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技術 多層シーラントフィルム

出願人 サン・トックス株式会社
発明者 倉本直彦田島知己貞廣省吾佐藤豪一
出願日 2015年4月15日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2016-516330
公開日 2017年4月20日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 WO2015-166848
状態 特許登録済
技術分野 積層体(2) 包装体 被包材
主要キーワード 冷却到達温度 ポリオレフィン積層体 非結晶性成分 凝集破壊モード 密閉包装体 左右両手 測定波 非結晶成分
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題・解決手段

本発明はヒートシール条件に依存せずに、高いヒートシール強度を有しつつ、容易に開封可能な密封包装体を与えるシーラントフィルムを提供する。最外層であるラミネート層と、少なくとも1層の中間層と、もう一方の最外層であるヒートシール層とを有し、上記ラミネート層側を貼付面として基材フィルム貼付して使用される多層シーラントフィルムであって、上記ラミネート層が、ポリブテン系樹脂30〜70重量部、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂20〜60重量部および密度0.930g/cm3以上である低密度ポリエチレン樹脂10〜50重量部を含有する樹脂からなり、上記中間層が、長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレンを50〜100重量部で含有する樹脂からなり、そして、上記ヒートシール層が、プロピレン系ランダム共重合体を含有する樹脂からなる、前記多層シーラントフィルムである。

概要

背景

ヒートシールによって密封が可能な包装袋は、食品衣料工業部品などの各種の製品包装に広く利用されている。
このような包装袋は、基材フィルムと、ヒートシールを可能とするためのヒートシール層最外層に有するシーラントフィルムとを積層して構成される包装材からなる。この包装材を、ヒートシール層が内側になるように袋状に成形し、内容物を収納した後に、開口部のヒートシール層を熱圧着することにより、密封包装体として使用される。
密封包装体を開封する際には、包装体を構成する表裏フィルムそれぞれのヒートシール部近傍をそれぞれ左右両手指先で掴み、2枚のフィルムを離隔する方向に引っ張ってヒートシール部を破壊して開口部を再生する方法が一般的である。
密封包装体のヒートシールには、輸送貯蔵販売などの際に開口しないよう十分な強度が要求される反面、最終消費者が上記開封方法で容易に開封できる程度に弱いことが必要である。一般には、ヒートシール強度易開封性とは両立し難い特性であると考えられている。
上記シーラントフィルムは、包装材のヒートシールを可能とするために、熱によって溶融または軟化するヒートシール層を含む多層フィルムであってもよい。このシーラントフィルムとしては、ヒートシール強度、易開封性およびその他の観点からの検討がなされ、種々の層構成が提案されている。特許第4040738号明細書では、線状低密度ポリエチレンLLDPE)およびポリエチレンの混合物からなる層と、ポリプロピレン系樹脂からなる層との積層体からなるシーラントフィルムおよび
特許第4300648号明細書では、LLDPEを含有するラミネート層と、ポリプロピレン(PP)およびLLDPEとの混合物からなる中間層と、PPからなるヒートシール層とからなる易開封性ポリオレフィン積層体が、それぞれ提案されている。これらのシーラントフィルムを用いて製造された包装体を開封する場合には、基材フィルム−シーラントフィルム間、或いはシーラントフィルムを構成する層間における層間剥離によっている。これらの特許文献以外にも、層間剥離によって開封を行うためのシーラントフィルムの提案は多い。

概要

本発明はヒートシール条件に依存せずに、高いヒートシール強度を有しつつ、容易に開封可能な密封包装体を与えるシーラントフィルムを提供する。最外層であるラミネート層と、少なくとも1層の中間層と、もう一方の最外層であるヒートシール層とを有し、上記ラミネート層側を貼付面として基材フィルムに貼付して使用される多層シーラントフィルムであって、上記ラミネート層が、ポリブテン系樹脂30〜70重量部、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂20〜60重量部および密度0.930g/cm3以上である低密度ポリエチレン樹脂10〜50重量部を含有する樹脂からなり、上記中間層が、長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレンを50〜100重量部で含有する樹脂からなり、そして、上記ヒートシール層が、プロピレン系ランダム共重合体を含有する樹脂からなる、前記多層シーラントフィルムである。

目的

本発明の目的は、ヒートシール条件に依存せずに、高いヒートシール強度を有しつつ、容易に開封可能な密封包装体を与えるシーラントフィルムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

最外層であるラミネート層(A)と、少なくとも1層の中間層(B)と、もう一方の最外層であるヒートシール層(C)とを有し、上記ラミネート層(A)側を貼付面として基材フィルム貼付して使用されるための多層シーラントフィルムであって、上記ラミネート層(A)が、ポリブテン系樹脂(A1)30〜70重量部、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(A2)20〜60重量部および密度0.930g/cm3以上である低密度ポリエチレン樹脂(A3)10〜50重量部を含有する樹脂組成物からなり、ここで、上記ポリブテン系樹脂(A1)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(A2)および低密度ポリエチレン樹脂(A3)の合計は100重量部であり、上記少なくとも1層の中間層(B)の少なくとも1層が、下記(1)〜(3)の特性を有する長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)を、中間層(B)を構成する樹脂の総量を100重量部とした場合に、50〜100重量部で含有する樹脂からなり、そして、上記ヒートシール層(C)が、プロピレン系ランダム共重合体を含有する樹脂からなる、前記多層シーラントフィルム;(1)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定したポリスチレン換算重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが7.5〜15.0である、(2)昇温溶出分別法によって測定した非結晶成分量が1〜4重量%である、および(3)13C−NMRによって測定した炭素数8以上の分岐の数が、炭素原子1,000個あたり1.5〜5.0個である。

請求項2

上記ラミネート層(A)の厚みが1.5〜50μmであり、上記中間層(B)の厚みが5〜100μmであり、そして上記ラミネート層(A)、上記中間層(B)および上記ヒートシール層(C)が共押出法によって積層されたものである、請求項1に記載の多層シーラントフィルム。

請求項3

基材フィルム上に、請求項1または2に記載の多層シーラントフィルムを、ラミネート層(A)を貼付面として貼付して得られる包装材

請求項4

上記基材フィルムが、ポリプロピレン系樹脂ポリエチレン系樹脂ポリエチレンテレフタレート系樹脂およびポリアミド系樹脂よりなる群から選択される1種以上の樹脂からなる層、または金属からなる層を有する、請求項3に記載の包装材。

請求項5

請求項3または4に記載の包装材から製造されたピロー包装袋

請求項6

請求項5に記載のピロー包装袋に内容物を収納し、包装袋の開口部をヒートシールして得られた密封包装体

請求項7

破裂強度が10KPa以上であり、透明度が10%以下であり、像鮮明度が55%以上であり、密封包装体を開口する開封強度が40N/袋以下である請求項6に記載の密封包装体。

技術分野

0001

本発明は多層シーラントフィルムに関する。詳しくは、ヒートシール部を開封する際に、糸状乃至フィルム状の剥離物の発生がなく、軽い力でスムースな開封が可能な密封包装体を与える多層シーラントフィルムに関する。

背景技術

0002

ヒートシールによって密封が可能な包装袋は、食品衣料工業部品などの各種の製品包装に広く利用されている。
このような包装袋は、基材フィルムと、ヒートシールを可能とするためのヒートシール層最外層に有するシーラントフィルムとを積層して構成される包装材からなる。この包装材を、ヒートシール層が内側になるように袋状に成形し、内容物を収納した後に、開口部のヒートシール層を熱圧着することにより、密封包装体として使用される。
密封包装体を開封する際には、包装体を構成する表裏フィルムそれぞれのヒートシール部近傍をそれぞれ左右両手指先で掴み、2枚のフィルムを離隔する方向に引っ張ってヒートシール部を破壊して開口部を再生する方法が一般的である。
密封包装体のヒートシールには、輸送貯蔵販売などの際に開口しないよう十分な強度が要求される反面、最終消費者が上記開封方法で容易に開封できる程度に弱いことが必要である。一般には、ヒートシール強度易開封性とは両立し難い特性であると考えられている。
上記シーラントフィルムは、包装材のヒートシールを可能とするために、熱によって溶融または軟化するヒートシール層を含む多層フィルムであってもよい。このシーラントフィルムとしては、ヒートシール強度、易開封性およびその他の観点からの検討がなされ、種々の層構成が提案されている。特許第4040738号明細書では、線状低密度ポリエチレンLLDPE)およびポリエチレンの混合物からなる層と、ポリプロピレン系樹脂からなる層との積層体からなるシーラントフィルムおよび
特許第4300648号明細書では、LLDPEを含有するラミネート層と、ポリプロピレン(PP)およびLLDPEとの混合物からなる中間層と、PPからなるヒートシール層とからなる易開封性ポリオレフィン積層体が、それぞれ提案されている。これらのシーラントフィルムを用いて製造された包装体を開封する場合には、基材フィルム−シーラントフィルム間、或いはシーラントフィルムを構成する層間における層間剥離によっている。これらの特許文献以外にも、層間剥離によって開封を行うためのシーラントフィルムの提案は多い。

0003

上記のとおり、ヒートシール強度と易開封性とは、一般には両立し難い。
製品を密封包装体に収納して取引する例えば食品事業者などにとって、製品の輸送・貯蔵・販売の際における内容物の汚染は起こしてはならない事故である。そのため彼らは、包装体のヒートシールの完全を期すために、包装材メーカが指定する条件よりも過酷な条件下でヒートシールを実施する場合がある。
高温高圧力および長時間の条件下でシートシールを行うと、ヒートシール強度は向上するが、例えば層間が過度密着することにより、開封時の層間剥離性が損なわれ、その結果として包装体の開封性が著しく損なわれ困難となることがある。
本発明は、上記のような現状を打開しようとしてなされた。
本発明の目的は、ヒートシール条件に依存せずに、高いヒートシール強度を有しつつ、容易に開封可能な密封包装体を与えるシーラントフィルムを提供することである。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、層間剥離だけによるのではなく、シーラントフィルムを構成する多層のうちの1層が破壊される凝集破壊と、層間剥離とが組み合わされて開封が実現されるようにすることにより、ヒートシール条件によらずに容易且つスムースな開封が可能となる密封包装体を与える多層フィルムを提供しうることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明によると、本発明の目的および利点は、第1に、
最外層であるラミネート層(A)と、
少なくとも1層の中間層(B)と、
もう一方の最外層であるヒートシール層(C)と
を有し、上記ラミネート層(A)側を貼付面として基材フィルムに貼付して使用されるための多層シーラントフィルムであって、
上記ラミネート層(A)が、
ポリブテン系樹脂(A1)30〜70重量部、
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(A2)20〜60重量部および
密度0.930g/cm3以上である低密度ポリエチレン樹脂(A3)10〜50重量部を含有する樹脂組成物からなり、ここで、上記ポリブテン系樹脂(A1)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(A2)および低密度ポリエチレン樹脂(A3)の合計は100重量部であり、
上記少なくとも1層の中間層(B)の少なくとも1層が、下記(1)〜(3)の特性を有する長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)を、中間層(B)を構成する樹脂の総量を100重量部とした場合に、50〜100重量部で含有する樹脂からなり、そして、
上記ヒートシール層(C)が、プロピレン系ランダム共重合体を含有する樹脂からなる、前記多層シーラントフィルムによって達成される;
(1)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定したポリスチレン換算重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが7.5〜15.0である、
(2)昇温溶出分別法によって測定した非結晶成分量が1〜4重量%である、および
(3)13C−NMRによって測定した炭素数8以上の分岐の数が、炭素原子1,000個あたり1.5〜5.0個である。
本発明の上記目的および利点は、第2に、上記多層シーラントフィルムを、ラミネート層(A)を貼付面として基材フィルム上に貼付して得られる包装材により達成される。
本発明の上記目的および利点は、第3に、上記包装材から製造されたピロー包装袋およびその中に内容物を収納したのち包装袋の開口部をヒートシールして得られた密封包装体により達成される。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明らかになろう。

図面の簡単な説明

0004

図1は、本発明の包装材2の模式的断面図である。
図2は、本発明の密閉包装体5の模式的説明図である。
図3は、本発明の密閉包装体のヒートシール部の開封時の機構を説明するための概略的説明図である。

0005

以下、本発明について詳細に説明する。
本明細書において、「包装材」とは、本発明の多層シーラントフィルムを基材フィルムに貼付して得られる、包装袋を製造するための材料をいう。
「包装袋」とは、包装材を加工して得られる、開口部を有する袋状物をいう。
また、「密封包装体」とは、包装袋に内容物を収納して開口部をヒートシールして得られる密封された袋をいう。
上記のとおり、本発明の多層シーラントフィルムは、
最外層であるラミネート層(A)と、
少なくとも1層の中間層(B)と、
もう一方の最外層であるヒートシール層(C)と
を有する。
以下、本発明の多層シーラントフィルムを構成する各層について、詳細に説明する。
なお本明細書において、樹脂の密度は、ASTMD1505に準拠して測定された値であり;
樹脂の融点は、示差走査熱量計を用いた昇温の際の吸熱曲線において最大吸熱を示したピークピークトップ温度であり、
メルトフローレートMFR)は、JIS K 6758に準拠して、樹脂ごとに下記に特定された温度において、荷重2.16kgにて測定した値である。
<ラミネート層(A)>
ラミネート層(A)は、本発明の多層シーラントフィルムを基材フィルムと積層して包装材とするときに、基材フィルム側に位置して該基材フィルムとの接着に用いられ、開封時、重層シール部から凝集破壊する層である。
このラミネート層(A)は、
ポリブテン系樹脂(A1)、
直鎖状低密度ポリエチレン(A2)および
密度0.930g/cm3以上である低密度ポリエチレン(A3)を含有する樹脂組成物からなる。
ラミネート層(A)が、ポリブテン系樹脂(A1)および直鎖状低密度ポリエチレン(A2)とともに低密度ポリエチレン(A3)を含有することにより、ポリブテン系樹脂(A1)とその他の樹脂との相溶性が低下し、包装体の開封時に該ラミネート層(A)の凝集破壊性が向上し、開封性に資することとなる。凝集破壊性は、ラミネート層を構成する樹脂の相溶状態に依存するため、この凝集破壊性は、包装体を形成する際のヒートシール条件によらずに所望の開封性を得ることができる。また、ポリブテン系樹脂(A1)とその他の樹脂とは、本来非相溶であるため、ポリブテン系樹脂(A1)を含有するラミネート層(A)は、その表面に凹凸を有することとなり、従って基材フィルムとの接着性も向上する。
また、上記ポリブテン系樹脂(A1)、直鎖状低密度ポリエチレン(A2)および低密度ポリエチレン(A3)の割合を下記の範囲内に調整することにより、高いレベルの透明性および像鮮明性を得ることができる。
[ポリブテン系樹脂(A1)]
上記ポリブテン系樹脂(A1)は、1−ブテン単独重合体および1−ブテンと他のα−オレフィンとの共重合体から選択される。上記α−オレフィンとしては、炭素数2、3または5〜10のα−オレフィンであることが好ましく、具体的には例えばエチレンプロピレン、1−ペンテン1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンなどを挙げることができる。1−ブテンと他のα−オレフィンとの共重合体としては、例えば1−ブテンと、エチレンおよびプロピレンよりなる群から選択される1種以上のα−オレフィンとの共重合体が好ましい。
ポリブテン系樹脂(A1)として具体的には、1−ブテンの単独重合体、エチレン/1−ブテン共重合体、プロピレン/1−ブテン共重合体またはエチレン/プロピレン/1−ブテン共重合体が好ましい。上記の共重合体としては、ランダム共重合体が好ましい。
ポリブテン系樹脂(A1)における1−ブテン単位含有量は、共重合体の全体を100重量部とした場合、50重量部以上であることが好ましく、70重量部以上であることがさらに好ましい。ポリブテン系樹脂(A1)として最も好ましいのは、1−ブテンの単独重合体である。
ポリブテン系樹脂(A1)の密度は、好ましくは0.900〜0.930g/cm3であり、より好ましくは0.910〜0.920g/cm3である。ポリブテン系樹脂の密度が低すぎる場合には、多層シーラントフィルムのブロッキングが発生しやすくなる。
また密度が高すぎる場合には、多層シーラントフィルムがカールしてハンドリング性が低下する。
ポリブテン系樹脂(A1)の融点は、50〜135℃であることが好ましく、70〜125℃であることがより好ましい。この融点が50℃未満である場合には、開封の際の剥離面の外観に劣ることとなる。融点が135℃を超える場合には、開封強度が過度に高くなる場合がある。また、ポリブテン系樹脂(A1)の融点が低すぎる場合には、多層シーラントフィルムのブロッキングが発生し易くなる場合がある。一方、ポリブテン系樹脂の融点が高過ぎる場合には、ヒートシール開始温度が高くなる。特に、基材フィルムとして二軸延伸ポリプロピレンを採用する場合には高い温度において熱収縮を来たす傾向があるため、このような包装材はヒートシール温度許容範囲が狭くなり、好ましくない。
ポリブテン系樹脂(A1)のMFR(190℃)は、製膜性を考慮すると、0.1〜50.0g/10分であることが好ましく、1.0〜20.0g/10分であることがより好ましい。このMFRが0.1g/10分未満である場合、包装体の開封強度が過度に高くなる。一方、MFRが50.0g/10分を超える場合には、開封の際の剥離面の外観に劣る。また、ポリブテン系樹脂のMFRが低過ぎる場合には、溶融時の粘度が高いことから多層シーラントフィルムの生産において、押出機内の樹脂圧力が上昇し生産性が著しく悪くなり、一方、ポリブテン系樹脂のMFRが高過ぎる場合には、多層シーラントフィルムのブロッキングが発生しやすくなる。
ラミネート層(A)におけるポリブテン系樹脂(A1)の含有量は、ラミネート層(A)におけるポリブテン系樹脂(A1)、直鎖状低密度ポリエチレン(A2)および低密度ポリエチレン(A3)の合計100重量部に対して、30〜70重量部であり、好ましくは35〜60重量部である。ポリブテン系樹脂(A1)の含有量が30重量部未満の場合には、開封時にラミネート層(A)の凝集破壊が起こり難くなって開封強度が過度に高くなるため、開封時にフィルム破れが発生し易くなる。一方、ポリブテン系樹脂(A1)の含有量が70重量部を超えると、開封の際の剥離面の外観に劣ることとなる。
[直鎖状低密度ポリエチレン(A2)]
上記直鎖状低密度ポリエチレン(A2)は、エチレンと、他のα−オレフィンの少量との共重合によって得られる熱可塑性樹脂である。上記α−オレフィンとしては、例えば1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどを例示することができる。直鎖状低密度ポリエチレン(A2)における、上記α−オレフィン単位の含有量は、好ましくは30モル%以下であり、より好ましくは2〜20モル%の範囲である。
直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の密度は、好ましくは0.900〜0.945g/cm3であり、より好ましくは0.910〜0.940g/cm3である。直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の密度が低過ぎる場合には、包装材の透明性および像鮮明性が不足する場合があるほか、多層シーラントフィルムのブロッキングが発生し易くなる。一方、直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の密度が高過ぎる場合には、多層シーラントフィルムがカールしてハンドリング性が低下する場合がある。
直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の融点は、好ましくは130℃以下であり、より好ましくは100〜130℃である。直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の融点が低過ぎる場合には、多層シーラントフィルムのブロッキングが発生し易くなる場合がある。一方、直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の融点が高過ぎる場合には、多層シーラントフィルムがカールしてハンドリング性が低下する場合がある。
直鎖状低密度ポリエチレン(A2)のMFR(190℃)は、好ましくは0.1〜50.0g/10分であり、より好ましくは2.0〜20.0g/10分の範囲である。直鎖状低密度ポリエチレン(A2)のMFRが低過ぎる場合には、溶融時の粘度が過度に高くなるから、多層シーラントフィルムの生産時に押出機内の樹脂圧力が上昇し、生産性が著しく悪くなる。一方、直鎖状低密度ポリエチレン(A2)のMFRが高過ぎる場合には、多層シーラントフィルムのブロッキングが発生し易くなる。
ラミネート層(A)における直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の含有量は、ラミネート層(A)におけるポリブテン系樹脂(A1)、直鎖状低密度ポリエチレン(A2)および低密度ポリエチレン(A3)の合計100重量部に対して、20〜60重量部であり、好ましくは25〜50重量部である。直鎖状低密度ポリエチレン(A2)の含有量が20重量部未満であるか、60重量部を超えると、いずれの場合も開封強度が過度に高くなるため、開封時にフィルム破れが発生し易くなる。
[低密度ポリエチレン(A3)]
上記低密度ポリエチレン(A3)の密度は、好ましくは0.930g/cm3以上であり、より好ましくは0.930〜0.950g/cm3である。低密度ポリエチレン(A3)の密度が低過ぎる場合には、透明性への影響は小さいものの像鮮明性が大きく低下する。さらに、多層シーラントフィルムのブロッキングが発生し易くなる。一方、低密度ポリエチレン(A3)の密度が高過ぎる場合には、多層シーラントフィルムがカールしてハンドリング性が低下する。
低密度ポリエチレン(A3)の融点は、好ましくは120℃以下であり、より好ましくは100〜120℃である。低密度ポリエチレン(A3)の融点が低過ぎる場合には、多層シーラントフィルムのブロッキングが発生し易くなる。一方、低密度ポリエチレン(A3)の融点が高過ぎる場合には、多層シーラントフィルムがカールしてハンドリング性が低下する。
低密度ポリエチレン(A3)のMFR(190℃)は、好ましくは0.1〜50.0g/10分の範囲であり、より好ましくは2.0〜20.0g/10分の範囲である。低密度ポリエチレン(A3)のMFRが低過ぎる場合には、溶融時の粘度が高いことから多層シーラントフィルムの生産において、押出機内の樹脂圧力が上昇し生産性が著しく悪くなり、一方、低密度ポリエチレン(A3)のMFRが高過ぎる場合には、多層シーラントフィルムのブロッキングが発生し易くなる。
上記のような低密度ポリエチレン(A3)としては、一般に高圧法で製造される高圧法低密度ポリエチレン(HPLD)を好ましく用いることができる。
ラミネート層(A)における低密度ポリエチレン(A3)の含有量は、ラミネート層(A)におけるポリブテン系樹脂(A1)、直鎖状低密度ポリエチレン(A2)および低密度ポリエチレン(A3)の合計100重量部に対して、10〜50重量部であり、20〜40重量部であることが好ましい。この値が10重量部未満である場合、開封強度が過度に高くなり、開封時のフィルム破れが発生し易くなる。50重量部を超える場合には像鮮明性が低下する。
[ラミネート層(A)に含有される樹脂のパラメータ制御
上記ポリブテン系樹脂(A1)、直鎖状低密度ポリエチレン(A2)および低密度ポリエチレン(A3)の密度、融点、MFRなどは、いずれも公知の手段により制御可能である。例えばコモノマーの種類および共重合量、樹脂の分子量などにより制御することができる。また、各種市販品の中から所望の物性を有する材料を選択して使用してもよい。
[その他の成分]
ラミネート層(A)は、上記(A1)〜(A3)の各成分のほかに、ラミネート層(A)と基材フィルムとの接着性、ラミネート層(A)の凝集破壊性能を損なわない範囲で、その他の成分を含有していてもよい。このその他の成分としては、例えば石油樹脂テルペン樹脂ロジンアンチブロッキング剤酸化防止剤光安定剤滑剤帯電防止剤防曇剤着色剤核剤抗菌剤などを挙げることができる。
[ラミネート層(A)の製造方法]
ラミネート層(A)は、上記(A1)〜(A3)成分および必要に応じて使用されるその他の成分を溶融混合し、フィルム状に製膜することにより、得ることができる。上記溶融混合には例えば押出機などを、上記製膜には例えばT−ダイなどを使用することができる。
ラミネート層(A)の厚みは、凝集破壊を効果的に起こすために、1.5μm以上であることが好ましく、より好ましくは2μm以上が推奨される。一方、ラミネート層が厚すぎると、破壊するために多くのエネルギーが必要となるだけでなく、経済性に劣り、また包装体の重量が増加するため、ラミネート層(A)の厚みは、50μm以下、例えば1.5〜50μmであることが好ましく、より好ましくは30μm以下が推奨される。
<中間層(B)>
中間層(B)は、ラミネート層(A)とヒートシール層(C)とを強固に接着するために、ラミネート層(A)とヒートシール層(C)との間に形成される。
この中間層(B)は、長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)を、中間層(B)を構成する樹脂の総量を100重量部とした場合に、50〜100重量部で含有する樹脂からなる。中間層(B)の厚みは、好ましくは5〜100μmである。
[長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)]
本発明の多層シーラントフィルムを構成する中間層(B)における長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)は、分岐を有する低密度ポリエチレンである点で、従来技術におけるLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン、後述)およびLDPE(低密度ポリエチレン)と共通する。しかし本発明で用いられる長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン、少なくともMw/Mn、非結晶性成分量および長鎖分岐の含有量において、従来技術におけるLLDPEおよびLDPEとは異なる。すなわち、本発明所定の長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレンは、以下の条件(1)〜(3)のすべてを満足する。
(1)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが7.5〜15.0である、
(2)昇温溶出分別法によって測定した非結晶成分量が1〜4重量%である、および
(3)13C−NMRによって測定した炭素数8以上の分岐の数が、炭素原子1,000個あたり1.5〜5.0個である。
本発明における長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mn(分子量分布)が7.5〜15.0である。この値は、好ましくは8.5〜14.5であり、より好ましくは9.5〜13.5である。このような分子量分布を有する長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)を使用することにより、本発明の多層シーラントフィルムは、光学特性ヘーズ、像鮮明度)に優れ、かつヒートシール部の縁にフィルムめくれを発生することなく易開封性を発現する利点を得ることができる。
本発明における長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)は、GPCによって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが、80,000〜150,000であることが好ましく、90,000〜140,000であることがより好ましい。
本発明における長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)は、昇温溶出分別法によって測定した非結晶性成分量が1〜4重量%である。
昇温溶出分別法は、重合体試料を所定の溶媒中に高温で溶解した溶液をTREF(Temperature Rising Elution Fractionation)カラムに供給し、次いで冷却して該カラム中に重合体試料を析出吸着させた後、カラムを徐々に昇温して、溶出する留分を分析する方法である。本発明においては、試料供給後のカラムを0℃まで冷却した後に溶媒の供給を開始し、カラム温度を0℃に維持している期間中に溶出する留分を非結晶成分として、該留分の全留分に対する割合を非結晶性成分量として評価する。長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)の非結晶性成分量は、好ましくは1.5〜3.0重量%である。
このような昇温溶出分別法は、例えば、(株)センシュー科学製のTREF装置特型などの適宜の昇温溶出分別(TREF)装置を用いて行うことができる。
上記のような結晶性を有する長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)を使用することにより、光学特性(ヘーズ、像鮮明度)に優れ、且つヒートシール部の縁にフィルムのめくりが発生することなく易開封性を発現する利点を得ることができる。
本発明における長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)は、13C−NMRによって測定した炭素数8以上の分岐の数が、炭素原子1,000個あたり1.5〜5.0個である。この値は好ましくは2.0〜5.0個であり、より好ましくは2.5〜4.5個である。このような長鎖分岐を有する長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)を使用することにより、本発明の多層フィルムは、溶断シール時周囲環境例えば温度、湿度などの如何にかかわらずに安定して高い溶断シール強度を発現することができ、好ましい。
従来技術におけるLLDPEは、分岐の炭素数は6以下の場合が支配的であり、炭素数8以上の分岐が存在したとしてもその量は少なく、炭素原子1,000個あたり、通常は1個以下であり、多くとも2個以下にとどまる。
一方、LDPEは、13C−NMRの測定上、炭素数8以上の分岐として検出される成分が本発明における上記範囲よりも多い。
従って本発明における長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)は、13C−NMRによって測定される炭素数8以上の分岐の量によって、従来技術におけるLLDPEおよびLDPEと区別することができる。
本発明における長鎖分岐の量の測定法を以下に説明する。ここで、長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)の分岐としてC8分岐(1−デセン構造)を、従来技術におけるLLDPEの分岐としてC6分岐(1−オクテン構造)を、それぞれ考慮することにする。
ポリエチレンの主鎖に存在するメチレン炭素は、13C−NMR上、化学シフトδ=30ppmに観察される。分岐末端メチル炭素は、C8分岐およびC6分岐の双方とも、化学シフトδ=14.06ppmに現れる。ところが、分岐末端から2番目および3番目の各メチレン炭素の化学シフトは、C8分岐とC6分岐とで、下記第1表のように相違する。



本明細書では、このうちの分岐末端から2番目のメチレン炭素に着目し、その化学シフトによって分岐の炭素数が8以上であるか否かを判別する。
実際の計算にあたっては、化学シフトδ=22.87ppmに現れるピークの面積の、主鎖のメチレン炭素に帰属される化学シフトδ=30ppmに現れるピークの面積に対する相対値で評価することとなる。
上記のような13C−NMRの測定は、例えば日本電子(株)製の型式「JNM−ECS400」などの適宜の核磁気共鳴分析装置を用いて、以下の条件で行うことができる。
溶媒:トリクロロベンゼン/重ベンゼン混合溶媒(75/25容量%)
試料濃度:80mg/2.5mL溶液
測定モード:1H−完全デカップリング
測定温度:120℃
パルス幅:90度パルス
パルス繰返し時間:9秒
積算回数:9,000回
本明細書における長鎖分岐の含有量は、
C8分岐の末端から2番目の炭素(化学シフトδ=22.87ppm)のピーク面積を、
重合体鎖を構成するメチレン炭素(化学シフトδ=30ppm)のピーク面積を1,000とした場合の相対値として表される。単位は(個/1,000C)である。
参考のため、下記の第2表に、代表的なポリエチレンについて上記の各種パラメーターを比較した。



本発明における長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)は、上記の要件を満たすものである限り、どのような方法によって合成されたものであってもよい。例えば公知のチーグラーナッタ触媒を、好ましくは適当なドナー化合物とともに用いる方法;フィリップス触媒を用いる方法;メタロセン系触媒を用いる方法などにより製造することができる。これらのうち、メタロセン系触媒を用いる方法によることが、上記の特性を有する重合体を容易に得られる点で好ましい。
メタロセン系触媒は、置換または無置換のシクロペンタジエニル配位子を少なくとも1個、好ましくは2個有するメタロセン遷移金属化合物と、助触媒と、からなる触媒である。上記助触媒としては、例えば有機アルミニウム化合物有機ホウ素化合物陽イオンとの錯体イオン交換性ケイ酸塩などを挙げることができ、これらのうちから選択される1種以上を使用することができる。メタロセン系触媒は、適当な無機物質担持されていてもよい。メタロセン系触媒は、当業界において既に公知であり、当業者は適当なメタロセン触媒をその目的に応じて適宜選択して用いることができる。
[その他の樹脂]
中間層(B)を構成する樹脂は、長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)のみからなるものであってもよく、長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)以外にその他の樹脂を含有していてもよい。
ここで使用されるその他の樹脂としては、例えばポリエチレン系樹脂(ただし、上記の長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)を除く)、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂などを挙げることができる。
ポリエチレン系樹脂としては、例えばLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン。ただし、上記の長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)を除く)、LDPE(低密度ポリエチレン)などを挙げることができる。
−LLDPE−
上記LLDPEは、上記の長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)以外のLLDPEであり、従来技術におけるLLDPEを使用することができる。このLLDPEは、エチレンと、エチレン以外のα−オレフィンとの共重合体であることが好ましい。この場合のα−オレフィンとしては、炭素数3〜12のα−オレフィンが好ましく、具体的には例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、1−デセン、1−ドデセンなどを挙げることができる
このLLDPEを、上記の長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレンと峻別するために、例えば以下のパラメーターを例示することができる。
GPCによって測定したポリスチレン換算の分子量分布Mw/Mnは、1.5〜5.0であることが好ましく、
昇温溶出分別法によって測定した非結晶成分量が1〜5重量%であることが好ましく、そして
13C−NMRによって測定した炭素数8以上の分岐の数が、炭素原子1,000個あたり5.0個未満であることが好ましく、3.0個未満であることがより好ましい。これらのパラメーターの測定方法は、長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)の場合と同様である。
上記LLDPEについて、JIS K 7210に準拠して190℃において荷重2.16kgにて測定したMFRは、0.5〜20g/10分であることが好ましい。
このようなLLDPEは、公知の方法によって得ることができる。例えばクロム系触媒単独、またはクロム系触媒とチーグラー・ナッタ系触媒とを併用する触媒系により、合成することができる。
−LDPE−
上記LDPEは、特に限定されるものではなく、従来技術におけるLDPEを使用することができる。
上記LDPEについて、JIS K 7210に準拠して190℃において荷重2.16kgにて測定したMFRは、0.1〜50g/10分であることが好ましい。
−ポリプロピレン系樹脂−
上記ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体、プロピレンと共重合成分との共重合体を挙げることができる。この共重合成分としては、例えばエチレンおよびα−オレフィンが好ましく、具体的には例えばエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテンなどを挙げることができ、これらのうちから選択される1種以上を使用することができる。このポリプロピレン系樹脂における共重合成分の割合は、10モル%以下とすることが好ましく、5モル%以下とすることがより好ましく、3モル%以下とすることがさらに好ましい。
上記ポリプロピレン系樹脂について、JIS K 7210に準拠して230℃において荷重2.16kgにて測定したMFRは、0.5〜50g/10分であることが好ましい。
−ポリブテン系樹脂−
上記ポリブテン系樹脂としては、本発明の多層シーラントフィルムを構成するラミネート層(A)に含有されるポリブテン系樹脂(A1)と同じものを使用することができる。
[長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)の使用量]
本発明の多層シーラントフィルムを構成する中間層(B)における長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)の使用量は、中間層(B)を構成する樹脂の総量を100重量部とした場合に、50重量部以上であり、60重量部以上であることが好ましい。長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)の使用量を上記の範囲に調整することにより、光学特性(ヘーズ、像鮮明度)に優れ、且つヒートシール部の縁にフィルムめくれが発生することなく易開封性を発現する利点を得ることができる。
[その他の成分]
中間層(B)は、上記のような樹脂の他に、該層の機能を害しない範囲で、石油樹脂、テルペン樹脂、ロジン、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤滑剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤、核剤、抗菌剤などのその他の成分を含有していてもよい。
[中間層(B)の製造方法]
中間層(B)は、上記の樹脂および必要に応じて使用されるその他の成分を溶融混合し、フィルム状に製膜することにより、得ることができる。上記溶融混合には例えば押出機などを、上記製膜には例えばT−ダイなどを使用することができる。
中間層(B)の厚みは、ラミネート層(A)および/またはヒートシール層(C)との接着性、ラミネート層(A)の凝集破壊性能を損なわない範囲であれば特に制限はない。好ましくは3〜50μm程度であり、より好ましくは4〜45μm程度である。中間層(B)が薄過ぎると、ラミネート層(A)および/またはヒートシール層(C)との接着性が不十分になることがある。一方、中間層(B)が厚過ぎると、透明性、像鮮明度などの光学的特性が損なわれる場合があるほか、経済性に劣り、また得られる包装袋の重量が増加する点で、好ましくない。
<ヒートシール層(C)>
シートシール層(C)は、包装袋をヒートシールする際に、対向するヒートシール層(C)同士が熱圧着して得られる包装体に密封を与える機能を有する層である。
このヒートシール層(C)はプロピレン系ランダム共重合体(C1)を含有する。
[プロピレン系ランダム共重合体(C1)]
シール層(C)に用いられるプロピレン系ランダム共重合体(C1)としては、例えばプロピレンとα−オレフィンとの共重合体などを挙げることができる。上記α−オレフィンとしては、炭素数が2または4〜10のα−オレフィンが好ましく、具体的には例えばエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1ペンテンなどを挙げることができる。特に好ましくは、プロピレン−エチレンランダム共重合体またはプロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合体が好ましい。
プロピレン系ランダム共重合体(C1)におけるプロピレン単位の含有量は、該共重合体の全量を100重量%とした場合、好ましくは80〜99重量%であり、より好ましくは85〜98重量%である。
プロピレン系ランダム共重合体(C1)の融点は、特に限定されるものではないが、良好な低温ヒートシール性を得るとの点から、融点が115〜155℃の範囲内であることが好ましく、120〜150℃の範囲内であることがより好ましい。プロピレン系ランダム共重合体(C1)の融点が低すぎる場合、ヒートシール部の耐熱性に劣る場合がある。一方、融点が高過ぎる場合には、低温ヒートシール性が不足する場合がある。
プロピレン系ランダム共重合体(C1)のMFR(230℃)は、特に限定されるものではないが、製膜性を考慮すると、0.5〜50.0g/10分であることが好ましく、1.0〜30.0g/10分の範囲がより好ましい。
[その他の樹脂]
ヒートシール層(C)を構成する樹脂は、上記のプロピレン系ランダム共重合体(C1)単独で形成されていてもよく、プロピレン系ランダム共重合体(C1)以外にその他の樹脂を含有していてもよい。ここで使用されるその他の樹脂としては、例えば上記に説明したポリブテン系樹脂、LLDPEおよびLDPEと同じ種類の樹脂の他、その他の熱可塑性樹脂を挙げることができる。
ヒートシール層(C)を構成する樹脂におけるその他の樹脂の使用量は、樹脂の全量を100重量部とした場合に、10重量部以下であることが好ましい。つまり、プロピレン系ランダム共重合体(C1)の使用量を90重量部以上とすることが好ましい。
[その他の成分]
ヒートシール層(C)は、上記のような樹脂の他に、該層の機能を害しない範囲で、石油樹脂、テルペン樹脂、ロジン、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤、核剤、抗菌剤などのその他の成分を含有していてもよい。
[ヒートシール層(C)の製造方法]
ヒートシール層(C)は、上記の樹脂および必要に応じて使用されるその他の成分を溶融混合し、フィルム状に製膜することにより、得ることができる。上記溶融混合には例えば押出機などを、上記製膜には例えばT−ダイなどを使用することができる。
ヒートシール層(C)の厚みは、ヒートシール層(C)同士の接着性を損なわない範囲であれば特に制限はない。好ましくは1.5〜50μm程度であり、より好ましくは30μm以下が推奨される。ヒートシール層(C)が薄過ぎると、ヒートシール性が不十分になることがある。一方、ヒートシール層(C)が厚過ぎると、経済性に劣り、また得られる包装袋の重量が増加する点で、好ましくない。
<多層シーラントフィルムおよびその製造方法>
本発明の多層シーラントフィルムは、上記のラミネート層(A)、中間層(B)およびヒートシール層(C)が、この順に積層して構成される。中間層は、一層であってもよく、機能を同じくする多層または機能を異にする多層からなっていてもよい。
多層シーラントフィルムにおける各層は、無延伸または低延伸の条件下で積層されることが好ましく、実質的に無延伸で積層されることが特に好ましい。
多層シーラントフィルムにおける各層は、共押出法によって積層されることが好ましい。
各層の製膜法としては、無延伸法によることが好ましい。代表的な方法として、例えばTダイスを使用する押出成形法環状ダイスを使用するインフレーション成形法などを挙げることができ、Tダイスを使用するフィードブロック法またはマルチマニホールド法による共押出法が好適である。
上記Tダイスを使用する押出成形法につき、さらに具体的には、例えば
各層を構成する樹脂または樹脂組成物の溶融物をそれぞれの押出機からTダイス法により押し出し、該溶融物を、
温度調整可能なロールよって冷却した後に巻き取る方法;
温度調整可能な水槽によって冷却した後に巻き取る方法;
空冷法によって冷却した後に巻き取る方法;
水冷法によって冷却した後に巻き取る方法
等を挙げることができる。
これらの方法によって得られる多層シーラントフィルムは、巻き取り時のテンションなどによってわずかに延伸される程度の低延伸のフィルムまたは実質的に無延伸のフィルムである。
本発明の多層シーラントフィルムの厚みは、例えば10〜150μmとすることができ、15〜120μmであることが好ましい。
ラミネート層(A)、中間層(B)およびヒートシール層(C)には、各層の密着性を向上する目的で、積層に先立ってコロナ放電処理火炎処理などの適宜の表面処理を行ってもよい。上記の表面処理を施す面に特に制限はなく、片面処理および両面処理のいずれでも構わない。
<包装材>
上記のような本発明の多層シーラントフィルムは、ラミネート層(A)を貼付面として基材フィルムに貼付することによって、包装材とすることができる。
図1には、ラミネート層A、中間層Bおよびヒートシール層Cからなる本発明の多層シーラントフィルム1を、ラミネート層Aを貼付面として基材フィルム3に貼付した包装材2の模式的断面図が示されている。
基材フィルムを構成する材料は、包装材に求められる強度、硬さなどに応じて適宜に選択することができる。基材フィルムは、例えばポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂およびポリアミド系樹脂よりなる群から選択される1種以上の樹脂からなる層、または金属からなる層を有することが好ましい。基材フィルムとして具体的には、例えば二軸延伸ポリエステルフィルム二軸延伸ポリアミドフィルム二軸延伸ポリプロピレンフィルムなど;
二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸ポリアミドフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどに金属膜蒸着して得られる蒸着フィルム
二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸ポリアミドフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどと、他の熱可塑性樹脂フィルムとの積層フィルム
等を挙げることができる。
基材の厚みは、包装材の用途により適宜に設定することができ、例えば10〜300μm程度とすることができる。基材には、内容物の商品名、製造会社名などを示す印刷が施されていてもよい。
基材の、本発明の多層シーラントフィルムが積層される側の面には、密着性を向上する目的でコロナ放電処理、火炎処理などの適宜の表面処理を行ってもよい。
本発明の多層シーラントフィルムは、ラミネート層(A)を貼付面として基材フィルムに貼付される。具体的な貼付方法としては、例えば
基材の片面に、ラミネート層(A)が接するように本発明の多層シーラントフィルムを載置し、両者を熱圧着する方法;
基材の片面に、ラミネート層(A)、中間層(B)およびヒートシール層(C)を構成する樹脂または樹脂組成物を共押出して積層する方法;
基材の片面と、本発明の多層シーラントフィルムのラミネート層(A)面とを、接着剤で貼付する方法
等を挙げることができる。
基材と多層シーラントフィルムとを熱圧着する場合、熱圧着温度はラミネート層(A)の軟化温度以上とすることが好ましく、熱圧着圧力は0.1MPa程度以上とすることが好ましく、熱圧着時間は0.5〜5.0秒間程度とすることが好ましい。上記接着剤としては、例えば溶融樹脂(例えば溶融したポリエチレン系樹脂)などを用いることができるほか、市販の接着剤を用いてもよい。接着剤の塗布方法としては、例えばグラビア、グラビアリバースオフセットなどの転写手段;バー、コンマバーなどの掻き取り手段などを挙げることができる。
<包装袋および密封包装体>
上記のようにして得られた包装材を、ヒートシール層(C)を内側にして開口部を有する袋状に加工することにより、包装袋を得ることができる。具体的には、包装材を、ヒートシール層(C)を内側にして適当な大きさに折り畳み、端部をヒートシールして袋状に成形する方法によることができる。ヒートシール温度は、ヒートシール層(C)同士が熱圧着しうる温度とすることが好ましく、例えば100〜200℃程度とすることができる。ヒートシール圧力は例えば0.1〜1.0MPa程度、ヒートシール時間は例えば0.5〜5.0秒間程度とすることができる。
本発明の多層シーラントフィルムを用いて製造された包装袋は、ヒートシール層(C)をヒートシールした後にも透明性および像鮮明性に優れる。ヒートシール層(C)をヒートシールした後の包装材の透明度は例えば10%以下とすることができ、好ましくは8%以下であり、
像鮮明度は例えば55%以上とすることができ、好ましくは65%以上である。
上記のようにして得られた包装袋に、内容物を収納した後、開口部において対向するヒートシール層(C)同士をヒートシールして閉鎖することにより、密封包装体を得ることができる。ヒートシール条件は、包装袋を製造する際の条件と同様である。
図2には、本発明の多層シーラントフィルム1および基材フィルム3からなる包装体を、内容物6を収納した後に、開口部でヒートシールしてヒートシール部4として密閉した密閉包装体5の模式的説明図が示されている。
この包装体は、ヒートシール部近傍で対向する2枚のフィルム表面をそれぞれ左右の手の指先で掴み、フィルム面に対して垂直且つ2枚のフィルムが離れて行く方向に引っ張ることにより、容易且つスムースに開封することができる。この開封は、凝集破壊と層間剥離が共働して行われることが、本発明の特徴の1つである。つまり、開封の当初は、ラミネート層(A)の凝集破壊によって開封の端緒が得られ、その後速やかにヒートシール層(C)と中間層(B)との間の層間剥離に移行して、開封が継続される。このような機構により、本発明の多層シーラントフィルムを用いて製造された密封包装体は、容易且つスムースな開封が可能となるのである。
図3は、密閉包装体のヒートシール部の開封時の機構を説明するための概略説明図である。開封時、ヒートシール部が矢印で示される2方向に引かれることにより、ラミネート層(A)の凝集破壊を伴ってヒートシール層(C)と中間層(B)の層間剥離が進む様子が模式的に示されている。
ここで、ヒートシール条件を過酷化(例えば高温化、高圧化または長時間化など)することにより、ヒートシール層(C)同士の密着はより強固となるが、該ヒートシールによってもラミネート層(A)および中間層(B)の状態および性状は、大幅に変化することはない。このため、ヒートシール条件が変化しても、ラミネート層(A)の凝集破壊およびヒートシール層(C)と中間層(B)との間の層間剥離に要する力はほぼ一定に維持される。従って、上記包装体は、ヒートシール条件にかかわらず、容易且つスムースな開封特性を安定して示すのである。
上記密封包装体の開封強度は、例えば40N/袋以下とすることができ、好ましくは10〜40N/袋、さらに好ましくは15〜35N/袋とすることができる。包装体の密封性を表す破裂強度は、例えば10kPa以上とすることができ、好ましくは15kPa以上とすることができる。

実施例

0006

以下、本発明を実施例及び比較例を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、樹脂およびフィルムの物性は、以下のように測定した。
(1)MFR
JISK6758に準拠して、ポリプロピレンについては230℃、ポリブテンおよびポリエチレンについては190℃におけるMFRを測定した。
(2)融点
樹脂試料約5mgを精アルミパン封入し、これを示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ(株)製、型式「SSC/5200」)に装着し、20mL/分の窒素気流中、230℃まで昇温し、この温度において10分間保持した後、降温速度10℃/分で−10℃まで冷却し、次いで昇温速度10℃/分で210℃まで昇温する際に得られた吸熱曲線において、最大吸熱を示したピーク温度を融点とした。
(3)透明度
透明性の指標として、日本電色工業(株)製、ヘイズメーター(NDH5000)を用い、JISK7136に準拠して透明度の測定を行った。
(4)像鮮明度
像鮮明性の指標として、スガ試験機(株)製、写像性測定器(ICM−IDP)を用い、JISK7105に準拠し、光学くしスリット幅を0.125mmとして像鮮明度の測定を行った。
(5)開封強度
包装袋4のヒートシールされた袋口上部から30mm離れた対抗する表面を引張試験機チャックで掴み、500mm/minの引張速度で逆方向に引っ張り、包装袋4を開封して最高強度を測定した。測定は10回行い、平均値を開封強度とした。
(6)開封時のフィルム破れ
密封包装体5のヒートシールされた袋口上部から30mm離れた対抗する表面を手で掴み、強い力で両者を逆方向に引っ張り、密封包装体5を開封し、フィルム(包装材)の破れ目視にて確認し、以下の判定を行った。
開封時のフィルム破れ判定基準
○ :良好(開封時にフィルムが破れなかった)
× :不良(開封時にフィルムが破れた)
(7)開封時の剥離外観(めくれ)
ヒートシールされた袋口上部から30mm離れた対抗する表面を手で掴み、強い力で両者を逆方向に引っ張って袋を開封した際に、フィルムがヒートシール部と未ヒートシール部の境界に沿って破断せずに、未シール部分へめくれる状態を目視にて確認し、以下の判定を行った。
剥離部外観判定基準
○ :良好(めくれが発生しなかった)
× :不良(めくれが発生した)
(8)破裂強度
(株)サン科学製 破裂強度測定機(305−BP)を用いて、密封包装体5に1.0L/分の空気を送り込み、破裂した時の最高圧力を測定した。
<用いた樹脂>
PB1:ポリブテン単独重合体(三井化学(株)製BL4000、密度0.915g/cm3、融点 112℃、MFR 1.8g/10分)
PB2:1−ブテンプロピレンランダム共重合体(三井化学(株)製 BL2481、密度0.900g/cm3 融点75℃、MFR4.0g/10分、ブテン含有量79.2重量部)
LLDPE1:直鎖状低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン(株)製 4040FC、密度 0.937g/cm3、融点 126℃、MFR 3.5g/10分)
LLDPE2:直鎖状低密度ポリエチレン(住友化学(株)製 CW8003、密度 0.912g/cm3、融点 110℃、MFR 8.0g/10分)
LDPE1:低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン(株)製 Z372、密度 0.934g/cm3、融点 118℃、MFR 5.0g/10分)
LDPE2:低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン(株)製 Z322、密度 0.933g/cm3、融点 119℃、MFR 1.0g/10分)
LDPE3:低密度ポリエチレン(住友化学(株)製 L705、密度 0.919g/cm3、融点 107℃、MFR 7.0g/10分)
長鎖分岐LLDPE1:(住友化学(株)製CU7004、融点108℃、MFR 3.0g/10分、Mw/Mn 11.9、密度 0.924g/cm3非結晶性成分2.5重量%、長鎖分岐含有量=4.12個/1,000C)
長鎖分岐LLDPE2:(住友化学(株)製GT140、融点 106℃、MFR 0.9g/10分、Mw/Mn 9.6、 非結晶性成分 2.2重量%)
長鎖分岐LLDPE3:(住友化学(株)製GH051 融点 109℃、MFR 0.4g/10分、Mw/Mn 13.2、 非結晶性成分 2.2重量%)
PP1:プロピレン−エチレンランダム共重合体(日本ポリプロ(株)製 FW3GT、融点 148℃、MFR 7.0g/10分)
R−PP1:プロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体((株)プライムポリマー製F794NV、融点 134℃、MFR 5.0g/10分)
R−PP2:プロピレン−エチレンランダム共重合体(日本ポリプロ(株)製WFX4TA、融点 126℃、MFR 7.0g/10分)
「長鎖分岐」欄に示した長鎖分岐の含有量は、下記の条件下で測定し13C−NMRの結果から下記数式(1)に従って算出した、炭素原子1,000個あたりの炭素数8以上の分岐の数である。
[13C−NMR測定条件]
測定装置:日本電子(株)製、型式「JNM−ECS400」
溶媒:トリクロロベンゼン/重ベンゼンの混合溶媒(75/25容量%)
試料濃度:80mg/2.5mL溶液
測定モード:lH−完全デカップリング
測定温度:120℃
パルス幅:90度パルス
パルス繰返し時間:9秒
積算回数:9,000回
長鎖分岐含有量(個/1000C)=A÷B×1,000 (1)
(数式(1)中、Aは化学シフトδ=22.8 7p plnのピーク面積であり、
Bは化学シフトδ=30ppmのピーク面積である。)
非結晶成分含有量は、以下の条件下の昇温溶離分別法において、試料供給後のカラムを0℃まで冷却した後に溶媒の供給を開始し、カラム温度を0℃に維持している期間中に溶出する留分が全留分に対して占める重量割合である。
[昇温溶離分別法の実施条件
測定装置:(株)センシュー科学製、型番「TREF装置特型」
カラム:内径10mm×300mm
充填剤クロソルブP NAW(ジーエルサイエンス(株)製、30/60mesh)
試料溶液濃度:5mg/mL
試料溶液注入量:2mL
溶媒:オルトジクロロベンゼン
流速:lmL/min
試料注入温度:140℃
降温速度:5℃/h
冷却到達温度10℃
冷却到達温度における維持時間:30分
昇温速度:5℃/h
検出器赤外検出器
測定波数:3.42μm
実施例1
<多層シーラントフィルムの製造>
中間層(B層)用のスクリュー径75mmの単軸押出機が1台、両外層(A層およびC層)用のスクリュー径50mmの単軸押出機が2台の合計3台の押出機からなる3種3層構成のTダイ方式フィルム製膜装置を用い、各押出機に以下のように樹脂を供給した。
層用押出機:PB1 35重量部、LLDPE1 50重量部およびLDPE1 15重量部の混合物
B層用押出機:長鎖分岐LLDPE1
C層用押出機:R−PP1
上記3つの押出機のいずれについても樹脂温度230℃、滞留時間1分にて樹脂を溶融し、フィードブロック方式で共押出法によりダイリップ間隙1.5mmの各TダイよりTダイ温度230℃の条件で押出し、3層を合わせて30℃の冷却ロールを通して多層フィルムを得た。この多層フィルムは、3層構成であり、総厚みが20μmであり、3層の厚み構成が、A層4μm、B層11μm、C層5μmであった。次いで、上記にて得られた多層フィルムのA層側の表面の濡れ指数が40mN/mとなるようにコロナ放電処理を施した後、巻取機にて巻き取ることにより、ラミネート層(A)/中間層(B)/ヒートシール層(C)からなる多層シーラントフィルムを得た。
<包装袋の製造>
基材フィルムとして、フタムラ化学(株)製の二軸延伸ポリエステルフィルム(品名「E2001」、厚み12μm)の片面に、濡れ指数が40mN/mとなるようにコロナ放電処理を施した。
この基材フィルムのコロナ放電処理面と、上記で得た多層シーラントフィルムのコロナ放電処理面(ラミネート層(A)面)とを、ウレタン系接着剤によって貼り合わせ、包装材を得た。
次いで、縦ピロー包装機((株)東京自働機械製作所製、型名「TWX1N」)を用いて、上記包装材のヒートシール層(C)同士を、ヒートシール幅15mm、ヒートシール温度140℃、時間0.6秒および圧力0.5MPaの条件(製袋条件:A)下でヒートシールすることにより、縦200mm、横130mmのピロー包装袋を得た。
<包装袋の評価>
上記で得た包装袋について、上記(3)〜(8)の評価を行った。
評価結果は第3表に示した。
実施例2〜14および比較例1〜15
上記実施例1において、各層用の押出機に供給する樹脂の種類および配合量、各層の厚みをそれぞれ第3表に記載のとおりとしたほかは、実施例1と同様にして多層フィルムおよび包装袋を製造し、それぞれ評価した。なお、実施例5の製袋条件Bは、ヒートシール幅15mm、ヒートシール温度200℃、時間1.0秒および圧力1.0MPaである。
評価結果は第3表に示した。










発明の効果
本発明の多層シーラントフィルムを用いて製造された包装材は、ヒートシール条件に依存せずに、容易に開封可能な密封包装体を与える。従って、該包装材をヒートシールする際の条件を適宜に設定することにより、高いヒートシール強度と易開封性とが両立された密封包装体を得ることができる。具体的に、ピロー包装における、フィルムの重層シール部(シール強度が高い部分)からの開封開始時において、重層シール部においては、シール時の温度・圧力によってヒートシール層と中間層との界面は、溶融・圧縮により破壊されていることから層間剥離は機能せず、ヒートシール層と中間層が破壊され、ラミネート層の凝集破壊モードにより、確実なイージーピール性が発揮される。重層シール部より後の開封は、ラミネート層の凝集破壊強度よりも中間層とヒートシール層間の剥離強度を低下させていることによって層間剥離モードに移行して開封されるようになり、これにより、全開封工程において、スムースな開封が可能である。しかも、袋の開封時、ラミネート層の凝集破壊モードとならないため、前記ヒートシール部の縁に、中間層とヒートシール層のフィルムめくれが発生することもない。また、中間層に長鎖分岐直鎖状低密度ポリエチレン(B1)且つ、ラミネート層に特定の密度を有する低密度ポリエチレン樹脂を使用することで、光学特性(ヘーズ、像鮮明度)に優れるため、本発明の多層シーラントフィルムは、例えば食品、衣料、雑貨書籍カード等の紙類、工業部品などを密封して保存・取引するための包装材の原料として、極めて好適である。

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