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技術 赤外線光学系、赤外線撮像装置

出願人 ソニー株式会社
発明者 齊藤政宏椛澤秀年
出願日 2013年5月14日 (7年7ヶ月経過) 出願番号 2014-518255
公開日 2016年1月18日 (4年11ヶ月経過) 公開番号 WO2013-179592
状態 特許登録済
技術分野 レンズ系 光学要素・レンズ
主要キーワード 赤外光透過率 段差数 高分子量ポリエチレン製 Si板 温度分布画像 センサ窓 レンズ形 距離変化量
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題・解決手段

コストを抑制しつつ、遠赤外線領域にて良好な光学特性を有する赤外線光学系、及び赤外線撮像装置を提供する。曲面による集光面を有して物体側から入射した赤外光集光すると共に、外周部から中心部にかけて深さが徐々に大となる段差形状が与えられた樹脂による集光レンズ(11)と、上記集光レンズ(11)に上記段差形状が与えられたことに伴い生じる光路長差補正する光路長補正素子(15)とを備えた赤外線光学系を構成する。上記段差形状が与えられたことで、例えば平凸形状とする場合よりもレンズ厚さが小とされて、赤外線透過率の向上が図られる。また上記光路長補正素子(15)により、上記段差形状が与えられたことに伴い生じる光路長差を補正できる。

概要

背景

遠赤外光は、8um〜12umの波長帯の光であり、人間や動物などから、熱、すなわち赤外線として発せられることから、暗所での撮影温度分布観測などに用いられている。例えば、自動車おけるナイトビュワーナイトビジョン)、夜間監視エアコンテレビ等の電源制御といった分野に用いられている。

ここで、サーモビュワーやナイトビジョンシステムのように撮影対象物(被写体)の形状まで結像するような用途では、比較的高い解像度要請される。
今後、遠赤外デバイスの用途を広げていくためには、このような高い解像度を保ちつつ、光学系の低コスト化を達成することが必要である。
また、感度向上のためには、光学系として赤外線透過率も高めることが重要である。

図10は、従来の赤外線撮像装置が備える赤外線光学系の構成を例示している。
なおこの図10においては、紙面の左側に撮像対象物体があるものとしている。
図示するように従来の赤外線撮像光学系には、物体側より開口絞り104、第1レンズ101、第2レンズ102、センサ窓103が配置されている。なお、紙面最も右側に配置される「Simg」は、赤外線画像を検出するためのイメージセンサイメージャ)の撮像面を表す。

第1レンズ101は、物体からの赤外線を集光する集光レンズとして機能する。
具体的に、この場合の第1レンズ101は、その物体側の面が非球面形状の凸面、イメージャ側の面が平面とされたいわゆる平凸レンズとされ、被写体の各位置から発せられる赤外線をイメージャ上に集光する。

第2レンズ102は、例えば球面収差コマ収差アス収差等といった各種収差を補正する収差補正レンズとして機能する。図示するように第2レンズ102は、物体側の面に非球面形状が与えられ、像面側の面が平面形状とされる。
センサ窓103は、イメージャの撮像面Simgを保護するために設けられたものである。

ここで、遠赤外光を集光する光学系には、その透過率の低さから、通常の可視光に用いられるようなガラス製レンズを使用することができず、ゲルマニウムシリコン硫化亜鉛硫化セレンカルコゲンとゲルマニウムなどを化合したカルコゲナイドガラスなど、赤外光をよく透過する材料が適している。
ゲルマニウムは屈折率が4程度と高く収差補正が容易な上、赤外光をほぼ吸収しないことから、従来より広く用いられている。しかしながら希少鉱物のため、材料自体が高価であり、レンズ枚数が増えると撮像光学系として非常に高価になるといった問題がある。
そこで、非球面形状を用いて最少枚数で収差補正を実現することも可能であるが、切削加工研磨加工高コストであり、安価な赤外線光学系を構成できていないのが現状である。

また、上記に挙げたゲルマニウム以外の材料は、材料費自体はゲルマニウムに比較して安価であるが、加工が高コストであることに変わりはなく、やはり安価な光学系構築には繋がっていない。

ここで、樹脂レンズは、成型で安価にレンズを作製することができ、低コスト化を図る上では望ましい。
しかしながら、樹脂レンズは、その殆どが遠赤外領域の電磁波を透過せず、わずかにポリエチレン樹脂が用いられている程度である。
ただし、ポリエチレンであっても吸収が全く無いわけではなく、通常のレンズ形状を構成しようとするとほぼ遠赤外線を透過しない。
樹脂レンズの利用は、前述のようなサーモビュワーやナイトビジョンシステム等の高分解能が必要な結像用途ではなく、人感センサなどの単純に熱源の有無を判断するための用途に供されているのが現状である。

例えば上記特許文献1では、ドーム状の領域分割レンズ(領域分割プリズム)を用い、空間上の領域を分けて、各領域に赤外線を発する人・物の有り・無しを判断する構成が開示されている。
また、上記特許文献2や特許文献3では、フレネルレンズを用いた光学系が開示されている。

概要

コストを抑制しつつ、遠赤外線領域にて良好な光学特性を有する赤外線光学系、及び赤外線撮像装置を提供する。曲面による集光面を有して物体側から入射した赤外光を集光すると共に、外周部から中心部にかけて深さが徐々に大となる段差形状が与えられた樹脂による集光レンズ(11)と、上記集光レンズ(11)に上記段差形状が与えられたことに伴い生じる光路長差を補正する光路長補正素子(15)とを備えた赤外線光学系を構成する。上記段差形状が与えられたことで、例えば平凸形状とする場合よりもレンズ厚さが小とされて、赤外線透過率の向上がられる。また上記光路長補正素子(15)により、上記段差形状が与えられたことに伴い生じる光路長差を補正できる。

目的

本技術は上記事情に鑑み為されたものであり、コストを抑制しつつ、遠赤外線領域(8um〜12um)にて良好な光学特性を有する赤外線光学系、及び赤外線撮像装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

曲面による集光面を有して物体側から入射した赤外光集光すると共に、外周部から中心部にかけて深さが徐々に大となる段差形状が与えられた樹脂による集光レンズと、上記集光レンズに上記段差形状が与えられたことに伴い生じる光路長差補正する光路長補正素子とを備える赤外線光学系

請求項2

上記光路長補正素子は、上記集光レンズよりも高い屈折率を持つ請求項1に記載の赤外線光学系。

請求項3

上記光路長補正素子に反射防止加工が施されている請求項2に記載の赤外線光学系。

請求項4

上記光路長補正素子には、上記集光レンズの上記段差形状に応じた段差形状が与えられている請求項3に記載の赤外線光学系。

請求項5

上記集光レンズの中心からn番目段差部を透過した光線が、上記光路長補正素子の中心からn番目の段差部を透過するように設計されている請求項4に記載の赤外線光学系。

請求項6

上記集光レンズにおける上記段差形状の各段の光軸に垂直な方向の幅が、最外周部に位置する段を除いて等しく設定されている請求項5に記載の赤外線光学系。

請求項7

上記集光レンズの結像に寄与する領域内における光軸方向の最大厚さが1mm以下とされている請求項1に記載の赤外線光学系。

請求項8

上記集光レンズがポリエチレン製とされる請求項1に記載の赤外線光学系。

請求項9

上記光路長補正素子がSi製とされる請求項2に記載の赤外線光学系。

請求項10

曲面による集光面を有して物体側から入射した赤外光を集光すると共に、外周部から中心部にかけて深さが徐々に大となる段差形状が与えられた樹脂による集光レンズと、上記集光レンズに上記段差形状が与えられたことに伴い生じる光路長差を補正する光路長補正素子とを備える赤外線光学系と、上記赤外線光学系により集光された赤外光を検出する赤外線検出部と、上記赤外線検出部により得られた赤外線検出信号に基づき赤外線撮像画像信号を得る画像信号取得部とを備える赤外線撮像装置

技術分野

0001

本技術は、例えばサーモグラフィナイトビジョン等のように赤外線についての撮像画像を得るシステムにおいて用いられる赤外線光学系と、当該赤外線光学系を用いた赤外線撮像装置とに関する。

先行技術

0002

特開平8−327317号公報
特開平10−301024号公報
特開平7−218648号公報

背景技術

0003

遠赤外光は、8um〜12umの波長帯の光であり、人間や動物などから、熱、すなわち赤外線として発せられることから、暗所での撮影温度分布観測などに用いられている。例えば、自動車おけるナイトビュワー(ナイトビジョン)、夜間監視エアコンテレビ等の電源制御といった分野に用いられている。

0004

ここで、サーモビュワーやナイトビジョンシステムのように撮影対象物(被写体)の形状まで結像するような用途では、比較的高い解像度要請される。
今後、遠赤外デバイスの用途を広げていくためには、このような高い解像度を保ちつつ、光学系の低コスト化を達成することが必要である。
また、感度向上のためには、光学系として赤外線透過率も高めることが重要である。

0005

図10は、従来の赤外線撮像装置が備える赤外線光学系の構成を例示している。
なおこの図10においては、紙面の左側に撮像対象物体があるものとしている。
図示するように従来の赤外線撮像光学系には、物体側より開口絞り104、第1レンズ101、第2レンズ102、センサ窓103が配置されている。なお、紙面最も右側に配置される「Simg」は、赤外線画像を検出するためのイメージセンサイメージャ)の撮像面を表す。

0006

第1レンズ101は、物体からの赤外線を集光する集光レンズとして機能する。
具体的に、この場合の第1レンズ101は、その物体側の面が非球面形状の凸面、イメージャ側の面が平面とされたいわゆる平凸レンズとされ、被写体の各位置から発せられる赤外線をイメージャ上に集光する。

0007

第2レンズ102は、例えば球面収差コマ収差アス収差等といった各種収差を補正する収差補正レンズとして機能する。図示するように第2レンズ102は、物体側の面に非球面形状が与えられ、像面側の面が平面形状とされる。
センサ窓103は、イメージャの撮像面Simgを保護するために設けられたものである。

0008

ここで、遠赤外光を集光する光学系には、その透過率の低さから、通常の可視光に用いられるようなガラス製レンズを使用することができず、ゲルマニウムシリコン硫化亜鉛硫化セレンカルコゲンとゲルマニウムなどを化合したカルコゲナイドガラスなど、赤外光をよく透過する材料が適している。
ゲルマニウムは屈折率が4程度と高く収差補正が容易な上、赤外光をほぼ吸収しないことから、従来より広く用いられている。しかしながら希少鉱物のため、材料自体が高価であり、レンズ枚数が増えると撮像光学系として非常に高価になるといった問題がある。
そこで、非球面形状を用いて最少枚数で収差補正を実現することも可能であるが、切削加工研磨加工高コストであり、安価な赤外線光学系を構成できていないのが現状である。

0009

また、上記に挙げたゲルマニウム以外の材料は、材料費自体はゲルマニウムに比較して安価であるが、加工が高コストであることに変わりはなく、やはり安価な光学系構築には繋がっていない。

0010

ここで、樹脂レンズは、成型で安価にレンズを作製することができ、低コスト化を図る上では望ましい。
しかしながら、樹脂レンズは、その殆どが遠赤外領域の電磁波を透過せず、わずかにポリエチレン樹脂が用いられている程度である。
ただし、ポリエチレンであっても吸収が全く無いわけではなく、通常のレンズ形状を構成しようとするとほぼ遠赤外線を透過しない。
樹脂レンズの利用は、前述のようなサーモビュワーやナイトビジョンシステム等の高分解能が必要な結像用途ではなく、人感センサなどの単純に熱源の有無を判断するための用途に供されているのが現状である。

0011

例えば上記特許文献1では、ドーム状の領域分割レンズ(領域分割プリズム)を用い、空間上の領域を分けて、各領域に赤外線を発する人・物の有り・無しを判断する構成が開示されている。
また、上記特許文献2や特許文献3では、フレネルレンズを用いた光学系が開示されている。

発明が解決しようとする課題

0012

ここで、上記領域分割プリズムやフレネルレンズは、樹脂材料を用いて比較的薄型に成型可能であり、赤外線を透過する安価な集光レンズとして用いることも考えられる。
但し、仮にこれら領域分割プリズムやフレネルレンズを図10に示した赤外線光学系に集光レンズとして適用したとすると、これら領域分割プリズムやフレネルレンズでは共に各領域を透過した赤外線の間に位相の飛びが発生してしまうことから、物体側から入射した赤外線を1点に集光させることはできない。
領域分割プリズムやフレネルレンズは1つ1つの領域がNA(Numerical Aperture)の小さなレンズとして働くので、スポット絞り込むことができないものである。
この結果、前述のようなサーモビュワーやナイトビジョンシステム等の高分解能が必要な結像用途を前提とした場合には、分解能の低さが問題となってしまう。

0013

本技術は上記事情に鑑み為されたものであり、コストを抑制しつつ、遠赤外線領域(8um〜12um)にて良好な光学特性を有する赤外線光学系、及び赤外線撮像装置を提供することをその課題とする。

課題を解決するための手段

0014

上記課題の解決のため、本技術では赤外線光学系を以下のように構成することとした。
すなわち、本技術の赤外線光学系は、曲面による集光面を有して物体側から入射した赤外光を集光すると共に、外周部から中心部にかけて深さが徐々に大となる段差形状が与えられた樹脂による集光レンズを備える。
また、上記集光レンズに上記段差形状が与えられたことに伴い生じる光路長差を補正する光路長補正素子を備えるものである。

0015

また本技術の赤外線撮像装置は、上記本技術の赤外線光学系と共に、上記赤外線光学系により集光された赤外光を検出する赤外線検出部と、上記赤外線検出部により得られた赤外線検出信号に基づき赤外線撮像画像信号を得る画像信号取得部とを備えるものである。

0016

上記のように本技術では、集光レンズを樹脂製とすることで、コストの抑制を図っている。そして、該集光レンズについては、上記段差形状が与えられたことで、例えば平凸形状とする場合よりもレンズ厚さが小とされる。つまりこれにより、赤外線透過率の向上が図られる。
この際、上記段差形状が与えられたことに伴っては、該段差形状が与えられない元形状のレンズを用いる場合との比較で、各段を通過する光に光路長差が生じてしまう(最外周部の段は除く)。このような各段ごとの光路長差を補正するために、上記光路長補正素子が設けられ、これにより、集光性能の低下の防止が図られる。換言すれば、分解能の低下の防止が図られるものである。

発明の効果

0017

本技術によれば、コストを抑制しつつ、遠赤外線領域にて分解能の低下の防止を図った良好な光学特性を有する赤外線光学系及び赤外線撮像装置を提供できる。

図面の簡単な説明

0018

実施の形態の赤外線撮像装置の内部構成を示したブロック図である。
第1の実施の形態の赤外線光学系の構成を示した図である。
第1の実施の形態の集光レンズの作製手法についての説明図である。
第1の実施の形態の場合において段差により生じる集光点のずれについての説明図である。
光路長補正素子についての説明図である。
第1の実施の形態の赤外線光学系についてのMTF図である。
光路長補正素子を省略した場合のMTF図である。
第2の実施の形態の赤外線光学系の構成を示した図である。
第2の実施の形態の場合において段差により生じる集光点のずれについての説明図である。
従来の赤外線光学系の構成を示した図である。

実施例

0019

以下、本技術に係る実施の形態について説明する。
なお、説明は以下の順序で行う。
<1.第1の実施の形態>
[1-1.赤外線撮像装置の構成]
[1-2.赤外線光学系の構成]
[1-3.設計例]
<2.第2の実施の形態>
<3.変形例>

0020

<1.第1の実施の形態>
[1-1.赤外線撮像装置の構成]
図1は、本技術の赤外線撮像装置の一実施形態としての、赤外線撮像装置1の内部構成を示したブロック図である。
この図1に示すように、赤外線撮像装置1は、光学ブロック2、イメージセンサ(イメージャ)3、画像信号取得部4、及び画像信号処理部5を有して構成される。

0021

光学ブロック2は、後述する実施の形態としての赤外線光学系を包括的に表している。光学ブロック2は、図中に入射光Liと示す被写体(物体)からの赤外光(赤外線)をイメージセンサ3の撮像面(像面)に集光する。

0022

イメージセンサ3は、光学ブロック2により集光された赤外線を検出し、上記被写体からの赤外線に応じた赤外線検出信号を得る。
赤外線検出信号を得るにあたってイメージセンサ3が備えるべき赤外線検出素子としては、例えば焦電素子を用いたものを挙げることができる。或いは、ゼーベック効果を生じさせる熱電対を接続したサーモパイル型温度上昇による抵抗値の変化を利用したボロメータ型などの赤外線検出素子を用いることもできる。
なお、赤外線検出素子についてはこれらに限定されるべきものでなく、赤外線を検出できるものであればその種類は問わない。

0023

なお、赤外線検出素子として焦電素子を設ける場合には、イメージセンサ3に入射する赤外光を周期的に遮蔽するためのシャッタを設けることになる。これは、焦電素子が、温度自体に応じた値を出力するものではなく、温度差温度変化)に応じた値を出力する素子とされることに対応させるためである。すなわち、上記シャッタにより赤外光の周期的な照射状態遮蔽状態を作り出すことにより意図的に温度差を発生させ、それにより、静止状態の物体についても、適正な温度分布画像(赤外線撮像画像)が得られるようにするものである。

0024

画像信号取得部4は、イメージセンサ3により得られる赤外線検出信号(上記赤外線検出素子ごとに得られる検出信号)を入力して、赤外線撮像画像信号を得る。

0025

画像信号処理部5は、画像信号取得部4で得られた撮像画像信号について各種の画像信号処理を施す。例えば、黒レベル補正画素欠陥補完、収差補正、光学シェーディング補正、レンズディストーション補正温度調整距離変化量の算出、コーディング等を行う。
画像信号処理部5からの出力は、図示しないがインターフェース等を介して、撮像装置の外部のディスプレイ画像表示装置)等に送られる。

0026

[1-2.赤外線光学系の構成]
図2は、光学ブロック2内に形成される、第1の実施の形態としての赤外線光学系の構成を示している。
なお図2では図1に示したイメージセンサ3の撮像面Simgも併せて示している。
また図2では、先の図10と同様、紙面の左側に撮像対象の物体があることを前提としている。

0027

図示するように、第1の実施の形態の赤外線光学系には、物体側から像面側にかけて開口絞り14、第1レンズ11、光路長補正素子15、第2レンズ12、センサ窓13が配置されている。
第1レンズ11は、曲面による集光面を有し、物体側から入射する赤外光(赤外線)を集光する集光レンズとして機能する。この第1レンズ11は樹脂製のレンズとされる。

0028

第2レンズ12は、例えば球面収差やコマ収差、アス収差等といった各種収差を補正する収差補正レンズとして機能する。この場合の第2レンズ12は、図のように物体側の面に非球面形状が与えられ、像面側の面が平面形状とされている。

0029

センサ窓103は、イメージセンサ3の撮像面Simgを保護するために設けられたものである。

0030

ここで、本例では、集光レンズとして機能する第1レンズ11を樹脂製のレンズとすることで、コストの抑制を図るものとしている。
但し、樹脂材料の透過率(対遠赤外線領域)が低い点を考慮すると、第1レンズ11については、その厚さを薄くすることが望ましい。

0031

このため本実施の形態では、第1レンズ11の形状として、先の図10に示した従来構成で用いていた平凸形状を採用するものとはせず、図中に示されるように、平凸レンズを段差状にくりぬいたような形状を採用するものとしている。具体的に、この場合の段差形状は、外周部から中心部にかけて徐々にその深さが大となるようにされるものである。
これによりレンズ厚さの薄型化が図られる。

0032

図3は、第1レンズ11の作製手法についての説明図である。
この図3に示されるように、第1の実施の形態の第1レンズ11は、平凸レンズをくり抜くことで作製することができる。
具体的には、第1レンズ11の基となる平凸レンズ11’を作製しておき、該平凸レンズ11’を、その平面側(つまり曲面による集光面とは逆側の面)より、外周部から中心部にかけて徐々にその深さが大となる段差形状が与えられるようにしてくり抜く。

0033

本例では、段差の深さは3段階(つまり段差数=3)としており、図のように深さDの異なる3つの段部が形成される。これら3つの段部を、中心側から順に第1段部、第2段部、第3段部とする。
ここで、中心部に配される第1段部の深さを「D1」、その外周側に隣接して配される第2段部の深さを「D2」、最外周に配される第3段部の深さを「D3」とおく。
また、第1/第2段部の境界位置の半径を「r1」、第2/第3段部の境界位置の半径を「r2」、第3段部の最外周位置の半径を「r3」とおく。
この場合の第1レンズ11は、先ず、平凸レンズ11’に対し、深さがD3かつ直径がr3×2による円筒状のくり抜きを行い、次いで、深さがD2かつ直径がr2×2による円筒状のくり抜きを行い、さらに深さがD1かつ直径がr1×2による円筒状のくり抜きを行うことで作製することができる。

0034

なお、くり抜きを行う前のレンズの面形状は、階段状に肉厚切り取ることを考慮して最適化されていてもよく、各段を付ける前の面形状がすべての領域で連続である必要はない。

0035

ここで、第1レンズ11の段差形状の各段の光軸に垂直な方向の幅は、最外周部に位置する段(つまり深さD=0の段)を除いて、すべて等しくなることが望ましい。これらを異なる幅で構成すると、回折効果の影響が大きくなるためである。

0036

また、第1レンズ11は、光軸方向の最大厚さ(結像に寄与する領域内における最大厚さ)を薄くすることが透過率の観点から望ましい。
第1レンズ11の最大厚さは、少なくとも赤外線の透過率が20%以上となるように設定すべきである。
具体的に、第1レンズ11の最大厚さは1mm以下とすることが望ましい。

0037

また、第1レンズ11の樹脂材料としては、例えばポリエチレンを用いることができる。
ポリエチレンを用いることで、赤外線の吸収を抑えたレンズの作製が可能である。
なお、ポリエチレンの中でも、高密度ポリエチレン高分子量ポリエチレンなどを選択してもよい。耐熱性耐衝撃性を考慮すると、高分子量ポリエチレンを使用することが望ましい。

0038

ここで、ポリエチレンは、厚さ2mmにおける赤外線の透過率が20%以上で、金型による加工が可能な樹脂材料である。第1レンズ11の材料としては、このような条件を満すものであれば、ポリエチレンに限定されるべきものではない。

0039

上記のように第1レンズ11は、段差形状を与えたものとすることでレンズ厚を薄くでき、透過率の改善を図ることができる。
しかしながら、このような段差形状を与えた場合、第1レンズ11を透過する赤外線の波面は位相が崩れてしまう。すなわち、段差が設けられたことによって本来はレンズ内であった空間が空気による空間に置き換わることで、光路長に差が生じてしまうものである。
撮像面Simgに集光する光の光路長に差が生じる結果、結像性能の悪化を招くものとなってしまう。

0040

また、段差を設けることによっては、集光点のずれも生じる。
図4は、第1の実施の形態の場合において段差により生じる集光点のずれについての説明図である。
図中では、段差の与えられていない最外周部を通過する光線Loと、段差の与えられた部分を通過する光線Lcとを示している。またこの図では段差付与前の平凸レンズ11’の出射面の形状を破線により示すと共に、光線Lcが平凸レンズ11’を通過した場合の光線Lc’も併せて示している。
なお、図のように光線Loと光線Lcは共に光軸(図中一点鎖線)に平行な光線としている。

0041

図のように段差の非形成部を通過する光線Loの集光点と平凸レンズ11’とした場合の光線Lc’の集光点は、図中の同じ点Pndとなる。このことは、平凸レンズ11’では光軸に平行な入射光が同じ位置に集光することからも理解できる。
これに対し、段差の与えられた部分を通過する光線Lcの集光点は、点Pndとは異なる点Pidとなる。具体的に、この場合における段差部を通過する光の集光点Pidは、集光点Pndの手前側に位置してしまうことになる。

0042

このように段差形状の付与によりレンズの薄型化を図った場合には、本来レンズ内であるべき空間が空気に置き換わることによる光路長差(位相差)が生じると共に、それぞれの段部を通過する光に集光点のずれが生じる。この集光点のずれも、結像性能の悪化を助長するものとなり、分解能低下の防止のためにはその抑制が図られることが望ましい。

0043

本実施の形態では、光路長差の補正を行うべく、図2に示したように光路長補正素子15を設けるものとしている。
図5は、光路長補正素子15についての説明図である。
本例の場合、光路長補正素子15としては、第1レンズ11に与えられた段差形状に応じた段差形状を与えたものとしている。具体的に、第1レンズ11の段部を通過した光には、その段部の深さDに応じた光路長差が生じるので、光路長補正素子15としては、第1レンズ11における深さDの大きい段部を通過した光が入射する領域はその厚さを大とし、深さDの小さい段部を通過した光が入射する領域はその厚さを小とするように、段差形状を与える。
より具体的に、本例の場合は、前述の深さD1による段部を通過する光が入射する領域の厚さを最も厚くし(図中厚さt1)、深さD2による段部を通過する光が入射する領域の厚さを次いで厚くし(図中厚さt2)、深さD3による段部を通過する光が入射する領域の厚さを次いで厚くする(図中厚さt3)ように、段差形状を与えることになる。

0044

このような光路長補正素子15を配置することにより、本来レンズ内であるべき空間が空気に置き換わることによる光路長差(位相差)を補正することができる。つまりこの点で、結像性能の悪化を防止でき、分解能の低下を防止できる。
また、このような光路長補正素子15を配置することによっては、段部の通過に伴い本来の集光点Pndに対して手前側となってしまう集光点Pinが奥側にシフトされることになる。つまりこの結果、段差を設けたことに伴う集光点のずれの問題も解消でき、この点においても結像性能の悪化の防止が図られる。
このように、第1の実施の形態の赤外線光学系によれば、第1レンズ11の薄型化により透過率を確保しつつ、良好な結像性能を実現できる。

0045

なお上記説明からも理解されるように、本例では、第1レンズ11の中心からn番目の段部を透過した光線が、光路長補正素子15の中心からn番目の段部を通過することによって位相差が調整されることを前提としている。このため、この場合の光学系は、第1レンズ11を透過する段部位置と、光路長補正素子15を透過する段部位置とが殆どの光線で一定となるように設計されていることが望ましい。具体的には、光路長補正素子15は、第1レンズ11にできるだけ近接配置されることが望ましいものである。
上記のように第1レンズ11の中心からn番目の段部を透過した光線が光路長補正素子15の中心からn番目の段部を通過することによって位相差が調整されるべきものとなるが、このとき、すべての光線が光軸に平行に進んでいるものではなく、また画角の異なる物点からの光線は、第1レンズ11で同じ位置を透過しても出射角度が異なるため、第1レンズ11と光路長補正素子15とが離間していると、光路長補正素子15の別の段部に入射してしまうことが起こり得る。その場合は位相を過補正してしまうことになるので、第1レンズ11と光路長補正素子15は極力近接して配置することが望ましい。

0046

ここで、光路長補正素子15の材料としては、樹脂レンズとしての第1レンズ11よりも屈折率の高い材料を用いる。このことにより、光路長補正素子15を薄型化できる。屈折率が高ければ、その分、第1レンズ11の切り取った肉厚分に相当する光路差をより薄い形状で補うことができるからである。
本例の場合、光路長補正素子15の材料にはSi(シリコン)を用いるものとしている。

0047

なお、Siはゲルマニウムに比して赤外光透過率は低下するものの、比較的安価なレンズ材料であり、この点でコストの抑制が図られる。

0048

また、光路長補正素子15を図5に示したような階段状とすることで、加工の難しいSiを用いた場合も、球面や非球面形状に加工する場合と比較すれば、その作製を安価に行うことが可能である。

0049

ここで、光路長補正素子15の屈折率を第1レンズ11よりも高くすると、空気との屈折率差が大となり、フレネル反射損が大きくなる。そのため、光路長補正素子15は反射防止加工が施されていることが望ましい。
例えば、光路長補正素子15の両面に反射防止膜蒸着する、または反射防止構造を付与することにより、透過率を大きく改善することができる。

0050

[1-3.設計例]
続いて、第1の実施の形態の赤外線光学系の設計例について説明する。
先ず、各距離は以下のように設定した。
物体−開口絞り14:3400mm
開口絞り14−第1レンズ11:0mm
第1レンズ11−第2レンズ12:14.24mm
第2レンズ12−センサ窓13:1.08mm
センサ窓13−撮像面Simg:0.95mm
なお、開口絞り14は、直径18mmとしている。

0051

また、第1レンズ11は、物体側の面形状が非球面形状とされる。
ここで、非球面形状は、半径rを用いて、次の[式1]の各係数で定まるものである。



ただし、Z(r)は光軸を中心としたときの半径rの点におけるレンズ面の高さを示す。面の高さは、物体側を負、像面側を正としている。Rは曲率半径、kは離心率、A4、A6、A8、A10、・・・は非球面係数である。

0052

第1レンズ11の非球面形状は、具体的には[式1]における各係数を以下のように設定したものとなる。
R:10.8796mm
k:−0.5958
A4:9.8378×10-6
A6:−2.3467×10-7
A8:−1.1699×10-10
A10:6.365×10-11
A12:−4.9188×10-13

0053

また、第1レンズ11の像面側の面形状は、前述の深さD1〜D3、半径r1〜r3を用いて以下のように表されるものとなる。
なお、くり抜き前の平凸レンズ11’のレンズ中心厚さは4.65mmである。
深さD1:3mm
半径r1:2mm(直径4mm)
深さD2:2mm
半径r2:4mm(直径8mm)
深さD3:1mm
半径r3:6mm(直径12mm)

0054

第1レンズ11の材料は高分子量ポリエチレン製(屈折率1.54)とした。

0055

第2レンズ12の形状は、物体側の面が以下の係数で定まる非球面形状、像面側の面が平面とされる。
R:13.0351mm
k:1.59
A4:−1.3173x10-3
A6:−3.745x10-4
A8:3.6942x10-5
A10:−1.889x10-6
A12:3.5457x10-8
レンズ中心厚:0.5mm

0056

センサ窓13は、両面が平面のSi板(屈折率3.42)であり、厚さは1mmである。

0057

光学系の焦点距離は18mm相当となっている。

0058

光路長補正素子15は、第1レンズ11に段差形状を与えたことによって生じる各光線間の位相差(光路長差)を補正するように設計している。具体的に、第1レンズ11としての高分子量ポリエチレンの屈折率を1.54とし、光路長補正素子15に屈折率3.42のSiを用いる本例では、第1レンズ11の或る段差部(最外周部の段は除く)の厚さをTとしたとき、該段差部を通過した光が入射する部分に必要とされる光路長補正素子15の光軸方向の厚さは、「T×1.54/3.42」と表される。
なおこの点からも理解されるように、光路長補正素子15の屈折率を高めれば、補正に必要とされる厚さを薄くできるものである。

0059

本設計例において、光路長補正素子15の厚さt1〜t3は、具体的には以下のように設定した。
t1:1.35mm
t2:0.90mm
t3:0.45mm
なお、厚さt1の領域は、中心から半径2mmの範囲とした。また厚さt2の領域、厚さt3の領域は、それぞれ半径2mm〜半径4mmの範囲、半径4mm〜半径6mmの範囲とした。

0060

図6は、上記の設計例による第1の実施の形態の赤外線光学系についてのMTF(Modulation Transfer Function)図である。
図7は比較として、上記設計例による第1の実施の形態の赤外線光学系から光路長補正素子15を省略した場合のMTF図を示している。
なおこれらの図では、像高0mm、1.5mm、3.5mm、5.0mmの各位置におけるMTF値を示している。
像高0mmは短破線、像高1.5mmは丸破線、像高3.5mmは実線、像高5.0mmは長破線で表している。また、図中「T」の表記タンジェンシャル値を意味し、「S」の表記はサジタル値を意味する。

0061

これら図6図7との対比より、光路補正素子15を挿入したことで、MTFの低下を防ぎ、光学系の解像度が改善していることが分かる。

0062

ここで、撮影像が十分な分解能をもっているか否かの指標として、該当する空間周波数[line pairs/mm]におけるMTF値が用いられ、0.3以上を閾値とすることが多い。
光路長補正素子15が省略された図7の場合では、像高0mmにおけるMTF値が4[line pairs/mm]で0.3を下回っているのに対し、光路長補正素子15を用いた図6では14[line pairs/mm]付近までMTF値=0.3を保っている。
この14[line pairs/mm]というのは、1mmの中に14本の白黒交互の線があるパターンを意味しており、白のみ、黒のみのパターン幅は1000÷14÷2≒36μmとなる。本設計例による赤外線光学系では、焦点距離18mm相当のレンズ系で3400mm先の物体を撮像しているので、倍率がおよそ190倍となり、物体上の分解能はおよそ7mmとなる。これは人の指を識別できる程度の分解能であり、4[line pairs/mm]の物体上分解能=25mmと比較すると、解像度は大きく改善しており、樹脂レンズと光路長補正素子という組み合わせによって、温度分布を検出可能な赤外線光学系を実現できている。

0063

<2.第2の実施の形態>
続いて、第2の実施の形態について説明する。
図8は、第2の実施の形態の赤外線光学系の構成を示している。
なお以下の説明において、既にこれまでで説明済みとなった部分と同様となる部分については同一符号を付して説明を省略する。
また、第2の実施の形態の赤外線撮像装置は、先の図1に示した光学ブロック2として、この図8に示す赤外線光学系を備えたものとなる。

0064

図8に示す第2の実施の形態の赤外線光学系は、先の図2に示した赤外線光学系との比較で、第1レンズ11に代えて第1レンズ21が設けられた点が異なる。この第1レンズ21としても、樹脂によるレンズとされる。

0065

先の第1の実施の形態の第1レンズ11は、像面側に対して段差形状を与えることでレンズ厚の薄型化を図ったが、第2の実施の形態の第1レンズ21は、逆に物体側に対し段差形状を与えることでレンズ厚の薄型化を図ったものである。
具体的に、第1レンズ21は、先の第1の実施の形態の第1レンズ11における段差が与えられた部分、すなわち中心から半径r1の範囲、半径r1〜半径r2の範囲、半径r2〜半径r3の範囲をそれぞれ「ブロック」と称するものとしたとき、これら各ブロックを、その像面側の面が同一平面上に並ぶように光軸方向に平行移動させたものとなる。
なおこのことからも理解されるように、第2の実施の形態の第1レンズ21としても、曲面による集光面を有して物体側から入射した赤外光を集光すると共に、外周部から中心部にかけて深さが徐々に大となる段差形状が与えられたものと言うことができる。

0066

この第1レンズ21としても、上記段差形状が与えられたことで薄型化が図られるが、該段差形状が与えられたことで、この場合も元形状とする場合との比較で、各段を通過する光にその段差量に応じた光路長差が生じてしまう。
そこでこの場合も、光路長補正素子15を設けて、このような光路長差を補正して分解能の低下防止を図るものとしている。
なお、この場合は、第1レンズ21の各段の段差量が第1レンズ11における各段の段差量(前述のD1〜D3)と同じであるものとしているので、第1の実施の形態で用いる光路長補正素子15を用いることで、適正に光路長の補正を行うことができる。

0067

ここで、確認のため述べておくと、図8に示すような形状を有する第1レンズ21は、例えば金型を用いた成型などで作製することができるものである。

0068

なお、第2の実施の形態では、第1の実施の形態とは逆に物体側に段差形状を与えるものとしているので、図9に示されるように、段部を通過する光(Lc)の集光点Pidは、本来の集光点Pndに対して手前側ではなく奥側にシフトされることになる。
先の第1の実施の形態の説明からも理解されるように、光路長補正素子15の挿入によっては、段部を通過する光の集光点は奥側にシフトされるものである。このことからも理解されるように、第2の実施の形態の場合、光路長補正素子15の挿入によってはレンズ内空間が空気に置き換わることに伴う光路長差については補正できるが、第1の実施の形態のように段部を通過する光の集光点ずれを併せて補正するということはできないものとなる。
この点に鑑み、第2の実施の形態の場合には、このような集光点ずれの抑制が図られるように第1レンズ21の各段の物体側の曲面形状を最適化することが望ましいものとなる。

0069

上記のような第2の実施の形態の赤外線光学系によっても、コストを抑制しつつ、遠赤外線領域にて分解能の低下の防止を図った良好な光学特性を有する赤外線光学系及び赤外線撮像装置を提供できる。

0070

<3.変形例>
以上、本技術に係る各実施の形態について説明したが、本技術は上記により説明した具体例に限定されるべきものではない。
例えばこれまでの説明では、第1レンズ11又は21に3段の段差を設ける場合を例示したが、さらに段差の数を増やすことにより樹脂レンズの光軸方向の厚みを小さくすれば、さらに赤外線の透過率を向上させることができる。

0071

またこれまでの説明では、光路長補正素子15を集光レンズである第1レンズの像面側に対して設けるものとしたが、光路長補正素子15は第1レンズの物体側に対して設けることもできる。

0072

また、光路長補正素子15としては、実施の形態で例示した段差形状による補正を行う構成のみでなく、例えば液晶素子などの他の手段により光路長補正を行う構成とすることもできる。

0073

また、本技術は、以下に示す構成を採ることもできる。
(1)
曲面による集光面を有して物体側から入射した赤外光を集光すると共に、外周部から中心部にかけて深さが徐々に大となる段差形状が与えられた樹脂による集光レンズと、
上記集光レンズに上記段差形状が与えられたことに伴い生じる光路長差を補正する光路長補正素子と
を備える赤外線光学系。
(2)
上記光路長補正素子は、上記集光レンズよりも高い屈折率を持つ上記(1)に記載の赤外線光学系。
(3)
上記光路長補正素子に反射防止加工が施されている上記(1)又は(2)何れかに記載の赤外線光学系。
(4)
上記光路長補正素子には、上記集光レンズの上記段差形状に応じた段差形状が与えられている
上記(1)乃至(3)何れかに記載の赤外線光学系。
(5)
上記集光レンズの中心からn番目の段差部を透過した光線が、上記光路長補正素子の中心からn番目の段差部を透過するように設計されている
上記(4)に記載の赤外線光学系。
(6)
上記集光レンズにおける上記段差形状の各段の光軸に垂直な方向の幅が、最外周部に位置する段を除いて等しく設定されている
上記(5)に記載の赤外線光学系。
(7)
上記集光レンズの結像に寄与する領域内における光軸方向の最大厚さが1mm以下とされている
上記(1)乃至(6)何れかに記載の赤外線光学系。
(8)
上記集光レンズがポリエチレン製とされる上記(1)乃至(7)何れかに記載の赤外線光学系。
(9)
上記光路長補正素子がSi製とされる上記(2)乃至(8)何れかに記載の赤外線光学系。

0074

1赤外線撮像装置、2光学ブロック、3イメージセンサ、4画像信号取得部、5画像信号処理部、11,21 第1レンズ、12 第2レンズ、13センサ窓、14開口絞り、15光路長補正素子

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