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課題・解決手段

電気化学的手法を用いた生体由来試料分析において、特に測定溶媒水溶液を使用する場合であって、+1.2V(飽和銀−塩化銀電極電位基準。以下同様。)以上の電圧印加する場合に、測定バッファ由来する電気分解反応により、フローセル内気泡の発生が認められる場合がある。電極上に発生した気泡は、電極表面を覆い電極の実効面積を小さくする可能性があった。また、発生した気体により電極上に捕捉された磁性粒子分布乱れ、分析結果の再現性を低下させる可能性があった。 本発明は上記課題に鑑み、測定溶媒を検出部に導入する前に、測定溶媒を脱気する手段を備えることで、気泡の発生が分析性能劣化に及ぼす影響を抑制し、高感度電気化学分析が実施可能な自動分析装置を実現する。

概要

背景

血液や尿などの生体由来試料中に含まれる物質の濃度を測定する手法の一つとして、対象物質作用電極の間の電子授受に関連する信号を検出する電気化学的手法が知られている。電気化学的手法としては、例えば対象物質を作用電極上で酸化あるいは還元させ、この際に作用電極と対向電極との間に生じる電流を検出する手法(アンペロメトリック法)を利用した電気化学センサが開示されている。このようなセンサとしては、例えば、グルコースグルコースオキシダーゼにより酸化される際に過酸化水素が生じることを利用して、過酸化水素を酸化して得られる電流応答によりグルコース濃度を測定するグルコースセンサが知られている。以下、アンペロメトリック法をもとに本発明を説明するが、作用電極に電圧印加した際に生じる応答を検出する方法であれば、本発明の適用はアンペロメトリック法に限られない。

電気化学的手法を生体由来試料の分析に適用する場合において、高感度に分析を行うにあたっては、生体由来試料中に多量に含まれる共存成分検出反応に及ぼす影響を抑制することが必要となる。特許文献1には、アンペロメトリック法を用いた分析装置において、分析対象となる成分を共存成分から選択的に分離する方法の一例として、磁性粒子を利用する方法が記載されている。

概要

電気化学的手法を用いた生体由来試料の分析において、特に測定溶媒水溶液を使用する場合であって、+1.2V(飽和銀−塩化銀電極電位基準。以下同様。)以上の電圧を印加する場合に、測定バッファ由来する電気分解反応により、フローセル内気泡の発生が認められる場合がある。電極上に発生した気泡は、電極表面を覆い電極の実効面積を小さくする可能性があった。また、発生した気体により電極上に捕捉された磁性粒子の分布乱れ、分析結果の再現性を低下させる可能性があった。 本発明は上記課題に鑑み、測定溶媒を検出部に導入する前に、測定溶媒を脱気する手段を備えることで、気泡の発生が分析性能劣化に及ぼす影響を抑制し、高感度な電気化学分析が実施可能な自動分析装置を実現する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

磁性粒子と結合した測定対象成分を含む測定液測定溶媒を検出部に導入する手段と、前記検出部に設けられ、表面の元素構成白金、金または炭素のいずれかが50%以上含まれる作用電極に、飽和銀−塩化銀電極電位基準で+1.2V以上の電圧印加する電圧印加手段と、前記磁性粒子と結合した測定対象成分を前記作用電極上に補足するよう磁場を加える磁場印加手段と、前記検出部に導入される前の前記測定溶媒を脱気する脱気手段と、前記脱気手段で脱気された測定溶媒が検出部に導入された状態で、前記電圧印加手段により電圧を印加して測定対象成分を検出する検出手段と、を備えたことを特徴とする電気化学式自動分析装置

請求項2

請求項1に記載の電気化学方式自動分析装置において、前記脱気手段が、電気化学的に不活性ガスによるパージングを行うための不活性ガス供給機構であることを特徴とする電気化学方式自動分析装置。

請求項3

請求項2に記載の電気化学方式自動分析装置において、前記不活性ガス窒素あるいはアルゴンであることを特徴とする電気化学方式自動分析装置。

請求項4

請求項1に記載の電気化学方式自動分析装置において、前記脱気手段が、真空パックされた測定溶媒供給ボトルであり、かつ、測定溶媒の消費にともなって収縮可能な測定溶媒供給ボトルであることを特徴とする電気化学方式自動分析装置。

請求項5

請求項4に記載の電気化学方式自動分析装置において、前記測定溶媒供給ボトルが輸血バッグ状の形状であることを特徴とする電気化学方式自動分析装置。

請求項6

請求項1に記載の電気化学方式自動分析装置において、前記測定溶媒の脱気手段が、気液分離膜を使用して液体中の溶存気体を除去する脱気装置であることを特徴とする電気化学方式自動分析装置。

請求項7

請求項1に記載の電気化学方式自動分析装置において、前記測定溶媒の脱気手段が、液体を減圧することで液体中の溶存気体を除去する脱気装置であることを特徴とする電気化学方式自動分析装置。

請求項8

請求項7または請求項8に記載の電気化学方式自動分析装置において、前記脱気装置が、測定溶媒を前記検出部へ移送するための液体吸引ノズルと、前記検出部との間に備えることを位置付けられる特徴とする電気化学方式自動分析装置。

請求項9

請求項1に記載の電気化学方式自動分析装置において、前記測定溶媒の脱気状態を測定するための溶存酸素計を備えることを特徴とする電気化学方式自動分析装置。

請求項10

請求項1に記載の電気化学方式自動分析装置において、前記測定溶媒の脱気が不十分であると判断される場合に、操作画面上に測定アラームを出力することを特徴とする電気化学方式自動分析装置。

技術分野

0001

本発明は、血液、尿などの生体由来試料高感度分析する自動分析装置係り、特に、電気化学的手法により検出を行う電気化学センサを利用する自動分析装置に関する。

背景技術

0002

血液や尿などの生体由来試料中に含まれる物質の濃度を測定する手法の一つとして、対象物質作用電極の間の電子授受に関連する信号を検出する電気化学的手法が知られている。電気化学的手法としては、例えば対象物質を作用電極上で酸化あるいは還元させ、この際に作用電極と対向電極との間に生じる電流を検出する手法(アンペロメトリック法)を利用した電気化学センサが開示されている。このようなセンサとしては、例えば、グルコースグルコースオキシダーゼにより酸化される際に過酸化水素が生じることを利用して、過酸化水素を酸化して得られる電流応答によりグルコース濃度を測定するグルコースセンサが知られている。以下、アンペロメトリック法をもとに本発明を説明するが、作用電極に電圧印加した際に生じる応答を検出する方法であれば、本発明の適用はアンペロメトリック法に限られない。

0003

電気化学的手法を生体由来試料の分析に適用する場合において、高感度に分析を行うにあたっては、生体由来試料中に多量に含まれる共存成分検出反応に及ぼす影響を抑制することが必要となる。特許文献1には、アンペロメトリック法を用いた分析装置において、分析対象となる成分を共存成分から選択的に分離する方法の一例として、磁性粒子を利用する方法が記載されている。

先行技術

0004

特開2011−39070号公報

発明が解決しようとする課題

0005

アンペロメトリック法による自動分析装置においては、測定に際して、検出部(フローセル)に測定試料を導入し、測定対象物質と結合した磁性粒子を磁場により捕捉する。その状態で測定バッファを導入し、測定バッファが検出部に満たされている状態で電圧を印加してその際に発生する電流値を測定する。測定が終了した後は洗浄液を導入して電極洗浄する。

0006

一方、作用電極に白金あるいは金、またはグラッシーカーボンなどの炭素系電極を用いた場合、測定には+1.2V(飽和銀−塩化銀電極電位基準。以下同様。)以上の電圧を印加する必要がある。測定バッファに対して高い電圧を印加すると、測定バッファに由来する電気分解反応により、フローセル内気泡の発生が認められる場合がある。電極上に発生した気泡は、電極表面を覆い電極の実効面積を小さくする可能性があった。また、発生した気体により電極上に捕捉された磁性粒子の分布乱れ、分析結果の再現性を低下させる可能性があった。

課題を解決するための手段

0007

上記の課題を解決するための本発明の構成は以下の通りである。すなわち、磁性粒子と結合した測定対象成分を含む測定液測定溶媒を検出部に導入する手段と、前記検出部に設けられ、表面の元素構成が白金、金または炭素のいずれかが50%以上含まれる作用電極と、前記作用電極に飽和銀−塩化銀電極電位基準で+1.2V以上の電圧を印加する電圧印加手段と、前記磁性粒子と結合した測定対象成分を前記作用電極上に補足するよう磁場を加える磁場印加手段と、前記検出部に導入される前の前記測定溶媒を脱気する脱気手段と、前記脱気手段で脱気された測定溶媒が検出部に導入された状態で前記電圧印加手段により電圧を印加し測定対象成分を検出する検出手段と、を備えたことを特徴としている。

発明の効果

0008

本発明によれば、分析対象物質の酸化あるいは還元にともなう応答信号を効率的に検出することができるため、高感度な自動分析装置を実現することが可能となる。

図面の簡単な説明

0009

本発明の実施例1における自動分析装置を上方から見た場合の模式図。
本発明の実施例1における検出部流路および各液体の供給部について模式的に示した図。
本発明の実施例1における検出部を模式的に示した図。
本発明の実施例1と比較例における測定対象物質濃度と応答電流の関係を模式的に示した図。
本発明の実施例2における検出部流路および各液体の供給部について模式的に示した図。
本発明の実施例3における検出部流路および各液体の供給部について模式的に示した図。
本発明の実施例4における検出部流路および各液体の供給部について模式的に示した図。
本実施例1〜4に共通して適用可能な測定アラーム表示画面の一例を示した図。

0010

以下、本発明を実施するために好適な自動分析装置の例について記載する。

0011

まず、アンペロメトリック法等の電気化学測定法を利用した生体由来試料の分析方法について説明する。

0012

アンペロメトリック法において、作用電極および対向電極の二電極系では、電気化学反応によるIRドロップが生じるために、作用電極の電圧が一定とならず、安定した電流応答が得られない。そのため、作用電極に一定の電圧を印加し続ける目的で、検出電流を生じさせる作用電極および対向電極の二つの電極に加えて、基準となる電圧を示す参照電極を加えた、三電極系を用いることが多い。これらの三電極系に対してポテンシオスタットと呼ばれる回路を用いることで、作用電極と参照電極の間に一定の電圧を印加し続けることが可能となる。

0013

作用電極および対向電極の材料としては、電極の安定性の観点から、貴金属である白金あるいは金、またはグラッシーカーボンなどの炭素系電極が用いられることが多い。また、参照電極の材料としては、銀−塩化銀電極が用いられることが多い。

0014

電気化学的手法を生体由来試料の分析に適用する場合において、高感度に分析を行うにあたっては、生体由来試料中に多量に含まれる共存成分が検出反応に及ぼす影響を抑制することが必要となる。例えば、がんマーカや感染症ウィルスホルモンなどにおける抗原や抗体を分析対象とする免疫分析においては、測定対象成分の血清中濃度が概ねfmol/L〜nmol/Lオーダの極微量であるのに対して、血清中には約70g/Lもの比較的大量なたんぱく質成分が共存する。そのため、一部の共存成分が、対象物質を検出する電気化学反応に影響を及ぼす場合がある。このような場合には、分析対象となる成分に対して選択的に結合する物質を利用することにより、検出工程の前に、対象成分を共存成分から選択的に分離する手段がとられる。例えば免疫分析においては、磁性粒子を利用して、次の1)〜4)に示すような工程で分析が行われることが多い。

0015

1)試料中の測定対象物質の抗原に対して、その抗原に選択的に結合する抗体を修飾した磁性粒子を含む測定試薬を反応させ、抗原抗体反応により測定対象物質と磁性粒子を結合する。

0016

2)この試料を検出部に導入し、永久磁石を利用して作用電極上に磁性粒子を磁気的に捕捉する。

0017

3)測定時の溶媒となる測定バッファを検出部に導入し、磁性粒子に結合していない試料中の共存成分が含まれる溶媒を系外に排出する。

0018

4)磁性粒子に結合している測定対象物質を作用電極上で反応させ、測定対象物質の濃度に依存した応答を得る。

0019

このような電気化学フローセル方式の高感度自動分析装置においては、分析を自動的に繰り返して実施する目的から、検出部へ測定試料を導入し、測定対象物質と結合した磁性粒子を補足した状態で試料液を排出することにより共存物質と分離し、測定バッファをフローセル内に導入し、電圧を印加して測定対象物質の分析を実行し、その後に洗浄液をフローセル内に導入して測定対象物質を洗い流す、といった一連の工程を連続して繰り返し実施する必要がある。この繰り返し動作を効率的に実施して高い処理能力を実現するため、測定試料、測定バッファ、および洗浄液のそれぞれを保持する容器を分析装置上の特定の領域に設置し、検出部への各溶液の導入を行う液体吸引機構を用いて、各溶液を順次吸引する方式がとられることが好適である。

0020

図1は、電気化学測定法を利用した自動分析装置の模式的図である。

0021

本実施例における自動分析装置は、分析動作を行うための分析部101と、装置を制御するための制御部102と、ユーザが装置に情報を入力するための入力部103と、ユーザに情報を表示するための表示部104から構成される。なお、入力部103と表示部104は同一のものであっても良く、その一例としてタッチパネル式モニタが挙げられる。

0022

本実施例の自動分析装置における分析部101は、試料が含まれる試料容器111を試料分取位置まで搬送するための搬送機構112と、試料を分注するための試料プローブ113と、試料プローブ用のディスポーザブルチップを前記試料プローブに装脱着するためのチップ装脱着部114と、前記ディスポーザブルチップを供給するためのチップマガジン115と、反応容器を供給するための反応容器マガジン116と、前記ディスポーザブルチップと前記反応容器を搬送するためのチップ・反応容器搬送機構117と、前記反応容器内の反応液を一定温度で保持可能な開口部118を複数個備えた反応容器保持部119と、測定試薬を含む試薬容器120を保持するための試薬ディスク121と、前記測定試薬を前記反応容器保持部に分注するための試薬分プローブ122と、前記試薬分注プローブを水や洗浄液で洗浄するための試薬プローブ洗浄部123と、磁性粒子を含む測定試薬を分注前に撹拌するための磁性粒子撹拌機構124と、前記磁性粒子撹拌機構を水や洗浄液で洗浄するための磁性粒子撹拌機構洗浄部125と、反応検出を行うための検出部131と(詳細後述)、前記検出部に反応容器を搬送するための検出部用反応容器搬送機構132を備える。測定バッファ、洗浄液、プローブ洗浄液といった共通試薬を供給するためのボトル分析装置内部に予備ボトルを含めて複数個ずつ保管されており、各ボトル内に挿入される試薬チューブを通じて各試薬が各機構に供給される(詳細後述)。

0023

なお、本実施例の自動分析装置は分析効率を高める目的で検出部131を二つ備えている。検出部の数は本発明の効果に影響を及ぼさないため、本発明は異なる数の検出部を備える自動分析装置にも同様に適用が可能である。また、後述する洗浄液容器211、測定バッファ容器221等を保持する液体の供給部201は検出部131の一部に設けられている。

0024

次に、分析工程の概要について記載する。まず、反応容器マガジン116より反応容器が反応容器保持部に設置される。また、磁性粒子撹拌機構124により磁性粒子を含む測定試薬が撹拌され、磁性粒子を当該試薬容器中で懸濁させる。次に、磁性粒子を含む測定試薬を、試薬分注プローブ122により前記反応容器内に分注して混合し、一定時間反応を行う。この後、試料が含まれる試料容器111が搬送機構112により試料分取位置まで搬送され、チップ装脱着部114にてディスポーザブルチップを装着した試料プローブ113により、試料が反応容器保持部上の前記反応容器に分注される。その後、反応容器中の液体は検検出部用反応容器搬送機構132によって検出部に搬送され、検出部にて反応検出が行われる。そして、反応データより算出された分析結果が表示部103に表示される。

0025

図2は、本実施例における検出部131の流路および各液体の供給部の構造の一例を、模式的に示した図である。

0026

液体の供給部201は、反応容器保持部から検出部用反応容器搬送機構132により搬送された試料容器を保持する部分202と、洗浄液を保持するための洗浄液容器211と、洗浄液を洗浄液ボトル241から供給するための洗浄液供給流路212と、測定溶媒としての測定バッファを保持するための測定バッファ容器221と、測定バッファを測定バッファボトル244から供給するための測定バッファ供給流路222と、測定バッファ内の空気を別種不活性気体パージングにより脱気するためのパージング用気体導入流路223を備える。

0027

また、検出部は、各液体容器から液体を吸引し後述する電気化学センサ部232へ導入する手段であるノズル231と、電気化学的検出を実施する電気化学センサ部232と、液体を吸引する動力を生じさせるためのシリンジ233と、流路を切り替えるための切り替えバルブ234と、ノズルと電気化学センサ部を接続する流路235と、電気化学センサ部とシリンジを接続する流路236と、シリンジと図示しないドレイン廃液排出部)を接続するための流路237を備える。

0028

また、本実施例における検出部流路および各液体の供給部は、洗浄液を洗浄液ボトル241から洗浄液容器211に送液するための洗浄液送液機構242と、送液時に流路を切り替えるためのバルブ243と、測定バッファを測定バッファボトル244から測定バッファ容器221に送液するための測定バッファ送液機構245と、不活性気体を保管するための不活性気体容器246と、不活性気体による気体導入を制御するための不活性気体供給バルブ247を備える。

0029

測定バッファ供給機構222により測定バッファ容器221に測定バッファが供給されると、パージング用気体導入機構223が測定バッファに対して連続的に不活性気体を供給する。パージング用気体導入機構223により、測定バッファ中の溶存酸素濃度を低減させた状態で検出部に導入することが可能となる。パージング用の気体としては、酸素あるいは水素が含まれておらず、電気化学的に不活性であれば特に制限されるものではないが、窒素あるいはアルゴンの使用が好ましい。測定バッファ中の溶存酸素不活性ガスでパージングすることにより、たとえ測定バッファに由来する電気分解反応が生じたとしても、パージングしていない測定バッファに比べて気泡の発生量を十分に抑制することが可能である。

0030

図3は、本実施例における検出部の一例を、模式的に示した図である。

0031

本実施例における検出部は、母材301と、流路302と、白金製の作用電極303と、白金製の対向電極304、305と、銀−塩化銀製の参照電極306と、作用電極上に磁性粒子を捕捉するために磁場を加える永久磁石およびその駆動機構308を備える。また、検出部には、測定バッファ中の溶存酸素を測定するための溶存酸素計309を備えることも可能である。なお、本実施例では作用電極は白金製であるが、これに限られるものではなく、電極表面の元素構成が金であってもよいし、炭素系電極を用いてもよい。この場合、白金、金、または炭素のいずれかが50%以上含まれていることが望ましい。

0032

本実施例における検出工程においては、まず、試料容器から前記測定試料をノズル231により吸引して検出部に導入し、磁性粒子に結合した測定対象物質を、永久磁石308により作用電極303上に捕捉する。永久磁石308は、磁石駆動機構により検出部301に対して近付いたり遠ざかることができるように設けられている。

0033

その後、脱気された測定バッファを検出部の作用電極上に導入し、磁性粒子に結合していない共存成分を含む測定試料を系外に排出する。またこの際、溶存酸素計309を使用すれば、測定バッファの脱気状態を確認することができる。そして、電圧可変電源または定電圧源などの電圧印加手段310により作用電極303と対向電極304,305の間に所定の電圧を印加し、電流計311により作用電極−対向電極間に生じる電流応答を測定する。測定終了後には、洗浄液を検出部に導入することにより、磁性粒子の除去および検出部内の洗浄を行う。なお、検出部では磁性粒子の補足状態を光学的に確認するための開口部307を有していても良い。この場合は開口部307を介して作用電極上の磁性粒子の分布を確認するために光学検出系が検出部の近傍に設けられる。

0034

本実施例を適用して、約+1.3Vで酸化する測定対象成分の検出を行った場合について説明する。例えば、尿結石などの疾病診断を行うために尿中のシュウ酸濃度を測定する場合には、シュウ酸酸化電流を検出するために約1.3Vの電圧印加が必要である。以下にパージングした測定バッファを用いて分析した場合と、パージングを行わなかった測定バッファを用いて分析した場合とを比較した。

0035

比較例においては、印加電圧が約+1.1Vを超えた領域で測定バッファに起因する酸素類等の気泡発生が起こり始める。作用電極の表面上の気泡発生により、電極上に捕捉されていた磁性粒子が電極から除去されることがあり、磁性粒子の分布の乱れが生じ始める。このとき、約+1.3Vの電圧を印加して測定を行おうとしても、得られる応答電流値の再現性が確保できない。また、気泡により電極表面の一部が被覆されることにより、測定時に得られる応答電流値が小さくなるため、精度のよい検出が困難になる。

0036

一方、本実施例を適用した場合には、フローセルに導入する前に測定バッファをパージングするため、約+1.3Vの電圧を印加した場合であってもフローセル内に発生する気泡が少なく、磁性粒子の分布の乱れが生じない。そのため、測定対象成分に由来する電流を再現性よく検出することが可能となる。

0037

図4は、パージング処理の有無に対応して、対象物質の量と検出電流値の関係(検量線)を模式的に示した図である。本実施例を適用した場合には、測定対象成分に由来する電流の検出が、比較例と比べて容易になることから、図5に示した検量線の傾きが大きくなり、対象物質の濃度の測定がより感度良く実施可能となる。

0038

図5は、実施例2における検出部流路および各液体の供給部の一例を、模式的に示した図である。実施例2における検出部流路および各液体の供給部は、輸血バッグ状の測定バッファボトル601と、測定バッファボトル601と測定バッファ容器221を接続する流路602と、測定バッファボトル601から測定バッファ容器221に供給される測定バッファの流量を調節するためのバルブ603を備える。

0039

液体の供給部201は、反応容器保持部から搬送された試料容器を保持する部分202と、洗浄液を保持するための洗浄液容器211と、洗浄液を洗浄液ボトル241から供給するための洗浄液供給流路212と、測定バッファを保持するための測定バッファ容器221を備える。また、検出部は、各液体容器から液体を吸引するためのノズル231と、電気化学的検出を実施する電気化学センサ部232と、液体を吸引する動力を生じさせるためのシリンジ233と、流路を切り替えるための切り替えバルブ234と、ノズルと電気化学センサ部を接続する流路235と、電気化学センサ部とシリンジを接続する流路236と、シリンジとドレインを接続するための流路237を備える。

0040

また、本実施例における検出部流路および各液体の供給部は、洗浄液を洗浄液ボトル241から洗浄液容器211に送液するための洗浄液送液機構242と、送液時に流路を切り替えるためのバルブ243を備える。なお、測定バッファの流量を調節するためのバルブ603は、本実施例で述べた洗浄液の送液と同様に、送液機構および流路切り替えバルブを使用する方式を使用しても良い。この場合、部品点数は比較的多くなるが、より広範な流量範囲で精度良く送液が可能となる利点がある。

0041

輸血バッグ状の測定バッファボトル601を用いることにより、測定バッファを真空パック状態して保管し、さらに、測定バッファを消費した場合にもボトルの収縮によりパック状態を継続することができるため、測定バッファ容器221に測定バッファを供給した後に迅速に検出部への測定バッファ導入を行うことで、測定バッファを脱気された状態で検出部に導入することが可能となる。なお、輸血バック状の測定バッファボトル601内の測定バッファを供給する流路602は、ノズル231と電気化学センサ部232を接続する流路に直接接続されていても良い。そのように構成することによって測定バッファを脱気された状態で電気化学センサ部232へ送液することが可能となる。

0042

これにより、実施例1と同様の効果を得ることが可能となる。自動分析装置の全体構成および効果の説明は、実施例1と同様であるため、記載を省略する。

0043

図6は、実施例3における検出部流路および各液体の供給部の一例を、模式的に示した図である。実施例3における検出部流路および各液体の供給部は、測定バッファボトル701と、測定バッファボトル701から測定バッファを吸引するための測定バッファ供給用ノズル702と、測定バッファの脱気を行うための脱気装置703と、脱気装置703と測定バッファ容器221を接続する流路704と、測定バッファ供給用ノズル702と脱気装置703とを接続する流路705を備える。脱気装置703は測定バッファ供給用ノズル702から測定バッファ供給機構222へと接続された流路704と流路705の間に設けられる。脱気装置としては、液体中の気体を分離通過させる中空糸型多孔気液分離膜内蔵の容器(一般にデガッサとして知られる脱気装置)、または、測定溶媒を減圧することにより脱気を行う脱気装置の使用が好適である。

0044

本実施例のように脱気装置を使用することにより、測定バッファ容器に測定バッファを供給する前に脱気を行うことができるため、測定バッファ容器221に測定バッファを供給した後に迅速に検出部への測定バッファ導入を行うことで、測定バッファを脱気された状態で検出部に導入することが可能となる。本実施例においても、実施例1と同様の効果を得ることが可能となる。自動分析装置の全体構成および効果の説明は、実施例1と同様であるため、記載を省略する。

0045

液体の供給部201は、反応容器保持部から搬送された試料容器を保持する部分202と、洗浄液を保持するための洗浄液容器211と、洗浄液を洗浄液ボトル241から供給するための洗浄液供給流路212と、測定バッファを保持するための測定バッファ容器221と、測定バッファを測定バッファボトル244から供給するための測定バッファ供給流路222を備える。また、検出部は、各液体容器から液体を吸引するためのノズル231と、電気化学的検出を実施する電気化学センサ部232と、液体を吸引する動力を生じさせるためのシリンジ233と、流路を切り替えるための切り替えバルブ234と、ノズルと電気化学センサ部を接続する流路235と、電気化学センサ部とシリンジを接続する流路236と、シリンジとドレインを接続するための流路237を備える。また、本実施例における検出部流路および各液体の供給部は、洗浄液を洗浄液ボトル241から洗浄液容器211に送液するための洗浄液送液機構242と、送液時に流路を切り替えるためのバルブ243を備える。

0046

図8は、実施例4における検出部流路および各液体の供給部の一例を、模式的に示した図である。実施例4における検出部流路および各液体の供給部は、実施例3で示したような測定バッファの脱気を行うための脱気装置703を備える。ただし、実施例4に示す検出部流路および各液体の供給部は、脱気装置703を、液体吸引ノズル231と、検出部232との間に備えている。脱気装置としては、液体中の気体を分離通過させる中空糸型非多孔気液分離膜内蔵の容器(デガッサ)、または、測定溶媒を減圧することにより脱気を行う脱気装置の使用が好適である。自動分析装置の全体構成および効果の説明は、実施例1と同様であるため、記載を省略する。

0047

液体の供給部201は、反応容器保持部から搬送された試料容器を保持する部分202と、洗浄液を保持するための洗浄液容器211と、洗浄液を洗浄液ボトル241から供給するための洗浄液供給流路212と、測定バッファを保持するための測定バッファ容器221と、測定バッファを測定バッファボトル244から供給するための測定バッファ供給流路222を備える。また、検出部は、各液体容器から液体を吸引するためのノズル231と、電気化学的検出を実施する電気化学センサ部232と、液体を吸引する動力を生じさせるためのシリンジ233と、流路を切り替えるための切り替えバルブ234と、ノズルと電気化学センサ部を接続する流路235と、電気化学センサ部とシリンジを接続する流路236と、シリンジとドレインを接続するための流路237を備える。また、本実施例における検出部流路および各液体の供給部は、洗浄液を洗浄液ボトル241から洗浄液容器211に送液するための洗浄液送液機構242と、送液時に流路を切り替えるためのバルブ243を備える。

0048

本実施例のように脱気装置を使用した場合には、測定バッファを検出部に送液する直前に測定バッファの脱気が可能となるため、脱気を効果的に実施することが可能となるという利点が得られる。

0049

図7は、本実施例1〜3に共通して適用可能な、測定アラーム表示画面を模式的に示した図である。この測定アラーム表示画面は、アラーム発生日時表示部801と、アラーム発生内容表示部802と、アラーム推奨対応内容表示部803を備える。

実施例

0050

前記のように、溶存酸素計309を使用して、測定バッファの脱気状態を確認した場合において、不活性ガスの供給不良、脱気装置のフィルタ劣化などのトラブルにより溶存酸素が所定の量を超過した場合には、測定アラームを出力して、測定結果へのアラームの付与や、測定のキャンセルなどの処理を行うことができるため、より信頼性の高い測定を行うことが可能となる。

0051

101:分析部、102:制御部、103:入力部、104:表示部、111:試料容器、112:試料容器搬送機構、113:試料プローブ、114:ディスポーザブルチップ装脱着部、115:ディスポーザブルチップマガジン、116:反応容器マガジン、117:ディスポーザブルチップ・反応容器搬送機構、118:開口部、119:反応容器保持部、120:測定試薬容器、121:測定試薬ディスク、122:試薬分注プローブ、123:試薬プローブ洗浄部、124:磁性粒子撹拌機構、125:磁性粒子撹拌機構洗浄部、131:検出部、132:検出部用反応容器搬送機構、201:液体供給部、202:試料容器保持部分、211:洗浄液容器、212:洗浄液供給流路、221、701:測定バッファ容器、222:測定バッファ供給流路、223、パージング用気体導入流路、231:液体吸引ノズル、232:電気化学センサ部、233:液体吸引シリンジ、234:流路切り替えバルブ、235、236、237、602、704、705:流路、241:洗浄液ボトル、242:洗浄液送液機構、244:測定バッファボトル、245:測定バッファ送液機構、246:不活性気体容器、247:不活性気体供給バルブ、301:検出部母材、302:検出部流路、303:白金製の作用電極、304、305:白金製の対向電極、306:銀−塩化銀製の参照電極、307:開口部、308:永久磁石およびその駆動機構、309:溶存酸素測定部、310:電圧印加手段、311:電流測定手段、601:輸血バッグ状の測定バッファボトル、603:流量調節バルブ、702:測定バッファ供給用ノズル、703:脱気装置、801:アラーム発生日時表示部、802:アラーム発生内容表示部、803:アラーム推奨対応内容表示部

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