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技術 静電チャック,ガラス基板処理方法及びそのガラス基板

出願人 株式会社クリエイティブテクノロジー
発明者 辰巳良昭菅原利文
出願日 2013年10月21日 (5年10ヶ月経過) 出願番号 2014-550086
公開日 2017年1月5日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 WO2014-083965
状態 特許登録済
技術分野 ウエハ等の容器、移送、固着、位置決め等 工作機械の治具 特殊な電動機、発電機
主要キーワード 三角形筒 筒状体間 各正六角形 支持ポイント 四角形筒 蒸着処理後 多角形筒状 陽極酸化被膜処理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年1月5日)のものです。
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図面 (13)

課題

基材を軽量化且つ強度化することにより、基材の平面度を維持して、被加工板体の落下等を防止すると共に、被加工板体に対する高速且つ高品質な処理を可能にした静電チャックガラス基板処理方法及びそのガラス基板を提供する。

解決手段

静電チャック1は基材2と静電吸着層3とを備える。基材2は下面板20と側面板21〜24と上面板25とで形成され、多構造部4が基材2の内部に構成されている。多巣構造部4は正六角形筒状体40によるハニカム構造体であり、基材2の軽量化と強度化とが図られている。静電吸着層3は誘電体31と吸着電極32とで構成され、接着材30で基材2上面に接着されている。誘電体31は、表面をガラス基板Wの吸着面とする誘電体であり、吸着電極32を内部に収納する。

概要

背景

近年、FPD(フラットパネルディスプレイ)分野では、ディスプレイの大型化に伴い、ディスプレイのプロセス処理工程において、例えば、G8(第8世代)で2200mm×2500mmという大型のガラス基板を搬送、加工処理することができる装置が必要となってきている。
従来、静電吸着技術を用いて大型のガラス基板を搬送等する装置では、例えば、ガラス基板の表面を蒸着するインライン蒸着装置において、数m〜10数m程の長さになってしまう。
このような蒸着装置は、例えば特許文献1及び特許文献2に記載されているように、煮沸した蒸着材料を、下方の蒸着源から大型ガラス基板の表面に向けて放射することで、ガラス基板表面に所望の回路パターン等を蒸着させるようになっている。このため、ガラス基板を吸着した静電吸着装置全体を下側に回転させて、ガラス基板を下方に位置させた状態で、ガラス基板を蒸着源の真上まで搬送する。そして、蒸着処理後、ガラス基板を吸着装置から解放して、次の工程に受け渡すようになっている。

概要

基材を軽量化且つ強度化することにより、基材の平面度を維持して、被加工板体の落下等を防止すると共に、被加工板体に対する高速且つ高品質な処理を可能にした静電チャックガラス基板処理方法及びそのガラス基板を提供する。静電チャック1は基材2と静電吸着層3とを備える。基材2は下面板20と側面板21〜24と上面板25とで形成され、多構造部4が基材2の内部に構成されている。多巣構造部4は正六角形筒状体40によるハニカム構造体であり、基材2の軽量化と強度化とがられている。静電吸着層3は誘電体31と吸着電極32とで構成され、接着材30で基材2上面に接着されている。誘電体31は、表面をガラス基板Wの吸着面とする誘電体であり、吸着電極32を内部に収納する。

目的

この発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、基材を軽量化且つ強度化することにより、基材の平面度を維持して、被加工板体の落下等を防止すると共に、被加工板体に対する高速且つ高品質な処理を可能にした静電チャック,ガラス基板処理方法及びそのガラス基板を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

表面を上記被加工板体の吸着面とする誘電体,及びこの誘電体内部に配置された吸着電極を有した静電吸着層と、この静電吸着層が上面に配設された基材とを備える静電チャックであって、上記基材は、下面板と、複数の多角形筒状体又は円形筒状体をこの下面板上に直立させた状態で敷き詰めて成る多構造部と、この多巣構造部の側面を覆う側面板とを備える、ことを特徴とする静電チャック。

請求項2

請求項1に記載の静電チャックにおいて、上記多巣構造部は、三角形筒状体四角形筒状体又は六角形筒状体のいずれかを上記下面板上に隙間なく敷き詰めた構造を成す、ことを特徴とする静電チャック。

請求項3

請求項1又は請求項2に記載の静電チャックにおいて、上記静電吸着層を、上記基材の多巣構造部の上面に直接貼り付けた、ことを特徴とする静電チャック。

請求項4

請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の静電チャックにおいて、上記基材の下面板に、上記複数の多角形筒状体又は円形筒状体における少なくとも1つの多角形筒状体又は円形筒状体の下開口と連通する流体供給口を設け、上記下面板であって上記流体供給口とは異なる位置に、少なくとも1つの多角形筒状体又は円形筒状体の下開口と連通する流体排出口を設け、下開口が上記流体供給口と連通した上記多角形筒状体又は円形筒状体の周壁に、流体供給口からの流体を隣の多角形筒状体又は円形筒状体に流出させるための連通孔を設けると共に、下開口が上記流体排出口と連通した上記多角形筒状体又は円形筒状体の周壁に、流体を隣の多角形筒状体又は円形筒状体から流入するための連通孔を設け、且つ他の多角形筒状体又は円形筒状体の周壁に、隣の多角形筒状体又は円形筒状体からの流体を流入するための1の連通孔と、流体を他の隣の多角形筒状体又は円形筒状体に流出させるための他の連通孔とを設けることにより、上記流体供給口から上記流体排出口に至る流路を形成した、ことを特徴とする静電チャック。

請求項5

請求項4に記載の静電チャックにおいて、上記連通孔を、上記各多角形筒状体又は円形筒状体の周壁の最上部に設けた、ことを特徴とする静電チャック。

請求項6

ガラス基板を請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の静電チャックの表面で吸着する第1過程と、ガラス基板を吸着した上記静電チャックの基材の両側端部を支持する第2過程と、上記静電チャックを支持した状態で、ガラス基板が下側を向くように、静電チャック全体を下方に回転させる第3過程と、上記ガラス基板の下方から、ガラス基板表面の処理を行う第4過程とを備えることを特徴とするガラス基板処理方法

請求項7

請求項6に記載のガラス基板処理方法によって処理された、ことを特徴とするガラス基板。

技術分野

0001

この発明は、ガラス基板等の被加工板体を保持するための静電チャックガラス基板処理方法及びそのガラス基板に関するものである。

背景技術

0002

近年、FPD(フラットパネルディスプレイ)分野では、ディスプレイの大型化に伴い、ディスプレイのプロセス処理工程において、例えば、G8(第8世代)で2200mm×2500mmという大型のガラス基板を搬送、加工処理することができる装置が必要となってきている。
従来、静電吸着技術を用いて大型のガラス基板を搬送等する装置では、例えば、ガラス基板の表面を蒸着するインライン蒸着装置において、数m〜10数m程の長さになってしまう。
このような蒸着装置は、例えば特許文献1及び特許文献2に記載されているように、煮沸した蒸着材料を、下方の蒸着源から大型ガラス基板の表面に向けて放射することで、ガラス基板表面に所望の回路パターン等を蒸着させるようになっている。このため、ガラス基板を吸着した静電吸着装置全体を下側に回転させて、ガラス基板を下方に位置させた状態で、ガラス基板を蒸着源の真上まで搬送する。そして、蒸着処理後、ガラス基板を吸着装置から解放して、次の工程に受け渡すようになっている。

先行技術

0003

特開2011−094196号公報
特開2010−132978号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、上記した従来の技術では、次のような問題がある。
蒸着装置で用いられる静電吸着装置は、中実の重いアルミ等で成る基材上に、溶射等によって形成された静電吸着層を設けた構造をしている。この静電吸着装置は、ガラス基板を装置上面で吸着した状態で搬送されるが、搬送は、装置の基材の両端部を支持したシャフトを移動させることで行われる。そして、蒸着源の手前で、シャフトを回転させることで、静電吸着装置とガラス基板を一体に下側に回転させ、かかる状態のまま、蒸着源真上を通過させる。
つまり、蒸着装置等のプロセス処理装置においては、非常に重い静電吸着装置をシャフトで支持して、搬送や回転をさせる構造が必要なため、装置全体がさらに大型化してしまうという問題があった。
また、静電吸着装置が非常に重いため、これをシャフトで支持して、搬送や回転をさせる際に、非常に大きな負荷が、シャフトと基材の支持ポイントに加わる。このため、基材が歪んで、静電吸着装置全体の平面度が悪くなり、ガラス基板を所望の平面度を保った状態で搬送できないという問題もあった。
さらに、静電吸着装置の平面度が悪い状態で、静電吸着装置及びガラス基板を一体に下側に回転させると、高価なガラス基板が静電吸着装置から剥がれ落ちるおそれがある。ガラス基板が落下して割れると、ガラス片パーティクルとなって飛散する。この結果、蒸着装置内汚染されて、装置停止が余儀なくされ、生産性の低下を招くおそれがあった。また、ガラス基板が落下しない場合でも、平面度に劣るガラス基板に蒸着が実行されるため、蒸着(膜厚含む)ムラ、回路パターンずれ等が発生するおそれがあった。

0005

この発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、基材を軽量化且つ強度化することにより、基材の平面度を維持して、被加工板体の落下等を防止すると共に、被加工板体に対する高速且つ高品質な処理を可能にした静電チャック,ガラス基板処理方法及びそのガラス基板を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するために、請求項1の発明は、表面を上記被加工板体の吸着面とする誘電体,及びこの誘電体内部に配置された吸着電極を有した静電吸着層と、この静電吸着層が上面に配設された基材とを備える静電チャックであって、基材は、下面板と、複数の多角形筒状体又は円形筒状体をこの下面板上に直立させた状態で敷き詰めて成る多構造部と、この多巣構造部の側面を覆う側面板とを備える構成とした。
かかる構成により、ガラス基板等の被加工板体を静電吸着層の表面に載置して、吸着電極に通電すると、被加工板体と静電吸着層表面に発生した静電気力によって、被加工板体が静電吸着層表面に吸着される。
この状態で、基材の両端部をシャフト等の支持部材で支持することにより、被加工板体を静電チャックと一体に搬送することができる。
ところで、静電チャックの基材が中実の重いアルミニュウム等で形成されていると、シャフトに支持されている両端部の部分に大きな負荷がかかり、基材に歪みが生じるおそれがある。
しかし、この発明では、基材が、下面板と、複数の多角形筒状体又は円形筒状体をこの下面板上に敷き詰めて成る多巣構造部と、この多巣構造部の側面を覆う側面板とで構成され、非常に軽量で且つ強度のある構造になっているので、静電チャック自体が軽い。
このため、被加工板体を吸着した静電チャックを、基材の両端部をシャフトで支持した状態で搬送したり、回転させたりした場合においても、負荷が、シャフトに支持されている基材両端部の部分にほとんど加わらない。このため、基材に歪みが生じるおそれは、ほとんどない。

0007

請求項2の発明は、請求項1に記載の静電チャックにおいて、多巣構造部は、三角形筒状体四角形筒状体又は六角形筒状体のいずれかを下面板上に隙間なく敷き詰めた構造を成す構成とした。
かかる構成により、基材の軽量性を維持しつつ強度を高めることができる。

0008

請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の静電チャックにおいて、静電吸着層を、基材の多巣構造部の上面に直接貼り付けた構成とする。

0009

請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の静電チャックにおいて、基材の下面板に、複数の多角形筒状体又は円形筒状体における少なくとも1つの多角形筒状体又は円形筒状体の下開口と連通する流体供給口を設け、下面板であって流体供給口とは異なる位置に、少なくとも1つの多角形筒状体又は円形筒状体の下開口と連通する流体排出口を設け、下開口が流体供給口と連通した多角形筒状体又は円形筒状体の周壁に、流体供給口からの流体を隣の多角形筒状体又は円形筒状体に流出させるための連通孔を設けると共に、下開口が流体排出口と連通した多角形筒状体又は円形筒状体の周壁に、流体を隣の多角形筒状体又は円形筒状体から流入するための連通孔を設け、且つ他の多角形筒状体又は円形筒状体の周壁に、隣の多角形筒状体又は円形筒状体からの流体を流入するための1の連通孔と、流体を他の隣の多角形筒状体又は円形筒状体に流出させるための他の連通孔とを設けることにより、流体供給口から流体排出口に至る流路を形成した構成とする。
かかる構成により、冷却用の流体を流体供給口から供給すると、流体は、下開口が流体供給口と連通した多角形筒状体又は円形筒状体に流入する。そして、流体は、この多角形筒状体又は円形筒状体の周壁に設けられた連通孔から隣の多角形筒状体又は円形筒状体に流出する。しかる後、流体は、隣の多角形筒状体又は円形筒状体から1の連通孔を通じて他の多角形筒状体又は円形筒状体に流入し、他の連通孔を通じて他の隣の多角形筒状体又は円形筒状体に流出する。流体は、複数の他の多角形筒状体又は円形筒状体に対して流入、流出を繰り返し、最後に、下開口が流体排出口と連通した多角形筒状体又は円形筒状体に流入して、流体排出口から外部に排出される。
つまり、この発明の静電チャックによれば、流体が、流体供給口から複数の多角形筒状体又は円形筒状体を通じて流体排出口に至る流路内を流れ、基材上面の静電吸着層がこの流体によって冷却されることとなる。

0010

請求項5の発明は、請求項4に記載の静電チャックにおいて、連通孔を、各多角形筒状体又は円形筒状体の周壁の最上部に設けた構成とする。
かかる構成により、流体供給口から供給された流体は、連通孔を通じて複数の多角形筒状体又は円形筒状体間を流れる。このとき、空気が多角形筒状体又は円形筒状体内に存在すると、空気が流体によって多角形筒状体又は円形筒状体の上部に押し上げられ、滞留するおそれがある。空気が多角形筒状体又は円形筒状体の上部に滞留すると、空気が静電吸着層と流体との間に介在した状態になり、流体による静電吸着層への冷却作用が低下する。
しかし、この発明の静電チャックでは、連通孔を各多角形筒状体又は円形筒状体の周壁の最上部に設けたので、多角形筒状体又は円形筒状体上部の空気は、流体と共に連通孔を通じて流体排出口側に押し流される。このため、空気が多角形筒状体又は円形筒状体の上部に滞留するという事態は生ぜず、静電吸着層を効果的に冷却することができる。

0011

請求項6の発明に係るガラス基板処理方法は、ガラス基板を請求項1ないし請求項52のいずれかに記載の静電チャックの表面で吸着する第1過程と、ガラス基板を吸着した静電チャックの基材の両側端部を支持する第2過程と、静電チャックを支持した状態で、ガラス基板が下側を向くように、静電チャック全体を下方に回転させる第3過程と、ガラス基板の下方から、ガラス基板表面の処理を行う第4過程とを備える構成とした。
かかる構成により、第1過程を実行することにより、ガラス基板が静電チャックの表面で吸着され、しかる後、第2過程を実行することにより、ガラス基板を吸着した静電チャックの基材の両側端部が支持される。
このように、静電チャックの基材両端部が支持されると、その部分に大きな負荷が加わり、基材に歪みが生じるおそれがある。しかし、この発明では、ガラス基板を吸着する静電チャックとして、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の静電チャックを用いているので、静電チャック自体が非常に軽い。このため、静電チャック基材の両端部をシャフトで支持した状態で搬送等しても、負荷がほとんどかからず、基材に歪みが生じるおそれがない。
そして、第3過程を実行することにより、静電チャックが支持された状態で、ガラス基板が下側を向くように、静電チャック全体が下方に回転させられる。
このとき、基材に歪みがなく、静電チャックの平面度が所望値に維持されているので、回転時に、ガラス基板が、静電チャックから剥がれ落ちることはない。この結果、ガラス基板も所望の平面度を保ちながら下側を向く。
かかる状態で、第4過程を実行することにより、ガラス基板の下方から、ガラス基板表面の処理が行われる。
このとき、ガラス基板が所望の平面度を保っているので、蒸着(膜厚含む)ムラ、回路パターンずれ等を起こさずに、蒸着等の正確な処理を行うことができる。

0012

請求項7の発明に係るガラス基板は、請求項6に記載のガラス基板処理方法によって処理された構成とする。

発明の効果

0013

以上詳しく説明したように、請求項1の発明に係る静電チャックによれば、基材を軽量化且つ強度化したので、被加工板体吸着状態の静電チャックをシャフトで支持して、搬送及び回転させても、静電チャックの基材には、歪みがほとんど生じず、この結果、基材の平面度を所望値に保持することができるという優れた効果がある。
これにより、蒸着装置等の装置全体の小型化や構造簡易化をも図ることができる。
そして、静電チャック回転時における被加工板体の落下を防止することができるので、被加工板体の破壊による装置内汚染や装置停止等をも防止することができる。
また、基材の平面度を所望値に保持して、被加工板体の平面度を維持することができるので、蒸着等の処理における蒸着(膜厚含む)ムラ、回路パターンずれ等の発生を防止することができる。
さらに、静電チャック自体の軽量化により、被加工板体の搬送や回転等の動作も高速化することができ、この結果、タクトタイムの高速化や生産性の向上を図ることができるという効果もある。

0014

また、請求項2の発明に係る静電チャックによれば、多巣構造部を、三角形筒状体,四角形筒状体又は六角形筒状体のいずれかを下面板上に隙間なく敷き詰めた構造にしたので、基材の軽量性を維持しつつ強度を高めることができるという効果がある。

0015

また、請求項3の発明に係る静電チャックによれば、静電チャックのさらなる軽量化を図ることができる。

0016

さらに、請求項4及び請求項5の発明に係る静電チャックによれば、加熱された静電吸着層を、多角形筒状体又は円形筒状体内を流れる流体によって、効果的に冷却することができる。

0017

また、請求項6の発明に係るガラス基板処理方法によれば、ガラス基板を所望の平面度に保ちながら、ガラス基板の処理することができるので、蒸着等の処理において、高速かつ正確な処理を行うことができるという効果がある。
さらに、軽量な静電チャックを用いることにより、ガラス基板の搬送や回転等の動作も高速化することができ、この結果、タクトタイムの高速化や生産性の向上を図ることができるという効果もある。

0018

さらに、請求項7の発明に係るガラス基板によれば、請求項6に記載のガラス基板処理方法によって処理されるので、蒸着(膜厚含む)ムラ、回路パターンずれ等のない高品質のガラス基板を提供することができるという効果がある。

図面の簡単な説明

0019

この発明の第1実施例に係る静電チャックを示す分解斜視図である。
静電チャックの断面図である。
基材を示す分解斜視図である。
正六角形筒状体を示す斜視図である。
静電チャックを用いたガラス基板処理を示す工程図である。
基材をシャフトで支持する過程を示す概略平面図である。
この発明の第2実施例に係る静電チャックを示す断面図である。
この発明の第3実施例に係る静電チャックを示す断面図である。
各正六角形筒状体の連通孔を説明するための概略平面図である。
流体の流れを示す断面図である。
流体の流れを示す概略平面図である。
筒状体の変形例を示す斜視図である。

実施例

0020

以下、この発明の最良の形態について図面を参照して説明する。

0021

(実施例1)
図1は、この発明の第1実施例に係る静電チャックを示す分解斜視図であり、図2は、静電チャックの断面図である。
図1及び図2に示すように、この実施例の静電チャック1は、基材2と静電吸着層3とを備える。

0022

図3は、基材2を示す分解斜視図であり、図4は、正六角形筒状体を示す斜視図である。
図3に示すように、基材2は、下面板20と側面板21〜24と上面板25とで形成された箱状体であり、この基材2の内部には、正六角形筒状体40で構成された多巣構造部4が構成されている。
図4に示すように、正六角形筒状体40は、上下に開口した正六角形の筒状体である。
多巣構造部4は、図3に示すように、このような正六角形筒状体40を下面板20上に直立させた状態で、隙間なく敷き詰めて構成したハニカム構造体である。
4枚の側面板21〜24は、このハニカム構造体の多巣構造部4の側面を気密に覆い、1枚の上面板25は多巣構造部4の上面を気密に覆っている。
この実施例では、多巣構造部4と、多巣構造部4が載置された下面板20と、側面板21〜24と、上面板25とを、Al2O3の陽極酸化被膜処理アルマイト処理)をしたアルミニュウムで形成した。
しかし、基材2は、SUS、鉄、銅、チタンセラミック(ALN、SiC、Al2O3、SiN、ジルコニア、BN、TiC、TiNを含む)といったアルミニュウム以外の素材で形成することもできることは勿論である。
なお、この実施例では、アルマイト処理で絶縁膜被覆しているが、例えば、Al2O3等のセラミックを溶射することにより、基材2全体に膜付して、その他の絶縁膜で絶縁を図ることもできる。

0023

図1において、静電吸着層3は、被加工板体である大型のガラス基板Wを吸着する部分であり、図2にも示すように、この静電吸着層3は、接着材30によって、基材2の上面に接着されている。
具体的には、接着材30を、基材2の上面板25(側面板21〜24の上面も)又は静電吸着層3の下面のいずれかに塗布した後、熱を加えて、接着材30を硬化させることにより、静電吸着層3を基材2の上面に完全に接着させた。
このように、この実施例では、接着材30として、熱硬化式のものを使用したが、紫外線硬化式のものを接着材30として用いても、静電吸着層3を基材2に接着させることができる。

0024

図1において、静電吸着層3は、誘電体31と吸着電極32とで構成されている。
誘電体31は、表面をガラス基板Wの吸着面とする誘電体であり、吸着電極32を内部に収納している。
誘電体31内に配置された吸着電極32は、図2に示すように、直流電源33に接続されており、スイッチ34をONにすることで、通電されるようになっている。
この実施例では、誘電体31を、カプトン登録商標)等のポリイミドフィルムで形成した。また、吸着電極32は、カーボンインクやCu等で形成した。但し、吸着電極32としては、これらの素材の他、SUS、鉄、ニッケル、銀、白金等を主成分とした若しくは混ぜ込んだ導電性物質(箔又はペースト)を用いても形成することもできる。
また、誘電体として、セラミックを用い、このセラミック膜が付いた金属プレートを用いることにより、誘電体31及び吸着電極32を有した静電吸着層3を構成することもできる。
さらに、この実施例では、図1及び図2に示すように、吸着電極32として、クーロン力タイプの電極を例示した。しかし、吸着電極32を、グラディエント力タイプの櫛歯型電極にして、ガラス等の不導体に対する吸着力を高めるようにすることもできる。

0025

次に、この実施例の静電チャックの使用例について説明する。
なお、この使用例は、この発明のガラス基板処理方法を具体的に実行するものでもある。
図5は、静電チャックを用いたガラス基板処理を示す工程図であり、図6は、基材をシャフトで支持する過程を示す概略平面図である。
図5の(a)に示すように、まず、ガラス基板Wを静電吸着層3の表面に載置して、図2に示したスイッチ34をONにすると、直流電源33が吸着電極32に印加され、吸着電極32が通電状態になる。すると、ガラス基板Wと静電吸着層3に誘起された静電気力によって、ガラス基板Wが静電吸着層3の表面に吸着される(第1過程の実行)。

0026

図5の(a)及び図6の(a)において、符号100は、図示しない蒸着装置に装備された二股フォーク状のシャフトであり、その先端部を基材2の両端部に設けた孔2aに差し込むことができるようになっている。
ガラス基板Wを静電吸着層3表面に吸着した状態で、図5の(b)及び図6の(b)に示すように、シャフト100を基材2の両端部の孔2a内に差し込んで、静電チャック1をシャフト100で支持することにより、ガラス基板Wを静電チャック1と一体に搬送することができる(第2過程の実行)。
このように、静電チャック1の基材2両端部をシャフト100で支持すると、その部分に大きな負荷が加わり、基材2に歪みが生じるおそれがある。
しかし、この実施例の静電チャック1では、基材2の内部が、多巣構造部4を構成しており、しかも、この多巣構造部4が、正六角形筒状体40を下面板20上に隙間なく敷き詰めて構成したハニカム構造体であるので、極めて軽量でしかも横圧縦圧に対する強度も高い。
このため、基材2の両端部を100で支持しても、負荷が、基材2にほとんど加わらないので、基材2が歪むことはない。

0027

そして、図5の(c)に示すように、静電チャック1を支持した状態で、シャフト100を回転させることで、静電チャック1全体を下方にして、ガラス基板Wを下側に位置させる(第3過程の実行)。
このとき、上記したように、基材2に歪みがなく、静電チャック1の平面度が所望値に維持されているので、ガラス基板Wは静電吸着層3にしっかり吸着された状態にある。このため、ガラス基板が、静電チャック1から剥がれ落ちるということはない。つまり、ガラス基板は、所望の平面度を保ちながら下側を向いた状態になっている。

0028

かかる状態で、図5の(d)に示すように、静電チャック1を、シャフト100で支持した状態で、蒸着源110の真上を通過させることにより、ガラス基板Wの蒸着処理を行う(第4過程を実行)。
具体的には、回路パターン等が抜かれたマスク120をガラス基板Wの真下に配置した状態で、蒸着材料111を、蒸着源110から静電チャック1のガラス基板Wに向けて、噴射する。
このとき、ガラス基板Wは、所望の平面度を保っているので、蒸着(膜厚含む)ムラ、回路パターンずれ等を起こさずに、ガラス基板Wに対して正確な蒸着処理を行うことができる。

0029

以上のように、この実施例の静電チャック1によれば、基材2が軽量且つ強固な構造になっているので、基材2に加わった負荷によって歪むことなく、平面度を所望値に維持する。この結果、ガラス基板Wの破損や周囲環境の汚染等を防止することができるとともに、蒸着装置等の装置全体の小型化や構造簡易化を図ることができる。
さらに、静電チャック1自体の軽量化により、ガラス基板Wの搬送や回転等の動作も高速化することができ、この結果、タクトタイムの高速化や生産性の向上を図ることができる。

0030

(実施例2)
次に、この発明の第2実施例について説明する。
図7は、この発明の第2実施例に係る静電チャックを示す断面図である。

0031

図7に示すように、この実施例の静電チャック1’では、基材2を、下面板20、側面板21〜24及び多巣構造部4とで構成し、上面板25を省いた。
そして、セラミックでできた静電吸着層3を、上面板25が無い基材2の多巣構造部4の上面に接着材30を用いて直接貼り付けた。

0032

このように、基材2の構成に上面板25を省略した分、部材点数の削減を図ることができ、この結果、静電チャックの更なる軽量化及び低廉化を図ることができる。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。

0033

(実施例3)
次に、この発明の第3実施例について説明する。
図8は、この発明の第3実施例に係る静電チャックを示す断面図であり、図9は、各正六角形筒状体の連通孔を説明するための概略平面図である。

0034

図8に示すように、この実施例の静電チャック1”では、流路5が多巣構造部4内に形成されている。
流路5は、冷却用の流体を通す流路であり、流体供給口50から多巣構造部4内を通って流体排出口51,52に至る。

0035

具体的には、流体供給口50を、基材2の下面板20の中央部に設け、中央部の正六角形筒状体40−1の下開口40a−1と連通させた。
そして、流体排出口51,52を、下面板20の両隅部に設け、両隅部の正六角形筒状体40−2,40−3の下開口40a−2,40a−3と連通させた。

0036

流体供給口50と連通した正六角形筒状体40−1は、1対の連通孔61,62を有している。
図9にも示すように、連通孔61,62は、正六角形筒状体40−1の周壁40b−1の最上部に設けられており、流体供給口50からの流体Lを、連通孔61,62を通じて隣の正六角形筒状体40,40のそれぞれに流出させることができる。

0037

流体排出口51(52)と連通した正六角形筒状体40−2(40−3)は、1つの連通孔63(64)を有している。
連通孔63(64)は、正六角形筒状体40−2(40−3)の周壁40b−2(40b−3)の最上部に設けられており、隣の正六角形筒状体40からの流体Lを、この連通孔63(64)を通じて正六角形筒状体40−2(40−3)に流入させることができる。

0038

正六角形筒状体40−1〜40−3以外の他の正六角形筒状体40−nも、1対の連通孔65,66を有している。
これらの連通孔65,66も、正六角形筒状体40−nの周壁40b−nの最上部に設けられている。連通孔65は、隣の正六角形筒状体40−n−1からの流体Lを流入するための連通孔であり、連通孔66は、隣の正六角形筒状体40−n+1に流体Lを流出するための連通孔である。なお、図9上、正六角形筒状体40−1〜40−3に隣り合う正六角形筒状体40も、任意の正六角形筒状体40−nとみなすことができる。

0039

次に、この実施例の静電チャック1”が示す作用及び効果について説明する。
図10は、流体Lの流れを示す断面図であり、図11は、流体Lの流れを示す概略平面図である。
図10の矢印で示すように、冷却水冷却ガス等の流体Lを、流体供給口50から多巣構造部4の正六角形筒状体40−1に供給すると、流体Lは、正六角形筒状体40−1の連通孔61,62を通じて、隣の正六角形筒状体40,40に流出する。
しかる後、流体Lは、多数の正六角形筒状体40の連通孔を通じて、流体排出口51(52)に至る。つまり、流体Lは、隣の正六角形筒状体40−n−1から連通孔65を通じて任意の正六角形筒状体40−nに流入し、連通孔66を通じて隣の正六角形筒状体40−n+1に流出する。そして、最後に、流体Lは、正六角形筒状体40−2(40−3)に至り、流体排出口51(52)から基材2の外部に排出される。
つまり、図11に示すように、流体Lは、流体供給口50からほとんどすべての正六角形筒状体40を通って流体排出口51(52)に至り、下面板20上面の静電吸着層3(図10参照)を効果的に冷却する。

0040

ところで、空気が正六角形筒状体40内に存在すると、空気が流体Lによって正六角形筒状体40の上部に押し上げられて滞留する。これにより、空気が静電吸着層3と流体Lとの間に介在した状態になり、静電吸着層3への冷却作用が低下してしまうおそれがある。
そこで、図8に示すように、この実施例では、連通孔61〜66を各正六角形筒状体40の周壁の最上部に設けて、空気を連通孔61〜66を通じて流体排出口51(52)側に押し流すことができるようにしている。
したがって、空気が、正六角形筒状体40の上部に滞留しない場合や、滞留しても静電吸着層3の冷却に影響を与えない場合には、連通孔61〜66を、正六角形筒状体40の周壁の最上部に設ける必要がない。この場合には、例えば、周壁の中央部や最下部に設けることができることは勿論である。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1及び第2実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。

0041

なお、この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
例えば、上記実施例では、多巣構造部4をハニカム構造体としたが、多巣構造部としては、複数の多角形筒状体又は円形筒状体を基材2の下面板20上に敷き詰めた構成であればよく、ハニカム構造体に限定されるものではない。したがって、六角形以外の多角形筒状体や、図12の(a)で示す円形筒状体41を蜂の巣の様に敷き詰めた多巣構造部も、この発明の範囲に含まれる。
しかし、多巣構造部としては、横圧縦圧に強く、且つ軽量化に貢献できるような構造体であることが好ましい。
かかる見地から考察すると、三角形筒状体,四角形筒状体又は六角形筒状体以外を蜂の巣の様に敷き詰めても、隣り合う筒状体間に隙間が生じるので、ハニカム構造体である実施例の多巣構造部4よりは強度的に劣る。したがって、図12の(b),(c)に示すように、正三角形筒状体42,正四角形筒状体43や上記実施例の正六角形筒状体40を用いて、これらの筒状体を隙間無く敷き詰めて多巣構造部を構成することが、強度上最も好ましい。

0042

上記第3実施例では、1つ又は2つの連通孔を各正六角形筒状体40の周壁に設けた例について説明したが、連通孔の数は、任意である。つまり、1つの正六角形筒状体40と隣り合う正六角形筒状体40の数は、6つであるので、当該1つの正六角形筒状体40に3つ以上の連通孔を設けて、隣り合う6つの正六角形筒状体40の内の3つ以上の正六角形筒状体40と連通するようにすることもできる。

0043

1,1’,1”…静電チャック、 2…基材、 3…静電吸着層、 4…多巣構造部、 5…流路、 20…下面板、 21〜24…側面板、 25…上面板、 30…接着材、 31…誘電体、 32…吸着電極、 33…直流電源、 34…スイッチ、 40,40−1〜40−n+1…正六角形筒状体、 40a−1〜40a−3…下開口、 40b−1〜40b−n…周壁、 41…円形筒状体、 42…正三角形筒状体、 43…正四角形筒状体、 50…流体供給口、 51,52…流体排出口、61〜66…連通孔、 100…シャフト、 110…蒸着源、 111…蒸着材料、 120…マスク、 L…流体、 W…ガラス基板。

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