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技術 工具経路生成装置およびヘアライン加工装置

出願人 株式会社牧野フライス製作所
発明者 浅見聡一郎
出願日 2011年4月19日 (9年9ヶ月経過) 出願番号 2013-510840
公開日 2014年7月28日 (6年6ヶ月経過) 公開番号 WO2012-144081
状態 特許登録済
技術分野 工作機械の自動制御 フライス加工 数値制御
主要キーワード 初期位相α 線送り機 経路変換 目標移動量 加工始点 金属ブラシ 法線ベクトル方向 線形合同法
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年7月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (14)

課題・解決手段

ワークの表面(W0)にヘアライン形状細長溝(Wa)を加工するための工具経路(L1)を生成する工具経路生成装置(20)であって、ワークの形状データを取得する形状データ取得部と、細長溝(Wa)に対応したヘアライン形状パラメータを設定するパラメータ設定部(23)と、データ取得部で取得した形状データとパラメータ設定部(23)で設定した形状パラメータとに基づき、ヘアライン加工用の工具経路(L1)を生成する経路生成部(24)とを備える。

概要

背景

従来、ヘアライン形状凹凸が付された転写材金型内に配置し、インモールド成形によって成形体の表面にヘアライン模様を形成するようにした方法が知られている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、この方法は転写材を必要とするため、成形体の大量生産にとって不向きであった。
一方、金型の表面にサンドペーパ金属ブラシを擦り付けて多数の極細溝を形成し、転写材を用いることなく、極細溝に対応したヘアライン模様を呈する成形体を得るようにした方法も知られている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、上記特許文献2に記載の方法では、サンドペーパや金属ブラシを用いて極細溝を形成するので、金型毎の表面形状のばらつきが大きい。このため、異なる金型を用いた場合に同一形状のヘアライン模様を得ることが難しく、製品形状が安定しない。

概要

ワークの表面(W0)にヘアライン形状の細長溝(Wa)を加工するための工具経路(L1)を生成する工具経路生成装置(20)であって、ワークの形状データを取得する形状データ取得部と、細長溝(Wa)に対応したヘアライン形状パラメータを設定するパラメータ設定部(23)と、データ取得部で取得した形状データとパラメータ設定部(23)で設定した形状パラメータとに基づき、ヘアライン加工用の工具経路(L1)を生成する経路生成部(24)とを備える。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

ワークの表面にヘアライン形状細長溝を加工するための工具経路を生成する工具経路生成装置であって、前記ワークの形状データを取得する形状データ取得部と、前記細長溝に対応したヘアライン形状パラメータを設定するパラメータ設定部と、前記データ取得部で取得した形状データと前記パラメータ設定部で設定した形状パラメータとに基づき、ヘアライン加工用の工具経路を生成する経路生成部と、を備える工具経路生成装置。

請求項2

請求項1に記載の工具経路生成装置において、前記経路設定部は、前記形状データ取得部で取得した形状データに基づき、ワーク表面に沿った基準工具経路を生成し、さらに前記パラメータ設定部で設定した形状パラメータに基づき、前記基準工具経路を前記ヘアライン加工用の工具経路に変換する、工具経路生成装置。

請求項3

請求項1または2に記載の工具経路生成装置において、前記パラメータ設定部は、前記ヘアラインが波形を呈するように前記形状パラメータを設定する、工具経路生成装置。

請求項4

請求項3に記載の工具経路生成装置において、前記パラメータ設定部は、前記波形の初期位相周期および振幅を設定する、工具経路生成装置。

請求項5

ワークの表面にヘアライン形状の細長溝を加工するヘアライン加工装置であって、請求項1に記載の工具経路生成装置と、前記工具経路生成装置で生成された工具経路に応じて前記ワークに対して工具相対移動し、ワーク表面に前記細長溝を加工する工作機械と、を備えるヘアライン加工装置。

技術分野

0001

本発明は、ヘアライン加工用の工具経路を生成する工具経路生成装置およびヘアライン加工装置に関する。

背景技術

0002

従来、ヘアライン形状凹凸が付された転写材金型内に配置し、インモールド成形によって成形体の表面にヘアライン模様を形成するようにした方法が知られている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、この方法は転写材を必要とするため、成形体の大量生産にとって不向きであった。
一方、金型の表面にサンドペーパ金属ブラシを擦り付けて多数の極細溝を形成し、転写材を用いることなく、極細溝に対応したヘアライン模様を呈する成形体を得るようにした方法も知られている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、上記特許文献2に記載の方法では、サンドペーパや金属ブラシを用いて極細溝を形成するので、金型毎の表面形状のばらつきが大きい。このため、異なる金型を用いた場合に同一形状のヘアライン模様を得ることが難しく、製品形状が安定しない。

先行技術

0003

特開平1−141014号公報
特開平10−71677号公報

0004

本発明は、ワークの表面にヘアライン形状の細長溝を加工するための工具経路を生成する工具経路生成装置であって、ワークの形状データを取得する形状データ取得部と、細長溝に対応したヘアライン形状パラメータを設定するパラメータ設定部と、データ取得部で取得した形状データとパラメータ設定部で設定した形状パラメータとに基づき、ヘアライン加工用の工具経路を生成する経路生成部と、を備える。
また、本発明は、ワークの表面にヘアライン形状の細長溝を加工するヘアライン加工装置であって、上述の工具経路生成装置と、工具経路生成装置で生成された工具経路に応じてワークに対して工具相対移動し、ワーク表面に細長溝を加工する工作機械と、を備える。

図面の簡単な説明

0005

図1は、本発明の実施の形態に係る工具経路生成装置を有するヘアライン加工装置の構成を示す図である。
図2は、図1のヘアライン加工装置によりヘアライン加工されたワーク表面の一例を示す斜視図である。
図3Aは、基準工具経路の一例を示す斜視図である。
図3Bは、ヘアライン工具経路の一例を示す斜視図である。
図4は、図1制御装置の構成を示すブロック図である。
図5Aは、ヘアライン工具経路の一例を示す図である。
図5Bは、図5Aのヘアライン工具経路を適用して得られたワーク表面形状を示す断面図である。
図6Aは、図5Aの変形例を示す図である。
図6Bは、図6Aのヘアライン工具経路を適用して得られたワーク表面形状を示す断面図である。
図7Aは、図5Aの別の変形例を示す図である。
図7Bは、図5Aのさらに別の変形例を示す図である。
図8Aは、曲面状のワーク表面に付加されるヘアラインの振幅方向の一例を示す図である。
図8Bは、曲面状のワーク表面に付加されるヘアラインの振幅方向の他の例を示す図である。

実施例

0006

以下、図1図8Bを参照して、本発明による工具経路生成装置の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る工具経路生成装置を有するヘアライン加工装置の構成を示す図である。このヘアライン加工装置は、工具経路生成装置を含む制御装置10と、制御装置10によって制御される工作機械100とを有し、工作機械100によってワーク表面がヘアライン加工される。
図2は、図1のヘアライン加工装置によりヘアライン加工されたワーク表面の一例を示す斜視図である。ヘアラインとは、ワーク表面に一方向に沿って付される髪の毛の細さ程度の細かい傷であり、細長の溝形状を呈する。図2では、ヘアライン加工によってワーク表面W0に多数のヘアライン形状の細長溝Waが形成されており、この細長溝Waによってワーク表面W0に筋状のヘアライン模様が付されている。
図1の工作機械100の構成について説明する。工作機械100としては、例えば立形マシニングセンタが用いられる。ベッド1上にはコラム2が立設され、コラム2には、直線送り機構を介して上下方向(Z軸方向)に移動可能に主軸頭3が支持されている。主軸頭3には、主軸を介して下向きに工具4が取り付けられている。工具4は、例えばエンドミルドリル等の回転工具であり、少なくとも先端部が細長溝Waの幅相当の先細に形成された回転工具を用いることができる。工具4は、主軸頭3内のスピンドルモータにより回転駆動される。
ベッド1上には、直線送り機構を介して水平方向(Y軸方向)に移動可能にサドル5が支持され、サドル5上にはY軸方向と直交する水平方向(X軸方向)に移動可能にテーブル6が支持されている。直線送り機構は、例えばボールねじとボールねじを回転駆動するサーボモータとにより構成される。この構成により、工具4とワークWとが直交3軸方向(X,Y,Z方向)に相対移動し、ワークWが加工される。
スピンドルモータおよび各サーボモータは、それぞれ加工プログラムに従い制御装置10によって制御される。加工プログラムには、工具経路として工具4の移動軌跡が設定され、この工具経路に沿ってワークWに対し工具4が相対移動する。
加工プログラムは、周知のCADCAMシステムを利用して作成される。すなわち、ワークWの加工形状に対応したCADデータに基づき、微小な直線指令集まりであるCAMデータが作成される。このCAMデータは膨大な量の点群データからなるため、加工プログラムに適したデータ量となるように、CAMデータから所定のルールに従ってデータを間引き、複数の加工指令点を含む加工プログラムが作成される。
図3Aは、CAMデータによって得られる工具経路L0(基準工具経路と呼ぶ)の一例を示す斜視図である。図3Aでは、XY平面上に延在する平面部図2のワーク表面W0に相当)を加工する際の基準工具経路L0が示されている。基準工具経路L0は、加工始点P0から開始され、Y方向に所定量づつずれながらX方向に沿って直線状に往復する連続した複数列加工パスによって構成されている。
本実施の形態では、制御装置10内での処理により、基準工具経路L0を生成するとともに、この基準工具経路L0に、XY平面に垂直なXZ平面内において波形形状のヘアラインを付加する。これにより、基準工具経路L0をヘアライン加工用の工具経路L1(ヘアライン工具経路と呼ぶ)に変換し、図3Bに示すように、ヘアライン工具経路L1を生成する。
図4は、制御装置10の構成を示すブロック図である。制御装置10は、CAD11の形状データに基づき基準工具経路L0を生成するとともに、基準工具経路L0をヘアライン工具経路L1に変換する工具経路生成装置20と、工作機械100に設けられた送り軸駆動用の各モータ13を制御し、ヘアライン工具経路L1に沿ってワークWに対し工具4を相対移動させる数値制御装置12とを有する。数値制御装置12は、工具経路生成装置20の加工プログラム25に設定されたNCデータを読み込むプログラム読み取り部と、工作機械100のモータ13の加減速を制御する加減速制御部と、X方向、Y方向およびZ方向の各送り軸目標移動量演算する補間演算部とを含む。
工具経路生成装置20は、CAD11の形状データに基づき、基準工具経路L0を含む加工プログラム22を作成するCAM21と、ワーク表面に付加されるヘアラインに関する各種設定値を設定する設定部23と、CAM21からのデータと設定部23における設定値とに基づき、ヘアライン工具経路L1を含む加工プログラム25を作成する経路変換部24とを有する。
設定部23は、操作パネルキーボード等の入力装置と、入力装置を介して入力された入力値を記憶する記憶装置とを含んで構成される。設定部23は、ヘアラインの形状パラメータやヘアライン形状の制限値等を設定する。すなわち、波形形状を呈するヘアラインの初期位相振幅周期等の形状パラメータや、振幅や周期の最大値最小値等の制限値を設定する。
経路変換部24は、CPU,ROM,RAMなどを有する演算処理装置を含んで構成される。経路変換部24は、設定部23で設定された形状パラメータに基づき、基準工具経路L0にヘアラインを付加して基準工具経路L0をヘアライン工具経路L1に変換し、加工プログラム25を作成する。
図5Aは、ヘアライン工具経路L1の一例を示す図である。図5Aでは、ヘアライン工具経路L1をXZ軸上の正弦波によって示している。図の正弦波において、加工開始点P0からの距離XとX軸からの変位Zとの関係は、次式(I)で表される。
Z=A・sin((2π/λ)・X+α) (I)
上式(I)のα、Aおよびλは、それぞれ初期位相、振幅および周期である。したがって、設定部23において、初期位相α、振幅Aおよび周期λをヘアラインの形状パラメータとして設定するとともに、正弦波の基準ライン(X軸)と基準工具経路L0との位置関係(Z方向のずれ量ΔZ)を設定すれば、経路変換部24において、ヘアラインの波形形状を一義的に定めることができ。なお、図5Aでは、基準工具経路L0がX軸上に位置しており、ΔZが0に設定されている。
図5Bは、図5Aのヘアライン工具経路L1によって形成されたワークWの表面形状を示す断面図である。図5Bでは、例えば基準工具経路L0に沿ってワーク表面W0を所定形状に加工した後に、ヘアライン工具経路L1に沿ってワーク表面W0をヘアライン加工した例を示している。したがって、ヘアライン加工時において、工具経路L1が基準工具経路L0よりも上方を通過する範囲Δx1では、工具4がワーク表面W0の上方を通過し(点線)、工具経路L1が基準工具経路L0よりも下方を通過する範囲Δx2で、ワーク表面W0が工具経路L1に沿って加工される(実線)。このため、図5Bでは、細長溝Waがワーク表面W0に不連続に形成されている。
なお、基準工具経路L0に沿ったワーク表面W0の加工とヘアライン工具経路L1に沿ったヘアライン加工とを別々に行うのではなく、これらの加工を一度に行うこともできる。この場合、工具経路設定部24で、図5Aに示すヘアライン工具経路L1が基準工具経路L0よりも下方(ワーク側)に位置するか否かを判定し、L1がL0よりも下方に位置する範囲Δx2では、L1をそのまま工具経路としてヘアライン加工用の加工プログラム25を作成すればよい。一方、L1がL0よりも上方に位置する範囲Δx1では、L0を工具経路としてワーク表面加工用の加工プログラム25を作成すればよい。
図5Aでは、ヘアライン波形の基準ラインL2(X軸)の基準工具経路L0からのずれ量ΔZを0としたが、ΔZを0以外に設定してもよい。図6Aは、その一例を示す図であり、図6AではΔZを振幅Aに等しく設定している。これにより図6Bに示すようにワーク表面W0に連続的にヘアライン形状の細長溝Waが形成される。なお、ΔZを振幅Aより大きく、または小さく設定してもよい。ワーク表面W0に仕上げ代を残してヘアライン加工する場合には、その仕上げ代を考慮してΔZを設定してもよい。
上式(I)の初期位相α、振幅Aおよび波長λを定数として設定してもよいが、これらの値を、再現性を有する変数として設定してもよい。例えば、再現性を有する乱数Rを用いてα、A、λを設定してもよい。ここで、再現性を有するとは、同一の乱数列を発生させることができる場合をいい、例えば次式(II)に示す線形合同法を用いて得ることができる。
Rn+1=(B・Rn+C)modM (II)
上式(II)で、B,C,Mは定数であり、上式(II)のRnに初期値R0を入力すると、周期性をもつ擬似乱数列R1,R2,・・・が発生する。すなわち、乱数列は、定数B,C,Mと初期値R0に応じて一義的に定まる。
このような乱数列を用いて初期位相α、振幅Aおよび波長λを設定する場合、初期位相αと乱数Rとの関係を表す関数α=f1(R)、振幅Aと乱数Rとの関係を表す関数A=f2(R)、および波長λと乱数Rとの関係を表す関数λ=f3(R)を予め定めておけば、乱数Rをパラメータとして初期位相α、振幅Aおよび波長λを算出することができる。
具体的には、上式(II)を用いて乱数列R1,R2,・・・を演算した後、例えば乱数R1をパラメータとしてα=f1(R1)により初期位相αを算出する。第1周期,第2周期,・・,第n周期の振幅A1,A2,・・,Anは、乱数列R1,R2,・・,RnをパラメータとしてA1=f2(R1),A2=f2(R2),・・,An=f2(Rn)により順次算出する。第1周期,第2周期,・・,第n周期の波長λ1,λ2,・・,λnは、乱数列R1,R2,・・,Rnをパラメータとしてλ1=f3(R1),λ2=f3(R2),・・,λn=f3(Rn)により順次算出する。算出された初期位相α、および各周期に対応した振幅A、波長λはそれぞれ形状パラメータとして設定される。この形状パラメータを上式(I)に代入することで、各周期ごとのヘアライン波形を求めることができる。
この場合、振幅Aおよび波長λの算出にあたっては、設定部23に予め定められた振幅Aおよび波長λの最大値および最小値を考慮し、最大値と最小値の範囲内で振幅Aおよび波長λを算出すればよい。これにより振幅Aと波長λを所定の範囲内に収めたヘアライン模様を形成することができる。なお、振幅Aと波長λが最大値と最小値の範囲内になるように上記関数f2(R),f3(R)を定めるようにしてもよい。
以上の乱数Rを用いた初期位相α、振幅Aおよび波長λの設定は、設定部23に演算機能を持たせることにより、設定部23で行うことができる。なお、設定部23で各種設定値B,C,M,R0のみを設定し、これら設定値を用いて経路変換部24で初期位相α、振幅Aおよび波長λ演算するようにしてもよい。
以上では、ヘアラインを正弦波によって構成する場合について説明したが、正弦波以外によって構成してもよい。図7Aは、ヘアラインを矩形波によって構成する例を示す。この例では、ヘアライン波形の初期位相α、振幅A、波長λおよび水平距離dが形状パラメータとして設定部23で設定される。これら形状パラメータを、上述したのと同様、乱数Rを用いて設定することもできる。この場合、振幅A、波長λおよび水平距離dの最大値、最小値を予め定めておき、最大値と最小値の範囲内で各値A,λ,dを演算するようにしてもよい。
図7Bは、ヘアラインを合成波によって構成する例を示す。この例では、2つの正弦波を合成して合成波を生成している。この場合の合成波は、次式(III)によって表される。
y=2sin(exp(1)x)+sin(x+log(2)) (III)
本実施の形態に係るヘアライン加工装置の動作をまとめると次のようになる。
まず、工具経路生成装置20の動作として、CAD11により得られたワークWの形状データがCAM21に取り込まれる。CAM21は、このCADデータに基づき、基準工具経路L0を含む加工プログラム22を作成する。ワークWが、例えば曲面部を有する成形用の金型である場合、図8Aに示すように、CAM21はワーク表面に沿った曲線状の基準工具経路L0を生成する。
一方、設定部23には、ワーク表面に付されるヘアラインの形状パラメータが予め設定される。例えばヘアライン波形を正弦波により構成し、線形合同法による乱数列を用いて初期位相α、振幅A、周期λを設定する場合には、上式(II)の定数B,C,Mおよび初期値R0が予めユーザによって設定される。基準工具経路L0(ワーク表面W0)からヘアライン波形の基準ラインL2までのずれ量ΔZも併せて設定される。
経路変換部24は、設定部23で設定された形状パラメータに基づき、基準工具経路L0にヘアラインを付加して基準工具経路L0をヘアライン工具経路L1に変換し、加工プログラム25を作成する。この場合、ヘアラインの振幅Aは、例えば図8Aの矢印に示すように予め定められた所定方向に向けて設定される。なお、図8Bの矢印に示すように、基準工具経路L0の法線ベクトル方向に向けて振幅Aを設定することもできる。
数値制御装置12は、加工プログラム25に設定されたNCデータに基づき、工作機械100の送り軸駆動用の各モータ13を制御する。これによりワーク表面W0にヘアライン形状の細長溝Waを加工できる。以上のようにして、例えば金型の表面に細長溝Waを加工した後、この金型を用いて成形体を加工すると、成形体の表面には細長溝Waの転写としてヘアライン模様が付加される。
この場合、細長溝Waの形状は、設定部23で設定されたヘアラインの形状パラメータに応じて一義的に定まるため、同一の表面形状を有する金型を複数得ることができる。したがって、異なる金型を用いた場合であっても、成形体の表面に同一のヘアライン模様を付加することができる。なお、ワークWは金型以外でもよく、例えば製品の表面に直接ヘアライン加工を行うようにしてもよい。
本実施の形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)CAM21で、ワークWの形状データに基づき基準工具経路L0を生成し、設定部23で、細長溝Waに対応したヘアラインの形状パラメータを設定し、経路変換部24で、この形状パラメータに基づき基準工具経路L0をヘアライン工具経路L1に変換するようにした。これにより形状パラメータに応じて一義的に定まる工具経路L1を生成することができ、ワーク毎にばらつきのないヘアライン模様を得ることができる。したがって、金型の表面をヘアライン加工した場合には、互いに同一形状の複数の金型を得ることができ、同一のヘアライン模様が付された多数の成形体を容易に得ることができる。
(2)ヘアライン波形の初期位相α、周期λおよび振幅Aを形状パラメータとして設定するようにしたので、ヘアラインが波形形状を呈する場合であっても、ワーク毎にばらつきのないヘアライン模様を得ることができる。
(3)ヘアラインを波形形状とすることで、ワーク表面W0に異なる深さの細長溝Waを容易に加工することができる。
(4)設定値B,C,M,R0によって一義的に定まる乱数列Rを用いてヘアライン波形の初期位相α、振幅Aおよび周期λを設定するようにしたので、再現性を有するヘアラインでありながら、細長溝Waの形状を不規則に変化させることができる。
(5)設定部23で、予め振幅Aと周期λの最大値および最小値を設定し、振幅Aと周期λが最大値と最小値の範囲内で設定されるようにしたので、乱数Rを用いる場合であっても振幅Aと周期λを所定範囲内に収めることができる。
なお、上記実施の形態では、ワーク表面W0に波形のヘアラインを付加するようにしたが、ヘアラインの形状はこれに限らない。例えば、深さ一定のヘアラインをワーク表面W0に付加するようにしてもよい。したがって、パラメータ設定部としての設定部23における処理も上述したものに限らない。
ワークWの形状データ(CADデータ)をCAM21で取得したが、形状データ取得部をCAM以外に設けてもよい。CADデータに基づき、CAM21で基準工具経路L0を生成し、さらにCAM21とは別の経路変換部24で、ヘアラインの形状パラメータに基づき基準工具経路L0をヘアライン工具経路L1に変換するようにしたが、経路設定部の構成はこれに限らない。例えば、CAM自体に、基準工具経路L0をヘアライン工具経路L1に変換する機能を持たせるようにしてもよい。基準工具経路L0をヘアライン工具経路L1に変換してヘアライン加工用の工具経路L1を求めるのではなく、CADデータと細長溝Waに対応したヘアラインの形状パラメータとに基づき、直接ヘアライン加工用の工具経路L1を生成するようにしてもよい。
上記実施の形態では、3軸加工用の立形のマシニングセンタにより工作機械100を構成したが、工具経路生成装置20で生成された工具経路に応じてワークWに対して工具4を相対移動し、ワーク表面W0に細長溝Waを加工することができるのであれば、他の工作機械を用いることもできる。例えば横形のマシニングセンタや5軸加工用のマシニングセンタ、マシニングセンタ以外の工作機械等、本発明による工具経路生成装置は、種々の工作機械に適用可能である。図5A図5Bでは、XZ平面上にヘアラインを設定するようにしたが、YZ平面、XY平面、傾斜面等、他の平面あるいは曲面にヘアラインを設定するようにしてもよい。
本発明によれば、データ取得部で取得したワークの形状データとパラメータ設定部で設定したヘアラインの形状パラメータとに基づき、ヘアライン加工用の工具経路を生成するようにしたので、ワーク表面に同一形状のヘアライン模様を容易に形成することができる。

0007

10制御装置
12数値制御装置
13モータ
20工具経路生成装置
21CAM
23 設定部
24経路変換部
100工作機械
L0基準工具経路
L1ヘアライン工具経路

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