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技術 チピラシル塩酸塩の安定形結晶及びその結晶化方法

出願人 大鵬薬品工業株式会社
発明者 数野秀樹睦見友信
出願日 2014年6月17日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2015-522923
公開日 2017年2月23日 (1年9ヶ月経過) 公開番号 WO2014-203877
状態 特許登録済
技術分野 複数複素環系化合物 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 濃度限度 帯電電荷量測定 水平スリット 構造解析ソフト 照射長 ピークトップ値 アッテネーター 本発明結晶
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年2月23日)のものです。
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図面 (3)

課題・解決手段

5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イルメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン一塩酸塩安定形結晶を得ることを課題とし、その解決手段として粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、11.6°、17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°に特徴的なピークを認める5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イル)メチル]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン・一塩酸塩の結晶を提供する。

概要

背景

一般的に、医薬品の有効活性成分として化合物が使用されるとき、品質を安定に保持するために及び/又は保管管理を容易にするために、化合物の化学的及び物理学的な安定性が必要である。このため、得られた化合物は安定形結晶であることが好ましく、通常、医薬品用原薬としては最安定形結晶が選択される例が多い。また、ICH(日米EU医薬品規制調和国際会議ガイドラインにおける医薬品の残留溶媒ガイドラインでは、各種溶媒使用可否及びその許容量勧告されている。医薬品の製造に用いられる溶媒は毒性を有していることがあり、安全性の観点から、製造工程で残留してしまう溶媒はできるだけ少ないことが望ましい。さらに、医薬品は、その製造工程において静電気を帯びることがある。帯電した医薬品は製造機械分包装置等に付着してしまい、歩留まりの悪化や均等に包装できないといった問題が発生するため、帯電性の低い医薬品が好ましい。

ところで、特許文献1には、ウラシル誘導体の一つとして、下記式(1)



で表されるチピラシル塩酸塩化学名:5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イルメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン一塩酸塩、以下、「TPI」とも称す。また、5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イル)メチル]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンを「チピラシル」とも称す。)が、ヒト由来チミジンホスホリラーゼ阻害作用を有し、トリフルリジン(以下、「FTD」とも称す。)の抗腫瘍効果増強作用を有することが記載されている。現在、FTDとTPIをモル比1:0.5で配合した抗腫瘍剤「TAS−102」は経口投与可能な製剤として開発中であり、日本では進行・再発結腸直腸癌治療剤として承認されている(非特許文献1及び2)。

チピラシル塩酸塩の製造方法として、5−クロロ−6−クロロメチルウラシル、2−イミノピロリジン及びナトリウムエトキシドのN,N−ジメチルホルムアミド溶液を室温下14時間攪拌後、晶出物を濾取し水に懸濁、酢酸中和後、不溶物を濾取、1N−塩酸に溶解、活性炭を加えて濾過後、濾液減圧下濃縮し、得られた残渣をエタノール洗浄、濾取することにより、一塩酸塩・1/10水和物として得る方法が報告されている(特許文献1)。また、2−イミノピロリジン塩酸塩、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)及び5−クロロ−6−(クロロメチル)ピリミジン−2,4−(1H,3H)−ジオンをメタノール中で反応し得られた沈殿物を2N−塩酸に90℃で加熱溶解した後、その反応液にエタノールを加え室温で放置することで白色結晶を得る方法が報告されている(非特許文献3)。しかしながら、これら方法で得られた白色結晶は、後記する結晶IIIを含む混合結晶であることが後日判明した。

以上のように、無水形態高純度なチピラシル塩酸塩の安定形結晶を再現性よく得る方法は現在のところ知られていない。

概要

5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イル)メチル]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン・一塩酸塩の安定形結晶を得ることを課題とし、その解決手段として粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、11.6°、17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°に特徴的なピークを認める5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イル)メチル]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン・一塩酸塩の結晶を提供する。

目的

本発明は医薬品の有効成分として有用なチピラシル塩酸塩の安定形結晶を提供する

効果

実績

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請求項1

粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、11.6°,17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°からなる群から選ばれる2つ以上のピークを認める、5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イルメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン一塩酸塩結晶

請求項2

粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、11.6°,17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°にピークを認める請求項1記載の結晶。

請求項3

示差熱−熱重量同時測定により決定した吸熱ピークが262℃付近である、請求項記載1又は2記載の結晶。

請求項4

結晶解析による結晶データが以下に示される、請求項1乃至3のいずれかに記載の結晶。晶系:単斜晶系空間群:P21/n(No.14)格子定数:a=11.6006(9)Åb=10.3106(11)Åc=10.3036(10)Åα=90°β=101.951(7)°γ=90°単位格子体積:1205.7(2)Å3

請求項5

結晶が無水形態である請求項1乃至4のいずれかに記載の結晶。

請求項6

結晶の純度が90質量%以上である請求項1乃至5のいずれかに記載の結晶。

請求項7

40℃で6ヶ月保存する安定性試験後の測定値として、粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、11.6°,17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°からなる群から選ばれる2つ以上のピークを認める請求項1乃至6のいずれかに記載の結晶。

請求項8

粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、10.5°、19.6°、23.7°、26.2°及び31.2°からなる群から選ばれる2つ以上のピークを認める、5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イル)メチル]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン・一塩酸塩の結晶。

請求項9

粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、10.5°、19.6°、23.7°、26.2°及び31.2°にピークを認める請求項8に記載の結晶。

請求項10

示差熱−熱重量同時測定により決定した吸熱ピークが245℃付近である、請求項記載8又は9記載の結晶。

請求項11

単結晶解析による結晶データが以下に示される、請求項8乃至10のいずれかに記載の結晶。晶系:単斜晶系空間群:P21格子定数:a=10.3221(14)Åb=9.8634(13)Åc=11.6643(16)Åα=90°β=100.317°γ=90°単位格子の体積:1169.5(3)Å3

請求項12

結晶が無水形態である請求項8乃至11のいずれかに記載の結晶。

請求項13

5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イル)メチル]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン・一塩酸塩を水−エタノール混合溶媒にて加熱溶解し、40℃以上で晶析し、その後冷却することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の結晶の製造方法。

請求項14

前記請求項1〜12のいずれか1項記載の結晶及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物

技術分野

0001

本発明は、優れた保存安定性を有し、医薬品の有効成分として有用なチピラシル塩酸塩安定形結晶及びその結晶化方法に関する。

背景技術

0002

一般的に、医薬品の有効活性成分として化合物が使用されるとき、品質を安定に保持するために及び/又は保管管理を容易にするために、化合物の化学的及び物理学的な安定性が必要である。このため、得られた化合物は安定形結晶であることが好ましく、通常、医薬品用原薬としては最安定形結晶が選択される例が多い。また、ICH(日米EU医薬品規制調和国際会議ガイドラインにおける医薬品の残留溶媒ガイドラインでは、各種溶媒使用可否及びその許容量勧告されている。医薬品の製造に用いられる溶媒は毒性を有していることがあり、安全性の観点から、製造工程で残留してしまう溶媒はできるだけ少ないことが望ましい。さらに、医薬品は、その製造工程において静電気を帯びることがある。帯電した医薬品は製造機械分包装置等に付着してしまい、歩留まりの悪化や均等に包装できないといった問題が発生するため、帯電性の低い医薬品が好ましい。

0003

ところで、特許文献1には、ウラシル誘導体の一つとして、下記式(1)



で表されるチピラシル塩酸塩(化学名:5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イルメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン一塩酸塩、以下、「TPI」とも称す。また、5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イル)メチル]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンを「チピラシル」とも称す。)が、ヒト由来チミジンホスホリラーゼ阻害作用を有し、トリフルリジン(以下、「FTD」とも称す。)の抗腫瘍効果増強作用を有することが記載されている。現在、FTDとTPIをモル比1:0.5で配合した抗腫瘍剤「TAS−102」は経口投与可能な製剤として開発中であり、日本では進行・再発結腸直腸癌治療剤として承認されている(非特許文献1及び2)。

0004

チピラシル塩酸塩の製造方法として、5−クロロ−6−クロロメチルウラシル、2−イミノピロリジン及びナトリウムエトキシドのN,N−ジメチルホルムアミド溶液を室温下14時間攪拌後、晶出物を濾取し水に懸濁、酢酸中和後、不溶物を濾取、1N−塩酸に溶解、活性炭を加えて濾過後、濾液減圧下濃縮し、得られた残渣をエタノール洗浄、濾取することにより、一塩酸塩・1/10水和物として得る方法が報告されている(特許文献1)。また、2−イミノピロリジン塩酸塩、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)及び5−クロロ−6−(クロロメチル)ピリミジン−2,4−(1H,3H)−ジオンをメタノール中で反応し得られた沈殿物を2N−塩酸に90℃で加熱溶解した後、その反応液にエタノールを加え室温で放置することで白色結晶を得る方法が報告されている(非特許文献3)。しかしながら、これら方法で得られた白色結晶は、後記する結晶IIIを含む混合結晶であることが後日判明した。

0005

以上のように、無水形態高純度なチピラシル塩酸塩の安定形結晶を再現性よく得る方法は現在のところ知られていない。

0006

国際公開WO96/30346号公報

先行技術

0007

International Journal of Oncology 25 : 571−578, 2004
Invest New Drugs 26(5): 445−54, Oct 2008.
Bioorganic & Medicinal Chemistry 12 (2004) 3443−3450

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は医薬品の有効成分として有用なチピラシル塩酸塩の安定形結晶を提供することを目的とする。

発明を解決するための手段

0009

本発明者らは、鋭意研究した結果、チピラシル塩酸塩には3種の結晶形(結晶I、結晶II、結晶III)が存在し、そのうち結晶I及び結晶IIIは結晶IIより保存安定性に優れていること、結晶Iは結晶IIIより残留溶媒が少なく医薬品として安全であり且つ帯電電荷量が少なく取扱いしやすいこと、さらに、溶媒の種類、温度、濃度、冷却放置時間、撹拌時間及び撹拌速度等極めて多数の組み合わせ条件の設定を行い、試行錯誤実験遂行することにより、特定の条件下において純度の高い結晶Iを有利に得る製造方法を見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成するに至った。

0010

すなわち、本発明は、以下の(1)〜(14)に係るものである。
(1)粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、11.6°,17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°からなる群から選ばれる2つ以上のピークを認める、5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イル)メチル]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン・一塩酸塩の結晶。
(2)粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、11.6°,17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°にピークを認める上記(1)に記載の結晶。
(3)示差熱−熱重量同時測定により決定した吸熱ピークが262℃付近である、上記(1)又は(2)に記載の結晶。
(4)単結晶解析による結晶データが以下に示される、上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の結晶。
晶系:単斜晶系
空間群:P21/n(No.14)
格子定数:a=11.6006(9)Å
b=10.3106(11)Å
c=10.3036(10)Å
α=90°
β=101.951(7)°
γ=90°
単位格子体積:1205.7(2)Å3
(5)結晶が無水形態である上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の結晶。
(6)結晶の純度が90質量%以上である上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の結晶。
(7)40℃で6ヶ月保存する安定性試験後の測定値として、粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、11.6°,17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°からなる群から選ばれる2つ以上のピークを認める上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の結晶。
(8)粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、10.5°、19.6°、23.7°、26.2°及び31.2°からなる群から選ばれる2つ以上のピークを認める、5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イル)メチル]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン・一塩酸塩の結晶。
(9)粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、10.5°、19.6°、23.7°、26.2°及び31.2°にピークを認める上記(8)に記載の結晶。
(10)示差熱−熱重量同時測定により決定した吸熱ピークが245℃付近である、上記(8)又は(9)に記載の結晶。
(11)単結晶解析による結晶データが以下に示される、上記(8)乃至(10)のいずれかに記載の結晶。
晶系:単斜晶系
空間群:P21
格子定数:a=10.3221(14)Å
b=9.8634(13)Å
c=11.6643(16)Å
α=90°
β=100.317°
γ=90°
単位格子の体積:1169.5(3)Å3
(12)結晶が無水形態である上記(8)乃至(11)のいずれかに記載の結晶。
(13)5−クロロ−6−[(2−イミノピロリジン−1−イル)メチル]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン・一塩酸塩を水−エタノール混合溶媒にて加熱溶解し、40℃以上で晶析し、その後冷却することを特徴とする、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の結晶の製造方法。
(14)上記(1)〜(12)のいずれか1項記載の結晶及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物

発明の効果

0011

本発明のチピラシル塩酸塩の結晶I及び結晶IIIは、優れた保存安定性を有しているので、例えば純度、取り扱い性(より低い吸湿性)、流動性粉砕性及び/又は品質管理性等の観点から、他の結晶形態と比較して優れており、製剤化に適した結晶として有用である。
本発明の結晶I及び結晶IIIは、上記した本発明特有の顕著な保存安定性はもちろん、熱、光、酸素湿気又は他の分子(例えばFTD)との接触に対しても優れた安定性を具有する。又さらに本発明の結晶I及び結晶IIIは、濾過性乾燥性、流動性に優れていて工業的に有利に製造できる。
また、本発明の結晶Iは残留溶媒がICH(日米EU医薬品規制調和国際会議)ガイドラインにおける医薬品の残留溶媒ガイドラインで定められた基準値以下であり医薬品として安全である。さらに結晶Iは、結晶IIIと比較して帯電電荷量が少なく、医薬品の製造や包装において取扱いがしやすい。

図面の簡単な説明

0012

図1は結晶Iの粉末X線回折チャートを示す。
図2は結晶IIの粉末X線回折チャートを示す。
図3は結晶IIIの粉末X線回折チャートを示す。

0013

本発明の結晶Iを無水形態で高純度に製造することは、チピラシル塩酸塩(以下、「化合物(1)」ともいう。)を水−エタノール混合溶媒にて加熱溶解し、40℃以上で晶析し、その後冷却することを特長とする方法によって可能である。

0014

本発明結晶化方法に使用される化合物(1)としては、例えば、国際公開WO96/30346号公報に記載の方法に従って、化合物(1)のフリー体に塩酸付加することにより製造したものを使用することができる。化合物(1)を合成後、結晶として取り出さないままのもの、又は一旦結晶(粗結晶)として取り出したものを使用することが可能であるが、更に結晶純度を向上させるために、一旦結晶として取り出したものを使用することが好ましい。結晶としては、結晶I、結晶II又は結晶IIIのいずれも使用することが可能である。

0015

水−エタノール混合溶媒の混合比は適宜選択できるが、好ましくは水:エタノール(v/v)が1:1〜10であり、より好ましくは1:2〜6であり、特に好ましくは1:4である。水−エタノール混合溶媒の利用に際して、化合物(1)を水に加熱溶解した溶解液を、上述の比の量になるように設定したエタノールに加えることが好ましい。化合物(1)の濃度は、特に限定されないが、水−エタノール混合溶液中、1〜15(w/v)%であるのが好ましい。

0016

結晶Iを高純度に製造するためには、化合物(1)を溶解した水−エタノール混合溶液の晶析時の温度コントロールが極めて重要である。晶析時の溶液温度としては40℃以上であり、好ましくは44〜63℃である。晶析時間は適宜設定でき、温度が低い場合は長く、高い場合は短く設定できる。例えば、44〜50℃では1.5時間以上、50〜63℃では0.5時間以上とすることが可能であるが、製造効率の観点から、44〜50℃で1.5〜7時間(より好ましくは1.5〜3時間)、50〜63℃で0.5〜7時間(より好ましくは0.5〜3時間)保持するのがより好ましい。なお、40℃以下では、長期保存安定性が低い結晶IIが晶析し、63℃以上では化合物(1)の分解物が増加するため、効率的に不純物の少ない結晶Iを製造するためには、63℃以上の温度は好ましくない。

0017

結晶化を促すために種晶として適当量の化合物(1)の結晶I又は結晶Iを含む混合結晶を加えてもよい。加える種晶は、溶媒量の0.01〜5(w/v)%であり、好ましくは0.03〜1(w/v)%である。この結晶Iを含む混合結晶とは、結晶Iの含有量が25%以上である。また、晶析時間の短縮と粒子径のコントロールのために攪拌しながら晶析させてもよい。

0018

即ち、本発明者らは化合物(1)の結晶Iの製造について結晶I生成に影響を与えるかもしれない、例えば、pH、濃度、温度、撹拌時間等の多数の要素についての組合せについて試行錯誤を繰り返した結果、下記の方法が工程管理所要時間、結晶の純度、再現性等の点で特に工業的に好ましいことを見出した。もちろん種晶の使用を必須としない。好ましい結晶Iの製造方法について詳述すると、化合物(1)の結晶を水に加熱溶解し、水:エタノール(v/v)が1:1〜10となるよう溶解液をエタノールに加えて、44〜63℃以上で攪拌し、その後冷却することにより製造する方法であり;更に好ましくは化合物(1)の結晶を水に加熱溶解し、水:エタノール(v/v)が1:2〜6となるよう溶解液をエタノールに加えて、44〜50℃で1.5〜7時間或いは50〜63℃で0.5〜7時間攪拌し、その後0.5時間以上冷却することにより結晶Iを採取することによって製造することができる。上記の結晶化方法により、無水状態で高純度の化合物(1)の結晶Iを効率的に偶然に支配されることなく製造することができる。一般的に、良好な新規結晶を得ることは、多くの努力にも関わらず偶然によらねば達成できないとすることが化学分野の常識であることが付言される。

0019

また、化合物(1)の結晶IIIは、実施例2に従って、高純度の結晶IIIとして製造することができる。
本発明において「高純度」とは、化合物(1)の結晶の少なくとも90、好ましくは95、より好ましくは99重量%が、本発明の結晶であることを意味する。

0020

本発明において「冷却」とは、溶液の温度を40℃以下に保つことであり、好ましくは15℃以下に保つことを意味する。好ましい冷却時間は、0.5時間以上であり、より好ましくは1時間以上である。

0021

析出した結晶は、例えば、ろ過、有機溶剤による洗浄、減圧乾燥等の公知の分離精製手段によって、前記溶解溶液や混合溶液から単離精製することができる。洗浄に使用される有機溶剤としては、例えば、低級アルコールアセトンアセトニトリル等が挙げられる。

0022

このようにして得られた本発明の結晶(結晶I)の粉末X線回折パターンは、図1に示すように、回折角(2θ±0.1°)として、11.6°、17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°に特徴的なピークが認められる。よって、本発明の結晶(結晶I)は粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、11.6°,17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°からなる群から選ばれる2つ以上のピークを認めるチピラシル塩酸塩の結晶であり、好ましくは粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、11.6°,17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°からなる群から選ばれる3つ以上のピークを認めるチピラシル塩酸塩の結晶であり、特に好ましくは粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、11.6°,17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°にピークを認めるチピラシル塩酸塩の結晶である。また、示差熱−熱重量同時測定(TG/DTA)の結果では、262℃付近に吸熱ピークを示す。

0023

これに対し、結晶IIの粉末X線回折パターンは、図2に示すように、回折角(2θ±0.1°)として6.5°、20.6°、25.5°、26.1°、27.0°及び30.2°に特徴的なピークが認められる。また、TG/DTAの結果では、明確な吸熱ピークは示さない。

0024

結晶IIIの粉末X線回折パターンは、図3に示すように、粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、10.5°、19.6°、23.7°、26.2°及び31.2°に特徴的なピークが認められる。よって、本発明の結晶(結晶III)は 粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、10.5°、19.6°、23.7°、26.2°及び31.2°からなる群から選ばれる2つ以上のピークを認めるチピラシル塩酸塩の結晶であり、好ましくは粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、10.5°、19.6°、23.7°、26.2°及び31.2°からなる群から選ばれる3つ以上のピークを認めるチピラシル塩酸塩の結晶であり、特に好ましくは粉末X線回折による回折角(2θ±0.1°)として、10.5°、19.6°、23.7°、26.2°及び31.2°にピークを認めるチピラシル塩酸塩の結晶である。また、TG/DTAの結果では、245℃付近に吸熱ピークを示す。
粉末X線回折スペクトルにおけるピーク値は、測定機器により、もしくはピークの読み取り条件等の測定条件により、多少の誤差を生じることがある。本明細書においてピーク値は、±0.2°程度の範囲で測定誤差を有し得うる。
TG/DTAにおいて、測定される吸熱ピーク(ピークトップ値)は、1分あたりの昇温の幅や試料の純度等により測定温度が変化することがある。本明細書において「付近」という用語は±5.0℃を意味する。

0025

本発明の結晶は、保存安定性が非常に高く、品質管理上も有利であり、取り扱い性も優れた結晶である。特に、後記実施例に示すように、結晶I及び結晶IIIは、高温高湿条件下で長期間保管しても、総類縁物質含量は殆どなく、結晶形変化も見られない。これに対し、結晶IIは、長期保存安定性が悪く医薬品として利用するには問題があり、好ましくない。また、本発明の結晶Iは、残留溶媒の少なさ及び帯電電荷量の少なさの観点から、結晶IIIよりも優れている。後記実施例に示すように、結晶IIIは、製造で用いた溶媒がICHガイドラインにおける医薬品の残留溶媒ガイドラインで定められた基準値以上に残留しており、医薬品として好ましくない。一方、結晶Iは残留溶媒が上記基準値以下であり、安全性が高く医薬品として好ましい。また、後記実施例に示すように、結晶Iは、結晶IIIと比較して帯電電荷量が少なく、医薬品の製造、包装又は使用において、製造装置や包装への付着が少なく、製造及び取扱いが容易である。

0026

本発明の結晶は、粉砕するかまたは粉砕することなく、種々の形態の医薬組成物、例えば錠剤カプセル剤顆粒剤細粒剤散剤ドライシロップ剤等の経口剤坐剤吸入剤点鼻剤軟膏剤硬膏剤エアゾール剤等の外用剤注射剤に加工することができるが、経口剤に利用することが好ましい。これらの医薬組成物は、薬学的に許容される担体を用いて当業者公知慣用製剤方法により製造できる。経口用固形製剤を調製する場合は、有効成分に賦形剤、必要に応じて結合剤崩壊剤滑沢剤着色剤矯味剤矯臭剤等を加えた後、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、ドライシロップ剤、カプセル剤等を製造することができる。経口液状製剤を調製する場合には、有効成分に矯味剤、緩衝剤安定化剤、矯臭剤等を加えて常法により、内服液剤シロップ剤等を製造することができる。注射剤を調製する場合には、有効成分にpH 調整剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤局所麻酔剤等を添加し、常法により、皮下、筋肉内、静脈内用注射剤を製造することができる。直腸坐剤を調製する場合には、有効成分に賦形剤、さらに必要に応じて界面活性剤等を加えた後、常法により坐剤を製造することができる。軟膏剤、例えばペーストクリーム及びゲルの形態に調製する際には、通常使用される基剤、安定剤、湿潤剤保存剤等が必要に応じて配合され、常法により混合、製剤化される。基剤として例えば白色ワセリンパラフィングリセリンセルロース誘導体ポリエチレングリコールシリコンベントナイト等を使用できる。保存剤としては、パラオキシ安息香酸メチルパラオキシ安息香酸エチルパラオキシ安息香酸プロピル等が使用できる。貼付剤を製造する場合には、通常の支持体に上記軟膏、クリーム、ゲル、ペースト等を常法により塗布すればよい。支持体としては、綿、スフ化学繊維からなる織布、不織布や軟質塩化ビニルポリエチレンポリウレタン等のフィルムあるいは発泡体シートが適当である。

0027

これらの医薬組成物は、トリフルリジン(FTD)の抗腫瘍効果増強剤化学療法に起因する副作用軽減剤抗HIV剤炎症性腸疾患治療薬放射線治療増強剤、として有用である(WO96/30346号、WO00/56337号、WO01/34162号、WO07/122812号、WO2008/001502号)。

0028

上記の医薬組成物中に配合されるべき結晶Iの量はこれを適用すべき患者の症状により或いはその剤型等により一定でないが、一般に投与単位形態当り経口剤では約5〜1,000mg、注射剤では約0.1〜500mg、坐剤又は外用剤では約5〜1,000mgとするのが望ましい。又、上記医薬組成物における結晶Iの1日当りの投与量も症状、投与ルート、患者の年齢等に応じ一概に決定できず医師の処方により決定される、通常約0.1〜5,000mgとするのが好ましい。

0029

以下に、実施例、参考例及び試験例を挙げ本発明の製造方法を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。

0030

なお、粉末X線回折データは、試験物質適量を必要に応じてメノウ製乳鉢で軽く粉砕した後、次の試験条件に従い測定を行った。
ターゲット:Cu
X線電流:40mA
X線菅電圧:45kV
走査範囲:2θ=3.0〜40.0°
テップ:2θ=0.01671
平均時間/ステップ:10.160s
可変発散スリット照射長=15mm

0031

また、示差熱−熱重量同時測定(TG/DTA)は、試験物質約10mgにつき、次の試験条件に従い試験を行った。
試料容器アルミニウム
昇温速度:25℃で5分間保持し、25〜300℃まで10℃/分で昇温
雰囲気ガス窒素(100ml/分)
対照物質:α−アルミナ
また、赤外吸収スペクトル(IR)は、次の試験条件に従い測定を行った。
積算回数:20回
分解能:2cm−1
透過範囲:0〜100%
測定法KBr錠剤法

0032

実施例1 チピラシル塩酸塩の結晶Iの製造
(1)WO96/30346号公報記載の方法に従って得られたチピラシル95.1gを6N−塩酸100mlと水220mlとの混合液に加熱溶解させ、60℃付近で熱時濾過後、エタノール1280mlを加え、混合物を加温により2時間60℃付近に維持した後、氷冷し、生じた結晶を濾取し、無水形態の標記結晶を89.3g(回収率82%)得た。得られた結晶の粉末X線回折パターンは、図1と同様に、回折角(2θ±0.1°)として11.6°、17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°に特徴的なピークを示した。また、得られた結晶における1H−NMRスペクトルDMSO−d6、テトラメチルシランTMS))では、エタノールの残留はICHガイドラインにおける医薬品の残留溶媒ガイドラインで定められた基準値(5000ppm)以下であった。

0033

(2)WO96/30346号公報記載の方法に従って得られたチピラシル塩酸塩を水に加熱溶解させ、60℃付近で熱時濾過後、エタノール及び上記(1)で得られた種晶(結晶I)を加え、加温して2時間60℃付近に維持した後、生じた結晶を濾取し、無水形態の標記結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折パターンは、図1に示すように、回折角(2θ±0.1°)として、11.6°、17.2°、17.8°、23.3°、27.1°及び29.3°に特徴的なピークを示した。また、TG/DTAの結果、262.2℃に吸熱ピークを示した。

0034

実施例2 チピラシル塩酸塩の結晶IIIの製造
(1)WO96/30346号公報記載の方法に従って得られたチピラシル22.0gを6N−塩酸20ml及び水230mlに溶解させ、濾過後濃縮し室温でエタノール100ml加え生じた結晶を濾取し、標記結晶19.7g(回収率78%) 得た。得られた結晶の粉末X線回折パターンは、図3と同様に、回折角(2θ±0.1°)として、10.5°、19.6°、23.7°、26.2°及び31.2° に特徴的なピークを示した。また、得られた結晶における1H−NMRスペクトル(DMSO−d6、TMS)では、16000ppmのエタノールが確認された。この値は、ICHガイドラインにおける医薬品の残留溶媒ガイドラインで定められたエタノールの基準値(5000ppm)を上回るものである。

0035

(2)WO96/30346号公報記載の方法に従って得られたチピラシルをメタノールに溶解させ、濃塩酸投入した。64℃で1時間攪拌後、30℃に冷却、生じた結晶を濾取し、メタノールで洗浄することにより、標記結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折パターンは、図3に示すように、回折角(2θ±0.1°)として、10.5°、19.6°、23.7°、26.3°及び31.3° に特徴的なピークを示した。また、TG/DTAの結果、245.1℃に吸熱ピークを示した。 また、得られた結晶におけるガスクロマトグラフィーヘッドスペース法)では、49862ppmのメタノールが確認された。この値は、ICHガイドラインにおける医薬品の残留溶媒ガイドラインで定められたメタノールの濃度限度値(3000ppm)を上回るものである。

0036

参考例1 チピラシル塩酸塩の結晶IIの製造
(1)WO96/30346号公報記載の方法に従って得られたチピラシル61.5gを6N−塩酸50mlと水500mlとの混合液に溶解させ、活性炭処理、濾過後濃縮し室温でエタノール200ml加え濾取し、水和形態の標記結晶57.9g(回収率77%)を得た。得られた結晶の粉末X線回折パターンは、図2と同様に回折角(2θ±0.1°)として、6.5°、20.6°、25.5°26.1°、27.0°及び30.2° に特徴的なピークを示した。また、得られた結晶における1H−NMRスペクトル(DMSO−d6、TMS)では、エタノールの残留はICHガイドラインにおける医薬品の残留溶媒ガイドラインで定められた基準値(5000ppm)以下であった。

0037

(2)WO96/30346号公報記載の方法に従って得られたチピラシル塩酸塩を水に加え、60℃で溶解させた。濾過後、氷冷したエタノールに加え生じた結晶を濾取し、標記結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折パターンは、図2に示すように、回折角(2θ±0.1°)として、6.5°、20.6°、25.7°、26.2°、27.0°及び30.2° に特徴的なピークを示した。また、TG/DTAの結果、明確な吸熱ピークは示さなかった。

0038

実施例3安定性試験
実施例1、2又は参考例1に従って得られたチピラシル塩酸塩の結晶I、結晶II及び結晶IIIの保存安定性を40℃、6ヶ月保存により試験した。
結果、結晶I及び結晶IIIでは、粉末X線回折パターンの変化は認められず、極めて安定な結晶であることが判明した。また、結晶I及び結晶IIIともに類縁物質量が少なく、6ヶ月経過後も類縁物質量の増加は認められなかった。

0039

また、結晶IIでは、粉末X線回折パターンの変化が認められ、不安定な結晶であることが判明した。

0040

実施例4晶析条件検討
結晶の精製工程における晶析温度と晶析時間が、チピラシル塩酸塩の結晶形に及ぼす影響を検討した。即ち、実施例1、2又は参考例1に従って得られたチピラシル塩酸塩の結晶60gを水240mlで加熱溶解し、3分割後、エタノール320ml加えた後、種々の晶析温度(32〜63℃)及び晶析時間(0.5〜3時間)を検討し、IR及びDSC示差走査熱量測定)を測定することにより得られた結晶形を確認した。結果を表1に示す。

0041

結果、晶析温度が35℃以下では、保存安定性の低い結晶IIが得られた。晶析温度を44℃以上に維持することにより、保存安定性の高い結晶Iを高純度に、効率的に得ることができた。

0042

実施例5結晶Iの単結晶解析
チピラシル塩酸塩に蒸留水1mlを加え溶解後、室温下エタノールを蒸気拡散で徐々に混和させた。2週間後に結晶Iの析出を確認した。
結晶のサイズ:0.10×0.20×0.25mm
結晶の色:無色
結晶形状:板状

以下の測定条件にて測定を実施し、データ処理リガ電気株式会社製構造解析ソフトウェアteXsan(Ver.2.0)を使用して実施した。
X線源CuKα線
結晶モノクロメータグラファイト)使用
出力 50kV、150mA
コリメータ径:0.5mmφ検出器シンチレーションカウンターアッテネーター:Ni箔(factor=9.15)受光スリット水平スリット
スキャン方法:ω-2θスキャン
スキャン速度:16.0°/min(in omega)
最大繰り返しスキャン回数:3回(I<15.0σ(I))
スキャン幅:(1.58+0.30tanθ)°
2θmax:149.9°
測定反射数:4697
独立な反射数:2474(Rint=0.020)
データ補正ローレンツ因子偏光因子
吸収補正:Ψスキャンによる補正補正係数:0.64−1.00)
測定温度:18−19℃
標準反射の測定頻度:150反射毎

結晶データを以下に示す。
晶系:単斜晶系
空間群:P21/n(No.14)
格子定数:a=11.6006(9)Å
b=10.3106(11)Å
c=10.3036(10)Å
α=90°
β=101.951(7)°
γ=90°
単位格子の体積:1205.7(2)Å3

0043

実施例6結晶IIIの単結晶解析
70℃のアルミブロック型精密恒温槽内(IWAKICHILHEATCHT−100)でチピラシル塩酸塩19.6μgに300μLのメタノール水溶液(MeOH/H2O=1/1(v/v))を加えて溶解させた。この溶液を室温まで徐冷した後、プロコン低温恒温器内(Yamato Program Incubator IN61)に20℃で静置したところ、8日後に菱形板状結晶を得た。
結晶のサイズ:0.45×0.4×0.15mm
結晶形状:菱形板状

得られた単結晶をマウントピンに固定し、X線回折強度を測定した。結晶構造解析のための測定は、Bruker社製2次元X線回折装置SMART1000(MoKα、50kV;40mA)、0.5mmのコリメータを用い、室温、ωスキャン、スキャン幅0.3°、露光時間10秒で行った。結晶構造決定はプログラムSHELXL−97を用いて直接法で行い、構造の精密化はプログラムSHELXL−97を用いてfull−matrix最小二乗法で行った。

結晶データを以下に示す。
晶系:単斜晶系
空間群:P21
格子定数:a=10.3221(14)Å
b=9.8634(13)Å
c=11.6643(16)Å
α=90°
β=100.317°
γ=90°
単位格子の体積:1169.5(3)Å3

実施例

0044

実施例7帯電電荷量測定試験
実施例1又は2に従って得られた結晶I及び結晶IIIの帯電電荷量を空送法により測定した。帯電管(SUS製 24.6φ×500mm)の粉体供給部に結晶I又は結晶IIIを投入し10分間放置した。流量130L/minの空気により試料を輸送し、その時の帯電管から得られる電流値から帯電電荷量を算出した(式1)。また、測定は5回行い、そのうち安定して得られた3回の結果を平均して測定値とした。結果を以下に示す。


Q:帯電電荷量[C]
I:測定中発生電流[A]
t:測定時間[t]







表2と表3のとおり、結晶IIIは結晶Iよりも電荷量が3倍多く、帯電しやすいことが判明した。

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