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技術 体内監視カメラシステムおよびカメラユニット

出願人 シャープ株式会社
発明者 青木仁志浦川圭
出願日 2015年3月16日 (3年7ヶ月経過) 出願番号 2016-511507
公開日 2017年4月13日 (1年7ヶ月経過) 公開番号 WO2015-151778
状態 特許登録済
技術分野 内視鏡
主要キーワード 滑り止め機構 作業領域外 滑り動作 残留状態 溝状パターン テーパ形 厚みの分布 溝状凹
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年4月13日)のものです。
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図面 (17)

課題・解決手段

撮像部の体内からの回収を容易に行うことを可能とする。握持部(22)は、鉗子(33)からの外力に対しては、鉗子(33)に対するカメラユニット(11)の姿勢を保持させつつ鉗子(33)の変位追従してカメラユニット(11)を変位させ、鉗子(33)以外からの外力に対しては、接点(61)を中心としてカメラユニット(11)を回転させる、または、接点(61)を回転移動させるようにカメラユニット(11)を回転させる。

概要

背景

内視鏡手術は、患者開腹することなく、検査または治療処置を行う低侵襲性手術である。内視鏡手術では、鉗子等の処置具内視鏡とが別々に患者の体腔内に導入される。術者は、体腔内に挿入された処置具の先端部分の画像を内視鏡の観察視野内に捉え、処置具による患部処置状態を内視鏡によって観察しながら処置作業を行う。内視鏡手術では、患者の腹部等における体壁(例えば腹壁)に穿刺した筒を通して、処置具および内視鏡を体腔内に導入する。なお、この筒は、いわゆるトロッカーと称される管状部材である。

術者は、内視鏡を臓器に近づけて画像を拡大して、臓器の切開または縫合を行うが、このとき、術者の視野が非常に狭くなってしまう。このため、作業領域外の状態(例えば、作業領域外の処置具の動き出血状態、ガーゼ等の残留物残留状態)を広く把握できるような装置が要望されている。

特許文献1には、トロッカーを通じてカメラユニット回収する際に、カメラユニットが引っ掛からないよう、鉗子によって把持される握持部(把持部)を回転自在な構造とすることが開示されている。

概要

撮像部の体内からの回収を容易に行うことを可能とする。握持部(22)は、鉗子(33)からの外力に対しては、鉗子(33)に対するカメラユニット(11)の姿勢を保持させつつ鉗子(33)の変位追従してカメラユニット(11)を変位させ、鉗子(33)以外からの外力に対しては、接点(61)を中心としてカメラユニット(11)を回転させる、または、接点(61)を回転移動させるようにカメラユニット(11)を回転させる。

目的

本発明は、上記の課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、撮像部の体内からの回収を容易に行うことを可能とする体内監視カメラシステムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

体内に導入される撮像部を備えており、上記撮像部は、上面視円弧の外形を有している少なくとも1つの握持部を備えており、各上記握持部は、上記握持部をつかんでいる医療器具からの外力に対しては、該医療器具に対する上記撮像部の姿勢を保持させつつ該医療器具の変位追従して上記撮像部を変位させ、上記握持部をつかんでいる医療器具以外からの外力に対しては、上記握持部と上記医療器具との接点を中心として上記撮像部を回転させる、または、該接点を回転移動させるように上記撮像部を回転させることを特徴とする体内監視カメラシステム

請求項2

少なくとも1つの上記握持部は、溝を複数有しており、複数の上記溝は、上面視円弧または上面視円周に延伸しており、上記握持部の縁に形成されていないことを特徴とする請求項1に記載の体内監視カメラシステム。

請求項3

上記少なくとも1つの握持部の縁近傍における隣接する2つの上記溝の間隔が、該握持部の中央およびその近傍における該間隔より小さいことを特徴とする請求項2に記載の体内監視カメラシステム。

請求項4

少なくとも1つの上記握持部に、弾性材が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の体内監視カメラシステム。

請求項5

少なくとも1つの上記握持部は、該握持部の縁に向けて徐々に薄くなる形状であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の体内監視カメラシステム。

請求項6

上記撮像部は、筐体を備えており、少なくとも1つの上記握持部は、上記筐体から突出して設けられており、該握持部の突出方向における該握持部の長さは、上記握持部の外形を構成する円の半径以上直径以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の体内監視カメラシステム。

技術分野

0001

本発明は、体内に導入される撮像部を備えた体内監視カメラシステムに関する。

背景技術

0002

内視鏡手術は、患者開腹することなく、検査または治療処置を行う低侵襲性手術である。内視鏡手術では、鉗子等の処置具内視鏡とが別々に患者の体腔内に導入される。術者は、体腔内に挿入された処置具の先端部分の画像を内視鏡の観察視野内に捉え、処置具による患部処置状態を内視鏡によって観察しながら処置作業を行う。内視鏡手術では、患者の腹部等における体壁(例えば腹壁)に穿刺した筒を通して、処置具および内視鏡を体腔内に導入する。なお、この筒は、いわゆるトロッカーと称される管状部材である。

0003

術者は、内視鏡を臓器に近づけて画像を拡大して、臓器の切開または縫合を行うが、このとき、術者の視野が非常に狭くなってしまう。このため、作業領域外の状態(例えば、作業領域外の処置具の動き出血状態、ガーゼ等の残留物残留状態)を広く把握できるような装置が要望されている。

0004

特許文献1には、トロッカーを通じてカメラユニット回収する際に、カメラユニットが引っ掛からないよう、鉗子によって把持される握持部(把持部)を回転自在な構造とすることが開示されている。

先行技術

0005

日本国公開特許公報「特開2010−12222号公報(2010年1月21日公開)」
日本国特許公報「特許4472727号公報(2010年6月2日発行)」
日本国特許公報「特許4599474号公報(2010年12月15日発行)」
日本国公開特許公報「特開2012−239519号公報(2012年12月10日公開)」

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1には、カメラユニットの両端に握持部を設けた例が開示されている。一方の握持部はカメラユニットの装着時に用い、他方の握持部はカメラユニットの回収時に用いる必要がある。

0007

すなわち、装着時に用いる握持部は、握持部をしっかりとつかんでカメラユニットの姿勢を保持することができるように、剛性に優れた部材によって構成される。一方、回収時に用いる握持部は、円盤状の回転機構または弾性部材スポンジ等)から成り、回収時にカメラユニットをトロッカーに引き込む際に、カメラユニットの姿勢を容易に変えられる構成となっている。このため、装着時と回収時とで、用いる握持部を適切に選択する必要がある。

0008

このため、特許文献1の構成では、カメラユニットを回転させることによって、もしくは、トロッカーを増設して挿入と回収とを別々の(例えば、互いに別方向の)鉗子で行うことによって、挿入時と回収時とで把持する握持部を変更しなければならない。この結果、カメラユニットの体内からの回収が容易でないという問題が発生する。

0009

本発明は、上記の課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、撮像部の体内からの回収を容易に行うことを可能とする体内監視カメラシステムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る体内監視カメラシステムは、体内に導入される撮像部を備えており、上記撮像部は、上面視円弧の外形を有している少なくとも1つの握持部を備えており、各上記握持部は、上記握持部をつかんでいる医療器具からの外力に対しては、該医療器具に対する上記撮像部の姿勢を保持させつつ該医療器具の変位追従して上記撮像部を変位させ、上記握持部をつかんでいる医療器具以外からの外力に対しては、上記握持部と上記医療器具との接点を中心として上記撮像部を回転させる、または、該接点を回転移動させるように上記撮像部を回転させることを特徴としている。

発明の効果

0011

本発明の一態様によれば、撮像部の体内からの回収を容易に行うことが可能である。

図面の簡単な説明

0012

体内監視カメラシステムの構成を示す模式図である。
(a)は実施の形態1に係るカメラユニットの模式的断面図であり、(b)はその上面図である。
(a)は図1に示すカメラ支持管の斜視図であり、(b)は図1に示すカメラ支持管および支持管接合部の断面図であり、(c)は図1に示すカメラ支持管および支持管接合部の接合状態を示す断面図であり、(d)はカメラ支持管および支持管接合部の変形例を示す断面図であり、(e)および(f)は(a)に示すカメラ支持管の変形例を示す斜視図である。
(a)はカニューレの構造を示す断面図であり、(b)は図3に示すカメラ支持管をカニューレに挿入した状態を示す断面図であり、(c)はカニューレに挿入されたカメラ支持管と図2に示すカメラユニットとの接合状態を示す断面図である。
(a)〜(g)は、カメラユニットの体内設置方法を示す模式図である。
カメラユニットの使用方法を示す模式図である。
(a)は鉗子でカメラユニットを把持する前の状態を示した図であり、(b)は鉗子でカメラユニットを把持した後の状態を示した図である。
握持部の最適な長さに関する説明図であり、(a)および(b)は適正範囲の長さの握持部を示す上面図であり、(c)は適正範囲より短い握持部を示す上面図であり、(d)は適正範囲より長い握持部を示す上面図である。
図8の(a)に示すカメラユニットの回収時の状態を示す断面図であり、(a)はトロッカーに鉗子を挿入した状態を示す図であり、(b)は鉗子を用いてカメラユニットを把持した状態を示す図であり、(c)はカメラユニットがトロッカーを通る状態を示す図である。
握持部の外形が上面視概ね矩形である場合を示す断面図であり、(a)は鉗子を用いてカメラユニットを把持した状態を示す図であり、(b)は鉗子を引き上げてカメラユニットがトロッカーの先端に押し当てられた状態を示す図であり、(c)は更に鉗子を引き上げた際にカメラユニットがトロッカーの先端に引っ掛かって、鉗子が外れカメラユニットが落下した状態を示す図である。
図8の(b)に示すカメラユニットの回収時の状態を示す断面図であり、(a)は鉗子を用いてカメラユニットを把持した状態を示す図であり、(b)は鉗子を引き上げてカメラユニットがトロッカーの先端に押し当てられた状態を示す図であり、(c)は更に鉗子を引き上げてカメラユニットをトロッカーに引き込んだ状態を示す図である。
図8の(c)に示すカメラユニットの回収時の状態を示す断面図であり、(a)は鉗子を用いてカメラユニットを把持した状態を示す図であり、(b)は鉗子を引き上げてカメラユニットがトロッカーの先端に押し当てられた状態を示す図であり、(c)は更に鉗子を引き上げた際にカメラユニットがトロッカーの先端に当たって、鉗子が外れカメラユニットが落下した状態を示す図である。
図8の(d)に示すカメラユニットの回収時の状態を示す断面図であり、(a)は鉗子を用いてカメラユニットを把持した状態を示す図であり、(b)は鉗子を引き上げてカメラユニットがトロッカーの先端に押し当てられた状態を示す図であり、(c)は更に鉗子を引き上げた際にカメラユニットがトロッカーの先端に引っ掛かって、鉗子が外れカメラユニットが落下した状態を示す図である。
握持部の断面形状を、厚みが一定である矩形とした例と、テーパ形状とした例との比較を示す図であり、(a)はテーパ形状とした例において握持部を鉗子で把持した状態を示す図であり、(b)は矩形形状とした例において握持部を鉗子で把持した状態を示す図であり、(c)はカメラユニットの平面拡大図であり、(d)はテーパ形状とした例において握持部を鉗子で把持した状態を示す要部拡大図であり、(e)は矩形形状とした例において握持部を鉗子で把持した状態を示す要部拡大図である。
握持部の溝状パターンの例を示した図であり、(a)は握持部に弓形の複数の溝を形成した例を示した図であり、(b)は握持部外周に沿って溝を形成した例を示した図であり、(c)は円状の溝パターンを形成した例を示した図であり、(d)は変形例である弓形の溝を形成した例を示した図であり、(e)は滑り止め機構として弾性材を握持部の表面に形成した例を示した図である。
(a)〜(d)は、図15の(d)に示すカメラユニットを鉗子でつかんで、引っ張り力を加えると共に回転運動が生じたときの、鉗子に対するカメラユニットの動きを、時間経過と共に説明した図であり、(e)は、この動きについて、カメラユニット側を固定して、鉗子の動きとして説明した図である。

実施例

0013

本発明の実施の形態について、図1図16を参照して説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、各実施の形態に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。また、各図面に示した構成の、形状および寸法(長さ、大きさ、および幅等)は、それぞれ、実際の形状および寸法を厳密に反映させたものではなく、図面の明瞭化かつ簡略化の観点から適宜変更している。

0014

〔体内監視カメラシステムの構成〕
図1は、体内監視カメラシステムの構成を示す模式図である。

0015

体内監視カメラシステム1は、撮像装置および制御システムを備えている。撮像装置は、図1に示すとおり、カメラユニット(撮像部)11と、カメラユニット11に接続されたカメラ側ケーブル12とを有している。制御システムは、図1に示すとおり、カメラ支持管13と、ケーブルコネクタ15と、機器側ケーブル16と、カメラユニット制御機器17と、ディスプレイ18とを有している。

0016

カメラ支持管13は、腹壁に穿刺されたカニューレ31の内部を通じて、その一方の端部が体内に導入される。カメラユニット11は、体内撮影を行うものであり、トロッカーと呼ばれる管状部材を通じて体内に導入される。そして、カメラ支持管13の内部にカメラ側ケーブル12を通した状態で、カメラ支持管13の一方の端部(体内側)と体内のカメラユニット11とが支持管接合部14にて接合されている。

0017

カメラユニット11は、カメラ側ケーブル12、ケーブルコネクタ15、および機器側ケーブル16を介してカメラユニット制御機器17と接続されている。カメラユニット11が撮影した映像は、カメラユニット制御機器17に送信され、カメラユニット制御機器17からの制御信号は、カメラユニット11に送信される。

0018

カメラユニット制御機器17は、カメラユニット11から送信された映像をディスプレイ18に表示させる。

0019

〔撮像装置の構成〕
図2の(a)は実施の形態1に係るカメラユニットの模式的断面図であり、図2の(b)はその上面図である。

0020

図2の(a)および(b)に示すとおり、カメラユニット11は下記の構成を有している。

0021

カメラユニット11は、回路基板19、カメラ筐体筐体)21、固体撮像素子25、レンズ26、照明装置27、および制御回路28を備えている。回路基板19、固体撮像素子25、レンズ26、照明装置27、および制御回路28は、カメラ筐体21の内部に収納されている。固体撮像素子25、照明装置27、および制御回路28は、回路基板19と電気的に接続されている。カメラ筐体21の上面には、凹形状の支持管接合部14が設けられている。支持管接合部14は、円形開口孔構造であり、その内壁に凸形状の係止爪23が設けられている。また、カメラ筐体21は、2つの握持部22を有している。2つの握持部22の一方は、カメラ筐体21の対向する側面の一方から突出しており、2つの握持部22の他方は、同側面の他方から突出している。

0022

カメラ側ケーブル12は、回路基板19に接続されており、支持管接合部14の内部を通じてカメラユニット11の外部に導出されている。回路基板19、および回路基板19とカメラ側ケーブル12との接続部は、樹脂等によって封止されている。さらに、支持管接合部14の内部の、カメラ側ケーブル12が引き出される部分(凹形状の支持管接合部14の底部)において、カメラ側ケーブル12が支持管接合部14に接着固定されている。該接着固定の一例としては、接着剤またはOリングによる封止固定が挙げられる。該接着固定された部分からカメラユニット11内への浸水および異物混入等が防止されている。カメラ側ケーブル12は、トロッカーを通じて体腔内に導入されるため、柔軟な材料で形成されている。

0023

固体撮像素子25は、CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化膜半導体イメージセンサ等である。固体撮像素子25およびレンズ26が、撮像ユニット24を構成している。

0024

照明装置27は、体内を照らすことで、カメラユニット11が撮影する映像を明瞭にするものである。照明装置27は、小型であるのが好ましく、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)等が好適に利用できる。

0025

実施の形態1の詳細な説明については後述する。

0026

〔カメラ支持管および支持管接合部の構造〕
図3に、カメラ支持管および支持管接合部の概略構造を示す。

0027

図3の(a)は図1に示すカメラ支持管の斜視図である。

0028

図3の(a)に示すとおり、カメラ支持管13は、円筒状の管であり、体内に導入される側の端部近傍に、凹形状の係止孔123を有している。カメラユニット11との接合強度の観点から、カメラ支持管13は硬質な材料で形成されている。

0029

図3の(b)は図1に示すカメラ支持管および支持管接合部の断面図であり、図3の(c)は図1に示すカメラ支持管および支持管接合部の接合状態を示す断面図である。

0030

カメラ支持管13を支持管接合部14に挿入したとき、カメラ支持管13の係止孔123に支持管接合部14の係止爪23が嵌め込まれる。これにより、カメラ支持管13を支持管接合部14に固定することができる。

0031

図3の(d)はカメラ支持管および支持管接合部の変形例を示す断面図であり、図3の(e)および(f)は、図3の(a)に示すカメラ支持管の変形例を示す斜視図である。

0032

カメラ支持管13に係止孔123を、支持管接合部14に係止爪23を設けるかわりに、図3の(d)に示すとおり、カメラ支持管13に係止爪523を、支持管接合部14に係止孔423を設けてもよい。

0033

図3の(e)に示すとおり、カメラ支持管13に、係止孔123のかわりに、溝状凹部723を設けてもよい。これにより、カメラ支持管13を支持管接合部14に挿入する際に係止孔123と係止爪23との位置を一致させる操作を行う必要がなく、両者の接合が容易になるため、より望ましい。

0034

図3の(f)に示すとおり、カメラ支持管13は、溝状凹部723から体内に導入される側の端部へと向けて管の外径が小さくなる構造、すなわち円錐台の外形であってもよい。具体的に、カメラ支持管13は、内径を一定にして、外径のみを変える(先端に向けて外形を小さくする)構造であってもよい。これにより、カメラ支持管13の内部に器具を挿入する際、器具が途中(狭くなった箇所)で引っ掛かって抜けなくなるようなことがなくなるため、より望ましい。

0035

〔カメラ支持管のカニューレへの挿入とカメラユニットへの接合〕
図4の(a)はカニューレの構造を示す断面図であり、図4の(b)はカメラ支持管をカニューレに挿入した状態を示す断面図であり、図4の(c)はカニューレに挿入されたカメラ支持管とカメラユニットとの接合状態を示す断面図である。

0036

図4の(a)に示すとおり、カニューレ31は、管状デバイスである。また、カニューレ31は、一方の端部(体外側)が他方の端部(体内側)より太く、この一方の端部(体外側)の内部に、復元性を有するバルブ37を有する構造である。バルブ37は、その中央部に、太い方の端部(体外側)から細い方の端部(体内側)の向きに外力が加わると押し広げられる弁構造を有している。

0037

カメラユニット11を体内にてカメラ支持管13に接合する場合、まず、図4の(b)に示すとおり、カメラ支持管13の内部にカメラ側ケーブル12を通した状態で、カメラ支持管13の一方の端部を、カニューレ31の太い方の端部(体外側)に押し当てる。そして、カメラ支持管13の一方の端部がカニューレ31の細い方の端部(体内側)から露出するまで、カメラ支持管13をカニューレ31に挿し込む。このとき、バルブ37はカメラ支持管13によって押し広げられ、バルブ37の復元性によって、バルブ37がカメラ支持管13を強く締め付ける。これにより、結果として、カメラ支持管13がカニューレ31に固定される。なお、カメラ支持管13の他方の端部(体外側)も、カニューレ31から露出させておく。次いで、図4の(c)に示すとおり、カメラ側ケーブル12をガイドとして用いて、カメラ支持管13の一方の端部(体内側)を支持管接合部14に挿入することで、上述したとおり係止爪23が係止孔123に嵌り、カメラユニット11とカメラ支持管13とが高い機械的強度で接合される。

0038

〔体内監視カメラシステムの使用方法と効果〕
図5の(a)〜(g)は、カメラユニットの体内設置方法を示す模式図である。

0039

図6は、カメラユニットの使用方法を示す模式図である。

0040

図5の(a)に示すとおり、まず、術者は、鉗子(医療器具)または内視鏡を体腔内に挿入する孔であるポートを腹壁41に複数あけ、これらのポートにそれぞれトロッカー32a〜32cを挿入する。さらに、カメラユニット11を体腔内に設置するために、腹壁41における、患部を含む臓器全体を見渡すことのできる位置にポートをあけ、このポートにカニューレ31を挿入する。具体的に、カニューレ31は、針形状のオブチュレータをカニューレ31に通した状態で、オブチュレータをポートに穿刺することで、ポートに挿入される。

0041

ここで、低侵襲性を実現するために、カニューレ31の直径が短いことが好ましい。具体的に、カニューレ31は、直径が3mm以下であることが好ましい。

0042

なお、トロッカー32a〜32cの少なくとも1つが挿入された後、術者は、トロッカー32a〜32cを通じてガスを体内に送り、前もって体腔内を膨張させる。こうして、器具を挿入する空間を確保しておく。

0043

次に、図5の(b)に示すとおり、術者は、トロッカー32cを通じて内視鏡34を体腔内に挿入する。そして、内視鏡34を用いて体内を観察しながら、鉗子33aで把持したカメラユニット11を、トロッカー32bを通じて体腔内に挿入する。

0044

次に、図5の(c)に示すとおり、術者は、鉗子33aを操作してカメラユニット11をカニューレ31の近傍に移動させる。またこのとき、カニューレ31を通じて鉗子33bを体腔内に挿入する。

0045

次に、図5の(d)に示すとおり、術者は、鉗子33bまたは専用の引き上げ器具を用いて、カメラ側ケーブル12を掴んだ状態で鉗子33bをカニューレ31から引き抜く。こうして、カメラ側ケーブル12を体外に導出する。このとき、カメラユニット11の握持部22は、鉗子33aによって把持された状態となっている。

0046

次に、図5の(e)に示すとおり、術者は、トロッカー32aを通じて鉗子33cを体腔内に挿入する。そして、カメラユニット11の両側面に設けられた2つの握持部22を、それぞれ、2つの鉗子33aおよび33cで把持しつつ、体外に導出したカメラ側ケーブル12をカメラ支持管13に通す。このとき、支持管接合部14とカニューレ31の開口とが平行かつ近接するようにする。次いで、カメラ支持管13をカニューレ31に挿入する。

0047

次に、図5の(f)に示すとおり、術者は、カニューレ31から露出したカメラ支持管13の端部(体内側)を、カメラ側ケーブル12をガイドとして支持管接合部14に挿入し、カメラ支持管13とカメラユニット11とを接合する。

0048

次に、図5の(g)に示すとおり、術者は、体腔内をできるだけ広く撮影できるように、カメラ支持管13を引き上げ、カメラユニット11とカニューレ31の体内側の端部とを接触させる。カメラ支持管13は、カニューレ31のバルブ37(図4参照)によって強く締め付けられているため、カメラ支持管13およびカメラユニット11は、この姿勢を維持する。

0049

カメラユニット11を体内に設置した後は、図6に示すとおり、ケーブルコネクタ15を用いて、カメラ側ケーブル12と機器側ケーブル16とを接続する。これにより、処置部の局所映像が、内視鏡制御機器117によってディスプレイ118に表示され、カメラユニット11で撮影された臓器42の全体映像が、カメラユニット制御機器17によってディスプレイ18に表示される。

0050

これにより、術者は、ディスプレイ118で作業領域(局所映像)を拡大観察しながら鉗子33aおよび33cによって処置を行いつつ、ディスプレイ18で作業領域外の状態も把握することができる。具体的に、作業領域外での鉗子等の動き、出血箇所の有無やその出血状況、ガーゼ等の残留物等の残留状況等を把握することができる。

0051

〔カメラユニットとカメラ支持管との分離〕
次に、カメラユニット11とカメラ支持管13とを分離させる方法について説明する。

0052

まず、術者は、体内のカメラユニット11の握持部22を鉗子33aおよび33cで把持した状態で、カメラ支持管13を体外方向に引っ張り、カメラ支持管13をカメラユニット11の支持管接合部14から引き抜く。

0053

このとき、図5の(f)に示した状態と同様に、術者は、トロッカー32aを通じて鉗子33cを体腔内に挿入する。そして、支持管接合部14とカニューレ31の開口とが平行かつ近接するように、カメラユニット11の両端面の各握持部22を、各鉗子33aおよび33cで把持して、カメラ支持管13の取り外し作業を行う。

0054

次に、術者は、カメラ支持管13をカニューレ31から引き抜いてカメラ支持管13とカメラ側ケーブル12とを分離させた後、トロッカー32aまたは32bから、カメラユニット11およびカメラ側ケーブル12を体外に導出する。

0055

特徴点概要
図7の(a)は、鉗子でカメラユニットを把持する前の状態を示した図であり、図7の(b)は、鉗子でカメラユニットを把持した後の状態を示した図である。

0056

体内監視カメラシステム1の撮像装置では、図7の(a)および(b)に示すように、鉗子33(各鉗子33a〜33c)でカメラユニット11の握持部22を把持する。そして、握持部22を把持した状態で、カメラユニット11を、トロッカー32(各トロッカー32a〜32c)から、体内に挿入したり体内から回収したりする。

0057

カメラユニット11を体内に挿入する操作のときは、カメラユニット11および鉗子33が一直線に並ぶように、鉗子33で握持部22を把持して、鉗子33を直線的に移動させて、カメラユニット11をトロッカー32に挿入する。このため、鉗子33が握持部22をしっかりとつかんで、鉗子33に対するカメラユニット11の姿勢を一定に保持できるように、握持部22が剛性を持つ必要がある。

0058

一方、カメラユニット11の回収時にカメラユニット11をトロッカー32に引き込む際、カメラユニット11と鉗子33における実際に把持を行うはさみの部分とは体内に位置する。このため、鉗子33が握持部22を把持する角度が、トロッカー32の設置位置によって制限される。さらに、体外のケースと異なり、カメラユニット11の姿勢と鉗子33の姿勢とが直線的となるように、カメラユニット11と鉗子33との位置関係を調整することが難しい。よって、鉗子33が握持部22を把持したとき、鉗子33に対してカメラユニット11が大きく傾いている場合が多い。そして、鉗子33に対して大きく傾いたカメラユニット11をトロッカー32に引き込むとき、カメラユニット11では、握持部22と鉗子33との接点(鉗子33が握持部22をつかんでいる位置)を支点とした、大きな回転運動が生じることになる。この回転運動が生じたときに、鉗子33が握持部22から外れてカメラユニット11を落としてしまわないように、握持部22には、最適な寸法を有し、かつ回転容易性に優れた滑り止め機構を備えることが求められる。

0059

各実施の形態に係る握持部22の特徴は、上記挿入時に必要な機能と、上記回収時に必要な機能とを両立した機構を有している点にある。

0060

すなわち、各実施の形態に係る握持部22は、握持部22をつかんでいる鉗子33からの外力に対しては、鉗子33に対するカメラユニット11の姿勢を保持させつつ鉗子33の変位に追従してカメラユニット11を変位させる構成である。一方、各実施の形態に係る握持部22は、握持部22をつかんでいる鉗子33以外からの外力に対しては、握持部22と鉗子33との接点を中心としてカメラユニット11を回転させる、または、該接点を回転移動させるようにカメラユニット11を回転させる構成である。

0061

〔実施の形態1〕
本実施の形態に係る握持部の構成について、図8図13を参照して説明する。

0062

図8は、握持部の最適な長さに関する説明図である。図8の(a)および(b)は適正範囲の長さの握持部を示す上面図であり、図8の(c)は適正範囲より短い握持部を示す上面図であり、図8の(d)は適正範囲より長い握持部を示す上面図である。

0063

図8の(a)〜(d)に示す握持部22はいずれも、カメラ筐体21から紙面右方向に突出しており(図8の(a)中“突出方向”参照)、上面視円弧の外形を有している。

0064

また、図8の(a)および(b)に示す握持部22は、適正な握持部22の長さを有している例であり、該突出方向における握持部22の長さが、握持部22の外形(上記円弧)を構成する円22cの半径以上直径以下である。一方、図8の(c)に示す握持部22は、握持部22の長さが短過ぎる例であり、該突出方向における握持部22の長さが、円22cの半径未満である。図8の(d)に示す握持部22は、握持部22の長さが長過ぎる例であり、該突出方向における握持部22の長さが、円22cの直径を超える。

0065

なお、ここで、突出方向における握持部22の長さが、握持部22内の場所によって一定でない場合、突出方向における握持部22の長さの最大値(すなわち、最も長い部分の長さ)が、円22cの半径以上直径以下であればよい。

0066

以下、一例として、これらの互いに異なった長さを持つ握持部22の機能に関して、図9図13を参照して、トロッカー32からカメラユニット11を回収するケースを説明する。

0067

図9は、図8の(a)に示すカメラユニットの回収時の状態を示す断面図である。図9の(a)はトロッカーに鉗子を挿入した状態を示す図であり、図9の(b)は鉗子を用いてカメラユニットを把持した状態を示す図であり、図9の(c)はカメラユニットがトロッカーを通る状態を示す図である。

0068

なお、図示を簡潔にするため、図9の(a)には、図9の(b)および(c)を、鉗子33の延伸方向を軸に90度回転させた状態の断面図を示している。

0069

図9の(b)に示すとおり、カメラユニット11の握持部22を鉗子33で把持したとき、カメラユニット11と鉗子33とがなす角度αが大きくなる。図9の(c)に示すとおり、この状態で、カメラユニット11をトロッカー32に引き込もうとすると、握持部22がトロッカー32の先端(体内側)に押し当たって、握持部22と鉗子33との接点61を中心(支点)とした回転運動が生じることになる。握持部22の先端は円弧状になっており、円22cの中心付近を回転運動の中心とすることができるので、回転運動の際に、握持部22の縁が大きくぶれることなく回転する。よって、スムーズにカメラユニット11をトロッカー32に引き込むことができる。

0070

図9の(a)〜(c)に示すケースは、鉗子33の先端のやや内側に回転運動の支点が存在するケースであると言える。

0071

図10は、握持部の外形が上面視概ね矩形である場合を示す断面図である。図10の(a)は鉗子を用いてカメラユニットを把持した状態を示す図であり、図10の(b)は鉗子を引き上げてカメラユニットがトロッカーの先端に押し当てられた状態を示す図であり、図10の(c)は更に鉗子を引き上げた際にカメラユニットがトロッカーの先端に引っ掛かって、鉗子が外れカメラユニットが落下した状態を示す図である。

0072

図10の(a)〜(c)に示すとおり、カメラユニット11の握持部22の外形が上面視円弧でない場合、握持部22の角がトロッカー32の先端に引っ掛かりやすく、これに起因してカメラユニット11が落下しやすいという欠点がある。

0073

また、図9の(a)〜(c)に示すとおり、突出方向に垂直な方向に沿った握持部22の幅は、同方向に沿ったカメラ筐体21の幅と同等であることが望ましい。例えば、握持部22の幅がカメラ筐体21の幅より小さかった場合、カメラ筐体21と握持部22との境界くびれが生じ、回転しながら引き上げる際に、このくびれにて、カメラユニット11がトロッカー32の先端(体内側)に引っ掛かり易くなる。

0074

図11は、図8の(b)に示すカメラユニットの回収時の状態を示す断面図である。図11の(a)は鉗子を用いてカメラユニットを把持した状態を示す図であり、図11の(b)は鉗子を引き上げてカメラユニットがトロッカーの先端に押し当てられた状態を示す図であり、図11の(c)は更に鉗子を引き上げてカメラユニットをトロッカーに引き込んだ状態を示す図である。

0075

図11の(a)に示すとおり、握持部22を鉗子33で把持した際に、接点61にて、鉗子33と握持部22とが接触している。そして、図11の(b)に示すとおり、接点61を中心とした回転運動が生じる。そして、図11の(c)に示すとおり、カメラユニット11が落下することなくカメラユニット11をトロッカー32に引き込むことができる。鉗子33の種類によっては、鉗子33の先端にて握持部22を把持することになる。この場合、図11の(a)〜(c)に示すケースによれば、図9の(a)〜(c)のケースと同様に、円22cの中心付近を回転運動の中心とすることができるので、回転運動の際に、握持部22の縁が大きくぶれることなく回転する。よって、スムーズにカメラユニット11をトロッカー32に引き込むことができる。

0076

突出方向における握持部22の長さが円22cの半径以上あれば、握持部22は十分な機能を有する。

0077

図12は、図8の(c)に示すカメラユニットの回収時の状態を示す断面図である。図12の(a)は鉗子を用いてカメラユニットを把持した状態を示す図であり、図12の(b)は鉗子を引き上げてカメラユニットがトロッカーの先端に押し当てられた状態を示す図であり、図12の(c)は更に鉗子を引き上げた際にカメラユニットがトロッカーの先端に当たって、鉗子が外れカメラユニットが落下した状態を示す図である。

0078

図12の(a)および(b)に示すとおり、握持部22を鉗子33で把持した際に、把持できる領域が狭いため、鉗子33のごく一部を使って握持部22を把持することになり、これらの接触領域が小さい。このため、鉗子33は握持部22をしっかりと把持することができないので、他の器具への接触等の簡単な衝撃で、図12の(c)に示すとおりカメラユニット11が鉗子33から外れやすくなる。

0079

図13は、図8の(d)に示すカメラユニットの回収時の状態を示す断面図である。図13の(a)は鉗子を用いてカメラユニットを把持した状態を示す図であり、図13の(b)は鉗子を引き上げてカメラユニットがトロッカーの先端に押し当てられた状態を示す図であり、図13の(c)は更に鉗子を引き上げた際にカメラユニットがトロッカーの先端に引っ掛かって、鉗子が外れカメラユニットが落下した状態を示す図である。

0080

図13の(a)に示すとおり、カメラユニット11の握持部22が長すぎる場合、円22cの中心から大きく外れた接点61で、鉗子33が握持部22を把持する場合が多い。この場合、図13の(b)に示すとおり、鉗子33を引き上げて、カメラユニット11がトロッカー32の先端(体内側)に押し当たった際に、図9および図11に示すケースと逆回転の回転運動を生じる。そして、カメラユニット11はトロッカー32の先端(体内側)を塞ぐように横向きに引っ掛かりやすく、この結果カメラユニット11が鉗子33から外れてカメラユニット11が落下しやすい。

0081

以上の説明から、突出方向における握持部22の長さが、円22cの半径以上直径以下であるのが適正であることが分かった。

0082

〔実施の形態2〕
実施の形態1では、主に握持部22の概略平面(上面視)の形状を詳細に説明したが、握持部22の断面形状(すなわち、握持部22の厚みの分布)についても、把持しやすく、カメラユニット11を回転させやすい構造がある。以下、握持部22を、握持部22の縁に向けて徐々に薄くなる形状とした構造(テーパ形状構造)について説明する。

0083

図14は、握持部の断面形状を、厚みが一定である矩形とした例と、テーパ形状とした例との比較を示す図である。図14の(a)はテーパ形状とした例において握持部を鉗子で把持した状態を示す図であり、図14の(b)は矩形形状とした例において握持部を鉗子で把持した状態を示す図であり、図14の(c)はカメラユニットの平面拡大図であり、図14の(d)はテーパ形状とした例において握持部を鉗子で把持した状態を示す要部拡大図であり、図14の(e)は矩形形状とした例において握持部を鉗子で把持した状態を示す要部拡大図である。

0084

図14の(a)および(d)に示す握持部22は、握持部22の縁22eに向けて徐々に薄くなる形状である。これをテーパ形状の断面形状としている。

0085

一方、図14の(b)および(e)に示す握持部22は、握持部22の全体に亘って、その厚みが均一となっている。これを矩形形状の断面形状としている。

0086

図14の(b)および(e)に示すとおり、握持部22の断面形状が矩形形状である場合、握持部22と鉗子33との接点61が、握持部22の縁および/またはその近傍となる。このとき、滑りが生じたときに、鉗子33が握持部22から外れやすいという欠点がある。握持部22を薄くすれば鉗子33により握持部22をつかみやすくなるが、握持部22の機械的強度が低下するので、鉗子33によりカメラユニット11をしっかりと把持することが難しくなる。

0087

このため、図14の(a)および(d)に示すとおり、握持部22はテーパ形状の断面形状を有していることが望ましい。ただし、一方で、図14の(c)に示した円22cの中心付近で回転しやすい構造にする必要がある。鉗子33自体の握持部22をつかむ角度から若干(数度(°)程度)角度を変え、ちょうど円22cの中心付近に、接点61が位置する構造とすることが望ましい。

0088

また、握持部22の厚みを縁22eに近づくほど小さくした構造とすることにより、比較的小さな鉗子33でもつかみやすくなるので、鉗子33の種類を選ばず作業できる。このため、作業性が向上し、カメラユニット11の設置および回収に要する時間の短縮を図ることができる。

0089

〔実施の形態3〕
実施の形態1および2では、主に握持部22の概略形状(上面視および断面形状)に関して詳細に説明したが、握持部22の表面に凹凸を設けたり、握持部22の材質を変更したりすることで、握持部22に滑り止め機能を有する機構を追加することもできる。以下では、握持部22に溝状のパターンを形成した例を説明するが、同等の機能を有するものであれば、これに限定されるものではない。

0090

図15は、握持部の溝状パターンの例を示した図である。

0091

図15の(a)は握持部に弓形の複数の溝を形成した例を示した図である。

0092

図15の(a)に示す握持部22には、複数の溝50が形成されている。複数の溝50は、各々上面視円弧(換言すれば、弓形)に延伸している。また、複数の溝50はいずれも、握持部22の縁22eに形成されていない。

0093

鉗子33により握持部22を把持した際に、鉗子33の歯が溝50に食い込んで、しっかりと把持することが可能となる。これにより、鉗子33がカメラユニット11を押したり引いたりする力を、確実に握持部22に伝えることができるため、鉗子33の変位に追従してカメラユニット11を変位させることが容易となる。

0094

一方、上述したとおり、カメラユニット11をトロッカー32に引き込むときに、トロッカー32からカメラユニット11に掛かる力により、鉗子33の歯が溝50に沿って(円を描くように)滑ることでカメラユニット11の回転運動が生じる。そして、この結果、例えば図9の(a)〜(c)に示すケースと同様の要領で、トロッカー32に引っ掛かることなく、スムーズにカメラユニット11をトロッカー32に引き込むことができる。

0095

なお、溝50が縁22eに形成されていると、溝50に沿って滑った鉗子33の歯が縁22eから抜け、握持部22から鉗子33が外れやすい。従って、溝50が、縁22eに形成されていない構成とすることにより、カメラユニット11の落下を抑制することができる。

0096

図15の(b)は握持部外周に沿って溝を形成した例を示した図である。

0097

図15の(b)に示す握持部22には、溝50に加え、握持部22の外周に沿って溝51が形成されている。溝50に沿って滑った鉗子33の歯が溝50の端部から抜けた場合であっても、鉗子33の歯は溝51に留まり、握持部22から鉗子33が外れることを抑制することができる。

0098

また、図15の(c)は円状の溝パターンを形成した例を示した図である。

0099

図15の(c)に示す握持部22には、複数の溝52が形成されている。複数の溝52は、各々上面視円周(一部、上面視円弧)に延伸している。また、複数の溝52はいずれも、握持部22の縁22eに形成されていない。

0100

ここで、握持部22の縁22e近傍における隣接する2つの溝52の間隔が、握持部22の中央およびその近傍における隣接する2つの溝52の間隔より小さい。すなわち、溝52のピッチが、握持部22の外周側ほど細かく、握持部22の中央側ほど粗くなる。これは、円22c(図8等参照)の中心付近で主に溝52に鉗子33が接触しているため、握持部22の中央側における溝52のピッチが細かすぎると、円22cの中心と接点61(図9等参照)とが少しずれた場合、鉗子33の歯先がしっかりと溝52に食い込み過ぎて、カメラユニット11のスムーズな回転運動を阻害してしまう恐れがあるためである。握持部22の中央側における溝52のピッチを粗くすると、鉗子33の歯先と溝52との間に適度なあそびが生じて、カメラユニット11が回転しやすくなる。このような工夫を行うことにより、カメラユニット11を回転しやすい構造にすることができる。溝50および51についても同様である。

0101

図15の(d)は、変形例である弓形の溝を形成した例を示した図である。図15の(d)に示す構造に関しては、さらに図16を参照して説明する。図16の(a)〜(d)は、図15の(d)に示すカメラユニットを鉗子でつかんで、引っ張り力を加えると共に回転運動が生じたときの、鉗子に対するカメラユニットの動きを、時間経過と共に説明した図である。図16の(e)は、この動きについて、カメラユニット側を固定して、鉗子の動きとして説明した図である。

0102

図15の(d)に示す握持部22には、溝50に加え、握持部22の外周に沿って複数の溝53が形成されている。握持部22の縁22e近傍における隣接する2つの溝53の間隔が、握持部22の中央およびその近傍における隣接する2つの溝50の間隔より小さい。

0103

図16の(a)に示したとおり、仮に、鉗子33が円22c(図8等参照)の中心付近をとらえず、鉗子33が該中心から外れた位置で握持部22を把持した場合、握持部22と鉗子33との間に引っ張り力が加わる。これにより、溝50および/または溝53に沿って、鉗子33の歯先が滑り、適正な位置(該中心付近で把持する位置)に鉗子33を移動させる力が働く。なお、引っ張る方向に対して、溝50および/または溝53における弓形の曲がっている方向が逆であると、鉗子33の歯先が握持部22の中央側に移動せず、縁22e側に移動して鉗子33が外れる方向になるため、不適切であることは言うまでもない。図16の(e)に示すとおり、溝53のピッチを、握持部22の外周側で細かくして、中央側で粗くすることで、上述した端から中心部への移動ガイド機能と、回転容易性を両立したパターンを得ることができる。

0104

図15の(e)は滑り止め機構として弾性材を握持部の表面に形成した例を示した図である。

0105

図15の(e)に示す握持部22には、溝50に加え、握持部22の外周に沿って弾性材54が形成されている。弾性材54は、例えばシリコーンからなる。弾性材54にて鉗子33が握持部22を把持すると、鉗子33の歯が弾性材54に食い込み、把持力が格段に向上する。但しこのとき、握持部22の中央側については、弾性材が無い方がカメラユニット11の回転が促進されるため、弾性材54を設けない方が望ましい。

0106

以上、握持部22の表面に、凹凸形状を設けたり、材質を変更したりする構成について詳述した。溝50〜53および弾性材54は、握持部22の両面で同じパターン(反転パターン)を形成してもよいが、両面が同じパターンである場合は、両面において同一方向の滑り動作を生じるため、滑りやすい。このため、滑りにくくしたい箇所、例えば、握持部22の縁22e付近には、握持部22の両面で互いに異なるパターンを形成することが望ましい。また、握持部22の中央側であっても、移動ガイド機能と、回転容易性とを両立するために、図15の(c)の構成と図15の(d)の構成とを組み合わせる等の手法を取ることができる。なお、これまでに述べたこれらの事例に限定するわけではないことは、言うまでもない。

0107

〔効果:把持しやすさ(強度)と回転しやすさを併せ持つ〕
各実施の形態に係る握持部22は、直線的な方向への挿入時には、把持した鉗子33からの力をそのままカメラユニット11に与えることができ、カメラユニット11の回収時には、カメラユニット11に加わる回転運動に対して外れにくい構造を備えている。このことにより、把持強度と回転容易性とを併せ持ち、設置作業の迅速化、および落下によるカメラユニット11の汚れ防止が実現できる。従って、カメラユニット11の設置作業時間の短縮が図れ、設置のために手術時間が増加することも防げる。また、設置作業が簡単になるので術者にストレスをかけることもなく、精神的な人的効果の面からも安全性が高い。

0108

〔まとめ〕
本発明の態様1に係る体内監視カメラシステムは、体内に導入される撮像部(カメラユニット11)を備えており、上記撮像部は、上面視円弧の外形を有している少なくとも1つの握持部を備えており、各上記握持部は、上記握持部をつかんでいる医療器具(鉗子33)からの外力に対しては、該医療器具に対する上記撮像部の姿勢を保持させつつ該医療器具の変位に追従して上記撮像部を変位させ、上記握持部をつかんでいる医療器具以外(例えば、トロッカー32)からの外力に対しては、上記握持部と上記医療器具との接点を中心として上記撮像部を回転させる、または、該接点を回転移動させるように上記撮像部を回転させる。

0109

上記の構成によれば、医療器具により撮像部を体内に挿入するときには、医療器具からの外力により、医療器具に対する撮像部の姿勢を保持させつつ挿入が可能となる。一方、撮像部を体内から回収する際には、医療器具以外の部材からの外力によって撮像部が回転し、撮像部の傾きを最適化することができるため、この回転によって回収を容易化することが可能となる。

0110

上記の構成によれば、各握持部は、挿入時および回収時に共用することができるため、撮像部の体内からの回収を容易に行うことが可能となる。

0111

本発明の態様2に係る体内監視カメラシステムは、上記態様1において、少なくとも1つの上記握持部は、溝を複数有しており、複数の上記溝は、上面視円弧または上面視円周に延伸しており、上記握持部の縁に形成されていない。

0112

本発明の態様3に係る体内監視カメラシステムは、上記態様2において、上記少なくとも1つの握持部の縁近傍における隣接する2つの上記溝の間隔が、該握持部の中央およびその近傍における該間隔より小さい。

0113

本発明の態様4に係る体内監視カメラシステムは、上記態様1から3のいずれかにおいて、少なくとも1つの上記握持部に、弾性材が形成されている。

0114

本発明の態様5に係る体内監視カメラシステムは、上記態様1から4のいずれかにおいて、少なくとも1つの上記握持部は、該握持部の縁に向けて徐々に薄くなる形状である。

0115

本発明の態様6に係る体内監視カメラシステムは、上記態様1から5のいずれかにおいて、上記撮像部は、筐体(カメラ筐体21)を備えており、少なくとも1つの上記握持部は、上記筐体から突出して設けられており、該握持部の突出方向における該握持部の長さは、上記握持部の外形を構成する円の半径以上直径以下である。

0116

本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。

0117

本発明は、体内に導入される撮像部を備えた体内監視カメラシステムに利用することができ、特に、内視鏡手術等に好適である。

0118

11カメラユニット(撮像部)
21カメラ筐体(筐体)
22 握持部
22c 円
22e 縁
33鉗子(医療器具)
50〜53 溝
54弾性材
61 接点

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