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技術 加硫接着用組成物

出願人 株式会社大阪ソーダ
発明者 濱口恒志朗北川紀樹大高豊史尾崎太郎安田和敬
出願日 2011年11月10日 (9年0ヶ月経過) 出願番号 2012-542972
公開日 2014年5月12日 (6年6ヶ月経過) 公開番号 WO2012-063895
状態 特許登録済
技術分野 剛性・可とう管 積層体(2) 接着剤、接着方法
主要キーワード ホース間 吸水保持 試験用燃料 金属塩水和物 ポリアミン系加硫剤 環式脂肪酸 加硫積層体 パーオキサイド系加硫剤
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課題・解決手段

本発明は、ゴム(a)と、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(b)と、吸水物および含水物から選択される少なくとも1種の水担持物質(c)とを含有することを特徴とする加硫接着組成物、に関する。

概要

背景

近年、自動車からの排出ガス規制が非常に厳しくなっており、その中の一つであるガソリン蒸散規制は、米国を中心に益々強化されている。このような厳しい要求に対して、自動車用燃料ホースにおいても、耐熱老化性耐候性耐酸敗ガソリン性、耐アルコール含有ガソリン性、ガソリン不透過性等を併せ持つ燃料ホースの開発が進められている。その燃料ホース材料の一つとして、フッ素含有ポリマーが挙げられる。しかし、高価であり、耐寒性にも問題があるために、内層にフッ素含有ポリマーの薄層を用い、外層エピクロルヒドリン系ゴムを用いる積層体がよく使用されている。

しかし、上記のような異種ポリマー組成物による積層ホースの場合、そのホース間接着性が最も重要になってくる。フッ素含有ポリマーは他種ポリマーとの接着性が乏しいことが一般に知られており、そのためある種の添加剤ポリマー組成物に配合する等の手段が通常とられている。フッ素含有ポリマー層とエピクロルヒドリン系ゴム層における積層体の場合では特許文献1〜3に記載されている手法をとることでフッ素含有ポリマー層とエピクロルヒドリン系ゴム層を接着することは可能である。しかし、近年、メンテナンスレスによる長寿命化や、適応部材の最適化による材料変更や統一化が行われており、他の各種ゴムと多種の低ガス透過性材料が強固に接着された積層体も求められている。

概要

本発明は、ゴム(a)と、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(b)と、吸水物および含水物から選択される少なくとも1種の水担持物質(c)とを含有することを特徴とする加硫接着用組成物、に関する。

目的

本発明は、得られた加硫物が他の低ガス透過性材料(例えば、フッ素含有ポリマー)との接着性に優れた加硫接着用組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

ゴム(a)と、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(b)と、吸水物および含水物から選択される少なくとも1種の水担持物質(c)とを含有することを特徴とする加硫接着組成物

請求項2

水担持物質(c)は、ポリエーテル化合物金属化合物が吸水してなる吸水物及び/又は金属塩水和物である請求項1に記載の加硫接着用組成物。

請求項3

更に、エポキシ樹脂(d)を含有する請求項1又は2に記載の加硫接着用組成物。

請求項4

ゴム(a)は、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR(H−NBR)、アクリルゴムACM)、エチレンアクリル酸エステルゴム(AEM)、フッ素ゴム(FKM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレンCPE)、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)からなる群より選択される少なくとも1種のゴムである請求項1〜3いずれかに記載の加硫接着用組成物。

請求項5

化合物(b)は、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のp−トルエンスルホン酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール樹脂塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオルトフタル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のギ酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオクチル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のp−トルエンスルホン酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のフェノール塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のフェノール樹脂塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のオルトフタル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のギ酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のオクチル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である請求項1〜4いずれかに記載の加硫接着用組成物。

請求項6

化合物(b)は、ゴム(a)100重量部に対して0.1〜10重量部である請求項1〜5いずれかに記載の加硫接着用組成物。

請求項7

ゴム(a)は、エピクロルヒドリンゴムであり、さらに加硫剤(e)を含有する請求項1〜3いずれかに記載の加硫接着用組成物。

請求項8

加硫剤(e)は、キノキサリン系加硫剤チオウレア系加硫剤メルカプトトリアジン系加硫剤ビスフェノール系加硫剤、硫黄系加硫剤パーオキサイド系加硫剤から選択される少なくとも一種の加硫剤を含有する請求項6に記載の加硫接着用組成物。

請求項9

エピクロルヒドリンゴムは、エピクロルヒドリンに基づく重合単位と、エチレンオキサイドに基づく重合単位と、を有する重合体である請求項7または8に記載の加硫接着用組成物。

請求項10

エピクロルヒドリンゴムは、エピクロルヒドリンに基づく重合単位と、エチレンオキサイドに基づく重合単位と、アリルグリシジルエーテルに基づく重合単位と、を有する重合体である請求項7〜9いずれかに記載の加硫接着用組成物。

請求項11

化合物(b)は、エピクロルヒドリンゴム100重量部に対して0.5〜3.0重量部である請求項7〜10いずれかに記載の加硫接着用組成物。

請求項12

請求項1〜11いずれかに記載の加硫接着用組成物を用いてなる積層体

請求項13

請求項12記載の積層体からなるチューブ又はホース

請求項14

請求項13記載のチューブ又はホースからなる自動車用燃料配管

技術分野

0001

本発明は、加硫接着組成物に関する。

背景技術

0002

近年、自動車からの排出ガス規制が非常に厳しくなっており、その中の一つであるガソリン蒸散規制は、米国を中心に益々強化されている。このような厳しい要求に対して、自動車用燃料ホースにおいても、耐熱老化性耐候性耐酸敗ガソリン性、耐アルコール含有ガソリン性、ガソリン不透過性等を併せ持つ燃料ホースの開発が進められている。その燃料ホース材料の一つとして、フッ素含有ポリマーが挙げられる。しかし、高価であり、耐寒性にも問題があるために、内層にフッ素含有ポリマーの薄層を用い、外層エピクロルヒドリン系ゴムを用いる積層体がよく使用されている。

0003

しかし、上記のような異種ポリマー組成物による積層ホースの場合、そのホース間接着性が最も重要になってくる。フッ素含有ポリマーは他種ポリマーとの接着性が乏しいことが一般に知られており、そのためある種の添加剤ポリマー組成物に配合する等の手段が通常とられている。フッ素含有ポリマー層とエピクロルヒドリン系ゴム層における積層体の場合では特許文献1〜3に記載されている手法をとることでフッ素含有ポリマー層とエピクロルヒドリン系ゴム層を接着することは可能である。しかし、近年、メンテナンスレスによる長寿命化や、適応部材の最適化による材料変更や統一化が行われており、他の各種ゴムと多種の低ガス透過性材料が強固に接着された積層体も求められている。

先行技術

0004

特開昭64−11180号公報
特開平9−85898号公報
特開2006−306053号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、得られた加硫物が他の低ガス透過性材料(例えば、フッ素含有ポリマー)との接着性に優れた加硫接着用組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明はゴム(a)と、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(b)と、吸水物および含水物から選択される少なくとも1種の水担持物質(c)とを含有することを特徴とする加硫接着用組成物に関する。

発明の効果

0007

本発明の加硫接着用組成物を加硫して得られる加硫物は他種ポリマーとの加硫接着性に優れており、例えばフッ素含有ポリマーとの積層体等に用いることができる。

実施例

0008

本発明の加硫接着用組成物は、ゴム(a)と、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(b)と、吸水物および含水物から選択される少なくとも1種の水担持物質(c)とを含有することを特徴とする。

0009

ゴム(a)は、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR(H−NBR)、アクリルゴムACM)、エチレンアクリル酸エステルゴム(AEM)、フッ素ゴム(FKM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレンCPE)、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)からなる群より選択される少なくとも1種のゴムと、エピクロルヒドリンゴムとに分類することができる。

0010

本発明の加硫接着用組成物において、ゴム(a)であるアクリロニトリルブタジエンゴム(以下、NBRと略する)とはアクリロニトリルブタジエンに基づく重合単位を含むものであれば特に限定されない。アクリロニトリルとブタジエンの共重合組成は特に限定されないが、一般的に結合アクリロニトリル量で30%以上50%以下のものが使われる。また、NBRと塩化ビニル樹脂(以下、PVCと略する)とのブレンド物やNBRとエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)とのブレンド物なども使用できる。また、アクリレート変性NBRや部分架橋NBR、末端変性NBRなども使用できる。また、形態は一般的なNBRの形態であれば特に限定されず、粉末状NBRや液状NBRも使用できる。

0011

NBRの架橋剤(加硫剤)は特に限定されるものではなく、一般に不飽和結合を架橋させるものであればよい。具体的には硫黄系架橋剤、過酸化物系架橋剤樹脂架橋剤オキシム系架橋剤等を例示することができ、硫黄系架橋剤、過酸化物系架橋剤であることが好ましい。また、加硫接着用組成物はテトラメチルジスルフィド等のチウラム系化合物ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛ジメチルジチオカルバミン酸銅等のジチオカルバミン酸塩類(例えば、ジチオカルバミン酸亜鉛塩、ジチオカルバミン酸の銅塩)といった適宜架橋剤に応じた公知の促進剤、促進助剤遅延剤を含有してもよい。
硫黄系架橋剤としては、硫黄、テトラメチルチウラムジスルフィドテトラエチルチウラムジスルフィドテトラブチルチウラムジスルフィドテトラメチルチウラムモノスルフィドジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム類を例示することができる。
過酸化物系架橋剤としては、tert−ブチルヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイドジクミルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサンベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエートなどを例示することができる。
樹脂架橋剤としては、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂メラミンホルムアルデヒド縮合物トリアジン−ホルムアルデヒド縮合物、オクチルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、アルキルフェノール・スルフィド樹脂ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂等を例示することができる。
オキシム系架橋剤としては、p−キノンジオキシムp−ベンゾキノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシムを例示することができる。
架橋剤(加硫剤)の配合量は、本発明の効果を損なわない限り限定されることはないが、NBR100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましい。

0012

本発明の加硫接着用組成物において、ゴム(a)である水素化NBR(以下、H−NBRと略する。)は上記NBRのブタジエンユニットを水素化した構造であれば特に限定されない。組成は特に限定されないが、一般的にNBRから製造されるため、NBRに準ずる。また、ブタジエンユニットのうちすべてを水素化したものや、一部不飽和結合を残したものも使用できる。また、他のポリマーとのブレンドや変性等もNBRと同様に使用できる。架橋剤(加硫剤)の種類及びその配合量、その他配合剤に関してもテトラメチルジスルフィド等のチウラム系化合物、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸銅等のジチオカルバミン酸塩類(例えば、ジチオカルバミン酸の亜鉛塩、ジチオカルバミン酸の銅塩)といった適宜架橋剤に応じた公知の促進剤、促進助剤、遅延剤をNBRと同様に使用できる。

0013

本発明の加硫接着用組成物において、ゴム(a)のアクリルゴム(以下、ACMと略する)はアクリル酸エステルを主成分の重合単位として、重合することにより得られる合成ゴムであれば特に限定されない。また、アクリル酸エステルの側鎖アルキル基またはアルコキシアルキル基は特に限定される物ではないが、一般的には耐油性と耐寒性のバランスにより決定され、アクリル酸エステルとしてはアルキル基炭素数が1〜4であるアクリル酸アルキルエステルアルコキシ基の炭素数が1〜4であるアクリル酸アルコキシアルキルエステル好ましく、例えば、アクリル酸メチルアクリル酸エチルアクリル酸プロピルアクリル酸n−ブチル、アクリル酸メトキシメチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチルなどが挙げられる。また、架橋サイトに種々官能基を側鎖に導入した物も一般的に用いられ、一般的な架橋サイトに用いるモノマーの例として2−クロロエチルビニルエーテル等の塩素基系、ビニルクロロアセテート等の活性塩素基系、アリルグリシジルエーテルや、アクリル酸グリシジル等のエポキシ基系等が挙げられる。ACM中、アクリル酸エステルモノマー単位を100重量%とした場合に、架橋サイトに用いるモノマー単位の割合は、0.1〜10重量%であってもよい。

0014

ACMの架橋剤(加硫剤)は特に限定されるものではなく、公知の架橋剤を架橋サイトに用いるモノマーに合わせて適宜用いてもよい。一般的な架橋剤を例示すると、架橋サイトに用いるモノマーが塩素基系ではヘキサメチレンジアミノカーバメートエチレンチオウレア、N,N’−ジエチルチオウレア、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(TRA)等が用いられる。架橋サイトに用いるモノマーが活性塩素基系では硫黄、TRA、ジアミンカーバメート、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン等が用いられる。架橋サイトに用いるモノマーがエポキシ基系ではジチオカルバミン酸塩や有機カルボン酸アンモニウムが用いられる。また、NBRの項で記載した過酸化物系架橋剤等も用いられる。また、それぞれの架橋剤に応じて金属化合物金属酸化物金属石鹸等、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸銅等のジチオカルバミン酸塩類(例えば、ジチオカルバミン酸の亜鉛塩、ジチオカルバミン酸の銅塩)等の受酸剤、促進剤、各種配合剤が適宜用いられる。
架橋剤(加硫剤)の配合量は、本発明の効果を損なわない限り限定されることはなく、ACM100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましい。

0015

本発明の加硫接着用組成物において、ゴム(a)であるエチレンアクリル酸エステルゴム(以下、AEMと略する)はエチレンとアクリル酸エステルの共重合体であり、さらに架橋サイトに種々官能基を導入したものも一般的に用いられる。一般的な架橋サイトを例示すると側鎖にカルボキシル基が導入されるようなものが用いられる。エチレンとアクリル酸エステルの組成比は特に限定されないが、耐油性と耐寒性や加工性で決定される。AEM中、アクリル酸エステルモノマー単位とエチレンモノマー単位の合計を100重量%とした場合に、架橋サイトに用いるモノマー単位の割合は、0.1〜10重量%であってもよい。

0016

AEMの架橋剤(加硫剤)は特に限定されるものではなく、公知の架橋剤が適宜用いられる。一般的な架橋剤を例示すると、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミノカーバメート、エチレンジアミン等のジアミン系架橋剤やNBRの項で記載した過酸化物系架橋剤が挙げられる。また、加硫接着用組成物はテトラメチルジスルフィド等のチウラム系化合物、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸銅等のジチオカルバミン酸塩類(例えば、ジチオカルバミン酸の亜鉛塩、ジチオカルバミン酸の銅塩)といった適宜架橋剤に応じた公知の促進剤、促進助剤、遅延剤、各種配合剤を含有してもよい。
架橋剤(加硫剤)の配合量は、本発明の効果を損なわない限り限定されることはなく、AEM100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましい。

0017

本発明の加硫接着用組成物において、ゴム(a)であるフッ素ゴム(以下、FKMと略する)は主鎖や側鎖にフッ素原子を含む合成ゴムである。FKMの組成は一般的に公知の物を用いることができる。例示すれば、ビニリデンフルオライドヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレンテトラフルオロエチレン三元共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピレン−ビニリデンフルオライド三元共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル)共重合体等が挙げられる。また、これらに架橋サイトを導入した物も用いることができる。また、過酸化物架橋架橋特性を向上するため臭素ヨウ素を導入した物も用いることが出来る。これらの組成比は特に限定されるものではなく、公知の物を用いることが出来る。

0018

FKMの架橋剤(加硫剤)は特に限定されるものではなく、公知の架橋系が適宜用いられる。例示すればポリアミン系架橋剤としてヘキサメチレンジアミンカーバメート、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ビス(アミノシクロヘキシルメタンカルバメート等が挙げられ、ポリオール系架橋剤としてビスフェノールSやビスフェノールAF等が挙げられ、過酸化物系架橋剤としてNBRの項で記載した種々の過酸化物が挙げられる。また、加硫接着用組成物にはテトラメチルジスルフィド等のチウラム系化合物、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸銅等のジチオカルバミン酸塩類(例えば、ジチオカルバミン酸の亜鉛塩、ジチオカルバミン酸の銅塩)といった適宜架橋剤に応じた公知の促進剤、促進助剤、遅延剤、各種配合剤を含有してもよい。
架橋剤(加硫剤)の配合量は、本発明の効果を損なわない限り限定されることはなく、FKM100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましい。

0019

本発明の加硫接着用組成物において、ゴム(a)であるクロロプレンゴム(以下、CRと略する)はクロロプレンモノマー重合体である。クロロプレンモノマーの合成法アセチレン法、ブタジエン法に分けられるが、どちらの合成法を用いたクロロプレンモノマーを重合させたCRであってもよい。また、通常、クロロプレンモノマーを重合するとトランス−1,4−ポリクロロプレンユニット、シス−1,4−ポリクロロプレンユニット、1,2−ポリクロロプレンユニット、3,4−ポリクロロプレンユニットの構造がとられるが、これらの組成比は特に限定されない。また、クロロプレンゴムは硫黄変性やメルカプト変性等の公知の変性品も使用することもできる。CRはクロロプレンモノマーとクロロプレンと共重合可能単量体との共重合体であってもよく、共重合可能な単量体としては、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプレンスチレン、アクリロニトリル、アクリル酸又はそのエステル類メタクリル酸又はそのエステル類等が挙げられる。

0020

CRの架橋剤(加硫剤)は特に限定されるものではなく、公知の架橋剤が適宜用いられる。公知の架橋剤を例示すれば金属酸化物が好ましく、具体的には酸化亜鉛酸化マグネシウム酸化鉛四酸化三鉛三酸化鉄、二酸化チタン酸化カルシウム等が挙げられる。これらは2種以上を併用して用いることもできる。また、これらの架橋剤とともに、加硫促進剤として、チオウレア系加硫促進剤グアニジン系加硫促進剤チウラム系加硫促進剤チアゾール系加硫促進剤が使用でき、チオウレア系加硫促進剤が好ましい。チオウレア系加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア、トリメチルチオウレア、トリメチルチオウレア、N,N’−ジフェニルチオウレアなどが挙げられる。ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸銅等のジチオカルバミン酸塩類(例えば、ジチオカルバミン酸の亜鉛塩、ジチオカルバミン酸の銅塩)といった各種配合剤を含有してもよい。
架橋剤(加硫剤)の配合量は、本発明の効果を損なわない限り限定されることはなく、CR100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましい。

0021

本発明の加硫接着用組成物において、ゴム(a)であるクロロスルホン化ポリエチレン(以下、CSMと略する)は塩素亜硫酸ガスを用いてポリエチレン塩素化並びにクロロスルホン化して得られる合成ゴムである。分子量や塩素含量クロロスルホン基含量は特に限定されるものではなく、公知の物を用いることが出来る。

0022

CSMの架橋剤(加硫剤)は特に限定されるものではなく、公知の架橋剤が適宜用いられる。公知の架橋剤を例示すれば、酸化マグネシウム等の金属酸化物、N,N ’−m−フェニレンジマレイミド等のマレイミド化合物、NBRの項で記載した過酸化物、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、テトラメチルチラウムジスルフィド、テトラエチルチラウムジスルフィド等のチウラム化合物等が挙げられ、また、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸銅等のジチオカルバミン酸塩類(例えば、ジチオカルバミン酸の亜鉛塩、ジチオカルバミン酸の銅塩)といった適宜架橋剤に応じた公知の促進剤、促進助剤、遅延剤、場合によっては老化防止剤(例えば、アミン系老化防止剤等やフェノール系老化防止剤)を用いてもよい。
架橋剤(加硫剤)の配合量は、本発明の効果を損なわない限り限定されることはなく、CSM100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましい。

0023

本発明の加硫接着用組成物において、ゴム(a)である塩素化ポリエチレン(以下、CPEと略する)は塩素ガスを用いてポリエチレンを塩素化して得られる合成ゴムである。分子量や塩素含量は特に限定されるものではなく、公知の物を用いることが出来る。

0024

CPEの架橋剤(加硫剤)は特に限定されるものではなく、公知の架橋剤が適宜用いられる。公知の架橋系を例示すれば、トリメルカプト−S−トリアジン、2−ヘキシルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−ジエチルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−シクロヘキシルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−アニリノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−フェニルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン等のメルカプトトリアジン系架橋剤や2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ジメルカプト−1 ,3,4−チアジアゾールのモノベンゾエート誘導体および2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールのジベンゾエート誘導体等のチアジアゾール系架橋剤、NBRの項で記載した種々の過酸化物が用いられる。また、加硫接着用組成物にはテトラメチルジスルフィド等のチウラム系化合物、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸銅等のジチオカルバミン酸塩類(例えば、ジチオカルバミン酸の亜鉛塩、ジチオカルバミン酸の銅塩)といった適宜架橋剤に応じた公知の促進剤、促進助剤、遅延剤、各種配合剤を含有してもよい。
架橋剤(加硫剤)の配合量は、本発明の効果を損なわない限り限定されることはなく、CPE100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましい。

0025

本発明の加硫接着用組成物において、ゴム(a)であるエチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)はエチレンとプロピレンの共重合体(以下、EPMと略する)であり、第三成分としてジエン成分を導入した共重合体(以下、EPDMと略する)からなる合成ゴムである。第三成分のジエン成分は公知の物を利用できるが、例示するとジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエンなどが挙げられる。組成は公知の物が使用でき、その分子量や形態も特に限定されず、公知の物を使用できる。

0026

上記ゴム(a)であるEPM、EPDMの架橋剤(加硫剤)は特に限定されるものではなく、公知の架橋剤が適宜用いられる。公知の架橋剤を例示すれば、硫黄系架橋剤、過酸化物系架橋剤、樹脂架橋剤、オキシム系架橋剤等を例示することができ、具体的にはNBRの項で記載した硫黄系架橋剤、過酸化物系架橋剤、樹脂架橋剤、オキシム系架橋剤を挙げられる。また、加硫接着用組成物にはテトラメチルジスルフィド等のチウラム系化合物、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸銅等のジチオカルバミン酸塩類(例えば、ジチオカルバミン酸の亜鉛塩、ジチオカルバミン酸の銅塩)といった適宜架橋剤に応じた公知の促進剤、促進助剤、遅延剤、各種配合剤を含有してもよい。
架橋剤(加硫剤)の配合量は、本発明の効果を損なわない限り限定されることはなく、EPM及び/又はEPDM100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましい。

0027

その他上記ゴム(a)の架橋方法として電子線架橋放射線架橋光架橋マイクロ波架橋、超音波架橋等の公知の架橋を用いることが出来る。

0028

本発明の加硫接着用組成物において、ゴム(a)であるエピクロルヒドリンゴムは、エピクロルヒドリンに基づく重合単位を有する未加硫ゴムであれば特に限定されず、実質的にエピクロルヒドリンに基づく重合単位のみからなる1元重合体であってもよいし、エピクロルヒドリンに基づく重合単位と、エピクロルヒドリン以外の他の単量体に基づく重合単位と、からなる2元以上の重合体であってもよい。

0029

エピクロルヒドリン以外の他の単量体としては、例えば、エチレンオキサイドプロピレンオキサイド、及びアリルグリシジルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種の単量体が好ましい。加硫接着用組成物は、エピクロルヒドリンに基づく重合単位と、エチレンオキサイドに基づく重合単位と、を有する重合体であることが好ましく、エピクロルヒドリンに基づく重合単位と、エチレンオキサイドに基づく重合単位と、アリルグリシジルエーテルに基づく重合単位と、を有する重合体であることがより好ましい。

0030

エピクロルヒドリンゴムとしては、例えば、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、及び、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル四元共重合体からなる群より選択される少なくとも1種の重合体が好ましい。より好ましくは、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体より選択される少なくとも1種の重合体である。これらを単独で又は2種以上を混合して使用することができる。

0031

本発明の加硫接着用組成物において、ゴム(a)としてエピクロルヒドリンゴムを使用する場合、さらに加硫剤(e)を含む。加硫剤(e)は、従来公知のものが使用できる。

0032

加硫剤(e)としては、塩素原子反応性を利用する公知の加硫剤、例えば、ポリアミン系加硫剤チオウレア系加硫剤チアジアゾール系加硫剤、メルカプトトリアジン系加硫剤ピラジン系加硫剤、キノキサリン系加硫剤、ビスフェノール系加硫剤等を挙げることができる。

0033

塩素原子の反応性を利用する公知の加硫剤(e)を例示すれば、ポリアミン系加硫剤としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミントリエチレンテトラミンヘキサメチレンテトラミンp−フェニレンジアミンクメンジアミン、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン、エチレンジアミンカーバメート、ヘキサメチレンジアミンカーバメート等があげられる。

0034

チオウレア系加硫剤としては、エチレンチオウレア、1,3−ジエチルチオウレア、1,3−ジブチルチオウレア、トリメチルチオウレア等があげられる。

0035

チアジアゾール系加硫剤としては、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−5−チオベンゾエート等があげられる。

0036

メルカプトトリアジン系加硫剤としては、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−ヘキシルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−ジエチルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−シクロヘキサンアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−アニリノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−フェニルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン等があげられる。

0037

ピラジン系加硫剤としては、2,3−ジメルカプトピラジン誘導体等があげられ、2,3−ジメルカプトピラジン誘導体を例示すると、ピラジン−2,3−ジチオカーボネート、5−メチル−2,3−ジメルカプトピラジン、5−エチルピラジン−2,3−ジチオカーボネート、5,6−ジメチル−2,3−ジメルカプトピラジン、5,6−ジメチルピラジン−2,3−ジチオカーボネート等があげられる。

0038

キノキサリン系加硫剤としては、2,3−ジメルカプトキノキサリン誘導体等があげられ、2,3−ジメルカプトキノキサリン誘導体を例示すると、キノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−エチル−2,3−ジメルカプトキノキサリン、6−イソプロピルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、5,8−ジメチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート等があげられる。

0039

ビスフェノール系加硫剤としては、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールS)、1,1−シクロヘキシリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)、2−クロロ−1,4−シクロヘキシレン−ビス (4−ヒドロキシベンゼン)、2,2−イソプロピリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)(ビスフェノールA)、ヘキサフルオロイソプロピリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)(ビスフェノールAF)および2−フルオロ−1,4−フェニレン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)等があげられる。

0040

ゴム(a)としてエピクロルヒドリンゴムを使用する場合、加硫剤(e)と共に公知の加硫促進剤、遅延剤を本発明においてそのまま用いることができる。塩素原子の反応性を利用する公知の加硫剤(e)に併用される加硫促進剤としては、1級、2級、3級アミン、該アミンの有機酸塩もしくはその付加物グアニジン系促進剤、チウラム系促進剤、ジチオカルバミン酸系促進剤等を挙げることができる。また、遅延剤としてはN−シクロヘキサンチオフタルイミドジチオカルバミン酸類の亜鉛塩等を挙げることができる。

0041

加硫促進剤を例示すれば、1級、2級、3級アミンとしては、特に炭素数5〜20の脂肪族又は環式脂肪酸の第1、第2もしくは第3アミンが好ましく、このようなアミンの代表例は、n−ヘキシルアミン、オクチルアミンジブチルアミントリブチルアミン、ヘキサメチレンジアミン等である。

0042

アミンと塩を形成する有機酸としては、カルボン酸カルバミン酸、2−メルカプトベンゾチアゾールジチオリン酸等が例示される。また上記アミンと付加物を形成する物質としては、アルコール類オキシム類等が例示される。アミンの有機酸塩もしくは付加物の具体例としては、n−ブチルアミン酢酸塩、ヘキサメチレンジアミン・カルバミン酸塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩等が挙げられる。

0043

グアニジン系促進剤の例としては、ジフェニルグアニジンジトリルグアニジン等が挙げられる。

0044

チウラム系加硫促進剤の具体例としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等が挙げられる。

0045

ジチオカルバミン酸系促進剤の例としては、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩等が挙げられる。

0046

塩素原子の反応性を利用する公知の加硫剤(e)に併用される加硫促進剤又は遅延剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対して0〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。

0047

また、エピクロルヒドリンゴムがエピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体などの二重結合を有する重合体である場合には、ニトリル系ゴムの加硫に通常用いられている公知の加硫剤、例えば、硫黄系加硫剤パーオキサイド系加硫剤、樹脂系加硫剤、キノンジオキシム系加硫剤等を挙げることができる。

0048

硫黄系加硫剤としては、硫黄、モルホリンジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、ジペンタンメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィドが挙げられる。

0049

パーオキサイド系加硫剤としては、tert−ブチルヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエートが挙げられる。

0050

樹脂系加硫剤としては、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。

0051

キノンジオキシム系加硫剤としては、p−キノンジオキシム、p−p’−ジベンゾイルキノンジオキシムが挙げられる。

0052

硫黄系加硫剤、パーオキサイド系加硫剤、樹脂系加硫剤、キノンジオキシム系加硫剤に併用される加硫促進剤、加硫遅延剤加硫促進助剤架橋助剤としては、例えば、アルデヒドアンモニア系促進剤、アルデヒドアミン系促進剤チオウレア系促進剤、グアニジン系促進剤、チアゾール系促進剤スルフェンアミド系促進剤、チウラム系促進剤、ジチオカルバミン酸塩系促進剤、キサントゲンサン塩系促進剤等の各種加硫促進剤、N−ニトロソジフェニルアミン無水フタル酸、N−シクロヘキシルチオフタルイミド等の加硫遅延剤、亜鉛華ステアリン酸ステアリン酸亜鉛等の加硫促進助剤、キノンジオキシム系架橋助剤、メタクリレート系架橋助剤、アリル系架橋助剤、マレイミド系架橋助剤等の各種架橋助剤等を挙げることができる。

0053

硫黄系加硫剤、パーオキサイド系加硫剤、樹脂系加硫剤、キノンジオキシム系加硫剤に併用される加硫促進剤、加硫遅延剤、加硫促進助剤、架橋助剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対して0〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。

0054

ゴム(a)としてエピクロルヒドリンゴムを使用する場合、加硫剤(e)としては、チオウレア系加硫剤、キノキサリン系加硫剤、硫黄系加硫剤、パーオキサイド系加硫剤、メルカプトトリアジン系加硫剤、及びビスフェノール系加硫剤からなる群より選択される少なくとも1種の加硫剤が好ましく、チオウレア系加硫剤、キノキサリン系加硫剤、及びビスフェノール系加硫剤からなる群より選択される少なくとも1種の加硫剤がより好ましく、特に好ましくはキノキサリン系加硫剤である。これらの加硫剤(e)は単独で又は2種以上を混合して使用することができる。

0055

ゴム(a)としてエピクロルヒドリンゴムを使用する場合、加硫剤(e)はエピクロルヒドリンゴム100重量部に対して、0.1〜10重量部含むことが好ましい。より好ましくは0.5〜5重量部である。

0056

本発明の加硫接着用組成物は、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(b)を含む。

0057

化合物(b)を例示すると、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のp−トルエンスルホン酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール樹脂塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオルトフタル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のギ酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオクチル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7の炭酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のステアリン酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7の2−エチルヘキシル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7の安息香酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のサリチル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7の3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7の2−メルカプトベンゾチアゾール塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7の2−メルカプトベンズイミダゾール塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のp−トルエンスルホン酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のフェノール塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のフェノール樹脂塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のオルトフタル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のギ酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のオクチル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5の炭酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のステアリン酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5の2−エチルヘキシル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5の安息香酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のサリチル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5の3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5の2−メルカプトベンゾチアゾール塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5の2−メルカプトベンズイミダゾール塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5が挙げられる。

0058

化合物(b)は1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のp−トルエンスルホン酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール樹脂塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオルトフタル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のギ酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオクチル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のp−トルエンスルホン酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のフェノール塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のフェノール樹脂塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のオルトフタル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のギ酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のオクチル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。

0059

接着性を向上させる観点からは、化合物(b)は、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール塩であることがより好ましい。

0060

ゴム(a)が、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリル酸エステルゴム(AEM)、フッ素ゴム(FKM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CPE)、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)からなる群より選択される少なくとも1種のゴムである場合、化合物(b)は、ゴム(a)100重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.3〜3.0重量部であることがより好ましく、0.5〜1.5重量部であることが特に好ましい。

0061

ゴム(a)がエピクロルヒドリンゴムである場合、化合物(b)は、エピクロルヒドリンゴム(a)100重量部に対して0.3〜3.0重量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜2.0重量部であることがより好ましく、0.5〜1.5重量部であることが特に好ましい。

0062

本発明の加硫接着用組成物は、吸水物および含水物から選択される少なくとも一種の水担持物質(c)を含む。ここでの吸水物とは、水が吸水保持されて加熱により蒸発して放出される化合物であり、含水物とは、構造内に水を含み、加熱分解によって水が生成されて放出される化合物である。水担持物質(c)はポリエーテル化合物、金属化合物などが吸水してなる吸水物、金属塩水和物等の含水物が取り扱いの点で好ましく、金属塩水和物が特に好ましい。水担持物質(c)を含むことによって、接着性を向上させることができる。

0063

水担持物質(c)の吸水物としては、ポリエーテル化合物、金属化合物などが吸水してなる吸水物が挙げられる。化合物への吸水については、水分との接触(例えば、含浸等)に行われ、特に限定されることはない。

0064

ポリエーテル化合物としては、ポリエチレンオキサイドポリエチレングリコールなどが挙げられる。

0065

金属化合物は金属の酸化物水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、珪酸塩合成ハイドロタルサイトなどが挙げられる。

0066

金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム水酸化マグネシウム水酸化カルシウム水酸化バリウム水酸化亜鉛水酸化鉄水酸化銅水酸化マンガンなどが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタンなどが挙げられる。
金属炭酸塩としては、炭酸アルミニウム炭酸カルシウム炭酸マグネシウム炭酸バリウムなどが挙げられる。
金属硫酸塩としては、硫酸カルシウム硫酸バリウム硫酸アルミニウムなどが挙げられる。
金属珪酸塩としては、珪酸アルミニウム珪酸カルシウム珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸ナトリウムなどが挙げられる。

0067

接着性を向上させる観点からは、水担持物質(c)の吸水物は、吸水保持率が5重量%以上の化合物であることが好ましい。さらに好ましくは、吸水保持率が10重量%以上の化合物である。吸水保持率は吸水物が保持する水分量の割合であり、下記から算出される。
吸水保持率(重量%)=(吸水物が保持する水分量(重量)/吸水物(重量))×100。

0068

水担持物質(c)の含水物としては、金属塩水和物が挙げられる。

0069

金属塩水和物としては、アルミニウム、カルシウム亜鉛マンガンランタンチタンジルコニウム、鉄、コバルトニッケルマグネシウム、銅といった金属の珪酸硼酸燐酸、硫酸、硝酸、炭酸等の無機酸塩水和物、安息香酸フタル酸マレイン酸コハク酸サリチル酸クエン酸等のカルボン酸といった有機酸塩水和物が挙げられる。好ましくは、酢酸カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸亜鉛硫酸マンガン硫酸ランタン硫酸チタン硫酸ジルコニウム硫酸鉄硫酸コバルト硫酸マグネシウム及び硫酸ニッケルから選択される金属塩の水和物である。カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、銅から選択される金属の硫酸塩及び/又は酢酸塩の水和物であることがより好ましく、硫酸カルシウム2水和物硫酸ナトリウム10水和物、硫酸銅(II)5水和物であることが更に好ましく、硫酸カルシウム2水和物、硫酸ナトリウム10水和物であることが特に好ましい。

0070

水担持物質(c)の配合量は、ゴム(a)100重量部に対して0.1〜80重量部,好ましくは0.5〜70重量部であり、更に好ましくは1〜50重量部であり、特に好ましいのは1〜20重量部である。これらの範囲内であると、十分な接着効果が得られ、加硫物の機械的物性が損なわれることもないため好ましい。

0071

本発明の接着用組成物は、必須成分としてゴム(a)、化合物(b)、及び水担持物質(c)を含有し、更に、任意成分としてエポキシ樹脂(d)を含んでもよい。
エポキシ樹脂(d)としては、たとえば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂アミン型エポキシ樹脂水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、及び多官能エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂が好ましい。これらのうちビスフェノールA型エポキシ樹脂が耐薬品性、接着性が良好な点から好ましく、さらに式(1):

0072

0073

で表わされるエポキシ樹脂が特に好ましい。ここで、式(1)において、nは平均値であり、0.1〜3が好ましく、0.1〜0.5がより好ましく、0.1〜0.3がさらに好ましい。

0074

エポキシ樹脂(d)は、ゴム(a)100重量部に対して、0.1〜5重量部が好ましく、0.3〜3重量部がより好ましい。

0075

また、本発明の加硫接着用組成物は、化合物(b)とエポキシ樹脂(d)との合計が、ゴム(a)100重量部に対して、2.0重量部を超えることも好ましい形態の一つである。

0076

本発明の加硫接着用組成物は、ゴム(a)とは別の特性を付与するために、更に、エポキシ樹脂以外の他の樹脂を含有してもよい。樹脂としては、たとえばポリメタクリル酸メチルPMMA)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリウレタン(PUR)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、エチレン−酢酸ビニルEVA)樹脂、スチレン−アクリロニトリル(AS)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂等が挙げられる。この場合、樹脂の配合量は、(a)100重量部に対し1〜50重量部が好ましい。

0077

また本発明においては、目的または必要に応じて、本発明の効果を損なわない限りにおいて、一般の加硫用ゴム組成物に配合する通常の添加物、たとえば、充填剤加工助剤可塑剤、受酸剤、軟化剤、老化防止剤、着色剤、安定剤、接着助剤離型剤導電性付与剤熱伝導性付与剤、表面非粘着剤粘着付与剤、柔軟性付与剤耐熱性改善剤難燃剤紫外線吸収剤、耐油性向上剤発泡剤スコーチ防止剤滑剤などの各種添加剤を配合することができる。また、前記のものとは異なる常用の加硫剤や加硫促進剤を1種または2種以上配合してもよい。

0080

可塑剤としては、たとえばフタル酸誘導体セバシン酸誘導体、軟化剤としては、たとえば潤滑油プロセスオイルコールタールヒマシ油ステアリン酸カルシウム、老化防止剤としては、たとえばフェニレンジアミン類フォスフェート類、キノリン類クレゾール類フェノール類ジチオカルバメート金属塩などがあげられる。

0081

本発明の加硫接着用組成物は、ゴム(a)、化合物(b)、水担持物質(c)、並びに、更に要すればエポキシ樹脂(d)並びにその他の添加剤を混練することにより調製される。

0082

混練は、たとえば100℃以下の温度でオープンロールバンバリーミキサー加圧ニーダーなどを用いて行うことができる。

0083

本発明の加硫接着用組成物を加硫してなる加硫物は、前記加硫接着用組成物を通常100〜200℃に加熱する事で得られ、加硫時間は温度により異なるが、0.5〜300分の間で行われるのが通常である。加硫成型の方法としては、金型による圧縮成型射出成型エアーバス赤外線或いはマイクロウェーブによる加熱等任意の方法を用いることができる。

0084

本発明の一つの形式として、ゴム組成物層と他種ポリマー組成物層を加熱加硫・接着させた加硫ゴム積層体を例示することができる。

0085

上記の加硫積層体は他種ポリマー層とゴム層を積層するにあたり、特に複雑な工程を組まずに、加硫時に化学的に強固な接着が得られるため、過酷な条件(例えば、燃料油に浸漬させる等)に晒された場合であっても、十分な接着力を有する加硫ゴム積層体を提供することができる。また、成形性についても、低コストでの成形が可能であり、成形も容易である。また、押出成形のような普通の方法で成形することができるため、薄膜化も可能であり、柔軟性の点でも改善される。

0086

本発明は上記知見に基づき完成されたものであり、以下の加硫接着用組成物を用いてなる積層体を提供する。
項1.ゴム(a)と、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(b)と、吸水物および含水物から選択される少なくとも1種の水担持物質(c)とを含有することを特徴とする加硫接着用組成物を用いてなる積層体。
項2.加硫用ゴム組成物は、更に、エポキシ樹脂(d)を含有することを特徴とする項1記載の積層体。
項3.水担持物質(c)は、ポリエーテル化合物、金属化合物が吸水してなる吸水物及び/又は金属塩水和物である項1又は項2いずれかに記載の積層体。
項4.ゴム(a)は、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリル酸エステルゴム(AEM)、フッ素ゴム(FKM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CPE)、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)からなる群より選択される少なくとも1種のゴムである項1〜3いずれかに記載の積層体。
項5.化合物(b)は、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のp−トルエンスルホン酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール樹脂塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオルトフタル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のギ酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオクチル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のp−トルエンスルホン酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のフェノール塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のフェノール樹脂塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のオルトフタル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のギ酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のオクチル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である項1〜4いずれかに記載の積層体。
項6.化合物(b)は、ゴム(a)100重量部に対して0.1〜10重量部である項1〜5いずれかに記載の積層体。
項7.ゴム層(A)と、ゴム層(A)上に積層されたフッ素含有ポリマー(但し、クロロトリフルオロエチレン由来する共重合単位を有するフッ素ポリマーは除く)層(B)と、を備える項1〜3いずれかに記載の積層体であって、ゴム層(A)は、加硫用ゴム組成物から形成される層であり、ゴム(a)は、エピクロルヒドリンゴムであり、さらに加硫剤(e)を含有する積層体。
項8.加硫剤(e)は、キノキサリン系加硫剤、チオウレア系加硫剤、メルカプトトリアジン系加硫剤、ビスフェノール系加硫剤、硫黄系加硫剤、パーオキサイド系加硫剤から選択される少なくとも一種の加硫剤を含有する項7に記載の積層体。
項9.エピクロルヒドリンゴムは、エピクロルヒドリンに基づく重合単位と、エチレンオキサイドに基づく重合単位と、を有する重合体である項7または8に記載の積層体。
項10.エピクロルヒドリンゴムは、エピクロルヒドリンに基づく重合単位と、エチレンオキサイドに基づく重合単位と、アリルグリシジルエーテルに基づく重合単位と、を有する重合体である項7〜9のいずれかに記載の積層体。
項11.化合物(b)は、エピクロルヒドリンゴム100重量部に対して0.5〜3.0重量部である項7〜10のいずれかに記載の積層体。
項12.フッ素含有ポリマー(但し、クロロトリフルオロエチレンに由来する共重合単位を有するフッ素ポリマーは除く)層(B)に用いるフッ素含有ポリマーは、ビニリデンフルオライドに基づく重合単位と、ヘキサフルオロプロペンに基づく重合単位と、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位と、パーフルオロアルキルビニルエーテルに基づく重合単位から選択される少なくとも一種の重合単位を有する重合体である項7〜11いずれかに記載の積層体。
項13.フッ素含有ポリマー(但し、クロロトリフルオロエチレンに由来する共重合単位を有するフッ素ポリマーは除く)層(B)に用いるフッ素含有ポリマーは、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン二元共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロペン二元共重合体、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン−テトラフルオロエチレン三元共重合体、ビニリデンフルオライド−パーフルオロアルキルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン三元共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロプロピルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピレン二元共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−テトラフルオロエチレン三元共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン二元共重合体、ポリビニリデンフルオライドポリテトラフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも1種の重合体である項7〜12いずれかに記載の積層体。

0087

ゴム(a)が、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリル酸エステルゴム(AEM)、フッ素ゴム(FKM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CPE)、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)からなる群より選択される少なくとも1種のゴムである場合、加硫接着用組成物と加熱加硫接着させるポリマー層としては、低ガス透過性ポリマー層が例示され、低ガス透過性ポリマー層としてはフッ素含有ポリマー層であることが好ましい。

0088

低ガス透過性ポリマー層に用いる重合体としては、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン二元共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロペン二元共重合体、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン−テトラフルオロエチレン三元共重合体、ビニリデンフルオライド−パーフルオロアルキルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン三元共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロプロピルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル−クロロトリフルオロ三元共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピレン二元共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−テトラフルオロエチレン三元共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン二元共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニリデン樹脂ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂ナイロン樹脂ポリアクリロニトリル樹脂ポリエステル樹脂等が挙げられ、、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン二元共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロペン二元共重合体、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン−テトラフルオロエチレン三元共重合体、ビニリデンフルオライド−パーフルオロアルキルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン三元共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロプロピルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル−クロロトリフルオロ三元共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピレン二元共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−テトラフルオロエチレン三元共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン二元共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオロエチレンであることが好ましい。

0089

加硫接着用組成物と加熱加硫接着させるポリマー層には目的に応じて公知の配合剤、例えば、架橋剤(加硫剤)、加硫促進剤、安定剤、着色剤、可塑剤、補強剤等が添加される。

0090

積層体を製造する方法としては、同時押出成形、逐次押出成形により両組成物を積層せしめ、次いで蒸気加熱加硫もしくは蒸気加熱加硫成型する方法が挙げられる。また一方のゴム組成物型くずれしない程度に弱く加熱加硫した後に両者を積層して十分に蒸気加熱加硫成型せしめる方法も採用できる。上記押出成形により積層された積層体を蒸気加熱加硫する以外の方法としては金型加熱、エアーバス、赤外線、マイクロウエーブ被鉛加硫等の公知の方法が任意に採用できる。加硫に際しては、加熱温度は通常100〜200℃であり、加熱時間は温度によって異なるが0.5〜300分間の範囲が選ばれる。

0091

ゴム(a)が、エピクロルヒドリンゴムである場合、積層体は、エピクロルヒドリンゴム(a)と、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(b)と、吸水物および含水物から選択される少なくとも1種の水担持物質(c)と、加硫剤(e)とを含有することを特徴とする加硫接着用組成物から形成されるゴム層(A)と、ゴム層(A)上に積層されたフッ素含有ポリマー層(B)と、を備えることを特徴とする。

0092

以下、各層について説明する。

0093

(A)ゴム層
ゴム層(A)は、加硫用ゴム組成物から形成される層である。

0094

エピクロルヒドリンゴム(a)は、エピクロルヒドリンに基づく重合単位を有する未加硫ゴムであれば特に限定されず、実質的にエピクロルヒドリンに基づく重合単位のみからなる1元重合体であってもよいし、エピクロルヒドリンに基づく重合単位と、エピクロルヒドリン以外の他の単量体に基づく重合単位と、からなる2元以上の重合体であってもよい。

0095

エピクロルヒドリン以外の他の単量体としては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、及びアリルグリシジルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種の単量体が好ましい。加硫用ゴム組成物は、エピクロルヒドリンに基づく重合単位と、エチレンオキサイドに基づく重合単位と、を有する重合体であることが好ましく、エピクロルヒドリンに基づく重合単位と、エチレンオキサイドに基づく重合単位と、アリルグリシジルエーテルに基づく重合単位と、を有する重合体であることがより好ましい。

0096

エピクロルヒドリンゴム(a)としては、例えば、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、及び、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル四元共重合体からなる群より選択される少なくとも1種の重合体が好ましい。より好ましくは、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体より選択される少なくとも1種の重合体である。これらを単独で又は2種以上を混合して使用することができる。

0097

加硫用ゴム組成物は、加硫剤(e)を含む。加硫剤は、加硫用ゴム組成物の加硫系に合わせて、従来公知のものが使用できる。エピクロルヒドリンゴム(a)を加硫することにより、得られる加硫ゴム層引張強度などの機械的強度が向上し、良好な弾性も獲得できる。

0098

加硫剤(e)としては、塩素原子の反応性を利用する公知の加硫剤、例えば、ポリアミン系加硫剤、チオウレア系加硫剤、チアジアゾール系加硫剤、メルカプトトリアジン系加硫剤、ピラジン系加硫剤、キノキサリン系加硫剤、ビスフェノール系加硫剤等を挙げることができる。

0099

塩素原子の反応性を利用する公知の加硫剤(e)を例示すれば、ポリアミン系加硫剤としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンテトラミン、p−フェニレンジアミン、クメンジアミン、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン、エチレンジアミンカーバメート、ヘキサメチレンジアミンカーバメート等があげられる。

0100

チオウレア系加硫剤としては、エチレンチオウレア、1,3−ジエチルチオウレア、1,3−ジブチルチオウレア、トリメチルチオウレア等があげられる。

0101

チアジアゾール系加硫剤としては、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−5−チオベンゾエート等があげられる。

0102

メルカプトトリアジン系加硫剤としては、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−ヘキシルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−ジエチルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−シクロヘキサンアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−アニリノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、2−フェニルアミノ−4,6−ジメルカプトトリアジン等があげられる。

0103

ピラジン系加硫剤としては、2,3−ジメルカプトピラジン誘導体等があげられ、2,3−ジメルカプトピラジン誘導体を例示すると、ピラジン−2,3−ジチオカーボネート、5−メチル−2,3−ジメルカプトピラジン、5−エチルピラジン−2,3−ジチオカーボネート、5,6−ジメチル−2,3−ジメルカプトピラジン、5,6−ジメチルピラジン−2,3−ジチオカーボネート等があげられる。

0104

キノキサリン系加硫剤としては、2,3−ジメルカプトキノキサリン誘導体等があげられ、2,3−ジメルカプトキノキサリン誘導体を例示すると、キノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−エチル−2,3−ジメルカプトキノキサリン、6−イソプロピルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、5,8−ジメチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート等があげられる。

0105

ビスフェノール系加硫剤としては、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールS)、1,1−シクロヘキシリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)、2−クロロ−1,4−シクロヘキシレン−ビス (4−ヒドロキシベンゼン)、2,2−イソプロピリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)(ビスフェノールA)、ヘキサフルオロイソプロピリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)(ビスフェノールAF)および2−フルオロ−1,4−フェニレン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)等があげられる。

0106

加硫用ゴム組成物は、加硫剤(e)と共に公知の加硫促進剤、遅延剤を本発明においてそのまま用いることができる。塩素原子の反応性を利用する公知の加硫剤に併用される加硫促進剤としては、1級、2級、3級アミン、該アミンの有機酸塩もしくはその付加物、グアニジン系促進剤、チウラム系促進剤、ジチオカルバミン酸系促進剤等を挙げることができる。また、遅延剤としてはN−シクロヘキサンチオフタルイミド、ジチオカルバミン酸類の亜鉛塩等を挙げることができる。

0107

加硫促進剤を例示すれば、1級、2級、3級アミンとしては、特に炭素数5〜20の脂肪族又は環式脂肪酸の第1、第2もしくは第3アミンが好ましく、このようなアミンの代表例は、n−ヘキシルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ヘキサメチレンジアミン等である。

0108

アミンと塩を形成する有機酸としては、カルボン酸、カルバミン酸、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジチオリン酸等が例示される。また上記アミンと付加物を形成する物質としては、アルコール類、オキシム類等が例示される。アミンの有機酸塩もしくは付加物の具体例としては、n−ブチルアミン・酢酸塩、ヘキサメチレンジアミン・カルバミン酸塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩等が挙げられる。

0109

グアニジン系促進剤の例としては、ジフェニルグアニジン、ジトリルグアニジン等が挙げられる。

0110

チウラム系加硫促進剤の具体例としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等が挙げられる。

0111

ジチオカルバミン酸系促進剤の例としては、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩等が挙げられる。

0112

塩素原子の反応性を利用する公知の加硫剤に併用される加硫促進剤又は遅延剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対して0〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。

0113

また、エピクロルヒドリンゴム(a)がエピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体などの二重結合を有する重合体である場合には、ニトリル系ゴムの加硫に通常用いられている公知の加硫剤、例えば、硫黄系加硫剤、パーオキサイド系加硫剤、樹脂系加硫剤、キノンジオキシム系加硫剤等を挙げることができる。

0114

硫黄系加硫剤としては、硫黄、モルホリンジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、ジペンタンメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィドが挙げられる。

0115

パーオキサイド系加硫剤としては、tert−ブチルヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエートが挙げられる。

0116

樹脂系加硫剤としては、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。

0117

キノンジオキシム系加硫剤としては、p−キノンジオキシム、p−p’−ジベンゾイルキノンジオキシムが挙げられる。

0118

硫黄系加硫剤、パーオキサイド系加硫剤、樹脂系加硫剤、キノンジオキシム系加硫剤に併用される加硫促進剤、加硫遅延剤、加硫促進助剤、架橋助剤としては、例えば、アルデヒドアンモニア系促進剤、アルデヒドアミン系促進剤、チオウレア系促進剤、グアニジン系促進剤、チアゾール系促進剤、スルフェンアミド系促進剤、チウラム系促進剤、ジチオカルバミン酸塩系促進剤、キサントゲンサン塩系促進剤等の各種加硫促進剤、N−ニトロソジフェニルアミン、無水フタル酸、N−シクロヘキシルチオフタルイミド等の加硫遅延剤、亜鉛華、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛等の加硫促進助剤、キノンジオキシム系架橋助剤、メタクリレート系架橋助剤、アリル系架橋助剤、マレイミド系架橋助剤等の各種架橋助剤等を挙げることができる。

0119

硫黄系加硫剤、パーオキサイド系加硫剤、樹脂系加硫剤、キノンジオキシム系加硫剤に併用される加硫促進剤、加硫遅延剤、加硫促進助剤、架橋助剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対して0〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。

0120

エピクロルヒドリンゴム(a)の耐熱性や、ゴム層(A)とフッ素含有ポリマー層(B)との接着性の観点から、加硫剤としては、チオウレア系加硫剤、キノキサリン系加硫剤、硫黄系加硫剤、パーオキサイド系加硫剤、メルカプトトリアジン系加硫剤、及びビスフェノール系加硫剤からなる群より選択される少なくとも1種の加硫剤(e)が好ましく、チオウレア系加硫剤、キノキサリン系加硫剤、及びビスフェノール系加硫剤からなる群より選択される少なくとも1種の加硫剤がより好ましく、特に好ましくはキノキサリン系加硫剤である。これらの加硫剤は単独で又は2種以上を混合して使用することができる。

0121

前記加硫剤(e)は、エピクロルヒドリンゴム(a)100重量部に対して、0.1〜10重量部含むことが好ましい。より好ましくは、0.5〜5重量部である。加硫剤が0.1重量部未満であると、架橋効果が不十分となるおそれがあり、10重量部を越えると、本発明の積層体を成形して得られる成形体が剛直になりすぎて、実用的なゴム物性が得られないおそれがある。

0122

加硫用ゴム組成物は、吸水物および含水物から選択される少なくとも一種の水担持物質(c)を含む。ここでの吸水物とは、水が吸水保持されて加熱により蒸発して放出される化合物であり、含水物とは、構造内に水を含み、加熱分解によって水が生成されて放出される化合物である。水担持物質(c)はポリエーテル化合物、金属化合物などが吸水してなる吸水物、金属塩水和物等の含水物が取り扱いの点で好ましく、金属塩水和物が特に好ましい。水担持物質(c)を含むことによって、接着性を向上させることができる。

0123

水担持物質(c)の吸水物としては、ポリエーテル化合物、金属化合物などが吸水してなる吸水物が挙げられる。化合物への吸水については、水分との接触(例えば、含浸等)に行われ、特に限定されることはない。

0124

ポリエーテル化合物としては、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。

0125

金属化合物は金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、珪酸塩、合成ハイドロタルサイトなどが挙げられる。

0126

金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化亜鉛、水酸化鉄、水酸化銅、水酸化マンガンなどが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタンなどが挙げられる。
金属炭酸塩としては、炭酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムなどが挙げられる。
金属硫酸塩としては、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アルミニウムなどが挙げられる。
金属珪酸塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸ナトリウムなどが挙げられる。

0127

接着性を向上させる観点からは、水担持物質(c)の吸水物は、吸水保持率が5重量%以上の化合物であることが好ましい。さらに好ましくは、吸水保持率が10重量%以上の化合物である。吸水保持率は吸水物が保持する水分量の割合であり、下記から算出される。
吸水保持率(重量%)=(吸水物が保持する水分量(重量)/吸水物(重量))×100。

0128

水担持物質(c)の含水物としては、金属塩水和物が挙げられる。

0129

金属塩水和物としては、アルミニウム、カルシウム、亜鉛、マンガン、ランタン、チタン、ジルコニウム、鉄、コバルト、ニッケル、マグネシウム、銅といった金属の珪酸、硼酸、燐酸、硫酸、硝酸、炭酸等の無機酸塩水和物、安息香酸、フタル酸、マレイン酸、コハク酸、サリチル酸、クエン酸等のカルボン酸といった有機酸塩水和物が挙げられる。好ましくは、酢酸カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸亜鉛、硫酸マンガン、硫酸ランタン、硫酸チタン、硫酸ジルコニウム、硫酸鉄、硫酸コバルト、硫酸マグネシウム及び硫酸ニッケルから選択される金属塩の水和物である。カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、銅から選択される金属の硫酸塩及び/又は酢酸塩の水和物であることがより好ましく、硫酸カルシウム2水和物、硫酸ナトリウム10水和物、硫酸銅(II)5水和物であることが更に好ましく、硫酸カルシウム2水和物、硫酸ナトリウム10水和物であることが特に好ましい。

0130

水担持物質(c)の配合量は、エピクロルヒドリンゴム(a)100重量部に対して0.1〜80重量部,好ましくは0.5〜70重量部であり、更に好ましくは1〜50重量部であり、特に好ましいのは1〜20重量部である。これらの範囲内であると、十分な接着効果が得られ、加硫物の機械的物性が損なわれることもないため好ましい。

0131

加硫用ゴム組成物は1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(b)を含むことによって、加硫用ゴム組成物の加硫特性を改善でき、接着性を向上させることができる。

0132

化合物(b)を例示すると、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のp−トルエンスルホン酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール樹脂塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオルトフタル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のギ酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオクチル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7の炭酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のステアリン酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7の2−エチルヘキシル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7の安息香酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のサリチル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7の3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7の2−メルカプトベンゾチアゾール塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7の2−メルカプトベンズイミダゾール塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のp−トルエンスルホン酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のフェノール塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のフェノール樹脂塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のオルトフタル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のギ酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のオクチル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5の炭酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のステアリン酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5の2−エチルヘキシル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5の安息香酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のサリチル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5の3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5の2−メルカプトベンゾチアゾール塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5の2−メルカプトベンズイミダゾール塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5が挙げられる。

0133

化合物(b)は1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のp−トルエンスルホン酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール樹脂塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオルトフタル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のギ酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオクチル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のp−トルエンスルホン酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のフェノール塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のフェノール樹脂塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のオルトフタル酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のギ酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5のオクチル酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。

0134

接着性を向上させる観点からは、化合物(b)は、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール塩であることがより好ましい。

0135

化合物(b)は、接着性が良好な観点から、エピクロルヒドリンゴム(a)100重量部に対して0.3〜3.0重量部であることが好ましい。より好ましくは0.5〜2.0重量部である。また、接着性が良好であるとともに、加硫特性が良好な点から、化合物(b)は、エピクロルヒドリンゴム(a)100重量部に対して、0.5〜1.5重量部であることが好ましい。

0136

加硫用ゴム組成物は、必須成分としてエピクロルヒドリンゴム(a)、加硫剤(e)、水担持物質(c)、並びに化合物(b)を含有し、更に、任意成分としてエポキシ樹脂(d)を含んでもよい。特に、加硫用ゴム組成物がエピクロルヒドリンゴム(a)、化合物(b)、水担持物質(c)並びに加硫剤(e)に加えて、エポキシ樹脂(d)を含むものであると、層(A)と層(B)とをより大きな接着強度で接着できる。エポキシ樹脂(d)としては、たとえば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、アミン型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、及び多官能エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂が好ましい。これらのうちビスフェノールA型エポキシ樹脂が耐薬品性、接着性が良好な点から好ましく、さらに式(1):

0137

0138

で表わされるエポキシ樹脂が特に好ましい。ここで、式(1)において、nは平均値であり、0.1〜3が好ましく、0.1〜0.5がより好ましく、0.1〜0.3がさらに好ましい。nが0.1未満であると、フッ素含有ポリマー層(B)との接着力が低下する傾向がある。一方、nが3をこえると、エポキシ樹脂自体の粘度が高くなり、加硫用ゴム組成物中での均一な分散が困難になる傾向がある。

0139

エポキシ樹脂(d)は、フッ素含有ポリマー層(B)との接着力をより向上させる点から、エピクロルヒドリンゴム(a)100重量部に対して、0.1〜5重量部が好ましく、0.3〜3重量部がより好ましい。

0140

また、加硫用ゴム組成物は、化合物(b)とエポキシ樹脂(d)との合計が、エピクロルヒドリンゴム(a)100重量部に対して、2.0重量部を超えることも好ましい形態の一つである。

0141

加硫用ゴム組成物は、ゴム層(A)にエピクロルヒドリンゴム(a)とは別の特性を付与するために、更に、エポキシ樹脂以外の他の樹脂を含有してもよい。樹脂としては、たとえばポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリウレタン(PUR)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、エチレン−酢酸ビニル(EVA)樹脂、スチレン−アクリロニトリル(AS)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、塩素化ポリスチレン、クロロスルホン化ポリエチレン等が挙げられる。この場合、樹脂の配合量は、エピクロルヒドリンゴム(a)100重量部に対し1〜50重量部が好ましい。

0142

また本発明においては、目的または必要に応じて、一般の加硫用ゴム組成物に配合する通常の添加物、たとえば、充填剤、加工助剤、可塑剤、受酸剤、軟化剤、老化防止剤、着色剤、安定剤、接着助剤、離型剤、導電性付与剤、熱伝導性付与剤、表面非粘着剤、粘着付与剤、柔軟性付与剤、耐熱性改善剤、難燃剤、紫外線吸収剤、耐油性向上剤、発泡剤、スコーチ防止剤、滑剤などの各種添加剤を配合することができる。また、前記のものとは異なる常用の加硫剤や加硫促進剤を1種または2種以上配合してもよい。ただし、これらの添加剤は、本発明の目的であるフッ素含有ポリマー層(B)との接着力を損なわない範囲の量で配合する。

0143

充填剤としては、二硫化モリブデン、硫化鉄、硫化銅などの金属硫化物;ケイ藻土、アスベスト、リトポン(硫化亜鉛/硫化バリウム)、グラファイト、カーボンブラック、フッ化カーボン、フッ化カルシウム、コークス、石英微粉末、タルク、雲母粉末、ワラストナイト、炭素繊維、アラミド繊維、各種ウィスカー、ガラス繊維、有機補強剤、有機充填剤などがあげられる。

0144

加工助剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸などの高級脂肪酸;ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸塩;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド;オレイン酸エチルなどの高級脂肪酸エステル、ステアリルアミン、オレイルアミンなどの高級脂肪族アミン;カルナバワックス、セレシンワックスなどの石油系ワックス;エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールなどのポリグリコール;ワセリン、パラフィンなどの脂肪族炭化水素;シリコーン系オイル、シリコーン系ポリマー、低分子量ポリエチレン、フタル酸エステル類、リン酸エステル類、ロジン、(ハロゲン化)ジアルキルアミン、(ハロゲン化)ジアルキルスルフォン、界面活性剤などがあげられる。

0145

可塑剤としては、たとえばフタル酸誘導体やセバシン酸誘導体、軟化剤としては、たとえば潤滑油、プロセスオイル、コールタール、ヒマシ油、ステアリン酸カルシウム、老化防止剤としては、たとえばフェニレンジアミン類、フォスフェート類、キノリン類、クレゾール類、フェノール類、ジチオカルバメート金属塩などがあげられる。

0146

加硫用ゴム組成物は、エピクロルヒドリンゴム(a)、加硫剤(e)、水担持物質(c)、並びに化合物(b)、さらに要すればエポキシ樹脂(d)並びにその他の添加剤を混練することにより調製される。

0147

混練は、たとえば100℃以下の温度でオープンロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダーなどを用いて行うことができる。

0148

つぎに、本発明の積層体におけるフッ素含有ポリマー(クロロトリフルオロエチレンに由来する共重合単位を有するフッ素ポリマーは除く)層(B)について説明する。

0149

フッ素含有ポリマー(クロロトリフルオロエチレンに由来する共重合単位を有するフッ素ポリマーは除く)層(B)はフッ素含有ポリマーを含有する組成物から形成され、フッ素含有ポリマーとしては例えばフッ素ゴムやフッ素樹脂があげられ、ビニリデンフルオライドに基づく重合単位と、ヘキサフルオロプロペンに基づく重合単位と、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位と、パーフルオロアルキルビニルエーテルに基づく重合単位から選択される少なくとも一種の重合単位を有する重合体であることが好ましい。フッ素ゴムとしては高度にフッ素化された弾性共重合体がよく、例えばビニリデンフルオライドと他の共重合可能な含フッ素オレフィンとの共重合体を挙げることができ、含フッ素オレフィンとしては、ヘキサフルオロプロペン、ペンタフルオロプロペントリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ビニルフルオライドパーフルオロメチルビニルエーテル、パーフルオロプロピルビニルエーテル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が共重合成分として用いられる。フッ素樹脂としてはビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン二元共重合体、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロペン−テトラフルオロエチレン三元共重合体、ビニリデンフルオライド−フルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン三元共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピレン二元共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−テトラフルオロエチレン三元共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン二元共重合体、ヘキサフルオロプロペン−テトラフルオロエチレン二元共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。

0150

フッ素含有ポリマー層(B)には、目的に応じて公知の配合剤、例えば、加硫剤、加硫促進剤、安定剤、着色剤、可塑剤、補強剤等が添加される。

0151

本発明において積層体を製造する方法としては、同時押出成形、逐次押出成形により両組成物を積層せしめ、次いで蒸気加熱加硫もしくは蒸気加熱加硫成型する方法が挙げられる。また一方のゴム組成物を型くずれしない程度に弱く加熱加硫した後に両者を積層して十分に蒸気加熱加硫成型せしめる方法も採用できる。上記押出成形により積層された積層体を蒸気加熱加硫する以外の方法としては金型加熱、エアーバス、赤外線、マイクロウエーブ、被鉛加硫等の公知の方法が任意に採用できる。加硫に際しては、加熱温度は通常100〜200℃であり、加熱時間は温度によって異なるが0.5〜300分間の範囲が選ばれる。

0152

本発明の積層体を燃料油系ホースに適用する場合の態様としては、ホースの内層にフッ素含有ポリマー、その外層にエピクロルヒドリン系ゴムを配した2層ホース、その外側に編組補強層を配した3層ホース、あるいは更にその外側にゴム層を配した4層構造のホース等を代表的に挙げることができる。上記3層ホース又は4層ホースに用いられる編組材料としては、ポリエステル繊維ポリアミド繊維、ガラス繊維、ビニロン繊維、綿等の編組したものが通常用いられる。また上記4層ホースに用いられる最外層の材料としては、エピクロルヒドリン系ゴムのほか、エチレン−アクリレートゴム、クロロプレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン等の耐熱老化性、耐候性、耐油性等のある合成ゴムが通常用いられる。

0153

本発明の加硫接着用組成物は以上のように構成されており、その積層体は両層間の接着性が非常に優れており、接着面は強固である。従って、一方の面が耐酸敗ガソリン性、耐ガソリン透過性、耐アルコール含有ガソリン性等の要求される環境に晒され、他方の面が耐老化性、耐候性、耐ガソリン性等の要求される環境に晒されるような用途、例えば燃料ホース、フィラホース等の用途に極めて有効である。

0154

以下において代表的な例を実施例として挙げるが、本発明はこれに限定されるものでない。

0155

以下、ゴム(a)として、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリル酸エステルゴム(AEM)、フッ素ゴム(FKM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CPE)、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)からなる群より選択される少なくとも1種のゴムを使用した場合の実施例および比較例について記載する。

0156

実施例,比較例
表1に示されるゴム組成物をニーダーおよびオープンロールで混練し、厚さ2〜2.5mmのシート(i)を得た。一方、フッ素樹脂(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド三元共重合体:ミネソタマイニングアンド・マニュファクチャリングカンパニー社製Dyneon THV−500G)のペレット融点以上に保持された金型で、20〜25kg/cm2で4分間加圧し、厚さ0.3〜0.5mmのシート(ii)を得た。

0157

(積層体)
表2に示すように、上記シート(i)及びシート(ii)を貼り合わせ、貼り合わせ体を160℃、20〜25kg/cm2で30分間加圧し、厚さ2.3〜3.0mmのゴム−樹脂積層体を得た。

0158

接着性評価
上記加硫積層体を1.0×10cmの短冊状に切断して接着試験試験片を作製し、25℃において50mm/minの引張速度でT剥離試験を行い、剥離状態目視にて観察した。剥離状態の評価基準を以下に示す。結果は表2に示す。

0159

(剥離状態評価)
○:強固に接着しており、層間はゴム破壊を起こしている。
×:全く接着しておらず、界面での剥離が生じている。

0160

以下に実施例および比較例で用いた配合剤を示す。
*1 JSR株式会社製「N−230S」
*2 JSR株式会社製「NV−72」
*3 日本ゼオン株式会社製「Zetpol2020」
*4デュポン社製「ハイパロン#40」
*5 東海カーボン株式会社製「シーストSO」
*6 バーゲスピグメント社製「バーゲス#30」
*7 株式会社ADEKA製「アデカサイザーRS107」
*8日本精鑞社製パラフィンワックス
*9 大内新興化学工業株式会社製「ノクラックOD
*10 大内新興化学工業株式会社製「ノクラックMBZ」
*11 大内新興化学工業株式会社製「ノクラックNBC」
*12 大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーCZ」
*13 大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーTT」
*14 大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーDM」
*15 大内新興化学工業株式会社製「ノクセラーTRA」
*16 三菱化学株式会社製「JER828」
*17サンアプロ株式会社製「U−CATSA−1」

0161

0162

0163

表2に示されるように、本発明の加硫接着用組成物を用いてなる積層体である実施例1〜4は、両層間の接着性が非常に優れており、接着面での剥離は生じておらず、接着面は強固であった。

0164

次に、ゴム(a)として、エピクロルヒドリンゴムを使用した場合の実施例および比較例について記載する。

0165

実施例,比較例
表3、4に示されるエピクロルヒドリン系ゴム組成物をニーダーおよびオープンロールで混練し、厚さ2〜2.5mmのシート(i)を得た。一方、表5に示されるフッ素樹脂のペレットを融点以上に保持された金型で、20〜25kg/cm2で4分間加圧し、厚さ0.3〜0.5mmのシート(ii)を得た。

0166

(積層体)
表6〜8に示すように、上記シート(i)及びシート(ii)を貼り合わせ、貼り合わせ体を160℃、20〜25kg/cm2で30分間加圧し、厚さ2.3〜3.0mmのゴム−樹脂積層体を得た。

0167

(燃料油浸漬前の接着性評価)
上記加硫積層体を1.0×10cmの短冊状に切断して接着試験用試験片を作製し、25℃において50mm/minの引張速度でT剥離試験を行い、剥離状態を目視にて観察した。剥離状態の評価基準を以下に示す。結果は表6〜8に示す。

0168

(燃料油浸漬後の接着性評価)
上記接着試験用試験片を用いJIS K6258に記載の耐液性試験を行った。使用した燃料油は試験用燃料油Dを用いた。40℃・2日間浸漬後、同様に25℃において50mm/minの引張速度でT剥離試験を行い、剥離状態を目視にて観察した。剥離状態の評価基準を以下に示す。結果は表6〜8に示す

0169

(剥離状態評価)
○:強固に接着しており、層間はゴム破壊を起こしている。
△:接着したり、しなかったりとばらつきが生じる。
×:全く接着しておらず、界面での剥離が生じている。

0170

以下に実施例および比較例で用いた配合剤を示す。
*18 ダイソー株式会社製「エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロマCG
*19協和化学工業株式会社製「DHT−4A」
*20サンアプロ株式会社製「U−CATSA−1」
*21 サンアプロ株式会社製「U−CAT SA−603」
*22 三菱化学株式会社製「JER828」
*23 ダイソー株式会社製「ダイソネットXL−21S」
*24ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニー社製テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド三元共重合体「Dyneon THV500G」
*25 ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング・カンパニー社製 テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド三元共重合体「Dyneon THV 815G」

0171

0172

0173

0174

0175

0176

0177

表6、7に示されるように、本発明の加硫ゴム積層体である実施例5〜14は、初期状態(燃料油浸漬前)の接着だけではなく、燃料浸漬後の接着においても、両加硫ゴム間の接着性が非常に優れており、接着面での剥離は生じておらず、接着面は強固であった。

0178

本発明は、得られた加硫物が他の物質(例えば、他種ポリマー)との接着性に優れた加硫接着用組成物を提供することでき、例えばフッ素含有ポリマーとの積層体等に用いることができる。

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