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技術 高純度有機ケイ素化合物の製造方法

出願人 ダウ・東レ株式会社
発明者 田村誠基早田達央澤山さゆり堀誠司
出願日 2013年12月26日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2014-554576
公開日 2017年1月19日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 WO2014-104257
状態 特許登録済
技術分野 けい素重合体 医薬品製剤 化粧料 第4族元素を含む化合物及びその製造 ポリエーテル
主要キーワード pH計 品質水準 非極性有機化合物 臭気テスト 長鎖炭化水素化合物 シリコーン系成分 pH測定 加速試験条件
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課題・解決手段

本発明は、液状の高純度有機ケイ素化合物の製造方法であって、有機変性シリコーン及び有機変性シランからなる群から選択される有機ケイ素化合物並びに不純物を含有する混合物に、該不純物と親和性を有し、且つ、前記有機ケイ素化合物よりも高融点である有機ワックスを添加し、加熱溶融混合して、溶融した該有機ワックス内に該不純物を取り込む工程、前記有機ワックスを冷却して有機ワックスの固化物を得る工程前記有機ケイ素化合物及び前記有機ワックスの固化物を固液分離する工程を含む製造方法に関する。本発明により、高純度の有機ケイ素化合物を安定的に商業的規模で製造するための有用な方法を提供することができる。

概要

背景

有機変性シリコーンは、シリコーンへ導入される有機基の種類に応じ、従来公知の反応スキームによって製造されてきた。そして、一般的には、有機基の導入反応化学当量モル当量)レベルで進行するケースは少ないため、通常は、有機変性剤を過剰に使用して導入反応を完結させる。したがって、反応系には生成物である有機変性シリコーンの他に、未反応の有機変性剤が存在する。

有機変性剤が炭素原子数12以下のα−オレフィン等比較的低沸点化合物である場合には、反応混合物を加温して減圧状態とするストリッピング処理により残余の当該化合物(不純物)を低減することができる。ところが、有機変性剤の沸点が高い場合又は有機変性剤が高分子化合物である場合にはストリッピングによる精製が有効でないため、商業的な規模高純度の有機変性シリコーンを得ることは困難であった。これは、過度高温でのストリッピングは生成物の変質、望まない副反応等をもたらすことに加え、高沸点の不純物を更に高温下でストリッピングする手法が、実際の製造工程においては非効率的であることにも起因する。

残余の有機変性剤を含有する有機変性シリコーンを高純度化するための別の手法としては、不純物と主成分の溶解性の差を利用した抽出(又は析出再沈殿分離法が挙げられる。例えば、有機変性剤が親水性の化合物である場合、抽出分離法では、まず親水性の溶媒で不純物の大部分を抽出除去する(或いは、逆に親油性の溶媒で主成分を抽出する)。しかし、通常は抽出工程での相分離に時間がかかるうえ、きれいな分離にはならない。これは廃棄物の増大と収率及び生産性の低下をもたらす。また、有機変性シリコーンの構造によっては系全体が乳化状態となり分離が不可能といったケースも多く、汎用性に乏しい。

一方、析出・再沈殿法は、残余の有機変性剤を含有する有機変性シリコーンを、不純物と主成分の双方に溶解性を備えた有機溶媒に溶解しておき、ここに例えば水を徐添して、主成分を析出分離させる手法である。特許文献1は、析出・再沈殿法により得られた高純度のポリプロピレングリコール変性オルガノシロキサン重合体を開示している。しかし、この方法は、再沈殿処理一回当たり、有機溶媒及び水を合計で有機変性シリコーンの10倍量も用いており、しかもこれを3回繰り返すことにより不純物の無い高純度の有機変性シリコーンを得るものである。したがって、反応回数当たりの生産性の低さ、多量の廃液処理の問題等を考慮すると、商業的規模での大量生産への適用は困難である。また、有機変性剤がポリエチレングリコール(PEG)タイプの場合には、対応する有機変性シリコーンの親水性と界面活性能が高まるため、この方法では分離精製が難しくなる場合が多い。

特許文献2は、透析チューブによる膜分離法により得られた、未反応原料を含まない、糖残基を有するオルガノポリシロキサン誘導体を開示している。しかし、10gの高純度有機変性シリコーンを得るのに3日間もの透析時間を要しており、効率面からは商業的規模での大量生産に相応しいとは云えない。また、特許文献2では、当該オルガノポリシロキサン誘導体の精製がカラムクロマトグラフィーによっても可能であると述べられている。そして、特許文献3は、シリカゲルカラムにより精製されたグリセリルエーテル変性シリコーンを開示している。しかし、カラムクロマトグラフィーは高純度の有機変性シリコーンを得るために大量の溶媒を流通させる必要があり、装置設計や廃溶媒の回収分取した溶液からの溶媒除去、生産性の低さ等、商業的規模での生産には課題が多い。

残余の有機変性剤を含有する有機変性シリコーンを高純度化するための他の手法としては、精密ろ過吸着剤処理を繰り返すことにより、濁りや相分離の原因でもある残存有機変性剤の量を低減させ、製品の透明性を改善しようとする試みが挙げられる。しかし、当該残存有機変性剤は、主成分である有機変性シリコーンが液状を呈する温度領域で通常は液状であるため、濾過助剤カートリッジフィルター等を利用した固液分離の手法が合理的でない上、実際にほとんど有効ではない。

特許文献4は、ダイアフィルトレーション法を利用した限外濾過によるアルキルグリセリルポリシロキサン誘導体精製方法を開示している。しかし、限外濾過膜孔径が小さく短時間で膜が閉塞し易いため、有機変性剤を含有する有機変性シリコーンをヘキサン等の揮発性溶媒で10倍等に希釈して実施する必要がある。したがって、濾液からの溶媒除去、低い生産性、作業者の安全性等に課題がある。

この他、ポリエーテル変性シリコーン組成物精製法として特許文献5〜12の技術が知られている。一般的に、ポリエーテル変性シリコーンはオルガノハイドロジェンシロキサン末端二重結合を有するポリオキシアルキレンとを、塩化白金酸等の貴金属触媒下に付加反応させることによって製造されている。特許文献5〜12は、ポリエーテル変性シリコーン組成物の着臭原因である余剰ポリエーテル(残存有機変性剤)の不飽和基部分を、加水分解水素化処理によって安定化する低臭化の技術であり、高純度のポリエーテル変性シリコーンが得られる訳ではない。これらの技術では、余剰ポリエーテルは構造を変えて組成物中に残存し続けている。

一方で、ポリエーテル変性シリコーン組成物を後処理によって精製するのではなく、合成段階から高純度のポリエーテル変性シリコーンを製造しようとする試みも報告されている。代表的な手法は、従来のアリルエーテル化ポリオキシアルキレンに代え、γ,γ−ジメチルアリルエーテル化ポリオキシアルキレン等、異性化を起こしにくい構造の有機変性剤をポリエーテル原料として利用するものである。(特許文献13〜16)しかし、このポリエーテル原料を得るために開始剤として使用する不飽和アルコールが容易に入手できる物ではないため、このポリエーテル変性シリコーンを安価に量産化できる方法ではない。また、この開始剤としての不飽和アルコールは3級アルコールであり、これに対するアルキレンオキシド付加反応性は従来のアリルアルコール(1級アルコール)を使用した場合よりも著しく悪いため、通常の触媒では、反応性の低い開始剤アルコール残留や所望の重合度のポリエーテル原料が得られにくい、分子量分布ブロードになる等の課題がある。加えて、γ,γ−ジメチルアリルエーテル化ポリオキシアルキレンの4級炭素に隣接するエーテル結合は不安定であり加水分解を受け易いため、ポリエーテル変性シリコーン製造時には、オルガノハイドロジェンシロキサンを若干過剰として、当該ポリオキシアルキレンが全量消費され残存しないよう注意する必要がある。僅かでも残存すると、ポリエーテル変性シリコーンを化粧料等に配合した後で、低分子量の分解生成物による強い臭気が発生するリスクがあるため、完全消費のための処方設計確認作業等の点で、生産活動品質を安定させるのが難しい。

この他にも、従来のアリルエーテル化ポリオキシアルキレンに代えて、長鎖アルケニルエーテル化ポリオキシアルキレン(特許文献17)やビニルエーテル化ポリオキシアルキレン(特許文献18)を利用する類似の手法が報告されている。しかし、長鎖アルケニルエーテル化ポリオキシアルキレンはヒドロシリル化反応中に異性化するため、反応生成物中に約10重量%残留する。したがって、特許文献17の手法によっては高純度のポリエーテル変性シリコーンを得ることは出来ない。一方、ビニルエーテル化ポリオキシアルキレンは異性化を起こし難いが、特許文献18によると、Si−H基とビニル基を当モルとなる様に反応させた場合、反応が完結せずにSi−H基が5〜80ppm程度残存する。これは、未反応のビニルエーテル化ポリオキシアルキレンが残存していることを意味し、この方法によっても高純度のポリエーテル変性シリコーンを得ることは出来ない。また、ビニルエーテル型化合物については、ビニル基が反応混合物中の水酸基と反応してアセタールを形成し易い、ビニル重合を受け易い等の種々の問題が常に存在する。

合成段階から高純度のポリエーテル変性シリコーンを製造しようとする別の手法が特許文献19に報告されている。これは、比較的低分子量の炭素炭素二重結合を含有するアルコール化合物とオルガノハイドロジェンシロキサンとをヒドロシリル化反応させ、次いで、ストリッピングによって未反応原料等を取り除いて高純度のアルコール変性ポリシロキサンを得た後、これにアルキレンオキサイド付加重合する工程からなる。しかし、この方法ではルイス酸を付加重合の触媒として使用するため、得られたポリエーテル変性シリコーンの着色が強く、触媒の除去も難しい。また、アルキレンオキサイドが単独重合した環状ポリエーテル不純物が生成し易く、再現性良く高純度のポリエーテル変性シリコーンを得るのが難しい。更に、シリコーン製業者にとっては工程が煩雑すぎて現実的でない。

以上述べたとおり、有機変性剤の沸点が高い場合又は有機変性剤が高分子化合物である場合、商業的規模で高純度の有機変性シリコーンを安定的に製造するための有用な方法は殆ど知られていなかった。更に、有機変性剤の種類によらず適用でき、商業的規模での生産にも無理なく対応可能である有機変性シリコーン高純度化の手法も知られていなかった。

一方、有機変性シランは、一般的に、沸点を有する低分子化合物であるという性質から、工業生産においても蒸留精製により高純度化されて販売されている。有機変性シラン類の製造においては、既にプラント精密蒸留設備が完備されていること、単分子であって有機変性シリコーンとは異なり、高温で蒸留を行っても副反応やゲル化等の問題が起こり難いことから、合成反応後に抽出等で粗精製した後は、専ら蒸留により高純度化されている。すなわち、有機変性シランは沸点の高いものが多く、高温長時間の製造工程がエネルギーコストの上昇をもたらしているが、それが販売価格転嫁されるのはやむを得ないと受け止められている。そのため、蒸留に代わる高純度化の手法もこれまでほとんど探索されていなかった。

特に、有機変性シランの有機変性剤がポリエーテル等の高分子化合物、又は、蒸留困難な程沸点の高い化合物である場合、蒸留による精製は不可能なため、高純度の有機変性シランを得ることは困難であった。

概要

本発明は、液状の高純度有機ケイ素化合物の製造方法であって、有機変性シリコーン及び有機変性シランからなる群から選択される有機ケイ素化合物並びに不純物を含有する混合物に、該不純物と親和性を有し、且つ、前記有機ケイ素化合物よりも高融点である有機ワックスを添加し、加熱溶融混合して、溶融した該有機ワックス内に該不純物を取り込む工程、前記有機ワックスを冷却して有機ワックスの固化物を得る工程前記有機ケイ素化合物及び前記有機ワックスの固化物を固液分離する工程を含む製造方法に関する。本発明により、高純度の有機ケイ素化合物を安定的に商業的規模で製造するための有用な方法を提供することができる。

目的

本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、有機変性剤の種類によらず適用でき、商業的規模での生産にも無理なく対応可能である、有機ケイ素化合物の高純度化の手法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

液状の高純度有機ケイ素化合物の製造方法であって、有機変性シリコーン及び有機変性シランからなる群から選択される有機ケイ素化合物並びに不純物を含有する混合物に、該不純物と親和性を有し、且つ、前記有機ケイ素化合物よりも高融点である有機ワックスを添加し、加熱溶融混合して、溶融した該有機ワックス内に該不純物を取り込む工程、前記有機ワックスを冷却して有機ワックスの固化物を得る工程前記有機ケイ素化合物及び前記有機ワックスの固化物を固液分離する工程を含む製造方法。

請求項2

前記有機変性シリコーン及び有機変性シランが有機変性剤により変性されており、前記不純物が前記有機変性剤由来の不純物である、請求項1記載の製造方法。

請求項3

前記有機ケイ素化合物が少なくとも100℃で液体である、請求項1又は2記載の製造方法。

請求項4

前記有機ワックスが、45℃〜150℃の融点を有する、請求項1乃至3のいずれかに記載の製造方法。

請求項5

前記有機ワックスが、900以上の平均分子量を有する、請求項1乃至4のいずれかに記載の製造方法。

請求項6

前記有機ワックスが(ポリオキシエチレン部位を有する、請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方法。

請求項7

前記有機ケイ素化合物が(ポリ)オキシエチレン部位を含有する有機変性基を有する、請求項1乃至6のいずれかに記載の製造方法。

請求項8

前記有機ケイ素化合物のケイ素原子が、Si−C結合又はSi−O−C結合を介して有機変性基と結合している、請求項1乃至7のいずれかに記載の製造方法。

請求項9

前記有機ケイ素化合物が、下記一般式(1):{式中、R1は一価有機基(但し、R2、L及びQを除く)、水素原子又は水酸基を表し、R2は炭素原子数9〜60の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基、又は、下記一般式(2−1);(式中、R11はそれぞれ独立して置換若しくは非置換の炭素原子数1〜30の一価炭化水素基、水酸基又は水素原子であり、R11のうち少なくとも一つは前記一価炭化水素基である。tは2〜10の範囲の数であり、rは1〜500の範囲の数である)若しくは下記一般式(2−2);(式中、R11及びrは上記のとおりである)で表される鎖状のオルガノシロキサン基を表し、L1はi=1のときの下記一般式(3);(式中、R3はそれぞれ独立して炭素原子数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基を表し、R4はそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基又はフェニル基を表し、Zは二価有機基を表し、iはLiで示されるシリルアルキル基の階層を表し、該シリルアルキル基の繰り返し数である階層数がkのとき1〜kの整数であり、階層数kは1〜10の整数であり、Li+1はiがk未満のときは該シリルアルキル基であり、i=kのときはR4であり、hiは0〜3の範囲の数である)で表される、シロキサンデンドロン構造を有するシリルアルキル基を表し、Qは(ポリ)オキシエチレン基含有有機基を表し、a 、b 、c及びdは、それぞれ、1.0≦a≦2.5、0≦b≦1.5、0≦c≦1.5、0.0001≦d≦1.5の範囲にある数である}で表される、(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンである、請求項1乃至8のいずれかに記載の製造方法。

請求項10

前記有機ケイ素化合物が、(A)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、(B)1分子中に1以上の反応性不飽和基を有する(ポリ)オキシエチレン基含有有機化合物、並びに(C)(C1)1分子中に平均で1より大きい数の反応性不飽和基を有する有機化合物、及び、(C2)1分子中に1以上の反応性不飽和基及び1以上のエポキシ基を有する有機化合物からなる群から選択される1種類以上の有機化合物を反応させることにより得られる{但し、前記(C)成分が(ポリ)オキシエチレン基を含有する場合には前記(B)成分の使用は任意である}、ケイ素原子に結合した(ポリ)オキシエチレン基含有有機基を有し、且つ、架橋部にSi−C結合を含む架橋構造を有する有機変性シリコーンである、請求項1乃至8のいずれかに記載の製造方法。

請求項11

前記有機ケイ素化合物が、(D)分子鎖の両末端反応性官能基を有するオルガノポリシロキサン、及び(E)分子中に前記(D)オルガノポリシロキサンの分子鎖両末端に位置する反応性官能基と反応し得る2つの反応性官能基を有する有機化合物を少なくとも反応させて得られる直鎖状の(ポリ)オキシアルキレン基含有交互共重合体形式の有機変性シリコーンである、請求項1乃至8のいずれかに記載の製造方法。

請求項12

前記有機ケイ素化合物が、架橋部にSi−O−C連鎖を含む架橋構造を有し、架橋部を構成する(ポリ)オキシエチレン基含有有機ブロックは、該有機ブロックにつき少なくとも2の炭素原子結合価を有して前記連鎖によりシロキサンブロックに結合しており、該シロキサンブロックは1〜3の一価有機基がケイ素原子に結合したシロキサン単位からなり、該シロキサンブロックにつき少なくとも2のケイ素原子結合価を有して前記連鎖に結合している、請求項1乃至8のいずれかに記載の製造方法。

請求項13

前記有機ケイ素化合物が、下記一般式(8):(式中、R16は水素原子及び置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基から選択される基であり、X1はアルコキシ基アリーロキシ基アシロキシ基、2級アミノ基、アミノキシ基から選択される加水分解性基であり、Z1はSi−C結合により前記一般式(8)のケイ素原子に連結しているR16とは異なる一価有機基であり、1≦k≦3、及び0≦j≦2、k+j≦3である)で表される有機変性シランであることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の製造方法。

請求項14

前記混合物が前記有機ケイ素化合物の溶媒を更に含む、請求項1乃至13のいずれかに記載の製造方法。

請求項15

前記有機ケイ素化合物及び前記不純物を含有する混合物が、酸性水溶液によって処理されており、該酸性水溶液の処理によって発生した臭気物質及び水が加熱又は減圧することにより取り除かれている、請求項1乃至14のいずれかに記載の製造方法。

請求項16

請求項1乃至15のいずれかに記載の製造方法により得られた高純度有機ケイ素化合物を含む、外用剤若しくは化粧料、又は、工業用材料

技術分野

0001

本願は、2012年12月28日に日本国に出願された特願2012−289016に基づいて優先権を主張し、その内容をここに援用する。

0002

本発明は、高純度有機ケイ素化合物の製造方法に関する。更に、本発明は、前記高純度有機ケイ素化合物の、外用剤化粧料、各種工業用材料への使用に関する。

0003

有機ケイ素化合物は、1分子中に含まれるケイ素原子数が通常1個〜数個の比較的低分子量の化合物群である有機変性シランと、1分子中に含まれるケイ素原子数が2個以上の重合体であり一般に高分子化合物分類されるシリコーンとに大別される。また、シリコーンはその性状や構造に応じてシリコーンオイルシリコーンレジンシリコーンエラストマーシリコーンゴム等に分類することができる。

背景技術

0004

有機変性シリコーンは、シリコーンへ導入される有機基の種類に応じ、従来公知の反応スキームによって製造されてきた。そして、一般的には、有機基の導入反応化学当量モル当量)レベルで進行するケースは少ないため、通常は、有機変性剤を過剰に使用して導入反応を完結させる。したがって、反応系には生成物である有機変性シリコーンの他に、未反応の有機変性剤が存在する。

0005

有機変性剤が炭素原子数12以下のα−オレフィン等比較的低沸点化合物である場合には、反応混合物を加温して減圧状態とするストリッピング処理により残余の当該化合物(不純物)を低減することができる。ところが、有機変性剤の沸点が高い場合又は有機変性剤が高分子化合物である場合にはストリッピングによる精製が有効でないため、商業的な規模で高純度の有機変性シリコーンを得ることは困難であった。これは、過度高温でのストリッピングは生成物の変質、望まない副反応等をもたらすことに加え、高沸点の不純物を更に高温下でストリッピングする手法が、実際の製造工程においては非効率的であることにも起因する。

0006

残余の有機変性剤を含有する有機変性シリコーンを高純度化するための別の手法としては、不純物と主成分の溶解性の差を利用した抽出(又は析出再沈殿分離法が挙げられる。例えば、有機変性剤が親水性の化合物である場合、抽出分離法では、まず親水性の溶媒で不純物の大部分を抽出除去する(或いは、逆に親油性の溶媒で主成分を抽出する)。しかし、通常は抽出工程での相分離に時間がかかるうえ、きれいな分離にはならない。これは廃棄物の増大と収率及び生産性の低下をもたらす。また、有機変性シリコーンの構造によっては系全体が乳化状態となり分離が不可能といったケースも多く、汎用性に乏しい。

0007

一方、析出・再沈殿法は、残余の有機変性剤を含有する有機変性シリコーンを、不純物と主成分の双方に溶解性を備えた有機溶媒に溶解しておき、ここに例えば水を徐添して、主成分を析出分離させる手法である。特許文献1は、析出・再沈殿法により得られた高純度のポリプロピレングリコール変性オルガノシロキサン重合体を開示している。しかし、この方法は、再沈殿処理一回当たり、有機溶媒及び水を合計で有機変性シリコーンの10倍量も用いており、しかもこれを3回繰り返すことにより不純物の無い高純度の有機変性シリコーンを得るものである。したがって、反応回数当たりの生産性の低さ、多量の廃液処理の問題等を考慮すると、商業的規模での大量生産への適用は困難である。また、有機変性剤がポリエチレングリコール(PEG)タイプの場合には、対応する有機変性シリコーンの親水性と界面活性能が高まるため、この方法では分離精製が難しくなる場合が多い。

0008

特許文献2は、透析チューブによる膜分離法により得られた、未反応原料を含まない、糖残基を有するオルガノポリシロキサン誘導体を開示している。しかし、10gの高純度有機変性シリコーンを得るのに3日間もの透析時間を要しており、効率面からは商業的規模での大量生産に相応しいとは云えない。また、特許文献2では、当該オルガノポリシロキサン誘導体の精製がカラムクロマトグラフィーによっても可能であると述べられている。そして、特許文献3は、シリカゲルカラムにより精製されたグリセリルエーテル変性シリコーンを開示している。しかし、カラムクロマトグラフィーは高純度の有機変性シリコーンを得るために大量の溶媒を流通させる必要があり、装置設計や廃溶媒の回収分取した溶液からの溶媒除去、生産性の低さ等、商業的規模での生産には課題が多い。

0009

残余の有機変性剤を含有する有機変性シリコーンを高純度化するための他の手法としては、精密ろ過吸着剤処理を繰り返すことにより、濁りや相分離の原因でもある残存有機変性剤の量を低減させ、製品の透明性を改善しようとする試みが挙げられる。しかし、当該残存有機変性剤は、主成分である有機変性シリコーンが液状を呈する温度領域で通常は液状であるため、濾過助剤カートリッジフィルター等を利用した固液分離の手法が合理的でない上、実際にほとんど有効ではない。

0010

特許文献4は、ダイアフィルトレーション法を利用した限外濾過によるアルキルグリセリルポリシロキサン誘導体精製方法を開示している。しかし、限外濾過膜孔径が小さく短時間で膜が閉塞し易いため、有機変性剤を含有する有機変性シリコーンをヘキサン等の揮発性溶媒で10倍等に希釈して実施する必要がある。したがって、濾液からの溶媒除去、低い生産性、作業者の安全性等に課題がある。

0011

この他、ポリエーテル変性シリコーン組成物精製法として特許文献5〜12の技術が知られている。一般的に、ポリエーテル変性シリコーンはオルガノハイドロジェンシロキサン末端二重結合を有するポリオキシアルキレンとを、塩化白金酸等の貴金属触媒下に付加反応させることによって製造されている。特許文献5〜12は、ポリエーテル変性シリコーン組成物の着臭原因である余剰ポリエーテル(残存有機変性剤)の不飽和基部分を、加水分解水素化処理によって安定化する低臭化の技術であり、高純度のポリエーテル変性シリコーンが得られる訳ではない。これらの技術では、余剰ポリエーテルは構造を変えて組成物中に残存し続けている。

0012

一方で、ポリエーテル変性シリコーン組成物を後処理によって精製するのではなく、合成段階から高純度のポリエーテル変性シリコーンを製造しようとする試みも報告されている。代表的な手法は、従来のアリルエーテル化ポリオキシアルキレンに代え、γ,γ−ジメチルアリルエーテル化ポリオキシアルキレン等、異性化を起こしにくい構造の有機変性剤をポリエーテル原料として利用するものである。(特許文献13〜16)しかし、このポリエーテル原料を得るために開始剤として使用する不飽和アルコールが容易に入手できる物ではないため、このポリエーテル変性シリコーンを安価に量産化できる方法ではない。また、この開始剤としての不飽和アルコールは3級アルコールであり、これに対するアルキレンオキシド付加反応性は従来のアリルアルコール(1級アルコール)を使用した場合よりも著しく悪いため、通常の触媒では、反応性の低い開始剤アルコール残留や所望の重合度のポリエーテル原料が得られにくい、分子量分布ブロードになる等の課題がある。加えて、γ,γ−ジメチルアリルエーテル化ポリオキシアルキレンの4級炭素に隣接するエーテル結合は不安定であり加水分解を受け易いため、ポリエーテル変性シリコーン製造時には、オルガノハイドロジェンシロキサンを若干過剰として、当該ポリオキシアルキレンが全量消費され残存しないよう注意する必要がある。僅かでも残存すると、ポリエーテル変性シリコーンを化粧料等に配合した後で、低分子量の分解生成物による強い臭気が発生するリスクがあるため、完全消費のための処方設計確認作業等の点で、生産活動品質を安定させるのが難しい。

0013

この他にも、従来のアリルエーテル化ポリオキシアルキレンに代えて、長鎖アルケニルエーテル化ポリオキシアルキレン(特許文献17)やビニルエーテル化ポリオキシアルキレン(特許文献18)を利用する類似の手法が報告されている。しかし、長鎖アルケニルエーテル化ポリオキシアルキレンはヒドロシリル化反応中に異性化するため、反応生成物中に約10重量%残留する。したがって、特許文献17の手法によっては高純度のポリエーテル変性シリコーンを得ることは出来ない。一方、ビニルエーテル化ポリオキシアルキレンは異性化を起こし難いが、特許文献18によると、Si−H基とビニル基を当モルとなる様に反応させた場合、反応が完結せずにSi−H基が5〜80ppm程度残存する。これは、未反応のビニルエーテル化ポリオキシアルキレンが残存していることを意味し、この方法によっても高純度のポリエーテル変性シリコーンを得ることは出来ない。また、ビニルエーテル型化合物については、ビニル基が反応混合物中の水酸基と反応してアセタールを形成し易い、ビニル重合を受け易い等の種々の問題が常に存在する。

0014

合成段階から高純度のポリエーテル変性シリコーンを製造しようとする別の手法が特許文献19に報告されている。これは、比較的低分子量の炭素炭素二重結合を含有するアルコール化合物とオルガノハイドロジェンシロキサンとをヒドロシリル化反応させ、次いで、ストリッピングによって未反応原料等を取り除いて高純度のアルコール変性ポリシロキサンを得た後、これにアルキレンオキサイド付加重合する工程からなる。しかし、この方法ではルイス酸を付加重合の触媒として使用するため、得られたポリエーテル変性シリコーンの着色が強く、触媒の除去も難しい。また、アルキレンオキサイドが単独重合した環状ポリエーテル不純物が生成し易く、再現性良く高純度のポリエーテル変性シリコーンを得るのが難しい。更に、シリコーン製業者にとっては工程が煩雑すぎて現実的でない。

0015

以上述べたとおり、有機変性剤の沸点が高い場合又は有機変性剤が高分子化合物である場合、商業的規模で高純度の有機変性シリコーンを安定的に製造するための有用な方法は殆ど知られていなかった。更に、有機変性剤の種類によらず適用でき、商業的規模での生産にも無理なく対応可能である有機変性シリコーン高純度化の手法も知られていなかった。

0016

一方、有機変性シランは、一般的に、沸点を有する低分子化合物であるという性質から、工業生産においても蒸留精製により高純度化されて販売されている。有機変性シラン類の製造においては、既にプラント精密蒸留設備が完備されていること、単分子であって有機変性シリコーンとは異なり、高温で蒸留を行っても副反応やゲル化等の問題が起こり難いことから、合成反応後に抽出等で粗精製した後は、専ら蒸留により高純度化されている。すなわち、有機変性シランは沸点の高いものが多く、高温長時間の製造工程がエネルギーコストの上昇をもたらしているが、それが販売価格転嫁されるのはやむを得ないと受け止められている。そのため、蒸留に代わる高純度化の手法もこれまでほとんど探索されていなかった。

0017

特に、有機変性シランの有機変性剤がポリエーテル等の高分子化合物、又は、蒸留困難な程沸点の高い化合物である場合、蒸留による精製は不可能なため、高純度の有機変性シランを得ることは困難であった。

先行技術

0018

特開昭63−202629号公報
特許第3172787号公報(特開平05−186596号公報)
特許2613124号公報(特開平4−188795号公報)
特開平05−156019号公報
特開平2−302438号公報(特公平07−091389号公報)
米国特許第5225509号公報
特開平7−330907号公報
特開平9−165315号公報
特開平9−165318号公報
国際公開特許WO2002/055588号公報
国際公開特許 WO2004/046226号公報
特開2005−120293号公報
米国特許第3957843号公報(特公昭51−008440号公報)
特開平8−208426号公報
特開平9−012723号公報
米国特許第6987157号公報(特表2004−525205号公報)
特許第3084200号公報(特開平7−304627号公報)
欧州特許第0995771号公報(特開2000−128992号公報)
特許第4906203号公報(特開2003−096192号公報)
国際公開特許 WO2011/049248号公報
国際公開特許 WO2011/049247号公報
国際公開特許 WO2011/049246号公報
特開2012−046507号公報

発明が解決しようとする課題

0019

本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、有機変性剤の種類によらず適用でき、商業的規模での生産にも無理なく対応可能である、有機ケイ素化合物の高純度化の手法を提供することをその目的とする。

0020

特に、本発明は、有機変性剤の沸点が高い場合又は有機変性剤が高分子化合物である場合であっても、高純度の、有機ケイ素化合物を、安定的に、商業的規模で製造するための方法を提供することを、その目的とする。

0021

また、本発明は、そのような方法で製造された高純度有機ケイ素化合物を、外用剤若しくは化粧料、又は、各種工業用材料に使用することをもその目的とする。

課題を解決するための手段

0022

本発明の目的は、液状の高純度有機ケイ素化合物の製造方法であって、
有機変性シリコーン及び有機変性シランからなる群から選択される有機ケイ素化合物並びに不純物を含有する混合物に、該不純物と親和性を有し、且つ、前記有機ケイ素化合物よりも高融点である有機ワックスを添加し、加熱溶融混合して、溶融した該有機ワックス内に該不純物を取り込む工程、
前記有機ワックスを冷却して有機ワックスの固化物を得る工程
前記有機ケイ素化合物及び前記有機ワックスの固化物を固液分離する工程
を含む製造方法によって達成される。

0023

前記不純物は、前記有機変性シリコーン及び前記有機変性シランの変性に使用された有機変性剤に由来するものであることが好ましい。

0024

前記有機ケイ素化合物は少なくとも100℃で液体であることが好ましい。

0025

前記有機ワックスは45℃〜150℃の融点を有することが好ましい。

0026

前記有機ワックスは900以上の平均分子量を有することが好ましい。

0027

前記有機ワックスは、(ポリオキシエチレン部位を有することが好ましい。

0028

前記有機ケイ素化合物は(ポリ)オキシエチレン部位を含有する有機変性基を有することが好ましい。

0029

前記有機ケイ素化合物のケイ素原子はSi−C結合又はSi−O−C結合を介して前記有機変性基と結合することができる。

0030

前記有機ケイ素化合物は、下記一般式(1):



{式中、R1は一価有機基(但し、R2、L及びQを除く)、水素原子又は水酸基を表し、R2は炭素原子数9〜60の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基、又は、下記一般式(2−1);



(式中、R11はそれぞれ独立して置換若しくは非置換の炭素原子数1〜30の一価炭化水素基、水酸基又は水素原子であり、R11のうち少なくとも一つは前記一価炭化水素基である。tは2〜10の範囲の数であり、rは1〜500の範囲の数である)若しくは下記一般式(2−2);



(式中、R11及びrは上記のとおりである)で表される鎖状のオルガノシロキサン基を表し、L1はi=1のときの下記一般式(3);



(式中、R3はそれぞれ独立して炭素原子数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基を表し、R4はそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基又はフェニル基を表し、Zは二価有機基を表し、iはLiで示されるシリルアルキル基の階層を表し、該シリルアルキル基の繰り返し数である階層数がkのとき1〜kの整数であり、階層数kは1〜10の整数であり、Li+1はiがk未満のときは該シリルアルキル基であり、i=kのときはR4であり、hiは0〜3の範囲の数である)で表される、シロキサンデンドロン構造を有するシリルアルキル基を表し、Qは(ポリ)オキシエチレン基含有有機基を表し、
a 、b 、c及びdは、それぞれ、1.0≦a≦2.5、0≦b≦1.5、0≦c≦1.5、0.0001≦d≦1.5の範囲にある数である}で表される、(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンであることができる。

0031

前記有機ケイ素化合物は、
(A)オルガノハイドロジェンポリシロキサン
(B)1分子中に1以上の反応性不飽和基を有する(ポリ)オキシエチレン基含有有機化合物、並びに
(C)(C1)1分子中に平均で1より大きい数の反応性不飽和基を有する有機化合物、及び、(C2)1分子中に1以上の反応性不飽和基及び1以上のエポキシ基を有する有機化合物からなる群から選択される1種類以上の有機化合物を反応させることにより得られる{但し、前記(C)成分が(ポリ)オキシエチレン基を含有する場合には前記(B)成分の使用は任意である}、ケイ素原子に結合した(ポリ)オキシエチレン基含有有機基を有し、且つ、架橋部にSi−C結合を含む架橋構造を有する有機変性シリコーンであることができる。

0032

前記有機ケイ素化合物は、
(D)分子鎖の両末端反応性官能基を有するオルガノポリシロキサン、及び
(E)分子中に前記(D)オルガノポリシロキサンの分子鎖両末端に位置する反応性官能基と反応し得る2つの反応性官能基を有する有機化合物
を少なくとも反応させて得られる直鎖状の(ポリ)オキシアルキレン基含有交互共重合体形式の有機変性シリコーンであることができる。

0033

前記有機ケイ素化合物は、架橋部にSi−O−C連鎖を含む架橋構造を有し、架橋部を構成する(ポリ)オキシエチレン基含有有機ブロックは、当該有機ブロックにつき少なくとも2の炭素原子結合価を有して前記連鎖によりシロキサンブロックに結合しており、当該シロキサンブロックは1〜3の一価有機基がケイ素原子に結合したシロキサン単位からなり、当該シロキサンブロックにつき少なくとも2のケイ素原子結合価を有して前記連鎖に結合していることができる。

0034

前記有機ケイ素化合物は、下記一般式(8):



(式中、R16は水素原子及び置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基から選択される基であり、X1はアルコキシ基アリーロキシ基アシロキシ基、2級アミノ基、アミノキシ基から選択される加水分解性基であり、Z1はSi−C結合により前記一般式(8)のケイ素原子に連結しているR16とは異なる一価有機基であり、1≦k≦3、及び0≦j≦2、k+j≦3である)で表される有機変性シランであることができる。

0035

本発明では、前記混合物が前記有機ケイ素化合物の溶媒を更に含むことができる。

0036

また、本発明では、前記有機ケイ素化合物及び前記不純物を含有する混合物が、酸性水溶液によって処理されており、該酸性水溶液の処理によって発生した臭気物質及び水が加熱又は減圧することにより取り除かれていることが好ましい。

0037

そして、本発明の目的は、本発明の製造方法により得られた高純度有機ケイ素化合物を含む、外用剤若しくは化粧料、又は、工業用材料によっても達成される。

発明の効果

0038

本発明の高純度有機ケイ素化合物の製造方法は、有機変性剤の種類によらず適用でき、商業的規模での生産にも無理なく対応可能である。

0039

特に、本発明は、蒸留による精製が困難な、有機変性剤の沸点が高い場合又は有機変性剤が高分子化合物である場合であっても、高純度の、有機ケイ素化合物を、安定的に、商業的規模で製造することができる。

0040

また、前記混合物が前記有機ケイ素化合物の溶媒を含む場合には、高純度有機ケイ素化合物の溶液を容易に製造することができ、当該溶液の製造は収率及び生産性に優れており、商業的規模の生産にも好適である。

0041

本発明の製造方法により得られる高純度有機ケイ素化合物は、不純物、特に、有機変性剤に由来する不純物が取り除かれており、実質的に単一成分からなるため、製造後に相分離、未反応原料の沈降等が起こらない。したがって、化学的にも物理的にも安定である。

0042

また、本発明により製造された高純度有機ケイ素化合物又はこれを含む溶液は、外用剤若しくは化粧料に好適に使用することができ、更に、各種工業用材料にも幅広く使用することができる。

実施例

0043

本発明の第1の態様は、液状の高純度有機ケイ素化合物の製造方法であって、
有機変性シリコーン及び有機変性シランからなる群から選択される有機ケイ素化合物並びに不純物を含有する混合物に、該不純物と親和性を有し、且つ、前記有機ケイ素化合物よりも高融点である有機ワックスを添加し、加熱溶融混合して、溶融した該有機ワックス内に該不純物を取り込む工程、
前記有機ワックスを冷却して有機ワックスの固化物を得る工程
前記有機ケイ素化合物及び前記有機ワックスの固化物を固液分離する工程
を含む。

0044

本発明の製造方法は、加熱溶融した有機ワックス内に不純物、特に、有機変性剤由来の不純物を溶解させ、その後冷却することで、当該不純物を有機ワックス内に取り込ませたまま有機ワックスを固化する一方で、有機ケイ素化合物は有機ワックスとは相溶せず融点も低いため流体のまま残存するという原理を利用して、有機ケイ素化合物を当該不純物から分離することを特徴とする。

0045

以下、本発明の第1の態様について詳細に説明する。

0046

<高純度有機ケイ素化合物の製造方法>

0047

[有機ワックス]
本発明で使用される有機ワックスとしては、不純物、特に有機変性剤由来の不純物と親和性であり、且つ、前記有機ケイ素化合物より高融点のものである任意の有機ワックスを使用することができる。なお、本発明にかかる有機ワックスはその分子構造中にケイ素原子を含有しない。室温下で濾過等の固液分離操作を行う場合、有機ワックスの融点は任意であるが、45℃以上であることが好ましい。具体的には、前記有機ワックスは、好ましくは45℃〜150℃、より好ましくは50℃〜120℃以下、更により好ましくは60℃〜100℃の融点を有し、また、好ましくは900以上、より好ましくは900〜50,000、より好ましくは1,000〜30,000の数平均分子量を有する。前記有機ワックスの融点が45℃よりも低い場合、特に、有機変性剤に由来する不純物を取り込んだ後冷却により生成する固体の融点は更に低くなるため、主成分である有機ケイ素化合物と当該固体とを固液分離するためには、例えば、40℃以下の温度で濾過を行う必要がある。この様な低温での濾過は、前記有機ケイ素化合物が高粘度の有機変性シリコーンである場合には濾過時間の増大をもたらす傾向にあり、生産効率が低下するおそれがある。また、融点が45℃よりも低いワックスは一般的に不純物を取り込んで固化させる能力が低く、固液分離性も悪くなり易い。一般に、低温濾過では濾過速度が遅くなることがあるが、ヘキサン等の溶媒で希釈して低粘度化することによって、例えば0度付近やそれ以下の低温下で濾過を行うことも可能である。なお、所望の品質、不純物の種類等に応じて、低温下で濾過を行って、積極的に固体を析出させ不純物の除去効果を高めてもよい。一方、前記有機ワックスの融点が150℃よりも高い場合には、当該ワックスを融解させるためにより多くのエネルギーを必要とするため、環境上又は効率上好ましくない。また、150℃を超える温度では、一般的に有機ケイ素化合物自体も劣化し易くなるため、好ましくない。

0048

また、前記有機ワックスの分子量が900に満たない場合、当該有機ワックスが例えば有機変性剤に由来する不純物だけでなく当該有機変性剤で変性された主成分の有機ケイ素化合物に対しても相溶化しやすくなる結果、添加した当該有機ワックスが主成分中に溶け込んでしまい、固液分離が困難となりうる。一方、前記有機ワックスの分子量上限は特に設けないが、通常は1,000万以下である。高分子量有機ワックスは製造のために特殊な触媒や装置等を必要とする場合があり供給性コスト面で問題となる場合がある。そのため、入手し易い50,000以下の分子量のものを用いるのが好適である。

0049

特に、前記有機ケイ素化合物が分子中に(ポリ)オキシエチレン部位を含有する場合、前記有機ワックスが(ポリ)オキシエチレン部位を有することが好ましい。このような場合に好適な有機ワックスは、例えば、前述の融点及び分子量に関する条件を満たすポリエチレングリコール(PEG)又はポリエチレンオキサイド(PEO)、或いはこれらの片方ないしは両方の末端水酸基を任意の封鎖剤封鎖した形の構造を有する化合物等が挙げられる。末端封鎖基としては、メチル基エチル基プロピル基ブチル基、ペンチル基ヘキシル基、ヘプチル基オクチル基や更に長鎖のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基,ビニル基、アリル基ブテニル基等のアルケニル基,フェニル基、トリル基等のアリール基ベンジル基等のアラルキル基に代表される一価炭化水素基;アセチル基ベンゾイル基等のアシル基;及び、これらの基の炭素原子に結合した水素原子が少なくとも部分的ヘテロ原子を含む有機基で置換された基;トリメチルシリル基等が例示されるが、これらに限定されない。また、前記有機ワックスは、本発明の効果を損なわない範囲で、(ポリ)オキシエチレン鎖に加えて他の(ポリ)オキシアルキレン鎖や(ポリ)グリセリン鎖を含有していてもよい。更に、前記有機ワックスは、各種多価アルコールに多数のエチレンオキサイドが付加重合した形の化合物、ないしはこれをベースとした化合物であってもよい。

0050

前記有機ケイ素化合物が分子中に(ポリ)オキシエチレン部位と(ポリ)オキシプロピレン部位の両方を含有する場合、或いは(ポリ)オキシプロピレン部位以外の(ポリ)オキシアルキレン部位を含有しない構造である場合には、前記有機ワックスは(ポリ)オキシエチレン部位と(ポリ)オキシプロピレン部位とがブロック的に連結した構造単位を有することが好ましい。これらのブロックは繰り返していてもよいし、繰り返しの無いAB型やABA型のブロック共重合体であってもよい。このような場合に好適な有機ワックスとしては、例えば、前述の融点及び分子量に関する条件を満たすポリエチレングリコール(PEG)/ポリプロピレングリコール(PPG共重合体やポリエチレンオキサイド(PEO)/ポリプロピレングリコール(PPG)共重合体、或いはこれらの片方ないしは両方の末端水酸基を任意の封鎖剤で封鎖した形の構造を有する化合物等が挙げられる。末端封鎖基としては前述したものが例示されるが、これらに限定されない。また、前記有機ワックスは、本発明の効果を損なわない範囲で、(ポリ)オキシエチレン部位及び(ポリ)オキシプロピレン部位に加えて他の(ポリ)オキシアルキレン部位や(ポリ)グリセリン部位を含有していてもよい。更に、前記有機ワックスは、各種多価アルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドがブロック的に付加重合した形の化合物、ないしはこれをベースとした化合物であってもよい。

0051

前記有機ワックスの好適な使用量は、主成分である有機ケイ素化合物に対して0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜5重量%である。0.1重量%未満では不純物を取り除く効果が不足する場合が多く、10重量%を超える使用量は経済的に不利である上、濾過性や収率が低下し、不純物除去効果の面でも無駄な場合が多い。

0052

有機ケイ素化合物を主成分として含有し、且つ、不純物、特に、当該有機ケイ素化合物の原料の1つである有機変性剤に由来する成分を不純物として含有する反応混合物は、当該不純物と親和性を有し、且つ、当該有機ケイ素化合物よりも高融点である前記有機ワックスを添加され、加熱溶融混合される。混合は、機械力を用いた混合により行うことが好ましく、例えばパドルミキサープロペラ撹拌機撹拌羽根を備えた反応器容器内で行うことができ、必要に応じて乳化機混練機等も利用できる。また、両者の混合は、使用する有機ワックスが溶融する温度以上の温度で行う必要があり、溶けたワックス内に前記不純物を溶解させて取り込む観点から、全体がよく混ざり触れあうよう充分に実施することが好ましい。このとき、有機ケイ素化合物が高粘度である場合には、当該有機ケイ素化合物の良溶媒でありかつ不純物の貧溶媒である溶媒を添加して処理を実施すると、系が低粘度化するため不純物と有機ワックス成分との接触が効率的に起こる結果、有機ワックスによる不純物の取り込み(すなわち有機ケイ素化合物の高純度化)を促進できる。通常は、45〜150℃、好ましくは70〜120℃の範囲で10分間〜5時間、好ましくは30分間〜2時間程度の混合撹拌を実施すればよい。混合撹拌機の能力は高いほうが短時間で処理を終えることができるが、消費電力等エネルギーコストとの兼ね合いで処理条件を決定することができる。その後は、混合物を放冷ないしは冷却することにより、不純物がワックス内に取り込まれたまま一体となり固化(好ましくは固形粒子化)される一方で、系中の主成分である有機ケイ素化合物は当該有機ワックスとは相溶せず融点も低いため流体のまま残存する。この冷却過程においては、撹拌混合の操作は行っても行わなくてもよい。なお、混合操作等を人力動物の力を用いて実施することも原理的には可能であるが、工業的規模での安定生産や効率という観点からは有利でない。

0053

前記の処理工程により得られた有機ケイ素化合物流体と固体粒子とから成る混合物は、例えば、珪藻土活性炭等を濾過助剤として用いる濾紙による一般的な濾過操作により、固液分離することができる。これにより、高純度の有機ケイ素化合物を容易に得ることができる。なお、前記の処理工程で有機ケイ素化合物の良溶媒でありかつ不純物の貧溶媒である溶媒を使用した場合には、有機ケイ素化合物流体と固体粒子と当該溶媒とから成る混合物を、例えば、珪藻土や活性炭等を濾過助剤として用いる濾紙による一般的な濾過操作により固液分離する。溶媒が、例えば化粧品用油剤として使用可能なものである場合には、前記ろ液を高純度有機ケイ素化合物と油剤とを含有する化粧品原料としてそのまま製品化することもできる。一方、前記溶媒として揮発性のものを用いた場合には、固液分離後のろ液から加熱減圧操作等により当該揮発性溶媒を取り除くことによって、高純度の有機ケイ素化合物を得ることもできる。有機ケイ素化合物が高粘度である場合には、前記有機ワックスによる処理を前記溶媒の存在下で実施するほうが当該有機ケイ素化合物の高純度化や濁りの低減にとって有利である。

0054

[有機ケイ素化合物]
本発明を適用できる有機ケイ素化合物は、液状のものであり、好ましくは少なくとも100℃で液体である。

0055

本発明において「液状」又は「液体」であるとは、所定の容器内のオルガノポリシロキサンの液面を水平とした後、当該容器を傾斜させ、1時間後、好ましくは30分後、より好ましくは10分後に、当該液面が再度水平となりうることを意味する。ここで、「水平」とは、重力の作用方向に対して直角に交差する平面を形成することを意味する。前記有機ケイ素化合物は、少なくとも100℃において液体であることが好ましいが、100℃以下〜室温の範囲でも液状を呈することがより好ましい。具体的には、好ましくは80℃においても液体であり、より好ましくは40℃においても液体であり、更により好ましくは室温(25℃)においても液体である。なお、100℃以上で液状であるものは当然であるが、室温(25℃)以下の温度において流動性を呈さない半ゲル状或いは軟質固形状であっても、例えば、100℃に加温すれば液状を呈する有機ケイ素化合物は、液状の有機ケイ素化合物の範囲内に包含される。

0056

前記有機ケイ素化合物は有機変性シリコーン及び有機変性シランからなる群から選択される。

0057

前記有機変性シリコーン及び有機変性シランは有機変性剤により変性されている。例えば、前記有機ケイ素化合物が(ポリ)オキシエチレン基を有する場合、前記有機ケイ素化合物は(ポリ)オキシエチレン基を有する有機変性剤によって変性されたものである。そして、前記不純物は前記有機変性剤に由来するものであることが好ましい。

0058

前記有機ケイ素化合物としては、(ポリ)オキシアルキレン部位を有するものを好適に使用することができる。前記(ポリ)オキシアルキレンとしては、(ポリ)オキシエチレン、(ポリ)オキシプロピレン、(ポリ)オキシブチレン又はこれらの組み合わせ等が挙げられるが(ポリ)オキシエチレン、(ポリ)オキシプロピレン又はこれらの組み合わせが好ましく、(ポリ)オキシエチレンがより好ましい。

0059

(有機変性シリコーン)
前記有機ケイ素化合物は、下記一般式(1):



{式中、
R1は一価有機基(但し、R2、L1及びQを除く)、水素原子又は水酸基を表し、
R2は炭素原子数9〜60の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基、又は、下記一般式(2−1);



(式中、R11はそれぞれ独立して置換若しくは非置換の炭素原子数1〜30の一価炭化水素基、水酸基又は水素原子であり、R11の少なくとも一つは前記一価炭化水素基である。tは2〜10の範囲の数であり、rは1〜500の範囲の数である)若しくは下記一般式(2−2);



(式中、R11及びrは上記のとおりである)で表される鎖状のオルガノシロキサン基を表し、
L1はi=1のときの下記一般式(3);



(式中、
R3はそれぞれ独立して炭素原子数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基を表し、
R4はそれぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基又はフェニル基を表し、
Zは二価有機基を表し、
iはLiで示されるシリルアルキル基の階層を表し、該シリルアルキル基の繰り返し数である階層数がkのとき1〜kの整数であり、階層数kは1〜10の整数であり、Li+1はiがk未満のときは該シリルアルキル基であり、i=kのときはR4であり、hiは0〜3の範囲の数である)で表される、シロキサンデンドロン構造を有するシリルアルキル基を表し、
Qは(ポリ)オキシエチレン基含有有機基を表し、
a 、b 、c及びdは、それぞれ、1.0≦a≦2.5、0≦b≦1.5、0≦c≦1.5、0.0001≦d≦1.5の範囲にある数である}で表される(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンであることができる。

0060

ここで、一般式(1)で表わされる(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンが、上記のR2で表わされる長鎖型の有機基又は鎖状のオルガノシロキサン基を有する場合、bは0より大きい数であり、0.0001≦b≦1.5であることが好ましく、0.001≦b≦1.5であることがより好ましい。同様に、一般式(1)で表わされる(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンが、上記のL1で表わされるシロキサンデンドロン構造を有するシリルアルキル基を有する場合、cは0より大きい数であり、0.0001≦c≦1.5であることが好ましく、0.001≦c≦1.5であることがより好ましい。

0061

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンとしては、Qである(ポリ)オキシエチレン基含有有機基と共に、R2で表わされる長鎖型有機基若しくは鎖状のオルガノシロキサン基又はL1で表わされるシロキサンデンドロン構造を有するシリルアルキル基を有することが好ましい。
このとき、好適なb及びcの値は、必須とする官能基により以下のように表わされる。
(1)R2で表わされる基を有する場合:0.001≦b≦1.5であり、かつ0≦c≦1.5
(2)L1で表わされる基を有する場合:0≦b≦1.5であり、かつ0.001≦c≦1.5
(3)R2で表わされる基とL1で表わされる基を両方有する場合:0.001≦b≦1.5であり、かつ0.001≦c≦1.5

0062

一般式(1)のR1である一価有機基は互いに同一でも異なっていてもよく、R2、L1及びQに該当する官能基でない限り、特に限定されるものではないが、炭素原子数1〜8の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基、−R5O(AO)nR6(式中、AOは炭素原子数3〜4のオキシアルキレン基を表し、R5は炭素原子数3〜5の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の二価炭化水素基を表し、R6は水素原子、炭素原子数1〜24の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基、又は、炭素原子数2〜24の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状のアシル基を表し、n=1〜100である)で表される(ポリ)オキシアルキレン基、アルコキシ基、水酸基、水素原子であることが好ましい。但し、R1が全て水酸基、水素原子、前記アルコキシ基又は前記(ポリ)オキシアルキレン基になることはない。

0063

炭素原子数1〜8の一価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基等のアラルキル基;及び、これらの基の炭素原子に結合した水素原子が少なくとも部分的にフッ素等のハロゲン原子、又は、エポキシ基、グリシジル基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基、メタクリル基メルカプト基等を含む有機基で置換された基(但し、総炭素原子数は1〜8)が挙げられる。一価炭化水素基は、アルケニル基以外の基であることが好ましく、メチル基、エチル基、又は、フェニル基が特に好ましい。また、アルコキシ基は、メトキシ基エトキシ基イソプロポキシ基、ブトキシ基等低級アルコキシ基や、ラウリルアルコキシ基、ミリスチルアルコキシ基、パルミチルアルコキシ基、オレイルアルコキシ基、ステアリルアルコキシ基、ベへニルアルコキシ基等高級アルコキシ基等が例示される。

0064

特に、R1は脂肪族不飽和結合を有しない炭素原子数1〜8の一価炭化水素基又は一価フッ化炭化水素基であることが好ましい。R1に属する脂肪族不飽和結合を有しない一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基のようなアラルキル基が例示され、一価フッ化炭化水素基は、トリフルオロプロピル基ペンタフルオロエチル基等のパーフルオロアルキル基が例示される。工業的には、R1がメチル基、エチル基、又は、フェニル基であることが好ましく、特に、全てのR1の90モル%〜100モル%が、メチル基、エチル基、又は、フェニル基から選択される基であることが好ましい。

0065

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンは、更なる機能性の付与を目的として、親水性基(−Q)以外の変性基、特に短鎖又は中鎖炭化水素ベースの基、をR1として導入し、或いは設計することが可能である。すなわち、R1が置換の一価炭化水素基である場合、置換基を、付与したい特性及び用途に合わせて適宜選択することができる。例えば、化粧料や繊維処理剤原料として使用する場合に、使用感感触持続性の向上等を目的として、アミノ基、アミド基アミノエチルアミノプロピル基、カルボキシル基等を一価炭化水素基の置換基として導入することができる。

0066

一般式(1)のR2の、炭素原子数9〜60の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基は長鎖炭化水素基又は上記一般式(2−1)若しくは(2−2)で表される鎖状のオルガノシロキサン基であり、ポリシロキサンの主鎖及び/又は側鎖に導入されることにより、外用剤又は化粧料中に配合される油剤、粉体等の各種成分に対する親和性、乳化性及び分散性、更に、使用感をより改善することができる。更に、前記一価長鎖炭化水素基又は鎖状のオルガノポリシロキサン基疎水性官能基であるために、アルキル基の含有量の多い有機油に対する相溶性・配合安定性がより改善される。R2は、全部が前記一価長鎖炭化水素基又は鎖状のオルガノポリシロキサン基であってもよく、これら両方の官能基であってよい。前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンにおいては、特に、R2の一部又は全部が、一価長鎖炭化水素基であることが好ましく、かかる一価長鎖炭化水素基を分子中に有することにより、前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンは、シリコーン油だけでなく、アルキル基含有量の多い非シリコーン油に対してもより優れた相溶性を示し、例えば、非シリコーン油からなる熱安定性、経時安定性に優れた乳化物分散物を得ることができる。

0067

一般式(1)のR2で表される、ケイ素原子に結合した、炭素原子数9〜60の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基は、互いに同一でも異なっていてもよく、更に、その構造は、直鎖状、分岐状、部分分岐状の中から選択される。本発明においては、特に、非置換且つ直鎖状の一価炭化水素基が好適に用いられる。非置換一価炭化水素基としては、例えば、炭素原子数9〜60、好ましくは炭素原子数9〜30、より好ましくは炭素原子数10〜25のアルキル基、アリール基又はアラルキル基が挙げられる。一方、置換一価炭化水素基としては、例えば、炭素原子数9〜30、好ましくは炭素原子数9〜30、より好ましくは炭素原子数10〜24のパーフルオロアルキル基、アミノアルキル基アミドアルキル基エステル基が挙げられる。また、前記一価炭化水素基の炭素原子の一部がアルコキシ基で置換されていてもよく、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基が例示される。このような一価炭化水素基は、特に、炭素原子数9〜30のアルキル基であることが好ましく、一般式:−(CH2)v−CH3(vは8〜29の範囲の数)で表される基が例示される。炭素原子数10〜24のアルキル基が特に好ましい。

0068

一般式(2−1)又は(2−2)で示される鎖状のオルガノシロキサン基は、シロキサンデンドロン構造を有するシリルアルキル基とは異なり、直鎖状のポリシロキサン鎖構造を有する。一般式(2−1)又は(2−2)において、R11は各々独立に、置換若しくは非置換の炭素原子数1〜30の一価炭化水素基、水酸基又は水素原子である。置換若しくは非置換の炭素原子数1〜30の一価炭化水素基は、好ましくは、炭素原子数1〜30のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数6〜30のアラルキル基、炭素原子数6〜30のシクロアルキル基であり、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基,シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基が例示され、これらの基の炭素原子に結合した水素原子が少なくとも部分的にフッ素等のハロゲン原子、又は、エポキシ基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基等を含む有機基で置換されていてもよい。R11として特に好適には、メチル基,フェニル基又は水酸基が上げられ、R11の一部がメチル基であり、一部が炭素原子数8〜30の長鎖アルキル基であるような形態も好適である。

0069

一般式(2−1)又は(2−2)において、tは2〜10の範囲の数であり、rは1〜500の範囲の数であり、rが2〜500の範囲の数であることが好ましい。かかる直鎖状のオルガノシロキサン基は疎水性であり、各種油剤との相溶性の観点から、rは1〜100の範囲の数であることが好ましく、2〜30の範囲の数であることが特に好ましい。

0070

一般式(3)で示される、シロキサンデンドロン構造を有するシリルアルキル基は、カルボシロキサン単位がデンドリマー状に広がった構造を包含し、高撥水性を呈する官能基であり、親水性基との組み合わせのバランスに優れ、前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンを配合した外用剤又は化粧料の使用時に、不快なベトツキ感を抑え、さっぱりした、自然な感触を与えることができる。更に、前記シロキサンデンドロン構造を有するシリルアルキル基は、化学的に安定であるために幅広い成分と組み合わせて使用することができるという有利な特性を付与する官能基である。

0071

一般式(3)のR3で表される、炭素原子数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基等のアラルキル基;及び、これらの基の炭素原子に結合した水素原子が少なくとも部分的にフッ素等のハロゲン原子、又は、エポキシ基、グリシジル基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基等を含む有機基で置換された基(但し、総炭素原子数は1〜30)が挙げられる。

0072

一般式(3)のR4で表される、炭素原子数1〜6のアルキル基又はフェニル基のうち、炭素原子数1〜6のアルキル基としては、メチルエチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、ヘキシル等の直鎖状、分岐状或いは環状のアルキル基が挙げられる。

0073

一般式(3)において、i=kのとき、R4はメチル基又はフェニル基であることが好ましい。特に、i=kのときはメチル基であることが好ましい。

0074

階層数kは、工業的には1〜3の整数であることが好適であり、より好適には、1又は2である。各階層数において、L1で示される基は以下のように表される。式中、R3、R4及びZは前記と同様の基である。

0075

階層数k=1である場合、L1は下記一般式(3−1)で表される。

0076

階層数k=2である場合、L1は下記一般式(3−2)で表される。

0077

階層数k=3である場合、L1は下記一般式(3−3)で表される。

0078

階層数が1〜3の場合における一般式(3−1)〜(3−3)で示される構造において、h1、h2及びh3は各々独立に0〜3の範囲の数である。これらのhiは特に0〜1の範囲の数であることが好ましく、hiが0であることが特に好ましい。

0079

一般式(3)及び(3−1)〜(3−3)において、Zは、各々独立に、二価有機基であり、具体的には、ケイ素結合水素原子と、アルケニル基、アクリロキシ基メタクリロキシ基等の不飽和炭化水素基を末端に有する官能基を付加反応させることにより形成される二価の有機基が挙げられるが、シロキサンデンドロン構造を有するシリルアルキル基の導入法に応じて、これらの官能基に限らず、適宜選択することができる。好ましくは、Zは、各々独立に、下記一般式:



で示される二価の有機基から選ばれる基である。特に、L1におけるZは、好適には、ケイ素結合水素原子と、アルケニル基の反応により導入される一般式−R7−で示される2価の有機基である。同様に、Zはケイ素結合水素原子と、不飽和カルボン酸エステル基との反応により導入される−R7−COO−R8−で示される2価の有機基が好適である。

0080

一方、階層数kが2以上であり、L2〜LkであるLiで示されるシリルアルキル基において、Zは炭素原子数2〜10のアルキレン基または−R7−COO−R8−で示される2価の有機基であることが好ましく、エチレン基プロピレン基メチルエチレン基又はヘキシレン基、−CH2C(CH3)COO−C3H6−から選択される基であることが特に好ましい。

0081

上記一般式中、R7は、各々独立に、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐鎖状の、炭素原子数2〜22のアルキレン基若しくはアルケニレン基、又は、炭素原子数6〜22のアリーレン基を表す。より具体的には、R7はエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等の直鎖状アルキレン基;メチルメチレン基、メチルエチレン基、1−メチルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基等の分岐状アルキレン基が例示され、R8は、エチレン基、プロピレン基、メチルエチレン基又はヘキシレン基から選択される基であることが好ましい。

0082

上記一般式中、R8は下記式で示される二価の有機基から選択される基である。

0083

一般式(1)において、Qは(ポリ)オキシエチレン基含有有機基であり、前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンの親水性部位を構成する。Qは(ポリ)オキシエチレン部位を有する限りその構造は限定されるものではないが、二価有機基を介して(ポリ)オキシエチレン部位がケイ素原子に結合することが好ましい。

0084

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機基は、(ポリ)オキシエチレン構造を有する親水基であり、式:−(C2H4O)t1(C3H6O)t2(C4H8O)t3−で示される単位(式中、t1、t2及びt3は、1≦t1≦100、0≦t2≦100、及び、0≦t3≦50の数であり、好ましくは1≦t1≦50、0≦t2≦50、及び、0≦t3≦30の数であり、より好ましくは1≦t1≦30、0≦t2≦30、及び、0≦t3≦10の数である)を有することが好ましい。また、その末端水酸基の一部または全部がアルキル基やアシル基等により封鎖されていてもよい。更に、(ポリ)オキシエチレン構造は、直鎖状でも分岐状でもよく、樹状に分岐した構造であってもよい。

0085

このような(ポリ)オキシエチレン基含有有機基(Q)は、二価以上の連結基を介してケイ素原子に結合し、かつ下記構造式(3—3)〜(3−6)で表される親水性単位から選択される少なくとも1種以上の親水性単位を含有してなる(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンであることができる。












(rは1〜6の範囲の数)

0086

式(3−3)〜(3−5)中、Wは水素原子又は炭素原子数1〜20のアルキル基であり、水素原子であることが好ましい。特に、Wが水素原子である場合、空気下酸化され難く、保存中にホルムアルデヒド等のアルデヒド類ギ酸エステル類等のアレルギー抗原性化合物を経時的に生成し難いので環境適合性が高いという利点がある。

0087

上記構造式(3−3)〜(3−5)で示される親水性単位は、主としてグリセリンを含む多価アルコール類ポリグリセリン類ポリグリセロール類ともいう)、ポリグリシジルエーテル類又はこれらの末端水酸基を部分的に炭化水素基により封鎖した化合物から選択される親水性化合物から誘導される親水性基に含まれる親水性単位である。

0088

一般式(1)において、Qは、当該官能基中の一部に分岐構造を有する親水性基であってもよい。

0089

例えば、(ポリ)オキシエチレン基含有有機基(Q)は、二価以上の連結基を介してケイ素原子に結合し、上記構造式(3—3)〜(3−6)で表される親水性単位から選択される少なくとも1種以上の親水性単位が直鎖状に結合してなる(ポリ)オキシエチレン基含有有機基であってもよい。同様に、Qは二価以上の連結基を介してケイ素原子に結合し、かつ上記構造式(3—3)〜(3−6)で表される親水性単位から選択される少なくとも1種以上の親水性単位を含有してなり、かつ下記構造式(3−7)〜(3−9)で表される基から選択される分岐単位を有する(ポリ)オキシエチレン基含有有機基でもよい。

0090

0091

上記構造式(3−7)〜(3−9)の2つの酸素原子には、各々独立に、上記一般式(3−3)〜(3−6)で表される親水性単位から選択される、少なくとも1種以上の親水性単位が結合する。当該親水性単位は、更に、構造式(3−7)〜(3−9)で表される基から選択される分岐単位に結合してもよく、親水性単位が多階層に分岐してなる樹状のポリエーテル構造を形成していてもよい。

0092

二価以上の連結基は、Qである親水性基に含まれる、ケイ素原子への結合部位であって、その構造は特に限定されるものではないが、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等のアルキレン基;エチレンフェニレン基プロピレンフェニレン基等のアルキレンフェニレン基、エチレンベンジレン基等のアルキレンアラルキレン基;エチレノキシフェニレン基、プロピレノキシフェニレン基等のアルキレノキシフェニレン基;メチレノキシベンジレン基、エチレノキシベンジレン基、プロピレノキシベンジレン基等のアルキレノキシベンジレン基、更には以下に示される基が例示される。なお、二価以上の連結基中のエーテル結合は、0〜3個までが好ましく、0又は1個がより好ましい。

0093

0094

Qは、より好適には、下記構造式(4−1)〜(4−4)で示される親水性基である。

0095

式(4−1)〜(4−4)において、R9は(p+1)価の有機基であり、pは1以上3以下の数である。かかるR9として、前記の二価以上の連結基と同一の基を例示することができる。

0096

特に好適には、pは1であり、好適なR9として下記一般式で示される2価の有機基から選択される基が例示できる。



(式中、R12は、各々独立に、置換基を有していてもよい、炭素数2〜22の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基、アルケニレン基又は炭素数6〜22のアリーレン基である。)

0097

X1は各々独立に、下記一般式(3−3−1)〜(3−5−1)で表される親水性単位から選択される少なくとも1種以上の親水性単位であり、mは0〜5の範囲の数であり、特に好適には0〜3である。

0098

X2は、(ポリ)オキシエチレン単位であり、qは1〜100の範囲の数である。qは1〜50の範囲の数であることが好ましく、1〜30であることが好ましい。なお、X2が(ポリ)オキシエチレン単位と共に(ポリ)オキシプロピレン単位及び/又は(ポリ)オキシブチレン単位を含むこともできる。この場合、X2は式:−(C2H4O)t1(C3H6O)t2(C4H8O)t3−で示される単位(式中、t1、t2及びt3は、1≦t1≦100、0≦t2≦100、及び、0≦t3≦50の数であり、好ましくは1≦t1≦50、0≦t2≦50、及び、0≦t3≦30の数であり、より好ましくは1≦t1≦30、0≦t2≦30、及び、0≦t3≦10の数である)で示される(ポリ)オキシアルキレン単位としてQに含まれることもできる。

0099

ここで、X1及びX2の結合の形式は、ブロック状であってもランダム状であってもよい。すなわち、Qである親水基は、上記一般式(3−3−1)〜(3−5−1)で表される親水性単位がブロック状に結合してなる親水性セグメントと、(ポリ)オキシアルキレン単位からなる親水性セグメントが結合してなる親水性基であってもよく、これらを構成する単位がランダムに結合してなる親水性基であってもよい。例えば、−(X2)m1−X1−(X2)m2−X1−のような結合形式が例示できる。

0100

R10は水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、アシル基及びグリシジル基からなる群から選択される基である。

0101

一般式(1)で表される、(ポリ)オキシエチレン基含有有機基(−Q)を有する(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンは、少なくとも100℃において液体であるものが好ましい。また、そのポリシロキサン主鎖は、直鎖状、分岐鎖状、網状(微架橋及びエラストマー状を含む)のいずれであってもよい。本発明の製造方法により、低粘度の(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンだけでなく、高粘度〜室温では固体状可塑度を有し、流動性に乏しいガム状を含む)の(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンであっても、その不透明な外観を簡便に改善し、半透明〜透明均一液状に安定化することが可能である。

0102

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンは、特に、下記構造式(1−1):



式中、
R2、L1及びQは、各々独立に、上記のとおりであり、
Xはメチル基、R2、L1及びQからなる群から選択される基であり、
n1、n2、n3及びn4は、それぞれ独立して、0〜2,000の範囲の数であり、n1+n2+n3+n4は0〜2,000の範囲の数である。但し、n4=0のとき、Xの少なくとも一方はQである)で表される直鎖状のポリシロキサン構造を有する(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンであることが好ましい。

0103

式(1−1)中、(n1+n2+n3+n4)は10〜2,000の範囲の数であることが好ましく、25〜1500の範囲がより好ましく、50〜1000の範囲の数であることが特に好ましい。n1は10〜2,000の範囲の数であることが好ましく、25〜1500の範囲がより好ましく、50〜1000の範囲であることが更により好ましい。n2は、0〜250の範囲の数であることが好ましく、0〜150の範囲の数であることがより好ましい。

0104

R2が前記の長鎖アルキル基である場合、界面活性及びシリコーン以外の油剤との相溶性の点から、特にn2>1であることが好ましい。n3は0〜250の範囲の数であることが好ましく、特にn3>1であって側鎖部分に、シロキサンデンドロン構造を有するシリルアルキル基(−L1)を1以上有することが特に好ましい。n4は0〜100の範囲の数であり、0〜50の範囲の数であることが好ましい。但し、n4=0のとき、Xの少なくとも一方はQであることが必要である。

0105

上記構造式(1−1)において、Qは各々独立に上記一般式(4−1)〜一般式(4−4)のいずれかにより表される(ポリ)オキシエチレン基含有有機基であることが好ましく、前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンにおいては、Qが全て一般式(4−1)〜一般式(4−4)のいずれかにより表される1種類の(ポリ)オキシエチレン基含有有機基であってもよく、一分子中のQの一部が上記一般式(4−1)〜一般式(4−4)のいずれかによりで表される(ポリ)オキシエチレン基含有有機基であり、残りのQが、その他の(ポリ)オキシエチレン基含有有機基であってもよい。

0106

更に、前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンは、上記一般式(1)で示される1種類又は2種類以上の(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンの混合物であってもよい。より具体的には、シロキサン主鎖の重合度や変性率、変性基の種類の異なる2種類以上の(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンの混合物であってもよい。

0107

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンとしては、下記構造式(1−1−1):



(式中、
R2、Q、X、Z、n1、n2、n3及びn4は上記のとおりである)、又は、下記構造式(1−1−2):



(式中、
R2、Q、X、Z、n1、n2、n3及びn4は上記のとおりである)で表される(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンがより好ましい。

0108

(ポリ)オキシエチレン基含有有機基によるオルガノポリシロキサンの変性率は、主鎖であるポリシロキサンに結合した全ての官能基のうち0.001〜50モル%の範囲であることが好ましく、0.01〜30モル%の範囲であることがより好ましく、0.1〜10モル%の範囲であることが更により好ましい。なお、構造式(1−1)で示される(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンにおいて、(ポリ)オキシエチレン基含有有機基による変性率(モル%)は下式

変性率(モル%)=(1分子あたりの珪素原子に結合した(ポリ)オキシエチレン基含有有機基の数)/{6+2×(n1+n2+n3+n4)}×100

で示される。例えば、10個の(ポリ)オキシエチレン基(POE基)含有有機基を有するドデシルシロキサンからなる(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーン{MDPOE10Mの構造式で表される}の場合には、26個の珪素原子結合官能基のうち、10個が(ポリ)オキシエチレン基含有有機基により変性されているから、(ポリ)オキシエチレン基含有有機基による変性率は、38.5モル%である。

0109

((ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーン及びそれを主成分として含む混合物の製造)
前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンは、例えば、ヒドロシリル化反応触媒の存在下において、(a1)反応性不飽和基を1分子中に1つ有する(ポリ)オキシエチレン誘導体、(b1)ケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン、及び、(c1)反応性不飽和基を1分子中に1つ有する有機化合物、更に必要に応じて(d1)反応性不飽和基を1分子中に1つ有するシロキサンデンドロン化合物、及び/又は(e1)反応性不飽和基を1分子中に1つ有する長鎖炭化水素化合物又は鎖状オルガノポリシロキサン化合物、を反応させることにより、得ることができる。上記の反応性不飽和基は、好適には、炭素−炭素二重結合を有する不飽和性の官能基である、アルケニル基又は不飽和脂肪酸エステル基が例示できる。成分(c1)により上記の−R1が導入され、成分(d1)により上記の−L1が導入され、成分(e1)により上記の−R2が導入される。

0110

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンは、例えば、更に具体的には、以下のように得ることができる。

0111

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンは、ケイ素水素結合を有するオルガノポリシロキサンに対して、分子鎖の片末端に炭素−炭素二重結合を有する不飽和有機化合物、及び、分子中に炭素−炭素二重結合を有する(ポリ)オキシエチレン誘導体の不飽和エーテル化合物を付加反応させることにより得ることができる。なお、分子鎖の片末端に炭素−炭素二重結合を有するシロキサンデンドロン化合物、及び/又は、分子鎖の片末端に炭素−炭素二重結合を有する不飽和長鎖炭化水素化合物又は分子鎖の片末端に炭素−炭素二重結合を有する鎖状オルガノポリシロキサンを更に付加反応させてもよい。

0112

上記の場合、前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンは、前記不飽和有機化合物、及び、前記(ポリ)オキシエチレン誘導体の不飽和エーテル化合物、並びに、任意に、前記シロキサンデンドロン化合物、及び/又は、不飽和長鎖炭化水素化合物又は分子鎖の片末端に炭素−炭素二重結合を有する鎖状オルガノポリシロキサンとSiH基含有シロキサンとのヒドロシリル化反応生成物として得ることができる。これにより、有機基及び(ポリ)オキシエチレン基含有有機基、並びに、任意に、シロキサンデンドロン構造を有するシリルアルキル基、及び/又は、長鎖炭化水素基又は鎖状オルガノポリシロキサン基、を前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンのポリシロキサン鎖に導入することができる。この反応は、一括で行うこともできるし、逐次反応の形式をとることもできるが、逐次反応の方が安全面や品質管理の側面から好ましい。

0113

例えば、前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンは、ヒドロシリル化反応触媒の存在下において、下記一般式(1’):



(式中、
R1、a 、b、c及びdは上記のとおりである)で表される(b2)オルガノハイドロジェンシロキサンと、(a2)反応性不飽和基を1分子中に1つ有する(ポリ)オキシエチレン誘導体を少なくとも反応させて得ることができる。(d)反応性不飽和基を1分子中に1つ有するシロキサンデンドロン化合物、及び/又は、(e)反応性不飽和基を1分子中に1つ有する炭化水素化合物又は反応性不飽和基を1分子中に1つ有する鎖状オルガノポリシロキサンを更に反応させることが好ましい。

0114

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンは、(a2)反応性不飽和基を1分子中に1つ有する(ポリ)オキシエチレン誘導体、及び、任意に、(d)反応性不飽和基を1分子中に1つ有するシロキサンデンドロン化合物、及び/又は、(e)反応性不飽和基を1分子中に1つ有する炭化水素化合物又は反応性不飽和基を1分子中に1つ有する鎖状オルガノポリシロキサンが共存する状態として、前記(a2)成分、前記(d)成分及び/又は前記(e)成分、並びに、(b2)上記一般式(1’)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンを一緒に反応させるか、或いは、前記(b2)オルガノハイドロジェンシロキサンと任意に前記(d)成分、及び/又は、前記(e)成分とを逐次付加反応させた後、前記(a2)成分を更に付加反応させること等により、好適に製造することができる。

0115

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンの合成に用いる、(b2)オルガノハイドロジェンシロキサンとしては、例えば、下記構造式(1−1)’:



(式中、
R1は、各々独立に、上記のとおりであり、
X’はR1又は水素原子から選択される基であり、
n1、n2、n3及びn4は上記のとおりである。但し、n2+n3+n4=0のとき、X’の少なくとも一方は水素原子である)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンが好ましい。

0116

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンは、好適には、(a)分子鎖の末端に炭素−炭素二重結合を有する(ポリ)オキシエチレン誘導体と、(b)オルガノハイドロジェンポリシロキサンとをヒドロシリル化反応させることにより合成されるものであり、この際、成分(b)であるオルガノハイドロジェンシロキサンは、逐次付加反応により、前記(d1)成分、及び/又は、前記(e1)成分と反応させて得たオルガノハイドロジェンシロキサンが好ましい。この際、成分(a)と反応させる直前(その他の成分との逐次反応後)のオルガノハイドロジェンシロキサンは、好適には、下記構造式(1−1A)で示される。



(式中、
R2及びL1は、各々独立に、上記のとおりであり、
Xはメチル基、R2、L1及び水素原子(H)からなる群から選択される基であり、
n1、n2、n3及びn4は、それぞれ独立して、0〜2,000の範囲の数であり、n1+n2+n3+n4は0〜2,000の範囲の数である。但し、n4=0のとき、Xの少なくとも一方は水素原子である。)

0117

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンの合成に用いる、反応性不飽和基を1分子中に1つ有する(ポリ)オキシエチレン誘導体は、好適には、(a)分子鎖の末端に炭素−炭素二重結合を有する(ポリ)オキシエチレン誘導体である。これらは、アリル(ポリ)オキシエチレン等の分子鎖末端にアルケニル基等の反応性官能基を有する(ポリ)オキシエチレン誘導体であり、公知の方法により合成することができる。

0118

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンにおいて、界面活性剤乳化剤)、各種処理剤粉体分散剤又は表面処理剤)としての性能や化粧料原料としての使用の観点からは、成分(a)は、具体的には、(ポリ)オキシエチレンモノアリルエーテルが好ましく、油剤成分に対する増粘効果及びゲル化能と界面活性剤(乳化剤)の性能や化粧料原料としての使用の観点からは、成分(a)は、具体的には、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンモノアリルエーテルが好ましい。

0119

その他に成分(a)として、下記構造式(4−1´)〜(4−4´)で示される分子鎖の末端に炭素−炭素二重結合を有する(ポリ)オキシエチレン誘導体が例示できる。式中のX1,X2,R10は前記同様の基であり、m,qは前記同様の数である。R´は末端に炭素−炭素二重結合を有する不飽和有機基であり、炭素原子数3〜5の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の不飽和炭化水素基が好ましい。炭素原子数3〜5の不飽和炭化水素基としては、アリル基、ブテニル基、メタリル基等のアルケニル基を挙げることができる。好適には、アリル基である。

0120

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンの合成に用いる、(d)反応性不飽和基を1分子中に1つ有するシロキサンデンドロン化合物としては、下記一般式(3’):



{式中、
R3及びR4は上記のとおりであり、RDは水素原子又はメチル基であり、
Z´は二価有機基を表し、
h1は0〜3の範囲の数であり、
L´1は、R4、又は、j=1のときの下記一般式(3’’):



(式中、R3及びR4は上記のとおりであり、
Zは二価有機基を表し、
jはLjで示されるシリルアルキル基の階層を表し、該シリルアルキル基の繰り返し数である階層数がk´のとき1〜k´の整数であり、階層数k´は1〜9の整数であり、Lj+1はjがk´未満のときは該シリルアルキル基であり、j=k´のときはR4である。
hjは0〜3の範囲の数である)で表されるシリルアルキル基を表す}で表される分子鎖末端に1個の炭素−炭素二重結合を有するシロキサンデンドロン構造を有する化合物が好ましい。

0121

前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーンの合成に用いる、(e)反応性不飽和基を1分子中に1つ有する炭化水素化合物又は反応性不飽和基を1分子中に1つ有する鎖状オルガノポリシロキサンとしては、下記一般式:(2’)



(式中、R’は上記のとおりであり、
R2’は炭素原子数7〜58の、置換若しくは非置換の、直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基を表す)、又は下記一般式(2−1);



(式中、R11、t及びrは上記のとおりである)若しくは下記一般式(2−2);



(式中、R11及びrは上記のとおりである)で表されるモノ不飽和有機化合物が好ましい。

0122

(e)反応性不飽和基を1分子中に1つ有する炭化水素化合物としては、炭素原子数9〜30のモノ不飽和炭化水素が好ましく、1−アルケンがより好ましい。1−アルケンとしては、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン等が例示される。反応性不飽和基を1分子中に1つ有する鎖状オルガノポリシロキサンとしては、片末端ビニル基封鎖ジメチルポリシロキサン、片末端ビニル基封鎖メチルフェニルポリシロキサン等が例示される。

0123

(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーン又はそれを含む組成物を合成するためのヒドロシリル化反応は、溶媒の存在下又は不存在下、公知の方法にしたがって行うことができる。ここに、反応溶媒としては、エタノールイソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤トルエンキシレン等の芳香族炭化水素系溶剤ジオキサン、THF等のエーテル系溶剤n−ヘキサンシクロヘキサン、n−ヘプタンシクロヘプタンメチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤四塩化炭素等の塩素化炭化水素系の有機溶剤を挙げることができる。

0124

ヒドロシリル化反応は、触媒の不存在下で行ってもよいが、触媒の存在下に行うことにより低温かつ短時間で反応が進行するので好ましい。かかる触媒としては、白金ルテニウムロジウムパラジウムオスミウムイリジウム等の化合物を挙げることができ、その触媒活性が高いことから白金化合物が特に有効である。白金化合物の例としては、塩化白金酸;金属白金アルミナシリカカーボンブラック等の坦体に金属白金を坦持させたもの;白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフイン錯体、白金−ホスファイト錯体、白金アルコラート触媒等の白金錯体を挙げることができる。触媒の使用量は、白金触媒を使用する場合、金属白金として0.0001〜0.1質量%程度であり、0.0005〜0.05質量%の範囲が好適であるが、これに限定されない。

0125

ヒドロシリル化反応の反応温度としては、通常30〜120℃であり、反応時間は、通常10分間〜24時間、好ましくは1〜10時間である。

0126

上記のヒドロシリル化反応を行う際に、[(ポリ)オキシエチレン基含有化合物中の炭素−炭素二重結合の物質量/オルガノハイドロジェンポリシロキサン中の、前記(ポリ)オキシエチレン基含有化合物の炭素−炭素二重結合に付加させたい珪素結合水素原子の物質量]の比は0.8〜1.5となる範囲が好ましく、1.0〜1.3となる範囲がより好ましい。すなわち、前記(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーン又は(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーン含有組成物を合成する場合には、(ポリ)オキシエチレン基含有化合物を若干過剰に使用することがより好ましい。上記の比が1.5を超える仕込みも可能であるが、残存原料の割合が増えるために非経済的である。なお、ヒロドシリル化反応中に(ポリ)オキシエチレン基含有化合物中の末端炭素−炭素二重結合が内部転移して不活性化する副反応が同時に起こるため、上記の比が0.8〜1.0の場合にはヒドロシリル化反応によって消費される珪素結合水素原子は理論値である0.8〜1.0の範囲よりも若干少ない範囲内に落ち着き、従って0〜0.2よりも若干多い比率で珪素結合水素原子が残存する。しかし、反応条件により、(ポリ)オキシエチレン含有有機基中に含まれる水酸基や反応溶媒のアルコール性水酸基等との脱水素反応を生じさせ、当該残存珪素結合水素原子を消費することも可能である。

0127

一方、上記の比が0.8未満では、未反応のオルガノハイドロジェンポリシロキサンが残存するおそれがある。このような(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーン又は(ポリ)オキシエチレン基含有有機変性シリコーン含有組成物を外用剤又は化粧料原料として用いた場合には、残存するオルガノハイドロジェンポリシロキサンまたはSi−H基が他の原料と反応し、水素ガスが発生する原因となり、配合先の外用剤又は化粧料の変質、火災の原因、容器の膨張等の好ましくない影響をもたらしうる。また、上記の比が0.8未満の状況下で、脱水素反応により残存した珪素結合水素原子を消費しようとした場合、Si−O−C架橋結合の割合が増えるため製造中にゲル化する危険が高まる。したがって、安全にオルガノハイドロジェンポリシロキサンを完全消費できるように、上記の比が0.8を超える、すなわち、(ポリ)オキシエチレン基含有化合物を0.8当量より多い条件で反応させることが好ましい。

0128

(架橋部にSi−C結合を有する有機変性シリコーン)
前記有機ケイ素化合物は、ケイ素原子に結合した(ポリ)オキシエチレン基含有有機基を有し、且つ、架橋部に炭素−ケイ素結合を含む架橋構造を有する液状の有機変性シリコーンであってもよい。

0129

前記有機変性シリコーンは、
(A)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(B)1分子中に1以上の反応性不飽和基を有する(ポリ)オキシエチレン基含有有機化合物、並びに
(C)(C1)1分子中に平均で1より大きい数の反応性不飽和基を有する有機化合物、及び、(C2)1分子中に1以上の反応性不飽和基及び1以上のエポキシ基を有する有機化合物からなる群から選択される1種類以上の有機化合物{但し、前記(C)成分が(ポリ)オキシエチレン基を含有する場合は前記(B)成分の使用は任意である}
を反応させることにより得ることができる。

0130

(A)オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、ケイ素原子水素原子を有する限り、特に限定されるものではないが、1分子中に平均で1個より多くの、好ましくは1.01〜100、より好ましくは1.1〜50、更により好ましくは1.2〜25の、特に好ましくは1.3〜10のケイ素原子結合水素原子を有するものが好ましく、直鎖状、分岐状又は網状のオルガノポリシロキサンを使用することができる。オルガノハイドロジェンポリシロキサン上のケイ素原子結合水素原子の位置についても制限はなく、主鎖上、又は、末端のいずれに位置してもかまわない。(A)成分としては1種類のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使用してもよく、2種類以上のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使用してもよい。

0131

(A)成分としては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサンメチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサンジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CH3)2HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH3)2HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C6H5)SiO3/2単位とからなる共重合体が例示される。

0132

前記(A)成分は、平均組成式(1):

R1eHfSiO(4−e−f)/2 (1)

(式中、R1は、互いに独立して、一価有機基を表し、1.0≦e≦3.0、及び、0.001≦f≦1.5である)で表されるものが好ましい。

0133

(A)オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は限定されず、直鎖状、一部分岐状を有する直鎖状、分岐鎖状、環状、樹枝状が例示され、好ましくは直鎖状である。またその分子量は特に限定されず、低分子量体から高分子量体まで使用できる。具体的には、数平均分子量が100〜100万の範囲であることが好ましく、300〜50万の範囲がより好ましい。

0134

このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記構造式
(i)R13SiO(R12SiO)v(R1SiHO)wSiR13
(ii)HR12SiO(R12SiO)v(R1SiHO)zSiR13
(iii)HR12SiO(R12SiO)v(R1SiHO)zSiR12H
(式中、R1は上記のとおりであり、vは0又は正の整数であり、wは正の整数であり、zは0又は正の整数である)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが例示される。これらのオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、(i)側鎖のみ、(ii)側鎖又は分子鎖の片末端、(iii)側鎖又は分子鎖の両末端にケイ素原子結合水素原子を有する直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンである。

0135

一価有機基は、特に限定されるものではないが、以下の(D1)〜(D10)
(D1)炭素原子数1〜60の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基、
(D2)−R8O(AO)zR9 (式中、AOは炭素原子数2〜4のオキシアルキレン基を表し、R8は炭素原子数3〜5の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の二価炭化水素基を表し、R9は水素原子、炭素原子数1〜24の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基、又は、炭素原子数2〜24の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状のアシル基を表し、z=1〜100である)で表されるポリオキシアルキレン基
(D3)炭素原子数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状のアルコキシ基、
(D4)水酸基、
(D5)−R10−COOR11 (式中、R10は炭素原子数2〜20の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の二価炭化水素基を表し、R11は炭素原子数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基を表す)で表されるエステル基、
(D6)−R17−OCOR18 (式中、R17は炭素原子数2〜20の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の二価炭化水素基を表し、R18は炭素原子数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基を表す)で表されるエステル基
(D7) L1
ここで、L1はi=1のときの下記一般式(3);



(式中、
R12は、炭素原子数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基を表し、
R13は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜6のアルキル基又はフェニル基を表し、
Zは二価有機基を表し、
iはLiで示されるシリルアルキル基の階層を表し、該シリルアルキル基の繰り返し数である階層数がkのとき1〜kの整数であり、階層数kは1〜10の整数であり、Li+1はiがk未満のときは該シリルアルキル基であり、i=kのときはR13であり、hiは0〜3の範囲の数である)で表される、シロキサンデンドロン構造を有するシリルアルキル基、
(D8)下記一般式(4)



(式中、R14は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基、水酸基又は水素原子であり、R14のうち少なくとも一つは前記一価炭化水素基である。tは2〜10の範囲の数であり、rは1〜100の範囲の数である)で表される、鎖状ポリシロキサン構造で置換されたアルキル基、
(D9)下記一般式(5)



(式中、R15は、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数2〜20の二価炭化水素基を表す)で表される、エポキシ基、
(D10)下記一般式(6)



(式中、R16は、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数2〜20の二価炭化水素基を表し、R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、又は、置換若しくは非置換の炭素原子数1〜30の一価炭化水素基を表す)で表される、脂環式エポキシ基
から選ばれることが好ましい。

0136

(D1)、(D2)、(D5)〜(D8)及び(D10)における、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基等のアラルキル基;及び、これらの基の炭素原子に結合した水素原子が少なくとも部分的にフッ素等のハロゲン原子、又は、エポキシ基、グリシジル基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基等を含む有機基で置換された基が挙げられる。一価炭化水素基は、アルケニル基以外の基であることが好ましく、メチル基、エチル基、又は、フェニル基が特に好ましい。

0137

(D2)、(D5)、(D6)、(D9)及び(D10)における、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の二価炭化水素基としては、以下のものが挙げられる。炭素原子数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の二価炭化水素基としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基トリメチレン基テトラメチレン基ペンタメチレン基ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基オクタメチレン基等の炭素原子数1〜30の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基;ビニレン基アリレン基ブテニレン基、ヘキセニレン基、オクテニレン基等の炭素原子数2〜30のアルケニレン基;フェニレン基、ジフェニレン基等の炭素原子数6〜30のアリーレン基;ジメチレンフェニレン基等の炭素原子数7〜30のアルキレンアリーレン基;及び、これらの基の炭素原子に結合した水素原子が少なくとも部分的にフッ素等のハロゲン原子、又は、カルビノール基、エポキシ基、グリシジル基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基、アミド基、オキシアルキレン基等を含む有機基で置換された基が挙げられる。二価炭化水素基は、炭素原子数1〜30のアルキレン基であることが好ましく、炭素原子数1〜6のアルキレン基であることが好ましく、炭素原子数3〜5のアルキレン基がより好ましい。

0138

(D3)における、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等低級アルコキシ基や、ラウリルアルコキシ基、ミリスチルアルコキシ基、パルミチルアルコキシ基、オレイルアルコキシ基、ステアリルアルコキシ基、ベへニルアルコキシ基等高級アルコキシ基等が例示される。

0139

(D7)における炭素原子数1〜6のアルキル基又はフェニル基のうち、炭素原子数1〜6のアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、ヘキシル等の直鎖状、分岐状或いは環状のアルキル基が挙げられる。

0140

一般式(3)において、i=kのとき、R4はメチル基又はフェニル基であることが好ましい。特に、i=kのときはメチル基であることが好ましい。

0141

階層数kは、工業的には1〜3の整数であることが好適であり、より好適には、1又は2である。各階層数において、L1で示される基は以下のように表される。式中、R12、R13及びZは前記と同様の基である。

0142

階層数k=1である場合、L1は下記一般式(3−1)で表される。

0143

階層数k=2である場合、L1は下記一般式(3−2)で表される。

0144

階層数k=3である場合、L1は下記一般式(3−3)で表される。

0145

階層数が1〜3の場合における一般式(3−1)〜(3−3)で示される構造において、h1、h2及びh3は各々独立に0〜3の範囲の数である。これらのhiは特に0〜1の範囲の数であることが好ましく、hiが0であることが特に好ましい。

0146

一般式(3)及び(3−1)〜(3−3)において、Zは、各々独立に、二価有機基であり、具体的には、ケイ素結合水素原子と、アルケニル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基等の不飽和炭化水素基を末端に有する官能基を付加反応させることにより形成される二価の有機基が挙げられるが、シロキサンデンドロン構造を有するシリルアルキル基の導入法に応じて、これらの官能基に限らず、適宜選択することができる。好ましくは、Zは、各々独立に、下記一般式:



で示される二価の有機基から選ばれる基である。特に、L1におけるZは、好適には、ケイ素結合水素原子と、アルケニル基の反応により導入される一般式−R19−で示される2価の有機基である。同様に、Zはケイ素結合水素原子と、不飽和カルボン酸エステル基との反応により導入される−R19−COO−R20−で示される2価の有機基が好適である。一方、階層数kが2以上であり、L2〜LkであるLiで示されるシリルアルキル基において、Zは炭素原子数2〜10のアルキレン基または−R19−COO−R20−で示される2価の有機基であることが好ましく、エチレン基,プロピレン基,メチルエチレン基又はヘキシレン基、−CH2C(CH3)COO−C3H6−から選択される基であることが特に好ましい。

0147

上記一般式中、R19は、各々独立に、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐鎖状の、炭素原子数2〜22のアルキレン基若しくはアルケニレン基、又は、炭素原子数6〜22のアリーレン基を表す。より具体的には、R19はエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等の直鎖状アルキレン基;メチルメチレン基、メチルエチレン基、1−メチルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基等の分岐状アルキレン基が例示され、R20は、エチレン基、プロピレン基、メチルエチレン基又はヘキシレン基から選択される基であることが好ましい。

0148

上記一般式中、R20は下記式で示される二価の有機基から選択される基である。

0149

(B)反応性不飽和基を有する(ポリ)オキシエチレン基含有有機化合物は、反応性不飽和基及び(ポリ)オキシエチレン変性基をそれぞれ1分子中に1以上有する限り、特に限定されるものではないが、好適には、分子鎖の末端に炭素−炭素二重結合を有する(ポリ)オキシエチレン誘導体である。これらは、例えば、アリル(ポリ)オキシエチレン等の分子鎖末端にアルケニル基等の反応性官能基を有する(ポリ)オキシエチレン誘導体であり、公知の方法により合成することができる。(B)成分としては、(ポリ)オキシエチレンモノアリルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンモノアリルエーテル、あるいはこれらの末端水酸基がメチル基などの低級アルキル基やアセチル基などで封鎖されたもの、(ポリ)オキシエチレンジアリルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンジアリルエーテル、(ポリ)オキシエチレンジメタリルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンジメタリルエーテルが好ましく、中でも、(ポリ)オキシエチレンモノアリルエーテル、(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンモノアリルエーテル、あるいはこれらの末端水酸基がメチル基またはアセチル基で封鎖されたものが特に好ましい。

0150

(C)成分としての(C1)1分子中に平均で1より大きい数の反応性不飽和基を有する有機化合物としては、1分子中に平均で1個より多くの、好ましくは1.01〜10、より好ましくは1.2〜8、更により好ましくは1.5〜6の、特に好ましくは2.0〜4.5の反応性不飽和基、好ましくは炭素−炭素二重結合、を有する限り構造上の制限はなく、直鎖状、分岐状又は網状の、有機化合物を使用することができる。有機化合物としては、オルガノポリシロキサン又は不飽和脂肪族炭化水素が好ましい。有機化合物、好ましくはオルガノポリシロキサン又は不飽和脂肪族炭化水素、上の反応性不飽和基の位置についても制限はなく、主鎖上、又は、末端のいずれに位置してもかまわない。但し、架橋密度コントロールの容易さの点からは、一分子中に2つの不飽和基を有し、たとえばそれらが両末端に位置する高純度の化合物を用いることが好ましい。

0151

反応性不飽和基は不飽和脂肪族炭化水素基中に存在することが好ましい。不飽和脂肪族炭化水素基としては、炭素原子数2〜30のものが好ましく、2〜20のものがより好ましい。炭素原子数2〜30の一価の不飽和脂肪族炭化水素基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル、2−ブテニル基、ペンテニル基ヘキセニル基等の直鎖又は分岐状のアルケニル基;シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基;シクロペンテニルエチル基、シクロヘキセニルエチル基、シクロヘキセニルプロピル基等のシクロアルケニルアルキル基;及び、エチニル基プロパルギル基等のアルキニル基が挙げられる。アルケニル基が好ましく、ビニル基及びヘキセニル基が特に好ましい。

0152

(C1)成分がオルガノポリシロキサンである場合は、反応性不飽和基を含む不飽和脂肪族炭化水素基はケイ素原子に結合することが好ましい。また、(C1)成分がオルガノポリシロキサンである場合は、不飽和脂肪族炭化水素以外のケイ素原子に結合する基は、置換若しくは非置換の一価炭化水素基、又は、反応性官能基を有する一価有機基とすることができる。

0153

置換若しくは非置換の一価炭化水素基は、典型的には、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜30、好ましくは炭素原子数1〜10、より好ましくは炭素原子数1〜4の一価の飽和炭化水素基、炭素原子数6〜30、より好ましくは炭素原子数6〜12の一価の芳香族炭化水素基である。なお、(C1)成分は、一価有機基として水酸基やメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素原子数1〜12のアルコキシ基を有していてもよい。

0154

炭素原子数1〜30の一価の飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の直鎖又は分岐状のアルキル基、並びに、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。

0155

炭素原子数6〜30の一価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基等のアリール基が挙げられる。フェニル基が好ましい。なお、本明細書において芳香族炭化水素基とは、芳香族炭化水素のみからなる基以外に、芳香族炭化水素と脂肪族飽和炭化水素複合した基をも含む。芳香族炭化水素と飽和炭化水素が複合した基の例としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基が挙げられる。

0156

上記の一価炭化水素基上の水素原子は、1以上の置換基によって置換されていてもよく、当該置換基は、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子塩素原子臭素原子及びヨウ素原子)、水酸基、アミド基、エステル基、カルボキシル基、及び、イソシアネート基からなる群から選択される。上記置換基を少なくとも1つ有する一価飽和若しくは芳香族炭化水素基が好ましい。具体的には、3,3,3−トリフロロプロピル基、3—クロロプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−(2−ヒドロキシエトキシ)プロピル基、3−カルボキシプロピル基、10−カルボキシデシル基、3−イソシアネートプロピル基等を挙げることができる。

0157

反応性官能基を有する一価有機基としては、例えば、水酸基、メルカプト基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、エステル基、カルボキシル基、及び、イソシアネート基からなる群から選択される反応性官能基を有する一価飽和若しくは芳香族炭化水素基が挙げられる。一価有機基に存在する反応性官能基は1つであっても、複数であってもよい。好ましいR1は、上記の反応性官能性基を少なくとも1つ有する一価飽和若しくは芳香族炭化水素基である。反応性官能基としては、具体的には、3−ヒドロキシプロピル基、3−(2−ヒドロキシエトキシ)プロピル基、3−メルカプトプロピル基、2,3−エポキシプロピル基、3,4−エポキシブチル基、4,5−エポキシペンチル基、2−グリドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基、アミノプロピル基、N−メチルアミノプロピル基、N−ブチルアミノプロピル基、N,N−ジブチルアミノプロピル基、3−(2−アミノエトキシ)プロピル基、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル基、3−カルボキシプロピル基、10−カルボキシデシル基、3−イソシアネートプロピル基等を挙げることができる。

0158

(C1)成分としては、直鎖状若しくは分岐状のポリシロキサンが好ましい。直鎖状の(C1)成分としては、ジオルガノシロキサン単位及びトリオルガノシロキシ単位を含む重合体であることが好ましく、例えば、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、これらの重合体のメチル基の一部がエチル基、プロピル基等のメチル基以外のアルキル基や3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基で置換された重合体、及び、これらの重合体の2種以上の混合物が例示され、特に、分子鎖両末端のみに不飽和脂肪族炭化水素基、特にアルケニル基を有する直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。

0159

分枝鎖状の(C1)成分としては、特に、ジオルガノシロキサン単位、オルガノシルセスキオキサン単位、及びトリオルガノシロキシ単位を含む重合体であることが好ましい。これらの単位中のケイ素原子結合有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等の一価炭化水素基が好ましく、極少量の水酸基、更にはメトキシ基等のアルコキシ基を有していてもよいが、この重合体中の少なくとも2個のケイ素原子結合有機基は不飽和脂肪族炭化水素基、特にアルケニル基であることが必要である。また、これらの単位の比率は限定されないが、この重合体において、ジオルガノシロキサン単位が80.00〜99.65モル%の範囲内の量であり、オルガノシルセスキオキサン単位が0.10〜10.00モル%の範囲内の量であり、及び残りのモル%がトリオルガノシロキシ単位であることが好ましい。

0160

(C1)成分としては、例えば、平均組成式(2−5):

R5pR6qSiO(4−p−q)/2 (2−5)

(式中、R5は、互いに独立してもよいがR6とは異なる一価有機基を表し、
R6は、互いに独立して、炭素原子数2〜30の一価の不飽和脂肪族炭化水素基を表し、1.0≦p≦2.5、及び、0.001≦q≦1.5である)で表される不飽和基含有シリコーン化合物が挙げられる。炭素原子数2〜30の一価の不飽和脂肪族炭化水素基は既述のとおりである。

0161

平均組成式(2−5)において、R5である一価有機基は特に限定されるものではないが、以下の(E1)〜(E6):
(E1)炭素原子数1〜60の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基(但し、脂肪族不飽和基を有する炭素原子数2〜20の一価炭化水素基を除く)
(E2)水酸基
(E3)−R10−COOR11 (式中、R10及びR11は上記の通りである)で表されるエステル基
(E4)−R17−OCOR18 (式中、R17及びR18は上記の通りである)で表されるエステル基
(E5)−R21−NR22COR23 (式中、R21は炭素原子数2〜20の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の二価炭化水素基を表し、R22は水素原子又は炭素原子数1〜20の置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基を表し、R23は炭素原子数1〜30の置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基を表す)で表されるアミド基
(E6)−R24−CONR25R26 (式中、R24は炭素原子数2〜20の、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の二価炭化水素基を表し、R25及びR26は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1〜20の置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基を表す)で表されるアミド基
から選ばれるものが好ましい。置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基又は二価炭化水素基の定義、種類等は既述のとおりである。

0162

一方、(C1)成分は、不飽和脂肪族炭化水素であってもよい。不飽和脂肪族炭化水素としては、例えば、各種の、ジエン、ジイン、エンイン等の2以上の反応性不飽和基を有するものが挙げられる。架橋の点ではジエン、ジイン、及び エンインが好ましい。ジエン、ジイン、及び、エンインは、少なくとも2つの反応性不飽和基が分子内で1以上、好ましくは2以上、の単結合によって隔てられた構造を有する化合物群である。これらの不飽和脂肪族炭化水素基は分子鎖末端に存在してもよく、分子鎖途中にペンダント基として存在してもよい。

0163

(C1)成分としての不飽和脂肪族炭化水素としては、例えば、炭素原子数2〜30のα,ω−不飽和アルケン及びアルキンが挙げられる。(C1)成分としては、例えば、一般式(2−1):

CH2=CH(CH2)xCH=CH2 (2−1)

(式中、1≦x≦20である)で表されるα,ω−ジエン、一般式(2−2):

CH≡C(CH2)xC≡CH (2−2)

(式中、1≦x≦20である)で表されるα,ω−ジイン、 一般式(2−3):

CH2=CH(CH2)xC≡CH (2−3)

(式中、1≦x≦20である)で表されるα,ω−エン−インが挙げられる。

0164

(C1)成分としての不飽和脂肪族炭化水素としては、具体的には、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,11−ドデカジエン、1,13−テトラデカジエン、1,19−エイコサジエン、1,3−ブタジエン、1,5−ヘキサジイン1−ヘキセン−5−イン等が挙げられる。

0165

(C1)成分は単独で使用することもできるし、構造の異なる2種以上の成分を併用することも可能である。すなわち、(C1)成分は、1種類以上のオルガノポリシロキサン及び1種類以上の不飽和脂肪族炭化水素の混合物であってもよい。したがって、ここでの「平均で1より大きい数の反応性不飽和基を有する」とは、2種以上のオルガノポリシロキサン及び/又は不飽和脂肪族炭化水素を使用した場合には、平均して、1分子当たり1個より多くの反応性不飽和基を有するという意味である。

0166

(C)成分としての(C2)1分子中に1以上の反応性不飽和基及び1以上のエポキシ基を有する有機化合物としては、1分子中に合計で2以上の、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜7、更により好ましくは2〜5の、特に好ましくは2〜4の反応性不飽和基及びエポキシ基を有する限り構造上の制限はなく、直鎖状、分岐状又は網状の、有機化合物を使用することができる。有機化合物としては、オルガノポリシロキサン又は不飽和脂肪族炭化水素が好ましい。有機化合物、好ましくはオルガノポリシロキサン又は不飽和脂肪族炭化水素、上の反応性不飽和基の位置についても制限はなく、主鎖上、又は、末端のいずれに位置してもかまわない。但し、架橋密度コントロールの容易さの点からは、一分子中の不飽和基とエポキシ基の合計が2である、高純度の化合物を用いることが好ましい。

0167

反応性不飽和基は不飽和脂肪族炭化水素基中に存在することが好ましい。不飽和脂肪族炭化水素基としては既述したものを挙げることができる。

0168

(C2)成分がオルガノポリシロキサンである場合は、反応性不飽和基を含む不飽和脂肪族炭化水素基及び/又はエポキシ基含有有機基はケイ素原子に結合することが好ましい。また、(C2)成分がオルガノポリシロキサンである場合は、不飽和脂肪族炭化水素又はエポキシ基含有有機基以外のケイ素原子に結合する基は、既述の、置換若しくは非置換の一価炭化水素基、又は、反応性官能基を有する一価有機基とすることができる。

0169

(C2)成分としては、少なくとも1つのエポキシ基を有するエポキシ基含有不飽和脂肪族炭化水素が好ましい。不飽和脂肪族炭化水素としては、例えば、既述した、不飽和脂肪族炭化水素基を有する化合物が挙げられる。一価不飽和脂肪族炭化水素基を有する化合物が好ましい。

0170

(C2)成分としては、例えば、一般式(2−6):



(式中、R4は、1つの反応性不飽和基を有しており、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数2〜20の一価炭化水素基を表す)で表される不飽和エポキシ化合物、一般式(2−7):



(式中、R5は、1つの反応性不飽和基を有しており、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数2〜20の一価炭化水素基を表し、
R6及びR7は、それぞれ独立して、水素原子、又は、置換若しくは非置換の炭素原子数1〜30の一価炭化水素基を表す)で表される、不飽和基含有脂環式エポキシ化合物が挙げられる。上記一般式における反応性不飽和基、及び、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の一価炭化水素基の定義、種類等は既述のとおりである。

0171

(C2)成分としてのエポキシ基含有不飽和脂肪族炭化水素としては、具体的には、アリルグリシジルエーテルメタリルグリシジルエーテル、1−メチル−4−イソプロペニルシクロヘキセンオキシド、1,4−ジメチルシクロヘキセンオキシド、4−ビニルシクロヘキセンオキシドビニルノルボルネンモノオキシドジシクロペンタジエンモノオキシド、ブタジエンモノオキシド、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−9−デセン、2,6−ジメチル−2,3−エポキシ−7−オクテンが例示される。これらの中でも、4−ビニルシクロヘキセンオキシドが好ましい。

0172

(C2)成分は単独で使用することもできるし、構造の異なる2種以上の成分を併用することも可能である。

0173

前記有機変性シリコーンを製造するための反応は、反応溶媒の存在下又は不存在下、公知の方法に従って行うことができる。本発明における不飽和基とSi−H基との反応はヒドロシリル化反応である。また、(C2)1分子中に1以上の反応性不飽和基及び1以上のエポキシ基を有する有機化合物エポキシドを利用して架橋を行う場合には、不飽和基とSi−H基との反応による結合と、エポキシ基同士の自己開環重合(SiH基と白金触媒の存在下で生じるカチオン性重合反応)によるエーテル結合生成の両方が起こり、架橋が形成される。この反応を促進するため、紫外線高エネルギー線照射や一般的なカチオン重合用触媒を更に追加することもできる。

0174

反応溶媒としては、非反応性であれば特に限定されるものではないが、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;ジオキサン、THF等のエーテル系溶剤;n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤;四塩化炭素等の塩素化炭化水素系の有機溶剤を挙げることができる。後述する油剤を反応溶媒として使用してもよい。反応溶媒として油剤を用いた場合、架橋反応後に、ケイ素原子に結合した(ポリ)オキシエチレン基含有有機基を有し、且つ、架橋部に炭素−ケイ素結合を含む架橋構造を有する液状の有機変性シリコーン及び油剤からなる組成物を直接得ることができる。

0175

ヒドロシリル化反応は、触媒の不存在下で行ってもよいが、触媒の存在下に行うことにより低温で、短時間に反応が進行するので好ましい。ヒドロシリル化反応触媒としては、例えば、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム等の化合物を挙げることができ、その触媒活性が高いことから白金化合物が特に有効である。白金化合物の例としては、塩化白金酸;金属白金;アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の坦体に金属白金を坦持させたもの;白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフイン錯体、白金−ホスファイト錯体、白金アルコラート触媒等の白金錯体を挙げることができる。触媒の使用量は、白金触媒を使用する場合、金属白金として0.5〜1000ppm程度である。

0176

ヒドロシリル化反応の反応温度としては、通常30〜150℃であり、反応時間は、通常10分間〜24時間、好ましくは1〜10時間である。

0177

ヒドロシリル化反応又はエポキシ基のカチオン性重合反応により、(A)成分は(C)成分によって架橋され、(A)成分由来のポリシロキサン鎖が(C)成分由来の炭素−ケイ素結合を含む架橋部によって連結される。また、(A)成分は(B)成分由来の(ポリ)オキシエチレン変性基を備える。このようにして、本発明に係るケイ素原子に結合した(ポリ)オキシエチレン基含有有機基を有し、且つ、架橋部に炭素−ケイ素結合を含む架橋構造を有する液状の有機変性シリコーンを得ることができる。

0178

なお、本発明に係るケイ素原子に結合した(ポリ)オキシエチレン基含有有機基を有し、且つ、架橋部に炭素−ケイ素結合を含む架橋構造を有する液状の有機変性シリコーンは、本質的に、(C)成分由来の炭素−ケイ素結合を含む架橋部により連結されてなる構造を有するものであるが、一部にSi-O-C結合による架橋部を有していてもよい。当該構造は、(A)〜(C)成分にシラノール基、アルコキシ基等の縮合反応可能な官能基を有する場合に、ポリシロキサン鎖間に形成されうる他、架橋条件がシビアである場合に、(B)成分由来の(ポリ)オキシエチレン基含有有機基中の水酸基が(A)のSi-H基と一部反応して、副次的に形成されうるためである。

0179

本発明に係るケイ素原子に結合した(ポリ)オキシエチレン基含有有機基を有し、且つ、架橋部に炭素−ケイ素結合を含む架橋構造を有する液状の有機変性シリコーンの製造にあたっては、(A)成分と(B)成分の反応後に、(C)成分を(A)成分と更に反応させてもよいし、(A)成分と(C)成分の反応後に(B)成分を(A)成分と更に反応させてもよい。

0180

(A)成分と(B)成分の反応後に、(C)成分を(A)成分と更に反応させる場合、(C)成分の反応性不飽和基と反応する(A)成分の1分子当たりのケイ素原子結合水素原子数の平均値は1.0以上が好ましい。すなわち、架橋部を構成し、(C)成分中の反応性不飽和基と反応する、(A)成分中の1分子あたりのケイ素原子結合水素原子の数は、平均して、1.0以上であり、0.2〜1.5の範囲であることが好ましく、0.6〜1.3の範囲が特に好ましい。

0181

(架橋部にSi−O−C結合を含む有機変性シリコーン)
前記有機ケイ素化合物は、架橋部にSi−O−C連鎖を含む架橋構造を有し、架橋部を構成する(ポリ)オキシエチレン基含有有機ブロックは、該有機ブロックにつき少なくとも2の炭素原子結合価を有して前記連鎖によりシロキサンブロックに結合しており、該シロキサンブロックは1〜3の一価有機基がケイ素原子に結合したシロキサン単位からなり、該シロキサンブロックにつき少なくとも2のケイ素原子結合価を有して前記連鎖に結合している、架橋構造を有する有機変性シリコーンであってもよい。このような架橋部にSi−O−C結合を含む有機変性シリコーンは、例えば、米国特許3867420号公報に開示されている。

0182

前記シロキサンブロックは下記一般式(5):

R13gR14sSiO(4−g−s)/2 (5)

(式中、
R13は、互いに独立してもよいがR14とは異なり、Si−C結合により前記一般式(5)のケイ素原子に結合する一価有機基を表し、
R14は、当該ケイ素原子に結合して(ポリ)オキシエチレン基含有有機ブロックの炭素原子と連結させている酸素原子を表し、1.0≦g≦3.0、及び、0≦s≦2.0、及び1.0≦g+s≦3.0である)で表され、
前記架橋部を構成する(ポリ)オキシエチレン基含有有機ブロックが下記一般式(6):



(式中、Yは多価の有機基でありy1+y2の結合価を有し、R15は水素原子、R13NHCO−,R13CO−,及びR13から成る群から選択される基であり、2≦n≦4、yはオキシエチレン単位、オキシプロピレン単位、オキシブチレン単位の繰返し数合計値であり、1≦y≦180であり、2≦y1、及び、0≦y2≦14、及び2≦y1+y2≦14である)で表され、
更に、架橋部を構成する(ポリ)オキシエチレン基含有有機ブロック以外の(ポリ)オキシエチレン基含有有機ブロックとして、下記一般式(7):



(式中、Xは多価の有機基でありy3+1の結合価を有し、R15,n,yは前記のとおりであり、1≦y3である)で表される有機ブロックを含み得る。

0183

前記一価有機基としては、既述したものを使用することができる。また、前記多価有機基としては、特に限定されるものではないが、例えば、二価有機基として既述したものを使用することができる。

0184

(有機変性シラン)
前記有機変性シランは、下記一般式(8):



(式中、R16は水素原子及び置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基から選択される基であり、X1はアルコキシ基、アリーロキシ基、アシロキシ基、2級アミノ基、アミノキシ基から選択される加水分解性基であり、Z1はSi−C結合により前記一般式(8)のケイ素原子に連結しているR16とは異なる一価有機基であり、1≦k≦3、及び0≦j≦2、k+j≦3である)で表される有機変性シランであることができる。Z1は二価有機基を介して(ポリ)オキシエチレン部位がケイ素原子に結合する構造を有する(ポリ)オキシエチレン基含有有機基であることが好ましく、式:−(C2H4O)t1(C3H6O)t2(C4H8O)t3−R10で示される一価有機基(式中、t1、t2及びt3は、1≦t1≦100、0≦t2≦100、及び、0≦t3≦50の数であり、好ましくは1≦t1≦50、0≦t2≦50、及び、0≦t3≦30の数であり、より好ましくは1≦t1≦30、0≦t2≦30、及び、0≦t3≦10の数であり、R10は炭素原子数1〜20のアルキル基、アシル基及びグリシジル基からなる群から選択される基である)で示される(ポリ)オキシエチレン基含有有機基であることが特に好ましい。上記一価炭化水素基及び一価有機基は既述のとおりである。

0185

((ポリ)オキシアルキレン基含有交互共重合体)
前記有機ケイ素化合物は、少なくとも、
(D)分子鎖の両末端に反応性官能基を有するオルガノポリシロキサン、及び
(E)分子中に前記(D)オルガノポリシロキサンの分子鎖両末端に位置する反応性官能基と反応し得る2つの反応性官能基を有する有機化合物
を少なくとも反応させて得られる直鎖状の(ポリ)オキシアルキレン基含有交互共重合体の形式の有機変性シリコーンであってもよい。

0186

ここで、(ポリ)オキシアルキレン基は前記(D)の分子構造中に含まれていてもよいし、前記(E)の分子構造中に含まれていてもよく、また、(F)前記(D)または(E)の分子鎖両末端に位置する反応性官能基と反応し得る2つの反応性官能基を有する(ポリ)オキシアルキレン基含有化合物であって、前記(D),(E)とは異なるものを更に反応させて得られる直鎖状の(ポリ)オキシアルキレン基含有交互共重合体の形式の有機変性シリコーンであってもよい。

0187

ここでの反応性官能基の組み合わせは、特には限定されるものではないが、例えば、Si-H基とC=C基の組み合わせや、アミノ基とそれと反応性の有機基(エポキシ基、カルボン酸基カルボニル基、エステル基、アルデヒド基イソシアナート基酸無水物基酸ハロゲン化物基など)との組み合わせ、水酸基とそれと反応性の有機基(エポキシ基、カルボン酸基、エステル基、アルコキシ基、アルデヒド基、イソシアナート基、酸無水物基、酸ハロゲン化物基など)との組み合わせ等が挙げられる。

0188

上記の(ポリ)オキシアルキレン基含有交互共重合体の具体例として、日本ユニカー株式会社の特開平05-310944号公報、特開平04-234307号公報、特開平04-211605号公報に記載のブロック共重合体、ダウコーニング社の特表2010-523790号公報(国際公開公報WO2008/127519)に記載のシリコーンポリエーテルブロック共重合体等が例示される。同様に、特開昭56-062824号公報、特開平01-249109号公報、特開平07-126392号公報、特開平08-073596号公報、特開平06-100676号公報、特開平10-279807号公報、特表2004-528412号公報、特開2000-063523号公報、特表2005-535760号公報、特開2004-331977号公報、特開2005-344116号公報、特表2008-534721号公報、特開2008-156637号公報、特開2008-156638号公報に記載の(ポリ)オキシアルキレン基含有交互共重合体が例示される。

0189

本発明の製造方法で得られる高純度有機ケイ素化合物には、酸化劣化を防止するため、フェノール類、増加させることができる。化粧料、外用剤等の用途の場合、例えば、BHT(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール)、ビタミンE等を添加すると更に安定性が向上する。このとき、使用する酸化防止剤添加量は、その重量(質量)において、前記高純度有機ケイ素化合物に対し10〜1000ppm、好ましくは50〜500ppmとなる範囲である。

0190

(高純度有機ケイ素化合物を含有する溶液の製造方法)
本発明の製造方法において、前記有機ケイ素化合物及び不純物、特に前記有機変性剤由来の不純物、を含有する混合物が、前記有機ケイ素化合物の溶媒を含む場合には、高純度有機ケイ素化合物を含有する溶液を製造することができる。

0191

前記溶媒は、前記有機ケイ素化合物の良溶媒である流体という条件を満たせば、任意のものを利用することが可能であるが、更に、前記有機ケイ素化合物の良溶媒であり、且つ、前記不純物の貧溶媒である流体という条件を満たすことが望ましい。例えば、前記溶媒は、常温〜100℃で液状である各種のシリコーンオイル及び有機変性シリコーン、シランカップリング剤等の有機変性シラン化合物非極性有機化合物又は低極性〜高極性有機化合物から選択される1以上の油剤等であり、揮発性であっても不揮発性であってもよい。前記溶媒としては、シリコーン系油剤又はシランカップリング剤が最適であるが、非極性有機化合物及び低極性〜高極性有機化合物の中では、炭化水素油脂肪酸エステル油液状脂肪酸トリグリセライドが好ましい。また、シリコーン系油剤と有機化合物との混合流体であってもよい。

0192

前記有機ケイ素化合物を主成分として含有し、且つ、不純物、特に当該有機ケイ素化合物の原料である有機変性剤に由来する不純物を含有する混合物に、前記溶媒を添加するタイミングは、前記有機ワックスによる処理の前、後、処理中のどこであってもよい。更には、前記混合物が、後述する酸性水溶液の処理を受ける段階(前、後、処理中を含む)で、当該溶媒を既に含有していてもよい。これ以外の点に関しては、本発明に係る高純度有機ケイ素化合物を含有する溶液は、前記本発明に係る高純度有機ケイ素化合物の製造方法と同様に製造することができる。

0193

本発明の製造方法で得られる高純度有機ケイ素化合物の溶液には酸化劣化を防止するため、既述の酸化防止剤を配合することができる。酸化防止剤の配合量についても既述のとおりである。

0194

(有機ケイ素化合物及び不純物を含む混合物の酸処理及び臭気低減
本発明の製造方法において、前記有機ケイ素化合物及び不純物、特に前記有機変性剤由来の不純物、を含有する混合物が、酸性水溶液によって処理されており、当該酸性水溶液の処理によって発生した臭気物質及び水が、加熱又は減圧により取り除かれている場合は、より高純度の有機ケイ素化合物を得ることができる。

0195

前記酸性水溶液に含まれる酸性物質については任意に選択可能であるが、25℃で固体であり、水溶性であり、かつ、50gをイオン交換水1Lに溶解させたときの水溶液の25℃におけるpHが4以下であることを特徴とする1種類以上の酸性無機塩を用いるのが最適である。また、当該酸性水溶液による処理を行う場合には、前記有機ワックスによる高純度化処理の前に実施することが好ましいが、前記有機ワックスによる高純度化処理の後または同時に実施することも可能である。

0196

また、前記酸性水溶液による処理は、前記有機ケイ素化合物がヒドロシリル化反応により合成された有機変性シリコーンである場合に、最も好適に実施することができる。有機変性シランは一般的に、低分子でありかつ分子内にSi−O−C結合を含む加水分解性基を有するため、水を含む酸性溶液存在下の処理を行うと容易に脱アルコール縮合を生じオリゴマー化し、もはや単分子ではなくなってしまう。したがって、有機変性シランの高純度化という観点からは、前記有機ワックスによる高純度化処理のみを行い、酸処理は行わないことが好ましい。しかしながら、例えば、有機変性シランを主成分として含有し、且つ、当該有機変性シランの原料である有機変性剤に由来する成分を不純物として含有する混合物に対して、酸性水溶液による処理を行い、有機変性シランオリゴマー(すなわち有機変性シリコーン)を生成させ、次いで、前記有機ワックスによる高純度化処理を行って、前記有機変性剤に由来する不純物を取り除き、高純度の有機変性シランオリゴマーを得ることは可能である。この様な手法による、高純度有機変性シリコーンの製造方法も、本発明の技術的原理を応用したものである。

0197

一方、前記有機ケイ素化合物が主としてSi−O−C結合により有機変性基を連結している有機変性シリコーンである場合、当該有機変性シリコーンの原料である有機変性剤は臭気原因となる反応性不飽和基やこれに由来するアセタール化合物等を含有しない。したがって、前記酸性水溶液による処理は不要である。

0198

したがって、ここでは、有機ケイ素化合物又はそれを含む混合物の酸処理及び臭気低減方法として、ヒドロシリル化反応により合成された(ポリ)オキシエチレン変性シリコーンの場合を例として説明する。

0199

好適には、酸処理は、
(ax)分子鎖の末端に炭素−炭素二重結合を有する(ポリ)オキシエチレン誘導体、及び
(bx)オルガノハイドロジェンポリシロキサン
をヒドロシリル化反応させることにより、(ポリ)オキシエチレン変性シリコーン又はそれを主成分として含む反応混合物を合成する工程〔V〕;及び
上記合成工程〔V〕と共に、又は、上記合成工程〔V〕の後に、
(ポリ)オキシエチレン変性シリコーン又はそれを主成分として含む反応混合物を、
(cx)25℃で固体であり、水溶性であり、かつ、50gをイオン交換水1Lに溶解させたときの水溶液の25℃におけるpHが4以下である、1種類以上の酸性無機塩の存在下で処理する工程〔W〕
を含む。また、前記酸性無機塩を用いた処理工程は臭気原因物質の発生を伴うため、工程〔W〕の後に、加熱又は減圧することにより、臭気原因物質を除去する工程を含むことが、臭気低減の実効の観点からより好ましい。

0200

一例として、工程〔V〕において、(ax)(ポリ)オキシエチレンモノアリルエーテル等の(ポリ)オキシエチレン誘導体、(bx)前記構造式(1−1A)で示される直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使用し、成分(bx)中の珪素結合水素原子に対して、成分(ax)の物質量が過剰となる量で上記のヒドロシリル化反応を行った場合、構造式(1−1)で示される(ポリ)オキシエチレン変性シリコーンが合成され、該(ポリ)オキシエチレン変性シリコーン及び未反応の成分(ax)を含有する、前記(ポリ)オキシエチレン変性シリコーンを主成分として含む反応混合物の粗製品が得られる。

0201

工程(W)は、特定の酸性無機塩を用いて該粗製品の加水分解処理を行うことにより、ポリシロキサンの主鎖を構成するケイ素−酸素結合や側鎖部分の炭素−酸素結合の切断がほとんど起こらず、該組成物を高いレベルで低臭化し、経時における臭気の発生を有効に抑制するための工程である。

0202

前記工程(W)は、具体的には、加水分解により、(ポリ)オキシエチレン変性シリコーンを主成分として含む反応混合物の粗製品から、臭気原因物質を除去する工程であり、(cx)25℃で固体であり、水溶性であり、かつ、50gをイオン交換水1Lに溶解させたときの水溶液の25℃におけるpHが4以下であることを特徴とする1種類以上の酸性無機塩の存在下で処理を行うことを特徴とする。なお、本発明におけるpHの値は、室温(25℃)下、試料水溶液ガラス電極を用いたpH計を用いて測定したpH値であり、本願におけるpH測定には、具体的には、東亜電波工業株式会社製「HM−10P」を用いた。

0203

成分(cx)である酸性無機塩としては、25℃で固体であり、水溶性であり、かつ、50gをイオン交換水1Lに溶解させたときの水溶液のpHが4以下であることが必要であり、より好適にはpHが3.5以下であることが好ましく、2.0以下であることが特に好ましい。かかる水溶性の酸性無機塩を用いて該組成物の加水分解処理を行うことにより、C−O結合やSi−O結合の切断をほとんど生じることなく、該組成物を高いレベルで低臭化し、経時での着臭を有効に抑制することができる。

0204

酸性無機塩は例えば、二価以上の無機酸の少なくとも一価の水素原子が塩基により中和された酸性無機塩を用いることが出来る。二価以上の無機酸としては例えば、硫酸亜硫酸等が挙げられる。塩基としては、アルカリ金属アンモニア等が挙げられる。

0205

成分(cx)はより具体的には、硫酸水素イオン(HSO4−)又は亜硫酸水素イオン(HSO3−)及び1価の陽イオン(M+)からなる1種以上の酸性無機塩であることが好適であり、1価の陽イオン(M+)として、アルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンが例示される。特に好適には、ナトリウムイオンカリウムイオン及びアンモニウムイオンからなる群から選択される1種類以上の1価の陽イオンが好ましい。また、これらの酸性無機塩は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組合せて使用してもよい。更に、これらの酸性無機塩は室温(25℃)で固体であるため、処理後にろ過により容易に除去することができる。また水溶性であるため、製造後の洗浄工程においても水で容易に洗い流すことができる。

0206

一方、上記の(cx)成分の条件を満たさない酢酸塩リン酸塩等による加水分解処理では、加水分解後の該組成物を十分に低臭化することができない。一方、塩酸等の強酸による加水分解処理や硫酸ジルコニア等の公知の固体酸による加水分解処理では、一定の低臭化は実現できるが、加水分解時に該組成物のC−O結合やSi−O結合の切断が生じやすい。

0207

成分(cx)である酸性無機塩としては、硫酸水素リチウム硫酸水素ナトリウム硫酸水素カリウム、硫酸水素ルビジウム硫酸水素セシウム硫酸水素アンモニウム亜硫酸水素ナトリウム又は、これらの水和物が具体的に例示される。かかる酸性無機塩50gをイオン交換水1Lに溶解させたときの水溶液のpHは下表に示す通りである。低臭化という技術的効果から、pHが2.0以下の水溶性の酸性無機塩として、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム及び硫酸水素アンモニウムからなる群から選択される1種以上の酸性無機塩の使用がもっとも好適である。

0208

前記の酸性無機塩存在下の処理は、例えば、(1)ヒドロシリル化反応により合成された(ポリ)オキシエチレン変性シリコーンを主成分として含む反応混合物の反応系(例えば、フラスコ等の反応容器)中に、上記の酸性無機塩を添加して、撹拌する分解処理、(2)酸性無機塩と水若しくは酸性無機塩と水と親水性溶媒を添加して、撹拌する加水分解処理等を意味する。酸性無機塩を用いた処理工程は、水及び/又は親水性媒体の存在下に行うことが好ましい。

0209

特に、前記工程〔V〕の後、(ポリ)オキシエチレン変性シリコーンを主成分として含む反応混合物の粗製品を含む反応系中に、少なくとも酸性無機塩と水とを添加して、場合により相溶性を改善し処理効率を高める目的で更に他の親水性溶媒を追加して、更に機械力を用いて撹拌する加水分解処理が好ましい。加水分解処理は任意の温度、処理時間を選択して行うことができ、0〜200℃、より好ましくは50〜100℃の温度条件で、0.1〜24時間、より好ましくは0.5〜10時間程度の反応時間で行うことが好ましい。酸性無機塩の使用量は処理装置及び処理時間に応じて適宜選択することができるが、(ポリ)オキシエチレン変性シリコーンを主成分として含む反応混合物に対して50〜10,000ppmの範囲が好ましく、100〜5,000ppmの範囲がより好ましい。

0210

前記酸処理後に、臭気の原因物質である低沸分プロピオンアルデヒド等)を除去するストリッピング工程を含むことが好ましい。また、ストリッピング後に、再び酸性無機塩存在下の処理を行うことでより多くのプロペニルエーテル基含有(ポリ)オキシエチレン誘導体等を加水分解することができ、臭気原因物質であるプロピオンアルデヒド等を除去することができる。このとき、酸性無機塩が残存しているので、新たに酸性無機塩を追加する必要はなく、水に代表される親水性溶媒のみを添加すればよいという利点がある。すなわち、上記の工程〔W〕及びストリッピング工程は、低臭化の程度を高める目的等で2回以上繰り返し行うことができる。

0211

なお、ストリッピング工程によって留去される「低沸物」には、臭気の原因物質であるプロピオンアルデヒドのほか、ヒドロシリル化反応(工程〔V〕)に使用した反応溶媒、低臭化処理工程で使用した水、その他の親水性溶媒等が含まれる。

0212

ストリッピング工程(低沸物の留去)は、工程〔W〕の前工程として、(ポリ)オキシエチレン変性シリコーンを主成分として含む反応混合物の粗製品に対して実施してもよいし、工程〔W〕の後工程として、(ポリ)オキシエチレン変性シリコーンを主成分として含む反応混合物に対して実施してもよい。また、工程〔W〕の前工程及び後工程としてそれぞれ実施することもできる。好適には、上記の工程〔W〕に次いで、加水分解反応により生成した臭気原因物質であるプロピオンアルデヒドを除去する目的で行うことが好ましい。

0213

除去方法としては、常圧下或いは減圧下でのストリッピングが好ましく、120℃以下で行うことが好ましい。効率よくストリッピングするためには、減圧下で行うか、例えば窒素ガスのような不活性ガス注入下で行うことが好ましい。低沸物の留去操作の一例を具体的に示せば、低沸物が含まれている(ポリ)オキシエチレン変性シリコーンを主成分として含む反応混合物の粗製品を、還流冷却管窒素挿入口等を備えたフラスコに仕込み、窒素ガスを供給しながら内部を減圧して昇温し、圧力と温度を一定に保持することにより軽質物を留去させる。ここに減圧条件としては、0.1〜10.0KPaとされ、加熱温度としては40〜120℃とされ、処理時間としては10分間〜24時間とすることが一般的である。

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