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技術 プラスチック光ファイバ及びその製造方法、並びにセンサ及びプラスチック光ファイバ巻取用ボビン

出願人 三菱ケミカル株式会社
発明者 木原英樹塚本好宏
出願日 2014年4月25日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2014-522259
公開日 2017年2月23日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 WO2014-178347
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード セキュリティーカメラ 盗難防止センサ 輸送中等 カットバック 鍔部側 多層プラスチック 浸入防止 ファクトリー
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題・解決手段

処理温度が15〜57℃の範囲内及び処理時間が5〜5000時間の範囲内の条件下で、プラスチック光ファイバに対して相対湿度35〜100%RHの湿熱処理又は温水処理を行う処理工程を含む、プラスチック光ファイバの製造方法。

概要

背景

現在、プラスチック光ファイバは、高速光信号伝送用媒体として、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ファクトリーオートメーションFA)、オフィス・オートメーション(OA)等で用いられている。このような高速光信号伝送用媒体として用いられるプラスチック光ファイバにおいて、メチルメタクリレート単独重合体PMMA)を芯材とするプラスチック光ファイバの低損失窓は、可視光領域にあり、520nm、570nm、650nm付近において損失が低い。このようなプラスチック光ファイバに対しては、素子寿命帯域受光素子波長特性、価格、汎用性等のバランスから、赤色の光(650nm)が用いられている。

しかしながら、赤色の光(650nm)では伝送損失が大きいため、長距離通信には適さない。

そのため、長距離の通信が必要な用途、例えば、空港倉庫等の進入防止フェンスセンサ用途、ソーラーパネル店舗ディスプレイ等の盗難防止センサ用途、セキュリティーカメラ用途等では、赤色の光(650nm)よりも伝送損失が小さい緑色の光(525nm又は570nm付近)が用いられている。

一方、性能改善のためにプラスチック光ファイバを処理する方法として、様々な方法が提案されている。例えば、特許文献1には、プラスチック光ファイバの鞘材湿熱処理し結晶化させる方法が提案されている。そして、この様に結晶化されたプラスチック光ファイバでは、芯界面において光の散乱が著しく増大し、その結果、プラスチック光ファイバ側面から漏光することが記載されている。また、特許文献2及び特許文献3には、プラスチック光ファイバを熱処理して加熱収縮を抑制する方法が提案されている。

概要

処理温度が15〜57℃の範囲内及び処理時間が5〜5000時間の範囲内の条件下で、プラスチック光ファイバに対して相対湿度35〜100%RHの湿熱処理又は温水処理を行う処理工程を含む、プラスチック光ファイバの製造方法。

目的

本発明の目的は、伝送損失を低減させ、より長距離の通信を可能とするプラスチック光ファイバ及びその製造方法を提供する

効果

実績

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請求項1

処理温度が15〜57℃の範囲内及び処理時間が5〜5000時間の範囲内の条件下で、プラスチック光ファイバに対して相対湿度35〜100%RHの湿熱処理又は温水処理を行う処理工程を含む、プラスチック光ファイバの製造方法。

請求項2

前記処理工程において前記湿熱処理を行う、請求項1に記載のプラスチック光ファイバの製造方法。

請求項3

前記処理工程の後に乾燥処理工程を含む、請求項1又は2に記載のプラスチック光ファイバの製造方法。

請求項4

プラスチック光ファイバの直径が0.6mm以上である、請求項1〜3のいずれかに記載のプラスチック光ファイバの製造方法。

請求項5

プラスチック光ファイバが、芯と前記芯の外周を取り囲む少なくとも1層からなるとを有し、前記芯の芯材は、アクリル系樹脂からなり、前記鞘の鞘材は、フッ素系樹脂からなる、請求項1〜4のいずれかに記載のプラスチック光ファイバの製造方法。

請求項6

前記鞘が2層以上からなり、前記芯の外周を取り囲む最内層の鞘材が、フルオロアルキルメタアクリレート単位を含むフッ素系樹脂からなり、前記最内層の外周を取り囲む外側の層の鞘材が、フッ化ビニリデン単位を含むフッ素系樹脂からなる、請求項5に記載のプラスチック光ファイバの製造方法。

請求項7

湿熱処理又は温水処理を行う前記処理工程を、ボビンにプラスチック光ファイバを巻きつけた状態で行う、請求項1〜6のいずれかに記載のプラスチック光ファイバの製造方法。

請求項8

前記ボビンは、胴部又は鍔部に孔を有する、請求項7に記載のプラスチック光ファイバの製造方法。

請求項9

請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法で得られるプラスチック光ファイバ。

請求項10

波長525nm、励振NA=0.45の条件で、25m−1mのカットバック法により測定した伝送損失が、湿熱処理又は温水処理を行う前記処理工程の前後で5%以上低減した、請求項9に記載のプラスチック光ファイバ。

請求項11

波長525nm、励振NA=0.45の条件で、25m−1mのカットバック法により測定した伝送損失が、115dB/km以下である、プラスチック光ファイバ。

請求項12

波長525nm、励振NA=0.45の条件で、25m−1mのカットバック法により測定した伝送損失が、100dB/km以下である、プラスチック光ファイバ。

請求項13

胴部又は鍔部に孔を有するボビンに巻き取られた、請求項9〜12のいずれかに記載のプラスチック光ファイバ。

請求項14

請求項9又は10に記載のプラスチック光ファイバを含む、センサ

請求項15

請求項11又は12に記載のプラスチック光ファイバを含む、センサ。

請求項16

胴部又は鍔部に孔を有するプラスチック光ファイバ巻取用ボビン。

技術分野

0001

本発明は、プラスチック光ファイバ及びその製造方法、プラスチック光ファイバを含むセンサ、プラスチック光ファイバ巻取ボビンに関する。

背景技術

0002

現在、プラスチック光ファイバは、高速光信号伝送用媒体として、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ファクトリーオートメーションFA)、オフィス・オートメーション(OA)等で用いられている。このような高速光信号伝送用媒体として用いられるプラスチック光ファイバにおいて、メチルメタクリレート単独重合体PMMA)を芯材とするプラスチック光ファイバの低損失窓は、可視光領域にあり、520nm、570nm、650nm付近において損失が低い。このようなプラスチック光ファイバに対しては、素子寿命帯域受光素子波長特性、価格、汎用性等のバランスから、赤色の光(650nm)が用いられている。

0003

しかしながら、赤色の光(650nm)では伝送損失が大きいため、長距離通信には適さない。

0004

そのため、長距離の通信が必要な用途、例えば、空港倉庫等の進入防止フェンスのセンサ用途、ソーラーパネル店舗ディスプレイ等の盗難防止センサ用途、セキュリティーカメラ用途等では、赤色の光(650nm)よりも伝送損失が小さい緑色の光(525nm又は570nm付近)が用いられている。

0005

一方、性能改善のためにプラスチック光ファイバを処理する方法として、様々な方法が提案されている。例えば、特許文献1には、プラスチック光ファイバの鞘材湿熱処理し結晶化させる方法が提案されている。そして、この様に結晶化されたプラスチック光ファイバでは、芯界面において光の散乱が著しく増大し、その結果、プラスチック光ファイバ側面から漏光することが記載されている。また、特許文献2及び特許文献3には、プラスチック光ファイバを熱処理して加熱収縮を抑制する方法が提案されている。

先行技術

0006

特開平6−118236号公報
特開2001−228343号公報
特開2005−99447号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1に記載の方法では、プラスチック光ファイバを60℃以上の高い温度で湿熱処理を行っているため、鞘材の結晶化による光の散乱や熱劣化により、得られるプラスチック光ファイバの伝送損失が増大する。また、特許文献2及び特許文献3の方法では、加熱収縮は抑制されるものの、プラスチック光ファイバを80℃以上の高い温度で熱処理を行っているため、熱劣化により、得られるプラスチック光ファイバの伝送損失が増大する。

0008

特に、長距離の通信に用いられる緑色の光(525nm又は570nm付近)の伝送損失が増大すると、通信距離制約され、使用できる用途が限定されてしまう。

0009

そこで、本発明の目的は、伝送損失を低減させ、より長距離の通信を可能とするプラスチック光ファイバ及びその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明の一態様によれば、処理温度が15〜57℃の範囲内及び処理時間が5〜5000時間の範囲内の条件下で、プラスチック光ファイバに対して相対湿度35〜100%RHの湿熱処理又は温水処理を行う処理工程を含む、プラスチック光ファイバの製造方法が提供される。

0011

本発明の他の態様によれば、上記の製造方法で得られるプラスチック光ファイバが提供される。

0012

本発明の他の態様によれば、波長525nm、励振NA=0.45の条件で、25m−1mのカットバック法により測定した伝送損失が、115dB/km以下である、プラスチック光ファイバが提供される。

0013

本発明の他の態様によれば、波長525nm、励振NA=0.45の条件で、25m−1mのカットバック法により測定した伝送損失が、100dB/km以下である、プラスチック光ファイバが提供される。

0014

本発明の他の態様によれば、上記のいずれかのプラスチック光ファイバを含むセンサが提供される。

0015

本発明の他の態様によれば、胴部又は鍔部に孔を有するプラスチック光ファイバ巻取用ボビンが提供される。

発明の効果

0016

本発明の実施形態によれば、伝送損失が低減され、より長距離の通信を可能とするプラスチック光ファイバ及びその製造方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバの一例である多層プラスチック光ファイバ断面構造を示す模式図である。
本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバ巻取用ボビンの一例を示す模式図である。
本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバ巻取用ボビンの一例を示す模式図である。
本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバ巻取用ボビンの一例を示す模式図である。

0018

本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバの製造方法は、処理温度が15〜57℃の範囲内及び処理時間が5〜5000時間の範囲内の条件下で、プラスチック光ファイバに対して相対湿度35〜100%RHの湿熱処理又は温水処理を行う処理工程を含む。前記処理工程においては前記湿熱処理を行うことが好ましい。また、前記処理工程の後に乾燥処理工程を含むことが好ましい。

0019

本発明の実施形態により製造されるプラスチック光ファイバは、直径が0.6mm以上であることが好ましい。

0020

本発明の実施形態により製造されるプラスチック光ファイバは、芯と前記芯の外周を取り囲む少なくとも1層からなる鞘とを有し、前記芯の芯材は、アクリル系樹脂からなり、前記鞘の鞘材は、フッ素系樹脂からなることが好ましい。

0021

このプラスチック光ファイバは、前記鞘が2層以上からなり、前記芯の外周を取り囲む最内層の鞘材が、フルオロアルキルメタアクリレート単位を含むフッ素系樹脂からなり、前記最内層の外周を取り囲む外側の層の鞘材が、フッ化ビニリデン単位を含むフッ素系樹脂からなることがより好ましい。

0022

本発明の実施形態による製造方法において、湿熱処理又は温水処理を行う前記処理工程を、ボビンにプラスチック光ファイバを巻きつけた状態で行うことが好ましい。このボビンは、胴部又は鍔部に孔を有することが好ましい。このようなボビンに巻き付けた状態で処理することで、より効果的に伝送損失の低減を行うことができる。

0023

本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバは、上記製造方法により得られるプラスチック光ファイバであり、波長525nm、励振NA=0.45の条件で、25m−1mのカットバック法により測定した伝送損失が、湿熱処理又は温水処理を行う前記処理工程の前後で5%以上低減したものであることがより好ましい。

0024

本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバは、波長525nm、励振NA=0.45の条件で、25m−1mのカットバック法により測定した伝送損失が、115dB/km以下である、プラスチック光ファイバであり、さらに伝送損失が100dB/km以下であるプラスチック光ファイバである。

0025

本発明の実施形態によるこれらのプラスチック光ファイバは、伝送損失が低減され、特に、525nm付近の伝送損失が低減され、より長距離の通信を可能にできる。

0026

本発明の実施形態によるセンサは、上記のいずれかのプラスチック光ファイバを含み、浸入防止フェンスのセンサとして、また盗難防止センサとして好適である。

0027

以下、本発明の実施の形態について図面を用いながら説明するが、本発明はこれらの図面に示される構造に限定されるものではない。

0028

(プラスチック光ファイバ)
本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバは、プラスチック光ファイバの種類として種々の形態をとることができる。

0029

プラスチック光ファイバの種類としては、例えば、中心から外周に向かって連続的に屈折率が低下するグレーデッドインデックス型プラスチック光ファイバ(GI型プラスチック光ファイバ)、中心から外周に向かって屈折率が段階的に低下する多層プラスチック光ファイバ(SI型プラスチック光ファイバ)、複数の芯を鞘で取り囲んで一纏めにしたマルチコアプラスチック光ファイバ等が挙げられる。これらのプラスチック光ファイバの種類の中でも、構造が単純で安価であり、生産性に優れ、伝送損失を低減させることができることから、多層プラスチック光ファイバが好ましい。

0030

多層プラスチック光ファイバは、芯と芯の外周を取り囲む少なくとも1層からなる鞘を有する。このような多層プラスチック光ファイバは、芯と鞘との界面で光を全反射させ、芯内で光を伝播させることができる。

0031

図1に、多層プラスチック光ファイバの一例の断面構造を示す。図1(a)は、鞘が1層からなる場合を示し、芯11の外周を鞘12が取り囲んでいる。図1(b)は、鞘が2層からなる場合を示し、芯11の外周を1層目鞘層12a(最内層)が取り囲み、この鞘12aの外周を2層目の鞘層12b(外側の層)が取り囲んでいる。

0032

(芯)
芯の材料(芯材)は、透明性の高い樹脂であれば特に限定されず、使用目的等に応じて適宜選択することができる。

0033

透明性の高い樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂カーボネート系樹脂等が挙げられる。これらの透明性の高い樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの透明性の高い重合体の中でも、伝送損失を低減させることができることから、アクリル系樹脂が好ましい。

0034

アクリル系樹脂としては、例えば、メチルメタクリレート単独重合体(PMMA)、メチルメタクリレート単位を50質量%以上含む共重合体等が挙げられる。これらのアクリル系樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらのアクリル系樹脂の中でも、光学性能機械強度耐熱性、透明性に優れることから、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレート単位を50質量%以上含む共重合体(メチルメタクリレート系共重合体)が好ましい。メチルメタクリレート系共重合体は、光学性能、機械強度、耐熱性、透明性に優れることから、メチルメタクリレート単位を60質量%以上含む共重合体が好ましく、メチルメタクリレート単位を70質量%以上含む共重合体が更に好ましい。メチルメタクリレート単独重合体が芯材として特に好ましい。

0035

尚、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート又はその両方をいう。

0036

芯材の製造は、公知の重合方法で行うことができる。芯材を製造するための重合方法としては、例えば、塊状重合法懸濁重合法、乳化重合法溶液重合法等が挙げられる。これらの重合方法の中でも、異物混入を抑制できることから、塊状重合法、溶液重合法が好ましい。

0037

(鞘)
鞘は、芯の外周に少なくとも1層形成される。鞘は、図1(a)に示すように1層で形成されていてもよく、図1(b)に示すように2層以上で形成されていてもよい。

0038

鞘の材料(鞘材)は、芯材より屈折率の低い材料であれば特に限定されず、芯材の組成や使用目的等に応じて適宜選択することができる。

0039

芯材としてアクリル系樹脂を用いる場合、伝送損失を低減させることができることから、鞘材としてフッ素系樹脂を用いることが好ましい。特に、芯材としてメチルメタクリレート単独重合体やメチルメタクリレート単位を50質量%以上含む共重合体を用いる場合、伝送損失を低減させることができることから、鞘材としてフッ素系樹脂を用いることが好ましい。

0040

フッ素系樹脂としては、例えば、フッ化ビニリデン(VDF)単独重合体、VDF/テトラフルオロエチレン(TFE)共重合体、VDF/TFE/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)共重合体、VDF/TFE/HFP/(パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、VDF/ヘキサフルオロアセトン共重合体、VDF/HFP共重合体、VDF/TFE/ヘキサフルオロアセトン共重合体、エチレン/VDF/TFE/HFP共重合体、エチレン/TFE/HFP共重合体、VDF/トリフルオロエチレン共重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート/アルキル(メタ)アクリレート共重合体等が挙げられる。これらのフッ素系樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらのフッ素系樹脂の中でも、柔軟性、耐衝撃性、透明性、耐薬品性に優れ、低価格であることから、VDF/TFE共重合体、VDF/TFE/HFP共重合体、エチレン/VDF/TFE/HFP共重合体、エチレン/TFE/HFP共重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート/アルキル(メタ)アクリレート共重合体が好ましい。

0041

特に、鞘が1層からなる場合、その鞘材としては、VDF/TFE共重合体、VDF/TFE/HFP共重合体、エチレン/VDF/TFE/HFP共重合体、エチレン/TFE/HFP共重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート/アルキル(メタ)アクリレート共重合体が好ましく、耐溶剤性に優れることから、VDF/TFE共重合体、VDF/TFE/HFP共重合体、エチレン/VDF/TFE/HFP共重合体、エチレン/TFE/HFP共重合体がより好ましい。

0042

鞘が2層以上からなる場合、前記芯の外周を取り囲む最内層(1層目の鞘層、図1(b)においては内側の鞘層12aが相当する)の鞘材は、フルオロアルキル(メタ)アクリレート重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート/アルキル(メタ)アクリレート共重合体等のフルオロアルキル(メタ)アクリレート単位を含むフッ素系樹脂が好ましい。前記最内層の外周を取り囲む外側の層(2層目以降の外側の鞘層、図1(b)においては外側の層12bが相当する)の鞘材は、VDF単位を含むフッ素系樹脂が好ましく、VDF/TFE共重合体、VDF/TFE/HFP共重合体、エチレン/VDF/TFE/HFP共重合体、エチレン/TFE/HFP共重合体がより好ましく、VDF/TFE共重合体、VDF/TFE/HFP共重合体が更に好ましい。

0043

フルオロアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−(パーフルオロヘキシルエチルメタクリレート(13FM)、2−(パーフルオロオクチル)エチルメタクリレート(17FM)等の下記式(1)に示す長鎖フルオロアルキル(メタ)アクリレート;2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(3FM)等の下記式(2)に示す短鎖フルオロアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。

0044

0045

(式中、Rは、水素原子又はメチル基であり、Xは、水素原子又はフッ素原子であり、mは、1又は2であり、nは、5〜13の整数である。)

0046

0047

(式中、Rは、水素原子又はメチル基であり、Xは、水素原子又はフッ素原子であり、nは、1〜4の整数である。)

0048

フルオロアルキル(メタ)アクリレート重合体やフルオロアルキル(メタ)アクリレート/アルキル(メタ)アクリレート共重合体は、伝送損失を低減させることができることから、下記式(3)に示す長鎖フルオロアルキル(メタ)アクリレート単位10〜50質量%、下記式(4)に示す短鎖フルオロアルキル(メタ)アクリレート単位20〜90質量%及び他の共重合可能単量体単位0〜50質量%からなる共重合体が好ましい。具体的には、前記組成比の17FM/3FM/メチルメタクリレート(MMA)/メタクリル酸(MAA)共重合体、13FM/3FM/メチルメタクリレート(MMA)/メタクリル酸(MAA)共重合体が好ましい。

0049

0050

(式中、Rは、水素原子又はメチル基であり、Xは、水素原子又はフッ素原子であり、mは、1又は2であり、nは、5〜13の整数である。)

0051

0052

(式中、Rは、水素原子又はメチル基であり、Xは、水素原子又はフッ素原子であり、nは、1〜4の整数である。)

0053

プラスチック光ファイバの成形は、公知の成形方法で行うことができ、例えば、溶融紡糸法で行うことができる。

0054

溶融紡糸法によるプラスチック光ファイバの成形は、例えば、芯材及び鞘材をそれぞれ溶融し、複合紡糸することにより行うことができる。

0055

プラスチック光ファイバの直径は、プラスチック光ファイバの伝送損失を低減でき、プラスチック光ファイバの取り扱い性に優れることから、0.1〜5mmの範囲にあることが好ましく、0.2〜4.5mmの範囲にあることがより好ましく、0.3〜4mmの範囲にあることが更に好ましく、0.6〜4mmの範囲にあることが特に好ましい。

0056

プラスチック光ファイバにおける芯の直径は、光素子との結合効率光軸ずれに対する許容度の観点から、プラスチック光ファイバの直径に対して85〜99.9%の範囲にあることが好ましく、90〜99.8%の範囲にあることがより好ましく、95〜99.7%の範囲にあることが更に好ましい。

0057

プラスチック光ファイバにおける鞘の厚さは、光素子との結合効率や光軸ずれに対する許容度の観点から、プラスチック光ファイバの直径に対して0.1〜15%の範囲にあることが好ましく、0.2〜10%の範囲にあることがより好ましく、0.3〜5%の範囲にあることが更に好ましい。

0058

鞘が2層以上からなる場合、前記芯の外周を取り囲む最内層(1層目の鞘層、図1(b)においては内側の鞘層12aが相当する)と前記最内層の外周を取り囲む外側の層(2層目以降の外側の鞘層、図1(b)においては外側の鞘層12bが相当する)とで、厚さの範囲を適宜設定することができる。

0059

鞘が2層(又は2層以上)からなる場合、1層目の鞘層(最内層)と2層目の鞘層(又は2層目以降の外側の鞘層)の厚さの比は、伝送損失低減の観点から、1層目の鞘層(最内層)の厚みに対する2層目の鞘層(又は2層目以降の外側の鞘層)の厚みの比率が0.5〜5の範囲にあることが好ましく、1〜4の範囲にあることがより好ましく、1.2〜3の範囲にあることが更に好ましい。

0060

芯材と鞘材の屈折率は、芯材の屈折率より鞘材の屈折率が低ければ特に限定されないが、伝送損失低減の観点から、芯材の屈折率が1.45〜1.55の範囲にあり且つ鞘材の屈折率が1.35〜1.45の範囲にあることが好ましく、芯材の屈折率が1.46〜1.53の範囲にあり且つ鞘材の屈折率が1.37〜1.44の範囲にあることがより好ましく、芯材の屈折率が1.47〜1.51の範囲にあり且つ鞘材の屈折率が1.39〜1.43の範囲にあることが更に好ましい。

0061

尚、本明細書において、屈折率は、25℃でナトリウムD線を用いて測定した値とする。

0062

(プラスチック光ファイバの処理方法
本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバの製造方法は、以下の条件下で湿熱処理又は温水処理を行う工程を含む。

0063

(処理温度と処理時間)
湿熱処理又は温水処理は、温度15〜57℃の条件下で5〜5000時間行う。

0064

処理温度は、15〜57℃の範囲にあり、30〜56℃の範囲にあることが好ましく、40〜55℃の範囲にあることがより好ましい。処理温度が15℃以上であると、伝送損失を低減、特に、525nm付近の伝送損失を低減させることができる。また、処理温度が57℃以下であると、熱劣化によりプラスチック光ファイバの伝送損失が増大することを抑制することができる。処理時間の間、処理温度はできるだけ一定に保つことが好ましく、±5℃以内に保つことが好ましく、±3℃以内に保つことがより好ましく、±1℃以内に保つことが更に好ましい。

0065

湿熱処理の相対湿度は、35〜100%RHの範囲にあり、36〜100%RHの範囲にあることが好ましく、38〜100%RHの範囲にあることがより好ましい。湿熱処理の相対湿度が35%RH以上であると、伝送損失を低減、特に、525nm付近の伝送損失を低減させることができる。

0066

処理時間は、5〜5000時間の範囲にあり、7〜3000時間の範囲にあることが好ましく、10〜1000時間の範囲にあることがより好ましい。処理時間が5時間以上であると、伝送損失を低減、特に、525nm付近の伝送損失を低減させることができる。また、処理時間が5000時間以下であると、プラスチック光ファイバの生産性に優れる。

0067

湿熱処理を行う方法としては、温度、相対湿度、時間の条件が上記の通り調整されていれば特に限定されないが、例えば、プラスチック光ファイバの製造ライン中にオーブン等を設置して処理する方法、ボビンにプラスチック光ファイバを巻付け張力を与えた状態でオーブン等の中に入れて処理する方法等が挙げられる。

0068

温水処理を行う方法としては、温度、時間の条件が上記の通り調整されていれば特に限定されないが、例えば、プラスチック光ファイバの製造ライン中に水槽等を設置して処理する方法、ボビンにプラスチック光ファイバを巻付けて張力を与えた状態で水槽等の中に入れて処理する方法等が挙げられる。温水処理においては、プラスチック光ファイバを前記の温度範囲に制御された水に直接接触させることが好ましい。

0069

尚、本明細書において、温水とは、前記の温度範囲(15〜57℃)内に温度が制御された水を意味する。

0070

(乾燥処理)
本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバの製造方法においては、湿熱処理又は温水処理を行った後に乾燥処理を行ってもよい。

0071

乾燥処理の温度は、20〜80℃の範囲にあることが好ましく、25〜57℃の範囲にあることがより好ましく、30〜55℃の範囲にあることが更に好ましい。乾燥処理の温度が20℃以上であると、より効率的に乾燥でき、また、伝送損失の低減、特に、525nm付近の伝送損失の低減の観点から効果的である。また、乾燥処理の温度が80℃以下であると、熱劣化によりプラスチック光ファイバの伝送損失が増大することを抑制することができる。乾燥時間は、1〜5000時間の範囲にあることが好ましく、1〜1000時間の範囲にあることがより好ましく、1〜200時間の範囲にあることが更に好ましい。乾燥時間が1時間以上であると、より十分な乾燥ができ、乾燥時間が5000時間以下であると、エネルギーコスト及び生産性の観点から有利である。乾燥処理の相対湿度は、34%RH以下(すなわち0〜34%RHの範囲)が好ましく、25%RH以下(すなわち0〜25%RHの範囲)がより好ましく、15%RH以下(すなわち0〜15%RHの範囲)が更に好ましい。乾燥処理の相対湿度が34%RH以下であると、より効率的な乾燥が可能になる。

0072

(プラスチック光ファイバの回収方法
プラスチック光ファイバは、一般的に、保存や出荷を行うため、製造後ボビン等に巻取る。

0073

ボビンの形状としては、例えば、円筒状の胴部と胴部の円筒の直径よりも大きな直径の円状の鍔部を胴部の両側に有するボビン等が挙げられる。具体的には、図2図4に示すボビン等が挙げられる。図2に示すボビンは、胴部に円形の孔を有する。図3に示すボビンは、胴部に四角形の孔を有する。図4に示すボビンは、鍔部に扇形の孔を有する。

0074

胴部に設けられる孔は、円形に限られず、正方形長方形等の矩形多角形不定形であってもよい。これらの孔は、ボビンの使用において変形しない強度を保てる範囲で複数設けることができ、また孔の開口サイズを適宜設定できる。複数の孔は、巻き取られたプラスチック光ファイバを均一に処理する観点から、胴部の全体にわたって一定間隔分布したり、胴部外周方向に沿って周期的に分布したり、複数の孔からなる分布パターンを一定の間隔又は周期的に配置したりすることができる。例えば、図2(a)に示すように、複数の孔からなる分布パターン(孔同士が等間隔に配置された孔の群)を胴部外周方向に沿って一定間隔で配置することができる。また、図3(a)に示すように、一方の鍔部側から他方の鍔部側へ延在する長尺の孔を、胴部の外周方向に沿って等間隔で配置することができる。

0075

鍔部に設けられる孔は、扇形に限られず、正方形や長方形等の矩形や多角形、円形、不定形であってもよい。これらの孔は、ボビンの使用において変形しない強度を保てる範囲で複数設けることができ、また孔の開口サイズを適宜設定できる。複数の孔は、巻き取られたプラスチック光ファイバを均一に処理する観点から、鍔部の外周方向に沿って、一定の間隔で分布したり(例えば、図4(a)、(c))、又は周期的に分布したりすることができる。

0076

ボビンの胴部の直径は、所望のプラスチック光ファイバの長さを巻取ることができれば特に限定されないが、80〜400mmの範囲にあることが好ましく、100〜350mmの範囲にあることがより好ましく、120〜300mmの範囲にあることが更に好ましい。

0077

ボビンの鍔部の直径は、所望のプラスチック光ファイバの長さを巻取ることができれば特に限定されないが、150〜600mmの範囲にあることが好ましく、170〜500mmの範囲にあることがより好ましく、200〜400mmの範囲にあることが更に好ましい。

0078

ボビンの胴部の長さ(鍔部と鍔部との間の長さ)は、20〜540mmの範囲にあることが好ましく、45〜450mmの範囲にあることがより好ましく、70〜360mmの範囲にあることが更に好ましい。

0079

プラスチック光ファイバを湿熱処理又は温水処理する際にボビンに巻付けて行う場合、ボビンは、湿熱処理又は温水処理の際の伝送損失低減、特に、525nm付近の伝送損失低減の観点から、上記のような孔を有するものが好ましい。

0080

孔は、胴部のみに有してもよく、鍔部のみに有してもよく、胴部と鍔部の両方に有してもよい。孔の形状としては、例えば、円形、楕円形、扇形、多角形、不定形等が挙げられる。

0081

プラスチック光ファイバを湿熱処理又は温水処理する際にボビンに巻付けて行う場合、ボビンの材料は、湿熱処理又は温水処理で変形しない材質であれば限定されないが、例えば、木材、金属、プラスチックが挙げられる。これらのボビンの材料の中でも、取り扱い性に優れることから、プラスチックが好ましい。

0082

このプラスチックとしては、例えば、ポリエチレンポリプロピレン環状ポリオレフィン等のオレフィン系樹脂ポリスチレンアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル/スチレン共重合体樹脂、メタクリレート/ブタジエン/スチレン共重合体樹脂等のスチレン系樹脂;アクリル系樹脂;カーボネート系樹脂;塩化ビニル系樹脂酢酸ビニル系樹脂ポリアミドポリアミドイミド等のアミド系樹脂ポリアセタール変性ポリフェニレンエーテルポリエステルポリフェニレンスルファイドポリテトラフロロエチレンポリサルフォンポリエーテルサルフォン、非晶ポリアリレートポリエーテルエーテルケトン等が挙げられる。

0083

プラスチック光ファイバをボビン等に巻取る長さ(巻長)は、100〜100000mの範囲にあることが好ましく、200〜80000mの範囲にあることがより好ましく、300〜50000mの範囲にあることが更に好ましい。巻長が100m以上であると、ケーブル等に用いる際に十分な長さとすることができる。また、巻長が100000m以下であると、プラスチック光ファイバを湿熱処理又は温水処理する際にボビンに巻付けて行う際の湿熱処理又は温水処理が十分行き届き、より効果的に伝送損失を低減、特に、525nm付近の伝送損失を低減させることができる。

0084

ボビンにプラスチック光ファイバを巻取る際のプラスチック光ファイバにかける張力は、20〜1500gf(0.196〜14.7N)の範囲にあることが好ましく、30〜1400gf(0.294〜13.7N)の範囲にあることがより好ましく、40〜1200gf(0.392〜11.8N)の範囲にあることが更に好ましい。この張力が20gf(0.196N)以上であると、ボビンに巻いたプラスチック光ファイバが輸送中等に緩んで絡まることやケーブルにする際のコブや切断等の不良を抑制することができる。また、この張力が1500gf(14.7N)以下であると、ボビンに巻いたプラスチック光ファイバにおいて下側のプラスチック光ファイバと交差し跨ぐように巻かれた上側のプラスチック光ファイバの交差部での屈曲に起因する伝送損失が増大することを抑制することができる。

0085

本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバは、波長525nm、励振NA=0.45の条件で、25m−1mのカットバック法により測定した伝送損失が、湿熱処理前後又は温水処理前後で5%以上低減したものであることが好ましく、10%以上低減したものであることがより好ましく、15%以上低減したものであることがさらに好ましい。

0086

尚、本明細書において、25m−1mのカットバック法の測定は、日本工業規格の「JIS C 6823:2010」に準拠して行う。具体的には、25mのプラスチック光ファイバを測定装置にセットし、出力パワーP2を測定した後、プラスチック光ファイバをカットバック長(入射端から1m)に切断し、出力パワーP1を測定し、下記数式(1)を用いて光の伝送損失を算出する。

0087

0088

本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバは、湿熱処理前後又は温水処理前後で波長525nmの伝送損失が5%以上低減したものが好ましいが、より効率的にその効果を得ることができることから、本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバの製造方法により得たものであることが好ましい。

0089

本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバは、波長525nm、励振NA=0.45の条件で、25m−1mのカットバック法により測定した伝送損失が、115dB/km以下であるものが好ましく、100dB/km以下であるものがより好ましいが、より効率的にその効果を得ることができることから、本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバの製造方法により得たものであることが好ましい。

0090

本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバは、長距離の通信に多く用いられる波長525nmの光の伝送損失が低減され、より長距離の通信を可能とする。そのため、本発明の実施形態によるプラスチック光ファイバは、例えば、空港や倉庫等の進入防止フェンスのセンサ用途、ソーラーパネルや店舗ディスプレイ等の盗難防止センサ用途、セキュリティーカメラ用途等の長距離(100m以上)の通信が必要な用途に好適である。

0091

以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0092

(伝送損失の測定)
波長525nmと650nmの光を用い、励振NA=0.1、0.45、0.65の3条件で、25m−1mのカットバック法により測定した。

0093

25m−1mのカットバック法の測定は、日本工業規格の「JIS C 6823:2010」に準拠して行った。具体的には、25mのプラスチック光ファイバを測定装置にセットし、出力パワーP2を測定した後、プラスチック光ファイバをカットバック長(入射端から1m)に切断し、出力パワーP1を測定し、前記の数式(1)を用いて光の伝送損失を算出する。

0094

湿熱処理においては、表1に示す張力及び巻長でボビンに巻取ったプラスチック光ファイバにおける最も外側に巻き取られていたプラスチック光ファイバを含む部分を湿熱処理前の試料として伝送損失を測定した。その後、前記ボビンを恒温恒湿器機種名「PR−2KPH」、エスペック(株)製)に入れ、表2に示す温度、湿度、時間で湿熱処理を行い、次いで、前記ボビンを恒温乾燥器(機種名「DKN612」、ヤマト科学(株)製)に入れ、表2に示す温度、時間で乾燥処理を行い、最も外側に巻き取られていたプラスチック光ファイバを含む部分を湿熱処理後の試料として伝送損失を測定した。

0095

温水処理においては、表1に示す張力及び巻長でボビンに巻取ったプラスチック光ファイバにおける最も外側に巻き取られていたプラスチック光ファイバを含む部分を温水処理前の試料として伝送損失を測定した。その後、前記ボビンを水浴に入れ、表2に示す温度、時間で温水処理を行い、次いで、前記ボビンを恒温乾燥器(機種名「DKN612」、ヤマト科学(株)製)に入れ、表2に示す温度、時間で乾燥処理を行い、最も外側に巻き取られていたプラスチック光ファイバを含む部分を温水処理後の試料として伝送損失を測定した。

0096

(プラスチック光ファイバの材料)
樹脂A:PMMA(屈折率1.492)
樹脂B:17FM/3FM/MMA/MAA共重合体(質量比30/51/18/1、屈折率1.417)
樹脂C:13FM/3FM/MMA/MAA共重合体(質量比39/41/18/2、屈折率1.417)
樹脂D:VDF/TFE共重合体(モル比80/20、屈折率1.405)。

0097

[実施例1]
溶融させた樹脂A、樹脂B、樹脂Dをそれぞれ220℃の紡糸ヘッドへ供給し、芯材として樹脂A、1層目の層(内側の層)の鞘材として樹脂B、2層目の層(外側の層)の鞘材として樹脂Dを、3層構造の同心円状複合紡糸ノズルを用いて紡糸し、140℃の熱風加熱炉中で繊維軸方向に2倍に延伸し、1層目の鞘の厚さが5μm、2層目の鞘の厚さが10μmの直径3mmのプラスチック光ファイバを形成し、これを張力1200gf(11.8N)でボビンに400m巻取り、ボビンに巻取ったプラスチック光ファイバを得た。使用したボビンの胴部の直径は190mm、胴部の長さ(鍔部と鍔部との間の長さ)は180mm、鍔部の直径は300mmである。また、このボビンの胴部又は鍔部には孔は設けられていない。得られたプラスチック光ファイバの伝送損失の測定結果を表3と表4に示す。

0098

[実施例2〜16]
製造条件及び処理条件を表1と表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様に操作を行い、プラスチック光ファイバを得た。得られたプラスチック光ファイバの伝送損失の測定結果を表3と表4に示す。

0099

[実施例17]
ボビンを図2に示す胴部に円形の孔を有するボビンとし、製造条件及び処理条件を表1と表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様に操作を行い、プラスチック光ファイバを得た。得られたプラスチック光ファイバの伝送損失の測定結果を表3と表4に示す。

0100

[実施例18]
ボビンを図3に示す胴部に四角形の孔を有するボビンとし、製造条件及び処理条件を表1と表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様に操作を行い、プラスチック光ファイバを得た。得られたプラスチック光ファイバの伝送損失の測定結果を表3と表4に示す。

0101

[実施例19]
ボビンを図4に示す鍔部に扇形の孔を有するボビンとし、製造条件及び処理条件を表1と表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様に操作を行い、プラスチック光ファイバを得た。得られたプラスチック光ファイバの伝送損失の測定結果を表3と表4に示す。

0102

[実施例20〜23]
製造条件及び処理条件を表1と表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様に操作を行い、プラスチック光ファイバを得た。得られたプラスチック光ファイバの伝送損失の測定結果を表3と表4に示す。

0103

[比較例1〜6]
製造条件及び処理条件を表1と表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様に操作を行い、プラスチック光ファイバを得た。得られたプラスチック光ファイバの伝送損失の測定結果を表3と表4に示す。

0104

0105

0106

0107

実施例

0108

本発明の実施形態による製造方法により得られた実施例1〜23のプラスチック光ファイバは、伝送損失を低減、特に、525nm付近の伝送損失を低減させることができた。一方、湿熱処理条件や温水処理条件が本発明の製造方法から外れる比較例4〜6のプラスチック光ファイバは、525nm付近の伝送損失を低減させることができなかった。比較例4は湿熱処理の温度が60℃と高く、比較例5は湿熱処理の湿度が30%RHと低く、比較例6は温水処理の温度が60℃と高い。

0109

本発明の実施形態によれば、伝送損失が低減、特に、525nm付近の伝送損失が低減されたプラスチック光ファイバを提供できることから、例えば、空港や倉庫等の進入防止フェンスのセンサ用途、ソーラーパネルや店舗ディスプレイ等の盗難防止センサ用途、セキュリティーカメラ用途等の長距離(100m以上)の通信が必要な用途に好適なプラスチック光ファイバを提供できる。

0110

11 芯
12鞘
12a 1層目の鞘層(最内層)
12b 2層目の鞘層(外側の層)
61胴部
62 鍔部
63 孔
63a 孔(胴部の孔)
63b 孔(鍔部の孔)

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