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技術 運転支援システム

出願人 株式会社日立製作所
発明者 小熊賢司伏木匠
出願日 2015年3月13日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-515894
公開日 2017年4月20日 (2年6ヶ月経過) 公開番号 WO2015-166727
状態 特許登録済
技術分野 鉄道交通の監視、制御、保安 車両の電気的な推進・制動
主要キーワード 実施事項 閉そく 最大本数 変化頻度 基準運転 トンネル形状 計画時刻 進行方向手前
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月20日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

列車運転曲線より低い速度で走行する場合でも、列車が指定された時刻通りに到着するよう列車の円滑な走行を実現することを課題とする。この課題を解決するために、列車の計画ダイヤと、先行列車後続列車との間の最小運転時隔と、各列車の運転曲線と、を記憶する記憶部と、列車の運行遅延が発生すると、後続の列車が所定の駅を出発する出発予測時刻、及び、前記所定の駅の次の駅に到着する到着予測時刻を前記計画ダイヤ及び前記最小運転時隔に基づいて求める処理と、前記到着予測時刻と前記出発予測時刻との差分時間を求め、前記後続の列車が前記運転曲線で走行した場合の走行時間が前記差分時間となるよう、または、前記運転曲線で走行した場合の平均速度が駅間を前記差分時間で走行した場合の平均速度となるように前記運転曲線を補正する処理と、補正した前記運転曲線に関する情報を提供する処理と、を実行する演算処理部と、を備える。

概要

背景

本技術分野の背景技術として、特許文献1がある。この公報には、列車に対して基準運転時分より作成した制限速度を与える方法が記載されている。基準運転時分より作成した制限速度を与える方法として、特許文献1の段落0022に駅間の基準走行時間を用いることが示されている。

列車の実際の運行情報ダイヤに反映した予測ダイヤを作成する方法について、特許文献2の段落0027〜0028に、運転曲線情報を基に初期値を作成し、実際の運行遅れを反映して予測した時刻を示すことが記載されている。そして特許文献2の段落0029に列車に対して予測パターン情報として位置と速度の関係を与えることが示されている。

概要

列車が運転曲線より低い速度で走行する場合でも、列車が指定された時刻通りに到着するよう列車の円滑な走行を実現することを課題とする。この課題を解決するために、列車の計画ダイヤと、先行列車後続列車との間の最小運転時隔と、各列車の運転曲線と、を記憶する記憶部と、列車の運行に遅延が発生すると、後続の列車が所定の駅を出発する出発予測時刻、及び、前記所定の駅の次の駅に到着する到着予測時刻を前記計画ダイヤ及び前記最小運転時隔に基づいて求める処理と、前記到着予測時刻と前記出発予測時刻との差分時間を求め、前記後続の列車が前記運転曲線で走行した場合の走行時間が前記差分時間となるよう、または、前記運転曲線で走行した場合の平均速度が駅間を前記差分時間で走行した場合の平均速度となるように前記運転曲線を補正する処理と、補正した前記運転曲線に関する情報を提供する処理と、を実行する演算処理部と、を備える。

目的

このようにATSATCなどの信号装置は、列車の速度を制限速度以下に保つことで列車の衝突防止を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

予め計画された列車計画ダイヤと、先行列車後続列車との間に必要な時間間隔である最小運転時隔と、各列車が走行可能な制限速度列車位置との関係を示した運転曲線と、を記憶する記憶部と、列車の運行遅延が発生すると、後続の列車が所定の出発する出発予測時刻、及び、前記所定の駅の次の駅に到着する到着予測時刻を前記計画ダイヤ及び前記最小運転時隔に基づいて求める処理と、前記到着予測時刻と前記出発予測時刻との差分時間を求め、前記後続の列車が前記運転曲線で走行した場合の走行時間が前記差分時間となるよう、または、前記運転曲線で走行した場合の平均速度が駅間を前記差分時間で走行した場合の平均速度となるように前記運転曲線を補正する処理と、補正した前記運転曲線から求められる制限速度を前記後続の列車へ提供する処理と、を実行する演算処理部と、を備える列車運転支援システム

請求項2

請求項1において、前記記憶部には、各駅間許容可能な列車数の最大値である駅間最大列車数、または、各駅間の走行で許容可能な速度の最低値である駅間最低速度、が記憶されており、前記演算処理部は、前記後続の列車の運行予測の結果、前記駅間最大列車数を超えるか、または、前記駅間平均速度を下回る場合には、前記出発予測時刻を変更することを特徴とする列車運転支援システム。

請求項3

請求項1において、前記運転曲線は、少なくとも各列車の加減速性能を記憶する列車性能情報と、少なくとも路線勾配曲率を記憶する路線情報と、に基づいて列車ごと、及び、走行区間ごとに求められることを特徴とする列車運転支援システム。

請求項4

請求項1において、前記演算処理部は、制限速度の対象となる制限速度範囲の開始駅と制限速度範囲の終了駅の情報を前記後続の列車へ提供することを特徴とする列車運転支援システム。

請求項5

請求項4において、前記演算処理部は、さらに出発駅における前記出発予測時刻、または、到着駅における前記到着予測時刻に関する情報を前記後続の列車へ提供することを特徴とする列車運転支援システム。

請求項6

請求項1において、前記演算処理部は、制限速度として最高速度に対する差分値、出発予測時刻として計画した出発時刻との差分値、到着予測時刻として計画した到着時刻との差分値、のうちいずれかを前記後続の列車へ提供することを特徴とする列車運転支援システム。

請求項7

請求項1において、前記演算処理部は、予め定められた周期に従って周期的に情報を提供することを特徴とする列車運転支援システム。

請求項8

請求項1において、前記演算処理部は、前記出発予測時刻と前記到着予測時刻を用いて列車の平均速度を計算し、前記記憶部に保持する平均速度と制限速度の対応情報を用いて、当該平均速度に対応する制限速度を計算することを特徴とする列車運転支援システム。

請求項9

請求項1において、前記演算処理部は、前記出発予測時刻と前記到着予測時刻を用いて列車の走行時間を計算し、前記記憶部に保持する走行時間と制限速度の対応情報を用いて、当該走行時間に対応する制限速度を計算することを特徴とする列車運転支援システム。

請求項10

請求項1において、列車上に設けられ前記演算処理部が提供する情報を表示する車上装置と、前記列車の運行を管理する運行管理装置と、からなり、前記演算処理部及び前記記憶部は、前記車上装置または前記運行管理装置内に備えられることを特徴とする列車運転支援システム。

技術分野

0001

本発明は、列車運転支援する運転支援システムに関する。

背景技術

0002

本技術分野の背景技術として、特許文献1がある。この公報には、列車に対して基準運転時分より作成した制限速度を与える方法が記載されている。基準運転時分より作成した制限速度を与える方法として、特許文献1の段落0022に駅間の基準走行時間を用いることが示されている。

0003

列車の実際の運行情報ダイヤに反映した予測ダイヤを作成する方法について、特許文献2の段落0027〜0028に、運転曲線情報を基に初期値を作成し、実際の運行遅れを反映して予測した時刻を示すことが記載されている。そして特許文献2の段落0029に列車に対して予測パターン情報として位置と速度の関係を与えることが示されている。

先行技術

0004

特開平11−255126号公報
特開2010−36722号公報

発明が解決しようとする課題

0005

列車の運行は予め作成されたダイヤに従って行われるが、実際の運行では乗客乗降に伴う駅停車時間の増加などによって、遅れなどが生じることがある。

0006

列車が駅を遅れて出発した場合、後続の列車が駅に到着する時刻は、先行列車後続列車との間に必要な時間間隔を示した情報である運転時隔を用いて計算することが出来る。そして前出の走行時間は路線勾配曲線について列車の性能で走行可能な位置と速度の関係から求めた情報であるため、後続の列車が駅に到着する時刻について、到着時刻と手前の駅を出発した時刻の時間差が前出の走行時間以上となれば後続列車は前出の計算した到着時刻を守ることが出来ると判定できる。 しかし前出の時間差が前出の走行時間より大きい場合の後続列車は、前出の運転曲線より低い速度で走行し、かつ指定された走行時間通りに駅に到着する必要がある。

0007

ここで、駅間の列車の基準となる基準走行時間は、列車の性能と列車が走行する路線の勾配や曲線の情報から、実施可能な走行状態を位置と速度の関係に示した運転曲線図を作成し、当該グラフから駅間の走行時間を基準走行時間として求めることが知られている
しかし、特許文献1では、駅間の基準走行時間を制限速度として列車に与えることはできるが、基準走行時間より遅い時間で走行する場合については何ら考慮されていない。

0008

また、特許文献2は列車に予測パターンとして位置と速度の対応を与える方法を示している。運転時隔と予測パターンとの関連については、考慮されていない。 また、鉄道における列車の安全な走行を行う手段として、例えばATS(Automatic Train Stop)やATC(Automatic Train Control)など既存の信号装置を用いることが知られている。ATSやATCは列車の走行する進路を一つ以上の閉そく区間にて管理し、ひとつの閉そく区間に最大でひとつの列車が存在するよう制御を行うことにより、列車の衝突を防止する方法である。このため列車が次の閉そく区間から次の閉そく区間に走行する場合、先行する列車との間隔が小さく次の閉そく区間を先行する列車が抜けていない状態では、列車は次の閉そく区間に入ることを許可されずに閉そく区間境界手前で停止する。そして列車は次の閉そく区間に入ることが許可された後に再加速して走行を続ける。このようにATSやATCなどの信号装置は、列車の速度を制限速度以下に保つことで列車の衝突防止を目的とする。

0009

この制限速度は、他の列車との位置関係や、路線の曲線や勾配の情報に従って定める。列車の運転曲線は制限速度に従った走行を前提としているため、制限速度の上限で走行した場合の走行時間の最小値を求めることができる。しかし列車が前出の運転曲線より低い速度で走行し走行時間が増加した場合、列車の速度は制限速度以下であること以外の制約条件は無い。このため列車に与える指定された走行時間について、走行時間に対応する列車の速度を信号装置から得ることはできない。

0010

遅延等によって先行する列車が駅を遅れて出発した場合、後続の列車は基準走行時間に対応する速度より低い速度で走行しなければ、先行列車との運転時隔を保つことができない場合がある。

0011

ここで、上記に挙げた従来技術では、列車が運転曲線より低い速度で走行することが求められる場合においても、それに対応する制限速度を列車に提供することができない。このような場合に、基準走行時間に対応する速度を制限速度として列車に与えると、先行列車が進行方向の閉そく区間をぬける前に、手前の信号機に到達することとなり、結果、信号機によって閉そく区間への進入禁止され駅間で停止しなければならない可能性がある。

0012

そうすると、列車は出発のため再加速をしなければならず消費するエネルギーが増加し、あるいは、駅間での停止によって指定された時刻通りに駅に到着することができないおそれがあった。

0013

本発明の目的は、列車が運転曲線より低い速度で走行する場合でも、列車が指定された時刻通りに駅に到着するよう列車の円滑な走行を実現することにある。

課題を解決するための手段

0014

上記課題を解決するために、本発明は、予め計画された列車の計画ダイヤと、先行列車と後続列車との間に必要な時間間隔である最小運転時隔と、各列車が走行可能な制限速度と列車位置との関係を示した運転曲線と、を記憶する記憶部と、列車の運行に遅延が発生すると、後続の列車が所定の駅を出発する出発予測時刻、及び、前記所定の駅の次の駅に到着する到着予測時刻を前記計画ダイヤ及び前記最小運転時隔に基づいて求める処理と、前記到着予測時刻と前記出発予測時刻との差分時間を求め、前記後続の列車が前記運転曲線で走行した場合の走行時間が前記差分時間となるよう、または、前記運転曲線で走行した場合の平均速度が駅間を前記差分時間で走行した場合の平均速度となるように前記運転曲線を補正する処理と、補正した前記運転曲線から求められる制限速度を前記後続の列車へ提供する処理と、を実行する演算処理部と、を備えることを特徴とする。

発明の効果

0015

本発明は上記の手段を取ることにより、列車運行に遅れが生じた場合に、列車が運転曲線より低い速度で走行する場合でも、列車が指定された時刻通りに駅に到着するよう列車の円滑な走行を実現することができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の装置構成を示した図である。
本発明の制限速度作成情報作成装置の構成を示した図である。
本発明の運転曲線を示した図である。
本発明の制限速度に従った運転曲線を示した図である。
本発明の制限速度作成情報の内容の例である。
本発明の制限速度作成情報の内容の別の例である。
本発明の列車出発時機作成情報の内容例である。
本発明の列車出発時機作成装置の処理を説明するフローチャートの例である。
本発明のダイヤ情報に保持する内容の例である。
本発明の列車着発管理装置が管理する内容の例である。
本発明の列車運行予測装置が管理する内容の別の例である。
本発明の列車出発時機作成装置を持たない場合の制限速度作成情報の内容の例である。
本発明の列車出発時機作成装置を持たない場合の制限速度作成情報の内容の別の例である。
本発明の列車出発時機作成装置を持たない場合の装置構成を示した図である。
本発明の列車出発時機作成装置を持たない場合の制限速度作成情報作成装置の構成を示した図である。
本発明の制限速度作成情報の内容として走行時間と制限速度の対応を保持する例である。
本発明の制限速度作成情報の内容として走行時間と制限速度の対応を保持する別の例である。
本発明の列車出発時機作成装置を持たない場合の制限速度作成情報の内容として走行時間と制限速度の対応を保持する例である。
本発明の列車出発時機作成装置を持たない場合の制限速度作成情報の内容として走行時間と制限速度の対応を保持する別の例である。
本発明の制限速度作成装置の処理を説明するフローチャートの例である。
本発明の列車出発時機作成情報として走行時間を用いる場合の列車出発時機作成情報の内容例である。
本発明の列車出発時機作成情報として走行時間を用いる場合の列車出発時機作成装置の処理を説明するフローチャートの例である。
本発明の情報表示装置に表示する内容を示した例である。
本発明の情報表示装置に表示する別の内容を示した例である。
本発明の情報表示装置に表示する別の内容を示した例である。
本発明の情報表示装置に表示する別の内容を示した例である。
本発明の情報表示装置に表示する別の内容を示した例である。
本発明の列車出発時機作成装置を持たない場合の制限速度作成情報作成装置の別の構成を示した図である。
本発明の走行時間を用いる制限速度作成装置の処理を説明するフローチャートの例である。
本発明の駅間の列車数最大値と閉そく区間数の関係を示した例である。
本発明の駅間の列車数最大値と閉そく区間数の関係を示した別の例である。
本発明の路線を区間で表し区間番号で管理する例である。
本発明の路線を区間で表し区間の開始位置と終了位置で管理する例である。
本発明の伝送情報の内容と伝送タイミングを示した例である。
本発明の伝送情報で制限速度の設定を示した例である。
本発明の伝送情報で複数の制限速度を送る例である。

0017

以下、実施例を図面を用いて説明する。

0018

本実施例では、運行予測情報に基づいて列車に制限速度を与える運行管理装置について説明する。

0019

図1は、本実施例の運行管理装置の構成図の例である。列車101は路線103を走行する際に、情報伝送装置201より伝送情報202を受け取り、情報表示装置102に表示する。

0020

運行管理装置301は情報送信装置308より情報伝送装置201に伝送情報202を送信する。伝送情報202は列車運行予測装置303と制限速度作成装置304より受ける。列車運行予測装置303は列車着発管理装置309の出力とダイヤ情報302と列車出発時機作成装置306の出力を用いて処理を行い、計算結果である列車運行予測情報を列車出発時機作成装置306と制限速度作成装置304と情報送信装置308に出力する。列車出発時機作成装置306は列車運行予測装置303より受けた列車運行予測情報について、列車出発時機作成情報307を用いて処理を行い、結果を列車運行予測装置303にフィードバックする。制限速度作成装置304は列車運行予測装置303より受けた列車運行予測情報について、制限速度作成情報305を用いて処理を行い、計算結果である制限速度情報を情報送信装置308に出力する。

0021

このうち列車101は情報表示装置102に表示した制限速度情報に従って手動もしくは自動で走行する。手動もしくは自動で走行する方法は公知であるため、説明を省略する。
また情報伝送装置201及び情報送信装置308は、例えば無線LAN公衆携帯電話回線LCXケーブルを用いた通信等の公知の手段である。

0022

なお図には記載していないが、列車101は信号装置による制御を行う。信号装置は例えばATSやATCなど公知の装置である。

0023

また、運行管理装置のハードウェア構成としては、図示しないCPU、メモリ不揮発性記憶媒体、及びこれらを接続するバスを備えている。CPUは、不揮発性記憶媒体からプログラムをメモリに転送し、このプログラムを実行する。実行するプログラムとしては、オペレーティングシステム(OS)や、OS上で動作するアプリケーションプログラムを例示できる。メモリは、CPUが動作するための一時的な記憶領域であり、例えば、不揮発性記憶媒体から転送されたOSやアプリケーションプログラムを格納する。不揮発性記憶媒体は、情報の記憶媒体であり、OS、アプリケーションプログラム、デバイスドライバ、及びCPU101を動作させるためのプログラムを保存し、プログラムの実行結果も保存する。不揮発性記憶媒体としては、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブSSD)、及びフラッシュメモリを例示できる。また、不揮発性記憶媒体109には、取り外しが容易な外部記憶媒体を用いてもよい。このような外部記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスクFD)、CDやDVDなどの光ディスクUSBメモリコンパクトフラッシュ登録商標)などのフラッシュメモリを利用することができる。

0024

図1では、CPUが実行するプログラムや不揮発性記憶媒体,メモリに格納される情報を機能ブロック図として表している。運行管理装置301が持つダイヤ情報302の例を図9に示す。ここでは路線103に少なくとも4つを越える駅503—0〜503−3があり、その間を3つの列車101—1〜101−3が走行する場合について説明する。ダイヤ情報302は各駅503—0〜503−3における各列車101—1〜101−3の出発計画時刻501—01〜501—33と到着計画時刻502—01〜502—33の時刻値と、各駅503—0〜503—3の間の駅間距離504—01〜504—33と、運転時隔として駅503—2における先行列車の出発から後続列車の到着までの時間間隔の最小値を表す発着時隔505—2を保持する。ここでは3つの列車101—1〜101−3の駅503—2における到着計画時刻と出発計画時刻の差は、発着時隔505—2を超えるとする。ここで、もし先行列車と後続列車との間隔が発着時隔以下となるような運行をした場合には、先行列車が進行方向の閉そく区間をぬける前に、手前の信号機に到達し、結果、後続列車が信号機によって閉そく区間への進入を禁止され駅間で停止してしまうおそれがある。尚、先行列車と後続列車との間に必要な時間間隔を示した情報である運転時隔は、運転曲線図から作成することができる。

0025

列車着発管理装置309が管理する列車の着発時刻情報の例を図10に示す。ここでは各駅503—0〜503—3における実際の出発時刻である出発実時刻601—01〜601—33と、実際の到着時刻である到着実時刻602—01〜602—33を管理する。出発実時刻601—01〜601—33と到着実時刻602—01〜602—33は初期状態では空白であり、当該駅で当該列車が出発あるいは到着する毎に、図10の当該欄に当該時刻情報上書きされる。時刻情報として例えば運行管理装置301が持つ時計を用いる。

0026

列車運行予測装置303は、図9に示すダイヤ情報302に対して、図10に示す列車着発管理装置309が管理する列車の着発時刻情報である出発実時刻601—01〜601—33と到着実時刻602—01〜602—33を反映して、列車運行予測情報を作成する。列車運行予測情報の例を図11に示す。ここでは各駅における各列車の出発予測時刻である出発予測時刻701—11〜701—23と、到着予測時刻である到着予測時刻702—01〜702—33を作成する。出発予測時刻701—01〜701—33と到着予測時刻702—01〜702—33は初期状態では出発計画時刻501—01〜501—33と到着計画時刻502—01〜502—33と同じであり、該当する出発実時刻601—01〜601—33と到着実時刻602—01〜602—33に時刻が上書きされる時点で空欄になる。運行予測情報は少なくとも図10に示す出発実時刻601—01〜601—33あるいは到着実時刻602—01〜602—33が上書きされる毎に作成を行う。

0027

ここで、図10に示す駅503—2を列車101—1が実際に出発した時刻である出発実時刻601—21が、ダイヤ情報302に保持する出発計画時刻501—21より時間幅dtだけ遅れた場合について説明する。ここで出発実時刻601—21は、列車101—2の駅503—1出発計画時刻501—12より早い時刻とする。

0028

出発計画時刻501—21に対する出発実時刻601—21の遅れ時間幅dtが確定するのは出発実時刻601—21時点であるが、例えば作業者の経験や統計などによる予測値として出発実時刻601—21時点より以前に定めても良い。

0029

まず時間幅dtは次式(1)で計算できる。

0030

dt = 601—21 − 501—21 ・・・式(1)
列車101—1は駅503—2を時間幅dtだけ遅れたので、駅503—3の到着予測時刻702—31は到着計画時刻502—31より次式(2)で計算できる。

0031

702—31 = 502—31 + dt ・・・式(2)
列車101—2について、駅503—1の出発予測時刻701—12は出発計画時刻501—12をそのまま適用する。これより701—12は次式(3)となる。

0032

701—12 = 501—12 ・・・式(3)
また列車101—2の駅503—2の到着予測時刻702—22は、各列車の到着計画時刻と出発計画時刻の差は発着時隔505—2を超えることより、列車101—2の到着計画時刻と、先行する列車である列車101—1の駅503—2における出発実績時刻に発着時隔505—2を加えた時刻のうち、大きい方の時刻値が設定可能な時刻となる。これより702—22は、次式(4)で計算できる。

0033

702—22 = MAX(502—22, 601—21 + 505—2)
= MAX(502—22, 501—21 + dt +505—2) ・・・式(4)
列車101—2の駅503—2の出発予定時刻701—22以降についても、同様の計算で求めることが出来る。この手順を繰り返すことで、列車運行予測装置303は列車運行予測情報を作成する。このように各列車の到着時刻を、先行する列車の出発時刻と発着時隔を用いて計算することができる。

0034

列車出発時機作成装置306は、列車運行予測装置303が作成した列車運行予測情報について、列車出発時機作成情報307を用いて、列車の出発時機を作成する。列車出発時機作成情報307の例を図7に示す。ここでは駅間の列車数最大値として4列車、最低速度として45km/hの情報を保持する。
駅間の列車数最大値は、公知のATSやATCなどの信号装置の制御内容閉そく数によって定まる。例えば信号装置の制御で駅間の閉そく区間全てに同時に列車が存在出来る場合の例を図30に示す。路線103に閉そく区間104−1〜104−6があり、この閉そく区間104−1〜104−6の全てに同時に列車が存在出来る場合、列車は最大で列車101−1〜101−6が在線するので、駅間の列車数最大値は閉そく区間数と等しくなる。また信号装置の制御で駅間の閉そく区間のひとつ置きに同時に列車が存在出来る場合、の例を、図31に示す。路線103に閉そく区間104−1〜104−6があり、この閉そく区間104−1〜104−6のひとつ置きに同時に列車が存在出来る場合、列車は最大で列車101−1〜101−3が在線するので、駅間の列車数最大値は閉そく区間数の半分と等しくなる。

0035

列車出発時機作成装置306の処理フロー図8に示す。処理1001より開始し、処理1002で全列車の各駅間について出発予測時刻701—11〜701—23と到着予測時刻702—21〜702—33を取得し、処理1003で各列車各駅間について手前駅の出発予測時刻701—11〜701—23時点における駅間在線列車数と、駅間の平均速度を求める。

0036

前出の出発実時刻601—21が、ダイヤ情報302に保持する出発計画時刻501—21より時間幅dtだけ遅れた場合では、出発実時刻601—21は、列車101—2の駅503—1出発計画時刻501—12より早い時刻なので、出発計画時刻501—12を含む駅間在線列車数は全て0本となる。また駅間の平均速度Vは、駅間距離504—12〜504—23と出発予測時刻701—11〜701—23と到着予測時刻702—21〜702—33より次式(5)で計算できる。

0037

V =走行時間 /駅間距離
= (次駅の到着予測時刻− 手前駅の出発予測時刻)/ 駅間距離 ・・・式(5)
これより列車101—2の駅503—1と駅503—2間における平均速度V212は次式(6)で計算できる。

0038

V212 = (702—22 − 701—12 )/ 504—12 ・・・式(6)
ここでは列車101—2の駅503—1と駅503—2間における平均速度V212について、計算結果が40km/hとする。

0039

次に処理1004で計算した駅間在線列車数が駅間最大列車数より大きいこと、もしくは計算した平均速度Vが最低速度より小さいことの判定を行う。図7より駅間の列車数最大値として4列車、最低速度として45km/hであるのに対し、計算した駅間在線列車数は0本、平均速度V212は40km/hのため、処理1004の条件を満たす。

0040

処理1004の条件を満たした場合、処理1005で当該列車の手前駅出発時刻予測値を繰り下げる。そして当該列車の手前駅出発時刻予測値以降の発予測時刻を再計算し、再計算箇所の計算済フラグをクリアする。

0041

ここでは前出の平均速度V212について、V212が45km/hと等しくするために手前駅の出発予測時刻701—12を時間幅dt2だけ繰り下げるとする。これより701—12は次式(7)で計算できる。

0042

701—12 = 701—12 + dt2
= 501—12 + dt2 ・・・式(7)
これにより平均速度V212は最低速度45km/hを満たすので、処理1003に戻って平均速度を再計算し、処理1004で判定すると条件を満たさないため、処理1006に入る。処理1006は当該個所について計算済みを管理するフラグをセットする。そして処理1007で全列車全駅間について同様の処理を行い、全てについて計算済みとなると処理1008で終了となる。

0043

この処理の結果、運行予測情報は列車出発時機作成情報307に示された駅間の列車最大本数以下であることと、平均速度が最低速度以上であることを確認できる。
この運行予測情報について、制限速度作成装置304は、制限速度作成情報305を用いて、列車101に与える制限速度情報を作成する。

0044

制限速度作成情報305の内容例を図5に示す。運行予測情報は出発予測時刻701—11〜701—23と到着予測時刻702—21〜702—33と駅間距離504—12〜504—23を持つので、式(5)より平均速度Vを計算できる。これに対して列車は制限速度に従った運転を行うので、制限速度作成情報305は平均速度と制限速度の対応テーブルを持つ。

0045

制限速度作成情報305を作成する制限速度作成情報作成装置401について、図2に構成例を示す。制限速度作成情報作成装置401は列車性能情報402と路線情報403を用いて制限速度作成情報305を作成する。

0046

列車性能情報402は、例えば列車の加速性能減速性能最高速度、トンネル形状に応じた走行抵抗等の情報を持つ。

0047

路線情報403は、例えば路線の勾配や曲率、トンネル形状と区間等の情報を持つ。

0048

列車性能情報402の内容と、路線情報403の内容より運転曲線図を作成することができる。

0049

制限速度作成情報作成装置401は、列車性能情報402と路線情報403を用いて、制限速度を設定して、制限速度に応じた運転曲線図を作成する。この例を図3に示す。前述した運転曲線411の作成方法に加えて、制限速度412—1〜412—3に従った運転曲線を作成する。例えば制限速度412—2に従った運転曲線413—2を、図4に示す。制限速度412—2に従った運転曲線413—2を作成することで、制限速度412—2に従って走行する際の走行時間を得ることが出来る。同様の手順を全ての制限速度について実施することで、制限速度に対応する走行時間を得ることが出来る。走行時間は式(5)を用いることで平均速度を計算することが出来る。これを制限速度412—1〜412—3それぞれについて対応する平均速度を求ることで、平均速度の変化に対する制限速度の値の変化を計算することができるため、任意の平均速度に対応する制限速度を計算することができる。これを繰り返すことで、図2に示す制限速度作成情報作成装置401は、平均速度と制限速度の対応情報である図5の制限速度作成情報305を作成することが出来る。

0050

制限速度作成装置304は、作成した図5の制限速度作成情報305を用いて、列車101に与える伝送情報202として制限速度を作成する。例えば前出の列車101—2の駅503—1と駅503—2間における平均速度V212が45km/hとなる式(7)の場合では、図5より平均速度45km/hに対応する制限速度は55km/hとなるので、列車101に対する伝送情報202として制限速度55km/hを情報送信装置308及び情報伝送装置201を介して送る。

0051

伝送情報202の内容例を以下に示す。図1より伝送情報202は制限速度と列車運行予測装置303が作成する列車運行予測情報を入力とする。また列車運行予測情報は図11より各駅各列車について出発予測時刻と到着予測時刻を持つ。これより伝送情報202は、制限速度と制限速度範囲の始点と終点、制限速度範囲の始点となる駅と当該駅の出発予測時刻、制限速度範囲の終点となる駅と当該駅の到着予測時刻が対象となる。このうち制限速度範囲の始点より列車の進行方向手前側となる駅と、当該駅の出発予測時刻、及び制限速度範囲の終点より列車の進行方向側となる駅と、当該駅の到着予測時刻を、出発時機情報と呼ぶ。

0052

これらのことより、列車101—2に与える伝送情報202は、対象となる列車である列車101の列車番号、制限速度55km/h、制限速度の設定範囲として制限速度の始点となる駅503—1と制限速度の終点となる駅503—2、出発時機情報として制限速度範囲の始点より列車の進行方向手前側となる駅503—1の駅名と出発予測時刻701—12を持つ出発予測時刻、制限速度範囲の終点より列車の進行方向側となる駅503—2の駅名と到着予測時刻702—22を持つ到着予測時刻を送る。これを式(8)に示す。

0053

伝送情報202 = 「列車番号」「制限速度」「制限速度の始点駅」「制限速度の終点駅」「出発時機情報」
= 「列車番号」「制限速度」「制限速度の始点駅」「制限速度の終点駅」「出発駅名」「出発予測時刻」「到着駅名」「到着予測時刻」
= 「列車101—2の列車番号」「制限速度55km/h」「制限速度開始駅503—1」「制限速度終了駅503—2」「駅503—1の駅名」「出発予測時刻701—12」「駅503—2の駅名」「到着予測時刻702—22」 ・・・式(8)
式(8)の伝送情報202は、出発実時刻601—21を検出した以降に出力を行う。出発実時刻601—21は、列車101—2の駅503—1における出発計画時刻501—12より早い時刻としているので、列車101—2は駅503—1を出発する以前に、駅503—1と503—2の間の制限速度55km/h、制限速度開始駅503—1、制限速度狩猟駅503—2、出発予測時刻701—12、到着予測時刻702—22の情報を得る。これにより列車101—2は駅503—1を出発予測時刻701—12に従って出発し、駅503—1と503—2の間を制限速度に従った走行を行い、駅503—2に到着予測時刻702—22に従って到着することが出来る。式(8)の伝送情報202について、列車101—2の列車番号を11M、制限速度を55km/h、制限速度範囲の始点となる駅をABC駅、制限速度範囲の終点となる駅をDEF駅、制限速度範囲始点より列車の進行方向手前側となるABC駅の出発予測時刻を13:50:00、の終点より列車の進行方向側となるDEF駅の到着予測時刻を15:54:30とし、また出発実時刻601—21を13:45:00とする場合の伝送内容例と伝送タイミングを、図34に示す。

0054

式(8)について、伝送情報202として送る情報は式(8)の内容全てである場合と、一部の場合がある。例えば出発予測時刻701—12以前の時刻では、列車が駅を出発していないため、伝送情報202は出発予測時刻のみ、もしくは出発予測時刻と制限速度だけ、あるいは制限速度だけでもよい。また出発予測時刻701—12以降かつ到着予測時刻702—22以前の時刻では、列車が走行中のため、伝送情報202は制限速度だけ、もしくは制限速度と到着予測時刻だけでもよい。また到着予測時刻702—22以降の時刻では、伝送情報202は到着予測時刻だけでもよい。これらを式(9)〜(13)に示す。

0055

伝送情報202 = 「列車番号」「出発駅」「出発予測時刻」 ・・・式(9)
伝送情報202 = 「列車番号」「制限速度」「制限速度開始駅」「制限速度終了駅」「出発駅」「出発予測時刻」 ・・・式(10)
伝送情報202 = 「列車番号」「制限速度」「制限速度開始駅」「制限速度終了駅」 ・・・式(11)
伝送情報202 = 「列車番号」「制限速度」「制限速度開始駅」「制限速度終了駅」「到着駅」「到着予測時刻」 ・・・式(12)
伝送情報202 = 「列車番号」「到着駅」「到着予測時刻」 ・・・式(13)
また、式(9)〜(13)について、伝送内容例と伝送タイミングを、図34に示す。図34において、例えば式(9)における制限速度は不要な情報のため、伝送情報202では空欄を送っても良いし、当該個所の欄を詰めて送っても良い。

0056

図34に示す式(8)〜(13)の伝送情報202の内容は、図34の伝送タイミングの時間範囲において、伝送タイミングの条件を満たした時点に1回あるいは規定回数だけ送っても良い。また、例えば公知施術であるATC装置周期伝送と同様に、同じ情報を一定時間間隔で送り、情報が変化した場合は変化した後の情報を同様に送っても良い。この場合、図34に示す式(10)の内容を13:50:00以前に例えば1秒周期で送り、13:50:00以降は13:54:30まで式(12)の内容を同様に1秒周期で送り、13:54:30以降は式(13)の内容を同様に1秒周期で送っても良い。

0057

式(10)〜(12)に示す制限速度開始駅及び制限速度終了駅の代わりに、制限速度を与える条件として、各列車個別に区間ごと、各列車個別に開始位置と終了位置を与えても良い、また列車を限定せずに駅間ごと、列車を限定せずに区間ごと、列車を限定せずに開始位置と終了位置を与えてもよい。図1に示す路線103を区間105−1〜105—4で表し、それぞれを区間番号106−1〜106—4で管理する例を、図32に示す。

0058

また図1に示す路線103を区間105−1〜105—4で表し、それぞれの境界を位置107−1〜107—5で管理する例を、図33に示す。位置107−1〜107—5は、例えば路線103の基準位置からの距離を持つ。ここで駅間はひとつ以上複数の連続する駅間を表す開始駅と終了駅でよい。また区間は予め定めた区間の番号で指定して良いし、当該区間の開始位置及び終了位置で指定しても良い。前出の式(11)に示した伝送情報202として列車番号と制限速度と制限速度開始駅と制限速度終了駅を送る場合について、これらを式(14)〜(18)に示す。

0059

式(10)及び式(12)についても同様である。

0060

伝送情報202 = 「列車番号」「制限速度」「制限速度区間番号」 ・・・式(14)
伝送情報202 = 「列車番号」「制限速度」「制限速度開始位置」「制限速度終了位置」 ・・・式(15)
伝送情報202 = 「全列車共通フラグ」「制限速度」「制限速度開始駅」「制限速度終了駅」 ・・・式(16)
伝送情報202 = 「全列車共通フラグ」「制限速度」「制限速度区間番号」 ・・・式(17)
伝送情報202 = 「全列車共通フラグ」「制限速度」「制限速度開始位置」「制限速度終了位置」 ・・・式(18)
式(14)〜(18)について、各列車個別及び列車を限定せずに区間106—3として456を送る場合、各列車個別及び列車を限定せずに開始位置107—3として78.9kmと終了位置107—5として89.0kmを送る場合の伝送内容例を図35に示す。

0061

以上の式(8)〜(18)では伝送情報202の中にひとつの制限速度と設定範囲を与える場合について示したが、ひとつの伝送情報202の中に複数の制限速度と設定範囲を与える場合は、制限速度と対応する設定範囲の組の数と、制限速度と対応する設定範囲の組を複数個保持すれば良い。例えば式(14)について2組の制限速度と設定範囲を与える場合の例を、図36に示す。

0062

式(8)、(10)〜(12)、(14)〜(18)に示した制限速度の内容について
別の例を以下に示す。制限速度として上記手順で作成した制限速度の代わりに、制限速度から制限速度の対象となる駅間の最高速度を引いた値、あるいは制限速度から制限速度の対象となる区間の最高速度を引いた値を送ってもよい。前出の式(11)に示した伝送情報202として列車番号と制限速度と制限速度開始駅と制限速度終了駅を送る場合について、列車番号が11M、制限速度が55km/h、駅間の最高速度が100km/h、区間の最高速度が90km/h、制限速度開始駅をABC駅、制限速度終了駅をDEF駅の場合を式(19)〜(20)に示す。

0063

伝送情報202 = 「列車番号」「制限速度−駅間の最高速度」「制限速度開始駅」「制限速度終了駅」
= 「11M」「−45km/h」「ABC駅」「DEF駅」 ・・・式(19)
伝送情報202 = 「列車番号」「制限速度 −区間の最高速度」「制限速度開始駅」「制限速度終了駅」
= 「11M」「−40km/h」「ABC駅」「DEF駅」 ・・・式(20)
式(8)〜(10)に示した出発予測時刻の内容について、別の例を以下に示す。出発予測時刻として式(7)に示した繰り下げ時間幅dt2を反映した出発予測時刻701—12を送っても良いし、式(7)に示した繰り下げ時間幅dt2と反映前の式(3)の出発予測時刻701—12を送っても良い。また繰り下げ時間幅dt2だけを送っても良いし、式(7)に示した繰り下げ時間幅dt2を反映した出発予測時刻701—12と出発計画時刻501—12との時間差を送っても良い。前出の式(9)に示した伝送情報202として列車番号と出発駅と出発予測時刻を送る場合について、列車番号が11M、出発駅がABC駅、式(7)の出発予測時刻701—12が13:52:30、繰り下げ時間幅dt2が00:02:30、式(3)の出発予測時刻701—12が13:50:00、出発計画時刻501—12が13:50:00の場合を式(21)〜(24)に示す。

0064

伝送情報202 = 「列車番号」「出発駅」「式(7)の出発予測時刻701—12」
= 「11M」「ABC駅」「13:52:30」 ・・・式(21)
伝送情報202 = 「列車番号」「出発駅」「繰り下げ時間幅dt2」「式(3)の出発予測時刻701—12」
= 「11M」「ABC駅」「00:02:30」「13:50:00」 ・・・式(22)
伝送情報202 = 「列車番号」「出発駅」「繰り下げ時間幅dt2」
= 「11M」「ABC駅」「00:02:30」 ・・・式(23)
伝送情報202 = 「列車番号」「出発駅」「式(7)の出発予測時刻701—12 −出発計画時刻501—12」
= 「11M」「ABC駅」「00:02:30」 ・・・式(24)
式(8)、(12)〜(13)に示した到着予測時刻の内容について、別の例を以下に示す。到着予測時刻として到着予測時刻702—22と到着計画時刻502—22との時間差を送っても良い。

0065

前出の式(13)に示した伝送情報202として列車番号と到着駅と到着予測時刻を送る場合について、列車番号が11M、到着駅がDEF駅、到着予測時刻702—22が15:54:30、到着計画時刻502—22が15:53:30の場合を式(25)に示す。

0066

伝送情報202 = 「列車番号」「到着駅」「到着予測時刻702—22 −到着計画時刻502—22」
= 「11M」「DEF駅」「00:01:00」 ・・・式(25)
列車101は受け取った伝送情報202に含まれる制限速度55km/hを情報表示装置102に表示し、制限速度に従った走行を行う。

0067

この制限速度に従った列車101の走行は、運行予測情報を基に制限速度作成装置304が作成した情報である。運行予測情報は列車出発時機作成情報307に示された駅間の列車最大本数以下であることと、平均速度が最低速度以上であることが確認されているので、制限速度に従った列車101の走行も、駅間の列車最大本数以下、かつ平均速度が最低速度以上となる。

0068

情報伝送装置201を介して情報表示装置102に表示する情報について説明する。表示する手段は、例えばディスプレイによる表示、あるいはスピーカを用いた音声案内にて、受け取った情報を表す公知の装置である。

0069

情報表示装置102は伝送情報202に含まれる情報として、制限速度作成装置304の作成した制限速度情報、列車運行予測装置303が作成した運行予測情報として出発予測時刻と到着予測時刻を受け取るので、制限速度情報と出発予測時刻と到着予測時刻を表示することが出来る。

0070

表示の例として、図23に制限速度をディスプレイに表示する場合を示す。図23は例えば受け取った到着予測時刻が示す時刻まで表示を行うことで、出発前及び走行中の列車に制限速度を表示する。

0071

別の例として、図24に制限速度情報をディスプレイに図で表示する場合を示す。表示する内容は例えば図4に示した制限速度412—2に従った運転曲線413—2である。情報伝送装置201は運転曲線411の内容を保持して、運転曲線411の領域内かつ制限速度412—2より低い速度の範囲を表示することで、制限速度に従った走行を図示する。

0072

別の例として、図25に制限速度と到着予測時刻をディスプレイに表示する場合を示す。図25は例えば受け取った出発予測時刻以降かつ受け取った到着予測時刻以前の時刻において表示を行うことで、走行中の列車に制限速度情報及び到着予測時刻を表示する。別の例として、図26に駅出発時刻と制限速度をディスプレイに表示する場合を示す。図26は例えば受け取った出発予測時刻が示す時刻まで表示を行うことで、出発前の列車に出発時刻と制限速度を表示する。別の例として、図27に駅出発時刻と制限速度と駅到着時刻をディスプレイに表示する場合を示す。図27は例えば受け取った出発予測時刻が示す時刻まで表示を行うことで、出発前の列車に出発時刻と制限速度と到着時刻を表示する。

0073

なお図23図27の表示は、全ての情報を一度に表示しても良いし、各情報を切り替えて表示しても良い。また各情報について、「制限速度」などの情報名と「55km/h」などの情報内容を同時に表示しても良いし、情報名と情報内容を例えば一定時間周期で切り替えて表示しても良い。

0074

これにより、運行管理装置301は、運行予測情報の出発予測時刻及び到着予測時刻に従った列車の出発及び到着と、駅間の列車最大本数以下、かつ平均速度が最低速度以上となる列車101の運転が可能となる。

0075

通常の走行では駅出発時の加速にエネルギーを消費し、駅停車時の減速でエネルギーの一部を回生する機能を有する。ここで駅間での停止が発生すると、駅出発の加速、停止での減速、停止からの再加速、駅停止の減速を行うことになり、消費エネルギーが倍近くになる。例えば全ての列車が平均一回の駅間での停止をする状態で本方式を適用し駅間での停止の発生を全て回避すると、全体での消費エネルギーは約半分に低減することが出来る。
また本方式により駅間での停止を回避することで、走行中の列車に発生する加減速度変化頻度を最小限にすることが出来る。これにより乗り心地を向上することが出来る。

0076

本実施例では、運行予測情報に基づいて列車に制限速度を与える方法として、列車出発時機作成情報及び列車出発時機作成装置を持たない運行管理装置について説明する。
装置構成を図14に示す。

0077

列車101は路線103を走行する際に、情報伝送装置201より伝送情報202を受け取り、情報表示装置102に表示する。

0078

運行管理装置301は情報送信装置308より情報伝送装置201に伝送情報202を送信する。伝送情報202は列車運行予測装置303と制限速度作成装置304より受ける。列車運行予測装置303は列車着発管理装置309の出力とダイヤ情報302と制限速度作成装置304の出力を用いて処理を行い、計算結果である列車運行予測情報を制限速度作成装置304と情報送信装置308に出力する。制限速度作成装置304は列車運行予測装置303より受けた列車運行予測情報について、制限速度作成情報305を用いて処理を行い、計算結果のうち制限速度情報を情報送信装置308に出力し、列車運行予測情報を列車運行予測装置303にフィードバックする。

0079

このうち列車101、情報表示装置102、情報伝送装置201、ダイヤ情報302、列車運行予測装置303、情報送信装置308、列車着発管理装置309は実施例1と同じである。

0080

制限速度作成装置304が用いる制限速度作成情報305を作成する制限速度作成情報作成装置401の構成例を図15に示す。制限速度作成情報作成装置401は列車性能情報402と路線情報403と制限速度最低速度情報404を用いて制限速度作成情報305を作成する。このうち列車性能情報402と路線情報403は実施例1と同じである。

0081

制限速度作成情報作成装置401は、列車性能情報402と路線情報403を用いて、制限速度を設定して、制限速度最低速度情報404より高い制限速度に応じた運転曲線図を作成する。制限速度最低速度情報404は、例えば55km/hの情報を持つ。制限速度最低速度情報404を用いて、制限速度作成情報作成装置401は制限速度最低速度情報404の値より高い制限速度に対して、図3図4に示す実施例1と同じ手順により平均速度を計算し、平均速度と制限速度の対応を制限速度作成情報305に保持する。制限速度作成情報305の例を、図12に示す。制限速度最低速度情報404が55km/hのため、作成した制限速度作成情報305は、制限速度55km/hの場合より低い制限速度の情報を持たない。

0082

制限速度作成装置304は、作成した図12の制限速度作成情報305を用いて、列車101に与える制限速度を作成する。例えば前出の列車101—2の駅503—1と駅503—2間における平均速度V212が45km/hとなる式(7)の場合では、図5より平均速度45km/hに対応する制限速度は55km/hとなるので、列車101に制限速度として55km/hを情報送信装置308及び情報伝送装置201を介して送る。

0083

制限速度55km/hを受け取った列車101の処理以降は、実施例1と同じである。

0084

制限速度作成装置304において制限速度最低速度情報404より低い平均速度に対応する制限速度を求める場合について説明する。例えば前出の列車101—2の駅503—1と駅503—2間における平均速度V212が40km/hの場合、図12の制限速度作成情報305の平均速度には対応する値が無いので、制限速度作成装置304は図12の制限速度作成情報305の保持する平均速度のうち、最も低い平均速度を用いて駅出発予測時刻を再計算する。実施例1の式(7)より、平均速度V212は手前駅の出発予測時刻701—12を時間幅dt2だけ繰り下げるとV212が45km/hと等しくなるので、手前駅の出発予測時刻701—12の内容を式(7)の値に変更し、列車運行予測情報を列車運行予測装置303にフィードバックする。

0085

これにより平均速度が図12の制限速度作成情報305の値より低い場合についても、列車に与える制限速度を制限速度最低速度情報404より高い値にすることが可能となる。

0086

これにより、運行管理装置301は、運行予測情報の出発予測時刻及び到着予測時刻に従った列車の出発及び到着と、平均速度が最低速度以上となる列車101の運転が可能となる。

0087

本実施例では、平均速度から制限速度を計算する制限速度作成装置304が用いる制限速度作成情報305について、保持するデータ量を少なくする方法について図を用いて説明する。

0088

装置の全体構成を図1に示す。図1において制限速度作成装置304と制限速度作成情報305を除く装置の実施事項及び情報の内容は、全て実施例1と同じである。

0089

制限速度作成情報305の作成において、制限速度412—1〜412—3に対応する運転曲線を計算して平均速度を計算する際に、計算の丸め誤差四捨五入などによって、異なる平均速度に対応する制限速度の値が同じである場合が生じる。例えば図5に示す制限速度作成情報305の場合、平均速度84km/hと83km/hに対応する制限速度は、共に99km/hである。同様に平均速度82〜80km/hに対応する制限速度は全て98km/hである。

0090

ここで制限速度作成情報305に保持する情報として、異なる平均速度に同じ制限速度が対応する場合では、平均速度が最も低い値と対応する制限速度のみを保持する。これにより前出の平均速度84km/hと83km/hに対応する制限速度99km/hについては、平均速度83km/hと対応する制限速度99km/hの関係のみを保持する。同様に平均速度82〜80km/hに対応する制限速度98km/hについては、平均速度80km/hと対応する制限速度98km/hの関係のみを保持する。これにより図5に示す制限速度作成情報305の内容は、図6に示す内容になり、保持するデータ量を少なくすることが出来る。

0091

図6に示す制限速度作成情報305を用いて制限速度作成装置304が平均速度から制限速度を計算する際の手順を、図20に示す。処理2001より開始し、処理2002で出発予測時刻と到着予測時刻から平均速度を計算する。処理2003で計算した平均速度に対応する制限速度作成情報305に保持する平均速度を取得する。そして処理2004で平均速度の取得可否を判定する。例えば計算した平均速度が84km/hの場合、図6に示す制限速度作成情報305に同じ値は無いので、条件不成立となる。条件不成立の場合、処理2005で図6の制限速度作成情報305の平均速度について、計算した平均速度未満、かつ最も大きな値を取得した平均速度とする。平均速度が84km/hの場合、処理2005により平均速度は84km/h未満かつ最も大きな値である83km/hとなる。次に処理2006で取得した平均速度に対応する制限速度を取得する。平均速度は83km/hなので、対応する制限速度は図6より99km/hとなる。そして処理2007で終わりとなる。

0092

この手順による出発予測時刻と到着予測時刻から計算した平均速度84km/hに対応する制限速度99km/hは、実施例1で用いた図5に示す制限速度作成情報305に記載された平均速度84km/hに対応する制限速度99km/hと同じ内容である。

0093

これにより、運行管理装置301は、運行予測情報の出発予測時刻及び到着予測時刻に従った列車の出発及び到着と、駅間の列車最大本数以下、かつ平均速度が最低速度以上となる列車101の運転が可能となる。

0094

本実施例では、制限速度を計算する制限速度作成装置304が用いる制限速度作成情報305について、駅間の走行時間と制限速度の対応を保持する方法について図を用いて説明する。

0095

装置の全体構成を図1に示す。図1において制限速度作成装置304、制限速度作成情報305、列車出発時機作成装置306、列車出発時機作成情報307を除く装置の実施事項及び情報の内容は、全て実施例1と同じである。

0096

列車出発時機作成装置306は、列車運行予測装置303が作成した列車運行予測情報について、列車出発時機作成情報307を用いて、列車の出発時機を作成する。列車出発時機作成情報307の例を図21に示す。ここでは駅間の列車数最大値として4列車、最大走行時間として120秒の情報を保持する。列車出発時機作成装置306の処理フローを図22に示す。処理3001より開始し、処理3002で全列車の各駅間について出発予測時刻701—11〜701—23と到着予測時刻702—21〜702—33を取得し、処理3003で各列車各駅間について手前駅の出発予測時刻701—11〜701—23時点における駅間在線列車数と、駅間の走行時間を求める。

0097

前出の出発実時刻601—21が、ダイヤ情報302に保持する出発計画時刻501—21より時間幅dtだけ遅れた場合では、出発実時刻601—21は、列車101—2の駅503—1出発計画時刻501—12より早い時刻なので、出発計画時刻501—12を含む駅間在線列車数は全て0本となる。また駅間の走行時間Tは、出発予測時刻701—11〜701—23と到着予測時刻702—21〜702—33より次式(31)で計算できる。

0098

T =走行時間
= (次駅の到着予測時刻− 手前駅の出発予測時刻) ・・・式(31)
これより列車101—2の駅503—1と駅503—2間における走行時間T212は次式(32)で計算できる。

0099

T212 = (702—22 − 701—12 ) ・・・式(32)
ここでは列車101—2の駅503—1と駅503—2間における走行時間T212について、計算結果が150秒とする。

0100

次に処理3004で計算した駅間在線列車数が駅間最大列車数より大きいこと、もしくは計算した走行時間Tが最大走行時間より大きいことの判定を行う。図21より駅間の列車数最大値として4列車、最大走行時間として120秒であるのに対し、計算した駅間在線列車数は0本、走行時間T212は150秒のため、処理3004の条件を満たす。
処理3004の条件を満たした場合、処理3005で当該列車の手前駅出発時刻予測値を繰り下げる。そして当該列車の手前駅出発時刻予測値以降の発予測時刻を再計算し、再計算箇所の計算済フラグをクリアする。

0101

ここでは前出の走行時間T212について、T212が120秒と等しくするために手前駅の出発予測時刻701—12を時間幅dt2だけ繰り下げるとする。これより701—12は次式(33)で計算できる。

0102

701—12 = 701—12 + dt2
= 501—12 + dt2 ・・・式(33)
これにより走行時間T212は最大走行時間120秒を満たすので、処理3003に戻って平均速度を再計算し、処理3004で判定すると条件を満たさないため、処理3006に入る。処理3006は当該個所について計算済みを管理するフラグをセットする。そして処理3007で全列車全駅間について同様の処理を行い、全てについて計算済みとなると処理3008で終了となる。

0103

この処理の結果、運行予測情報は列車出発時機作成情報307に示された駅間の列車最大本数以下であることと、走行時間が最大走行時間以下であることを確認できる。

0104

制限速度作成情報305の内容例を図18に示す。運行予測情報は出発予測時刻701—11〜701—23と到着予測時刻702—21〜702—33を持つので、式(31)より走行時間Tを計算できる。これに対して列車は制限速度に従った運転を行うので、制限速度作成情報305は走行時間と制限速度の対応テーブルを持つ。

0105

制限速度作成情報305を作成する制限速度作成情報作成装置401について、図2に構成例を示す。制限速度作成情報作成装置401は列車性能情報402と路線情報403を用いて制限速度作成情報305を作成する。

0106

列車性能情報402と路線情報403の内容は、実施例1と同じである。

0107

制限速度作成情報作成装置401は、列車性能情報402と路線情報403を用いて、制限速度を設定して、制限速度に応じた運転曲線図を作成する。この例を図3に示す。前述した運転曲線411の作成方法に加えて、制限速度412—1〜412—3に従った運転曲線を作成する。例えば制限速度412—2に従った運転曲線413—2を、図4に示す。制限速度412—2に従った運転曲線413—2を作成することで、制限速度412—2に従って走行する際の走行時間を得ることが出来る。同様の手順を全ての制限速度について実施することで、制限速度に対応する走行時間を得ることが出来る。これを繰り返すことで、図2に示す制限速度作成情報作成装置401は、走行時間と制限速度の対応情報である図16の制限速度作成情報305を作成することが出来る。

0108

制限速度作成装置304は、作成した図16の制限速度作成情報305を用いて、列車101に与える制限速度を作成する。例えば前出の列車101—2の駅503—1と駅503—2間における走行時間T212が120秒となる式(32)の場合では、図16より走行時間120秒に対応する制限速度は55km/hとなるので、列車101に制限速度として55km/hを情報送信装置308及び情報伝送装置201を介して送る。

0109

列車101は受け取った制限速度55km/hを情報表示装置102に表示し、制限速度に従った走行を行う。

0110

この制限速度に従った列車101の走行は、運行予測情報を基に制限速度作成装置304が作成した情報である。運行予測情報は列車出発時機作成情報307に示された駅間の列車最大本数以下であることと、走行時間が最大走行時間以下であることが確認されているので、制限速度に従った列車101の走行も、駅間の列車最大本数以下、かつ走行時間が最大走行時間以下となる。

0111

これにより、運行管理装置301は、運行予測情報の出発予測時刻及び到着予測時刻に従った列車の出発及び到着と、駅間の列車最大本数以下、かつ走行時間が最大走行時間以下となる列車101の運転が可能となる。

0112

本実施例では、制限速度を計算する制限速度作成装置304が用いる制限速度作成情報305について、駅間の走行時間と制限速度の対応を保持し、かつ運行予測情報に基づいて列車に制限速度を与える方法として、列車出発時機作成情報及び列車出発時機作成装置を持たない運行管理装置について説明する。

0113

装置構成を図14に示す。図14の各装置は、制限速度作成装置304及び制限速度作成情報305を除き、実施例2で示した処理を行う。

0114

制限速度作成装置304が用いる制限速度作成情報305を作成する制限速度作成情報作成装置401の構成例を図15に示す。制限速度作成情報作成装置401は列車性能情報402と路線情報403と制限速度最大走行時間情報405を用いて制限速度作成情報305を作成する。このうち列車性能情報402と路線情報403は実施例1と同じである。

0115

制限速度最大走行時間情報405は例えば図21に示す最大走行時間として120秒の情報を持つ。これにより制限速度作成情報作成装置401は、走行時間が最大で120秒となる制限速度作成情報305を作成する。制限速度作成情報305の例を、図18に示す。制限速度最大走行時間情報405が120秒のため、作成した制限速度作成情報305は、走行時間120秒に対応する制限速度55km/hの場合より低い制限速度の情報を持たない。

0116

制限速度作成装置304は、作成した図18の制限速度作成情報305を用いて、列車101に与える制限速度を作成する。例えば前出の式(32)に示された列車101—2の駅503—1と駅503—2間における走行時間T212が120秒である場合では、図18より走行時間120秒に対応する制限速度は55km/hとなるので、列車101に制限速度として55km/hを情報送信装置308及び情報伝送装置201を介して送る。

0117

制限速度55km/hを受け取った列車101の処理以降は、実施例1と同じである。

0118

制限速度作成装置304において制限速度最大走行時間情報405より長い走行時間に対応する制限速度を求める場合について説明する。例えば前出の列車101—2の駅503—1と駅503—2間における走行時間T212が200秒の場合、図18の制限速度作成情報305の走行時間には対応する値が無いので、制限速度作成装置304は図18の制限速度作成情報305の保持する走行時間のうち、最も長い走行時間を用いて駅出発予測時刻を再計算する。実施例5の式(33)より、走行時間T212は手前駅の出発予測時刻701—12を時間幅dt2だけ繰り下げるとT212が120秒と等しくなるので、手前駅の出発予測時刻701—12の内容を式(33)の値に変更し、列車運行予測情報を列車運行予測装置303にフィードバックする。

0119

これにより走行時間が図18の制限速度作成情報305の値より長い場合についても、列車に与える制限速度を制限速度最低速度情報404より高い値にすることが可能となる。

0120

これにより、運行管理装置301は、運行予測情報の出発予測時刻及び到着予測時刻に従った列車の出発及び到着と、走行時間が最大走行時間以下となる列車101の運転が可能となる。

0121

本実施例では、制限速度を計算する制限速度作成装置304が用いる制限速度作成情報305について、駅間の走行時間と制限速度の対応を保持し、かつ保持するデータ量を少なくする方法について図を用いて説明する。

0122

装置の全体構成を図14に示す。図14において制限速度作成装置304と制限速度作成情報305を除く装置の実施事項及び情報の内容は、全て実施例6と同じである。
制限速度作成情報305の作成において、制限速度412—1〜412—3に対応する運転曲線を計算して走行時間を計算する際に、計算の丸め誤差や四捨五入などによって、異なる走行時間に対応する制限速度の値が同じである場合が生じる。例えば図16に示す制限速度作成情報305の場合、走行時間91秒と92秒に対応する制限速度は、共に99km/hである。同様に走行時間93〜95秒に対応する制限速度は全て98km/hである。

0123

ここで制限速度作成情報305に保持する情報として、異なる走行時間に同じ制限速度が対応する場合では、走行時間が最も低い値と対応する制限速度のみを保持する。これにより前出の走行時間91秒と92秒に対応する制限速度99km/hについては、走行時間92秒と対応する制限速度99km/hの関係のみを保持する。同様に走行時間93〜95秒に対応する制限速度98km/hについては、走行時間95秒と対応する制限速度98km/hの関係のみを保持する。これにより図16に示す制限速度作成情報305の内容は、図17に示す内容になり、保持するデータ量を少なくすることが出来る。

0124

図17に示す制限速度作成情報305を用いて制限速度作成装置304が走行時間から制限速度を計算する際の手順を、図29に示す。処理4001より開始し、処理4002で出発予測時刻と到着予測時刻から走行時間を計算する。処理4003で計算した平均速度に対応する制限速度作成情報305に保持する走行時間を取得する。そして処理4004で走行時間の取得可否を判定する。例えば計算した走行時間が94秒の場合、図17に示す制限速度作成情報305に同じ値は無いので、条件不成立となる。条件不成立の場合、処理4005で図17の制限速度作成情報305の走行時間について、計算した走行時間以上、かつ最も小さな値を取得した走行時間とする。走行時間が94秒の場合、処理4005により走行時間は94秒以上かつ最も小さな値である95秒となる。次に処理4006で取得した走行時間に対応する制限速度を取得する。走行時間は94秒なので、対応する制限速度は図17より98km/hとなる。そして処理4007で終わりとなる。

0125

この手順による出発予測時刻と到着予測時刻から計算した走行時間94秒に対応する制限速度98km/hは、実施例5で用いた図16に示す制限速度作成情報305に記載された走行時間94秒に対応する制限速度98km/hと同じ内容である。

0126

これにより、運行管理装置301は、運行予測情報の出発予測時刻及び到着予測時刻に従った列車の出発及び到着と、駅間の列車最大本数以下、かつ平均速度が最低速度以上となる列車101の運転が可能となる。

実施例

0127

なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカードSDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。

0128

101、101—1〜101—6列車
102情報表示装置
103路線
104−1〜104−6閉そく区間
105−1〜105−4区間
106−1〜106−4 区間番号
107−1〜107−5 位置
201情報伝送装置
202伝送情報
301運行管理装置
302ダイヤ情報
303列車運行予測装置
304制限速度作成装置
305 制限速度作成情報
306 列車出発時機作成装置
307 列車出発時機作成情報
308情報送信装置
309 列車着発管理装置
401 制限速度作成情報作成装置
402列車性能情報
403路線情報
404 制限速度最低速度情報
405 制限速度最大走行時間情報
411運転曲線
412—1〜412—3 制限速度
413—2 制限速度412—2に従った運転曲線
501—01〜501—33 出発計画時刻
502—01〜502—33到着計画時刻
503—0〜503—4駅
504—01〜504—23駅間距離
505—2 駅—2における発着時隔
601—01〜601—33 出発実時刻
602—01〜602—33 到着実時刻
701—01〜701—33出発予測時刻
702—01〜702—33到着予測時刻
1001〜1008 列車出発時機作成装置の処理フロー
2001〜2007 制限速度作成装置の処理フロー
3001〜3008 列車出発時機作成情報に最大走行時間を用いる列車出発時機作成装置の処理フロー
4001〜4007 列車出発時機作成情報に最大走行時間を用いる制限速度作成装置の処理フロー

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