ワクチンアジュバント作用について検討されていない。

概要

本発明は、粘膜に十分な免疫応答を誘導し、かつ安全性の高い粘膜ワクチン用アジュバントを提供することを課題とする。 本発明によれば、ボツリヌス毒素の赤血球凝集素(HA)のサブコンポーネントであるHA1、HA2、及び変異HA3から形成される複合体タンパク質を含む、粘膜ワクチン用アジュバントが提供される。

目的

本発明の目的は、粘膜に十分な免疫応答を誘導し、安全性の高い粘膜ワクチン用アジュバントを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ボツリヌス毒素赤血球凝集素HA)のサブコンポーネントHA1、HA2、及びHA3から形成される複合体タンパク質を含むアジュバントであって、HA1が下記の(a)又は(b)に記載のタンパク質、HA2が下記の(c)又は(d)に記載のタンパク質、HA3が下記の(e)又は(f)に記載のタンパク質であることを特徴とする、アジュバント。(a) 配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列を含むタンパク質(b) 配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列において1から数個アミノ酸欠失置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ前記(a)のタンパク質と同等の活性を有するタンパク質(c) 配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質(d) 配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列において1から数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ前記(c)のタンパク質と同等の活性を有するタンパク質(e) 配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質(f) 前記(e)のタンパク質のアミノ酸配列の第473番、第508番、第569番、及び第607番のアミノ酸以外の部位において1から数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ前記(e)のタンパク質と同等の活性を有するタンパク質

請求項2

ボツリヌス毒素の赤血球凝集素(HA)のサブコンポーネントHA1、HA2、及びHA3から形成される複合体タンパク質を含むアジュバントであって、HA1が下記の(g)又は(h)に記載のタンパク質、HA2が下記の(i)又は(j)に記載のタンパク質、HA3が下記の(k)又は(l)に記載のタンパク質であることを特徴とする、アジュバント。(g) 配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜293番のアミノ酸配列を含むタンパク質(h) 配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜293番のアミノ酸配列において1から数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ前記(g)のタンパク質と同等の活性を有するタンパク質(i) 配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質(j) 配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列において1から数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ前記(i)のタンパク質と同等の活性を有するタンパク質(k) 配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質(l) 前記(k)のタンパク質のアミノ酸配列の第473番、第508番、第569番、及び第607番のアミノ酸以外の部位において1から数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ前記(k)のタンパク質と同等の活性を有するタンパク質

請求項3

HA3が、配列番号3又は配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つのアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質である、請求項1又は2に記載のアジュバント。

請求項4

他のアミノ酸がアラニンである、請求項3に記載のアジュバント。

請求項5

ワクチン抗原と同時、又はワクチン抗原投与前又は抗原投与後に使用する、請求項1〜4のいずれかに記載のアジュバント。

請求項6

前記ワクチン抗原が、サブユニット抗原又は不活化抗原である、請求項5に記載のアジュバント。

請求項7

前記ワクチン抗原が、粘膜感染症病原体由来抗原である、請求項5又は6に記載のアジュバント。

請求項8

前記粘膜感染症の病原体が、ウイルス又は細菌である、請求項7に記載のアジュバント。

請求項9

請求項10

前記細菌が、百日咳菌髄膜炎菌インフルエンザ型菌肺炎球菌結核菌破傷風菌、又はコレラ菌である、請求項8に記載のアジュバント。

請求項11

経粘膜投与される、請求項1〜10のいずれかに記載のアジュバント。

請求項12

経粘膜投与が、鼻腔内投与である、請求項11に記載のアジュバント。

請求項13

ワクチン抗原と、請求項1〜12のいずれかに記載のアジュバントを含む、粘膜ワクチン製剤

技術分野

0001

本発明は、有効かつ安全な粘膜ワクチン用アジュバント、ならびに当該アジュバントワクチン抗原を含む粘膜ワクチン製剤に関する。

背景技術

0002

近年、インフルエンザエイズなどの感染症から生体防御する免疫機構として、呼吸器消化器生殖器などを覆う粘膜における免疫機構が明らかにされつつある。例えば、インフルエンザウイルス感染により誘導される免疫には、粘膜上に分泌されるIgA抗体、血中に誘導されウイルス中和するIgG抗体、及び感染細胞を溶解しウイルスの伝搬を阻止する細胞障害性T細胞等が関与する。このような粘膜免疫機構は、感染の初期段階に存在する免疫系であり、感染時又は感染初期における生体防御において重要な役割を果たしている。よって、病原体侵入する門戸第一次バリアである粘膜面での感染を防御する免疫系を誘導する粘膜ワクチンは、様々な粘膜感染症に対して有効であるといえる。

0003

粘膜ワクチンは、経鼻などの経粘膜投与によって、粘膜組織中に分泌型IgA抗体を産生させるとともに、血清中IgG抗体を産生させる。よって、粘膜ワクチンは、病原体に対して粘膜系及び全身系の両方で免疫応答を誘導でき、また、操作性・安全性・経済性のいずれの点においても従来の注射によるものより優れていることから、新たなワクチンとして臨床への応用が期待され、その開発が進められている。

0004

その一方、粘膜ワクチンは、抗原を単独で投与しても十分な免疫応答を誘導することができず、粘膜面に効果的な免疫応答を誘導するために粘膜ワクチン用アジュバントとの併用が不可欠であることが明らかとなっている。これまで、粘膜ワクチン用アジュバントとして、多くの報告があり、例えばコレラ毒素(cholera toxin:CT)や毒素原性大腸菌易熱性毒素(heat-labile enterotoxin:LT)のような細菌内毒素粘膜免疫活性化する代表的なアジュバントとして知られている(非特許文献1、2)。しかしながら、LTの経鼻投与によって、顔面神経麻痺ベル麻痺)を起こすという臨床治験があり、現在ではCTやLTのような毒素そのものを経鼻のアジュバントとして開発を進めることは、安全性の面で問題があると認識されている。また、毒素ではないが、エンドトキシンLPSの活性を減弱したMPLや、細菌の鞭毛タンパク質Flagellin(特許文献1)、二本鎖RNA(Poly(I:C))(特許文献2)なども、粘膜免疫活性化のアジュバントとして研究されているが、いずれも過剰な炎症反応を誘発するため、これらもまた安全性の面において満足できるものとはいえない。よって、有効かつ安全な粘膜ワクチン用アジュバントが実用化には至っていないのが現状である。

0005

一方、食中毒の原因となるボツリヌス菌の産生するボツリヌス神経毒素(NTX)は赤血球凝集素HA)及び赤血球凝集活性を示さない無毒成分(NTNH)が結合し、分子量が30万、50万、90万という巨大神経毒素複合体(progenitor toxin:PTX)を形成している。ボツリヌス毒素は、ボツリヌス中毒においては神経伝達遮断して致死をもたらす毒素であるが、逆にその活性を積極的に利用して、有用な神経伝達阻害剤として医療に用いられている。例えば、A型ボツリヌス毒素複合体(BOTOX)は、眼瞼痙攣片側顔面痙攣痙性斜頸、斜視などの治療しわ改善に用いられることが知られている。上記の神経毒素複合体のうち、無毒成分である赤血球凝集素(HA)は、基底膜側で上皮細胞バリア機能破壊し、ボツリヌス神経毒素や巨大分子輸送させる機能があることがわかっている。また、NTX及びアルブミン抗原を用い、HAと共にマウス皮下投与すると、IL-6産生を介して、抗原特異的な血中抗体産生が増強される(非特許文献3)。特許文献3、4にはHAのサブコンポーネント(HA1又はHA3)のアジュバント活性核酸細胞導入キャリアーとしての利用について記載されているが、HAのサブコンポーネント(HA1、HA2、HA3)から形成される複合体タンパクについては検討されていない。本発明者らは、HAの作用点パイエル板上皮細胞層に存在するM細胞(パイエル板M細胞)であり、神経毒素複合体が、HAによりM細胞からトランスサイトーシスにより基底側へ移行し、侵入することを報告している(非特許文献4)。しかしながら、この研究では神経毒素複合体(毒素部分を結合したHA)の腸管上皮バリア通過機能を調べたものであり、毒素部分を含まないHA単独でのM細胞への作用や粘膜感染症のワクチンのデリバリーアジュバント作用についてはこれまで検討されていない。また、非特許文献5にはHA複合体のM細胞配向性が、非特許文献6、7にはHA2-HA3のE-カドヘリン結合への関与が記載されているが、HA複合体の粘膜ワクチンアジュバント作用について検討されていない。

0006

WO2005/070455
特開2005-97267号公報
特開2009-132686号公報
特表2009-81997号公報

先行技術

0007

J. Xu-Amano, et al., J. Exp. Med., 178, 1309 (1993)
I. Takahashi, et al., J. Infect. Dis. 173, 627 (1996)
J. Lee, et al., Microbiology, 151, 3739 (2005)
拓大他,日本細菌学雑誌64(1)79(2009)
Matsumura T, Sugawara Y, Yutani M, Fujinaga Y. Type AHA-positive botulinum toxin complex crosses the intestinal epithelial barrier via M cell, Toxins 2012, Miami Beach, USA, 5-8 Dec. 2012
J Cell Biol. 2010 May 10;189(4):691-700
J Biol Chem. 2013 Dec 6;288(49):35617-25

発明が解決しようとする課題

0008

従って、本発明の目的は、粘膜に十分な免疫応答を誘導し、安全性の高い粘膜ワクチン用アジュバントを提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

発明者らは、ボツリヌス毒素の無毒性成分である赤血球凝集素(HA)に着目し、HAのサブコンポーネント(HA1、HA2、HA3)から形成される野生型ボツリヌスB型HA(野生型BHA)複合体、及びHA3に変異を導入した変異型ボツリヌスB型HA(変異型BHA)複合体、又は野生型ボツリヌスA型HA(野生型AHA)複合体、及びHA3に変異を導入した変異型ボツリヌスA型HA(変異型AHA)複合体をインフルエンザHA抗原とともにマウスに経鼻投与したところ、いずれも血清中にIgG抗体、粘膜上に分泌型IgA抗体の産生が促進され、粘膜系及び全身系の両者において免疫誘導されること、またCpGやLPS刺激による自然免疫(IL-6産生等)に影響を与えないことを確認し、上記複合体タンパク質が非炎症誘発性の粘膜ワクチン用アジュバントとして有効であるという知見を得た。さらに、変異型BHA及び変異型AHAは野生型BHA及び野生型AHAと異なり、粘膜バリアを形成する細胞間接着に影響を与えないことから、細胞間接着が破壊されることによって生じる細胞間隙から炎症誘導分子などの異物体内深部へ侵入する可能性もなく、より安全性の高い粘膜ワクチン用アジュバントであるという知見を得、本発明を完成させるに至った。

0010

本発明は以下の発明を包含する。
(1)ボツリヌス毒素の赤血球凝集素(HA)のサブコンポーネントHA1、HA2、及びHA3から形成される複合体タンパク質を含むアジュバントであって、HA1が下記の(a)又は(b)に記載のタンパク質、HA2が下記の(c)又は(d)に記載のタンパク質、HA3が下記の(e)又は(f)に記載のタンパク質であることを特徴とする、アジュバント。
(a) 配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列を含むタンパク質
(b) 配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列において1から数個アミノ酸欠失置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ前記(a)のタンパク質と同等の活性を有するタンパク質
(c) 配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質
(d) 配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列において1から数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ前記(c)のタンパク質と同等の活性を有するタンパク質
(e) 配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質
(f) 前記(e)のタンパク質のアミノ酸配列の第473番、第508番、第569番、及び第607番のアミノ酸以外の部位において1から数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ前記(e)のタンパク質と同等の活性を有するタンパク質
(2)ボツリヌス毒素の赤血球凝集素(HA)のサブコンポーネントHA1、HA2、及びHA3から形成される複合体タンパク質を含むアジュバントであって、HA1が下記の(g)又は(h)に記載のタンパク質、HA2が下記の(i)又は(j)に記載のタンパク質、HA3が下記の(k)又は(l)に記載のタンパク質であることを特徴とする、アジュバント。
(g) 配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜293番のアミノ酸配列を含むタンパク質
(h) 配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜293番のアミノ酸配列において1から数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ前記(g)のタンパク質と同等の活性を有するタンパク質
(i) 配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質
(j) 配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列において1から数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ前記(i)のタンパク質と同等の活性を有するタンパク質
(k) 配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質
(l) 前記(k)のタンパク質のアミノ酸配列の第473番、第508番、第569番、及び第607番のアミノ酸以外の部位において1から数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ前記(k)のタンパク質と同等の活性を有するタンパク質
(3)HA3が、配列番号3又は配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つのアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質である、(1)又は(2)に記載のアジュバント。
(4)他のアミノ酸がアラニンである、(3)に記載のアジュバント。
(5)ワクチン抗原と同時、又はワクチン抗原投与前又は抗原投与後に使用する、(1)〜(4)のいずれかに記載のアジュバント。
(6)前記ワクチン抗原が、サブユニット抗原又は不活化抗原である、(5)に記載のアジュバント。
(7)前記ワクチン抗原が、粘膜感染症の病原体由来の抗原である、(5)又は(6)に記載のアジュバント。
(8)前記粘膜感染症の病原体が、ウイルス又は細菌である、(7)に記載のアジュバント。
(9)前記ウイルスが、インフルエンザウイルスヒト免疫不全ウイルスHIV)、水痘ウイルス麻疹ウイルス風疹ウイルスムンプスウイルスポリオウイルスロタウイルスノロウイルスアデノウイルスヘルペスウイルスRSウイルスデングウイルス日本脳炎ウイルス重症急性呼吸器感染症候群(SARS)ウイルス、サイトメガロウイルスエプスタインバール(EB)ウイルス、又は肝炎ウイルス(A型、B型、C型)である、(8)に記載のアジュバント。
(10)前記細菌が、百日咳菌髄膜炎菌、インフルエンザb型菌肺炎球菌結核菌破傷風菌、又はコレラ菌である、(8)に記載のアジュバント。
(11)経粘膜投与される、(1)〜(10)のいずれかに記載のアジュバント。
(12)経粘膜投与が、鼻腔内投与である、(11)に記載のアジュバント。
(13)ワクチン抗原と、(1)〜(12)のいずれかに記載のアジュバントを含む、粘膜ワクチン製剤。

発明の効果

0011

本発明のアジュバントは、インフルエンザウイルス等の粘膜感染症の病原体に由来する抗原とともに鼻腔内などの粘膜に投与すると、血清中にIgG抗体、粘膜上に分泌型IgA抗体の産生が促進され、抗原特異的な全身系及び粘膜系免疫応答が増強される。従って、本発明のアジュバントは呼吸器疾患又は消化器疾患のための粘膜ワクチン用アジュバントとして有用である。しかも本発明のアジュバントはボツリヌス毒素の無毒成分である赤血球凝集素(ヘマグルチニン:HA)のサブコンポーネントを用いる点、また、自然免疫に影響を与えず、粘膜投与時における炎症が生じにくい点、更に、粘膜バリアを形成するE-カドヘリン(cadherin)細胞間接着に影響を与えないことから、細胞間接着が破壊されることによって生じる細胞間隙から、炎症誘導分子などの異物が体内深部へ侵入する可能性もない点において非常に安全性が高い。
本願は、2014年6月4日に出願された日本国特許出願2014−116241号の優先権を主張するものであり、該特許出願の明細書に記載される内容を包含する。

図面の簡単な説明

0012

図1は、実施例1の野生型ボツリヌスB型HA(BHA)複合体作製に用いた組換えボツリヌスB型HA1-3のアミノ酸配列を示す。下線部はベクター由来のアミノ酸配列(FLAGタグ配列:配列番号7、Strepタグ配列:配列番号8を含む)を示す。
図2は、実施例1の野生型ボツリヌスA型HA(AHA)複合体作製に用いた組換えボツリヌスA型HA1-3のアミノ酸配列を示す。下線部はベクター由来のアミノ酸配列(FLAGタグ配列:配列番号21及び配列番号7、Strepタグ配列:配列番号22を含む)を示す。
図3は、実施例1の変異型(L473A、M508A、F569A、K607A)ボツリヌスB型HA(BHA)複合体作製に用いた組換えボツリヌスB型HA3のアミノ酸配列を示す。下線部はベクター由来のアミノ酸配列(Strepタグ配列:配列番号8を含む)を示し、四角で囲んだアミノ酸は変異導入アミノ酸置換)したアミノ酸を示す。
図4は、実施例1の変異型(L473A、M508A、F569A、K607A)ボツリヌスA型HA(AHA)複合体作製に用いた組換えボツリヌスA型HA3のアミノ酸配列を示す。下線部はベクター由来のアミノ酸配列(Strepタグ配列:配列番号22を含む)を示し、四角で囲んだアミノ酸は変異導入(アミノ酸置換)したアミノ酸を示す。
図5は、野生型BHA複合体及び変異型(K607A)BHA複合体のゲルろ過カラムクロマトグラフィーによる精製を示す。
図6は、BHA複合体とE-カドヘリンの相互作用に重要なサブコンポーネントの同定結果を示す。
図7は、キメラボツリヌスHA3サブコンポーネントを用いたPull-downアッセイによるE-カドヘリンとの相互作用に重要なBHA3領域の同定結果を示す。
図8は、変異型BHA複合体を用いたPull-downアッセイ(A)及びTERアッセイ(B)によるE-カドヘリンとの相互作用に重要なBHA3のアミノ酸の同定結果を示す。
図9は、野生型BHA複合体及び変異型(K607A)BHA複合体を用いたPull-downアッセイの結果を示す。
図10は、野生型BHA複合体及び変異型(K607A)BHA複合体のCaco-2細胞を用いた細胞間接着阻害評価(頂端側(Apical)へ添加)の結果を示す。
図11は、野生型BHA複合体及び変異型(K607A)BHA複合体のCaco-2細胞を用いた細胞間接着阻害評価(基底側(Basolateral)へ添加)の結果を示す。
図12は、野生型HA複合体及び変異型(K607A)HA複合体のM細胞配向性(濾胞関連上皮FAE:follicle-associated epithelium)におけるHA複合体の局在を観察した顕微鏡写真)を示す(UEA-1:FITC-labeled UEA-1によるM細胞の染色像、HA:HA複合体の染色像)。
図13は、粘膜組織上皮層における野生型HA複合体及び変異型(K607A)HA複合体の細胞間接着破壊能を、M細胞の形態と細胞間に残留するデキストランにより評価した結果を示す(D-10:FITC-labeleddextran (10 K))。
図14は、野生型BHA複合体及び変異型(K607A)BHA複合体による自然免疫活性化(IL-6産生量)を示す。
図15は、変異型(K607A)BHA複合体及びそのサブコンポーネントによる自然免疫活性化(TNF-α/IL-6産生量)を示す。
図16は、血中のインフルエンザ抗原特異的IgGの産生量をELISAにて測定した結果を示す(SV:インフルエンザスプリットワクチン単独投与群、SV+BHAwt:インフルエンザスプリットワクチン+ 野生型BHA複合体投与群、SV+BHAmut:インフルエンザスプリットワクチン+ 変異型(K607A)BHA複合体投与群、SV+CTB:インフルエンザスプリットワクチン+コレラ毒素Bサブユニット投与群、NC:無投与群。*** p<0.0001 ** p<0.001 * p<0.01)。
図17は、鼻腔洗浄液中、肺胞洗浄液中のインフルエンザ抗原特異的IgAの産生量をELISAにて測定した結果を示す(SV:インフルエンザスプリットワクチン単独投与群、SV+BHAwt:インフルエンザスプリットワクチン+ 野生型BHA複合体投与群、SV+BHAmut:インフルエンザスプリットワクチン+ 変異型(K607A)BHA複合体投与群、SV+CTB:インフルエンザスプリットワクチン+コレラ毒素Bサブユニット投与群、NC:無投与群。*** p<0.0001 ** p<0.001 * p<0.01)。
図18は、血中のインフルエンザ抗原特異的IgG(A)と鼻腔洗浄液中のインフルエンザ抗原特異的IgA(B)の産生量をELISAにて測定した結果を示す(SV:インフルエンザスプリットワクチン単独投与群、SV+AHAwt:インフルエンザスプリットワクチン+ 野生型AHA複合体投与群、SV+AHA L473A:インフルエンザスプリットワクチン+ 変異型(L473A)AHA複合体投与群、SV+AHA M508A:インフルエンザスプリットワクチン+ 変異型(M508A)AHA複合体投与群、SV+AHA F569A:インフルエンザスプリットワクチン+ 変異型(F569A)AHA複合体投与群、SV+AHA K607A:インフルエンザスプリットワクチン+ 変異型(K607A)AHA複合体投与群、SV+BHAwt:インフルエンザスプリットワクチン+ 野生型BHA複合体投与群、SV+BHA K607A:インフルエンザスプリットワクチン+ 変異型(K607A)BHA複合体投与群、SV+CTB:インフルエンザスプリットワクチン+コレラ毒素Bサブユニット投与群、NC:無投与群。

0013

本発明の粘膜ワクチン用アジュバント(以下、単に「アジュバント」という)は、ボツリヌス毒素の赤血球凝集素(HA)のサブコンポーネントであるHA1、HA2、及びHA3から形成される複合体タンパク質である。本発明において、「アジュバント」とは、ワクチン抗原の免疫原性を高める目的で投与される物質をいう。

0014

ボツリヌス毒素は、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)が産生する毒素の抗原性の違いによりA〜G型に分類されるが、本発明のアジュバントにおけるボツリヌス毒素複合体は、A型又はB型が好ましい。

0015

本発明のアジュバントに含まれる複合体タンパク質を形成するHA1、HA2、HA3は、それぞれ、配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜294番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質、又は、配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜第293番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質が好ましく、配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜294番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列からなるタンパク質、及び配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質、又は、配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜第293番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列からなるタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質がより好ましい。本発明において、上記の配列番号3又は配列番号17に示すアミノ酸配列における特定位のアミノ酸置換は、第473番、第508番、第569番、第607番の少なくとも1か所であればよく、任意の2か所又は3か所であってもよく、全部であってもよい。

0016

本発明のアジュバントに含まれる複合体タンパク質を形成するHA1、HA2、HA3は、それぞれ、配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つのアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質、又は、配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜293番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つのアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質が好ましく、配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列からなるタンパク質、及び配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つのアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質、又は、配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜293番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列からなるタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンのいずれか1つのアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質がより好ましい。

0017

ここで、アミノ酸の置換としては、細胞間接着に影響を与えず、かつ粘膜アジュバント活性を有する限り、特に制限はない。例えば、野生型ボツリヌスB型HA又はA型HAが有する細胞間接着への影響を低下させるよう、特定位のアミノ酸を構造的電気的、極性もしくは疎水性などの性質が類似したアミノ酸間の置換を意味する保存的アミノ酸置換ではなく、それらの性質が異なるアミノ酸間の置換を挙げることができる。

0018

上記配列番号3又は配列番号17に示すアミノ酸配列において、第473番のロイシン、第508番のメチオニン、第569番のフェニルアラニン、又は第607番のリシンの置換アミノ酸としては、アラニンが好ましい。従って、本発明のアジュバントに含まれる複合体タンパク質の特に好ましい例としては、配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第473番のロイシンがアラニンに置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質から形成される複合体タンパク質;配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第508番のメチオニンがアラニンに置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質から形成される複合体タンパク質;配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第569番のフェニルアラニンがアラニンに置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質から形成される複合体タンパク質;配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜294番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第607番のリシンがアラニンに置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質から形成される複合体タンパク質が挙げられる。

0019

本発明のアジュバントに含まれる複合体タンパク質の特に好ましい他の例としては、配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜293番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番のロイシンがアラニンに置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質から形成される複合体タンパク質;配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜第293番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第508番のメチオニンがアラニンに置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質から形成される複合体タンパク質;配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜第293番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第569番のフェニルアラニンがアラニンに置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質から形成される複合体タンパク質;配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜第293番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第607番のリシンがアラニンに置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質から形成される複合体タンパク質が挙げられる。

0020

本発明のアジュバントに含まれる複合体タンパク質の最も好ましい例としては、配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列からなるタンパク質、及び配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第473番のロイシンがアラニンに置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質から形成される複合体タンパク質;配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列からなるタンパク質、及び配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第508番のメチオニンがアラニンに置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質から形成される複合体タンパク質;配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列からなるタンパク質、及び配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第569番のフェニルアラニンがアラニンに置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質から形成される複合体タンパク質;配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜294番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列からなるタンパク質、及び配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第607番のリシンがアラニンに置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質から形成される複合体タンパク質が挙げられる。

0021

本発明のアジュバントに含まれる複合体タンパク質の最も好ましい他の例としては、配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜293番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列からなるタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番のロイシンがアラニンに置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質から形成される複合体タンパク質;配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜第293番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列からなるタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第508番のメチオニンがアラニンに置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質から形成される複合体タンパク質;配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜第293番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列からなるタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第569番のフェニルアラニンがアラニンに置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質から形成される複合体タンパク質;配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜第293番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列をからなるタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第607番のリシンがアラニンに置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質から形成される複合体タンパク質が挙げられる。

0022

本明細書において、アミノ酸置換の表記は、対象とするアミノ酸配列のN末端を1番として置換されるアミノ酸の位置の数字に対し、左側に野生型のアミノ酸残基、右側に改変するアミノ酸残基を示すことによって行う場合がある。例えば、配列番号3に示すアミノ酸配列において第607番のリシン(K)がアラニン(A)に置換された場合、BHA3 K607A又はK607Aと表記する。

0023

また、複合体タンパク質を形成する上記6つのタンパク質:配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第473番、第508番、第569番、又は第607番のいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜第293番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番、第508番、第569番、又は第607番のいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質、好ましくは配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第473番、第508番、第569番、又は第607番のいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜第293番のアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列からなるタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列からなるタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番、第508番、第569番、又は第607番のいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質と、それぞれ同等の活性を有する限り、それらの相同タンパク質であってもよい。以下、上記の配列番号3に示すアミノ酸配列の第473番、第508番、第569番、又は第607番のいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を「配列番号3の改変アミノ酸配列」といい、配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番、第508番、第569番、又は第607番のいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を「配列番号17の改変アミノ酸配列」という。

0024

ここで、「同等の活性を有する」とは、それぞれの相同タンパク質から形成される複合体タンパク質が、配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号3に示すアミノ酸配列における第19番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号3に示すアミノ酸配列の第473番、第508番、第569番、又は第607番のいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質から形成される複合体タンパク質、又は、配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜第293番のアミノ酸配列を含むタンパク質、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列を含むタンパク質、及び配列番号17に示すアミノ酸配列における第20番〜第626番のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、配列番号17に示すアミノ酸配列の第473番、第508番、第569番、又は第607番のいずれか1つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列を含むタンパク質から形成される複合体タンパク質と同等の粘膜アジュバント活性、又は細胞間接着に影響を与えず、かつ同等の粘膜アジュバント活性を有することをいう。

0025

また、「粘膜アジュバント活性」とは、ワクチン抗原と共に経粘膜投与した時に、該抗原に対する特異的抗体の産生を粘膜系及び全身系の両者において増強する活性をいう。好適には、自然免疫への影響が軽微であり、かつ該抗原に対する特異的抗体の産生を粘膜系及び全身系の両者において増強する活性、さらに好適には自然免疫へ影響を与えず、かつ該抗原に対する特異的抗体の産生を粘膜系及び全身系の両者において増強する活性をいう。そのような相同タンパク質としては、例えば、配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列、又は配列番号3の改変アミノ酸配列における第473番、第508番、第569番、及び第607番のアミノ酸以外の部位において、1から数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質、あるいは、配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜293番のアミノ酸配列、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列、又は配列番号17の改変アミノ酸配列における第473番、第508番、第569番、及び第607番のアミノ酸以外の部位において、1から数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入、又は付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質が挙げられる。ここで、「1から数個」の範囲は、部位特異的突然変異誘発法等の公知の変異タンパク質作製法により欠失、置換、若しくは付加できる程度の数をいい、前記の活性を保持する限り、その個数は制限されないが、1〜30個、1〜25個、1〜20個、1〜15個、1〜12個、好ましくは1〜10個、1〜9個、1〜8個、1〜7個、1〜6個、より好ましくは1〜5個、1〜4個、1〜3個、1〜2個をいう。「置換」としては同等の活性を有する限り、特に制限はないが、例えば保存的アミノ酸置換が挙げられる。保存的アミノ酸置換とは、例えば構造的、電気的、極性もしくは疎水性などの性質が類似したアミノ酸間の置換を意味する。このような性質は、例えばアミノ酸側鎖類似性で分類することも可能であり、次のようなグループに分類できる。酸性側鎖を有するアミノ酸グループアスパラギン酸グルタミン酸)、塩基性側鎖を有するアミノ酸グループ(リシン、アルギニンヒスチジン)、非極性側鎖を有するアミノ酸グループ(アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンプロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、非帯電極性側鎖を有するアミノ酸グループ(グリシンアスパラギングルタミンシステインセリンスレオニンチロシン)、疎水性側鎖を有するアミノ酸グループ(アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン)、分岐側鎖を有するアミノ酸グループ(トレオニン、バリン、ロイシン、イソロイシン)、芳香族側鎖を有するアミノ酸グループ(チロシン、トリプトファン、フェニルアラニン、ヒスチジン)、ヒドロキシメチレン基を有するアミノ酸グループ(セリン及びスレオニン)、アミド含有側鎖を有するグループ(アスパラギン及びグルタミン)など。

0026

また、以下の8群はそれぞれ、相互に保存的置換であるとして当技術分野で認められるアミノ酸を含む(例えば、Creighton, Proteins 1984を参照)。
1)アラニン、グリシン;
2)アスパラギン酸、グルタミン酸;
3)アスパラギン、グルタミン;
4)アルギニン、リシン;
5)イソロイシン、ロイシン、メチオニン、バリン;
6)フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン;
7)セリン、スレオニン;及び
8)システイン、メチオニン。

0027

また、相同タンパク質としては、配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列、又は配列番号3の改変アミノ酸配列に対して90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むタンパク質、又は、配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜第293番のアミノ酸配列、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列、又は配列番号17の改変アミノ酸配列に対して90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むタンパク質であってもよく、配列番号1に示すアミノ酸配列における第7番〜第294番のアミノ酸配列、配列番号2に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列、又は配列番号3の改変アミノ酸配列に対して90%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなるタンパク質、又は、配列番号15に示すアミノ酸配列における第6番〜第293番のアミノ酸配列、配列番号16に示すアミノ酸配列における第2番〜第146番のアミノ酸配列、又は配列番号17の改変アミノ酸配列に対して90%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなるタンパク質が好ましい。ここで、「90%以上の同一性」とは、好ましくは95%以上、より好ましくは97%以上、最も好ましくは98%以上の配列の同一性をいう。アミノ酸配列の同一性は、FASTA検索BLAST検索により決定することができる。

0028

本発明のアジュバントの作製方法は、特に限定されない。上記の複合体タンパク質は、天然物由来であってもよく、該複合体タンパク質を形成するそれぞれのタンパク質を遺伝子組換え法により製造し、それらを用いて複合体を形成させる方法により取得されたものであってもよい。遺伝子組換え法により作製する場合は、各タンパク質をコードする遺伝子を用い、自体公知の方法により行えばよい。すなわち、野生型のHA1、HA2、HA3は、それぞれ配列番号1、2、3に示すアミノ酸配列をコードする遺伝子(塩基配列をそれぞれ配列番号4、5、6に示す)、又は、それぞれ配列番号15、16、17に示すアミノ酸配列をコードする遺伝子(塩基配列をそれぞれ配列番号18、19、20に示す)を含む発現ベクター構築して適当な宿主細胞に導入し培養することによって製造することができる。また、配列番号3又は配列番号17に示すアミノ酸配列において上記の特定位にアミノ酸置換を有する変異型HA3は、目的とする点変異配列を相補的プライマーペアを用いたPCRとDpnI制限酵素処理を併用したsite-directed mutagenesis法によって作製することができる(Gene 1994 Dec 30; 151(1-2):119-23)。

0029

例えば、配列番号3に示すアミノ酸配列において607位のリシン(K)がアラニン(A)に置換された変異型HA3を作製する場合、「aaa」(リシンをコードするコドン)を「gct」(アラニンをコードするコドン)に変えた相補的なプライマーペアを用いて、野性型HA3をコードする発現プラスミドPCR法によって増幅することにより行う。あるいは、HA1、HA2、HA3は、そのアミノ酸配列に基づいて化学的に合成することにより製造することもできる。

0030

また、HA1、HA2、HA3の相同タンパク質は、それぞれ配列番号1、2、3、又は配列番号15、16、17に示すアミノ酸配列をコードする遺伝子に対して、例えば部位特異的突然変異誘発法などを適用することにより、相同タンパク質をコードする遺伝子を得、その遺伝子を用いて同様に周知の組換えDNA法により製造することができる。これらの製造については、具体的にはMolecular Clonin 2nd Edt., Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989)等の基本書を参考にして容易に行うことができる。

0031

製造したHA1、HA2、HA3タンパク質は、リン酸緩衝液などの溶媒中で2〜8時間、好ましくは3〜5時間、さらに好ましくは3時間、25〜40℃、好ましくは37℃でインキュベートすることにより複合体を形成させることができる。また、HA1、HA2、HA3タンパク質から融合タンパク質を作製してもよい。融合タンパク質を作製する方法は、HA1、HA2、HA3タンパク質をそれぞれコードするDNA断片フレームが合うように結合して適当な発現ベクターに導入し、これを適当な宿主により転写翻訳させてタンパク質を発現させる公知の方法を用いることができる。

0032

本発明のアジュバントの生体への投与は、通常はワクチン抗原と同時に投与するが、ワクチン抗原投与前又は抗原投与後に投与してもよい。また、アジュバントをワクチン抗原と同時に投与する場合は、ワクチンと実質的に同時に投与すればよく、例えば、アジュバントとワクチン抗原を対象に対して完全に同時に投与してもよいし、一定の時間内(好ましくは数分以内)に連続的に投与してもよい。

0033

上記ワクチン抗原は、不活化抗原又はサブユニット抗原であることが好ましい。不活化抗原とは、感染能を失わせた病原体(ウイルス、細菌等)の抗原をいい、完全ウイルス粒子であるビリオン不完全ウイルス粒子、ビリオン構成粒子、ウイルス非構造タンパク質感染防御抗原中和反応エピトープなどが挙げられる。不活化するための処理は、物理的処理(X線、熱、超音波など)、化学的処理ホルマリン、水銀、アルコール塩素など)などが挙げられる。また、「サブユニットワクチン」とは、不活化ワクチンに含まれる様々な抗原のうち、ワクチンとしての有効成分である特定の抗原(感染防御抗原)のみを含むワクチンをいう。例えば、インフルエンザウイルスであれば、精製した表面抗原のヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)だけを含むワクチンが挙げられる。

0034

また、上記ワクチン抗原は、本発明のアジュバントとともに粘膜免疫応答を誘導しうる限り特に限定されないが、典型的には、粘膜感染症の病原体由来の抗原である。粘膜感染症の病原体はウイルスであってもよく細菌であってよい。ウイルスとしては、例えば、インフルエンザウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、水痘ウイルス、麻疹ウイルス、風疹ウイルス、ムンプスウイルス、ポリオウイルス、ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、RSウイルス、デングウイルス、日本脳炎ウイルス、重症急性呼吸器感染症候群(SARS)ウイルス、サイトメガロウイルス、エプスタイン・バール(EB)ウイルス、肝炎ウイルス(A型、B型、C型)等が挙げられるが、これらに限定はされない。また、細菌としては、例えば、百日咳菌、髄膜炎菌、インフルエンザb型菌、肺炎球菌、結核菌、破傷風菌、コレラ菌等が挙げられるが、これらに限定はされない。これらの病原体由来の抗原は、天然物由来であってもよいし、遺伝子組換等の手法により人為的に作製されたものであってもよい。

0035

また、上記ワクチン抗原には、減感作療法に用いるアレルゲンも含まれる。従って、本発明のアジュバントは、アレルゲンワクチン用のアジュバントとしても用いることができる。アレルゲンワクチンとは、生体にアレルゲンを投与することにより、アレルゲンに対するIgG抗体を生産させてアレルギーの原因となるIgEの作用をブロックし、あるいは生体内でアレルゲンに特異的な1型ヘルパーT細胞(Th1細胞)を増加させ、アレルギー症状に関与する2型ヘルパーT細胞(Th2細胞)を減少させるためのワクチンをいい、減感作によりアレルギー症状を抑制することができる。アレルゲンの種類は、特に限定はされないが、食物アレルゲンカゼインラクトアルブミンラクトグロブリンオボムコイドオボアルブミンコンアルブミン等)、ハウスダストアレルゲン(ダニ類アレルゲン等)、花粉アレルゲンスギ花粉アレルゲンブタクサアレルゲン、カモガヤアレルゲン等)、動物体毛等のアレルゲンなどが挙げられる。

0036

本発明のアジュバントは、上記粘膜ワクチン抗原と共に経粘膜投与される。「経粘膜投与」とは、粘膜を経由する投与形態をいう。粘膜には、消化器、呼吸器、泌尿生殖器など特に外通性の中腔器官内壁が含まれ、具体的には、鼻腔、口腔咽頭肺胞気管腸管等が挙げられるが、好ましくは鼻腔である。従って、経粘膜投与の形態には、例えば、鼻腔内、口腔内肺胞内気道内、膣内、直腸内投与が挙げられるが、鼻腔内投与が好ましい。アジュバント及び粘膜ワクチンの粘膜投与は、投与される部位に応じて適切な方法で行うことができる。例えば、経鼻又は経口投与の場合は、鼻腔又は口腔内に、噴霧滴下、塗布するなどの方法を用いることができる。また、肺胞内投与の場合、吸入器又は噴霧器を用いる方法、エアロゾル化剤を用いる処方による製剤を投与する方法により行うことができる。

0037

本発明のアジュバントの投与量は、投与対象年齢、体重、疾患の種類、投与方法、投与形態等によって異なるが、例えば、ワクチン抗原と同時に、通常成人一人あたり一回につき、経口投与の場合には10μg〜100mg、好ましくは1μg〜10mg、経鼻投与の場合0.1μg〜100mg、好ましくは1μg〜10mgが例示できる。投与対象には、アジュバントとともに用いるワクチン抗原の種類に応じて適宜決定することができ、ヒトのほか、ヒト以外の哺乳類鳥類甲殻類なども含まれる。

0038

また、本発明のアジュバントをワクチン抗原とともに対象に投与する頻度は、投与対象の年齢、体重、既往歴、及び経過、疾患の種類などを考慮して、当業者が容易に決定することができる。投与は、通常のワクチン製剤と同様、疾患が発生する前の適当な時期に、通常、1〜数回/日で、1日だけ又は1〜数週間の間隔で数回投与すればよい。投与は、経過を見ながら施すことが好ましく、少なくとも約1週間の間隔をあけて追加免疫をすることが好ましい。追加免疫の間隔は少なくとも約2週間が好ましい。追加免疫を行うことによって、より効果の高い感染防御効果を奏することができる。

0039

本発明のアジュバントは、ワクチン抗原とともに同時に投与するために、薬理学的に許容され、剤型に応じた担体とともにワクチン抗原と混合し、公知の種々の方法にて製剤化してワクチン製剤としてもよい。

0040

ワクチン製剤中のアジュバントの配合量は、組み合わせるワクチン抗原の種類によって適宜決定することができる。また、当該製剤におけるアジュバントの含有量も特に限定されることなく、経粘膜投与により十分な抗原免疫応答を誘導させることのできる量であればよいが、通常、製剤全体に対して0.1〜90重量%、好ましくは0.5〜80重量%、より好ましくは1〜50重量%である。

0041

本発明の粘膜ワクチン製剤の剤型としては、経粘膜投与できる剤型であれば特に限定されないが、例えば液剤懸濁剤(懸濁液)、噴霧剤粉末剤等が挙げられる。本発明の粘膜ワクチン製剤には、ワクチン製剤に通常使用される各種添加物、例えば、可溶化剤凝集防止剤、粘度調節剤、pH調節剤等張化剤乳化剤抗酸化剤増量剤界面活性剤希釈剤保存剤安定化剤防湿剤保湿剤などを必要に応じて添加することができる。

0042

本発明のワクチン製剤は、液状又は乾燥した形態で、密栓したバイアル瓶シリンジアトマイザー、熔封したアンプルに入れて提供することができる。

0043

以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものでない。なお、本実施例で得られたデータの統計処理は、student t-testを用いて行った。

0044

(実施例1)ボツリヌスB型HA(BHA)複合体 及びA型HA(AHA)複合体の作製
A.野生型ボツリヌスB型HA(野生型BHA)及び野生型A型HA(野生型AHA)複合体の作製
(1)プラスミドの作製
ボツリヌスB型HAサブコンポーネント(BHA1、BHA2、BHA3)のそれぞれのタンパク質(BHA1:配列番号1のアミノ酸配列の7-294位のアミノ酸配列からなるタンパク質、BHA2:配列番号2のアミノ酸配列の2-146位のアミノ酸配列からなるタンパク質、BHA3: 配列番号3のアミノ酸配列の19-626位のアミノ酸配列からなるタンパク質)をコードする遺伝子、及びボツリヌスA型HAサブコンポーネント(AHA1、AHA2、AHA3)のそれぞれのタンパク質(AHA1:配列番号15のアミノ酸配列の6-293位のアミノ酸配列からなるタンパク質、AHA2:配列番号 のアミノ酸配列16の2-146位のアミノ酸配列からなるタンパク質、AHA3: 配列番号17のアミノ酸配列の20-626位のアミノ酸配列からなるタンパク質)をコードする遺伝子を、それぞれ下記のプライマーを用いてClostridium botulinum B-Okra株のゲノムDNAをテンプレートとして、PCR法により増幅した。

0045

(BHA1増幅用プライマー
BHA1フォワードプライマー:cactataagcttatccaaaattcattaaatg (配列番号9)
BHA1リバースプライマー:gttgataggtaccttatgggttactcatag (配列番号10)
(BHA2増幅用プライマー)
BHA2 フォワードプライマー:tgaataagctttcagctgaaagaacttttc (配列番号11)
BHA2 リバースプライマー:cactttggtaccttatattttttcaagtttga (配列番号12)
(BHA3増幅用プライマー)
BHA3 フォワードプライマー:gaaaaagggtaccaatatagtgatactattg (配列番号13)
BHA3 リバースプライマー:cgtgtcgacttaattagtaatatctatatgc (配列番号14)
(AHA1増幅用プライマー)
AHA1 フォワードプライマー:catgccatggtaatccaaaattcattaaa(配列番号23)
AHA1 リバースプライマー:cgggatccttacttgtcatcgtcatccttgtagtctgggttacgaatattccatttc(配列番号24)
(AHA2増幅用プライマー)
AHA2 フォワードプライマー:tgaataagctttcagttgaaagaacttttctac(配列番号25)
AHA2 リバースプライマー:ctttggtaccttatattttttcaagtttgaac(配列番号26)
(AHA3増幅用プライマー)
AHA3 フォワードプライマー:aaagttaggtaccctagtgatactattgatttag(配列番号27)
AHA3リバースプライマー:cgtgtcgacttaattagtaatatctatatgc(配列番号28)

0046

増幅したDNA断片について、BHA1、BHA2はpT7-FLAG-1 (Sigma) のHindIII-SalI siteに挿入し、BHA3についてはpET52b(+) (Novagen) のKpnI-SalI siteに挿入し(pET-BHA3)、AHA1はpET52b(+)のNcoI-BamHI siteに挿入し、AHA2はpT7-FLAG-1のHindIII-KpnI siteに挿入し、AHA3はpET52b(+)のKpnI-SalI siteに挿入した。

0047

(2)タンパク質発現
作製したプラスミドはそれぞれ単独で大腸菌株Rosetta2(DE3) (Novagen)にトランスフォームした。タンパク質発現誘導はOvernight Express Autoinduction system 1 (Novagen)を用いて行った。BHA1及びBHA3は30℃で36時間、BHA2については18℃で40時間、タンパク質発現誘導を行った。AHA1及びAHA3は30℃で36時間、AHA2については18℃で40時間、タンパク質発現誘導を行った。大腸菌遠心により回収し、-80℃で保存した。

0048

(3)タンパク質精製及び複合体作製
BHA1、BHA2は、Anti-FLAG M2 agarose (Sigma)を用いて精製を行った。BHA3はStrepTrap HP (GE Healthcare) を用いて精製した。精製した組換え体タンパク質FLAG-BHA1、FLAG-BHA2、Strep-BHA3のアミノ配列を図1に示す。AHA1、AHA2は、Anti-FLAG M2 agarose (Sigma)を用いて精製を行った。AHA3はStrepTrap HP (GE Healthcare) を用いて精製した。精製した組換え体タンパク質AHA1-FLAG、FLAG-AHA2、Strep-AHA3のアミノ配列を図2に示す。それぞれ精製した組換え体タンパク質を、BHA1:BHA2: BHA3=4:4:1、AHA1:AHA2: AHA3=4:4:1のモル比で混合し、37℃で3時間インキュベートした後、StrepTrap HPにより精製することにより、BHA複合体(BHA)を得た。

0049

B.変異型ボツリヌスB型HA(変異型BHA)複合体及び変異型ボツリヌスA型HA(変異型AHA)複合体の作製
BHA3のE-カドヘリン結合性欠失変異体(BHA3 L473A、BHA3 M508A、BHA3 F569A、BHA3 K607A) を発現するプラスミドについては、上記pET-BHA3をテンプレートとしてPCR法により変異導入を行うことにより得た。続いて、上記(2)及び(3)と同様の方法を用いて4種の変異型BHA複合体を得た。Strep-BHA3変異型(L473A、M508A、F569A、 K607A)のアミノ配列を図3に示す。AHA3のE-カドヘリン結合性欠失変異体(AHA3 L473A、AHA3 M508A、AHA3 F569A、AHA3 K607A) についても、同様の方法を用いて4種の変異型AHA複合体を得た。Strep-AHA3変異型(L473A、M508A、F569A、K607A)のアミノ配列を図4に示す。

0050

C.ボツリヌスB型HA(BHA)複合体及びA型HA(AHA)複合体のゲルろ過クロマトグラフィー
A.で作製した野生型BHA複合体及び野生型AHA複合体、ならびに、B.で作製した変異型BHA複合体及び変異型AHA複合体を、Superdex 200 10/300 GL (GE Healthcare) により分離した。本試験のBHA複合体(BHA)のHA1、HA2、HA3は、それぞれN末端FLAGタグHA1、N末端FLAGタグHA2、N末端StrepタグHA3、AHA複合体(AHA)のHA1、HA2、HA3は、それぞれC末端FLAGタグHA1、N末端FLAGタグHA2、N末端StrepタグHA3を用いた。野生型複合体(BHA)ならびに変異型(K607A)BHA複合体の結果を図5に示す。

0051

(実施例2)BHA複合体とE-カドヘリンの相互作用に重要なサブコンポーネントの検討
血清型B型であるボツリヌスHA複合体(BHA)は、マウス、又はヒトのE-カドヘリンに結合して細胞間接着を破壊する特性を有する。一方、血清型C型のボツリヌスHA(CHA)には、E-カドヘリン結合活性が無い。そこで、BHA複合体とE-カドヘリンの相互作用に重要なサブコンポーネントを同定するため、BHAとCHAのサブコンポーネントの組み合わせを変え、キメラボツリヌスHA複合体を作製し、E-カドヘリンとの相互作用をプルダウン(Pull-down)アッセイを用いて解析した。Pull-down アッセイは、キメラボツリヌスHAをStrepTactin superflow agarose (Novagen)に吸着させた後、大腸菌発現系から精製したE-カドヘリン(EC1/2)又はHEK293細胞発現系を用いて精製したE-カドヘリン全長タンパク質を反応させ、共沈降したタンパク質を抗E-カドヘリン抗体ECCD-2, Takara)を用いたウェスタンブロッティング法によって解析した。結果を図6に示す。図6に示すように、ボツリヌスHA3サブコンポーネントが血清型Bである場合に、E-カドヘリンとの結合が認められた。つまり、BHA3サブコンポーネントがE-カドヘリンへの結合に重要であることが示唆された。

0052

(実施例3)E-カドヘリンとの相互作用に重要なBHA3領域の同定
BHA3のどの領域がE-カドヘリン結合に重要かを検討するため、C型ボツリヌスHA3サブコンポーネント(CHA3)とB型ボツリヌスHA3サブコンポーネント(BHA3)を用いて、キメラボツリヌスHA3サブコンポーネントを作製し、E-カドヘリンとの相互作用をPull-downアッセイを用いて解析した。結果を図7に示す。図7に示すように、BHA3の第473番目以降の領域を融合したキメラボツリヌスHA複合体はE-カドヘリン結合能が有るのに対し、BHA3の485番目以降の領域を融合したキメラボツリヌスHA複合体ではE-カドヘリン結合能が消失した。以上のことから、BHA3の第473番目のアミノ酸からC末にかけた領域が、E-カドヘリンとの相互作用に重要であることが示唆された。

0053

(実施例4)E-カドヘリンとの相互作用に重要なBHA3のアミノ酸の同定
B型ボツリヌスHA3サブコンポーネント(BHA3)の第473番目のアミノ酸からC末にかけた領域において、どのアミノ酸がE-カドヘリンとの相互作用に重要であるかを検討した。C型ボツリヌスHA(CHA)と異なるアミノ酸を、配列アライメントから見出し、そのアミノ酸をアラニンに変えたBHA3点変異体を実施例1と同様の方法を用いて作製し(L473A、E501A、D503A、L504A、R505A、N506A、M508A、N509A、H534A、D535A、F569A、T574A、D576A、N582A、Q584A、Q585A、N586A、L587A、N588A、K607A、E609A)、E-カドヘリンとの相互作用をPull-downアッセイを用いて解析した。結果を図8Aに示す。図8Aに示すように、L473A、M508A、F569A、K607Aの変異体において、E-カドヘリンとの結合能が減弱していることが明らかとなった。特に、L473A、M508A、K607Aにおいては、劇的にE-カドヘリン結合能が低下していると考えられた。

0054

次に、図8Aで解析したBHA変異体の細胞間結合に対する影響を検討するため、ヒト結腸癌由来であるCaco-2細胞を用いた、Transepithelial electrical resistance(経上皮電気抵抗値:TER)アッセイを行った。24-well細胞培養プレートにcell insertsをセットし(Transwellプレート)、insert内にCaco-2細胞を播種した。Caco-2細胞の細胞間接着形成は、TER値を計測することによって評価した。TER値が2000Ω・cm2以上となった後に、野生型BHA複合体又は変異型BHA複合体(BHA3点変異体:L473A、R505A、M508A、N509A、H534A、F569A、K607A、E609A)を、基底側(Basolateral)に添加し(10nM)、添加後のTER値の変化を経時的に観察した。結果を図8Bに示す。図8Bに示すように、WT複合体ではTER値の減少が添加後8時間で顕著に認められるのに対し、K607A変異型複合体とM508A変異型複合体では、TER値の低下がほとんど認められなかった。L473A変異型複合体についても、細胞間接着の破壊能が減弱されていることが認められた。一方、F569Aにおいては、TER値減少がわずかに緩和しており、E-カドヘリンとの相互作用に関与するアミノ酸である可能性が示唆された。以上の結果から、L473、M508、F569、K607が、BHA複合体とE-カドヘリンの相互作用に重要なアミノ酸である可能性が示唆された。

0055

(実施例5)野性型BHA複合体又は変異型(K607A)BHA複合体とE-カドヘリンとの相互作用
BHA複合体と細胞間接着の構成要素であるE-カドヘリンとの相互作用を、ヒト結腸癌由来Caco-2細胞の1%Triton X-100抽出液とHA複合体を固定化した樹脂とを混合しPull-downアッセイとウェスタンブロッティング(western blotting)法によって解析した。結果を図9に示す。図9に示すように、野生型BHA複合体はCaco-2細胞のE-カドヘリンと直接結合することが確認された。一方、変異型(K607A)BHA複合体は、Caco-2細胞のE-カドヘリンと結合しないことが明らかとなった。

0056

(実施例6)変異型(K607A)BHA複合体の細胞間接着に与える影響の検討
変異型(K607A)BHA複合体の細胞間接着に与える影響を、Caco-2細胞のTERアッセイにおいて、高用量処理(1μM)を行うことによって評価した。結果を図10に示す。図10に示すように、野性型BHA複合体(WT)を頂端側(Apical)から処理したCaco-2培養wellでは、処理後12時間以内に大幅なTER値減少を示した。一方、変異型BHA複合体(Mut)では24時間経過後もTER値に変化は認められず、2回の独立した検討結果で、ほぼ同一の結果が認められた。

0057

また、図11に示すように、基底側(Basolateral)からCaco-2細胞を処理した場合、6.25 nMの低濃度の野性型BHA複合体(WT)処理において、12時間以内に大幅なTER値減少を示すのに対し、変異型BHA複合体(Mut)では400 nMの高濃度においても、全くTER値に変化を示さなかった。以上の結果から、野生型BHA複合体はCaco-2細胞の細胞間接着を強く阻害するのに対し、変異型(K607A)BHA複合体は細胞間接着に対して全く影響を示さない特性を有することが明らかとなった。

0058

(実施例7)野性型HA複合体又は変異型(K607A)HA複合体のM細胞配向性
ボツリヌスA型又はB型のHA2をAlexa 568でラベルし、HA1、HA3と複合化して野性型HA複合体(A型、B型)を作製した。同様に、ボツリヌスA型又はB型のHA2をAlexa 568でラベルし、HA1、HA3(K607A変異)と複合化して変異型HA複合体(A型、B型)を作製した。これらの野性型HA複合体又は変異型HA複合体それぞれ600 nMをマウス結紮腸管に注入し、2時間後のHA複合体の局在をコンフォーカル顕微鏡で観察した。M細胞は、FITC-labeled UEA-1で染色した。その結果を図12に示す。図12に示されるとおり、野性型HA複合体はM細胞への結合とトランスサイトーシスが観察された。また、変異型(K607A)HA複合体は野生型HA複合体と同様に高いM細胞配向性を示すことが明らかとなった。

0059

(実施例8)粘膜組織上皮層における野性型HA複合体又は変異型(K607A)HA複合体の細胞間接着破壊能の検討
野性型HA複合体(A型、B型)又は変異型(K607A)HA複合体(A型、B型)がマウス粘膜上皮組織の細胞間接着に与える影響を検討するため、マウス結紮腸管に5μMの各HA複合体と2 mg/mLのFITC-labeleddextran (10 K)の混合液を注入し、2時間後の細胞間隙に入り込んだデキストラン(dextran)をコンフォーカル顕微鏡で観察した。M細胞は、Rhodamine-labeled UEA-1で染色した。結果を図13に示す。図13に示すように、血清型A、B双方とも、野生型HA複合体(HAwt)で処理した腸管上皮層において、dextranの残留(緑色ドット:図中、白色の点に見える部分)が認められた。また、HAwtでは、UEA-1陽性細胞の形態異常が認められた(図中、白色枠で囲った部分)。一方、変異型(K607A)HA複合体(HAmut)においては、dextran残留は認められず、かつUEA-1陽性細胞の形態も正常であった。以上の結果から、HAwtは結紮腸管の上皮層に存在するUEA-1陽性細胞近隣の細胞間接着を破壊するのに対し、HAmutは粘膜上皮の細胞間接着に影響を与えない安全な粘膜アジュバント候補であることが示唆された。

0060

(実施例9)野生型BHA複合体及び変異型(K607A)BHA複合体アジュバントの自然免疫活性化能の評価
未処理のマウス脾臓細胞を用いて、野生型BHA複合体及び変異型(K607A)BHA複合体アジュバント処理によるIL-6サイトカインの産生量を測定し、BHA複合体アジュバントの自然免疫活性化能を評価した。

0061

SPF環境下で飼育した未処理マウス(C57BL/6、6週齢雌性日本クレア株式会社から購入)の脾臓細胞採取し、96 wellプレートに1×106 cells/wellの細胞密度で播種した。その後、BHA複合体(BHA)を20μg/mLの濃度から段階希釈し(20μg/mL、2μg/mL、0.2μg/mL)、脾臓細胞を刺激した。また、BHA複合体アジュバントと共にLPS(1μg/mL)のTLRリガンド共刺激を行った。刺激開始から24時間後に、培養上清を回収し、培養上清中のサイトカイン量(IL-6)を測定した(R&D systems)。結果を図14に示す。図14に示されるように、BHA複合体アジュバント単独によるIL-6産生は、野生型BHA複合体(BHAwt)、変異型(K607A)BHA複合体(BHAmut)共に検出限界以下であった。また、BHA複合体アジュバントは、野生型BHA複合体(BHAwt)、変異型(K607A)BHA複合体(BHAmut)共に、LPS刺激によるIL-6産生に影響を与えないことから、他の自然免疫活性化シグナルを増強、又は抑制しないと考えられた。

0062

更に、変異型(K607A)BHA複合体アジュバント(BHAmut)とそのサブコンポーネント(BHA1、BHA2、BHA3mut)について、TNF-alphaとIL-6産生量を測定した。結果を図15に示す。図15に示されるように、LPS(1μg/mL、0.33μg/mL、0.11μg/mL、0.037μg/mL)の100倍の濃度のBHA複合体もしくはBHAサブコンポーネント(100μg/mL、33μg/mL、11μg/mL、3.7μg/mL)で脾臓細胞を処理しても、TNF-alphaやIL-6産生は検出限界以下であった。これらのことから、BHA複合体アジュバントは、野生型、変異型共に自然免疫活性化シグナルに影響を与えない、非炎症誘発型アジュバントであると示唆された。

0063

(実施例10)インフルエンザHA抗原を用いた野生型及び変異型BHA複合体の経鼻アジュバント効果
インフルエンザスプリットワクチンを抗原として用いて、BHA複合体のアジュバント効果を評価した。

0064

(1)実験動物及び材料
BALB/cマウス及びC57BL/6マウス(6週齢、雌性) は、日本クレア株式会社から購入した。飼育はSPF環境下で行った。

0065

里第一三共ワクチン株式会社から受領したマウス馴化A/Puerto Rico/8/34(H1N1)スプリット型ワクチン(以下、「スプリット型ワクチン」という)を免疫抗原として用いた。実験期間の間、抗原は4℃の暗所にて冷蔵保存した。

0066

アジュバントとして、実施例1で作製した野生型BHA複合体(BHAwt)アジュバント及び変異型BHA複合体(BHAmut:K607A)アジュバントを用いた。エンドトキシン含有量は、0.5 EU/mL以下を精製の基準として設定した。保存は、-80℃で冷凍保存し、使用直前融解し免疫に用いた。コレラトキシンアジュバント(CTB)は、マウス一匹あたり、1μgのコレラ毒素Bサブユニット(カタログ番号033-20611、和光純薬株式会社)と1 ngのコレラ毒素(カタログ番号033-20621、和光純薬株式会社)を混合し、調製した。保存は、-80℃で冷凍保存し、使用直前に融解し免疫に用いた。

0067

(2)試験方法
スプリット型ワクチン抗原1μgと、BHA複合体(BHA)アジュバント20μg、又はコレラ毒素混合(CTB)アジュバント1.001μgをPBS(-)で12μLになるよう調製し、一匹あたりのワクチン製剤とした。6週齢のマウスに、各ワクチン製剤を6μLずつ両鼻腔内に投与した。2週間隔で計4回(0日、14日、28日、42日)投与した。14日、28日、42日の追加免疫直前に、ケタラール(第一三共株式会社)/セラクタール(バイエル株式会社)を用いて麻酔し、眼窩静脈叢から採血した。得られた血液は、4℃で一晩静置し、卓上冷却遠心分離機により血清分離を行った(9100g、10分、4℃)。得られた血清検体は−20℃で冷凍保管した。BHA複合体のアジュバント効果を評価するため、血清検体のIgG(Total IgG、IgG1、IG2a、IG2c)を測定した。

0068

免疫開始56日目にケタラール/セラクタールによる麻酔後心臓穿刺により全採血を行い安楽殺処分とした。その直後に、鼻腔洗浄液、肺胞洗浄液をそれぞれ採取した。鼻腔洗浄液、肺胞洗浄は採取後、上又はELISAアッセイまで冷蔵保存した。

0069

ELISAアッセイは次のとおり行なった。スプリットワクチン抗原を1μg/mLの濃度でプレートにコーティング(4℃、overnight)し、ブロッキングは1%BSA/PBST(Tween20: 0.05%)によって室温2時間静置し行った。試料血清は1%BSA/PBST(Tween20: 0.05%)を用いて、段階希釈した。2次抗体は、それぞれのサブクラスに準じたHRPラベル抗体を用いた。発色後にプレートリーダーを用いてODを計測し、インフルエンザ抗原特異的な抗体産生量を計測した。鼻腔洗浄液、肺胞洗浄液は1%BSA/PBST(Tween20: 0.05%)を用いて段階希釈し、BHA複合体アジュバントによる抗原特異的粘膜免疫の増強効果を評価するため、インフルエンザ抗原特異的な粘膜IgA産生量を測定した。

0070

(3)試験結果
インフルエンザ抗原に特異的な血中IgGの測定結果(免疫開始56日目)を図16に示す。図16に示されるように、野生型BHA複合体(BHAwt)アジュバント、変異型BHA複合体(BHAmut:K607A)アジュバントとインフルエンザ抗原で免疫した群では、インフルエンザ抗原単独で免疫した群に比べ、有意に高い抗原特異的血中抗体反応を誘導した。これは、評価した全てのIgGサブクラスで確認された。

0071

鼻腔洗浄液、肺胞洗浄液中の分泌型IgA産生量の測定結果を図17に示す。図17に示すように、野生型BHA複合体(BHAwt)アジュバント又は変異型BHA複合体(BHAmut:K607A)アジュバントとインフルエンザ抗原で免疫した群では、高い抗原特異的IgA産生が認められた。これに対し、インフルエンザ抗原単独で免疫したマウスでは、分泌型IgA産生はほとんど認められなかった。以上の結果から、BHA複合体は非炎症誘発型の新規粘膜アジュバントとして有効であることが証明された。

0072

(実施例11)インフルエンザHA抗原を用いた野生型及び変異型AHA複合体あるいは野生型及び変異型BHA複合体の経鼻アジュバント効果
インフルエンザスプリットワクチンを抗原として用いて、BHA複合体のアジュバント効果を評価した。

0073

(1)実験動物及び材料
BALB/cマウス(6週齢、雌性) は、日本クレア株式会社から購入した。飼育はSPF環境下で行った。

0074

北里第一三共ワクチン株式会社から受領したマウス馴化A/Puerto Rico/8/34(H1N1)スプリット型ワクチン(以下、「スプリット型ワクチン」という)を免疫抗原として用いた。実験期間の間、抗原は4℃の暗所にて冷蔵保存した。

0075

アジュバントとして、実施例1で作製した野生型AHA複合体(AHAwt)アジュバント、野生型BHA複合体(BHAwt)アジュバント、変異型AHA複合体(AHA L473A、AHA M508A、AHA F569A、AHA K607A)アジュバント、及び変異型BHA複合体(BHA K607A)アジュバントを用いた。エンドトキシン含有量は、0.5 EU/mL以下を精製の基準として設定した。保存は、-80℃で冷凍保存し、使用直前に融解し免疫に用いた。コレラトキシンアジュバント(CTB)は、マウス一匹あたり、1μgのコレラ毒素Bサブユニット(カタログ番号033-20611、和光純薬株式会社)と1 ngのコレラ毒素(カタログ番号033-20621、和光純薬株式会社)を混合し、調製した。保存は、-80℃で冷凍保存し、使用直前に融解し免疫に用いた。

0076

(2)試験方法
スプリット型ワクチン抗原1μgと、AHA複合体(AHA)アジュバント20μg、BHA複合体(BHA)アジュバント20μg、又はコレラ毒素混合(CTB)アジュバント1.001μgをPBS(-)で12μLになるよう調製し、一匹あたりのワクチン製剤とした。6週齢のマウスに、各ワクチン製剤を6μLずつ両鼻腔内に投与した。2週間隔で計3回(0日、14日、28日)投与した。免疫開始42日目にケタラール/セラクタールによる麻酔後、心臓穿刺により全採血を行い安楽殺処分とした。得られた血液は、4℃で一晩静置し、卓上冷却遠心分離機により血清分離を行った(9100g、10分、4℃)。得られた血清検体は−20℃で冷凍保管した。AHA複合体、又はBHA複合体のアジュバント効果を評価するため、血清検体のIgG(Total IgG)を測定した。安楽殺処分の後に、鼻腔洗浄液を採取した。鼻腔洗浄液は採取後、氷上又はELISAアッセイまで冷蔵保存した。

0077

ELISAアッセイは次のとおり行なった。スプリットワクチン抗原を1μg/mLの濃度でプレートにコーティング(4℃、overnight)し、ブロッキングは1%BSA/PBST(Tween20: 0.05%)によって室温2時間静置し行った。試料血清は1%BSA/PBST(Tween20: 0.05%)を用いて、段階希釈した。2次抗体は、それぞれのサブクラスに準じたHRPラベル抗体を用いた。発色後にプレートリーダーを用いてODを計測し、インフルエンザ抗原特異的な抗体産生量を計測した。鼻腔洗浄液は1%BSA/PBST(Tween20: 0.05%)を用いて段階希釈し、AHA複合体、又はBHA複合体アジュバントによる抗原特異的粘膜免疫の増強効果を評価するため、インフルエンザ抗原特異的な粘膜IgA産生量を測定した。

0078

(3)試験結果
インフルエンザ抗原に特異的な血中IgGの測定結果を図18Aに示す。図18Aに示されるように、野生型AHA複合体(AHAwt)アジュバント、野生型BHA複合体(BHAwt)アジュバント、変異型AHA複合体(AHA L473A、AHA M508A、AHA F569A、AHA K607A)アジュバント、又は変異型BHA複合体(BHA K607A)アジュバントとインフルエンザ抗原で免疫した群では、インフルエンザ抗原単独で免疫した群に比べ、高い抗原特異的血中抗体反応を誘導した。また、野生型AHA複合体アジュバント、野生型BHA複合体アジュバント、変異型AHA複合体アジュバント、及び変異型BHA複合体アジュバントの抗原特異的血中抗体の増強活性は同等であった。

実施例

0079

鼻腔洗浄液の分泌型IgA産生量の測定結果を図18Bに示す。図18Bに示すように、野生型AHA複合体(AHAwt)アジュバント、野生型BHA複合体(BHAwt)アジュバント、変異型AHA複合体(AHA L473A、AHA M508A、AHA F569A、AHA K607A)アジュバント、又は変異型BHA複合体(BHA K607A)アジュバントとインフルエンザ抗原で免疫した群では、インフルエンザ抗原単独で免疫した群に比べ、高い抗原特異的粘膜IgA産生が認められた。また、野生型AHA複合体アジュバント、野生型BHA複合体アジュバント、変異型AHA複合体アジュバント、及び変異型BHA複合体アジュバントの抗原特異的粘膜IgA抗体の増強活性は同等であった。以上の結果から、野生型AHA複合体アジュバント、野生型BHA複合体アジュバント、変異型AHA複合体アジュバント、及び変異型BHA複合体アジュバントの粘膜アジュバント活性は同等であり、変異挿入箇所の違いによっても影響されない可能性が示唆された。

0080

本発明は粘膜アジュバント及びこれを含む粘膜ワクチン製剤の製造分野に利用できる。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書に組み入れるものとする。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ