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技術 モータ制御装置、モータ制御システム及びモータ制御方法

出願人 株式会社安川電機
発明者 大久保整松村勇山崎剛
出願日 2013年11月5日 (7年1ヶ月経過) 出願番号 2015-546182
公開日 2017年3月9日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 WO2015-068213
状態 特許登録済
技術分野 無整流子電動機の制御 交流電動機の制御一般 電動機の制御一般
主要キーワード 離散制御 機械制御プログラム リニアスライダ マイクロプロセッサ間 目標制御 サーボモータ制御装置 モータエンコーダ 速度変換処理
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題・解決手段

モータ制御装置(2)は、制御周期に同期して、指令値を読み込む指令値読込部(301)と、モータエンコーダ(41)の出力を読み込むエンコーダ出力読込部(308)と、前記指令値及び前記エンコーダ出力に基いてモータ(4)への出力電流を制御する目標制御部(302)と、指令値読込部(301)による指令値の読み込みのタイミングに対して、エンコーダ出力読込部(308)によるエンコーダ(41)の出力の読み込みのタイミングを相対的にオフセットするタイミングオフセット部(311)と、を有する。

概要

背景

特許文献1には、マイクロプロセッサによるディジタル制御によるACサーボモータ制御装置において、上位制御部の制御周期電力供給部の制御周期の整数倍となるように各制御周期を設定して、さらに2つのマイクロプロセッサ間制御情報伝送のためのシリアル通信制御処理の開始との時間差監視し、これが一定となるように制御周期に変更を加えるような手段を設けたものが記載されている。

概要

モータ制御装置(2)は、制御周期に同期して、指令値を読み込む指令値読込部(301)と、モータエンコーダ(41)の出力を読み込むエンコーダ出力読込部(308)と、前記指令値及び前記エンコーダ出力に基いてモータ(4)への出力電流を制御する目標制御部(302)と、指令値読込部(301)による指令値の読み込みのタイミングに対して、エンコーダ出力読込部(308)によるエンコーダ(41)の出力の読み込みのタイミングを相対的にオフセットするタイミングオフセット部(311)と、を有する。

目的

効果

実績

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請求項1

制御周期に同期して、指令値を読み込む指令値読込部と、エンコーダの出力を読み込むエンコーダ出力読込部と、前記指令値及び前記エンコーダの出力に基いてモータへの出力電流を制御する目標制御部と、前記指令値読込部による指令値の読み込みのタイミングに対して、前記エンコーダ出力読込部による前記エンコーダの出力の読み込みのタイミングをオフセットするタイミングオフセット部と、を有するモータ制御装置

請求項2

前記エンコーダ出力読込部の読み込みのタイミングは、前記目標制御部の動作開始のタイミングに対して、前記エンコーダ出力読込部による前記エンコーダの出力の読み込みに要する時間以上オフセットしたタイミングである請求項1に記載のモータ制御装置。

請求項3

前記エンコーダ出力読込部の読み込みのタイミングは、前記目標制御部の動作開始のタイミングに対して、前記エンコーダ出力読込部による前記エンコーダの出力の読み込みに要する時間と前記エンコーダの出力にフィルタを作用させる時間との合計時間以上オフセットしたタイミングである請求項2に記載のモータ制御装置。

請求項4

前記エンコーダ出力読込部の読み込みのタイミングは、前記指令値読込部の動作中である請求項1〜3のいずれかに記載のモータ制御装置。

請求項5

前記エンコーダ出力読込部の読み込みのタイミングは、前記目標制御部の動作中である請求項1〜3のいずれかに記載のモータ制御装置。

請求項6

前記タイミングオフセット部は、前記制御周期を示す信号のタイミングに対して、前記エンコーダ出力読込部の読み込みのタイミングをオフセットする請求項1〜5のいずれかに記載のモータ制御装置。

請求項7

前記タイミングオフセット部は、前記制御周期を示す信号のパルス立上り又は立下りのタイミングに対して、前記エンコーダ出力読込部の読み込みのタイミングをオフセットする請求項6に記載のモータ制御装置。

請求項8

請求項1〜7のいずれかに記載のモータ制御装置と、前記モータ制御装置に接続されたモータと、前記モータ制御装置に接続され、前記モータ制御装置に対する動作指令を出力するコントローラと、を有するモータ制御システム

請求項9

制御周期に同期して、指令値を読み込むステップと、エンコーダの出力を読み込むステップと、前記指令値及び前記エンコーダの出力に基いてモータへの出力電流を制御するステップと、前記指令値の読み込みのタイミングに対して、前記エンコーダの出力の読み込みのタイミングをオフセットするステップと、を有するモータ制御方法

技術分野

0001

本発明は、モータ制御装置モータ制御システム及びモータ制御方法に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、マイクロプロセッサによるディジタル制御によるACサーボモータ制御装置において、上位制御部の制御周期電力供給部の制御周期の整数倍となるように各制御周期を設定して、さらに2つのマイクロプロセッサ間制御情報伝送のためのシリアル通信制御処理の開始との時間差監視し、これが一定となるように制御周期に変更を加えるような手段を設けたものが記載されている。

先行技術

0003

特開2000−253689号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明の解決しようとする課題は、モータ離散制御における応答性能を向上させることである。

課題を解決するための手段

0005

本発明の一側面に係るモータ制御装置は、制御周期に同期して、指令値を読み込む指令値読込部と、エンコーダの出力を読み込むエンコーダ出力読込部と、前記指令値及び前記エンコーダの出力に基いてモータへの出力電流を制御する目標制御部と、前記指令値読込部による指令値の読み込みのタイミングに対して、前記エンコーダ出力読込部による前記エンコーダの出力の読み込みのタイミングをオフセットするタイミングオフセット部と、を有する。

0006

本発明の一側面に係るモータ制御装置はさらに、前記エンコーダ出力読込部の読み込みのタイミングは、前記目標制御部の動作開始のタイミングに対して、前記エンコーダ出力読込部による前記エンコーダの出力の読み込みに要する時間以上オフセットしたタイミングであってよい。

0007

本発明の一側面に係るモータ制御装置はさらに、前記エンコーダ出力読込部の読み込みのタイミングは、前記目標制御部の動作開始のタイミングに対して、前記エンコーダ出力読込部による前記エンコーダの出力の読み込みに要する時間と前記エンコーダの出力にフィルタを作用させる時間との合計時間以上オフセットしたタイミングであってよい。

0008

本発明の一側面に係るモータ制御装置はさらに、前記エンコーダ出力読込部の読み込みのタイミングは、前記指令値読込部の動作中であってよい。

0009

本発明の一側面に係るモータ制御装置はさらに、前記エンコーダ出力読込部の読み込みのタイミングは、前記目標制御部の動作中であってよい。

0010

本発明の一側面に係るモータ制御装置はさらに、前記タイミングオフセット部は、前記制御周期を示す信号のタイミングに対して、前記エンコーダ出力読込部の読み込みのタイミングをオフセットしてよい。

0011

本発明の一側面に係るモータ制御装置はさらに、前記タイミングオフセット部は、前記制御周期を示す信号のパルス立上り又は立下りのタイミングに対して、前記エンコーダ出力読込部の読み込みのタイミングをオフセットしてよい。

0012

また、本発明の一側面に係るモータ制御システムは、上述のいずれかのモータ制御装置と、前記モータ制御装置に接続されたモータと、前記モータ制御装置に接続され、前記モータ制御装置に対する動作指令を出力するコントローラと、を有する。

0013

また、本発明の一側面に係るモータ制御方法は、制御周期に同期して、指令値を読み込むステップと、エンコーダの出力を読み込むステップと、前記指令値及び前記エンコーダの出力に基いてモータへの出力電流を制御するステップと、前記指令値の読み込みのタイミングに対して、前記エンコーダの出力の読み込みのタイミングをオフセットするステップと、を有する。

発明の効果

0014

上記発明によれば、モータの離散制御における応答性能を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の実施形態に係るモータ制御システムの例を示す概略図である。
モータ制御システムの機能ブロック図である。
比較例に係るモータ制御システムのタイミングチャートである。
本実施形態に係るモータ制御システムのタイミングチャートである。
本実施形態に係るモータ制御システムにおけるモータ制御装置の動作を示すフローチャートである。
本実施形態に係るモータ制御システムの別の例を示すタイミングチャートである。

実施例

0016

本発明の発明者の見地によれば、現代モータ制御は多くの場合デジタルプロセッサにより行われるため離散制御となり、フィードバックを行う際のサンプリング周波数が応答性能や安定性に影響を与えることが知られている。モータ制御におけるフィードバックは、モータ又はモータにより駆動されるテーブル等の機械要素に設けられたエンコーダの出力をデジタルプロセッサに入力することによりなされるが、本発明の発明者は、モータ制御における応答性能を向上させることについて鋭意研究開発を行った結果、サンプリング周波数だけではなく、エンコーダの出力をデジタルプロセッサに入力するタイミングもまた、その応答性能に影響を与えることを発見し、新規かつ独創的なモータ制御装置、モータ制御システム及びモータ制御方法を想到するに至った。以下、かかるモータ制御装置等をその実施形態を通じ詳細に説明する。
<実施形態に係るモータ制御システム>

0017

図1は本発明の実施形態に係るモータ制御システム1の例を示す概略図である。同図には、コントローラ2、モータ制御装置3及びモータ4(同図では、リニアスライダ駆動源として示されている)が示されている。

0018

コントローラ2はモータ制御装置3を含む各種の機械要素を制御する機器である。コントローラ2は、任意の機械制御プログラム、例えばラダープログラムタイムチャートを実行することにより、接続された各種の機械要素に所定の動作を実行させるものであり、一般に、PLC(Programmable Logic Controller)やシーケンサモーションコントローラとして知られている機器であってよい。

0019

モータ制御装置3は、モータ4を作動させるための電力を供給するアンプや、その制御回路が一体となった機器である。ここで、モータ4の形式に特に限定はないが、本実施形態ではモータ4はサーボモータであり、モータ制御装置3は一般にサーボコントローラ或いはサーボアンプとして知られている機器である。モータ制御装置3とモータ4を接続する結線によりモータ制御装置3から電力がモータ4に供給され、また、モータ4に取り付けられたロータリエンコーダ又はモータ4に接続された機械要素(ここでは、リニアスライダのスライダ)に取り付けられたリニアエンコーダ等のエンコーダからモータ4の状態がモータ制御装置3へと送られる。ここで、エンコーダの形式はどのようなものであってもよく、ロータリリニアの別はもちろん、アブソリュートインクリメンタルの別も問わない。

0020

なお、図1に示したモータ制御システム1は、最小の構成として例示したものであり、モータ制御システム1にさらに他の任意の機器を追加してもよい。また、コントローラ2とモータ制御装置3が物理的に分離しておらず、一体であるようなものであってもよい。

0021

なお、以上の図1についての説明では、本実施形態の説明に不要な他の詳細な構成や配線、例えば、電源線接地線の接続については説明及び図示を簡略化するため省略している。また、接続態様コネクタの種類、制御対象の機器の種類や個数等は、特に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。

0022

図2は、モータ制御システム1の機能ブロック図である。

0023

コントローラ2からモータ制御装置3へは、モータ4が追従すべき指令値が送信される。この指令値は、モータ制御装置3の指令値読込部301により読み込まれる。このときの通信の形式は特に限定されないが、本実施形態ではシリアル通信により指令値の読み込みが行われ、この指令値の読み込みには一定の時間(以降、指令値読込時間という。)が必要である。また、指令値はモータ4の位置指令及び速度指令のいずれでもよいが、本実施形態では、位置指令であるものとする。

0024

読み込まれた指令値は、目標制御部302へと受け渡される。目標制御部302は、指令値及びエンコーダ41の出力に基いてモータ4への出力電流を制御する部分である。目標制御部302の内部には、位置指令を速度目標値へと変換する位置制御303、速度目標値をトルク目標値(又は加速度目標値)へと変換する速度制御304、トルク目標値を電流目標値へと変換する電流制御305が含まれる。なお、以降では「目標制御」という語を、入力された指令値に基いて、制御対象に作用させるべき物理量の目標値を求める作用の意味で使用する。本実施形態の目標制御部302は、入力された指令値に基いて、制御対象であるモータ4に作用させるべき物理量である出力電流の目標値を求める部分であり、目標制御を行っているとみなせる。

0025

電流制御305により得られた電流目標値はインバータ306へと入力され、モータ4の駆動に適した交流(例えば、三相交流)に変換され、モータ4へと出力される。モータ4に取り付けられたエンコーダ41は、モータ4の現在の位置を検出し、出力する。なお、ここでモータ4の位置とは、モータ4の出力軸回転角度か、又は、モータ4の出力により駆動される機械要素の位置を意味している。

0026

本実施形態で示したモータ制御装置3は、位置・速度及び電流についてフィードバックループを有する。インバータ306により出力された電流は、電流検出部307により検出され、電流制御305にフィードバックされる。また、エンコーダ41により検出された位置は、エンコーダ出力読込部308により読み込まれ、位置制御303にフィードバックされると共に、速度演算部309により速度に変換されて速度制御304にフィードバックされる。ここで、エンコーダ出力読込部308による読み込みの際のエンコーダ41との通信形式は特に限定されないが、本実施形態ではシリアル通信であり、エンコーダ41の出力の読み込みには一定の時間(以降、エンコーダ出力読込時間という。)が必要である。また、速度演算部309による位置−速度変換処理は、一種フィルタ処理であると考えられるところ、このフィルタ処理にも一定の時間(以降、フィルタ時間という。)が必要である。なお、後述するように、フィルタ処理は位置−速度変換処理に限定されず、他の種々のフィルタ処理を行うようにしてもよい。

0027

また、モータ制御装置3は、さらに他の制御ブロック、例えば、フィードフォワード位相補償外乱オブザーバ等を備えていてもよい。

0028

ここで、モータ制御装置3は、離散制御を行っている。特に、目標制御部302はマイクロコントローラ等の汎用情報処理装置又はASIC(Application Specific Integrated circuit)その他の専用の情報処理装置或いはこれらの組み合わせであり、所定の制御周期毎情報処理を実行することにより上述の制御を行っている。

0029

すなわち、目標制御部302は制御周期毎に指令値及びエンコーダ41の出力を読み込む。この指令値とエンコーダ41の出力の読み込みのタイミングは、パルス発生部310により決定づけられる。

0030

パルス発生部310は、制御周期と等しい周期パルス信号を発生する。すなわち、このパルス信号と制御周期とは同期しており、パルス信号は制御周期を示す信号であることになる。そして、指令値読込部301は、このパルス信号に同期して指令値を読み込む。本実施形態では、指令値読込部301は、パルス発生部310からのパルス信号の立ち上がりのタイミングで指令値の読み込みを開始する。なお、指令値読込部301による指令値の読み込みのタイミングは、パルス発生部310からのパルス信号の立ち下がりのタイミングであってもよいし、パルス信号でない他の制御周期を示す信号に基づいて決定されてもよい。

0031

同様に、エンコーダ出力読込部308によるエンコーダ41の出力の読み込みのタイミングも、パルス発生部310により決定づけられる。ただし、パルス発生部310とエンコーダ出力読込部308との間にはタイミングオフセット部311が設けられており、エンコーダ出力読込部308によるエンコーダ41の出力の読み込みのタイミングは、指令値読込部301による指令値の読み込みのタイミングに対してオフセットさせられている。

0032

ここで、タイミングオフセット部311の働きは、パルス発生部310により発生するパルスを所定の時間(以降、オフセット時間という。)遅らせるというものである。したがって、エンコーダ出力読込部308が入力されるパルス信号の立ち上がりのタイミング(又は立下りのタイミング)でエンコーダ41の出力の読み込みを開始するものであったとしても、パルス発生部310が発生するパルスのタイミングに対してオフセット時間だけオフセットしたタイミングでその動作を開始することとなる。

0033

なお、以上説明したモータ制御装置3中の各機能ブロックは、物理的にはどのような構成により実現されていてもかまわない。本実施形態では、一例として、指令値読込部301及びエンコーダ出力読込部はASIC等による通信コントローラにより、目標制御部302及び速度演算部309はマイクロコントローラやASIC等のデジタルプロセッサにより、電流検出部307はAC/DCコンバータにより、パルス発生部301は適宜の発振回路により、そして、タイミングオフセット部311は適宜のディレイ回路により構成されている。
<比較例のモータ制御システムの動作>

0034

以上の構成によるモータ制御システム1の動作を説明するにあたり、まず、比較例として、タイミングオフセット部311が設けられていないこと以外は図2と同等の構成を持つモータ制御システム1を比較例とし、その動作を説明することとする。

0035

図3は、比較例に係るモータ制御システムのタイミングチャートである。なお、比較例に係るモータ制御システムに含まれる構成のうち、本実施形態と同等のものに対してはその説明を容易とするため同符号を付すこととする。

0036

同図は横軸時間軸をとり、各信号または動作のタイミングを示したものである。太線で示した部分が細線で示した基線に対し上側に示されている部分では、信号がハイであるか、又は動作が実行されていることを意味している。

0037

上段に示したパルス信号は、制御周期tc毎にパルス発生部310より出力される。そして、パルス信号の立ち上がりと同期して、指令値読込部301による指令値の読み込みと、エンコーダ出力読込部308によるエンコーダ41の出力の読み込みが行われる。指令値の読み込みには指令値読込時間tu、エンコーダ41の出力の読み込みにはエンコーダ出力読込時間teを要する。さらに、エンコーダ41の出力に対する適宜のフィルタリング処理、ここでは速度演算部309による速度換算にフィルタ時間tfを要する。

0038

ここで、最下段に示した目標制御部302による目標制御を行うには、指令値の読み込みと、エンコーダ41の出力の読み込み、及び、フィルタ処理が終了していなければならない。ここで示した例では、tu>te+tfであるので、目標制御の開始タイミングは、パルス信号の立ち上がりから時間tu後である。従って、エンコーダ出力読込時間te及びフィルタ時間tfの如何にかかわらず、エンコーダ41の出力の読み込み開始のタイミングから目標制御の開始タイミングまでの時間は指令値読込時間tuである。

0039

ここで、目標制御部302による目標制御に用いるエンコーダ41の出力は、できる限りその目標制御の際のモータ4の状態に近いものとすることが望ましく、エンコーダ41の出力と実際のモータ4の状態との間のずれが大きいほど、その誤差によりモータ制御システム1の応答遅れが発生し、その応答性能が低下していくことになる。すなわち、エンコーダ41の出力の読み込みは、できる限り目標制御部302による目標制御のタイミングに近い方が応答性能を向上させる点では望ましい。

0040

しかしながら、図3に示した比較例では、エンコーダ41の出力の読み込みのタイミングはパルス信号により定められ、また、エンコーダ41の出力の読み込み開始のタイミングから目標制御の開始タイミングまでの時間は指令値読込時間tuにより定まるため、エンコーダ41の出力の読み込みのタイミングを最適なものに調整することができない。
<本実施形態のモータ制御システムの動作>

0041

そこで、図2に示した本実施形態のように、タイミングオフセット部311を設け、エンコーダ41の出力の読み込みのタイミングを指令値読込部301による指令値の読み込みのタイミングに対してオフセットさせることにより、エンコーダ41の出力の読み込みのタイミングを最適なものに調整することができる。

0042

図4は、本実施形態に係るモータ制御システム1のタイミングチャートである。

0043

同図は図3と同様の図示であり、横軸に時間軸をとり、各信号または動作のタイミングを示したものとなっている。ここでも、最上段に示した通り、パルス信号は、制御周期tc毎にパルス発生部310より出力されるものとする。このとき、指令値読込部301による指令値の読み込みはパルス信号の立ち上がりと同期して行われるが、エンコーダ出力読込部308によるエンコーダ41の出力の読み込みはオフセット時間tdだけ遅れたタイミングにオフセットされる。

0044

このときオフセット時間tdは、エンコーダ41の出力の読み込みの開始タイミングが、目標制御部302による目標制御の開始のタイミングに対して、エンコーダ出力読込時間teとフィルタ時間tfの合計以上の時間だけ前にオフセットするような値に設定される。この例でもtu>te+tfとしているが、この場合には理想的にはtd=tu−(te+tf)となる。

0045

このようにすると、エンコーダ41の出力の読み込み開始のタイミングから目標制御の開始タイミングまでの時間はtu−tdとなり、指令値読込時間tuより短くなる。そのため、目標制御を開始する時点におけるモータ4の状態により近いエンコーダ41の出力を用いることができるようになり、モータ制御システム1の応答性能が向上する。

0046

なおこのとき、フィルタ処理が不要であれば、エンコーダ41の出力の読み込みの開始タイミングが、目標制御部302による目標制御の開始のタイミングに対して、エンコーダ出力読込時間te以上の時間だけ前にオフセットするような値にオフセット時間tdを設定してもよい。さらに、フィルタ処理は、ここであげた位置−速度変換処理に限定されず、他の任意の処理、例えば、任意のローパスフィルタカルマンフィルタなどであっても、それらの複数の組み合わせであってもよい。

0047

また、図4に示した例では、エンコーダ出力読込部308の読み込みのタイミングは、指令値読込部301の動作中となる。これは、tu>te+tfである場合に、エンコーダ41の出力の読み込みを指令値読込と同時に行う場合に比して、エンコーダ41の出力の読み込み開始のタイミングから目標制御の開始タイミングまでの時間が短くなる条件である。またこのとき、制御周期tcの1サイクル期間内において、エンコーダ41の出力が読み込まれ、当該出力が目標制御に用いられる。

0048

図5は、本実施形態に係るモータ制御システム1におけるモータ制御装置3の動作を示すフローチャートである。

0049

モータ制御装置3は、動作を開始すると、ステップST1にて、制御周期の始期到来を待つ。ここでは、制御周期の始期は、パルス発生部310によるパルス信号の立ち上がりにより検出される。

0050

制御周期の始期が到来すると、ステップST2へと進み、指令値読込部301による指令値の読み込みを開始する。そして、指令値の読み込みの完了を待つことなくステップST3へと進み、タイミングオフセット部311により、オフセット時間の経過を待つ。

0051

オフセット時間が経過すると、ステップST4へと進み、エンコーダ出力読み込み部308によるエンコーダ41の出力の読み込みを開始する。そして、ステップST5にてエンコーダ41の出力の読み込みの完了を待つ。

0052

エンコーダ41の出力の読み込みが完了すると、ステップST6へと進み、フィルタ処理、ここでは、速度演算部309による位置−速度変換処理が行われる。

0053

フィルタ処理が終了すると、読み込まれた指令値、エンコーダ41の出力及び換算された速度が目標制御部302に受け渡され、ステップST7にて目標制御が行われる。目標制御の終了後は再びステップST1へと戻り、次のサイクルの制御周期に備える。

0054

なお、ステップST3におけるオフセット時間は、ステップST6の終了時点で指令値の読み込みが完了しているような値に設定されるため、ここで示したフローチャートでは指令値の読み込みを検出していないが、ステップST7の前段階で指令値の読み込みを検出するようにしてもよい。

0055

図6は、本実施形態に係るモータ制御システム1の別の例を示すタイミングチャートである。

0056

同図もまた図3と同様の図示であり、横軸に時間軸をとり、各信号または動作のタイミングを示したものとなっている。ここでも、最上段に示した通り、パルス信号は、制御周期tc毎にパルス発生部310より出力され、指令値読込部301による指令値の読み込みはパルス信号の立ち上がりと同期して行われる。そして、エンコーダ出力読込部308によるエンコーダ41の出力の読み込みはオフセット時間tdだけ遅れたタイミングにオフセットされる。

0057

ここでは、条件として、te+tf>tuである。この場合でも、オフセット時間tdは、エンコーダ41の出力の読み込みの開始タイミングが、目標制御部302による目標制御の開始のタイミングに対して、エンコーダ出力読込時間teとフィルタ時間tfの合計以上の時間だけ前にオフセットするような値に設定される。

0058

このとき、パルス信号の立ち上がりのタイミングから目標制御の開始タイミングまでの時間は指令値読込時間tuであり、te+tfはこれより長いので、オフセット時間tdは理想的には、td=(tc+tu)−(te+tf)となる。図より明らかなとおり、エンコーダ41の出力の読み込み開始のタイミングから目標制御の開始タイミングまでの時間は必要最小限のものとなっている。そして、エンコーダ出力読込部308の読み込みのタイミングは、目標制御部302の動作中となり、制御周期tcのあるサイクル期間内において読み込みを開始したエンコーダ41の出力は、次のサイクル期間における目標制御に用いられる。すなわち、制御周期tcのあるサイクル期間において用いるエンコーダ41の出力を、ひとつ前のサイクル期間において読み込みを開始しておくことにより無駄時間を排除するのである。ここで示した例では、エンコーダ42の出力の読み込みは、隣接する2つのサイクル期間に跨って行われることになる。

0059

このようにすることで、指令値の読み込みから目標制御の開始のタイミングまでの時間を指令値読込時間tuとし、全体の制御周期tcを短くできるため、この場合においてもモータ制御システム1の応答性能が向上する。

0060

なお、図2においては、タイミングオフセット部311をパルス発生部310とエンコーダ出力読込部308との間に設け、エンコーダ出力読込部308によるエンコーダ41の出力の読み込みのタイミングをオフセットするように構成した。この構成には、指令値を読み込むタイミングを変更するよりもエンコーダ41の出力を読み込むタイミングを変更する方が、目標制御部302の構成に与える影響が少なくオフセット時間の調整が容易であること、エンコーダ41の交換個体差によるオフセット時間の調整に対応しやすい等の利点がある。しかしながら、タイミングオフセット部311をパルス発生部310と指令値読込部301との間に設けても、パルス発生部310と指令値読込部301との間及びパルス発生部310とエンコーダ出力読込部308との間の双方に設けてもよい。

0061

以上説明した実施形態は具体例として示したものであり、本明細書にて開示される発明をこれら具体例の構成に限定するものではない。当業者はこれら開示された実施形態に種々の変形、例えば、物理的構成の形状や数、配置等を変更してもよい。又示されたフローチャートは制御の一例を示すものであって、同等の機能を奏するアルゴリズムであれば、他のいかなるものを用いてもよい。本明細書にて開示される発明の技術的範囲は、そのようになされた変形をも含むものと理解すべきである。

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