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課題・解決手段

本発明の目的は、薬効成分の含量が高くとも、優れた錠剤硬度崩壊性を有する口腔内崩壊錠剤等を提供することである。本発明は、少なくとも二段階造粒法で製造された崩壊性粒子組成物、及び、分配係数が−6.0〜10.0である薬効成分を含む口腔内崩壊錠剤、特に、錠剤硬度が30〜100Nであり、水中崩壊時間が10〜30秒であるような該口腔内崩壊錠剤等に関する。

概要

背景

これまでに、薬剤嚥下が困難な患者高齢者小児などが安全に服用でき、また水なしで容易に服用できる利便性の高い形態として、口腔内崩壊錠剤が開発されてきた。口腔内崩壊錠剤は、通常の錠剤と同様に錠剤製造時又は輸送中若しくは開封中に錠剤の欠け及び粉化等が生じないような充分な破壊強度錠剤硬度)を有すると共に、口腔内で速やかに崩壊するような優れた崩壊性崩壊時間)を有していることが重要である。

また、錠剤の製造時においては、優れた成形性が求められる。ここでいう成形性とは、打錠圧縮力とこれに対し得られる錠剤硬度との関係のことである。高い打錠圧縮力が必要とされる製法は、打錠装置の性能上の制約生産性の低下、錠剤に含まれるコーティング微粒子機能低下などが問題となりうるため、錠剤を構成する粒子あるいは粒子組成物が優れた成形性、すなわち同一の打錠圧縮力でより高い錠剤硬度が得られるか、あるいはより低い打錠圧縮力で同一の錠剤硬度を達成できるような性質を有することも重要である。

ここで、錠剤硬度と崩壊性とは互いに反する性質であって、一般に硬度を大きくするために成型圧を大きくすると崩壊時間が長くなり、崩壊時間を短くするために成型圧を小さくすると硬度が小さくなる傾向がある。このために、この2つの性質の両立、または2つの性質の間の最適なバランスを達成すべく、様々な技術が開発されてきた。

更に、錠剤を構成する粒子あるいは粒子組成物に優れた成形性を賦与すべく、粒子の成分や造粒方法などが検討されてきた。

又、酸型カルボキシメチルセルロースは、別名、「カルメロース」と称されるセルロース誘導体であって、水を加えると膨潤するがほとんど粘稠性のない懸濁液となる性質を持ち、基剤結合剤賦形剤又は崩壊剤として、口腔内崩壊錠剤の成分として使用されている。

又、結晶セルロース繊維性植物から得られたα−セルロースを酸で部分的に解重合して精製して得られる、白色の粉末状で水には溶けない物質である。味は無く、化学的に不活性であるために薬物と混合しても変化がなく、医薬品添加物、特に、錠剤を調剤する際の賦形剤、結合剤又は崩壊剤等の用途に使用される。更に、医薬品以外には、乳化安定剤等として化粧品及び乳製品等に使用される。

例えば、特許文献1には、マンニトールキシリトール無機賦形剤、崩壊剤及びカルメロースを水の存在下で均質に分散させたのち乾燥してなる崩壊性粒子組成物が記載されている。かかる組成物の特徴はマンニトール粒子中にキシリトールが固体分散してなる複合粒子を形成し、無機賦形剤、崩壊剤及びカルメロースがその複合粒子中に分散していることである。該崩壊性粒子組成物は、これらの各成分を水性媒体に分散させた分散液を噴霧造粒するか、又は、マンニトール等の担体噴霧することによって製造される。

また、特許文献2には、薬効成分および全体に対して10%(w/w)以上のカルボキシメチルセルロースを含有する口腔内崩壊錠が記載されている。該口腔内崩壊錠は各成分を混合した後に、打錠機で調製されている。

更に、特許文献3には、薬効成分であるロラタジンを含有する口腔内崩壊錠の製造方法が記載されている。該製造方法は二段階造粒工程を行うことであって、第1造粒工程ではロラタジンと結合剤、賦形剤、崩壊剤等の少なくとも1種の添加剤を造粒し、第2造粒工程では、第1造粒工程で得られた造粒物を、第1造粒工程と同様の結合剤、賦形剤、崩壊剤等の少なくとも1種の添加剤と共に更に造粒することを特徴とする。崩壊剤の一例としてカルメロースが挙げられている。

更に、特許文献4には、口腔内崩壊錠剤の製造方法が記載されている。該製造方法は、賦形剤と薬効成分との混合物に、水溶性であるが親水性の崩壊成分の水懸濁液を噴霧し薬効成分を含む造粒物Aを得るステップと、賦形剤に同様な崩壊成分の水懸濁液を噴霧し薬効成分を含まない造粒物Bを得るステップ、及び、こうして得られた造粒物A及び造粒物Bを圧縮成形するステップを含む。

概要

本発明の目的は、薬効成分の含量が高くとも、優れた錠剤硬度と崩壊性を有する口腔内崩壊錠剤等を提供することである。本発明は、少なくとも二段階の造粒法で製造された崩壊性粒子組成物、及び、分配係数が−6.0〜10.0である薬効成分を含む口腔内崩壊錠剤、特に、錠剤硬度が30〜100Nであり、水中崩壊時間が10〜30秒であるような該口腔内崩壊錠剤等に関する。

目的

本発明の更なる目的はこのような問題点を解決することであり、薬効成分の含量が高くとも、優れた錠剤硬度と崩壊性を有する口腔内崩壊錠剤等を提供する

効果

実績

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請求項1

少なくとも二段階造粒法で製造された崩壊性粒子組成物、及び、分配係数が−6.0〜10.0である薬効成分を含む口腔内崩壊錠剤

請求項2

薬効成分の分配係数が−5.0〜6.0である、請求項1記載の口腔内崩壊錠剤。

請求項3

薬効成分の含有率が30%以上である請求項1又は2に記載の口腔内崩壊錠剤。

請求項4

薬効成分の含有率が40%以上である請求項3記載の口腔内崩壊錠剤。

請求項5

薬効成分の含有率が50%以上である請求項4記載の口腔内崩壊錠剤。

請求項6

薬効成分の分配係数が0.8〜4.0であり、薬効成分の含有率が60%以上である請求項5記載の口腔内崩壊錠剤。

請求項7

二段階の造粒法が、酸型カルボキシメチルセルロースからなる第一の崩壊剤成分、酸型カルボキシメチルセルロース以外の第二の崩壊剤成分、及び、賦形剤の三成分を含む崩壊性粒子組成物の製造方法であって、該三成分の中の任意の二成分を用いる第一湿式造粒工程、及び、第一湿式造粒工程で得られた造粒物と第一湿式造粒工程で用いられなかった残りの一成分を少なくとも用いる第二湿式造粒工程を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の口腔内崩壊錠剤。

請求項8

錠剤硬度が30〜100Nであり、水中崩壊時間が10〜30秒である請求項1〜7のいずれかに記載の口腔内崩壊錠剤。

請求項9

薬効成分がクロトリマゾールイブブロフェンエテンザミドアセトアミノフェンファモチジンアスコルビン酸グリシン及びアスパラギン酸から成る群から選択される、請求項1〜7のいずれかに記載の口腔内崩壊錠剤。

技術分野

0001

本発明は、崩壊性粒子組成物、特に、酸型カルボキシメチルセルロースを含み多段階造粒プロセスで製造することが出来る崩壊性粒子組成物を含む口腔内崩壊錠剤等に関する。

背景技術

0002

これまでに、薬剤嚥下が困難な患者高齢者小児などが安全に服用でき、また水なしで容易に服用できる利便性の高い形態として、口腔内崩壊錠剤が開発されてきた。口腔内崩壊錠剤は、通常の錠剤と同様に錠剤製造時又は輸送中若しくは開封中に錠剤の欠け及び粉化等が生じないような充分な破壊強度錠剤硬度)を有すると共に、口腔内で速やかに崩壊するような優れた崩壊性崩壊時間)を有していることが重要である。

0003

また、錠剤の製造時においては、優れた成形性が求められる。ここでいう成形性とは、打錠圧縮力とこれに対し得られる錠剤硬度との関係のことである。高い打錠圧縮力が必要とされる製法は、打錠装置の性能上の制約生産性の低下、錠剤に含まれるコーティング微粒子機能低下などが問題となりうるため、錠剤を構成する粒子あるいは粒子組成物が優れた成形性、すなわち同一の打錠圧縮力でより高い錠剤硬度が得られるか、あるいはより低い打錠圧縮力で同一の錠剤硬度を達成できるような性質を有することも重要である。

0004

ここで、錠剤硬度と崩壊性とは互いに反する性質であって、一般に硬度を大きくするために成型圧を大きくすると崩壊時間が長くなり、崩壊時間を短くするために成型圧を小さくすると硬度が小さくなる傾向がある。このために、この2つの性質の両立、または2つの性質の間の最適なバランスを達成すべく、様々な技術が開発されてきた。

0005

更に、錠剤を構成する粒子あるいは粒子組成物に優れた成形性を賦与すべく、粒子の成分や造粒方法などが検討されてきた。

0006

又、酸型カルボキシメチルセルロースは、別名、「カルメロース」と称されるセルロース誘導体であって、水を加えると膨潤するがほとんど粘稠性のない懸濁液となる性質を持ち、基剤結合剤賦形剤又は崩壊剤として、口腔内崩壊錠剤の成分として使用されている。

0007

又、結晶セルロース繊維性植物から得られたα−セルロースを酸で部分的に解重合して精製して得られる、白色の粉末状で水には溶けない物質である。味は無く、化学的に不活性であるために薬物と混合しても変化がなく、医薬品添加物、特に、錠剤を調剤する際の賦形剤、結合剤又は崩壊剤等の用途に使用される。更に、医薬品以外には、乳化安定剤等として化粧品及び乳製品等に使用される。

0008

例えば、特許文献1には、マンニトールキシリトール無機賦形剤、崩壊剤及びカルメロースを水の存在下で均質に分散させたのち乾燥してなる崩壊性粒子組成物が記載されている。かかる組成物の特徴はマンニトール粒子中にキシリトールが固体分散してなる複合粒子を形成し、無機賦形剤、崩壊剤及びカルメロースがその複合粒子中に分散していることである。該崩壊性粒子組成物は、これらの各成分を水性媒体に分散させた分散液を噴霧造粒するか、又は、マンニトール等の担体噴霧することによって製造される。

0009

また、特許文献2には、薬効成分および全体に対して10%(w/w)以上のカルボキシメチルセルロースを含有する口腔内崩壊錠が記載されている。該口腔内崩壊錠は各成分を混合した後に、打錠機で調製されている。

0010

更に、特許文献3には、薬効成分であるロラタジンを含有する口腔内崩壊錠の製造方法が記載されている。該製造方法は二段階造粒工程を行うことであって、第1造粒工程ではロラタジンと結合剤、賦形剤、崩壊剤等の少なくとも1種の添加剤を造粒し、第2造粒工程では、第1造粒工程で得られた造粒物を、第1造粒工程と同様の結合剤、賦形剤、崩壊剤等の少なくとも1種の添加剤と共に更に造粒することを特徴とする。崩壊剤の一例としてカルメロースが挙げられている。

0011

更に、特許文献4には、口腔内崩壊錠剤の製造方法が記載されている。該製造方法は、賦形剤と薬効成分との混合物に、水溶性であるが親水性の崩壊成分の水懸濁液を噴霧し薬効成分を含む造粒物Aを得るステップと、賦形剤に同様な崩壊成分の水懸濁液を噴霧し薬効成分を含まない造粒物Bを得るステップ、及び、こうして得られた造粒物A及び造粒物Bを圧縮成形するステップを含む。

先行技術

0012

国際公開パンフレットWO2011/019045
特開2008−285434号公報
特開2012−31138号公報
特許第4551627号明細書

発明が解決しようとする課題

0013

従来から、口腔内崩壊錠剤中の薬効成分の含量を高くすることが求められているが、含量を高くすると、所望の錠剤硬度が得られにくく、また硬度を高くするために打錠圧を上げると崩壊時間が長くなる問題があった。

0014

従って、本発明の更なる目的はこのような問題点を解決することであり、薬効成分の含量が高くとも、優れた錠剤硬度と崩壊性を有する口腔内崩壊錠剤等を提供することである。

課題を解決するための手段

0015

本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意、研究の結果、酸型カルボキシメチルセルロースからなる第一の崩壊剤成分等を含み少なくとも二段階の造粒法で製造される崩壊性粒子組成物に対して、分配係数(logP)−6.0〜10.0を有する薬効成分を使用することによって、該薬効成分を高含量で含み、且つ、優れた錠剤硬度と崩壊性を有する口腔内崩壊錠剤を製造することができることを見出し、本発明を完成した。

0016

即ち、本発明は、以下の態様に係る。
[態様1]
少なくとも二段階の造粒法で製造された崩壊性粒子組成物、及び、分配係数が−6.0〜10.0である薬効成分を含む口腔内崩壊錠剤。
[態様2]
薬効成分の分配係数が−5.0〜6.0である、態様1記載の口腔内崩壊錠剤。
[態様3]
薬効成分の含有率が30%以上である態様1又は2に記載の口腔内崩壊錠剤。
[態様4]
薬効成分の含有率が40%以上である態様3記載の口腔内崩壊錠剤。
[態様5]
薬効成分の含有率が50%以上である態様4記載の口腔内崩壊錠剤。
[態様6]
薬効成分の分配係数が0.8〜4.0であり、薬効成分の含有率が60%以上である態様5記載の口腔内崩壊錠剤。
[態様7]
二段階の造粒法が、酸型カルボキシメチルセルロースからなる第一の崩壊剤成分、酸型カルボキシメチルセルロース以外の第二の崩壊剤成分、及び、賦形剤の三成分を含む崩壊性粒子組成物の製造方法であって、該三成分の中の任意の二成分を用いる第一湿式造粒工程、及び、第一湿式造粒工程で得られた造粒物と第一湿式造粒工程で用いられなかった残りの一成分を少なくとも用いる第二湿式造粒工程を含むことを特徴とする、態様1〜6のいずれか一項に記載の口腔内崩壊錠剤。
[態様8]
錠剤硬度が30〜100Nであり、水中崩壊時間が10〜30秒である態様1〜7のいずれかに記載の口腔内崩壊錠剤。
[態様9]
薬効成分がクロトリマゾールイブブロフェンエテンザミドアセトアミノフェンファモチジンアスコルビン酸グリシン及びアスパラギン酸から成る群から選択される、態様1〜7のいずれかに記載の口腔内崩壊錠剤。

発明の効果

0017

本発明によって、薬効成分の含量が高く、かつ、優れた錠剤硬度と崩壊性を有する口腔内崩壊錠剤等を提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

0018

薬効成分の分配係数のCACheによる計算値実験値相関を示す図である。
薬効成分の分配係数のKOWWINによる計算値と実験値の相関を示す図である。

0019

本発明は、少なくとも二段階の造粒法で製造された崩壊性粒子組成物、及び、分配係数(logP)が−6.0〜10.0、好ましくは−5.0〜6.0、である薬効成分を含む口腔内崩壊錠剤に係る。

0020

ここで、分配係数とは化合物全体の疎水性を表す数値である。本発明において、各薬効成分の分配係数は以下のように計算から求めた値である。
計算値としては、原則(1)で求めた値を採用し、薬効成分の構造がアミノ酸のように双性イオン状態を取る化学構造の場合には(2)で求めた値を採用した。
(1)CACheによるlogP計算値であり、以下に示す計算式を用いた。
LogP = Σniai
式中のniは、各原子団の数を表す。また、式中のaiは、各原子団の寄与率を示す。各原子団の寄与率の数値については、下記文献を参照。
(参照文献:Journal of Computational Chemistry, Vol. 9, No. 1, 80-90 (1988))
(2)KOWWINによるlogP計算値であり、以下に示す計算式を用いた。
log P = Σ fini + Σ cjnj + 0.229
式中のfiは各原子団の係数を表し、式中のniは各原子団の数を表す。また、式中のcjは各補正因子の係数を示し、式中のnjは各補正因子の数を示す。各原子団の係数及び各補正因子の係数の数値については、下記文献を参照。
(参照文献:Journal of Pharmacological Sciences 84, 83-92(1995))
つまり、分配係数が高い薬効成分は疎水性が高く、該薬効成分を含んだ口腔内崩壊錠は、錠剤内部まで水を導水することが困難であると推測されるため崩壊性を損なう恐れがある。また、分配係数が低い薬効成分は親水性が高く、水に容易に溶解する一方、打錠圧縮時に錠剤内部で薬効成分同士が結合性を高め、錠剤の成形性や崩壊性を低下させる可能性がある。

0021

一方、分配係数の実測値は、薬効成分を水とn-オクタノール二相に溶解させたときの、吸光光度法ガスクロマトグラフィー法液体クロマトグラフィー法などの既存の定量法にて算出した各相中の薬効成分の濃度を用いて、以下の計算式から算出した。
LogP =Log[( n-オクタノール相の薬効成分濃度)/ (水相の薬効成分濃度)]
尚、計算式と実測値との関係等を図1及び図2に示す。

0022

本発明の口腔内崩壊錠に含まれる薬効成分とは、医薬用成分や食品・健康食品における栄養成分である。薬効成分は、薬効成分単独、又は薬効成分を徐放化若しくは苦味マスキングなどの目的でコーティングまたは造粒をおこなったものを添加することができる。

0023

本発明の口腔内崩壊錠剤に含まれる薬効成分の用途・種類等に特に制限はないが、例えば、薬効成分の用途・種類としては、中枢神経系用薬、末梢神経系用薬、感覚器官用薬、循環器用薬、呼吸器官用薬、消化器官用薬、ホルモン剤泌尿生殖器官薬、その他の個々の器官系用医薬品、ビタミン剤滋養強壮薬、血液・体液用薬、その他の代謝性医薬品細胞賦活用薬、腫瘍用薬、放射性医薬品アレルギー用薬、その他の組織細胞機能用医薬品、生薬漢方製剤、その他の生薬及び漢方処方に基づく医薬品、抗生物質製剤化学療法剤生物学的製剤寄生動物に対する薬、その他の病原生物に対する医薬品、調剤用薬、診断用薬公衆衛生用薬、体外診断用医薬品等を挙げることができる。

0024

上記の特定の範囲の分配係数を有する薬効成分の例としは、クロトリマゾール、イブブロフェン、エテンザミド、アセトアミノフェン、ファモチジン、アスコルビン酸、グリシン、ロキソプロフェンカフェイン、ロラタジン、アルジオキサ、ピぺミド酸、アフロアロンクロフィブラート及びアスパラギン酸から成る群から選択される、薬効成分を挙げることができる。
尚、本願発明で使用される代表的な薬効成分に関して上記方法で計算した分配係数の計算値及び実験値を以下の表1に示した。

0025

0026

本発明の口腔内崩壊錠剤に含まれる薬効成分の含量に特に制限はないが、特に、上記の分配係数を有する薬効成分を使用することによって、口腔内崩壊錠剤には好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上、更に好ましくは50%以上の含有率で薬効成分を含ませることが出来る。

0027

従って、本発明の好適な口腔内崩壊錠剤にあっては、例えば、分配係係数が0.8〜4.0の薬効成分の含有率が60%以上とすることが可能である。

0028

本発明の口腔内崩壊錠剤は、薬効成分に加えて、必要に応じて、賦形剤、界面活性剤滑沢剤酸味料甘味料矯味剤香料着色剤安定化剤など医薬上許容されるその他の任意の成分を助剤として含むことが出来る。これら任意成分として、例えば、医薬品添加物辞典薬事日報社)、日本薬局方に記載の該当成分を用いることができる。尚、これら助剤の種類に特に制限はない。又、本発明の所望の効果が奏される限り、任意成分の配合割合に特に制限はなく、当業者が適宜決めることが出来る。このような口腔内崩壊錠剤は、打錠等の当業者に公知の任意の方法によって製剤化することが出来る。

0029

錠剤等の崩壊機構としては、「Wicking」、「Swelling」、「Deformation」及び「Repulsion」の4つが提唱されている。この中で、Wickingとは錠剤中に含まれる崩壊剤などの成分を介して水分が浸透する結果、錠剤に含まれる各粒子間結合力が弱まって進行する崩壊機構である。このようなWickingを促進する効果が高い崩壊剤の代表例として酸型カルボキシメチルセルロースが知られている。又、Swellingとは、崩壊剤に水が浸透する結果、崩壊剤自体が膨潤して進行する崩壊機構である。

0030

本発明による少なくとも二段階の造粒法で製造される崩壊性粒子組成物は、例えば、第一の崩壊剤成分として酸型カルボキシメチルセルロースを含むことが出来る。該物質はカルメロースと称される物質であり、医薬品添加剤として使用されている。酸型カルボキシメチルセルロースと同様に、例えばカルボキシメチルセルロースのカルシウム塩及びカルボキシメチルセルロースナトリウム架橋物はいずれも水に不溶性であり錠剤等に崩壊剤として用いられる。一方、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩は水溶性であり結合剤等の目的で用いられる。尚、カルボキシメチルセルロースの塩がカルメロースと記載される場合もある。

0031

更に、本発明の崩壊性粒子組成物の第二の崩壊剤成分として、酸型カルボキシメチルセルロース以外の当業者に公知の任意の崩壊剤を用いることができる。しかしながら、上記に示したような異なる崩壊機構の複合的効果を得るために、Wicking以外の機構、例えば、Swellingを促進する効果に優れた崩壊剤を第二の崩壊剤成分として使用することが好ましい。このような崩壊剤の好適例としては、クロスポビドンクロスカルメロースナトリウムカルボキシメチルスターチナトリウム低置換度ヒドロキシプロピルセルロースカルボキシメチルセルロースカルシウムヒドロキシプロピルスターチ、及び、スターチ等を挙げることが出来る。尚、クロスポビドンは1−ビニルー2−ピロリドン架橋重合物通称であり、クロスカルメロースナトリウムはカルボキシメチルセルロースナトリウムの架橋物の通称である

0032

この中でも、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、又はカルボキシメチルセルロースカルシウムから選択される一つ又は2つ以上の任意の組合わせが好ましい。

0033

本発明の崩壊性粒子組成物は、第三の成分として、当業者に賦形剤として公知の任意の化合物を含むことができる。その代表例として、マンニトール、エリスリトールソルビトール、D−グルトールマルチトール)、キシリトール、トレハロースラクトース及びマルトース等の糖又は糖アルコールを挙げることが出来る。更に、好適例として、マンニトール、エリスリトール、トレハロース、ソルビトール、及びD−グルチトール(マルチトール)を挙げることが出来る。賦形剤としてはこれらの中から適当に選択された2種類以上の化合物を用いることも出来る。更に、本発明の第一湿式造粒工程及び第二湿式造粒工程の夫々において賦形剤が使用される場合に、それらは互いに同じ種類(同じ組み合わせ)又は別の種類(別の組み合わせ)であっても良い。

0034

本発明方法で製造される崩壊性粒子組成物は、更に、第四の成分として、当業者に公知の結晶セルロースが含むことが出来る。その代表例として、アビセルFMCコーポレーション)、セオラス旭化成ケミカルズ)、ビバプアー(レッテンマイヤー)等の市販品を挙げることができる。

0035

更に、本発明の崩壊性粒子組成物には、例えば、崩壊力、結合力及び錠剤の服用感等の諸特性を調整する目的で、当業者に公知の各種の任意成分を、上記の三つ又は四つの成分による本発明の効果を損なわない範囲で、適宜、添加混合しても良い。このような成分の例として、流動化剤、無機賦形剤、甘味剤、香料及び、着色料等を挙げることが出来る。

0036

本発明の崩壊性粒子組成物における各成分の配合量は各成分の種類、崩壊性粒子組成物の使用対象である薬効成分の種類及び用途、最終製品である口腔内崩壊錠剤の用途等に応じて、当業者が適宜決めることが出来る。通常、崩壊性粒子組成物全重量に対して、第一の崩壊剤成分は10〜50重量%、第二の崩壊剤成分は 1〜20重量%、第四の成分である結晶セルロースは1〜40重量%及び、賦形剤は30〜89重量%の範囲である。

0037

本発明の崩壊性粒子組成物は以下のような物性を有していることが好ましい。
(1)平均粒子径:50〜200ミクロン、例えば、50〜150ミクロン、(2)水分:0.5〜6重量%、例えば、0.5〜3重量%。

0038

尚、これら物性値は以下の条件・方法で測定される。
平均粒子径:崩壊性粒子組成物2gを、φ75mm自動振とう篩器(M−2型、筒井理化学器械株式会社)を用いて測定する。尚、本願明細書中、「R」は曲率半径を意味する。
水分:崩壊性粒子組成物5gをハロゲン水測定器(HB43型メトラートレド株式会社)を用いて測定する。

0039

該崩壊性粒子組成物を製造する二段階の造粒法の具体的な態様に特に制限はなく、当業者が適宜具体的な条件を選択することが出来る。

0040

本発明による少なくとも二段階の造粒法において、第一及び第二の造粒工程は水の存在下で各成分を分散させ乾燥することによって複合体を形成する方法、すなわち湿式造粒法で行われる。湿式造粒法の具体例としては、噴霧乾燥転動造粒、撹拌造粒、及び流動層造粒などの噴霧法凍結乾燥法、並びに、混練造粒等を挙げることができ、これらの当業者に公知の任意の方法で製造することができる。

0041

酸型カルボキシメチルセルロース等の崩壊剤は親水性であるため、湿式造粒により、水の存在下にて撹拌などの物理的な力を加える操作を行うことによって、乾燥粉末時の凝集状態から、粒子がより分散した状態となる。水噴霧による分散化と乾燥を行う流動層造粒、噴霧乾燥、転動造粒、及び撹拌造粒などは、分散を最も容易に行うことができ、乾燥速度が速いので、これらの方法が好ましい。

0042

この中で、流動層造粒法粉体温風吹き上げながら、水又は結合剤を含む水溶液等を噴霧して行う造粒法であり、噴霧条件等の調節が容易であること等から、最も好ましい方法である。

0043

例えば、酸型カルボキシメチルセルロースからなる第一の崩壊剤成分、酸型カルボキシメチルセルロース以外の第二の崩壊剤成分、及び、賦形剤の三成分を含む崩壊性粒子組成物の造粒法における第一湿式造粒工程において、該三つの成分の中のいずれの二種類の成分を用いるかは、それらの種類・量等に応じて当業者が適宜決めることが出来る。例えば、第一の崩壊剤成分又は第二の崩壊剤成分のいずれかと賦形剤とを用いて第一湿式造粒工程が行なうことが出来る。

0044

上記の造粒法における具体的な態様としては、(1)第一湿式造粒工程において、第一の崩壊剤成分(又は第二の崩壊剤成分)と賦形剤の二成分を用い、第二湿式造粒工程において第二の崩壊剤成分(又は第一の崩壊剤成分)を用いる方法;(2)第一湿式造粒工程において、第一の崩壊剤成分と第二の崩壊剤成分の二成分を用い、第二湿式造粒工程において賦形剤を用いる方法;及び、(3)第一湿式造粒工程において、第一の崩壊剤成分(又は第二の崩壊剤成分)と賦形剤の二成分を用い、第二湿式造粒工程において第二の崩壊剤成分(又は第一の崩壊剤成分)と賦形剤の二成分を用いる方法等を挙げることができる。

0045

更に、上記の三つの成分に加えて第四成分として結晶セルロースを含む崩壊性粒子組成物の造粒法にあっては、以下の2つの態様をとることが出来る。
(1)該四成分の中の任意の二もしくは三成分を用いる第一湿式造粒工程、第一湿式造粒工程で得られた造粒物と該四成分の中の第一湿式造粒工程で使用しなかった残りの一もしくは二成分を少なくとも用いる第二湿式造粒工程を含むことを特徴とする、崩壊性粒子組成物の製造方法;及び
(2)結晶セルロース以外の該三成分の中の任意の二成分を用いる第一湿式造粒工程、第一湿式造粒工程で得られた造粒物と第一湿式造粒工程で用いられなかった残りの一成分を少なくとも用いる第二湿式造粒工程、及び、第二湿式造粒工程で得られた造粒物に結晶セルロースを混合する第三工程を含むことを特徴とする、崩壊性粒子組成物の製造方法。

0046

尚、上記の四成分を用いる製造方法においては、その中のいずれの成分も一つの造粒工程においてのみ用いても良い。例えば、第二湿式造粒工程において、第一湿式造粒工程で得られた造粒物と第一湿式造粒工程で用いられなかった残りの成分のみを用いることが出来る。或いは、一つの成分を複数の造粒工程で用いることも出来る。例えば、結晶セルロース等の各成分を第一湿式造粒工程及び第二湿式造粒工程の両方の工程において使用することも可能である。

0047

なお、本発明の崩壊性粒子組成物に適宜含まれ得る、上記の四つの成分以外の当業者に公知の各種の任意成分は、第一及び/又は第二湿式造粒工程で適宜添加することが出来る。或いは、第三工程以降の適当な造粒工程において、これら任意成分を添加混合することも可能である。

0048

更に、第一及び第二の各湿式造粒工程において、噴霧(スプレー)速度やエアー給気温度排気温度、エアー給気量などの諸条件は、各成分の種類・量等に応じて当業者が適宜決めることが出来る。

0049

流動層造粒法による第一湿式造粒工程及び第二湿式造粒工程のいずれにおいても、噴霧液媒体としては、例えば水、エタノールメタノールアセトン等の医薬品や食品に許容される溶媒を挙げることができる。或いは、噴霧液として、該崩壊性粒子組成物の成分を10%未満で溶解させた水溶液などが挙げられるが、特に水または該水溶液が好ましい。

0050

上記のような構成を有することによって、本発明の口腔内崩壊錠剤は優れた錠剤硬度と崩壊性を有するものである。具体的には、硬度が30〜100、N、好ましくは40〜100(N)、より好ましくは50〜100(N)、更に好ましくは60〜150(N)、更に好ましくは70〜150(N)、及び、水中崩壊時間が10〜30(秒)、より好ましくは10 〜24(秒)、更に好ましくは、10 〜20(秒)であることを特徴とする。

0051

尚、本明細書において引用された全ての先行技術文献の記載内容は、参照として本明細書に組み入れられる。

0052

以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが本発明はこれら実施例に制限されるものではない。

0053

実施例1
(崩壊性粒子組成物の製造)
第一湿式造粒工程として、マンニトール(D−マンニトール、メルク株式会社)280g、カルメロース(NS−300、五徳薬品株式会社)75gを流動層造粒機(LAB−1、株式会社パウレック)に投入し、精製水227gを24g/minの速度で噴霧することによって造粒し、さらに、第二湿式造粒工程として、クロスポビドン(ポリプラスドンINF−10、ISPジャパン)40g、結晶セルロース(セオラスPH−101、旭化成ケミカルズ)100gを添加し、精製水300gを10g/minにて噴霧することによって、造粒物(本発明の崩壊性粒子組成物)を得た。得られた造粒物99.5重量部とステアリン酸マグネシウム太平化学産業株式会社)0.5重量部を混合し、簡易錠剤成形機HANDTAB−100、市橋精機株式会社)を用い打錠圧縮力6.0kNにおいて打錠し、直径8.0mm、R6.5、重量250mgの錠剤を得た。尚、造粒物は以下の物性値を有していた。(1)平均粒子径:93ミクロン、(2)水分:1.8重量%。

0054

(口腔内崩壊錠剤の製造)
第三工程として、得られた崩壊性粒子組成物59.5重量部と、クロトリマゾール(和光純薬工業)40重量部及びステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社)0.5重量部を混合し、簡易錠剤成形機(HANDTAB−100、市橋精機株式会社)を用い、打錠圧縮力6.0kNにおいて打錠し、直径8.0mm、隅角平錠、重量250mgの錠剤を得た。

0055

実施例2−19
(口腔内崩壊錠剤の製造)
実施例1の崩壊性粒子組成物と表2の薬効成分およびステアリン酸マグネシウム0.5重量部とを混合し、簡易錠剤成形機(HANDTAB−100、市橋精機株式会社)を用い、表2に示す打錠圧縮力において打錠し、直径8.0mm、隅角平錠、重量250mgの錠剤を得た。

0056

[硬度および崩壊性試験の評価]
以上の実施例で得た各錠剤について、以下の方法によって硬度及び水中崩壊時間及を測定した。硬度及び崩壊時間等の測定結果を表2に示す。

0057

尚、これら物性値は以下の条件・方法で測定した。
硬度:デジタル木屋式硬度計(株式会社製作所)を用いて、硬度(N)を測定した。
水中崩壊時間:日本薬局方記載の方法(ただし、補助盤なし)に従い、崩壊試験器(NT−400、富山産業株式会社)を用いて、水中崩壊時間を測定した。
硬度および崩壊時間はそれぞれ6回の測定を行い、それらの平均値を測定結果とした。

実施例

0058

0059

本発明は、優れた錠剤硬度と崩壊性を有する口腔内崩壊錠剤の研究・開発に大いに資するものである。

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