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技術 ケイ素黒鉛複合粒子およびその製造方法

出願人 中央電気工業株式会社新日鐵住金株式会社
発明者 山本浩司禰宜教之永田辰夫八内昭博藤原徹
出願日 2013年3月13日 (7年11ヶ月経過) 出願番号 2014-506165
公開日 2015年8月3日 (5年6ヶ月経過) 公開番号 WO2013-141104
状態 特許登録済
技術分野 珪素及び珪素化合物 炭素・炭素化合物 電池の電極及び活物質
主要キーワード 易変形性 無反射板 的規則性 ペレット密度 鱗片黒鉛 繰り返し層 網平面間 インナーピース
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題・解決手段

本発明の課題は、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池充放電サイクル特性をさらに向上させることができるケイ素黒鉛複合粒子およびその製造方法を提供することにある。本発明に係るケイ素黒鉛複合粒子100は、複数の鱗片状黒鉛粒子120およびケイ素粒子110を備える。複数の鱗片状黒鉛粒子は、層状に配列する。ケイ素粒子は、複数の鱗片状黒鉛粒子に挟み込まれる。そして、このケイ素黒鉛複合粒子から電極密度1.70±0.02g/cm3の電極を作製したとき、その電極のX線回折像おいて「(004)面に帰属されるピークの強度I(004)」に対する「(110)面に帰属されるピークの強度I(110)」の比が0.0010以上0.0300以下の範囲内であることが好ましい。

概要

背景

従来、リチウムイオン二次電池負極活物質として一般的に黒鉛ケイ素、スズの粒子等が用いられている。これらの負極活物質の中でも、高放電容量の負極を作製することができることからケイ素粒子が特に注目されている。しかし、ケイ素粒子は、リチウムイオン吸蔵・放出に伴う体積変化が約4倍と極めて大きい。このため、ケイ素粒子を負極活物質とする電池に対して充放電が繰り返されると、ケイ素粒子の導電ネットワークが徐々に崩壊し、その結果、電池の放電容量が低下してしまう。

そこで、近年、リチウムイオン二次電池の負極の「放電容量の向上」および「充放電サイクルによる放電容量低下の抑制」の両立を目的として「黒鉛にケイ素を複合化させたケイ素黒鉛複合粒子」が提案されている。このようなケイ素黒鉛複合粒子としては、例えば、「ケイ素、鱗片状黒鉛および炭素質物を含有し、炭素質物の含有量が20質量%未満であり、アルゴンレーザーを用いたラマン分光法により測定したDバンド1360cm−1ピーク強度IDとGバンド1580cm−1ピーク強度IGの比ID/IG(R値)が0.4未満である複合黒鉛粒子(例えば、特開2005−243508号公報等参照)」、「ケイ素粒子、黒鉛質材料および炭素質材料からなり、圧縮力およびせん断力を付与する処理が施されて、炭素質材料からなる被膜を表面の少なくとも一部に有するケイ素粒子と、黒鉛質材料とが密着している構造を有する複合材料(例えば、特開2008−235247号公報等参照)」等が挙げられる。

概要

本発明の課題は、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池充放電サイクル特性をさらに向上させることができるケイ素黒鉛複合粒子およびその製造方法を提供することにある。本発明に係るケイ素黒鉛複合粒子100は、複数の鱗片状黒鉛粒子120およびケイ素粒子110を備える。複数の鱗片状黒鉛粒子は、層状に配列する。ケイ素粒子は、複数の鱗片状黒鉛粒子に挟み込まれる。そして、このケイ素黒鉛複合粒子から電極密度1.70±0.02g/cm3の電極を作製したとき、その電極のX線回折像おいて「(004)面に帰属されるピークの強度I(004)」に対する「(110)面に帰属されるピークの強度I(110)」の比が0.0010以上0.0300以下の範囲内であることが好ましい。

目的

本発明の課題は、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池の充放電サイクル特性をさらに向上させることができるケイ素黒鉛複合粒子およびその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
3件

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請求項1

層状に配列する複数の鱗片状黒鉛粒子と、前記複数の鱗片状黒鉛粒子に挟み込まれるケイ素粒子とを備える、ケイ素黒鉛複合粒子

請求項2

前記ケイ素粒子は、前記複数の鱗片状黒鉛粒子に挟み込まれると共に、最外層の前記鱗片状黒鉛粒子の外表面上に非黒鉛質炭素により付着される、請求項1に記載のケイ素黒鉛複合粒子。

請求項3

電極密度1.70±0.02g/cm3の電極を作製したときの前記電極のX線回折像おいて「(004)面に帰属されるピークの強度I(004)」に対する「(110)面に帰属されるピークの強度I(110)」の比が0.0010以上0.0300以下の範囲内である請求項1または2に記載のケイ素黒鉛複合粒子。

請求項4

前記鱗片状黒鉛粒子の積層方向の長さに対する長軸長さの比が1.5以上10以下である請求項1から3のいずれかに記載のケイ素黒鉛複合粒子。

請求項5

前記鱗片状黒鉛粒子の積層方向の長さに対する長軸長さの比が3以上10以下である請求項4に記載のケイ素黒鉛複合粒子。

請求項6

前記鱗片状黒鉛粒子、前記ケイ素粒子および前記非黒鉛質炭素の質量比が97〜60:1〜25:2〜15である請求項1から5のいずれかに記載のケイ素黒鉛複合粒子。

請求項7

前記鱗片状黒鉛粒子、前記ケイ素粒子および前記非黒鉛質炭素の質量比が97〜77:1〜8:2〜15である請求項6に記載のケイ素黒鉛複合粒子。

請求項8

ケイ素粒子および鱗片状黒鉛粒子の混合粒子圧縮力およびせん断力を付与して一次複合粒子を調製する一次複合粒子調製工程と、前記一次複合粒子と固体の非黒鉛質炭素原料とを混合させて混合粉末を調製する混合粉末調製工程と、前記混合粉末を加熱処理する加熱工程とを備える、ケイ素黒鉛複合粒子の製造方法。

請求項9

ケイ素粒子、鱗片状黒鉛粒子および固体の非黒鉛質炭素原料の混合物に、前記非黒鉛質炭素原料の軟化点以上の温度で圧縮力およびせん断力を付与して中間体複合粒子を調製する中間体複合粒子調製工程と、前記中間体複合粒子を加熱処理する加熱工程とを備える、ケイ素黒鉛複合粒子の製造方法。

請求項10

請求項8または9に記載のケイ素黒鉛複合粒子の製造方法により得られるケイ素黒鉛複合粒子。

請求項11

請求項1、2、3、4、5、6、7及び10のいずれかに記載のケイ素黒鉛複合粒子を活物質とする電極。

請求項12

請求項11に記載の電極を備える非水電解質二次電池

技術分野

0001

本発明は、ケイ素黒鉛複合粒子およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、リチウムイオン二次電池負極活物質として一般的に黒鉛、ケイ素、スズの粒子等が用いられている。これらの負極活物質の中でも、高放電容量の負極を作製することができることからケイ素粒子が特に注目されている。しかし、ケイ素粒子は、リチウムイオン吸蔵・放出に伴う体積変化が約4倍と極めて大きい。このため、ケイ素粒子を負極活物質とする電池に対して充放電が繰り返されると、ケイ素粒子の導電ネットワークが徐々に崩壊し、その結果、電池の放電容量が低下してしまう。

0003

そこで、近年、リチウムイオン二次電池の負極の「放電容量の向上」および「充放電サイクルによる放電容量低下の抑制」の両立を目的として「黒鉛にケイ素を複合化させたケイ素黒鉛複合粒子」が提案されている。このようなケイ素黒鉛複合粒子としては、例えば、「ケイ素、鱗片状黒鉛および炭素質物を含有し、炭素質物の含有量が20質量%未満であり、アルゴンレーザーを用いたラマン分光法により測定したDバンド1360cm−1ピーク強度IDとGバンド1580cm−1ピーク強度IGの比ID/IG(R値)が0.4未満である複合黒鉛粒子(例えば、特開2005−243508号公報等参照)」、「ケイ素粒子、黒鉛質材料および炭素質材料からなり、圧縮力およびせん断力を付与する処理が施されて、炭素質材料からなる被膜を表面の少なくとも一部に有するケイ素粒子と、黒鉛質材料とが密着している構造を有する複合材料(例えば、特開2008−235247号公報等参照)」等が挙げられる。

先行技術

0004

特開2005−243508号公報
特開2008−235247号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、上述のケイ素黒鉛複合粒子を負極活物質としたリチウムイオン二次電池の充放電サイクル特性は十分であるとは言い難い。

0006

本発明の課題は、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池の充放電サイクル特性をさらに向上させることができるケイ素黒鉛複合粒子およびその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明の一局面に係るケイ素黒鉛複合粒子は、複数の鱗片状黒鉛粒子およびケイ素粒子を備える。複数の鱗片状黒鉛粒子は、層状に配列する。なお、複数の鱗片状黒鉛粒子は、同一方向または略同一方向に配向するのが好ましい。ケイ素粒子は、複数の鱗片状黒鉛粒子に挟み込まれる。

0008

本願発明者らは、鋭意研究の結果、上述のようなケイ素黒鉛複合粒子が非水電解質二次電池の充放電サイクル特性をさらに向上させることができることを明らかにした。本願発明者らは、この原因を以下の通りに推測している。

0009

本願発明に係るケイ素黒鉛複合粒子を含む電極合剤スラリーから電極を形成する場合、ケイ素黒鉛複合粒子の積層方向電極厚み方向に沿うようにケイ素黒鉛複合粒子が積層する。この結果、その電極には、例えば、電極厚み方向に沿って・・・//黒鉛層ケイ素粒子層/黒鉛層//黒鉛層/ケイ素粒子層/黒鉛層//・・・の繰り返し層が形成される(前述中、「//」の記号は、粒子間の境界線を示し、「/」はケイ素黒鉛複合粒子内の層の境界線を示す。)。このような電極構造によりケイ素黒鉛複合粒子の体積変化が電極厚み方向に集中することになる。そして、電池内部では、電極に垂直な方向に沿って電極を圧縮する力が常に付与されている。このため、このケイ素黒鉛複合粒子を電極活物質とする電極は、その圧縮力により崩壊が抑制されることになり、延いては非水電解質二次電池の充放電サイクル特性をさらに向上させる(なお、通常、電極には空隙が存在するため、ケイ素黒鉛複合粒子があらゆる方向に体積変化すると、電極の崩壊を抑制することは難しい。)。

0010

上述のケイ素黒鉛複合粒子では、ケイ素粒子が複数の鱗片状黒鉛粒子に挟み込まれると共に、ケイ素粒子が非黒鉛質炭素により最外層の鱗片状黒鉛粒子の外表面上に付着されることが好ましい。ケイ素黒鉛複合粒子をこのような構造にすることにより、ケイ素黒鉛複合粒子中のケイ素粒子含有量を増加させることができ、延いてはリチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池の放電容量・充電容量の向上に貢献することができるからである。

0011

ちなみに、上述のケイ素黒鉛複合粒子を含む電極合剤スラリーから電極を形成する場合、その電極には、例えば、電極厚み方向に沿って・・・//ケイ素粒子層/黒鉛層/ケイ素粒子層/黒鉛層/ケイ素粒子層//ケイ素粒子層/黒鉛層/ケイ素粒子層/黒鉛層/ケイ素粒子層//・・・の繰り返し層が形成される(前述中、「//」の記号は、粒子間の境界線を示し、「/」はケイ素黒鉛複合粒子内の層の境界線を示す。)。

0012

上述のケイ素黒鉛複合粒子から電極密度1.70±0.02g/cm3の電極を作製したとき、その電極のX線回折像おいて「(004)面に帰属されるピークの強度I(004)」に対する「(110)面に帰属されるピークの強度I(110)」の比が0.0010以上0.0300以下の範囲内であることが好ましい。ケイ素黒鉛複合粒子がこの条件を満たせば、電極内における鱗片状黒鉛粒子の配向度が良好となり、上述の効果をより効率的に享受することができるからである。

0013

上述のケイ素黒鉛複合粒子において、鱗片状黒鉛粒子の積層方向の長さに対する長軸長さの比(いわゆるアスペクト比)が1.5以上10以下であることが好ましく、3以上10以下であることがより好ましい。上述のケイ素黒鉛複合粒子がこの条件を満たせば、電極内における鱗片状黒鉛粒子の配向度が良好となり、上述の効果をより効率的に享受することができるからである。

0014

上述のケイ素黒鉛複合粒子において、鱗片状黒鉛粒子、ケイ素粒子および非黒鉛質炭素の質量比は97〜60:1〜25:2〜15であることが好ましく、97〜77:1〜8:2〜15であることがより好ましい。ここで、「97〜60」との表記は97以下60以上を意味し、「1〜25」との表記は1以上25以下を意味する(以下同じ)。ケイ素黒鉛複合粒子の配合がこの通りであれば、放電容量、充放電効率および充放電サイクル特性のバランスに優れた電極を形成することができるからである。

0015

本発明の他の局面に係るケイ素黒鉛複合粒子の製造方法は、一次複合粒子調製工程、混合粉末調製工程および加熱工程を備える。一次複合粒子調製工程では、ケイ素粒子および鱗片状黒鉛粒子の混合粒子に圧縮力およびせん断力が付与されて一次複合粒子が調製される。この一次複合粒子調製工程では、ケイ素粒子および鱗片状黒鉛粒子の混合粒子に対してメカノケミカル登録商標)処理が行われることが好ましい。混合粉末調製工程では、一次複合粒子と固体の非黒鉛質炭素原料とが混合されて混合粉末が調製される。加熱工程では、混合粉末が加熱処理される。その結果、一次複合粒子に非黒鉛質炭素原料が溶融付着させられて、さらに非黒鉛質炭素原料が非黒鉛質炭素に変換される。

0016

このケイ素黒鉛複合粒子の製造方法により、上述のケイ素黒鉛複合粒子が製造される。すなわち、このケイ素黒鉛複合粒子は、上述の効果を発現することができる。

0017

本発明の他の局面に係るケイ素黒鉛複合粒子の製造方法は、中間体複合粒子調製工程および加熱工程を備える。中間体複合粒子調製工程では、ケイ素粒子、鱗片状黒鉛粒子および固体の非黒鉛質炭素原料の混合物に、非黒鉛質炭素原料の軟化点以上の温度で圧縮力およびせん断力が付与されて中間体複合粒子が調製される。この中間体複合粒子調製工程では、ケイ素粒子、鱗片状黒鉛粒子および固体の非黒鉛質炭素原料の混合物に対してメカノケミカル(登録商標)処理が行われることが好ましい。圧縮力が作用する状況下で、溶融した非黒鉛質炭素原料が接着剤役割を果たして鱗片黒鉛粒子とケイ素粒子の積層数を増加させるからである。加熱工程では、中間体複合粒子が加熱処理される。その結果、非黒鉛質炭素原料が非黒鉛質炭素に変換される。

0018

このケイ素黒鉛複合粒子の製造方法により、上述のケイ素黒鉛複合粒子が製造される。すなわち、このケイ素黒鉛複合粒子は、上述の効果を発現することができる。

0019

上述のケイ素黒鉛複合粒子は、電極、特に非水電解質二次電池の電極を構成する活物質として使用することができる。ここにいう非水電解質二次電池は、リチウムイオン二次電池に代表される。

図面の簡単な説明

0020

本発明の実施の形態に係るケイ素黒鉛複合粒子の模式的側面図である。
本発明の実施の形態に係るケイ素黒鉛複合粒子の断面の反射電子像写真である。なお、写真中、灰色の領域が鱗片状黒鉛粒子を示し、白色の領域がケイ素粒子を示している。
本発明の実施の形態に係るケイ素黒鉛複合粒子に形成される電極の構造を模式的に表す図である。
実施例8に係るケイ素黒鉛複合粒子の断面の反射電子像写真である。なお、写真中、灰色の領域が鱗片状黒鉛粒子を示し、白色の領域がケイ素粒子を示している。

0021

100ケイ素黒鉛複合粒子
110ケイ素粒子
120鱗片状黒鉛粒子
200電極
210活物質層
220 集電体

0022

本発明の実施の形態に係るケイ素黒鉛複合粒子100は、図1および図2に示されるように、主に、ケイ素粒子110、鱗片状黒鉛粒子120および非黒鉛質炭素(図示せず)から構成される。

0023

ケイ素粒子110は、複数の鱗片状黒鉛粒子120に挟み込まれると共に、ケイ素黒鉛複合粒子100の最外層の鱗片状黒鉛粒子120の外表面に付着する(図1および図2参照)。このケイ素粒子110は、粒子径ができるだけ小さい方が好ましい。リチウムイオンの吸蔵・放出に伴う体積変化によって生じる応力を分散することができるからである。具体的には、体積分率50%時の粒子径(すなわちメジアン径)が2μm以下であることが好ましい。このケイ素粒子110の酸素含有量は、放電容量を十分に確保することができるという観点から、できるだけ少ない方が好ましい。具体的には、ケイ素粒子110中の酸素含有量は20質量%以下であることが好ましい。このケイ素粒子110として、シリコンウエハ製造時に発生する切削屑研削屑を利用してもよい。

0024

鱗片状黒鉛粒子120は、層状に配列しており、上述の通り、ケイ素粒子110を挟み込む(図1および図2参照)。この鱗片状黒鉛粒子120は、天然黒鉛粒子人造黒鉛粒子キッシュ黒鉛粒子のいずれでもよいが、経済性および放電容量確保の観点から天然黒鉛粒子であることが好ましい。鱗片状黒鉛粒子120として、上述の黒鉛粒子の混合物が用いられてもかまわない。鱗片状黒鉛粒子120を予め高温熱処理したものを鱗片状黒鉛粒子として使用しても差し支えない。鱗片状黒鉛粒子120の体積分率50%時の粒子径(すなわちメジアン径)は5μm以上30μm以下であることが好ましい。また、この鱗片状黒鉛粒子120は、アスペクト比が3以上50以下であることが好ましい。本発明の実施の形態において、鱗片状黒鉛粒子120は、ケイ素粒子110を挟み込むに当たり、柔軟性に富み、高結晶であり、しかも易変形性を有することが好ましい。このため、本発明の実施の形態において使用される鱗片状黒鉛粒子120の六角網平面間隔d002は0.3354nm以上0.3370nm以下の範囲内であることが好ましく、ペレット密度が1.80g/cm3以上2.00g/cm3以下であることが好ましい。

0025

非黒鉛質炭素は、ケイ素粒子110を鱗片状黒鉛粒子120に付着される。非黒鉛質炭素は、非晶質炭素および乱層構造炭素の少なくともいずれかである。なお、ここで「非晶質炭素」とは、短距離秩序(数原子〜十数個原子オーダー)を有しても、長距離秩序(数百〜数千個の原子オーダー)を有さない炭素をいう。ここで「乱層構造炭素」とは、六角網平面方向に平行な乱層構造を有するが、三次元方向には結晶学的規則性が見られない炭素原子からなる炭素をいう。X線回折図形では101面、103面に対応するhkl回折線は現れない。ただし、本発明の実施の形態に係るケイ素黒鉛複合粒子100は、基材である黒鉛の回折線が強いため、X線回折によって乱層構造炭素の存在を確認することが難しい。このため、乱層構造炭素は、透過型電子顕微鏡TEM)等で確認されることが好ましい。

0026

この乱層構造炭素は、非黒鉛質炭素の原料を焼成することによって得られる。本発明の実施の形態において、非黒鉛質炭素の原料は、固体の非黒鉛質炭素の原料であって、例えば、石油系ピッチ粉末石炭系ピッチ粉末、熱可塑性樹脂粉末等の有機化合物である。非黒鉛質炭素の原料は、上述の粉末の混合物であってもよい。これらの中でも、ピッチ粉末が特に好ましい。ピッチ粉末は、昇温過程で溶融すると共に炭化され、その結果、ケイ素粒子110を鱗片状黒鉛粒子120に好適に固定化することができるからである。ピッチ粉末は、低温焼成されても不可逆容量が小さいという観点から好ましい。焼成における熱処理条件の一例として、熱処理温度を800℃から1200℃の範囲内とすることが挙げられる。この熱処理時間は、熱処理温度および有機化合物の特性等を加味して適宜決定され、典型的には1時間程度である。熱処理時の雰囲気非酸化雰囲気不活性ガス雰囲気真空雰囲気)であることが好ましく、経済的観点から窒素雰囲気が好ましい。非晶質炭素は、例えば、真空蒸着法プラズマCVD法等の気相法により形成することができる。

0027

そして、本発明の実施の形態に係るケイ素黒鉛複合粒子100において、上述のケイ素粒子110、鱗片状黒鉛粒子120および非黒鉛質炭素の質量比は、1〜25:97〜60:2〜15であることが好ましく、1〜8:97〜77:2〜15であることがより好ましい。ケイ素黒鉛複合粒子100をこの組成とすることにより、ケイ素黒鉛複合粒子100の最外層の鱗片状黒鉛粒子120の外表面にケイ素粒子110を強固に固定化することができると共に、電極作製時において放電容量、充放電効率および充放電サイクル特性を好適化することができるからである。

0028

本発明の実施の形態に係るケイ素黒鉛複合粒子100の体積分率50%時の粒子径(すなわちメジアン径)は10μm以上35μm以下であることが好ましい。粒子径がこの範囲であると、電極作製時において充放電効率および充放電サイクル特性を好適化することができるからである。

0029

本実施の形態に係るケイ素黒鉛複合粒子100のアスペクト比、すなわち、鱗片状黒鉛粒子120の積層方向の長さ(図1の「H」に相当)に対する長軸長さ(図1の「W」に相当)の比は1.5以上10以下の範囲内であることが好ましく、3以上10以下の範囲内であることがより好ましく、3以上8以下の範囲内であることがさらに好ましく、3以上6以下の範囲内であることがさらに好ましく、3以上5以下の範囲内であることが特に好ましい。アスペクト比がこの範囲であると、充放電サイクル特性を好適化することができると共に、容易に電極を作製することができるからである。

0030

本実施の形態に係るケイ素黒鉛複合粒子100から電極密度1.70±0.02g/cm3の電極を作製したとき(図3参照)、その電極200のX線回折像おいて「(004)面に帰属されるピークの強度I(004)」に対する「(110)面に帰属されるピークの強度I(110)」の比が0.0300以下であることが好ましく、0.0200以下であることがより好ましく、0.0150以下であることがさらに好ましく、0.0100以下であることが特に好ましい。このケイ素黒鉛複合粒子100がこの条件を満たすことができれば、電極内における鱗片状黒鉛粒子120の配向度が良好となり、上述の効果をより効率的に享受することができるからである。なお、図3中、符号210は活物質層を示し、符号220は集電体を示す。

0031

<ケイ素黒鉛複合粒子の製造>
本発明の実施の形態に係るケイ素黒鉛複合粒子100は、以下に示すいずれかの製造方法により製造される。

0032

(1)第1の製造方法
第1の製造方法では、一次複合粒子調製工程、混合粉末調製工程および加熱工程を経てケイ素黒鉛複合粒子100が製造される。

0033

一次複合粒子調製工程では、メカノケミカル(登録商標)処理、メカノフュージョン(登録商標)処理等の処理により、ケイ素粒子110および鱗片状黒鉛粒子120の混合粒子に圧縮力およびせん断力が付与されて一次複合粒子が調製される。なお、このとき、ケイ素粒子110および鱗片状黒鉛粒子120の混合粒子がメカノケミカルシステムメカノフュージョンシステム投入されてもよいし、ケイ素粒子110および鱗片状黒鉛粒子120それぞれを順にメカノケミカルシステム、メカノフュージョンシステムに投入した後に、両粒子を混合しながらメカノケミカル(登録商標)処理、メカノフュージョン(登録商標)処理等の処理を行ってもよい。なお、一次複合粒子では、ケイ素粒子110が弱い力で鱗片状黒鉛粒子120の表面に付着している。

0034

混合粉末調製工程では、一次複合粒子と固体の非黒鉛質炭素原料とが固相混合されて混合粉末が調製される。

0035

混合粉末調製工程において一次複合粒子と固体の非黒鉛質炭素原料とを混合する方法としては、粒子を破壊せずに均一に混合することができる方法であれば、特に限定されない。例えば、通常の混合機を用いる方法がある。混合機としては、例えば、回転容器型混合機、固定容器型混合機、気流型混合機、高速流動型混合機などが挙げられる。回転容器型混合機としては、例えば、Vブレンダーが挙げられる。

0036

加熱工程では、非酸化雰囲気下(不活性ガス雰囲気下、真空雰囲気下等)で混合粉末が800℃以上1200℃以下の温度で加熱処理される。この結果、一次複合粒子に非黒鉛質炭素原料が溶融付着され、さらに非黒鉛質炭素原料が非黒鉛質炭素に変換され、目的のケイ素黒鉛複合粒子100が得られる。加熱温度を1200℃以下とすることにより、炭化ケイ素(SiC)の生成量を抑制することができるため、放電容量に優れた電極を形成することができる。加熱温度を800℃以上とすることにより、充放電効率に優れた電極を形成することができる。このように、加熱温度が上記範囲であると、放電容量および充放電効率のバランスに優れた電極を形成することができる。

0037

(2)第2の製造方法
第2の製造方法では、中間体複合粒子調製工程および加熱工程を経てケイ素黒鉛複合粒子100が製造される。

0038

中間体複合粒子調製工程では、メカノケミカル(登録商標)処理、メカノフュージョン(登録商標)処理等の処理により、ケイ素粒子110、鱗片状黒鉛粒子120および固体の非黒鉛質炭素原料の混合物に、非黒鉛質炭素原料の軟化点以上の温度で圧縮力およびせん断力が付与されて中間体複合粒子が調製される。このとき、圧縮力が作用する状況下で、溶融した非黒鉛質炭素原料が接着剤の役割を果たして鱗片黒鉛粒子とケイ素粒子の積層数を増加させる。なお、このとき、ケイ素粒子110、鱗片状黒鉛粒子120および固体の非黒鉛質炭素原料の混合物がメカノケミカルシステム、メカノフュージョンシステムに投入されてもよいし、ケイ素粒子110、鱗片状黒鉛粒子120および固体の非黒鉛質炭素原料それぞれを順にメカノケミカルシステム、メカノフュージョンシステムに投入した後に、それら粒子を混合しながらメカノケミカル(登録商標)処理、メカノフュージョン(登録商標)処理等の処理を行ってもよい。

0039

加熱工程では、非酸化雰囲気下(不活性ガス雰囲気下、真空雰囲気下等)で混合物が800℃以上1200℃以下の温度で加熱処理される。この結果、非黒鉛質炭素原料が非黒鉛質炭素に変換され、目的のケイ素黒鉛複合粒子100が得られる。加熱温度を1200℃以下とすることにより、炭化ケイ素(SiC)の生成量を抑制することができるため、放電容量に優れた電極を形成することができる。加熱温度を800℃以上とすることにより、充放電効率に優れた電極を形成することができる。このように、加熱温度が上記範囲であると、放電容量および充放電効率のバランスに優れた電極を形成することができる。

0040

<ケイ素黒鉛複合粒子の特徴>
本発明の実施の形態に係るケイ素黒鉛複合粒子100は、非水電解質二次電池の電極活物質として使用されると、その充放電サイクル特性をさらに向上させることができる。

0041

<実施例および比較例>
以下、実施例および比較例を示して、本発明について詳述する。

0042

<ケイ素黒鉛複合粒子の製造>
(1)一次複合粒子の調製
先ず、鱗片状天然黒鉛粉末(株式会社中越黒鉛工業所製、平均粒径:23μm、d002:0.3355nm、ペレット密度:1.91g/cm3)とケイ素粉末(平均粒径:0.5μm)との質量比が95.7:1.9となるように、鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末とを、ローターインナーピースとの隙間を5mmとした循環型メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン株式会社製AMS−30F)に投入した後、その混合粉末を周速20m/sで15分間、メカノケミカル処理して、一次複合粒子を調製した。

0043

鱗片状天然黒鉛粉末の平均粒子径は、下記「<ケイ素黒鉛複合粒子の特性評価>(1)粒子径の測定」に記載の方法と同様の方法により求めることができる。

0044

また、鱗片状天然黒鉛粉末のペレット密度は、次の方法により求められる。
1.00gの鱗片状天然黒鉛粉末を直径15mmの金型充填し、その金型を一軸プレス機加圧力8.7kNで5秒間加圧した後、その加圧力を0.15kNまで弱めてそのときの変位を読み取る。加圧速度は10mm/秒とする。また、鱗片状天然黒鉛粉末を上記金型に充填せずに、その金型を同一軸プレス機で加圧力8.7kNまで加圧した後、その加圧力を0.15kNまで弱めてそのときの変位を求める。この変位をリファレンスとする。そして、鱗片状天然黒鉛粉末の充填時の変位とリファレンス変位との差を試料厚みとして求め、この厚みから圧縮密度すなわちペレット密度を計算する。

0045

(2)混合粉末の調製
次いで、一次複合粒子と石炭系ピッチ粉末(軟化点86℃、平均粒径20μm、1000℃加熱後の残炭率50%)との質量比が97.6:4.8となるように、一次複合粒子と石炭系ピッチ粉末とを容器回転V型混合機(Vブレンダー)に投入して混合粉末を調製した。

0046

(3)石炭系ピッチ粉末の加熱処理
続いて、混合粉末を黒鉛るつぼに投入した後、その混合粉末を窒素気流中、1000℃の温度で1時間加熱し、石炭系ピッチ粉末を溶融させて一次複合粒子に付着させ、さらに非黒鉛質炭素に変換させた。

0047

(4)解砕処理
最後に、加熱処理後の混合粉末を、その98質量%以上が目開き75μmのを通過するまで解砕して目的のケイ素黒鉛複合粒子を得た。なお、このケイ素黒鉛複合粒子における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、95.7:1.9:2.4であった(表1参照)。

0048

<ケイ素黒鉛複合粒子の特性評価>
(1)粒子径の測定
レーザー回折/散乱粒度分布計(株式会社堀場製作所製LA−910)を用いて光散乱回折法によりケイ素黒鉛複合粒子の体積基準の粒度分布を測定した。その後、得られた粒度分布を用いて体積分率50%時の粒子径(メジアン径)を求めた。その結果、同粒子径は、25μmであった(表1参照)。

0049

(2)電池特性評価
(2−1)電極作製
上述のケイ素黒鉛複合粒子にCMCカルボキシメチルセルロースナトリウム)粉末と、SBRスチレンブタジエンゴム)の水性分散液と、水とを配合して電極合剤スラリーを得た。ここで、CMC及びSBRは結着剤である。ケイ素黒鉛複合粒子、CMCおよびSBRの配合比は、質量比で98.0:1.0:1.0であった。そして、この電極合剤スラリーを、厚み17μmの銅箔(集電体)上にドクターブレード法により塗布した(塗布量は10〜11mg/cm2であった)。塗布液を乾燥させて塗膜を得た後、その塗膜を直径13mmのディスク状に打ち抜いた。そして、そのディスクをプレス成形機により加圧して、1.70±0.02g/cm3の電極密度を有する電極を作製した。なお、得られた電極の電極密度は、マイクロメータにより厚みを測定して体積を算出すると共に、そのディスク(銅箔を除いた部分)の質量を計測することにより得られる。

0050

(2−2)電池作製
ポリオレフィン製セパレーターの両側に上述の電極と対極Li金属箔とを配置して電極組立体を作製した。そして、その電極組立体の内部に電解液注入してセルサイズ2016のコイン型非水試験セルを作製した。なお、電解液の組成は、エチレンカーボネート(EC):エチルメチルカーボネートEMC):ジメチルカーボネートDMC):ビニレンカーボネートVC):フルオロエチレンカーボネート(FEC):LiPF6=23:4:48:1:8:16(質量比)とした。

0051

(2−3)放電容量、充放電効率および充放電サイクルの評価
この非水試験セルにおいて、先ず、0.33mAの電流値で、対極に対して電位差0(ゼロ)Vになるまで定電流ドープ(電極へのリチウムイオンの挿入、リチウムイオン二次電池の充電に相当)を行った後、さらに0Vを保持したまま、5μAになるまで定電圧で対極に対してドープを続け、ドープ容量を測定した。次に、0.33mAの定電流で、電位差1.5Vになるまで脱ドープ(電極からのリチウムイオンの離脱、リチウムイオン二次電池の放電に相当)を行い、脱ドープ容量を測定した。このときのドープ容量、脱ドープ容量は、この電極をリチウムイオン二次電池の負極として用いた時の充電容量、放電容量に相当するので、これを充電容量、放電容量とした。本実施例に係る非水試験セルの放電容量は、405mAh/gであった(表1参照)。脱ドープ容量/ドープ容量の比は、リチウムイオン二次電池の放電容量/充電容量の比に相当するので、この比を充放電効率とした。本実施例に係る非水試験セルの充放電効率は、92.0%であった(表1参照)。

0052

サイクル特性の測定は、上記と同様に構成されたコイン型の非水試験セルを用いて行った。この試験セルにおいて、2サイクル目以降、1.33mAの定電流で、対極に対して電位差5mVになるまでドープした後(充電に相当)、さらに5mVを保持したまま、50μAになるまで定電圧でドープを続けた。次に、1.33mAの定電流で、電位差1.5Vになるまで脱ドープを行って(放電に相当)、脱ドープ容量を測定した。このときの脱ドープ容量を放電容量とした。

0053

上述と同一条件でドープと脱ドープとを31回繰り返し、「2サイクル目の脱ドープ時の放電容量」に対する「31サイクル目の脱ドープ時の放電容量」の比率容量維持率)によりサイクル特性を評価した。なお、この容量維持率が90%以上であれば、実用電池として良好であると見なすことができる。なお、本実施例に係る非水試験セルの容量維持率は、96.8%であった(表1参照)。

0054

(3)アスペクト比の測定
上記「(2−1)電極作製」で作製した加圧前のディスク状電極樹脂に埋め込んだ後、その樹脂を切断し、切断面を研磨した。その切断面(電極断面)を光学顕微鏡で観察して、ケイ素黒鉛複合粒子50個の寸法を計測し、各ケイ素黒鉛複合粒子につきアスペクト比(鱗片状天然黒鉛粒子の積層方向の長さに対する長軸長さの比)を算出する。そして、その50個のケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比を平均して、ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比とする。なお、本実施例に係るケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、5.2であった。

0055

(4)ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度の測定
ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、反射回折式の粉末X線回折法を利用して求められる。具体的には、上記「(2−1)電極作製」で作製した加圧後のディスク状電極を無反射板両面テープで固定すると共に、リガク製RINT−1200Vを用いて、銅(Cu)をターゲットとし、管電圧40kV、管電流30mAでCuKα線をディスク状電極に照射して測定する。その後、ピーク分離し、CuKα1線による粉末X線回折スペクトルを得る。2θが52〜57°の範囲内にある(004)面の回折ピークと、2θが75〜80°の範囲内にある(110)面の回折ピークの各々の強度を求める。そして、(110)面の回折ピーク強度を(004)面の回折ピーク強度で除してケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度を算出する。本実施例に係るケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0075であった(表1参照)。なお、この配向度が小さい程、ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向性が高くなる。

0056

「(1)一次複合粒子の調製」において鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末との質量比が86.6:4.3となるように鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末とを混ぜ合わせ、「(2)混合粉末の調製」において一次複合粒子と石炭系ピッチ粉末との質量比が90.9:18.2となるように一次複合粒子と石炭系ピッチ粉末とを混ぜ合わせた以外は、実施例1と同様にして目的のケイ素黒鉛複合粒子を得、実施例1と同様にしてケイ素黒鉛複合粒子の特性評価を行った。なお、このケイ素黒鉛複合粒子における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、86.6:4.3:9.1であった(表1参照)。

0057

ケイ素黒鉛複合粒子の体積分率50%時の粒子径は、29μmであった。ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、4.4であった。ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0095であった。非水試験セルの放電容量は462mAh/gであり、充放電効率は90.6%であり、容量維持率は94.9%であった(表1参照)。

0058

「(1)一次複合粒子の調製」において鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末との質量比が82.8:4.2となるように鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末とを混ぜ合わせ、「(2)混合粉末の調製」において一次複合粒子と石炭系ピッチ粉末との質量比が87.0:26.0となるように一次複合粒子と石炭系ピッチ粉末とを混ぜ合わせた以外は、実施例1と同様にして目的のケイ素黒鉛複合粒子を得、実施例1と同様にしてケイ素黒鉛複合粒子の特性評価を行った。このケイ素黒鉛複合粒子における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、82.8:4.2:13.0であった(表1参照)。

0059

ケイ素黒鉛複合粒子の体積分率50%時の粒子径は、30μmであった。ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、3.8であった。ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0120であった。非水試験セルの放電容量は458mAh/gであり、充放電効率は90.1%であり、容量維持率は95.0%であった(表1参照)。

0060

「(1)一次複合粒子の調製」において鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末との質量比が84.0:6.7となるように鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末とを混ぜ合わせ、「(2)混合粉末の調製」において一次複合粒子と石炭系ピッチ粉末との質量比が90.7:18.6となるように一次複合粒子と石炭系ピッチ粉末とを混ぜ合わせた以外は、実施例1と同様にして目的のケイ素黒鉛複合粒子を得、実施例1と同様にしてケイ素黒鉛複合粒子の特性評価を行った。このケイ素黒鉛複合粒子における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、84.0:6.7:9.3であった(表1参照)。

0061

ケイ素黒鉛複合粒子の体積分率50%時の粒子径は、29μmであった。ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、4.3であった。ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0091であった。非水試験セルの放電容量は525mAh/gであり、充放電効率は90.4%であり、容量維持率は93.1%であった(表1参照)。

0062

「(1)一次複合粒子の調製」において鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末との質量比が83.3:7.5となるように鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末とを混ぜ合わせ、「(2)混合粉末の調製」において一次複合粒子と石炭系ピッチ粉末との質量比が90.8:18.4となるように一次複合粒子と石炭系ピッチ粉末とを混ぜ合わせた以外は、実施例1と同様にして目的のケイ素黒鉛複合粒子を得、実施例1と同様にしてケイ素黒鉛複合粒子の特性評価を行った。なお、このケイ素黒鉛複合粒子における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、83.3:7.5:9.2であった(表1参照)。

0063

ケイ素黒鉛複合粒子の体積分率50%時の粒子径は、28μmであった。ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、4.3であった。ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0087であった。非水試験セルの放電容量は548mAh/gであり、充放電効率は90.2%であり、容量維持率は92.0%であった(表1参照)。

0064

「(1)一次複合粒子の調製」において鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末との質量比が82.6:8.3となるように鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末とを混ぜ合わせ、「(2)混合粉末の調製」において一次複合粒子と石炭系ピッチ粉末との質量比が90.9:18.2となるように一次複合粒子と石炭系ピッチ粉末とを混ぜ合わせた以外は、実施例1と同様にして目的のケイ素黒鉛複合粒子を得、実施例1と同様にしてケイ素黒鉛複合粒子の特性評価を行った。このケイ素黒鉛複合粒子における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、82.6:8.3:9.1であった(表1参照)。

0065

ケイ素黒鉛複合粒子の体積分率50%時の粒子径は、28μmであった。ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、4.2であった。ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0088であった。非水試験セルの放電容量は564mAh/gであり、充放電効率は89.7%であり、容量維持率は88.1%であった(表1参照)。

0066

(比較例1)
「(1)一次複合粒子の調製」において鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末との質量比が95.3:4.7となるように鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末とを混ぜ合わせ、「(2)混合粉末の調製」、「(3)石炭系ピッチ粉末の加熱処理」および「(4)解砕処理」を行わなかった以外は、実施例1と同様にして対照粉末(すなわち一次複合粒子)を得、実施例1と同様にして対照粉末の特性評価を行った。なお、この対照粉末における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、95.3:4.7:0.0であった(表1参照)。

0067

ケイ素黒鉛複合粒子の体積分率50%時の粒子径は、25μmであった。ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、5.4であった。ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0070であった。非水試験セルの放電容量は470mAh/gであり、充放電効率は90.0%であり、容量維持率は84.0%であった(表1参照)。

0068

(比較例2)
鱗片状天然黒鉛粉末(株式会社中越黒鉛工業所製、平均粒径:23μm、d002:0.3355nm、ペレット密度:1.91g/cm3)、ケイ素粉末(平均粒径:0.5μm)および石炭系ピッチ粉末(軟化点86℃、平均粒径20μm、1000℃加熱後の残炭率50%)の質量比が86.6:4.3:18.2となるように鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および石炭系ピッチ粉末をテトラヒドロフランに加えてよく混合し、分散液を調製した。この分散液を乾燥させて乾燥粉末を得、その乾燥粉末を黒鉛るつぼに投入した後、その乾燥粉末を窒素気流中、450℃の温度で1時間、加熱した。この乾燥粉末は加熱後、凝集して塊となる。そして、この加熱後の乾燥凝集塊をその98質量%以上が目開き75μmの篩を通過するまでコーヒーミル粉砕した後、その粉砕物を、ローターとインナーピースとの隙間を5mmとした循環型メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン株式会社製AMS−30F)に投入し、その粉砕物を周速20m/sで30分間、メカノケミカル処理した。その後、メカノケミカル処理済みの粉砕物を黒鉛るつぼに投入し、窒素気流中、1000℃で1時間、その粉砕物を加熱して目的の対照粉末を得た。なお、この対照粉末における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、86.6:4.3:9.1であった(表1参照)。

0069

そして、実施例1と同様にして対照粉末の特性評価を行ったところ、対照粉末の体積分率50%時の粒子径は、33μmであった。対照粉末のアスペクト比は、2.7であった。対照粉末中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0320であった。なお、この配向度から、対照粉末の鱗片状天然黒鉛粒子は、同一方向に配向しておらずランダムな方向に向いていることが明らかとなった。非水試験セルの放電容量は458mAh/gであり、充放電効率は89.3%であり、容量維持率は89.2%であった(表1参照)。

0070

この比較例では、上述の通り、鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および石炭系ピッチがテトラヒドロフランを溶媒として液相で混合される。その結果、ケイ素粒子の分散が不十分となると共に、鱗片状天然黒鉛粒子がランダムな方向を向いたまま造粒される。また、この比較例では、ケイ素粒子および鱗片状天然黒鉛粒子に石炭系ピッチを被覆させてから加熱しており、柔軟な黒鉛が硬く変形しにくくなった状態で、その粉砕物にメカノケミカル処理により圧縮力・せん断力を付与している。このため、ケイ素粒子を鱗片状天然黒鉛粒子で十分に挟み込むことができず、鱗片状天然黒鉛粒子がランダムな方向を向いたままとなる。したがって、本比較例に係る非水試験セルの充放電サイクル特性が、実施例に係る非水試験セルの充放電サイクル特性よりも劣ったものと推察される。

0071

(比較例3)
「(1)一次複合粒子の調製」において鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末との質量比が86.6:4.3となるように鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末とを混ぜ合わせた以外は、実施例1と同様にして一次複合粒子を調製した。次いで、一次複合粒子と石炭系ピッチ粉末(軟化点86℃、平均粒径20μm、1000℃加熱後の残炭率50%)との質量比が90.9:18.2となるように一次複合粒子および石炭系ピッチ粉末をテトラヒドロフランに加えてよく混合し、分散液を調製した。続いて、この分散液を乾燥させて乾燥粉末を得、その乾燥粉末を黒鉛るつぼに投入した後、その乾燥粉末を窒素気流中、1000℃の温度で1時間、加熱した。そして、この加熱後の乾燥粉体を、その98質量%以上が目開き75μmの篩を通過するまで解砕して目的の対照粉末を得た。なお、この対照粉末における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、86.6:4.3:9.1であった(表1参照)。

0072

そして、実施例1と同様にして対照粉末の特性評価を行ったところ、対照粉末の体積分率50%時の粒子径は、35μmであった。対照粉末のアスペクト比は、2.3であった。対照粉末中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0350であった。なお、この配向度から、対照粉末の鱗片状天然黒鉛粒子は、同一方向に配向しておらずランダムな方向に向いていることが明らかとなった。非水試験セルの放電容量は463mAh/gであり、充放電効率は90.5%であり、容量維持率は88.1%であった(表1参照)。

0073

0074

<ケイ素黒鉛複合粒子の製造>
(1)中間体複合粒子の調製
先ず、鱗片状天然黒鉛粉末(株式会社中越黒鉛工業所製、平均粒径:23μm、d002:0.3355nm、ペレット密度:1.91g/cm3)とケイ素粉末(平均粒径:0.5μm)と石炭系ピッチ粉末(軟化点86℃、平均粒径20μm、1000℃加熱後の残炭率50%)の質量比が88.6:4.4:14.0となるように、鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末と石炭系ピッチ粉末を、ローターとインナーピースとの隙間を5mmとした循環型メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン株式会社製AMS−30F)に投入した後、温度を95℃〜130℃に調整しながら、その混合粉末を回転数2600rpmで15分間、メカノケミカル処理して、中間体複合粒子を調製した。

0075

(2)石炭系ピッチ粉末の加熱処理
次いで、中間体複合粒子を黒鉛るつぼに投入した後、その中間体複合粒子を窒素気流中、1000℃の温度で1時間加熱し、石炭系ピッチ粉末を非黒鉛質炭素に変換させた。

0076

(3)解砕処理
最後に、加熱処理後の中間体複合粒子を、その98質量%以上が目開き75μmの篩を通過するまで解砕して目的のケイ素黒鉛複合粒子を得た。なお、このケイ素黒鉛複合粒子における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、88.6:4.4:7.0であった(表2参照)。

0077

<ケイ素黒鉛複合粒子の特性評価>
実施例1と同様にして、得られたケイ素黒鉛複合粒子につき(1)粒子径の測定、(2)電池特性評価、(3)アスペクト比の測定、(4)ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度の測定を行った。その結果、ケイ素黒鉛複合粒子の体積分率50%時の粒子径は、34μmであった。ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、3.5であった。ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0061であった。非水試験セルの放電容量は481mAh/gであり、充放電効率は92.1%であり、容量維持率は97.0%であった(表2参照)。

0078

「(1)中間体複合粒子の調製」において鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末と石炭系ピッチ粉末の質量比が78.3:12.5:18.4となるように鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末と石炭系ピッチ粉末を循環型メカノフュージョンシステムに投入した以外は、実施例7と同様にして目的のケイ素黒鉛複合粒子を得、実施例1と同様にしてケイ素黒鉛複合粒子の特性評価を行った。なお、このケイ素黒鉛複合粒子における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、78.3:12.5:9.2であった(表2参照)。

0079

ケイ素黒鉛複合粒子の体積分率50%時の粒子径は、37μmであった。ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、2.7であった。ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0093であった。非水試験セルの放電容量は695mAh/gであり、充放電効率は90.7%であり、容量維持率は92.2%であった(表2参照)。

0080

「(1)中間体複合粒子の調製」において鱗片状天然黒鉛粉末(株式会社中越黒鉛工業所製、平均粒径:23μm、d002:0.3355nm、ペレット密度:1.91g/cm3)を鱗片状天然黒鉛粉末(株式会社中越黒鉛工業所製、平均粒径:15μm、d002:0.3356nm、ペレット密度:1.89g/cm3)に代えた以外は、実施例7と同様にして目的のケイ素黒鉛複合粒子を得、実施例1と同様にしてケイ素黒鉛複合粒子の特性評価を行った。なお、このケイ素黒鉛複合粒子における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、88.6:4.4:7.0であった(表2参照)。

0081

ケイ素黒鉛複合粒子の体積分率50%時の粒子径は、25μmであった。ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、2.5であった。ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0070であった。非水試験セルの放電容量は482mAh/gであり、充放電効率は91.0%であり、容量維持率は96.5%であった(表2参照)。

0082

「(1)中間体複合粒子の調製」において鱗片状天然黒鉛粉末(株式会社中越黒鉛工業所製、平均粒径:23μm、d002:0.3355nm、ペレット密度:1.91g/cm3)を鱗片状天然黒鉛粉末(株式会社中越黒鉛工業所製、平均粒径:15μm、d002:0.3356nm、ペレット密度:1.89g/cm3)に代えた上で、鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末と石炭系ピッチ粉末の質量比が78.3:12.5:18.4となるように鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末と石炭系ピッチ粉末を循環型メカノフュージョンシステムに投入した以外は、実施例7と同様にして目的のケイ素黒鉛複合粒子を得、実施例1と同様にしてケイ素黒鉛複合粒子の特性評価を行った。なお、このケイ素黒鉛複合粒子における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、78.3:12.5:9.2であった(表2参照)。

0083

ケイ素黒鉛複合粒子の体積分率50%時の粒子径は、29μmであった。ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、2.5であった。ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0060であった。非水試験セルの放電容量は685mAh/gであり、充放電効率は90.5%であり、容量維持率は91.5%であった(表2参照)。

0084

「(1)中間体複合粒子の調製」において鱗片状天然黒鉛粉末(株式会社中越黒鉛工業所製、平均粒径:23μm、d002:0.3355nm、ペレット密度:1.91g/cm3)を鱗片状天然黒鉛粉末(株式会社中越黒鉛工業所製、平均粒径:15μm、d002:0.3356nm、ペレット密度:1.89g/cm3)に代え、鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末と石炭系ピッチ粉末の質量比が73.2:17.6:18.4となるように鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末と石炭系ピッチ粉末を循環型メカノフュージョンシステムに投入した以外は、実施例7と同様にして目的のケイ素黒鉛複合粒子を得、実施例1と同様にしてケイ素黒鉛複合粒子の特性評価を行った。なお、このケイ素黒鉛複合粒子における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、73.2:17.6:9.2であった(表2参照)。

0085

ケイ素黒鉛複合粒子の体積分率50%時の粒子径は、29μmであった。ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、2.8であった。ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0078であった。非水試験セルの放電容量は799mAh/gであり、充放電効率は90.1%であり、容量維持率は89.5%であった(表2参照)。

0086

「(1)中間体複合粒子の調製」において鱗片状天然黒鉛粉末(株式会社中越黒鉛工業所製、平均粒径:23μm、d002:0.3355nm、ペレット密度:1.91g/cm3)を鱗片状天然黒鉛粉末(株式会社中越黒鉛工業所製、平均粒径:10μm、d002:0.3357nm、ペレット密度:1.82g/cm3)に代え、鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末と石炭系ピッチ粉末の質量比が88.6:4.4:14.0となるように鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末と石炭系ピッチ粉末を循環型メカノフュージョンシステムに投入した以外は、実施例7と同様にして目的のケイ素黒鉛複合粒子を得、実施例1と同様にしてケイ素黒鉛複合粒子の特性評価を行った。なお、このケイ素黒鉛複合粒子における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、88.6:4.4:7.0であった(表2参照)。

0087

ケイ素黒鉛複合粒子の体積分率50%時の粒子径は、19μmであった。ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、2.2であった。ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0075であった。非水試験セルの放電容量は480mAh/gであり、充放電効率は90.0%であり、容量維持率は95.0%であった(表2参照)。

0088

「(1)中間体複合粒子の調製」において鱗片状天然黒鉛粉末(株式会社中越黒鉛工業所製、平均粒径:23μm、d002:0.3355nm、ペレット密度:1.91g/cm3)を鱗片状天然黒鉛粉末(株式会社中越黒鉛工業所製、平均粒径:10μm、d002:0.3357nm、ペレット密度:1.82g/cm3)に代え、鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末と石炭系ピッチ粉末の質量比が74.5:12.5:26.0となるように鱗片状天然黒鉛粉末とケイ素粉末と石炭系ピッチ粉末を循環型メカノフュージョンシステムに投入した以外は、実施例7と同様にして目的のケイ素黒鉛複合粒子を得、実施例1と同様にしてケイ素黒鉛複合粒子の特性評価を行った。なお、このケイ素黒鉛複合粒子における鱗片状天然黒鉛粉末、ケイ素粉末および非黒鉛質炭素の質量比は、74.5:12.5:13.0であった(表2参照)。

0089

ケイ素黒鉛複合粒子の体積分率50%時の粒子径は、23μmであった。ケイ素黒鉛複合粒子のアスペクト比は、1.5であった。ケイ素黒鉛複合粒子中の鱗片状天然黒鉛粒子の配向度は、0.0210であった。非水試験セルの放電容量は664mAh/gであり、充放電効率は89.5%であり、容量維持率は90.0%であった(表2参照)。

0090

実施例

0091

上述の結果より、本発明の実施例に係るケイ素黒鉛複合粒子は、リチウムイオン二次電池の負極活物質として使用されると、そのリチウムイオン二次電池の充放電サイクル特性を有効に改善することが明らかとなった。

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