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技術 坐剤

出願人 大正製薬株式会社
発明者 緒方真由美佐近明子堀聖一
出願日 2014年5月28日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2015-519891
公開日 2017年2月23日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 WO2014-192791
状態 特許登録済
技術分野 医薬品製剤 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬
主要キーワード 水膨潤性高分子 アゾール系抗真菌薬 ミコナゾール硝酸塩 ルリコナゾール 薬物溶出性 溶出試験器 マクロゴール4000 直接投入
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年2月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題・解決手段

アゾール系抗真菌薬及びポリエチレングリコールを含有する坐剤において、アゾール系抗真菌薬の溶出性が優れた坐剤を提供することを課題とし、当該課題を解決する坐剤は、(a)アゾール系抗真菌薬、(b)ポリエチレングリコール、(c)炭酸水素塩、及び(d)有機酸を含有することを特徴とする。

概要

背景

坐剤は、直腸局所作用を目的として使用されるほか、経口投与と異なり、胃障害肝臓での初回通過効果を回避できるため、全身作用を目的とした製剤としても有用である。坐剤には、カカオ脂ハードファットなどを基剤とした油脂性坐剤と、ポリエチレングリコール等を基剤とした水溶性坐剤がある。

一方、オキシコナゾール等のアゾール系抗真菌薬は、例えば腟カンジダ治療薬として腟や外陰部などに適用されている。

しかしながら、アゾール系抗真菌薬を、ポリエチレングリコールを含有する水溶性坐剤に配合した場合に、坐剤からの薬物溶出性が悪くなるため、十分な薬効が得られないという課題が見出された。

ところで、坐剤からの薬物溶出性を改善させる技術として、これまでに、水膨潤性高分子を配合した水溶性坐剤についての技術が公開されている(特許文献1)。しかし、水膨潤性高分子を配合しても、投与後、短時間での薬物溶出性は未だ不十分であり、期待される薬効を発揮するためには、さらなる改善が求められてきた。

概要

アゾール系抗真菌薬及びポリエチレングリコールを含有する坐剤において、アゾール系抗真菌薬の溶出性が優れた坐剤を提供することを課題とし、当該課題を解決する坐剤は、(a)アゾール系抗真菌薬、(b)ポリエチレングリコール、(c)炭酸水素塩、及び(d)有機酸を含有することを特徴とする。

目的

坐剤は、直腸や腟の局所作用を目的として使用されるほか、経口投与と異なり、胃障害や肝臓での初回通過効果を回避できるため、全身作用を目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(a)アゾール系抗真菌薬、(b)ポリエチレングリコール、(c)炭酸水素塩及び(d)有機酸を含有することを特徴とする坐剤

請求項2

前記(a)のアゾール系抗真菌薬がイミダゾール抗真菌薬である請求項1に記載の坐剤。

請求項3

前記(a)のアゾール系抗真菌薬が、オキシコナゾールミコナゾールイソコナゾールクロトリマゾール及びそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上である請求項1に記載の坐剤。

請求項4

前記(c)の炭酸水素塩が、炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウムからなる群より選ばれる1種以上である請求項1〜3の何れかに記載の坐剤。

請求項5

前記(d)の有機酸が、酒石酸クエン酸アジピン酸からなる群より選ばれる1種以上である請求項1〜4の何れかに記載の坐剤。

請求項6

前記(d)の有機酸が、酒石酸である請求項1〜4の何れかに記載の坐剤。

技術分野

0001

本発明は坐剤に関し、更に詳細にはアゾール系抗真菌薬溶出性を向上させた坐剤に関する。

背景技術

0002

坐剤は、直腸局所作用を目的として使用されるほか、経口投与と異なり、胃障害肝臓での初回通過効果を回避できるため、全身作用を目的とした製剤としても有用である。坐剤には、カカオ脂ハードファットなどを基剤とした油脂性坐剤と、ポリエチレングリコール等を基剤とした水溶性坐剤がある。

0003

一方、オキシコナゾール等のアゾール系抗真菌薬は、例えば腟カンジダ治療薬として腟や外陰部などに適用されている。

0004

しかしながら、アゾール系抗真菌薬を、ポリエチレングリコールを含有する水溶性坐剤に配合した場合に、坐剤からの薬物溶出性が悪くなるため、十分な薬効が得られないという課題が見出された。

0005

ところで、坐剤からの薬物溶出性を改善させる技術として、これまでに、水膨潤性高分子を配合した水溶性坐剤についての技術が公開されている(特許文献1)。しかし、水膨潤性高分子を配合しても、投与後、短時間での薬物溶出性は未だ不十分であり、期待される薬効を発揮するためには、さらなる改善が求められてきた。

先行技術

0006

特開平9−249558

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の課題は、アゾール系抗真菌薬及びポリエチレングリコールを含有する坐剤でのアゾール系抗真菌薬の溶出性を向上させ、目的とする効果を発揮できる坐剤を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、アゾール系抗真菌薬及びポリエチレングリコールを含有する坐剤に、炭酸水素塩及び有機酸を配合することにより、坐剤からのアゾール系抗真菌薬の溶出性が向上することを見出し、本発明を完成した。

0009

すなわち本発明は、次の内容を含むものである。
(1)(a)アゾール系抗真菌薬、(b)ポリエチレングリコール、(c)炭酸水素塩、及び(d)有機酸を含有することを特徴とする坐剤
(2)(a)アゾール系抗真菌薬がイミダゾール抗真菌薬である前記(1)に記載の坐剤
(3)(a)アゾール系抗真菌薬が、オキシコナゾール、ミコナゾールイソコナゾールクロトリマゾール及びそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上である前記(1)に記載の坐剤
(4)(c)の炭酸水素塩が、炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウムからなる群より選ばれる1種以上である前記(1)〜(3)の何れかに記載の坐剤
(5)(d)有機酸が、酒石酸クエン酸アジピン酸からなる群より選ばれる1種以上である前記(1)〜(4)の何れかに記載の坐剤
(6)(d)有機酸が、酒石酸である前記(1)〜(4)の何れかに記載の坐剤
(7)(a)アゾール系抗真菌薬の含有量が、坐剤全体に対して0.1〜40質量%である前記(1)に記載の坐剤
(8)(c)炭酸水素塩の含有量が、坐剤全体に対して2〜7質量%である前記(1)に記載の坐剤
(9)(d)有機酸の含有量が、坐剤全体に対して2〜7質量%である前記(1)に記載の坐剤

発明の効果

0010

本発明により、ポリエチレングリコールを含有する坐剤中からのアゾール系抗真菌薬の薬物溶出性を向上させることができ、これら真菌薬の効果を十分に発揮しうる坐剤の提供が可能となった。

図面の簡単な説明

0011

発明品1及び比較品1の坐剤の溶出率時間変化を示す。

0012

本発明の坐剤は、(a)アゾール系抗真菌薬および(b)ポリエチレングリコールを含有する坐剤中に、(c)炭酸水素塩及び(d)有機酸を含有せしめたものである。

0013

本発明の成分(a)のアゾール系抗真菌薬は、真菌に対して殺菌効果を有する抗真菌剤である。このアゾール系抗真菌薬(a)としては、例えばイミダゾール系抗真菌薬が挙げられる。イミダゾール系抗真菌薬としては、例えばオキシコナゾール、ミコナゾール、イソコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾールネチコナゾールラノコナゾールルリコナゾールまたはそれらの塩が挙げられ、塩としては例えば硝酸塩塩酸塩が挙げられる。このアゾール系抗真菌薬(a)の含有量は、1回当たりの投与量、使用目的、及び症状の程度等に応じて適宜設定されるが、好ましくは坐剤全体に対して0.1〜40質量%、より好ましくは4〜30質量%である。

0014

また、本発明の成分(b)のポリエチレングリコールは、坐剤の基剤である。このポリエチレングリコール(b)としては、ポリエチレングリコール1500、ポリエチレングリコール1540、ポリエチレングリコール4000等が挙げられ、特に制限はないが、ポリエチレングリコール1500、ポリエチレングリコール4000が好ましい。このポリエチレングリコール(b)は、例えばマクロゴール1500マクロゴール4000商品名:三洋化成工業株式会社製)等の商品名で市販されているものを利用することもできる。このポリエチレングリコール(b)の含有量は、本発明の坐剤全体に対して50〜95質量%が好ましく、より好ましくは60〜75質量%である。

0015

更に、本発明の坐剤において成分(c)として使用される炭酸水素塩としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどが挙げられる。炭酸水素塩としては、それぞれ、重曹(商品名:東ソー株式会社製)、炭酸水素カリウム(商品名:和光純薬工業株式会社製)等の市販品を利用することもできる。炭酸水素塩の含有量は、本発明の坐剤全体に対して2〜7質量%が好ましく、より好ましくは3〜5質量%である。

0016

更にまた、本発明で成分(d)として使用される有機酸としては、固形の酸が好ましく、具体的には、酒石酸、クエン酸、アジピン酸等が挙げられ、これらを単独で、あるいは組み合わせて使用することができる。これらの有機酸としては、それぞれ、酒石酸(商品名:DSP五協フードケミカル株式会社製)、クエン酸(商品名:磐田化学工業株式会社製)、アジピン酸(商品名:和光純薬工業株式会社製)等として市販されている製品を利用することもできる。この有機酸(d)の含有量は、本発明の坐剤全体に対して2〜7質量%が好ましく、より好ましくは3〜5質量%である。

0017

本発明の坐剤には、上記した各成分の他、本発明の効果を損なわない範囲でその使用目的に応じて、それに応じた成分を配合することができる。本発明の坐剤に配合できる成分としては、特に制限はないが、例えばジブチルヒドロキシトルエンイソプロピルガレートエデト酸塩などの抗酸化剤メントールカンフルなどの清涼化剤パラベンなどの防腐剤色素香料などが配合できる。

0018

また、本発明の坐剤は、好ましくは非水系の坐剤である。

0019

以上説明した本発明の坐剤の製造方法は、特に限定されるものではないが、通常は、それぞれの成分を適切な攪拌混合機等の製造手段を用いて均一な組成物とし、これを成形加工して製造する方法を採用することができる。

0020

以下に実施例及び比較例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等に制約されるものではない。

0021

実 施 例 1
坐剤の調製法(1):
下記の表1中、発明品1の処方に従い、各成分を量した。これら成分のうち、約70℃に加温、溶融したポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール1500及びポリエチレングリコール4000の混合物)に、オキシコナゾール硝酸塩、炭酸水素ナトリウム、酒石酸を添加し、均一となるまで攪拌、混合した。攪拌後、この混合物を、坐剤コンテナ充填成形し、発明品1の坐剤を得た。

0022

同様に、表1中、比較品1の処方に従い、各成分を秤量した。約70℃に加温、溶融したポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール1500及びポリエチレングリコール4000の混合物)に、オキシコナゾール硝酸塩を添加し、均一となるまで攪拌、混合した。次いでこの混合物を、坐剤コンテナに充填、成形し、比較品1の坐剤を得た。

0023

0024

試 験 例 1
溶出試験
発明品1及び比較品1の坐剤を用いて、以下に示す条件で溶出試験を行った。
試験装置:日局溶出試験器パドル法
試験液:McIlvaine緩衝液(pH3)
・温度:37℃
回転数:50rpm
サンプ投入方法:直接投入

0025

結果:
上記溶出試験においての、経時的な溶出率の変化を図1に示す。図1から明らかなように、炭酸水素ナトリウム及び酒石酸を配合することで、坐剤からのオキシコナゾール硝酸塩の溶出性が顕著に改善された。特に、試験開始30分後の溶出率は50%以上であり、さらに、試験開始3時間後の溶出率は80%以上であった。

0026

実 施 例 2
坐剤の調製法(2):
下記の表2に示す発明品2〜8の処方に従い、各成分を秤量した。これら成分のうち、ポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール1500及びポリエチレングリコール4000の混合物)を約70℃に加温、溶融し、これに、アゾール系抗真菌薬やそれ以外の成分を添加し、均一となるまで攪拌、混合した。攪拌後、混合物を坐剤コンテナに充填し、放冷、成形して発明品2〜8の坐剤を得た。

0027

0028

同様に下記の表3の比較品2〜8に示す処方に従い、各成分を秤量した。このうち、ポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール1500及びポリエチレングリコール4000の混合物)を約70℃に加温、溶融し、これにアゾール系抗真菌薬や、それ以外の成分を添加し、均一となるまで攪拌、混合した。攪拌後、混合物を坐剤コンテナに充填し、放冷、成形して比較品2〜8の坐剤を得た。

0029

0030

試 験 例 2
溶出試験:
発明品2〜8及び比較品2〜8の坐剤を用いて、以下に示す条件で溶出試験を行った。各薬物の試験開始30分後における発明品2〜8の溶出率を表4に、また、比較品2〜8の溶出率を表5に示す。
・試験装置:日局溶出試験器(パドル法)
・試験液:McIlvaine緩衝液(pH3)
・温度:37℃
・回転数:50rpm
・サンプル投入方法:直接投入

0031

0032

実施例

0033

表4及び表5に示すように、オキシコナゾール硝酸塩、ポリエチレングリコール、炭酸水素ナトリウム及び有機酸を配合した発明品2〜5の坐剤は、炭酸水素ナトリウム及び有機酸を配合しない比較品2と比較して、試験開始30分後における溶出率が改善された。また、オキシコナゾール硝酸塩に代えてミコナゾール硝酸塩を含有する発明品6、イソコナゾール硝酸塩を含有する発明品7、クロトリマゾールを含有する発明品8についても、ポリエチレングリコール、炭酸水素ナトリウム及び有機酸を配合した坐剤とすることで、それぞれ、炭酸水素ナトリウム及び有機酸を配合しない坐剤である比較品6、7及び8と比較して溶出率が改善された。また、溶出改善剤として従来から用いられている水膨潤性高分子である低置換度ヒドロキシプロピルセルロースカルボキシメチルスターチナトリウム及びカルボキシメチルセルロースをそれぞれ配合した比較品3〜5においても、溶出性は改善されなかった。

0034

本発明により、ポリエチレングリコールを基剤とする坐剤中からのアゾール系抗真菌薬の溶出性を向上させることが可能となり、優れた薬理作用を有する坐剤の提供が可能となった。得られた本発明の坐剤は、カンジダ症などの真菌による感染症等に対する治療効果を有する医薬品として有用である。

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