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技術 水素生成デバイスおよび水素生成ユニットならびにそれらを用いたエネルギーシステム

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 鈴木孝浩野村幸生羽藤一仁藤田龍夫田村聡小澤宜裕
出願日 2013年12月24日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2015-501098
公開日 2017年2月2日 (2年6ヶ月経過) 公開番号 WO2014-128813
状態 特許登録済
技術分野 非金属・化合物の電解製造;そのための装置 酸素;オゾン;酸化物一般 水素、水、水素化物 触媒 化合物または非金属の製造のための電極
主要キーワード 標準酸化電位 生成箇所 Si積層膜 周辺波長 筐体底 分離収集 標準還元電位 絶縁加工
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題・解決手段

複数の水素生成セルを、高低差を有する位置関係で配置し、かつ、電解液の流れから見て直列に接続して、生成した水素酸素の混合、電極表面への気泡付着による分極および電解液の水圧の課題を、同時に解決する水素生成デバイスおよび水素生成ユニットならびにそれらを用いたエネルギーシステムを提供する。水素生成デバイスは、かかるデバイスを構成する複数の水素生成セル間の電解液流路を、水素生成側酸素生成側で別個に設ける。また、複数の水素生成セル間では上から下向きに、一方で各水素生成セル内では下から上向きに電解液が流れる電解液流路を形成する。さらに、かかる電解液流路の経路中に、生成気体もしくは大気との接触点を設ける。

概要

背景

従来、光触媒として機能する半導体材料利用方法として、半導体材料に光を照射することにより、水を分解して水素を生成することまたは電気エネルギーを生成することが知られている(例えば、特許文献1参照)。

特許文献1には、太陽光から得られる光エネルギー水素エネルギーに変換する機能を有する光水電解装置が開示されている。この光水電解装置は、重層された複数の光水電解セルから構成される。

それぞれの光水電解セルは、外周部分が透明なガラス板または合成樹脂板からなる外壁によって囲まれた箱状のケーシングを有しており、水平状態から任意の角度だけ傾斜して配置される。光水電解セル内の下部には電解液が収容されており、また、厚さ方向中央には、光水電解セル内を2つの空間に画成する隔壁が設けられる。この隔壁は、上部側に配置されたガス分離膜と、下部側に配置された光水電解電極膜接合体とが一体に接合されたものであり、生成水素と生成酸素とを分離する役割を果たす。

光水電解電極膜接合体には、厚さ方向中央部に配置されたイオン伝導膜であるナフィオン膜の両面に、光触媒電極白金対極とがそれぞれ形成される。この光水電解電極膜接合体では、太陽光の照射により光水電解を起こし、光触媒電極からは酸素、白金対極からは水素が生成する。また、隔壁の下端には、矩形状の貫通孔が形成されており、該貫通孔を介して光水電解セル内を電解液が流通することができる。

そして、光水電解セルの外壁には、平面視矩形状の流通孔が形成されており、該流通孔の開口面積可変自在とする可動壁が設けられる。該可動壁は、外壁の高さ方向(長手方向)に沿ってスライド自在に構成されており、上方に移動すると、開口部分の開口面積が小さくなり、下方に移動すると、開口面積が大きくなる。ここで、光水電解電極膜接合体の上端と可動壁の上端とは略同じ高さ位置に配置される。

また、光水電解電極膜接合体の上端から光水電解セルの外壁に向けて降ろした垂線の足は、流通孔の下端位置と一致する。このため、光水電解セル内における電解液の液面高さは、光水電解電極膜接合体の上端および可動壁の上端の高さと略一致する。そして、光水電解セルの外壁に流通孔を設け、隣接する光水電解セル間で、流通孔を介して電解液が流通可能に構成される。

よって、電解液の流れの観点から見ると、各光水電解セルにおいて上流側の流通孔から流入した電解液は、貫通孔を経由して下流側の流通孔から流出する。この光水電解セルが電解液の流れから見て直列に接続することで、全ての光水電解セルにおける電解液の供給および排出をすることができる。

しかしながら、かかる光水電解装置の場合、各光水電解セルの光触媒電極側の空間は、当該光電解セルに上流側で隣接する光水電解セルの白金対極側の空間と、流通孔を通じて繋がっている。同様に、各光水電解セルの白金対極側の空間は、当該光電解セルに下流側で隣接する光水電解セルの光触媒電極側の空間と、流通孔を通じて繋がっている。

このため、各光水電解セルで生成した水素と酸素は、流通孔を介して容易に混合してしまう。また、光触媒電極表面で生成した酸素気泡の一部は、電解液に押し流されて貫通孔を越え、白金対極側の空間に混入し、白金対極表面で生成した水素気泡と混合してしまう。

すなわち、かかる光水電解装置では、その構造上、水素と酸素の生成箇所は異なるにもかかわらず、水素と酸素の分離収集を行うことができない。

概要

複数の水素生成セルを、高低差を有する位置関係で配置し、かつ、電解液の流れから見て直列に接続して、生成した水素と酸素の混合、電極表面への気泡付着による分極および電解液の水圧の課題を、同時に解決する水素生成デバイスおよび水素生成ユニットならびにそれらを用いたエネルギーシステムを提供する。水素生成デバイスは、かかるデバイスを構成する複数の水素生成セル間の電解液流路を、水素生成側酸素生成側で別個に設ける。また、複数の水素生成セル間では上から下向きに、一方で各水素生成セル内では下から上向きに電解液が流れる電解液流路を形成する。さらに、かかる電解液流路の経路中に、生成気体もしくは大気との接触点を設ける。

目的

本発明は、上記従来の課題に鑑み、光半導体による水の分解反応を利用して水素を生成する水素生成デバイスおよび水素生成ユニットならびにそれらを用いたエネルギーシステムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

透光性を有する面を含む筐体と、前記筐体内部の空間を、水素側空間および酸素側空間に分けるセパレータと、前記水素側空間内に配置された対極と、前記酸素側空間内に配置され、導電性基板上に形成された光半導体電極と、前記光半導体電極と前記対極との間を接続する電気的接続部と、前記水素側空間内および前記酸素側空間内に水を含む電解液と、前記水素側空間の第一の位置で前記筐体を貫通して、前記水素側空間内に前記電解液を供給する水素側電解液供給孔と、前記酸素側空間の第二の位置で前記筐体を貫通して、前記酸素側空間内に前記電解液を供給する酸素側電解液供給孔と、気液導入口が前記水素側空間と接する前記筐体を貫通し、かつ、前記対極の水素発生領域よりも高くかつ前記第一の位置よりも高い位置に配置された水素側気液分岐管と、気液導入口が前記酸素側空間と接する前記筐体を貫通し、かつ、前記光半導体電極の酸素発生領域よりも高くかつ前記第二の位置よりも高い位置に配置された酸素側気液分岐管と、を有する水素生成セルを複数備え、前記電解液を前記水素生成セルへ送出および前記水素生成セルから回収する電解液貯蔵部と、前記電解液貯蔵部から延出して、接続される複数の前記水素生成セルのうち最も高い位置に配置された前記水素生成セルの前記水素側電解液供給孔に接続する水素側電解液供給管および前記酸素側電解液供給孔に接続する酸素側電解液供給管と、接続された複数の前記水素生成セルのうち最も低い位置に配置されたものを除く各前記水素生成セルの前記水素側気液分岐管の液排出口から延出して、前記水素生成セルの下側に配置された前記水素生成セルの前記水素側電解液供給孔に接続する水素側電解液流通管と、接続される複数の前記水素生成セルのうち最も低い位置に配置されたものを除く各前記水素生成セルの前記酸素側気液分岐管の液排出口から延出して、前記水素生成セルの下側に配置された前記水素生成セルの前記酸素側電解液供給孔に接続する酸素側電解液流通管と、接続された複数の前記水素生成セルのうち最も低い位置に配置された前記水素生成セルの前記水素側気液分岐管の液排出口から延出して、前記電解液貯蔵部に接続する水素側電解液回収管と、接続された複数の前記水素生成セルのうち最も低い位置に配置された前記水素生成セルの前記酸素側気液分岐管の液排出口から延出して、前記電解液貯蔵部に接続する酸素側電解液回収管と、を備える、前記光半導体電極に光を照射することにより水を分解して水素を生成する、水素生成デバイス

請求項2

透光性を有する面を含む筐体と、前記筐体内部の空間を、水素側空間および酸素側空間に分けるセパレータと、前記水素側空間内に配置され、導電性基板上に形成された光半導体電極と、前記酸素側空間内に配置された対極と、前記光半導体電極と前記対極との間を接続する電気的接続部と、前記水素側空間内および前記酸素側空間内に水を含む電解液と、前記水素側空間の第一の位置で前記筐体を貫通して、前記水素側空間内に前記電解液を供給する水素側電解液供給孔と、前記酸素側空間の第二の位置で前記筐体を貫通して、前記酸素側空間内に前記電解液を供給する酸素側電解液供給孔と、気液導入口が前記水素側空間と接する前記筐体を貫通し、かつ、前記光半導体電極の水素発生領域よりも高くかつ前記第一の位置よりも高い位置に配置された水素側気液分岐管と、気液導入口が前記酸素側空間と接する前記筐体を貫通し、かつ、前記対極の酸素発生領域よりも高くかつ前記第二の位置よりも高い位置に配置された酸素側気液分岐管と、を有する水素生成セルを複数備え、前記電解液を前記水素生成セルへ送出および前記水素生成セルから回収する電解液貯蔵部と、前記電解液貯蔵部から延出して、接続される複数の前記水素生成セルのうち最も高い位置に配置された前記水素生成セルの前記水素側電解液供給孔に接続する水素側電解液供給管および前記酸素側電解液供給孔に接続する酸素側電解液供給管と、接続された複数の前記水素生成セルのうち最も低い位置に配置されたものを除く各前記水素生成セルの前記水素側気液分岐管の液排出口から延出して、前記水素生成セルの下側に配置された前記水素生成セルの前記水素側電解液供給孔に接続する水素側電解液流通管と、接続される複数の前記水素生成セルのうち最も低い位置に配置されたものを除く各前記水素生成セルの前記酸素側気液分岐管の液排出口から延出して、前記水素生成セルの下側に配置された前記水素生成セルの前記酸素側電解液供給孔に接続する酸素側電解液流通管と、接続された複数の前記水素生成セルのうち最も低い位置に配置された前記水素生成セルの前記水素側気液分岐管の液排出口から延出して、前記電解液貯蔵部に接続する水素側電解液回収管と、接続された複数の前記水素生成セルのうち最も低い位置に配置された前記水素生成セルの前記酸素側気液分岐管の液排出口から延出して、前記電解液貯蔵部に接続する酸素側電解液回収管と、を備える、前記光半導体電極に光を照射することにより水を分解して水素を生成する、水素生成デバイス。

請求項3

前記水素生成セルで生成した水素を収集および貯蔵する水素貯蔵部と、接続された複数の前記水素生成セルのうち最も高い位置に配置された前記水素生成セルの前記水素側気液分岐管の気体排出口から延出して、前記水素貯蔵部に接続する水素収集管と、接続された複数の前記水素生成セルのうち最も高い位置に配置されたものを除く各前記水素生成セルの前記水素側気液分岐管の気体排出口から延出して、前記水素生成セルの上側に位置する前記水素生成セルの水素流通管経路もしくは前記水素収集管の経路に接続する水素流通管と、をさらに備える、請求項1または2に記載の水素生成デバイス。

請求項4

前記電解液貯蔵部が、前記電解液が前記気液分岐管を越えてあふれることの無いように、同時に、前記対極および前記光半導体電極表面に付着した水素および酸素気泡を脱離するのに十分な電解液の流速が確保されるように、電解液供給流量を調整する機能を有する、請求項1から3に記載の水素生成デバイス。

請求項5

前記電解液貯蔵部が、間欠的に電解液を供給する機能を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の水素生成デバイス。

請求項6

前記電解液貯蔵部内に、水および電解質が外部から供給される機構を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の水素生成デバイス。

請求項7

請求項1または2に記載された水素生成デバイスにおける、水素生成セルと、水素側電解液流通管および酸素側電解液流通管をそれぞれ2つの区間に分割したうち、前記水素生成セルの水素側電解液供給孔および酸素側電解液供給孔と接続する区間と、前記水素側電解液流通管および酸素側電解液流通管をそれぞれ2つの区間に分割したうち、前記水素生成セルの水素側気液分岐管および酸素側気液分岐管と接続する区間と、水素流通管を2つの区間に分割したうち、前記水素生成セルの水素側気液分岐管と接続する第1の区間と、前記水素流通管を2つの区間に分割したうち、前記第1の区間内の接続点から分割点までの第2の区間と、を有し、各前記分割点の両端のそれぞれに、他の水素生成ユニット継手を接続できる継手を備える、水素生成ユニット。

請求項8

複数の請求項7に記載の水素生成ユニットを配置させ、そのうち互いに上下の位置関係にある任意の2以上の前記水素生成ユニットの各分割点に設けられた継手を、それぞれ相互に接続させ、前記電解液貯蔵部と、前記水素貯蔵部と、接続された複数の前記水素生成セルのうち最も高い位置に配置された前記水素生成ユニットにおいて前記水素側電解液供給孔および前記酸素側電解液供給孔と接続する方の前記水素側電解液流通管および前記酸素側電解液流通管の他端と、前記電解液貯蔵部とを接続する、水素側電解液供給管および酸素側電解液供給管と、接続された複数の前記水素生成セルのうち最も低い位置に配置された前記水素生成ユニットにおいて前記水素側気液分岐管および前記酸素側気液分岐管と接続する方の前記水素側電解液流通管および前記酸素側電解液流通管の他端と、前記電解液貯蔵部とを接続する、水素側電解液回収管および酸素側電解液回収管と、接続された複数の前記水素生成セルのうち最も高い位置に配置された前記水素生成ユニットにおいて前記水素側気液分岐管と接続する方の前記水素流通管の他端と、前記水素貯蔵部とを接続する、水素収集管と、を備える、水素生成デバイス。

請求項9

前記水素生成デバイスと、燃料電池と、前記水素生成デバイスを構成する水素貯蔵部から前記燃料電池への水素供給管と、を備える、請求項1から3、および8のいずれか1項に記載の水素生成デバイスを用いたエネルギーシステム

請求項10

前記水素生成セルで生成した酸素を収集および貯蔵する酸素貯蔵部と、接続された複数の前記水素生成セルのうち最も高い位置に配置された前記水素生成セルの前記酸素側気液分岐管の気体排出口から延出して、前記酸素貯蔵部に接続する酸素収集管と、接続された複数の前記水素生成セルのうち最も高い位置に配置されたものを除く各前記水素生成セルの前記酸素側気液分岐管の気体排出口から延出して、前記水素生成セルの上側に隣接する前記水素生成セルの酸素流通管の経路もしくは前記酸素収集管の経路に接続する酸素流通管と、前記酸素貯蔵部から前記燃料電池への酸素供給管と、を、さらに備える、請求項9に記載のエネルギーシステム。

技術分野

0001

本発明は、光を用いて水を水素酸素とに分解することにより水素を得る、水素生成デバイスおよび水素生成ユニットならびにそれらを用いたエネルギーシステムに関する。

背景技術

0002

従来、光触媒として機能する半導体材料利用方法として、半導体材料に光を照射することにより、水を分解して水素を生成することまたは電気エネルギーを生成することが知られている(例えば、特許文献1参照)。

0003

特許文献1には、太陽光から得られる光エネルギー水素エネルギーに変換する機能を有する光水電解装置が開示されている。この光水電解装置は、重層された複数の光水電解セルから構成される。

0004

それぞれの光水電解セルは、外周部分が透明なガラス板または合成樹脂板からなる外壁によって囲まれた箱状のケーシングを有しており、水平状態から任意の角度だけ傾斜して配置される。光水電解セル内の下部には電解液が収容されており、また、厚さ方向中央には、光水電解セル内を2つの空間に画成する隔壁が設けられる。この隔壁は、上部側に配置されたガス分離膜と、下部側に配置された光水電解電極膜接合体とが一体に接合されたものであり、生成水素と生成酸素とを分離する役割を果たす。

0005

光水電解電極膜接合体には、厚さ方向中央部に配置されたイオン伝導膜であるナフィオン膜の両面に、光触媒電極白金対極とがそれぞれ形成される。この光水電解電極膜接合体では、太陽光の照射により光水電解を起こし、光触媒電極からは酸素、白金対極からは水素が生成する。また、隔壁の下端には、矩形状の貫通孔が形成されており、該貫通孔を介して光水電解セル内を電解液が流通することができる。

0006

そして、光水電解セルの外壁には、平面視矩形状の流通孔が形成されており、該流通孔の開口面積可変自在とする可動壁が設けられる。該可動壁は、外壁の高さ方向(長手方向)に沿ってスライド自在に構成されており、上方に移動すると、開口部分の開口面積が小さくなり、下方に移動すると、開口面積が大きくなる。ここで、光水電解電極膜接合体の上端と可動壁の上端とは略同じ高さ位置に配置される。

0007

また、光水電解電極膜接合体の上端から光水電解セルの外壁に向けて降ろした垂線の足は、流通孔の下端位置と一致する。このため、光水電解セル内における電解液の液面高さは、光水電解電極膜接合体の上端および可動壁の上端の高さと略一致する。そして、光水電解セルの外壁に流通孔を設け、隣接する光水電解セル間で、流通孔を介して電解液が流通可能に構成される。

0008

よって、電解液の流れの観点から見ると、各光水電解セルにおいて上流側の流通孔から流入した電解液は、貫通孔を経由して下流側の流通孔から流出する。この光水電解セルが電解液の流れから見て直列に接続することで、全ての光水電解セルにおける電解液の供給および排出をすることができる。

0009

しかしながら、かかる光水電解装置の場合、各光水電解セルの光触媒電極側の空間は、当該光電解セルに上流側で隣接する光水電解セルの白金対極側の空間と、流通孔を通じて繋がっている。同様に、各光水電解セルの白金対極側の空間は、当該光電解セルに下流側で隣接する光水電解セルの光触媒電極側の空間と、流通孔を通じて繋がっている。

0010

このため、各光水電解セルで生成した水素と酸素は、流通孔を介して容易に混合してしまう。また、光触媒電極表面で生成した酸素気泡の一部は、電解液に押し流されて貫通孔を越え、白金対極側の空間に混入し、白金対極表面で生成した水素気泡と混合してしまう。

0011

すなわち、かかる光水電解装置では、その構造上、水素と酸素の生成箇所は異なるにもかかわらず、水素と酸素の分離収集を行うことができない。

先行技術

0012

特開2008−75097号公報

0013

本発明に係る水素生成デバイスは、透光性を有する面を含む筐体と、筐体内部の空間を、水素側空間および酸素側空間に分けるセパレータと、水素側空間内に配置された対極と、酸素側空間内に配置され、導電性基板上に形成された光半導体電極と、光半導体電極と対極との間を接続する電気的接続部と、水素側空間内および酸素側空間内に水を含む電解液と、水素側空間底部で筐体を貫通して、水素側空間内に電解液を供給する水素側電解液供給孔と、酸素側空間底部で筐体を貫通して、酸素側空間内に電解液を供給する酸素側電解液供給孔と、気液の導入口が水素側空間と接する筐体を貫通し、かつ、対極の最上部よりも高い位置に配置された水素側気液分岐管と、気液の導入口が酸素側空間と接する筐体を貫通し、かつ、光半導体電極の最上部よりも高い位置に配置された酸素側気液分岐管と、を有する水素生成セルを複数備える。

0014

さらに、電解液を水素生成セルへ送出および水素生成セルから回収する電解液貯蔵部と、電解液貯蔵部から延出して、最も高い位置に配置された水素生成セルの水素側電解液供給孔に接続する水素側電解液供給管および酸素側電解液供給孔に接続する酸素側電解液供給管と、最も低い位置に配置されたものを除く各水素生成セルの水素側気液分岐管の液排出口から延出して、水素生成セルの下側に隣接する水素生成セルの水素側電解液供給孔に接続する水素側電解液流通管と、最も低い位置に配置されたものを除く各水素生成セルの酸素側気液分岐管の液排出口から延出して、水素生成セルの下側に隣接する水素生成セルの酸素側電解液供給孔に接続する酸素側電解液流通管と、最も低い位置に配置された水素生成セルの水素側気液分岐管の液排出口から延出して、電解液貯蔵部に接続する水素側電解液回収管と、最も低い位置に配置された水素生成セルの酸素側気液分岐管の液排出口から延出して、電解液貯蔵部に接続する酸素側電解液回収管と、を備える。

0015

かかる構成により、複数の水素生成セルの光半導体電極に光を照射することにより水を分解して水素を生成する。

0016

本発明に係る水素生成デバイスおよび水素生成ユニットならびのそれらを用いたエネルギーシステムによれば、複数の水素生成セルにおける水素と酸素の分離収集に関する上述の課題を解決できるとともに、相互に高低差のある複数の水素生成セルに対して、電解液を直列流通したときに生じる課題もあわせて解決することができる。

図面の簡単な説明

0017

図1は、本発明の実施の形態1に係る水素生成セルの構成を示す概略図である。
図2は、本発明の実施の形態1に係る水素生成セルの構成を水素側空間側から見た概略図である。
図3は、本発明の実施の形態1に係る水素生成デバイスの構成を示す概略図である。
図4は、本発明の実施の形態2に係る水素生成デバイスの構成を示す概略図である。
図5Aは、本発明の実施の形態2に係る水素生成ユニットの構成を示す概略図である。
図5Bは、本発明の実施の形態2に係る水素生成ユニットの別の構成を示す概略図である。
図6は、本発明の実施の形態3に係るエネルギーシステムの構成を示す概略図である。
図7は、本発明の実施の形態4に係るエネルギーシステムの構成を示す概略図である。

実施例

0018

(発明の基礎となった知見)
特許文献1に開示されている光水電解装置の場合、複数の光水電解セルが高低差を有する位置関係で配置される。実用上、ある場所に複数の光水電解セルからなる光水電解装置を配置する場合、複数の光水電解セルを、高低差を有する位置関係で配置することは不可避である。言い換えれば、全ての光水電解セルを水平方向に一列に配置することは現実的ではない、ということである。

0019

さて、特許文献1の光水電解装置では、各光水電解セルへの電解液の供給は、隣接する上流側(位置が高い側)の光水電解セルにてあふれた電解液が、流通孔を介して当該光水電解セルへ流入することにより行われる。同様に、各光水電解セルからの電解液の排出は、当該光水電解セルにてあふれた電解液が、流通孔を介して隣接する下流側(位置が低い側)の光水電解セルへ流出することにより行われる。

0020

このような機構を採用することにより、高低差を有する位置関係の光水電解セル配置によって得られる位置エネルギー駆動力として、電解液が全ての光水電解セルに直列に流れる。

0021

しかしながら、かかる光水電解装置の場合、各光水電解セルにおいて、電解液があふれるのは白金対極側の空間であり、あふれた電解液が流入するのは光触媒電極側の空間である。

0022

言い換えれば、隣接する光水電解セル間において、水素発生側の空間から酸素発生側の空間へ、流通孔を介して電解液が流入する。このとき、電解液だけでなく各光水電解セルで生成した水素と酸素も流通孔を介して移動するため、水素と酸素が混合してしまう。

0023

また、同一光水電解セル内においても、光触媒電極表面で生成した酸素気泡の一部は、電解液に押し流されて貫通孔を越え、白金対極側(水素発生側)の空間に混入してしまう。

0024

すなわち、かかる光水電解装置では、その構造上、水素と酸素の生成箇所は異なるにもかかわらず、水素と酸素の分離収集を行うことができない。

0025

生成した水素と酸素が混合すると、水素利用のためには水素分離膜などの分離機構を追加する必要があり、製造・運用コスト面で課題となる。また、水素と酸素の混合気体は非常に爆発しやすいため、安全面で課題となる。

0026

この水素と酸素の混合という課題を解決するには、異なる高さに配置された複数の光水電解セル間で、白金対極側の空間のみを直列接続する電解液流路と、光触媒電極側の空間のみを直列接続する電解液流路とに分離するという方法が考えられる。

0027

しかしながら、それぞれの空間を単純に直列接続すればよいというわけはない。直列接続の方式によって、以下に記述する別の課題が生じる。

0028

直列接続のひとつの方式として、特許文献1に開示されている光水電解装置において、各光水電解セルの白金対極側の空間からあふれた電解液が、隣接する下流側の光水電解セルの白金対極側の空間へ直接流入し、その電解液面上に落下するような流路を考える。光触媒電極側の空間についても同様とする。これにより、生成した水素と酸素の混合という課題は解決される。

0029

しかし、このような流路においては、空間内の電解液の流入および流出ともに、電解液面近傍もしくはそれより高い位置で起こる。このため、光水電解セル内の電解液の流れは電解液面近傍のみに限られ、電解液に浸漬した白金対極および光触媒電極表面近傍では電解液の流れがほとんど無い。すると、生成した水素および酸素気泡がそれぞれ電極表面に付着した状態が続いて分極が起こり、水素生成効率が低下するという新たな課題が生じる。

0030

直列接続の別の方式として、各光水電解セルの白金対極側の空間の天面と、当該光水電解セルの上側に隣接する光水電解セルの底面とを流通孔で接続し、当該流通孔を介して下側から上側へ電解液を押し流す流路を考える。光触媒電極側の空間についても同様とする。これにより、生成した水素と酸素の混合という課題は解決される。

0031

さらに、白金対極および光触媒電極表面近傍での電解液の流れが生じ、生成した水素および酸素気泡が電解液の流れによって脱離するため、分極による水素生成効率低下という課題も解決される。

0032

しかし、このような流路においては、流通孔を介して全ての光水電解セル内の電解液が繋がった状態となる。すると、ある光水電解セルは、自身よりも高い位置に配置された光水電解セル内の電解液に起因する水圧を全て受けることとなる。したがって、配置する高さによって各光水電解セルの耐水圧設計を変更する必要性が生じる。これは、実用性製造コストおよび施工時の煩雑さといった面で、新たな課題となる。

0033

そこで本発明は、上記従来の課題に鑑み、光半導体による水の分解反応を利用して水素を生成する水素生成デバイスおよび水素生成ユニットならびにそれらを用いたエネルギーシステムを提供する。

0034

具体的には、水素生成デバイスを構成する複数の水素生成セルを、高低差を有する位置関係で配置し、かつ、電解液の流れから見て直列に接続することで、生成した水素と酸素の混合についての課題を解決し、同時に電極表面への気泡付着による分極および電解液の水圧の課題を解決する方法を提供する。

0035

また、水素生成デバイスを実用化するために、多数の水素生成セルの連結により、十分な量の水素を生成するための簡便かつ合理的な水素生成セル同士の連結部材および連結方法を提供する。

0036

本発明に係る水素生成デバイスは、高低差を有する位置関係で配置され、かつ、電解液の流れから見て直列に接続された複数の水素生成セルからなる。ここに、電解液供給孔、電解液供給管、気液分岐管、電解液流通管および電解液回収管が、前述した位置に接続されることにより、電解液の流通について次のような機能を有する。

0037

電解液貯蔵部から送出された電解液は、電解液供給管を経由して、まず最も高い位置に配置された水素生成セルの電解液供給孔から筐体内部に供給される。次に、気液分岐管からあふれた電解液は、重力を駆動力として電解液流通管を流れ、下側に隣接する水素生成セルの電解液供給孔から筐体内部に供給される。これを繰り返すことにより、全ての水素生成セルにおける電解液の供給と排出がなされる。最後に、最も低い位置に配置された水素生成セルの気液分岐管からあふれた電解液は、電解液回収管を通って電解液貯蔵部へ回収される。

0038

このような電解液流路を、筐体の水素生成側酸素生成側のそれぞれに別個に設けることにより、生成した水素と酸素の混合についての課題が解決される。

0039

また、電解液供給孔は筐体底部に、気液分岐管は筐体上部に配置されるため、筐体内部では下から上向きの電解液の流れが生じる。この流れによって、生成した水素および酸素気泡が電解液の流れによって脱離するため、分極による水素生成効率低下という課題も同時に解決される。

0040

さらに、気液分岐管内の少なくとも一部には生成気体が存在するため、高い位置に配置された水素生成セルの電解液水圧は、低い位置に配置された水素生成セルの電解液に伝達されない。したがって、複数の水素生成セル内の電解液が繋がることによって生じる、前述の水圧についての課題も同時に解決される。

0041

以上の点から鑑みて、複数の水素生成セルが高低差を有する位置関係で配置され、かつ、電解液の流れから見て直列に接続された本発明の構成は、水素生成デバイスとして好適であると言える。

0042

以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施の形態は一例であり、本発明は以下の実施の形態に限定されない。また、以下の実施の形態では、同一部材に同一の符号を付して、重複する説明を省略する場合がある。

0043

また、以下の説明は、光半導体電極がn型半導体であって酸素を生成する側であり、対極が水素を生成する側である場合に即している。よって、光半導体電極がp型半導体である場合は、前述のn型半導体の場合に即した説明において、水素と酸素を入れ替えることにより説明される。

0044

(実施の形態1)
本発明の実施の形態1の水素生成デバイスについて、図1図2および図3を用いて説明する。図1は、本実施の形態の水素生成デバイスに用いる水素生成セルの構成を示す概略図、図2は本実施の形態の水素生成デバイスに用いる水素生成セルの構成を水素側空間側から見た概略図、図3は、本実施の形態の水素生成デバイスの構成を示す概略図である。

0045

本実施の形態の水素生成セル100は、少なくとも照射光39が照射される面が透光性を有する筐体1を有する。筐体1内部の空間を2つに分けるように、筐体1の照射光39が照射される面とほぼ平行になる向きにセパレータ2が設けられる。セパレータ2で隔てられた水素側空間3および酸素側空間4と、酸素側空間4内において、筐体1の照射光39が照射される面とほぼ平行になる向きに導電性基板5が設けられる。導電性基板5上に光半導体電極6が形成される。水素側空間3内には、対極7が設けられる。電気的接続部8は、導電性基板5と対極7との間を電気的に接続する。水を含む電解液9は、水素側空間3内および酸素側空間4内に存在する。

0046

水素生成セル100に照射される照射光39の進行方向に沿って説明すると、水素生成セル100には、照射光39を照射する側から、透光性を有する筐体1の一方の面、電解液9、光半導体電極6、導電性基板5、セパレータ2、対極7、電解液9、筐体1の他方の面が、この順に配置される。導電性基板5とセパレータ2は互いに接していても離れていてもよい。また、対極7とセパレータ2は互いに接していても離れていてもよい。セパレータ2は、水素側空間3内の電解液9と酸素側空間4内の電解液9との間でイオンのやり取りを行わせる役割を担う。そのため、セパレータ2の少なくとも一部分は、水素側空間3および酸素側空間4内の電解液9と接する。

0047

水素側電解液供給孔10は筐体1底部の水素側空間3側を貫通するように、酸素側電解液供給孔11は筐体1底部の酸素側空間4側を貫通するように、それぞれ設けられる。ここで、水素側電解液供給孔10および酸素側電解液供給孔11は、筐体1の底部に設けられるのが望ましいが、水素側空間3および酸素側空間4それぞれの内部で下から上向きの電解液の流れが生じ、対極7および光半導体電極6の表面で生成した水素および酸素気泡が脱離するのであれば、例えば、筐体1の側面下方であっても構わない。

0048

そして、水素側空間3において水素と電解液、酸素側空間4において酸素と電解液を効率よく分岐するため、水素側空間3に水素側気液分岐管12、酸素側空間4に酸素側気液分岐管13が設けられる。水素側気液分岐管12および酸素側気液分岐管13は、それぞれ横、上および下の三方向に分岐しており、それぞれの分岐先が、気液導入口気体排出口、液排出口として機能する。水素側気液分岐管12の横向きの一端(気液導入口)は筐体1のうち水素側空間3側を貫通するように、酸素側気液分岐管13の横向きの一端(気液導入口)は筐体1のうち酸素側空間4側を貫通するように、それぞれ設けられる。このとき、水素側気液分岐管12と筐体1の接続点は対極7の最上部よりも高い位置となるように、酸素側気液分岐管13と筐体1の接続点は光半導体電極6の最上部よりも高い位置となるように、それぞれ配置される。

0049

次に、水素生成セル100の各構成について、具体的に説明する。

0050

筐体1の照射光39が照射される面には、電解液9に対する耐腐食性および絶縁性を有し、可視光領域の光、さらに望ましくは可視光領域の周辺波長を含む光が透過する材料を用いる。その材料としては、例えば、ガラスおよび樹脂が挙げられる。筐体1のその他の面の材料については、電解液9に対する耐腐食性および絶縁性を有していればよく、光を透過する性質を持つ必要は無い。その材料としては、前述のガラス、樹脂に加えて、表面を耐腐食絶縁加工した金属等を用いることができる。

0051

セパレータ2は、電解液9中の電解質を透過させ、かつ、電解液9中の水素および酸素の透過を抑制する機能を有する。セパレータ2の材料としては、例えば、高分子固体電解質等の固体電解質が挙げられる。高分子固体電解質としては、ナフィオン等のイオン交換膜が挙げられる。

0052

導電性基板5には、導電性を有する基板、もしくは導電性を有する材料を表面に成膜した基板を用いる。導電性基板5としては、例えば、白金板酸化インジウムスズ(ITO)ガラスおよびフッ素ドープ酸化スズ(FTO)ガラスが挙げられる。

0053

光半導体電極6は、n型半導体もしくはp型半導体によって形成される。光半導体電極6がn型半導体によって形成されていれば、光半導体電極6からは酸素が、対極7からは水素が生成する。逆に、光半導体電極6がp型半導体であれば、光半導体電極6からは水素が、対極7からは酸素が生成する。光半導体電極6は、光照射によって電子励起して水を分解する必要がある。そのため、伝導帯バンドエッジ準位水素イオン標準還元電位である0eV(vs.NHE)以下であり、かつ、価電子帯のバンドエッジ準位が水の標準酸化電位である1.23eV(vs.NHE)以上である半導体によって形成されることが好ましい。このような半導体としては、チタンジルコニウムバナジウムタンタルニオブタングステン、鉄、銅、亜鉛カドミウムガリウムインジウムおよびゲルマニウム酸化物酸窒化物および窒化物、これらの複合酸化物、酸窒化物および窒化物、これらにアルカリ金属イオンアルカリ土類金属イオンを添加したものが、好適に用いられる。また、伝導帯のバンドエッジ準位が水素イオンの標準還元電位0eV(vs.NHE)以下の物質からなる膜と、価電子帯のバンドエッジ準位が水の標準酸化電位1.23eV(vs.NHE)以上の物質からなる膜とを互いに接合した積層膜も、有効に用いられる。一例として、例えばWO3/ITO/Si積層膜等が好適に用いられる。

0054

対極7には、導電性を有し、光半導体電極6がn型半導体である場合には水素生成反応に、p型半導体である場合には酸素生成反応活性な材料を用いる。対極7の材料としては、水の電気分解用の電極として一般的に用いられるカーボンおよび貴金属が挙げられる。具体的には、カーボン、白金、白金担持カーボンパラジウムイリジウムルテニウムおよびニッケル等を採用できる。

0055

電気的接続部8には、一般的な金属導線を用いることができる。

0056

水素側空間3および酸素側空間4内に入れられた電解液9は、水を含む電解液であればよく、酸性であっても中性であっても塩基性であってもよい。例えば、硫酸塩酸塩化カリウム塩化ナトリウム硫酸カリウム硫酸ナトリウム炭酸水素ナトリウム水酸化ナトリウム等が好適に用いられる。

0057

水素側電解液供給孔10および酸素側電解液供給孔11には、電解液9に対する耐腐食性および絶縁性を有する材料が用いられる。

0058

水素側気液分岐管12および酸素側気液分岐管13には、電解液9に対する耐腐食性および絶縁性を有し、かつ、大気圧以下の圧力において水素または酸素が透過せず吸着しない機能を有する材料が用いられる。具体的には、ガラス、樹脂表面を耐腐食・絶縁加工した金属等を用いることができる。

0059

次に、水素生成セル100の動作について、説明する。

0060

水素生成セル100では、筐体1および酸素側空間4内に入れられた電解液9を透過した光が、光半導体電極6に入射する。光半導体電極6が光を吸収して電子の光励起が起こり、光半導体電極6において伝導帯に電子が、価電子帯に正孔がそれぞれ生じる。このとき、光半導体電極6と電解液9の接触により、光半導体電極6の表面(電解液9との界面)近傍にはバンドベンディングが生じるため、光照射によって生じた正孔は、バンドベンディングに従って、光半導体電極6の表面(電解液9との界面)側に移動する。この正孔が光半導体電極6の表面で水分子酸化して酸素が生成する(下記化学式(1))。

0061

一方、伝導帯に生じた電子は導電性基板5側に移動する。導電性基板5に移動した電子は、電気的接続部8を介して対極7側に移動する。対極7の内部を移動して対極7表面(電解液9との界面)に到達した電子は、対極7の表面でプロトン還元して水素が生成する(下記化学式(2))。

0062

4h++2H2O → O2↑+4H+ (1)
4e−+4H+ → 2H2↑ (2)
対極7の表面で生成した水素気泡は、水素側空間3内に入れられた電解液9中を浮上し、電解液9の液面上に達する。その後、水素側気液分岐管12を通じて、水素生成セル100の外部へ移動する。

0063

一方、光半導体電極6の表面で生成した酸素気泡は、酸素側空間4内に入れられた電解液9中を浮上し、電解液9の液面上に達する。その後、酸素側気液分岐管13を通じて、水素生成セル100の外部へ移動する。

0064

水の光分解による水素および酸素の生成が進行するとともに、電解液9の量が減少する。この減少分を補うため、水素側電解液供給孔10から水素側空間3へ、酸素側電解液供給孔11から酸素側空間4へ、それぞれ電解液を必要量供給する。また、過剰に電解液を供給して両電極表面近傍に電解液の流れを作ることで、対極7および光半導体電極6の表面に付着した水素および酸素気泡を脱離させることができる。電解液供給によって電解液面が水素側気液分岐管12および酸素側気液分岐管13と筐体1の接続点よりも上側にきた場合には、水素側気液分岐管12および酸素側気液分岐管13から重力によって自動的に電解液が排出される。

0065

本実施の形態に係る水素生成デバイス300は、複数の水素生成セル310で構成される。水素生成セル310の構成は、本実施の形態で前述した水素生成セル100と同じである。

0066

複数の水素生成セル310へ電解液を循環させるため、電解液送出および回収機能を有する電解液貯蔵部14が設けられる。

0067

電解液貯蔵部14からは水素側電解液供給管15および酸素側電解液供給管16が伸び、それぞれの先端は、最も高い位置に配置された水素生成セル310の水素側電解液供給孔10および酸素側電解液供給孔11にそれぞれ接続する。

0068

最も低い位置に配置されたものを除く各水素生成セル310の水素側気液分岐管12および酸素側気液分岐管13のうち下向きの一端(液排出口)からは、水素側電解液流通管17および酸素側電解液流通管18がそれぞれ伸び、当該水素生成セル310の下側に隣接する水素生成セル310の水素側電解液供給孔10および酸素側電解液供給孔11にそれぞれ接続する。

0069

最も低い位置に配置された水素生成セル310の水素側気液分岐管12および酸素側気液分岐管13のうち下向きの一端(液排出口)からは、水素側電解液回収管19および酸素側電解液回収管20がそれぞれ伸び、電解液貯蔵部14にそれぞれ接続する。

0070

さらに、複数の水素生成セル310で生成した水素を収集および貯蔵するため、水素貯蔵部21が設けられる。

0071

最も高い位置に配置された水素生成セル310の水素側気液分岐管12のうち上向きの一端(気体排出口)からは、水素収集管22が伸び、水素貯蔵部21に接続する。

0072

最も高い位置に配置されたものを除く各水素生成セル310の水素側気液分岐管12のうち上向きの一端(気体排出口)からは、水素流通管23が伸び、当該水素生成セル310の上側に隣接する水素生成セル310の水素流通管23の経路もしくは水素収集管22の経路に接続する。

0073

電解液貯蔵部14、水素側電解液供給管15、酸素側電解液供給管16、水素側電解液流通管17、酸素側電解液流通管18、水素側電解液回収管19および酸素側電解液回収管20は、電解液に対する耐腐食性を有する材料によって形成される。例えば、ガラス、樹脂、表面を耐腐食・絶縁加工した金属等が利用できる。

0074

電解液貯蔵部14には、電解液濃度を適宜調整可能なように、水および電解質が貯蔵部内に供給される機構が設けられる。また、必要量の電解液を水素側電解液供給管15および酸素側電解液供給管16へ送出する機構、および電解液を水素側電解液回収管19および酸素側電解液回収管20から回収する機構が設けられる。

0075

なお、図3においては、電解液貯蔵部14を最も低い位置に設置した一例を記載したが、水素生成デバイス300全体で電解液を循環できれば、その設置高さは、適宜決定されればよい。

0076

水素貯蔵部21、水素収集管22および水素流通管23は、大気圧以下の圧力において水素が透過せず吸着しない機能を有する材料によって形成される。例えば、ガラス、樹脂、金属等が利用できる。

0077

水素貯蔵部21は、水素収集管22から必要量の水素を取り入れて貯蔵する機能を有する。

0078

次に、水素生成デバイス300の動作について説明する。水素生成デバイス300の動作のうち、これを構成する各水素生成セル310の動作については、本実施の形態で前述した水素生成セル100の場合と同じである。そのため、ここでは、各水素生成セルの動作についての説明は省略する。

0079

電解液貯蔵部14に貯蔵された電解液は、電解液貯蔵部14が作動することにより、必要量が水素側電解液供給管15および酸素側電解液供給管16をそれぞれ通って、まず最も高い位置に配置された水素生成セル310の水素側電解液供給孔10および酸素側電解液供給孔11から筐体1の水素側空間3および酸素側空間4内部にそれぞれ供給される。次に、水素側気液分岐管12および酸素側気液分岐管13からそれぞれ排出された電解液は、重力を駆動力として水素側電解液流通管17および酸素側電解液流通管18をそれぞれ流れ、下側に隣接する水素生成セルの水素側電解液供給孔10および酸素側電解液供給孔11から筐体内部に供給される。これを繰り返すことにより、全ての水素生成セルにおける電解液の供給と排出がなされる。最後に、最も低い位置に配置された水素生成セルの水素側気液分岐管12および酸素側気液分岐管13からあふれた電解液は、水素側電解液回収管19および酸素側電解液回収管20をそれぞれ通って電解液貯蔵部14へ回収される。

0080

このとき、全ての水素生成セル310において、電解液が当該水素生成セルの水素側気液分岐管12および酸素側気液分岐管13を越えてあふれることの無いように、同時に、対極7および光半導体電極6表面に付着した水素および酸素気泡を脱離するのに十分な電解液流速が確保されるように、電解液貯蔵部14が電解液供給流量を調整する。

0081

水素生成デバイス300において光照射により水が分解した分だけ、電解液量が減少するため、電解液貯蔵部14に適宜水および電解質が補充される。これにより、水素生成セル310内の電解液9の濃度が一定に保たれる。

0082

夜間など、水素生成セル310への光照射がなされない場合には、適宜、水素生成デバイス300の動作を停止することができる。これに伴って、電解液貯蔵部14の動作も停止することができる。

0083

光照射によって各水素生成セル310で生成し、水素側気液分岐管12を通じて水素生成セルの外部に移動した水素は、水素流通管23を流れ、上側に隣接する水素生成セルの水素流通管23に合流する。これを繰り返すことにより、全ての水素生成セルで生成した水素は水素収集管22に集まる。水素収集管22内の水素は、水素貯蔵部21が作動することによって水素貯蔵部21内に流入し、貯蔵される。

0084

以上の結果、複数の水素生成セルが高低差を有する位置関係で配置され、かつ、電解液の流れから見て直列に接続された構成の水素生成デバイスで生成した水素の収集を行うことができる。これにより、建築物水素ステーション屋根等への施工がしやすくなり、実用度が向上される。

0085

(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の水素生成デバイスについて、図4および図5Aを用いて説明する。図4は、本実施の形態2に係る水素生成デバイスを示す概略図、図5Aは、本実施の形態2に係る水素生成ユニットを示す概略図である。

0086

本実施の形態の水素生成デバイス400は、水素生成セル410、水素側電解液流通管17および酸素側電解液流通管18、水素流通管23が一体となった水素生成ユニット420を形成する点、継手24および継手25が追加される点を除いては、実施の形態1の水素生成デバイス300と同様の構成を有する。そのため、ここでは、かかる水素生成ユニット420の構成、継手、水素生成ユニットの接続機構についてのみ説明する。

0087

本実施の形態の水素生成デバイス400は、複数の水素生成ユニット420で構成される。

0088

水素生成ユニット420を構成する水素生成セル410の構成は、実施の形態1の水素生成セル100と同じである。また、各水素生成セル410の水素側電解液供給孔10および酸素側電解液供給孔11から継手24(詳細は後述)までの区間の水素側電解液流通管17および酸素側電解液流通管18も、水素生成ユニット420に含まれる。さらに、各水素生成セル410の水素側気液分岐管12および酸素側気液分岐管13から継手24までの区間の水素側電解液流通管17および酸素側電解液流通管18も、水素生成ユニット420に含まれる。加えて、各水素生成セル410の水素側気液分岐管12から継手25までの区間の水素流通管23も、水素生成ユニット420に含まれるとともに、当該区間内の接続点から継手25までの区間の水素流通管23も、最も低い位置に配置された水素生成ユニットを除いて、水素生成ユニット420に含まれる。

0089

水素生成ユニット420には、次のように継手24および25が設けられる。

0090

各水素側電解液流通管17および酸素側電解液流通管18をそれぞれ2つの区間に分割し、その分割された部分の両端には、相互に簡便に接続する継手24がそれぞれ設けられる。分割された2つの区間のうち、各水素生成セル410の水素側電解液供給孔10および酸素側電解液供給孔11と接続する区間が、当該水素生成セルを含む水素生成ユニット420に割り当てられる。残りの区間は、当該水素生成セルの上側に隣接する水素生成セルを含む水素生成ユニット420に割り当てられる。

0091

継手24は、電解液に対する耐腐食性および絶縁性を有する材料で構成され、電解液の漏出が起こらない機構となるものであればよい。例えば、ゴム、樹脂、表面を耐腐食・絶縁加工した金属等が利用できる。

0092

各水素流通管23を2つの区間に分割し、その分割された部分の両端には、相互に簡便に接続する継手25が設けられる。分割された2つの区間のうち、各水素生成セル410の水素側気液分岐管12と接続する区間が、当該水素生成セルを含む水素生成ユニット420に割り当てられる。残りの区間は、当該水素生成セルの上側に隣接する水素生成セルを含む水素生成ユニット420に割り当てられる。ただし、最も低い位置に配置された水素生成ユニット420は、前者の区間のみを有する。

0093

継手25は、大気圧以下の圧力において水素が透過せず吸着しない機能を有する材料で構成され、水素の漏出が起こらない機構となるものであればよい。例えば、ゴム、樹脂、金属等が利用できる。

0094

水素側電解液供給管15および酸素側電解液供給管16をそれぞれ2つの区間に分割し、その分割された部分の両端には、相互に簡便に接続する継手24がそれぞれ設けられる。分割された2つの区間のうち、最も高い位置に配置された水素生成セル410の水素側電解液供給孔10および酸素側電解液供給孔11と接続する区間が、当該水素生成セルを含む水素生成ユニット420に割り当てられる。残りの区間は、新たに水素側電解液供給管26および酸素側電解液供給管27とする。

0095

水素側電解液回収管19および酸素側電解液回収管20をそれぞれ2つの区間に分割し、その分割された部分の両端には、相互に簡便に接続する継手24がそれぞれ設けられる。分割された2つの区間のうち、最も低い位置に配置された水素生成セル410の水素側気液分岐管12および酸素側気液分岐管13と接続する区間が、当該水素生成セルを含む水素生成ユニット420に割り当てられる。残りの区間は、新たに水素側電解液回収管28および酸素側電解液回収管29とする。

0096

水素収集管22を2つの区間に分割し、その分割された部分の両端には、相互に簡便に接続する継手25が設けられる。分割された2つの区間のうち、最も高い位置に配置された水素生成セル410の水素側気液分岐管12と接続する区間が、当該水素生成セルを含む水素生成ユニット420に割り当てられる。残りの区間は、新たに水素収集管30とする。

0097

これにより、全く同一の2つの水素生成ユニット420を、継手24および25で接続することが可能となる。単一の水素生成ユニット420を複数用意して接続を繰り返すだけで、水素生成デバイス400を延々と伸ばすことができる。

0098

従来の光水電解装置では、配置する光水電解セルのそれぞれに水素収集管を取り付ける必要があるため、水素収集管の配管長が著しく長くなり煩雑である、配管設置に要する工数が多い、といった課題を抱えていた。しかし、本発明の水素生成デバイス400の構成を採ることにより、水素収集用の配管長を大幅に低減して、以上の課題を解決することが可能となる。また、多数の水素生成セルの連結を簡便かつ合理的に行うことができる。

0099

水素生成デバイス400の動作は、実施の形態1で示した水素生成デバイス300の場合と同じであるため、説明を省略する。

0100

また、本実施の形態の水素生成デバイスに用いる水素生成ユニットは、図5Bに示す水素生成ユニットのような別の構成としてもよい。図5Bは、本実施の形態の別の構成である水素生成ユニット430とその一部の内部構造を示す拡大図である。

0101

水素生成ユニット430は、水素生成ユニット420における水素側電解液供給孔10および酸素側電解液供給孔11、水素側電解液流通管17および酸素側電解液流通管18、ならびに、水素側気液分岐管12および酸素側気液分岐管13に相当する構成が、あらかじめ一体成型等で、水素生成ユニット430の筐体の一部として構成されているものである。さらに、必要に応じて、水素側電解液流通管17や酸素側電解液流通管18に相当する構成が、同様に一体成型等で筐体431の一部として構成されていてもよい。

0102

接続孔424、425は、上下の接触面における水素生成ユニット430間で、同じ位置に設けられているため、複数の水素生成ユニット430を積み上げるだけで、本実施の形態の水素生成デバイスを構成することができる。

0103

すなわち、水素生成デバイス400の場合のように、水素側電解液流通管17や酸素側電解液流通管18等を外付けしたりする必要がなくなるため、簡便に本実施の形態の水素生成デバイスを構成することができる。

0104

ここまで、本発明の実施の形態においては、複数の水素生成セルの全てが、上下に隣接する水素生成セル間において接続される場合を説明したが、本実施の形態は、それらの場合に限られない。例えば、高低差を有して設置された複数の水素生成セルのうち、隣接していないものを含む任意の2以上の水素生成セル(接続される複数の水素生成セル)を、上述の相互の位置関係で接続すれば、本形態の効果は発揮される。

0105

(実施の形態3)
本発明の実施の形態3のエネルギーシステムについて、図6を用いて説明する。図6は、本実施の形態3に係るエネルギーシステムの構成を示す概略図である。

0106

本実施の形態のエネルギーシステム600には、実施の形態1の水素生成デバイス300と同様の構成を有する水素生成デバイス33に加えて、水素供給管31および燃料電池32が設けられる。

0107

本実施の形態のエネルギーシステム600のうち、水素生成デバイス33の材料および構成については、実施の形態1で示した水素生成デバイス300と同様であるため、ここでは説明を省略し、水素供給管31および燃料電池32に関係する部分についてのみ説明する。

0108

水素供給管31は、一端が水素貯蔵部21と、他端が燃料電池32と接続されるように設けられる。

0109

水素供給管31は、大気圧以下の圧力において水素が透過せず吸着しない機能を有する材料によって形成される。例えば、ガラス、樹脂、金属等が利用できる。

0110

水素貯蔵部21は、貯蔵した水素のうち必要量を水素供給管31へ流出する機能を有する。

0111

燃料電池32は、水素を負極活物質とする一般的な燃料電池を採用することが可能である。例えば、固体高分子形燃料電池りん酸形燃料電池溶融炭酸塩形燃料電池固体酸化物形燃料電池アルカリ電解質形燃料電池等が利用できる。

0112

次に、エネルギーシステム600の動作について説明する。エネルギーシステム600の動作のうち、水素生成デバイス33については、実施の形態1で示した水素生成デバイス300と同様であるため、ここでは説明を省略し、水素供給管31および燃料電池32に関係する動作についてのみ説明する。

0113

水素生成デバイス33の水素貯蔵部21に一旦貯蔵された水素は、燃料電池32の作動状況に応じて、水素貯蔵部21から水素供給管31を通って燃料電池32に供給される。燃料電池32には水素以外に、正極活物質を含んだ気体、例えば空気等、が送られ、燃料電池32において発電給湯が行われる。消費された水素は、水等として燃料電池32から排出される。

0114

以上の構成により、照射光の光エネルギーを水素生成デバイス33で水素エネルギーに変換し、さらに必要に応じて燃料電池32で電気エネルギーに変換することができるエネルギーシステムが提供される。

0115

(実施の形態4)
本発明の実施の形態4のエネルギーシステムについて、図7を用いて説明する。図7は、本実施の形態のエネルギーシステムの構成を示す概略図である。

0116

本実施の形態のエネルギーシステム700には、実施の形態1の水素生成デバイス300と同様の構成を有する水素生成デバイス33、水素供給管31および燃料電池32に加えて、酸素貯蔵部34、酸素収集管35、酸素流通管36(図示せず)および酸素供給管37が設けられる。

0117

本実施の形態のエネルギーシステム700のうち、水素生成デバイス33、水素供給管31および燃料電池32の材料および構成については、実施の形態3で示したエネルギーシステム600と同様であるため、説明を省略する。ここでは、酸素貯蔵部34、酸素収集管35、酸素流通管36および酸素供給管37に関係する部分についてのみ説明する。

0118

水素生成デバイス33で生成した酸素を収集および貯蔵するため、酸素貯蔵部34が設けられる。

0119

水素生成デバイス33を構成するうち最も高い位置に配置された水素生成セルの酸素側気液分岐管13のうち上向きの一端(気体排出口)からは、酸素収集管35が伸び、酸素貯蔵部34に接続する。

0120

水素生成デバイス33を構成するうち最も高い位置に配置されたものを除く各水素生成セルの酸素側気液分岐管13のうち上向きの一端(気体排出口)からは、酸素流通管36が伸び、当該水素生成セルの上側に隣接する水素生成セルの酸素流通管36の経路もしくは酸素収集管35の経路に接続する。

0121

酸素貯蔵部34、酸素収集管35および酸素流通管36は、大気圧以下の圧力において酸素が透過せず吸着しない機能を有する材料によって形成される。例えば、ガラス、樹脂、金属等が利用できる。

0122

酸素貯蔵部34は、酸素収集管35から必要量の酸素を取り入れて貯蔵する機能を有する。

0123

酸素供給管37は、一端が酸素貯蔵部34と、他端が燃料電池32と接続されるように設けられる。

0124

酸素供給管37は、大気圧以下の圧力において酸素が透過せず吸着しない機能を有する材料によって形成される。例えば、ガラス、樹脂、金属等が利用できる。

0125

酸素貯蔵部34は、貯蔵した酸素のうち必要量を酸素供給管37へ流出する機能を有する。

0126

また、酸素収集管35および酸素流通管36の経路に、実施の形態2の水素生成ユニット420と同様の要領で継手38(図示せず)を設けることにより、酸素収集管35および酸素流通管36も含めたユニット化が可能である。継手38は、大気圧以下の圧力において酸素が透過せず吸着しない機能を有する材料で構成され、酸素の漏出が起こらない機構となるものであればよい。例えば、ゴム、樹脂、金属等が利用できる。

0127

次に、エネルギーシステム700の動作について説明する。エネルギーシステム700の動作のうち、水素生成デバイス33、水素供給管31および燃料電池32については、実施の形態3で示したエネルギーシステム600と同様であるため、説明を省略する。ここでは、酸素貯蔵部34、酸素収集管35、酸素流通管36および酸素供給管37に関係する動作についてのみ説明する。

0128

水素生成デバイス33の酸素貯蔵部34に一旦貯蔵された酸素は、燃料電池32の作動状況に応じて、酸素貯蔵部34から酸素供給管37を通って燃料電池32に供給される。燃料電池32には負極活物質として水素が、正極活物質として酸素が送られ、燃料電池32において発電と給湯が行われる。消費された水素と酸素は反応して水となり、燃料電池32から排出される。本実施の形態のエネルギーシステム700は純酸素を利用して燃料電池を作動させるため、空気等を利用する実施の形態3のエネルギーシステム600と比較して、燃料電池のエネルギー変換効率が著しく高いエネルギーシステムが提供される。

0129

本発明の水素生成デバイスおよびそれを用いたエネルギーシステムは、光の照射によって水を分解して水素を生成することができるので、燃料電池等への水素供給源として好適に利用できる。

0130

1,431筐体
2セパレータ
3水素側空間
4酸素側空間
5導電性基板
6光半導体電極
7対極
8電気的接続部
9電解液
10 水素側電解液供給孔
11 酸素側電解液供給孔
12 水素側気液分岐管
13 酸素側気液分岐管
14 電解液貯蔵部
15,26 水素側電解液供給管
16,27 酸素側電解液供給管
17 水素側電解液流通管
18 酸素側電解液流通管
19,28 水素側電解液回収管
20,29 酸素側電解液回収管
21水素貯蔵部
22,30水素収集管
23水素流通管
24,25,38継手
31水素供給管
32燃料電池
33水素生成デバイス
34酸素貯蔵部
35 酸素収集管
36酸素流通管
37酸素供給管
39照射光
100,310,410水素生成セル
300,400 水素生成デバイス
420,430水素生成ユニット
600,700 エネルギーシステム

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