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技術 バレル研磨用研磨体

出願人 新東工業株式会社
発明者 加島慎也
出願日 2012年4月2日 (7年5ヶ月経過) 出願番号 2013-508855
公開日 2014年7月28日 (5年1ヶ月経過) 公開番号 WO2012-137713
状態 特許登録済
技術分野 仕上研磨、刃砥ぎ、特定研削機構による研削 研磨体及び研磨工具 抗スリップ物質
主要キーワード アングル鋼 バレル研磨加工 研磨メディア 平滑仕上げ 打撃痕 加工傷 凸曲線 ツールマーク
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年7月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

バレル研磨を行う際、被加工物(ワーク)と研磨体メディア)との接触によりワークに打撃痕が生じず、かつ研磨時間の経過に伴うワークとメディアとの接触状態の変化が少ないバレル研磨用メディアを提供する。

解決手段

基体となる樹脂砥粒を分散させた混合物で構成されている。一端面が底面を形成する円柱状の直胴部と、前記直胴部の他端面より連続的に縮径する縮径部とからなり、前記底面と前記直胴部の側面との交差部と、直胴部と縮径部との境界部および縮径部の頂点含む垂直方向断面、はいずれも凸曲線を形成している。

概要

背景

従来より、バレル研磨加工被加工物(以降、「ワーク」と記す)のスケール除去バリ取り皮膜除去カエリ取り、ツールマークの除去、加工傷の除去、R面付け光沢仕上げ平滑仕上げ等の加工に用いられてきた。バレル研磨は、ワークと複数の研磨体(以降、「メディア」と記す)とをバレル研磨装置バレル研磨槽投入し、前記研磨槽を回転、または振動させることでワークおよびメディアを流動状態にし、ワークとメディアの衝突および接触により研磨が行われる。メディアは、ワークの形状、材質、および研磨加工の目的に合わせて適宜選択することができる。メディアの材質として、セラミックス質、金属質樹脂(例えば特許文献1〜3に記載)等が適用される。

概要

バレル研磨を行う際、被加工物(ワーク)と研磨体(メディア)との接触によりワークに打撃痕が生じず、かつ研磨時間の経過に伴うワークとメディアとの接触状態の変化が少ないバレル研磨用メディアを提供する。基体となる樹脂に砥粒を分散させた混合物で構成されている。一端面が底面を形成する円柱状の直胴部と、前記直胴部の他端面より連続的に縮径する縮径部とからなり、前記底面と前記直胴部の側面との交差部と、直胴部と縮径部との境界部および縮径部の頂点含む垂直方向断面、はいずれも凸曲線を形成している。

目的

本発明のメディアは、ワークに打撃痕を与えることなく、バレル研磨を行うことができるメディアを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

基体となる樹脂と前記樹脂に分散された砥粒とで構成されるバレル研磨研磨体において、前記研磨体は一端面が前記研磨体の底面を形成する円柱状の直胴部と、前記直胴部の他端面から連続的に縮径して先端が前記研磨体の頂点を形成する縮径部とを備え、前記底面と前記直胴部の側面との交差部と、前記直胴部と前記縮径部との境界部および前記縮径部の頂点含む垂直方向断面と、はいずれも凸曲線を形成していることを特徴とするバレル研磨用研磨体。

請求項2

前記縮径部は前記頂点に向かって少なくとも2段階以上で縮径されていることを特徴とする請求項1に記載のバレル研磨用研磨体。

請求項3

前記底面の直径と、当前記底面から前記頂点までの距離との比が1:0.5〜1:1.5であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバレル研磨用研磨体。

請求項4

前記底面の直径と、当前記底面から前記頂点までの距離との比が1:0.8〜1:1.0であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバレル研磨用研磨体。

請求項5

前記円形断面の直径が、1〜40mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載のバレル研磨用研磨体。

請求項6

前記樹脂のビッカース硬さが10〜30HVであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載のバレル研磨用研磨体。

請求項7

前記砥粒は、前記研磨体に対して30〜70質量%含有されていることを特徴とする請求項6に記載のバレル研磨用研磨体。

請求項8

前記研磨体の質量が0.01〜50gであり、かつ比重が1.5〜2.5であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のバレル研磨用研磨体。

技術分野

0001

本発明は、被加工物と共にバレル研磨装置投入し、被加工物のバリ取りおよび平滑仕上げ等のバレル研磨加工を行うための研磨体に関する。

背景技術

0002

従来より、バレル研磨加工は被加工物(以降、「ワーク」と記す)のスケール除去、バリ取り、皮膜除去カエリ取り、ツールマークの除去、加工傷の除去、R面付け光沢仕上げ、平滑仕上げ等の加工に用いられてきた。バレル研磨は、ワークと複数の研磨体(以降、「メディア」と記す)とをバレル研磨装置のバレル研磨槽に投入し、前記研磨槽を回転、または振動させることでワークおよびメディアを流動状態にし、ワークとメディアの衝突および接触により研磨が行われる。メディアは、ワークの形状、材質、および研磨加工の目的に合わせて適宜選択することができる。メディアの材質として、セラミックス質、金属質樹脂(例えば特許文献1〜3に記載)等が適用される。

先行技術

0003

特開2000−016868号公報
特開2007−268686号公報
特開平07−068463号公報

発明が解決しようとする課題

0004

セラミックス質や金属質のメディアを用いたバレル研磨は研磨力が良好に研磨できるが、ワークの材質によってはワークとメディアの衝突による打撃痕や傷を生じる場合がある。一方、樹脂を基体としたメディアは、セラミックス質や金属質より硬度が低いため、ワークに打撃痕が生じにくいという利点がある。しかし、セラミックス質や金属質からなるメディアに比べて重量が軽いので、ワークとメディアとの衝突エネルギーが低く、研磨力が低い。また、耐摩耗性が低いため研磨時間と共にメディアが摩耗し、研磨力が減少する。特に、摩耗によってメディアの形状が変化することによって(偏摩耗)、ワークとメディアの接触状態が変化した場合は、研磨力が低下するばかりでなく、ワークの形状によってはワークの隅角部がメディアと接触できなくなり、ワーク全体をムラなく研磨することができない。

課題を解決するための手段

0005

前記課題に鑑み、第1の発明のバレル研磨用メディアは、基体となる樹脂と前記樹脂に分散された砥粒とで構成され、前記メディアは一端面が該メディアの底面を形成する円柱状の直胴部と、前記直胴部の他端面から連続的に縮径して先端が該メディアの頂点を形成する縮径部とを備え、前記底面と前記直胴部の側面との交差部と、前記直胴部と前記縮径部との境界部および前記縮径部の頂点を含む垂直方向断面と、はいずれも凸曲線を形成していることを特徴とする。前記メディアの形状を、直胴部と縮径部を備えた形状とすることで、研磨時間の経過と共にメディアが摩耗する際、同形状のまま小さくなる。これによって、ワークとメディアの接触状態の変化を小さくすることができるので、同一の研磨状態を維持することができる。また、前記交差部と前記境界部及び前記頂点を含む垂直方向断面を凸曲線(すなわち、角部が全てなだらかな曲面である形状)とすることで、ワークとの衝突の際にワークが受傷することがない。

0006

第2の発明は、第1の発明に記載のバレル研磨用メディアであって、前記縮径部は頂点に向かって少なくとも2段階で縮径されていることを特徴とする。前記縮径部は頂点に向かって多段階で縮径することで、マス(バレル研磨槽に投入したワークとメディア(湿式バレル研磨の場合は水および研磨助剤コンパウンド)も含む))の流動性がよくなり、効率よく研磨を行うことができる。

0007

第3の発明は、第1または第2の発明に記載のバレル研磨用メディアであって、前記底面の直径と、当該底面から前記頂点までの距離との比が1:0.5〜1:1.5であることを特徴とする。

0008

第4の発明は、第1または第2の発明に記載のバレル研磨用メディアであって、前記底面の直径と、当該底面から前記頂点までの距離との比が1:0.8〜1:1.0としてもよい(第4の発明)であることを特徴とする。前記底面から前記頂点までの長さを、前記底面の直径の0.5〜1.5倍、好ましくは0.8〜1.0倍から選択することで、ワークに打撃痕を与えずに研磨を行うことができる。

0009

第5の発明は、第1ないし第4のいずれか1つの発明に記載のバレル研磨用メディアであって、前記円形断面の直径が、1〜40mmであることを特徴とする。これにより、ワークの凹凸部および隅角部も良好に研磨することができる。

0010

第6の発明は、第1ないし第5のいずれか1つの発明に記載のバレル研磨用メディアであって、前記樹脂のビッカース硬さが10〜30HVであることを特徴とする。これにより、ワークに打撃痕を与えずに研磨を行うことができる。

0011

第7の発明は、第6の発明に記載のバレル研磨用メディアであって、前記砥粒は、前記研磨メディアに対して30〜70質量%含有されていることを特徴とする。これにより、メディアは十分な研磨力を得ることができる。

0012

第8の発明は、第6または第7の発明に記載のバレル研磨用メディアであって、前記メディアの質量が0.01〜50gであり、かつ比重が1.5〜2.5であることを特徴とする。この特徴によりワークとメディアとの衝突エネルギーを十分得ることができるので、メディアは十分な研磨力を得ることができる。

発明の効果

0013

この様に、本発明のメディアは、ワークに打撃痕を与えることなく、バレル研磨を行うことができるメディアを提供することができ、また、長時間にわたり高い研磨力を有している。

0014

なお、本発明に係るメディアは、バレル研磨槽に被加工物とメディアとを投入し、これらを流動状態にして研磨を行う乾式バレル研磨加工と、バレル研磨槽に被加工物とメディアと水と必要に応じてコンパウンドとを投入し、これらを流動状態にして研磨を行う湿式バレル研磨加工と、のいずれにおいても好適に用いることができる。

図面の簡単な説明

0015

実施形態におけるメディアの形状を示す説明図である。図1(A)は正面図、図1(B)は図1(A)におけるA−A線矢視図(底面図)である。
実施形態におけるメディアの形状を示す説明図である。
本発明のメディアの形状を示す説明図である。

0016

以下に、本発明を実施するための形態について図を用いて説明する。なお、本文における上下左右方向は、特に断りのない限り図中の方向を示す。

0017

メディア01は、連続した円形断面を有する直胴部11と、前記直胴部と連続して、その上部にあり、その外形面(又は側面)が上方に向かって連続的に縮径する縮径部12と、で構成される。メディアはバレル研磨の時間経過に伴い摩耗し小さくなるが、摩耗の際に平均的にメディアの全体が摩耗し、同形状を保って小さくなる場合はメディアの摩耗による研磨力の変化は小さいが、平均的に全体が摩耗しない、いわゆる偏摩耗が生じた場合は、研磨時間の経過に伴いワークとメディアとの接触状態の変化することによる研磨力が大きく異なる。例えば、四角柱形状のメディアによりバレル研磨を行った場合は、メディアの角部に衝突エネルギーが集中し、次第に円柱形状または球形状となる。そのため、初期のメディアによる研磨力と変形後のメディアによる研磨力は大きく異なるため、変形後のメディアによってバレル研磨を行った際、ワークの研磨状態は不十分もしくはムラが生じる。メディアの形状を本実施形態のような形状とすることで、偏摩耗を防ぐことができる。

0018

また、前記直胴部11の底面(図1(A)における最下部)11aと前記底面11aに直交する側面11bとが成す交差部01aと、前記直胴部11と前記縮径部12との境界部01bと、前記縮径部12の頂点01c含む垂直方向断面と、は何れも凸曲線(R面)を形成している。バレル研磨は前述の通り、バレル研磨槽中でワークとメディアが衝突および接触することで研磨が行われる。仮に前記交差部01aと前記境界部01bと前記頂点01cとが鋭角を形成していた場合、ワークとメディアが接触する際、ワークの表面に打撃痕が形成される、または受傷する恐れがある。また、ワークとメディアが衝突する際に該鋭角部が基点となりメディアが破損する恐れがある。

0019

前記縮径部12は、図3に示すように頂点に向かって段階的に縮径している。例えば、図3(A)の縮径部12は、頂点を含む垂直方向断面が半楕円形状である。図3(B)の縮径部は、側面が上方に向かって同一の傾斜角を成した後、上端近傍で急激に傾斜している。図3(C)の縮径部は、側面が上方に向かって段階的に傾斜角が変化している。本実施形態では、図1および図2に示すように、4段階(図2におけるa〜d)で縮径している。なお、図2の一点鎖線は異なる縮径率の境界を示す。縮径部12の縮径率(すなわち、側面の傾斜角度)を少なくとも2段階以上で変化させることで偏摩耗をより軽減させることができる。また、バレル研磨を行う際に、マスの流動性を向上させることができる。

0020

前記底面11aの直径Xに対するメディアの高さY(前記頂点01cと前記底面11aとの距離)の比(Y/X)を0.5〜1.5、より好ましくは0.8〜1.0とすることで、バレル研磨の時間経過に伴うメディアの摩耗の際に偏摩耗が生じにくく、長時間にわたって同じ研磨状態を保持することができる。また、前記底面の径Xはワークの寸法に合わせて適宜選択することができるが、1〜40mmより選択すると凹凸のあるワークの隅角部に対しても良好に研磨を行うことができる。また、バレル研磨における問題点として、ワークの形状によっては、バレル研磨中にワークの凹部や隅角部にメディアが噛み込まれることがあるが、前記底面の径Xを前述の範囲から選択することで、この現象を防ぐことができる。

0021

前記メディア01は基体となる樹脂と前記樹脂に分散された砥粒とで構成されている。前記樹脂が硬すぎるとワークとの衝突によってワークに打撃痕が生じ、柔らかすぎるとワークとの衝突の際に樹脂が変形して十分な研磨力を得ることが出来ない。ワークに打撃痕が発生しづらく、また十分な研磨力を得るには、前記樹脂の硬度(ビッカース硬さ)を10〜30HVの範囲より選択することが好ましい。なお、前記樹脂は熱可塑性樹脂(例えば、ナイロン樹脂ポリスチレン樹脂ポリプロピレン樹脂ポリアミド樹脂、AS樹脂、等)や熱硬化樹脂(例えば、フェノール樹脂不飽和ポリエステル樹脂ポリウレタン樹脂エポキシ樹脂ユリア樹脂、等)を好適に用いることができる。

0022

前記砥粒の含有率が高すぎるとメディア自体の硬度が高くなり、ワークとの衝突によってワークに打撃痕が生じる。また、前記含有率が低すぎると、ワークを研磨するための十分な研磨力を得ることが出来ない。ワークに打撃痕が発生しづらく、また十分な研磨力を得るには、前記砥粒の含有率を、メディアに対して30〜70質量%の範囲より選択することが好ましい。砥粒としては、公知の材料(例えば、アルミナシリカ炭化珪素酸化鉄酸化硼素ジルコン酸化クロムダイヤモンド金剛砂、及びこれらの粉末、あるいはこれらを原料とした成形物、等)を好適に用いることができる。また前記材料より2以上選択した混合粉末を用いてもよい。また、砥粒の粒度は砥粒の種類、メディアの大きさ、ワークの性状および研磨の目的に応じて適宜選択することができる。

0023

前記メディアの重量が重すぎると、ワークとの衝突エネルギーが高すぎ、ワークとの衝突によってワークの表面に打撃痕が生じる。また、前記重量が軽すぎると、ワークとの衝突エネルギーが低すぎ、十分な研磨力が得られない。前記メディアの重量を0.01〜50gの範囲より選択することが好ましく、0.02〜40gの範囲より選択することがより好ましい。さらに、比重(真比重)を1.5〜2.5の範囲より選択することが好ましく、1.8〜2.2の範囲より選択することがより好ましい。バレル研磨を行う際は、通常、同一のメディアを複数個投入して研磨加工を行う。前記比重をこの範囲より選択することで、複数個のワークを投入して処理を行った際、全てのワークに対してメディアが均一に分散し、全てのワークに対して均等に研磨を行うことができる。

0024

遠心バレル研磨装置(EC−2型:新東工業株式会社製)を用いて、バレル研磨によるメディアの形状の変化について調べた。ビッカース硬さが25HVの熱硬化製樹脂に砥粒を全体の60質量%となるように分散させた混合物成形して実施形態に記載の形状をなすメディアを2種類作成した(底面13aの径X:6mm、前記底面11aの直径Xに対するメディアの高さYとの比(Y/X):1.0の形状をなすメディア(実施例1)と、底面11aの径X:6mm、前記底面11aの直径Xに対するメディアの高さYとの比(Y/X):1.3の形状をなすメディア(実施例2))。また、比較例として、前記混合物を用い、下記の形状のメディアを成形した。成形方法は、成形する形状に合わせて、鋳込み成形押し出し成形、等公知の手法より適宜選択した。
比較例1:径が6mmである球形のメディア。
比較例2:一辺の長さが6mmである立方体のメディア。
比較例3:一般の長さが6mmである正方形の底面と、該底面と直交する縦断面の長さが9mmである直方体のメディア。
比較例4:直胴部と縮径部からなり、底面13aの径X:6mm、前記底面11aの直径Xに対するメディアの高さYとの比(Y/X):0.3のメディア。
比較例5:直胴部と縮径部からなり、底面13aの径X:6mm、前記底面11aの直径Xに対するメディアの高さYとの比(Y/X):1.7のメディア。

0025

黒色塗装したワーク(底面10×10、厚み2mm、交点のR面1.0mm、長さ10mmのアングル鋼)の皮膜塗装膜)除去を目的とした研磨加工を行った。
前記メディアとワークの比率を、容積比(メディア全体の容積/ワーク全体の容積)で5.0となるようにし、これを断面が六角形である4つのバレル研磨槽のそれぞれに、前記メディアを、前記バレル研磨槽の容積の1/2となるように投入した。その後、該バレル研磨槽を前記遠心バレル研磨装置に載置し、該バレル研磨槽を自転速度200rpm、公転速度200rpmにて0.5時間運転した。研磨加工終了後、バレル研磨槽を遠心バレル研磨装置より取り外し、該バレル研磨槽よりワークを取り出した後、新たに同量のワークをバレル研磨槽に投入した後、同様に研磨加工を行った。これらの操作を繰り返して、70回の研磨加工を行い、1回目の研磨と70回目の研磨における「メディアの形状」「ワークの打撃痕」「ワークの仕上げ」「研磨力」について評価を行った。各評価は下記の通りとした。
メディアの形状:目視にて、初期の形状とほぼ同一(大きさは異なっていてもよい)の場合は○、若干の変化が認められる場合は△、初期の形状と大きく異なっていた場合は×とした。
ワークの打撃痕 :目視で打撃痕が認められない場合は○、打撃痕が認められる場合は×とした。
ワークの仕上げ:目視にて、ワークの前記L字形状部の隅角部の皮膜が除去されている場合は○、該隅角部の皮膜が除去されていない場合は×とした。
研磨力 :研磨加工前と研磨加工後重量変化を測定した。

0026

バレル研磨を行った後の評価結果を下記に示す。このように、本発明におけるメディアは、研磨時間の経過に伴うメディアの偏摩耗および研磨量の低下がなく、かつワークの隅角部においても良好にバレル研磨を行うことができることがわかる。
メディアの形状:70回の研磨加工後のメディアの形状は、実施例1、実施例2、比較例1は初期に比べ小さくなっているものの、形状に大きな変化は認められなかった、一方、比較例2は球形、比較例3は楕円体にそれぞれ近づいていた。比較例4および5は、前記径Xと前記高さYとの比(Y/X)がそれぞれ約0.5、約1.4まで変化していた。
ワークの打撃痕:何れのメディアによるバレル研磨においても、ワークへの打撃痕は確認できなかった。
ワークの仕上げ:実施例1、2は1回目および70回目のバレル研磨においても、ワークの隅角部の加工が完了していた。比較例1はいずれのバレル研磨においてもワークの隅角部の加工が完了しておらず、比較例2〜5はいずれも1回目のバレル研磨ではワークの隅角部の加工が完了していたが、70回目の研磨ではワークの隅角部の加工が完了しておらず、メディアが偏摩耗したことでワークの隅角部との接触が不十分となったことがわかる。
研磨力:研磨により形状に変化が生じるメディア(比較例2〜5)によるバレル研磨では、いずれも1回目の研磨後のワークに比べ70回目の研磨後のワークとの表面粗さは大幅に大きくなっていることから、偏摩耗による形状の変化によって研磨力が減少していることが分かる。また、比較例1のメディアにより研磨されたワークは、1回目と70回目で大きな差がないものの、実施例1および実施例2のワークにより研磨されたワークの表面粗さより大きく、比較例1のメディアは十分な研磨力を有していないことがわかる。一方、実施例1および実施例2のメディアにより研磨されたワークの表面粗さは、研磨前より大幅に小さくなっており、かつ1回目の研磨後と70回目の研磨後のワークの表面粗さの差が小さいことから、長時間にわたって良好な研磨力を持続していることが分かる。特に、実施例1のメディアは実施例2によるメディアによる研磨より、1回目の研磨後と70回目の研磨後の差が小さいことから、より好ましいことがわかる。

実施例

0027

0028

本発明のバレル研磨用メディアは、乾式バレル研磨、湿式バレル研磨の何れにおいても好適に用いることができる。また、実施例に記載の遠心バレル研磨ばかりでなく、振動式バレル研磨装置、流動式バレル研磨装置、回転式バレル研磨装置等、公知のバレル研磨装置による研磨にも好適に用いることができる。

0029

この出願は、日本国で2011年4月6日に出願された特願2011−084231号に基づいており、その内容は本出願の内容として、その一部を形成する。
また、本発明は本明細書の詳細な説明により更に完全に理解できるであろう。しかしながら、詳細な説明および特定の実施例は、本発明の望ましい実施の形態であり、説明の目的のためにのみ記載されているものである。この詳細な説明から、種々の変更、改変が、当業者にとって明らかだからである。
出願人は、記載された実施の形態のいずれをも公衆に献上する意図はなく、開示された改変、代替案のうち、特許請求の範囲内に文言上含まれないかもしれないものも、均等論下での発明の一部とする。
本明細書あるいは請求の範囲の記載において、名詞及び同様な指示語の使用は、特に指示されない限り、または文脈によって明瞭に否定されない限り、単数および複数の両方を含むものと解釈すべきである。本明細書中で提供されたいずれの例示または例示的な用語(例えば、「等」)の使用も、単に本発明を説明し易くするという意図であるに過ぎず、特に請求の範囲に記載しない限り本発明の範囲に制限を加えるものではない。

0030

01研磨体(メディア)
01a 交差部
01b境界部
01c頂点
11 直胴部
11a 底面
11b 側面
12縮径部

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