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技術 エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物及びその製造方法

出願人 株式会社クラレ
発明者 岡本真人
出願日 2015年1月29日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2015-559995
公開日 2017年3月23日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 WO2015-115511
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等のブロー成形,熱成形 一体成形容器 積層体(2) 高分子組成物
主要キーワード 熱収縮シート シュリンク率 シュリンク前 ナトリウム元素 位メチレン 側鎖部位 連鎖移動係数 ビニルアルコール含有量
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この項目の情報は公開日時点(2017年3月23日)のものです。
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課題・解決手段

下記式(I)で表され、全単量体単位に対するa、b及びcの含有率モル%)が下記式(1)〜(3)を満足し、かつケン化度が80モル%以上である変性エチレンビニルアルコール共重合体(A)と、未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)とを含むことで、バリア性耐衝撃性及び二次加工性に優れ、しかも生産性に優れた樹脂組成物が提供される。 18≦a≦55 (1) 0.01≦c≦20 (2) [100−(a+c)]×0.9≦b≦[100−(a+c)] (3)

概要

背景

エチレンビニルアルコール共重合体(以下、EVOHと略記することがある)は、透明性、ガスバリア性保香性耐溶剤性耐油性などに優れており、かかる特性を生かして、食品包装容器燃料容器医薬品包装容器、工業薬品包装容器農薬包装容器等の各種包装容器をはじめとして、広い用途に用いられている。このような成形品を製造する際には、EVOHを溶融成形した後で、二次加工する場合が多い。例えば、機械的強度の向上を目指して延伸したり、容器形状にするためにEVOH層を含む多層シート熱成形したりすることが広く行われている。

近年、より高い延伸倍率で延伸することや、より深い絞り形状の成形品を熱成形して得たいという要求が高まっている。また、EVOHは弾性率の高い樹脂なので、より耐衝撃性を有する樹脂が欲しいという要求も高まっている。このようなことから、EVOHが本来有する透明性、ガスバリア性、保香性、耐溶剤性、耐油性などの性能をできるだけ損なわず、耐衝撃性及び二次加工性が改善された樹脂が求められている。

特許文献1には、EVOHの水酸基一価エポキシ化合物を反応させて得られる変性EVOHが記載されていて、EVOHの柔軟性と二次加工性が改善されることが記載されている。しかしながら、当該変性EVOHは、EVOHとエポキシ化合物を溶融状態で反応させて得られるため、製造工程が増え、製造コストが高くなる問題があった。特許文献2には、特許文献1に記載の変性EVOHと未変性EVOHとを含む樹脂組成物について記載されていて、未変性EVOHが有するバリア性や透明性を大きく低下させることなく、延伸性や二次加工性などを改善することができるとされている。また、特許文献3には、特許文献2に記載の樹脂組成物からなる層を有する燃料容器が記載されている。

特許文献4には、ビニルアルコール含有量の異なる複数のEVOHをブレンドしてなる、DSC測定による融解曲線において複数の吸熱ピークを有する組成物の層を有する包装材料が記載されていて、ガスバリア性、機械的特性及び加工性に優れていることが記載されている。しかしながら、この場合、ガスバリア性と二次加工性を高いレベル両立することは容易ではなく、透明性が低下することも避けられなかった。

特許文献5には、エチレン、酢酸ビニル及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテンを共重合してからケン化して得られる、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン単位が共重合された変性EVOHが記載されていて、当該変性EVOHが、延伸性、ガスバリア性、外観性及び強度に優れていることが記載されている。しかしながら、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、酢酸ビニルに比べて重合反応性が同等なので、低重合率共重合体取出した際には重合後にその多くが残留してしまう。そのため、洗浄廃水処理負荷が増大するし、製造コストの上昇も避けられない。

概要

下記式(I)で表され、全単量体単位に対するa、b及びcの含有率モル%)が下記式(1)〜(3)を満足し、かつケン化度が80モル%以上である変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と、未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)とを含むことで、バリア性、耐衝撃性及び二次加工性に優れ、しかも生産性に優れた樹脂組成物が提供される。 18≦a≦55 (1) 0.01≦c≦20 (2) [100−(a+c)]×0.9≦b≦[100−(a+c)] (3)

目的

本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、バリア性、耐衝撃性及び二次加工性に優れ、しかも生産性に優れた、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体とを含む樹脂組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記式(I)で表され、全単量体単位に対するa、b及びcの含有率モル%)が下記式(1)〜(3)を満足し、かつ下記式(4)で定義されるケン化度(DS)が90モル%以上である変性エチレンビニルアルコール共重合体(A)と、エチレン単位含有率が20〜60モル%でケン化度が80モル%以上の未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)とを含む樹脂組成物。[式(I)中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、該アルキル基は水酸基アルコキシ基又はハロゲン原子を含んでもよい。X、Y及びZは、それぞれ独立に水素原子、ホルミル基又は炭素数2〜10のアルカノイル基を表す。]18≦a≦55(1)0.01≦c≦20(2)[100−(a+c)]×0.9≦b≦[100−(a+c)](3)DS=[(X、Y及びZのうち水素原子であるものの合計モル数)/(X、Y及びZの合計モル数)]×100(4)

請求項2

前記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と前記未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)の重量比(A/B)が5/95〜50/50である、請求項1に記載の樹脂組成物。

請求項3

前記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)のR1、R2、R3及びR4が水素原子である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。

請求項4

前記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)のX、Y及びZが、それぞれ独立に水素原子又はアセチル基である、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。

請求項5

20℃、65%RHにおける酸素透過速度が100cc・20μm/m2・day・atm以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。

請求項6

さらに、アルカリ金属元素換算で10〜500ppmのアルカリ金属塩を含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物。

請求項7

請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物からなるバリア材

請求項8

請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物からなる層を有するフィルム又はシート

請求項9

面積倍率7倍以上に延伸されてなる、請求項8に記載のフィルム又はシート。

請求項10

前記樹脂組成物からなる層とエチレン−ビニルアルコール共重合体以外の熱可塑性樹脂からなる層が積層された、請求項8又は9に記載のフィルム又はシート。

請求項11

請求項8〜10のいずれかに記載のフィルム又はシートからなる熱収縮フィルム又は熱収縮シート

請求項12

請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物からなる層及びエチレン−ビニルアルコール共重合体以外の熱可塑性樹脂からなる層を含む共押出ブロー成形容器

請求項13

請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物を含む押出成形品

請求項14

請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物を含む熱成形品

請求項15

請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物を含む燃料容器

請求項16

エチレン、下記式(II)で示されるビニルエステル、及び下記式(III)で示される不飽和単量体ラジカル重合させて下記式(IV)で示される変性エチレン−ビニルエステル共重合体を得た後に、それをケン化して、前記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を製造してから、未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)と混合することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物の製造方法。[式(II)中、R5は、水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を表す。][式(III)中、R1、R2、R3及びR4は式(I)に同じ。R6及びR7は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を表す。][式(IV)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、a、b及びcは、式(I)〜(III)に同じ。]

請求項17

前記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)及び前記未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)の少なくとも一方の樹脂を、アルカリ金属塩を含む水溶液と接触させてから、両樹脂を混合する請求項16に記載の樹脂組成物の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、変性エチレンビニルアルコール共重合体未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体とを含む樹脂組成物、その製造方法及びその用途に関する。

背景技術

0002

エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHと略記することがある)は、透明性、ガスバリア性保香性耐溶剤性耐油性などに優れており、かかる特性を生かして、食品包装容器燃料容器医薬品包装容器、工業薬品包装容器農薬包装容器等の各種包装容器をはじめとして、広い用途に用いられている。このような成形品を製造する際には、EVOHを溶融成形した後で、二次加工する場合が多い。例えば、機械的強度の向上を目指して延伸したり、容器形状にするためにEVOH層を含む多層シート熱成形したりすることが広く行われている。

0003

近年、より高い延伸倍率で延伸することや、より深い絞り形状の成形品を熱成形して得たいという要求が高まっている。また、EVOHは弾性率の高い樹脂なので、より耐衝撃性を有する樹脂が欲しいという要求も高まっている。このようなことから、EVOHが本来有する透明性、ガスバリア性、保香性、耐溶剤性、耐油性などの性能をできるだけ損なわず、耐衝撃性及び二次加工性が改善された樹脂が求められている。

0004

特許文献1には、EVOHの水酸基一価エポキシ化合物を反応させて得られる変性EVOHが記載されていて、EVOHの柔軟性と二次加工性が改善されることが記載されている。しかしながら、当該変性EVOHは、EVOHとエポキシ化合物を溶融状態で反応させて得られるため、製造工程が増え、製造コストが高くなる問題があった。特許文献2には、特許文献1に記載の変性EVOHと未変性EVOHとを含む樹脂組成物について記載されていて、未変性EVOHが有するバリア性や透明性を大きく低下させることなく、延伸性や二次加工性などを改善することができるとされている。また、特許文献3には、特許文献2に記載の樹脂組成物からなる層を有する燃料容器が記載されている。

0005

特許文献4には、ビニルアルコール含有量の異なる複数のEVOHをブレンドしてなる、DSC測定による融解曲線において複数の吸熱ピークを有する組成物の層を有する包装材料が記載されていて、ガスバリア性、機械的特性及び加工性に優れていることが記載されている。しかしながら、この場合、ガスバリア性と二次加工性を高いレベル両立することは容易ではなく、透明性が低下することも避けられなかった。

0006

特許文献5には、エチレン、酢酸ビニル及び3,4−ジアセトキシ−1−ブテンを共重合してからケン化して得られる、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン単位が共重合された変性EVOHが記載されていて、当該変性EVOHが、延伸性、ガスバリア性、外観性及び強度に優れていることが記載されている。しかしながら、3,4−ジアセトキシ−1−ブテンは、酢酸ビニルに比べて重合反応性が同等なので、低重合率共重合体取出した際には重合後にその多くが残留してしまう。そのため、洗浄廃水処理負荷が増大するし、製造コストの上昇も避けられない。

先行技術

0007

WO02/092643号公報
WO03/072653号公報
特開2004−161874号公報
特開昭60−173038号公報
WO2005/121194号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、バリア性、耐衝撃性及び二次加工性に優れ、しかも生産性に優れた、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体とを含む樹脂組成物を提供するものである。また、そのような樹脂組成物の好適な用途を提供するものである。さらに、そのような樹脂組成物の好適な製造方法を提供するものである。

課題を解決するための手段

0009

上記課題は、下記式(I)で表され、全単量体単位に対するa、b及びcの含有率モル%)が下記式(1)〜(3)を満足し、かつ下記式(4)で定義されるケン化度(DS)が90モル%以上である変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と、エチレン単位含有率が20〜60モル%でケン化度が80モル%以上の未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)とを含む樹脂組成物を提供することによって解決される。

0010

0011

[式(I)中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、該アルキル基は水酸基、アルコキシ基又はハロゲン原子を含んでもよい。X、Y及びZは、それぞれ独立に水素原子、ホルミル基又は炭素数2〜10のアルカノイル基を表す。]

0012

18≦a≦55 (1)
0.01≦c≦20 (2)
[100−(a+c)]×0.9≦b≦[100−(a+c)] (3)
DS=[(X、Y及びZのうち水素原子であるものの合計モル数)/(X、Y及びZの合計モル数)]×100 (4)

0013

このとき、前記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と前記未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)の重量比(A/B)が5/95〜50/50であることが好ましい。前記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)のR1、R2、R3及びR4が水素原子であることも好ましい。前記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)のX、Y及びZが、それぞれ独立に水素原子又はアセチル基であることも好ましい。

0014

前記樹脂組成物の20℃、65%RHにおける酸素透過速度が100cc・20μm/m2・day・atm以下であることが好ましい。また、前記樹脂組成物がアルカリ金属元素換算で10〜500ppmのアルカリ金属塩を含有することも好ましい。前記樹脂組成物の好適な実施態様はバリア材である。

0015

前記樹脂組成物からなる層を有するフィルム又はシートが、本発明の好適な実施態様である。このとき、面積倍率7倍以上に延伸されてなることが好ましい。また、前記樹脂組成物からなる層とエチレン−ビニルアルコール共重合体以外の熱可塑性樹脂からなる層が積層された前記フィルム又はシートも、本発明の好適な実施態様である。さらに、前記フィルム又はシートからなる熱収縮フィルム又は熱収縮シートも、本発明の好適な実施態様である。

0016

前記樹脂組成物からなる層及びエチレン−ビニルアルコール共重合体以外の熱可塑性樹脂からなる層を含む共押出ブロー成形容器も、本発明の好適な実施態様である。前記樹脂組成物を含む押出成形品も、本発明の好適な実施態様である。前記樹脂組成物を含む熱成形品も、本発明の好適な実施態様である。前記樹脂組成物を含む燃料容器も、本発明の好適な実施態様である。

0017

前記課題は、エチレン、下記式(II)で示されるビニルエステル、及び下記式(III)で示される不飽和単量体ラジカル重合させて下記式(IV)で示される変性エチレン−ビニルエステル共重合体を得た後に、それをケン化して、前記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)を製造してから、未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)と混合することを特徴とする、前記樹脂組成物の製造方法を提供することによっても解決される。

0018

0019

[式(II)中、R5は、水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を表す。]

0020

0021

[式(III)中、R1、R2、R3及びR4は式(I)に同じ。R6及びR7は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を表す。]

0022

0023

[式(IV)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、a、b及びcは、式(I)〜(III)に同じ。]

0024

このとき、前記変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)及び前記未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)の少なくとも一方の樹脂を、アルカリ金属塩を含む水溶液と接触させてから、両樹脂を混合することが好ましい。

発明の効果

0025

変性エチレン−ビニルアルコール共重合体と未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体とを含む本発明の樹脂組成物は、バリア性、耐衝撃性及び二次加工性に優れ、しかも生産性に優れている。したがって、このような特徴を生かした各種の用途に用いることができる。また、本発明の製造方法によれば、上記樹脂組成物を効率的に製造することができる。

図面の簡単な説明

0026

合成例1で得られた変性EVAcの1H−NMRスペクトルである。
合成例1で得られた変性EVOHの1H−NMRスペクトルである。

0027

本発明の樹脂組成物は、下記式(I)で表され、全単量体単位に対するa、b及びcの含有率(モル%)が下記式(1)〜(3)を満足し、かつ下記式(4)で定義されるケン化度(DS)が90モル%以上である変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と、エチレン単位含有率が20〜60モル%でケン化度が80モル%以上の未変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(B)とを含む。

0028

0029

[式(I)中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、該アルキル基は水酸基、アルコキシ基又はハロゲン原子を含んでもよい。X、Y及びZは、それぞれ独立に水素原子、ホルミル基又は炭素数2〜10のアルカノイル基を表す。]

0030

18≦a≦55 (1)
0.01≦c≦20 (2)
[100−(a+c)]×0.9≦b≦[100−(a+c)] (3)
DS=[(X、Y及びZのうち水素原子であるものの合計モル数)/(X、Y及びZの合計モル数)]×100 (4)

0031

前記変性EVOH(A)は、エチレン単位及びビニルアルコール単位に加えて、共重合体の主鎖に1,3−ジオール構造を有する単量体単位を有することによって、当該単量体単位を含まないEVOHに比べて結晶性が低下しているので、耐衝撃性及び二次加工性を向上させることができる。また、当該単量体単位を含まないEVOHに比べて結晶化速度も低下しているため、当該変性EVOH(A)からなる層を有する多層構造体層間接着性も向上させることができる。さらに、この変性EVOH(A)は、1,3−ジオール構造の強い水素結合力により、結晶性の低下に起因するバリア性の低下を軽減させることができる。さらに後述するように、この変性EVOH(A)は、低コストで製造することができる。

0032

本発明の樹脂組成物は、前記変性EVOH(A)と未変性EVOH(B)とを含むことによって、バリア性能の低下を最小限に抑えながら、耐衝撃性及び二次加工性を向上させることができる点に大きな特徴がある。

0033

式(I)において、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。R1、R2、R3及びR4は同じ基であってもよいし、異なっていてもよい。該アルキル基の構造は特に限定されず、一部に分岐構造環状構造を有していてもよい。また、該アルキル基は水酸基、アルコキシ基又はハロゲン原子を含んでもよい。R1、R2、R3及びR4は、好ましくは、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基であり、水素原子がより好適である。当該アルキル基の好適な例としては、メチル基エチル基、n−プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基などの直鎖又は分岐を有するアルキル基が挙げられる。

0034

式(I)において、X、Y及びZは、それぞれ独立に水素原子、ホルミル基又は炭素数2〜10のアルカノイル基を表す。X、Y又はZが水素原子である場合には、式(I)が水酸基を有し、X、Y又はZがホルミル基又はアルカノイル基である場合には、式(I)がエステル基を有する。当該アルカノイル基としては、炭素数が2〜5のアルカノイル基であることが好ましく、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基などが好適なものとして例示される。これらの中でも、アセチル基が特に好適である。X、Y及びZは、いずれも、水素原子、又は水素原子を含む混合物であることが好ましい。

0035

Xを含む単量体単位は、通常、ビニルエステルをケン化することによって得られる。したがって、Xが、水素原子とホルミル基又は炭素数2〜10のアルカノイル基との混合物であることが好ましい。単量体(酢酸ビニル)の入手のし易さや製造コストを考慮すれば、Xが、水素原子とアセチル基との混合物であることが特に好ましい。

0036

一方、Y及びZを含む単量体単位は、1,3−ジエステル構造を有する不飽和単量体単位を共重合してからケン化することによっても製造できるし、1,3−ジオール構造を有する不飽和単量体単位をそのまま共重合することによっても製造できる。したがって、Y及びZは、いずれも水素原子のみであってもよいし、水素原子とホルミル基又は炭素数2〜10のアルカノイル基との混合物、より好適には、水素原子とアセチル基との混合物であってもよい。

0037

本発明の変性EVOH(A)は、全単量体単位に対するa、b及びcの含有率(モル%)が下記式(1)〜(3)を満足する。
18≦a≦55 (1)
0.01≦c≦20 (2)
[100−(a+c)]×0.9≦b≦[100−(a+c)] (3)

0038

aは、全単量体単位に対するエチレン単位の含有率(モル%)を示したものであり、18〜55モル%である。エチレン単位含有率が18モル%未満では、本発明の樹脂組成物の溶融成形性が悪化する。aは、好適には22モル%以上である。一方、エチレン単位含有率が55モル%を超えると、本発明の樹脂組成物のバリア性が不足する。aは、好適には50モル%以下である。

0039

cは、全単量体単位に対する、式(I)中で右端に示されたY及びZを含む単量体単位の含有率(モル%)を示したものであり、0.01〜20モル%である。cが0.01モル%未満では、本発明の樹脂組成物の耐衝撃性及び二次加工性が不十分となる。cは、好適には0.1モル%以上であり、より好適には0.5モル%以上である。一方、cが20モル%を超えると、変性EVOH(A)の結晶性が極度に低下することによって、本発明の樹脂組成物のバリア性が低下する。cは、好適には10モル%以下であり、より好適には5モル%以下である。

0040

bは、全単量体単位に対するビニルアルコール単位及びビニルエステル単位の含有率(モル%)を示したものである。これが下記式(3)を満足する。
[100−(a+c)]×0.9≦b≦[100−(a+c)] (3)

0041

すなわち、変性EVOH(A)において、エチレン単位と式(I)中で右端に示されたY及びZを含む単量体単位以外の単量体単位のうちの90%以上がビニルアルコール単位又はビニルエステル単位であるということである。式(3)を満足しない場合、本発明の樹脂組成物のガスバリア性が不十分となる。好適には下記式(3’)を満足し、より好適には下記式(3”)を満足する。
[100−(a+c)]×0.95≦b≦[100−(a+c)] (3’)
[100−(a+c)]×0.98≦b≦[100−(a+c)] (3”)

0042

変性EVOH(A)における下記式(4)で定義されるケン化度(DS)は90モル%以上である。
DS=[(X、Y及びZのうち水素原子であるものの合計モル数)/(X、Y及びZの合計モル数)]×100 (4)

0043

ここで、「X、Y及びZのうち水素原子であるものの合計モル数」は、水酸基のモル数を示し、「X、Y及びZの合計モル数」は、水酸基とエステル基の合計モル数を示す。ケン化度(DS)が90モル%未満になると、本発明の樹脂組成物において、十分なバリア性能が得られないばかりか、熱安定性が不十分となり、熱成形時ゲルブツが発生しやすくなる。ケン化度(DS)は、好適には95モル%以上であり、より好適には98モル%以上であり、さらに好適には99モル%以上である。

0044

変性EVOH(A)のケン化度(DS)は、核磁気共鳴(NMR)法によって得ることができる。上記a、b及びcで示される単量体単位の含有率も、NMR法によって得ることができる。また、変性EVOH(A)は、通常ランダム共重合体である。ランダム共重合体であることは、NMRや融点測定結果から確認できる。

0045

変性EVOH(A)の好適なメルトフローレートMFR)(190℃、2160g荷重下)は0.1〜30g/10分であり、より好適には0.3〜25g/10分、更に好適には0.5〜20g/10分である。但し、融点が190℃付近あるいは190℃を超えるものは2160g荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフ絶対温度逆数横軸、MFRの対数縦軸プロットし、190℃に外挿した値で表す。

0046

ここで、変性EVOH(A)が、異なる2種類以上の変性EVOH(A)の混合物からなる場合、a、b、cで示される単量体単位の含有率、ケン化度、MFRは、配合重量比から算出される平均値を用いる。

0047

変性EVOH(A)の製造方法は特に限定されない。例えば、エチレン、下記式(II)で示されるビニルエステル、及び下記式(III)で示される不飽和単量体をラジカル重合させて下記式(IV)で示される変性エチレン−ビニルエステル共重合体を得た後に、それをケン化する方法が挙げられる。

0048

0049

式(II)中、R5は、水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を表す。当該アルキル基の炭素数は、好適には1〜4である。式(II)で示されるビニルエステルとしては、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル酪酸ビニルイソ酪酸ビニルピバリン酸ビニルバーサチック酸ビニル、カプロン酸ビニルなどが例示される。経済的観点からは酢酸ビニルが特に好ましい。

0050

0051

式(III)中、R1、R2、R3及びR4は式(I)に同じである。R6及びR7は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を表す。当該アルキル基の炭素数は、好適には1〜4である。式(III)で示される不飽和単量体としては、2−メチレン−1,3−プロパンジオールジアセテート(1,3−ジアセトキシ−2−メチレンプロパン)、2−メチレン−1,3−プロパンジオールジプロピオネート、2−メチレン−1,3−プロパンジオールジブレートなどが挙げられる。中でも、2−メチレン−1,3−プロパンジオールジアセテートが、製造が容易な点から好ましく用いられる。2−メチレン−1,3−プロパンジオールジアセテートの場合、R1、R2、R3及びR4が水素原子であり、R6及びR7がメチル基である。

0052

0053

式(IV)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、a、b及びcは、式(I)〜(III)に同じである。こうして得られた変性エチレン−ビニルエステル共重合体は、その後ケン化処理される。

0054

また、上記式(III)で示される不飽和単量体の代わりに、下記式(V)で示される不飽和単量体を共重合してもよく、この場合はケン化処理によって、上記式(II)で示される不飽和単量体由来の単位のみがケン化されることになる。

0055

0056

式(V)中、R1、R2、R3及びR4は、式(I)と同じである。式(V)で示される不飽和単量体としては、2−メチレン−1,3−プロパンジオールが挙げられる。

0057

本発明で用いられる式(III)及び式(V)で示される不飽和単量体は、ビニルエステル単量体との共重合反応性が高いため、共重合反応が進行しやすい。したがって、得られる変性エチレン−ビニルエステル共重合体の変性量や重合度を高くすることが容易である。また、低重合率で重合反応を停止させても重合終了時に残留する未反応の当該不飽和単量体の量が少ないので、環境面及びコスト面においても優れている。式(III)及び式(V)で示される不飽和単量体は、この点において、アリルグリシジルエーテルや3,4−ジアセトキシ−1−ブテンなど、アリル位官能基を有する炭素原子が1個だけである他の単量体よりも優れている。ここで、式(III)で示される不飽和単量体は、式(V)で示される不飽和単量体よりも反応性が高い。

0058

エチレンと、上記式(II)で示されるビニルエステルと、上記式(III)あるいは(V)で示される不飽和単量体とを共重合して、変性エチレン−ビニルエステル共重合体を製造する際の重合方式は、回分重合、半回分重合、連続重合、半連続重合のいずれでもよい。また、重合方法としては、塊状重合法溶液重合法懸濁重合法、乳化重合法などの公知の方法を採用できる。無溶媒又はアルコールなどの溶媒中で重合を進行させる塊状重合法又は溶液重合法が、通常採用される。高重合度の変性エチレン−ビニルエステル共重合体を得る場合には、乳化重合法の採用が選択肢の一つとなる。

0059

溶液重合法において用いられる溶媒は特に限定されないが、アルコールが好適に用いられ、例えば、メタノールエタノールプロパノールなどの低級アルコールがより好適に用いられる。重合反応液における溶媒の使用量は、目的とする変性EVOH(A)の粘度平均重合度や、溶媒の連鎖移動を考慮して選択すればよく、反応液に含まれる溶媒と全単量体との重量比(溶媒/全単量体)は、0.01〜10の範囲、好ましくは0.05〜3の範囲から選択される。

0060

エチレンと、上記式(II)で示されるビニルエステルと、上記式(III)あるいは(V)で示される不飽和単量体とを共重合する際に使用される重合開始剤は、公知の重合開始剤、例えばアゾ系開始剤過酸化物系開始剤レドックス系開始剤から重合方法に応じて選択される。アゾ系開始剤としては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)が挙げられる。過酸化物系開始剤としては、例えばジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネートなどのパーカーボネート化合物;t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネート、過酸化アセチルなどのパーエステル化合物アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド;2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテートなどが挙げられる。過硫酸カリウム過硫酸アンモニウム過酸化水素などを上記開始剤に組み合わせて使用してもよい。レドックス系開始剤は、例えば上記の過酸化物系開始剤と亜硫酸水素ナトリウム炭酸水素ナトリウム酒石酸L−アスコルビン酸ロンガリットなどの還元剤とを組み合わせた重合開始剤である。重合開始剤の使用量は、重合触媒により異なるために一概には決められないが、重合速度に応じて調整される。重合開始剤の使用量は、ビニルエステル単量体に対して0.01〜0.2モル%が好ましく、0.02〜0.15モル%がより好ましい。重合温度は特に限定されないが、室温〜150℃程度が適当であり、好ましくは40℃以上かつ使用する溶媒の沸点以下である。

0061

エチレンと、上記式(II)で示されるビニルエステルと、上記式(III)あるいは(V)で示される不飽和単量体とを共重合する際には、本発明の効果が阻害されない範囲であれば、連鎖移動剤の存在下で共重合してもよい。連鎖移動剤としては、例えばアセトアルデヒドプロピオンアルデヒドなどのアルデヒド類アセトンメチルエチルケトンなどのケトン類;2−ヒドロキシエタンチオールなどのメルカプタン類ホスフィン酸ナトリウム一水和物などのホスフィン酸塩類などが挙げられる。なかでも、アルデヒド類及びケトン類が好適に用いられる。重合反応液への連鎖移動剤の添加量は、連鎖移動剤の連鎖移動係数及び目的とする変性エチレン−ビニルエステル共重合体の重合度に応じて決定されるが、一般にビニルエステル単量体100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましい。

0062

こうして得られた変性エチレン−ビニルエステル共重合体をケン化して、本発明で用いられる変性EVOH(A)を得ることができる。このとき、共重合体中のビニルエステル単位はビニルアルコール単位に変換される。また、式(III)で示される不飽和単量体に由来するエステル結合も同時に加水分解され、1,3−ジオール構造に変換される。このように、一度のケン化反応によって種類の異なるエステル基を同時に加水分解することができる。

0063

変性エチレン−ビニルエステル共重合体のケン化方法としては、公知の方法を採用できる。ケン化反応は、通常、アルコール又は含水アルコール溶液中で行われる。このとき好適に使用されるアルコールは、メタノール、エタノールなどの低級アルコールであり、特に好ましくはメタノールである。ケン化反応に使用されるアルコール又は含水アルコールは、その重量の40重量%以下であれば、アセトン、酢酸メチル酢酸エチルベンゼンなどの他の溶媒を含んでもよい。ケン化に使用される触媒は、例えば水酸化カリウム水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物や、ナトリウムメチラートなどのアルカリ触媒鉱酸などの酸触媒である。ケン化を行う温度は限定されないが、20〜120℃の範囲が好適である。ケン化の進行に従ってゲル状の生成物析出してくる場合には、生成物を粉砕した後、洗浄、乾燥して、変性EVOH(A)を得ることができる。

0064

本発明で用いられる変性EVOH(A)は、本発明の効果が阻害されない範囲であれば、エチレン、上記式(II)で示されるビニルエステル、及び上記式(III)あるいは(V)で示される不飽和単量体と共重合可能な、他のエチレン性不飽和単量体に由来する構造単位を含んでもよい。このようなエチレン性不飽和単量体としては、例えば、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン1−ヘキセンなどのα−オレフィン類;アクリル酸及びその塩;アクリル酸エステル基を有する不飽和単量体;メタクリル酸及びその塩;メタクリル酸エステル基を有する不飽和単量体;アクリルアミドN−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドジアセトンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸及びその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩(例えば4級塩);メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン酸及びその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩(例えば4級塩);メチルビニルエーテルエチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル、2,3−ジアセトキシ−1−ビニルオキシプロパンなどのビニルエーテル類アクリロニトリルメタクリロニトリルなどのシアン化ビニル類;塩化ビニル、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデン類;酢酸アリル、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、塩化アリルなどのアリル化合物マレイン酸イタコン酸フマル酸などの不飽和ジカルボン酸及びその塩又はエステルビニルトリメトキシシランなどのビニルシラン化合物酢酸イソプロペニルなどが挙げられる。

0065

本発明の樹脂組成物においては、以上のようにして得られた変性EVOH(A)に対して、未変性EVOH(B)が配合される。ここで、本発明で用いられる未変性EVOH(B)とは、前記式(I)中で右端に示されたY及びZを含む単量体単位(前記式(III)あるいは(V)で示される不飽和単量体に由来する構造単位)を含まないEVOHのことをいい、従来より広く用いられている汎用のEVOHを用いることができる。

0066

未変性EVOH(B)のエチレン単位含有率は20〜60モル%である。エチレン単位含有率が20モル%未満では、本発明の樹脂組成物の溶融成形性が悪化する。エチレン単位含有率は、好適には22モル%以上であり、より好適には24モル%以上である。一方、エチレン単位含有率が60モル%を超えると、本発明の樹脂組成物のバリア性が不足する。エチレン単位含有率は、好適には55モル%以下であり、より好適には50モル%以下である。

0067

未変性EVOH(B)のケン化度は80モル%以上である。当該ケン化度は、共重合されたビニルエステル単位のうちのケン化されたものの割合である。ケン化度が80モル%未満の場合、本発明の樹脂組成物のガスバリア性が不十分となる。ケン化度は、好適には95モル%以上であり、より好適には99モル%以上である。

0068

未変性EVOH(B)は、本発明の効果が阻害されない範囲であれば、エチレン、上記式(II)で示されるビニルエステル、及び上記式(III)あるいは(V)で示される不飽和単量体と共重合可能な、他のエチレン性不飽和単量体に由来する構造単位を少量含んでいてもよい。他のエチレン性不飽和単量体としては、変性EVOH(A)の説明のところで例示したものを用いることができる。他のエチレン性不飽和単量体に由来する構造単位の含有量は、通常、全単量体単位のうちの10%以下であり、好適には5%以下であり、より好適には2%以下である。他のエチレン性不飽和単量体に由来する構造単位を実質的に含まないことがさらに好ましい。

0069

未変性EVOH(B)の好適なメルトフローレート(MFR)(190℃、2160g荷重下)は0.1〜30g/10分であり、より好適には0.3〜25g/10分、更に好適には0.5〜20g/10分である。但し、融点が190℃付近あるいは190℃を超えるものは2160g荷重下、融点以上の複数の温度で測定し、片対数グラフで絶対温度の逆数を横軸、MFRの対数を縦軸にプロットし、190℃に外挿した値で表す。

0070

本発明の樹脂組成物において、変性EVOH(A)と未変性EVOH(B)の重量比(A/B)が5/95〜50/50であることが好ましい。重量比(A/B)が5/95未満の場合、樹脂組成物の耐衝撃性や二次加工性が不十分になるおそれがある。重量比(A/B)はより好適には8/92以上である。一方、重量比(A/B)が50/50を超える場合、樹脂組成物のバリア性が不十分になるおそれがある。重量比(A/B)はより好適には40/60以下である。

0071

本発明の樹脂組成物は、変性EVOH(A)と未変性EVOH(B)に加えて、他の添加剤を含むことができる。例えば、EVOH以外の熱可塑性樹脂、可塑剤滑剤、安定剤、界面活性剤色剤紫外線吸収剤帯電防止剤乾燥剤架橋剤、金属塩充填剤、各種繊維などの補強剤などを配合することができる。

0072

なかでも、本発明の樹脂組成物がアルカリ金属塩を含有することが好ましい。アルカリ金属塩を含有することによって、EVOH以外の樹脂と積層した時の層間接着性が良好になる。アルカリ金属塩のカチオン種は特に限定されないが、ナトリウム塩又はカリウム塩が好適である。アルカリ金属塩のアニオン種も特に限定されない。カルボン酸塩炭酸塩炭酸水素塩リン酸塩リン酸水素塩ホウ酸塩、水酸化物等として添加することができる。本発明の樹脂組成物中のアルカリ金属塩の含有量は、アルカリ金属元素換算で10〜500ppmであることが好ましい。アルカリ金属塩の含有量が10ppm未満の場合には層間接着性が不十分になる場合があり、より好適には50ppm以上である。一方、アルカリ金属塩の含有量が500ppmを超える場合には溶融定性が不十分になる場合があり、より好適には300ppm以下である。

0073

本発明の樹脂組成物がリン酸化合物を含有することも好ましい。このようにリン酸化合物を含有することによって、溶融成形時の着色を防止することができる。本発明に用いられるリン酸化合物は特に限定されず、リン酸亜リン酸等の各種の酸やその塩等を用いることができる。リン酸塩としては第1リン酸塩、第2リン酸塩、第3リン酸塩のいずれの形で含まれていてもよいが、第1リン酸塩が好ましい。そのカチオン種も特に限定されるものではないが、アルカリ金属塩であることが好ましい。これらの中でもリン酸2水素ナトリウム及びリン酸2水素カリウムが好ましい。本発明の樹脂組成物中のリン酸化合物の含有量は、好適にはリン酸根換算で5〜200ppmであることが好ましい。リン酸化合物の含有量が5ppm未満の場合には、溶融成形時の耐着色性が不十分になる場合がある。一方、リン酸化合物の含有量が200ppmを超える場合には溶融安定性が不十分になる場合があり、より好適には160ppm以下である。

0074

本発明の樹脂組成物がホウ素化合物を含有してもよい。このようにホウ素化合物を含有することによって、加熱溶融時のトルク変動を抑制することができる。本発明に用いられるホウ素化合物としては特に限定されず、ホウ酸類ホウ酸エステル、ホウ酸塩、水素化ホウ素類等が挙げられる。具体的には、ホウ酸類としては、オルトホウ酸メタホウ酸四ホウ酸などが挙げられ、ホウ酸エステルとしてはホウ酸トリエチルホウ酸トリメチルなどが挙げられ、ホウ酸塩としては上記の各種ホウ酸類のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩ホウ砂などが挙げられる。これらの化合物のうちでもオルトホウ酸(以下、単にホウ酸と記載する場合がある)が好ましい。本発明の樹脂組成物中のホウ素化合物の含有量は、好適にはホウ素元素換算で20〜2000ppm以下であることが好ましい。ホウ素化合物の含有量が20ppm未満の場合には、加熱溶融時のトルク変動の抑制が不十分になる場合があり、より好適には50ppm以上である。一方、ホウ素化合物の含有量が2000ppmを超える場合にはゲル化しやすく、成形性が悪化する場合があり、より好適には1000ppm以下である。

0075

本発明の樹脂組成物の、20℃、65%RHにおける酸素透過速度が100cc・20μm/m2・day・atm以下であることが好適である。酸素透過速度は、より好適には10cc・20μm/m2・day・atm以下であり、さらに好適には5cc・20μm/m2・day・atm以下である。

0076

本発明の樹脂組成物の製造方法は特に限定されない。変性EVOH(A)を製造してから、未変性EVOH(B)と混合することが好ましい。混合方法は特に限定されないが、通常溶融状態で混合される。溶融混合する方法は特に限定されず、押出機インテンシブミキサーバンバリーミキサーニーダーなどを用いることができる。このとき、上記各種添加剤を同時に加えて混練することもできる。

0077

本発明の樹脂組成物に、アルカリ金属塩、リン酸化合物又はホウ素化合物を配合する場合には、変性EVOH(A)及び未変性EVOH(B)の少なくとも一方の樹脂を、アルカリ金属塩、リン酸化合物又はホウ素化合物を含む水溶液と接触させてから、両樹脂を混合する方法が好適である。この場合、変性EVOH(A)及び未変性EVOH(B)のいずれか一方に対してそれらの成分を含む水溶液と接触させてから、それらの成分を含まない他方の樹脂と混合することもできる。しかしながら、安定した添加効果を得るためには、両方の樹脂を水溶液と接触させてから、両樹脂を混合することが好ましい。

0078

本発明の樹脂組成物を成形する方法は特に限定されない。樹脂組成物の溶液を用いて成形することもできるが、溶融成形することが好ましい。溶融成形方法としては、押出成形射出成形インフレーション成形プレス成形ブロー成形などの方法が例示される。中でも押出成形は好適な成形方法であり、様々な押出成形品を得ることができる。

0079

本発明の樹脂組成物の好適な実施態様はバリア材である。本発明の樹脂組成物は、酸素などのガス以外にも、ガソリンなどの燃料や各種の薬品に対するバリア性に優れている。

0080

本発明の樹脂組成物を溶融成形することにより、フィルム、シート、容器、パイプ、繊維等、各種の成形物が得られる。なかでも本発明の樹脂組成物からなる層を有するフィルム及びシートは、柔軟性が要求され、溶融成形後延伸加工することが多いことから、使用するのに適した用途である。ここで、当該フィルム及びシートは、本発明の樹脂組成物からなる単層品であっても構わないし、他の熱可塑性樹脂層を含む多層構造体であっても構わない。

0081

本発明の樹脂組成物からなる成形品は、多くの場合、当該樹脂組成物からなる層とEVOH以外の熱可塑性樹脂からなる層が積層された多層構造体として使用される。ここで、EVOH以外の熱可塑性樹脂とは、変性EVOH(A)や未変性EVOH(B)を含む広い概念であるEVOH以外の熱可塑性樹脂ということである。特に、本発明の樹脂組成物層を中間層とし、その両側の外層に他の熱可塑性樹脂を配置する構成が好ましい。樹脂組成物層と他の熱可塑性樹脂層とが接着性樹脂層を介して接着されてなることも好ましい。本発明の樹脂組成物層はバリア性を担っており、その厚みは、通常3〜250μm、好適には10〜100μmである。一方、外層に使用される熱可塑性樹脂は特に制限されず、要求される透湿性耐熱性ヒートシール性、透明性などの性能や用途を考慮して適宜選択される。多層構造体全体の厚さは特に限定されないが、通常15〜6000μmである。このような多層構造体の好適な実施態様としては、多層フィルム又は多層シート、共押出ブロー成形容器、共射出ブロー成形容器などが挙げられる。

0082

本発明の樹脂組成物からなる層と積層される他の熱可塑性樹脂層としては、ポリエチレンポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタアクリル酸エステル共重合体などのポリオレフィンポリアミドポリエステルポリスチレンポリ塩化ビニルアクリル樹脂ポリ塩化ビニリデンポリアセタールポリカーボネートなどが例示される。

0083

多層構造体は各種の製造方法によって得ることができ、共押出法ドライラミネート法サンドラミネート法、押出ラミネート法共押出ラミネート法、溶液コート法などを採用することができる。これらの内、共押出法は、本発明の樹脂組成物と他の熱可塑性樹脂とを、押出機より同時に押出して溶融状態下に積層し、ダイス出口から多層フィルム状に吐出する方法である。共押出法で製膜する場合、本発明の樹脂組成物層と他の熱可塑性樹脂層を接着性樹脂層を挟んで積層する方法が好ましい。接着性樹脂としては、カルボキシル基カルボン酸無水物基又はエポキシ基を有するポリオレフィンを用いることが好ましい。このような接着性樹脂は、本発明の樹脂組成物との接着性にも、カルボキシル基、カルボン酸無水物基又はエポキシ基を含有しない他の熱可塑性樹脂との接着性にも優れている。

0084

カルボキシル基を含有するポリオレフィンとしては、アクリル酸やメタクリル酸を共重合したポリオレフィンなどが挙げられる。このとき、アイオノマーに代表されるようにポリオレフィン中に含有されるカルボキシル基の全部あるいは一部が金属塩の形で存在していてもよい。カルボン酸無水物基を有するポリオレフィンとしては、無水マレイン酸やイタコン酸でグラフト変性されたポリオレフィンが挙げられる。また、エポキシ基を含有するポリオレフィン系樹脂としては、グリシジルメタクリレートを共重合したポリオレフィンが挙げられる。これらカルボキシル基、カルボン酸無水物基又はエポキシ基を有するポリオレフィンのうちでも、無水マレイン酸等のカルボン酸無水物で変性されたポリオレフィン、特にポリエチレン及びポリプロピレンが接着性に優れる点から好ましい。

0085

こうして得られた溶融成形品は、さらに二次加工に供されることが好ましい。本発明の樹脂組成物を含む成形品は、二次加工性に優れる。二次加工の方法としては、一軸延伸二軸延伸延伸ブロー成形、熱成形、圧延などが例示される。特に、高い倍率で延伸されたフィルム又はシートが本発明の好適な実施態様である。具体的には、面積倍率7倍以上に延伸されてなるフィルム又はシートが特に好適な実施態様である。また、熱成形品も本発明の好適な実施態様である。二次加工に先立って、放射線照射などによる架橋を施してもよい。また、熱収縮フィルム又は熱収縮シートも本発明の好適な実施態様である。これは、上記のようにして延伸したフィルム又はシートの残存応力緩和させずに残すことによって製造できる。二次加工に供される溶融成形品は、本発明の樹脂組成物からなる単層品であっても構わないし、他の熱可塑性樹脂層を含む多層構造体であっても構わない。

0086

こうして得られた本発明の成形品は、バリア性、耐衝撃性及び二次加工性に優れているので、フィルム、カップボトル等、様々な形状に成形され、各種の容器などとして好適に用いることができる。なかでも有用な用途が燃料容器である。耐衝撃性に優れていて、二次加工性に優れていて、しかも燃料のバリア性に優れているので、本発明の樹脂組成物は、燃料容器として好適である。燃料容器としては、共押出ブロー成形容器や、熱成形容器が好適である。

0087

以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。

0088

合成例1
(1)変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(変性EVAc)の合成
ジャケット攪拌機窒素導入口、エチレン導入口及び開始剤添加口を備えた50L加圧反応槽に、酢酸ビニル(式(II)において、R5がメチル基:以下、VAcと称する)を21kg、メタノール(以下、MeOHと称する)を2.1kg、2−メチレン−1,3−プロパンジオールジアセテート(式(III)において、R1、R2、R3及びR4が水素原子で、R6及びR7がメチル基:1,3−ジアセトキシ−2−メチレンプロパンと同一化合物:以下、MPDAcと称する)を1.1kg仕込み、60℃に昇温した後、30分間窒素バブリングして反応槽内を窒素置換した。次いで反応槽圧力エチレン圧力)が4.2MPaとなるようにエチレンを導入した。反応槽内の温度を60℃に調整した後、開始剤として16.8gの2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業株式会社製「V−65」)をメタノール溶液として添加し、重合を開始した。重合中はエチレン圧力を4.2MPaに、重合温度を60℃に維持した。4.5時間後にVAcの重合率が34%となったところで冷却して重合を停止した。反応槽を開放して脱エチレンした後、窒素ガスバブリングして脱エチレンを完全に行った。次いで減圧下で未反応のVAcを除去した後、MPDAc由来の構造単位が共重合により導入された変性エチレン−酢酸ビニル共重合体(本明細書中、変性EVAcと称することがある)にMeOHを添加して20質量%MeOH溶液とした。

0089

(2)変性EVAcのケン化
ジャケット、攪拌機、窒素導入口、還流冷却器及び溶液添加口を備えた10L反応槽に(1)で得た変性EVAcの20質量%MeOH溶液4715gを仕込んだ。この溶液に窒素を吹き込みながら60℃に昇温し、水酸化ナトリウムの濃度が2規定のMeOH溶液を14.7mL/分の速度で2時間添加した。水酸化ナトリウムMeOH溶液の添加終了後、系内温度を60℃に保ちながら2時間攪拌してケン化反応を進行させた。その後酢酸を254g添加してケン化反応を停止した。その後、80℃で加熱攪拌しながら、イオン交換水3Lを添加し、反応槽外にMeOHを流出させ、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、変性EVOHと称する)を析出させた。デカンテーションにより析出した変性EVOHを収集し、ミキサーで粉砕した。得られた変性EVOH粉末を1g/Lの酢酸水溶液浴比20:粉末1kgに対して水溶液20Lの割合)に投入して2時間攪拌洗浄した。これを脱液し、さらに1g/Lの酢酸水溶液(浴比20)に投入して2時間攪拌洗浄した。これを脱液したものを、イオン交換水(浴比20)に投入して攪拌洗浄を2時間行い脱液する操作を3回繰り返して精製を行った。次いで、酢酸0.5g/L及び酢酸ナトリウム0.1g/Lを含有する水溶液10Lに4時間攪拌浸漬してから脱液し、これを60℃で16時間乾燥させることで変性EVOHの粗乾燥物を503g得た。

0090

(3)変性EVOH含水ペレットの製造
ジャケット、攪拌機及び還流冷却器を備えた3L攪拌槽に、(2)を2回繰返して得た変性EVOHの粗乾燥物758g、水398g及びMeOH739gを仕込み、85℃に昇温して溶解させた。この溶解液を径4mmのガラス管を通して5℃に冷却した水/MeOH=90/10の混合液中に押し出してストランド状に析出させ、このストランドをストランドカッターペレット状にカットすることで変性EVOHの含水ペレットを得た。得られた変性EVOHの含水ペレットの含水率メトラー社製ハロゲン水分計「HR73」で測定したところ、55質量%であった。

0091

(4)変性EVOH組成物ペレットの製造
上記(3)で得た変性EVOHの含水ペレット1577gを1g/Lの酢酸水溶液(浴比20)に投入して2時間攪拌洗浄した。これを脱液し、さらに1g/Lの酢酸水溶液(浴比20)に投入して2時間攪拌洗浄した。脱液後、酢酸水溶液を更新し同様の操作を行った。酢酸水溶液で洗浄してから脱液したものを、イオン交換水(浴比20)に投入して攪拌洗浄を2時間行い脱液する操作を3回繰り返して精製を行い、ケン化反応時の触媒残渣が除去された、変性EVOHの含水ペレットを得た。当該含水ペレットを酢酸ナトリウム濃度0.525g/L、酢酸濃度0.8g/L、リン酸濃度0.007g/Lの水溶液(浴比20)に投入し、定期的に攪拌しながら4時間浸漬させた。これを脱液し、80℃で3時間、及び105℃で16時間乾燥させることによって、酢酸、ナトリウム塩及びリン酸化合物を含有した変性EVOH組成物ペレットを得た。

0092

(5)変性EVAc中の各構造単位の含有量
変性EVAc中の、エチレン単位含有率(式(IV)におけるaモル%)、酢酸ビニル由来の構造単位の含有量(式(IV)におけるbモル%)及びMPDAc由来の構造単位の含有量(式(IV)におけるcモル%)は、ケン化前の変性EVAcを1H−NMR測定して算出した。

0093

まず、(1)において得られた変性EVAcのMeOH溶液を少量サンプリングし、イオン交換水中で変性EVAcを析出させた。析出物を収集し、真空下、60℃で乾燥させることで変性EVAcの乾燥品を得た。次に、得られた変性EVAcの乾燥品を内部標準物質としてテトラメチルシランを含むジメチルスルホキシドDMSO)−d6に溶解し、500MHzの1H−NMR(日本電子株式会社製:「GX−500」)を用いて80℃で測定した。

0094

図1に、合成例1で得られた変性EVAcの1H−NMRスペクトルを示す。当該スペクトル中の各ピークは、以下のように帰属される。
・0.6−1.0ppm:末端部位エチレン単位のメチレンプロトン(4H)
・1.0−1.85ppm:中間部位エチレン単位のメチレンプロトン(4H)、MPDAc由来の構造単位の主鎖部位メチレンプロトン(2H)、酢酸ビニル単位のメチレンプロトン(2H)
・1.85−2.1ppm:MPDAc由来の構造単位のメチルプロトン(6H)と酢酸ビニル単位のメチルプロトン(3H)
・2.4−2.6ppm:DMSO
・3.7−4.1ppm:MPDAc由来の構造単位の側鎖部位メチレンプロトン(4H)
・4.4−5.3ppm:酢酸ビニル単位のメチンプロトン(1H)

0095

上記帰属にしたがい、0.6〜1.0ppmの積分値をx、1.0〜1.85ppmの積分値をy、3.7−4.1ppmの積分値をz、4.4−5.3ppmの積分値をwとした場合、エチレン単位の含有量(a:モル%)、ビニルエステル単位の含有量(b:モル%)及びMPDAc由来の構造単位の含有量(c:モル%)は、それぞれ以下の式にしたがって算出される。
a=[(2x+2y−z−4w)/(2x+2y+z+4w)]×100
b=[8w/(2x+2y+z+4w)]×100
c=[2z/(2x+2y+z+4w)]×100

0096

上記方法により算出した結果、エチレン単位の含有量(a)は32.0モル%、ビニルエステル単位の含有量(b)は64.1モル%、MPDAc由来の構造単位の含有量(c)は3.9モル%であった。変性EVAcにおけるa、b及びcの値は、ケン化処理後の変性EVOHにおけるa、b及びcの値と同じである。

0097

(6)変性EVOHのケン化度
ケン化後の変性EVOHについても同様に1H−NMR測定を行った。上記(2)で得られた変性EVOHの粗乾燥物を、内部標準物質としてテトラメチルシラン、添加剤としてテトラフルオロ酢酸(TFA)を含むジメチルスルホキシド(DMSO)−d6に溶解し、500MHzの1H−NMR(日本電子株式会社製:「GX−500」)を用いて80℃で測定した。図2に、合成例1で得られた変性EVOHの1H−NMRスペクトルを示す。1.85〜2.1ppmのピーク強度が大幅に減少していることから、酢酸ビニルに含まれるエステル基に加え、MPDAc由来の構造単位に含まれるエステル基もケン化されて水酸基になっていることは明らかである。ケン化度は酢酸ビニル単位のメチルプロトン(1.85〜2.1ppm)と、ビニルアルコール単位のメチンプロトン(3.15〜4.15ppm)のピーク強度比より算出した。変性EVOHのケン化度は99.9モル%以上であった。

0098

(7)変性EVOHの融点
上記(4)で得られた変性EVOH組成物ペレットについて、JIS K7121に準じて、30℃から215℃まで10℃/分の速度にて昇温した後100℃/分で−35℃まで急冷して再度−35℃から195℃まで10℃/分の昇温速度にて測定を実施した(セイコー電子工業株式会社製示差走査熱量計DSC)「RDC220/SSC5200H」)。温度の校正にはインジウムと鉛を用いた。2ndランチャートから前記JISにしたがって融解ピーク温度(Tpm)を求め、これを変性EVOHの融点とした。融点は151℃であった。

0099

(8)変性EVOH組成物中のナトリウム塩含有量とリン酸化合物含有量
上記(4)で得られた変性EVOH組成物ペレット0.5gをテフロン登録商標)製圧力容器に入れ、ここに濃硝酸5mLを加えて室温で30分間分解させた。30分後蓋をし、湿式分解装置(株式会社アクタック製:「MWS−2」)により150℃で10分間、次いで180℃で5分間加熱することで分解を行い、その後室温まで冷却した。この処理液を50mLのメスフラスコに移し純水でメスアップした。この溶液について、ICP発光分光分析装置パーキンエルマー社製「OPTIMA4300DV」)により含有金属分析を行い、ナトリウム元素及びリン元素の含有量を求めた。ナトリウム塩含有量は、ナトリウム元素換算値で150ppmであり、リン酸化合物含有量は、リン酸根換算値で10ppmであった。

0100

合成例2
合成例1の(1)において、MeOH量を6.3kgにし、エチレン圧力を3.7MPaにし、開始剤の量を4.2gにし、MPDAcを仕込まなかった以外は、同様の方法で重合を行った。4時間後にVAcの重合率が44%となったところで冷却し重合を停止した。引き続き、合成例1と同様に処理してナトリウム元素換算値で135ppmのナトリウム塩と、リン酸根換算値で11ppmのリン酸化合物を含有する未変性EVOH組成物ペレットを製造した。合成例1と同様に評価した結果を、表1にまとめて示す。

0101

合成例3
合成例1の(1)において、開始剤の量を8.4gにし、MPDAcの仕込量を0.5kgにした以外は、同様の方法で重合を行った。6時間後にVAcの重合率が52%となったところで冷却し重合を停止した。引き続き、合成例1と同様に変性EVOH組成物ペレットを製造して評価した結果を、表1にまとめて示す。

0102

合成例4
合成例3と同様にして変性EVAcを合成し、変性EVAcのメタノール溶液を得た。引き続き、水酸化ナトリウムのMeOH溶液を3.7mL/分の速度で添加した以外は、合成例1の(2)と同様の方法でケン化処理した。引き続き、合成例1と同様に変性EVOH組成物ペレットを製造して評価した結果を、表1にまとめて示す。

0103

合成例5
合成例1の(1)において、MeOHの量を1.1kgにし、エチレン圧力を3.8MPaにし、MPDAcの仕込量を2.0kgにし、重合開始から5時間後に開始剤を16.8g追加添加した以外は、同様の方法で重合を行った。10時間後にVAcの重合率が9%となったところで冷却し重合を停止した。引き続き、合成例1と同様に変性EVOH組成物ペレットを製造して評価した結果を、表1にまとめて示す。

0104

合成例6
合成例1の(1)において、MeOH量を1.1kgにし、開始剤の量を16.8gにし、エチレン圧力を6.0MPaにし、MPDAcの仕込量を1.1kgにした以外は、同様の方法で重合を行った。4時間後にVAcの重合率が22%となったところで冷却し重合を停止した。引き続き、合成例1と同様に変性EVOH組成物ペレットを製造して評価した結果を、表1にまとめて示す。

0105

合成例7
合成例1の(1)において、MeOH量を6.3kgにし、開始剤の量を4.2gにし、エチレン圧力を2.9MPaにし、MPDAcを添加しなかった以外は、同様の方法で重合を行った。4時間後にVAcの重合率が50%となったところで冷却し重合を停止した。引き続き、合成例1と同様に処理して未変性EVOH組成物ペレットを製造して評価した結果を、表1にまとめて示す。

0106

合成例8
合成例1の(1)において、MeOH量を4.2kgにし、開始剤の量を4.2gにし、エチレン圧力を5.3MPaにし、MPDAcを添加しなかった以外は、同様の方法で重合を行った。3時間後にVAcの重合率が29.3%となったところで冷却し重合を停止した。引き続き、合成例1と同様に処理して未変性EVOH組成物ペレットを製造して評価した結果を、表1にまとめて示す。

0107

合成例9
合成例1の(1)において、MeOH量を2.5kgにし、開始剤の量を8.4gにし、エチレン圧力を3.4MPaにし、MPDAcの仕込量を0.77kgにした以外は、同様の方法で重合を行った。4時間後にVAcの重合率が32%となったところで冷却し重合を停止した。引き続き、合成例1と同様に変性EVOH組成物ペレットを製造して評価した結果を、表1にまとめて示す。

0108

実施例1
(1)フィルムの作製
合成例1で得られた変性EVOH組成物ペレット5重量部と合成例2で得られた未変性EVOH組成物ペレット95重量部をドライブレンドした後、二軸押出機にて溶融混練してからペレット化した。得られたペレットを用いて、株式会社東洋精機製作所製20mm押出機「D2020」(D(mm)=20、L/D=20、圧縮比=2.0、スクリュー:フルフライト)を用いて以下の条件にて単層製膜を行い、EVOH組成物単層フィルムを得た。
シリンダー温度:供給部175℃、圧縮部220℃、計量部220℃
ダイ温度:220℃
スクリュー回転数:40〜100rpm
吐出量:0.4〜1.5kg/時間
引取りロール温度:80℃
引取りロール速度:0.8〜3.2m/分
フィルム厚み:20〜150μm

0109

なお、本明細書中の他の実施例では、以下の通り、EVOH組成物の融点にしたがって、単層フィルムを作製する際の押出機の温度条件を設定した。ここで、EVOH組成物が2種類のEVOHを含む場合には、より高融点のEVOHの融点を基準としてシリンダー温度及びダイ温度を設定した。
シリンダー温度:
供給部:175℃
圧縮部:EVOH組成物の融点+30〜45℃
計量部:EVOH組成物の融点+30〜45℃
ダイ温度:EVOH組成物の融点+30〜45℃

0110

(2)延伸試験
上記(1)で得られた厚さ150μmの単層フィルムを株式会社東洋精機製作所製パングラフ式二軸延伸装置にかけ、80℃で2×2倍〜4×4倍の延伸倍率において同時二軸延伸を行うことにより熱収縮フィルムを得た。フィルムが破れずに延伸できた最大の延伸倍率を最大延伸倍率とした。最大延伸倍率は3倍(面積倍率9倍)であった。また、3×3倍の延伸倍率で延伸して得られた熱収縮フィルムを、以下の基準に従い評価したところB判定であった。それらの結果を表2に示す。
A:延伸ムラ及び局部的偏肉が認められず、外観が良好であった。
B:延伸ムラ又は局部的偏肉が生じた。
C:延伸ムラ又は局部的偏肉が生じた。または、フィルムに破れが生じた。

0111

(3)シュリンク試験
上記(2)で得られた延伸倍率3×3の熱収縮フィルムを10cm×10cmにカットし、80℃の熱水に10秒浸漬させ、シュリンク率(%)を下記のように算出した。シュリンク率は、65.5%であった。結果を表2に示す。
シュリンク率(%)={(S−s)/S}×100
S:シュリンク前のフィルムの面積
s:シュリンク後のフィルムの面積

0112

(4)酸素透過速度測定
上記(1)で得られた厚さ20μmの単層フィルムを20℃、85%RHの条件下で3日間調湿後、同条件下で酸素透過速度の測定(Mocon社製「OX−TORAN MODEL 2/21」)を行った。その結果、酸素透過速度(OTR)は1.4cc・20μm/m2・day・atmであった。結果を表2に示す。

0113

実施例2
実施例1の(1)において、変性EVOH組成物ペレット10重量部、未変性EVOH組成物ペレット90重量部にした以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。

0114

実施例3
実施例1の(1)において、変性EVOH組成物ペレット30重量部、未変性EVOH組成物ペレット70重量部にした以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。

0115

実施例4
実施例1の(1)において、変性EVOH組成物ペレット45重量部、未変性EVOH組成物ペレット55重量部にした以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。

0116

実施例5
実施例1の(1)において、変性EVOH組成物ペレット70重量部、未変性EVOH組成物ペレット30重量部にした以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。

0117

実施例6
実施例1の(1)において、合成例1で得られた変性EVOH組成物ペレットの代わりに合成例3で得られた変性EVOH組成物ペレットを用い、変性EVOH組成物ペレット30重量部、未変性EVOH組成物ペレット70重量部にした以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。

0118

実施例7
実施例1の(1)において、合成例1で得られた変性EVOH組成物ペレットの代わりに合成例4で得られた変性EVOH組成物ペレットを用い、変性EVOH組成物ペレット30重量部、未変性EVOH組成物ペレット70重量部にした以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。

0119

実施例8
実施例1の(1)において、合成例1で得られた変性EVOH組成物ペレットの代わりに合成例5で得られた変性EVOH組成物ペレットを用い、変性EVOH組成物ペレット30重量部、未変性EVOH組成物ペレット70重量部にした以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。

0120

実施例9
実施例1の(1)において、合成例1で得られた変性EVOH組成物ペレットの代わりに合成例6で得られた変性EVOH組成物ペレットを用い、変性EVOH組成物ペレット30重量部、未変性EVOH組成物ペレット70重量部にした以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。

0121

実施例10
実施例1の(1)において、合成例2で得られた未変性EVOH組成物ペレットの代わりに合成例7で得られた未変性EVOH組成物ペレットを用い、変性EVOH組成物ペレット30重量部、未変性EVOH組成物ペレット70重量部にした以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。

0122

実施例11
実施例1の(1)において、合成例2で得られた未変性EVOH組成物ペレットの代わりに合成例8で得られた未変性EVOH組成物ペレットを用い、変性EVOH組成物ペレット30重量部、未変性EVOH組成物ペレット70重量部にした以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。

0123

比較例1
実施例1の(1)において、未変性EVOHのみを用い、変性EVOHとのドライブレンドと溶融混練を行わなかった以外は、同様の方法で単層フィルムの作製及び評価を行った。結果を、表1にまとめて示す。未変性EVOHのみからなる単層フィルムは延伸性に劣ることがわかる。

0124

比較例2
比較例1において、合成例2で得られた未変性EVOH組成物の代わりに合成例7で得られたペレットを用いた以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。未変性EVOHのみからなる単層フィルムは延伸性に劣ることがわかる。

0125

比較例3
比較例1において、合成例2で得られた未変性EVOH組成物の代わりに合成例8で得られたペレットを用いた以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。未変性EVOHのみからなる単層フィルムは延伸性に劣ることがわかる。

0126

比較例4
比較例1において、合成例2で得られた未変性EVOH組成物の代わりに合成例1で得られた変性EVOH組成物ペレットを用いた以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。変性EVOHのみからなる単層フィルムは酸素バリア性に劣ることがわかる。

0127

比較例5
比較例1において、合成例2で得られた未変性EVOH組成物の代わりに合成例3で得られた変性EVOH組成物ペレットを用いた以外は、同様の方法で単層フィルムを作製及び評価を行った。結果を、表2にまとめて示す。変性EVOHのみからなる単層フィルムは酸素バリア性に劣ることがわかる。

0128

実施例12
(5)ブロー成形容器の作製
合成例9で得られた変性EVOH組成物ペレット10重量部と合成例2で得られた未変性EVOH組成物ペレット90重量部をドライブレンドした後、二軸押出機にて溶融混練してからペレット化し、樹脂組成物ペレットを得た。一方、高密度ポリエチレン(HDPE)として三井石油化学製「HZ8200B」(190℃、2160g荷重におけるMFR=0.01g/10分)、接着性樹脂として三井化学製「アドマーGT4」(190℃、2160g荷重下におけるMFR=0.2g/10分)を用いた。鈴木製工所製ブロー成形機TB−ST−6Pにて各樹脂の押出温度及びダイス温度を210℃に設定し、HDPE/接着性樹脂/樹脂組成物/接着性樹脂/HDPEの層構成を有する3種5層パリソンを押し出し、15℃の金型内ブローし、20秒冷却して、500mLの多層容器を得た。前記容器の胴部における平均厚みは2175μmであり、各層の厚みは、(内側)HDPE/接着性樹脂/樹脂組成物/接着性樹脂/HDPE(外側)=1000/50/75/50/1000μmであった。容器は特に問題なく成形できた。また、容器の外観は良好であった。

0129

(6)燃料のバリア性評価
上記(5)で得られた多層容器にモデルガソリントルエン(45重量%):イソオクタン(45重量%):メタノール(10重量%)の比の混合物}300mlを入れ、アルミホイルを用いて漏れがないように完全に栓をしたうえで40℃、65%RHの雰囲気下に放置して、14日後のボトル重量減少量(n=6の平均値)を求めた。重量減少量は0.41gであった。評価結果を表3に示す。

0130

(7)破壊高さの測定
上記(5)で得られた多層容器に、エチレングリコール内容積に対して60%充填し、−40℃の冷凍室に3日間放置した後コンクリート上に落下させ、ボトルの破壊(容器内部のエチレングリコールが漏れる)する落下高さを求めた。破壊高さは、n=30の試験結果を用いて、JIS試験法(K7211の「8.計算」の部分)に示される計算方法を用いて、50%破壊高さを求めた。破壊高さは6.5mであった。評価結果を表3に示す。

0131

(8)多層シートの作製
上記(5)で作製した変性EVOHと未変性EVOHを含むペレットを用い、3種5層共押出装置を用いて、多層シート(HDPE/接着性樹脂/樹脂組成物/接着性樹脂/HDPE)を作製した。シートの層構成は、内外層HDPE樹脂(三井化学製「HZ8200B」)が450μm、接着性樹脂(三井化学製「アドマーGT4」)が各50μm、中間層の樹脂組成物が75μmであった。

0132

(9)熱成形容器の作製
上記(8)で得られた多層シートを熱成形機(浅野製作所製:真空圧深絞り成形機「FX−0431−3型」)にて、シート温度を160℃にして、圧縮空気気圧5kgf/cm2)により丸カップ形状(金型形状:上部75mmφ、下部60mmφ、深さ75mm、絞り比S=1.0)に熱成形することにより、熱成形容器を得た。成形条件を以下に示す。
ヒーター温度:400℃
プラグ:45φ×65mm
プラグ温度:150℃
金型温度:70℃

0133

得られた熱成形容器は内容積約150mlのカップ型容器であり、このカップ型容器の底部付近を切断し、カップの底の角部における変性EVOH組成物からなる中間層の厚みを光学顕微鏡による断面観察により測定した(n=5の平均値)。カップ角部における中間層の厚みは29μmであった。評価結果を表3に示す。

0134

(10)熱成形容器の評価
上記(9)で得られた熱成形容器にモデルガソリン{トルエン(45重量%):イソオクタン(45重量%):メタノール(10重量%)の比の混合物}140mlを入れて、前記(8)で得られた共押出シート円形に切断したものをカップ上部にのせたのち、内容物が漏れないように完全にふたをした状態で熱板溶着法により成形し、内部にモデルガソリンを封入したカップ型容器を得た。これを40℃、65%RHの雰囲気下に放置して、14日後のカップ重量減少量(n=6の平均値)を求めた。重量減少量は0.32gであった。評価結果を表3に示す。

0135

(11)耐衝撃性評価
上記(5)で作製した変性EVOHと未変性EVOHを含むペレットを用い、射出成形機(日精製、FS−80S)を用いて、射出片を作製し、アイゾット試験機を用いて、室温の条件で、JIS K7110に準じて衝撃強度を求めた。10個の射出片を測定し、測定結果の平均値を衝撃強度とした。衝撃強度は24kJ/m2であった。評価結果を表3に示す。

0136

比較例6
実施例12において、合成例2で作製した未変性EVOH組成物ペレットのみを用いた以外は、同様の方法でブロー成形容器、熱成形容器及び射出片を作製し、評価を行った。結果を、表3にまとめて示す。未変性EVOHのみからなる容器は耐衝撃性及び二次加工性に劣ることがわかる。

0137

比較例7
実施例12において、合成例9で作製した変性EVOH組成物ペレットのみを用いた以外は、同様の方法でブロー成形容器、熱成形容器及び射出片を作製し、評価を行った。結果を、表3にまとめて示す。変性EVOHのみからなる容器は燃料のバリア性に劣ることがわかる。

0138

0139

実施例

0140

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