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技術 生乳様の香気及び/又は風味が付与された飲食品及びその製造方法、並びに生乳様の香気及び/又は風味を付与するための組成物

出願人 味の素株式会社
発明者 平井佐知
出願日 2013年2月6日 (8年6ヶ月経過) 出願番号 2013-557530
公開日 2015年5月11日 (6年3ヶ月経過) 公開番号 WO2013-118740
状態 特許登録済
技術分野 菓子 種実、スープ、その他の食品 茶・コーヒー 飼料または食品用豆類 食用油脂 調味料 乳製品 非アルコール性飲料
主要キーワード 金属様 油脂感 既存製品 最適比率 ミルク入りコーヒー 商品パッケージ カルピス ココナッツミルク
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

本発明の課題は、スキムミルク、ノンファットミルク及び粉ミルク等では感じられない生乳様の香気及び/又は風味を付与された飲食品並びに当該飲食品の製造方法を提供することである。1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する添加濃度が0.005重量ppb以上且つ170重量ppb以下となるように、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンを飲食品に添加する工程を含む、生乳様の香気及び/又は風味が付与された飲食品の製造方法。

概要

背景

従来より、生乳牛乳生クリームバター等の乳及び乳製品飲食品基本素材として、調理製菓、その他各種の食品加工に広く利用されている。その理由としては、栄養が豊富であることもさることながら、生乳の香気及び風味や、乳脂の香気及び風味が、高く支持されていることに他ならない。特に近年の健康志向により、これらの自然な香気及び風味は、より一層ニーズの高まりを見せている。

一方、1−オクテン−3−オルは、飲食品にチーズ風味を付与し得ることが報告されている(特許文献1〜3)。また、特許文献4には、栄養補助食品外用剤クリーム軟膏ローション乳剤等)の、乳幼児に対する受容性を改善する目的で、人乳中の香気成分を使用することが開示され、当該香気成分の望ましい組成が開示されている。その望ましい組成には、多数の成分の1つとして1−オクテン−3−オンが含まれ、さらに、これらの多数の成分と併用できる成分も多数列挙されており、その中にはオクタン酸及びデカン酸も含まれる。

概要

本発明の課題は、スキムミルク、ノンファットミルク及び粉ミルク等では感じられない生乳様の香気及び/又は風味を付与された飲食品並びに当該飲食品の製造方法を提供することである。1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する添加濃度が0.005重量ppb以上且つ170重量ppb以下となるように、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンを飲食品に添加する工程を含む、生乳様の香気及び/又は風味が付与された飲食品の製造方法。

目的

本発明が解決しようとする課題は、スキムミルク、ノンファットミルク及び粉ミルク等では感じられない生乳様の香気及び/又は風味を付与された飲食品、並びに当該飲食品の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン飲食品に対する添加濃度が0.005重量ppb以上且つ170重量ppb以下となるように、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンを飲食品に添加する工程を含む、生乳様の香気及び/又は風味が付与された飲食品の製造方法。

請求項2

1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する添加濃度が0.05重量ppb以上且つ80重量ppb以下であり、10重量ppb以上且つ11000重量ppb以下の添加濃度のオクタン酸及び30重量ppb以上且つ33000重量ppb以下の添加濃度のデカン酸を添加する工程を更に含む請求項1記載の方法。

請求項3

1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの添加量をA重量部、オクタン酸の添加量をB重量部、デカン酸の添加量をC重量部とし、且つ、A+B+C=100として換算するとき、0<A<5、20<B<80、且つ、20<C<80である、請求項2記載の方法。

請求項4

飲食品が、乳、乳製品及び乳化食品からなる群より選ばれる請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法により製造される、生乳様の香気及び/又は風味が付与された飲食品。

請求項6

1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンを含有し、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する添加濃度が0.005重量ppb以上且つ170重量ppb以下となるように飲食品に添加される、生乳様の香気及び/又は風味を付与するための組成物

請求項7

1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンを0.1重量ppm以上且つ100重量ppm以下含有する、請求項6記載の組成物。

請求項8

1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する添加濃度が0.05重量ppb以上且つ80重量ppb以下であり、且つオクタン酸及びデカン酸を含有し、オクタン酸の飲食品に対する添加濃度が10重量ppb以上且つ11000重量ppb以下となり、デカン酸の飲食品に対する添加濃度が30重量ppb以上且つ33000重量ppb以下となるように飲食品に添加される、請求項6又は7記載の組成物。

請求項9

オクタン酸を10重量ppm以上且つ11000重量ppm以下含有し、且つ、デカン酸を30重量ppm以上且つ33000重量ppm以下含有する、請求項8記載の組成物。

請求項10

1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの含有量をA’重量部、オクタン酸の含有量をB’重量部、デカン酸の含有量をC’重量部とし、且つ、A’+B’+C’=100として換算するとき、0<A’<5、20<B’<80、且つ、20<C’<80である、請求項8又は9記載の組成物。

請求項11

飲食品が、乳、乳製品及び乳化食品からなる群より選ばれる、請求項6〜10のいずれか1項に記載の組成物。

技術分野

0001

本発明は、生乳様の香気及び/又は風味を付与された飲食品、及び当該飲食品の製造方法に関する。
また、本発明は、生乳様の香気及び/又は風味を飲食品に対して付与し得る組成物に関する。

背景技術

0002

従来より、生乳、牛乳生クリームバター等の乳及び乳製品は飲食品の基本素材として、調理製菓、その他各種の食品加工に広く利用されている。その理由としては、栄養が豊富であることもさることながら、生乳の香気及び風味や、乳脂の香気及び風味が、高く支持されていることに他ならない。特に近年の健康志向により、これらの自然な香気及び風味は、より一層ニーズの高まりを見せている。

0003

一方、1−オクテン−3−オルは、飲食品にチーズ風味を付与し得ることが報告されている(特許文献1〜3)。また、特許文献4には、栄養補助食品外用剤クリーム軟膏ローション乳剤等)の、乳幼児に対する受容性を改善する目的で、人乳中の香気成分を使用することが開示され、当該香気成分の望ましい組成が開示されている。その望ましい組成には、多数の成分の1つとして1−オクテン−3−オンが含まれ、さらに、これらの多数の成分と併用できる成分も多数列挙されており、その中にはオクタン酸及びデカン酸も含まれる。

先行技術

0004

特開昭49−6157号公報
特公昭53−23391号公報
特開昭48−48669号公報
国際公開第2008/138547号パンフレット

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、特許文献1に記載される組成物を飲食品に配合しても、生乳様の香気及び風味を付与できず、また、全体の風味及び香気が軽くなりすぎてしまう等、飲食品に好ましい香気及び風味を付与するには至らなかった。

0006

上記の背景下において、本発明が解決しようとする課題は、スキムミルク、ノンファットミルク及び粉ミルク等では感じられない生乳様の香気及び/又は風味を付与された飲食品、並びに当該飲食品の製造方法を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする課題は、スキムミルク、ノンファットミルク及び粉ミルク等では感じられない生乳様の香気及び/又は風味を飲食品に対して付与し得る組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、上記課題に対して鋭意検討した結果、驚くべき事に、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンを特定量で飲食品に添加することにより、生乳様の香気及び/又は風味を飲食品に対して付与し得ることを見出した。
更に、本発明者は、驚くべき事に、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸の3乃至4成分(以下、「本発明の3乃至4成分」とも称する)を特定量で飲食品に添加することにより、乳脂様の香気及び/又は風味と、生乳様の香気及び/又は風味とを飲食品に対して付与し得ることを見出した。
本発明者は、これらの知見に基づいてさらに研究を進めることによって本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。

0008

[1]1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する添加濃度が0.005重量ppb以上且つ170重量ppb以下となるように、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンを飲食品に添加する工程を含む、生乳様の香気及び/又は風味が付与された飲食品の製造方法。
[2] 1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する添加濃度が0.05重量ppb以上且つ80重量ppb以下であり、
10重量ppb以上且つ11000重量ppb以下の添加濃度のオクタン酸及び30重量ppb以上且つ33000重量ppb以下の添加濃度のデカン酸を添加する工程を更に含む前記[1]記載の方法。
[3] 1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの添加量をA重量部、オクタン酸の添加量をB重量部、デカン酸の添加量をC重量部とし、且つ、A+B+C=100として換算するとき、
0<A<5、20<B<80、且つ、20<C<80である、前記[2]記載の方法。
[4] 飲食品が、乳、乳製品及び乳化食品からなる群より選ばれる前記[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[5] 前記[1]〜[4]のいずれかに記載の方法により製造される、生乳様の香気及び/又は風味が付与された飲食品。
[6] 1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンを含有し、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する添加濃度が0.005重量ppb以上且つ170重量ppb以下となるように飲食品に添加される、生乳様の香気及び/又は風味を付与するための組成物。
[7] 1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンを0.1重量ppm以上且つ100重量ppm以下含有する、前記[6]記載の組成物。
[8] 1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する添加濃度が0.05重量ppb以上且つ80重量ppb以下であり、
且つオクタン酸及びデカン酸を含有し、
オクタン酸の飲食品に対する添加濃度が10重量ppb以上且つ11000重量ppb以下となり、
デカン酸の飲食品に対する添加濃度が30重量ppb以上且つ33000重量ppb以下となるように飲食品に添加される、前記[6]又は[7]記載の組成物。
[9] オクタン酸を10重量ppm以上且つ11000重量ppm以下含有し、且つ、デカン酸を30重量ppm以上且つ33000重量ppm以下含有する、前記[8]記載の組成物。
[10] 1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの含有量をA’重量部、オクタン酸の含有量をB’重量部、デカン酸の含有量をC’重量部とし、且つ、A’+B’+C’=100として換算するとき、
0<A’<5、20<B’<80、且つ、20<C’<80である、前記[8]又は[9]記載の組成物。
[11] 飲食品が、乳、乳製品及び乳化食品からなる群より選ばれる、前記[6]〜[10]のいずれかに記載の組成物。

発明の効果

0009

本発明によれば、スキムミルク、ノンファットミルク及び粉ミルク等では感じられない生乳様の香気及び/又は風味を付与された飲食品、並びに当該飲食品の製造方法を提供し得る。
また、本発明によれば、スキムミルク、ノンファットミルク及び粉ミルク等では感じられない生乳様の香気及び/又は風味を飲食品に対して付与し得る組成物を提供し得る。

0010

本明細書において、「香気」とは、飲食せずにだけで感じられる香りオルソネーザルフレーバー)を意味する。「風味」とは、飲食時の口腔内から鼻へ抜ける香り(レトロネーザルフレーバー)を意味する。「乳脂様の香気及び/又は風味」とは、植物性油脂動物性クリームを添加(植物性油脂:動物性クリーム=3:7(重量比))したように感じられるクリーミーな香気及び/又は風味を意味する。「生乳様の香気及び/又は風味」とは、粉乳等にはなく、生乳に感じられる草様の香気及び/又は風味を意味する。また、香気及び/又は風味を「付与」するとは、当該香気及び/又は風味を有しない飲食品に対し当該香気及び/又は風味を新たに付与することのみならず、当該香気及び/又は風味を有する飲食品に対し当該香気及び/又は風味を更に付与して、当該香気及び/又は風味を増強することも含む概念である。

0011

[本発明の飲食品]
本発明の飲食品は、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンを添加する工程を含む製造方法により製造されるものである。1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンが添加されることにより、本発明の飲食品は、生乳様の香気及び/又は風味を有する。

0012

1−オクテン−3−オル及び1−オクテン−3−オンは、生乳様のフレッシュな香気及び/又は風味を立ち上げる作用を有する。1−オクテン−3−オル及び1−オクテン−3−オンは、いずれか一方を用いてもよいし、両方を併用してもよいが、より自然な香気及び/又は風味を立ち上げる点で、1−オクテン−3−オルが好ましく用いられる。

0013

1−オクテン−3−オルには、立体異性体である(R)(−)−体、(S)(+)−体及びラセミ体が存在し、これらの少なくとも1種を用いることができるが、香気及び/又は風味の力価の点で(R)(−)−体及び/又はラセミ体を用いることが好ましく、ラセミ体を用いることが特に好ましい。

0014

1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する添加濃度は、通常0.005重量ppb以上(好ましくは0.0075重量ppb以上、より好ましくは0.01重量ppb以上、更に好ましくは0.015重量ppb以上、特に好ましくは0.05重量ppb以上、最も好ましくは0.075重量ppb以上)、且つ170重量ppb以下(好ましくは130重量ppb以下、より好ましくは120重量ppb以下、更に好ましくは75重量ppb以下、特に好ましくは20重量ppb以下、最も好ましくは15重量ppb以下)である。1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの添加濃度が0.005重量ppb未満であると、生乳様の香気が弱まる傾向があり、逆に170重量ppbを超えると、草様、金属様異風味が現れる傾向がある。
本明細書において「飲食品に対する添加濃度」とは、飲食品の全重量に対する、該飲食品に添加される物(例えば、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸等)の重量の割合をいう。尚、飲食品が、飲食品に添加される物と同様のものを添加前から予め含有する場合、該飲食品が予め含有するものの重量は、飲食品に添加される物の重量に含めない。

0015

本発明の飲食品は、オクタン酸及びデカン酸を添加する工程を更に含む製造方法により製造されるものであることが好ましい。オクタン酸及びデカン酸が更に添加されることにより、本発明の飲食品は、生乳様の香気及び/又は風味に加え、乳脂様の香気及び/又は風味を、更に有するものとなる。

0016

本発明の飲食品が1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸を添加する工程を含む製造方法により製造されるものである場合、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する添加濃度は、通常0.05重量ppb以上(好ましくは0.075重量ppb以上、より好ましくは0.1重量ppb以上、更に好ましくは0.15重量ppb以上、特に好ましくは0.5重量ppb以上、最も好ましくは0.75重量ppb以上)、且つ80重量ppb以下(好ましくは75重量ppb以下、より好ましくは20重量ppb以下、更に好ましくは15重量ppb以下、特に好ましくは10重量ppb以下、最も好ましくは7.5重量ppb以下)である。1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの添加濃度が0.05重量ppb未満であると、生乳様の香気が弱まる傾向があり、逆に80重量ppbを超えると、草っぽい、又はやや金属様の風味が強まってオクタン酸、デカン酸の特徴を抑えて香気、風味が単調になり、バランスが悪くなる傾向がある。

0017

オクタン酸は、ミルク様の甘さを広げる作用を有する。オクタン酸の飲食品に対する添加濃度は、通常10重量ppb以上(好ましくは10.5重量ppb以上、より好ましくは20重量ppb以上、更に好ましくは21重量ppb以上、特に好ましくは100重量ppb以上、最も好ましくは105重量ppb以上)、且つ11000重量ppb以下(好ましくは10500重量ppb以下、より好ましくは2500重量ppb以下、更に好ましくは2100重量ppb以下、特に好ましくは1100重量ppb以下、最も好ましくは1050重量ppb以下)である。オクタン酸の添加濃度が10重量ppb未満であると、ミルク様の甘い風味の広がりが弱まる傾向があり、逆に11000重量ppbを超えると、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、デカン酸の特徴を抑えて香気、風味が単調になり、バランスが崩れる傾向がある。

0018

デカン酸は、後味油脂感を付与する作用を有する。デカン酸の飲食品に対する添加濃度は、通常30重量ppb以上(好ましくは32重量ppb以上、より好ましくは60重量ppb以上、更に好ましくは64重量ppb以上、特に好ましくは300重量ppb以上、最も好ましくは320重量ppb以上)、且つ33000重量ppb以下(好ましくは32000重量ppb以下、より好ましくは7000重量ppb以下、更に好ましくは6400重量ppb以下、特に好ましくは3500重量ppb以下、最も好ましくは3200重量ppb以下)である。デカン酸の添加濃度が30重量ppb未満であると、乳脂様の濃厚感が弱まる傾向があり、逆に33000重量ppbを超えると、油脂様の重く、しつこい風味が強まり、1−オクタン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸の特徴を抑え、香気、風味が単調になってバランスが崩れる傾向がある。

0019

本発明の飲食品が1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸を添加する工程を含む製造方法により製造されるものである場合、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの添加量をA重量部、オクタン酸の添加量をB重量部、デカン酸の添加量をC重量部とし、且つ、A+B+C=100として換算するとき、通常0<A<5、20<B<80、且つ、20<C<80であり、より好ましくは、0<A<1、20<B<40、且つ、60<C<80であり、更に好ましくは、0<A<0.5、20<B<30、且つ、70<C<80である。A、B及びCが、それぞれ上記範囲内であることにより、本発明の飲食品は、生乳様の香気及び/又は風味と、乳脂様の香気及び/又は風味とを有する。

0020

本発明の飲食品は、本発明の目的を損なわない限りにおいて、本発明の3乃至4成分以外の他の成分を添加してなるものであってもよい。当該他の成分としては、例えば、ラクトン類脂肪酸類等が挙げられる。

0021

本発明の飲食品は、乳または乳製品、及び、乳化食品が好ましい。本明細書において、「乳または乳製品」とは、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令で示される乳及び乳製品の他、これらを原料とする飲食品をも含めた概念である。乳または乳製品の具体例としては、生乳、牛乳、特別牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳、生めん羊乳、成分調整牛乳低脂肪牛乳、無脂肪牛乳加工乳、クリーム、生クリーム、バター、バターオイルチーズ(例、ナチユラルチーズ、プロセスチーズカッテージチーズ等)、濃縮ホエイアイスクリーム類(例、アイスクリームアイスミルクラクトアイス等)、濃縮乳脱脂濃縮乳無糖練乳、無糖脱脂練乳加糖練乳加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳クリームパウダーホエイパウダーたんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー加糖粉乳調製粉乳発酵乳乳酸菌飲料乳飲料ホワイトソースヨーグルトココナッツミルク豆乳、タイチキンカレー、ミルクシチューコーンスープミルク入りコーヒーカスタードクリーム等が挙げられる。「乳化食品」とは、水相原料(例、水、醤油食酢乳化剤等)と油相原料(例、食用油脂等)とを混合及び乳化してなる食品をいい、例えば、油中水型乳化食品水中油型乳化食品等が挙げられ、具体的には、胡麻だれ等の調味料マーガリン、胡麻ドレッシング及びシーザードレッシング等のドレッシング、マヨネーズ等が例示される。
また、本発明の飲食品は、乳幼児用でないことが好ましい。ここで乳幼児とは、乳児及び幼児の他、新生児も含む概念であり、通常2以下、好ましくは0〜1歳の者をいう。

0022

本発明の飲食品は、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンを上記の添加濃度で添加する工程、並びに、所望によりオクタン酸及びデカン酸をそれぞれ上記の添加濃度で添加する工程を含む以外は、公知の飲食品と同様の原料を用い、公知の製造方法によって製造することができる。

0023

本発明の飲食品に添加される各成分は、飲食品に使用できるものであれば、例えば、合成品、抽出品等であってよく、各成分を高含有する食品素材を用いてもよい。

0024

1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸を飲食品に添加する方法は特に制限されず、例えば、それぞれの化合物別個に添加してもよいし、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、デカン酸の少なくとも1種を含有する食品素材を添加してもよい。あるいは、後掲の本発明の組成物を、所定量添加してもよい。

0025

本発明の飲食品に、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸の各化合物、あるいはこれらを含有する食品素材を添加する際の形態は特に制限されず、例えば、乾燥粉末ペースト溶液等が挙げられる。

0026

本発明の飲食品に、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸を添加する時期は特に制限されず、例えば、飲食品を製造する際に他の原料と併せて添加してもよいし、飲食品の完成後に添加してもよいし、飲食品の喫食直前及び/又は喫食中に添加してもよい。

0027

[本発明の組成物]
本発明の香気及び/又は風味を付与するための組成物(以下、「本発明の組成物」とも称する)は、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンを必須として含有する。これにより、本発明の組成物は、生乳様の香気及び/又は風味、特にフレッシュで軽い香気及び/又は風味を、飲食品に付与し得る。

0028

1−オクテン−3−オル及び1−オクテン−3−オンは、生乳様のフレッシュな香気及び/又は風味を立ち上げる作用を有する。1−オクテン−3−オル及び1−オクテン−3−オンは、いずれか一方を用いてもよいし、両方を併用してもよいが、より自然な香気及び/又は風味を立ち上げる点で、1−オクテン−3−オルが好ましく用いられる。

0029

1−オクテン−3−オルには、立体異性体である(R)(−)−体、(S)(+)−体及びラセミ体が存在し、これらの少なくとも1種を用いることができるが、香気及び/又は風味の力価の点で(R)(−)−体及び/又はラセミ体を用いることが好ましく、ラセミ体を用いることが特に好ましい。

0030

本発明の組成物は、飲食品に対する1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの添加濃度が、0.005重量ppb以上(より好ましくは0.0075重量ppb以上、より一層好ましくは0.01重量ppb以上、更に好ましくは0.015重量ppb以上、特に好ましくは0.05重量ppb以上、最も好ましくは0.075重量ppb以上)、且つ170重量ppb以下(より好ましくは130重量ppb以下、より一層好ましくは120重量ppb以下、更に好ましくは75重量ppb以下、特に好ましくは20重量ppb以下、最も好ましくは15重量ppb以下)となるように飲食品に添加されることが好ましい。

0031

本発明の組成物における1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの含有量は、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する添加濃度が、上述の範囲内となるように適宜設定すればよいが、通常0.1重量ppm以上(好ましくは0.5重量ppm以上、より好ましくは1重量ppm以上、更に好ましくは2.5重量ppm以上、特に好ましくは5重量ppm以上、最も好ましくは10重量ppm以上)、且つ100重量ppm以下(好ましくは80重量ppm以下、より好ましくは60重量ppm以下、更に好ましくは40重量ppm以下、特に好ましくは20重量ppm以下、最も好ましくは15重量ppm以下)である。1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの含有量が0.1重量ppm未満であると、賦形剤品質に与える影響が大きくなる傾向や、また香気及び/又は風味を付与するための組成物の添加量が多くなるため、既存製品へ添加する場合に包装サイズや使用方法に変更が生じる傾向があり、逆に100重量ppmを超えると、製品製造時、混合の際に偏析する可能性が高くなる傾向がある。

0032

本発明の組成物は、オクタン酸及びデカン酸を更に含有することが好ましい。オクタン酸及びデカン酸を更に含有することにより、本発明の組成物は、生乳様の香気及び/又は風味に加え、乳脂様の香気及び/又は風味、特に濃厚でマイルド伸びのある香気及び/又は風味を、更に飲食品に付与し得るものとなる。

0033

本発明の組成物が1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸を含有するものである場合、本発明の組成物は、飲食品に対する1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの添加濃度が、0.05重量ppb以上(より好ましくは0.075重量ppb以上、より一層好ましくは0.1重量ppb以上、更に好ましくは0.15重量ppb以上、特に好ましくは0.5重量ppb以上、最も好ましくは0.75重量ppb以上)、且つ80重量ppb以下(より好ましくは75重量ppb以下、より一層好ましくは20重量ppb以下、更に好ましくは15重量ppb以下、特に好ましくは10重量ppb以下、最も好ましくは7.5重量ppb以下)となるように飲食品に添加されることが好ましい。
また、本発明の組成物は、飲食品に対するオクタン酸の添加濃度が、10重量ppb以上(より好ましくは10.5重量ppb以上、より一層好ましくは20重量ppb以上、更に好ましくは21重量ppb以上、特に好ましくは100重量ppb以上、最も好ましくは105重量ppb以上)、且つ11000重量ppb以下(より好ましくは10500重量ppb以下、より一層好ましくは2500重量ppb以下、更に好ましくは2100重量ppb以下、特に好ましくは1100重量ppb以下、最も好ましくは1050重量ppb以下)となるように飲食品に添加されることが好ましい。
また、本発明の組成物は、飲食品に対するデカン酸の添加濃度が、30重量ppb以上(より好ましくは32重量ppb以上、より一層好ましくは60重量ppb以上、更に好ましくは64重量ppb以上、特に好ましくは300重量ppb以上、最も好ましくは320重量ppb以上)、且つ33000重量ppb以下(より好ましくは32000重量ppb以下、より一層好ましくは7000重量ppb以下、更に好ましくは6400重量ppb以下、特に好ましくは3500重量ppb以下、最も好ましくは3200重量ppb以下)となるように飲食品に添加されることが好ましい。

0034

本発明の組成物が1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸を含有する場合、本発明の組成物における1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの含有量は、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する各添加濃度が、上述の範囲内となるように適宜設定すればよいが、通常0.1重量ppm以上(好ましくは0.5重量ppm以上、より好ましくは1重量ppm以上、更に好ましくは5重量ppm以上、特に好ましくは10重量ppm以上、最も好ましくは15重量ppm以上)、且つ100重量ppm以下(好ましくは80重量ppm以下、より好ましくは60重量ppm以下、更に好ましくは50重量ppm以下、特に好ましくは40重量ppm以下、最も好ましくは30重量ppm以下)である。1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの含有量が0.1重量ppm未満であると、賦形剤が品質に与える影響が大きくなる傾向や、また香気及び/又は風味を付与するための組成物の添加量が多くなるため、既存製品へ添加する場合に包装サイズや使用方法に変更が生じる傾向があり、逆に100重量ppmを超えると、製品製造時の混合の際に偏析する可能性が高くなる傾向がある。

0035

オクタン酸は、ミルク様の甘さを広げる作用を有する。本発明の組成物におけるオクタン酸の含有量は、オクタン酸の飲食品に対する添加濃度が、上述の範囲内となるように適宜設定すればよいが、通常10重量ppm以上(好ましくは100重量ppm以上、より好ましくは500重量ppm以上、更に好ましくは1000重量ppm以上、特に好ましくは2000重量ppm以上、最も好ましくは2100重量ppm以上)、且つ11000重量ppm以下(好ましくは10000重量ppm以下、より好ましくは9000重量ppm以下、更に好ましくは8500重量ppm以下、特に好ましくは5000重量ppm以下、最も好ましくは4200重量ppm以下)である。オクタン酸の含有量が10重量ppm未満であると、賦形剤が品質に与える影響が大きくなる傾向や、また香気及び/又は風味を付与するための組成物の添加量が多くなるため、既存製品へ添加する場合に包装サイズや使用方法に変更が生じる傾向があり、逆に11000重量ppmを超えると、製品製造時の混合の際に偏析する可能性が高くなる傾向がある。

0036

デカン酸は、後味の油脂感を付与する作用を有する。本発明の組成物におけるデカン酸の含有量は、デカン酸の飲食品に対する添加濃度が、上述の範囲内となるように適宜設定すればよいが、通常30重量ppm以上(好ましくは100重量ppm以上、より好ましくは500重量ppm以上、更に好ましくは1000重量ppm以上、特に好ましくは5000重量ppm以上、最も好ましくは6400重量ppm以上)、且つ33000重量ppm以下(好ましくは30000重量ppm以下、より好ましくは25000重量ppm以下、更に好ましくは20000重量ppm以下、特に好ましくは15000重量ppm以下、最も好ましくは12800重量ppm以下)である。デカン酸の含有量が30重量ppm未満であると、賦形剤が品質に与える影響が大きくなる傾向や、また香気及び/又は風味を付与するための組成物の添加量が多くなるため、既存製品へ添加する場合に包装サイズや使用方法に変更が生じる傾向があり、逆に33000重量ppmを超えると、製品製造時の混合の際に偏析する可能性が高くなる傾向がある。

0037

本発明の組成物が1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸を含有する場合、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの含有量をA’重量部、オクタン酸の含有量をB’重量部、デカン酸の含有量をC’重量部とし、且つ、A’+B’+C’=100として換算するとき、通常0<A’<5、20<B’<80、且つ、20<C’<80であり、より好ましくは、0<A’<1、20<B’<40、且つ、60<C’<80であり、更に好ましくは、0<A’<0.5、20<B’<30、且つ、70<C’<80である。A’、B’及びC’が、それぞれ上記範囲内であることにより、生乳様の香気及び/又は風味と、乳脂様の香気及び/又は風味を飲食品に付与する。

0038

本発明の組成物は、本発明の目的を損なわない限りにおいて、本発明の3乃至4成分以外の他の成分を含有してもよい。当該他の成分としては、例えば、ラクトン類、脂肪酸類等が挙げられる。

0039

本発明の組成物に添加される各成分は、飲食品に使用できるものであれば、例えば、合成品、抽出品等であってよく、各成分を高含有する食品素材を用いてもよい。

0040

本発明の組成物の形態は、特に制限されないが、例えば、固体状粉末状、顆粒状等を含む)、液体状(スラリー状等を含む)、ゲル状、ペースト状等が挙げられる。

0041

本発明の組成物の製造は、既知の手法により行い得る。例えば、(1)1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸の各化合物、あるいはこれらの少なくとも1種を含有する食品素材を混合した後、乳鉢ミキサーを用いて粉砕及び混合する方法、(2)1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸の各化合物、あるいはこれらの少なくとも1種を含有する食品素材をそれぞれ、例えば、水、エタノール、食用油脂、プロピレングリコール等に溶解したもの、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸の各化合物、あるいはこれらの少なくとも1種を含有する食品素材をそれぞれ各種賦形剤、調味料等と混合したもの等を、液体、固体問わず混合する方法等が挙げられる。

0042

本発明の組成物を添加する飲食品は、乳または乳製品、及び、乳化食品が好ましい。乳または乳製品、及び、乳化食品の具体例としては、前掲の本発明の飲食品において例示したものと同様のものが挙げられる。

0043

本発明の組成物の、飲食品に対する添加濃度は、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの飲食品に対する各添加濃度が、上述の範囲内となるように適宜設定すればよいが、通常0.00005重量%以上(好ましくは0.000075重量%以上、より好ましくは0.0001重量%以上、更に好ましくは0.00015重量%以上、特に好ましくは0.0005重量%以上、最も好ましくは0.00075重量%以上)、且つ6重量%以下(好ましくは1.5重量%以下、より好ましくは1.3重量%以下、更に好ましくは1.2重量%以下、特に好ましくは0.25重量%以下、最も好ましくは0.15重量%以下)である。当該添加濃度が0.00005重量%未満であると、効果が弱まるとともに、飲食品に対して、製造時に均一に混合することが難しくなる傾向があり、逆に6重量%を超えると、特徴的な香気、風味が必要以上に強まり、飲食品そのものの香気、風味を抑えてしまう傾向がある。

0044

本発明の組成物が1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸を含有する場合、本発明の組成物の、飲食品に対する添加濃度は、1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オン、オクタン酸、並びに、デカン酸の飲食品に対する各添加濃度が、上述の範囲内となるように適宜設定すればよいが、通常0.003重量%以上(好ましくは0.005重量%以上、より好ましくは0.01重量%以上、更に好ましくは0.03重量%以上、特に好ましくは0.04重量%以上、最も好ましくは0.05重量%以上)、且つ6重量%以下(好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、更に好ましくは2重量%以下、特に好ましくは0.7重量%以下、最も好ましくは0.5重量%以下)である。当該添加濃度が0.003重量%未満であると、効果が弱まるとともに、飲食品に対して、製造時に均一に混合することが難しくなる傾向があり、逆に6重量%を超えると、特徴的な香気、風味が必要以上に強まり、飲食品そのものの香気、風味を抑えてしまう傾向がある。

0045

本発明の組成物を飲食品に対して添加する時期は特に制限されず、例えば、飲食品を調理、製造する際に他の原料と併せて添加してもよいし、飲食品の完成後に添加してもよいし、飲食品の喫食直前及び/又は喫食中に添加してもよい。

0046

以下、本発明について実施例を挙げてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。

0047

実施例で使用した1−オクテン−3−オル、1−オクテン−3−オン、オクタン酸及びデカン酸には、いずれもシグマアルドリッチジャパン(株)製のものを用いた。1−オクテン−3−オルは、ラセミ体を用いた。

0048

実施例で使用した飲食品を表1−1及び表1−2に示す。

0049

0050

0051

脱脂粉乳(飲食品No.2)は、6%水溶液として調製した。
生クリーム(植物性)(飲食品No.3)は、生クリーム200mlに対しグラニュー糖10gを添加し、ホイップして調製した。
ミルクシチュー(飲食品No.9)は、表2に示す材料を用いて、下記(1)〜(5)の手順で調製した。

0052

0053

(1)マカロニを茹で、250g計量する。
(2)1Lの牛乳をに入れ、人参及びじゃがいもを柔らかくなるまで5分ほど煮る。
(3)茹でマカロニ及びキャベツを鍋に入れて、1〜2分煮る。
(4)チキン風味調味料を鍋に入れて、更に2〜3分煮る。
(5)鍋中の具材をすべて濾し、スープのみにする。

0054

コーンスープ(飲食品No.10)は、商品パッケージに記載の調製方法に従い、一袋(17.7g)を150mlのお湯で溶かして調製した。
ココナッツミルク(飲食品No.13)は、商品パッケージに記載の調製方法に従い、60gを150mlのお湯で溶かして調製した。
他の飲食品は、いずれも市販品をそのまま使用した。

0055

[1]1−オクテン−3−オル及び/又は1−オクテン−3−オンの有効濃度範囲についての検討
(実施例1〜13及び比較例1〜5の調製)
表1−1及び表1−2に示す飲食品No.1〜19をそれぞれ100gずつ計量し、各飲食品に10重量ppmの1−オクテン−3−オル水溶液又は1−オクテン−3−オン水溶液を、表3−1、表3−2及び表3−3に示す量(単位:mg)加えた。実施例1〜13及び比較例1〜5の、飲食品に対する1−オクテン−3−オル又は1−オクテン−3−オンの添加濃度を表4−1、表4−2及び表4−3に示す。

0056

0057

0058

0059

0060

0061

0062

(実施例1〜13及び比較例1〜5の評価)
評価は、4名の専門パネルが各飲食品を食し、コントロールと比較して下記の基準に従って行った。コントロールには、1−オクテン−3−オル水溶液及び1−オクテン−3−オン水溶液を加えていない各飲食品を用いた。また、下記基準の「期待される効果」とは、生乳様の香気及び/又は風味が付与され、かつ、当該香気及び/又は風味が付与されることによって、飲食品の品質が向上することをいう。
評価基準
×:コントロールに比べ、香気及び/又は風味の品質が低下した。
−:コントロールとほぼ同じ(期待される効果なし)。
△:期待される効果が弱い。
○:期待される効果がやや弱い。
◎:期待される効果が高い。
◎◎:期待される効果が非常に高い。

0063

結果を表5−1、表5−2及び表5−3に示す。

0064

0065

0066

0067

表5−1、表5−2及び表5−3に示す結果より明らかなように、所定量の1−オクテン−3−オル又は1−オクテン−3−オン水溶液が添加された実施例1〜13では、飲食品に生乳様の香気及び/又は風味が十分に付与され、かつ、当該香気及び/又は風味が付与されたことによって、飲食品の品質が向上したことが確認された。

0068

[2]本発明の3乃至4成分の最適比率についての検討
(実施例14〜23及び比較例6〜17の調製)
表1−1及び表1−2に示す牛乳(飲食品No.1)、脱脂粉乳(飲食品No.2)、生クリーム(植物性)(飲食品No.3)、ホワイトソース(飲食品No.4)、チーズ(飲食品No.7)、コーヒー(飲食品No.11)、カルピス(飲食品No.12)、豆乳(飲食品No.14)及びマーガリン(飲食品No.16)をそれぞれ100gずつ計量し、各飲食品に、1−オクテン−3−オル、オクタン酸及びデカン酸を、表6−1、表6−2、表6−3及び表6−4に示す添加濃度となるように添加した。1−オクテン−3−オルの添加量をA重量部、オクタン酸の添加量をB重量部、デカン酸の添加量をC重量部とし、A+B+C=100として換算したときの、実施例14〜23及び比較例6〜17のA、B及びCのそれぞれの値を表6−1、表6−2、表6−3及び表6−4に示す。

0069

(実施例14〜23及び比較例6〜17の評価)
評価は、4名の専門パネルが各飲食品を食し、コントロールと比較して下記の基準に従って行った。コントロールには、1−オクテン−3−オル、オクタン酸及びデカン酸を添加していない各飲食品を用いた。また、下記基準の「期待される効果」とは、生乳様の香気及び/又は風味、並びに乳脂様の香気及び/又は風味が付与され、かつ、当該香気及び/又は風味が付与されることによって、飲食品の品質が向上することをいう。
[評価基準]
×:コントロールに比べ、香気及び/又は風味の品質が低下した。
−:コントロールとほぼ同じ(期待される効果なし)。
△:期待される効果が弱い。
○:期待される効果がやや弱い。
◎:期待される効果が高い。
◎◎:期待される効果が非常に高い。

0070

結果を表6−1、表6−2、表6−3及び表6−4に示す。

0071

0072

0073

0074

0075

表6−1、表6−2、表6−3及び表6−4に示す結果より明らかなように、本発明の3乃至4成分が添加された実施例14〜23では、飲食品に生乳様の香気及び/又は風味、並びに乳脂様の香気及び/又は風味が付与され、かつ、これらの香気及び/又は風味が付与されたことによって、飲食品の品質が向上したことが確認された。
これに対し、1−オクテン−3−オル及びオクタン酸のみが添加され、デカン酸は添加されなかった比較例11、16及び17は、フレッシュで広がりのある香気及び/又は風味が付与されているものの、当該香気及び/又は風味は、軽く、すっきりし過ぎていて、厚みに乏しいものであった。
また、1−オクテン−3−オル及びデカン酸のみが添加され、オクタン酸は添加されなかった比較例10、14及び15は、油脂感を有し、フレッシュな香気及び/又は風味が付与されているものの、当該油脂感の重みとフレッシュな軽さとの間に繋ぎがなく、アンバランスな香気及び/又は風味が付与されていた。
また、オクタン酸及びデカン酸のみが添加され、1−オクテン−3−オルは添加されなかった比較例9、12及び13は、乳脂様のしっかりとした厚みのある香気及び/又は風味が付与されているものの、デカン酸による重みによってミルク様の香気及び/又は風味がマスクされ、オクタン酸による広がりのある香気及び/又は風味が十分に機能していなかった。
これらの結果より、本発明の3乃至4成分のうち、いずれか2成分のみを添加した場合には、生乳様の香気及び/又は風味、並びに乳脂様の香気及び/又は風味の両方を十分に付与することはできないことが確認された。

0076

[3]本発明の3乃至4成分の有効濃度範囲についての検討
(実施例24〜32及び比較例18、19の調製)
表1−1及び表1−2に示す飲食品No.1〜19をそれぞれ100gずつ計量し、各飲食品に10重量ppmの1−オクテン−3−オル水溶液、100重量ppmのオクタン酸水溶液及び100重量ppmのデカン酸水溶液を、それぞれ表7−1及び表7−2に示す量(単位:mg)加えた。実施例24〜32及び比較例18、19の、飲食品に対する1−オクテン−3−オル、オクタン酸及びデカン酸の添加濃度を、表8−1及び表8−2に示す。

0077

0078

0079

0080

0081

(実施例24〜32及び比較例18、19の評価)
評価は、4名の専門パネルが各飲食品を食し、コントロールと比較して下記の基準に従って行った。コントロールには、1−オクテン−3−オル水溶液、オクタン酸水溶液及びデカン酸水溶液を加えていない各飲食品を用いた。また、下記基準の「期待される効果」とは、生乳様の香気及び/又は風味、並びに乳脂様の香気及び/又は風味が付与され、かつ、これらの香気及び/又は風味が付与されることによって、飲食品の品質が向上することをいう。
[評価基準]
×:コントロールに比べ、香気及び/又は風味の品質が低下した。
−:コントロールとほぼ同じ(期待される効果なし)。
△:期待される効果が弱い。
○:期待される効果がやや弱い。
◎:期待される効果が高い。
◎◎:期待される効果が非常に高い。

0082

結果を表9−1及び表9−2に示す。

0083

0084

実施例

0085

表9−1及び表9−2に示す結果より明らかなように、本発明の3乃至4成分が所定量添加された実施例24〜32では、飲食品に生乳様の香気及び/又は風味、並びに乳脂様の香気及び/又は風味の両方が十分に付与され、かつ、これらの香気及び/又は風味が付与されたことによって、飲食品の品質が向上したことが確認された。

0086

本発明によれば、スキムミルク、ノンファットミルク及び粉ミルク等では感じられない生乳様の香気及び/又は風味を付与された飲食品、並びに当該飲食品の製造方法を提供し得る。
また、本発明によれば、スキムミルク、ノンファットミルク及び粉ミルク等では感じられない生乳様の香気及び/又は風味を飲食品に対して付与し得る組成物を提供し得る。

0087

本出願は、日本で出願された特願2012-23549を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含されるものである。

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