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技術 車両用ホイール及びその製造方法

出願人 日立金属株式会社
発明者 篠田誠永田利夫内田雅孝
出願日 2015年2月9日 (6年6ヶ月経過) 出願番号 2015-561077
公開日 2017年3月30日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 WO2015-119273
状態 特許登録済
技術分野 車両ホイール
主要キーワード 塗膜装置 ブラシ配置 よう面 生産工数 ロール型ブラシ ホイール表面 グラビティ 面取り加工後
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年3月30日)のものです。
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図面 (16)

課題・解決手段

窓部裏側のエッジに均一な厚さの塗膜を形成することができ、耐蝕性に優れた車両用ホイール及びその製造方法を提供することを目的とする。リム部、ハブ部、スポーク部、並びに窓部を少なくとも備える車両用ホイールの製造方法であって、前記スポーク部の裏面と前記窓部との境界に位置する当該裏面と前記スポーク部の側面との端部を面取りして面取り面を形成する面取り工程と、前記面取り面と前記スポーク部の側面との端部である第1端部を丸めて第1円弧面を形成する第1丸め工程と、前記面取り面と前記スポーク部の裏面との端部である第2端部を丸めて第2円弧面を形成する第2丸め工程を含む丸め工程を少なくとも含み、前記第1円弧面の曲率半径R1は、前記第2円弧面の曲率半径R2よりも大きい、車両用ホイールの製造方法。

概要

背景

自動車(例えば乗用車部品である鋳造により製造した軽合金ホイールでは、高質感をもった外観を呈するようにするために、ホイール基体の表面に多層からなる塗装が施される。例えば一般的には、鋳肌凹凸を隠すために50〜100μmほどの厚さで塗られる粉体ポリエステルアクリルエポキシウレタン、またはエポキシポリエステル系樹脂などからなるプライマー層、外観の色彩を出すためのポリエステル、またはアクリル系樹脂主剤とするカラーベース層、カラーベース層の色彩を出すとともに耐候性、および耐蝕性などを高めるためのクリヤー層、からなる三層塗装がある。また、さらに高質感を高めるために、金属の研摩面を連想させる金属調シルバー塗装(メッキ調塗装)を施すものなどもある。

図9は車両用ホイール(以下、単にホイールという場合がある)をディスク面の表側から見た平面図である。ホイール1はタイヤ(図示省略)を装着する円環状のリム部2、その中心にありホイールを車軸に接続するハブ穴3およびホイールを車軸に固定するボルトを接続するボルト穴4を有するハブ部5、及びハブ部5からリム部2へ向かって放射状に延びて前記ハブ部5および前記リム部2をつなぐスポーク部6を主な構成要素とする。そして、前記リム部2、前記ハブ部5、及び前記スポーク部6で囲まれる空間が窓部7である。窓部7とスポーク部6およびハブ部5からなるディスク部8の表側は、ホイール1のデザイン面として意匠性に特に大きな影響を及ぼす。

車両用ホイールに塗装を行う場合、ホイール基体を加工することで形成されるエッジ部の防錆対策を検討する必要がある。特に、スポーク部は、ディスク部の裏側にある裏面および窓部の輪郭を形成する側面を有し、旋盤加工によってディスク部の裏側が加工される際に、当該裏面および当該側面も加工される。例えば、この場合、前記スポーク部の裏面と前記窓部との境界に位置する、当該裏面と前記スポーク部の側面との端部は、鋭角もしくは鋭角に近い角度を持つエッジ形状となることがある。プライマーは、粉体塗装されてホイールに塗膜が形成された後、100〜200℃程度の温度で焼付けられる。この焼付けの時に、プライマーの樹脂が液状となり、その表面張力応力等により、プライマーが塗装面の中央側に収縮する場合がある。この場合、エッジ形状の端部では、その稜線の両側にプライマーが引っ張られてしまうために、前記端部の表面に十分な厚さの塗膜を形成することが困難なことがある。プライマーの塗膜がエッジ形状の端部において十分な厚さにならないと、当該端部では耐蝕性が不十分になって糸錆が発生しやすくなる。糸錆が発生すると、端部の周囲に錆が広がって外観性が悪化するだけでなく、著しい場合、ホイールの耐久性等の性能も低下することがある。

このエッジ形状の端部での糸錆発生を防ぐために、例えば特許文献1では、次の(a)〜(f)の各工程を実行する車両用ホイールの製造方法が開示されている。即ち、(a)周方向に間隔をおいて複数の飾り穴を有するディスク部とリム部とを一体に鋳造する工程と、(b)上記ディスク部にハブ穴とボルト穴を明けるとともに、ディスク部裏面切削する加工工程と、(c)鋳肌面からなる上記飾り穴の内周面と切削面からなる上記ディスク部裏面との境のエッジの面取りを行なう面取り工程と、(d)バレル研磨工程と、(e)上記ディスク部裏面において上記複数の飾り穴が配置された環状の飾り穴形成領域に、少なくともこの飾り穴形成領域の全領域を占めるように配置された円環状のブラシを当て、この円環状のブラシをディスク部の中心軸線を中心として回転することにより、上記飾り穴の内周面とディスク部裏面との境のエッジを研磨するブラシ研磨工程と、(f)塗装工程とを実行する車両用ホイールの製造方法である。この製法により得られた車両用ホイールのエッジはブラシ研磨により良好に処理されて丸められているので、塗膜が良好に付着されアルミ地金露出しないので、長期使用による錆発生を防止できるとしている。

概要

窓部裏側のエッジに均一な厚さの塗膜を形成することができ、耐蝕性に優れた車両用ホイール及びその製造方法を提供することを目的とする。リム部、ハブ部、スポーク部、並びに窓部を少なくとも備える車両用ホイールの製造方法であって、前記スポーク部の裏面と前記窓部との境界に位置する当該裏面と前記スポーク部の側面との端部を面取りして面取り面を形成する面取り工程と、前記面取り面と前記スポーク部の側面との端部である第1端部を丸めて第1円弧面を形成する第1丸め工程と、前記面取り面と前記スポーク部の裏面との端部である第2端部を丸めて第2円弧面を形成する第2丸め工程を含む丸め工程を少なくとも含み、前記第1円弧面の曲率半径R1は、前記第2円弧面の曲率半径R2よりも大きい、車両用ホイールの製造方法。

目的

本発明は、スポーク部の裏面と窓部との境界に位置する、当該裏面とスポーク部の側面との端部に、均一な厚さの塗膜を形成することができ、耐蝕性に優れた車両用ホイール及びその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

イヤを装着する円環形状のリム部、車両用ホイール車軸に接続するハブ穴を有するハブ部、前記ハブ部から前記リム部に向かって放射状に延びて当該ハブ部および当該リム部をつなぐスポーク部、並びに前記リム部、前記ハブ部および前記スポーク部で囲まれた空間である窓部を少なくとも備える車両用ホイールの製造方法であって、前記スポーク部の裏面と前記窓部との境界に位置する、当該裏面と前記スポーク部の側面との端部を面取りして面取り面を形成する面取り工程と、前記面取り面と前記スポーク部の側面との端部である第1端部を丸めて第1円弧面を形成する第1丸め工程と、前記面取り面と前記スポーク部の裏面との端部である第2端部を丸めて第2円弧面を形成する第2丸め工程を含む丸め工程を少なくとも含み、前記第1円弧面の曲率半径R1は、前記第2円弧面の曲率半径R2よりも大きい、車両用ホイールの製造方法。

請求項2

前記第1端部の内角αは、前記第2端部の内角βよりも大きい、請求項1記載の車両用ホイールの製造方法。

請求項3

前記丸め工程は、前記ハブ部、前記スポーク部および前記窓部からなるディスク部の裏面側にブラシを配置するブラシ配置工程と、前記ブラシと前記ディスク部の裏面とを相対移動させて、当該ブラシで前記第1端部および前記第2端部を摺擦して前記第1円弧面および前記第2円弧面を形成する摺擦工程を少なくとも含み、前記摺擦工程により、前記第1円弧面の曲率半径R1を前記第2円弧面の曲率半径R2よりも大きくする請求項1又は2に記載の車両用ホイールの製造方法。

請求項4

前記ブラシは回転軸を有するロール型ブラシであり、前記摺擦工程は、当該ロール型ブラシの回転軸が前記ディスク部の裏面と平行にして回転すると共に、前記ディスク部の裏面に対して同心状に相対回転して摺擦する工程である請求項3に記載の車両用ホイールの製造方法。

請求項5

タイヤを装着する円環形状のリム部、車両用ホイールを車軸に接続するハブ穴を有するハブ部、前記ハブ部から前記リム部に向かって放射状に延びて当該ハブ部および当該リム部をつなぐスポーク部、並びに前記リム部、前記ハブ部および前記スポーク部で囲まれた空間である窓部を少なくとも備える車両用ホイールであって、前記スポーク部の裏面と前記窓部との境界に位置する、当該裏面と前記スポーク部の側面との端部は、前記スポーク部の側面と接する円弧面である第1円弧面と、前記スポーク部の裏面と接する円弧面である第2円弧面を備え、前記第1円弧面の曲率半径R1は、前記第2円弧面の曲率半径R2よりも大きい、車両用ホイール。

請求項6

前記第2円弧面の曲率半径R2は、200μm以上600μm以下である請求項5に記載の車両用ホイール。

技術分野

0001

本発明は、四輪自動車車両用ホイール及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

自動車(例えば乗用車部品である鋳造により製造した軽合金ホイールでは、高質感をもった外観を呈するようにするために、ホイール基体の表面に多層からなる塗装が施される。例えば一般的には、鋳肌凹凸を隠すために50〜100μmほどの厚さで塗られる粉体ポリエステルアクリルエポキシウレタン、またはエポキシポリエステル系樹脂などからなるプライマー層、外観の色彩を出すためのポリエステル、またはアクリル系樹脂主剤とするカラーベース層、カラーベース層の色彩を出すとともに耐候性、および耐蝕性などを高めるためのクリヤー層、からなる三層塗装がある。また、さらに高質感を高めるために、金属の研摩面を連想させる金属調シルバー塗装(メッキ調塗装)を施すものなどもある。

0003

図9は車両用ホイール(以下、単にホイールという場合がある)をディスク面の表側から見た平面図である。ホイール1はタイヤ(図示省略)を装着する円環状のリム部2、その中心にありホイールを車軸に接続するハブ穴3およびホイールを車軸に固定するボルトを接続するボルト穴4を有するハブ部5、及びハブ部5からリム部2へ向かって放射状に延びて前記ハブ部5および前記リム部2をつなぐスポーク部6を主な構成要素とする。そして、前記リム部2、前記ハブ部5、及び前記スポーク部6で囲まれる空間が窓部7である。窓部7とスポーク部6およびハブ部5からなるディスク部8の表側は、ホイール1のデザイン面として意匠性に特に大きな影響を及ぼす。

0004

車両用ホイールに塗装を行う場合、ホイール基体を加工することで形成されるエッジ部の防錆対策を検討する必要がある。特に、スポーク部は、ディスク部の裏側にある裏面および窓部の輪郭を形成する側面を有し、旋盤加工によってディスク部の裏側が加工される際に、当該裏面および当該側面も加工される。例えば、この場合、前記スポーク部の裏面と前記窓部との境界に位置する、当該裏面と前記スポーク部の側面との端部は、鋭角もしくは鋭角に近い角度を持つエッジ形状となることがある。プライマーは、粉体塗装されてホイールに塗膜が形成された後、100〜200℃程度の温度で焼付けられる。この焼付けの時に、プライマーの樹脂が液状となり、その表面張力応力等により、プライマーが塗装面の中央側に収縮する場合がある。この場合、エッジ形状の端部では、その稜線の両側にプライマーが引っ張られてしまうために、前記端部の表面に十分な厚さの塗膜を形成することが困難なことがある。プライマーの塗膜がエッジ形状の端部において十分な厚さにならないと、当該端部では耐蝕性が不十分になって糸錆が発生しやすくなる。糸錆が発生すると、端部の周囲に錆が広がって外観性が悪化するだけでなく、著しい場合、ホイールの耐久性等の性能も低下することがある。

0005

このエッジ形状の端部での糸錆発生を防ぐために、例えば特許文献1では、次の(a)〜(f)の各工程を実行する車両用ホイールの製造方法が開示されている。即ち、(a)周方向に間隔をおいて複数の飾り穴を有するディスク部とリム部とを一体に鋳造する工程と、(b)上記ディスク部にハブ穴とボルト穴を明けるとともに、ディスク部裏面切削する加工工程と、(c)鋳肌面からなる上記飾り穴の内周面と切削面からなる上記ディスク部裏面との境のエッジの面取りを行なう面取り工程と、(d)バレル研磨工程と、(e)上記ディスク部裏面において上記複数の飾り穴が配置された環状の飾り穴形成領域に、少なくともこの飾り穴形成領域の全領域を占めるように配置された円環状のブラシを当て、この円環状のブラシをディスク部の中心軸線を中心として回転することにより、上記飾り穴の内周面とディスク部裏面との境のエッジを研磨するブラシ研磨工程と、(f)塗装工程とを実行する車両用ホイールの製造方法である。この製法により得られた車両用ホイールのエッジはブラシ研磨により良好に処理されて丸められているので、塗膜が良好に付着されアルミ地金露出しないので、長期使用による錆発生を防止できるとしている。

先行技術

0006

特許第4516509号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかし、発明者らによる検討の結果、特許文献1記載の車両用ホイールの製造方法によっても、エッジ形状の端部には塗膜が良好に付着されない場合があることが分かった。その理由について、図10〜14を参照しつつ説明する。

0008

図10図9に示すホイール1のスポーク部6をホイールの径方向に対して直角に切断したA−A断面図である。図10において上側がディスク面の表側であり、下側がディスク面の裏側である。ここで、特許文献1の加工工程では、スポーク部の外側の側面41とディスク面裏側のスポーク裏面42は、切削加工される。切削加工後に、スポーク裏面42と窓部に臨むスポーク部の外側の側面41(窓部の内周面)との端部B(以下、単に端部という場合がある)が形成される。ホイールを鋳造法で形成する場合、スポーク部の外側の側面41は、鋳造したホイール基体を金型から抜きやすくするため、抜け勾配γを有することがある。この抜け勾配γを有することで、端部Bは鋭角となりやすい。なお、スポーク部は軽量化するために、図10に示すように内部を鋳抜いた構造とする場合もある。

0009

このホイールに塗装を施すと、端部Bには十分な厚さの塗膜が形成されないため、加工工程後、塗装工程の前に端部Bの面取り加工(面取り工程)を行う。面取り加工ではグラインダ等により端部Bの先端を除去する。図11は従来の車両用ホイールの製造方法におけるスポーク裏面42と窓部に臨むスポーク部の外側の側面41との端部Bを面取りする面取り加工方法を示す図である。図11に示すように、端部Bには、面取り加工により形成された面取り面40とスポーク部の外側の側面41とで形成された端部43(以下、第1端部と言う場合がある。)と面取り面40とスポーク部の裏面42とで形成された端部44(以下、第2端部と言う場合がある。)の2つの端部が新たに形成される。

0010

図12面取り加工後の端部Bを丸める丸め加工方法を示す図である。加工手段はブラシ研磨法である。砥粒担持した多数の繊維の集合体からなるブラシ9をディスク面の裏側に配置し、ブラシ9の自由端10を窓部7内に入れてブラシをスポーク裏面に沿う方向に移動させる。これにより、ブラシ9は第1端部43と第2端部44を研磨し丸める。この場合、第2端部44がより多く研磨される。

0011

図13は丸め加工後の端部Bの断面図である。図12で説明したブラシ研磨法により、端部Bに丸め加工を実施すると、縁部Bは図13で示す円弧形状になる。第2端部がより多く研磨された結果、第2端部44が丸められた第2円弧面46の曲率半径R2は、第1端部43が丸められた第1円弧面45の曲率半径R1よりも大きくなる。

0012

図14は丸め加工後に塗装した端部Bの断面図である。曲率半径が大きい第2円弧面46には十分な厚さの塗膜を形成することができるが、曲率半径が小さい第1円弧面45の塗膜は薄い。第1円弧面では、耐蝕性が不十分になって糸錆が発生しやすくなり、糸錆が発生して周囲に広がっていくと外観性が悪化し、著しい場合、耐久性も低下することがある。プライマーを多数回塗膜することにより、塗膜を厚くすることができるが、生産工数の増大を招くため好ましくない。丸め加工後の第2円弧面の曲率半径R2が大きくなり、第1円弧面の曲率半径R1が小さくなるのは、端部Bの面取り工程で形成される二つの端部である第1端部と第2端部のそれぞれの角度(内角)が、ほぼ同じになることが原因である場合がある。

0013

よって本発明は、スポーク部の裏面と窓部との境界に位置する、当該裏面とスポーク部の側面との端部に、均一な厚さの塗膜を形成することができ、耐蝕性に優れた車両用ホイール及びその製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

上記課題を解決するための本願第1の発明に係る車両用ホイールの製造方法は、タイヤを装着する円環形状のリム部、車両用ホイールを車軸に接続するハブ穴を有するハブ部、前記ハブ部から前記リム部に向かって放射状に延びて当該ハブ部および当該リム部をつなぐスポーク部、並びに前記リム部、前記ハブ部および前記スポーク部で囲まれた空間である窓部を少なくとも備える車両用ホイールの製造方法であって、前記スポーク部の裏面と前記窓部との境界に位置する当該裏面と前記スポーク部の側面との端部を面取りして面取り面を形成する面取り工程と、前記面取り面と前記スポーク部の側面との端部である第1端部を丸めて第1円弧面を形成する第1丸め工程と、前記面取り面と前記スポーク部の裏面との端部である第2端部を丸めて第2円弧面を形成する第2丸め工程を含む丸め工程を少なくとも含み、前記第1円弧面の曲率半径R1は、前記第2円弧面の曲率半径R2よりも大きい、車両用ホイールの製造方法、である。

0015

本願第1の発明においては、前記第1端部の内角αは、前記第2端部の内角βよりも大きくなるよう前記面取り工程で加工することができる。丸め工程の前に、面取り工程において、前記第1端部の内角αが前記第2端部の内角βよりも大きくなるように面取りしておくことにより、丸め工程で前記曲率半径R1を前記曲率半径R2よりも大きくすることが容易となる。

0016

本願第1の発明においては、前記丸め工程は、前記ハブ部、前記スポーク部および前記窓部からなるディスク部の裏面側にブラシを配置するブラシ配置工程と、前記ブラシと前記ディスク部の裏面とを相対移動させて、当該ブラシで前記第1端部および前記第2端部を摺擦して前記第1円弧面および前記第2円弧面を形成する摺擦工程を少なくとも含み、前記摺擦工程により、前記第1円弧面の曲率半径R1を前記第2円弧面の曲率半径R2よりも大きくすることができる。ブラシにより摺擦することで、曲率半径R1を曲率半径R2よりも大きくすることが容易となる。

0017

本願第1の発明においては、前記ブラシは回転軸を有するロール型ブラシであり、前記摺擦工程は、当該ロール型ブラシの回転軸が前記ディスク部の裏面と平行にして回転すると共に、前記ディスク部の裏面に対して同心状に相対回転して摺擦する工程とすることができる。ロール型ブラシを使用することで、曲率半径R1を曲率半径R2よりも大きくすることが容易となる。

0018

上記課題を解決するための本願第2の発明に係る車両用ホイールは、タイヤを装着する円環形状のリム部、車両用ホイールを車軸に接続するハブ穴を有するハブ部、前記ハブ部から前記リム部に向かって放射状に延びて当該ハブ部および当該リム部をつなぐスポーク部、並びに前記リム部、前記ハブ部および前記スポーク部で囲まれた空間である窓部を少なくとも備える車両用ホイールであって、前記スポーク部の裏面と前記窓部との境界に位置する当該裏面と前記スポーク部の側面との端部は、前記スポーク部の側面と接する円弧面である第1円弧面と、前記スポーク部の裏面と接する円弧面である第2円弧面を備え、前記第1円弧面の曲率半径R1は、前記第2円弧面の曲率半径R2よりも大きい、車両用ホイール、である。

0019

本願第2の発明においては、前記第2円弧面の曲率半径R2は、200μm以上600μm以下とすることができる。曲率半径R2がこの範囲内であることにより、第2円弧面に十分な膜厚の塗膜を付すことができることで、防食性に優れることとなる。曲率半径R2が200μmよりも小さい場合、第2円弧面へ塗装してもさびを防ぐために十分な乾燥塗膜を得ることができず、防食性が劣ることとなる。また、曲率半径R2が600μmよりも大きいと、丸め工程に、より長い加工時間が必要となり、生産性が低下することやブラシの消耗がより速く進展すること等の不都合が生じる。

発明の効果

0020

本願第1の発明に係る車両用ホイールの製造方法は、スポーク部の裏面と窓部との境界に位置する当該裏面とスポーク部の側面との端部に均一な厚さの塗膜を形成することができる。
本願第2の発明に係る車両用ホイールは、耐蝕性に優れた車両用ホイールを提供することができる。

図面の簡単な説明

0021

鋳造法による車両用ホイールの製造工程を示すフロー図。
面取り工程後の端部Bの断面図。
ブラシが第1端部に当たる瞬間の状態を示す図。
図3に示す状態からブラシが少し進んだ状態を示す図。
図4に示す状態からブラシが更に進んだ状態を示す図。
丸め工程後の端部Bの断面図。
本発明に係る車両用ホイールの製造方法を実施後、塗装したホイールの端部Bの断面図。
局所的な錆の模式図。
車両ホイールをディスク面の表側から見た平面図である。
図8に示すホイール1のスポーク部6をホイールの径方向に対して直角に切断したA−A断面図である。
従来の車両用ホイールの製造方法におけるスポーク裏面42と窓部に臨むスポーク部の外側の側面41との端部Bを面取りする面取り加工方法を示す図である。
面取り加工後の端部Bを丸める丸め加工方法を示す図である。
丸め加工後の端部Bの断面図である。
丸め加工後に塗装した端部Bの断面図である。
塗装後の端部Bの断面図である。

0022

本発明について、その具体的な実施形態に基づき図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、以下説明する実施例に限定されず、また、発明の作用効果を奏する限り、同一性の範囲内において適宜変形して実施することができる。

0023

本願第1の発明に係る車両用ホイールの製造方法は、タイヤを装着する円環形状のリム部、車両用ホイールを車軸に接続するハブ穴を有するハブ部、前記ハブ部から前記リム部に向かって放射状に延びて当該ハブ部および当該リム部をつなぐスポーク部、並びに前記リム部、前記ハブ部および前記スポーク部で囲まれた空間である窓部を少なくとも備える車両用ホイールの製造方法であって、前記スポーク部の裏面と前記窓部との境界に位置する当該裏面と前記スポーク部の側面との端部を面取りして面取り面を形成する面取り工程と、前記面取り面と前記スポーク部の側面との端部である第1端部を丸めて第1円弧面を形成する第1丸め工程と、前記面取り面と前記スポーク部の裏面との端部である第2端部を丸めて第2円弧面を形成する第2丸め工程を含む丸め工程を少なくとも含み、前記第1円弧面の曲率半径R1は、前記第2円弧面の曲率半径R2よりも大きい、という構成を採用することにより以下の効果を奏する。

0024

すなわち、従来のブラシ研磨法により、スポーク部の裏面と窓部との境界に位置する当該裏面とスポーク部の側面との端部に丸め加工を実施すると、面取り面とスポーク部の側面との端部である第1端部より面取り面とスポーク部の裏面との端部である第2端部の方がより多く研磨されるため、前記第2端部が十分な耐蝕性を有する厚さの塗膜の形成が可能な程度に丸められて円弧面となったときの、前記第1端部を丸める際の研磨量は少ない。しかしながら、第1端部の内角αは、第2端部の内角βより大きくすることにより、第2端部を丸める際の研磨量が少なくても、第1円弧面の曲率半径R1を第2円弧面の曲率半径R2よりも大きくすることができる。これにより、本願第1の発明に係る車両用ホイールの製造方法は、スポーク部の裏面と窓部との境界に位置する当該裏面とスポーク部の側面との端部に均一な厚さの塗膜を形成することができる。

0025

本願第2の発明に係る車両用ホイールは、タイヤを装着する円環形状のリム部、車両用ホイールを車軸に接続するハブ穴を有するハブ部、前記ハブ部から前記リム部に向かって放射状に延びて当該ハブ部および当該リム部をつなぐスポーク部、並びに前記リム部、前記ハブ部および前記スポーク部で囲まれた空間である窓部を少なくとも備える車両用ホイールであって、前記スポーク部の裏面と前記窓部との境界に位置する当該裏面と前記スポーク部の側面との端部は、前記スポーク部の側面と接する円弧面である第1円弧面と、前記スポーク部の裏面と接する円弧面である第2円弧面を備え、前記第1円弧面の曲率半径R1は、前記第2円弧面の曲率半径R2よりも大きい、という構成を採用することにより、以下の効果を奏する。

0026

すなわち、本願第2の発明に係る車両用ホイールは、スポーク部の裏面と窓部との境界に位置する、当該裏面とスポーク部の側面との端部に均一な厚さの塗膜を形成することが可能となり、当該端部において糸錆の発生し難い耐蝕性に優れた車両用ホイールを提供することができる。

0027

図1により、一例として、鋳造法による車両用ホイールの製造工程を説明する。本発明は、この製造工程に限定されるものではない。車両用ホイールは、基体形成工程101、熱処理工程102、加工工程103、面取り工程104、丸め工程105、塗装前処理工程106、および塗装工程107を経て、製造される。

0028

基体形成工程101では、金属の溶湯金型内注湯し、冷却後に金型から取り出すことにより、リム部、ハブ部、スポーク部、および窓部を少なくとも備える車両用ホイールの基体を得る。例えば、アルミニウム合金製の車両用ホイールを鋳造法で作製する場合、基体形成工程ではAC4CH等の規格適合するように成分調整したアルミニウム合金の溶湯を低圧鋳造法グラビティー鋳造法等により金型内に注湯し、冷却後に金型から取り出すことにより車両用ホイールの基体を得る。基体は図9に示すようにリム部2、ハブ部5、スポーク部6を主な構成要素とし、デザイン面にリム部2、ハブ部5、及びスポーク部6で囲まれる空間である窓部7を備える。図10に示すように、車両用ホイールの基体のスポーク部の外側の側面41は、ディスク面の表側から裏面にかけて傾斜があり、その傾斜角度は0°を超え90°未満である。この傾斜は抜け勾配γとも呼ばれ、鋳造法において基体を鋳型から容易に取り外しやすくする目的で、この勾配が付けられている。この傾斜角度が0°以下の場合は、ホイールの意匠性が損なわれ、90°以上では、スポーク部6を形成することができない。基体形成工程は、基体のスポーク部の裏面加工を行う場合には、当該裏面加工を含まれる。図2で示すように、スポーク裏面42と窓部に臨むスポーク部の外側の側面41(窓部の内周面)との端部Bのエッジの角度θは、意匠性及び製造の容易さから0°を超え90°未満とすることができる。

0029

次いで、前記基体を構成するアルミニウム合金の組織を調整して所期機械的特性を得るために、当該基体に熱処理をする熱処理工程102を必要に応じて行う。次に、前記スポーク部の裏面と前記窓部との境界に位置する当該裏面と前記スポーク部の側面との端部以外の箇所の面取りや、バリ取り等の加工を行う加工工程103を必要に応じて行う。面取り工程104および丸め工程105については、上記したとおりであるが、詳細は後に説明する。次いで、前記基体への塗装前の処理として、前記基体の表面の脱脂化成処理等を行う塗装前処理工程106を、必要に応じて行う。

0030

最後に、塗装工程107にて前記基体に塗装を行い、車両用ホイールが完成する。塗装工程では、例えば、プライマー塗料をディスク部の表側と裏側およびスポーク部の側面に吹付けてプライマー層を形成し、そのプライマー層の上にカラーベース塗料を吹付け、該カラーベース塗料を焼付けてカラーベース層とし、該カラーベース層の上にクリヤー塗料を吹付け、その後、前記クリヤー塗料を焼付ける塗装方法を採用することができる。プライマー塗料は、ポリエステル系、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系等の樹脂を使用できる。プライマー層の乾燥膜厚は、ホイールの鋳肌の凹凸を隠す必要がある場合、40μm〜200μm程度の厚さが好ましい。塗膜装置としては、静電塗装装置を用いることができる。カラーベース塗料として、例えばアクリル、ポリエステル、エポキシ樹脂塗料等からなり、溶剤を含むものや水性塗料を使用できる。ホイールへの塗装としては、エアスプレー静電塗装などで吹付ける方法が挙げられる。カラーベース層の乾燥膜厚は、10μm〜40μmとすることが好ましい。クリヤー塗料は、透明性、光沢、耐候性等に優れたアクリル溶剤塗料等を用いることができる。クリヤー層の乾燥膜厚は、10μm〜40μmとすることができる。図7は、本発明に係る車両用ホイールの製造方法を実施し、クリヤー塗装後のホイールの端部Bの断面図である。本発明に係る車両用ホイールの製造方法によれば、ほぼ一様な厚さの塗膜を形成することができる。

0031

本発明に係る車両用ホイールの製造方法のうち、面取り工程および丸め工程について、図2〜7を参照しつつ説明する。

0032

[面取り工程]
図2は面取り工程後の端部Bの断面を示す。面取り面40とスポーク部の外側の側面41との端部である第1端部43の内角をα(°)、前記面取り面40と前記スポーク部の裏面42との端部である第2端部44の内角をβ(°)としたとき、α>βとなるよう面取り加工することが好ましい。面取り加工手段は特に限定されない。例えば、前記内角αとβがα>βとなるよう砥石を保持して回転させ、端部Bの先端に砥石を押付けながら当該先端の輪郭に沿って砥石を移動させることにより、面取りすることができる。

0033

[丸め工程]
図3〜5は丸め工程における前記端部Bの処理手段の例を示す。丸め工程では、スポーク部の裏面42側からブラシ9を当て、前記面取り工程で形成された第1端部43を丸める第1丸め工程、および第2端部44を丸める第2丸め工程を少なくとも含む。ブラシ9の長さは、ホイールを車に取り付ける取り付け面であるハブ部5とスポーク裏面42とのディスク部中心軸方向の距離より、長いことが好ましい。具体的にはブラシ長さは50mm〜200mm程度とすることが好ましく、ブラシ押付け圧力は0.05〜1.0MPa程度とすることが好ましい。図3はブラシ9が第1端部43に当たる瞬間の状態を示す。第1端部43にはブラシ9の先端に近い箇所が当たり、第2端部44にはブラシ9のより下の箇所が当たる。ブラシ9は、図中矢印の方向へ進むことにより、各端部を丸めることとなる。図4は、図3に示す状態からブラシが少し進んだ状態を示す。第1端部43からブラシ9は離れ、第2端部44にはブラシ9が当たり続ける。図5は、図4に示す状態からブラシが更に進んだ状態を示す。第1端部43からブラシ9は離れたままであり、第2端部44にはブラシ9が当たり続ける。ブラシ9が第1端部43に当たっている時間に比べて、第2端部44に当たっている時間は長いことから、第1端部43の研磨より第2端部44の研磨の方がより速く進行する。第2端部44の研磨が進み所定の曲率半径(R2)になったとき、第1端部43の研磨量は、第2端部の研磨量より少ない。しかしながら、第1端部43の内角α(°)は、第2端部44の内角β(°)より大きい。そのため、図6の丸め工程後の端部Bの断面に示すように、第2端部44の曲率半径(R2)が、厚い塗膜を形成することができるまで大きくなって、第2円弧面46が形成されても、第1端部43の曲率半径(R1)をより大きい値とする第1円弧面45を形成することができる。なお、第1丸め工程と第2丸め工程は、これらの工程を同時に行うことや、別々に行うことができる。また、先に第1丸め工程を行うことや、先に第2丸め工程を行うこともできる。丸め工程の加工時間は、標準として5秒〜30秒である。

0034

以下、実施例及び従来例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。

0035

(実施例1)
[基体形成工程]
低圧鋳造法により約450℃のAl−Si−Mg系合金(JIS AC4CH)の溶湯を、約480℃に加熱した金型に圧力0.5kg/cm2〜0.7kg/cm2で注湯し、冷却後に金型から取り出すことにより、図8に示す車両用ホイールの基体1を作製した。抜け勾配γは、60°とした。基体1のスポーク部6の裏面に切削加工を施し、図9に示す断面構造を有するスポーク部6を得た。スポーク部6の端部Bは鋭角であり、その内角θを30°とした。

0036

[面取り工程]
砥石を回転させて端部Bに押付けながら、当該端部Bの輪郭に沿って砥石を移動させることにより、端部Bを面取りし、内角αが140°の第1端部43および内角βが70°の第2端部44を形成した(図2)。面取り加工により形成された面取り面40の幅は約600μmとした。

0037

[丸め工程]
本工程では、スポーク部の裏面側からブラシを当て、前記面取り工程で形成された面取り面40の第1端部43および第2端部44を丸めた。長さ100mmのブラシを押付け圧力0.2MPaで、面取り工程後の端部Bに押付け、ホイール基体に対して周方向に相対移動させた。丸め工程の加工時間は標準時間とした。ブラシは端部Bを図3〜5に示すように摺擦し、第1端部43と第2端部44を1段階の工程内で研磨し、それぞれの位置に第1円弧面45と第2円弧面46を形成した。第1円弧面45の曲率半径R1は450μm、第2円弧面46の曲率半径R2は300μmであった。

0038

[塗装工程]
上記ホイール表面と裏面に、ポリエステル系粉体塗料を静電塗装することにより、プライマー層を形成した。塗装膜厚は表面で100μm程度、裏面は20μm程度とした。その後プライマー層上にアクリル系カラー塗料を、ホイールの表面と裏面に吹付け塗装してカラーベース層を形成した。乾燥膜厚は表面、裏面ともに20μm程度とした。最後に、ホイールの表面にクリヤー塗料を塗装した。乾燥膜厚は20μm程度とした。端部Bには、ほぼ均一の厚さの塗膜が形成された。図15に示すように、第1円弧面45の塗膜の膜厚をT1とし、スポーク部の外側の側面41の塗膜の膜厚をT10とした場合、T1とT10との比T1/T10を算出した。同様に、第2円弧面46の塗膜の膜厚T2とし、スポーク部の裏面42の塗膜の膜厚をT20とした場合、T2とT20との比T2/T20を算出した。

0039

耐蝕性試験
上記ホイールをJIS Z 2371(CASS試験)準拠中性塩水噴霧試験機およびキャス試験機に設置し、以下の条件で噴霧を240時間実施した。塩水噴霧終了後、ホイールを取り出し、水で洗浄、拭き取りし、スポーク部の端部B、特に第1円弧面と第2円弧面、及びそれらの近傍における表面状態の変化を目視観察した。

0040

中性塩水噴霧試験SST:salt spray test)(JIS Z 2371準拠)
試験液塩化ナトリウム50±5g/L、pH=6.5〜7.2
噴霧室内温度:35±2℃
噴霧量:1.5±0.5mL/h(80cm2)

0041

キャス試験(CASStest:copper accelerated acetic acid salt spray test)(JIS Z 2371準拠)
・試験液:塩化ナトリウム50±5g/L
塩化銅(II) 0.205±0.015g/L
pH=3.1〜3.3(酢酸酸性)
・噴霧室内温度:50±2℃
・噴霧量:1.5±0.5mL/h(80cm2)

0042

(実施例2)
第1端部の内角αを130°、第2端部の内角βを80°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は400μm、第2円弧面46の曲率半径R2は300μmであった。

0043

(実施例3)
第1端部の内角αを120°、第2端部の内角βを90°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は350μm、第2円弧面46の曲率半径R2は300μmであった。

0044

(実施例4)
内角θを60°、第1端部の内角αを130°、第2端部の内角βを110°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は450μm、第2円弧面46の曲率半径R2は400μmであった。

0045

(実施例5)
内角θを60°、第1端部の内角αを150°、第2端部の内角βを90°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は500μm、第2円弧面46の曲率半径R2は400μmであった。

0046

(実施例6)
内角θを60°、第1端部の内角αを160°、第2端部の内角βを80°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は550μm、第2円弧面46の曲率半径R2は400μmであった。

0047

(実施例7)
内角θを80°、第1端部の内角αを170°、第2端部の内角βを90°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は550μm、第2円弧面46の曲率半径R2は400μmであった。

0048

(実施例8)
内角θを80°、第1端部の内角αを150°、第2端部の内角βを110°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は500μm、第2円弧面46の曲率半径R2は400μmであった。

0049

(実施例9)
内角θを80°、第2端部の内角βを120°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は450μm、第2円弧面46の曲率半径R2は400μmであった。

0050

(実施例10)
丸め工程の加工時間を標準時間の0.5倍、第1円弧面45の曲率半径R1を300μm、第2円弧面46の曲率半径R2を180μmとした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。

0051

(実施例11)
内角θを60°、第1端部の内角αを150°、第2端部の内角βを90°、丸め工程の加工時間を標準時間の0.5倍とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は200μm、第2円弧面46の曲率半径R2は180μmであった。

0052

(実施例12)
内角θを80°、第1端部の内角αを170°、第2端部の内角βを90°、丸め工程の加工時間を標準時間の0.5倍とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は250μm、第2円弧面46の曲率半径R2は160μmであった。

0053

(実施例13)
面取り面40の幅を約1000μm、内角θを60°、第1端部の内角αを160°、第2端部の内角βを80°、丸め工程の加工時間を標準時間の3倍とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は800μm、第2円弧面46の曲率半径R2は700μmであった。

0054

(比較例1)
内角θを30°、第1端部の内角αを105°、第2端部の内角βを105°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は150μm、第2円弧面46の曲率半径R2は300μmであった。

0055

(比較例2)
内角θを60°、第1端部の内角αを120°、第2端部の内角βを120°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は150μm、第2円弧面46の曲率半径R2は300μmであった。

0056

(比較例3)
内角θを80°、第1端部の内角αを130°、第2端部の内角βを130°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は150μm、第2円弧面46の曲率半径R2は300μmであった。

0057

(比較例4)
第1端部の内角αを90°、第2端部の内角βを120°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は80μm、第2円弧面46の曲率半径R2は150μmであった。

0058

(比較例5)
内角θを60°、第1端部の内角αを90°、第2端部の内角βを150°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は90μm、第2円弧面46の曲率半径R2は300μmであった。

0059

(比較例6)
内角θを80°、第1端部の内角αを90°、第2端部の内角βを170°とした点を除いて、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は80μm、第2円弧面46の曲率半径R2は300μmであった。

0060

(比較例7)
丸め工程の加工時間を標準時間の7倍とした他は、実施例1と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は150μm、第2円弧面46の曲率半径R2は800μmであった。

0061

(比較例8)
丸め工程の加工時間を標準時間の5倍とした他は、実施例4と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は150μm、第2円弧面46の曲率半径R2は900μmであった。

0062

(比較例9)
丸め工程の加工時間を標準時間の6倍とした他は、実施例7と同一の条件でホイールの作製と耐蝕性試験を行った。第1円弧面45の曲率半径R1は100μm、第2円弧面46の曲率半径R2は900μmであった。

0063

実施例および比較例の実施条件と試験結果を表1に示す。スポーク部6の外側の側面41の窓部7に臨む端部、又はスポーク部6の裏面42の窓部7に臨む端部において最も錆が発生しやすい。SSTおよびCASS評価における錆の評価は、端部の錆が無いものを○(良好)、局所的な錆が認められるものを△(錆は認められるが許容範囲内である)、連続の錆が認められるものを×(不良)とした。何れの端部においてもSST評価およびCASS評価で何れの評価も○、又は一方が○で他方が△のとき耐蝕性に優れた車両用ホイールが得られたと判断する。局所的な錆の模式図を図8に示す。図8に示す錆の程度を局所的な錆の限度とし、これより進展した錆を連続の錆とする。独立した糸状の錆51がスポーク部6の外側の側面41の窓部7に臨む端部、又はスポーク部6の裏面42の窓部7に臨む端部に生じたとしても、局所的な錆であればホイールの強度や意匠性に影響しない。特に、スポーク部6の裏面42の窓部7に臨む端部に生じた局所的な錆は、ディスク面の表側からは視認しにくいため、意匠性に与える影響は特に小さい。

0064

0065

本発明の実施例1〜9の何れのホイールでも、スポーク部の縁部において十分な厚さの塗膜が形成されたため、SSTおよびCASSのいずれにおいても錆の発生は認められなかった。また、実施例10〜12では、R2において塗膜の薄い部分から局所的な錆が若干認められたものの、ホイール性能に影響のない許容範囲内のものであった。R2の錆はディスク面の表側からは視認しにくいため、意匠性に与える影響は特に小さかった。実施例13では、錆の発生は認められなかったが、丸め工程の加工時間が長いため生産性が劣った。

実施例

0066

これに対して比較例のホイールでは、スポーク部の第1円弧面の曲率半径R1が小さいことに起因して、特に第1円弧面の塗膜が薄くなった結果、防食性に劣り、連続的な糸錆の発生が認められた。比較例7〜8では丸め工程の加工時間が長過ぎるためR1は増加から減少に転じ、ブラシ加工によって新たな端部が形成された。R1において錆の発生が認められた。

0067

1ホイール(基体)
2リム部
3ハブ穴
4ボルト穴
5 ハブ部
6スポーク部
7 窓部
8ディスク部
9ブラシ
10 ブラシの自由端
40面取り面
41 スポーク部の外側の側面
42 スポーク部の裏面
43 第1端部
44 第2端部
45 第1円弧面
46 第2円弧面
50塗膜
51局所的な錆
101 基体形成工程
102熱処理工程
103 加工工程
104面取り工程
105 丸め工程
106塗装前処理工程
107塗装工程
R1 第1円弧面の曲率半径
R2 第2円弧面の曲率半径
α 第1端部の内角
β 第2端部の内角
B 端部
T1 第1円弧面の塗膜の膜厚
T2 第2円弧面の塗膜の膜厚
T10 スポーク部の外側の側面の塗膜の膜厚
T20 スポーク部の裏面の塗膜の膜厚

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