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技術 開閉装置

出願人 三菱電機株式会社
発明者 小倉健太郎三好伸郎小樋悠太渡邉真也相良雄大
出願日 2014年6月6日 (6年6ヶ月経過) 出願番号 2016-525649
公開日 2017年4月20日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 WO2015-186245
状態 特許登録済
技術分野 ブレーカ 開閉器の消弧装置
主要キーワード 棒長手方向 アーク発生領域 固定側端子 磁性体用 チャタリング現象 可動側端子 消弧動作 通電導体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月20日)のものです。
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図面 (9)

課題・解決手段

一端部が磁石(4)の磁極面に接し、固定接触子(1)および可動接触子(2)の少なくとも何れか一方と磁石(4)との間に延在する長尺状の磁性体(3)とを備えた開閉装置であって、両接触子(1)(2)の何れか一方を磁性材料により磁性体(3)と一体成型して吸引一体型接触子(10)を構成するようにした。

概要

背景

開閉装置では、接点間に発生したアークを引き伸ばしてアーク抵抗を高め、アーク電圧高電圧化して電流遮断する。特に、DC用開閉装置では、電源電圧よりアーク電圧を高くし、電流零点を発生させて遮断する必要があるため、アークを引き伸ばす技術は重要である。従来、一般的にアークを引き伸ばすには、永久磁石磁力線をアークに鎖交させ、アークにローレンツ力を作用させることでアーク長を引き伸ばしている(例えば、特許文献1参照。)。

概要

一端部が磁石(4)の磁極面に接し、固定接触子(1)および可動接触子(2)の少なくとも何れか一方と磁石(4)との間に延在する長尺状の磁性体(3)とを備えた開閉装置であって、両接触子(1)(2)の何れか一方を磁性材料により磁性体(3)と一体成型して吸引一体型接触子(10)を構成するようにした。

目的

この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、電流の向きに依らず小形磁石を用いた場合でも十分な遮断信頼性を確保できる開閉装置を得ることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

固定接点を有する固定接触子と、可動接点を有する可動接触子と、前記固定接点と前記可動接点との開閉動作を行う開閉機構部と、磁石と、一端部が前記磁石の磁極面に接し、前記固定接触子および前記可動接触子の少なくとも何れか一方と前記磁石との間に延在する長尺状の磁性体とを有する開閉装置において、前記固定接触子および前記可動接触子の少なくとも何れか一方を磁性材料により前記磁性体と一体成型した吸引一体型接触子を備えたことを特徴とする開閉装置。

請求項2

前記固定接触子と可動接触子の両方を磁性材料で形成したことを特徴とする請求項1に記載の開閉装置。

請求項3

前記吸引棒一体型接触子から分岐するアーク転流部を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の開閉装置。

請求項4

前記吸引棒一体型接触子は、前記磁石と接触する面と、前記固定接点、あるいは可動接点との間に、一部の断面積が小さい収縮部を形成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の開閉装置。

請求項5

一端に前記固定接点が配置され、他端に前記磁石が配置された消弧室を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の開閉装置。

請求項6

前記磁石は、磁界を発生し、前記固定接点と前記可動接点との開離時に前記固定接触子と前記可動接触子間で発生したアークを伸張させ、前記アークは、前記磁性体の長手方向側面に沿って伸張されること特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の開閉装置。

請求項7

前記磁石は、磁界を発生し、前記固定接点と前記可動接点との開離時に前記固定接触子と前記可動接触子間で発生したアークを伸張させ、前記アークは、前記アーク転流部から前記磁性体の長手方向側面に沿って伸張されること特徴とする請求項3に記載の開閉装置。

技術分野

0001

この発明は、電流遮断するスイッチ、開閉器遮断器電磁接触器継電器などの開閉装置に関するものである。

背景技術

0002

開閉装置では、接点間に発生したアークを引き伸ばしてアーク抵抗を高め、アーク電圧高電圧化して電流を遮断する。特に、DC用開閉装置では、電源電圧よりアーク電圧を高くし、電流零点を発生させて遮断する必要があるため、アークを引き伸ばす技術は重要である。従来、一般的にアークを引き伸ばすには、永久磁石磁力線をアークに鎖交させ、アークにローレンツ力を作用させることでアーク長を引き伸ばしている(例えば、特許文献1参照。)。

先行技術

0003

特開2009−87918号公報

発明が解決しようとする課題

0004

アークを消弧するために消弧室磁石を搭載した開閉装置において、通電方向が逆になると、アークの駆動方向が逆転するため、遮断信頼性が低下する問題がある。また、アークが逆方向に駆動した場合でも遮断できるように消弧空間を拡げる手段もあるが、この手段では装置が大形化する問題がある。また、磁石の磁極面との対向面よりも外側まで駆動、伸張したアークには磁気駆動作用が働きにくくなるだけでなく、磁石から生成される磁力線が予期しない向きの電磁力を引き起すため、遮断の信頼性が低下する。
このような開閉装置では、アークに所望のローレンツ力を作用させるためにローレンツ力の作用面に対し、一様な方向の磁力線を作用させる必要がある。アークに対して一様な方向の磁力線を鎖交させるためには、ローレンツ力の作用面よりも永久磁石の磁極面を大きくしなければならず、高コストな構成となり、配置スペースを確保することが困難となる。

0005

また、永久磁石の磁極面に対向しない箇所に位置するアークに対しては、永久磁石から生成する磁力線が予期しない向きのローレンツ力を生じさせるため、遮断の信頼性が低下し、最悪の場合は遮断不能となる事故を引き起してしまう。従来の永久磁石を搭載した開閉装置では、アークは永久磁石の対向面より外側まで引き伸ばす場合がほとんどで、このような開閉装置では遮断の信頼性が乏しくなる。
また、永久磁石からの磁力線を永久磁石の対向面より外側でも形成させるため、磁気ヨークを用いることがあるが、永久磁石からの磁力線によって生じるローレンツ力は、電流の向きが変わると逆方向に作用するため、この場合では逆接接続すると遮断が困難となり事故の原因となる。この事故を避けるためには、電流の向きが逆転してアークが逆方向に動いても十分に伸張できるアーク伸張空間と磁気ヨークを搭載しなければならず、開閉装置が大形化する問題があった。

0006

この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、電流の向きに依らず小形磁石を用いた場合でも十分な遮断信頼性を確保できる開閉装置を得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

この発明に係わる開閉装置は、固定接点を有する固定接触子と、可動接点を有する可動接触子と、前記固定接点と前記可動接点との開閉動作を行う開閉機構部と、磁石と、一端部が前記磁石の磁極面に接し、前記固定接触子および前記可動接触子の少なくとも何れか一方と前記磁石との間に延在する長尺状の磁性体とを有する開閉装置において、前記固定接触子および前記可動接触子の少なくとも何れか一方を磁性材料により前記磁性体と一体成型した吸引一体型接触子を備えたものである。

発明の効果

0008

この発明の開閉装置によれば、電流の向きに関係なく、接触子間に発生したアークを長尺状の磁性体である吸引棒の側面に沿って磁石の方向へ駆動できる。この際アークは、吸引棒の側面を沿って駆動されながら磁石の方向に向かって走行、伸張するため、アークは急速に冷却される。これらにより逆極性の電流が流れた場合でも高い遮断信頼性を保ちつつ、安価で小形の開閉装置を構成する事が可能となる。
また、固定接触子と上記吸引棒を一体成型することで、部品点数を低減させることができるだけでなく、磁石から発生する磁力線を固定接点付近まで効率的に誘導できるため、開極時に発生するアークは速やかに駆動・伸長され接点損耗を抑制することができる。

0009

上述した、またその他の、この発明の目的、特徴、効果は、以下の実施の形態における詳細な説明および図面の記載からより明らかとなるであろう。

図面の簡単な説明

0010

この発明の基礎となる技術を示す開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を概略的に示す側断面図である。
図1の開閉装置のアークの消弧動作を説明するための説明図である。
この発明の実施の形態1における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を概略的に示す側断面図である。
この発明の実施の形態2における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を概略的に示す側断面図である。
この発明の実施の形態3における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を概略的に示す側断面図である。
この発明の実施の形態4における開閉装置の吸引棒一体型接触子を示す斜視図である。
この発明の実施の形態5における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を概略的に示す側断面図である。
この発明の実施の形態6における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を概略的に示す側断面図である。

実施例

0011

以下、図面に基づいて、この発明の各実施の形態を説明する。なお、各図中、同一符号は同一あるいは相当部分を示すものとし、重複説明は省略する。

0012

実施の形態1.
図1図2は、この発明の基礎となる技術を示すもので、図1は、開閉装置の開極状態における開閉機構部と消弧室部分の要部構成を示す側断面図、図2は、図1の開閉装置のアークの消弧動作を説明するための説明図である。
図1に示すように、この発明の基礎となる開閉装置100は、固定接点1aを有する固定接触子1と、可動接点2aを有する可動接触子2と、固定接点1aと可動接点2aとの開閉動作を行う開閉機構部103と、固定接点1aと可動接点2aとの開離時に固定接触子1と可動接触子2間で発生したアークを伸張させるための磁界を発生させる磁石4と、一端部が磁石4の磁極面に接し、他端部が固定接触子1の側にあり、固定接触子1と磁石4との間に延在する長尺状の磁性体である吸引棒3とを備えている。そして、吸引棒3の他端部は固定接触子1と可動接触子2との間のアーク発生領域近接するように配置され、両接点1a、2aの開離時に両接触子1、2間で発生したアークAを制御して伸張させる磁石4と、一端部がアーク発生領域の近傍に配置されると共に他端部が磁石4の一方の磁極面に面接合された磁性体からなる吸引棒3とを基本構成とするものであり、前記構成によってアークAは、磁石4により発生した磁界によって、磁性体である吸引棒3の長手方向側面に沿って伸張される。

0013

以下、図1図2を参照してより詳細に開閉装置100の構成、動作について説明する。
図1において、開閉装置100は、絶縁物からなるケース101によって構成された筐体の両端部に、外部の電力回路と接続される固定側端子部11及び可動側端子部12が設けられ、下部にはアークを消弧するために、一端に固定接点1aが配置され、他端に磁石4が配置された消弧室102が設けられている。
消弧室102には、固定側端子部11と一体的に形成され、所定部に固定接点1aが設けられた固定接触子1と、固定接点1aに接離する可動接点2aを有し回動するように設けられた可動接触子2と、固定接触子1と可動接触子2とが挟みこむ空間に対向するよう、一端部がアークの発生領域の近傍に配置された長尺状の磁性体からなる吸引棒3と、この吸引棒3に隣接(面接合)し吸引棒3の他端部、すなわち固定接点1aと可動接点2aとの両接点間で発生するアークAの対向面とは逆側の吸引棒3の他端部端面に、この端面と対向する磁極面を面接合し吸引棒3周側面に沿いながらアークを駆動させる磁石4とが配置されている。なお、15は可撓導体である。

0014

なお、吸引棒3は、丸棒、または直方体、または円筒形、または多角形状の棒などの形体を用いても同様の効果が得られるものであり、また吸引棒3は、後述するように、紙面手前に通電方向を持つアークAの発生領域に対向するように設けた磁性体用絶縁カバー3cで保護されており、磁石4には後述する磁気補強板6が取り付けられている。その他、図示していない部分の構成等は、例えば特許文献1の従来技術などと同様である。

0015

次に、磁性体用絶縁カバー3cで保護された吸引棒3のアーク発生位置とは逆側の端面を、N極を持つ永久磁石41の磁極面に面接合した図2モデルによって、アークの消弧原理を、消弧に至る進展段階を(I)〜(V)の5段階に別けて説明する。

0016

図2において、まず、消弧の進展段階(I)においては、永久磁石41から発生する磁力線Mが吸引棒3により誘導され、吸引棒3の先端からアークに向かって、アークへの鎖交磁場が発生するようになる。鎖交磁場によりアークにローレンツ力が作用し、アークは図2の下側方向に駆動される。
次に、消弧の進展段階(II)においては、(I)の段階で駆動されたアークに、吸引棒3の先端から永久磁石41のS極側に回り込むように形成される磁力線Mが鎖交するようになる。この鎖交磁場により吸引棒長手方向側面部分に拡がるアーク伸張空間にアークは、引きこまれる。

0017

次に、消弧の進展段階(III)において、アーク伸張空間に引きこまれたアークは、吸引棒3の側面から法線上に発生する磁力線Mにより更に奥まで引きこまれる。アークは奥に引きこまれるほど、吸引棒3の側面から発生する磁場強度が高まるため、アークは吸引棒3からの脱離が困難となり、安定してアークを吸引棒3の奥側(右側)に伸張させることができる。また、奥に引きこまれたアークに鎖交する磁力線には、永久磁石41のS極側に回り込む磁力線が多く含まれるようになり、この向き(図の右側方向)の磁力線による鎖交磁場はアークを吸引棒3の内側に引き寄せる力を引き起す。

0018

次に、消弧の進展段階(IV)において、吸引棒3を保護する磁性体用絶縁カバー3cに近接したアークには、更に強い力で吸引棒3の内側に押し込むローレンツ力が作用するようになる。これによりアークは磁性体用絶縁カバー3cに向かって圧縮され、アーク内部の抵抗が急激に高まる。そして、磁性体用絶縁カバー3cのアーク露出面からアーク熱により発生する溶発ガスがアークに向かって吹き付けられるようになり、これによりアークは冷却され、アーク内部の抵抗が更に高まるようになる。

0019

最後に、消弧の進展段階(V)において、磁性体用絶縁カバー3cの一部に図に示すような凹状の細隙3eを設けた場合には、吸引棒3の内側に押し込むローレンツ力により細隙3e内にアークが引き込まれアークが細く収縮するようになる。更に収縮したアークの周囲から磁性体用絶縁カバー3cによる溶発ガスが吹き付けられ、アーク内部でその導電性を維持できなくなるまで抵抗が高まり、消弧に至る。

0020

なお、上記の構造によると、通電方向が逆の場合でも同様の効果があり、それぞれの消弧の進展段階において、図2に示すように吸引棒3の軸で対称となるようにアークが伸張していく。また、永久磁石41(又は磁石4)の磁極面の向きが逆の場合でも同様の効果が得られ、それぞれの消弧の進展段階において、吸引棒3の軸で対象となるようにアークが伸張していく。
このように、吸引棒3と永久磁石41(又は磁石4)を用いることでアークを同一方向に駆動、伸張することができるようになり、開閉装置を大形化することなく、遮断の信頼性を高めることができる。

0021

なお、図1の開閉装置では、上記の基本構成のほかに以下の部材を付加することにより更なる効果を有するものである。
まず、開閉装置はアーク伸張空間部を備えており、永久磁石(又は磁石)をアーク伸張空間部に配置することで、アークを伸張できる長さを拡張でき、アーク抵抗をさらに高めることができる。
また、永久磁石41(又は磁石4)の吸引棒3と隣接(面接合)していない反対側(反吸引棒側)の磁極面に、磁性体からなる磁気補強板6を設けることで、吸引棒3を介して永久磁石41(又は磁石4)の周囲を周回する磁力線が形成する磁気回路磁気抵抗が低下するため、吸引棒3の表面から発生する磁場強度が高まり、消弧性能をさらに高めることができる。

0022

また、図1の形態で使用する磁石4を、永久磁石41で構成することで、アークに一定磁束を作用することができるため、通電導体から発生する磁束が弱い電流領域(例えば1kA未満)でも安定した遮断を行うことができる。

0023

次にこの発明の実施の形態1について、図3にもとづき説明する。
図3はこの発明の実施の形態1における開閉装置の開極状態における消弧室部分の要部構成を概略的に示す側断面図である。この発明の実施の形態1の開閉装置は、上述した図1の構成を基本構成として、固定接触子と長尺の磁性体である吸引棒とを磁性材料により一体成型して、固定接触子を吸引棒一体型接触子(以下、単に一体型接触子ともいう。)10としたものである。つまり、吸引棒一体型接触子10は、一端部が磁石4の磁極面に接し、他端部に固定接触子1の機能が形成されているといえる。すなわち、固定接触子1における吸引棒3の側の端部と、吸引棒3の他端部とが一体となったものが吸引棒一体型接触子10である。なお、その他の構成は、図1の開閉装置と同様故、説明は省略する。

0024

以上のように構成されたこの発明の実施の形態1の開閉装置によれば、図1の装置で述べた作用効果に加え、固定接触子と吸引棒を一体成型することで、部品点数を低減させることができるだけでなく、磁石から発生する磁力線を固定接点付近まで効率的に誘導できるため、開極時に発生するアークは速やかに駆動・伸長され接点損耗を抑制することができる効果がある。

0025

なお、吸引棒と固定接触子を一体成型した一体型接触子構成において、可動接触子もまた磁性材料で形成しても良い。固定および可動の両接触子を磁性材料で形成して吸引棒と一体成型することにより、閉極時において磁石から生じる磁力による引力が両接触子間で作用し、閉極時に生じる接点損耗の原因となるチャタリング現象を抑制することができる。

0026

実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態1の変形例である実施の形態2を、図4にもとづき説明する。実施の形態2では、実施の形態1の吸引棒と固定接触子を一体成型した吸引棒一体型接触子10を備えた構成に加えて、アークを転流させて保持するため、吸引棒一体型接触子10から分岐するアーク転流部10Aを設け、アークをアーク転流部10Aから吸引棒の長手方向側面に沿って伸長させるようにしたものである。

0027

この実施の形態2によると、アークを固定接点1aから離れた位置で保持できるようになるため、接点損耗が抑制され接点の接触信頼性を高めることができる。また、本発明の効果により伸長したアークが、吸引棒一体型接触子10と可動接触子2間で絶縁破壊して短絡した場合においても、アーク転流部10Aと可動接触子2との間で短絡することとなるため、両接点1a、2a間への逆戻りを防止でき、遮断性能を安定化させることができるようになる。

0028

実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態2の変形例である実施の形態3を、図5にもとづき説明する。実施の形態3では、アーク転流部10Aを、磁性体用絶縁カバー3cから露出するように設けている。

0029

この実施の形態3によると、アーク転流部10Aの周囲の磁性体用絶縁カバー3cからアーク熱によって絶縁性の溶発ガスが噴出し、充満するようになり、アーク内部の抵抗をより高めることができ、さらに、両接触子10、2間での短絡の可能性を大幅に抑制することができるようになる。

0030

実施の形態4.
次に、実施の形態2で示される吸引棒一体型接触子の変形例であるこの発明の実施の形態4を、図6にもとづき説明する。
この実施の形態4では、吸引棒一体型接触子10において、固定接点1aと、磁石4(図4参照)の磁極面との間に位置する一部の断面積を小さくした収縮部10Bを設けたものである。

0031

この実施の形態4によれば、磁石から発生する磁力線が収縮部10Bで密集し、収縮部10Bの周囲の空間において、アークに作用する電磁力を強めることができる。
また、収縮部10Bを固定接点1a近傍に配置することで、接点開離直後に発生するアークを速やかに磁石側へ移動させることができるため、接点損耗を抑制することもできる。

0032

実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5における開閉装置の消弧室を、図7にもとづいて説明する。この実施の形態5における開閉装置の消弧室は、一つの相に複数の消弧空間がある場合の応用例である。
図7において、ケース101の内部には、2箇所の消弧空間と、電磁アクチュエータ部105とが収納されており、それぞれの消弧空間には、2個の磁石4A、4Bと、これら磁石4A、4Bの磁極面と面接合し、固定接触子3および可動接触子2と磁石4A、4Bの間にそれぞれ延在する2個の吸引棒3と、磁石4A、4Bおよび吸引棒3を保護する2個の絶縁カバー3cと、可動接点2aを有した可動接触子2と、固定接点1aを有した固定接触子1とを有し、これら両接触子1、2と吸引棒3をそれぞれ磁性材料で一体成型した吸引棒一体型固定接触子および吸引棒一体型可動接触子を備えている。そして、電磁アクチュエータ部105を図示していない外部回路より操作することで、可動接触子2を開極することができるよう構成されている。

0033

この実施の形態5によれば、2箇所の消弧空間の両接点1a、2a間で発生したアークは、両一体型接触子の側面に沿いながら磁石4A、4B側に向かって伸長し、磁石の配置位置付近まで引き込まれ伸張された後に、絶縁カバー3cからの溶発ガスにより冷却され、消弧に至る。
また、両一体型接触子に面接合する磁石4A,4Bの磁極方向をそれぞれ異なる向きで配置することで、両一体型接触子間で作用する磁気作用による引力の効果により閉極時に発生するチャタリング現象を抑制することもできる。

0034

実施の形態6.
次に、実施の形態5の変形例である実施の形態6を、図8にもとづき説明する。
図8において、2箇所の消弧空間にまたがって配置されている吸引棒一体型接触子10において、それぞれの消弧空間の間で、磁石4を面接合して配置し、絶縁カバー3cで磁石4とともに保護している。

0035

この実施の形態6によれば、1個の磁石4で、2箇所の消弧空間で発生したアークを同時に磁石側に向かって伸長することができるようになるため、少ない部品点数で遮断性能を高めることができるようになる。

0036

なお、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。

0037

この発明は、電流を遮断するスイッチ、開閉器、遮断器、電磁接触器、継電器などの開閉装置として好適なものである。

0038

A:アーク、 M:磁力線、 1:固定接触子、
1a:固定接点、2:可動接触子、 2a:可動接点、
11:固定側端子部、 12:可動側端子部、
15:可撓導体、 3:吸引棒、 3c:磁性体用絶縁カバー、
3e:凹状の細隙、 4、4A、4B:磁石、 41:永久磁石、
6:磁気補強板、10:吸引棒一体型接触子、
10A:アーク転流部、 10B:収縮部、100:開閉装置、
101:ケース、 102:消弧室、 103:開閉機構部、
105:電磁アクチュエータ部。

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