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技術 麺用ほぐれ改良剤の製造方法

出願人 不二製油株式会社
発明者 藤井名苗足立典史
出願日 2014年9月17日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2015-537938
公開日 2017年3月2日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 WO2015-041234
状態 特許登録済
技術分野 穀類誘導製品3(麺類)
主要キーワード トラカントガム 酢酸モノグリ 調理麺 均質化装置 有機酸モノグリ 濃縮大豆蛋白質 ステアロイル乳酸塩 熱凝固性蛋白質
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年3月2日)のものです。
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課題

本発明は、保存においてほぐれが悪くなる等の品質低下を抑制し、効率的に美味しい麺類を製造する為のほぐれ改良剤の製造方法及びそのほぐれ改良剤を使用した麺類を提供することを課題とする。

解決手段

乳化状態にあるモノグリセリン脂肪酸エステル及びタンパク質を配合することにより得られる麺用ほぐれ改良剤を麺に添加することで、麺類のほぐれ性を改良することができると同時に、麺の弾力や粘りを維持することができる。

概要

背景

近年の食の多様化により、加工食品ニーズが増大している。特に麺類は、大量に加工・調理された製品が、コンビニエンスストアスーパーマーケットなどで販売され、多くの消費者に食されるようになってきた。

これら流通・市販される加工食品において、特に問題となるのが加工の利便性と時間の経過による品質劣化である。麺類は一般に澱粉を含んでおり、加工・調理の際、食品表面澱粉質が流出し、食品同士が結着してしまう。その結果、麺同士の付着により、一食分小分けしたり、喫食時にソースと混ぜたりすることが困難になる。即席麺の場合は、麺が結着した部分が湯戻りしにくくなる。こういった問題は、生産効率の低下、コストアップを招き、さらに、できあがった食品も喫食時に食べ辛く、美味しくないという結果を招く。

この食品同士の結着性をなくし、ほぐれ性を改善する従来の方法としては、麺線にほぐれ機能のある液体を添加する方法が知られている。例えば油脂または乳化油脂を混合する方法があるが(特許文献1)、油脂をほぐれ剤に使用すると、喫食時につゆに油浮きが発生し、素麺やそば、うどんのような麺類にも使用できない。その他、HLBの高いショ糖脂肪酸エステルを添加する方法(特許文献2)、有機酸を添加する方法(特許文献3)、機械的な振動を与えながら加工する方法、水溶性ヘミセルロースを使用する方法(特許文献4)などがあるが、いずれも十分なほぐれ性を得られず、また乳化剤単独の使用では食感が悪くなるといった問題がある。

従来から麺生地にほぐれ剤を添加して練り込む方法が知られている。例えばアルギン酸を練り込み、カルシウムを含む湯中で茹でる方法(特許文献5)、食用油脂被覆剤、乳化剤を含むO/W型エマルジョン乾燥粉末化した粉末油脂を添加する方法(特許文献6)、蛋白コーティング澱粉を練り込む方法(特許文献7)などがあるが、いずれも十分なほぐれ性が得られなかったり、麺の食感が悪くなったりする問題があった。特許文献8では乳化剤を可食性担体に保持させる方法が記されているが、水分散性が悪く、長期保存に適さない。

概要

本発明は、保存においてほぐれが悪くなる等の品質低下を抑制し、効率的に美味しい麺類を製造する為のほぐれ改良剤の製造方法及びそのほぐれ改良剤を使用した麺類を提供することを課題とする。乳化状態にあるモノグリセリン脂肪酸エステル及びタンパク質を配合することにより得られる麺用ほぐれ改良剤を麺に添加することで、麺類のほぐれ性を改良することができると同時に、麺の弾力や粘りを維持することができる。なし

目的

本発明は、保存においてほぐれが悪くなる等の品質低下を抑制し、効率的に美味しい麺類を製造する為のほぐれ改良剤の製造方法及びそのほぐれ改良剤を使用した麺類を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

モノグリセリン脂肪酸エステル及び蛋白質を含む乳化物を乾燥することを特徴とする、粉末状または顆粒状の麺用ほぐれ改良剤の製造方法。

請求項2

乳化物が水中油型乳化物である、請求項1記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法。

請求項3

蛋白質:モノグリセリン脂肪酸エステル=1:0.1〜1:10の割合で配合される、請求項2記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法。

請求項4

モノグリセリン脂肪酸エステルが、蒸留モノグリセリン脂肪酸エステルである、請求項2記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法。

請求項5

蒸留モノグリセリン脂肪酸エステル中のモノグリセリド純度が80重量%以上である、請求項4記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法。

請求項6

蒸留モノグリセリン脂肪酸エステル中のモノグリセリドの純度が85重量%以上である、請求項4記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法。

請求項7

さらに水溶性ヘミセルロースを配合する、請求項1記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法。

請求項8

水溶性ヘミセルロースが大豆由来のものである、請求項7記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法。

請求項9

水溶性ヘミセルロースのほぐれ改良剤中の配合量が、ほぐれ改良剤中の固形分に対して0.1〜30重量%である、請求項7記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法。

請求項10

水溶性ヘミセルロースのほぐれ改良剤中の配合量が、ほぐれ改良剤中の固形分に対して0.5〜20重量%である、請求項7記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法。

請求項11

さらに有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルレシチン及びステアロイル乳酸塩の群から選ばれる1種以上の乳化剤を配合する、請求項1記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法。

請求項12

蛋白質が豆類小麦及び卵白由来から選択される1種以上の熱凝固性蛋白質である、請求項1記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法。

請求項13

蛋白質が大豆蛋白質である、請求項1記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法。

請求項14

請求項1記載の製造方法により得られる麺用ほぐれ改良剤を麺生地に添加する、或いは当該麺用ほぐれ改良剤を水に溶かして溶液とし、麺線表面処理して添加することを特徴とする麺類の製造方法。

請求項15

麺用ほぐれ改良剤を粉重量に対して、0.1〜5重量%添加する請求項15記載の麺類の製造方法。

請求項16

麺用ほぐれ改良剤を粉重量に対して、0.5〜3重量%添加する請求項15記載の麺類の製造方法。

請求項17

請求項1〜16の何れか1項に記載の製造方法により得られる麺用ほぐれ改良剤を使用した麺類。

請求項18

モノグリセリン脂肪酸エステル及び蛋白質を含む乳化物を乾燥することにより得られる粉末状または顆粒状の麺用ほぐれ改良剤としての使用。

請求項19

乳化物が水中油型乳化物であって、該水中油型乳化物がモノグリセリン脂肪酸エステル、大豆蛋白質及び大豆由来の水溶性ヘミセルロースを含む、請求項18記載の粉末状または顆粒状の麺用ほぐれ改良剤としての使用。

請求項20

大豆蛋白質:モノグリセリン脂肪酸エステル=1:0.1〜1:10の割合で配合され、大豆由来の水溶性ヘミセルロースが水中油型乳化物の固形分に対して0.1〜30重量%配合される、請求項19記載の粉末状または顆粒状の麺用ほぐれ改良剤としての使用。

技術分野

0001

本発明は、麺用ほぐれ改良剤の製造方法に関する。

背景技術

0002

近年の食の多様化により、加工食品ニーズが増大している。特に麺類は、大量に加工・調理された製品が、コンビニエンスストアスーパーマーケットなどで販売され、多くの消費者に食されるようになってきた。

0003

これら流通・市販される加工食品において、特に問題となるのが加工の利便性と時間の経過による品質劣化である。麺類は一般に澱粉を含んでおり、加工・調理の際、食品表面澱粉質が流出し、食品同士が結着してしまう。その結果、麺同士の付着により、一食分小分けしたり、喫食時にソースと混ぜたりすることが困難になる。即席麺の場合は、麺が結着した部分が湯戻りしにくくなる。こういった問題は、生産効率の低下、コストアップを招き、さらに、できあがった食品も喫食時に食べ辛く、美味しくないという結果を招く。

0004

この食品同士の結着性をなくし、ほぐれ性を改善する従来の方法としては、麺線にほぐれ機能のある液体を添加する方法が知られている。例えば油脂または乳化油脂を混合する方法があるが(特許文献1)、油脂をほぐれ剤に使用すると、喫食時につゆに油浮きが発生し、素麺やそば、うどんのような麺類にも使用できない。その他、HLBの高いショ糖脂肪酸エステルを添加する方法(特許文献2)、有機酸を添加する方法(特許文献3)、機械的な振動を与えながら加工する方法、水溶性ヘミセルロースを使用する方法(特許文献4)などがあるが、いずれも十分なほぐれ性を得られず、また乳化剤単独の使用では食感が悪くなるといった問題がある。

0005

従来から麺生地にほぐれ剤を添加して練り込む方法が知られている。例えばアルギン酸を練り込み、カルシウムを含む湯中で茹でる方法(特許文献5)、食用油脂被覆剤、乳化剤を含むO/W型エマルジョン乾燥粉末化した粉末油脂を添加する方法(特許文献6)、蛋白コーティング澱粉を練り込む方法(特許文献7)などがあるが、いずれも十分なほぐれ性が得られなかったり、麺の食感が悪くなったりする問題があった。特許文献8では乳化剤を可食性担体に保持させる方法が記されているが、水分散性が悪く、長期保存に適さない。

先行技術

0006

特開平3−175940号公報
特公昭60−8103号公報
特開昭61−181350号公報
特開平6−121647号公報
特開2002-281923号公報
特開2007-222139号公報
特開2003-023978号公報
特開2000-157190号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、保存においてほぐれが悪くなる等の品質低下を抑制し、効率的に美味しい麺類を製造する為のほぐれ改良剤の製造方法及びそのほぐれ改良剤を使用した麺類を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記の課題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、乳化状態にあるモノグリセリン脂肪酸エステル及び蛋白質を配合することを特徴とする麺用ほぐれ改良剤を麺に添加することで、麺類のほぐれ性を改良することができると同時に、麺の弾力や粘りを維持することを見出し、本発明を完成するに至った。

0009

即ち、本発明は、
(1)乳化状態にあるモノグリセリン脂肪酸エステル及び蛋白質を配合することを特徴とする麺用ほぐれ改良剤の製造方法、
(2)モノグリセリン脂肪酸エステルが、蒸留モノグリセリン脂肪酸エステルである、(1)記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法、
(3)さらに水溶性ヘミセルロースを配合する、(1)または(2)記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法、
(4)さらに有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルレシチン及びステアロイル乳酸塩の群から選ばれる1種以上の乳化剤を配合する、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法、
(5)蛋白質が豆類小麦及び卵白由来から選択される1種以上の熱凝固性蛋白質である、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の麺用ほぐれ改良剤の製造方法、
(6)(1)〜(5)のいずれか1項に記載の製造方法により得られる麺用ほぐれ改良剤を麺生地に添加する、或いは当該麺用ほぐれ改良剤を水に溶かして溶液とし、麺線に表面処理して添加することを特徴とする麺類の製造方法、
(7)(1)〜(5)のいずれか1項に記載の製造方法により得られる麺用ほぐれ改良剤を使用した麺類、
である。

発明の効果

0010

本発明によれば、乳化状態にあるモノグリセリン脂肪酸エステル及び蛋白質を配合することにより得られる麺用ほぐれ改良剤を麺に添加することで、冷蔵保存した後においても麺類のほぐれ性を改良することができると同時に、麺の弾力や粘りを維持する効果も有する。

実施例

0011

以下、本発明を具体的に説明する。

0012

(麺類)
本発明の麺類とは、乾麺、生麺、フライ麺熱風乾燥即席麺、凍結乾燥即席麺等であり、具体的にはそば、うどん、きしめん、中華麺パスタマカロニ、素麺、フォー、韓国冷麺春雨等が挙げられる。
これらの麺類には、家庭で調理されるものを始めその場で食べることを目的とする最終商品型の加工食品や食べる際に調理の必要な半製品が含まれ、常温冷蔵冷凍温等の方法で市場に流通している食品が含まれる。

0013

(麺用ほぐれ改良剤)
本発明の麺用ほぐれ改良剤は、乳化状態にあるモノグリセリン脂肪酸エステルと蛋白質を配合することにより製造される。また、さらに水溶性ヘミセルロースや、有機酸モノグリセリン脂肪酸エステル,レシチン及びステアロイル乳酸塩から選ばれる1種以上の乳化剤を含むと麺のほぐれ性、麺質がさらに改良されるので好ましい。
本ほぐれ改良剤中の蛋白質とモノグリセリン脂肪酸エステルの配合比率は、特に制限されるものではない。蛋白質:モノグリセリン脂肪酸エステル=1:0.1〜1:10の割合で配合することが好ましい。更に好ましくは、蛋白質:モノグリセリン脂肪酸エステル=1:0.5〜1:5の割合で配合する。蛋白質の含量が少ないと麺の食感が硬くなりやすくなる場合があり、モノグリセリン脂肪酸エステルの含量が少なすぎると、麺のほぐれ性が不十分になる場合がある。
本発明の麺用ほぐれ改良剤中のモノグリセリン脂肪酸エステル及び蛋白質を乳化状態にした後乾燥することが重要である。該乳化状態とは、水中油型乳化物油中水型乳化物又はその中間的な乳化物のいずれかの乳化物の状態にあるものをいう。本発明では水中油型乳化物を乾燥した粉末状のものあるいはその粉末を造粒した顆粒状にしたものが好ましく、粉末状のものがさらに好ましい。
乳化状態にあるモノグリセリン脂肪酸エステル及び蛋白質を含むことにより、麺生地への練り込みや麺線への噴霧が容易になり蛋白質やモノグリセリン脂肪酸エステルの成分が麺生地全体に万遍なく分散するため、それらの成分による麺のほぐれ性や麺質(麺の硬さ、麺の弾力性)の改良を効果的に発揮することができる。一方、蛋白質やモノグリセリン脂肪酸エステルを水中油型乳化物にすることなく麺生地に練り込んだり麺線に噴霧したりした場合、うまく生地中に均一に混合することが困難となり、麺生地自体うまく調製できなくなる場合があり、また、麺線へも均一に噴霧することが困難となる。その結果、麺のほぐれ性や麺質を改良する効果も低くなる。

0014

(蛋白質)
本発明において用いられる蛋白質は、大豆エンドウ緑豆等の豆類、小麦、卵白原料とするもの熱凝固性蛋白質を使用することが好ましく、より好ましくは大豆,エンドウ,緑豆等の豆類の蛋白質である。また、コストを抑えることができる点、食感に粘りと弾力を付与できる点で大豆蛋白質がさらに好ましい。大豆蛋白質として、分離大豆蛋白質アルカリ土類金属結合分離大豆蛋白質,濃縮大豆蛋白質全脂豆乳,全脂豆乳粉末,脱脂豆乳脱脂豆乳粉末,脱脂豆乳又は脱脂豆乳粉末のアルカリ土類金属結合物等が例示できる。これらの蛋白質は1種以上を併用して使用することができる。
蛋白質の製造法は、食品製造における一般的な方法であれば特に制限されることはなく、加水抽出、等電点沈殿膜分離水洗、精製、脱糖などの工程を経て製造される。必要に応じてこれらの蛋白質は酸、アルカリ酵素などで分解されたものを使用することも可能である。乳化状態にある蛋白質とは、液体中で蛋白質が存在するものに加え、乳化状態にある液体を乾燥させたものも含む。

0015

(乳化剤)
本発明に用いる乳化剤はモノグリセリン脂肪酸エステルを使用することが必須である。乳化状態にあるモノグリセリン脂肪酸エステルとは、液体中でモノグリセリン脂肪酸エステルが存在するものに加え、乳化状態にある液体を乾燥させたものも含む。
モノグリセリン脂肪酸エステルとしては脂肪酸組成によって特に制限される訳ではないが、モノグリセリン脂肪酸エステルの純度が麺のほぐれ性に強く影響する。よって、モノグリセリン脂肪酸エステルの純度の高い蒸留モノグリセリン脂肪酸エステルを使用することが好ましい。蒸留モノグリセリン脂肪酸エステル中のモノグリセリドの純度は、好ましくは80重量%以上、より好ましくは85重量以上である。
また、有機酸モノグリセリン脂肪酸エステル,レシチン及びステアロイル乳酸塩の群から選択される1種以上の乳化剤を併用すると、麺のほぐれ性、麺質が改良するため好ましい。有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルとして、コハク酸モノグリセリン脂肪酸エステル酒石酸モノグリセリン脂肪酸エステル,クエン酸モノグリセリン脂肪酸エステル,酢酸モノグリセリン脂肪酸エステル,乳酸モノグリセリン脂肪酸エステル等が例示できる。
その他ほぐれ性に大きく関与しないものの、水中油型乳化物を安定に存在させるために、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステルプロピレングリコール脂肪酸エステルポリソルベート等の他の種類の乳化剤を併用することも可能である。

0016

(油脂)
本発明において乳化剤を蛋白質により乳化する際に、油脂を用いることで乳化を改善することが出来る。用いる油脂は特に制限されるものではなく、動植物由来の油脂が使用できる。豚脂牛脂乳脂卵黄大豆油菜種油カカオ脂米ぬか油ヒマワリ油コーン油綿実油パーム油ヤシ油ゴマ油オリーブ油エゴマ油、等が例示される。或いはこれらの硬化分別エステル交換したものも使用することができる。これらのうち1種又は2種以上の油脂を調合して使用することができる。保存性を高めるための脂溶性ビタミンであるトコフェロール等の油性物質も添加出来る。

0017

(水溶性ヘミセルロース)
水溶性ヘミセルロースは、油糧種子パーム椰子コーン綿実等)または穀類(米、小麦等)や豆類(大豆、小豆エンドウ豆等)を原料として得られるが、溶解性や工業性の面から、本発明では豆類由来、特に大豆やエンドウ豆、なかでも子葉由来のものが好ましい。
水溶性ヘミセルロースは、ヘミセルロースを含む原料から水抽出熱水抽出する方法、酸、アルカリ条件下加熱抽出する方法、酵素分解により抽出する方法等により得ることができる。
水溶性ヘミセルロースの製造法の好ましい一例を示すと以下の通りである。これらの原料を酸性乃至アルカリ性の条件下、好ましくは各々の蛋白質の等電点付近のpHで、好ましくは80℃以上130 ℃以下、より好ましくは100℃を超え、130 ℃以下にて加熱分解し、遠心分離等で水溶性画分分画した後、そのまま乾燥するか、例えば活性炭処理或いは樹脂吸着処理或いはエタノール沈澱処理して疎水性物質あるいは低分子物質を除去し乾燥することによって、水溶性ヘミセルロースを得ることができる。
モノグリセリン脂肪酸エステル及び蛋白質に対して、さらに水溶性ヘミセルロースを添加することにより製造された麺用ほぐれ改良剤を使用することにより、麺のほぐれ性が非常に良好になるので好ましい。
本発明における水溶性ヘミセルロースの好ましい添加量は、特に制限されるものではないが、ほぐれ改良剤中の固形分に対して0.1〜30重量%であり、更に好ましくは0.5〜20重量%である。

0018

(麺用ほぐれ改良剤の製造方法)
本発明の麺用ほぐれ改良剤の製造方法として、例えば、モノグリセリン脂肪酸エステルと蛋白質の混合物を乳化する方法、モノグリセリン脂肪酸エステルの乳化物と蛋白質の乳化物を混合する方法等が挙げられる。
本発明の麺用ほぐれ改良剤の製造方法の一例を示す。例えば、モノグリセリン脂肪酸エステルを主成分とする油相と、蛋白質等を含む水相予備乳化した後、以下の通常の工程(均質化加熱殺菌、冷却、エージング等)を経て調製される。上記記載の油相部と、一方で親水性の蛋白質、水溶性ヘミセルロース、デキストリンを添加して調製した水相部を混合攪拌して予備乳化を行う。次いで、この予備乳化物バルブホモジナイザー等の均質化装置を用いて均質化後、加熱殺菌処理し、必要に応じて再度均質化し水中油型乳化組成物を得る。これらを任意の方法で乾燥させて当該麺用ほぐれ剤を製造することが出来る。また、モノグリセリン脂肪酸エステルをオクテニルコハク酸澱粉、デキストリン等を加え、均質化等を経て水中油型乳化物を得る。これに蛋白質を加えて加熱殺菌処理し、乾燥させて当該麺用ほぐれ改良剤を製造することが出来る。尚、添加剤添加順序、或いは油相を水相へ又は水相を油相へ加える等の乳化順序は、状況に応じて任意に行うことができる。

0019

本ほぐれ改良剤の形態は、特に限定されない。例えば上記の方法で得られた水中油型乳化物そのままの液体やペーストの状態、これらを乾燥した粉末状のもの、さらにその粉末を造粒した顆粒状のものが例示される。乾燥方法としては噴霧乾燥ドラム乾燥、凍結乾燥、ベルト乾燥などを使用することが出来る。

0021

本ほぐれ改良剤を麺類に添加する方法は特に限定されないが、本ほぐれ改良剤を調理麺、即席麺又はパスタの麺生地に練り込む方法としては、(1)小麦粉等に本ほぐれ改良剤を粉混合して添加する方法、(2)塩やかんすい、調味料と共に練り水に溶解して添加する方法が例示できる。また、麺線に表面処理する方法として、(1)調理麺、即席麺又はパスタに本ほぐれ改良剤の水溶液を絡ませて表面処理する方法、(2)調理麺、即席麺又はパスタに本ほぐれ改良剤の水溶液を噴霧する方法、(3)予め調味液に本ほぐれ改良剤を溶解しておき、パスタ、麺にまぶして表面処理する方法、(4)本ほぐれ改良剤を粉末調味料と混合し、調理麺、即席麺又はパスにまぶして表面処理する方法等が例示できる。これらの方法は製造ライン販売形態等の個々の食品特性により選択される。本ほぐれ改良剤の麺類への添加量は麺の種類や配合によっても異なるが、小麦粉等の粉重量に対して、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.5〜3重量%が例示される。

0022

本ほぐれ改良剤を麺類に添加する方法により得られた、麺類の穀類加工食品は、良好なほぐれ性を有している。従って、本発明により得られた麺類は非常に食べやすく、おいしい。また、例えば調理麺の場合、調製後1〜2日冷蔵保存した後においてもそのほぐれ性が維持され、麺同士の結着が著しく抑制されており、麺の弾力や粘りも維持されている。また、良好なほぐれ性が付与されることにより、麺類の製造において混ぜやすい、潰れにくい等の優れた加工適正を有する。

0023

以下に実施例を記載するが、この発明の技術思想がこれらの例示によって限定されるものではない。
なお、例中の部及び%は重量基準を意味する。

0024

○乳化剤の種類(実施例1〜6、比較例1〜2)
表1の配合で麺用ほぐれ改良剤を作成した。各種乳化剤、油脂を加温して溶解させた。大豆蛋白質、デキストリンを水に溶解し、加温した。70℃以上に加熱して油相、水相を混合し、ホモミキサーで10分間撹拌し予備乳化した。予備乳化液ホモゲナイザーにて150kgf/cm2の圧力にて均質化し、スプレードライにて水分が5%以下となるように乾燥し、麺用ほぐれ剤を得た。使用した材料はエマルジーMO(モノグリセリドの純度=93%以上)(理研ビタミン社製)、ポエムB-10(理研ビタミン社製)、ポエムW-10(理研ビタミン社製)、ポエムP-200(理研ビタミン社製)、DIMODANUP-T/B(モノグリセリドの純度=90%以上)(ダニスコ社製)、GRINSTEDSSL(ダニスコ社製)、SLPホワイト(辻製油社製)、エマゾールS-10V(花王社製)、分離大豆タンパク質(不二製油社製)、パーム油(不二製油社製)、デキストリン(化学社製)である。

0025

○中華麺の評価
小麦粉600g、タピオカ澱粉390g、小麦グルテン10gの混合物に、食塩20g、麺用ほぐれ剤10g、を水450gに溶解した練り水を加えて混練し、麺生地を作成した。生地圧延し、#20の切り歯で切り出して中華麺とした。中華麺を80秒間茹でたのち水洗し、100gずつ亀甲容器に小分けし、4℃で2日間保存した。これらの中華麺について、ほぐれ性、麺質(弾力性、硬さ)を評価した。

0026

○麺の評価方法
2日間保存した麺に、麺つゆを添加し、ほぐれの状態を目視にて観察した。麺の食感については、弾力と硬さについて、熟練したパネラー6名で評価した。麺のほぐれ性評価は、ほぐれ性が非常に良いものを5点、ほぐれ性が非常に悪いものを1点として5段階で評価し、パネラー6名の評価の平均を評価点とした。平均値が3.0点以上であれば合格とした。また、麺の弾力があるもの、麺の硬さがほどよく良好なものを麺の食感が良く麺質として良好と判断した。

0027

(表1)

0028

実施例1〜6の麺のほぐれ性は良好で、麺の弾力があり、硬さも良好であり、モノグリセリン脂肪酸エステルの純度が高い蒸留モノグリセリン脂肪酸エステルを用いることにより、良好な麺のほぐれ性が得られることがわかった。また、実施例1〜2と実施例3〜6の比較からモノグリセリン脂肪酸エステルに、有機酸モノグリセリン脂肪酸エステル、レシチン、ステアロイル乳酸ナトリウムを併用することで麺のほぐれ性、麺質がさらに改良されることがわかった。
一方、モノグリセリン脂肪酸エステルを使用していない比較例1〜2は麺のほぐれ性が悪かった。また、麺質も比較例1では硬く、比較例2では柔らかくいずれも評価が悪かった。

0029

○蛋白質の種類(実施例7〜10)
表2の配合で麺用ほぐれ改良剤を作成した。各種乳化剤、油脂を加温して溶解させた。大豆蛋白質、デキストリンを水に溶解し、加温した。70℃以上に加熱して油相、水相を混合し、ホモミキサーで10分間撹拌し予備乳化した。予備乳化液をホモゲナイザーにて150kgf/cm2の圧力にて均質化し、スプレードライにて水分が5%以下となるように乾燥し、麺用ほぐれ改良剤を得た。得られた麺用ほぐれ改良剤を添加して中華麺を作成し、実施例1と同様にほぐれ性、麺質を評価した。使用した材料は、大豆多糖類(不二製油社製)、A-グルG(グリコ栄養食品社製)、乾燥卵白M No.200(キユーピー社製)を用いた。

0030

(表2)

0031

実施例7〜10は良好であり、麺の弾力があり、硬さも良好であった。小麦蛋白質や卵白、緑豆蛋白質も分離大豆蛋白質と同様良好な結果となった。また、実施例1と実施例7の比較から、モノグリセリン脂肪酸エステルに大豆多糖類を併用することで、麺のほぐれ性や麺質がさらに改良されることがわかった。

0032

○蛋白質とモノグリセリン脂肪酸エステルの比率(実施例11〜13、比較例3)
表3の配合で麺用ほぐれ改良剤を作成した。各種乳化剤、油脂を加温して溶解させた。大豆蛋白質、デキストリンを水に溶解し、加温した。70℃以上に加熱して油相、水相を混合し、ホモミキサーで10分間撹拌し予備乳化した。予備乳化液をホモゲナイザーにて150kgf/cm2の圧力にて均質化し、凍結乾燥にて水分が5%以下となるように乾燥し、麺用ほぐれ改良剤を得た。得られた麺用ほぐれ改良剤を添加して中華麺を作成し、実施例1と同様にほぐれ性、麺質を評価した。モノグリセリン脂肪酸エステルはエマルジーMO(理研ビタミン社製、モノグリセリン脂肪酸エステルの純度=93%以上)を用いた。

0033

(表3)

0034

分離大豆蛋白質:モノグリセリン脂肪酸エステルの比率を1:5〜5:1にした実施例11〜13の麺のほぐれ性、麺質は良好であった。

0035

○乳化していないほぐれ剤を添加した場合の麺の評価(比較例4)
モノグリセリン脂肪酸エステル30部、分離大豆蛋白質10部、デキストリン60部を乳鉢に入れてすり混ぜ、比較例4とした。得られた麺用ほぐれ剤は水に分散させることが出来なかった。また、小麦粉にも均一に分散させることができず、中華麺にすることが出来なかった。

0036

○うどんの評価(実施例14)
小麦粉800g、タピオカ澱粉200gの混合物に、食塩30g、実施例7の配合で作成した麺用ほぐれ改良剤10g、を水360gに溶解した練り水を加えて混練し、麺生地を作成した。生地を圧延し、#10の切り歯で切り出してうどんとした。うどんを10分間茹でたのち水洗し、100gずつ亀甲容器に小分けし、4℃で2日間保存した。

0037

麺用ほぐれ改良剤を添加したうどんは、2日間保存した後も良好なほぐれ性を維持し、弾力と粘りを持つ良好な食感であった。

0038

○うどんの表面処理による評価(実施例15)
小麦粉800g、タピオカ澱粉200gの混合物に、食塩30gを水360gに溶解した練り水を加えて混練し、麺生地を作成した。生地を圧延し、#10の切り歯で切り出してうどんとした。うどんを10分間茹でたのち水洗した。実施例7の配合で作成した麺用ほぐれ改良剤の10%水溶液を、茹でうどんに対して3%添加し均一になるまで手で良く混ぜた。その後100gずつ亀甲容器に小分けし、4℃で2日間保存した。

0039

麺用ほぐれ改良剤で表面処理したうどんは、2日間保存した後も良好なほぐれ性を維持し、弾力と粘りを持つ良好な食感であった。

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