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技術 組み合わせトーションバネ及びこれを備えるシフト機構

出願人 ヤマハ発動機株式会社
発明者 斎藤哲史
出願日 2011年11月21日 (9年1ヶ月経過) 出願番号 2012-545612
公開日 2014年5月19日 (6年7ヶ月経過) 公開番号 WO2012-070219
状態 特許登録済
技術分野 ばね 変速操作機構
主要キーワード 位置決めシャフト 扇状部 揺れ腕 初期付勢力 補助面 部分円筒 起伏面 動作荷重
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年5月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題・解決手段

荷重を受けてもコイル部の巻き中心が傾くことなく、好適にコイル周方向の所定の反力を得る組み合わせトーションバネ。この組み合わせトーションバネ(100)は、第1トーションバネ(110)と第2トーションバネ(120)は鋼線を互いに異なる巻回方向でそれぞれ螺旋状に巻いて形成されたコイル部(111,121)を有する。第1トーションバネ(110)のコイル部(111)の内径は、第2トーションバネ(120)のコイル部(121)の外径と略同径である。組み合わせトーションバネ(100)は、第1トーションバネ(110)のコイル部(111)内に、第2トーションバネ(120)のコイル部(121)が挿通されることでなる。

概要

背景

鋼線を巻いて輪にしてなるコイル部の巻き中心軸コイル軸)のまわりにねじりモーメントトルク)を受けるトーションバネ捻りコイルバネ)1(図1参照)は、機械部品機構電子機器の機構を動かしたり停止したりする。このため、例えば、特許文献1に示す車両シート等の格納引出時における緩衝装置や特許文献2に示すディスプレイ装置を任意の位置で固定するロック装置などといった様々な形態で用いられている。

概要

荷重を受けてもコイル部の巻き中心が傾くことなく、好適にコイル周方向の所定の反力を得る組み合わせトーションバネ。この組み合わせトーションバネ(100)は、第1トーションバネ(110)と第2トーションバネ(120)は鋼線を互いに異なる巻回方向でそれぞれ螺旋状に巻いて形成されたコイル部(111,121)を有する。第1トーションバネ(110)のコイル部(111)の内径は、第2トーションバネ(120)のコイル部(121)の外径と略同径である。組み合わせトーションバネ(100)は、第1トーションバネ(110)のコイル部(111)内に、第2トーションバネ(120)のコイル部(121)が挿通されることでなる。

目的

本発明の目的は、荷重を受けてもコイル部の巻き中心が傾くことなく、好適にコイル周方向の所定の反力を得ることができる組み合わせトーションバネ及びこれを備えるシフト機構を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

両端にフック部が形成されたコイル部を有する第1トーションバネ及び第2トーションバネを備える組み合わせトーションバネであって、前記第1トーションバネ及び前記第2トーションバネは、コイル部の螺旋状に巻回される方向が互いに異なり、且つ、前記第1トーションバネのコイル部の内径が、前記第2トーションバネのコイル部の外径と略等しく形成され、前記第1トーションバネのコイル部内に、前記第2トーションバネのコイル部が挿通される、組み合わせトーションバネ。

請求項2

請求項1記載の組み合わせトーションバネの付勢力を用いて、変速装置ギヤに連結されるシフトフォークを移動するシフト機構であって、外周に前記シフトフォークが連結されるカム溝を有し、回転して一定の回転角度で前記シフトフォークを移動するシフトカムと、前記シフトカムを前記一定の回転角度毎位相に保持するカム位相保持手段と、基準位置から正逆方向に回転自在に設けられ、回転して前記シフトカムを前記一定の回転角度で回転する回転手段と、モータ回転力によって、回転基準位置から正逆方向の一方に回転し、その回転の回転角度の増加に伴って付勢力が増加する前記組み合わせトーションバネを介して、前記回転手段にトルクを伝達する伝達手段と、前記伝達手段の前記一方への回転中における所定の回転角度までは前記回転手段の回転を規制するとともに前記組み合わせトーションバネの増加する付勢力を蓄積し、前記伝達手段の回転角度が前記所定の回転角度以上で前記回転手段の回転を可能にして、前記付勢力を前記回転手段にトルクとして伝達する回転規制手段と、を有し、前記回転手段は、前記組み合わせトーションバネにより付勢されたトルクで、前記カム位相保持手段により保持される前記シフトカムを回転する、シフト機構。

技術分野

0001

本発明は、組み合わせトーションバネ及びこれを備えるシフト機構に関する。

背景技術

0002

鋼線を巻いて輪にしてなるコイル部の巻き中心軸コイル軸)のまわりにねじりモーメントトルク)を受けるトーションバネ(捻りコイルバネ)1(図1参照)は、機械部品機構電子機器の機構を動かしたり停止したりする。このため、例えば、特許文献1に示す車両シート等の格納引出時における緩衝装置や特許文献2に示すディスプレイ装置を任意の位置で固定するロック装置などといった様々な形態で用いられている。

先行技術

0003

特開平6−144092号公報
特開平10−222079号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、図1Aに示すトーションバネ1は、一般的に、コイル部2の両端を屈曲して形成されたフック部3を周方向で離間或いは接近する方向に荷重を受けると、フック部3に作用する荷重の大きさに従い、図1Bに示すようにトーションバネ1のコイル部2に回転モーメントMが生じる。このため、トーションバネ1では、図1Bの状態から図1Cで示すようにコイル部2の巻き中心軸Lが図1Bの中心軸Lの位置に対して傾く。これにより、フック部3の相対距離が、フック部3に作用する荷重(図1Bで左右に開くD1、D2方向の荷重、つまり、フック部3に作用するコイル軸と垂直で互いに離間する方向の荷重)を減じる方向に移動してしまうため、トーションバネ1から所定の反力を得ることが出来ないという問題がある。

0005

また、トーションバネ1は、コイル部2の両端におけるフック部3を周方向で離間或いは接近する方向に荷重を受けると、フック部3の曲げ部3aに応力が集中し、トーションバネ1を形成する部材の中で最も高い曲げ応力がフック部3の曲げ部3aに発生する。それ故、バネ材料の繰り返し曲げ疲労の観点から、一般的に、トーションバネ1を動作させる荷重の上限は、フック部3の曲げ部3aに作用する曲げ応力を鑑みて設定される。言い換えれば、トーションバネ1の動作荷重は、フック部3の曲げ部3aに作用する曲げ応力により制約されるため、バネ主体であるコイル部2に作用する応力に余裕があったとしても、その動作荷重を自由に大きく設定することが出来ない場合がある。

0006

本発明の目的は、荷重を受けてもコイル部の巻き中心が傾くことなく、好適にコイル周方向の所定の反力を得ることができる組み合わせトーションバネ及びこれを備えるシフト機構を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明の組み合わせトーションバネは、両端にフック部が形成されたコイル部を有する第1トーションバネ及び第2トーションバネを備える組み合わせトーションバネであって、前記第1トーションバネ及び前記第2トーションバネは、コイル部の螺旋状に巻回される方向が互いに異なり、且つ、前記第1トーションバネのコイル部の内径が、前記第2トーションバネのコイル部の外径と略等しく形成され、前記第1トーションバネのコイル部内に、前記第2トーションバネのコイル部が挿通される構成を採る。

0008

本発明のシフト機構は、上記構成の組み合わせトーションバネの付勢力を用いて、変速装置ギヤに連結されるシフトフォークを移動するシフト機構であって、外周に前記シフトフォークが連結されるカム溝を有し、回転して一定の回転角度で前記シフトフォークを移動するシフトカムと、前記シフトカムを前記一定の回転角度毎位相に保持するカム位相保持手段と、基準位置から正逆方向に回転自在に設けられ、回転して前記シフトカムを前記一定の回転角度で回転する回転手段と、モータ回転力によって、回転基準位置から正逆方向の一方に回転し、その回転の回転角度の増加に伴って付勢力が増加する前記組み合わせトーションバネを介して、前記回転手段にトルクを伝達する伝達手段と、前記伝達手段の前記一方への回転中における所定の回転角度までは前記回転手段の回転を規制するとともに前記組み合わせトーションバネの増加する付勢力を蓄積し、前記伝達手段の回転角度が前記所定の回転角度以上で前記回転手段の回転を可能にして、前記付勢力を前記回転手段にトルクとして伝達する回転規制手段と、を有し、前記回転手段は、前記組み合わせトーションバネにより付勢されたトルクで、前記カム位相保持手段により保持される前記シフトカムを回転する構成を採る。

0009

伝達手段の一方向への回転に伴って増加する組み合わせトーションバネの付勢力は、伝達手段の回転角度が所定の回転角度になった際に、蓄積された付勢力が大きなトルクとして回転手段に伝達される。これにより、シフトカムには、回転手段を介して大きなトルクが伝達されて、シフトフォークおよびそのシフトフォークに連結されるギヤを大きな力で移動させる。

発明の効果

0010

本発明によれば、荷重を受けてもコイル部の巻き中心が傾くことなく、好適にコイル周方向の所定の反力を得ることができる。

図面の簡単な説明

0011

従来のトーションバネを説明するための斜視図
従来のトーションバネを説明するための上面図
従来のトーションバネを説明するための上面図
本実施の形態に係る組み合わせバネの斜視図
同組み合わせバネの平面図
同組み合わせバネを備えるシフト機構を示す斜視図
同シフト機構の分解斜視図
同シフト機構の断面図
同シフト機構の一部を示す分解斜視図
図6のA−A線断面図
図6のB−B線断面図
図6のC−C線断面図
図6のD−D線断面図
第1回転部材および規制部材を示す斜視図
第2回転部材、規制部材、第3回転部材、収容部材、第1伝達部材、組み合わせバネおよび第2伝達部材を示す斜視図
第2回転部材、規制部材、第3回転部材、収容部材、第1伝達部材、組み合わせバネおよび第2伝達部材を示す斜視図
第2回転部材および規制部材を示す斜視図
第2回転部材および第3回転部材を示す斜視図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフト機構の動作を説明するための図
シフトカムおよび第1回転部材に与えられるトルクを示した図

実施例

0012

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。

0013

<組み合わせトーションバネの構成>
図2及び図3に示す組み合わせトーションバネ(以下、「組み合わせバネ」という)100は、第1トーションバネ110と、第2トーションバネ120とを有する。なお、図2及び図3は、組み合わせバネ100を所定の取付状態に在るものとして示す。

0014

第1トーションバネ110と第2トーションバネ120は鋼線を互いに異なる巻回方向でそれぞれ螺旋状に巻いて形成されたコイル部111、121を有する。ここでは、第1トーションバネ110のコイル部111は、X方向側から見て、鋼線を一端部側(後述するフック部113側の端部)から時計回り(W1方向)で螺旋状に巻回して筒状に形成されている。他方、第2トーションバネ120のコイル部121は、鋼線を、第1トーションバネ110と異なる巻回方向(W2方向、X方向側から見た反時計回りに相当)で一端部(後述するフック部122側の端部)側から、螺旋状に巻回して筒状に形成されている。第1トーションバネ110と第2トーションバネ120を形成する鋼線は、ここでは、太さ(断面)が同じ鋼線としている。

0015

第1トーションバネ110と第2トーションバネ120とはコイル部111、121とを、コイル部111、121の軸を同軸にして重なるように組み合わせることで組み合わせバネ100は構成されている。

0016

具体的には、第1トーションバネ110のコイル部111の内径は、第2トーションバネ120のコイル部121の外径と略同径である。第1トーションバネ110のコイル部111内に、第2トーションバネ120のコイル部121が挿通されている。

0017

第1トーションバネ110及び第2トーションバネ120は、それぞれコイル部111、121の両端から半径方向(ここでは放射方向)に折曲された棒状のフック部112、113、122、123を備える。

0018

第1トーションバネ110において、各フック部112、113は、コイル部111の両端から平行又は略平行に突出する。また、第2トーションバネ120において、各フック部122、123は、コイル部121の両端から平行又は略平行に突出する。

0019

図3に示すように、第1トーションバネ110と第2トーションバネ120とは、第1トーションバネ110のフック部112と、第2トーションバネ120のフック部122とが、コイルの巻き中心軸に沿って並ぶように配置される。また、第1トーションバネ110のフック部113と、第2トーションバネ120のフック部123とが、コイルの巻き中心軸に沿って並ぶように配置される。

0020

ここでは、フック部112とフック部122とがコイルの巻き中心軸(X方向)と平行で並んで配置され、フック部113とフック部123とがコイルの巻き中心軸(X方向)と平行で並んで配置されている。このように組み合わせバネ100では、第1トーションバネ110のコイル部111内に第2トーションバネ120のコイル部121が周方向に移動可能に挿入され、且つ、フック部112、113、122、123が、コイル部111,121をコイルの巻き中心軸方向で挟む位置に位置するように、第1トーションバネ110と第2トーションバネ120とが組み合わされている。

0021

また、図2及び図3において、組み合わせばね100は所定の取付状態に在り、第1トーションバネ110には、フック部112、113に荷重を付える部材(例えば、図4に示す係止部873、892)によって、フック部112とフック部113が周方向で接近する向きに初期付勢力が作用されている。また、第2トーションバネ120には、フック部122、123に荷重を付える部材(例えば、図4に示す係止部873、892)によって、フック部122とフック部123が周方向で接近する向きに初期付勢力が作用されている。

0022

組み合わせバネ100では、第1トーションバネ110と第2トーションバネ120は同時に同じ作用をする。すなわち、第1トーションバネ110のフック部112及び第2トーションバネ120のフック部122を、第1トーションバネ110のフック部113と第2トーションバネ120のフック部123に対して、周方向に同時に移動させる。なお、同様に、フック部113、123を、フック部112、122に対して、周方向に移動させる。

0023

このようにフック部112、122の組と、フック部113、123の組とが相対的に離間するようにコイル部111、121の周方向に移動すると、コイル部111、121に付勢力が蓄積される。

0024

このように構成された組み合わせバネ100では、図3に示すように、フック部123、113の組とフック部112、122の組に、組同士が離間する方向Pに力が作用する場合、フック部112、113、122、123とコイル部111、121との曲げ部にかかる応力(負荷)は、第1トーションバネ110及び第2トーションバネ120の双方へ分散分担されることになり、各フック部112、113、122、123への応力は、一つのトーションバネである場合のフック部と比べて、半減される。すなわち、第1トーションバネ110、第2トーションバネ120において、フック部112、113、122、123にかかる応力を著しく緩和することできる。

0025

また、フック部123、113の組とフック部112、122の組に、組同士が離間する方向Pに力が作用すると、フック部112、113間に存在するコイル部111と、フック部122、123間に存在するコイル部121には、各々の巻き中心軸を傾けるように回転モーメントが発生する。

0026

しかし、コイル部111、121同士は巻き方向が互いに異なるため、それぞれのコイル部111、121に発生する回転モーメントは互いに略打ち消し合うこととなり、組み合わせバネ100では、コイル部111、121において、巻きの中心であるコイルの巻き中心軸の傾きがそれぞれ防止される。これにより、組み合わせバネ100を使用する場合、各トーションバネ110、120のコイルの巻き中心軸の傾きを規制する部材を必要とせず、所望の反力を効果的に得ることができる。

0027

このように構成される組み合わせバネ100は、様々な分野の機構部分に用いられて所望の反力を得る、つまり、蓄積する付勢力によって機構部分を構成する部材を動かすことができる。

0028

組み合わせバネ100が用いられる機構として、シフト機構を説明する。

0029

<シフト機構の概略構成
図4は、シフト機構701を示す斜視図であり、図5は、シフト機構701の分解斜視図であり、図6は、シフト機構701の断面図である。また、図7は、図4とは異なる方向から見たシフト機構701の一部を示す分解斜視図である。なお、図4図7および後述の図8図16においては、基準状態図15参照)におけるシフト機構701について説明する。

0030

また、図4図7および後述の図8〜図26においては、位置関係を明確にするため互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。X方向およびY方向は水平面内で互いに直交し、Z方向は鉛直方向に相当する。なお、各方向において矢印が向かう方向を+方向とし、その反対の方向を−方向とする。また、Z方向において矢印が向かう方向を上方とし、その反対の方向を下方とする。

0031

図4図6に示すように、シフト機構701は、シフトカム14と、シフトフォーク141〜144と、組み合わせバネ100を備えたシフトカム駆動装置800とを有する。

0032

シフトカム14は円筒形状を有する。このシフトカム14の外周には、4本のカム溝14a〜14dが形成され、4本のカム溝14a〜14dにおけるそれぞれの溝内に、シフトフォーク141〜144の基端側のピン部が、移動自在に配置させている。これらシフトフォーク141〜144は、回転するシフトカム14におけるカム溝14a〜14dの形状によって、シフトカム14の回転軸の軸方向に可動する。また、シフトカム14の外周面の一端部には、複数の溝部145が形成されている。本実施の形態においては、シフトカム14の軸心に対して60°ごとに6つの溝部145が形成されている。図5および図6に示すように、シフトカム14の一方の側面における中心部には、貫通孔146が形成されている。また、シフトカム14の一方の側面における中心部から偏った位置に係止穴147が形成されている。

0033

図4図6に示すように、シフトカム駆動装置800は、第1回転部材801、位置決めシャフト802(図5および図6)、第2回転部材803、規制部材804(図5および図6)、第3回転部材805(図5および図6)、収容部材806、第1の伝達部材807、組み合わせバネ100、および第2伝達部材809を含む。

0034

図5および図6に示すように、第1回転部材801は、小径円筒部811および大径の円筒部812を有する。図4図7に示すように、第1回転部材801の外周部には、径方向に突出するように断面略三角形状の複数の突出部813が形成されている。本実施の形態においては、第1回転部材801の軸心に対して60°ごとに6つの突出部813が形成されている。また、周方向で隣り合う突出部813と突出部813とにより凹部814が形成されている。

0035

図6に示すように、円筒部811の側面の中心部には貫通孔815が形成されている。また、円筒部811の側面の中心部から偏った位置に係止穴816が形成されている。

0036

貫通孔146および貫通孔815に位置決めシャフト802の一方側が挿入されている。これにより、シフトカム14の回転軸と第1回転部材801の回転軸とが同一直線上に設けられる。また、係止穴147および係止穴816に係止部材822が嵌め込まれるように円筒部811とシフトカム14とが連結されている。これにより、シフトカム14と第1回転部材801とが一体回転可能となる。

0037

ミッションケース770内にはバネ791,792が設けられている。バネ791の一端には、移動部材793が当接されている。移動部材793は、バネ791の軸方向に移動可能に設けられている。また、バネ792の一端には、移動部材794が当接されている。移動部材794は、バネ792の軸方向に移動可能に設けられている。

0038

移動部材793とシフトカム14の外周面の一端部との間にはボール795が設けられている。ボール795は、移動部材793を介してバネ791によりシフトカム14側に付勢されている。また、移動部材794と第1回転部材801の外周面(突出部813および凹部814(図5)が形成される領域)との間にはボール796が設けられている。

0039

ボール796は、移動部材794を介してバネ792により第1回転部材801側に付勢されている。第1回転部材801の詳細は後述する。なお、第1回転部材801、突出部813、凹部814、バネ791、792、ボール795、796等によってシフトカム14を一定の回転角度(本実施の形態では、30°)毎の位相に保持するカム位相保持手段に対応する。なお、溝部145、凹部814、バネ791、792、ボール795、796等は、シフトカム14にトルクを供給するトルク供給部に対応する。ここでは、バネ792、移動部材794、ボール796、突出部813及び凹部814のセットと、バネ791、移動部材793、ボール795、溝部145のセットのそれぞれが、回転中のシフトカム14に回転方向にトルクを供給可能となっている。

0040

図5図7に示すように、第2回転部材803は、ロータ部831およびそのロータ部831の軸方向に延びるように形成されるシャフト部832を有する。図6および図7に示すように、ロータ部831の軸心部には、円柱状の穴833が形成されている。

0041

図5図7に示すように、ロータ部831は、第1ラチェット301、第2ラチェット302、および第1ラチェット301と第2ラチェット302とを連結するように設けられる筒状の連結部303を含む。

0042

図5および図7に示すように、第1のラチェット301には爪板834,835が取り付けられ、第2ラチェット302には爪板836,837が取り付けられる。

0043

図6に示すように、穴833には位置決めシャフト802の他端側が挿入されている。それにより、シフトカム14の回転軸、第1回転部材801の回転軸および第2回転部材803の回転軸が同一直線上に設けられる。これにより、シフトカム14の回転軸、第1回転部材801の回転軸および第2回転部材803の各回転軸が平行に並ぶことが無く、各回転軸と直交する方向への配置スペースを小さくしている。なお、第1のラチェット301は円筒部812内に収容されている。

0044

図5および図7に示すように、規制部材804は円板形状を有する。図7に示すように、規制部材804の+X方向側の面の中心部には、第1凹部401が形成されている。また、図5に示すように、規制部材804の−X方向側の面の中心部には、第2凹部402が形成されている。

0045

また、図5および図7に示すように、規制部材804には、中心部から上方に向かって延びるように切り込み部841が形成されている。図6に示すように、切り込み部841に第2回転部材803の連結部303が嵌め込まれている。

0046

図5図7に示すように、第3回転部材805は、第1円筒部851、第2円筒部852および第3の円筒部853を有する。図6に示すように、第2回転部材803は、第3回転部材805内に回転自在に取り付けられている。第2ラチェット302は第1の円筒部851内に収容されている。また、シャフト部832の一端部は第3の円筒部853の一端から突出している。

0047

図4図6に示すように、収容部材806は、フランジ部861および筒状の収容部862を有する。図6に示すように、フランジ部861はミッションケース770に取り付けられている。それにより収容部材806が固定されている。規制部材804は収容部材806に固定されている。

0048

第3回転部材805は、収容部材806内に回転自在に取り付けられている。第1円筒部851および第2円筒部852は、収容部862内に収容されている。第3円筒部853は、収容部材806の一端から突出している。

0049

図4図6に示すように、第1伝達部材807は、円盤状の本体部871および連結部872を有する。連結部872は、本体部871の外周部から上方に向かって延びるように形成されている。連結部872には、−X方向に延びるように板状の係止部873が形成されている。

0050

図6に示すように、本体部871は、第3回転部材805における第3の円筒部853に固定されている。また、図4図6に示すように、連結部872は、伝動機構41の一端に連結されている。伝動機構41の他端は、モータ8(図6参照)の回転軸(図示せず)に連結されている。第3回転部材805、第1伝達部材807は、モータ8(図6参照)の回転力によって、回転基準位置から正逆方向の一方に回転し、その回転を組み合わせバネ100を介して回転手段(第2伝達部材809、第2回転部材803、第1ラチェット301及び第1回転部材801)に伝達して当該回転手段を回転させる伝達手段に対応する。

0051

組み合わせバネ100は、第3回転部材805、第1伝達部材807が対応する伝達手段における一方への回転における回転角度の増加に伴って付勢力が増加する。すなわち、組み合わせバネは、第1トーションバネ110のコイル部111の一端側のフック部113と、第2トーションバネ120のコイル部121の他端側のフック部123とが、伝達手段の回転基準位置から正逆方向の一方への回転に伴って、第1トーションバネ110のコイル部111の他端側のフック部112と、第2トーションバネ120のコイル部121の一端側のフック部122とに対して、同時に前記各コイル111、121の周方向に移動することによって前記付勢力を蓄積する。

0052

この組み合わせバネ100は、係止部873、第1伝達部材807、第3回転部材805、規制部材804、第2ラチェット302、第2回転部材803、第2伝達部材809及び係止部892とともに、組み合わせバネ100の増加する付勢力を蓄積する。なお、規制部材804、第2ラチェット302、第2回転部材803、第3回転部材805は、回転規制手段に対応する。この回転規制手段は、第3回転部材805及び第1伝達部材807の一方への回転中における所定の回転角度までは、第2伝達部材809、第2回転部材803、第1ラチェット301及び第1回転部材801で構成される回転手段の回転を規制する。また、規制部材804、第2ラチェット302、第3回転部材805は、第3回転部材805及び第1伝達部材807の一方への回転を所定の回転角度以上で、第3回転部材805及び第1伝達部材807における一方への当該回転手段の回転を可能にしている。回転手段(第一回転部材801、第2回転部材803、第2伝達部材809、第1ラチェット301)は、第3回転部材805及び第1伝達部材807の回転角度が前記所定の回転角度以上になった際に、組み合わせバネ100に蓄積され、且つ、第2伝達部材809及び第2回転部材803に付勢されているトルクにより第1ラチェット301を介して第1回転部材801にトルクとして伝達する。

0053

第2伝達部材809は、円盤状の本体部891およびその本体部891の上部に形成される断面略L字状の係止部892を有する。係止部892は、先端部が+X方向に延びるように形成されている。第2伝達部材809は、第2回転部材803とともにシフトカム14を一定の回転角度(例えば、30°)で回転する回転手段に対応する。回転規制手段(規制部材804、第2ラチェット302、第2回転部材803及び第3回転部材805)により規制されていた回転手段の前記一方への回転が可能になると、組み合わせバネ100に蓄積され第2伝達部材809及び第2回転部材803に付勢されているトルクが、第1ラチェット301を介して第1回転部材801へ伝達される。これにより、前記回転手段は、カム位相保持手段により保持されるシフトカム14とともに、前記一方へ一定の回転角度(例えば、30°)で回転する。

0054

図4および図6に示すように、第2回転部材803におけるシャフト部832の一端部に第2伝達部材809の本体部891が固定されている。第1伝達部材807における本体部871の一端側および第2伝達部材809における本体部891の一端側が組み合わせバネ100の内径(第2トーションバネ120の内径)に嵌め込まれている。これにより、本体部871および本体部891が組み合わせバネ100の略回転軸となる。

0055

図4に示すように、組み合わせバネ100のフック部122、112のフック組(「第1フック組」と称することもある)と、フック部113、123のフック組(「第2フック組」と称することもある)との間には、第1伝達部材807の係止部873および第2伝達部材809の係止部892が配置されている。また、図4および図6に示すように、係止部873は係止部892の上方に隙間を空けて設けられている。

0056

係止部873と係止部892の相対的な移動によって、第1フック組或いは第2フック組は押圧され、回転軸を中心に移動する。これにより組み合わせバネ100ではコイル部111、121に付勢力が蓄積される。

0057

<シフトカム駆動装置の内部構成>
ここで、シフトカム駆動装置800の内部構成について図面を用いて説明する。

0058

図8は、シフト機構701において図6のA−A線で示す部位の断面図であり、図9は、シフト機構701において図6のB−B線で示す部位の断面図であり、図10は、シフト機構701において図6のC−C線で示す部位の断面図であり、図11は、シフト機構701において図6のD−D線で示す部位の断面図である。また、図12は、第1回転部材801および規制部材804を示す斜視図であり、図13および図14は、第2回転部材803、規制部材804、第3回転部材805、収容部材806、第1伝達部材807、組み合わせバネ100および第2伝達部材809を示す斜視図である。さらに、図15は、第2回転部材803および規制部材804を示す斜視図であり、図16は、第2回転部材803および第3回転部材805を示す斜視図である。

0059

図8に示すように、各突出部813の頂点部には、面取り面131が形成されている。面取り面131は、第1回転部材801の軸心を中心とする所定の円周面で形成されている。本実施の形態においては、YZ平面において、各面取り面131と、各溝部145とを、位置決めシャフト802を中心とする半径の略同一半径上に位置させて、第1回転部材801とシフトカム14とが連結されている。

0060

また、ボール795およびボール796はYZ平面における位置決めシャフト802に対するボール795の中心点の方向と、位置決めシャフト802に対するボール796の中心点の方向とが等しくなるように、配置されている。

0061

図8および図12に示すように、円筒部812の内周面817は凹凸形状を有する。詳細には、内周面817には、円筒部812の軸心に対して30°ごとに断面略V字状の凹面818が形成されている。

0062

図8図13および図14に示すように、第1のラチェット301(図8参照)には、内方に向かって湾曲するように凹部311および凹部312が形成されている。第1のラチェット301の上部には第1扇状部313が形成され、第1のラチェット301の下部には第2扇状部314が形成されている。なお、第1のラチェット301は、第2回転部材803の回転軸を含み扇状部313のYZ平面における中心を通る平面に対して対称で、且つX方向に一様な形状となるように形成されている。

0063

図8に示すように、爪板834の一端部は、凹部311の上側の湾曲する隅部に嵌め込まれている。爪板834は、一端部を揺動中心として揺動可能に設けられている。また、爪板835の一端部は、凹部312の上側の湾曲する隅部に嵌め込まれている。爪板835は、一端部を揺動中心として揺動可能に設けられている。なお、以下の説明においては、爪板834の他端を爪板834の先端とし、爪板835の他端を爪板835の先端とする。

0064

第2扇状部314の凹部311側には、穴315が形成されている。穴315は、第2扇状部314における下部の中央部から凹部311の下側の隅部に向かって延びるように形成されている。また、第2扇状部314における凹部312側には、穴316が形成されている。穴316は、第2扇状部314における下部の中央部から凹部312の下側の隅部に向かって延びるように形成されている。

0065

穴315内にはバネ317が設けられている。バネ317の一端は、爪板834の下面に当接されている。本実施の形態においては、基準状態において爪板834の先端面が位置決めシャフト802の+Y方向に位置する凹面818の下側の傾斜面に近接した状態で対向するように、バネ317の寸法が設定されている。

0066

また、穴316内にはバネ318が設けられている。バネ318の一端は、爪板835の下面に当接されている。本実施の形態においては、基準状態において爪板835の先端面が位置決めシャフト802の−Y方向に位置する凹面818の下側の傾斜面に近接した状態で対向するように、バネ318の寸法が設定されている。

0067

図8および図12図13に示すように、爪板834,835の+X方向側は円筒部812内に収容されている。また、図9および図12図14に示すように、爪板834,835の−X方向側は規制部材804の第1凹部401内に収容されている。

0068

図9および図10に示すように、第1凹部401および第2凹部402は、第2回転部材803の回転軸を含み基準状態における扇状部313のYZ平面における中心を通る平面に対して対称で、且つX方向にそれぞれ一様な形状となるように形成されている。

0069

図7および図9に示すように、第1凹部401は、+Y方向側において上方から順に設けられる誘導面411、補助面412、部分円筒面413および係止面414、ならびに−Y方向側において上方から順に設けられる誘導面415、補助面416、部分円筒面417および係止面418を有する。

0070

図9に示すように、誘導面411は、切り込み部841の側部から斜め下方に向かって延びるように形成されている。誘導面411は、YZ平面において規制部材804の外方に向かって凸となるように緩やかに湾曲している。また、誘導面411は、YZ平面において円筒部812の内周面817より内方(内径)に設けられている。

0071

補助面412は、基準状態において位置決めシャフト802の側方に位置する凹面818の上側の傾斜面と略面一になるように形成されている。部分円筒面413は、第2回転部材803の軸心を中心とする所定の円の円周上に位置するように形成されている。部分円筒面413は、内周面817より外方(外径)に設けられている。

0072

係止面414は、基準状態において位置決めシャフト802の側方に位置する凹面818の1つ下方の凹面818における上側の傾斜面と略平行となるように形成されている。また、係止面414と上記の傾斜面との間の距離は爪板834の厚みと略等しくなるように設定されている。係止面414は、YZ平面において円筒部812の内周面817より内方(内径)の位置まで延びるように形成されている。

0073

誘導面415、補助面416、部分円筒面417および係止面418は、誘導面411、補助面412、部分円筒面413および係止面414とそれぞれ同様に形成されている。

0074

また、図10および図12に示すように、第2凹部402は、+Y方向側において上方から順に設けられる上面421、部分円筒面422、トリガ面423、開放面424、底面425および係止面426、ならびに−Y方向側において上方から順に設けられる上面431、部分円筒面432、トリガ面433、開放面434、底面435および係止面436を有する。

0075

図10に示すように、上面421は、切り込み部841の側部から+Y方向に延びるように形成されている。部分円筒面422は、第2回転部材803の軸心を中心とする所定の円の円周上に位置するように形成されている。

0076

トリガ面423は、位置決めシャフト802の略水平方向において斜め下方に向かって延びるように形成されている。開放面424は、部分円筒面422よりも位置決めシャフト802側において略鉛直方向に延びるように形成されている。底面425は、緩やかに傾斜するように形成されている。係止面426は、斜め上方に向かって延びるように形成されている。

0077

上面431、部分円筒面432、トリガ面433、開放面434、底面435および係止面436は、上面421、部分円筒面422、トリガ面423、開放面424、底面425および係止面426とそれぞれ同様に形成されている。

0078

図7および図11に示すように、第1の円筒部851は、部分円筒部511および部分円筒部512を有する。また、第1の円筒部851には、部分円筒部511の内周面と部分円筒部512の内周面とを接続するように傾斜面513,514が形成されている。

0079

図11に示すように、部分円筒部511の内周面は、第2回転部材803の軸心を中心とする所定の円(以下、第1の円と称する)の円周上に設けられている。また、部分円筒部512の内周面は、第2回転部材803の軸心を中心としかつ上記第1の円より径大の所定の円(以下、第2円と称する)の円周上に位置するように設けられている。

0080

なお、上記第1の円の半径は、トリガ面423および開放面424により形成される角部211と第2回転部材803の軸心との間の距離よりも小さく、トリガ面433および開放面434により形成される角部212と第2回転部材803の軸心との間の距離よりも小さい。

0081

また、上記第2円の半径は、開放面424および底面425により形成される隅部221と第2回転部材803の軸心との間の距離よりも大きく、開放面434および底面435により形成される隅部241と第2回転部材803の軸心との間の距離よりも大きい。

0082

また、第3回転部材805では、基準状態において傾斜面513,514がトリガ面423,433よりも上方に位置するように、部分円筒部511および部分円筒部512が形成されている。

0083

図11および図15に示すように、第2ラチェット302には、内方に向かって湾曲するように凹部321および凹部322が形成されている。また、第2ラチェット302の上部には第1扇状部323が形成され、第2ラチェット302の下部には第2扇状部324が形成されている。なお、第2ラチェット302は、第2回転部材803の回転軸を含み扇状部323のYZ平面における中心を通る平面に対して対称で、且つX方向に一様な形状となるように形成されている。

0084

図11に示すように、爪板836の一端部は、凹部321の上側の湾曲する隅部に嵌め込まれている。爪板836は、一端部を揺動中心として揺動可能に設けられている。また、爪板837の一端部は、凹部322の上側の湾曲する隅部に嵌め込まれている。爪板837は、一端部を揺動中心として揺動可能に設けられている。なお、以下の説明においては、爪板836の他端を爪板836の先端とし、爪板837の他端を爪板837の先端とする。

0085

第2扇状部324の凹部321側には、穴325が形成されている。穴325は、第2扇状部324における下部の中央部から凹部321の下側の隅部に向かって延びるように形成されている。また、第2扇状部324における凹部322側には、穴326が形成されている。穴326は、第2扇状部324における下部の中央部から凹部322の下側の隅部に向かって延びるように形成されている。

0086

穴325内にはバネ327が設けられている。バネ327の一端は、爪板836の下面に当接されている。本実施の形態においては、基準状態において爪板836の先端面がトリガ面423に近接した状態で対向するように、バネ327の寸法が設定されている。

0087

また、穴326内にはバネ328が設けられている。バネ328の一端は、爪板837の下面に当接されている。本実施の形態においては、基準状態において爪板837の先端面がトリガ面433に近接した状態で対向するように、バネ328の寸法が設定されている。

0088

図10および図15に示すように、爪板836,837の+X方向側は規制部材804の第2凹部402内に収容されている。また、図11および図16に示すように、爪板836,837の−X方向側は第3回転部材805における第1の円筒部851内に収容されている。

0089

<シフト機構の動作>
以下、ギアシフトが行われる際のシフト機構701の動作について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下においては、運転者により図示しないシフトアップタンが押下された場合について説明する。

0090

図17〜図26は、ギアシフトが行われる際のシフト機構701の動作を説明するための図である。なお、図17および図18は、シフトカム駆動装置800の斜視図である。また、図19〜図26における各図A〜Dは、シフト機構701において、図6に示すA−A線、B−B線、C−C線及びD−D線のそれぞれによって示す部位の断面図である。例えば、図19〜図26における各図Aは、シフト機構701において図6のA−A線で示す部位の断面図であり、図19〜図26における各図Bは、シフト機構701において図6のB−B線で示す部位の断面図である。また、図19〜図26における各図Cはシフト機構701において図6のC−C線で示す部位の断面図であり、図19〜図26における各図Dはシフト機構701において図6のD−D線で示す部位の断面図である。なお、図19A〜Dは、基準状態における各部位の断面図(図8図11各断面図に対応)が示されている。さらに、図6及び図19において、シフトカム14は、溝部145においてボール795が移動部材793を介してバネ791によりシフトカム14側に付勢されていることによって回転を拘束されている。ボール795に因るシフトカム14の回転を拘束するトルクについて、詳細は後述する。

0091

運転者によりシフトアップボタンが押下された場合、図示しないECUによりモータ8(図2参照)が制御され、モータ8の回転軸(図示せず)が所定角度(本実施の形態においては約40°)回転する。図4図6図17に示すように、モータ8の回転軸には揺れ腕42が接続されており、モータ8の回転軸が回転することにより揺れ腕42が回動され、伝動機構41が略Y軸方向に移動される。それにより、図17に示すように、第1伝達部材807が伝動機構41によって矢印Rで示す方向に回転される。なお、以下の説明においては、矢印Rの方向の回転を反時計回りの回転とし、その逆の方向の回転を時計回りの回転とする。これら反時計回り及び時計回りの一方向の回転が正方向の回転に対応し、他方向の回転が逆方向の回転に対応する。

0092

第1伝達部材807が反時計回りに回転することにより、組み合わせバネ100の第2フック組(フック部113、123)が係止部873によって反時計回りの方向に押される。それにより、組み合わせバネ100の第1フック組(フック部112、122)において反時計回りの方向のトルク(反力)が発生する。

0093

組み合わせバネ100に発生したトルク(反力)は、第1フック組113、123を介して係止部892に与えられる。それにより、第2伝達部材809に反時計回りの方向のトルクが与えられる。上述したように、第2伝達部材809には第2回転部材803のシャフト部832が固定されている。したがって、第2伝達部材809に与えられたトルクは、第2回転部材803に与えられる。

0094

ここで、図19C及び図19Dに示すように、基準状態においては、爪板836の先端面は、規制部材804のトリガ面423に近接した状態で対向している。この場合、組み合わせバネ100(図17参照)から与えられるトルクによって第2回転部材803が回転しても、その回転動作の開始直後に爪板836の先端面がトリガ面423に当接する。よって、爪板836の移動は阻止され、第2回転部材803の回転を阻止する。

0095

したがって、モータ8(図6)の回転動作の開始直後は、図19Dおよび図20Dに示すように、第2回転部材803が停止した状態で第3回転部材805のみが回転する。これにより、図17に示すように、係止部873と係止部892とが離間され、組み合わせバネ100に反時計回りのトルクが蓄積される。

0096

図20Dに示すように、第3回転部材805が回転する際には、第3回転部材805の傾斜面513は、規制部材804のトリガ面423に交差するように移動する。このとき、傾斜面513は爪板836を押圧する。これにより、爪板836はバネ327を押圧しつつ傾斜面513上を第3回転部材805の内方に向かって折りたたまれるように移動する。

0097

第3回転部材805が基準状態から所定角度(例えば、約32.5°)回転すると、傾斜面513によって爪板836はトリガ面423上から完全に押し出される。これにより、組み合わせバネ100に蓄積されたトルクが付勢され、(第1伝達部材807及び第3回転部材805と同じ)反時計回りの回転を規制されていた第2伝達部材809及び第2回転部材803の回転の規制が開放される。その結果、図21C及び図21Dに示すように、第2回転部材803は、爪板836の先端部を開放面424に沿って底面425に向かって移動させつつ、反時計回りに回転する。

0098

ここで、爪板834の先端面は、図19Aに示すように、基準状態では、第1回転部材801における所定の凹面818における下側の傾斜面に近接した状態で、当該傾斜面に対向している。このため、図21A及び図21Bに示すように、第2回転部材803が反時計回りに回転することによって、爪板834の先端面により凹面818が押され、第1回転部材801が反時計回りに回転する。

0099

また、第1回転部材801の回転によって、シフトカム14が回転する。このときの組み合わせバネ100から第2伝達部材809、第2回転部材803、及び爪板834を介して第1回転部材801とシフトカム14へ反時計回りの向きに付勢されるトルクは、基準状態においてボール795がシフトカム14の回転を拘束するトルクよりも大きく設定されている。

0100

よって、シフトフォーク141〜144(図4、5参照)のうちのいずれかのシフトフォークが移動する。その結果、図15図17および図18で説明したように、ニュートラルポジションに設定されている奇数ギア群のうちのいずれかの変速ギアまたはニュートラルポジションに設定されている偶数ギア群のうちのいずれかの変速ギアにスプラインギアが連結される。

0101

なお、図21Bに示すように、爪板834は、第2回転部材803が反時計回りに約30°回転したときに係止面414に当接する。これにより、第2回転部材803の回転角度が約30°に制限される。また、図22Dに示すように、爪板836は、第3回転部材805が反時計回りに約45°回転したときに係止面426に当接する。これにより、第3回転部材805の回転角度が約45°に制限される。

0102

このように、本実施の形態においては、第3回転部材805の回転可能角度が第2回転部材803の回転可能角度よりも大きく設定されている。この場合、第3回転部材805の回転角度が約30°以上になるようにモータ8の回転軸を回転させることができるので、図示しないECUによるモータ8(図6参照)の制御が容易になる。それにより、第3回転部材805の回転量が不足することを確実に防止することができる。その結果、第2回転部材803を確実に回転させることができ、シフトカム14を確実に回転させることができる。

0103

その後、ECUによりモータ8が再び制御され、モータ8の回転軸が時計回りに所定角度(本実施の形態においては約40°)回転する。言い換えれば、回転軸が元の位置に復帰する。これにより、第1伝達部材807と第3回転部材805が時計回りに約45°回転する。その結果、図23に示すように、第3回転部材805が元の位置(基準状態と同じ位置)に戻る。

0104

また、第2伝達部材809の係止部892は、第1伝達部材807の係止部873と、組み合わせバネ100の第1フック組(フック部112、122)、第2フック組(フック部113、123)とによって回転を拘束され、第1伝達部材807と共に時計回りに回転する。このとき組み合わせバネ100によって係止部892と係止部873との相対回転を拘束するトルクは、第2回転部材803が図22の位置から図23の位置へ移動する際に、バネ317の伸縮によって爪板834が内周面817を押圧して第2回転部材803と第1回転部材801の相対回転を規制しようとするトルクより大きく設定されている。その結果、第2回転部材803が第3回転部材805と共に元の位置(基準状態と同じ位置)に戻される。

0105

なお、第2回転部材803が図22の位置から図23の位置へ移動する際には、第1回転部材801は外周面の凹部814においてボール796が移動部材794を介してバネ792により第1回転部材801側に付勢されていることによって回転を拘束されている。このときボール796によって第1回転部材801の回転を拘束するトルクは、バネ317の伸縮によって爪板834が内周面817を押圧して第2回転部材803と第1回転部材との相対回転を規制しようとするトルクより大きく設定されている。なお、ボール796が第1回転部材801の回転を拘束するトルクについての詳細は後述する。

0106

これにより、第2回転部材803が図22の位置から図23の位置へ移動する際には、爪板834は、バネ317を伸縮させつつ内周面817に沿って移動する。したがって、第2回転部材803が図22の位置から図23の位置へ移動する際に、爪板834を介した第1回転部材801の回転が防止される。

0107

また、第2回転部材803が図22の位置から図23の位置へ移動する際には、爪板835の先端部は、誘導面415および補助面416を沿うように移動する。ここで、誘導面415はYZ平面において円筒部812の内周面817より内方に設けられている。また、補助面416は、凹面818の上側の傾斜面と略面一になるように形成されている。したがって、第2回転部材803が図22の位置から図23の位置へ移動する際に、爪板835を介した第1回転部材801の回転が防止される。

0108

以上の結果、図22および図23に示すように、第1回転部材801およびシフトカム14を停止させた状態で、第2回転部材803のみを回転させることができる。

0109

その後、図示しないECUによりモータ8(図6参照)が再び制御され、図23〜図26に示すように、第1回転部材801およびシフトカム14が図19〜図22と同様に反時計回りに約30°回転する。これにより、シフトフォーク141〜144(図2参照)のうちのいずれかのシフトフォークが移動する。その結果、図15、図20および図21で説明したように、奇数ギア群および偶数ギア群のうちの一方がニュートラルポジションに設定される。

0110

その後、図示しないECUによりモータ8(図2参照)が再び制御され、第3回転部材805が時計回りに約45°回転する。これにより、図22および図23で説明したように、シフトカム14および第1回転部材801が停止した状態で、第2回転部材803が基準状態(図19の状態)の位置に戻される。その結果、変速機構700のギアシフトが終了する。

0111

なお、変速機構700がシフトダウンされる場合には、第2回転部材803が図19〜図26で説明した回転方向と逆の方向に回転される。

0112

次に、シフトカム14に与えられるトルクについて説明する。

0113

図27は、シフトカム14が或る基準状態から次の基準状態までの60°回転する際に、シフトカム14および第1回転部材801に与えられるトルクを示した図である。

0114

図27において縦軸はシフトカム14および第1回転部材801に与えられるトルク[Nm]を示し、横軸はシフトカム14および第1回転部材801の基準状態からの回転角度[deg]を示す。したがって、図27において回転角度0°および60°は、シフトカム14および第1回転部材801の基準状態を示す。なお、図27においては、反時計回りの方向のトルクが正の値として示され、時計回りの方向のトルクが負の値として示されている。

0115

また、図27において、一点鎖線Aは、バネ791(図6参照)からボール795(図6参照)を介してシフトカム14に与えられるトルクを示し、点線Bは、バネ792(図6参照)からボール796(図6参照)を介して第1回転部材801に与えられるトルクを示す。さらに、図27において、実線Cは、一点鎖線Aで示すトルクおよび点線Bで示すトルクの合成トルクを示し、破線Dは、組み合わせバネ100からシフトカム14および第1回転部材801に与えられるトルクを示し、二点鎖線Eは、実線Cで示すトルクおよび破線Dで示すトルクの合成トルクを示す。したがって、シフトカム14に与えられる実際のトルクは二点鎖線Eで示される値となる。

0116

図8に示す基準状態においては、ボール795は溝部145の中央部で停止している。この場合、バネ791(図6参照)からボール795を介してシフトカム14に与えられる力の方向はシフトカム14の径方向に一致する。そのため、ボール795からシフトカム14にトルクは与えられない。

0117

また、基準状態においては、ボール796は突出部813の面取り面131上に位置している。この場合、バネ792(図6参照)からボール796を介して第1回転部材801に与えられる力の方向は第1回転部材801の径方向に一致する。そのため、ボール796から第1回転部材801にトルクは与えられない。

0118

(a)バネ791からシフトカム14に与えられるトルク
まず、バネ791からシフトカム14に与えられるトルクについて説明する。

0119

基準状態からシフトカム14が反時計回りに回転することによって、ボール795が溝部145から押し出される。このとき、ボール795とシフトカム14との接点は、図8において当該溝部145の左側の角縁に沿って移動する。このとき、バネ791から押圧を受けるボール795とシフトカム14の接点における法線力により、シフトカム14にモーメントが作用する。すなわち、図27の一点鎖線Aで示すように、バネ791からシフトカム14に負のトルクが与えられる。

0120

バネ791からシフトカム14へ与えられる負のトルクは、シフトカム14の回転動作開始直後に最大となる。その後、バネ791からシフトカム14へ与えられる負のトルクは、シフトカム14の回転角度の増加に従って減少する。

0121

ボール795(図8参照)は、シフトカム14が基準状態から約6°回転したとき(ドグ機構によって変速ギアとスプラインギアとが嵌合して連結する部分同士が接触する直前)に溝部145から完全に押し出される。ボール795とシフトカム14との接点が溝部145内に位置していない場合、バネ791からボール795を介してシフトカム14に与えられる力の方向はシフトカム14の径方向に一致する。そのため、このときのバネ791からシフトカム14に与えられるトルクは図27に一点鎖線Aで示すように0となる。

0122

なお、本実施の形態においては、シフトカム14が基準状態から約±6°以上回転することにより溝部145からボール795が完全に押し出されるように溝部145が形成されている。したがって、図27に一点鎖線Aで示すように、シフトカム14の基準状態からの回転角度(以下、単に回転角度と略記する。)が約6°〜約54°の範囲内にある場合には、バネ791からシフトカム14に与えられるトルクは0となる。

0123

図25Aに示すように、シフトカム14の回転角度が約54°を超えることにより、ボール795とシフトカム14との接点が溝部145内に再び移動する。このとき、ボール795とシフトカム14との接点は、図25Aに示す溝部145の右側の角縁に沿って移動する。このとき、バネ791から押圧を受けるボール795とシフトカム14の接点における法線力により、シフトカム14にモーメントが作用し、すなわち、図27に一点鎖線Aで示すように、バネ791からシフトカム14に正のトルクが与えられる。

0124

図27に示す一点鎖線Aで示すように、バネ791からシフトカム14に与えられる正のトルクは、シフトカム14の回転角度が60°になるまで、つまり、ボール795が、先に係合していた溝部145の隣の溝部145の中央部で停止されるまで、シフトカム14の回転角度の増加に従って増加する。

0125

シフトカム14の回転角度が60°になったときに、ボール795は溝部145の左右両側の角縁でシフトカム14と接する。このとき、左右両側の接点における法線力によってシフトカム14に作用する周方向に沿った双方向のモーメントが拮抗する。すなわち、バネ791からの押圧によって、シフトカム14は、双方向に保持トルクを有した安定の状態で保持される。

0126

(b)バネ792から第1回転部材801に与えられるトルク
次に、バネ792(図6)から第1回転部材801に与えられるトルクについて説明する。

0127

第1回転部材801が反時計回りに回転を開始した直後は、ボール796と第1回転部材801との接点が面取り面131(図8参照)上に位置している。この場合、バネ792からボール796を介して第1回転部材801に与えられる力の方向は第1回転部材801の径方向に一致する。そのため、バネ792から第1回転部材801へトルクは与えられない。すなわち、第1回転部材801の回転開始直後では、バネ792から第1回転部材801に与えられるトルクは、図27の点線Bで示すように0に維持される。

0128

図8において、第1回転部材801が更に反時計回りに回転することによって、ボール796と突出部813との接点は、面取り面131から突出部813の左側の角縁に移動する。このとき、バネ792から押圧を受けるボール796と第1回転部材801の接点における法線力によって、第1回転部材801にモーメントが作用する。すなわち、図27に点線Bで示すように、バネ792から第1回転部材801に正のトルクが与えられる。

0129

点線Bで示すバネ792から第1回転部材801に与えられる正のトルクは、第1回転部材801が基準状態から約6°回転したとき(ドグ機構によって変速ギアとスプラインギアとが嵌合して連結する部分同士が接触する直前)に最大となり、その後、徐々に減少する。なお、バネ792から第1回転部材801に与えられるトルクの変動特性およびトルクが最大となる第1回転部材801の回転角度は、突出部813の形状によって決定される。

0130

図21Aに示すように、第1回転部材801が基準状態から約30°回転することによって、ボール796と第1回転部材801とは、凹部814の中央部を挟み当該凹部814の左右の突出部813へ至る起伏斜面の両側で接する。このとき、左右両側の接点における法線力によって第1回転部材801に作用する双方向のモーメントが拮抗する。そのため、図27に点線Bで示すように、バネ792からの押圧によって、第1回転部材801は、周方向に沿った双方向に保持トルクを有した安定の状態で保持される。

0131

第1回転部材801が図21Aに示す位置から更に反時計回りに回転することによって、ボール796と第1回転部材801との接点は、図21Aで示す凹部814の左側の起伏面に移動する。このとき、バネ792から押圧を受けるボール796と第1回転部材801の接点における法線力によって、第1回転部材801にモーメントが作用する。すなわち、図27に点線Bで示すように、バネ792から第1回転部材801に負のトルクが与えられる。

0132

点線Bで示すバネ792から第1回転部材801に与えられる負のトルクは、第1回転部材801が基準状態から約54°回転したときに、負に最大となる。その後、ボール796と第1回転部材801との接点が面取り面131(図25A参照)上に移動することによって、バネ792から第1回転部材801に与えられるトルクは0になる。

0133

(c)バネ791から与えられるトルクおよびバネ792から与えられるトルクの合成トルク
図27に点線Cで示すように、バネ791からシフトカム14に与えられるトルクおよびバネ792から第1回転部材801に与えられるトルクの合成トルクは、シフトカム14の回転角度が0°〜約2.5°の範囲では負の値、約2.5°〜30°の範囲では正の値となり、30°〜約57.5°の範囲では負の値、約57.5°〜60°の範囲では負の値となる。また、シフトカム14の回転角度が0°、30°、60°の各位相では、シフトカム14は回転の双方向に保持トルクを有する安定な状態に保持される。これにいより、変速装置におけるギヤを安定させることができる。その結果、車両の円滑な走行が可能となる。

0134

(d)組み合わせバネ100から第1回転部材801およびシフトカム14に与えられるトルク
図19〜図26で説明したように、本実施の形態においては、第3回転部材805が基準状態から約30°回転するごとに、組み合わせバネ100に蓄積されたトルク(所定の反力に相当)が第1回転部材801およびシフトカム14に与えられる。これにより、第1回転部材801およびシフトカム14は30°回転する。

0135

したがって、組み合わせバネ100から第1回転部材801およびシフトカム14に与えられるトルクは、図27の破線Dで示すように、第1回転部材801およびシフトカム14の回転角度が0°および30°であるときに最大となる。

0136

(e)バネ791、バネ792および組み合わせバネ100から与えられるトルク
本実施の形態に係るシフト機構701においては、バネ791,792からシフトカム14に与えられるトルク(図27の実線C)および組み合わせバネ100からシフトカム14に与えられるトルク(図27の破線D)を合成したトルクがシフトカム14に与えられる。すなわち、図27に2点鎖線Eで示される値がシフトカム14に与えられる。

0137

なお、上述したように、バネ791からシフトカム14に与えられるトルクおよびバネ792から第1回転部材801に与えられるトルクの合成トルク(実線Cの値)は、シフトカム14の回転角度が0°〜30°の範囲ではほぼ正の値となり、30°〜60°の範囲ではほぼ負の値となる。したがって、二点鎖線Eで示すように、シフトカム14の回転角度が0°〜30°の範囲においてシフトカム14に与えられるトルクの方が30°〜60°の範囲においてシフトカム14に与えられるトルクよりも大きくなる。

0138

また、シフトカム14に与えられるトルクは、シフトカム14の回転角度が約6°となるとき(ドグ機構によって変速ギアとスプラインギアとが嵌合して連結する部分同士が接触する直前)に最大となる。

0139

本実施の形態においては、組み合わせバネ100に一旦大きなトルクを蓄積し、その蓄積したトルクを開放することによりシフトカム14が回転される。したがって、シフトカム14の回転開始時に大きなトルクをシフトカム14に与えることができる。その結果、スプラインギアを高速で移動させることができるので、変速動作開始直後に、スプラインギアと変速ギアとを確実に連結および離間させることができる。

0140

また、シフトカム14に与えられるトルクの大きさは、シフト機構701の構成等に応じて適宜設定することが好ましい。なお、シフトカム14の与えられるトルクの大きさは、バネ791、バネ792および組み合わせバネ100のバネ定数や取り付け荷重を適宜変更することによっても変更することができる。

0141

なお、本実施の形態においては、シフトカム14を回転させる際に、合成トルクにおいてシフトカム14の回転方向と逆方向のトルクがシフトカム14に与えられないようにバネ791、バネ792および組み合わせバネ100が設けられている。

0142

このように構成されたシフト機構701では、組み合わせバネ100が機能する場合、各フック部112、113、122、123とコイル部111、121との曲げ部に応力が集中する。

0143

組み合わせバネ100は、第1トーションバネ110、第2トーションバネ120といった2つのトーションバネにより構成されるため、一つのトーションバネを用いた構成と比較して、それぞれのフック部112、113、122、123にかかる負荷は半減されることとなる。

0144

これにより、各トーションバネ110、120においてフック部112、113、122、123にかかる応力を著しく緩和することできる。また、重なるコイル部111、121の螺旋状に巻回される巻き方向が互いに異なる。このため、コイル部111、121の両端のフック部112、113、122、123に負荷が加わることによって、各コイル部111、121に回転モーメントが発生しても、互いに打ち消し合うことになる。これにより、それぞれのコイル部111、121におけるコイルの巻き中心軸の傾きが発生しない。よって、トーションバネの傾きを規制する部材を必要とせず、回転軸回りの付勢力(所望の反力)を、シフトカム14を回動させるトルクとして効果的に得ることができる。

0145

なお、本実施の形態の組み合わせトーションバネでは、コイル部111、121の螺旋状に巻回される方向が互いに異なる第1トーションバネ110及第2トーションバネ120の2つのトーションバネを組み合せた構成としたが、3つ以上のトーションバネを組み合わせて構成してもよい。

0146

2010年11月22日出願の特願2010−260614の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書開示内容は、すべて本願に援用される。

0147

本発明に係る組み合わせトーションバネは、荷重を受けてもコイル部の巻き中心が傾くことなく、好適にコイル周方向の所定の反力を得ることができる効果を有し、自動二輪車に搭載されるシフト機構に用いられるトーションバネとして有用である。

0148

14シフトカム
100 組み合わせトーションバネ(付勢部材
110 第1トーションバネ(付勢部材)
111、121コイル部
112、113、122、123フック部
120 第2トーションバネ(付勢部材)
141〜144シフトフォーク
701シフト機構
801 第1回転部材
803 第2回転部材
804規制部材
805 第3回転部材
807 第1伝達部材
809 第2伝達部材

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