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技術 圧延ラインの省エネルギー制御装置

出願人 東芝三菱電機産業システム株式会社
発明者 神内宏幸今成宏幸下田直樹北郷和寿
出願日 2013年2月4日 (7年10ヶ月経過) 出願番号 2014-559475
公開日 2017年1月26日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 WO2014-118989
状態 特許登録済
技術分野 圧延の制御 金属圧延一般
主要キーワード 減速設定 量合計値 計算機制御システム 加速設定 加熱スケジュール 中間計算結果 探索間隔 冷却スプレー
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この項目の情報は公開日時点(2017年1月26日)のものです。
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図面 (13)

課題・解決手段

製品品質を確保した上で、圧延ライン消費エネルギーを最小にする圧延条件見付けることができる圧延ラインの省エネルギー制御装置を提供する。圧延ラインの省エネルギー制御装置は、圧延ラインの圧延条件に基づいて、前記圧延ラインの消費エネルギーを計算する消費エネルギー予測装置と、被圧延材圧延して形成される製品の品質を確保した上で前記消費エネルギー予測装置が計算する消費エネルギーが少なくなるように、被圧延材の目標温度以外の圧延条件を操作項目として変更する消費エネルギー最適化装置と、を備えた。

概要

背景

被圧延材目標温度を変更して圧延ライン消費エネルギーを少なくする省エネルギー制御装置が提案されている。当該省エネルギー制御装置によれば、圧延ラインの消費エネルギーを最少にし得る(例えば、特許文献1参照)。

概要

製品品質を確保した上で、圧延ラインの消費エネルギーを最小にする圧延条件見付けることができる圧延ラインの省エネルギー制御装置を提供する。圧延ラインの省エネルギー制御装置は、圧延ラインの圧延条件に基づいて、前記圧延ラインの消費エネルギーを計算する消費エネルギー予測装置と、被圧延材を圧延して形成される製品の品質を確保した上で前記消費エネルギー予測装置が計算する消費エネルギーが少なくなるように、被圧延材の目標温度以外の圧延条件を操作項目として変更する消費エネルギー最適化装置と、を備えた。

目的

この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、製品の品質を確保した上で、圧延ラインの消費エネルギーを少なくする圧延条件を見付けることができる圧延ラインの省エネルギー制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

圧延ライン圧延条件に基づいて、前記圧延ラインの消費エネルギーを計算する消費エネルギー予測装置と、被圧延材圧延して形成される製品品質を確保した上で前記消費エネルギー予測装置が計算する消費エネルギーが少なくなるように、被圧延材の目標温度以外の圧延条件を操作項目として変更する消費エネルギー最適化装置と、を備えたことを特徴とする圧延ラインの省エネルギー制御装置

請求項2

前記消費エネルギー最適化装置は、変更可能範囲の上限値と下限値を用いて計算した消費エネルギーの差が最大となる圧延条件を操作項目とすることを特徴とする請求項1に記載の圧延ラインの省エネルギー制御装置。

請求項3

前記消費エネルギー最適化装置が操作項目を変化させた際に前記圧延ラインの消費エネルギーが最少となる圧延条件を設定する設定計算装置、を備えた請求項1又は請求項2に記載の圧延ラインの省エネルギー制御装置。

請求項4

前記消費エネルギー最適化装置が操作項目を変化させた際に前記圧延ラインの消費エネルギーが最少となる圧延条件を表示する表示装置、を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧延ラインの省エネルギー制御装置。

請求項5

前記表示装置は、前記消費エネルギー最適化装置が操作項目を変化させた際に前記圧延ラインの消費エネルギーが最少となる圧延条件が求まるまでの中間計算結果、各圧延条件に対して変更可能範囲の上限値と下限値を用いて計算した前記圧延ラインの消費エネルギーの差を表示することを特徴とする請求項4に記載の圧延ラインの省エネルギー制御装置。

請求項6

前記消費エネルギー予測装置は、前記圧延ラインの加熱炉の消費エネルギーを計算する加熱炉消費エネルギー計算機能と、前記圧延ラインの回転機の消費エネルギーを計算する回転機エネルギー計算機能と、前記圧延ラインの誘導加熱装置の消費エネルギーを計算する誘導加熱装置消費エネルギー計算機能と、を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の圧延ラインの省エネルギー制御装置。

請求項7

前記加熱炉消費エネルギー計算機能は、前記加熱炉に投入される燃料流量の予測値又は実績値に基づいて、被圧延材を加熱する際の消費エネルギーを計算することを特徴とする請求項6に記載の圧延ラインの省エネルギー制御装置。

請求項8

前記回転機消費エネルギー計算機能は、設定計算装置からロール速度と圧延時間と圧延トルクの一部との設定値を取得し、圧延トルクの設定値の一部に対して線形補間を行い、線形補間された圧延トルクとロール速度と圧延時間とに基づいて、前記回転機のエネルギーを計算することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の圧延ラインの省エネルギー制御装置。

請求項9

前記回転機消費エネルギー回転機能は、設定計算装置からロール速度と圧延時間と圧延トルクの一部との設定値を取得し、ロール速度と圧延トルクの一部との設定値を用いて、圧延トルクの一部以外の圧延トルクを計算し、圧延トルクとロール速度と圧延時間とに基づいて、前記回転機のエネルギーを計算することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の圧延ラインの省エネルギー制御装置。

技術分野

0001

この発明は、圧延ライン省エネルギー制御装置に関するものである。

背景技術

0002

被圧延材目標温度を変更して圧延ラインの消費エネルギーを少なくする省エネルギー制御装置が提案されている。当該省エネルギー制御装置によれば、圧延ラインの消費エネルギーを最少にし得る(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0003

国際公開第2010/103659号
日本特開2005−48202号公報
日本特開2001−314910号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、特許文献1に記載のものにおいては、目標温度の変更により、製品品質を確保できない場合がある。この場合、投入したエネルギー費用とが無駄となる。

0005

この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、製品の品質を確保した上で、圧延ラインの消費エネルギーを少なくする圧延条件見付けることができる圧延ラインの省エネルギー制御装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

この発明に係る圧延ラインの省エネルギー制御装置は、圧延ラインの圧延条件に基づいて、前記圧延ラインの消費エネルギーを計算する消費エネルギー予測装置と、被圧延材を圧延して形成される製品の品質を確保した上で前記消費エネルギー予測装置が計算する消費エネルギーが少なくなるように、被圧延材の目標温度以外の圧延条件を操作項目として変更する消費エネルギー最適化装置と、を備えたものである。

発明の効果

0007

この発明によれば、製品の品質を確保した上で、圧延ラインの消費エネルギーを少なくする圧延条件を見付けることができる。

図面の簡単な説明

0008

この発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置を利用した鉄鋼の熱間薄板圧延ラインの構成図である。
この発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置のブロック図である。
この発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置を利用した熱間薄板圧延ラインに設けられた加熱炉燃料流量変化を説明するための図である。
この発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置によるスラブ平均質量計算方法を説明するための図である。
この発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置による圧延トルクの計算方法を説明するための図である。
この発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置によるバーヒータの消費エネルギーの計算方法を説明するための図である。
この発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置による仕上圧延荷重比の変更を説明するための図である。
この発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置によりバーの厚さと仕上圧延荷重比配分とを変更した際の消費エネルギーの変化を説明するための図である。
この発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置による操作項目の探索方法を説明するための図である。
この発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置による圧延条件の最適化の求める手順を説明するためのフローチャートである。
この発明の実施の形態2における圧延ラインの省エネルギー制御装置による圧延トルクの計算方法を説明するための図である。
この発明の実施の形態3における圧延ラインの省エネルギー制御装置のブロック図である。

実施例

0009

この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。

0010

実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置を利用した鉄鋼の熱間薄板圧延ラインの構成図である。

0011

図1において、加熱炉1には、柱状のスキッド(図示せず)が設けられる。加熱炉1の下流側には、第1エッジャ2aが設けられる。第1エッジャ2aの下流側には、第1粗スタンド3aが設けられる。第1粗スタンド3aの下流側には、第2エッジャ2bが設けられる。第2エッジャ2bの下流側には、第2粗スタンド3bが設けられる。第2粗スタンド3bの下流側には、バーヒータ4が設けられる。バーヒータ4の下流側には、エッジヒータ5が設けられる。エッジヒータ5の下流側には、クロップシャー6が設けられる。クロップシャー6の下流側には、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gが設けられる。

0012

第1仕上スタンド7aと第2仕上スタンド7bとの間には、第1冷却スプレー8aが設けられる。第2仕上スタンド7bと第3仕上スタンド7cとの間には、第2冷却スプレー8bが設けられる。第3仕上スタンド7cと第4仕上スタンド7dとの間には、第3冷却スプレー8cが設けられる。第4仕上スタンド7dと第5仕上スタンド7eとの間には、第4冷却スプレー8dが設けられる。第5仕上スタンド7eと第6仕上スタンド7fとの間には、第5冷却スプレー8eが設けられる。第6仕上スタンド7fと第7仕上スタンド7gとの間には、第6冷却スプレー8fが設けられる。

0013

第7仕上スタンド7gの下流側には、ランナウトテーブル9が設けられる。ランナウトテーブル9には、注水設備(図示せず)が設けられる。ランナウトテーブル9の下流側には、ダウンコイラ10が設けられる。

0014

熱間薄板圧延ラインにおいて、加熱炉1のスキッドには、被圧延材として、直方体状のスラブが載せられる。スラブの厚さは、250mm程度である。スラブは、スキッドにより搬送される。この際、加熱炉1は、燃料熱エネルギーに変換する。当該熱エネルギーにより、スラブは、1200℃程度に加熱される。この際、スキッドは、水により冷却される。当該冷却により、スキッドの表面温度が低下する。その結果、スラブにおいて、スキッドとの接触部分の温度が低下する。

0015

その後、スラブは、加熱炉1から抽出される。その後、スラブは、第1エッジャ2aまで搬送される。この際、第1エッジャ2aは、電力回転エネルギーに変換する。当該回転エネルギーにより、第1エッジャ2aは、スラブを板幅方向に圧延する。すなわち、第1エッジャ2aは、スラブの板幅を調整する。その後、スラブは、第1粗スタンド3aまで搬送される。この際、第1粗スタンド3aは、電力を回転エネルギーに変換する。当該回転エネルギーにより、第1粗スタンド3aは、スラブを板厚方向に圧延する。すなわち、第1粗スタンド3aは、スラブの板厚を調整する。

0016

その後、スラブは、第2エッジャ2bまで搬送される。この際、第2エッジャ2bは、電力を回転エネルギーに変換する。当該回転エネルギーにより、第2エッジャ2bは、スラブを板幅方向に圧延する。すなわち、第2エッジャ2bは、スラブの板幅を調整する。その後、スラブは、第2粗スタンド3bまで搬送される。この際、第2粗スタンド3bは、電力を回転エネルギーに変換する。当該回転エネルギーにより、第2粗スタンド3bは、スラブを板厚方向に圧延する。すなわち、第2粗スタンド3bは、スラブの板厚を調整する。

0017

第1粗スタンド3aと第2粗スタンド3bとにおいては、圧延ロール(図示せず)が正転逆転とを繰り返す。すなわち、複数回の圧延パスが繰り返される。その結果、スラブは、30〜50mm程度の厚さのバーとなる。

0018

その後、バーは、第1仕上スタンド7aに向かってテーブル(図示せず)上を搬送される。この際、バーの尾端側は、バーの先端側よりも大気中に長く放置される。その結果、サーマルランダウンが発生し得る。すなわち、バーの尾端側の温度は、バーの先端側の温度よりも低下し得る。

0019

この際、バーヒータ4は、誘導加熱コイル(図示せず)により、電力を熱エネルギーに変換する。当該熱エネルギーにより、バーヒータ4は、バーの幅方向の全体を加熱する。当該加熱により、サーマルランダウンが抑制される。この際、スキッドマーク温度変動も抑制される。その結果、バーの温度分布が均一になる。

0020

その後、バーは、エッジヒータ5まで搬送される。当該搬送時において、バーの幅端部の温度が低下し得る。この際、エッジヒータ5は、誘導加熱コイル(図示せず)により、電力を熱エネルギーに変換する。当該熱エネルギーにより、エッジヒータ5は、バーの幅端部のみを加熱する。当該加熱により、バーの幅端部の温度低下が抑制される。

0021

その後、バーは、クロップシャー6まで搬送される。この際、クロップシャー6は、バーの先尾端部を切断する。当該切断により、バーの先尾端部の形状が整えられる。その結果、バーは、良好な通板性を確保する。

0022

その後、バーは、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gにより所望の厚さまで圧延される。例えば、バーは、1.2mm〜25.0mmの範囲の厚さとなるまで圧延される。この際、バーの温度分布は均一のままである。このため、バーの幅端部の割れが抑制される。また、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの圧延ロール(図示せず)において、局所的な摩耗の増大が抑制される。

0023

第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gによる圧延の際、第1冷却スプレー8a〜第6冷却スプレー8fは、被圧延材に冷却水噴射する。当該噴射により、被圧延材の温度が調節される。

0024

その後、被圧延材は、ランナウトテーブル9により下流側に搬送される。この際、被圧延材は、ランナウトテーブル9の注水設備により所望の温度となるまで水で冷却される。その後、被圧延材は、ダウンコイラ10により巻き取られる。その結果、被圧延材は、コイル状の製品となる。

0025

熱間薄板圧延ラインは、オペレータ補助を介して計算機制御システムにより自動的に運転される。計算機制御システムにおいては、レベル0〜レベル2の階層構造が採用される。

0026

レベル0の装置は、電動ドライブ装置(図示せず)、油圧制御装置(図示せず)等である。例えば、電動機ドライブ装置は、商用周波数の一定電圧を第1粗スタンド3a等の電動機(回転機)(図示せず)に供給する。当該供給により、電動機は、一定速度で駆動する。例えば、電動機ドライブ装置は、インバータ等の周波数変換装置(図示せず)を用いて、電圧及び当該電圧の周波数の少なくとも一方を変更して電動機に供給する。当該供給により、電動機は、所望の回転速度で駆動する。油圧制御装置は、油圧機器(図示せず)の位置、圧力を制御する。

0027

レベル1の装置は、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)(図示せず)である。PLCは、レベル0の装置をリアルタイム高速制御する。具体的には、PLCは、製品が全長に亘り高品質となるように、予測値に基づいたフィードフォワード制御センサ(図示せず)の測定値に基づいたフィードバック制御等を行う。

0028

レベル2の装置は、プロセスコンピュータ等の設定計算装置図1においては図示せず)である。設定計算装置は、設定計算データ管理等を行う。具体的には、設定計算装置は、被圧延材の原料及び製品の情報を外部から取得する。被圧延材が第1エッジャ2a、第1粗スタンド3a、第2エッジャ2b、第2粗スタンド3b、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gに到達する前に、設定計算装置は、圧延モデル等に基づいて、PLCに与える初期値を計算する。当該初期値は、被圧延材が第1粗スタンド3a等を安定して通過し、被圧延材の先端から精度良く制御し得るように計算される。

0029

例えば、設定計算装置は、圧延ロールギャップ、圧延ロール速度、第1冷却スプレー8a〜第6冷却スプレー8fの流量を計算する。例えば、設定計算装置は、スラブの質量、スラブの目標抽出温度、バーヒータ4への供給電力、エッジヒータ5への供給電力、被圧延材の代表点における圧延トルク、圧延時間を計算する。

0030

例えば、第1エッジャ2a、第1粗スタンド3a、第2エッジャ2b、第2粗スタンド3bに関する粗設定計算においては、設定計算装置は、スラブからバーを得るまでの圧延パス回数、各パスの板厚と板幅との圧下スケジュールパススケジュール)を計算する。この際、パススケジュールは、各パスの圧下量パワー等の配分に基づいて計算される。

0031

例えば、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gに関する仕上設定計算においては、設定計算装置は、指定された負荷配分方法に基づいて、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの板厚スケジュールを計算する。この際、板厚スケジュールは、圧延荷重比、パワー、圧下率等に基づいて計算される。

0032

次に、図2を用いて、省エネルギー制御装置を説明する。
図2はこの発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置のブロック図である。

0033

図2に示すように、省エネルギー制御装置は、消費エネルギー予測装置11、消費エネルギー最適化装置12を備える。消費エネルギー予測装置11は、加熱炉消費エネルギー計算機能13、回転機消費エネルギー計算機能14、誘導加熱装置消費エネルギー計算機能15を備える。回転機消費エネルギー計算機能14は、圧延トルク予測機能14aを含む。

0034

消費エネルギー予測装置11は、設定計算装置16の設定計算結果に基づいて、指定された被圧延材を計算対象として、熱間薄板圧延ラインの消費エネルギーを計算する。例えば、消費エネルギーの計算対象として、加熱炉1にこれから装入されるスラブが指定される。例えば、消費エネルギーの計算対象として、加熱炉1内に存在するスラブが指定される。例えば、消費エネルギーの計算対象として、加熱炉1から次に抽出されるスラブが指定される。例えば、消費エネルギーの計算対象として、すでに圧延された製品が指定される。

0035

この際、加熱炉消費エネルギー計算機能13は、指定された被圧延材を加熱炉1の出側で所望の温度とする際の消費エネルギーを計算する。回転機消費エネルギー計算機能14は、第1粗スタンド3a等の圧延ロールを駆動する回転機と搬送テーブルロール(図示せず)を駆動する回転機との消費エネルギーを計算する。誘導加熱装置消費エネルギー計算機能15は、バーヒータ4、エッジヒータ5の消費エネルギーを計算する。

0036

消費エネルギー最適化装置12は、消費エネルギー予測装置11に計算される熱間薄板圧延ラインの消費エネルギーが最少となるように、目標温度以外の圧延条件を変更する。この際、全ての圧延条件を逐一変更して消費エネルギーが最少となる圧延条件を探索すると、計算時間が長くなる。そこで、消費エネルギー最適化装置12は、消費エネルギーを効率的に削減できる圧延条件を探索する。消費エネルギー最適化装置12は、当該圧延条件を操作項目として、熱間薄板圧延ラインの圧延条件を変更する。

0037

圧延条件の変更と消費エネルギーの計算とが繰り返される。その結果、消費エネルギーが最少となる最適圧延条件が求まる。当該最適圧延条件は、設定計算装置16に送られる。設定計算装置16は、当該最適圧延条件に対応した初期値をレベル1の装置に与える。

0038

次に、図3を用いて、加熱炉消費エネルギー計算機能13による消費エネルギーの計算方法を説明する。
図3はこの発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置を利用した熱間薄板圧延ラインに設けられた加熱炉の燃料流量変化を説明するための図である。図3横軸は時間t(s)である。図3縦軸は0℃、1気圧標準状態換算した場合の燃料流量F(t)(Nm3/s)である。

0039

指定されたスラブAが加熱炉1において加熱される前の場合、加熱炉消費エネルギー計算機能13は、過去の同様の鋼種及びサイズのスラブの燃料使用実績に基づいて、燃料流量F(t)の予測値を利用する。指定されたスラブAが加熱炉1において加熱されている場合、加熱炉消費エネルギー計算機能13は、燃料流量F(t)の実績値と予測値を利用する。指定されたスラブAが加熱炉18から抽出されている場合、加熱炉消費エネルギー計算機能13は、燃料流量F(t)の実績値を利用する。

0040

図3において、斜線部分の面積は、スラブAが加熱されている際の燃料流量合計値FTOTAL(Nm3)である。加熱炉消費エネルギー計算機能13は、燃料流量合計値FTOTALに燃料を熱エネルギーに変換する際の発熱効率H(kj/Nm3)をかけ、スラブAが加熱されている際の消費エネルギーを計算する。

0041

加熱炉1においては、スラブA以外のスラブB、スラブC等も同時に加熱される。そこで、加熱炉消費エネルギー計算機能13は、加熱炉1内に存在するスラブの質量の合計値に対するスラブAの質量の割合を用いて、スラブAの加熱に対する消費エネルギーERF(kJ)を計算する。

0042

この際、スラブA〜スラブC等において、装入、抽出のタイミングが異なる。このため、スラブの質量の合計値は、スラブAが加熱されている時間内の平均質量WAVE(kg)とする。この場合、消費エネルギーERFは、次の(1)式で計算される。

0043

ERF=H×FTOTAL×W/WAVE(1)

0044

次に、図4を用いて、平均質量WAVEの計算方法を説明する。
図4はこの発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置によるスラブの平均質量の計算方法を説明するための図である。図4の横軸は時間t(s)である。図4の縦軸は加熱炉1内で加熱されるスラブの質量の合計値WT(t)(kg)である。

0045

図4において、加熱炉消費エネルギー計算機能13は、加熱炉1によるスラブの加熱スケジュールに基づいて加熱炉1内に存在するスラブの質量の合計値を計算する。具体的には、加熱炉消費エネルギー計算機能13は、スラブAの装入から抽出までの時間をn分割する。加熱炉消費エネルギー計算機能13は、分割された一定間隔Δt(s)毎に加熱炉1内に存在するスラブの質量の合計値WT(t)(kg)を計算する。

0046

加熱炉消費エネルギー計算機能13は、WT(t)の時間平均を平均質量WAVEとする。具体的には、平均質量WAVEは、次の(2)式で計算される。

0047

WAVE={WT(t0)×Δt+WT(t0+Δt)×Δt+・・・+WT(t0+nΔt)×Δt}/(nΔt) (2)

0048

次に、図5を用いて、回転機消費エネルギー計算機能14による消費エネルギーの計算方法を説明する。
図5はこの発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置による圧延トルクの計算方法を説明するための図である。図5の横軸は時間t(s)である。図5上段の縦軸は第1仕上スタンド7a等のロール速度VR(t)(m/s)である。図5下段の縦軸は圧延トルクG(t)(kN・m)である。添え字Hは被圧延材の先端位置に対応する。添え字Mは被圧延材の中央位置に対応する。添え字Tは被圧延材の尾端位置に対応する。

0049

ロール速度は、被圧延材の温度制御に大きな影響を与える。このため、設定計算装置16は、詳細な事前情報として連続的な速度パターンを作成する。例えば、第7仕上スタンド7gのロール速度は、被圧延材の出側温度が目標温度となるように設定される。

0050

具体的には、図5の上段に示すように、ロール速度VR,Hは、被圧延材が圧延ロールに正常に噛み込まれるように通板速度に設定される。ロール速度VR,Mは、被圧延材が圧延ロールに噛み込まれた後に加速するように設定される。ロール速度VR,Tは、被圧延材が圧延ロールから正常に抜けるために減速するように設定される。圧延条件によっては、加速設定又は減速設定がなされない場合もある。

0051

当該速度パターンにおいては、加速度が一定である範囲が一つのセグメントとされる。隣接したセグメントの境界には、セグメントポイントが設定される。i番目のセグメントポイントは、セグメントポイントiと表される。図5においては、各セグメントポイントは、縦の点線で表される。

0052

設定計算装置16は、被圧延材の長さと速度パターンとに基づいて速度変化を計算する。設定計算装置16は、速度変化に基づいて、各セグメントの時間を計算する。設定計算装置16は、全てのセグメントの時間を合計して、圧延時間を計算する。

0053

回転機消費エネルギー計算機能14は、設定計算装置16から速度パターンと圧延時間とを取得する。この際、回転機消費エネルギー計算装置は、設定計算装置16から被圧延材の先端と中央と尾端の位置の圧延トルクの予測値を取得する。

0054

この際、圧延トルク予測機能14aは、予測計算が実施されていない時刻の圧延トルクを計算する。具体的には、圧延トルク予測機能14aは、被圧延材の先端と中央での圧延トルクの予測値による線形補間に基づいて、被圧延材の先端と中央との間の圧延トルクを計算する。圧延トルク予測機能14aは、被圧延材の中央と尾端での圧延トルクの予測値による線形補間に基づいて、被圧延材の中央と尾端との間の圧延トルクを計算する。

0055

この場合、セグメントポイントiの時刻tiにおいて、圧延トルクG(ti)は、次の(3)式、(4)式で計算される。ただし、tHは被圧延材が圧延ロールに噛み込んだ時刻である。tMは圧延ロールの加速が完了した時刻である。tTは被圧延材が圧延ロールから抜けた時刻である。

0056

G(ti)=(GMGH)/(tM−tH)×(ti−tH)+GH (t≦tM) (3)
G(ti)=(GT−GM)/(tT−tM)×(ti−tM)+GM (t≧tM) (4)

0057

回転機消費エネルギー計算機能14は、圧延トルクG(ti)、ロール速度VR(ti)、ロール半径R(m)に基づいて、消費電力PW(ti)(kW)を計算する。具体的には、消費電力PW(ti)は、次の(5)式で計算される。

0058

PW(ti)=G(ti)×VR(ti)/R (5)

0059

回転機消費エネルギー計算機能14は、消費電力PW(ti)、圧延時間Tに基づいて、消費エネルギーEMTを計算する。具体的には、消費エネルギーEMT(kJ)は、次の(6)式で計算される。

0060

EMT=∫PW(ti)dt (6)

0061

なお、第2仕上スタンド7b〜第7仕上げスタンド7gの消費エネルギーも同様の方法で計算される。第1粗スタンド3a、第2粗スタンド3bの消費エネルギーも同様の方法で計算される。

0062

次に、図6を用いて、誘導加熱装置消費エネルギー計算機能15による消費エネルギーの計算方法を説明する。
図6はこの発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置によるバーヒータの消費エネルギーの計算方法を説明するための図である。図6の横軸は時間t(s)である。図6の上段の縦軸はバーヒータ4に対する電力指令値PWref(t)(kW)である。図6の下段の縦軸は被圧延材の速度V(t)(m/s)である。

0063

設定計算装置16は、被圧延材の速度V(t)と昇温量ΔT(t)(℃)とを変数とした関数fを用いて、電力指令値PWref(t)を計算する。具体的には、電力指令値PWref(t)は、次の(7)式で計算される。

0064

PWref(t)=f(V(t)、ΔT(t)) (7)

0065

(7)式において、被圧延材の速度V(t)の値が大きいほど、被圧延材を短時間で加熱する必要がある。この場合、電力指令値PWref(t)の値は大きくなる。昇温量ΔT(t)の値が大きいほど、電力指令値PWref(t)の値は大きくなる。

0066

昇温量ΔT(t)は様々なパターンが考えられる。被圧延材を全長にわたって一定温度だけ上昇させる場合、昇温量ΔT(t)は一定値となる。これに対し、サーマルランダウンを補償する場合は、被圧延材の尾端側になるほど、昇温量ΔT(t)が大きくなる。また、被圧延材の尾端側の昇温量ΔT(t)の値が重点的に大きくなる場合もある。

0067

図6においては、昇温量ΔT(t)が一定値である。誘導加熱装置消費エネルギー計算機能15は、設定計算装置16から被圧延材の先端、中央、尾端位置の3点の電力指令値PWref(t)を取得する。被圧延材の先端、中央、尾端位置以外の位置において、誘導加熱装置消費エネルギー計算機能15は、線形近似により電力指令値PWref(t)を計算する。

0068

誘導加熱装置消費エネルギー計算機能15は、電力指令値PWref(t)を時間で積分する。積分時間は、加熱開始から終了までの時間である。当該積分により、バーヒータ4の消費エネルギーEBH(kJ)が計算される。具体的には、消費エネルギーEBH(kJ)は、次の(8)式で計算される。

0069

EBH=∫PWref(t)dt (8)

0070

エッジヒータ5についても、誘導加熱装置消費エネルギー計算機能15は、電力指令値を線形近似する。誘導加熱装置消費エネルギー計算機能15は、当該電力指令値を時間で積分する。その結果、エッジヒータ5の消費エネルギーが計算される。

0071

次に、図7を用いて、消費エネルギー最適化装置12による仕上圧延荷重比の変更を説明する。
図7はこの発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置による仕上圧延荷重比の変更を説明するための図である。図7の横軸は仕上スタンドの番号である。図7の縦軸は仕上圧延荷重比である。

0072

仕上圧延荷重比は、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの圧延荷重のうち、最大の圧延荷重を1.0として規格化される。例えば、第2仕上スタンド7bの圧延荷重が20000(kN)で最大の場合、第2仕上スタンド7bの圧延荷重比は、1.0である。第3仕上スタンド7cの圧延荷重が15000(kN)である場合、第3仕上スタンド7cの圧延荷重比は、0.75である。

0073

図7において、消費エネルギー最適化装置12は、第7仕上スタンド7gの仕上圧延荷重比を基準に、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの仕上圧延荷重比を変更する。

0074

次に、図8を用いて、バーの厚さと仕上圧延荷重比とを変更した際の消費エネルギーの変化を説明する。
図8はこの発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置によりバーの厚さと仕上圧延荷重比配分とを変更した際の消費エネルギーの変化を説明するための図である。図8の横軸は圧延条件の変更内容である。図8の縦軸は厚さが45mmのバーを3.75mmまで圧延する際の基準条件からの消費エネルギーの変化量(MJ)である。

0075

バーの厚さを5mm減少させる場合は、第1粗スタンド3aと第2粗スタンド3bとにおいて、圧下量が増加する。当該増加により、圧延トルクも増加する。当該増加により、第1粗スタンド3a、第2粗スタンド3bの消費エネルギーも増加する。これに対し、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの圧下量が減少する。当該減少により、圧延トルクも減少する。当該減少により、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの消費エネルギーも減少する。第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの消費エネルギーの減少量は、第1粗スタンド3a、第2粗スタンド3bの消費エネルギーの増加量を上回る。このため、第1粗スタンド3a、第2粗スタンド3b、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの消費エネルギーの合計は減少する。

0076

バーの厚さを5mm増加させた場合は、第1粗スタンド3aと第2粗スタンド3bとにおいて、圧下量が減少する。当該減少により、圧延トルクも減少する。当該減少により、第1粗スタンド3a、第2粗スタンド3bの消費エネルギーも減少する。これに対し、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの圧下量が増加する。当該増加により、圧延トルクも増加する。当該増加により、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの消費エネルギーも増加する。第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの消費エネルギーの増加量は、第1粗スタンド3a、第2粗スタンド3bの消費エネルギーの減少量を上回る。このため、第1粗スタンド3a、第2粗スタンド3b、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの消費エネルギーの合計は増加する。

0077

仕上圧延荷重比配分の変更は、第1粗スタンド3a、第2粗スタンド3bでの圧延に影響しない。このため、第1粗スタンド3a、第2粗スタンド3bの消費エネルギーの変化量は0である。

0078

図8においては、前段側の仕上スタンドの消費エネルギーの変化に対し、後段側の仕上スタンドの消費エネルギー変化が大きい。このため、前段側の仕上スタンドを高負荷にした条件において、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの消費エネルギーが減少する。

0079

次に、図9を用いて、消費エネルギー最適化装置12による操作項目の探索方法を説明する。
図9はこの発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置による操作項目の探索方法を説明するための図である。図9の横軸は操作項目xである。図9の縦軸は消費エネルギー(kJ)である。

0080

操作項目xは、第1粗スタンド3aと第2粗スタンド3bの圧下量配分、バーの厚さ、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの仕上圧延荷重比配分、第1冷却スプレー8a〜第6冷却スプレー8fの流量等である。操作項目xを変更すれば、熱間薄板圧延ラインの圧延条件が変化する。その結果、熱間薄板圧延ライン全体の消費エネルギーが変化する。

0081

例えば、第1粗スタンド3aの圧下量を第2粗スタンド3bの圧下量よりも大きくした場合は、消費エネルギーが減少する。例えば、前段側の仕上スタンドを高負荷にした場合は、消費エネルギーが減少する。冷却スプレーの流量を増加した場合は、消費エネルギーが減少する。

0082

しかしながら、熱間薄板圧延ラインの実操業においては、様々な制約条件が設定される。例えば、クロップシャー6を安全に使用するために、バーの厚さの上限とバーの長さの上限が設定される。例えば、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gに安定して通板するために、通板速度の上下限が設定される。第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gの機械的な制約により、負荷上下限が設定される。

0083

図8においては、制約条件が考慮されていない。このため、消費エネルギーが単調に変化しない可能性もある。そこで、消費エネルギー最適化装置12は、制約条件を考慮して、探索範囲Xを決定する。

0084

消費エネルギー最適化装置12は、各圧延条件が消費エネルギーに与える影響の度合影響度Iとして計算する。影響度Iは、次の(9)式で計算される。

0085

I=|E(xmax)−E(xmin)| (9)

0086

ただし、E(x)は圧延条件xにおける消費エネルギーである。探索範囲Xとすると、x⊂Xである。xmaxは探索範囲Xにおける最大値である。xminは探索範囲Xにおける最小値である。

0087

その後、消費エネルギー最適化装置12は、影響度Iが最大となる圧延条件を操作項目xとして、探索範囲X内を一定の探索間隔Δxずつ変化させる。例えば、操作項目xがバーの厚さの場合、探索範囲Xは、予め設定されたバーの厚さから±5mm等である。探索間隔Δxは1mm程度である。

0088

消費エネルギー最適化装置12は、操作項目xを探索間隔Δxおきに変化させた際の消費エネルギーを保存する。消費エネルギー最適化装置12は、消費エネルギーが最少となる操作項目xを最適解として保存する。

0089

この際、圧延条件によっては極小値が複数存在する場合もある。この場合、探索間隔Δxが大きいと、精度のよい最適解が得られない。そこで、探索間隔Δxを小さくすれば、精度のよい最適解を得ることができる。

0090

一方、探索間隔Δxが小さいと、消費エネルギー最適化装置12の計算時間が増加する。このため、最急降下法ニュートン法粒子群最適化等の最適化手法が利用される場合もある。この場合、精度のよい最適解が短時間で得られる。

0091

なお、影響度Iの大きい複数の圧延条件が操作項目xとして選択される場合もある。例えば、バーの厚さ、仕上圧延荷重比配分が操作項目xとして選択された場合、バーの厚さ、仕上圧延荷重比配分を一定間隔で変化させて、消費エネルギーが最少の圧延条件の組み合せが探索される。

0092

次に、図10を用いて、圧延条件の最適化の求める手順を説明する。
図10はこの発明の実施の形態1における圧延ラインの省エネルギー制御装置による圧延条件の最適化の求める手順を説明するためのフローチャートである。

0093

テップS1では、設定計算装置16は、製品仕様として与えられた目標の品質、板厚、板幅等の指令値を達成するために、全ての圧延条件の初期値を設定する。その後、ステップS2に進み、消費エネルギー最適化装置12は、各圧延条件の影響度を計算する。その後、ステップS3に進み、消費エネルギー最適化装置12は、影響度が最大の圧延条件を操作項目とする。

0094

その後、ステップS4に進み、設定計算装置16は、操作項目を変更した際の設定計算結果を得る。その後、ステップS5に進み、消費エネルギー予測装置11は、当該設定計算結果に基づいて、加熱炉1、回転機、バーヒータ4、エッジヒータ5の消費エネルギーを計算する。その後、ステップS6に進み、消費エネルギー最適化装置12は、消費エネルギーが操作項目の全ての変更範囲に対して計算されたか否かを判定する。

0095

ステップS6で消費エネルギーが操作項目の全ての変更範囲に対して計算されていない場合は、ステップS7に進む。ステップS7では、消費エネルギー最適化装置12は、操作項目を変更する。その後、ステップS4に戻る。

0096

ステップS6で消費エネルギーが操作項目の全ての変更範囲に対して計算された場合は、ステップS8に進む。ステップS8では、消費エネルギー最適化装置12は、消費エネルギーが最少となる設定計算結果を保存する。

0097

以上で説明した実施の形態1によれば、消費エネルギー最適化装置12は、被圧延材の目標温度以外の圧延条件を操作項目とする。このため、製品の品質を確保した上で、熱間薄板圧延ラインの消費エネルギーを最少にする圧延条件を見付けることができる。

0098

また、設定計算装置16は、消費エネルギー最適化装置12が操作項目を変化させた際に熱間薄板圧延ラインの消費エネルギーが最少となる圧延条件を設定する。このため、熱間薄板圧延ラインの消費エネルギーを実際に減少することができる。

0099

また、消費エネルギー最適化装置12は、変更可能範囲の上限値と下限値を用いて計算した消費エネルギーの差が最大となる圧延条件を操作項目とする。このため、消費エネルギーを減少させる圧延条件を効率的に探索することができる。

0100

また、消費エネルギー予測装置11は、熱間薄板圧延ラインの加熱炉1、回転機、バーヒータ4とエッジヒータ5との消費エネルギーを計算する。このため、熱間薄板圧延ライン全体の消費エネルギーを考慮して、圧延条件を検討することができる。

0101

また、加熱炉消費エネルギー計算機能13は、加熱炉1に投入される燃料流量の予測値又は実績値に基づいて、被圧延材を加熱する際の消費エネルギーを計算する。このため、指定された被圧延材に合わせて、加熱炉1の消費エネルギーを適切に計算することができる。

0102

また、圧延トルク予測機能14aは、被圧延材の先端位置、中央位置、尾端位置以外の位置に対して線形補間により圧延トルクを計算する。このため、小さい計算負荷で精度よく圧延トルクを予測計算することができる。

0103

なお、加熱炉1が設けられない場合もある。この場合、加熱炉消費エネルギー計算機能13は不要である。

0104

また、バーヒータ4、エッジヒータ5が設けられない場合もある。この場合、誘導加熱装置消費エネルギー計算機能15は不要である。

0105

また、バーヒータ4とエッジヒータ5以外の誘導加熱装置を設ける場合もある。例えば、スラブヒータを設ける場合もある。この場合、誘導加熱装置消費エネルギー計算機能15は、当該誘導加熱装置の消費エネルギーを計算すればよい。

0106

また、設定計算装置16は、被圧延材の先端位置又は中央位置のみに対して圧延トルクを計算する場合もある。設定計算装置16は、被圧延材の先端位置、中央位置、尾端位置以外の位置に対しても圧延トルクを計算する場合もある。これらの場合も、圧延トルク予測機能14aは、設定計算装置16が計算した圧延トルクによる線形補間に基づいて、被圧延材の他の位置の圧延トルクを計算すればよい。

0107

また、設定計算装置16は、被圧延材の先端位置、中央位置、尾端位置等、数点の位置に対してのみロール速度を計算する場合もある。この場合、回転機消費エネルギー計算機能14は、設定計算装置16が計算したロール速度による線形補間に基づいて、被圧延材の他の位置のロール速度を計算すればよい。

0108

実施の形態2.
図11はこの発明の実施の形態2における圧延ラインの省エネルギー制御装置による圧延トルクの計算方法を説明するための図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。

0109

実施の形態1の回転機消費エネルギー計算機能14は、線形補間により圧延トルクG(ti)を計算していた。一方、実施の形態2の回転機消費エネルギー計算機能14は、ロール速度VR(ti)を利用して、圧延トルクG(ti)を計算する。

0110

圧延トルクは、圧延荷重とトルクアームとに基づいて計算される。圧延荷重は、圧延中に変化する。圧延荷重は、次の(10)式で計算される。

0111

圧延荷重(kN)=変形抵抗(MPa)×接触弧長(mm)×板幅(m)
×圧下力関数(−) (10)

0112

例えば、第1仕上スタンド7a〜第7仕上スタンド7gにおいては、出側温度が目標温度となるようにロール速度が調整される。当該調節により、被圧延材の温度とひずみ速度が変化する。ひずみ速度が変化しても、変形抵抗はあまり変化しない。これに対し、被圧延材の温度が変化すると、変形抵抗は変化する。

0113

具体的には、ロール速度が速くなると、被圧延材の温度が増加する。当該増加により、変形抵抗が小さくなる。その結果、圧延トルクが小さくなる。ロール速度が遅くなると、被圧延材の温度が減少する。当該減少により、変形抵抗が大きくなる。その結果、圧延トルクが大きくなる。

0114

当該関係に基づいて、回転機消費エネルギー計算機能14は、圧延トルクG(ti)を計算する。具体的には、圧延トルクG(ti)は、以下の(11)式、(12)式で計算される。ただし、時刻tiでのロール速度をVR(ti)とする。

0115

G(ti)={VR(ti)−VR(ti−1)}/(VR,M−VR,H)×(GM−GH)
+G(ti−1) (t≦tM) (11)
G(ti)={VR(ti)−VR(ti−1)}/(VR,T−VR,M)×(GT−GM)
+G(ti−1) (t≧tM) (12)

0116

被圧延材が圧延ロールに噛み込んだ後のタイミングのセグメントポイントをi−1とすると、圧延トルクG(ti—1)はGHとなる。この場合、圧延トルクG(ti)は、(11)式で計算される。G(ti)の値を利用すれば、次のセグメントポイントにおける圧延トルクが計算される。回転機消費エネルギー計算機能14は、(11)式、(12)式を用いて当該計算を繰り返す。その結果、圧延中の全てのセグメントポイントにおける圧延トルクが計算される。

0117

以上で説明した実施の形態2によれば、回転機消費エネルギー計算機能14は、ロール速度を利用して、圧延トルクを計算する。このため、回転機の消費エネルギーをより精度よく計算することができる。

0118

実施の形態3.
図12はこの発明の実施の形態3における圧延ラインの省エネルギー制御装置のブロック図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。

0119

実施の形態1の最適圧延条件は、設定計算装置16に自動的に設定されていた。一方、第3の実施形態の最適圧延条件は、表示装置17に表示される。表示装置17は、最適圧延条件が得られるまでの中間計算結果、影響度I等も表示する。

0120

以上で説明した実施の形態3によれば、表示装置17は、最適圧延条件、中間計算結果、影響度I等を表示する。このため、オペレータは、当該表示を見て、圧延条件を柔軟に変更することができる。

0121

なお、厚板圧延ライン冷間圧延ライン形鋼圧延ライン棒鋼又は線材の圧延ライン、アルミ又は銅の板の圧延ライン、アルミ又は銅の線材の圧延ライン等、熱間薄板圧延ライン以外の金属材料の圧延ラインに実施の形態1〜実施の形態3の省エネルギー制御装置を適用してもよい。

0122

以上のように、この発明に係る圧延ラインの省エネルギー制御装置は、製品の品質を確保した上で、圧延ラインの消費エネルギーを少なくする圧延システムに利用できる。

0123

1加熱炉、 2a 第1エッジャ、 2b 第2エッジャ、 3a 第1粗スタンド、 3b 第2粗スタンド、 4バーヒータ、 5エッジヒータ、 6クロップシャー、 7a〜7g 第1〜第7仕上スタンド、 8a〜8f 第1〜第6冷却スプレー、 9ランナウトテーブル、 10ダウンコイラ、 11消費エネルギー予測装置、 12消費エネルギー最適化装置、 13 加熱炉消費エネルギー計算機能、 14回転機消費エネルギー計算機能、 14a圧延トルク予測機能、 15誘導加熱装置消費エネルギー計算機能、 16設定計算装置、 17 表示装置

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