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技術 口腔用たばこ材料の製造方法及びその製造方法により得られる口腔用たばこ材料

出願人 日本たばこ産業株式会社
発明者 須田裕也宮前博一横井道徳矢島盛雄山田敦郎
出願日 2015年6月1日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-525159
公開日 2017年4月20日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 WO2015-186660
状態 特許登録済
技術分野 たばこの製造
主要キーワード 空重量 据え置く 恒温状態 密閉環境 SPMEファイバ 品質変化 pHメーター スヌース
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題・解決手段

品質定性が高められているとともに、香味の良好な口腔用たばこ材料を製造するための製造方法を提供する。具体的には、たばこ原料塩基性物質を加えてアルカリ性のたばこ原料を調製し、得られたたばこ材料を室温を超えない環境下で熟成させる工程を含む、口腔用たばこ材料の製造方法を提供する。

概要

背景

口腔内歯茎の間に挿入し、粉末たばこの味・香りを楽しむ口腔用たばこ製品として、湿った粉末たばこを含む口腔用たばこ材料を、水分透過性ポーチに収容する形態のものが広く知られている。
そのような口腔用たばこ材料の製造方法としていくつかの方法が知られている。
特許文献1に記載の発明では、水とたばこ材料を含む混合物のpHを少なくとも約8.5まで上昇させた後、pHが少なくとも約0.5低下するのに十分な温度及び時間でその混合物を加熱する工程を含むことが記載されている。
特許文献2に記載の発明では、口腔用たばこ材料を、緩衝液を用いてpHを調整することで、得られる口腔用たばこ材料の品質定性を高めることが記載されている。
口腔用たばこ材料以外のたばこ材料として、例えば嗅ぎたばこを製造するための方法としては、以下の方法が知られている。
特許文献3に記載の発明では、嗅ぎたばこ製品のpH安定性を高め、微生物の増殖を抑制するために、材料として炭酸マグネシウムを用いることが記載されている。
特許文献4に記載の発明では、嗅ぎたばこ製品の香味を高めるために、特定のpHを有するたばこ材料に、特定温度スチームを当てることが記載されている。

概要

品質安定性が高められているとともに、香味の良好な口腔用たばこ材料を製造するための製造方法を提供する。具体的には、たばこ原料塩基性物質を加えてアルカリ性のたばこ原料を調製し、得られたたばこ材料を室温を超えない環境下で熟成させる工程を含む、口腔用たばこ材料の製造方法を提供する。

目的

これらのことから、品質安定性が高められているとともに、香味の良好な口腔用たばこ材料を製造するための製造方法とその製造方法により製造される口腔用たばこ材料を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

たばこ原料塩基性物質を加えてアルカリ性のたばこ原料を調製し、得られたたばこ材料を室温を超えない環境下で熟成させる工程を含む、口腔用たばこ材料の製造方法。

請求項2

熟成工程の時間は0.5時間以上であり、熟成工程の温度範囲は40℃以下である、請求項1に記載の口腔用たばこ材料の製造方法。

請求項3

アルカリ性のたばこ原料のpHが、9より大きい値である、請求項1または2に記載の口腔用たばこ材料の製造方法。

請求項4

熟成工程の後に、得られたたばこ材料に酸性物質を加える中和工程をさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の口腔用たばこ材料の製造方法。

請求項5

熟成工程の後に、得られたたばこ材料を乾燥させる乾燥工程をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の口腔用たばこ材料の製造方法。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項に記載の口腔用たばこ材料の製造方法により得られる口腔用たばこ材料。

技術分野

0001

本発明は、口腔用たばこ材料の製造方法及びその製造方法により得られる口腔用たばこ材料に関する。

背景技術

0002

口腔内歯茎の間に挿入し、粉末たばこの味・香りを楽しむ口腔用たばこ製品として、湿った粉末たばこを含む口腔用たばこ材料を、水分透過性ポーチに収容する形態のものが広く知られている。
そのような口腔用たばこ材料の製造方法としていくつかの方法が知られている。
特許文献1に記載の発明では、水とたばこ材料を含む混合物のpHを少なくとも約8.5まで上昇させた後、pHが少なくとも約0.5低下するのに十分な温度及び時間でその混合物を加熱する工程を含むことが記載されている。
特許文献2に記載の発明では、口腔用たばこ材料を、緩衝液を用いてpHを調整することで、得られる口腔用たばこ材料の品質定性を高めることが記載されている。
口腔用たばこ材料以外のたばこ材料として、例えば嗅ぎたばこを製造するための方法としては、以下の方法が知られている。
特許文献3に記載の発明では、嗅ぎたばこ製品のpH安定性を高め、微生物の増殖を抑制するために、材料として炭酸マグネシウムを用いることが記載されている。
特許文献4に記載の発明では、嗅ぎたばこ製品の香味を高めるために、特定のpHを有するたばこ材料に、特定温度スチームを当てることが記載されている。

先行技術

0003

特表2010−534475号公報
国際公開第2013/156544号
米国特許出願公開第2010/0294292号明細書
米国特許出願公開第2010/0154811号明細書
特表2009−508523号公報
国際公開第2009/082331号

発明が解決しようとする課題

0004

口腔用たばこ材料の製造に使用される湿った粉末たばこは、本来弱酸性(pH約4.0〜6.0)を示し、細菌の増殖に適した条件に近い。そこで、細菌の増殖を抑制して品質安定性を高めるために、また、望ましい風味を与えるために、粉末たばこにpH調整剤を添加して、そのpHがアルカリ性に調整されている。そして、製品の品質維持の点から、消費されるまでの保存期間に亘って、調整されたpHがアルカリ性のpHに維持されることが望ましい。
ただし、湿った粉末たばこを所望のpH値にするために必要な塩基性物質添加量は一義的に決定される。もし多量の塩基性物質を口腔用たばこ材料に添加すると、pHの値が大きく上昇し、長期間アルカリ性のpHを維持できるが、使用時に口腔粘膜を害する恐れがある。口腔内に挿入される湿った粉末たばこを含む口腔用たばこ材料は、pH8.5以下であることが望ましい(特許文献5、6)。
加えて、常温では、急速に口腔用たばこ製品のpHが低下し、調整されたpH値を長期にわたって維持することができず、風味の劣化を招いてしまう。そこで、通常、口腔用たばこ製品は室温ではなく、低温(0℃〜10℃)で保存せざるを得ない。
品質安定性に優れた材料を得るための様々な試みとして、特許文献1〜4に記載の技術が存在する。
原料加工処理技術によって解決を試みる特許文献1や4に記載の方法では、これらの方法によって大幅な原料の改質を行う場合には、同時に、たばこ原料自体が持つ繊細な風味を損なってしまうという問題があった。
また、たばこ材料に添加物を添加してそのpH安定性を高めようとする特許文献2及び3に記載の技術では、品質安定性の向上が期待できるものの、これらの技術単独では不十分である。また、添加物によるpHの安定化は、香味や食感を損なわないための製品設計上の理由で、組み合わせたり、多量に使用したりすることは望ましくない。
従って、一般的な、もしくは既知の手法、およびそれらの組み合わせによる品質維持手法は未だ完全とは言えず、たばこ風味を損なうことなく品質安定性を向上させる技術の開発が求められていた。

0005

これらのことから、品質安定性が高められているとともに、香味の良好な口腔用たばこ材料を製造するための製造方法とその製造方法により製造される口腔用たばこ材料を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者が鋭意検討した結果、たばこ原料に塩基性物質を加えてアルカリ性のたばこ原料を調製し、得られたたばこ材料を室温を超えない環境下で熟成させる工程を含む、口腔用たばこ材料の製造方法が、上記課題を解決できることがわかり本発明に到達した。
なお、本発明において、「たばこ原料」とは熟成工程を経ていないものを意味し、「たばこ材料」は熟成工程を含む本発明の製造方法を経て得られたものを意味する。

0007

すなわち、本発明は、以下のとおりである。
[1] たばこ原料に塩基性物質を加えてアルカリ性のたばこ原料を調製し、得られたたばこ原料を室温を超えない環境下で熟成させる工程を含む、口腔用たばこ材料の製造方法。
[2] 熟成工程の時間は0.5時間以上であり、熟成工程の温度範囲は40℃以下である、[1]に記載の口腔用たばこ材料の製造方法。
[3] アルカリ性のたばこ原料のpHが、9より大きい値である、[1]または[2]に記載の口腔用たばこ材料の製造方法。
[4] 熟成工程の後に、得られたたばこ材料に酸性物質を加える中和工程をさらに含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の口腔用たばこ材料の製造方法。
[5] 熟成工程の後に、得られたたばこ材料を乾燥させる乾燥工程をさらに含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の口腔用たばこ材料の製造方法。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の口腔用たばこ材料の製造方法により得られる口腔用たばこ材料。

発明の効果

0008

品質安定性が高められているとともに、香味の良好な口腔用たばこ材料を製造できる。すなわち、塩基性物質の添加後に、pHを調整するための加熱工程を含ませなくても、得られたたばこ材料の品質安定性が向上するとともに、香味の良好な口腔用たなこ材料を製造することができる。

図面の簡単な説明

0009

アルカリ処理時のpHと蔵置中のたばこ材料のpHの経時変化との関係を示す図である。
アルカリ処理時の加水量と蔵置中のたばこ材料のpHの経時変化との関係を示す図である。
アルカリ処理時間と蔵置中のたばこ材料のpHの経時変化との関係を示す図である。
アルカリ処理温度と蔵置中のたばこ材料のpHの経時変化との関係を示す図である。
熟成工程の温度と、香味成分含有量との関係を示す図である。

0010

以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。

0011

本発明の口腔用たばこの製造方法は、たばこ刻もしくはたばこ粉末を含有するたばこ原料に塩基性物質を加えてアルカリ性のたばこ原料を調製し、得られたたばこ原料を室温を超えない環境下で熟成させる工程を含む、口腔用たばこ材料の製造方法である。また、本発明における品質安定性とは、主として、pHの経時変化における安定性によってもたらされる。
本発明の製造方法に供するたばこ刻は、収穫されたたばこ葉を通常の方法で裁断して得られるものである。また、たばこ粉末は、収穫されたたばこ葉を通常の方法で粉砕して得られるものである。たばこ葉の種類については口腔用たばこに用いられるものであれば特に制限されることはなく、適宜使用することができる。また、そのたばこ刻の幅やたばこ粉末の粒度についても、公知のものを適宜採用することができる。
さらに、たばこ葉の含水率についても特に制限されることはなく、通常の乾燥を経たたばこ葉を裁断して得られたものが有する含水率、例えば5〜15重量%を挙げることができる。また、このたばこ材料に塩化ナトリウム水溶液を加えて、たばこ材料の塩分濃度を調整してもよい。

0012

また、後述する塩基性物質の添加を行う前に、たばこ原料を殺菌する工程を含ませてもよい。この工程における温度としては、例として、105〜110℃を挙げることができる。また、この工程の時間としては、例として、10〜40分程度を挙げることができる。

0013

本発明の製造方法では、後述する熟成させる工程に供するたばこ原料として、たばこ刻に塩基性物質を加え、アルカリ性のたばこ原料を調製する。本発明において、「アルカリ性のたばこ原料」とは、後述する測定法により測定されたpHが7以上であるたばこ原料のことを意味する。調製されるアルカリ性のたばこ原料のpHは、9より大きいことが好ましく、9.5以上であることがより好ましく、10以上であることがさらに好ましい。このようなpHを有するたばこ原料を次の熟成工程に供することで、得られるたばこ材料の十分な保存安定性を確保できる。
たばこ刻に加える塩基性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物で例示される強塩基を挙げることができ、その複数種を混合して用いることもできる。強塩基を用いることで、後の熟成工程においてたばこ葉内のエステル等の物質との反応をより効率良く行わせることができる。
本発明の製造方法に用いるたばこ原料(熟成工程の前のもの)のpHとは、以下の測定法により得られるものである。
たばこ原料0.2gを20mLの水で200rpmで30分抽出し、室温(25℃)に温度を調整してpHメーターで測定する。機器は、堀場製作所社製LAQUAF−72を使用する。

0014

本発明の製造方法には、アルカリ性のたばこ原料を室温を超えない環境下で熟成させる工程が含まれる。この熟成工程を含ませることで、たばこ刻に含まれるエステル等の物質と、添加された塩基性物質との反応が起こる。この反応が起こることで、得られる口腔用たばこ材料のpHの経時安定性が高まる。ここで、pHの経時安定性が高いとは、口腔用たばこ材料がその蔵置中にpHの低下が起こりにくい状態をいう。すなわち、品質安定性が高い状態が維持される。
熟成工程にかける時間は、上記反応を確実に行わせる観点から0.5時間以上であることが好ましく、反応の頭打ちの観点から48時間以下であることが好ましく、作業効率の観点から24時間以内がより好ましい。その中でも0.5〜2時間程度、あるいは0.5〜1.5時間程度の時間を挙げることができる。
熟成工程の温度については、熟成を行わせる際の周囲の温度(室温)を超えない温度であることで、口腔用たばこ材料の保持すべき香味成分の消失を防ぐことができる。この観点から、熟成工程の温度の上限は40℃以下であることが好ましい。
尚、熟成工程の温度は40℃以下であることが好ましく、一方、下限の温度としては0℃以上を挙げることができる。
この熟成工程は、人為的にたばこ原料の温度を室温以上に上昇させるための加熱を要しない工程である。また、恒温状態で熟成を行う態様を挙げることができる。
熟成を行う環境としては、例えば常圧下で行う態様や、若干の圧力(〜0.2MPa)を加えて行うこともできる。
また、常圧下で行う場合は、密閉環境解放環境のどちらで行ってもよい。尚、解放環境の一例として、雰囲気自然換気強制換気などが挙げられる。
熟成工程を通じ、たばこ原料のpHはほとんど変化しない(約0.1〜0.5程度減少する)。
熟成工程に供するたばこ原料の水分含有量は、特に制限されるものではなく、概ね15〜35重量%を挙げることができる。
また、この熟成工程では、熟成させるたばこ原料を静置させてもよいし、撹拌手段を用いて撹拌しながら熟成させてもよい。
本発明において、「熟成」の意味としては、上記のようにたばこ原料の温度を室温を超えない環境下に据え置くことであり、必要に応じて行う、温度調整のための操作やたばこ原料内での反応を進行させるための撹拌等以外の操作は行わず、基本的にはたばこ原料を放置することである。

0015

本発明の製造方法には、前記の熟成工程の後に、得られるたばこ原料に酸性物質を加えて、たばこ原料のpHを下げる工程を含んでいてもよい。尚、例として、この工程は、中和する工程であってもよい。
酸性物質としてはリン酸クエン酸リンゴ酸などの弱酸や、塩酸などの強酸を挙げることができる。

0016

また、前記の中和工程の後に、炭酸カリウム炭酸ナトリウムなどの弱塩基や、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの強塩基をたばこ材料に加える工程を含ませることで、たばこ材料のpHを7.5〜9程度にまで調整してもよい。この工程を含ませることで、得られるたばこ材料の品質安定性の向上(微生物の繁殖等を防ぐ)に寄与する。

0017

また、本発明の製造方法には、上記のような工程を経て得られたたばこ材料を乾燥するための乾燥工程を含んでいてもよい。乾燥工程を含ませることで、得られるたばこ材料を口腔用たばこ材料としての適当な水分含有量に調整できる。尚、乾燥工程は、中和工程を経なくても行うことができる。
乾燥工程により、得られるたばこ材料の水分含有量を10〜40重量%程度まで減少させる態様を挙げることができる。
乾燥の際には、たばこ材料の温度を70〜90℃にまで上昇させる態様を挙げることができる。

0018

本発明のたばこ材料は、口腔用たばこ製品とする前に、グリセリンのような保湿剤や、味を整えるための甘味料や、味に特徴を付けるための香料を加えてもよい。
また、本発明のたばこ材料は、口腔用たばこ製品として適切な水分含有量を有するようにするために、水を加えてもよい。口腔用たばこ製品に供する際の水分含有量としては、20〜50重量%程度を挙げることができる。

0019

前記の工程を経て得られた口腔用たばこ材料は、上記の工程を経て調製されるとともに、以下で示す製品とする前に、口腔用たばこ製品に適したpH(7.5〜9程度)に適宜調整される。
なお、本発明の製造方法を経て得られた口腔用たばこ材料のpHとは、上記のたばこ原料の場合と同様に、たばこ材料0.2gを20mLの水で200rpmで30分抽出し、室温(25℃)に温度を調整してpHメーターで測定して得られる値を意味する。機器は、堀場製作所社製LAQUAF−72を使用する。

0020

本発明の口腔用たばこ材料を、例えばスヌースとする場合は、上述したたばこ材料を例えば不織布のような原料を用いた包装材に公知の方法を用いて充填することで得られる。例えばたばこ材料の量を調整して充填し、ヒートシールなどの手段によりシールしてスヌースを得る。
包装材としては特段の限定なく用いることができるが、セルロース系の不織布などが好ましく用いられる。
本発明の口腔用たばこ材料を、例えばガムとする場合は、本発明で用いられる上記たばこ原料を公知のガムベースと公知の方法を用いて混合することで得られる。かみたばこやかぎたばこ、圧縮たばこについても、本発明で用いられる上記たばこ原料を用いること以外は、公知の方法を用いて得ることができる。また、可食フィルムについても本発明で用いられる上記たばこ原料を用いること以外は、公知の材料や方法を用いて得ることができる。

0021

本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。以下の実施例等で示される水分の「%」は「重量%」を意味する。

0022

<実施例1>
実験操作)
たばこ原料5gに対して超純水(Milli−Q水)を25ml加えたたばこスラリーを作成した。そこに水酸化ナトリウムをpH8,9,10,11になるようにそれぞれ加え、4℃で24時間静置した。静置したスラリーを塩酸を添加しpH6になるよう中和し、各水準塩濃度を揃えるため適宜塩化ナトリウムを添加した。その中和サンプルを凍結乾燥し、水分30〜35%かつpH8.0〜8.5になるように、水酸化ナトリウム水溶液を加えてサンプルを得た。これらを密閉包装後、40℃の恒温恒湿機内で蔵置開始し、1週間後と2週間後にpHを測定した。
<Controlの実験操作>
たばこ原料5gに対して超純水を25ml加えたたばこスラリーを作成した。
そのまま、4℃で24時間静置した。その後、3.64重量%の塩化ナトリウム水溶液を15mL添加した。そして、スラリーを60℃20%RHの恒温恒湿器内で水分が無くなるまでよく乾燥させた。水分30〜35%かつpH8.0〜8.5になるように、水酸化ナトリウム水溶液を加えた。

0023

上記のサンプルを用いて得られた結果を図1及び表1に示した。
図1及び表1の結果から、高いアルカリ性でスラリー状態にしたサンプルほどpH低下幅が小さくなる傾向が見られた。その傾向はpH10以上で顕著に見られた。

0024

0025

<実施例2>
(実験操作)
たばこ原料20gを量り取り、超純水を0,100,200mL添加し、これに1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を20mL加え撹拌した。22℃で24時間静置した。静置後のスラリーに1mol/Lの塩酸を20mL加え撹拌し、中和した。スラリーを60℃20%R.H.の恒温恒湿器内で、水分5%以下になるまで乾燥させた。これらに対し、水分30〜35%かつpH8.0〜8.5になるように水酸化ナトリウム水溶液を加え、サンプルを得た。これらを密閉包装後、40℃の恒温恒湿機内で蔵置開始し、1週間後と2週間後にpHを測定した。その結果を図2及び表2に示した。
図2及び表2の結果から、アルカリ性に調整した後の熟成工程時の加水量の増加は、処理後の口腔用たばこ材料の品質安定性にほとんど影響しないことが分かった。

0026

0027

<実施例3>
(実験操作)
たばこ原料20gを量り取り、1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を20mL加え撹拌した。22℃で1時間,6時間,24時間静置した。静置後のスラリーに1mol/Lの塩酸を20mL加え撹拌し、中和した。スラリーを60℃20%R.H.の恒温恒湿器内で、水分5%以下になるまで乾燥させた。これらに対し、水分30〜35%かつpH8.0〜8.5になるように水酸化ナトリウム水溶液を加え、サンプルを得た。これらを密閉包装後、40℃の恒温恒湿機内で蔵置開始し、1週間後と2週間後にpHを測定した。その結果を図3及び表3に示した。
図3及び表3の結果からアルカリ性に調整した後の熟成工程の時間は長い方が、処理後の口腔用たばこ材料の品質安定性は高いことが分かった。ただし、長すぎる処理時間は作業効率を低下させるので、24時間以内が好ましい。

0028

0029

<実施例4>
(実験操作)
たばこ原料20gを量り取り、1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を20mL加え撹拌した。それぞれ40℃,22℃,4℃で6時間静置した。静置後のスラリーに1mol/Lの塩酸塩酸を20mL加え撹拌し、中和した。スラリーを60℃20%R.H.の恒温恒湿器内で、水分5%以下になるまで乾燥させた。これらに対し、水分30〜35%かつpH8.0〜8.5になるように水酸化ナトリウム水溶液を加え、サンプルを得た。これらを密閉包装後、40℃の恒温恒湿機内で蔵置開始し、1週間後と2週間後にpHを測定した。その結果を図4に示した。
図4及び表4の結果から、アルカリ性に調整した後の熟成工程の温度は高い方が、処理後の口腔用たばこ材料の保存安定性がよいことが分かった。ただし、口腔用たばこ材料の品質変化の観点から、40℃以下が好ましい。

0030

0031

(各種分析方法
本研究において使用した各種分析は、下記1)〜4)の条件に従って実施した。
1)水分の分析方法
風袋空重量[a]、及び刻1gを充填後の重量[b]を測定し、あらかじめ100℃に予熱したオーブン内で1時間乾燥させる。冷却後の重量[c]を測定し、下式(*)により水分含有量を算出した。



2)pHの分析方法
試料が刻の場合、粉砕品0.2gを20mLの水で200rpmで30分抽出し、pHメーターで測定した。機器は、堀場製作所社製LAQUAF−72を使用した。

0032

<実施例5>
たばこ原料5gに対して超純水を25ml加えたたばこスラリーを作成した。そこに水酸化ナトリウムをpH11となるように加え22℃、40℃、60℃、80℃の恒温恒湿機内でそれぞれ2時間静置した。静置したスラリーを塩酸を添加しpH6になるよう中和し、各水準の塩濃度を揃えるため適宜塩化ナトリウムを添加した。その中和サンプルを乾燥した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えて調整し各恒温温度におけるサンプルを得た。

0033

熟成を行ったサンプルについて、以下に示すHS−SPME−GC/MSにより香味成分(フルフラール)の分析を行った。
得られたサンプルを、それぞれバイアル瓶に0.2gずつ量り取り、試料が置かれたHS中の揮発成分が平衡状態となった後、SPMEファイバーに吸着させ、GC/MS分析に供した。
GC/MSの条件は以下の表5に記載の通りである。

0034

0035

GC/MSによるフルフラールの分析結果について、各サンプルに含まれるフルフラールの検出強度(n=2)を図5に示す。この結果から、熟成工程の温度として40℃を超える温度を採用すると、たばこ原料中の香味成分が大きく減少することが分かった。

実施例

0036

本発明の製造方法によれば、たばこ原料をアルカリ性に調整した上で、それを室温を超えない温度で熟成させる工程を含ませることで、たばこ材料のpHを調整するための緩衝剤などを必要とせず、また、塩基性物質を含むたばこ材料を加熱したりしなくても、香味が良好で、品質安定性が高い口腔用たばこ材料を提供することができる。

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