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技術 ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物およびそれからなる成形品

出願人 東レ株式会社
発明者 一瀬恵子高尾英伸山本大介山内幸二
出願日 2014年12月19日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2015-501255
公開日 2017年3月23日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 WO2015-098748
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物 高分子成形体の製造 硫黄,リン,金属系主鎖ポリマー
主要キーワード 固形状成分 発生ガス成分 プログラム温度 実使用温度 濾液成分 EC装置 付着成分 細粒物
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題・解決手段

(A)ポリアリーレンスルフィドに対し、(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩をポリアリーレンスルフィドの繰り返し単位である式−(Ar−S)−に対して0.001〜10モル%配合してなるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、(A)ポリアリーレンスルフィドの重量平均分子量が10,000以上であって、且つ、加熱した際の重量減少が下記式を満たすポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。 ΔWr=(W1−W2)/W1×100≦0.18(%)(ここでΔWrは重量減少率(%)であり、常圧の非酸化性雰囲気下で50℃から330℃以上の任意の温度まで昇温速度20℃/分で熱重量分析を行った際に、100℃到達時点試料重量(W1)を基準とした330℃到達時の試料重量(W2)から求められる値である)経済的且つ簡易な方法で得られたポリアリーレンスルフィドを用いた、結晶化温度が低下し、固化速度が抑制された、高温下でのガス発生量の少ないポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を提供する。

概要

背景

近年、有機硫黄化合物、特に脂肪族硫黄化合物芳香族硫黄化合物チオールチオケトンチオエーテルチオ酸等)は特異な物性が注目され、医薬農薬、工業薬品などに使用されている。また、硫黄結合手とする芳香族高分子化合物ポリアリーレンスルフィド、以下、PASと略することもある)も多数製造されている。このようなポリフェニレンスルフィド(以下、PPSと略することもある)に代表されるPASは優れた耐熱性バリア製、耐薬品性電気絶縁性耐湿熱性難燃性などエンジニアリングプラスチックとして好適な性質を有する樹脂である。そのため、PASは射出成形押出成形により各種成形部品フィルムシート、繊維等に成形可能であり、各種電気電子部品機械部品および自動車部品など耐熱性、耐薬品性の要求される分野に幅広く用いられている。

しかしながら、PASはその耐熱性の高さ故に、溶融成形加工温度使用温度が高く、揮発成分が発生し易いという問題を有している。この揮発成分の発生は溶融成形加工する際に、金型内溶融紡糸溶融製膜時の口金へ付着することで、生産性の低下を招く。そのため、この揮発成分の低減が望まれている。

概要

(A)ポリアリーレンスルフィドに対し、(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩をポリアリーレンスルフィドの繰り返し単位である式−(Ar−S)−に対して0.001〜10モル%配合してなるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、(A)ポリアリーレンスルフィドの重量平均分子量が10,000以上であって、且つ、加熱した際の重量減少が下記式を満たすポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。 ΔWr=(W1−W2)/W1×100≦0.18(%)(ここでΔWrは重量減少率(%)であり、常圧の非酸化性雰囲気下で50℃から330℃以上の任意の温度まで昇温速度20℃/分で熱重量分析を行った際に、100℃到達時点試料重量(W1)を基準とした330℃到達時の試料重量(W2)から求められる値である)経済的且つ簡易な方法で得られたポリアリーレンスルフィドを用いた、結晶化温度が低下し、固化速度が抑制された、高温下でのガス発生量の少ないポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を提供する。

目的

本発明は、従来手法では達成が困難であった、経済的且つ簡易な方法で得られたポリアリーレンスルフィドを用いた、結晶化温度が低下し、固化速度が抑制された、高温下での揮発成分発生量の少ないポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(A)ポリアリーレンスルフィドに対し、(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩をポリアリーレンスルフィドの繰り返し単位である式−(Ar−S)−に対して0.001〜10モル%配合してなるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、(A)ポリアリーレンスルフィドの重量平均分子量が10,000以上であって、且つ、加熱した際の重量減少が下記式を満たすポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。ΔWr=(W1−W2)/W1×100≦0.18(%)(ここでΔWrは重量減少率(%)であり、常圧の非酸化性雰囲気下で50℃から330℃以上の任意の温度まで昇温速度20℃/分で熱重量分析を行った際に、100℃到達時点試料重量(W1)を基準とした330℃到達時の試料重量(W2)から求められる値である)

請求項2

(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩が、炭素数4以下のカルボン酸アルカリ土類金属である請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。

請求項3

(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩が、酢酸塩プロピオン酸塩酪酸塩から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。

請求項4

(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩が、炭素数5以上のカルボン酸アルカリ土類金属塩である請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。

請求項5

(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩が、ステアリン酸塩安息香酸塩から選ばれる少なくとも1種である請求項1または4に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。

請求項6

(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩がカルシウム塩バリウム塩マグネシウム塩、およびストロンチウム塩から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。

請求項7

(A)ポリアリーレンスルフィドがポリフェニレンスルフィドである請求項1〜6のいずれかに記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。

請求項8

(A)ポリフェニレンスルフィドが、下記一般式(i)で表される環式ポリフェニレンスルフィドを少なくとも50重量%以上含み、且つ、重量平均分子量が10,000未満のポリフェニレンスルフィドプレポリマーを加熱して重量平均分子量10,000以上の高重合度体転化させることにより得られたポリフェニレンスルフィドである請求項7に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。(ここでmは4〜20の整数、mは4〜20の混合物でもよい。)

請求項9

請求項1〜8いずれかに記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物からなる成形品

請求項10

繊維、フィルムから選ばれるすくなくとも1種である請求項9に記載の成形品。

技術分野

0001

本発明は、結晶化温度が低下し、固化速度が抑制された、成形加工性に優れたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物に関する。

背景技術

0002

近年、有機硫黄化合物、特に脂肪族硫黄化合物芳香族硫黄化合物チオールチオケトンチオエーテルチオ酸等)は特異な物性が注目され、医薬農薬、工業薬品などに使用されている。また、硫黄結合手とする芳香族高分子化合物ポリアリーレンスルフィド、以下、PASと略することもある)も多数製造されている。このようなポリフェニレンスルフィド(以下、PPSと略することもある)に代表されるPASは優れた耐熱性バリア製、耐薬品性電気絶縁性耐湿熱性難燃性などエンジニアリングプラスチックとして好適な性質を有する樹脂である。そのため、PASは射出成形押出成形により各種成形部品フィルムシート、繊維等に成形可能であり、各種電気電子部品機械部品および自動車部品など耐熱性、耐薬品性の要求される分野に幅広く用いられている。

0003

しかしながら、PASはその耐熱性の高さ故に、溶融成形加工温度使用温度が高く、揮発成分が発生し易いという問題を有している。この揮発成分の発生は溶融成形加工する際に、金型内溶融紡糸溶融製膜時の口金へ付着することで、生産性の低下を招く。そのため、この揮発成分の低減が望まれている。

0004

また、一般的に押出成形品として繊維用途やフィルム用途に用いられるPASとしては、溶融紡糸時糸切れや溶融製膜時のフィルム破れ割れを抑制するために、結晶化速度が遅いことが要求される(特許文献1)。

0005

PASの結晶化温度を改変する方法として、PASにカルボン酸金属塩溶融混練により混合する方法が提案されている(特許文献2)。

0006

一方、加熱した際の揮発成分が低減したPASの製造方法として、環式ポリアリーレンスルフィドを含むプレポリマー原料として、PASを製造する方法が提案されている(特許文献3)。この方法では、PASの製造に際して溶媒を必要とせず、かつ得られるPASは、PAS成分以外の不純物成分含有量が少ない。このために、加熱した際の揮発成分が低減したPASが得られると考えられている。

先行技術

0007

また、上記環式ポリアリーレンスルフィドを含むプレポリマーを原料として、PASを製造するに際して、カルボン酸金属塩を共存させることで、重合速度を向上させる製造方法が提案されている(特許文献4)。
特開2005−225931号公報
特開S63−178164号公報
国際公開2007/034800号
特開2011−173953号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、特許文献1のPASは、N−メチル−2−ピロリドンなどの有機溶媒中、アルカリ金属硫化物のような硫黄源モルに対して1.00〜1.09モルのアルカリ金属水酸化物存在下で、硫黄源とジハロ芳香族化合物を反応させ、さらに反応後に2回以上の洗浄工程を経て、洗浄液をpH=8.0〜11.0に制御する、という方法によって製造されている。この特許文献1の製造方法で得られるPASは低分子量成分を多く含み、重量平均分子量と数平均分子量の比で表される分散度が非常に大きく、分子量分布が大きいものである。そのため、加熱した際の揮発成分が多い、溶剤と接した際の溶出成分量が多い等の課題があった。

0009

特許文献2で用いられているPASは、PASの工業的製法として幅広く利用されている、N−メチル−2−ピロリドンなどの有機アミド溶媒中で硫化ナトリウムなどのアルカリ金属硫化物とp−ジクロロベンゼンなどのポリハロ芳香族化合物とを反応させる方法により製造されているため、特許文献1のPASと同様、低分子量成分を多く含み、加熱した際の揮発成分が多い、溶剤と接した際の溶出成分量が多い等の課題があった。

0010

特許文献3の方法で得られるPASは結晶化が速く、溶融紡糸や溶融製膜に供するには結晶化特性の制御に課題があった。

0011

特許文献4の方法では、PASの結晶化特性については、何ら考慮されていない。

0012

すなわち、本発明は、従来手法では達成が困難であった、経済的且つ簡易な方法で得られたポリアリーレンスルフィドを用いた、結晶化温度が低下し、固化速度が抑制された、高温下での揮発成分発生量の少ないポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を提供することを課題とするものである。

課題を解決するための手段

0013

上記課題を解決するため本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は次の構成を有する。すなわち、
(A)ポリアリーレンスルフィドに対し、(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩をポリアリーレンスルフィドの繰り返し単位である式−(Ar−S)−に対して0.001〜10モル%配合してなるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、(A)ポリアリーレンスルフィドの重量平均分子量が10,000以上であって、且つ、加熱した際の重量減少が下記式を満たすポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、である。

0014

ΔWr=(W1−W2)/W1×100≦0.18(%)
(ここでΔWrは重量減少率(%)であり、常圧の非酸化性雰囲気下で50℃から330℃以上の任意の温度まで昇温速度20℃/分で熱重量分析を行った際に、100℃到達時点試料重量(W1)を基準とした330℃到達時の試料重量(W2)から求められる値である)
また、本発明の成形品は次の構成を有する。すなわち、
上記ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物からなる成形品、である。

0015

本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩が、炭素数4以下のカルボン酸アルカリ土類金属であることが好ましい。

0016

本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩が、酢酸塩プロピオン酸塩から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。

0017

本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩が、炭素数5以上のカルボン酸アルカリ土類金属塩であることが好ましい。

0018

本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩が、ステアリン酸塩安息香酸塩から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。

0019

本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩がカルシウム塩バリウム塩マグネシウム塩、およびストロンチウム塩から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。

0020

本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、(A)ポリアリーレンスルフィドがポリフェニレンスルフィドであることが好ましい。

0021

本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、(A)ポリフェニレンスルフィドが、下記一般式(i)で表される環式ポリフェニレンスルフィドを少なくとも50重量%以上含み、且つ、重量平均分子量が10,000未満のポリフェニレンスルフィドプレポリマーを加熱して重量平均分子量10,000以上の高重合度体転化させることにより得られたポリフェニレンスルフィドであることが好ましい。

0022

0023

(ここでmは4〜20の整数、mは4〜20の混合物でもよい。)
本発明の成形品は、繊維、フィルムから選ばれるすくなくとも1種であることが好ましい。

発明の効果

0024

本発明によれば、経済的且つ簡易な方法で得られたポリアリーレンスルフィドを用いた、結晶化温度が低下し、固化速度が抑制され、高温下での揮発成分発生量の少ないポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を提供することができる。

図面の簡単な説明

0025

実施例3で得られた樹脂組成物の230℃における結晶の状態を示す偏光顕微鏡写真である。
比較例1で得られた樹脂組成物の230℃における結晶の状態を示す偏光顕微鏡写真である。

0026

以下、本発明について詳細に説明する。

0027

まず、本発明で用いる(A)ポリアリーレンスルフィドおよびその製造方法について説明する。
(A)ポリアリーレンスルフィド
本発明におけるPASとは、式、−(Ar−S)−の繰り返し単位を主要構成単位とする、好ましくは当該繰り返し単位を80モル%以上含有するホモポリマーまたはコポリマーである。Arは芳香族基をあらわし、下記の式(A)〜式(K)などであらわされる単位などがあるが、なかでも式(A)が特に好ましい。

0028

0029

(R1,R2は水素炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜24のアリーレン基ハロゲン基から選ばれた置換基であり、R1とR2は同一でも異なっていてもよい)
この繰り返し単位を主要構成単位とする限り、下記の式(L)〜式(N)などで表される少量の分岐単位または架橋単位を含むことができる。これら分岐単位または架橋単位の共重合量は、−(Ar−S)−の単位1モルに対して0〜1モル%の範囲であることが好ましい。

0030

0031

また、本発明におけるPASは上記繰り返し単位を含むランダム共重合体ブロック共重合体及びそれらの混合物のいずれであってもよい。
これらの代表的なものとして、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィドケトン、これらのランダム共重合体、ブロック共重合体及びそれらの混合物などが挙げられる。特に好ましいPASとしては、ポリマーの主要構成単位としてp−フェニレンスルフィド単位

0032

0033

を80モル%以上、特に90モル%以上含有するポリフェニレンスルフィド(以下、PPSと略すこともある)が挙げられる。

0034

本発明のPASの分子量の下限値は、重量平均分子量で10,000以上、好ましくは15,000以上、より好ましくは18,000以上である。重量平均分子量が10,000未満の場合、成形品の良好な靭性や、高い機械強度、高い耐薬品性等が得られない。重量平均分子量の上限に特に制限は無いが、1,000,000未満を好ましい範囲として例示でき、より好ましくは500,000未満、更に好ましくは200,000未満である。重量平均分子量がこの範囲内にある場合、高い成形加工性を得られ易く好ましい。

0035

本発明におけるPASの分子量分布の広がり、即ち重量平均分子量と数平均分子量の比(重量平均分子量/数平均分子量)で表される分散度は、3.0以下が好ましく、2.5以下がより好ましく、2.3以下が更に好ましく、2.1以下がよりいっそう好ましく、2.0以下が特に好ましい。分散度が上記範囲にある場合、PASに含まれる低分子成分の量が少なく、PASを成形加工用途に用いた場合に高い機械特性や、加熱した際の揮発成分発生量の低減及び溶剤と接した際の溶出成分量の低減等に効果が得られ易い。なお、重量平均分子量および分散度は例えば示差屈折率検出器具備したSEC(サイズ排除クロマトグラフィー)を使用して、絶対分子量既知標準物質(本実施形態ではポリスチレンが使用される)を測定して得られた分子量と保持時間との関係式により検量線を作成して求めることが可能である。ここで、SECの測定条件としては、本発明の共重合体を0.05重量%の濃度で溶解させることが可能な1−クロロナフタレン溶離液として用いることが可能である。SECの測定温度は50〜250℃の範囲が例示でき、カラム検出器などSEC装置を構成する工程毎に異なっていてもよい(本実施形態ではカラム温度210℃、プレ高温槽温度250℃、ポンプ高温槽温度50℃、検出器温度210℃)。

0036

また、本発明のPASの溶融粘度に特に制限はないが、通常、溶融粘度が5〜10,000Pa・s(300℃、剪断速度1,000/秒)の範囲が好ましい範囲として例示でき、この範囲の溶融粘度を有するPASは成形加工性に優れる傾向にある。

0037

本発明で用いるPASの大きな特徴は、加熱した際の重量減少が下記式(1)を満たすことである。

0038

△Wr=(W1−W2)/W1×100≦0.18(%) ・・・(1)
ここで、△Wrは重量減少率(%)であり、常圧の非酸化性雰囲気下で50℃から330℃以上の任意の温度まで昇温速度20℃/分で熱重量分析を行った際に、100℃到達時点の試料重量(W1)を基準とした330℃到達時の試料重量(W2)から求められる値である。

0039

本発明で用いるPASは、その△Wrが0.18%以下であり、0.12%以下であることが好ましく、0.10%以下であることが更に好ましく、0.085%以下であることがよりいっそう好ましい。△Wrが0.18%を超える場合、たとえばPASを成形加工する際の揮発成分発生量(ガス発生量)が多く、さらに、成形品中に含まれる、揮発成分である低分子量成分量が多いため、良好な機械強度を得ることができない。また、PASを押出成形する際の口金やダイス、また射出成型時金型への付着物が多いために、高い生産性を得ることができない。本発明者らの知る限りでは公知のPASの△Wrは0.18%を越える。一方で、本発明に用いるPASは、分子量分布や不純物含有量が公知のPASと異なってきわめて高純度であるために△Wrの値が著しく低下するものと推測している。なお、本発明に用いるPASの好ましい製造法については後述する。

0040

△Wrは一般的な熱重量分析によって求めることが可能である。この分析における雰囲気は常圧の非酸化性雰囲気を用いる。非酸化性雰囲気とは試料が接する気相における酸素濃度が5体積%以下、好ましくは2体積%以下、更に好ましくは酸素を実質的に含有しない雰囲気、即ち窒素ヘリウムアルゴン等の不活性ガス雰囲気であることを指す。この中でも特に経済性及び取扱いの容易さの面からは窒素雰囲気が特に好ましい。また、常圧とは大気標準状態近傍における圧力のことであり、約25℃近傍の温度、絶対圧で101.3kPa近傍大気圧条件のことである。測定の雰囲気が前記以外では、測定中にPASの酸化等が起きたり、実際にPASの成形加工で用いられる雰囲気と大きく異なるなど、PASの実使用に即した測定になり得ない可能性が生じる。

0041

また、△Wrの測定においては50℃から330℃以上の任意の温度まで昇温速度20℃/分で昇温して熱重量分析を行う。好ましくは50℃で1分間ホールドした後に昇温速度20℃/分で昇温して熱重量分析を行う。この温度範囲はポリフェニレンスルフィドに代表されるPASを実使用する際に頻用される温度領域であり、また、固体状態のPASを溶融させ、その後任意の形状に成形する際に頻用される温度領域でもある。このような実使用温度領域における重量減少率は、実使用時のPASからの揮発成分発生量や成形加工の際の口金や金型などへの付着成分量などに関連する。従って、このような温度範囲における重量減少率が少ないPASの方が品質の高い優れたPASであるといえる。△Wrの測定は約10mg程度試料量で行うことが望ましく、またサンプルの形状は約2mm以下の細粒状であることが望ましい。

0042

この様な前記式(1)の特徴を有するPASは、後述するように、環式ポリアリーレンスルフィドを含むポリアリーレンスルフィドプレポリマーを加熱して高重合度体に転化させることによって製造することが好ましい。高重合度体への転化に関しては後で詳述する。なお、環式ポリアリーレンスルフィドを含むポリアリーレンスルフィドプレポリマーを加熱し、得られるPASに含有される環式PASの重量分率は、40%以下、好ましくは25%以下、より好ましくは15%以下である。このようなPASは、前述の△Wrの値が特に小さくなるため好ましい。

0043

上述の様に本発明で用いるPASは昇温した際の加熱減量△Wrが少ないという優れた特徴を有するが、任意のある一定温度でPASを保持した際の加熱減量も少ないという優れた特徴を有する傾向がある。

0044

また、本発明で用いるPASは、加熱した際のラクトン型化合物および/またはアニリン型化合物の発生量が著しく少ないことが好ましい。ここでラクトン型化合物とは、例えばβ−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、β−ペンタラクトン、β−ヘキサノラクトン、β−ヘプタノラクトン、β−オクタノラクトン、β−ノナラクトン、β−デカラクトンγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ペンタノラクトン、γ−ヘキサノラクトン、γ−ヘプタノラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、γ−デカラクトン、δ−ペンタノラクトン、δ−ヘキサノラクトン、δ−ヘプタノラクトン、δ−オクタノラクトン、δ−ノナラクトン、δ−デカラクトンなどが例示でき、また、アニリン型化合物とは、アニリンN−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N−エチルアニリン、N−メチル−N−エチルアニリン、4−クロロ−アニリン、4−クロロ−N−メチルアニリン、4−クロロ−N,N−ジメチルアニリン、4−クロロ−N−エチルアニリン、4−クロロ−N−メチル−N−エチルアニリン、3−クロロ−アニリン、3−クロロ−N−メチルアニリン、3−クロロ−N,N−ジメチルアニリン、3−クロロ−N−エチルアニリン、3−クロロ−N−メチル−N−エチルアニリンなどが例示できる。

0045

PASを加熱した際のラクトン型化合物及び/またはアニリン型化合物の発生は、成形加工時の樹脂の発泡金型汚れ等の要因となり成形加工性を悪化させることのみならず周辺環境汚染の要因にもなるため、できるだけ少なくすることが望まれている。このため、加熱を行う前のPAS重量基準でラクトン型化合物の発生量が好ましくは500ppm以下、より好ましくは300ppm、更に好ましくは100ppm以下、よりいっそう好ましくは50ppm以下が望ましい。同様にアニリン型化合物の発生量は好ましくは300ppm以下、より好ましくは100ppm、更に好ましくは50ppm以下、よりいっそう好ましくは30ppm以下が望ましい。なお、PASを加熱した際のラクトン型化合物及び/またはアニリン型化合物の発生量を評価する方法としては非酸化性雰囲気下320℃で60分処理した際の発生揮発成分をガスクロマトグラフィーを用いて成分分割して定量する方法が例示できる。

0046

<ポリアリーレンスルフィドの製造方法>
本発明の上記PASの製造方法としては、国際公開第2007/034800号に開示されている手法が例示でき、環式ポリフェニレンスルフィドを少なくとも50重量%以上含み、且つ重量平均分子量が10,000未満のポリアリーレンスルフィドプレポリマーを加熱して重量平均分子量10,000以上の高重合度体に転化させることによって製造することができる。この方法によれば、容易に前述した特性を有する本発明で用いるPASを得ることができる。

0047

<環式ポリフェニレンスルフィド>
本発明で用いる好ましいPASを得るために用いる環式ポリフェニレンスルフィドとは、下記一般式(i)で表される、m=4〜20の整数で表される環式ポリフェニレンスルフィド(以下、環式PPSと略すこともある)である。式中のmは4〜20の混合物でもよい。

0048

0049

また、環式ポリフェニレンスルフィドは、単一の繰り返し数を有する単独化合物、異なる繰り返し数を有する環式ポリフェニレンスルフィドの混合物のいずれでも良い。但し、異なる繰り返し数を有する環式ポリフェニレンスルフィドの混合物の方が単一の繰り返し数を有する単独化合物よりも溶融解温度が低い傾向があり、異なる繰り返し数を有する環式ポリフェニレンスルフィドの混合物の使用は後述する高重合度体への転化を行う際の温度をより低くできるため好ましい。

0050

<ポリアリーレンスルフィドプレポリマー>
本発明で用いる好ましいPASは、前記した、環式ポリフェニレンスルフィドを含むポリアリーレンスルフィドプレポリマーを加熱して、高重合度体に転化させることによって得られる。ここで用いるポリアリーレンスルフィドプレポリマーは、環式ポリフェニレンスルフィドを少なくとも50重量%以上含むものであり、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、更に好ましくは90%以上含むものが好ましい。また、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーに含まれる環式ポリフェニレンスルフィドの上限値には特に制限は無いが、98重量%以下が好ましい範囲として例示できる。通常、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーにおける環式ポリフェニレンスルフィドの重量比率が高いほど、加熱後に得られるPASの重合度および溶融粘度が高くなる傾向にある。すなわち、本発明のPASの製造法においては、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーにおける環式ポリフェニレンスルフィドの存在比率を調整することで、得られるPASの重合度および溶融粘度を容易に調整することが可能である。また、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーにおける環式ポリフェニレンスルフィドの重量比率が、前記した上限値を超えると、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーの溶融解温度が高くなる傾向にある。このため、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーにおける環式ポリフェニレンスルフィドの重量比率を前記範囲にすることは、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーを高重合度体へ転化する際の温度をより低くできるため好ましい。

0051

ポリアリーレンスルフィドプレポリマーにおける環式ポリフェニレンスルフィド以外の成分は線状のポリアリーレンスルフィドオリゴマーであることが特に好ましい。ここで線状のポリアリーレンスルフィドオリゴマーとは、式、−(Ar−S)−の繰り返し単位を主要構成単位とする、好ましくは当該繰り返し単位を80モル%以上含有するホモオリゴマーまたはコオリゴマーである。Arは芳香族基を表し、前記した式(A)〜式(K)などであらわされる単位などがある。そのなかでも、式(A)が特に好ましい。線状のポリアリーレンスルフィドオリゴマーはこれら繰り返し単位を主要構成単位とする限り、前記した式(L)〜式(N)などで表される少量の分岐単位または架橋単位を含むことができる。これら分岐単位または架橋単位の共重合量は、−(Ar−S)−の単位1モルに対して0〜1モル%の範囲であることが好ましい。また、線状のポリアリーレンスルフィドオリゴマーは上記繰り返し単位を含むランダム共重合体、ブロック共重合体及びそれらの混合物のいずれかであってもよい。

0052

これらの代表的なものとして、ポリフェニレンスルフィドオリゴマー、ポリフェニレンスルフィドスルホンオリゴマー、ポリフェニレンスルフィドケトンオリゴマー、これらのランダム共重合体、ブロック共重合体及びそれらの混合物などが挙げられる。特に好ましい線状のポリアリーレンスルフィドオリゴマーとしては、ポリマーの主要構成単位としてp−フェニレンスルフィド単位を80モル%以上、特に90モル%以上含有する線状のポリフェニレンスルフィドオリゴマーが挙げられる。

0053

ポリアリーレンスルフィドプレポリマーが含有する線状ポリアリーレンスルフィド量は、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーが含有する環式ポリフェニレンスルフィドよりも少ないことが特に好ましい。即ちポリアリーレンスルフィドプレポリマー中の環式ポリフェニレンスルフィドと線状ポリアリーレンスルフィドの重量比(環式ポリフェニレンスルフィド/線状ポリアリーレンスルフィド)は1以上であることが好ましく、2.3以上がより好ましく、4以上が更に好ましく、9以上がよりいっそう好ましい。このようなポリアリーレンスルフィドプレポリマーを用いることで重量平均分子量が10,000以上のポリアリーレンスルフィドを容易に得ることが可能である。従って、ポリアリーレンスルフィドプレポリマー中の環式ポリフェニレンスルフィドと線状ポリアリーレンスルフィドの重量比の値が大きいほど、本発明で用いる好ましいPASの重量平均分子量は大きくなる傾向にある。よって、この重量比に特に上限は無いが、該重量比が100を越えるポリアリーレンスルフィドプレポリマーを得るためには、ポリアリーレンスルフィドプレポリマー中の線状PAS含有量を著しく低減する必要があり、これには多大の労力を要する。本発明のPASの好ましい製造方法によれば該重量比が100以下のポリアリーレンスルフィドプレポリマーを用いても十分な高分子量PASを容易に得ることが可能である。

0054

本発明で用いる好ましいPASの製造に用いるポリアリーレンスルフィドプレポリマーの分子量の上限値は、重量平均分子量で10,000未満であり、5,000以下が好ましく、3,000以下が更に好ましく、一方、下限値は重量平均分子量で300以上が好ましく、400以上が好ましく、500以上が更に好ましい。

0055

また、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーには加熱による高重合度体への転化に際して、転化を促進する各種触媒成分を使用することも可能である。このような触媒成分としては、例えば特開2012−176607に示される、種々の0価遷移金属化合物が用いられ、0価遷移金属としては、周期表第8族から第11族かつ第4周期から第6周期の金属が好ましく用いられる。例えば金属種として、ニッケルパラジウム白金、鉄、ルテニウムロジウム、銅、銀、金が例示できる。0価遷移金属化合物としては、各種錯体が適しているが、例えば配位子として、トリフェニルホスフィントリ−t−ブチルホスフィントリシクロヘキシルホスフィン、1,2−ビスジフェニルホスフィノエタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジベンジリデンアセトンジメトキシジベンジリデンアセトン、シクロオクタジエンカルボニルの錯体が挙げられる。具体的にはビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム、ビス[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、[P,P’−1,3−ビス(ジ−i−プロピルホスフィノプロパン][P−1,3−ビス(ジ−i−プロピルホスフィノ)プロパン]パラジウム、1,3−ビス(2,6−ジ−i−プロピルフェニルイミダゾール−2−イリデン(1,4−ナフトキノン)パラジウム二量体、1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾール−2−イリデン(1,4−ナフトキノン)パラジウム二量体、ビス(3,5,3’,5’−ジメトキシジベンジリデンアセトン)パラジウム、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)白金、テトラキス(トリフェニルホスフィン)白金、テトラキス(トリフルオロホスフィン)白金、エチレンビス(トリフェニルホスフィン)白金、白金−2,4,6,8−テトラメチル−2,4,6,8−テトラビニルシクロテトラシロキサン錯体、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスファイト)ニッケル、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル、ドデカカルボニル三鉄、ペンタカルボニル鉄、ドデカカルボニル四ロジウム、ヘキサデカカルボニル六ロジウム、ドデカカルボニル三ルテニウム等が例示できる。これらの重合触媒は、1種単独で用いてもよいし2種以上混合あるいは組み合わせて用いてもよい。このような0価遷移金属化合物を触媒成分として用いた場合、短時間でポリアリーレンスルフィドプレポリマーを高重合度体化することができ、好ましくない副反応に起因する揮発成分の発生を抑制できるため、好ましい。

0056

<ポリアリーレンスルフィドプレポリマーの製造方法>
前記ポリアリーレンスルフィドプレポリマーを得る方法としては例えば国際公開第2008/105438号に開示されている手法により製造することができ、具体的には、以下の方法が挙げられる。

0057

(1)少なくともポリハロゲン化芳香族化合物スルフィド化剤および有機極性溶媒を含有する混合物を加熱することで、ポリアリーレンスルフィド樹脂を重合する。そして、80meshふるい(目開き0.125mm)で分離される顆粒PAS樹脂、重合で生成したPAS成分であって前記顆粒状PAS樹脂以外のPAS成分(ポリアリーレンスルフィドオリゴマーと称する)、有機極性溶媒、水、およびハロゲン化アルカリ金属塩を含む混合物を調製する。そして、得られた混合物に含まれるポリアリーレンスルフィドオリゴマーを分離回収し、これを精製操作に処すことでポリアリーレンスルフィドプレポリマーを得る方法。

0058

(2)少なくともポリハロゲン化芳香族化合物、スルフィド化剤および有機極性溶媒を含有する混合物を加熱してポリアリーレンスルフィド樹脂を重合して、重合終了後に公知の方法によって有機極性溶媒の除去を行う。そして、ポリアリーレンスルフィド樹脂、水、およびハロゲン化アルカリ金属塩を含む混合物を調製する。そして、得られた混合物を公知の方法で精製することで、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーを含むポリアリーレンスルフィド樹脂を得て、これを実質的にポリアリーレンスルフィド樹脂は溶解しないがポリアリーレンスルフィドプレポリマーは溶解する溶剤を用いて抽出してポリアリーレンスルフィドプレポリマーを回収する方法。

0059

<ポリアリーレンスルフィドプレポリマーの高重合度体への転化>
前記した本発明のPASは、前記ポリアリーレンスルフィドプレポリマーを加熱して高重合度体に転化させる方法によって製造することが好ましい。この加熱の温度は前記ポリアリーレンスルフィドプレポリマーが溶融解する温度であることが好ましく、このような温度条件であれば特に制限は無い。加熱温度が上記好ましい範囲であると、PASを短時間で得ることができる。なお、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーが溶融解する温度は、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーの組成や分子量、また、加熱時の環境により変化するため、一意的に示すことはできないが、例えばポリアリーレンスルフィドプレポリマーを示差走査型熱量計で分析することで溶融解温度を把握することが可能である。但し、加熱温度が高すぎるとポリアリーレンスルフィドプレポリマー間、加熱により生成したPAS間、及びPASとポリアリーレンスルフィドプレポリマー間などでの架橋反応分解反応に代表される好ましくない副反応が生じやすくなる傾向にあり、得られるPASの特性が低下する場合がある。このため、このような好ましくない副反応が顕著に生じる加熱温度は避けることが望ましい。加熱温度としては180〜400℃が例示でき、好ましくは200〜380℃、より好ましくは250〜360℃である。

0060

前記加熱を行う時間は使用するポリアリーレンスルフィドプレポリマーにおける環式ポリアリーレンスルフィドの含有率やm数、及び分子量などの各種特性、また、加熱の温度等の条件によって異なるため一様には規定できないが、前記した好ましくない副反応がなるべく起こらないように設定することが好ましい。加熱時間としては0.05〜100時間が例示でき、0.1〜20時間が好ましく、0.1〜10時間がより好ましい。0.05時間未満ではポリアリーレンスルフィドプレポリマーのPASへの転化が不十分になりやすく、100時間を超えると好ましくない副反応による得られるPASの特性への悪影響が顕在化する可能性が高くなる傾向にあるのみならず、経済的にも不利益を生じる場合がある。

0061

ポリアリーレンスルフィドプレポリマーの加熱による高重合度体への転化は、通常、溶媒の非存在下で行うが、溶媒の存在下で行うことも可能である。溶媒としては、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーの加熱による高重合度体への転化の阻害や、生成したPASの分解や架橋などの好ましくない副反応を実質的に引き起こさないものであれば特に制限はない。溶媒として例えばN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミドジメチルアセトアミドなどの含窒素極性溶媒ジメチルスルホキシドジメチルスルホンなどのスルホキシド・スルホン系溶媒、アセトンメチルエチルケトンジエチルケトンアセトフェノンなどのケトン系溶媒ジメチルエーテルジプロピルエーテルテトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒クロロホルム塩化メチレントリクロロエチレン、2塩化エチレンジクロルエタン、テトラクロルエタンクロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒メタノールエタノールプロパノールブタノールペンタノールエチレングリコールプロピレングリコールフェノールクレゾールポリエチレングリコールなどのアルコールフェノール系溶媒ベンゼントルエンキシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。また、二酸化炭素、窒素、水等の無機化合物超臨界流体状態として溶媒に用いることも可能である。これらの溶媒は1種類または2種類以上の混合物として使用することができる。

0062

前記、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーの加熱による高重合度体への転化は、通常の重合反応装置を用いる方法で行うのはもちろんのこと、成形品を製造する型内で行っても良いし、押出機溶融混練機を用いて行うなど、加熱機構を具備した装置であれば特に制限無く行うことが可能であり、バッチ方式連続方式など公知の方法が採用できる。

0063

ポリアリーレンスルフィドプレポリマーの加熱による高重合度体への転化の際の雰囲気は非酸化性雰囲気で行うことが好ましく、減圧条件下で行うことも好ましい。また、減圧条件下で行う場合、反応系内の雰囲気を一度非酸化性雰囲気としてから減圧条件にすることが好ましい。これによりポリアリーレンスルフィドプレポリマー間、加熱により生成したPAS間、及びPASとポリアリーレンスルフィドプレポリマー間などで架橋反応や分解反応等の好ましくない副反応の発生を抑制できる傾向にある。なお、非酸化性雰囲気とはポリアリーレンスルフィドプレポリマーが接する気相における酸素濃度が5体積%以下、好ましくは2体積%以下、更に好ましくは酸素を実質的に含有しない雰囲気、即ち窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることを指し、この中でも特に経済性及び取扱いの容易さの面からは窒素雰囲気が好ましい。また、減圧条件下とは反応を行う系内が大気圧よりも低いことを指し、上限として50kPa以下が好ましく、20kPa以下がより好ましく、10kPa以下が更に好ましい。下限としては0.1kPa以上が例示できる。減圧条件が上記好ましい範囲である場合は、架橋反応など好ましくない副反応が起こりにくく、一方、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーに含まれる分子量の低い環式ポリアリーレンスルフィドが揮散しにくい。

0064

本発明は上記(A)ポリアリーレンスルフィドに対し、(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩をポリアリーレンスルフィドの繰り返し単位である式−(Ar−S)−に対して0.001〜10モル%配合するものである。以下に(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩について説明する。

0065

(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩
本発明における(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩とは、一般式R(COOM)nで表される化合物である。ここで、この式中Rは、炭素数1〜20を有するアルキル基、シクロアルキル基アリール基アリールアルキル基またはアルキルアリール基であり、中でもアルキル基、アリールアルキル基、アルキルアリール基が好ましく、アルキル基が特に好ましい。

0066

また、(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩が、炭素数4以下の有機カルボン酸アルカリ土類金属塩である場合、前述した、PASを加熱した際の揮発成分発生量が特に少なく、好ましい。具体的には、酢酸アルカリ土類金属塩、プロピオン酸アルカリ土類金属塩、酪酸アルカリ土類金属塩などが挙げられ、中でも酢酸アルカリ土類金属塩、プロピオン酸アルカリ土類金属塩が好ましい。

0067

また、(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩が、炭素数5以上の有機アルカリ土類金属塩である場合、(A)ポリアリーレンスルフィド中への高い分散性が得られ易いために、本発明の効果である、PASの結晶化温度を低下させ、固化速度の遅延に効果が得られ易く、好ましい。また、より好ましくは炭素数が6〜24、さらに好ましくは炭素数7〜18の有機カルボン酸アルカリ土類金属塩である。炭素数が上記好ましい範囲であると、得られる樹脂組成物のガス発生量が多くなりにくい。具体的には、吉草酸アルカリ土類金属塩、カプロン酸アルカリ土類金属塩、ステアリン酸アルカリ土類金属塩、リノグセリン酸アルカリ土類金属塩、メリシン酸アルカリ土類金属塩、クエン酸アルカリ土類金属塩、安息香酸アルカリ土類金属塩、フェニル酢酸アルカリ土類金属塩、p−トルイル酸アルカリ土類金属塩などが挙げられ、中でもカプロン酸アルカリ土類金属塩、ステアリン酸アルカリ土類金属塩、リノグリセリン酸アルカリ土類金属塩、安息香酸アルカリ土類金属塩、フェニル酢酸アルカリ土類金属塩、p−トルイル酸アルカリ土類金属塩が好ましく、ステアリン酸アルカリ土類金属塩、安息香酸アルカリ土類金属塩、フェニル酢酸アルカリ土類金属塩、p−トルイル酸アルカリ土類金属塩がより好ましく、ステアリン酸アルカリ土類金属塩、安息香酸アルカリ土類金属塩がさらに好ましい。

0068

また、前記式中Mはアルカリ土類金属を表し、中でもカルシウムマグネシウムバリウムストロンチウムが好ましい。また同じく前記式中nは1〜3の整数である。これらの有機カルボン酸アルカリ土類金属塩は1種類で用いても良いし、2種類以上を混合、あるいは組み合わせて用いてもよい。

0069

かかる(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩を配合する配合量は、(A)ポリアリーレンスルフィドの繰り返し単位であるー(Ar−S)−に対して0.001〜10モル%の範囲が選択され、より好ましくは0.01〜5モル%、さらに好ましくは0.01〜3モル%の範囲である。配合量が0.001モル%未満の場合、結晶化温度の低下および固化速度の遅延などの効果が得られなく、また10モル%を超える場合、得られる成形品の機械的強度の低下などの影響が生じる。

0070

なお、本明細書において結晶化温度とは、示差走査型熱量分析装置で測定されるFirst Run降温時の発熱ピークを表す。また、本明細書において固化温度は、粘弾性測定装置で測定できる。具体的には、PAS樹脂組成物を窒素雰囲気下で320℃に加熱、溶融させた後に、320℃から10℃/分で冷却させる。この冷却過程で、PAS樹脂組成物の固化に伴い現れる2つの変極点中点を、固化温度とする。

0071

また、(A)ポリアリーレンスルフィドに(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属を配合する方法としては、(1)溶融混練により配合する方法、(2)ポリアリーレンスルフィドプレポリマーを高重合度体へ転化させるに際して共存させて配合する方法、が挙げられる。

0072

上記(1)の溶融混練により配合する方法には公知の方法を用いることができる。溶融混練機は、単軸、2軸の押出機、バンバリーミキサーニーダー、及びミキシングロールなど通常公知の溶融混練機に供給してPAS樹脂の融解ピーク温度+5〜100℃の加工温度で混練する方法などを代表例として挙げることができる。

0073

上記(2)のポリアリーレンスルフィドプレポリマーを高重合度体へ転化させるに際して共存させて配合する方法では、配合の方法に特に制限はなく、加熱前にポリアリーレンスルフィドプレポリマーと(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩を室温で混合した後に、加熱して高重合度体化を行ってもよいし、ポリアリーレンスルフィドプレポリマーを加熱して高重合度体へ転化する工程の途中で(B)有機カルボン酸アルカリ土類金属塩を加えてもよい。

0074

さらに、本発明のPAS樹脂組成物には本発明の効果を損なわない範囲において、上述の溶融混練によってガラス繊維炭素繊維黒鉛繊維アラミド繊維単価ケイ素繊維、アルミナ繊維ボロン繊維などを配合することができる。また、改質を目的として、以下のような化合物の添加が可能である。ポリアルキレンオキサイドオリゴマ系化合物、チオエーテル系化合物エステル系化合物有機リン系化合物などの可塑剤タルクカオリン有機リン化合物ポリエーテルエーテルケトンなどの結晶核剤モンタン酸ワックス類、エチレンジアミン・ステアリン酸・セバシン酸重縮合物シリコーン系化合物などの離型剤次亜リン酸塩などの着色防止剤、その他、滑剤紫外線防止剤着色剤発泡剤などの通常の添加剤を配合することができる。本発明の実施形態において、上記化合物は何れも組成物全体の20重量%を越えるとPAS樹脂本来の特性が損なわれるため好ましくなく、10重量%以下、更に好ましくは1重量%以下の添加がよい。

0075

上述の溶融混練の際、原料の混合順序には特に制限はなく、全ての原材料を配合後上記の方法により溶融混練する方法、一部の原材料を配合後上記の方法により溶融混練し、更に残りの原材料を配合し溶融混練する方法、あるいは一部の原材料を配合後単軸あるいは2軸の押出機により溶融混練中にサイドフィーダーを用いて残りの原材料を混合する方法など、いずれの方法を用いてもよい。また、少量添加剤成分については、他の成分を上記の方法などで混練しペレット化した後、成形前に添加して成形に供することも勿論可能である。

0076

また本発明の組成物は、配合物を固体状態で錠剤形に圧縮して固め、これを射出成形などの成形に供する方法も採用することができる。

0077

本発明により得られるPAS樹脂組成物は、優れた機械的特性低ガス性とともに耐熱性、耐薬品性、電気的性質並びに機械的性質に優れ、射出成形、射出圧縮成形ブロー成形用途のみならず、押出成形により、シート、フィルム、繊維及びパイプなどの押出成形品に成形することができる。特に、本発明の、結晶化速度が制御された組成物は、フィルムや繊維に好適に用いることができる。

0078

以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、これらは例示的なものであって、限定的なものではない。

0079

分子量測定
ポリアリーレンスルフィドスルフィド及びポリアリーレンスルフィドスルフィドプレポリマーの分子量はサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)の一種であるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算で算出した。GPCの測定条件を以下に示す。

0080

装置:(株)センシュー科学SSC−7100
カラム名:(株)センシュー科学 GPC3506
溶離液:1−クロロナフタレン
検出器:示差屈折率検出器
カラム温度:210℃
プレ恒温槽温度:250℃
ポンプ恒温槽温度:50℃
検出器温度:210℃
流量:1.0mL/min
<PASの加熱時重量減少率の測定>
パーキンエルマー社製TGA7を用いてポリアリーレンスルフィドの加熱時重量減少率は熱重量分析機を用いて下記条件で行った。なお、試料は2mm以下の細粒物を用いた。

0081

測定雰囲気窒素気流
試料仕込み重量:約10mg
測定条件:
(a)プログラム温度50℃で1分保持
(b)プログラム温度50℃から400℃まで昇温。この際の昇温速度20℃/分
重量減少率△Wrは(b)の昇温において、100℃時の試料重量を基準として、330℃到達時の試料重量から前述の式(1)を用いて算出した。
<PASの加熱時発生ガス成分の分析>
PASを加熱した際に発生する成分の定量は以下の方法により行った。なお、試料は2mm以下の細粒物を用いた。

0082

(a) 加熱時発生ガス捕集
約10mgのPASを窒素気流下(50ml/分)の320℃で60分間加熱し、発生したガス成分を大気捕集用加熱脱離チューブcarbotrap400に捕集した。

0083

(b)ガス成分の分析
上記チューブに捕集したガス成分を熱脱着装置TDU(Supelco社製)を用いて室温から280℃まで5分間で昇温することで熱脱離させた。熱脱離した成分をガスクロマトグラフィーを用いて成分分割して、ガス中のγブチロラクトン及び4−クロロ−N−メチルアニリンの定量を行った。
<PAS樹脂組成物の熱特性
示差走査型熱量分析装置として、セイコー電子工業(株)製のロボットDSCRDC220を用いて窒素雰囲気下、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の熱的特性を測定した。下記測定条件を用い、融点としてはSecond Runの吸熱ピークの値を用い、降温結晶化温度としてはFirst Runの発熱ピークの値を用いた。

0084

(First Run)
50℃×1分ホールド
50℃から340℃へ昇温,昇温速度20℃/分
昇温後×1分 ホールド
50℃へ降温,降温速度20℃/分
(Second Run)
50℃×1分 ホールド
50℃から340℃へ昇温,昇温速度20℃/分。
<PAS樹脂組成物の固化温度>
Anton Paar社製の粘弾性測定装置PhysicaMCR501を用いて窒素雰囲気下、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の固化温度を測定した。下記測定条件を用い、冷却過程で現れる2つの変極点の中間温度を固化温度とした。

0085

プレート:25mmφパラレルプレート
測定モード:振動
剪断応力τ=1000Pa一定
周波数:f=1Hz
温度プログラム:320℃→120℃(10℃/分)。

0086

<PAS樹脂組成物の結晶観察>
リンカム社製の顕微鏡用加熱ステージH−600PM上に、ポリマーをカバーグラスに挟んで静置した。340℃で1分間保持した後、20℃/分で冷却、230℃のときのPAS樹脂組成物の結晶観察を、(株)ニコン製の偏光顕微鏡OPTIPHOTO−POL(対物レンズ40倍、接眼レンズ5倍)を用い、行った。
[参考例1]
PAS混合物含有スラリーの調製>
撹拌機付きのステンレス製反応器1に48%水硫化ナトリウム水溶液1169kg(10kmol)、48%水酸化ナトリウム水溶液841kg(10.1kmol)、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略する場合もある)を1,983kg(20kmol)、50%酢酸ナトリウム水溶液322kg(1.96kmol)を仕込み、常圧で窒素を通じながら約240℃まで約3時間かけて徐々に加熱し、精留塔を介して水1200kgおよびNMP26kgを留出した。なお、この脱液操作の間に仕込んだイオウ成分モル当たり0.02モルの硫化水素が系外に飛散した。

0087

次いで、約200℃まで冷却した後、内容物を別の攪拌機付きのステンレス製反応器2に移送した。反応器1にNMP932kgを仕込み内部を洗浄し、洗浄液を反応器2に移した。次に、p−ジクロロベンゼン1,477kg(10.0kmol)を反応器2に加え、窒素ガス下密封し、撹拌しながら200℃まで昇温した。次いで200℃から270℃まで0.6℃/分の速度で昇温し、この温度で140分保持した。水353kg(19.6kmol)を15分かけて圧入しながら250℃まで1.3℃/分の速度で冷却した。その後220℃まで0.4℃/分の速度で冷却してから、約80℃まで急冷し、スラリー(A)を得た。

0088

このスラリー(A)を2,623kgのNMPで希釈しスラリー(B)を得た。80℃に加熱したスラリー(B)をふるい(80mesh、目開き0.175mm)で濾別し、メッシュオン成分としてスラリーを含んだ顆粒状PPS樹脂を、濾液成分としてスラリー(C)を得た。
[参考例2]
<PAS混合物の調製>
参考例1で得られたスラリー(C)1,000kgをステンレス製反応器に仕込み、反応器内を窒素で置換してから、撹拌しながら減圧下100〜150℃で約1.5時間処理して大部分の溶媒を除去した。

0089

次いでイオン交換水1,200kg(スラリー(C)の1.2倍量)を加えた後、約70℃で30分撹拌してスラリー化した。このスラリーを濾過して白色の固形物を得た。得られた固形物にイオン交換水1,200kgを加えて70℃で30分撹拌して再度スラリー化し、同様に濾過後、窒素雰囲気下120℃で乾燥したのち、80℃で減圧乾燥を行い、乾燥固形物を11.6kg得た。

0090

この固形物の赤外分光分析における吸収スペクトルより、この固形物はフェニレンスルフィド単位からなるポリフェニレンスルフィド混合物であることがわかった。このポリフェニレンスルフィド混合物のGPC測定を行い、クロマトグラム解析した結果、分子量5,000以下の成分の重量分率は39%、分子量2,500以下の成分の重量分率は32%であった。
[参考例3]
<環式ポリフェニレンスルフィド混合物の調製>
参考例2の方法で得られたPAS混合物1を10kg分取し、溶剤としてクロロホルム150kgを用いて、常圧還流下で1時間攪拌することでポリフェニレンスルフィド混合物と溶剤を接触させた。ついで熱時濾過により固液分離を行い抽出液を得た。ここで分離した固形物にクロロホルム150kgを加え、常圧還流下で1時間攪拌した後、同様に熱時濾過により固液分離を行い、抽出液を得て、先に得た抽出液と混合した。得られた抽出液は室温で一部固形状成分を含むスラリー状であった。

0091

この抽出液スラリーを減圧下で処理する事で、抽出液重量が約40kgになるまでクロロホルムの一部を留去してスラリーを得た。次いでこのスラリー状混合液をメタノール600kgに撹拌しながら滴下した。これにより生じた沈殿物を濾過して固形分を回収し、次いで80℃で減圧乾燥することで白色粉末3.0kgを得た。白色粉末の収率は、用いたポリフェニレンスルフィド混合物に対して30%であった。

0092

この白色粉末の赤外分光分析における吸収スペクトルより、白色粉末はフェニレンスルフィド単位からなる化合物であることを確認した。また、高速液体クロマトグラフィー装置LC−10((株)島津製作所製、カラム:C18、検出器:フォトダイオードアレイ)より成分分割した成分のマススペクトル分析装置M−1200H((株)日立製作所製)、更にMALDI−TOF−MSによる分子量情報より、この白色粉末は繰り返し単位数4〜12の環式ポリフェニレンスルフィドを主要成分とする混合物であり、環式ポリフェニレンスルフィドの重量分率は約94%であることがわかった。また、この混合物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は900であった。
[参考例4]
<顆粒状PASの調製>
ここでは従来技術による顆粒状PASの調製について示す。

0093

参考例1で得られたスラリーを含んだ顆粒状PPS樹脂100kgにNMP約250kgを加えて85℃で30分間洗浄し、ふるい(80mesh、目開き0.175mm)で濾別した。得られた固形物を500kgのイオン交換水で希釈して、70℃で30分撹拌後、80メッシュふるいで濾過して固形物を回収する操作を合計5回繰り返した。このようにして得られた固形物を、窒素雰囲気下130℃で乾燥し、顆粒状ポリフェニレンスルフィドを得た。

0094

得られた顆粒状PPS樹脂は1−クロロナフタレンに210℃で全溶であり、GPC測定を行った結果、重量平均分子量は48,600であり、分散度は2.66であった。得られた生成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.23%であった。さらに、ここでで得られたPPSについて加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、加熱前のPPSの重量に対してγブチロラクトンが618ppm、4−クロロ−N−メチルアニリンが416ppm検出された。
[実施例1]
参考例3で得られた環式ポリフェニレンスルフィド混合物10gおよび酢酸カルシウム1.6mg(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S)−に対して0.01モル%)を撹拌翼減圧アダプターバキュームスターラ窒素導入管を備えた試験管に入れ、系内を減圧した後、窒素雰囲気下とする操作を3回繰り返した。減圧下で撹拌しながら、340℃で6時間保持した。撹拌を止め、放冷して重合物を得た。得られた重合物は赤外分光分析による吸収スペクトルよりポリフェニレンスルフィド構造を有することが分かった。また、得られたPPS樹脂組成物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は54,800であり、分散度は2.21であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.044%であった。さらに、ここで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、ラクトン型化合物及びアニリン型化合物は検出限界以下であった。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は282℃、降温結晶化温度は208℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は243℃であった。
[実施例2]
参考例3で得られた環式ポリフェニレンスルフィド混合物4.0gおよび酢酸カルシウム6.5mg(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S)−に対して0.1モル%)を用いた以外は実施例1と同様にして重合物を得た。得られた内容物は赤外分光分析による吸収スペクトルよりポリフェニレンスルフィド構造を有することが分かった。また、得られたPPS樹脂組成物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は53,900であり、分散度は2.32であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.034%であった。さらに、ここで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、ラクトン型化合物及びアニリン型化合物は検出限界以下であった。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は285℃、降温結晶化温度は190℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は231℃であった。
[実施例3]
参考例3で得られた環式ポリフェニレンスルフィド混合物3.9gおよび酢酸カルシウム62.9mg(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S)−に対して1モル%)を用いた以外は実施例1と同様にして重合物を得た。得られた内容物は赤外分光分析による吸収スペクトルよりポリフェニレンスルフィド構造を有することが分かった。また、得られたPPS樹脂組成物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は55,900であり、分散度は2.40であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.033%であった。さらに、ここで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、ラクトン型化合物及びアニリン型化合物は検出限界以下であった。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は282℃、降温結晶化温度は184℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は221℃であった。
[実施例4]
参考例3で得られたPPS4.0gおよび酢酸カルシウム193.7mg(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S)−に対して3モル%)を用いた以外は実施例1と同様にして重合物を得た。得られた重合物は赤外分光分析による吸収スペクトルよりポリフェニレンスルフィド構造を有することが分かった。また、得られたPPS樹脂組成物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は56,200であり、分散度は2.38であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.037%であった。さらに、ここで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、ラクトン型化合物及びアニリン型化合物は検出限界以下であった。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は285℃、降温結晶化温度は170℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は219℃であった。
[実施例5]
参考例3で得られたPPS4.0gおよび酢酸バリウム93.6mg(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S)−に対して1モル%)を用いた以外は実施例1と同様にして重合物を得た。得られた内容物は赤外分光分析による吸収スペクトルよりポリフェニレンスルフィド構造を有することが分かった。また、得られたPPS樹脂組成物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は54,400であり、分散度は2.38であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.040%であった。さらに、ここで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、ラクトン型化合物及びアニリン型化合物は検出限界以下であった。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は280℃、降温結晶化温度は192℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は230℃であった。
[実施例6]
参考例3で得られた環式ポリフェニレンスルフィド混合物4.0gおよびプロピオン酸カルシウム68.2mg(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S)−に対して1モル%)を用いた以外は実施例1と同様にして重合物を得た。得られた内容物は赤外分光分析による吸収スペクトルよりポリフェニレンスルフィド構造を有することが分かった。また、得られたPPS樹脂組成物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は54,200であり、分散度は2.50であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.045%であった。さらに、ここで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、ラクトン型化合物及びアニリン型化合物は検出限界以下であった。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は280℃、降温結晶化温度は184℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は223℃であった。
[実施例7]
参考例3で得られた環式ポリフェニレンスルフィド混合物4.0gおよびステアリン酸カルシウム22.2mg(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S)−に対して0.1モル%)を撹拌翼、減圧アダプター、バキュームスターラ、窒素導入管を備えた試験管に入れ、系内を減圧した後、窒素雰囲気下とする操作を3回繰り返した。減圧下で撹拌しながら、340℃で8時間保持した。撹拌を止め、放冷して重合物を得た。得られた重合物は赤外分光分析による吸収スペクトルよりポリフェニレンスルフィド構造を有することが分かった。また、得られたPPS樹脂組成物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は61,300であり、分散度は2.42であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.045%であった。さらに、ここで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、ラクトン型化合物及びアニリン型化合物は検出限界以下であった。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は278℃、降温結晶化温度は189℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は213℃であった。
[実施例8]
参考例3で得られた環式ポリフェニレンスルフィド混合物4.0gおよびステアリン酸カルシウム222mg(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S)−に対して1モル%)を用いた以外は実施例1と同様にして重合物を得た。得られた内容物は赤外分光分析による吸収スペクトルよりポリフェニレンスルフィド構造を有することが分かった。また、得られたPPS樹脂組成物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は64,200であり、分散度は2.68であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.070%であった。さらに、ここで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、ラクトン型化合物及びアニリン型化合物は検出限界以下であった。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は278℃、降温結晶化温度は168℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は203℃であった。
[実施例9]
参考例3で得られた環式ポリフェニレンスルフィド混合物4.0gおよびステアリン酸バリウム258mg(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S)−に対して1モル%)を用いた以外は実施例1と同様にして重合物を得た。得られた内容物は赤外分光分析による吸収スペクトルよりポリフェニレンスルフィド構造を有することが分かった。また、得られたPPS樹脂組成物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は59,900であり、分散度は2.57であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.096%であった。さらに、ここで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、ラクトン型化合物及びアニリン型化合物は検出限界以下であった。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は280℃、降温結晶化温度は161℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は199℃であった。
[実施例10]
参考例3で得られたPPS4.0gおよび安息香酸カルシウム100mg(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S)−に対して1モル%)を用いた以外は実施例1と同様にして重合物を得た。得られた重合物は赤外分光分析による吸収スペクトルよりポリフェニレンスルフィド構造を有することが分かった。また、得られたPPS樹脂組成物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は54,000であり、分散度は2.40であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.082%であった。であった。さらに、ここで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、ラクトン型化合物及びアニリン型化合物は検出限界以下であった。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は289℃、降温結晶化温度は155℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は192℃であった。
[比較例1]
参考例3で得られた環式ポリフェニレンスルフィド混合物4.0gを用いた以外は実施例1と同様にして重合物を得た。得られた内容物は赤外分光分析による吸収スペクトルよりポリフェニレンスルフィド構造を有することが分かった。また、得られたPPS樹脂組成物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は58,900であり、分散度は2.33であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.041%であった。さらに、ここで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、ラクトン型化合物及びアニリン型化合物は検出限界以下であった。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は283℃、降温結晶化温度は227℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は250℃であった。
[比較例2]
参考例3で得られた環式ポリフェニレンスルフィド混合物4.0gおよび4−クロロフェニル酢酸ナトリウム70.6m(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S)−に対して1モル%)を用いた以外は実施例1と同様にして重合物を得た。得られた内容物は赤外分光分析による吸収スペクトルよりポリフェニレンスルフィド構造を有することが分かった。また、得られたPPS樹脂組成物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は53,200であり、分散度は2.43であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.054%であった。さらに、ここで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、ラクトン型化合物及びアニリン型化合物は検出限界以下であった。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は285℃、降温結晶化温度は228℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は250℃であった。
[比較例3]
参考例3で得られた環式ポリフェニレンスルフィド混合物4.0gおよびステアリン酸ナトリウム112mg(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S)−に対して1モル%)を用いた以外は実施例1と同様にして重合物を得た。得られた内容物は赤外分光分析による吸収スペクトルよりポリフェニレンスルフィド構造を有することが分かった。また、得られたPPS樹脂組成物のGPC測定を行った結果、重量平均分子量は55,000であり、分散度は2.48であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.090%であった。さらに、ここで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、ラクトン型化合物及びアニリン型化合物は検出限界以下であった。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は279℃、降温結晶化温度は220℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は240℃であった。
[比較例4]
参考例4で得られたPPS1.5kgと酢酸カルシウム24.5g(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S−)−に対して1モル%)をドライブレンドした後、(株)日本製鋼所製TEX30型2軸押出機で、シリンダー温度を320℃に設定し、200rpmのスクリュー回転数にて溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化した。また、得られたペレットのGPC測定を行った結果、重量平均分子量は49,100であり、分散度は3.55であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.340%であった。さらに、ここでで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、加熱前のPPS樹脂組成物の重量に対してγブチロラクトンが598ppm、4−クロロ−N−メチルアニリンが322ppm検出された。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は280℃、降温結晶化温度は222℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は245℃であった。
[比較例5]
参考例4で得られたPPS1.5kgとステアリン酸カルシウム83.4g(PPSの繰り返し単位である−(Ph−S−)−に対して1モル%)をドライブレンドした後、(株)日本製鋼所製TEX30型2軸押出機で、シリンダー温度を320℃に設定し、200rpmのスクリュー回転数にて溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化した。また、得られたペレットのGPC測定を行った結果、重量平均分子量は49,100であり、分散度は3.55であった。また、得られたPPS樹脂組成物の加熱時重量減少率の測定を行った結果、△Wrは0.368%であった。さらに、ここでで得られたPPS樹脂組成物について加熱時の発生ガス成分の分析を行った結果、加熱前のPPS樹脂組成物の重量に対してγブチロラクトンが598ppm、4−クロロ−N−メチルアニリンが322ppm検出された。また、示差走査型熱量分析装置を用いた融点および降温結晶化温度測定の結果、融点は280℃、降温結晶化温度は202℃であった。また、粘弾性測定装置を用いた固化温度測定の結果、固化温度は231℃であった。

0095

表1の実施例1〜10と比較例1〜3との対比より、本発明のアルカリ土類金属塩を配合したポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、結晶化特性がよく制御されていることが明らかである。更に、図1に示したように、実施例3と比較例1の結晶観察を行った結果、本発明のポリアリーレンスルフィド組成物は結晶化が遅くなったことによって、球晶が大きく成長し易くなっていることが分かる。また、実施例2、3より、本発明の炭素数4以下のアルカリ土類金属塩を配合した場合、発生ガス量をより少なく抑制し易くいことが分かる。また、実施例7、8より、本発明の炭素数5以上のアルカリ土類金属を配合した場合、結晶化温度および固化温度を容易に低く抑制できることがわかる。また、実施例3、7と比較例4、5の対比より、ΔWr≦0.18(%)を満たすポリアリーレンスルフィドを用いることにより、加熱減量が少なく、かつ結晶化温度および固化温度を低下させたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が得られることが分かる。

実施例

0096

0097

本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、射出成形、押出成形により各種成形部品、フィルム、シート、繊維等に成形可能であり、各種電気・電子部品、機械部品および自動車部品など耐熱性、耐薬品性の要求される分野に幅広く用いられる。

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