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技術 銅−ニッケル合金電気めっき浴及びめっき方法

出願人 ディップソール株式会社
発明者 井上学湯浅智志桜井仁志
出願日 2013年4月19日 (7年8ヶ月経過) 出願番号 2014-511260
公開日 2015年12月21日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 WO2013-157639
状態 特許登録済
技術分野 電気鍍金;そのための鍍金浴
主要キーワード 熱抵抗係数 ニッケル合金電 合金比率 酸化防止処理 ニッケル合金めっき浴 ナフタレンジスルホン酸ナトリウム スルファミン酸化合物 不溶解性陽極
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課題・解決手段

本発明は、(a)銅塩及びニッケル塩、(b)金属錯化剤、(c)互いに異なる複数の導電性付与塩、(d)ジスルフィド化合物含硫アミノ酸、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物、(e)スルホン酸化合物スルフィミド化合物スルファミン酸化合物スルホンアミド、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物、及び(f)グリシジルエーテル多価アルコールとの反応生成物を含有してなり、pHが3〜8であることを特徴とする銅−ニッケル合金電めっき浴を提供する。

概要

背景

一般に、銅−ニッケル合金は、銅とニッケル比率を変化させることにより、耐食性展延性加工性高温特性に優れた性質を示し、また電気抵抗率熱抵抗係数熱起電力熱膨張係数等にも特徴のある性質を有している。従って、このような銅−ニッケル合金の特性を電気めっきにより得ようとする研究は、古くから行なわれてきている。従来から試みられている銅−ニッケル合金めっき浴としては、シアン浴クエン酸浴、酢酸浴、酒石酸浴、チオ硫酸浴、アンモニア浴、ピロリン酸浴など数多くの浴が研究されているが、いまだに実用化されるに至っていない。銅−ニッケル合金めっきが実用化されなかった理由として、(i)銅とニッケルの析出電位が約0.6V離れており、銅が優先的に析出してしまうこと、(ii)めっき浴が不安定で金属水酸化等の不溶性化合物を生じてしまうことなどが挙げられる。これまで報告されている銅−ニッケル合金めっき浴の例としては、以下のようなものがある。
(1)特開昭49−90234:
銅とニッケルとホウ酸を含むpH約1の電気めっき浴であり、銅含有率25%のものが得られる。
(2)特開昭54−026962:
銅、ニッケル、クエン酸、アンモニア水を混合した浴であり、任意な合金組成のものが得られる。
(3)特開昭58−133391:
ピロリン酸系浴でピロリン酸塩の濃度を規定し、第1次・第2次の添加剤を添加することにより光沢めっきが得られる。
(4)特開平2−285091:
硫酸ニッケル塩化ニッケル硫酸銅クエン酸ナトリウム、ホウ酸を含有し、更にホウ酸ナトリウムを添加した、pH4〜7の浴。
(5)特開平5−98488:
銅、ニッケル、四ホウ酸ナトリウムリンゴ酸グルコン酸及、サリチル酸等のカルボン酸サッカリンを含有した弱酸性浴で、銅含有率20〜60%の白銅色のめっきが得られる。
(6)特開平6−173075:
銅、ニッケル、アミノカルボン酸ペプトン酸ナトリウムを含有した弱酸性浴で、銅含有率18〜64%の白銅色のめっきが得られる。

概要

本発明は、(a)銅塩及びニッケル塩、(b)金属錯化剤、(c)互いに異なる複数の導電性付与塩、(d)ジスルフィド化合物含硫アミノ酸、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物、(e)スルホン酸化合物スルフィミド化合物スルファミン酸化合物スルホンアミド、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物、及び(f)グリシジルエーテル多価アルコールとの反応生成物を含有してなり、pHが3〜8であることを特徴とする銅−ニッケル合金電気めっき浴を提供する。

目的

しかしながら、上記した銅−ニッケル合金めっき浴は、目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

(a)銅塩及びニッケル塩、(b)金属錯化剤、(c)互いに異なる複数の導電性付与塩、(d)ジスルフィド化合物含硫アミノ酸、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物、(e)スルホン酸化合物スルフィミド化合物スルファミン酸化合物スルホンアミド、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物、及び(f)グリシジルエーテル多価アルコールとの反応生成物を含有してなり、pHが3〜8であることを特徴とする銅−ニッケル合金電めっき浴

請求項2

(c)導電性付与塩が、無機ハロゲン化塩と、無機硫酸塩及び低級アルカンスルホン酸塩からなる群より選ばれる塩とを含む、請求項1に記載の銅−ニッケル合金電気めっき浴。

請求項3

無機ハロゲン化塩が、マグネシウムナトリウムカリウム及びアンモニウム塩化塩、臭化塩並びにヨウ化塩からなる群より選ばれる、請求項2に記載の銅−ニッケル合金電気めっき浴。

請求項4

無機硫酸塩が、硫酸マグネシウム硫酸ナトリウム硫酸カリウム及び硫酸アンモニウムからなる群より選ばれる、請求項2又は3に記載の銅−ニッケル合金電気めっき浴。

請求項5

低級アルカンスルホン酸塩が、マグネシウム塩ナトリウム塩カリウム塩及びアンモニウム塩からなる群より選ばれる、請求項2〜4のいずれか1項に記載の銅−ニッケル合金電気めっき浴。

請求項6

(d)化合物が一般式(I)で表されるジスルフィド化合物を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の銅−ニッケル合金電気めっき浴。A−R1−S−S−R2−A(I)(式中、R1及びR2は炭化水素基を表し、AはSO3Na基、SO3H基、OH基、NH2基又はNO2基を表す。)

請求項7

(d)化合物が一般式(II)で表される含硫アミノ酸又はその塩を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の銅−ニッケル合金電気めっき浴。R−S−(CH2)nCHNHCOOH(II)(式中、Rは炭化水素基、−H又は−(CH2)nCHNHCOOHを表し、nはそれぞれ独立に1〜50である。)

請求項8

(e)化合物が、芳香族スルホン酸アルケンスルホン酸及びアルキンスルホン酸からなる群より選ばれるスルホン酸化合物又はその塩を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の銅−ニッケル合金電気めっき浴。

請求項9

(e)化合物が、安息香酸スルフィミド(サッカリン)又はその塩を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の銅−ニッケル合金電気めっき浴。

請求項10

(f)グリシジルエーテルと多価アルコールとの反応生成物がグリシジルエーテルのエポキシ基と多価アルコールの水酸基縮合反応により得られる水溶性重合物である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の銅−ニッケル合金電気めっき浴。

請求項11

(b)金属錯化剤がモノカルボン酸ジカルボン酸ポリカルボン酸オキシカルボン酸ケトカルボン酸アミノ酸アミノカルボン酸及びこれらの塩からなる群より選ばれる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の銅−ニッケル合金電気めっき浴。

請求項12

析出金属皮膜の銅/ニッケル組成比率が5/95〜95/5である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の銅−ニッケル合金電気めっき浴。

請求項13

銅、鉄、ニッケル、銀、金及びそれらの合金金属基体、並びに基体表面を前記金属又は合金で修飾したガラス基体セラミックス基体及びプラスチック基体からなる群より選ばれる基体に銅−ニッケル合金電気めっきする方法であって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の銅−ニッケル合金電気めっき浴を用いて電気めっきすることを特徴とする電気めっきする方法。

技術分野

0001

本発明は、銅−ニッケル合金電めっき浴及びめっき方法に関するものである。更に詳しくは、被めっき物に銅とニッケルを任意の合金比率で均一な組成のめっき皮膜を得ることができ、浴安定性の優れためっき浴及びめっき方法に関するものである。

背景技術

0002

一般に、銅−ニッケル合金は、銅とニッケルの比率を変化させることにより、耐食性展延性加工性高温特性に優れた性質を示し、また電気抵抗率熱抵抗係数熱起電力熱膨張係数等にも特徴のある性質を有している。従って、このような銅−ニッケル合金の特性を電気めっきにより得ようとする研究は、古くから行なわれてきている。従来から試みられている銅−ニッケル合金めっき浴としては、シアン浴クエン酸浴、酢酸浴、酒石酸浴、チオ硫酸浴、アンモニア浴、ピロリン酸浴など数多くの浴が研究されているが、いまだに実用化されるに至っていない。銅−ニッケル合金めっきが実用化されなかった理由として、(i)銅とニッケルの析出電位が約0.6V離れており、銅が優先的に析出してしまうこと、(ii)めっき浴が不安定で金属水酸化等の不溶性化合物を生じてしまうことなどが挙げられる。これまで報告されている銅−ニッケル合金めっき浴の例としては、以下のようなものがある。
(1)特開昭49−90234:
銅とニッケルとホウ酸を含むpH約1の電気めっき浴であり、銅含有率25%のものが得られる。
(2)特開昭54−026962:
銅、ニッケル、クエン酸、アンモニア水を混合した浴であり、任意な合金組成のものが得られる。
(3)特開昭58−133391:
ピロリン酸系浴でピロリン酸塩の濃度を規定し、第1次・第2次の添加剤を添加することにより光沢めっきが得られる。
(4)特開平2−285091:
硫酸ニッケル塩化ニッケル硫酸銅クエン酸ナトリウム、ホウ酸を含有し、更にホウ酸ナトリウムを添加した、pH4〜7の浴。
(5)特開平5−98488:
銅、ニッケル、四ホウ酸ナトリウムリンゴ酸グルコン酸及、サリチル酸等のカルボン酸サッカリンを含有した弱酸性浴で、銅含有率20〜60%の白銅色のめっきが得られる。
(6)特開平6−173075:
銅、ニッケル、アミノカルボン酸ペプトン酸ナトリウムを含有した弱酸性浴で、銅含有率18〜64%の白銅色のめっきが得られる。

0003

しかしながら、上記した銅−ニッケル合金めっき浴は、目的とする合金皮膜は得られるが、工業化ベル均一組成の皮膜を安定して得るには、いくつかの課題がある。
(1)特開昭49−90234:
錯化剤を含有しない低pHの浴(pH約1)であり、多量のニッケルに少量の銅を添加した組成である。銅の優先析出を抑制できないため、皮膜の組成は電流密度の影響を強く受けるという問題がある。
(2)特開昭54−026962:
アンモニアを含有するため、pHの変動が大きい浴である。この浴は、pHが低い(酸性域)と銅が析出しやすくなり、pHが高い(アルカリ域)とニッケルが析出しやすくなる浴であり、浴pHの変動によりめっき皮膜の組成が変動するという問題がある。また、銅の優先析出の抑制効果が弱いため、陰極電流密度の影響を受け、めっき皮膜組成均一性が悪いという問題もある。
(3)特開昭58−133391:
ピロリン酸浴では、浴中金属濃度の2倍モル以上のピロリン酸塩が必要であり、浴中の金属ニッケル濃度は30g/L以下と限定されるため、析出効率が悪く光沢が得られる範囲が狭いという問題がある。
(4)特開平2−285091:
浴中ニッケル濃度銅濃度が高いため、銅の優先析出を抑制する作用が弱く、低い陰極電流密度領域では、銅の優先析出が起こるという問題がある。また、浴中ニッケル濃度及びクエン酸ナトリウム濃度が高いため、経時により不溶性のクエン酸ニッケルの沈殿が生じる問題もある。
(5)特開平5−98488:
リンゴ酸、グルコン酸及、サリチル酸等のカルボン酸を含有させることにより浴の経時安定性を、サッカリンの添加により外観を向上させた浴ではあるが、銅の優先析出の抑制効果は不十分で、攪拌などを行うと銅の優先析出が起こる問題がある。
(6)特開平6−173075:
銅、ニッケル、アミノカルボン酸、ペプトン酸ナトリウムを含有した弱酸性浴で、銅含有率18〜64%の白銅色のめっきが得られるが、浴中銅、ニッケル濃度が変動すると、めっき皮膜の組成も大きく変動するため安定した組成の皮膜が得られにくい問題がある。
また、攪拌を行うと銅の優先的な析出を抑制する作用が弱くなり、析出皮膜の組成が陰極電流密度の影響を強く受ける問題がある。

0004

本発明は、従来のめっき浴が持つ上記の問題を解決し、めっき皮膜の組成が陰極電流密度の影響を受けにくく、目的とする任意の組成のめっきを安定して得ることができ、沈殿等を生じることのない銅−ニッケル合金めっき浴及びめっき方法を提供することを目的とする。

0005

本発明は、(a)銅塩及びニッケル塩、(b)金属錯化剤、(c)互いに異なる複数の導電性付与塩、(d)ジスルフィド化合物含硫アミノ酸、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物、(e)スルホン酸化合物スルフィミド化合物スルファミン酸化合物スルホンアミド、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物、及び(f)グリシジルエーテル多価アルコールとの反応生成物を含有してなり、pHが3〜8であることを特徴とする銅−ニッケル合金電気めっき浴を提供する。
また、本発明は、銅、鉄、ニッケル、銀、金及びそれらの合金金属基体、並びに基体表面を前記金属又は合金で修飾したガラスセラミックス及びプラスチック基体からなる群より選ばれる基体に銅−ニッケル合金を電気めっきする方法であって、請求項1〜7のいずれか1項に記載の銅−ニッケル合金電気めっき浴を用いて電気めっきすることを特徴とする電気めっきする方法を提供する。

0006

本発明によれば、めっき皮膜の組成が陰極電流密度の影響を受けにくく、任意の組成のめっきを安定して得ることができ、沈殿等を生じることのない銅−ニッケル合金めっき浴及びめっき方法を提供することができる。

0007

本発明の銅−ニッケル合金電気めっき浴は、(a)銅塩及びニッケル塩、(b)金属錯化剤、(c)互いに異なる複数の導電性付与塩、(d)ジスルフィド化合物、含硫アミノ酸、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物、(e)スルホン酸化合物、スルフィミド化合物、スルファミン酸化合物、スルホンアミド、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物、及び(f)グリシジルエーテルと多価アルコールとの反応生成物を含有してなる。

0008

(a)銅塩及びニッケル塩
銅塩としては、硫酸銅、ハロゲン化第二銅、スルファミン酸銅、メタンスルホン酸銅酢酸第二銅塩基性炭酸銅などが挙げられるがこれに限定されない。これらの銅塩は、単独で使用してもよく、又は2種以上を混合して使用してもよい。ニッケル塩としては、硫酸ニッケル、ハロゲン化ニッケル塩基性炭酸ニッケルスルファミン酸ニッケル酢酸ニッケルメタンスルホン酸ニッケルなどが挙げられるがこれに限定されない。これらのニッケル塩は、単独で使用してもよく、又は2種以上を混合して使用してもよい。銅塩とニッケル塩のめっき浴中の濃度は、求められるめっき皮膜の組成により種々選定する必要があるが、銅イオンとして0.5〜40g/L、好ましくは2〜30g/Lであり、ニッケルイオンとして0.25〜80g/L、好ましくは0.5〜50g/Lである。

0009

(b)金属錯化剤
金属錯化剤は銅及びニッケルである金属を安定化させる。金属錯化剤としては、モノカルボン酸ジカルボン酸ポリカルボン酸オキシカルボン酸ケトカルボン酸アミノ酸、アミノカルボン酸、及びこれらの塩などが挙げられるがこれに限定されない。具体的には、マロン酸マレイン酸コハク酸トリカルバリル酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸、2−スルホエチルイミノ−N,N−ジ酢酸イミノジ酢酸ニトリロトリ酢酸EDTAトリエチレンジアミンテトラ酢酸ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、グルタミン酸アスパラギン酸β−アラニン−N,N−ジ酢酸などが挙げられる。これらの中でも、好ましくはマロン酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、EDTA、ニトリロトリ酢酸、グルタミン酸である。また、これらカルボン酸の塩としては、マグネシウム塩ナトリウム塩カリウム塩アンモニウム塩などが挙げられるがこれに限定されない。これらの金属錯化剤は、単独で使用してもよく、又は2種以上を混合して使用してもよい。金属錯化剤のめっき浴中の濃度は、好ましくは浴中金属イオン濃度モル濃度)の0.6〜2倍、より好ましくは0.7〜1.5倍である。

0010

(c)導電性付与塩
導電性付与塩は、銅−ニッケル合金電気めっき浴に電導性を付与する。本発明において、導電性付与塩は、互いに異なる複数の導電性付与塩を用いることが必要である。導電性付与塩は、好ましくは無機ハロゲン化塩と、無機硫酸塩及び低級アルカンスルホン酸塩からなる群より選ばれる塩とを含む。
無機ハロゲン化塩としては、マグネシウムナトリウムカリウムアンモニウム塩化塩、臭化塩、ヨウ化塩などが挙げられるがこれに限定されない。これらの無機ハロゲン化塩は、単独で使用してもよく、又は2種以上を混合して使用してもよい。無機ハロゲン化塩のめっき浴中の濃度は、好ましくは0.1〜2.0モル/L、より好ましくは0.2〜1.0モル/Lである。
無機硫酸塩としては、硫酸マグネシウム硫酸ナトリウム硫酸カリウム硫酸アンモニウムなどが挙げられるがこれに限定されない。これらの無機硫酸塩は、単独で使用してもよく、又は2種以上を混合して使用してもよい。
低級アルカンスルホン酸塩としては、マグネシウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などが挙げられ、より具体的には、メタンスルホン酸、2−ヒドロキシプロパンスルホン酸のマグネシウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム塩などが挙げられるがこれに限定されない。これらのスルホン酸塩は、単独で使用してもよく、又は2種以上を混合して使用してもよい。
硫酸塩及び/又はスルホン酸塩のめっき浴中の濃度は、好ましくは0.25〜1.5モル/L、より好ましくは0.5〜1.25モル/Lである。

0011

(d)ジスルフィド化合物、含硫アミノ酸、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物
ジスルフィド化合物、含硫アミノ酸、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物としては、一般式(I)で表されるジスルフィド化合物などが挙げられるがこれに限定されない。
A−R1−S−S−R2−A (I)
(式中、R1及びR2は炭化水素基を表し、AはSO3Na基、SO3H基、OH基、NH2基又はNO2基を表す。)
好ましい炭化水素基はアルキレン基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルキレン基である。ジスルフィド化合物の具体例としては、ビスディウムスルホエチルジスルフィド、ビスソディウムスルホプロピルジスルフィド、ビスソディウムスルホペンチルジスルフィド、ビスソディウムスルホヘキシルジスルフィド、ビススルホエチルジスルフィド、ビススルホプロピルジスルフィド、ビススルホペンチルジスルフィド、ビスアミノエチルジスルフィド、ビスアミノプロピルジスルフィド、ビスアミノブチルジスルフィド、ビスアミノペンチルジスルフィド、ビスヒドロキシエチルジスルフィドビスヒドロキシプロピルジスルフィド、ビスヒドロキシブチルジスルフィド、ビスヒドロキシペンチルジスルフィド、ビスニトロエチルジスルフィド、ビスニトロプロピルジスルフィド、ビスニトロブチルジスルフィド、ソディウムスルホエチルプロピルジスルフィド、スルホブチルプロピルジスルフィドなどが挙げられるがこれに限定されない。これらのジスルフィド化合物のなかでも、ビスソディウムスルホプロピルジスルフィド、ビスソディウムスルホブチルジスルフィド、ビスアミノプロピルジスルフィドが好ましい。
含硫アミノ酸としては、一般式(II)で表される含硫アミノ酸などが挙げられるがこれに限定されない。
R−S−(CH2)nCHNHCOOH (II)
(式中、Rは炭化水素基、−H又は−(CH2)nCHNHCOOHを表し、nはそれぞれ独立に1〜50である。)
好ましい炭化水素基はアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基である。含硫アミノ酸の具体例としては、メチオニンシスチンシステインエチオニン、シスチンジスルホキシド、シスタチオニンなどが挙げられるがこれに限定されない。また、その塩としては、硫酸塩、ハロゲン化塩、メタンスルホン酸塩スルファミン酸塩酢酸塩などが挙げられるがこれに限定されない。
これらのジスルフィド化合物、含硫アミノ酸、及びそれらの塩は、単独で使用してもよく、又は2種以上を混合して使用してもよい。ジスルフィド化合物、含硫アミノ酸、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物のめっき浴中の濃度は、好ましくは0.02〜10g/L、より好ましくは0.1〜5g/Lである。

0012

(e)スルホン酸化合物、スルフィミド化合物、スルファミン酸化合物、スルホンアミド、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物
スルホン酸化合物、スルフィミド化合物、スルファミン酸化合物、スルホンアミド、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物は、銅−ニッケル合金電気めっき皮膜を緻密化させる。
スルホン酸化合物及びその塩としては、芳香族スルホン酸アルケンスルホン酸、アルキンスルホン酸、及びそれらの塩などが挙げられるがこれに限定されない。具体的には、1,5−ナフタレンジスルホン酸ナトリウム、1,3,6−ナフタレントリスルホン酸ナトリウム、2−プロペン−1−スルホン酸ナトリウムなどが挙げられるがこれに限定されない。
スルフィミド化合物及びその塩としては、安息香酸スルフィミド(サッカリン)及びその塩などが挙げられるがこれに限定されない。具体的には、サッカリンナトリウムなどが挙げられるがこれに限定されない。
スルファミン酸化合物及びその塩としては、アセスルファムカリウム、N−シクロヘキシルスルファミン酸ナトリウムなどが挙げられるがこれに限定されない。
スルホンアミド及びその塩としては、パラトルエンスルホンアミドなどが挙げられるがこれに限定されない。
これらのスルホン酸化合物、スルフィミド化合物、スルファミン酸化合物、スルホンアミド、及びそれらの塩は、単独で使用してもよく、又は2種以上を混合して使用してもよい。スルホン酸化合物、スルフィミド化合物、スルファミン酸化合物、スルホンアミド、及びそれらの塩からなる群より選ばれる化合物のめっき浴中の濃度は、好ましくは0.2〜5g/L、より好ましくは0.4〜4g/Lである。

0013

(f)グリシジルエーテルと多価アルコールとの反応生成物
グリシジルエーテルと多価アルコールとの反応生成物は、銅−ニッケル合金電気めっき皮膜を緻密化させる。
グリシジルエーテルと多価アルコールとの反応生成物の反応原料であるグリシジルエーテルとしては、分子内に二個以上のエポキシ基を含有するグリシジルエーテル、及び分子内に一個以上の水酸基と一個以上のエポキシ基とを含有するグリシジルエーテルなどが挙げられるがこれに限定されない。具体的には、グリシドールグリセロールポリグリシジルエーテルエチレングリコールジグリシジルエーテルポリエチレングリコールジグリシジルエーテルポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルソルビトールポリグリシジルエーテルなどである。
多価アルコールとしては、エチレングリコールプロピレングリコールスリセリンポリグリセリンなどが挙げられるがこれに限定されない。
グリシジルエーテルと多価アルコールとの反応生成物は、好ましくはグリシジルエーテルのエポキシ基と多価アルコールの水酸基の縮合反応により得られる水溶性重合物である。
これらのグリシジルエーテルと多価アルコールとの反応生成物は、単独で使用してもよく、又は2種以上を混合して使用してもよい。グリシジルエーテルと多価アルコールとの反応生成物のめっき浴中の濃度は、好ましくは0.05〜5g/L、より好ましくは0.1〜2g/Lである。

0014

本発明の銅−ニッケル合金電気めっき浴は、pH3〜8に調整する必要があり、好ましくはpH4〜7である。めっき浴のpHは、硫酸、塩酸臭化水素酸、メタンスルホン酸、水酸化ナトリウム水酸化カリウム、アンモニア水、エチレンジアミンジエチレントリアミントリエチレンテトラミン等により調整することができる。

0015

次に、本発明のめっき浴を使用するめっき方法について説明する。本発明のめっき浴を使用して電気めっきすることができる被めっき物としては、銅、鉄、ニッケル、銀、及びそれらの合金などが挙げられる。また、基体表面を前記金属又は合金で修飾したガラス基体セラミックス基体、プラスチック基体などにも有効である。
電気めっきをする際には、陽極として、カーボン白金白金めっきしたチタンなどの不溶解性陽極を使用することができる。また、銅−ニッケル合金陽極、銅とニッケルを併用した陽極なども使用できるが、この場合には陰極析出効率陽極溶解効率を調べ、浴中金属濃度の管理に留意する必要がある。
浴温は、通常15〜60℃、好ましくは20〜50℃である。陰極電流密度は、通常0.01〜5A/dm2、好ましくは0.05〜4.0A/dm2である。めっき時間は要求されるめっきの膜厚にもよるが、通常1〜180分、好ましくは15〜120分である。
浴の撹拌は、エアー液流カソードロッカーなどの機械的な液撹拌を行うことができる。膜厚は、広い範囲のものが可能であるが、一般に0.5〜50μm、好ましくは3〜20μmである。めっきを行っている間、前記pH調整剤を用いてめっき浴のpHを3〜8に維持することが必要である。
本発明のめっき浴を用いることで、析出金属皮膜の銅/ニッケル組成比率を5/95〜95/5とすることができる。

0016

めっきに際して、被めっき物は、常法により前処理したあとにめっき工程に付される。
前処理工程では、浸漬脱脂陰極又は陽極電解洗浄酸洗浄、及び活性化の少なくとも1つの操作が行われる。各操作間は水洗を行う。めっき後は得られた皮膜を水洗浄湯洗浄して乾燥すればよい。また、銅−ニッケル合金めっき後に酸化防止処理や、錫めっき錫合金めっき等を施すこともできる。本発明のめっき浴は、浴成分を適当な補給剤により一定に保つことにより、液更新をすることなく長期に使用することができる。
次に、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。前述した目的の被めっき物に銅とニッケルを任意の合金比率で均一な組成のめっき皮膜を得ることができ、また浴安定性の優れた銅−ニッケル合金めっきを得るという趣旨に沿って、めっき浴の組成、めっき条件は任意に変更することができる。

0017

(実施例1〜7及び比較例1〜7)
実施例におけるめっきの評価には、試験片として0.5×65×100mmの鉄板(SPCC)の片面をテフロン登録商標テープシールしたものを使用した。試験片としての鉄板を5w/v%脱脂−39〔ディップソール(株)製〕で脱脂し、10.5w/w%塩酸で酸洗した後、5w/w%NC−20〔ディップソール(株)製〕及び7w/v%水酸化ナトリウムの溶液電解洗浄を行い、電解洗浄後3.5%塩酸で活性化した。この各操作間で水洗を充分に行った。
次に、表−1に示すめっき液アクリル製のめっき槽に入れ、陽極に白金板を使用し、陰極に活性化した上記の試験片としての鉄板を接続して、表−2の条件でめっきを行った。得られためっきの膜厚と合金組成を蛍光X線分析装置により測定した。その結果を表−3に示す。
比較例についても実施例と同様に表−4に示す組成のめっき液を使用し、表−5に示す条件でめっきを行った。得られためっきの膜厚と合金組成を蛍光X線分析装置により測定した。その結果を表−6に示す。

0018

銅塩種:メタンスルホン酸銅(II)(実施例1及び5)、硫酸銅(II)(実施例2及び4)、スルファミン酸銅(II)(実施例3)、酢酸銅(II)(実施例6)、塩化銅(II)(実施例7)
ニッケル塩種:メタンスルホン酸ニッケル(実施例1及び5)、硫酸ニッケル(実施例2及び4)、スルファミン酸ニッケル(実施例3)、酢酸ニッケル(実施例6)、塩化ニッケル(実施例7)
pH調整剤:メタンスルホン酸(実施例1)、水酸化ナトリウム(実施例2、4、6及び7)、水酸化カリウム(実施例3)、アンモニア水(実施例5)

0019

0020

0021

銅塩種:メタンスルホン酸銅(II)(比較例1及び5)、硫酸銅(II)(比較例2及び4)、スルファミン酸銅(II)(比較例3)、酢酸銅(II)(比較例6)、塩化銅(II)(比較例7)
ニッケル塩種:メタンスルホン酸ニッケル(比較例1及び5)、硫酸ニッケル(比較例2及び4)、スルファミン酸ニッケル(比較例3)、酢酸ニッケル(比較例6)、塩化ニッケル(比較例7)
pH調整剤:メタンスルホン酸(比較例1)、水酸化ナトリウム(比較例2、4、6及び7)、水酸化カリウム(比較例3)、アンモニア水(比較例5)

実施例

0022

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