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技術 排気ガス浄化触媒、排気ガス浄化モノリス触媒及び排気ガス浄化触媒の製造方法

出願人 日産自動車株式会社
発明者 伊藤淳二花木保成内藤哲郎赤石美咲若松広憲
出願日 2012年3月28日 (8年8ヶ月経過) 出願番号 2013-507669
公開日 2014年7月28日 (6年4ヶ月経過) 公開番号 WO2012-133526
状態 特許登録済
技術分野 触媒による排ガス処理 触媒
主要キーワード セリウム含有量 金属錯体塩 排気ガス分析装置 複合酸化物相 蛍石型 ランタン塩 触媒コート 酸素欠損量
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題・解決手段

貴金属を必須成分として用いない場合であっても、優れた浄化性能を示す排気ガス浄化触媒排気ガス浄化モノリス触媒及び排気ガス浄化触媒の製造方法を提供する。 排気ガス浄化触媒は、酸素吸放出能を有する酸化物に、一般式(1):LaxM1−xM’O3−δ(式(1)中、Laはランタン、Mはバリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)及びカルシウム(Ca)からなる群より選ばれる少なくとも1種、M’は鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれる少なくとも1種、δは酸素欠損量を示し、x及びδは、0<x≦1、0≦δ≦1の関係を満足する。)で表される酸化物が担持されている。

概要

背景

従来、貴金属を必須成分として用いない浄化触媒について、研究、開発がなされている。そして、排気ガス浄化触媒として、希土類元素遷移金属元素から構成されるペロブスカイト型複合酸化物相において、遷移金属元素の一部がジルコニウムなどで置換されたペロブスカイト型複合酸化物を適用したものが提案されている(特許文献1参照。)。
また、低温下で、優れた酸素吸放出性を有し、かつ、この酸素吸放出機能持続性に優れるPM酸化触媒や排気ガス浄化触媒として、ペロブスカイト型構造を有する複合酸化物であって低温での酸素吸放出性に優れる酸素低温吸放出材と、ペロブスカイト型構造を有する複合酸化物であって酸素移動性に優れる酸素易移動材とを含有するものが提案されている(特許文献2参照。)。

概要

貴金属を必須成分として用いない場合であっても、優れた浄化性能を示す排気ガス浄化触媒、排気ガス浄化モノリス触媒及び排気ガス浄化触媒の製造方法を提供する。 排気ガス浄化触媒は、酸素吸放出能を有する酸化物に、一般式(1):LaxM1−xM’O3−δ(式(1)中、Laはランタン、Mはバリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)及びカルシウム(Ca)からなる群より選ばれる少なくとも1種、M’は鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれる少なくとも1種、δは酸素欠損量を示し、x及びδは、0<x≦1、0≦δ≦1の関係を満足する。)で表される酸化物が担持されている。

目的

そして、その目的とするところは、貴金属を必須成分として用いない場合であっても、優れた浄化性能を示す排気ガス浄化触媒、排気ガス浄化モノリス触媒及び排気ガス浄化触媒の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

酸素吸放出能を有する酸化物に、一般式(1)LaxM1−xM’O3−δ・・・(1)(式(1)中、Laはランタン、Mはバリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)及びカルシウム(Ca)からなる群より選ばれる少なくとも1種、M’は鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれる少なくとも1種、δは酸素欠損量を示し、x及びδは、0<x≦1、0≦δ≦1の関係を満足する。)で表される酸化物が担持されていることを特徴とする排気ガス浄化触媒

請求項2

上記酸素吸放出能を有する酸化物の粒子径が、1〜50nmであり、上記一般式(1)で表される酸化物の粒子径が、1〜30nmであることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化触媒。

請求項3

上記酸素吸放出能を有する酸化物の粒子径が、5〜20nmであり、上記一般式(1)で表される酸化物の粒子径が、3〜10nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガス浄化触媒。

請求項4

上記酸素吸放出能を有する酸化物が、セリウム及びジルコニウムの少なくとも1種を含む酸化物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化触媒。

請求項5

上記酸素吸放出能を有する酸化物が、セリウムとジルコニウムとを含む複合酸化物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化触媒。

請求項6

上記複合酸化物中のセリウム含有量セリウム酸化物(CeO2)換算で5質量%以上であることを特徴とする請求項5に記載の排気ガス浄化触媒。

請求項7

上記複合酸化物中のセリウム含有量がセリウム酸化物(CeO2)換算で20質量%以上であることを特徴とする請求項5又は6に記載の排気ガス浄化触媒。

請求項8

請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化触媒を含有する触媒層が、モノリス担体排気流路に形成されていることを特徴とする排気ガス浄化モノリス触媒

請求項9

請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化触媒を製造するに当たり、カルボン酸ランタン塩と、カルボン酸のバリウム塩、カルボン酸のストロンチウム塩、カルボン酸のカルシウム塩、カルボン酸の鉄塩、カルボン酸のコバルト塩、カルボン酸のニッケル塩及びカルボン酸のマンガン塩からなる群より選ばれる少なくとも1種のカルボン酸の金属塩とを含む溶液に、酸素吸放出能を有する酸化物を浸漬し、溶液周囲の雰囲気大気圧より低い減圧状態として、酸素吸放出能を有する酸化物にカルボン酸のランタン塩とカルボン酸の金属塩とを含浸担持させる、ことを特徴とする排気ガス浄化触媒の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、排気ガス浄化触媒排気ガス浄化モノリス触媒及び排気ガス浄化触媒の製造方法に関する。更に詳細には、本発明は、排気ガス成分浄化において、優れた性能を発揮し得る排気ガス浄化触媒、排気ガス浄化モノリス触媒及び排気ガス浄化触媒の製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、貴金属を必須成分として用いない浄化触媒について、研究、開発がなされている。そして、排気ガス浄化触媒として、希土類元素遷移金属元素から構成されるペロブスカイト型複合酸化物相において、遷移金属元素の一部がジルコニウムなどで置換されたペロブスカイト型複合酸化物を適用したものが提案されている(特許文献1参照。)。
また、低温下で、優れた酸素吸放出性を有し、かつ、この酸素吸放出機能持続性に優れるPM酸化触媒や排気ガス浄化触媒として、ペロブスカイト型構造を有する複合酸化物であって低温での酸素吸放出性に優れる酸素低温吸放出材と、ペロブスカイト型構造を有する複合酸化物であって酸素移動性に優れる酸素易移動材とを含有するものが提案されている(特許文献2参照。)。

先行技術

0003

特開2005−306618号公報
特開2009−131774号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上記特許文献1や特許文献2に記載された排気ガス浄化触媒であっても、優れた浄化性能が得られていないという問題点があった。

0005

本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、その目的とするところは、貴金属を必須成分として用いない場合であっても、優れた浄化性能を示す排気ガス浄化触媒、排気ガス浄化モノリス触媒及び排気ガス浄化触媒の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた。そして、その結果、酸素吸放出能を有する酸化物に、一般式(1)で表される酸化物を担持させることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。

0007

LaxM1−xM’O3−δ・・・(1)
(式(1)中、Laはランタン、Mはバリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)及びカルシウム(Ca)からなる群より選ばれる少なくとも1種、M’は鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれる少なくとも1種、δは酸素欠損量を示し、x及びδは、0<x≦1、0≦δ≦1の関係を満足する。)

0008

すなわち、本発明の排気ガス浄化触媒は、酸素吸放出能を有する酸化物に、一般式(1)で表される酸化物が担持されているものである。

0009

LaxM1−xM’O3−δ・・・(1)
(式(1)中、Laはランタン、Mはバリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)及びカルシウム(Ca)からなる群より選ばれる少なくとも1種、M’は鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれる少なくとも1種、δは酸素欠損量を示し、x及びδは、0<x≦1、0≦δ≦1の関係を満足する。)

0010

また、本発明の排気ガス浄化モノリス触媒は、上記本発明の排気ガス浄化触媒を含有する触媒層が、モノリス担体排気流路に形成されているものである。

0011

更に、本発明の排気ガス浄化触媒の製造方法は、上記本発明の排気ガス浄化触媒を製造するに当たり、カルボン酸ランタン塩と、カルボン酸のバリウム塩、カルボン酸のストロンチウム塩、カルボン酸のカルシウム塩、カルボン酸の鉄塩、カルボン酸のコバルト塩、カルボン酸のニッケル塩及びカルボン酸のマンガン塩からなる群より選ばれる少なくとも1種のカルボン酸の金属塩とを含む溶液に、酸素吸放出能を有する酸化物を浸漬し、溶液周囲の雰囲気大気圧より低い減圧状態として、酸素吸放出能を有する酸化物にカルボン酸のランタン塩とカルボン酸の金属塩とを含浸担持させる製造方法である。

発明の効果

0012

本発明によれば、酸素吸放出能を有する酸化物に、一般式(1)で表される酸化物を担持させた。

0013

LaxM1−xM’O3−δ・・・(1)
(式(1)中、Laはランタン、Mはバリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)及びカルシウム(Ca)からなる群より選ばれる少なくとも1種、M’は鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれる少なくとも1種、δは酸素欠損量を示し、x及びδは、0<x≦1、0≦δ≦1の関係を満足する。)

0014

そのため、貴金属を必須成分として用いない場合であっても、優れた浄化性能を示す排気ガス浄化触媒、排気ガス浄化モノリス触媒及び排気ガス浄化触媒の製造方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0015

第1の実施形態の排気ガス浄化触媒を模式的に示す構成図である。
推定される反応メカニズムを説明する図である。
従来の排気ガス浄化触媒を模式的に示す構成図である。
第3の実施形態に係る排気ガス浄化モノリス触媒を模式的に示す構成図である。
実施例1の排気ガス浄化触媒の透過型電子顕微鏡写真である。
図5に示す領域Aにおけるエネルギー分散X線分析の結果を示す図である。
図5に示す領域Bにおけるエネルギー分散型X線分析の結果を示す図である。
図5に示す領域Aにおける透過型電子顕微鏡写真である。
比較例1の排気ガス浄化触媒の透過型電子顕微鏡写真である。
図9に示す領域Aにおけるエネルギー分散型X線分析の結果を示す図である。
図9に示す領域Bにおけるエネルギー分散型X線分析の結果を示す図である。
セリアジルコニア複合酸化物中のセリア量CO転化率との関係を示すグラフである。

0016

以下、本発明の排気ガス浄化触媒、排気ガス浄化モノリス触媒及び排気ガス浄化触媒の製造方法について詳細に説明する。

0017

[第1の実施形態]
まず、本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化触媒について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、第1の実施形態に係る排気ガス浄化触媒を模式的に示す構成図である。同図に示すように、第1の実施形態の排気ガス浄化触媒1は、酸素吸放出能を有する酸化物2に下記一般式(1)で表される酸化物4aが担持されているものである。また、酸化物4aの粒子径は代表的には3〜10nmであ。なお、図1中に参考のために示した一般式(1)で表される酸化物4bは、酸素吸放出能を有する酸化物2に担持されているものではない。また、酸化物4bの粒子径は代表的には50nm超である。

0018

LaxM1−xM’O3−δ・・・(1)
(式(1)中、Laはランタン、Mはバリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)及びカルシウム(Ca)からなる群より選ばれる少なくとも1種、M’は鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)及びマンガン(Mn)からなる群より選ばれる少なくとも1種、δは酸素欠損量を示し、x及びδは、0<x≦1、0≦δ≦1の関係を満足する。)

0019

ここで、本発明における「酸素吸放出能を有する酸化物に、一般式(1)で表される酸化物が担持されている。」の意味について、「酸化物Aに酸化物Bが担持されている。」という例を用いて詳細に説明する。

0020

透過型電子顕微鏡TEM)により観察した場合に、酸化物Aと区別し得る、凝集した状態の酸化物Bは、酸化物Aに担持されているものに該当しない。一方、透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した場合に、凝集した状態の酸化物Bとして酸化物Aとは区別し得ない酸化物Bであって、酸化物Aをエネルギー分散型X線分析(EDX(測定範囲ビーム直径5nm))により元素分析した場合に、酸化物Aの構成元素と共に酸化物Bの構成元素が検出される酸化物Bは、酸化物Aに担持されているものに該当する。もちろん、更に拡大した透過型電子顕微鏡(TEM)による観察とX線光電子分光(XPS)分析により酸化物Bを観察できることは言うまでもない。

0021

このような構成とすることにより、貴金属を必須成分として用いない場合であっても、優れた浄化性能を示す排気ガス浄化触媒となる。

0022

現時点においては、下記のような反応メカニズムによってその作用効果が得られていると考えている。しかしながら、このような反応メカニズムによらないでその作用効果が得られている場合であっても、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。

0023

図2は、推定される反応メカニズムを説明する図である。同図に示すように、排気ガス浄化触媒1において、酸素吸放出能を有する酸化物2に担持されている一般式(1)で表される酸化物4aは、触媒反応活性点として機能する。その際、この酸化物4aを担持する酸素吸放出能を有する酸化物2は、触媒反応に必要な酸素吸放出を行うことにより、触媒反応を促進する。これにより、酸素吸放出能が向上し、低温での浄化活性が優れることになる。

0024

一方、図3は、従来の排気ガス浄化触媒を模式的に示す構成図である。同図に示すように、従来の排気ガス浄化触媒10は、酸素吸放出能を有する酸化物2に下記一般式(1)で表される酸化物4bが、担持されておらず、凝集した状態で存在しているものである。なお、酸化物4bは粒子が凝集しており、その凝集体としての粒子径は代表的には100〜500nmである。このような構成であると、上記のような反応メカニズムが起こりにくいため、本発明における所望の作用効果が得られないと考えられる。

0025

また、第1の実施形態の排気ガス浄化触媒においては、酸素吸放出能を有する酸化物の粒子径が1〜50nmであることが好ましく、5〜20nmであることがより好ましい。粒子径が1nm未満である場合は、酸素吸放出能を有する酸化物が凝集して所望の作用効果が得られない可能性があり、粒子径が50nm超の場合には、一般式(1)で表される酸化物が担持されずに所望の作用効果が得られない可能性がある。

0026

そして、第1の実施形態の排気ガス浄化触媒においては、酸素吸放出能を有する酸化物に担持される一般式(1)で表される酸化物の粒子径が1〜30nmであることが好ましく、3〜10nmであることが好ましい。粒子径が1nm未満である場合は、酸素吸放出能を有する酸化物が凝集して所望の作用効果が得られない可能性があり、粒子径が30nm超の場合には、一般式(1)で表される酸化物に担持されずに所望の作用効果が得られない可能性がある。特に、粒子径が10nm以下の場合には、より優れた浄化性能を示すという観点から好ましい。

0027

また、上述したように、一般式(1)で表される酸化物は、触媒反応の活性点として機能すると考えており、使用量が同じ場合により活性点を多くすることができるという観点から、一般式(1)で表される酸化物の粒子径は、酸素吸放出能を有する酸化物の粒子径より小さいことが好ましい。

0028

なお、本明細中において、「粒子径」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用いて観察される酸化物粒子観察面)の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離を意味する。ただし、このような範囲に何ら制限されるものではなく、本発明の作用効果を有効に発現できるものであれば、この範囲を外れていてもよいことは言うまでもない。

0029

更に、第1の実施形態の排気ガス浄化触媒における酸素吸放出能を有する酸化物は、セリウム(Ce)及びジルコニウム(Zr)の少なくとも1種を含む酸化物であることが好ましく、セリウム(Ce)とジルコニウム(Zr)とを含む複合酸化物であることがより好ましい。セリウム(Ce)を含む酸化物は酸素吸放出能が酸素吸放出量が多いという観点から優れており、ジルコニウム(Zr)を含む酸化物は、酸素級放出能が酸素吸放出速度が速いという観点から優れている。そして、セリウム(Ce)とジルコニウム(Zr)とを含む複合酸化物は酸素放出量が多く、酸素吸放出速度が速いというの双方の観点から優れている。

0030

なお、セリウムやジルコニウムを含む酸化物としては、例えば、ジルコニウムとセリウムとランタンとネオジムとを含む複合酸化物(Zr−Ce−La−Nd−Ox)やジルコニウムとセリウムとネオジムとを含む複合酸化物(Zr−Ce−Nd−Ox)、ジルコニウムとランタンとを含む(Zr−La−Ox)などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。すなわち、酸素吸放出能を有するものであれば、従来公知の材料を適用することができる。例えば、セリウムとジルコニウムを含有する酸化物であって、セリウムやジルコニウムの一部がアルカリ金属元素アルカリ土類金属元素、希土類元素などで置換されたものを挙げることができる。

0031

また、第1の実施形態の排気ガス浄化触媒における酸素吸放出能を有する酸化物が、セリウム(Ce)とジルコニウム(Zr)とを含む複合酸化物である場合には、複合酸化物中のセリウム含有量セリウム酸化物(CeO2)換算で5質量%以上であることがCO転化率が向上するという観点から好ましく、20質量%以上であることCO転化率がより向上するという観点からより好ましい。より具体的には、複合酸化物中のセリウム含有量がセリウム酸化物(CeO2)換算で5質量%以上90質量%以下であることが好ましく、20質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。複合酸化物中のセリウム含有量がセリウム酸化物(CeO2)換算で90質量%超とするとCO転化率の向上効果が低下するおそれがある。

0032

更に、第1の実施形態の排ガス浄化触媒における一般式(1)で表される酸化物は、ペロブスカイト型酸化物であることが好ましい。ペロブスカイト型酸化物であると、結晶構造を有しているため耐久性が優れたものとなる利点がある。

0033

[第2の実施形態]
次に、本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化触媒の製造方法について、上述した本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化触媒を挙げて詳細に説明する。但し、本発明の排気ガス浄化触媒は、このような製造方法により作製されたものに限定されるものではない。

0034

第1の実施形態の排気ガス浄化触媒は、例えば以下のような製造方法により作製することができる。

0035

まず、酸素吸放出能を有する酸化物として、セリウムとジルコニウムとを含む蛍石型酸化物粒子の凝集体を用意する。

0036

また、一般式(1)で表される酸化物における組成が所望のものとなるように調製した、カルボン酸のランタン塩と、カルボン酸のバリウム塩、カルボン酸のストロンチウム塩、カルボン酸のカルシウム塩、カルボン酸の鉄塩、カルボン酸のコバルト塩、カルボン酸のニッケル塩及びカルボン酸のマンガン塩からなる群より選ばれる少なくとも1種のカルボン酸の金属塩とを含む溶液を用意する。

0037

次いで、得られた溶液に、得られた酸素吸放出能を有する酸化物を浸漬する。この際、溶液周囲の雰囲気をアスピレータなどを用いて大気圧より低い減圧状態として、酸素吸放出能を有する酸化物の細孔中気体脱気して、溶液が含浸担持され易くする。

0038

しかる後、カルボン酸のランタン塩とカルボン酸の金属塩とが含浸担持された酸素吸放出能を有する酸化物を、乾燥、400℃程度で仮焼成、700℃程度で本焼成することにより、第1の実施形態の排気ガス浄化触媒を得ることができる。

0039

例えば、硝酸のランタン塩及び硝酸の金属塩のみを用いた場合には、粘性が殆どないため細孔中に含浸されやすい一方、乾燥や焼成に際して、溶液の蒸発とともに移動し易く、担持されにくい。一方、カルボン酸のランタン塩やカルボン酸の金属塩を用いた場合には、これらは金属錯体塩を形成し、粘性があるため、細孔中の気体を脱気することにより、細孔中に含浸させることができる。一方、乾燥や焼成に際してはこれらの金属錯体塩は粘性があるため、溶液の蒸発とともに移動し難く、担持されることとなる。

0040

なお、カルボン酸としては、1〜4個のカルボキシル基を有するものを挙げることができる。例えばグルコン酸リンゴ酸マレイン酸酢酸コハク酸フマル酸プロピオン酸メタクリル酸アクリル酸クエン酸酒石酸イタコン酸蟻酸、酢酸、マロン酸などを挙げることができる。その中でも、乳酸を用いることが好ましい。

0041

[第3の実施形態]
次に、本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化モノリス触媒について図面を参照しながら詳細に説明する。図4は、第3の実施形態に係る排気ガス浄化モノリス触媒を模式的に示す構成図である。同図に示すように、第3の実施形態の排気ガス浄化モノリス触媒10は、上述した第1の実施形態の排気ガス浄化触媒を含有する触媒層12が、モノリス担体14の排気流路14aに形成されているものである。なお、モノリス担体としては、コーディエライトなどのセラミックスフェライト系ステンレスなどの金属等の耐熱性材料から成るものなどを挙げることができる。

0042

このような構成とすることにより、貴金属を必須成分として用いない場合であっても、優れた浄化性能を示す排気ガス浄化触媒となる。特に、排気ガス流速が速い場合にも優れた浄化性能を示すことができる。

0043

以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。

0044

(実施例1)
ランタンを含む乳酸溶液と鉄を含む乳酸溶液をCe−Zr系酸化物(72質量%ZrO2−21質量%CeO2−5質量%Nd2O3−2質量%La2O3)に含浸し、次いで、1時間減圧させ、しかる後、400℃で2時間、700℃で5時間、空気中で焼成して、本例の排気ガス浄化触媒を得た。なお、LaFeO3とCe−Zr系酸化物の質量比は、LaFeO3:Ce−Zr系酸化物=30:70である。また、粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察によって測定した。本例の排気ガス浄化触媒の仕様の一部を表1に示す。

0045

図5は、本例の排気ガス浄化触媒の透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。また、図6は、図5に示す領域Aにおけるエネルギー分散型X線分析の結果である。更に、図7は、図5に示す領域Bにおけるエネルギー分散型X線分析の結果である。更にまた、図8は、図5に示す領域Aにおける透過型電子顕微鏡写真である。

0046

図6に示すように、領域Aに観察される約10nmの粒子からは、エネルギー分散型X線分析(EDX)による元素分析により主に、ジルコニウム(Zr)、セリウム(Ce)が検出され、更にランタン(La)、ネオジム(Nd)及び鉄(Fe)が検出された。一方、図7に示すように、領域Bに観察される約50nm超の粒子からは、主に鉄(Fe)とランタン(La)が検出された。更に、蛍石型酸化物であるCe−Zr系酸化物粒子とペロブスカイト型酸化物であるLaFeO3粒子が存在していることが、図8における干渉縞周期別途測定したX線光電子分光(XPS)分析とから分かった。なお、各実施例においても、同様の測定結果が得られた。

0047

(実施例2)
ランタンを含む乳酸溶液とニッケルを含む乳酸溶液をCe−Zr系酸化物(72質量%ZrO2−21質量%CeO2−5質量%Nd2O3−2質量%La2O3)に含浸し、次いで、1時間減圧させ、しかる後、400℃で2時間、700℃で5時間、空気中で焼成して、本例の排気ガス浄化触媒を得た。なお、LaNiO3とCe−Zr系酸化物の質量比は、LaNiO3:Ce−Zr系酸化物=30:70である。また、粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察によって測定した。本例の排気ガス浄化触媒の仕様の一部を表1に示す。

0048

(実施例3)
ランタンを含む乳酸溶液とマンガンを含む乳酸溶液をCe−Zr系酸化物(72質量%ZrO2−21質量%CeO2−5質量%Nd2O3−2質量%La2O3)に含浸し、次いで、1時間減圧させ、しかる後、400℃で2時間、700℃で5時間、空気中で焼成して、本例の排気ガス浄化触媒を得た。なお、LaMnO3とCe−Zr系酸化物の質量比は、LaMnO3:Ce−Zr系酸化物=30:70である。また、粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察によって測定した。本例の排気ガス浄化触媒の仕様の一部を表1に示す。

0049

(実施例4)
ランタンを含む乳酸溶液とストロンチウムを含む乳酸溶液と鉄を含む乳酸溶液をCe−Zr系酸化物(70質量%ZrO2−20質量%CeO2−10質量%Nd2O3)に含浸し、次いで、1時間減圧させ、しかる後、400℃で2時間、700℃で5時間、空気中で焼成して、本例の排気ガス浄化触媒を得た。なお、La0.8Sr0.2FeO3とCe−Zr系酸化物の質量比は、La0.8Sr0.2FeO3:Ce−Zr系酸化物=30:70である。また、粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察によって測定した。本例の排気ガス浄化触媒の仕様の一部を表1に示す。

0050

(実施例5)
ランタンを含む乳酸溶液と鉄を含む乳酸溶液とマンガンを含む乳酸溶液をCe−Zr系酸化物(70質量%ZrO2−20質量%CeO2−10質量%Nd2O3)に含浸し、次いで、1時間減圧させ、しかる後、400℃で2時間、700℃で5時間、空気中で焼成して、本例の排気ガス浄化触媒を得た。なお、LaFe0.8Mn0.2O3とCe−Zr系酸化物の質量比は、LaFe0.8Mn0.2O3:Ce−Zr系酸化物=30:70である。また、粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察によって測定した。本例の排気ガス浄化触媒の仕様の一部を表1に示す。

0051

(実施例6)
ランタンを含む乳酸溶液と鉄を含む乳酸溶液とニッケルを含む乳酸溶液をCe−Zr系酸化物(70質量%ZrO2−20質量%CeO2−10質量%Nd2O3)に含浸し、次いで、1時間減圧させ、しかる後、400℃で2時間、700℃で5時間、空気中で焼成して、本例の排気ガス浄化触媒を得た。なお、LaFe0.8Ni0.2O3とCe−Zr系酸化物の質量比は、LaFe0.8Ni0.2O3:Ce−Zr系酸化物=30:70である。また、粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察によって測定した。本例の排気ガス浄化触媒の仕様の一部を表1に示す。

0052

(比較例1)
ランタンを含む硝酸溶液と鉄を含む硝酸溶液をCe−Zr系酸化物(72質量%ZrO2−21質量%CeO2−5質量%Nd2O3−2質量%La2O3)に含浸し、次いで、150℃で一晩乾燥させ、更に乳鉢粉砕し、しかる後、400℃で2時間、700℃で5時間、空気中で焼成して、本例の酸化物を得た。なお、LaFeO3とCe−Zr系酸化物の質量比は、LaFeO3:Ce−Zr系酸化物=30:70である。また、粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察によって測定した。LaFeO3粒子の凝集体の粒子径は、100〜500nmであった。本例の排気ガス浄化触媒の仕様の一部を表1に示す。

0053

図9は、本例の排気ガス浄化触媒の透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。また、図10は、図9に示す領域Aにおけるエネルギー分散型X線分析の結果である。更に、図11は、図9に示す領域Bにおけるエネルギー分散型X線分析の結果である。

0054

図10に示すように、領域Aに観察される凝集体からは、エネルギー分散型X線分析(EDX)による元素分析により、主に、鉄(Fe)とランタン(La)が検出された。一方、図11に示すように、領域Bに観察されるマトリックスからは、主に、ジルコニウム(Zr)とセリウム(Ce)が検出された。

0055

0056

性能評価
各例の排気ガス浄化触媒を用いて浄化性能を評価した。得られた結果を表2に示す。

0057

粉末評価>
各例の排気ガス浄化触媒に対して、下記条件下、四重極質量分析装置を用いてCO2を測定した。CO転化率は下記式(I)より算出した。

0058

評価条件
触媒量:0.2g(粉末)
・流量 :50cm3/min
ガス組成:CO;0.4体積%、O2;0.2体積%、He;バランス

0059

CO転化率(%)=A×(CO2out)+B・・・(I)
(予め、COが100%反応したときの質量数44の質量分析計の値をCO2生成率100%とし、また、COが0%反応したときの質量数44の質量分析計の値をCO2生成率0%とし、検量線を作成する。これをY=Ax+Bとし、xは質量分析計の質量数44の値とする。xは触媒出口のCO2であり、式(1)で(CO2out)と表記する。)

0060

ラボ評価>
各例の排気ガス浄化触媒とベーマイトアルミナ、硝酸及びイオン交換水とを用いて得られた各例の触媒スラリーを作製し、これを用いて各例の排気ガス浄化モノリス触媒を得た。各例の排気ガス浄化モノリス触媒に対して、下記条件下、排気ガス分析装置(堀場製作所製、MEXA−7100D)を用いてCO濃度を測定した。CO転化率は下記式(II)より算出した。

0061

(評価条件)
触媒容量:119cm3
ガス流量:40L/min
・ガス組成(ストイキ):O2;0.6体積%、CO;0.6体積%、NO;1000体積ppm、HC;1665体積ppmC、H2;0.2体積%、H2O;10体積%、CO2;13.9体積%

0062

CO転化率(%)=(COin−COout)/COin×100・・・(II)
(式(II)中、COinは、サンプルを通さない場合のガスに対しての排気ガス分析装置のCO濃度、COoutは、サンプル通過後のガスに対しての排気ガス分析装置のCO濃度を示す。)

0063

<台上評価>
各例の排気ガス浄化触媒とベーマイトアルミナ、硝酸及びイオン交換水とを用いて得られた各例の触媒スラリーを作製し、これを用いて各例の排気ガス浄化モノリス触媒を得た。各例の排気ガス浄化モノリス触媒に対して、下記条件下、排気ガス分析装置(堀場製作所製、MEXA−7500D)を用いてCO濃度を測定した。CO転化率は上記式(II)より算出した。

0064

(評価条件)
・日産自動車エンジン使用
・触媒容量:119cm3
・ガス流量:60m3/h
・ガス組成(ストイキ):HC;約2000体積ppmC、CO;約0.54体積%、NO;約1500体積ppm、O2;約0.56体積%、CO2;14.6体積%

0065

0066

表1及び表2より、本発明の範囲に属する実施例1〜6は、本発明外の比較例1と比較して、一酸化炭素転化率が高く、酸化性能が優れていることが分かる。現時点においては、実施例1や実施例4が特に優れていると考えられる。

0067

<台上評価2>
実施例4において、Ce−Zr系酸化物に替えてセリア量をそれぞれ変更したセリアジルコニア複合酸化物と、ベーマイトアルミナ、硝酸及びイオン交換水とを用いて得られた各例の触媒スラリーを作製し、これを用いて各例の排気ガス浄化モノリス触媒を得た。各例の排気ガス浄化モノリス触媒に対して、下記条件下、排気ガス分析装置(堀場製作所製、MEXA−9100)を用いてCO濃度を測定した。CO転化率は上記式(II)より算出した。得られた結果を図12に示す。

0068

(評価条件)
・日産自動車製エンジン使用
触媒コート量:268g/L+DPR:32g/L
・ガス流量:60m3/h
・A/F振幅:±0.2、1.0Hz
・ガス組成(ストイキ):HC;約2000体積ppmC、CO;約0.54体積%、NO;約1500体積ppm、O2;約0.56体積%、CO2;14.6体積%

実施例

0069

図12より、セリアジルコニア複合酸化物中のセリア(CeO2)量は5質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることが好ましいことが分かる。特に、5〜90質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることが好ましいことが分かる。

0070

1、100排気ガス浄化触媒
2酸素吸放出能を有する酸化物
4a、4b一般式(1)で表される酸化物
10排気ガス浄化モノリス触媒
12触媒層
14 モノリス担体

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