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技術 水性組成物、水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法、繊維処理剤組成物、及び繊維

出願人 旭化成株式会社
発明者 朝比奈芳幸笹平理朗三輪祐一皆川みお
出願日 2013年12月17日 (7年0ヶ月経過) 出願番号 2014-553151
公開日 2017年1月12日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 WO2014-098072
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物 ポリウレタン,ポリ尿素 繊維製品への有機化合物の付着処理
主要キーワード ポリマー付着量 トリエチルアミン濃度 フアイバー 含有量比率 脂肪族ジイソシアネートモノマー 最低分子量 ポリオキシメチレン繊維 ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

貯蔵安定性に優れ、貯蔵後も高度な洗濯耐久性を付与できる水性組成物水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法、該水性組成物を含む繊維処理剤組成物、及び該繊維処理剤組成物で処理された繊維を提供することを目的とする。イソシアネート基ブロック剤ブロックされたブロックイソシアネート基及び親水基が付加したイソシアネート基を有する水性ブロックポリイソシアネートと、前記ブロックイソシアネート基に対して10〜400モル%のアミン系化合物と、水と、を含む、水性組成物。

概要

背景

ポリイソシアネートイソシアネート基ブロック剤封鎖されたブロックポリイソシアネート常温で反応ぜず、高温で反応することのできる有用な架橋剤である。近年、架橋の省エネルギー化に鑑み、架橋温度低温化についての検討が進んでいる。さらに、これらブロックポリイソシアネートを水性媒体中で使用する技術も検討されている(例えば、特許文献1〜3参照)。

水性ブロックポリイソシアネート希釈媒体が水であるため、その貯蔵安定性の確保は溶剤系より難しい。これは、水性ブロックポリイソシアネート組成物中において、水とブロックイソシアネート基が反応する可能性があるからである。さらに、水性ブロックポリイソシアネートと併用される樹脂イオン性を有することがあり、併用される樹脂のイオン性がブロックイソシアネート基と水等との反応を促進する場合があることも貯蔵安定性の確保を困難としている。その上、架橋温度の低温化に伴い、貯蔵安定性の確保はさらに困難となる。

概要

貯蔵安定性に優れ、貯蔵後も高度な洗濯耐久性を付与できる水性組成物、水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法、該水性組成物を含む繊維処理剤組成物、及び該繊維処理剤組成物で処理された繊維を提供することを目的とする。イソシアネート基がブロック剤でブロックされたブロックイソシアネート基及び親水基が付加したイソシアネート基を有する水性ブロックポリイソシアネートと、前記ブロックイソシアネート基に対して10〜400モル%のアミン系化合物と、水と、を含む、水性組成物。

目的

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、貯蔵安定性に優れ、貯蔵後も繊維処理剤組成物に洗濯耐久性を付与できる水性組成物、水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法、前記水性組成物を含む繊維処理剤組成物、及び該繊維処理剤組成物で処理された繊維を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

イソシアネート基ブロック剤ブロックされたブロックイソシアネート基及び親水基が付加したイソシアネート基を有する水性ブロックポリイソシアネートと、前記ブロックイソシアネート基に対して10〜400モル%のアミン系化合物と、水と、を含む、水性組成物

請求項2

前記水性ブロックポリイソシアネートが、脂肪族ジイソシアネートモノマー単位及び/又は脂環族ジイソシアネートモノマー単位を有する、請求項1に記載の水性組成物。

請求項3

前記アミン系化合物の含有量が、前記ブロックイソシアネート基に対して25〜400モル%である、請求項1又は2に記載の水性組成物。

請求項4

前記水性ブロックポリイソシアネートの前駆体ポリイソシアネートイソシアネート基平均数が、3.0〜20である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性組成物。

請求項5

前記水性ブロックポリイソシアネートの前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数が、4.5〜15である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水性組成物。

請求項6

前記ブロック剤が、アミン系化合物を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の水性組成物。

請求項7

前記ブロック剤が、ピラゾール類を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の水性組成物。

請求項8

前記親水基が、ノニオン型親水基及び/又はカチオン型親水基である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の水性組成物。

請求項9

パーフルオロ基を有するポリマーを、さらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の水性組成物。

請求項10

前記パーフルオロ基を含むポリマーの含有量が、前記水性組成物の総量に対して、1〜30質量%であり、前記水性ブロックポリイソシアネートの含有量が、前記水性組成物の総量に対して、0.05〜10質量%である、請求項9に記載の水性組成物。

請求項11

前記パーフルオロ基の炭素数が4〜6である、請求項9又は10に記載の水性組成物。

請求項12

請求項1〜11のいずれか一項に記載の水性組成物を含む、繊維処理剤組成物

請求項13

請求項12に記載の繊維処理剤組成物で処理された、繊維。

請求項14

イソシアネート基がブロック剤でブロックされたブロックイソシアネート基及び親水基が付加したイソシアネート基を有する水性ブロックポリイソシアネートと、水と、アミン系化合物と、を、該アミン系化合物の添加量が、前記ブロックイソシアネート基に対して10〜400モル%となるように混合する、水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。

請求項15

前記水性ブロックポリイソシアネートが、脂肪族ジイソシアネートモノマー単位及び/又は脂環族ジイソシアネートモノマー単位を有する、請求項14に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。

請求項16

前記アミン系化合物の含有量が、前記ブロックイソシアネート基に対して25〜400モル%である、請求項14又は15のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。

請求項17

前記水性ブロックポリイソシアネートの前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数が、3.0〜20である、請求項14〜16のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。

請求項18

前記水性ブロックポリイソシアネートの前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数が、4.5〜15である、請求項14〜17のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。

請求項19

前記ブロック剤が、アミン系化合物を含む、請求項14〜18のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。

請求項20

前記ブロック剤が、ピラゾール類を含む、請求項14〜19のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。

請求項21

前記親水基が、ノニオン型親水基及び/又はカチオン型親水基である、請求項14〜20のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。

請求項22

パーフルオロ基を有するポリマーを、さらに含む、請求項14〜21のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。

請求項23

前記パーフルオロ基を含むポリマーの含有量が、前記水性組成物の総量に対して、1〜30質量%であり、前記水性ブロックポリイソシアネートの含有量が、前記水性組成物の総量に対して、0.05〜10質量%である、請求項22に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。

請求項24

前記パーフルオロ基の炭素数が4〜6である、請求項22又は23に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。

技術分野

0001

本発明は、水性組成物水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法、水性組成物を含む繊維処理剤組成物、及び該繊維処理剤組成物で処理された繊維に関する。

背景技術

0002

ポリイソシアネートイソシアネート基ブロック剤封鎖されたブロックポリイソシアネート常温で反応ぜず、高温で反応することのできる有用な架橋剤である。近年、架橋の省エネルギー化に鑑み、架橋温度低温化についての検討が進んでいる。さらに、これらブロックポリイソシアネートを水性媒体中で使用する技術も検討されている(例えば、特許文献1〜3参照)。

0003

水性ブロックポリイソシアネートは希釈媒体が水であるため、その貯蔵安定性の確保は溶剤系より難しい。これは、水性ブロックポリイソシアネート組成物中において、水とブロックイソシアネート基が反応する可能性があるからである。さらに、水性ブロックポリイソシアネートと併用される樹脂イオン性を有することがあり、併用される樹脂のイオン性がブロックイソシアネート基と水等との反応を促進する場合があることも貯蔵安定性の確保を困難としている。その上、架橋温度の低温化に伴い、貯蔵安定性の確保はさらに困難となる。

先行技術

0004

特表平11−512772号公報
特表2002−511507号公報
特開2007−321150号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1〜3に開示された技術ではある程度の貯蔵安定性を確保できているものの、さらなる貯蔵安定性の向上が切望されている。特に、水性ブロックポリイソシアネートを含む繊維処理剤組成物を一定期間貯蔵し、貯蔵後の組成物を用いて処理した繊維の撥水等の性能と、貯蔵前の組成物を用いて処理した繊維の撥水等の性能とを比較すると、貯蔵後の組成物を用いて処理した繊維の方が撥水等の性能に劣る傾向がある。特にこのような傾向は、高温で貯蔵した場合に顕著となる。その理由は、組成物中の樹脂成分の変化によるものと考えられる。更に、これら組成物は、その貯蔵時、輸送時に低温になる場合があり、組成物としての安定性も必要となる。そのため、低温時の安定性を有し、かつ高温の貯蔵後も性能を維持できる水性組成物、及びそれを含む繊維処理剤組成物が切望されている。

0006

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、貯蔵安定性に優れ、貯蔵後も繊維処理剤組成物に洗濯耐久性を付与できる水性組成物、水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法、前記水性組成物を含む繊維処理剤組成物、及び該繊維処理剤組成物で処理された繊維を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは上記課題を解消すべく鋭意検討した結果、所定量のアミン系化合物と、所定の水性ブロックポリイソシアネートとを併用することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。

0008

即ち、本発明は以下の通りである。
〔1〕
イソシアネート基がブロック剤でブロックされたブロックイソシアネート基及び親水基が付加したイソシアネート基を有する水性ブロックポリイソシアネートと、
前記ブロックイソシアネート基に対して10〜400モル%のアミン系化合物と、
水と、
を含む、水性組成物。
〔2〕
前記水性ブロックポリイソシアネートが、脂肪族ジイソシアネートモノマー単位及び/又は脂環族ジイソシアネートモノマー単位を有する、前項〔1〕に記載の水性組成物。
〔3〕
前記アミン系化合物の含有量が、前記ブロックイソシアネート基に対して25〜400モル%である、前項〔1〕又は〔2〕に記載の水性組成物。
〔4〕
前記水性ブロックポリイソシアネートの前駆体ポリイソシアネートイソシアネート基平均数が、3.0〜20である、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の水性組成物。
〔5〕
前記水性ブロックポリイソシアネートの前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数が、4.5〜15である、前項〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の水性組成物。
〔6〕
前記ブロック剤が、アミン系化合物を含む、前項〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の水性組成物。
〔7〕
前記ブロック剤が、ピラゾール類を含む、前項〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の水性組成物。
〔8〕
前記親水基が、ノニオン型親水基及び/又はカチオン型親水基である、前項〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載の水性組成物。
〔9〕
パーフルオロ基を有するポリマーを、さらに含む、前項〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載の水性組成物。
〔10〕
前記パーフルオロ基を含むポリマーの含有量が、前記水性組成物の総量に対して、1〜30質量%であり、
前記水性ブロックポリイソシアネートの含有量が、前記水性組成物の総量に対して、0.05〜10質量%である、前項〔9〕に記載の水性組成物。
〔11〕
前記パーフルオロ基の炭素数が4〜6である、前項〔9〕又は〔10〕に記載の水性組成物。
〔12〕
前項〔1〕〜〔11〕のいずれか一項に記載の水性組成物を含む、繊維処理剤組成物。
〔13〕
前項〔12〕に記載の繊維処理剤組成物で処理された、繊維。
〔14〕
イソシアネート基がブロック剤でブロックされたブロックイソシアネート基及び親水基が付加したイソシアネート基を有する水性ブロックポリイソシアネートと、水と、アミン系化合物と、を、該アミン系化合物の添加量が、前記ブロックイソシアネート基に対して10〜400モル%となるように混合する、
水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。
〔15〕
前記水性ブロックポリイソシアネートが、脂肪族ジイソシアネートモノマー単位及び/又は脂環族ジイソシアネートモノマー単位を有する、前項〔14〕に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。
〔16〕
前記アミン系化合物の含有量が、前記ブロックイソシアネート基に対して25〜400モル%である、前項〔14〕又は〔15〕のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。
〔17〕
前記水性ブロックポリイソシアネートの前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数が、3.0〜20である、前項〔14〕〜〔16〕のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。
〔18〕
前記水性ブロックポリイソシアネートの前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数が、4.5〜15である、前項〔14〕〜〔17〕のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。
〔19〕
前記ブロック剤が、アミン系化合物を含む、前項〔14〕〜〔18〕のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。
〔20〕
前記ブロック剤が、ピラゾール類を含む、前項〔14〕〜〔19〕のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。
〔11〕
前記親水基が、ノニオン型親水基及び/又はカチオン型親水基である、前項〔14〕〜〔20〕のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。
〔22〕
パーフルオロ基を有するポリマーを、さらに含む、前項〔14〕〜〔21〕のいずれか一項に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。
〔23〕
前記パーフルオロ基を含むポリマーの含有量が、前記水性組成物の総量に対して、1〜30質量%であり、
前記水性ブロックポリイソシアネートの含有量が、前記水性組成物の総量に対して、0.05〜10質量%である、前項〔22〕に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。
〔24〕
前記パーフルオロ基の炭素数が4〜6である、前項〔22〕又は〔23〕に記載の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法。

発明の効果

0009

本発明によれば、貯蔵安定性に優れ、貯蔵後も繊維処理剤組成物に洗濯耐久性を付与できる水性組成物、水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法、前記水性組成物を含む繊維処理剤組成物、及び繊維処理剤組成物で処理された繊維を実現することができる。

0010

以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。

0011

〔水性組成物〕
本実施形態の水性組成物は、イソシアネート基がブロック剤でブロックされたブロックイソシアネート基及び親水基が付加したイソシアネート基を有する水性ブロックポリイソシアネートと、前記ブロックイソシアネート基に対して10〜400モル%のアミン系化合物と、水と、を含む。

0012

ここで「水性」とは、水を含む媒体に、ブロックポリイソシアネートが分散溶解する性質をいう。「水性」は、水を含む媒体にブロックポリイソシアネートを混合し、0℃で2週間保存し、その後の溶液状態目視観察して、沈殿の有無により検証することができる。目視観察において沈殿がなければブロックポリイソシアネートが水性を有すると判断しうる。ブロックポリイソシアネートが水性を有することにより、基材表面により均一な被膜を形成できる。

0013

〔水性ブロックポリイソシアネート〕
本実施形態における水性ブロックポリイソシアネートは、イソシアネート基がブロック剤でブロックされたブロックイソシアネート基及び親水基が付加したイソシアネート基を有する。言い換えれば、水性ブロックポリイソシアネートは、ジイソシアネートモノマー単位を構成単位として有する前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基の一部がブロックイソシアネート基及び親水基が付加したイソシアネート基である化合物である。

0014

(ジイソシアネートモノマー単位)
水性ブロックポリイソシアネートは、脂肪族ジイソシアネートモノマー単位及び/又は脂環族ジイソシアネートモノマー単位を有することが好ましい。すなわち、水性ブロックポリイソシアネートの前駆体となるポリイソシアネート(以下、「前駆体ポリイソシアネート」ともいう。)は、脂肪族ジイソシアネートモノマー単位及び/又は脂環族ジイソシアネートモノマー単位を有するポリイソシアネートであることが好ましい。水性ブロックポリイソシアネートがこのような構造を有することにより、貯蔵安定性が向上する傾向にある。

0015

本実施形態で用いる「脂肪族ジイソシアネートモノマー」とは、その構造中に脂肪族基を有し芳香族基を有しないジイソシアネート化合物をいう。脂肪族ジイソシアネートモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、炭素数4〜30のものが好ましい。このような脂肪族ジイソシアネートモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネートペンタメチレン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、リジンジイソシアネートが挙げられる。脂肪族ジイソシアネートモノマーは、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。

0016

また、本実施形態で用いる「脂環族ジイソシアネートモノマー」とは、その構造中に環状脂肪族基を有し芳香族基を有しないジイソシアネート化合物をいう。脂環族ジイソシアネートモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、炭素数8〜30のものが好ましい。このような脂環族ジイソシアネートモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビスイソシアナートメチル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等を挙げることができる。脂環族ジイソシアネートモノマーは、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。

0017

このなかでも、水性ブロックポリイソシアネートが、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」ともいう。)を含むことが好ましい。HDIを含むことにより、変形の大きな基材に対してより追従性に優れる被膜を形成できる傾向にある。

0018

(前駆体ポリイソシアネート)
前駆体ポリイソシアネートは、例えば、ビウレット結合尿素結合イソシアヌレート結合ウレトジオン結合ウレタン結合アロファネート結合、及びイミノオキサジアジンジオン結合からなる群より選ばれる1以上の結合を有してもよい。例えば、イソシアヌレート結合とアロファネート結合、イソシアヌレート結合とウレトジオン結合等2つ以上の結合を含むこともできる。これらの中でも耐熱性のあるイソシアヌレート結合を含むことが好ましい。

0019

ビウレット結合を有するポリイソシアネートは、水、t−ブタノール尿素等のいわゆるビウレット化剤とジイソシアネートモノマーとを、(ビウレット化剤)/(ジイソシアネートモノマーのイソシアネート基)のモル比が約1/2〜約1/100となる条件で反応させた後、ジイソシアネートモノマーを除去することで得ることができる。これらの技術に関しては、例えば、特開昭53−106797号公報、特開昭55−11452号公報、特開昭59−95259号公報等に開示されている。

0020

尿素結合はイソシアネート基と水あるいはアミン基から形成されうる。ポリイソシアネート中の尿素結合の含有量は少ないことが好ましい。これにより、得られるブロックポリイソシアネートの、凝集力が小さくなる傾向にある。

0021

イソシアヌレート結合を有するポリイソシアネートは、例えば触媒等によりジイソシアネートモノマーのイソシアヌレート化反応を行い、転化率が約5〜約80質量%になったときに反応を停止し、未反応ジイソシアネートモノマーを除去することで得ることができる。この際に、原料として、アルコール化合物を併用することができる。アルコール化合物としては、特に限定されないが、例えば、後述する、ウレタン結合を有するポリイソシアネートの原料として用いることのできる水酸基を有する化合物と同様の化合物が挙げられる。これらアルコールを原料として併用した場合、得られるポリイソシアネートはイソシアヌレート結合とともにアロファネート結合を有する。これらの技術に関しては、例えば、特開昭55−38380号公報、特開昭57−78460号公報、特開昭57−47321号公報、特開昭61−111371号公報、特開昭64−33115号公報、特開平2−250872号公報、特開平6−312969号公報等に開示されている。

0022

ウレトジオン結合を有するポリイソシアネートは、ウレトジオン化触媒を用いることで得ることができる。これらの技術に関しては、例えば、特開2007−332133号公報、特開2008−273788号公報、特開2009−137961号公報等に開示されている。

0023

ウレタン結合を有するポリイソシアネートは、水酸基を有する化合物とジイソシアネートモノマーとを、水酸基とイソシアネート基の当量比を約1/2〜約1/100で反応させた後、ジイソシアネートモノマーを除去することで得ることができる。水酸基を有する化合物としては、重合履歴のない化合物と重合履歴のある化合物がある。重合履歴のない水酸基を有する化合物としては、1〜6価のアルコールが挙げられる。

0024

上記1価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、エタノールイソブタノールn−ブタノール、2−エチルヘキサノール等が挙げられる。

0025

上記2価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコールジエチレングリコールトリエチレングリコールプロピレングリコールジプロピレングリコールトリプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール、2−エチル−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、2,2,4−トリメチルペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。

0026

上記3価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、グリセリントリメチロールプロパン等が挙げられる。また、上記4価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、ペンタエリトリトール等が挙げられる。さらに、上記5価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、グルコース等が挙げられる。またさらに、上記6価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、ソルビトール等が挙げられる。

0027

水酸基を有する、重合履歴のある化合物としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステルポリオールポリエーテルポリオールアクリルポリオールポリオレフィンポリオールポリカーボネートポリオール等が挙げられる。

0028

ポリエステルポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、二塩基酸の単独又は混合物と、多価アルコールの単独又は混合物との縮合反応によって得られるものや、多価アルコール化合物を用いてε−カプロラクトン開環重合して得られるようなポリカプロラクトン類等が挙げられ、このなかでも開環重合物が好ましい。上記二塩基酸の単独又は混合物としては、特に限定されないが、例えば、コハク酸アジピン酸セバシン酸ダイマー酸無水マレイン酸無水フタル酸イソフタル酸テレフタル酸等のカルボン酸からなる群より選ばれる1種単独又は2種以上の混合物が挙げられる。上記多価アルコールの単独又は混合物としては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等からなる群より選ばれる1種単独又は2種以上の混合物が挙げられる。

0029

ポリエーテルポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、多価アルコール化合物の単独又は混合物に、水酸化物強塩基性触媒、複合金属シアン化合物錯体等を使用して、アルキレンオキシドの単独又は混合物をランダム又はブロック付加して得られるポリエーテルポリオール類エチレンジアミン類等のポリアミン化合物にアルキレンオキシドを反応させて得られるポリエーテルポリオール類;及びこれらポリエーテルポリオール類を媒体としてアクリルアミド等を重合して得られる、いわゆるポリマーポリオール類等が含まれる。

0030

上記水酸化物としては、特に限定されないが、例えば、リチウムナトリウムカリウムの水酸化物等が挙げられる。上記強塩基性触媒としては、特に限定されないが、例えば、アルコラートアルキルアミン等が挙げられる。上記複合金属シアン化合物錯体としては、特に限定されないが、例えば、金属ポルフィリンヘキサシアノコバルト酸亜鉛錯体等が挙げられる。上記アルキレンオキシドの単独又は混合物としては、特に限定されないが、例えば、プロピレンオキシドブチレンオキシドシクロヘキセンオキシドスチレンオキシド等が挙げられる。

0031

上記多価アルコール化合物の単独又は混合物としては、特に限定されないが、上記例示したアルコール化合物に加えて、非糖類、糖アルコール系化合物、単糖類二糖類三糖類、及び四糖類が挙げられる。

0032

上記非糖類としては、特に限定されないが、例えば、ジグリセリンジトリメチロールプロパンペンタエリスリトールジペンタエリスリトール等が挙げられる。

0033

上記糖アルコール系化合物としては、特に限定されないが、例えば、エリトリトール、D−トレイトール、L−アラビニトールリビトールキシリトール、ソルビトール、マンニトールガラクチトールラムニトール等が挙げられる。

0034

上記単糖類としては、特に限定されないが、例えば、アラビノースリボースキシロース、グルコース、マンノースガラクトースフルクトースソルボースラムノースフコースリボソース等が挙げられる。

0035

上記二糖類としては、特に限定されないが、例えば、トレハロースショ糖マルトースセロビオースゲンチオビオースラクトースメリビオース等が挙げられる。

0036

上記三糖類としては、特に限定されないが、例えば、ラフィノースゲンチアノース、メレチトース等が挙げられる。

0037

上記四糖類としては、特に限定されないが、例えば、スタキオース等が挙げられる。
アクリルポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、活性水素を有する、アクリル酸−2−ヒドロキシエチルアクリル酸−2−ヒドロキシプロピル等のアクリル酸エステルメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル等と活性水素非含有のアクリル酸メチルメタクリル酸エチル等を共重合して得られるアクリルポリオールが挙げられる。

0038

ポリオレフィンポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、水酸基を2個以上有するポリブタジエン水素添加ポリブタジエンポリイソプレン水素添加ポリイソプレン等が挙げられる。

0039

ポリカーボネートポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、エチレンカーボネート等のアルキレンカーボネートジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート等の炭酸エステルを重合したポリマーが挙げられる。

0040

重合履歴のあるポリオールが好ましい。トリオールがより好ましく、ポリカプロラクトントリオールが更に好ましい。

0041

ポリオールの数平均分子量は300〜1000が好ましく、300〜500が更に好ましい。

0042

アロファネート結合を有するポリイソシアネートは、特に限定されないが、例えば、ウレタン結合を有するポリイソシアネートの原料として用いることのできる水酸基を有する化合物と同様のアルコールと、ジイソシアネートモノマーとから製造することができる。アロファネート結合はウレタン結合にイソシアネート基が付加した結合であり、この結合は触媒の使用、熱等によって形成される。アロファネート結合とウレタン結合が共存してもよい。イソシアヌレート結合と共存することにより、架橋性とポリマーとの相溶性をともに向上でき好ましい。

0043

イミノオキサジアジンジオン結合を有するポリイソシアネートは、特に限定されないが、例えば触媒等を使用し得ることができる。これに関する技術としては、例えば特開2004−534870号公報等に開示されている。

0044

上記のようにして得られる前駆体ポリイソシアネート中のジイソシアネートモノマー含有量は、特に限定されないが、3質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下がさらに好ましい。上記範囲であることにより、硬化性がより向上する傾向にある。これら前駆体ポリイソシアネートは1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。

0045

(前駆体ポリイソシアネートの25℃における粘度)
また、本実施形態に用いる前駆体ポリイソシアネートの25℃における粘度は、特に限定されないが、50〜2,000,000mPa・sであることが好ましく、3,000〜50,000mPa・sであることがより好ましい。前駆体ポリイソシアネートの25℃における粘度が50mPa・s以上であることにより、結果的にポリイソシアネート1分子が有するイソシアネート基の統計的な平均数(以下、「イソシアネート基平均数」という。)を確保しやすい傾向にある。また、前駆体ポリイソシアネートの25℃における粘度が2,000,000mPa・s以下であることにより、これを使用し、形成される被膜の外観がより良好となる傾向にある。なお、粘度は実施例に記載の方法により測定することができる。

0046

(前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数)
前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数は、3.0以上20以下であることが好ましく、3.5以上15以下であることがより好ましく、4.0以上15以下であることがさらに好ましく、4.5以上15以下であることがよりさらに好ましい。イソシアネート基平均数が3.0以上であることにより、架橋性がより優れる傾向にある。また、イソシアネート基平均数が20以下であることにより、ブロックイソシアネート基の反応性がより優れる傾向にある。さらに、貯蔵後の洗濯耐久性向上の観点からは、イソシアネート基平均数は、4.5以上15以下であることが好ましい。

0047

なお、イソシアネート基平均数が高いほど高い架橋性を示す一方、一般的には高い架橋性を持つポリイソシアネートは貯蔵安定性に劣る傾向にある。しかしながら、本実施形態においては、イソシアネート基平均数が3.0以上の高い架橋性を持つポリイソシアネートを前駆体とした水性ブロックポリイソシアネートを用いたとしても、得られる水性組成物の貯蔵安定性が飛躍的に向上したものとなるという驚くべき効果を有する。なお、前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数は実施例に記載の方法により測定することができる。

0048

〔ブロックイソシアネート基〕
水性ブロックポリイソシアネートは、ブロック剤でブロックされたブロックイソシアネート基を有する。ここで、「ブロック剤」とは、イソシアネート基と反応し、加熱により少なくとも1部が揮散する化合物をいう。また、「ブロック」とはイソシアネート基がブロック剤でブロックされることをいう。

0049

本実施形態で使用されるブロック剤としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール2−メトキシエタノール2−エトキシエタノール2−ブトキシエタノール等のアルコール類炭素原子数4以上のアルキル基置換基として有するモノおよびジアルキルフェノール類であって、例えばn−プロピルフェノール、i−プロピルフェノール、n−ブチルフェノール、sec−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、n−ヘキシルフェノール、2−エチルヘキシルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ノニルフェノール等のモノアルキルフェノール類、ジ−n−プロピルフェノール、ジイソプロピルフェノールイソプロピルクレゾール、ジ−n−ブチルフェノール、ジ−t−ブチルフェノール、ジ−sec−ブチルフェノール、ジ−n−オクチルフェノール、ジ−2−エチルヘキシルフェノール、ジ−n−ノニルフェノール等のジアルキルフェノール等のアルキルフェノール類;フェノール、クレゾール、エチルフェノールスチレン化フェノールヒドロキシ安息香酸エステル等のフェノール類;例えば、マロン酸ジメチルマロン酸ジエチルアセト酢酸メチルアセト酢酸エチルアセチルアセトン等の活性メチレン類;ブチルメルカプタンドデシルメルカプタン等のメルカプタン類;尿素、チオ尿素エチレン尿素等の尿素類コハク酸イミドマレイン酸イミド等の酸イミド類ホルムアルオキシムアセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシムシクロヘキサノンオキシム等のオキシム類ジフェニルアミンアニリンカルバゾール、ジーn−プロピルアミンジイソプロピルアミン、イソプロピルエチルアミン等のアミン類ピラゾール、3−メチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール等のピラゾール類;イミダゾール、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;1,2,4−トリアゾール等のトリアゾール類エチレンイミンポリエチレンイミン等のイミン類アセトアニリド酢酸アミド、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等の酸アミド類が挙げられる。

0050

この中で、アミン系化合物が好ましい。ここで「アミン系化合物」とは、イソシアネート基と反応しうる、窒素原子直結した水素原子を有する化合物をいう。具体的には、アミン類、ピラゾール類、イミダゾール類、トリアゾール類、イミン類及び酸アミド類である。アミン類、ピラゾール類が更に好ましく、ピラゾール類がより好ましく、3,5−ジメチルピラゾールが最も好ましい。このようなブロック剤でイソシアネート基がブロックされた、ブロックイソシアネート基を含むことにより、低温硬化性により優れる傾向にある。

0051

イソシアネート基をアミン系化合物でブロックする反応は、従来公知の方法を用いることができる。具体的には特開2012−107091号公報、特開2011−208028号公報等の記載されている方法が挙げられる。

0052

〔親水基が付加したイソシアネート基〕
水性ブロックポリイソシアネートは親水基が付加したイソシアネート基を有する。以下、イソシアネート基に付加できる親水基に関して説明する。親水基としては、特に限定されないが、例えば、ノニオン型親水基、カチオン型親水基、アニオン型親水基が挙げられる。

0053

(ノニオン型親水基)
ノニオン型親水基を導入する化合物としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のアルコールの水酸基にエチレンオキサイドを付加した化合物等が挙げられる。これらはイソシアネート基と反応する活性水素を有する。これらの中で、少ない使用量でブロックポリイソシアネートの水分散性を向上できるモノアルコールが好ましい。エチレンオキサイドの付加数としては、4〜30が好ましく、4〜20がより好ましい。エチレンオキサイドの付加数が4以上であることにより、水性化が確保しやすい傾向にある。また、エチレンオキサイドの付加数が30以下であることにより、低温貯蔵時にブロックポリイソシアネートの析出物が発生しにくい傾向にある。

0054

(カチオン型親水基)
カチオン型親水基の導入は、カチオン性基とイソシアネート基と反応する水素を有する官能基とを併せ持つ化合物を利用する方法や、予め、イソシアネート基に例えば、グリシジル基等の官能基を付加し、その後、この官能基と、スルフィドホスフィン等の特定化合物とを反応させる方法等がある。このなかでもが、カチオン性基とイソシアネート基と反応する水素を併せ持つ化合物を利用する方法が容易である。

0055

上記イソシアネート基と反応する水素を有する官能基としては、特に限定されないが、例えば、水酸基、チオール基等が挙げられる。上記カチオン性親水基とイソシアネート基と反応する水素を有する官能基を併せ持つ化合物としては、特に限定されないが、例えば、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミンジエタノールアミンメチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、N,N,N‘−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N−(ジメチルアミノプロピルアミノエタノール等が挙げられる。また、水性ブロックポリイソシアネートに導入された三級アミノ基(カチオン型親水基)は、硫酸ジメチル硫酸ジエチル等で四級化することもできる。

0056

このなかでも、カチオン型親水基としては三級アミノ基が好ましい。水性ブロックポリイソシアネートが三級アミノ基を有する場合には、後述する中和に用いるアニオン性化合物などの化合物が加熱で揮散しやすく、その結果、撥水性がより向上する傾向にある。

0057

カチオン型親水基の導入は溶剤の存在下で行うことができる。この場合の溶剤はイソシアネート基と反応しうる官能基を含まないものが好ましい。これら溶剤としては、特に限定されないが、例えば、酢酸エチルプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートジプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。

0058

ブロックポリイソシアネートに導入されたカチオン型親水基はアニオン基を有する化合物で中和されることが好ましい。このアニオン基とは、特に限定されないが、例えば、カルボキシル基スルホン酸基燐酸基、ハロゲン基硫酸基等が挙げられる。上記カルボキシル基を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、蟻酸酢酸プロピオン酸酪酸乳酸等が挙げられる。また、上記スルホン基を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、エタンスルホン酸等が挙げられる。さらに、上記隣酸基を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、隣酸、酸性隣酸エステル等が挙げられる。またさらに、上記ハロゲン基を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、塩酸等が挙げられる。さらにまた、上記硫酸基を有する化合物としては特に限定されないが、例えば、硫酸等が挙げられる。このなかでもカルボキシル基を1つ有する化合物が好ましく、より好ましくは、酢酸、プロピオン酸、酪酸である。

0059

(アニオン型親水基)
アニオン型親水基としては、特に限定されないが、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、燐酸基、ハロゲン基、硫酸基等が挙げられる。アニオン型親水基を有するブロックポリイソシアネートは、例えば、イソシアネート基と反応する活性水素とアニオン基をともに有する化合物の活性水素と、前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基とを反応させることにより、得ることができる。

0060

活性水素とカルボン酸基をともに有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、1−ヒドロキシ酢酸、3−ヒドロキシプロパン酸、12−ヒドロキシ−9−オクタデカン酸ヒドロキシピバル酸、乳酸等のモノヒドロキシカルボン酸ジメチロール酢酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロールペンタン酸、ジヒドロキシコハク酸、ジメチロールプロピオン酸等のポリヒドロキシカルボン酸が挙げられる。このなかでも、ヒドロキシピバル酸、ジメチロールプロピオン酸が好ましい。

0061

活性水素とスルホン酸基をともに有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、イセチオン酸等が挙げられる。

0062

アニオン型親水基は、特に限定されないが、例えば、塩基性物質であるアミン系化合物で中和することができる。このアミン系化合物としては、特に限定されないが、例えば、アンモニア水溶性アミノ化合物が挙げられる。水溶性アミノ化合物としては、特に限定されないが、例えば、モノエタノールアミン、エチルアミン、ジメチルアミンジエチルアミントリエチルアミンプロピルアミンジプロピルアミンイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリエタノールアミンブチルアミンジブチルアミン2−エチルヘキシルアミンエチレンジアミンプロピレンジアミンメチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン等の第1級アミン又は第2級アミン;トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン等の第3級アミンが挙げられる。

0063

水性ブロックポリイソシアネートの親水基は、ノニオン型親水基及び/又はカチオン型親水基が好ましい。繊維処理剤組成物に使用されるポリマーは一般的にカチオン性である。そのため、水性ブロックポリイソシアネートの親水基としてノニオン型親水基及び/又はカチオン型親水基を有することにより、水性組成物を繊維処理剤組成物の成分として使用する場合において、繊維処理剤組成物中でのその他のポリマー及び水性ブロックポリイソシアネートの分散安定性がより向上する傾向にある。

0064

〔ブロックイソシアネート基に対する親水基が付加したイソシアネート基の割合〕
ブロックイソシアネート基に対する親水基が付加したイソシアネート基の割合(モル比)は、5〜50が好ましく、5〜40がより好ましく、5〜30がさらに好ましい。ブロックイソシアネート基に対する親水基が付加したイソシアネート基の割合が上記範囲内であることにより、硬化性と水分散性がともにより向上する傾向にある。なお、ブロックイソシアネート基量及び親水基が付加したイソシアネート基量については、実施例に記載の方法により測定することができる。

0065

なお、前駆体ポリイソシアネートの全イソシアネート基100モルに対する、ブロックイソシアネート基と親水基が付加したイソシアネート基の合計割合は、50〜100モルが好ましく、100モルがさらに好ましい。前駆体ポリイソシアネートの全イソシアネート基100モルに対する、ブロックイソシアネート基と親水基が付加したイソシアネート基の合計割合が上記範囲内であることにより、硬化性と水分散性がともにより向上する傾向にある。

0066

水性ポリブロックイソシアネートの含有量〕
水性組成物中の水性ブロックポリイソシアネートの含有量は、水性組成物が後述するパーフルオロ基を有するポリマーを含まない場合は、水性組成物の総量に対して、10〜40質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましく、20〜35質量%がさらに好ましい。水性ポリブロックイソシアネートの含有量が10質量%以上であることにより、輸送費などがより経済的となる傾向にある。また、水性ポリブロックイソシアネートの含有量が40質量%以下であることにより、高温における水性組成物の貯蔵安定性がより向上する傾向にある。

0067

また、水性組成物が後述するパーフルオロ基を有するポリマーを含む場合には、本実施形態の水性ポリブロックイソシアネートの含有量は、0.05〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましく、1〜3質量%がさらに好ましい。本実施形態の水性ポリブロックイソシアネートの含有量が上記範囲内であることにより、水性組成物を含む繊維処理剤で処理された繊維の撥水性がより向上する傾向にある。

0068

水性ブロックポリイソシアネートがイオン性基(例えば、カチオン型、アニオン型の親水基)を有する場合の水性ブロックポリイソシアネートの含有量は、イオン性基が当量中和剤を含んだ状態での質量をベースとしている。

0069

〔アミン系化合物〕
本実施形態の水性組成物は、アミン系化合物を含む。アミン系化合物はイソシアネート基と反応しうる、窒素原子に直結した水素原子を有する。

0070

アミン系化合物としては、特に限定されないが、例えば、ブロック剤において例示したアミン類、ピラゾール類、イミダゾール類、トリアゾール類、イミン類、及び酸アミド類が挙げられる。このなかでも、ピラゾール類、アミン類が好ましく、3,5−ジメチルピラゾール、イソプロピルアミンがより好ましく、3,5−ジメチルピラゾールがさらに好ましい。アミン系化合物がピラゾール類を含むことにより、水性組成物の貯蔵安定性がより向上する傾向にある。なお、アミン系化合物はブロック剤に用いるアミン系化合物と同一であっても、異なってもよい。同一のアミン系化合物を用いる場合には、本実施形態の水性組成物の製造工程が簡略化できる。アミン系化合物は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。

0071

(アミン系化合物の含有量)
アミン系化合物の含有量は水性ブロックポリイソシアネートのブロックイソシアネート基に対して10〜400モル%であり、25〜300モル%が好ましく、25〜100モル%がより好ましい。アミン系化合物の含有量が水性ブロックポリイソシアネートのブロックイソシアネート基に対して10モル%以上であることにより、高温安定性が良好になる傾向がある。アミン系化合物の含有量が水性ブロックポリイソシアネートのブロックイソシアネート基に対して400モル%以下であることにより、低温貯蔵安定性がより良好となる。なお、イソシアネート基と反応していないアミン系化合物の含有量は実施例に記載の方法により測定することができる。

0072

〔水〕
本実施形態の水性組成物は、水を含む。水は特に制限されず、水道水蒸留水イオン交換水等を適宜選択して使用することができる。蒸留水、イオン交換水が好ましい。水の含有量は、水性組成物の総量に対して、45〜90質量%が好ましく、55〜90質量%がより好ましく、65〜90質量%がさらに好ましい。なお、水は水性ブロックポリイソシアネート又はパーフルオロ基を有するポリマー製造時、及び各成分の調合時に配合することができる。

0073

〔パーフルオロ基を有するポリマー〕
本実施形態の水性組成物は、パーフルオロ基を有するポリマーを含むことが好ましい。「パーフルオロ基」とは、炭化水素基の水素がすべてフッ素原子となっている基であり、次式(1)で示される。
CF3(CF2)n− (1)
(式(1)中、Cは炭素原子を示し、Fはフッ素原子を示し、nは3~8の整数を示す。)

0074

パーフルオロ基を有するポリマーの含有量は、水性組成物の総量に対して、1〜30質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜30質量%がさらに好ましい。パーフルオロ基を有するポリマーの含有量が1質量%以上であることにより、水性組成物の貯蔵安定性がより向上し、輸送コストがより向上する傾向にある。パーフルオロ基を有するポリマーの含有量が30質量%以下であることにより、沈殿等が生じにくく、水性組成物の安定性がより向上する傾向にある。

0075

本実施形態に用いるパーフルオロ基を有するポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、パーフルオロ基を有するアクリレート及び/又はメタアクリレート主モノマーとして重合したものが挙げられる。パーフルオロ基の炭素数は、3〜8が好ましく、4〜6がより好ましい。パーフルオロ基の炭素数が6以下であることにより、環境や人体への蓄積性懸念されるパーフルオロオクタン酸の生成がより抑制される傾向にある。なお、一般的にはパーフルオロ基の炭素数が8のほうが洗濯耐久性に優れる傾向にあるが、本実施形態の水性組成物では、水性ブロックポリイソシアネートと炭素数が6以下のパーフルオロ基を有するポリマーとを併用することにより、洗濯耐久性をより向上させることが可能となる。

0076

パーフルオロ基有するアクリレート及び/又はメタアクリレートに加えて、これらと共重合可能な他のモノマーを併用することができる。このようなモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレートステアリルアクリレートステアリルメタクリレートベンジルアクリレートベンジルメタクリレートグリシジルアクリレー卜、グリシジルメタクリレートアジジエルアクリレート、アジリジエルメタクリレートヒドロキシアルキルアクリレートヒドロキシアルキルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートアルキレンジオールアクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル類;アルキレンジオールジメタクリレート等のアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドジアセトンメタクリルアミド、メチロール化ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド又はメタクリルアミド類;マレイン酸ジブチル等のマレイン酸アルキルエステル類;エチレンプロピレンブタジエンイソプレン塩化ビニル、フッ化ビニル塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンクロロプレン等のオレフィン類酢酸ビニル等のカルボン酸ビニル類;スチレンα−メチルスチレン、β−メチルスチレン等のスチレン類エチルビニルエーテルシクロヘキシルビニルエーテルハロゲン化アルキルビニルエーテル等のビニルエーテル類が挙げられる。

0077

パーフルオロアルキル基を有するアクリレート単位及びメタクリレート単位の合計含有量は、パーフルオロアルキル基を有するポリマー中の全モノマー単位の総量に対して、40質量%以上が好ましく、50〜80質量%がより好ましい。

0078

パーフルオロアルキル基を有するポリマーは、溶液重合乳化重合懸濁重合等の公知の重合方法により製造することができ、このなかでも、乳化重合により製造することが好ましい。

0079

含有量比率(パーフルオロ基を有するポリマー:水性ブロックポリイソシアネート)は、50:50〜95〜5が好ましく、70:30〜95:5がより好ましく、70:30〜90:10がより好ましい。含有量比率が上記範囲内であることにより、洗濯耐久性がより向上する傾向にある。

0080

繊維処理組成物に用いるパーフルオロ基を有するポリマーは、特に限定されないが、カチオン性が好ましい。水性ブロックポリイソシアネートと併用するポリマーがイオン性、特にカチオン性の場合は、水性ブロックポリイソシアネートの反応性がより向上する一方で、一般に水性組成物の貯蔵安定性が低下する傾向にある。しかしながら、水性ブロックポリイソシアネートと、イソシアネート基と反応しうる水と、アミン系化合物と、例えば、パーフルオロ基を有するカチオン性ポリマーと、を含む本実施形態の水性組成物の貯蔵安定性は高いものとなり、驚くべき効果を有する。具体的には、本実施形態の水性組成物は50℃で、4週間の貯蔵後も洗濯耐久性を付与できうる。

0081

水溶性有機溶剤
また、水性組成物は、必要に応じて、水溶性有機溶剤を含むこともできる。水溶性有機溶剤としては、特に限定されないが、水酸基を有してもよく、例えば、アルコール類、エーテル類等が挙げられる。より具体的には、例えば、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールヂメチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、3−メトキシ−3−メチルブタノールなどが挙げられる。ここで、「水溶性」とは、25℃で10g溶剤/100g水以上の溶解度を持つことをいう。

0082

〔水性組成物の製造方法〕
本実施形態の水性組成物は、イソシアネート基がブロック剤でブロックされたブロックイソシアネート基及び親水基が付加したイソシアネート基を有する水性ブロックポリイソシアネートと、水と、前記ブロックイソシアネート基に対して10〜400モル%のアミン系化合物と、を混合することで、得ることが出来る。

0083

混合方法は、特に限定されないが、例えば、撹拌翼のある混合槽などを用いて行なうことができる。混合時の温度は、好ましくは10〜90度である。イソシアネート基がブロック剤でブロックされたブロックイソシアネート基及び親水基が付加したイソシアネート基を有する水性ポリイソシアネートと、水と、アミン系化合物を混合する順序に制限はなく、水性ブロックポリイソシアネートの製造時、または製造直後にアミン系化合物を添加、混合後、水を添加、混合することもできる。

0084

また、アミン系化合物がブロック剤と同一である場合は、水性ブロックイソシアネートの製造時に、ブロック剤を、イソシアネート基をブロックする量よりも多く添加することで、規定量のアミン系化合物を同時に添加することが出来る。

0085

なお、水性ブロックポリイソシアネート、水、アミン系化合物、及び必要に応じて使用されるパーフルオロ基を有するポリマーについては、上記水性組成物で述べたものと同様とすることができる。

0086

〔水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法〕
本実施形態の水性ブロックポリイソシアネートの安定化方法は、イソシアネート基がブロック剤でブロックされたブロックイソシアネート基及び親水基が付加したイソシアネート基を有する水性ブロックポリイソシアネートと、水と、アミン系化合物と、を、該アミン系化合物の添加量が、前記ブロックイソシアネート基に対して10〜400モル%となるように混合する。このように、水性ブロックポリイソシアネートと、アミン系化合物と、を共存させることにより、水性ブロックポリイソシアネートの貯蔵安定性を向上することができ、貯蔵安定性に優れる水性組成物を得ることができる。なお、混合方法は、特に限定されず、上記製造方法と同様の方法を用いることができる。

0087

〔繊維処理剤組成物〕
本実施形態の繊維処理剤組成物は、水性組成物を含む。本実施形態の繊維処理剤組成物には、必要に応じて、添加剤を含んでもよい。添加剤としては、特に限定されないが、例えば、難燃剤染料安定剤、防撤剤、抗菌剤抗かび剤防虫剤防汚剤帯電防止剤アミノプラスト樹脂アクリルポリマーグリオキザール樹脂メラミン樹脂天然ワックスシリコーン樹脂増粘剤高分子化合物が挙げられる。繊維処理剤組成物は使用前に水でさらに希釈して、使用することができる。希釈後の繊維処理剤組成物に含まれる全てのポリマーの合計含有量は、0.5〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜3質量%である。

0088

〔繊維〕
本実施形態の繊維は、繊維処理剤組成物で処理されたものである。繊維処理剤組成物を用いた繊維の処理は、繊維に繊維処理剤組成物を付着させ、その後、加熱することにより行うことができる。繊維処理剤組成物の付着方法としては、特に限定されないが、例えば、パッド法浸漬法スプレー法コーティング法プリント法等が挙げられる。

0089

その後、マングル等を用いて所定のピクアップ量(ポリマー付着量)に調整したのち、100℃以上の温度で加熱する。好ましくは140〜180℃程度の温度で10秒〜10分間、好ましくは30秒〜3分間程度加熱する。

0091

以下、本発明について実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。

0092

(数平均分子量の測定)
水性組成物、前駆体ポリイソシアネート及びポリオールの数平均分子量は、下記の装置を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という。)により、ポリスチレン基準の数平均分子量として求めた。
装置 :東ソー(株)HLC−802A
カラム:東ソー(株)G1000HXL×1本
G2000HXL×1本
G3000HXL×1本
キャリアーテトラヒドロフラン
検出方法:示差屈折計

0093

(未反応ジイソシアネートモノマー含有量の測定)
未反応ジイソシアネートモノマー含有量は、下記式で表されるように、前記GPC測定で得られる前駆体ポリイソシアネートのピーク面積と未反応ジイソシアネートモノマー相当の分子量(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートであれば168)のピーク面積とから算出した。
(未反応ジイソシアネートモノマー含有量)=(未反応ジイソシアネートのピークの面積)/{(前駆体ポリイソシアネートのピークの面積)+(未反応ジイソシアネートのピークの面積)}×100

0094

(前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基濃度の測定)
三角フラスコに前駆体ポリイソシアネート1〜3gを精し(Wg)、その後トルエン20mLを添加し、前駆体ポリイソシアネートを完全に溶解した。その後、2規定のジ−n−ブチルアミントルエン溶液10mLを添加し、完全に混合後、15分間室温放置した。さらに、この溶液イソプロピルアルコール70mLを加え、完全混合した。この液を1規定塩酸溶液(ファクターF)で、指示薬滴定した。この滴定値V2mLとし、同様の操作を前駆体ポリイソシアネートなしで行い、この滴定値をV1mLとし、次式から前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基濃度を算出した。
イソシアネート基濃度%=(V1−V2)×F×42/(W×1000)×100

0095

(前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数の測定)
前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数は、前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基濃度と数平均分子量から下記式で求めた。
イソシアネート基平均数=数平均分子量×イソシアネート基濃度/100/42

0096

(ブロックイソシアネート基量の測定)
ブロックイソシアネート基量(前駆体ポリイソシアネートの全イソシアネート基100モルに対するブロックイソシアネート基の割合)は、プロトン核磁気共鳴の測定を行い、特定吸収ピーク積算値を測定し、算出した。測定条件は下記の通りとした。
装置 :日本電子株式会社の商品名JNM−ECS400
測定条件:
共鳴周波数:400MH
積算回数:128
溶媒重水素化クロロホルム
サンプル濃度:約40mg/mL

0097

(親水基に付加したイソシアネート基量の測定)
親水基に付加したイソシアネート基量(前駆体ポリイソシアネートの全イソシアネート基100モルに対する親水基に付加したイソシアネート基量の割合)は、ブロックイソシアネート基量の測定で用いたプロトン核磁気共鳴と同様の測定条件により、プロトン核磁気共鳴の測定を行い、特定吸収ピークの積算値を測定し、算出した。親水基種及びイソシアネート基に付加していることを確認した。

0098

(水性ブロックポリイソシアネートの前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数)
ブロックイソシアネート基量の測定で用いたプロトン核磁気共鳴と同様の測定条件により、プロトン核磁気共鳴の測定を行い、水性ブロックポリイソシアネートに含まれる親水基に付加したイソシアネート基及びブロックイソシアネート基の種類を特定し、これらを水性ブロックポリイソシアネート1g中のモル濃度%として定量した。

0099

別途、上記GPC測定で、水性ブロックポリイソシアネートの数平均分子量を求め、水性ブロックポリイソシアネートの前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数を次式により算出した。なお、測定サンプルが水性ブロックポリイソシアネート以外の成分が混合された水性組成物であれば、水性ブロックポリイソシアネートの最低分子量である、ブロック剤でブロックされたジイソシアネートモノマーから後述するパーフルオロ基を有するポリマーの最低分子量より小さい分子量までを水性ブロックポリイソシアネート成分として、数平均分子量を求めた。
前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数=
水性ブロックポリイソシアネートの数平均分子量×ブロックイソシアネート基モル濃度%/100+水性ブロックポリイソシアネート数平均分子量×親水基に付加したイソシアネート基モル濃度%/100

0100

(水性組成物中のイソシアネート基と反応していないアミン系化合物の含有量の測定)
下記の液体クロマトグラフィー装置及び測定条件を用いて、ピーク面積によるアミン系化合物の検量線を作成後、水性組成物の測定により未反応のアミン系化合物(水性ブロックポリイソシアネートと結合(反応)していないアミン系化合物)の濃度を求めた。未反応のアミン系化合物の濃度と上記ブロックイソシアネート基濃度より、イソシアネート基と反応していないアミン系化合物のブロックイソシアネート基あたりの含有量(当量%)を求めた。
液体クロマトグラフィー装置
装置 :Agilent technologie社の商品名1100series
カラム:Imtakt社の商品名Cadenza CD−C18(径2mm×長さ30mm)
測定条件
移動相:水とメタノールのグラジェント
初期:水/メタノール=10/90(体積
5分後:水/メタノール=98/2(体積)

0101

脂肪族及び/又は脂環族ジイソシアネートモノマー単位の確認)
脂肪族及び/又は脂環族ジイソシアネートモノマー単位の確認は、ブロックイソシアネート基量の測定で用いたプロトン核磁気共鳴と同様の測定条件により、プロトン核磁気共鳴の測定を行い、特定吸収ピークを確認することにより行なった。

0102

(粘度)
前駆体ポリイソシアネートの粘度は、E型粘度計(トキメック社製VISCONIC RE−85R型)を用いて、ローターを1°34′×R24,粘度に応じた回転数説明書に記載されている、例えば、1300〜2600mPa.sの範囲であれば回転数5rpm)、25℃で測定した。

0103

(水性組成物中の樹脂分濃度の測定)
底直径38mmのアルミ皿を精秤後(W1)、水性組成物約1gをアルミ皿上で精秤し(W2)、水性組成物を均一厚さに調整後、105℃のオーブンで1Hr乾燥した。このアルミ皿を室温まで冷却後、乾燥後の水性組成物とアルミ皿の合計質量を精秤した(W3)。前記W2とW3からそれぞれアミン系化合物の質量を差し引いたW2AとW3Aから次式を用いて水性組成物中の樹脂分濃度を求めた。
樹脂分濃度(質量%)=(W3A−W1)/W2A×100
なお、ここで求められる「樹脂分濃度」とは、水性ブロックポリイソシアネートとパーフルオロ基を有するポリマーの合計量となる。

0104

(パーフルオロ基を有するポリマーの含有量の測定)
パーフルオロ基を有するポリマーの含有量は、水性組成物のGPC測定結果及び水性組成物中の樹脂分濃度測定から下記式により求めた。なお、「パーフルオロ基を有するポリマーのGPCの全ピーク面積」とは、水性組成物のGPC測定において、パーフルオロ基を有するポリマーの最低分子量を確認し、これより大きな分子量のピークの全面積をいう。また、「GPCの全ピーク面積」とは、ブロック剤でブロックされたジイソシアネートモノマーより高分子量のピークの全面積をいう。なお、パーフルオロ基を有するポリマーがカチオン性である場合は、キャリアーにトリエチルアミンを添加し、各ピークの面積%が一定値を示すトリエチルアミン濃度を確認後、そのトリエチルアミン濃度を有するキャリアーで測定を行った。
パーフルオロ基を有するポリマー濃度(質量%)=パーフルオロ基を有するポリマーのGPCの全ピーク面積/GPCの全ピーク面積×樹脂分濃度

0105

GPCから分取したフラクション中の化合物がパーフルオロ基を含有するか否か、及びそのパーフルオロ基を含有する場合にはその炭素数について、熱分解ガスクロログラフィー、質量分析を行い、確認した。

0106

熱分解:
・装置 :フロンティアラボ株式会社のパイロライザー品番PY−2020D
・測定条件:600℃

0107

ガスクロマトグラフィー
・装置 :Agilent Technologiesの商品名6890
・カラム:Agilent Technologiesの商品名J&W
DB−1(0.25mm内径×30m)、液相厚み0.25μm
・測定条件:
カラム温度:40℃(5分保持)後、20℃/minで昇温し、320℃で11分保持した。
インジェクション温度:320℃、イオン源温度:230℃、スプリット比1/50

0108

質量分析計
・装置:Agilent Technologiesの商品名MSD5975C
イオン化方法:電子イオン化法

0109

(水性組成物中の水性ブロックポリイソシアネートの含有量の測定)
水性組成物中の水性ブロックポリイソシアネートの含有量は、水性組成物のGPC測定結果及び水性組成物中の樹脂分濃度測定から下記式に求めた。なお、「水性ブロックポリイソシアネートの全面積」とは、水性ブロックポリイソシアネートの最低分子量である、ブロック剤でブロックされたジイソシアネートモノマーのピークからパーフルオロ基を有するポリマーの最低分子量より小さい分子量までの水性ブロックポリイソシアネートのピークの全面積をいう。また、「GPCの全ピーク面積」とは、ブロック剤でブロックされたジイソシアネートモノマーより高分子量のピークの全面積をいう。
水性ポリブロックイソシアネート濃度(質量%)=
水性ブロックポリイソシアネートの全面積/GPCの全ピーク面積×樹脂分濃度

0110

(低温貯蔵安定性)
低温貯蔵安定性の評価は、水性組成物又は繊維処理剤組成物を0℃、2週間保存し、その外観を目視で観察し、沈殿の有無を確認することにより行なった。沈殿のない場合を○(良好)、ある場合を×(不良)で示した。

0111

(洗濯耐久性)
50℃、4週間貯蔵した後の水性組成物と、貯蔵をしない水性組成物を用意した。2つの水性組成物にそれぞれ、水を添加し、パーフルオロ基を有するポリマーと水性ブロックポリイソシアネートの合計が2質量%になるまで希釈し、2種類の処理液を得た。

0112

この2種類の処理液のそれぞれにナイロン布(日本規格協会のコード番号670108)を浸漬後、ウエットピックアップ50%になるようにローラーで絞った。これを120℃、60秒間乾燥後、更に170℃、60秒間乾燥し、2種類の試験布を得た。

0113

洗濯耐久性の評価は、得られた2種類の試験布の10回洗濯した後の撥水性をJIS L 1092に準じて5段階で評価することにより行なった。評点5が最も撥水性が高く、評点1が最も撥水性が低いことを示す。なお、洗濯に用いた洗剤は花王株式会社の商品名アタックを使用し、洗濯はJIS L 0217付表1の番号103に準じて行った。

0114

〔製造例1:前駆体ポリイソシアネートの製造〕
撹拌機温度計還流冷却管窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」ともいう。) 600g、3価アルコールであるポリカプロラクトン系ポリエステルトリオール「プラクセル303」((株)ダイセル化学製商品名分子量300)30gを仕込み撹拌反応器内温度を90℃1時間保持した。その後反応器内温度を80℃に保持し、イソシアヌレート化反応触媒である、テトラメチルアンモニウムプリエートを加え、収率が54%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。得られた反応液をろ過した後、薄膜蒸発缶を用いて未反応のHDIを除去して製造例1の前駆体ポリイソシアネートを得た。得られた前駆体ポリイソシアネートの25℃における粘度は9,500mPa・s、イソシアネート基濃度は19.2質量%、数平均分子量は1,100、イソシアネート基平均数は5.1、残留HDI濃度は0.2質量%であった。

0115

〔製造例2:前駆体ポリイソシアネートの製造〕
製造例1と同様の装置の4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 600gを仕込み、撹拌下反応器内温度を70℃に保持した。イソシアヌレート化触媒であるテトラメチルアンモニウムカプリエートを加え、収率が40%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。得られた反応液をろ過した後、薄膜蒸発缶を用いて未反応のHDIを除去して製造例2の前駆体ポリイソシアネートを得た。得られた前駆体ポリイソシアネートの25℃における粘度は2,700mPa・s、イソシアネート基濃度は21.7%、数平均分子量は660、イソシアネート基平均数は3.4、残留HDI濃度は0.2質量%であった。

0116

〔実施例1:ノニオン系水性ピラゾールブロックポリイソシアネート組成物の合成〕
製造例1と同様の装置内を窒素雰囲気とし、製造例1で得られた前駆体ポリイソシアネート100g、ジプロピレングリコールジメチルエーテル25gを仕込み、50℃で均一溶液になるまで混合した。その後、80℃に昇温し、メトキシポリエチレングリコール(分子量680、樹脂分水酸基価82mgKOH/g)を46.6g添加後、2Hr混合した。2Hr混合した後の残存イソシアネート基濃度が樹脂成分あたり11.1質量%(前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基の15モル%が反応した)であることを確認した。

0117

その後、得られた反応液に、3,5−ジメチルピラゾールを52.7g(残存イソシアネート基に対して1.5当量の3,5−ジメチルピラゾール質量)を添加して、1Hr混合した。その後、この反応液の赤外スペクトルを測定し(日本分光社製の製品名FT/IR−4000)、イソシアネート基の吸収のないことを確認した。最後に水を添加し、実施例1の水性組成物を得た。この溶液の固形分濃度(水性ブロックポリイソシアネート成分)は30質量%(水の含有量:66.9質量%)であり、イソシアネート基と反応していないアミン系化合物の含有量は、全ブロックイソシアネート基に対して、50モル%であった。結果を表1に示す。

0118

〔実施例2:ノニオン系水性ピラゾールブロックポリイソシアネート組成物の合成〕
製造例2の前駆体ポリイソシアネート100gを用い、メトキシポリエチレングリコール(分子量680、樹脂分水酸基価82mgKOH/g)の添加量を52.7g、3,5−ジメチルピラゾールの添加量を74.4gとした以外は実施例1と同様の操作により、実施例2の水性組成物を得た。結果を表1に示す。

0119

〔実施例3:カチオン系ピラゾールブロックポリイソシアネート組成物の合成〕
製造例1と同様の装置内を窒素雰囲気とし、製造例1で得られた前駆体ポリイソシアネート100g、ジプロピレングリコールジメチルエーテル50gを仕込み、50℃で均一溶液になるまで混合した。60℃に保持した後、得られた混合液にカチオン性基1個と水酸基1個を有する2−(ジメチルアミノ)エタノール8.1g(前駆体ポリイソシアネートのイソシアネート基の20モル%)を添加し、30分混合した。2−(ジメチルアミノ)エタノールがすべて反応したことを確認した。

0120

その後、得られた混合液に3,5−ジメチルピラゾール53.4g(残存イソシアネート基の1.5当量の3,5−ジメチルピラゾール質量)を添加し、30分混合した。得られた反応液の赤外線吸収スペクトルの測定を行い、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認した。この反応液にさらに酢酸を6.2g(アミンに対して1.2倍当量)添加し、混合した。その後、イオン交換水を添加し、固形分濃度30質量%の実施例3の水性組成物を得た。結果を表1に示す。

0121

〔実施例4:ノニオン系水性ピラゾールブロックポリイソシアネート組成物の合成〕
3,5−ジメチルピラゾールの添加量を43.9g(残存イソシアネート基の1.25当量)とした以外は、実施例1と同様の操作により、実施例4の水性組成物を得た。結果を表1に示す。

0122

〔実施例5:ノニオン系水性ピラゾールブロックポリイソシアネート組成物の合成〕
3,5−ジメチルピラゾールの添加量を35.1g(残存イソシアネート基の1.0倍当量)とし、イソシアネート基の特性吸収が消失してから、更にジイソプロピルアミン18.5g(ブロックイソシアネート基に対して、50モル%)を添加した以外は実施例1と同様の操作により、実施例5の水性組成物を得た。結果を表1に示す。

0123

〔比較例1:ノニオン系水性ピラゾールブロックポリイソシアネート組成物の合成〕
3,5−ジメチルピラゾールの添加量を36.9g(残存イソシアネート基の1.05倍当量)とした以外は実施例1と同様の操作により、比較例1の水性組成物を得た。結果を表1に示す。

0124

〔比較例2:ノニオン系水性ピラゾールブロックポリイソシアネート組成物の合成〕
3,5−ジメチルピラゾールの添加量を211g(残存イソシアネート基の6.0倍当量)とした以外は実施例1と同様の操作により、比較例2の水性組成物を得た。結果を表1に示す。

0125

〔比較例3:ノニオン系水性ピラゾールブロックポリイソシアネート組成物の合成〕
3,5−ジメチルピラゾールの添加量を35.1g(残存イソシアネート基の1.0倍当量)とし、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(水酸基を有するアルコール)を27.0g(ブロックイソシアネート基に対して50モル%量)を加えた以外は実施例1と同様の操作により、固形分30質量%の比較例3の水性組成物を得た。結果を表1に示す。

0126

〔比較例4:外部乳化剤により水分散されたブロックポリイソシアネート組成物〕
製造例1と同様の装置内を窒素雰囲気とし、製造例1で得られた前駆体ポリイソシアネート100g、ジプロピレングリコールジメチルエーテル25gを仕込み、50℃で均一溶液になるまで混合した。得られた混合液に3,5−ジメチルピラゾール65.9g(イソシアネート基当量の1.5倍量)を添加し、混合した。赤外スペクトルによるイソシアネート基の特性吸収の消失を確認した。その後、得られた混合液に、ジアルキル硬化牛脂)ジメチルアンモニウムクロライド3g、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー30gを添加し、混合した。その後、得られた混合液から、イオン交換水を徐々に添加し、固形分濃度30質量%とし、比較例4の水性組成物を得た。ポリイソシアネートに付加している親水基はなく、イソシアネート基を反応していない、アミン系化合物濃度は全ブロックイソシアネート基に対し、50モル%であった。結果を表1に示す。なお、比較例4では、ブロックポリイソシアネートに親水基の付加はなく、ブロックポリイソシアネートは外部添加剤により水分散している。

0127

〔実施例6〕
撥水撥油フッ素ポリマー(旭硝子株式会社の商品名、アサガードAG−E061、固形分20%、弱カチオン性、炭素数6のパーフルオロ基有するポリマーの水分散液)85.4gと実施例1の水性組成物6.3g(該ポリマー/該水性ブロックポリイソシアネート=9/1(樹脂分質量比))を混合した。さらに水で希釈し、混合液中のポリマー濃度を20質量%に調整して、実施例6の水性組成物を得た。パーフルオロ基を有するポリマーの含有量は18質量%であり、水性ブロックポリイソシアネートの含有量は2質量%であり、イソシアネート基と反応していない3,5−ジメチルピラゾールのブロックイソシアネート基に対する含有量は50モル%であった。この水性組成物を用いて低温貯蔵安定性評価と撥水性評価を行なった。結果を表2に示す。

0128

〔実施例7〕
実施例1の水性組成物の代わりに、実施例4の水性組成物を用いた以外は実施例6と同様の操作により実施例7の水性組成物を得た。結果を表2に示す。

0129

〔実施例8〕
3,5−ジメチルピラゾールを更に0.56g添加した以外は、実施例6と同様の操作により実施例8の水性組成物を得た。イソシアネート基と反応していない3,5−ジメチルピラゾールの含有量はブロックイソシアネート基に対して200モル%であった。結果を表2に示す。

0130

〔実施例9〕
実施例1の水性組成物の代わりに、実施例5の水性組成物を用いた以外は実施例6と同様の操作により実施例9の水性組成物を得た。イソシアネート基の反応していないジイソプロピルアミンの含有量はブロックイソシアネート基に対して50モル%であった。結果を表2に示す。

0131

〔実施例10〕
実施例1の水性組成物の代わりに、実施例2の水性組成物を用いた以外は、実施例6と同様の操作により実施例10の水性組成物を得た。結果を表2に示す。

0132

〔実施例11〕
実施例1の水性組成物の代わりに、実施例3の水性組成物を用いた以外は、実施例6と同様の操作により実施例11の水性組成物を得た。結果を表2に示す。
〔比較例5〕
実施例1の水性組成物の代わりに、比較例1の水性組成物を用いた以外は、実施例6と同様の操作により比較例5の水性組成物を得た。イソシアネート基と反応していない3,5−ジメチルピラゾールの含有量はブロックイソシアネート基に対して5モル%であった。結果を表2に示す。

0133

〔比較例6〕
実施例1の水性組成物の代わりに、比較例2の水性組成物を用いた以外は、実施例6と同様の操作により比較例6の水性組成物を得た。イソシアネート基と反応していない3,5−ジメチルピラゾールの含有量はブロックイソシアネート基に対して500モル%であった。結果を表2に示す。

0134

〔比較例7〕
実施例1の水性組成物の代わりに、比較例3の水性組成物を用いた以外は、実施例6と同様の操作により比較例7の水性組成物を得た。結果を表2に示す。イソシアネート基を反応しうるジプロピレングリコールモノメチルエーテルの含有量はブロックイソシアネート基に対し、50モル%であった。

0135

〔比較例8〕
実施例1の水性組成物の代わりに、比較例4の水性組成物を用いた以外は、実施例6と同様の操作により比較例8の水性組成物を得た。結果を表2に示す。イソシアネート基と反応していない3,5−ジメチルピラゾールの含有量はブロックイソシアネート基に対して50モル%であった。結果を表2に示す。

0136

※1 :ブロックイソシアネート基100モルに対する(イソシアネート基と反応していない)アミン系化合物の含有量(モル%)
※1−1 :イソシアネート基と反応していないDIPAのブロックイソシアネート基に対する濃度(モル%)
※1−2 :イソシアネート基と反応していないDPMのブロックイソシアネート基に対する濃度(モル%)
Pz :3,5−ジメチルピラゾール
DIPA :ジイソプロピルアミン
DPM :ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
外部乳化剤:ジアルキル(硬化牛脂)ジメチルアンモニウムクロライド、及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー

0137

※2 :水性組成物の総量に対する含有量

実施例

0138

本出願は、2012年12月19日に日本国特許庁へ出願された日本特許出願(特願2012−277141)及び2012年12月19日に日本国特許庁へ出願された日本特許出願(特願2012−277133)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

0139

本発明の水性組成物は、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、合成繊維、無機繊維、これらの複合繊維、混紡繊維等の繊維処理剤組成物として産業上の利用可能性を有する。

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