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技術 力学量測定装置、半導体装置、剥離検知装置およびモジュール

出願人 株式会社日立製作所
発明者 太田裕之芦田喜章宮嶋健太郎
出願日 2011年4月21日 (9年7ヶ月経過) 出願番号 2013-510797
公開日 2014年7月28日 (6年4ヶ月経過) 公開番号 WO2012-144054
状態 特許登録済
技術分野 電気磁気的手段を用いた長さ、角度等の測定 圧力センサ
主要キーワード 監視用センサ 剥離検知 剥離検出 不純物拡散抵抗 剥離進行 上昇波形 ピーク時刻 超音波非破壊検査
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題・解決手段

半導体基板(1)に作用する力学量測定可能測定部(7)が半導体基板(1)の中央部(1c)に設けられ、半導体基板(1)が被測定物に貼り付けられて被測定物に作用する力学量を間接的に測定する力学量測定装置(100)において、半導体基板(1)の中央部(1c)の外側の外周部(1e)に、互いに近接するように少なくとも一箇所に集まっている集まり(5)を形成する複数の不純物拡散抵抗(3a、3b、4a、4b)を有し、集まり(5)の1つを形成する複数の不純物拡散抵抗(3a、3b、4a、4b)は、互いに接続されホイートストンブリッジ(2a、2b)を形成している。これにより、力学量測定装置(100)は、確実に自らの剥離を検知することができる。

概要

背景

力学量測定装置は、被測定物に貼り付けられて、被測定物に作用する力学量間接的に測定することができる。この力学量測定装置としては、ひずみに依存して抵抗が変わる効果(ピエゾ抵抗効果)を応用したひずみセンサチップが提案されている。このひずみセンサチップ(力学量測定装置)には、表面に不純物拡散抵抗が形成されており、ひずみセンサチップ(力学量測定装置)は、被測定物に接着剤によって貼り付けられている。被測定物に力学量が作用し、被測定物がひずむと、接着剤を介して、不純物拡散抵抗がひずみ、抵抗が変わるので、被測定物に作用する力学量(ひずみ)を検知することができる。

接着剤は、被測定物のひずみを力学量測定装置の不純物拡散抵抗に伝達しているので、その際に、接着剤自らもひずんでいることになる。これにより、接着力が弱まり、ひずみセンサチップ(力学量測定装置)が被測定物から剥離する場合が考えられた。ひずみセンサチップ(力学量測定装置)が剥離すると、被測定物のひずみが、ひずみセンサチップ(力学量測定装置)に十分伝達できなくなるため、正確な測定ができないと考えられた。そこで、剥離の有無を検知するために、被測定物に作用する力学量を測定するための不純物拡散抵抗とは別に、ひずみセンサチップ(力学量測定装置)の四隅に剥離監視用センサの不純物拡散抵抗を設け、これら四隅の不純物拡散抵抗をつないでホイートストンブリッジを形成することが提案されている(特許文献1等参照)。

概要

半導体基板(1)に作用する力学量を測定可能測定部(7)が半導体基板(1)の中央部(1c)に設けられ、半導体基板(1)が被測定物に貼り付けられて被測定物に作用する力学量を間接的に測定する力学量測定装置(100)において、半導体基板(1)の中央部(1c)の外側の外周部(1e)に、互いに近接するように少なくとも一箇所に集まっている集まり(5)を形成する複数の不純物拡散抵抗(3a、3b、4a、4b)を有し、集まり(5)の1つを形成する複数の不純物拡散抵抗(3a、3b、4a、4b)は、互いに接続されホイートストンブリッジ(2a、2b)を形成している。これにより、力学量測定装置(100)は、確実に自らの剥離を検知することができる。

目的

本発明の目的は、確実に自らの剥離を検知することができる力学量測定装置、半導体装置および剥離検知装置と、それらが搭載されたモジュールを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

半導体基板に作用する力学量測定可能測定部が前記半導体基板の中央部に設けられ、前記半導体基板が被測定物に貼り付けられて前記被測定物に作用する力学量を間接的に測定する力学量測定装置において、前記半導体基板の前記中央部の外側の外周部に、互いに近接するように少なくとも一箇所に集まっている集まりを形成する複数の不純物拡散抵抗を有し、前記集まりの1つを形成する複数の前記不純物拡散抵抗は、互いに接続されホイートストンブリッジを形成していることを特徴とする力学量測定装置。

請求項2

素子又は回路が半導体基板の中央部に設けられている半導体装置において、前記半導体基板の前記中央部の外側の外周部に、互いに近接するように少なくとも一箇所に集まっている集まりを形成する複数の不純物拡散抵抗を有し、前記集まりの1つを形成する複数の前記不純物拡散抵抗は、互いに接続されホイートストンブリッジを形成していることを特徴とする半導体装置。

請求項3

半導体基板の外周部に、互いに近接するように少なくとも一箇所に集まっている集まりを形成する複数の不純物拡散抵抗を有し、前記集まりの1つを形成する複数の前記不純物拡散抵抗は、互いに接続されホイートストンブリッジを形成していることを特徴とする剥離検知装置

請求項4

素子又は回路が半導体基板に設けられている半導体装置が、モジュール基板に貼り付けられているモジュールにおいて、請求の範囲第3項に記載の剥離検知装置が、前記モジュール基板内の前記半導体装置の近傍に貼り付けられていることを特徴とするモジュール。

請求項5

前記半導体基板は、平面視で四角形であり、前記四角形の四隅の少なくとも一箇所に、前記ホイートストンブリッジが形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の力学量測定装置。

請求項6

前記半導体基板の端部から中心へ向かう方向に沿って、複数の前記ホイートストンブリッジが配置されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の力学量測定装置。

請求項7

前記ホイートストンブリッジは、複数形成され、前記半導体基板の端部までの距離が互いに異なっていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の力学量測定装置。

請求項8

前記集まりの1つを形成する複数の前記不純物拡散抵抗は、第1不純物拡散抵抗と、前記第1不純物拡散抵抗の一端に一端が接続する第2不純物拡散抵抗と、前記第2不純物拡散抵抗の他端に一端が接続する第3不純物拡散抵抗と、前記第3不純物拡散抵抗の他端に一端が接続し、前記第1不純物拡散抵抗の他端に他端が接続する第4不純物拡散抵抗とを含んでいることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の力学量測定装置。

請求項9

前記第1不純物拡散抵抗は、前記半導体基板内において、前記第2不純物拡散抵抗と前記第4不純物拡散抵抗より、外側に配置されていることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の力学量測定装置。

請求項10

前記第3不純物拡散抵抗は、前記半導体基板内において、前記第2不純物拡散抵抗と前記第4不純物拡散抵抗より、外側に配置されていることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の力学量測定装置。

請求項11

前記第2不純物拡散抵抗と、前記第4不純物拡散抵抗とは、それぞれ、長手方向に電流を流すことができ、前記第2不純物拡散抵抗の長手方向と、前記第4不純物拡散抵抗の長手方向とは、略平行であり、前記第2不純物拡散抵抗の両端と、前記第4不純物拡散抵抗の両端が、近接するようにそろえて並べられていることを特徴とする請求の範囲第9項又は第10項に記載の力学量測定装置。

請求項12

前記第2不純物拡散抵抗と前記第4不純物拡散抵抗の長手方向は、前記半導体基板の表面内の中心を中心とする円の径方向に、略平行であることを特徴とする請求の範囲第11項に記載の力学量測定装置。

請求項13

前記第1不純物拡散抵抗と、前記第3不純物拡散抵抗とは、それぞれ、長手方向に電流を流すことができ、前記第1不純物拡散抵抗の長手方向と、前記第3不純物拡散抵抗の長手方向とは、略平行であることを特徴とする請求の範囲第11項又は第12項に記載の力学量測定装置。

請求項14

前記第1不純物拡散抵抗と前記第3不純物拡散抵抗の長手方向は、前記半導体基板の表面内の中心を中心とする円の径方向に、略直角に交わることを特徴とする請求の範囲第13項に記載の力学量測定装置。

請求項15

前記第1不純物拡散抵抗の両端と、前記第3不純物拡散抵抗の両端が、近接するようにそろえて並べられていることを特徴とする請求の範囲第14項に記載の力学量測定装置。

請求項16

前記半導体基板は、平面視で四角形であり、前記第1不純物拡散抵抗と前記第3不純物拡散抵抗は、それぞれ、前記四角形の対角線に対して線対称な形状になっていることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の力学量測定装置。

請求項17

前記半導体基板は、平面視で四角形であり、前記第2不純物拡散抵抗と前記第4不純物拡散抵抗は、互いに、前記四角形の対角線に対して線対称になるように配置されていることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の力学量測定装置。

請求項18

前記半導体基板は、表面が(001)面であるシリコン単結晶基板であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の力学量測定装置。

請求項19

前記不純物拡散抵抗の導電型は、p型であり、前記不純物拡散抵抗の長手方向が、<110>方向になっていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の力学量測定装置。

請求項20

前記不純物拡散抵抗の導電型は、n型であり、前記不純物拡散抵抗の長手方向が、<100>方向になっていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の力学量測定装置。

技術分野

0001

本発明は、自らの剥離を検知する力学量測定装置半導体装置および剥離検知装置と、それらの搭載されたモジュールに関する。

背景技術

0002

力学量測定装置は、被測定物に貼り付けられて、被測定物に作用する力学量間接的に測定することができる。この力学量測定装置としては、ひずみに依存して抵抗が変わる効果(ピエゾ抵抗効果)を応用したひずみセンサチップが提案されている。このひずみセンサチップ(力学量測定装置)には、表面に不純物拡散抵抗が形成されており、ひずみセンサチップ(力学量測定装置)は、被測定物に接着剤によって貼り付けられている。被測定物に力学量が作用し、被測定物がひずむと、接着剤を介して、不純物拡散抵抗がひずみ、抵抗が変わるので、被測定物に作用する力学量(ひずみ)を検知することができる。

0003

接着剤は、被測定物のひずみを力学量測定装置の不純物拡散抵抗に伝達しているので、その際に、接着剤自らもひずんでいることになる。これにより、接着力が弱まり、ひずみセンサチップ(力学量測定装置)が被測定物から剥離する場合が考えられた。ひずみセンサチップ(力学量測定装置)が剥離すると、被測定物のひずみが、ひずみセンサチップ(力学量測定装置)に十分伝達できなくなるため、正確な測定ができないと考えられた。そこで、剥離の有無を検知するために、被測定物に作用する力学量を測定するための不純物拡散抵抗とは別に、ひずみセンサチップ(力学量測定装置)の四隅に剥離監視用センサの不純物拡散抵抗を設け、これら四隅の不純物拡散抵抗をつないでホイートストンブリッジを形成することが提案されている(特許文献1等参照)。

先行技術

0004

特開2007−263781号公報(特に、図20参照)

発明が解決しようとする課題

0005

剥離は、ひずみセンサチップ(力学量測定装置)の四隅で発生し、中央に向かって広がってゆくので、その四隅に剥離監視用センサの不純物拡散抵抗を配置し、発生初期の剥離を検出することは望ましいことである。しかしながら、従来のひずみセンサチップ(力学量測定装置)では、剥離が起こっても場合によっては、ホイートストンブリッジからのセンス出力の変化が小さく、剥離を検知できない場合があると考えられた。例えば、四隅が同時に剥離したり、二隅が同時に剥離したりすると、剥離している隅に配置されている不純物拡散抵抗の抵抗値が同時に変化するために、ホイートストンブリッジ内の電位の変化が打ち消され、ホイートストンブリッジからのセンス出力の出力変化が検出できず、剥離を検知できないと考えられた。そこで、ひずみセンサチップ(力学量測定装置)は、確実に自らの剥離を検知できることが望ましいと考えられる。

0006

また、これら四隅の不純物拡散抵抗をつないで形成されるホイートストンブリッジは、一巻きのコイルと見なしたときの断面積が大きいので、被測定物に作用する力学量を測定するための不純物拡散抵抗から生じる電磁波や、装置外部からの電磁波により、ノイズが発生しやすく、正確に剥離を検出できないと考えられた。これに対しても、ひずみセンサチップ(力学量測定装置)は、確実に自らの剥離を検知できることが望ましいと考えられる。

0007

なお、力学量測定装置は、被測定物に貼り付けられるが、半導体装置も電気抵抗熱抵抗を低減させるためにモジュール基板に貼り付けられている。そこで、半導体装置が自らの剥離を検知できれば有用である。また、力学量測定装置や半導体装置の剥離を、自らの剥離を検知することで間接的に検知する剥離検知装置があれば有用である。そして、それら力学量測定装置、半導体装置、剥離検知装置が搭載されたモジュールは、自らの剥離を検知することで、他の半導体装置のモジュール基板からの剥離を推測できるので有用である。

0008

そこで、本発明の目的は、確実に自らの剥離を検知することができる力学量測定装置、半導体装置および剥離検知装置と、それらが搭載されたモジュールを提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

前記目的を達成するために、本発明は、半導体基板に作用する力学量を測定可能測定部が前記半導体基板の中央部に設けられ、前記半導体基板が被測定物に貼り付けられて前記被測定物に作用する力学量を間接的に測定する力学量測定装置において、
前記半導体基板の前記中央部の外側の外周部に、互いに近接するように少なくとも一箇所に集まっている集まりを形成する複数の不純物拡散抵抗を有し、
前記集まりの1つを形成する複数の前記不純物拡散抵抗は、互いに接続されホイートストンブリッジを形成していることを特徴としている。

0010

また、本発明は、素子又は回路が半導体基板の中央部に設けられている半導体装置において、
前記半導体基板の前記中央部の外側の外周部に、互いに近接するように少なくとも一箇所に集まっている集まりを形成する複数の不純物拡散抵抗を有し、
前記集まりの1つを形成する複数の前記不純物拡散抵抗は、互いに接続されホイートストンブリッジを形成していることを特徴としている。

0011

また、本発明は、半導体基板の外周部に、互いに近接するように少なくとも一箇所に集まっている集まりを形成する複数の不純物拡散抵抗を有し、
前記集まりの1つを形成する複数の前記不純物拡散抵抗は、互いに接続されホイートストンブリッジを形成している剥離検知装置であることを特徴としている。

0012

また、本発明は、素子又は回路が半導体基板に設けられている半導体装置が、モジュール基板に貼り付けられているモジュールにおいて、
前記剥離検知装置が、前記モジュール基板内の前記半導体装置の近傍に貼り付けられていることを特徴としている。

発明の効果

0013

本発明によれば、確実に自らの剥離を検知することができる力学量測定装置、半導体装置および剥離検知装置と、それらが搭載されたモジュールを提供することができる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の第1の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)の平面図である。
力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)に形成されるホイートストンブリッジの回路図である。
被測定物に貼り付けられた力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)の剥離の進行の様子を示す模式図である。
図3AのA−A方向の矢視断面図である。
本発明の第1の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)を含んで構成される剥離検知ステムの構成図である。
剥離検知システムが実施する剥離検知方法フローチャートである。
剥離検知方法におけるステップS1のピーク時刻(裾時刻)の取得方法のフローチャートである。
剥離検知方法を実施しているときに、ホイートストンブリッジ(ブリッジ)から出力されるセンス出力の波形である。
本発明の第2の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)の平面図である。
本発明の第3の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)の平面図である。
本発明の第4の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)の平面図である。
本発明の第5の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)の平面図である。
本発明の第6の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)の平面図である。
本発明の第7の実施形態に係り、剥離検知装置(又は、力学量測定装置、半導体装置)を搭載したモジュールの斜視図である。

実施例

0015

次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。また、本発明は、ここで取り上げた複数の実施形態の個々に限定されることはなく、適宜組み合わせてもよい。

0016

(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100の平面図を示す。力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100は、平面視で四角形矩形正方形)の半導体基板1を有している。半導体基板1としては、表面が(001)面であるシリコン単結晶基板を用いることができる。力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100の半導体基板1の中央部1cには、測定部(素子又は回路、スペース)7が設けられている。半導体基板1の中央部1cに設けられるものが、測定部、素子又は回路、スペース(7)のいずれかによって、主機能が変わり、力学量測定装置、半導体装置、剥離検知装置(100)のように、発明の名称が変わることになる。

0017

具体的に、力学量測定装置100の半導体基板1の中央部1cには、半導体基板1に作用する力学量を測定可能な測定部7が設けられている。半導体基板1は、被測定物に貼り付けられ、被測定物に作用する力学量は、半導体基板1に作用する力学量として、間接的に測定することができる。

0018

また、具体的に、半導体装置100の半導体基板1の中央部1cには、素子又は回路7が設けられている。素子又は回路7は、外部の装置に接続され所定の機能を実行する。

0019

また、具体的に、剥離検知装置100の半導体基板1の中央部1cには、必ずしも素子や回路が設けられている必要はなく、単に、スペース7が設けられていればよい。

0020

力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100の半導体基板1の中央部1cの外側の外周部1eには、複数の不純物拡散抵抗3、4が配置されている。不純物拡散抵抗3、4の導電型は、p型になっている。複数の不純物拡散抵抗3、4は、互いに近接するように、少なくとも一箇所(例えば、図1では8箇所)に集まっている集まり5を形成している。集まり5には、4この不純物拡散抵抗3、4が集まっている。集まり5には、不純物拡散抵抗3から第1不純物拡散抵抗3aと第3不純物拡散抵抗3bと、不純物拡散抵抗4から第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bとが集まっている。集まり5の1つを形成する4つの不純物拡散抵抗3a、3b、4a、4bは、配線6によって互いに接続され、ホイートストンブリッジ2(2a、2b)を形成している。

0021

第1不純物拡散抵抗3aの一端に、第2不純物拡散抵抗4aの一端が接続している。
第2不純物拡散抵抗4aの他端に、第3不純物拡散抵抗3bの一端が接続している。
第3不純物拡散抵抗3bの他端に、第4不純物拡散抵抗4bの一端が接続している。
第4不純物拡散抵抗4bの他端に、第1不純物拡散抵抗3aの他端が接続している。

0022

第1不純物拡散抵抗3aと第3不純物拡散抵抗3bは、半導体基板1の表面内において、第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bより、外側に配置されている。

0023

第1不純物拡散抵抗3aと、第2不純物拡散抵抗4aと、第3不純物拡散抵抗3bと、第4不純物拡散抵抗4bとは、それぞれの長手方向の両端に配線6が接続されており、この長手方向に電流を流すことができる。

0024

第1不純物拡散抵抗3aの長手方向と、第3不純物拡散抵抗3bの長手方向とは、略平行になっている。第1不純物拡散抵抗3aの長手方向の両端と、第3不純物拡散抵抗3bの長手方向の両端が、近接するようにそろえて並べられている。第1不純物拡散抵抗3aと第3不純物拡散抵抗3bの長手方向は、半導体基板1の表面内の中心を中心とする円の径方向図1の例では対角線1aの方向に一致)に、略直角に交わっている。なお、半導体基板1の表面内の中心は、例えば、図1では、半導体基板1の表面の形状が略正方形であるので、2本の対角線1aの交点に一致している。第1不純物拡散抵抗3aと第3不純物拡散抵抗3bの長手方向は、半導体基板1の結晶方位の<110>方向になっている。なお、半導体基板1の表面の四角形の辺が、半導体基板1の結晶方位<100>に、略平行であるか略直角に交わっている。また、第1不純物拡散抵抗3aと第3不純物拡散抵抗3bは、それぞれ、対角線1aに対して線対称な形状になっている。

0025

なお、第1の実施形態の説明や、後記する他の実施形態の説明では、半導体基板1における結晶面や結晶方位の指定を行うが、この指定にはミラー指数を用いている。そして、半導体基板1内において、等価である結晶面や結晶方位を表す場合には、同じ表記を用いている。具体的に、半導体基板1の表面の四角形の辺の縦の辺と横の辺とは方向が異なっているが、それぞれの辺の方向が一致する結晶方位は、等価であり、どちらも結晶方位<100>になっている。

0026

第2不純物拡散抵抗4aの長手方向と、第4不純物拡散抵抗4bの長手方向とは、略平行になっている。第2不純物拡散抵抗4aの長手方向の両端と、第4不純物拡散抵抗4bの長手方向の両端が、近接するようにそろえて並べられている。第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bの長手方向は、半導体基板1の表面内の中心を中心とする円の径方向(対角線1aの方向)に、略平行になっている。第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bの長手方向は、半導体基板1の結晶方位の<110>方向になっている。第1不純物拡散抵抗3aと第3不純物拡散抵抗3bの長手方向と、第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bの長手方向とは、略直角に交わっている。なお、第1不純物拡散抵抗3aと第3不純物拡散抵抗3bの長手方向と、第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bの長手方向とが、共に、半導体基板1の結晶方位の<110>方向になっているのは、互いに等価の方向だからである。また、第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bは、互いに、対角線1aに対して線対称になるように配置されている。

0027

ホイートストンブリッジ2(2a、2b)は、半導体基板1の平面視した四角形の四隅の少なくとも一箇所(例えば、図1では4箇所全て)に、形成されている。ホイートストンブリッジ2(2a、2b)を、一巻きのコイルと見なしたときの断面積は、小さく、そのコイルの外側に測定部(素子又は回路、スペース)7が配置されているので、測定部(素子又は回路、スペース)7から生じる電磁波や、装置外部からの電磁波によって、ホイートストンブリッジ2(2a、2b)に発生するノイズを抑制することができる。特に、測定部7は、ひずみセンサアンプ回路ロジック回路等で構成される場合があり、これらから、電磁波が放射される場合があるが、このような場合でも、ホイートストンブリッジ2(2a、2b)に発生するノイズを抑制することができる。

0028

ホイートストンブリッジ2(2a、2b)は、半導体基板1の端部から中心へ向かう方向に沿って、複数(例えば、図1では2つ)配置されている。ホイートストンブリッジ2(2a、2b)は、半導体基板1の平面視した四角形の対角線1aに沿って、複数(例えば、図1では対角線1a毎に4つずつ)配置されている。ホイートストンブリッジ2aと2bとでは、半導体基板1の端部までの距離が互いに異なっている。ホイートストンブリッジ2aの半導体基板1の端部までの距離は、ホイートストンブリッジ2bの半導体基板1の端部までの距離より、短くなっている。ホイートストンブリッジ2aは、ホイートストンブリッジ2bより、半導体基板1の表面内の外側に配置されている。

0029

図2に、ホイートストンブリッジ2(2a、2b)の回路図を示す。第1不純物拡散抵抗3aと第2不純物拡散抵抗4aの接続点ノード)には、外部の定電圧源Vddが接続されている。第3不純物拡散抵抗3bと第4不純物拡散抵抗4bの接続点は、グランドGNDに接続され接地されている。第1不純物拡散抵抗3aと第4不純物拡散抵抗4bの接続点は、外部端子に接続し、ホイートストンブリッジ2(2a、2b)のセンス出力(+)として、この接続点の電位を出力する。第2不純物拡散抵抗4aと第3不純物拡散抵抗3bの接続点は、外部端子に接続し、ホイートストンブリッジ2(2a、2b)のセンス出力(−)として、この接続点の電位を出力する。
ホイートストンブリッジ2(2a、2b)の回路図において、第1不純物拡散抵抗3aと第3不純物拡散抵抗3bとが対向するように配置され、第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bとが対向するように配置されている。

0030

図3Aに、被測定物(モジュール基板)8に貼り付けられた力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100の剥離の進行の様子を示す。剥離は、半導体基板1を平面視した四角形の角部で発生し、その剥離の剥離界面Fは、半導体基板1を平面視した四角形の中心に向かって、その中心を中心とする同心円状に、温度サイクル負荷の度に進行してゆく。ホイートストンブリッジ2a(2)は、半導体基板1を平面視した四角形の角部(四隅)に配置されているので、剥離発生の直後に、剥離界面Fが、ホイートストンブリッジ2a(2)の直下を通過することになる。これにより、ホイートストンブリッジ2a(2)によれば、剥離の発生を迅速に検知することができる。

0031

また、ホイートストンブリッジ2b(2)は、剥離の進行において、ホイートストンブリッジ2a(2)の先方に位置し、測定部(素子又は回路、スペース)7の手前に位置しているので、剥離界面Fが、ホイートストンブリッジ2b(2)の直下を通過することで、剥離の進行状況を検知することができる。

0032

なお、図3Aに示すように、ホイートストンブリッジ2aと2bのどちらにおいても、剥離は、半導体基板1の外側から内側への方向に進行している。また、図1に示すように、不純物拡散抵抗3(第1不純物拡散抵抗3a、第3不純物拡散抵抗3b)は、不純物拡散抵抗4(第2不純物拡散抵抗4a、第4不純物拡散抵抗4b)より、外側に配置されている。これらにより、剥離は、まず、不純物拡散抵抗3(第1不純物拡散抵抗3a、第3不純物拡散抵抗3b)の直下を通過し、次に、不純物拡散抵抗4(第2不純物拡散抵抗4a、第4不純物拡散抵抗4b)の直下を通過することになる。

0033

不純物拡散抵抗3(第1不純物拡散抵抗3a、第3不純物拡散抵抗3b)と不純物拡散抵抗4(第2不純物拡散抵抗4a、第4不純物拡散抵抗4b)の直下が剥離すると、被測定物(モジュール基板)8から半導体基板1(第1不純物拡散抵抗3a、第3不純物拡散抵抗3b、第2不純物拡散抵抗4a、第4不純物拡散抵抗4b)に作用する力学量が減少するので、第1不純物拡散抵抗3a、第3不純物拡散抵抗3b、第2不純物拡散抵抗4a、第4不純物拡散抵抗4bの抵抗が変化する。

0034

例えば、剥離によって、第1不純物拡散抵抗3a、第3不純物拡散抵抗3b、第2不純物拡散抵抗4a、第4不純物拡散抵抗4bの抵抗が低下する場合を考える。図2を参照すると、剥離が進行し、まず、不純物拡散抵抗3(第1不純物拡散抵抗3a、第3不純物拡散抵抗3b)の直下を通過し、次に、不純物拡散抵抗4(第2不純物拡散抵抗4a、第4不純物拡散抵抗4b)の直下を通過する。これにより、まず、剥離界面Fが、不純物拡散抵抗3(第1不純物拡散抵抗3a、第3不純物拡散抵抗3b)の直下を通過した段階で、第1不純物拡散抵抗3aと第3不純物拡散抵抗3bにかかる電圧が低下し、センス出力(+)の電位は上昇し、センス出力(−)の電位は降下する。この電位の上昇・降下によって剥離を検出できるが、センス出力(+)の電位とセンス出力(−)の電位の電位差(電圧:センス出力(差))を計測することで、より大きな電圧(電位)の上昇(変動)を検出でき、確実に剥離を検出することができる。剥離界面Fが、不純物拡散抵抗3(第1不純物拡散抵抗3a、第3不純物拡散抵抗3b)の直下を通過し、次に、不純物拡散抵抗4(第2不純物拡散抵抗4a、第4不純物拡散抵抗4b)の直下に達する段階になると、第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bにかかる電圧も低下し、センス出力(+)の電位は上昇から降下に転じ、センス出力(−)の電位は降下から上昇に転じる。センス出力(+)の電位とセンス出力(−)の電位の電位差(電圧:センス出力(差))を計測することで、電圧は大きな上昇から大きな降下に転じ、大きなピーク波形を検出することができる。そして、このピーク波形の検出をもって、剥離の検出とすることができる。

0035

図3Bに、図3AのA−A方向の矢視断面図を示す。半導体基板1は、被測定物(モジュール基板)8に、接着剤9で貼り付けられている。なお、接着剤9としては、導電材、例えば、半田等も含んでいる。図3Bでは、接着剤9に剥離が発生し、剥離界面Fは、ホイートストンブリッジ2a(2)の位置Paに達しようとしている様子を示している。ここで、ホイートストンブリッジ2a(2)の位置Paに達した時刻を、例えば、前記ピーク波形を検出した時刻(ピーク時刻)として計測しておき、また、剥離界面Fが進行して、ホイートストンブリッジ2b(2)の位置Pbに達した時刻を、例えば、前記ピーク波形を検出した時刻(ピーク時刻)として計測しておく。ホイートストンブリッジ2a(2)の位置Paと、ホイートストンブリッジ2b(2)の位置Pbの間の距離(進行距離)L1は、予め計測(取得)しておくことができる。また、剥離界面Fがホイートストンブリッジ2b(2)の位置Pbに達した時刻(ピーク時刻)から、剥離界面Fがホイートストンブリッジ2a(2)の位置Paに達した時刻(ピーク時刻)を引くと、剥離界面Fがホイートストンブリッジ2a(2)の位置Paからホイートストンブリッジ2b(2)の位置Pbへの進行に要した時間を算出することができる。進行距離L1をこの進行に要した時間で割れば、剥離界面Fの進行速度を算出することができる。

0036

さらに、ホイートストンブリッジ2b(2)の位置Pbと、測定部(素子又は回路、スペース)7の端部の位置Pcの間の距離(残された距離)L2は、予め計測(取得)しておくことができる。残された距離L2を、算出した進行速度で割れば、剥離界面Fがホイートストンブリッジ2b(2)の位置Pbから測定部(素子又は回路、スペース)7の端部の位置Pcへの進行に要する時間を算出することができる。そして、この時間を、剥離界面Fがホイートストンブリッジ2b(2)の位置Pbに達した時刻(ピーク時刻)に加えることで、剥離界面Fが測定部(素子又は回路、スペース)7の端部の位置Pcに到達する到達時刻を算出することができる。すなわち、故障が発生しやすくなる時刻を、算出し、予測することができる。

0037

なお、第1の実施形態では、剥離が測定部(素子又は回路、スペース)7に達するまでの剥離の進行方向上に、2つのホイートストンブリッジ2aと2bを配置したので、ホイートストンブリッジ2aと2bの間の剥離界面Fの進行速度によって、剥離界面Fが測定部(素子又は回路、スペース)7の端部の位置Pcに到達する時刻を推測したが、進行方向上に、3つ以上のホイートストンブリッジ2(2a、2b)を配置すれば、複数のホイートストンブリッジ2(2a、2b)の間の進行速度を算出(取得)できるので、より正確に剥離界面Fが測定部(素子又は回路、スペース)7の端部の位置Pcに到達する時刻を推測することができる。

0038

図4に、本発明の第1の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100を含んで構成される剥離検知システム14の構成図を示す。剥離検知システム14は、前記した剥離を検知したり、剥離界面Fが測定部(素子又は回路、スペース)7の端部の位置Pcに到達する時刻を推測したりする。剥離検知システム14は、力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100と、制御部13を有している。力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100には、複数のホイートストンブリッジ2aと2bが形成されている。ホイートストンブリッジ2aと2bのセンス出力(+)(の電位)は制御部13に出力されるようになっている。ホイートストンブリッジ2aと2bのセンス出力(−)(の電位)は制御部13に出力されるようになっている。ホイートストンブリッジ2aと2bは、制御部13を介して、外部の定電圧源Vddに接続できるようになっている。ホイートストンブリッジ2aと2bは、制御部13を介して、グランドGNDに接続され接地されるようになっている。

0039

図5Aに、剥離検知システム14が実施する剥離検知方法のフローチャートを示す。

0040

まず、ステップS1で、制御部13が、ホイートストンブリッジ(ブリッジ)2(2a、2b)毎のピーク時刻(又は裾時刻)を取得する。ピーク時刻(又は裾時刻)の取得方法の詳細は、図5Bに示すピーク時刻(又は裾時刻)の取得方法のフローチャートを用いて説明する。なお、このピーク時刻(又は裾時刻)の取得方法(のフロー)は、ホイートストンブリッジ(ブリッジ)2(2a、2b)毎に、実施され、複数のフローが同時に実施されている。

0041

まず、ステップS11で、制御部13が、初期化を実施するか否か判定する。まだ初期化が実施されていない場合に、初期化を実施すると判定され(ステップS11、Yes)、ステップS12へ進む。既に初期化が実施されている場合は、初期化を実施しないと判定され(ステップS11、No)、ステップS13へ進む。

0042

ステップS12で、制御部13が、初期化を実施する。図6に、ホイートストンブリッジ(ブリッジ)2(2a、2b)から出力されるセンス出力(+)の電位とセンス出力(−)の電位の電位差(センス出力(差))の波形を示すが、初期化では、制御部13は、この初期の時刻のセンス出力(差)を、初期値として記憶し、また、前回出力として記憶する。また、制御部13は、オペレータによる入力等によって、図3Bに示す位置Pa、Pb、Pcを取得する。

0043

ステップS13で、制御部13は、センス出力(差)を、今回出力として取得する。

0044

ステップS14で、制御部13は、今回出力が、前回出力より大きいか(今回出力>前回出力)否か判定する。今回出力が前回出力より大きいと判定した場合は(ステップS14、Yes)、図6のブリッジ2(2a、2b)の出力の上昇傾向が検出でき、この上昇傾向は、剥離の進行を検出したとして、ステップS16へ進む。今回出力が前回出力より大きいと判定しない場合は(ステップS14、No)、剥離を検出していないとして、ステップS16へ進み、所定時間待機した後に、ステップS13に戻る。

0045

ステップS16で、制御部13は、今回出力を前回出力に上書きし、今回出力を、前回出力として記憶する。

0046

ステップS17で、ステップS13と同様に、制御部13は、センス出力(差)を、今回出力として取得する。

0047

ステップS18で、制御部13は、今回出力が、前回出力より小さいか(今回出力<前回出力)否か判定する。今回出力が前回出力より小さいと判定した場合は(ステップS18、Yes)、図6のブリッジ2(2a、2b)の出力(センス出力(差))のピーク波形(上昇の後、降下する波形)を検出したとして、ステップS20へ進む。今回出力が前回出力より小さいと判定しない場合は(ステップS18、No)、まだ図6のブリッジ2(2a、2b)の出力(センス出力(差))が上昇過程にあるとして、ステップS19へ進み、所定時間待機した後に、ステップS16に戻る。

0048

このように、ステップS14でも、ステップS18でも、剥離を検出できていることがわかる。そして、単独のホイートストンブリッジ2(2a、2b)によって、剥離が検出できていることがわかる。すなわち、ホイートストンブリッジ2(2a、2b)が配置されている場所において、剥離が発生すれば、ホイートストンブリッジ2(2a、2b)がその剥離を検出することができる。したがって、剥離が四隅に同時に発生した場合でも、それぞれの剥離を、ホイートストンブリッジ2(2a、2b)が配置されている限りにおいて検出することができる。

0049

なお、図6のブリッジ2(2a、2b)の出力(センス出力(差))のピーク波形の、上昇時の傾きは、降下時の傾きより、大きくなっている。これは、図3Aに示す剥離の進行方向に対して、図1に示す不純物拡散抵抗3の長手方向は、直角に交わっているが、図1に示す不純物拡散抵抗4の長手方向は、平行になっているからである。不純物拡散抵抗3に対しては、剥離界面Fは短い距離を移動するだけで通過することができるので、短時間に通過することができ、上昇時の傾きが大きく(急に)なる。一方、不純物拡散抵抗4に対しては、剥離界面Fは長い距離を移動しないと通過することができないので、通過に長時間を要し、降下時の傾きが小さく(緩やかに)なる。このように、ピーク波形において、最初に、急峻に上昇させることで、剥離を検出したか否かの判定を早期に行うことができる。そして、いったん上昇したピーク波形を、緩やかに降下させることで、ピーク波形を見逃し難くしている。

0050

ステップS20で、制御部13は、内蔵するタイマを用いて、現在の時刻を計測し、現在の時刻を、図6のブリッジ2(2a、2b)の出力(センス出力(差))のピーク波形に示すように、ピーク時刻tp1、tp2として記憶する。これにより、出力ピーク(ピーク波形)が検出されたことになる。そして、ホイートストンブリッジ2毎のステップS20の実施の終了をトリガとして、図5AのステップS2の割り込み処理スタートさせる。

0051

ステップS21で、ステップS13と同様に、制御部13は、センス出力(差)を、今回出力として取得する。

0052

ステップS22で、制御部13は、今回出力が、初期値より小さいか(今回出力<初期値)否か判定する。今回出力が初期値より小さいと判定した場合は(ステップS22、Yes)、センス出力(差)の波形が、上昇の後に降下し、剥離界面Fがホイートストンブリッジ2を概ね通過したとして、ステップS24へ進む。今回出力が初期値より小さいと判定しない場合は(ステップS22、No)、まだ剥離界面Fはホイートストンブリッジ2を通過していないとして、ステップS23へ進み、所定時間待機した後に、ステップS21に戻る。

0053

なお、剥離は、被測定物(モジュール基板)8の作用している力学量から、不純物拡散抵抗3、4(半導体基板1)を開放するだけでなく、接着時の残留ひずみまで解放されるために、センス出力(差)は初期値より低下する。図3A図3B図6に示したようなブリッジ2a、2bの出力変化と剥離進行の関係は、発明者らが、超音波非破壊検査法で剥離の状態を観察しながら、センス出力(差)の測定を行った結果、見出したものである。

0054

ステップS24で、制御部13は、内蔵するタイマを用いて、現在の時刻を計測し、現在の時刻を、図6のブリッジ2(2a、2b)の出力(センス出力(差))のピーク波形に示すように、裾時刻tb1、tb2として記憶する。これにより、出力ピーク(ピーク波形)の裾が検出されたことになる。前記で、ピーク時刻tp1、tp2(又は裾時刻tb1、tb2)の取得方法(のフロー)は終了する。そして、ホイートストンブリッジ2毎のステップS24の実施の終了をトリガとして、図5AのステップS2の割り込み処理をスタートさせてもよい。なお、S20のピーク時刻tp1、tp2を、図5Aの剥離検知方法で採用し、S24の裾時刻を採用しない場合は、ステップS21〜S24を省くことができる。

0055

図5Aのフローチャートに戻って説明する。ステップS1では、制御部13が、ホイートストンブリッジ(ブリッジ)2(2a、2b)毎に、ピーク時刻tp1、tp2(又は裾時刻tb1、tb2)を取得する。このため、ステップS2では、制御部13が、ステップS20のピーク時刻tp1、tp2の記憶、又は、ステップS24の裾時刻tb1、tb2の記憶の度に、いわゆる割り込み処理として、記憶されたピーク時刻tp1、tp2(又は裾時刻tb1、tb2)の個数カウントする。

0056

次に、ステップS3で、制御部13が、カウントが2以上か(カウント≧2)否か判定する。カウントが2以上であると判定した場合は(ステップS3、Yes)、2つ以上のホイートストンブリッジ(ブリッジ)2(2a、2b)について、ピーク時刻tp1、tp2(又は裾時刻tb1、tb2)が取得されているので、剥離の進行に要した時間が算出できるとして、ステップS4へ進む。カウントが2以上であると判定しない場合は(ステップS3、No)、次の割り込み処理(ステップS2)が発生するまで待機する。

0057

ステップS4で、制御部13が、ホイートストンブリッジ2bからのピーク時刻tp2(又は裾時刻tb2)から、ホイートストンブリッジ2aからのピーク時刻tp1(又は裾時刻tb1)を引いて、剥離のホイートストンブリッジ2aからホイートストンブリッジ2bまでの進行に要した時間を算出する。

0058

ステップS5で、制御部13が、位置Pa、Pb、Pcに基づいて、進行距離L1と残された距離L2を算出する。

0059

ステップS6で、制御部13は、進行距離L1を進行に要した時間で割って進行速度を算出する。さらに、制御部13は、残された距離L2を進行速度で割って、残された距離L2を剥離が進行するのに要する時間を算出する。最後に、ホイートストンブリッジ2bのピーク時刻tp2(又は裾時刻tb2)に、残された距離L2を剥離が進行するのに要する時間を加えて、剥離が測定部(素子又は回路、スペース)7に到達する到達時刻を算出する。

0060

ステップS7で、制御部13は、カウントが所定値に等しいか(達したか)(カウント=所定値)否か判定する。所定値としては、半導体基板1の端部から中央部1cの方向に並べられているホイートストンブリッジ2(2a、2b)の個数を予め設定しておくことが好ましい。第1の実施形態(図1)の例では、所定値は2個となる。カウントが所定値に等しいと判定した場合は(ステップS7、Yes)、剥離検知方法を終了する。カウントが所定値に等しいと判定しない場合は(ステップS7、No)、次の割り込み処理(ステップS2)が発生するまで待機し、ステップS3〜S6を実施することで、より精度の高い到達時間を算出することができる。

0061

(第2の実施形態)
図7に、本発明の第2の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100の平面図を示す。第2の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100が、第1の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100と異なっている点は、半導体基板1内において、第3不純物拡散抵抗3bが、第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bより、内側に配置されている点である。これによれば、配線6の長さを短くできる。また、ホイートストンブリッジ2(2a、2b)を一巻きのコイルと見なしたときの断面積を小さくすることができ、一層、ノイズの発生を抑制することができる。ただ、ピーク波形は、剥離が第1不純物拡散抵抗3aを通過して上昇した後に、第1の実施形態のように第3不純物拡散抵抗3bを通過してさらに上昇するのでなく、第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bを通過して降下に転じてしまうので、センス出力(差)の変化量は半分程度になり検出感度が低下する。

0062

(第3の実施形態)
図8に、本発明の第3の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100の平面図を示す。第3の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100が、第1の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100と異なっている点は、半導体基板1内において、第1不純物拡散抵抗3aと第3不純物拡散抵抗3bが、第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bより、内側に配置されている点である。これによれば、ピーク波形(剥離検出過程)において、まず、降下して、逆さのピークの後に、上昇する。そして、最初に現れる降下の傾きは緩やかで、次に現れる上昇の傾きは急になる。なお、図8において、第1不純物拡散抵抗3aと第2不純物拡散抵抗4aとの位置を入れ替え、第3不純物拡散抵抗3bと第4不純物拡散抵抗4bとの位置を入れ替えると、ピーク波形において、まず、上昇して、ピークの後に、降下する。そして、最初に現れる上昇の傾きは緩やかで、次に現れる降下の傾きは急にすることができる。これらによっても、センス出力(差)の大きな変化量に基づいて、剥離を高精度に検出することができる。

0063

(第4の実施形態)
図9に、本発明の第4の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100の平面図を示す。第4の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100が、第1の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100と異なっている点は、第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bとが互いに、対角線1aに対して線対称に配置されていない点である。このように配置されても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、同様に、第1不純物拡散抵抗3aと第3不純物拡散抵抗3bとが、それぞれ、対角線1aに対して線対称に配置されていなくても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。これらによれば、第1不純物拡散抵抗3aと第3不純物拡散抵抗3bと第2不純物拡散抵抗4aと第4不純物拡散抵抗4bのレイアウト上の自由度を向上させることができる。

0064

(第5の実施形態)
図10に、本発明の第5の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100の平面図を示す。第5の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100が、第1の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100と異なっている点は、不純物拡散抵抗3、4の導電型が、n型になっている点である。導電型がn型の不純物拡散抵抗3、4では、長手方向を、半導体基板1の結晶方位の<100>方向に一致させると、作用する力学量に対する電気抵抗の変化率を最も大きくできる、すなわち、いわゆる感度を最も高くできる。これに伴い、ホイートストンブリッジ2(2a、2b)を、半導体基板1の四隅に配置するために、半導体基板1の表面の四角形の辺を、半導体基板1の結晶方位<110>に、略平行であるか略直角に交わるように設定している。これによっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。

0065

なお、第1の実施形態等のように、導電型がp型の不純物拡散抵抗3、4では、長手方向を、半導体基板1の結晶方位の<110>方向に一致させると、作用する力学量に対する電気抵抗の変化率を最も大きくできる、すなわち、いわゆる感度を最も高くできる。そして、第1の実施形態等では、ホイートストンブリッジ2(2a、2b)を、半導体基板1の四隅に配置するために、半導体基板1の表面の四角形の辺を、半導体基板1の結晶方位<100>に、略平行であるか略直角に交わるように設定している。

0066

(第6の実施形態)
図11に、本発明の第6の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100の平面図を示す。第6の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100が、第5の実施形態に係る力学量測定装置(又は、半導体装置、剥離検知装置)100と異なっている点は、半導体基板1の表面の四角形の辺を、第1の実施形態等と同じように半導体基板1の結晶方位<100>に、略平行であるか略直角に交わるように設定している点である。これに伴い、ホイートストンブリッジ2(2a、2b)を、半導体基板1の四隅ではなく、辺の中央付近に配置している。このような配置によっても、導電型がn型の不純物拡散抵抗3、4の長手方向を、半導体基板1の結晶方位の<100>方向に一致させることができ、不純物拡散抵抗3、4を高感度の状態で使用することができる。また、不純物拡散抵抗3の長手方向が、半導体基板1の表面の中心を中心とする円の径方向に直角に交わっているので、剥離の進行方向とは直角に交わり、第1の実施形態と同様に、ピーク波形(剥離検知過程)において、急峻な上昇波形を得ることができる。

0067

(第7の実施形態)
図12に、本発明の第7の実施形態に係り、第1〜第6の実施形態に記載した剥離検知装置(又は、力学量測定装置、半導体装置)100を搭載したモジュール101の斜視図を示す。モジュール101は、モジュール基板12を有している。モジュール基板12上には、半導体装置(例えば、インバータチップ)10と、半導体装置(例えば、ダイオードチップ)11と、力学量測定装置(半導体装置、剥離検知装置)100とが、貼り付けられている。この貼り付けは、半田等を含むような接着剤9によって貼り付けられるのであるが、詳細な一例としては、半田や金等の複数のバンプで、導電性を確保しつつ貼り付け、さらに、バンプ間樹脂等の絶縁性アンダーフィル充填することでも貼り付け、複合的に貼り付けられている。半導体装置10が、例えば、インバータチップであれば、モジュール101は、インバータモジュールとして機能することになり、半導体装置10、11が搭載する素子又は回路によって、半導体装置10、11の機能だけでなく、モジュール101の機能が決定される。

0068

力学量測定装置(半導体装置、剥離検知装置)100は、モジュール基板12内の半導体装置10、11の近傍に貼り付けられている。半導体装置10、11は通電されて使用されるが、その通電によって、半導体装置10、11は発熱する。この発熱により、半導体装置10、11とモジュール基板12を貼り付ける半田等に大きな熱ひずみが生じ、半田等に剥離が発生・進行する場合があると考えられる。この場合、最終的には断線故障等に至ることになる。

0069

半導体装置10、11で発生(発熱)した熱は、モジュール基板12を介しての伝導や、輻射により、力学量測定装置(半導体装置、剥離検知装置)100を加熱する。力学量測定装置(半導体装置、剥離検知装置)100とモジュール基板12を貼り付ける半田等に大きな熱ひずみが生じ、半田等に剥離が発生・進行すると考えられる。この剥離を、力学量測定装置(半導体装置、剥離検知装置)100を用いて検知することで、同時に起きているであろう半導体装置10、11とモジュール基板12間の剥離を、間接的に検知することができる。また、剥離の進行速度等を算出することで、半導体装置10、11やモジュール101の故障の発生する時期を予測することができ、事前に、それらを取り換えることが可能となる。また、力学量測定装置(半導体装置、剥離検知装置)100を、モジュール基板12内で、最も高温になるところに貼り付けておいてもよい。この場合、放熱の状況によっては、半導体装置10、11より、力学量測定装置(半導体装置、剥離検知装置)100が高温になる場合があり、力学量測定装置(半導体装置、剥離検知装置)100を、半導体装置10、11より剥離が発生し進行しやすい状況におくことができる。力学量測定装置(半導体装置、剥離検知装置)100による剥離の検知の際に、半導体装置10、11やモジュール101を取り替えれば、使用中におけるそれらの断線故障等を発生させることはない。

0070

なお、力学量測定装置(半導体装置、剥離検知装置)100側に、半導体装置10、11と比べて、同時かより早く剥離を発生させ、同じかより速い進行速度で剥離を進行させるために、貼り付けに用いる半田等は、材料成分や厚さ等の貼り付け条件を、全く同等にする。また、力学量測定装置(半導体装置、剥離検知装置)100の厚さや表面形状も、半導体装置10、11と同等にしておくことが望ましい。

0071

1半導体基板
1a対角線
1c 半導体基板の中央部
1e 半導体基板の外周部
2、2a、2bホイートストンブリッジ
3不純物拡散抵抗
3a 第1不純物拡散抵抗
3b 第3不純物拡散抵抗
4 不純物拡散抵抗
4a 第2不純物拡散抵抗
4b 第4不純物拡散抵抗
5 (不純物拡散抵抗の)集まり
6配線
7測定部(素子又は回路、スペース)
8被測定物(モジュール基板)
9接着剤
10半導体装置(インバータチップ)
11 半導体装置(ダイオードチップ)
12 モジュール基板
13 制御部
14剥離検知システム
100力学量測定装置(半導体装置、剥離検知装置)
101 モジュール

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