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技術 米飯品質改良剤

出願人 不二製油株式会社
発明者 島悠悟豊福芳子足立典史
出願日 2012年1月16日 (8年11ヶ月経過) 出願番号 2012-553692
公開日 2014年6月30日 (6年6ヶ月経過) 公開番号 WO2012-099031
状態 特許登録済
技術分野 穀類誘導製品
主要キーワード 本願発明品 B型粘度計 増粘性多糖類 炊飯直前 目標品質 生オカラ 老化度 家庭用炊飯器
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

米飯結着を防止するとともに、米飯に良好な粘りを付与する。水溶性大豆多糖類昆布エキスを有効成分とした米飯品質改良剤を用いて炊飯することで、米飯同士の結着を防止し、食べ易くまた粘りのある美味しい米飯が調製できる。この際に通常炊飯時の加水量に対し、1.0〜1.5倍重量の水を用いて炊飯することで、更に良好な米飯が得られる。米飯品質改良剤は炊飯後米飯に対して遊離グルタミン酸として1〜500ppm含むように添加することが好ましい。

概要

背景

近年、食の多様化により、加工食品ニーズが増大している。特に米飯加工食品(以下、米飯と記す)は、大量に加工・調理された製品が、コンビニエンスストアスーパーマーケットなどで販売され、多くの消費者に食されるようになっている。これら流通・市販される米飯において、加工の利便性喫食時の物性は大きな課題である。

加工の利便性および喫食時の物性の課題として、米飯の結着が挙げられる。詳細には米飯は加工・調理の際に、米飯表面に澱粉質が流出して食品同士が結着し、その結果として加工時に団子状になったり、潰れてしまったりと、加工適性に問題を生じる。具体的に例をあげると、米飯製品の場合、チャーハンで全体が均一に炒められないことによる品質ブレや、おにぎりの成型機飯粒が潰れてしまうことによる不良品の発生、歩留まりの低下が起こる。こういった問題は、生産効率の低下、コストアップを招き、さらに、できあがった食品も喫食時に食べ難い物性を示し、美味しくないという結果を招く。

このような米飯同士の結着性の課題に対し、ほぐれ性を改善する従来の方法としては、油脂または乳化油脂を混合する方法(特許文献1) 、HLBの高いショ糖脂肪酸エステルを添加する方法(特許文献2)、水溶性ヘミセルロースを使用する方法(特許文献3)などが挙げられる。

しかし油脂や乳化油脂を米飯に使用した場合、炒飯用としてはともかく、風味食感の面で、和風の食品には使用しにくいという欠点があった。また水溶性大豆多糖類は良好な結着防止効果を発揮するものの、炊飯処方によっては水溶性大豆多糖類を用いることで粘り欠けた食感になる場合があったり、時間の経過による品質劣化つまり澱粉老化抑制効果が必ずしも満足する効果ではないなど、これらの点については、改善の余地があった。

特許文献4では、米飯の製造に於いて、旨味増強剤として積極的に昆布エキスを用いている。しかし、本願発明の様に、米飯に対して積極的に物性を改良する機能についての記載は無い。

概要

米飯の結着を防止するとともに、米飯に良好な粘りを付与する。水溶性大豆多糖類と昆布エキスを有効成分とした米飯品質改良剤を用いて炊飯することで、米飯同士の結着を防止し、食べ易くまた粘りのある美味しい米飯が調製できる。この際に通常炊飯時の加水量に対し、1.0〜1.5倍重量の水を用いて炊飯することで、更に良好な米飯が得られる。米飯品質改良剤は炊飯後米飯に対して遊離グルタミン酸として1〜500ppm含むように添加することが好ましい。なし

目的

これら流通・市販される米飯において、加工の利便性と喫食時の物性は大きな課題である

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

請求項2

水溶性大豆多糖類および昆布エキスの、米飯品質改良剤への使用。

請求項3

水溶性大豆多糖類および昆布エキスを用いる、米飯品質改良方法

請求項4

通常炊飯時の加水量に対し、1.0〜1.5倍重量の水及び請求項1の米飯品質改良剤を加えて炊飯する、米飯または米飯加工食品の製造方法。

請求項5

請求項1記載の品質改良剤を、炊飯後米飯重量に対してグルタミン酸として0.0021重量%(21ppm)〜0.052重量%(520ppm)含む、米飯または米飯加工食品。

請求項6

炊飯後米飯重量に対してグルタミン酸を0.0021重量%(21ppm)〜0.052重量%(520ppm)および水溶性大豆多糖類を含む、米飯または米飯加工食品。

技術分野

0001

本願発明は、水溶性大豆多糖類及び昆布エキスを有効成分とする米飯品質改良剤並びにその改良剤を添加した米飯または米飯加工食品に関する。

背景技術

0002

近年、食の多様化により、加工食品ニーズが増大している。特に米飯加工食品(以下、米飯と記す)は、大量に加工・調理された製品が、コンビニエンスストアスーパーマーケットなどで販売され、多くの消費者に食されるようになっている。これら流通・市販される米飯において、加工の利便性喫食時の物性は大きな課題である。

0003

加工の利便性および喫食時の物性の課題として、米飯の結着が挙げられる。詳細には米飯は加工・調理の際に、米飯表面に澱粉質が流出して食品同士が結着し、その結果として加工時に団子状になったり、潰れてしまったりと、加工適性に問題を生じる。具体的に例をあげると、米飯製品の場合、チャーハンで全体が均一に炒められないことによる品質ブレや、おにぎりの成型機飯粒が潰れてしまうことによる不良品の発生、歩留まりの低下が起こる。こういった問題は、生産効率の低下、コストアップを招き、さらに、できあがった食品も喫食時に食べ難い物性を示し、美味しくないという結果を招く。

0004

このような米飯同士の結着性の課題に対し、ほぐれ性を改善する従来の方法としては、油脂または乳化油脂を混合する方法(特許文献1) 、HLBの高いショ糖脂肪酸エステルを添加する方法(特許文献2)、水溶性ヘミセルロースを使用する方法(特許文献3)などが挙げられる。

0005

しかし油脂や乳化油脂を米飯に使用した場合、炒飯用としてはともかく、風味食感の面で、和風の食品には使用しにくいという欠点があった。また水溶性大豆多糖類は良好な結着防止効果を発揮するものの、炊飯処方によっては水溶性大豆多糖類を用いることで粘り欠けた食感になる場合があったり、時間の経過による品質劣化つまり澱粉老化抑制効果が必ずしも満足する効果ではないなど、これらの点については、改善の余地があった。

0006

特許文献4では、米飯の製造に於いて、旨味増強剤として積極的に昆布エキスを用いている。しかし、本願発明の様に、米飯に対して積極的に物性を改良する機能についての記載は無い。

先行技術

0007

特開平03—175940号公報
特公昭60−8103号公報
特開平06−121647号公報
特開2004−73052号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本願発明は、米飯の結着を防止するとともに、米飯に良好な粘りを付与することを目的とした。

課題を解決するための手段

0009

本願発明者らは、上記の課題に対して鋭意研究を重ねた結果、水溶性大豆多糖類と昆布エキスを有効成分とした品質改良剤を用いて炊飯することで、米飯同士の結着を防止し、食べ易くまた粘りのある美味しい米飯が調製できることを見出し、本願発明を完成させた。

0010

即ち、本願発明は、
(1)水溶性大豆多糖類と昆布エキスを有効成分とする米飯品質改良剤。
(2)通常炊飯時の加水量に対し、1.0〜1.5倍重量の水及び(1)の米飯品質改良剤を加えて炊飯する、米飯または米飯加工食品の製造方法。
(3)炊飯後米飯重量に対してグルタミン酸を0.0021重量%(21ppm)〜0.052重量%(520ppm)および水溶性大豆多糖類を含む、米飯または米飯加工食品。
である。

発明の効果

0011

本願発明により、ほぐれ易く、良好な粘りを有した食味の優れた米飯が得られる。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本願発明を具体的に説明する。
(米飯または米飯加工食品)
本願発明の対象である米飯とは、うるち米もち米等の米を、玄米または精白米精米した後、炊飯または蒸煮したものである。また米飯加工食品とは、生米や米飯を原料に、他の具材を加え混合する加工、炊飯,蒸煮,焼成等の加熱加工成型等の加工を行ったものであり、炊き込みご飯,混ぜご飯,赤飯,チャーハン,ピラフ,おにぎり,寿司等が例示される。本願発明は、これら米飯または米飯加工食品に使用することができる。

0013

(水溶性大豆多糖類)
本願発明における水溶性大豆多糖類とは、種々の方法で得られる水溶性大豆多糖類を用いることができるが、例えば(特許第2599477号)に記載された様な水溶性大豆多糖類を用いることができる。製造の一例を示せば、分離大豆蛋白質の製造工程で得られた生オカラに2倍重量部の水を加え、塩酸を用いてpHを4.5に調整する。120℃で90分間加圧加熱処理を行ない、冷却後に遠心分離(10,000×g,20分間)により不溶性成分を分離して水溶性大豆多糖類溶液を得る。同多糖類溶液を最終60重量%エタノールになるよう、95%エタノールを添加して沈殿させ、回収した沈殿を90重量%の含水エタノール洗浄し、得られた沈殿を風乾して水溶性大豆多糖類を得ることが出来る。

0014

本願発明における米飯品質改良剤中の水溶性大豆多糖類の配合量は、浸漬前の生米に対して、水溶性大豆多糖類の添加量として0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜1重量%となるように配合するのが好ましい。0.01重量%未満では結着防止効果が不十分であり、逆に10重量%を超えると米飯食感に影響し好ましくない場合がある。

0015

(昆布エキス)
本願発明における昆布とは、コンブ目コンブ科に属する海藻であり、具体的にはマコンブミツイシコンブ、リシリコンブ、ナガコンブなどが挙げられる。本願発明における昆布エキスとは、前述した昆布から、食品に旨味を付与する目的で、一般には水またはお湯等で抽出される成分である。実質的にアルギン酸ウロン酸類)を含有していないことから、昆布エキス自体の粘度は低く、増粘効果は殆ど期待できない。また昆布エキスには、上記抽出物濃縮物乾燥粉末を含む。

0016

調味料として市販されている昆布エキスを具体的に例示すると、「昆布エキスF No.500」(焼津水産化学工業(株)製)、「粉末昆布エキスHA-202」(佐食品工業(株)製)、「こんぶ濃縮液B-40」(イズミ食品(株)製)、「ハイクックこんぶエキスG-2S」、「ハイクックこんぶエキスHF」、「ハイクック真昆布エキス100」(キリン協和フーズ(株)製)、「厚味こんぶだし」(富士食品工業(株)製)、「だししるべL-HW」(宝酒造(株)製)、「昆布エキスG」、「濃厚だし(こんぶ)」((株)マルハチ製)、など、いずれも用いることが出来る。尚、本願発明に用いる昆布エキスは、その有効成分が特定されていない。そこでその使用量については、エキス中に含まれる遊離グルタミン酸目安にすることができる。

0017

(品質改良剤の使用方法
本願発明における米飯品質改良剤中の昆布エキスの配合量は、炊飯後の米飯重量に対して遊離グルタミン酸量として0.0001重量%(1ppm)〜0.05重量%(500ppm)、好ましくは0.00025重量%(2.5ppm)〜0.025重量%(250ppm)、更に好ましくは0.0005重量%(5ppm)〜0.01重量%(100ppm)となるように配合すれば良い。0.045重量%(450ppm)以上では、米飯の風味に影響する為、求める米飯品質によっては好ましくない場合がある。また、0.0001重量%(1ppm)未満では、求める効果が得られない場合がある。本願発明の品質改良剤を添加する時期については特に制限はなく、水洗した米と水を混ぜ、その水に予め溶解しておいてもよく、炊飯直前に添加しても良い。

0018

また、精白米を用いた炊飯後米飯には元々遊離グルタミン酸が10〜20ppm程度存在している。そこで本願発明品である米飯品質改良剤を使用した米飯やその加工品中には、精白米に由来する遊離グルタミン酸20ppm(炊飯後米飯中)に加え、上記の品質改良剤に由来する遊離グルタミン酸を含むことになるため、炊飯後米飯中に21ppm〜520ppm、好ましくは22.5ppm〜270ppm、更に好ましくは25ppm〜120ppmの遊離グルタミン酸を含むものである。ほぐれ易く良好な粘りを持つ本願発明は、後述する加水量が適切な範囲で炊飯されたものが好ましく、炊飯後米飯の水分として55〜68重量%が好ましい。

0019

水溶性大豆多糖類と昆布エキスからなる品質改良剤は、混合物として使用しても良いし、水溶性大豆多糖類と昆布エキスの個々を同時に添加しても良いし、浸漬の前後や炊飯の前後等の異なる時期に、水溶性大豆多糖類と昆布エキスの個々について、時間をずらして添加しても良い。品質改良剤を混合物とする場合は、水溶性大豆多糖類1部に対し、昆布エキスは遊離グルタミン酸として0.0005部〜0.1部添加することが好ましく、0.001部〜0.05部添加することがより好ましい。

0020

(通常炊飯時の加水量)
本願発明における加水量とは、生米を浸漬した際に吸水した浸漬水と炊飯時に加える水を合計したものを指す。加水量は米の種類、米の新旧、米飯の目標品質により異なる為、一概に規定できないが、通常は生米に対し100〜130重量%程度の水を添加し、これを超えて加水を行うと米飯粒が潰れたり米飯粒表面がべた付いてしまう。尚、米飯粒表面のべた付きと本願発明の目的である粘りとは、本質的に意味が異なる。本願発明では、米飯粒が潰れたりべた付いてしまう加水量に満たない最適な量をもって、通常炊飯時の加水量とする。特許第3817370号に記載してある様に、水溶性大豆多糖類を添加し炊飯することで、その効果により米飯表面のべた付きを抑制し、良好な粒感を付与できる為、通常炊飯時より多く加水したとしても良好な食感の米飯を得ることが出来る。
また、加水量を増量することで、本品質改良剤による食味の向上効果つまり米飯の粘りが増加し、澱粉の経時的な老化抑制効果が向上する。本願発明において具体的には通常の加水量に対して、1.0〜1.5倍の加水をすることが好ましく、1.05〜1.3倍の加水をすることがさらに好ましい。また加水量を増量することで、本品質改良剤の効果を増大させるだけではなく、歩留まり向上も可能になる。通常加水量に対して1.0未満だと米飯が固くなる傾向があり、1.5を超えると、本品質改良剤を添加しても、米飯粒のべた付きや潰れが発生することがある。

0021

(他の添加剤
本願発明の品質改良剤は、水溶性大豆多糖類と昆布エキスを配合することが必須であるが、改良剤の結着防止効果や粘り付与効果、老化抑制効果を阻害しない範囲で、更にこれらの機能向上もしくは他の機能を付与する為に、適宜他の素材を併用しても良い。他の素材としては、レシチングリセリン脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エステル等の乳化剤、或いは一般の動植物性油脂脂溶性ビタミンであるトコフェロール等の脂溶性物質蔗糖砂糖マルトーストレハロ─ ス,ソルビトールキシリトールマルチトール等の糖質及び糖アルコ─ ル、デキストリン,布海苔寒天カラギーナンファーセレランタマリンド種子多糖類タラガムカラヤガムペクチンキサンタンガムアルギン酸ナトリウムトラガントガムグァーガムローカストビーンガムプルランジェランガムアラビアガムヒアルロン酸シクロデキストリンカルボキシメチルセルロースCMC),アルギン酸プロピレングリコールエステル加工澱粉など各種多糖類澱粉類やこれらの加水分解物ゼラチンホエー等のアルブミンカゼインナトリウム可溶性コラーゲン卵白卵黄末,大豆蛋白等の蛋白性物質や、カルシウム強化剤等の塩類酢酸酢酸ナトリウム等の有機酸やその塩、安息香酸ソルビン酸,しらこ蛋白,グリシン等の保存料,エタノール,グリセリンエチレングリコールプロピレングリコールなどのアルコール類などが挙げられる。

0022

以下に本願発明の実施態様を説明するが、本願発明はこれらの例示によって制限されるものではない。なお、例中の部および%は何れも重量基準を意味する。

0023

○通常炊飯と加水倍率の検討(比較例1〜2)
(比較例1)通常炊飯(加水倍率1.00倍)
あきたこまち400gに水480g(対生米重量120 %)を添加し、家庭用炊飯器(三洋電機(株)製、マイコンジャー炊飯器ECJ-EA18)を用いて炊飯した。この、対生米重量120%の加水量を以降に行う本実施例を通じた通常炊飯時加水量とした。

0024

(比較例2)加水炊飯(加水倍率1.25倍)
比較例1において、炊飯時に添加する水の量を600g(対生米150重量%;加水倍率1.25倍)にした以外は、同様にして炊飯した。

0025

水溶性多糖類,昆布エキスの単独使用の検討(加水倍率1.25倍)(比較例3〜4)
(比較例3)水溶性大豆多糖類のみ添加
比較例2において、炊飯時の水に対し、水溶性大豆多糖類(不二製油(株)製「ソヤファイブ-S」)1.2g(対生米0.3重量%)を炊飯時の水に添加して炊飯した以外は、同様にして炊飯した。

0026

(比較例4)昆布エキスのみ添加
比較例2において、昆布エキス(「昆布エキスF No.500」)3.2g(対生米0.8重量%)を炊飯時の水に添加して炊飯した以外は、同様にして炊飯した。
(実施例1)(加水倍率1.00倍)
比較例1において、水溶性大豆多糖類1.2g(対生米0.3重量%)及び昆布エキス(「こんぶエキスF No.500」)3.2g(対生米0.8重量%)を炊飯時の水に添加して炊飯した以外は、同様にして炊飯した。

0027

(実施例2)(加水倍率1.25倍)
実施例1において炊飯時に添加する水の量を600g(対生米150重量%;加水倍率1.25倍)にした以外は、同様にして炊飯した。

0028

(実施例3)(加水倍率1.40倍)
実施例1において炊飯時に添加する水の量を672g(対生米168重量%;加水倍率1.40倍)にした以外は、同様にして炊飯した。

0029

○昆布エキス種の検討(実施例4〜9)(加水倍率1.25倍)
(実施例4)
実施例2において、昆布エキスとして「昆布エキスF No.500」5.2g(対生米1.3重量%)を水に添加して炊飯した以外は、同様にして炊飯した

0030

(実施例5)
実施例2において、昆布エキスとして「ハイクックこんぶエキスHF」5.2g(対生米1.3重量%)を水に添加して炊飯した以外は、同様にして炊飯した

0031

(実施例6)
実施例2において、昆布エキスとして「こんぶ濃縮液B-40」6.0g(対生米1.5重量%)を水に添加して炊飯した以外は、同様にして炊飯した。

0032

(実施例7)
実施例2において、昆布エキスとして「昆布エキスG」4.0g(対生米1.0重量%)を水に添加して炊飯した以外は、同様にして炊飯した。

0033

(実施例8)
実施例2において、昆布エキスとして「濃厚だし(こんぶ)」16.0g(対生米4.0重量%)を水に添加して炊飯した以外は、同様にして炊飯した。

0034

(実施例9)
実施例2において、昆布エキスとして「粉末昆布エキスHA-202」2.0g(対生米重量0.5重量%)を水に添加して炊飯した以外は、同様にして炊飯した。

0035

○高加水での検討(加水倍率1.60倍)
(比較例5)
実施例4において、炊飯時に添加する水の量を768g(対生米192重量%;加水倍率1.60倍)にした以外は、同様にして炊飯した。

0036

○他の増粘性多糖類の効果の検討(比較例6〜7)
(比較例6)カラギーナンの検討
実施例2において、昆布エキスの代わりにカッパ-カラギーナン(κ-Carrageenan/和光純薬工業(株)製)1.2g(対生米0.3重量%)を水に添加して炊飯した以外は、同様にして炊飯した。

0037

(比較例7)アルギン酸ナトリウムの検討
実施例2において、昆布エキスの代わりにアルギン酸ナトリウム(Sodium Alginate/和光純薬工業(株)製) 1.2g(対生米0.3重量%)を水に添加して炊飯した以外は、同様にして炊飯した。

0038

ウロン酸定量方法
昆布エキス中のウロン酸はBlumen-krants法で測定した。Blumen-krants法は具体的には、昆布エキスを蒸留水で10倍に希釈した液0.2mlに硫酸ホウ酸試薬(B液と記載;ホウ酸ナトリウムを0.0125Mの濃度になるように濃硫酸比重1.84)に溶かした溶液)1.2mlを加えて、氷水中で冷却した。次いで、混合液をよく攪拌し、沸騰浴中で5分間加熱後、氷浴中で急冷した。この溶液にメタヒドロキシジフェニール液(A液と記載;メタヒドロキシジフェニールを0.5%水酸化ナトリウムに0.15%となるように溶かした溶液)を20μl加えて攪拌し、5分以内に520nmで吸光度を測定した。またブランクとしてサンプルの加熱溶液にA液の代わりに水酸化ナトリウム20μl加えたものを用いた。尚、検量線ガラクツロン酸で作成し、検量線とサンプルの吸光値からウロン酸量を求めた。
この手法にて「昆布エキスF No.500」のウロン酸量を定量したが、検出限界以下であった。

0039

(遊離グルタミン酸定量方法)
昆布エキス中および炊飯後米飯中の遊離グルタミン酸は、以下の方法により測定した。すなわち、各昆布エキスの1%または10 %溶液を作成し、各溶液と6%スルフォサリチル酸を等量で混合し、0.2μmのフィルター不純物を除去し、100nmol/mlのグルタミン酸溶液標準溶液として、アミノ酸分析器(AminoTac;日本電子(株)製)で測定した。更にグルタミン酸ピークを元に各溶液の遊離グルタミン酸量を求めた。また炊飯後米飯については、米飯に1.5倍量の80%エタノールを加え5分間磨砕し、更に99.5%エタノールを加え終濃度80%とし、沸騰湯浴上で20分間還流し、濾液を回収した。濾過残渣に同様の処理を行い濾液を回収し、合わせた濾液を減圧濃縮した。水で希釈後に0.2μmのフィルターで不純物を除去し、上記昆布エキスと同様に測定した。

0040

粘度測定方法)
昆布エキス「こんぶエキスF No.500」、κ-カラギーナン、アルギン酸ナトリウムについて、各0.5重量%水溶液を調製し、200mlのトールビーカーを用いて、B型粘度計(東機産業(株)製)にて、20℃の粘度を測定した。

0041

(米飯の評価)
炊飯した米飯は、以下の評価を行った。すなわち、炊飯後20℃まで冷却した米飯と、20℃で48時間保存後の米飯について、ほぐれ性,粘り,老化度についてパネラー10名で官能評価を行った。評価方法は比較例1(無添加)を0点として、ほぐれ性においては−4点(ほぐれない)〜4点(ほぐれる)、粘りについては−4点(粘りが無い)〜4点(粘る)、老化度については−4点(老化している)〜4点(老化していない)で表した。また48時間保存後の米飯については、総合評価として×(不良)、△(やや不良)、○(良好)、◎(非常に良好)で評価した。

0042

(表1)各米飯品質改良剤の配合と米飯評価

0043

(表2)各増粘性多糖類の粘度測定値

0044

表1に各配合、添加した昆布エキスに由来する遊離グルタミン酸量、炊飯後の米飯の水分および官能評価を記載した。比較例2の1.25倍に加水した米飯は、米飯粒がべた付き、あるいは潰れ、明らかに加水が過剰な状態であった。また比較例3(水溶性大豆多糖類のみ)、比較例4(昆布エキスのみ)は、それぞれ粘りに欠け、あるいはほぐれ性に欠け、米飯の品質として改善の余地があった。比較例6および7の増粘性多糖類を加えた場合、粘りの付与には至らず、課題は解決されなかった。

0045

対して、実施例1〜3はほぐれ性,粘りが共に良好であり、加水倍率が上がるに従い、その効果は高くなった。しかし加水倍率が1.5を超え、炊飯後の水分も68重量%を超える比較例5では米飯粒のべた付きや潰れが散見され、効果も低かった。

0046

実施例4〜9は、種々の昆布エキスを用いたが、全てに於いて良好な効果を示した。この際の昆布エキスに由来する遊離グルタミン酸量は、生米当たり5〜50ppm程度であった。

0047

表2に粘度の測定値を示した。比較例6及び7で用いたカラギーナンおよびアルギン酸の各素材の水溶液は、表2に記載の通り、昆布エキス水溶液よりも遥かに高い粘度を示していた。一方、これら増粘性多糖類を加えて炊飯し得られた米飯では粘りが感じられなかった。これらの素材は水溶液に粘性を付与する素材であるが、その水溶液の粘性が、米飯に粘りを付与するわけではなく、昆布エキスが特異的に米飯に粘りを付与出来たことが理解できる。

0048

以上のように、水溶性大豆多糖類と昆布エキスを主成分とする米飯品質改良剤を用いることで、米飯の結着を抑制するとともに米飯に良好な粘りを付与し、米飯の品質を格段に改善出来た。

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