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技術 ガラスセラミックス組成物、発光素子用基板、および発光装置

出願人 AGC株式会社
発明者 今北健二
出願日 2011年7月28日 (9年6ヶ月経過) 出願番号 2012-526585
公開日 2013年9月12日 (7年5ヶ月経過) 公開番号 WO2012-015015
状態 特許登録済
技術分野 ガラスの成形 半導体または固体装置のマウント 発光ダイオード 酸化物セラミックスの組成1 LED素子のパッケージ プリント板の材料
主要キーワード 正四面体構造 ガラス質相 バフ仕上げ 電圧降下特性 幾何計算 未焼成基板 熱分解性樹脂 正四面体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年9月12日)のものです。
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図面 (2)

課題・解決手段

反射率および熱伝導率の高い発光素子用基板を得ることができ、また発光素子用基板の製造時の破損を抑制することのできるガラスセラミックス組成物を提供すること。発光素子を搭載するための基板の製造に用いられるガラスセラミックス組成物であって、ガラス粉末アルミナ粉末およびジルコニア粉末の合計量に対して、30〜45質量%のガラス粉末、35〜50質量%のアルミナ粉末、および10〜30質量%のジルコニア粉末を含み、前記ジルコニア粉末の平均粒径が前記アルミナ粉末の平均粒径の1/4以下であるもの。

概要

背景

近年、発光ダイオード(以下、LEDと記すことがある。)素子高輝度化高効率化に伴い、携帯電話や大型液晶TV等のバックライト一般照明等にLED素子を用いた発光装置が使用されるようになっている。これに伴い、LED素子周辺の部材についてもより高性能なものが求められるようになっている。従来、LED素子等の発光素子を搭載するための発光素子用基板として樹脂材料からなるものが使用されているが、発光素子の高輝度化に伴う熱や光により劣化しやすく、無機材料からなるもの、例えばセラミックスからなるものの使用が検討されている。

セラミックス基板としては、例えば配線基板に使用されるアルミナ基板窒化アルミニウム基板が挙げられる。セラミックス基板は、樹脂基板に比べて熱や光に対する耐久性が高いために、発光素子用基板として有望である。しかしながら、セラミックス基板は、樹脂基板に比べて反射率が低く、発光素子からの光が基板の裏面側へ漏れるために、表面側の光度が低下する問題がある。また、セラミックス基板は、一般に難焼結性であるために1500℃を超える高温焼成が必要となり、プロセスコストが高くなるという問題がある。

このような問題を解決するために、低温同時焼成セラミックス(LTCC)基板の使用が検討されている。LTCC基板は、一般にアルミナ等のセラミックスフィラーガラスとの複合物からなり、ガラスの低温流動性によって焼結するために、従来のセラミックス基板よりも低い850〜900℃程度で焼成することができる。これにより、配線導体となるAg導体と同時に焼成することができ、従来のセラミックス基板に比べてコストを低減することができる。また、ガラスとセラミックスフィラーとの界面で光が拡散反射するために、従来のセラミックス基板よりも高い反射率を得ることができる。さらに、無機物からなるために、熱や光に対して十分な耐久性を得ることができる。

LTCC基板に含有させるセラミックスフィラーとしては、例えばアルミナ粉末が典型的なものとして知られている。また、アルミナ粉末とともに、チタニア粉末ジルコニア粉末を用いることも知られている(例えば、特許文献1、2、参照)。

概要

反射率および熱伝導率の高い発光素子用基板を得ることができ、また発光素子用基板の製造時の破損を抑制することのできるガラスセラミックス組成物を提供すること。発光素子を搭載するための基板の製造に用いられるガラスセラミックス組成物であって、ガラス粉末、アルミナ粉末およびジルコニア粉末の合計量に対して、30〜45質量%のガラス粉末、35〜50質量%のアルミナ粉末、および10〜30質量%のジルコニア粉末を含み、前記ジルコニア粉末の平均粒径が前記アルミナ粉末の平均粒径の1/4以下であるもの。

目的

本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであって、特に反射率および熱伝導率の高い発光素子用基板(LTCC基板)を得ることができ、また発光素子用基板の製造時の破損を抑制することのできるガラスセラミックス組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

ガラス粉末アルミナ粉末および前記アルミナ粉末の平均粒径の1/4以下の平均粒径のジルコニア粉末を含み、前記ガラス粉末、前記アルミナ粉末および前記ジルコニア粉末の合計量に対する前記ガラス粉末の割合が30〜45質量%、前記アルミナ粉末の割合が35〜50質量%、前記ジルコニア粉末の割合が10〜30質量%であることを特徴とするガラスセラミックス組成物

請求項2

前記アルミナ粉末の平均粒径が1.0〜4.0μmであり、前記ジルコニア粉末の平均粒径が0.03〜0.5μmである、請求項1に記載のガラスセラミックス組成物。

請求項3

前記ガラス粉末、前記アルミナ粉末および前記ジルコニア粉末の合計量に対する前記ジルコニア粉末の量が15〜30質量%である、請求項1または2に記載のガラスセラミックス組成物。

請求項4

前記ジルコニア粉末が、安定化ジルコニアまたは部分安定化ジルコニアからなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラスセラミックス組成物。

請求項5

前記ガラス粉末のガラスガラス軟化点(Ts)が650〜950℃である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラスセラミックス組成物。

請求項6

さらに、焼成により消失しうる有機成分を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のガラスセラミックス組成物。

請求項7

前記有機成分の含有量が、ガラスセラミックス組成物に対して3〜35質量%である、請求項6に記載のガラスセラミックス組成物。

請求項8

発光素子を搭載するための基板の製造に用いられる、請求項1〜7のいずれか一項に記載のガラスセラミックス組成物。

請求項9

請求項1〜8のいずれか一項に記載のガラスセラミックス組成物の成形物を前記ガラス粉末のガラスが軟化する温度で焼成することを特徴とする発光素子用基板の製造方法。

請求項10

焼成温度が850〜900℃である、請求項9に記載の発光素子用基板の製造方法。

請求項11

発光素子を搭載するための基板であって、請求項1〜8のいずれか一項に記載のガラスセラミックス組成物の成形物を焼成してなることを特徴とする発光素子用基板。

請求項12

発光素子用基板と、前記発光素子用基板に搭載された発光素子とを具備する発光装置であって、前記発光素子用基板が請求項11記載の発光素子用基板であることを特徴とする発光装置。

技術分野

0001

本発明は、ガラスセラミックス組成物発光素子用基板、および発光装置係り、特に発光素子を搭載する基板の製造に用いられるガラスセラミックス組成物、ならびにこのガラスセラミックス組成物からなる発光素子用基板および発光装置に関する。

背景技術

0002

近年、発光ダイオード(以下、LEDと記すことがある。)素子高輝度化高効率化に伴い、携帯電話や大型液晶TV等のバックライト一般照明等にLED素子を用いた発光装置が使用されるようになっている。これに伴い、LED素子周辺の部材についてもより高性能なものが求められるようになっている。従来、LED素子等の発光素子を搭載するための発光素子用基板として樹脂材料からなるものが使用されているが、発光素子の高輝度化に伴う熱や光により劣化しやすく、無機材料からなるもの、例えばセラミックスからなるものの使用が検討されている。

0003

セラミックス基板としては、例えば配線基板に使用されるアルミナ基板窒化アルミニウム基板が挙げられる。セラミックス基板は、樹脂基板に比べて熱や光に対する耐久性が高いために、発光素子用基板として有望である。しかしながら、セラミックス基板は、樹脂基板に比べて反射率が低く、発光素子からの光が基板の裏面側へ漏れるために、表面側の光度が低下する問題がある。また、セラミックス基板は、一般に難焼結性であるために1500℃を超える高温焼成が必要となり、プロセスコストが高くなるという問題がある。

0004

このような問題を解決するために、低温同時焼成セラミックス(LTCC)基板の使用が検討されている。LTCC基板は、一般にアルミナ等のセラミックスフィラーガラスとの複合物からなり、ガラスの低温流動性によって焼結するために、従来のセラミックス基板よりも低い850〜900℃程度で焼成することができる。これにより、配線導体となるAg導体と同時に焼成することができ、従来のセラミックス基板に比べてコストを低減することができる。また、ガラスとセラミックスフィラーとの界面で光が拡散反射するために、従来のセラミックス基板よりも高い反射率を得ることができる。さらに、無機物からなるために、熱や光に対して十分な耐久性を得ることができる。

0005

LTCC基板に含有させるセラミックスフィラーとしては、例えばアルミナ粉末が典型的なものとして知られている。また、アルミナ粉末とともに、チタニア粉末ジルコニア粉末を用いることも知られている(例えば、特許文献1、2、参照)。

先行技術

0006

WO2009/128354
特開2007−129191

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、LTCC基板には、これまで以上に高い反射率が求められている。また、単に反射率が高いだけでなく、発光素子の温度上昇による輝度低下を抑制するために、それ自体の熱伝導率が高いとともに、発光素子を搭載したときの熱抵抗も小さいことが求められている。例えば、LTCC基板には接着剤を用いて発光素子が搭載されるが、LTCC基板の表面粗さが大きいと、その凹凸部分のために接着剤を多く必要とし、この接着剤によって熱抵抗が増加する。さらに、LTCC基板には、従来と同様に配線導体となるAg導体と同時焼成できることなども求められている。

0008

また、LTCC基板については、効率的に多数のものを製造するために、1つのグリーンシートに複数の未焼成LTCC基板を形成し、これを焼成してLTCC基板が集合した集合基板を製造した後、個々のLTCC基板に分割することが行われている。この場合、グリーンシートにおける個々の未焼成LTCC基板間に切れ目を形成しておき、焼成後に切れ目部分を折り曲げ分断し、またはダイヤモンド砥石で切断(いわゆるダイシング)することにより個々のLTCC基板に分割する。しかし、分割時に割れチッピング欠け)等の破損が発生することがあり、歩留りが低下するためにコストが上昇するおそれがある。

0009

特に、近年、LTCC基板に対する低コスト化需要が大きく、上記したような集合基板から効率的にLTCC基板を得る、いわゆる多数個取りの製造方法が主流となっている。このような製造方法において破損が発生すると、該当する工程を停止させて小片を除去する必要があり、製造コストが上昇しやすい。また、一度に得る個数の増加に伴って、破損による製造コストの上昇も顕著になる。従って、LTCC基板の低コスト化を実現するためにも、製造時の破損が少ないことが求められている。

0010

本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであって、特に反射率および熱伝導率の高い発光素子用基板(LTCC基板)を得ることができ、また発光素子用基板の製造時の破損を抑制することのできるガラスセラミックス組成物を提供することを目的としている。また、本発明は、このようなガラスセラミックス組成物からなる反射率および熱伝導率の高い発光素子用基板を提供することを目的としている。さらに、本発明は、このような発光素子用基板を用いた発光装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0011

本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、発光素子用基板の反射率、熱伝導率、熱抵抗、製造時の破損に対する耐性が、ジルコニア含有量に非常に強く依存することを見出した。また、それぞれの特性には、一方を改善するともう一方が悪化する、いわゆる二律背反の関係があることを見出した。

0012

このような結果を鑑みて検討を重ねた結果、本発明者は、発光素子用基板の製造に用いられるガラスセラミックス組成物中のジルコニア量が10〜30質量%であり、かつジルコニア粒子平均粒径アルミナ粒子の平均粒径の1/4以下である場合に、工業的に十分な反射率、熱伝導率、熱抵抗が得られ、しかも製造時の破損を抑制できることを見出し、本発明を完成させたものである。

0013

すなわち、本発明のガラスセラミックス組成物は、ガラス粉末、アルミナ粉末および前記アルミナ粉末の平均粒径の1/4以下の平均粒径のジルコニア粉末を含み、前記ガラス粉末、前記アルミナ粉末および前記ジルコニア粉末の合計量に対する前記ガラス粉末の割合が30〜45質量%、前記アルミナ粉末の割合が35〜50質量%、前記ジルコニア粉末の割合が10〜30質量%であることを特徴とする。
また、本発明の発光素子用基板の製造方法は、上記したガラスセラミックス組成物の成形物を前記ガラス粉末のガラスが軟化する温度で焼成することを特徴とする。

0014

また、本発明の発光素子用基板は、発光素子を搭載するための基板であって、上記した本発明のガラスセラミックス組成物の成形物を焼成してなることを特徴とする。さらに、本発明の発光装置は、発光素子用基板と、該発光素子用基板に搭載された発光素子とを具備する発光装置であって、該発光素子用基板が上記した本発明の発光素子用基板であることを特徴とする。

発明の効果

0015

本発明のガラスセラミックス組成物によれば、ガラス粉末、アルミナ粉末、およびジルコニア粉末を所定の割合で含有するとともに、ジルコニア粉末の平均粒径をアルミナ粉末の平均粒径の1/4以下とすることで、高反射率および高熱伝導率を有する発光素子用基板を得ることができる。また、本発明のガラスセラミックス組成物によれば、発光素子用基板の製造時の破損を抑制することができ、発光素子用基板を安価に安定して量産することができる。

0016

本発明の発光素子用基板によれば、上記したガラスセラミックス組成物を成形および焼成したものとすることで、高反射率および高熱伝導率を有するものとすることができる。また、本発明の発光装置によれば、上記した発光素子用基板を用いることで、発光効率等に優れるものとすることができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の発光装置の一例を示す断面図。

0018

以下、本発明の実施形態について説明する。
実施形態のガラスセラミックス組成物は、発光ダイオード素子(LED素子)等の発光素子を搭載するための発光素子用基板(LTCC基板、以下では単に基板という)の製造に用いられるガラスセラミックス組成物である。本発明のガラスセラミックス組成物は、ガラス粉末、アルミナ粉末およびジルコニア粉末を含み、それら無機粉末のみの混合物を意味するばかりでなく、それら無機粉末とバインダー溶剤などの有機成分を含む組成物(たとえば、後述のスラリーやグリーンシートである組成物)を意味する。本発明のガラスセラミックス組成物に含まれる無機粉末は、上記3種の無機粉末のみに限られず、他の無機粉末が含まれていてもよい。
本発明の組成物に含まれる上記3種の無機粉末の含有割合は、上記3種の無機粉末の合計量に対してガラス粉末が30〜45質量%、アルミナ粉末が35〜50質量%およびジルコニア粉末が10〜30質量%である。さらに、本発明の組成物において、ジルコニア粉末の平均粒径はアルミナ粉末の平均粒径の1/4以下であることを特徴とする。

0019

このようなガラスセラミックス組成物によれば、特に平均粒径がアルミナ粉末の平均粒径の1/4以下であるジルコニア粉末を10〜30質量%含有することで、高反射率と高熱伝導率とが両立された基板、例えば反射率が90%以上、かつ熱伝導率が2.5W/m・K以上の基板を得ることができる。また、基板の製造時、特に複数の基板が集合した集合基板を分割して個々の基板とする場合において、割れやチッピング等の破損が発生することを抑制することができる。

0020

さらに、反射率の向上に寄与する高屈折フィラーとして、主としてジルコニア粉末を用いることで、主としてチタニア粉末を用いた場合のような400nm以下における光の吸収による反射率の低下も抑制することができる。従って、400nm以下の波長の光を発光するLED素子、いわゆる紫外LED素子にも好適に応用することができる。

0021

ガラスセラミックス組成物におけるジルコニア粉末(ジルコニアフィラー)は基板の反射率を向上させる成分である。従来、この種の基板には、セラミックス粉末(セラミックスフィラー)として、一般的にアルミナ粉末(屈折率1.8)が用いられていたが、アルミナ粉末よりも屈折率の高いジルコニア粉末(屈折率2.2)を用いることで、ガラスとセラミックス粉末との界面での光拡散が増加し、従来のセラミックス基板よりも高い反射率を得ることができる。実用上十分な反射率を得るために、ジルコニア粉末の含有量は10質量%以上である。ジルコニア粉末の含有量が10質量%未満の場合、高い反射率、例えば90%以上の反射率を得ることが困難になる。なお、本発明における反射率は波長460nmにおけるものである。

0022

一方、アルミナ粉末の熱伝導率が30W/m・K程度であるのに対し、ジルコニア粉末の熱伝導率は3W/m・K程度と低い。従って、ジルコニア粉末を増量すると、基板の熱伝導率が低下する。その含有量が30質量%を超える場合、高い熱伝導率、例えば、2.5W/m・K以上の熱伝導率を有する基板が得にくくなる。

0023

また、ジルコニア粉末は、焼結性を低下させる成分でもある。その含有量が30質量%を超える場合、焼結性の低下により基板の表面にジルコニア粉末が露出しやすく、例えば基板の表面粗さが0.35μmを超えるような大きなものとなりやすい。表面粗さが0.35μmを超えるような基板にLED素子を搭載した場合、その接着に用いた接着剤により熱抵抗が大きくなるために好ましくない。表面粗さが0.35μm以下であり、熱抵抗の小さい基板を得るためにも、ジルコニア粉末の含有量は30質量%以下が好ましい。さらに、ジルコニア粉末の含有量が30質量%を超える場合、焼結性の低下により基板が十分に緻密化せず、多孔質状になるおそれがある。このような基板は、メッキ処理工程においてメッキ液浸透し、発光装置としたときにメッキ液が滲み出して信頼性を低下させるおそれがある。

0024

また、本発明者は、ジルコニア粉末を微粒のものとすることによって、基板の製造時、特に複数の基板が集合した集合基板を分割して個々の基板とする場合において、割れやチッピング等の破損を抑制できることを見出した。すなわち、1つのグリーンシートに複数の未焼成基板を形成するとともに、未焼成基板間に切れ目を形成して焼成した後、この切れ目に沿って割断して個々の基板を得る場合において、グリーンシートとなるガラスセラミックス組成物に微粒のジルコニア粉末を加えることで、割れやチッピング等の破損を抑制できることを見出した。

0025

このような破損は、基板内の連続したガラス質の相に沿ってクラックが目的と異なる方向に進展することによって生じる。微粒のジルコニア粉末をガラス質の相に添加することで、目的と異なる方向にクラックが進展することを抑制することができる。このような効果が得られる要因としては、ジルコニア粉末の破壊靭性が非常に高いこと、ジルコニア粉末の粒径が非常に小さいこと、およびジルコニア粉末のガラス質相への溶出が非常に少ないこと等が挙げられる。

0026

なお、以下では、上記した割断時における割断しやすさ(あるいは、割断時における破損の発生しにくさ)を「ブレーク性」と記載する。ブレーク性のよい基板とは、上記工程において、割れやチッピング等の破損が発生しにくく、良品率の高い基板のことを示す。

0027

上記効果を得るためには、ジルコニア粉末が焼結後の基板中に良好に分散し、凝集等が少ないことが望ましい。また、基板内のジルコニア粉末(粒子)の平均粒径がアルミナ粉末(粒子)の平均粒径よりも十分に小さいことが好ましい。本発明においては、ジルコニア粉末の平均粒径はアルミナ粉末の平均粒径の1/4以下である。例えばアルミナ粒子を半径rの球(1)と仮定すると、この球(1)が正四面体構造で配置される場合に最密充填となる。このとき正四面体の辺の長さは半径rの球の中心間距離に等しく、2rとなる。正四面体構造で充填した球の間隙に入る球(2)をジルコニア粒子と仮定して、その最大半径幾何計算すると、辺が2rの正四面体の重心から頂点までの距離から、球(1)の半径を引いた長さになり、(√6−2)・r/2となる。この値は、0.225・rと近似できるが、また実際には最密充填よりは充填が低い構造をとると考えられるため、(1/4)・rと考察していることが根拠である。このように、ジルコニア粉末の平均粒径が、アルミナの平均粒径の1/4より小さい場合、アルミナ粉末間の空隙にジルコニア粉末が充填され、結果的に連続したガラス相がジルコニア粉末の存在によって不連続となりブレーク性が向上する。
ブレーク性の向上のためには、ジルコニア粉末の充填が効果的である。ジルコニアはガラス熔解耐火レンガに使用される事例があるように、高融点であり、熔融したガラスと反応しにくい。この性質により、LTCC焼成時の熔融したガラスと反応しにくいと考えられる。このため、ジルコニア粉末をLTCCに充填した場合、ガラス相が不連続となりやすく、ブレーク性が向上すると考えられる。アルミナ粉末の場合、LTCC焼成時に熔融したガラスと反応しやすく、ガラス相に融け込み、ガラス相と一体化することにより、ガラス相が不連続になりにくく、充填してもブレーク性が向上しにくいと考えられる。
ジルコニア粉末の平均粒径はアルミナ粉末の平均粒径の1/6以下が好ましく、1/8以下が好ましい。通常、ジルコニア粉末の平均粒径はアルミナ粉末の平均粒径の1/50以上が好ましく、1/30以上がより好ましい。

0028

例えば、アルミナ粉末として平均粒径が2μm程度のものを使用する場合、ジルコニア粉末の平均粒径は0.5μm以下であることが好ましい。0.5μmよりも大きいと、ブレーク性の十分な向上が得られない恐れがある。より好ましくは0.30μm以下、さらに好ましくは0.25μm以下である。また、基板内でジルコニア粉末が凝集する場合においても、その凝集粉の粒径は0.5μm以下であることが好ましい。より好ましくは0.30μm以下、さらに好ましくは0.25μm以下である。

0029

一方、反射率向上の観点からは、ジルコニア粉末の平均粒径は0.03〜1.0μmであることが好ましい。ジルコニア粉末の平均粒径が1.0μmを超える場合、光の波長(本発明では460nm)に対してジルコニア粉末が大きすぎるため、高い反射率を得ることが困難になる。また、ジルコニア粉末の平均粒径が0.03μm未満の場合、光の波長に対してジルコニア粉末が小さすぎるため、高い反射率を得ることが困難になる。さらに、ジルコニア粉末の平均粒径が0.03μm未満の場合、基板の焼結性が悪化し、表面粗さが大きくなり、LED素子搭載時の熱抵抗が悪化する。ジルコニア粉末の平均粒径は反射率向上と、焼結不足抑制の観点から、より好ましくは0.05μm以上、さらに好ましくは0.08μm以上である。

0030

以上の効果を鑑みて、ガラスセラミックス組成物におけるジルコニア粉末の平均粒径は0.03〜0.5μmが好ましい。より好ましくは、0.03〜0.40μmであり、さらに好ましくは0.03〜0.30μmであり、さらに好ましくは0.03〜0.25μmである。さらに、下限値を上記した好ましい値とすることもできる。

0031

なお、ジルコニア粉末の平均粒径は以下に示す方法により評価される。まず、ジルコニア粉末を樹脂(BUEHLER社の製品番号20−3400−080)中に、樹脂包埋機(BUEHLER社のSIMPLIMET2)を用いて埋め込む。そしてその一面を、BUEHLER社のEcomet3000を用いて、粗さ620番の耐水研磨紙研磨した後、粗さ320番の耐水研磨紙で研磨し、さらに粒径6μmのダイヤモンドを含む研磨スラリーでBUEHLER社の研磨板(TEXMET P)を用いて研磨し、さらに粒径3μmのダイヤモンドを含む研磨スラリーでBUEHLER社の研磨板(TEXMET 1000)を用いて研磨し、最後にBUEHLER社の研磨液(MASTERPREP)とBUEHLER社の研磨板(MASTER TEX)を用いて鏡面バフ仕上げを行う。得られた研磨面を、JEOL社のFE−SEM型式JXA−8500F)を用いて倍率10000倍以上で観察し、樹脂中のジルコニア粉末のSEM写真を得る。得られたSEM写真を用いて、ジルコニア粉末の直径を、無作為に100個以上、定規等で測定し、粒径分布図を作成し、その平均粒径をジルコニア粉末の平均粒径とする。

0032

基板の反射率、熱伝導率、および表面粗さ、ブレーク性の調整は、上記したようにジルコニア粉末の平均粒径を調整する他、ジルコニア粉末の含有量を調整することによっても行うことができる。ジルコニア粉末の含有量は、ガラス粉末、アルミナ粉末およびジルコニア粉末の合計量に対して15〜30質量%がより好ましい。加えて、上記各特性のうちどの特性を主な目的とするかによって、さらに含有量を調整することが好ましい。

0033

例えば、反射率、熱伝導率、表面粗さ、ブレーク性の中で、特に反射率を重視したい場合には、ジルコニア粉末の含有量は20〜30質量%が好ましい。より好ましくは23〜29質量%であり、さらに好ましくは25〜28質量%である。ジルコニア粉末の含有量を比較的多くすることにより、効率よく反射率を向上させることができる。

0034

また、熱伝導率や熱抵抗を重視したい場合には、ジルコニア粉末の含有量は10〜20質量%が好ましい。より好ましくは15〜19質量%、さらに好ましくは16〜18質量%である。熱伝導率の低いジルコニア粉末の含有量を比較的減量することにより、熱伝導率を向上させることができる。また、ジルコニア粉末の含有量を比較的減量することにより、ガラスセラミックス組成物の焼結性が向上し、表面粗さが小さくなり、LED素子搭載時の熱抵抗を低減することができる。

0035

さらに、反射率、熱伝導率、表面粗さ、ブレーク性のバランスを重視したい場合には、ジルコニア粉末の含有量は17〜28質量%が好ましい。より好ましくは20〜27質量%であり、さらに好ましくは24〜26質量%である。ジルコニア粉末の含有量を17質量%以上にすることで、比較的大きな反射率を実現することができる。また、ジルコニア粉末の含有量を28質量%以下にすることで比較的大きな熱伝導率を実現することができる。

0036

ジルコニア粉末としては、安定化されていないジルコニアであってもよいが、通常はY2O3、CaO、またはMgOの添加により少なくとも一部が安定化された部分安定化ジルコニアまたは安定化ジルコニアが好ましい。部分安定化ジルコニアまたは安定化ジルコニアとすることで、例えば高温下での相転移が抑制され、諸特性の安定した基板を得ることができる。部分安定化ジルコニアの種類については、必ずしも限定されるものではないが、工業的に安価に入手することが容易なY2O3添加ジルコニアが好ましい。また、Y2O3の添加量は0.1〜10mol%が好ましい。

0037

なお、本発明では、反射率を向上させるセラミックス粉末として、屈折率の高いジルコニア粉末を用いるが、ジルコニア粉末以外の高屈折セラミックス粉末も反射率を向上させる目的で含有させてもよい。ただし、チタニアの他、チタン酸バリウムチタン酸ストロンチウムチタン酸カリウム等のチタン化合物高屈折率フィラーとして利用する場合、チタンイオンのガラス中への溶出に伴って、基板に着色が生じ、その結果反射率を低下させる恐れがある。上記理由により、チタニアやチタン化合物の含有量は3質量%以下が好ましい。より好ましくは1質量%以下であり、さらに好ましくは実質的に含有しないことである。なお、この質量割合は、ガラス粉末、アルミナ粉末、ジルコニア粉末およびチタニア等の粉末の合計量に対するチタニア等の粉末の質量割合である。
上記チタニア等の粉末の場合と同様に、本発明のガラスセラミックス組成物はガラス粉末、アルミナ粉末、ジルコニア粉末の3種以外の無機粉末の1種以上を含有していてもよい。しかし、3種以外の無機粉末の合計量は、全無機粉末に対して10質量%未満が好ましく、5質量%未満がより好ましい。特に、焼成後に無機質成分として残留する無機粉末(上記3種以外)は、実質的に含有しないことが好ましい。

0038

ガラスセラミックス組成物におけるアルミナ粉末は、基板の抗折強度を向上させるために添加されるものであり、ガラスセラミックス組成物中に35〜50質量%(ガラス粉末、アルミナ粉末およびジルコニア粉末の合計量に対する割合)含有される。アルミナ粉末の含有量が35質量%未満の場合、抗折強度の高い基板を得ることができない。より抗折強度の高い基板を得る観点から、アルミナ粉末の含有量は、36質量%以上が好ましい。

0039

一方、アルミナ粉末の含有量が50質量%を超える場合、緻密な基板を得ることができず、また表面の平滑性が低下した基板が得られやすい。より緻密かつ表面の平滑な基板を得る観点から、アルミナ粉末の含有量は、48質量%以下が好ましい。

0040

アルミナ粉末の平均粒径は0.3〜5μmが好ましい。平均粒径が0.3μm以上の場合、抗折強度の高い基板を得やすくなる。より抗折強度の高い基板を得る観点から、平均粒径は0.6μm以上がより好ましく、1.5μm以上がさらに好ましい。一方、平均粒径が5μm以下の場合、緻密かつ表面の平滑な基板を得やすくなる。より緻密かつ表面の平滑な基板を得る観点から、平均粒径は4μm以下がより好ましく、3μm以下がさらに好ましい。なお、アルミナ粉末の平均粒径は、ジルコニア粉末の平均粒径と同様の方法で評価することができる。すなわち、樹脂包埋したアルミナ粉末をSEMで観察することによって評価することができる。

0041

ガラスセラミックス組成物におけるガラス粉末の含有量は30〜45質量%(ガラス粉末、アルミナ粉末およびジルコニア粉末の合計量に対する割合)である。ガラス粉末の含有量が30質量%未満の場合、緻密な基板を得ることが困難となる。より緻密な基板を得る観点から、ガラス粉末の含有量は、31質量%以上が好ましく、32質量%以上がより好ましい。

0042

一方、ガラス粉末の含有量が45質量%を超える場合、抗折強度の高い基板を得ることが困難となる。より抗折強度の高い基板を得る観点から、ガラス粉末の含有量は、43質量%以下が好ましく、39.5質量%以下がより好ましい。

0043

ガラス粉末の平均粒径は0.5〜5μmが好ましい。平均粒径が0.5μm以上の場合、工業的に製造しやすく、また凝集しにくくなるために取り扱いが容易となり、ガラスセラミックス組成物中にも分散しやすくなる。平均粒径は、0.8μm以上がより好ましく、1.5μm以上がさらに好ましい。一方、平均粒径が5μm以下の場合、焼成によって緻密な基板を得やすくなる。ガラス粉末の平均粒径は、ジルコニア粉末やアルミナ粉末の平均粒径と同様の方法により評価することができる。すなわち、樹脂包埋したガラス粉末をSEMで観察することによって評価することができる。

0044

ガラス粉末のガラスとしては、ガラス軟化点(Ts)が650〜950℃であり、溶融ガラスに冷却時に結晶化しにくいガラスであることが好ましい。ガラス軟化点(Ts)が高すぎると、ガラス製造時にガラス原料を熔融する温度が1600℃を超えても、融解ガラスの粘度が高く、ガラス原料が均質に混合されないため、均質なガラスを安価に生産することが難しく、またガラスの焼結性も低下するために緻密な基板を得られないおそれがある。一方、ガラス軟化点(Ts)が低すぎると、基板が発泡するなどの問題が生じるおそれがある。また、配線導体の導体材料として、Ag系導体(Ag導体、Au含有Ag導体、Pd含有Ag導体)を使用した成形物を焼成する場合には、ガラスの粘性が低いことより導体材料と反応しやすくなり、そのために基板が変色を起こす、導体の抵抗率が大きなる、断線が生じる、などのおそれが生じる。より好ましいガラスは、ガラス軟化点(Ts)が750〜850℃のガラスである。
さらに、結晶化しやすいガラスの場合、焼結させる工程で、例えば焼成炉炉内温度分布などにより、温度のばらつきを生じた時に、結晶化の度合いが異なる部位を生じやすくなり、その結果、基板が反ったり、変形したりする問題が生じる。また、一般的に内部、表面に形成するAg系導体と接するガラスが結晶化しやすいなど、結晶化の度合いが異なる部位を生じやすくなり、その結果、基板が反ったり、変形したりする問題が生じる。

0045

ガラス粉末としては、必ずしも限定されるものではないが、例えばホウケイ酸系ガラスの粉末が好適に用いられる。ホウケイ酸系ガラスとしては、特に酸化物換算で、SiO2を57〜65mol%、B2O3を13〜18mol%、CaOを9〜23mol%、Al2O3を3〜8mol%、ならびに、K2OおよびNa2Oを合計で0.5〜6.0mol%含有するホウケイ酸系ガラスが好適に用いられる。このようなホウケイ酸系ガラスによれば、焼成時のガラス相の結晶化が抑制されるために、反りの少ない基板を得ることができる。

0046

SiO2は、ガラスのネットワークフォーマであり、ガラスの結晶化を抑制して安定性を向上させるとともに、耐酸性等の化学的耐久性を向上させる成分である。ホウケイ酸系ガラスにおけるSiO2の含有量は57mol%以上が好ましい。57mol%未満の場合、焼成時に結晶が析出して基板が反りやすく、また化学的耐久性も十分でなくなるおそれがある。より安定性、化学的耐久性に優れたものとする観点から、SiO2の含有量は58mol%以上がより好ましく、59mol%以上がさらに好ましく、特に60mol%以上が好ましい。

0047

一方、ホウケイ酸系ガラスにおけるSiO2の含有量は65mol%以下が好ましい。65mol%を超える場合、ガラス転移点(Tg)やガラス軟化点(Ts)が過度に高くなるおそれがあり、均質なガラスを安価に生産することが難しく、またガラスの焼結性も低下するために緻密な基板を得られないおそれがある。より生産性、焼結性に優れたものとする観点から、SiO2の含有量は64mol%以下がより好ましく、63mol%以下がさらに好ましい。

0048

B2O3は、ガラスのネットワークフォーマであり、ガラスの焼結性を向上させる成分である。ホウケイ酸系ガラスにおけるB2O3の含有量は13mol%以上が好ましい。13mol%未満の場合、ガラス転移点(Tg)やガラス軟化点(Ts)が過度に高くなるおそれがあり、均質なガラスを安価に生産することが難しく、またガラスの焼結性も低下するために緻密な基板を得られないおそれがある。より生産性、焼結性に優れたものとする観点から、B2O3の含有量は、14mol%以上がより好ましく、15mol%以上がさらに好ましい。

0049

一方、ホウケイ酸系ガラスにおけるB2O3の含有量は18mol%以下が好ましい。18mol%を超える場合、ガラスが分相しやすくなるために基板を安定して量産することができないおそれがあり、また耐酸性等の化学的耐久性も十分でなくなるおそれがある。より安定して量産でき、化学的耐久性に優れたものとする観点から、B2O3の含有量は、17mol%以下がより好ましく、16mol%以下がさらに好ましい。

0050

Al2O3はガラスの分相を抑制して安定性を向上させるとともに、化学的耐久性や強度を向上させる成分である。ホウケイ酸系ガラスにおけるAl2O3の含有量は3mol%以上が好ましい。Al2O3の含有量が3mol%未満の場合、ガラスが分相しやすくなるために基板を安定して量産することができないおそれがある。より分相しにくいものとする観点から、Al2O3の含有量は、4mol%以上がより好ましく、5mol%以上がさらに好ましい。

0051

一方、ホウケイ酸系ガラスにおけるAl2O3の含有量は8mol%以下が好ましい。Al2O3の含有量が8mol%を超える場合、ガラス転移点(Tg)やガラス軟化点(Ts)が過度に高くなるおそれがあり、また焼成時にアノーサイト(SiO2−Al2O3−CaO)に代表される結晶が析出して基板が反りやすくなるおそれがある。より生産性、焼結性に優れ、結晶の析出が少ないものとする観点から、Al2O3の含有量は、7mol%以下が好ましく、6.5mol%以下がより好ましい。

0052

CaOは、ガラスを安定化させるとともに、ガラス転移点(Tg)やガラス軟化点(Ts)を低下させ、焼結性を向上させる成分である。ホウケイ酸系ガラスにおけるCaOの含有量は9mol%以上が好ましい。CaOの含有量が9mol%未満の場合、ガラスの安定性が低下し、またガラス転移点(Tg)やガラス軟化点(Ts)が過度に高くなるおそれがある。より安定なガラスを得る観点から、CaOの含有量は、10mol%以上が好ましく、また特にガラス転移点(Tg)やガラス軟化点(Ts)を低下させたい場合には12mol%以上が好ましく、13mol%以上がより好ましく、14mol%以上がさらに好ましくい。

0053

一方、CaOの含有量は23mol%以下が好ましい。CaOの含有量が23mol%を超える場合、ガラスの安定性が低下するおそれがあり、また焼成時にアノーサイトに代表される結晶が析出するために基板が反りやすくなり、さらに耐酸性等の化学的耐久性も十分でなくなるおそれがある。より安定性、化学的耐久性に優れたものとする観点から、CaOの含有量は、22mol%以下がより好ましく、21mol%以下がさらに好ましく、典型的には20mol%以下が好ましく、特に18mol%以下が好ましい。

0054

K2OおよびNa2Oは、ガラス転移点(Tg)やガラス軟化点(Ts)を低下させ、焼結性を向上させる成分であり、少なくとも一方を含有することが好ましい。ホウケイ酸系ガラスにおけるK2OおよびNa2Oの合計した含有量は0.5mol%以上が好ましい。0.5mol%未満の場合、ガラス転移点(Tg)やガラス軟化点(Ts)が過度に高くなるおそれがある。K2OおよびNa2Oの合計した含有量は0.8mol%以上がより好ましい。

0055

一方、ホウケイ酸系ガラスにおけるK2OおよびNa2Oの合計した含有量は6mol%以下が好ましい。6mol%を超える場合、化学的耐久性、特に耐酸性が低下するおそれがあり、また基板の電気絶縁性も低下するおそれがある。K2OおよびNa2Oの合計した含有量は5mol%以下がより好ましく、4mol%以下がさらに好ましい。

0056

なお、ホウケイ酸系ガラスは、通常、上記成分のみからなることが好ましいが、必要に応じてその他の成分を含有することもできる。例えば、ホウケイ酸系ガラスには、CaOとともにSrOおよびBaOから選ばれる少なくとも1種を含有させることができる。SrO、BaOは、CaOと同様にガラス転移点(Tg)やガラス軟化点(Ts)を低下させるとともに、焼結性を向上させる成分である。しかし、SrO、BaOはCaOよりも化学的耐久性を低下させる傾向が強い。このため、SrO、BaOの含有量は、ホウケイ酸系ガラス中、それぞれ3mol%以下が好ましく、1mol%以下がより好ましい。なお、CaO、SrO、およびBaOの合計した含有量は、ホウケイ酸系ガラス中、9〜23mol%が好ましい。

0057

さらに、ホウケイ酸系ガラスには、CaO、SrO、およびBaOとともに、MgOやZnOを含有させることができる。MgOやZnOは、CaO等と同様に焼結性を向上させる成分である。しかし、MgOやZnOは、CaO等よりも結晶化を促進する傾向が強い。このためMgO、ZnOの含有量は、ホウケイ酸系ガラス中、それぞれ3mol%以下が好ましく、1mol%以下がより好ましい。なお、CaO、SrO、BaO、MgO、およびZnOの合計した含有量は、ホウケイ酸系ガラス中、9〜23mol%が好ましい。

0058

また、ホウケイ酸系ガラスには、K2OまたはNa2OとともにLi2Oを含有させることができる。Li2Oは、Na2O、K2Oと同様に焼結性を向上させる成分であるが、ガラスの化学的耐久性を低下させる成分でもある。このためホウケイ酸系ガラスにおけるLi2Oの含有量は3mol%以下が好ましく、1mol%以下がより好ましい。なお、ホウケイ酸系ガラスにおけるK2O、Na2O、およびLi2Oの合計した含有量は0.5〜6mol%が好ましい。

0059

さらに、ホウケイ酸系ガラスには、ガラス融液の粘性を低下させる目的でTiO2を含有させてもよく、その場合のTiO2の含有量は3mol%以下が好ましい。また、ガラスの安定性を向上させる目的で、ZrO2、La2O3、Gd2O3等を含有させてもよく、それぞれの含有量は3mol%以下が好ましい。なお、ホウケイ酸系ガラスにおけるTiO2、ZrO2等の合計した含有量は10mol%以下が好ましい。

0060

また、ホウケイ酸系ガラスは、例えばFe2O3を含有していてもよい。しかし、Fe2O3は460nmの光を吸収することから、過度に含有量が多くなると、この波長の反射率が低下する。このためホウケイ酸系ガラスにおけるFe2O3の含有量は0.05mol%以下が好ましく、0.03mol%以下がより好ましく、0.01mol%以下がさらに好ましく、実質的にFe2O3を含有しないことが好ましい。なお、ホウケイ酸系ガラスは、環境への影響から、鉛酸化物を含有しないことが好ましい。

0061

ガラス粉末は、通常、溶融法によってガラス、例えば上記組成を有するホウケイ酸系ガラスを製造した後、このガラスを粉砕することによって製造することができる。粉砕方法は、特に限定されるものではなく、乾式粉砕でもよいし湿式粉砕でもよい。湿式粉砕の場合には溶媒として水を用いることが好ましい。また粉砕にはロールミルボールミルジェットミル等の粉砕機を適宜用いることができる。ガラスは粉砕後、必要に応じて乾燥し、分級してもよい。

0062

本発明のガラスセラミックス組成物は、ガラス粉末、アルミナ粉末およびジルコニア粉末を含み、バインダーや加工助剤などの有機成分を含む組成物でもある。有機成分は焼成時に消失するかまたは焼成までに消失させることができる成分であり、焼成物には含まれない。
バインダーは、無機粉末の粒子間を結合し、無機粉末を所定の形状に保つために使用される。バインダーとしては、焼成時の温度下で速やかに分解して消失する、合成樹脂天然樹脂などの樹脂が好ましい。加工助剤としては、バインダーを溶解する低沸点溶剤高沸点溶剤が好ましい。そのほか、分散剤などの加工助剤を使用することもできる。
無機粉末を所定の形状(たとえば、シート状)に成形するために、バインダーと溶剤とを含む流動性の組成物(以下、スラリーという)が使用される。スラリーをたとえばシート状に成形し、スラリー中の低沸点溶剤を蒸発除去することにより、シート状の固体組成物(以下、グリーンシートという)が得られる。シート状に限られず、スラリーや溶剤の少ない組成物から種々の形状の成形物を得ることができる。グリーンシートやこの成形物は、バインダーとともにバインダーを溶解した高沸点溶剤(以下、可塑剤という)を含んでいることが好ましい。

0063

本発明のガラスセラミックス組成物がグリーンシートなどの焼成前の成形物である場合、そのガラスセラミックス組成物中に含まれる有機成分の割合は、その組成物に対して3〜35質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましい。そのうち、バインダーである樹脂の割合は、その組成物に対して3〜30質量%であることが好ましく、5〜25質量%であることがより好ましい。
さらに、低沸点溶剤を含む本発明のガラスセラミックス組成物(スラリーなど)における有機成分の割合は、その組成物に対して7〜50質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましい。そのうち、低沸点溶剤の割合は、その組成物に対して5〜30質量%であることが好ましく、10〜25質量%であることがより好ましい。

0064

上記有機成分を含むガラスセラミックス組成物は、ガラス粉末、アルミナ粉末、およびジルコニア粉末、必要に応じて選択された種類の有機成分を所定の割合で配合し、混合することによって調製することができる。このようなガラスセラミックス組成物は、通常、それがスラリーである場合はグリーンシート等の成形物の製造に使用され、それがグリーンシート等の成形物である場合は焼成して基板の製造に使用される。

0065

具体的には、たとえば、前記無機粉末にポリビニルブチラールアクリル樹脂等の熱分解性樹脂、必要に応じてフタル酸ジブチルフタル酸ジオクチルフタル酸ブチルベンジル等の可塑剤(高沸点溶剤)等を配合、混合する。次に、この混合物にトルエンキシレンブタノール等の低沸点溶剤を添加してスラリーとし、このスラリーをドクターブレード法等によってポリエチレンテレフタレート等のフィルム上にシート状に成形する。さらに、シート状に成形されたものを乾燥させて溶剤を除去することによりグリーンシートとする。

0066

なお、特に、ガラス粉末、セラミックス粉末の凝集が著しい場合には、凝集を抑制するために以下の手順でグリーンシートを作製することが好ましい。すなわち、まず無機粉末をトルエン、キシレン、ブタノール等の低沸点溶剤に添加し、さらに、必要に応じてフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル等の可塑剤を添加する。得られたスラリーを直径2mm程度のジルコニアボールとともにボールミルに入れて速さ90rpm程度で2時間以上回転させ、十分に粉末の凝集をほぐす。その後、このスラリーにポリビニルブチラールやアクリル樹脂等の熱分解性樹脂を配合、混合し、成形することで、凝集の影響の少ないグリーンシートを作製することができる。

0067

グリーンシート等の成形物には必要に応じて、Agペースト等を用いたスクリーン印刷等によって配線パターン貫通導体であるビア等が形成される。また、配線パターンの焼成により形成される配線導体等を保護するためのオーバーコートガラスをスクリーン印刷等によって形成してもよい。

0068

グリーンシート等の成形物は、焼成後、所望の形状に加工することによって基板とすることができる。ここで、基板は、1枚のグリーンシートを焼成したものとしてもよいし、複数枚のグリーンシートを重ねて焼成したものとしてもよい。焼成は、ガラス粉末のガラスのガラス軟化点(Ts)以上の温度に加熱してガラス粉末を軟化することによって行う。焼成は、通常、850〜900℃で20〜60分間保持して行われる。より好ましい焼成温度は860〜880℃である。グリーンシートにAgペースト等で配線パターンを形成した場合、Agの融点が960℃程度であることから、900℃以下で焼成することで、焼成時のAgの軟化を十分に抑制し、配線パターンやビア等の形状を維持することができる。

0069

このような基板中に分散されているアルミナ粉末(粒子)の平均粒径は0.3〜5μmが好ましく、0.6〜4μmがより好ましく、1.5〜4μmがさらに好ましい。また、ジルコニア粉末(粒子)の平均粒径はアルミナ粉末(粒子)の平均粒径の1/4以下が好ましく、1/6以下がより好ましく、1/8以下がさらに好ましい。通常、ジルコニア粉末(粒子)の平均粒径はアルミナ粉末(粒子)の平均粒径の1/50以上が好ましく、1/30以上がより好ましい。

0070

なお、基板中に分散されているアルミナ粉末(粒子)、ジルコニア粉末(粒子)の粒径、平均粒径は、該基板を切断し、この断面をSEM等で観察し、評価することによって得ることができる。また、このような平均粒径のアルミナ粉末(粒子)、ジルコニア粉末(粒子)は、上記したガラスセラミックス組成物を用いることで容易に得ることができる。

0071

また、基板の反射率は、90%以上が好ましく、91%以上がより好ましく、92%以上がさらに好ましい。また、熱伝導率は、2.5W/m・K以上が好ましく、3.0W/m・K以上がより好ましく、3.5W/m・K以上がさらに好ましい。さらに、表面粗さは、0.35μm以下が好ましく、0.34μm以下がより好ましく、0.32μm以下がさらに好ましい。

0072

また、基板は、焼成時(製造時)の反りを抑制する観点から、ガラス相の結晶化率体積比で60%以下であることが好ましく、35%以下であることがより好ましく、15%以下であることがさらに好ましい。ここで、結晶化率とは、ガラス相における結晶質領域存在割合体積割合)を指す。

0073

結晶化率は、例えば、作製した基板のX線回折を測定し、アルミナ粒子(あるいはジルコニア粒子)による回折ピーク強度と、ガラス相から析出した結晶による回折ピーク強度の比率を評価することによって求めることができる。あるいは、作製したLED素子基板の断面を、電子顕微鏡で観察し、析出した結晶と、非晶質領域面積比を評価することによっても結晶化度を求めることが可能である。

0074

このような結晶化率は、例えばガラス粉末として上記したホウケイ酸系ガラスの粉末を用いることで達成することができる。なお、ガラス相中に結晶が析出している場合についても、EDX(エネルギー分散X線分光法)により結晶質領域と非晶質領域とを区別することができるため、アルミナ粉末(粒子)やジルコニア粉末(粒子)の粒径測定には特に影響はない。

0075

このような基板は、発光装置の製造に好適に用いることができる。発光装置は、少なくとも上記した基板と、この基板に搭載されたLED素子等の発光素子とを具備するものである。このような発光装置は、例えば携帯電話や大型液晶TV等のバックライトに好適に用いることができる。

0076

図1は、上記した基板を有する発光装置の一例を示す断面図である。発光装置1は、例えば略平板状の基板2を有しており、その略中央部に設けられる搭載部21に接着剤3を介してLED素子等の発光素子4が搭載されている。基板2は、搭載部21の周辺に一対の接続端子22を有しており、この接続端子22に発光素子4の図示しない一対の電極ボンディングワイヤ5を介して電気的に接続されている。

0077

基板2の内部には、一対の接続端子22と電気的に接続するように通電用ビア23が厚さ方向に貫通して設けられており、この通電用ビア23と電気的に接続するように一対の外部接続端子24が設けられている。また、搭載部21の直下には、サーマルビア25が貫通して設けられている。さらに、発光素子4や接続端子22を覆うようにしてモールド材6が設けられることによって、発光装置1が構成されている。

0078

このような発光装置1によれば、基板2が高反射率なものであるために、発光素子4の光が裏面側に漏れることを抑制でき、表面側の光度を高くすることができる。また、基板2が高熱伝導率なものであるために、発光素子4の温度上昇による輝度低下を抑制することができる。さらに、基板2の表面粗さが小さいために、熱抵抗も小さくなり、より発光素子4の温度上昇による輝度低下を抑制することができる。

0079

(実施例1〜5、比較例1〜3)
まず、SiO2 60.4モル%、B2O3 15.6モル%、Al2O3 6.0モル%、CaO 15.0モル%、Na2O 2.0モル%、K2O 1.0モル%となるように原料を配合、混合し、この混合物を白金ルツボに入れて1500〜1600℃で60分間溶融後、溶融ガラスを冷却してガラスブロックを得た。得られたガラスのガラス軟化点(Ts)は830℃であった。このガラス軟化点(Ts)は、株式会社リガク製の示差熱分析装置商品名:Thermo Plus TG8110)で測定した値である。
上記ガラスブロックをアルミナ製ボールミルにより水を溶媒として20〜60時間粉砕し、ホウケイ酸系ガラス粉末を得た。ガラス粉末の平均粒径は、いずれも2.0μmであった。なお、ガラス粉末の平均粒径は、上記したように、樹脂包埋したガラス粉末をSEMで観察することによって評価した値である。

0080

次に、表1のガラスセラミックス組成物の欄に示す割合[質量%]となるようにホウケイ酸系ガラス粉末、アルミナ粉末、およびジルコニア粉末を配合、混合して混合物を得た。なお、実施例1〜3のアルミナ粉末は、昭和電工社製のAL47−H(平均粒径2.1μm)を用いた。実施例4のアルミナ粉末は、住友化学製のAA1.5(平均粒径1.5μm)を用い、実施例5のアルミナ粉末は、住友化学製のAA3.0(平均粒径3.0μm)を用いた。また、ジルコニア粉末は、部分安定化ジルコニア粉末である東レ株式会社製の3YS−007(平均粒径250nm)を用いた。各セラミックス粉末の平均粒径は、上記したとおり、樹脂包埋したセラミックス粉末をSEMで観察することによって評価した値である。

0081

この混合物50gに、有機溶剤(トルエン、キシレン、2−プロパノール2−ブタノール質量比4:2:2:1で混合したもの)15g、可塑剤(フタル酸ジ−2−エチルヘキシル)2.5g、樹脂(デンカ社製ポリビニルブチラールPVK#3000K)5g、および分散剤(ビックケミー社製DISPERBYK180)0.5gを混合してスラリーとした。このスラリーをPETフィルム上にドクターブレード法により塗布し、乾燥して厚さが0.2mmのグリーンシートを得た。

0082

一方、導電金属粉末(銀粉末、大研化学工業社製、商品名:S550)を固形分が85質量%となるように混合した。なお、ビヒクルは、エチルセルロースと溶剤としてのαテルピネオールを質量比15:85の割合で混合したものである。上記導電金属粉末とビヒクルの混合物を、磁器乳鉢中で1時間混練を行い、さらに三本ロールにて3回分散を行って導電金属ペーストを製造した。

0083

次に、実施例1〜5および比較例1〜3のグリーンシート、導電金属ペーストを用いて以下の評価を行った。

0084

光束量熱抵抗値
グリーンシート、導電金属ペーストを用いて、光束量評価用基板を作製した。まず、一辺が40mm程度の正方形のグリーンシートを6枚積層したものについて、サーマルビアとなる部分に孔空け機を用いて直径0.3mmの貫通孔を形成し、スクリーン印刷法により金属ペーストを充填して未焼成サーマルビアを形成すると共に、未焼成接続端子、未焼成外部接続端子を形成して未焼成基板を得た。この未焼成基板について、550℃で5時間保持する脱脂を行い、さらに870℃で30分間保持する焼成を行って評価用基板を製造した。

0085

この評価用基板に、LED素子を搭載して発光装置を作製した。まず、評価用基板上にLED素子(昭和電工社製、商品名:GQ2CR460Z)を1つダイボンド材(信越化学工業社製、商品名:KER−3000−M2)により固定し、その電極をボンディングワイヤによって接続端子に電気的に接続した。さらに封止剤(信越化学工業社製、商品名:CSR−1016A)を用いて封止した。封止剤には蛍光体(化学オプトクス社製、商品名P46−Y3)を封止剤に対して20質量%含有したものを用いた。

0086

次に、電圧電流発生器アドバンテスト社製、商品名:R6243)を用いてLED素子に35mAを印加し、発光装置から得られる光の全光束量および熱抵抗値を測定した。全光束量の測定は、積分球(直径6インチ)内に発光装置を設置し、全光束測定装置スペクトラコープ社製、商品名:SOLIDLAMBDA・CCD・LED・MONITOR・PLUS)を用いて行った。また、熱抵抗の測定は、熱抵抗測定器光音電機社製、商品名:TH−2167)を用いて測定した。印加電流は35mAとし、電圧降下飽和する時間まで通電し、降下した電圧とLED素子の温度−電圧降下特性から導かれる温度係数によって飽和温度を算出し、熱抵抗を求めた。全光束量、熱抵抗値の結果を表1に示す。なお、全光束量については、比較例1における全光束量を基準である100とし、熱抵抗値については、比較例3の熱抵抗値を基準である100としたときの百分率で示した。

0087

(反射率)
反射率は以下の方法で測定した。すなわち、一辺が30mm程度の正方形のグリーンシートを1枚としたもの、2枚積層したもの、3枚積層したものについてそれぞれ550℃で5時間保持して樹脂成分を分解除去した後、870℃で30分間保持して焼成行い、厚みが、140μm、280μm、420μm程度の3種類の評価用基板を得た。これらの評価用基板の反射率を、オーシャオプティクス社の分光器USB2000と小型積分球ISP−RFを用いて測定し、厚みに関して線形補完することで、厚み300μmの評価用基板の反射率(単位:%)を算出した。反射率は波長460nmにおけるものとし、リファレンスとしては硫酸バリウムを使用した。

0088

(熱伝導率)
一辺が40mm程度の正方形のグリーンシートを6枚積層したものについて、550℃で5時間保持して樹脂成分を分解除去した後、870℃で30分間保持して焼成行い、厚みが0.85mm程度の評価用基板を得た。この評価用基板について、レーザーフラッシュ法により常温での熱伝導率を測定した。測定装置には、アルバック理工社のTC—7000を用いた。

0089

(表面粗さ)
一辺が40mm程度の正方形のグリーンシートを6枚積層したものについて、550℃で5時間保持して樹脂成分を分解除去した後、870℃で30分間保持して焼成行い、厚みが0.85mm程度の評価用基板を得た。この評価用基板について、JIS−B0601(1994年)に記載された方法に準じて、接触式表面粗さ計(株式会社東京精密、商品名:サーフコム1400D)を用いて表面粗さRaを測定した。

0090

(ブレーク性)
一辺が40mm程度の正方形のグリーンシートを6枚積層したものについて、UHT社のG−Cut6を用いて、縦、横方向にそれぞれ8等分(計64等分)できるように、5mm間隔の切り込みを入れた。切り込みの深さは0.25mmとした。なお、グリーンシート全体の厚みは1.0mm程度であった。得られたグリーンシートを550℃で5時間保持して樹脂成分を分解除去した後、870℃で30分間保持して評価用集合基板を得た。この評価用集合基板を、深さ5mmの溝の入ったポリカーカーボネートを用いて、上述のG−Cut6による切り込みに沿って分割し、割れやチッピング等の発生割合を評価した。割れやチッピングの発生割合が小さいほど、ブレーク性がよく、量産性に優れている。割れやチッピングの発生割合は5%以下であることが好ましい。

0091

表1から明らかなように、ガラス粉末、アルミナ粉末、およびジルコニア粉末を所定の範囲内で含有する実施例1〜3のガラスセラミックス組成物については、いずれも反射率が90%以上、熱伝導率が2.5W/m・K以上、表面粗さが0.35μm以下であり、熱抵抗値が小さく、光束量の大きい基板が得られることが分かる。また、実施例1〜5のガラスセラミックス組成物については、ブレーク性が良好であり、分割する際の割れやチッピングも抑制できることがわかる。一方、ジルコニア粉末の含有量が過度に少ない、あるいは過度に多い比較例1〜3のガラスセラミックス組成物については、反射率および熱伝導率のうち一方は高くできるが、両者を同時に高くすることはできないことがわかる。なお、表1のガラスセラミックス組成物の特性で、未測定のものは空欄としている。

0092

実施例

0093

なお、2010年7月29日に出願された日本特許出願2010−170125号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

0094

1…発光装置
2…発光素子用基板
4…発光素子

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