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技術 半導体装置

出願人 富士電機株式会社
発明者 中村瑶子梨子田典弘
出願日 2013年2月12日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2014-504743
公開日 2015年8月3日 (2年4ヶ月経過) 公開番号 WO2013-136895
状態 特許登録済
技術分野 半導体または固体装置のマウント 半導体又は固体装置の封緘,被覆構造と材料 半導体または固体装置の組立体 半導体または固体装置の冷却等
主要キーワード 導電ブロック 導電ポスト 高温駆動 スロープ状 応力緩和用 銅ブロック DCB基板 線膨張率差

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図面 (12)

課題・解決手段

封止樹脂密着性を保持し、モジュール信頼性等を向上させることができる樹脂封止型半導体装置を提供する。導電パターン付絶縁基板1と、導電パターン付絶縁基板1の導電パターン2a,2b上に固着された導電ブロック3a,3bと、導電ブロック上に固着された半導体チップ6と、半導体チップ上に固着された導電ポスト8を備えプリント基板9と、これらを封止する樹脂11とを備えている半導体装置である。導電ブロックが固着した箇所の周囲の導電パターンの単位面積あたりの平均導電膜体積を、導電ブロックから外に向って減少するようにした。

背景

図11は、特許文献1に記載の構造と類似の構造をした従来の半導体装置の要部断面図である。従来の半導体装置であるパワー半導体モジュールは、絶縁基板101とこの絶縁基板101の表裏に形成される銅回路パターン102a,102bで構成される導電パターン付絶縁基板であるDCB(Direct Copper Bonding)基板104を備える。また、このパワー半導体モジュールは、DCB基板104の銅回路パターン102aに拡散接合等で固着する銅ブロック103aと、DCB基板104の銅回路パターン102bに拡散接合等で固着する銅ブロック103bを備える。さらに、このパワー半導体モジュールは、銅ブロック103a上に半田などの接合材105で裏面が固着する半導体チップ106と、半導体チップ106の上面電極に半田などの接合材107で固着する導電ポスト108と、この導電ポスト108を有するプリント基板109とを備える。さらにまた、このパワー半導体モジュールは、前記の半導体チップ106およびDCB基板104およびプリント基板109を封止する封止樹脂111を備える。符号110は、外部導出端子を示す。

また、特許文献2では、DCB基板にパワー半導体チップ半田接合するときに、セラミック基板との境界部分に沿う導体パターンの縁部に複数の応力緩和用ディンブルを設けることが記載されている。

さらに、特許文献3では、放熱基体に繰り返し与えられる熱応力を低減するために、回路部材支持基体接合するための金属層外周縁部に平面視で凹凸を形成することが記載されている。

さらにまた、特許文献4では、セラミックス基板銅板等の金属板を、直接接合法活性金属法等で接合して構成したセラミックス回路基板において、銅板の接合面と反対面側の外周縁部内側に、例えば外周縁部に沿って所定の間隔直線状に不連続な溝を形成している。こうすることで、冷熱サイクルが付加された場合等においても、セラミックス基板のクラック発生強度低下を有効に防止することができることが記載されている。

概要

封止樹脂の密着性を保持し、モジュール信頼性等を向上させることができる樹脂封止型の半導体装置を提供する。導電パターン付絶縁基板1と、導電パターン付絶縁基板1の導電パターン2a,2b上に固着された導電ブロック3a,3bと、導電ブロック上に固着された半導体チップ6と、半導体チップ上に固着された導電ポスト8を備えるプリント基板9と、これらを封止する樹脂11とを備えている半導体装置である。導電ブロックが固着した箇所の周囲の導電パターンの単位面積あたりの平均導電膜体積を、導電ブロックから外に向って減少するようにした。

目的

この発明の目的は、前記の課題を解決して、樹脂封止型パワー半導体モジュールなどの半導体装置において、封止樹脂の密着性を保持し、モジュールの信頼性および寿命を向上させることができる半導体装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

導電パターン付絶縁基板と、該導電パターン付絶縁基板の導電パターン上に固着された導電ブロックと、該導電ブロック上に固着された半導体チップと、該半導体チップ上に固着された導電ポスト備えプリント基板と、これらを封止する樹脂とを備えている半導体装置において、前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンの単位面積あたりの平均導電膜体積を、該導電ブロックから外に向って減少するようにしたことを特徴とする半導体装置。

請求項2

前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンに、該導電ブロックから外に向って単位面積あたりの個数が増加するように穿設穴を配置して、前記導電パターンの導電膜の体積を減少させたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。

請求項3

前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンに、該導電ブロックから外に向って断面の面積が大きくなる穿設穴を配置して、前記導電パターンの導電膜の体積を減少させたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。

請求項4

前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンに、該導電ブロックから外に向って単位長さあたりの本数が増加する環状の穿設溝を配置して、前記導電パターンの導電膜の体積を減少させたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。

請求項5

前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンに、該導電ブロックから外に向って幅が増加する環状の穿設溝を配置して、前記導電パターンの導電膜の体積を減少させたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。

請求項6

前記穿設穴もしくは前記環状の穿設溝の底部が、前記導電膜により塞がれていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。

請求項7

前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンの厚さを該導電ブロックから外に向って徐々に薄くすることで、前記導電パターンの導電膜の体積を減少させたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。

請求項8

前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンに、穿設穴もしくは環状の穿設溝を設けたことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。

請求項9

厚さが徐々に薄くなる前記導電パターンの断面形状が、スロープ状もしくは階段状であることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。

請求項10

前記導電パターン付絶縁基板の表面側に前記導電パターンが接合され、該導電パターン上に前記導電ブロックおよび前記半導体チップが順に固着されており、かつ、前記導電パターン付絶縁基板の裏面側に他の導電パターンが接合され、該他の導電パターン上に他の導電ブロックが固着されており、前記他の導電ブロックの一の主面が前記樹脂から露出していることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。

請求項11

前記導電パターンおよび他の導電パターンが金属膜であり、前記導電ブロックおよび他の導電ブロックが金属ブロックであることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。

技術分野

0001

この発明は、パワー半導体モジュールなどの半導体装置に関する。

背景技術

0002

図11は、特許文献1に記載の構造と類似の構造をした従来の半導体装置の要部断面図である。従来の半導体装置であるパワー半導体モジュールは、絶縁基板101とこの絶縁基板101の表裏に形成される銅回路パターン102a,102bで構成される導電パターン付絶縁基板であるDCB(Direct Copper Bonding)基板104を備える。また、このパワー半導体モジュールは、DCB基板104の銅回路パターン102aに拡散接合等で固着する銅ブロック103aと、DCB基板104の銅回路パターン102bに拡散接合等で固着する銅ブロック103bを備える。さらに、このパワー半導体モジュールは、銅ブロック103a上に半田などの接合材105で裏面が固着する半導体チップ106と、半導体チップ106の上面電極に半田などの接合材107で固着する導電ポスト108と、この導電ポスト108を有するプリント基板109とを備える。さらにまた、このパワー半導体モジュールは、前記の半導体チップ106およびDCB基板104およびプリント基板109を封止する封止樹脂111を備える。符号110は、外部導出端子を示す。

0003

また、特許文献2では、DCB基板にパワー半導体チップ半田接合するときに、セラミック基板との境界部分に沿う導体パターンの縁部に複数の応力緩和用ディンブルを設けることが記載されている。

0004

さらに、特許文献3では、放熱基体に繰り返し与えられる熱応力を低減するために、回路部材支持基体接合するための金属層外周縁部に平面視で凹凸を形成することが記載されている。

0005

さらにまた、特許文献4では、セラミックス基板銅板等の金属板を、直接接合法活性金属法等で接合して構成したセラミックス回路基板において、銅板の接合面と反対面側の外周縁部内側に、例えば外周縁部に沿って所定の間隔直線状に不連続な溝を形成している。こうすることで、冷熱サイクルが付加された場合等においても、セラミックス基板のクラック発生強度低下を有効に防止することができることが記載されている。

先行技術

0006

特開2009−64852号公報
特開2009−94135号公報
特開2009−88176号公報
特開平8−274423号公報

発明が解決しようとする課題

0007

樹脂封止型半導体においては、内蔵される部材との樹脂密着性信頼性に大きく影響を与える。図11の構造においては、DCB基板104を構成するセラミックからなる絶縁基板101と、銅で形成される銅回路パターン102a,102bとの線膨張率差原因となり、絶縁基板101近傍の銅回路パターン102a,102bと封止樹脂111の間で応力が発生し、DCB基板104と封止樹脂111との間に剥離が生じるという課題があった。

0008

半導体チップ106が搭載されるDCB基板104と封止樹脂111との間に剥離が進行した場合、半導体チップ106と銅ブロック103aとの接合部にも応力が集中し、接合部劣化が発生して、故障の原因となる。

0009

特に、銅回路パターン102aと封止樹脂111との間に生じた剥離が絶縁基板101にまで進展すると、絶縁不良が発生する。また、封止樹脂111が絶縁基板101とのみ密着し、銅回路パターン102aから剥離している状態でも、銅回路パターン102a近傍の絶縁基板101に応力が集中するため、絶縁基板101にクラックが発生し、同様に絶縁不良となる。

0010

さらに、近年適用が進むSiC(炭化珪素デバイス等のWBG(ワイドバンドギャップ素子を搭載したパワー半導体モジュールでは、動作温度範囲が従来のSi(シリコン)デバイスを搭載したパワー半導体モジュールと比べ高くなっており、Siデバイスを搭載したパワー半導体モジュール以上(Tjmax≧175℃)の高温駆動となる。そのような場合、さらに熱応力が増大するため、前記のような封止樹脂111の剥離が起こりやすくなることが想定され、信頼性の低下が懸念される。

0011

前記の特許文献1〜特許文献4では、銅ブロックの周囲の銅回路パターンの銅の平均体積を銅ブロックから外に向って小さくすることで、銅回路パターンと絶縁基板との線膨張率差を緩やかにして、熱応力集中を回避し、樹脂の剥離を生じにくくすることについては記載されていない。

0012

この発明の目的は、前記の課題を解決して、樹脂封止型パワー半導体モジュールなどの半導体装置において、封止樹脂の密着性を保持し、モジュールの信頼性および寿命を向上させることができる半導体装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0013

前記の目的を達成するために、本発明は、導電パターン付絶縁基板(例えば、DCB基板など)と、該導電パターン付絶縁基板の導電パターン(例えば、回路パターンなど)上に固着された導電ブロック(例えば、銅ブロックなど)と、該導電ブロック上に固着された半導体チップと、該半導体チップ上に固着された導電ポストを備えるプリント基板と、これらを封止する樹脂(封止樹脂)とを備えている半導体装置において、前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンの単位面積あたりの平均の導電膜の体積を、該導電ブロックから外に向って減少するように配置した構成とする。

0014

また、本発明によれば、前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンに、該導電ブロックから外に向って単位面積あたりの個数が増加するように穿設穴を配置して、前記導電パターンの導電膜の体積を減少させるとよい。

0015

また、本発明によれば、前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンに、該導電ブロックから外に向って断面の面積が大きくなる穿設穴を配置して、前記導電パターンの導電膜の体積を減少させるとよい。

0016

また、本発明によれば、前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンに、該導電ブロックから外に向って単位長さあたりの本数が増加する環状の穿設溝を配置して、前記導電パターンの導電膜の体積を減少させるとよい。

0017

また、本発明によれば、前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンに、該導電ブロックから外に向って幅が増加する環状の穿設溝を配置して、前記導電パターンの導電膜の体積を減少させるとよい。

0018

また、本発明によれば、前記穿設穴もしくは前記環状の穿設溝の底部を、前記導電膜により塞いでもよい。

0019

また、本発明によれば、前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンの厚さを該導電ブロックから外に向って徐々に薄くすることで、前記導電パターンの導電膜の体積を減少させるとよい。

0020

また、本発明によれば、前記導電ブロックが固着した箇所の周囲の前記導電パターンに、穿設穴もしくは環状の穿設溝を設けるとよい。

0021

また、本発明によれば、厚さが徐々に薄くなる前記導電パターンの断面形状が、スロープ状もしくは階段状であるとよい。

0022

また、本発明によれば、前記導電パターン付絶縁基板の表(おもて)面側に前記導電パターンが接合され、該導電パターン上に前記導電ブロックおよび前記半導体チップが順に固着されており、かつ、前記導電パターン付絶縁基板の裏面側に他の導電パターンが接合され、該他の導電パターン上に他の導電ブロックが固着されており、前記他の導電ブロックの一の主面が前記樹脂から露出しているとよい。

0023

また、本発明によれば、前記導電パターンおよび他の導電パターンが金属膜であり、前記導電ブロックおよび他の導電ブロックが金属ブロックであるとよい。

発明の効果

0024

本発明によれば、導電ブロックが固着した導電パターン付絶縁基板の導電パターンにおいて、導電ブロックが固着した箇所の周囲の導電パターンの単位面積あたりの平均の体積を導電ブロックから外に向って減少させるように配置したことで、導電パターン付絶縁基板と封止樹脂の密着性を向上させ、半導体装置の信頼性および寿命を向上させることができる。

図面の簡単な説明

0025

本発明の第1実施例における半導体装置の要部断面図である。
図1のDCB基板の要部平面図である。
穿設穴を増やした場合のDCB基板の要部平面図である。
本発明の第2実施例における半導体装置のDCB基板の要部平面図である。
穿設穴の平面形状が矩形の場合のDCB基板の要部平面図である。
本発明の第3実施例における半導体装置のDCB基板の要部平面図である。
環状の穿設溝の幅を外に向って広くした場合のDCB基板の要部平面図である。
穿設穴12hもしくは環状の穿設溝12jを貫通させずに薄い銅層を底部に残した構造とした場合のDCB基板の要部断面図である。
本発明の第4実施例における半導体装置のDCB基板の要部平面図(a)および(b)要部断面図である。
図9のスロープ状銅回路パターン14を階段状銅回路パターン15とした場合のDCB基板の要部断面図である。
特許文献1に記載の構造と類似の構造をした従来の半導体装置の要部断面図である。

実施例

0026

本発明を実施するための形態のポイントは、銅ブロックの周囲の銅回路パターンの銅の単位面積あたりの平均の体積を外に向って小さくすることで、銅回路パターンと絶縁基板との線膨張率差を緩やかにして、熱応力集中を回避し、樹脂の剥離を生じにくくすることである。平均の体積を減少させる方法としては、穿設穴の配置密度や、環状の穿設溝の占める面積、厚さなどを変える方法がある。また、穿設穴や環状の穿設溝を形成することでアンカー効果が出てきて、さらに樹脂の剥離が生じにくくなる。実施の形態を以下の実施例で説明する。
<実施例1>
図1は、本発明の第1実施例における半導体装置の要部断面図である。

0027

図2は、図1のDCB基板の要部平面図である。
図1において、半導体装置である半導体パワーモジュールは、絶縁基板1とこの絶縁基板1の表裏に形成される銅回路パターン2a,2bで構成される導電パターン付絶縁基板であるDCB(Direct Copper Bonding)基板4を備える。また、この半導体パワーモジュールは、DCB基板4の銅回路パターン2aに拡散接合等で固着する銅ブロック3aと、DCB基板4の銅回路パターン2bに拡散接合等で固着する銅ブロック3bを備える。さらに、この半導体パワーモジュールは、銅ブロック3a上に半田などの接合材5で裏面が固着する半導体チップ6と、半導体チップ6の上面電極に半田などの接合材7で固着する導電ポスト8と、この導電ポスト8を有するプリント基板9とを備える。さらにまた、この半導体パワーモジュールにおいて、銅ブロック3aとプリント基板9にはそれぞれ、外部導出端子10が、図示しない接合材により固着されている。さらにまた、この半導体パワーモジュールは、前記の半導体チップ6およびDCB基板4およびプリント基板9を封止する封止樹脂11を備える。封止樹脂11からは、外部導出端子10の端部と銅ブロック3bの一の主面が露出している。

0028

図2に示すように、銅回路パターン2aには、平面視したときの断面形状が円形であり、絶縁基板1の表面の位置まで開口した小さな穿設穴12aが複数配置されている。これらの穿設穴12aは、銅ブロック3aの端部から外に向かって離れるにつれて、単位面積あたりの個数を増やすように配置することで、銅回路パターン2aの単位面積あたりの銅膜の体積を外に向かって減少させている。

0029

このように、銅回路パターン2aに形成される穿設穴12aの数を銅ブロック3aから外に向かって離れるにつれて増加させることで、銅膜の平均の体積密度は外に向って減少する。平均の体積密度とは、銅ブロックを一周する穿設穴12aの中央線20の長さをL、所定の幅(例えば、穿設穴の直径の1倍超の幅)をW、環状の帯の面積S1、穿設穴12aの面積をS2、環状の面積S1に存在する穿設穴12aの数をn、環状の面積S1に存在する穿設穴12aの総面積をS3、銅の平均の面積密度Soとしたとき、S1=L×W、S3=S2×nであり、So=(S1−S3)/S1となる。この平均の面積密度Soを銅ブロックから外に向って小さくする。このSoに銅回路パターン12aの厚さtを掛けたもの(So×t)が平均の体積密度Voとなり、この平均の体積密度Voを銅ブロック3aから外に向って離れるにつれて小さくする。

0030

樹脂封止することにより、銅回路パターン2aに形成される穿設穴12aに樹脂11が充填され硬化する。樹脂11が硬化することで、樹脂11と部材(例えば、銅回路パターン2a)の化学的結合による接着に加え、穿設穴12aに樹脂11が充填された後に硬化することで、物理的に剥がれにくくなる(アンカー効果)。

0031

さらに、DCB基板4全体では、見かけ上の穿設穴12aが多い部分は銅回路パターン部分の面積(または体積)が小さくなり、絶縁基板1を形成するセラミックに占める銅回路パターンの銅膜の体積が小さくなる。そのため、銅回路パターンの線膨張率は絶縁基板に近くなる。また、穿設穴12aが少ない部分は銅回路パターン2aの面積(または体積)が大きく、セラミックに占める銅回路パターンの銅の体積が大きくなり、銅回路パターンの線膨張率は銅に近くなる。

0032

そのため、セラミック付近(銅ブロック3aから外の方へ離れた箇所の銅回路パターン2a)の銅の面積(または体積)を小さくし、銅ブロック3a付近の銅の面積(または体積)を大きくすることで、銅回路パターン2aと絶縁基板1であるセラミックの線膨張率差が緩やかとなり、熱源となる半導体チップ周辺での、熱による絶縁基板近傍の銅回路パターンと封止樹脂の間の応力集中を回避できる。その結果、穿設穴12aのアンカー効果と相まって樹脂11の剥離が防止される。また、セラミックの割れによる絶縁不良が抑制されて、高い信頼性を実現することができる。

0033

尚、図1には図示していないが、半導体チップ6が搭載されない裏面側の銅回路パターン2bにも、同様に穿設穴を形成してもよい。半導体装置は銅ブロック3bの一の主面が冷却器に接触するように使用され、銅ブロック3bの周辺は、半導体チップ6が固着した銅ブロック3aの周辺に比べれば低温となるが、銅回路パターン2bの絶縁基板1に占める面積が大きい場合には、銅回路パターン2a,2b両方に形成することにより銅回路パターン2a,2bと絶縁基板1の線膨張率差を全体として小さくでき、さらに信頼性を向上できる。

0034

また、図3に示すように、穿設穴12aの個数を増やすことでアンカー効果が増進され、一層樹脂11の剥離が防止される。
<実施例2>
図4は、本発明の第2実施例における半導体装置の要部平面図である。この図は半導体装置を構成するDCB基板4の要部平面図である。この平面図は図2相当する平面図である。

0035

図2との違いは、単位面積あたりの個数をほぼ同じにして穿設穴12bのそれぞれの大きさ(断面の面積)を変えた点である。銅ブロック3a近傍で穿設穴12bを小さくし、離れた箇所の穿設穴12bを大きくすることで、実施例1と同様の効果が得られる。

0036

尚、実施例1、実施例2ともに穿設穴12a,12bの形状は円形であるが、これに限られるものではなく、図5に示すような矩形の穿設穴12c等にしても構わない。また、矩形と円形の組み合わせでも構わない。
<実施例3>
図6は、本発明の第3実施例における半導体装置の要部平面図である。この図は半導体装置を構成するDCB基板4の要部平面図である。この平面図は図2に相当する平面図である。

0037

図2との違いは、形成する穿設穴12aを環状の穿設溝12dに変えた点である。環状の穿設溝12dの、銅ブロック3aから外に向かう方向における単位長さあたりの本数を外に向かって密にする(大きくする)ことで、銅ブロックから離れたセラミック付近の銅の面積を小さくし、銅ブロック付近の銅の面積を大きくすることで、実施例1と同様の効果が得られる。図7に示すように、穿設溝12eのそれぞれの幅を外に向って広くしても同様の効果が得られる。また、図示しないが、環状の穿設溝12d,12eは、環状によらず途中で途切れた形状等でもよく、部分的に穿設溝が形成されている箇所があっても構わない。

0038

前記実施例1〜実施例3において、図8の断面図に示すように、穿設穴12hもしくは環状の穿設溝12jを絶縁基板1の表面の位置まで貫通させないで薄い銅層を底部13に残した構造としても同様の効果が得られる。また、残す銅層の厚さを銅ブロック3aから外に向って徐々に薄くしても同様の効果が得られる。
<実施例4>
図9は、本発明の第4実施例における半導体装置のDCB基板の要部平面図(a)および要部断面図(b)である。図2との違いは、穿設穴を形成するのではなく、銅回路パターン2aの厚さを変えた点である。厚さを外に向って一定の割合で徐々に薄くしたスロープ状銅回路パターン14により、同様の効果が得られる。また、図10のようにスロープ状でなく階段状に薄くした階段状銅回路パターン15にしても同様の効果が得られる。また、図示しないが、この構造に穿設穴もしくは環状の穿設溝を均一に配置すると、アンカー効果が発生するため、樹脂11の密着性はさらに向上する。

0039

1絶縁基板
2a,2b銅回路パターン
3a,3b銅ブロック
4DCB基板
5,7接合材
6半導体チップ
8導電ポスト
9プリント基板
10外部導出端子
11封止樹脂
12a,b,c穿設穴
12d,12e 環状の穿設溝
12h 底面がある穿設穴
12j 底面がある環状の穿設溝
13 底部
14スロープ状銅回路パターン
15階段状銅回路パターン

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