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技術 システム分析装置、及び、システム分析方法

出願人 日本電気株式会社
発明者 棗田昌尚
出願日 2014年2月24日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2015-502761
公開日 2017年2月2日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 WO2014-132611
状態 特許登録済
技術分野 デバッグ/監視
主要キーワード 破壊情報 破壊検出 被監視システム 相関モデル 障害要因 性能指標 性能値 システム分析
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図面 (10)

課題・解決手段

不変関係分析において、異常要因を正確に判定する。システム分析装置(100)は、相関モデル記憶部(112)、及び、異常要因抽出部(104)を含む。相関モデル記憶部(112)は、システムにおけるメトリックペア相関関係を示す相関モデル(122)を記憶する。異常要因抽出部(104)は、相関モデル(122)に含まれる相関関係の内の相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて算出された、当該メトリックの異常時の当該メトリックに係る各相関関係における相関破壊の発生しやすさを示す検出感度をもとに、異常要因の候補のメトリックを抽出する。

概要

背景

システム性能時系列情報を用いて、システムモデル化を行い、生成されたモデルを用いてそのシステムの障害や異常等の要因を判定する運用管理システムの一例が特許文献1に記載されている。

特許文献1に記載の運用管理システムは、システムの複数のメトリック計測値をもとに、複数のメトリックの内の各ペア相関関係を表す相関関数を決定することにより、システムの相関モデルを生成する。そして、この運用管理システムは、生成された相関モデルを用いて、相関関係の破壊相関破壊)を検出し、相関破壊をもとにシステムの障害要因を判定する。このように、相関破壊をもとにシステムの状態を分析する技術は、不変関係分析と呼ばれる。

なお、関連技術として、特許文献2には、プロセスの複数点物理量が基準点から変化した場合に、点間の相関関係をもとに、障害点を判定する方法が開示されている。

概要

不変関係分析において、異常要因を正確に判定する。システム分析装置(100)は、相関モデル記憶部(112)、及び、異常要因抽出部(104)を含む。相関モデル記憶部(112)は、システムにおけるメトリックのペアの相関関係を示す相関モデル(122)を記憶する。異常要因抽出部(104)は、相関モデル(122)に含まれる相関関係の内の相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて算出された、当該メトリックの異常時の当該メトリックに係る各相関関係における相関破壊の発生しやすさを示す検出感度をもとに、異常要因の候補のメトリックを抽出する。

目的

本発明の目的は、上述の課題を解決し、不変関係分析において、異常要因を正確に判定できるシステム分析装置、及び、システム分析方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

ステムにおけるメトリックペア相関関係を示す相関モデルを記憶する相関モデル記憶手段と、前記相モデルに含まれる相関関係の内の相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて算出された、当該メトリックの異常時の当該メトリックに係る各相関関係における相関破壊の発生しやすさを示す検出感度をもとに、異常要因の候補のメトリックを抽出する、異常要因抽出手段と、を備えるシステム分析装置

請求項2

前記異常要因抽出手段は、前記相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて、当該メトリックに係る相関関係の内の最も検出感度が高い相関関係に相関破壊が検出されている場合、当該メトリックを前記異常要因の候補と判定する、請求項1に記載のシステム分析装置。

請求項3

前記メトリックのペアの相関関係は、当該ペアの一方のメトリックの値を当該ペアの両方の時系列、または、当該ペアの他方の時系列から予測する相関関数で表され、前記相関関係に係るメトリックに対する当該相関関係の検出感度は、当該相関関係の相関関数において当該メトリックに乗じる係数に応じて大きくなるように決定される、請求項1または2に記載のシステム分析装置。

請求項4

前記相関関係に係るメトリックに対する当該相関関係の検出感度は、さらに、当該相関関係の相関関数を用いて相関破壊を判定するときに適用される、予測誤差閾値に応じて小さくなるように決定される、請求項3に記載のシステム分析装置。

請求項5

前記メトリックのペアの相関関係は、当該ペアの各々を予測する2つの相関関数により表され、前記異常要因抽出手段は、前記相関破壊が検出された相関関係に係るメトリックの各相関関係を表す2つの相関関数の検出感度の内、大きい方の検出感度を用いて、前記異常要因の候補のメトリックを抽出する、請求項3または4に記載のシステム分析装置。

請求項6

システムにおけるメトリックのペアの相関関係を示す相関モデルを記憶し、前記相関モデルに含まれる相関関係の内の相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて算出された、当該メトリックの異常時の当該メトリックに係る各相関関係における相関破壊の発生しやすさを示す検出感度をもとに、異常要因の候補のメトリックを抽出する、システム分析方法。

請求項7

前記異常要因の候補のメトリックの抽出において、前記相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて、当該メトリックに係る相関関係の内の最も検出感度が高い相関関係に相関破壊が検出されている場合、当該メトリックを前記異常要因の候補と判定する、請求項6に記載のシステム分析方法。

請求項8

前記メトリックのペアの相関関係は、当該ペアの一方のメトリックの値を当該ペアの両方の時系列、または、当該ペアの他方の時系列から予測する相関関数で表され、前記相関関係に係るメトリックに対する当該相関関係の検出感度は、当該相関関係の相関関数において当該メトリックに乗じる係数に応じて大きくなるように決定される、請求項6または7に記載のシステム分析方法。

請求項9

前記相関関係に係るメトリックに対する当該相関関係の検出感度は、さらに、当該相関関係の相関関数を用いて相関破壊を判定するときに適用される、予測誤差の閾値に応じて小さくなるように決定される、請求項8に記載のシステム分析方法。

請求項10

前記メトリックのペアの相関関係は、当該ペアの各々を予測する2つの相関関数により表され、前記異常要因の候補のメトリックの抽出において、前記相関破壊が検出された相関関係に係るメトリックの各相関関係を表す2つの相関関数の検出感度の内、大きい方の検出感度を用いて、前記異常要因の候補のメトリックを抽出する、請求項8または9に記載のシステム分析方法。

請求項11

コンピュータに、システムにおけるメトリックのペアの相関関係を示す相関モデルを記憶し、前記相関モデルに含まれる相関関係の内の相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて算出された、当該メトリックの異常時の当該メトリックに係る各相関関係における相関破壊の発生しやすさを示す検出感度をもとに、異常要因の候補のメトリックを抽出する、処理を実行させるプログラムを格納する、コンピュータが読み取り可能な記録媒体

請求項12

前記異常要因の候補のメトリックの抽出において、前記相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて、当該メトリックに係る相関関係の内の最も検出感度が高い相関関係に相関破壊が検出されている場合、当該メトリックを前記異常要因の候補と判定する、処理を実行させる請求項11に記載のプログラムを格納する、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。

請求項13

前記メトリックのペアの相関関係は、当該ペアの一方のメトリックの値を当該ペアの両方の時系列、または、当該ペアの他方の時系列から予測する相関関数で表され、前記相関関係に係るメトリックに対する当該相関関係の検出感度は、当該相関関係の相関関数において当該メトリックに乗じる係数に応じて大きくなるように決定される、請求項11または12に記載のプログラムを格納する、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。

請求項14

前記相関関係に係るメトリックに対する当該相関関係の検出感度は、さらに、当該相関関係の相関関数を用いて相関破壊を判定するときに適用される、予測誤差の閾値に応じて小さくなるように決定される、請求項13に記載のプログラムを格納する、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。

請求項15

前記メトリックのペアの相関関係は、当該ペアの各々を予測する2つの相関関数により表され、前記異常要因の候補のメトリックの抽出において、前記相関破壊が検出された相関関係に係るメトリックの各相関関係を表す2つの相関関数の検出感度の内、大きい方の検出感度を用いて、前記異常要因の候補のメトリックを抽出する、処理を実行させる請求項13または14に記載のプログラムを格納する、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。

技術分野

0001

本発明は、システム分析装置、及び、システム分析方法に関する。

背景技術

0002

システム性能時系列情報を用いて、システムモデル化を行い、生成されたモデルを用いてそのシステムの障害や異常等の要因を判定する運用管理システムの一例が特許文献1に記載されている。

0003

特許文献1に記載の運用管理システムは、システムの複数のメトリック計測値をもとに、複数のメトリックの内の各ペア相関関係を表す相関関数を決定することにより、システムの相関モデルを生成する。そして、この運用管理システムは、生成された相関モデルを用いて、相関関係の破壊相関破壊)を検出し、相関破壊をもとにシステムの障害要因を判定する。このように、相関破壊をもとにシステムの状態を分析する技術は、不変関係分析と呼ばれる。

0004

なお、関連技術として、特許文献2には、プロセスの複数点物理量が基準点から変化した場合に、点間の相関関係をもとに、障害点を判定する方法が開示されている。

先行技術

0005

特許第4872944号公報
特開昭63−51936号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1の不変関係分析においては、相関モデルにおける相関破壊の状況により、異常が発生したメトリック(異常要因メトリック)の絞込みを行う。ここで、異常要因メトリックに係る相関関係の多くが破壊された場合は、当該メトリックを異常要因として絞り込むことは可能であるが、異常要因メトリックに係る相関関係の内の少数のみが破壊された場合、異常要因の絞込みができないことがある。

0007

図9は、特許文献1の不変関係分析における、異常要因の判定例を示す図である。図9において、各ノードはメトリックを示し、メトリック間の矢印は相関関係を示す。また、太線で示されたノードは、異常が発生したメトリック(異常要因メトリック)を、太線の矢印は、相関破壊が検出されている相関関係を示す。

0008

図9では、メトリックAの異常により、1つの相関関係(メトリックA、C間)で相関破壊が検出されている。この場合、相関破壊が検出された相関関係に係るメトリックA、Cの内、どちらのメトリックが異常要因であるか判定できない。そこで、例えば、各メトリックに係る、全ての相関関係の数に対する相関破壊が検出された相関関係の数の割合(以下、相関破壊の割合と呼ぶ)をもとに、異常要因のメトリックを判定する方法が用いられる。しかしながら、この場合、メトリックCに係る相関破壊の割合1/2は、メトリックAに係る相関破壊の割合1/3よりも大きく、メトリックCが異常要因であると誤って判定される。

0009

本発明の目的は、上述の課題を解決し、不変関係分析において、異常要因を正確に判定できるシステム分析装置、及び、システム分析方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

本発明の一態様におけるシステム分析装置は、システムにおけるメトリックのペアの相関関係を示す相関モデルを記憶する相関モデル記憶手段と、前記相関モデルに含まれる相関関係の内の相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて算出された、当該メトリックの異常時の当該メトリックに係る各相関関係における相関破壊の発生しやすさを示す検出感度をもとに、異常要因の候補のメトリックを抽出する、異常要因抽出手段と、を備える。

0011

本発明の一態様におけるシステム分析方法は、システムにおけるメトリックのペアの相関関係を示す相関モデルを記憶し、前記相関モデルに含まれる相関関係の内の相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて算出された、当該メトリックの異常時の当該メトリックに係る各相関関係における相関破壊の発生しやすさを示す検出感度をもとに、異常要因の候補のメトリックを抽出する。

0012

本発明の一態様におけるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータに、システムにおけるメトリックのペアの相関関係を示す相関モデルを記憶し、前記相関モデルに含まれる相関関係の内の相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて算出された、当該メトリックの異常時の当該メトリックに係る各相関関係における相関破壊の発生しやすさを示す検出感度をもとに、異常要因の候補のメトリックを抽出する、処理を実行させるプログラムを格納する。

発明の効果

0013

本発明の効果は、不変関係分析において、異常要因を正確に判定できることである。

図面の簡単な説明

0014

本発明の第1の実施の形態の特徴的な構成を示すブロック図である。
本発明の第1の実施の形態におけるシステム分析装置100の構成を示すブロック図である。
本発明の第1の実施の形態における、システム分析装置100の動作を示すフローチャートである。
本発明の第1の実施の形態における、相関モデル122と検出感度の例を示す図である。
本発明の第1の実施の形態における、相関破壊の検出例と検出感度の比較例を示す図である。
本発明の第2の実施の形態における、システム分析装置100の動作を示すフローチャートである。
本発明の第2の実施の形態における、相関モデル122と検出感度の例を示す図である。
本発明の第2の実施の形態における、相関破壊の検出例と検出感度の比較例を示す図である。
特許文献1の不変関係分析における、異常要因の判定例を示す図である。

実施例

0015

ここでは、IT(Information Technology)システムの不変関係分析を例に、実施の形態を説明する。

0016

(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態について説明する。

0017

はじめに、本発明の第1の実施の形態の構成について説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態におけるシステム分析装置100の構成を示すブロック図である。

0018

図2を参照すると、本発明の第1の実施の形態におけるシステム分析装置100は、1以上の被監視装置200を含む被監視システムと接続される。被監視装置200は、各種サーバ装置ネットワーク装置等、ITシステムを構成する装置である。

0019

被監視装置200は、当該被監視装置200の複数種目性能値の実測データ(計測値)を一定間隔毎に計測し、システム分析装置100へ送信する。性能値の種目として、例えば、CPU(Central Processing Unit)使用率メモリ使用率ディスクアクセス頻度等、コンピュータリソースネットワークリソースの使用率や使用量が用いられる。

0020

ここで、被監視装置200と性能値の種目の組をメトリック(性能指標)とし、同一時刻に計測された複数のメトリックの値の組を性能情報とする。メトリックは、整数小数数値により表される。また、メトリックは、特許文献1における相関モデルの生成対象である「要素」に相当する。

0021

システム分析装置100は、被監視装置200から収集した性能情報をもとに、被監視装置200の相関モデル122を生成し、生成した相関モデル122を用いて、被監視装置200の状態を分析する。

0022

システム分析装置100は、性能情報収集部101、相関モデル生成部102、相関破壊検出部103、異常要因抽出部104、性能情報記憶部111、相関モデル記憶部112、相関破壊記憶部113、及び、検出感度記憶部114を含む。

0023

性能情報収集部101は、被監視装置200から性能情報を収集する。

0024

性能情報記憶部111は、性能情報収集部101が収集した性能情報の時系列変化を、性能系列情報として記憶する。

0025

相関モデル生成部102は、性能系列情報をもとに、被監視システムの相関モデル122を生成する。

0026

ここで、相関モデル122は、メトリックの各ペア(対)の相関関係を表す相関関数(または、予測式)を含む。相関関数は、メトリックのペアの内の一方の値を、ペアの両方の時系列、または、他方の時系列から予測する関数である。以下、メトリックのペアの内、相関関数により予測されるメトリックを目的メトリック、他方のメトリックを非目的メトリックと呼ぶ。

0027

相関モデル生成部102は、特許文献1の運用管理装置と同様に、所定のモデル化期間の性能情報に対するシステム同定処理により、メトリックy(t)、u(t)のペアに対して、数1式のように相関関数f(y,u)を決定する。ここで、メトリックy(t)、u(t)が、それぞれ、目的メトリック、非目的メトリックである。an(n=1〜N)、bm(m=0〜M)は、それぞれ、y(t−n)、u(t−K−m)に乗じられる係数である。an、bm、c、N、K、Mは、数2式で示される、相関関数の予測精度フィットネス)の値が最大となるように決定される。

0028

0029

0030

なお、相関モデル生成部102は、予測精度が所定値以上の相関関数の集合を、相関モデル122としてもよい。

0031

図4は、本発明の第1の実施の形態における、相関モデル122と検出感度の例を示す図である。図4において、相関モデル122は、ノードと矢印を含むグラフで示される。ここで、各ノードはメトリックを示し、メトリック間の矢印は相関関係を示す。また、矢印の先のメトリックが、目的メトリックに対応する。

0032

図4の相関モデル122では、装置識別子A〜Dの被監視装置200の各々に1つのメトリック(以下、メトリックA〜Dとする)が存在し、メトリックA〜Dの内のペア毎に、相関関係が定義されている。また、メトリックの各ペアの相関関係に対して、当該ペアの一方のメトリックを予測する1つの相関関数が定義されている。

0033

相関モデル記憶部112は、相関モデル生成部102が生成した相関モデル122を記憶する。

0034

相関破壊検出部103は、新たに入力された性能情報について、相関モデル122に含まれる相関関係の相関破壊を検出する。

0035

ここで、相関破壊検出部103は、特許文献1の運用管理装置と同様に、メトリックの各ペア(対)について、相関破壊を検出する。相関破壊検出部103は、メトリックの計測値を相関関数に入力して得られた目的メトリックの予測値と、当該目的メトリックの計測値との差分(予測誤差)が所定の閾値以上の場合、当該ペアの相関関係の相関破壊として検出する。

0036

相関破壊記憶部113は、相関破壊が検出された相関関係を示す相関破壊情報を記憶する。

0037

図5は、本発明の第1の実施の形態における、相関破壊の検出例と検出感度の比較例を示す図である。図5において、太線の矢印は、図4の相関モデル122において、相関破壊が検出されている相関関係を示す。また、図5において、太線で示されたノードは、異常が発生したメトリック(異常要因メトリック)を示す。図5の例では、装置識別子Aの被監視装置200の異常により、メトリックAとメトリックCとの間の相関関係に、相関破壊が発生している。

0038

異常要因抽出部104は、相関モデル122に含まれる各相関関係の検出感度を算出する。検出感度は、相関関係に係るメトリックの異常の予測値への影響の大きさ、すなわち、メトリックの異常時の相関関係における相関破壊の発生しやすさを示す。

0039

ここで、本発明の第1の実施の形態における、検出感度の算出方法について説明する。

0040

相関関係が上述の数1式のような相関関数で表される場合、メトリックのペアの内のいずれかに係る物理的な故障が発生すると、相関関数の目的メトリックの予測値の予測誤差は、正または負のいずれかの方向に大きくなる傾向がある。この場合、メトリックの異常時の相関関係における相関破壊の発生しやすさ(検出感度)は、当該相関関係を表す相関関数の係数の和で近似的に表すことができる。

0041

本発明の第1の実施の形態では、相関関数の係数の和を、相関破壊を判定するときに適用される、予測誤差の閾値で規格化した値を検出感度と定義する。

0042

例えば、メトリックy、uのペアに対して、数1式の相関関数f(y,u)が定義されている場合、検出感度は以下のように算出される。目的メトリックyに対する検出感度Syは、数3式のように、相関関数f(y,u)における目的メトリックyに乗じる係数の和を予測誤差の閾値で除することにより算出される。また、非目的メトリックuに対する検出感度Suは、数4式のように、相関関数f(y,u)におけるメトリックuに乗じる係数の和を予測誤差の閾値で除することにより算出される。

0043

0044

0045

ここで、Thresholdは、相関関数f(y,u)を用いて相関破壊を判定するときに適用される、予測誤差の閾値である。Thresholdの値は、例えば、相関モデル生成部102により、モデル化期間の性能情報に対する予測誤差の最大値や、標準偏差をもとに決定される。また、管理者等により、相関関数ごとにThresholdの値が設定されてもよい。

0046

異常要因抽出部104は、さらに、相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて算出された、当該メトリックに係る各相関関係の検出感度を用いて、異常要因の候補のメトリックを抽出する。

0047

検出感度記憶部114は、異常要因抽出部104により算出された検出感度を記憶する。

0048

なお、システム分析装置100は、CPUとプログラムを記憶した記憶媒体を含み、プログラムに基づく制御によって動作するコンピュータであってもよい。また、性能情報記憶部111、相関モデル記憶部112、相関破壊記憶部113、及び、検出感度記憶部114は、それぞれ個別の記憶媒体でも、1つの記憶媒体によって構成されてもよい。

0049

次に、本発明の第1の実施の形態におけるシステム分析装置100の動作について説明する。

0050

図3は、本発明の第1の実施の形態における、システム分析装置100の動作を示すフローチャートである。

0051

ここでは、図4に示すような相関モデル122が相関モデル生成部102により生成され、相関モデル記憶部112に記憶されていると仮定する。また、図4に示すような検出感度が異常要因抽出部104により算出され、検出感度記憶部114に記憶されていると仮定する。

0052

はじめに、相関破壊検出部103は、性能情報収集部101により新たに収集された性能情報を用いて、相関モデル122に含まれる相関関係の相関破壊を検出する(ステップS101)。

0053

例えば、相関破壊検出部103は、新たに収集された性能情報に対して図5のように相関破壊を検出する。

0054

異常要因抽出部104は、相関モデル122に含まれるメトリックの内の1つを選択する(ステップS102)。

0055

異常要因抽出部104は、選択したメトリックに係る相関関係に、相関破壊が検出された相関関係がある場合(ステップS103/Y)、選択したメトリックに係る相関関係の内の1つを選択する(ステップS104)。そして、異常要因抽出部104は、選択したメトリックが、選択した相関関係の相関関数の目的メトリックである場合(ステップS105/Y)、検出感度記憶部114から、当該相関関数の目的メトリックに対する検出感度を取得する。また、異常要因抽出部104は、選択したメトリックが、選択した相関関係の相関関数の目的メトリックでない場合(ステップS105/N)、検出感度記憶部114から、当該相関関数の非目的メトリックに対する検出感度を取得する。異常要因抽出部104は、選択したメトリックに係る全ての相関関係について、ステップS104からS107の処理を繰り返す(ステップS108)。

0056

例えば、メトリックAが選択された場合、メトリックAは相関関数f(A,B)の目的メトリックであるため、異常要因抽出部104は、図5に示すように、相関関数f(A,B)の目的メトリックに対する検出感度(=0.01)を取得する。同様に、メトリックAは相関関数f(A,C)の目的メトリックであるため、異常要因抽出部104は、相関関数f(A,C)の目的メトリックに対する検出感度(=0.05)を取得する。また、メトリックAは相関関数f(D,A)の非目的メトリックであるため、異常要因抽出部104は、相関関数f(D,A)の非目的メトリックに対する検出感度(=0.001)を取得する。

0057

次に、異常要因抽出部104は、選択したメトリックに係る各相関関係について取得した検出感度を比較し、最も検出感度が高い相関関係に相関破壊が検出されているかどうかを判定する(ステップS109)。ステップS109で、最も検出感度が高い相関関係に相関破壊が検出されている場合(ステップS109/Y)、異常要因抽出部104は、選択したメトリックを異常要因の候補であると判定する。

0058

例えば、上述の場合、相関破壊が検出されたメトリックA、C間の相関関係の検出感度(=0.05)は、相関破壊が検出されていないメトリックA、B間の相関関係の検出感度(=0.01)、メトリックA、D間の相関関係の検出感度(=0.001)よりも大きい。つまり、最も検出感度が高い相関関係に相関破壊が検出されている。従って、異常要因抽出部104は、メトリックAを異常要因の候補と判定する。

0059

異常要因抽出部104は、相関モデル122に含まれる全てのメトリックについて、ステップS102からS110の処理を繰り返す(ステップS111)。

0060

例えば、メトリックCが選択された場合、メトリックCは相関関数f(A,C)の非目的メトリックであるため、異常要因抽出部104は、図5に示すように、相関関数f(A,C)の非目的メトリックに対する検出感度(=0.1)を取得する。また、メトリックCは相関関数f(C,D)の目的メトリックであるため、異常要因抽出部104は、相関関数f(C,D)の目的メトリックに対する検出感度(=0.12)を取得する。

0061

この場合、相関破壊が検出されたメトリックA、C間の相関関係の検出感度(=0.1)は、相関破壊が検出されていないメトリックC、D間の相関関係の検出感度(=0.12)よりも小さい。つまり、最も検出感度が高い相関関係に相関破壊が検出されていない。従って、異常要因抽出部104は、メトリックCを異常要因の候補とは判定しない。

0062

最後に、異常要因抽出部104は、異常要因の候補と判定されたメトリックの識別子を、出力部(図示せず)により、管理者等に出力する(ステップS112)。

0063

例えば、異常要因抽出部104は、メトリックAを異常要因の候補として出力する。

0064

以上により、本発明の第1の実施の形態の動作が完了する。

0065

次に、本発明の第1の実施の形態の特徴的な構成を説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態の特徴的な構成を示すブロック図である。

0066

図1を参照すると、システム分析装置100は、相関モデル記憶部112、及び、異常要因抽出部104を含む。

0067

相関モデル記憶部112は、システムにおけるメトリックのペアの相関関係を示す相関モデル122を記憶する。

0068

異常要因抽出部104は、相関モデル122に含まれる相関関係の内の相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて算出された、検出感度をもとに、異常要因の候補のメトリックを抽出する。ここで、検出感度は、各メトリックの異常時の当該メトリックに係る各相関関係における相関破壊の発生しやすさを示す。

0069

本発明の第1の実施の形態によれば、不変関係分析において、異常要因を正確に判定できる。その理由は、異常要因抽出部104が、相関破壊が検出された相関関係に係る全てのメトリックを異常要因の候補とするのではなく、異常要因の候補のメトリックをさらに絞り込むためである。すなわち、異常要因抽出部104は、相関破壊が検出された相関関係に係る各メトリックについて算出された検出感度をもとに、異常要因の候補のメトリックを絞り込む。ここで、検出感度は、各メトリックの異常時の当該メトリックに係る各相関関係における相関破壊の発生しやすさを示す。

0070

(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。

0071

本発明の第2の実施の形態は、メトリックの各ペアの相関関係に対して、2つの相関関数が定義されている場合に、2つの相関関数の検出感度の内、大きい方の検出感度を用いて異常要因の候補を抽出する点で、本発明の第1の実施の形態と異なる。

0072

本発明の第2の実施の形態におけるシステム分析装置100の構成は、本発明の第1の実施の形態(図2)と同様となる。

0073

図7は、本発明の第2の実施の形態における、相関モデル122と検出感度の例を示す図である。図7の相関モデル122では、当該ペアの各々のメトリックを予測する2つの相関関数が定義されている。

0074

異常要因抽出部104は、各相関関係を表す2つの相関関数の検出感度の内、大きい方の検出感度を用いて、異常要因の候補のメトリックを抽出する。

0075

次に、本発明の第2の実施の形態におけるシステム分析装置100の動作について説明する。

0076

図6は、本発明の第2の実施の形態における、システム分析装置100の動作を示すフローチャートである。

0077

本発明の第2の実施の形態の動作は、異常要因抽出部104による検出感度の取得処理図6のステップS205、S206)を除いて、本発明の第1の実施の形態と同様となる。

0078

ここでは、図7に示すような相関モデル122が相関モデル生成部102により生成され、相関モデル記憶部112に記憶されていると仮定する。また、図7に示すような検出感度が異常要因抽出部104により算出され、検出感度記憶部114に記憶されていると仮定する。

0079

図8は、本発明の第2の実施の形態における、相関破壊の検出例と検出感度の比較例を示す図である。ここで、相関破壊は、メトリックの各ペアの相関関係に対する2つの相関関数の各々について検出される。

0080

例えば、相関破壊検出部103は、新たに収集された性能情報に対して図8のように相関破壊を検出する。

0081

異常要因抽出部104は、選択した相関関係の2つの相関関数の内、選択したメトリックを目的メトリックとする相関関数の目的メトリックに対する検出感度を取得する。さらに、異常要因抽出部104は選択したメトリックを非目的メトリックとする相関関数の非目的メトリックに対する検出感度を取得する(ステップS205)。そして、異常要因抽出部104は、取得した検出感度の内の大きい方の検出感度と相関破壊の検出状況の組を選択する(ステップS206)。

0082

例えば、メトリックAが選択された場合、異常要因抽出部104は、相関関数f(A,B)の目的メトリックに対する検出感度(=0.01)、及び、相関関数f(B,A)の非目的メトリックに対する検出感度(=0.011)を取得する。そして、異常要因抽出部104は、図8に示すように、大きい方の検出感度(=0.011)と相関破壊の検出状況(検出なし)を選択する。また、異常要因抽出部104は、相関関数f(A,C)の目的メトリックに対する検出感度(=0.051)と相関破壊の検出状況(検出あり)、相関関数f(A,D)の目的メトリックに対する検出感度(=0.0012)と相関破壊の検出状況(検出なし)を選択する。

0083

この場合、相関破壊が検出されたメトリックA、C間の相関関係の検出感度(=0.051)は、相関破壊が検出されていないメトリックA、B間の相関関係の検出感度(=0.01)、メトリックA、D間の相関関係の検出感度(=0.0012)よりも大きい。つまり、最も検出感度が高い相関関係に相関破壊が検出されている。従って、異常要因抽出部104は、メトリックAを異常要因の候補と判定する。

0084

また、メトリックCが選択された場合、異常要因抽出部104は、図8に示すように、相関関数f(A,C)の非目的メトリックに対する検出感度(=0.11)と相関破壊の検出状況(検出あり)を選択する。また、異常要因抽出部104は、相関関数f(C、D)の目的メトリックに対する検出感度(=0.12)と相関破壊の検出状況(検出なし)を選択する。

0085

この場合、相関破壊が検出されたメトリックA、C間の相関関係の検出感度(=0.11)は、相関破壊が検出されていないメトリックC、D間の相関関係の検出感度(=0.12)よりも小さい。つまり、最も検出感度が高い相関関係に相関破壊が検出されていない。従って、異常要因抽出部104は、メトリックCを異常要因の候補とは判定しない。

0086

そして、異常要因抽出部104は、メトリックAを異常要因の候補として出力する。

0087

以上により、本発明の第2の実施の形態の動作が完了する。

0088

本発明の第2の実施の形態によれば、本発明の第1の実施の形態に比べて、異常要因をより正確に判定できる。その理由は、異常要因抽出部104が、各相関関係を表す2つの相関関数の検出感度の内、大きい方の検出感度を用いて、異常要因の候補のメトリックを抽出するためである。

0089

以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

0090

例えば、本発明の実施の形態では、相関関数の検出感度を数3式、数4式により算出しているが、メトリックに乗じる係数に応じて大きい値が得られれば、検出感度を他の方法により決定してもよい。例えば、異常要因抽出部104は、係数に対する検出感度の変換表を用いて、検出感度を決定してもよい。また、メトリックの異常時の相関破壊の発生しやすさを示すことができれば、係数を用いる以外の方法で、検出感度を決定してもよい。

0091

また、本発明の実施の形態では、最も検出感度が高い相関関係に相関破壊が検出されている場合に、メトリックを異常要因の候補と判定しているが、検出感度をもとに異常要因の候補を抽出できれば、他の方法により異常要因の候補を判定してもよい。例えば、異常要因抽出部104は、検出感度の大きい相関関数による相関破壊の検出数に応じて大きくなるようなスコアをもとに、異常要因の候補を判定してもよい。

0092

また、本発明の実施の形態では、被監視システムを、サーバ装置やネットワーク装置等を被監視装置200として含むITシステムとした。しかしながら、被監視システムの相関モデルを生成し、相関破壊により異常要因を判定できれば、被監視システムは他のシステムでもよい。例えば、被監視システムは、プラントシステム構造物輸送機器等であってもよい。この場合、システム分析装置100は、例えば、各種センサの値をメトリックとして相関モデル122を生成し、相関破壊の検出、異常要因の候補の抽出を行う。

0093

この出願は、2013年2月26日に出願された日本出願特願2013−035784を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

0094

本発明は、相関モデル上で検出された相関破壊によりシステムの異常や障害の要因を判定する、不変関係分析に適用できる。

0095

100システム分析装置
101性能情報収集部
102相関モデル生成部
103相関破壊検出部
104 異常要因抽出部
111性能情報記憶部
112相関モデル記憶部
113 相関破壊記憶部
114検出感度記憶部
122 相関モデル
200 被監視装置

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