図面 (/)

技術 物体検出装置およびバッフル

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 後藤和士高木俊昌谷豊宏麦生田徹片山進笠野文宏藤川英彦南野元宏
出願日 2010年4月14日 (11年6ヶ月経過) 出願番号 2011-523581
公開日 2012年12月27日 (8年9ヶ月経過) 公開番号 WO2011-010494
状態 特許登録済
技術分野 車両用盗難防止 超音波変換器
主要キーワード 正円形状 超音波マイクロフォン オーバヘッドコンソール 位相検波信号 受波回路 超音波強度 位相検波回路 移動体検出装置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2012年12月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (17)

課題・解決手段

物体検出装置は、電気信号を超音波に変換する送波器(11)を有し超音波を利用して物体を検出する超音波センサ(10)と、送波器(10)を保護するバッフル(20)と、を備える。送波器(11)は、超音波を通す音孔(111)を前面に有する。バッフル(20)は、送波器(11)の上記前面を覆う板状のマスク(21)と、マスク(21)に形成され、超音波を通す開口(22)と、を有する。開口(22)は、縦と横の長さが異なる四辺形状に形成される。開口(22)の大きさは、音孔(111)の大きさよりも小さい。

概要

背景

文献1(特開2008−151506号公報)は、超音波を利用して物体(移動体)を検出する超音波センサを用いる移動体検出装置物体検出装置)を開示する。超音波センサは、超音波を出力する送波器と、超音波を受け取る受波器とを備える。送波器は、たとえば、電気信号を超音波に変換する超音波スピーカである。受波器は、超音波を電気信号に変換する超音波マイクロフォンである。移動体検出装置は、たとえば、車両の盗難や車上盗難を防止するために車内に設置される。

このような移動体検出装置を車内に設置する際には、電気音響変換器を隠すために電気音響変換器の前方にバッフルが配置される。このバッフルは、超音波を通すための開口を有する。そのため、ゴミなどの異物が開口を通ってバッフル内に侵入して電気音響変換器に付着するおそれがある。電気音響変換器に異物が付着すると、超音波の特性が変化してしまうおそれがある。

また、車内(物体検出装置で物体を検出したい空間)は高さ方向の寸法よりも水平方向(車両の縦方向並びに横方向)の寸法のほうが大きい。しかしながら、従来から提案されている送波器や受波器は、一様な指向性を有している。すなわち、送波器や受波器の前面方向(指向性の0°方向)に平行する面内において、指向性は角度によらず一定である。そのため、車内の水平方向の寸法に合わせて送波器や受波器を選択すると、車内の高さ方向の寸法に比べて指向性が広くなりすぎる。逆に、車内の高さ方向の寸法に合わせて送波器や受波器を選択すると、車内の水平方向の寸法に比べて指向性が狭くなりすぎる。

概要

物体検出装置は、電気信号を超音波に変換する送波器(11)を有し超音波を利用して物体を検出する超音波センサ(10)と、送波器(10)を保護するバッフル(20)と、を備える。送波器(11)は、超音波を通す音孔(111)を前面に有する。バッフル(20)は、送波器(11)の上記前面を覆う板状のマスク(21)と、マスク(21)に形成され、超音波を通す開口(22)と、を有する。開口(22)は、縦と横の長さが異なる四辺形状に形成される。開口(22)の大きさは、音孔(111)の大きさよりも小さい。

目的

本発明の目的は、無駄な電力消費を抑えることができ、しかも超音波センサの電気音響変換器に異物が付着することを防止できる物体検出装置およびバッフルを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

電気信号を超音波に又は超音波を電気信号に変換する電気音響変換器を有し、超音波を利用して物体を検出する超音波センサと、上記電気音響変換器を保護するバッフルと、を備え、上記電気音響変換器は、上記超音波を通す音孔を前面に有し、上記バッフルは、上記電気音響変換器の上記前面を覆う板状のマスクと、上記マスクに形成され上記超音波を通す開口と、を有し、上記開口は、縦と横の長さが異なる四辺形状に形成され、上記開口の大きさは、上記音孔の大きさよりも小さいことを特徴とする物体検出装置

請求項2

上記開口の縦の長さは、8mm未満であることを特徴とする請求項1記載の物体検出装置。

請求項3

上記音孔は円形状であり、上記開口の縦の長さは、上記音孔の直径の80%未満であることを特徴とする請求項1記載の物体検出装置。

請求項4

上記バッフルは、上記開口内に配置され上記開口を所定方向に沿って並ぶ複数のスリットに分割するバーを有し、上記バーの幅は、上記スリットの幅の約1.5倍以下であることを特徴とする請求項2または3記載の物体検出装置。

請求項5

上記スリットは、上記開口の横方向に沿って並んでいることを特徴とする請求項4記載の物体検出装置。

請求項6

上記スリットは、上記開口の縦方向に沿って並んでいることを特徴とする請求項4記載の物体検出装置。

請求項7

上記マスクの前面には、凹所が形成され、上記開口は、上記凹所の底面に形成されていることを特徴とする請求項4記載の物体検出装置。

請求項8

上記開口の内面法線方向と上記マスクの厚み方向との間の角度は鋭角であることを特徴とする請求項4記載の物体検出装置。

請求項9

電気信号を超音波に又は超音波を電気信号に変換し、超音波を通す音孔を前面に有する電気音響変換器を保護するバッフルであって、上記バッフルは、上記電気音響変換器の上記前面を覆う板状のマスクと、上記マスクに形成され上記超音波を通す開口と、を有し、上記開口は、縦と横の長さが異なる四辺形状に形成され、上記開口の大きさは、上記音孔の大きさよりも小さいことを特徴とするバッフル。

技術分野

0001

本発明は、物体検出装置に関し、特に超音波を利用して物体を検出する超音波センサを用いる物体検出装置、およびそれに用いられる超音波センサ用バッフルに関する。

背景技術

0002

文献1(特開2008−151506号公報)は、超音波を利用して物体(移動体)を検出する超音波センサを用いる移動体検出装置(物体検出装置)を開示する。超音波センサは、超音波を出力する送波器と、超音波を受け取る受波器とを備える。送波器は、たとえば、電気信号を超音波に変換する超音波スピーカである。受波器は、超音波を電気信号に変換する超音波マイクロフォンである。移動体検出装置は、たとえば、車両の盗難や車上盗難を防止するために車内に設置される。

0003

このような移動体検出装置を車内に設置する際には、電気音響変換器を隠すために電気音響変換器の前方にバッフルが配置される。このバッフルは、超音波を通すための開口を有する。そのため、ゴミなどの異物が開口を通ってバッフル内に侵入して電気音響変換器に付着するおそれがある。電気音響変換器に異物が付着すると、超音波の特性が変化してしまうおそれがある。

0004

また、車内(物体検出装置で物体を検出したい空間)は高さ方向の寸法よりも水平方向(車両の縦方向並びに横方向)の寸法のほうが大きい。しかしながら、従来から提案されている送波器や受波器は、一様な指向性を有している。すなわち、送波器や受波器の前面方向(指向性の0°方向)に平行する面内において、指向性は角度によらず一定である。そのため、車内の水平方向の寸法に合わせて送波器や受波器を選択すると、車内の高さ方向の寸法に比べて指向性が広くなりすぎる。逆に、車内の高さ方向の寸法に合わせて送波器や受波器を選択すると、車内の水平方向の寸法に比べて指向性が狭くなりすぎる。

0005

本発明は上記事情に鑑みて為された。本発明の目的は、無駄な電力消費を抑えることができ、しかも超音波センサの電気音響変換器に異物が付着することを防止できる物体検出装置およびバッフルを提供することである。

0006

本発明に係る物体検出装置は、電気信号を超音波に又は超音波を電気信号に変換する電気音響変換器を有し超音波を利用して物体を検出する超音波センサと、上記電気音響変換器を保護するバッフルと、を備える。上記電気音響変換器は、上記超音波を通す音孔を前面に有する。上記バッフルは、上記電気音響変換器の上記前面を覆う板状のマスクと、上記マスクに形成され上記超音波を通す開口と、を有する。上記開口は、縦と横の長さが異なる四辺形状に形成される。上記開口の大きさは、上記音孔の大きさよりも小さい。

0007

好ましくは、上記開口の縦の長さは、8mm未満である。

0008

好ましくは、上記音孔は円形状であり、上記開口の縦の長さは、上記音孔の直径の80%未満である。

0009

より好ましくは、上記バッフルは、上記開口内に配置され上記開口を所定方向に沿って並ぶ複数のスリットに分割するバーを有し、上記バーの幅は、上記スリットの幅の約1.5倍以下である。

0010

この場合において、上記スリットは、上記開口の横方向に沿って並んでいることが好ましい。あるいは、上記スリットは、上記開口の縦方向に沿って並んでいることが好ましい。

0011

また、この場合において、上記マスクの前面には、凹所が形成され、上記開口は、上記凹所の底面に形成されていることが好ましい。

0012

好ましくは、上記開口の内面法線方向と上記マスクの厚み方向との間の角度は鋭角である。

0013

本発明に係るバッフルは、電気信号を超音波に又は超音波を電気信号に変換し、超音波を通す音孔を前面に有する電気音響変換器を保護するために用いられる。上記バッフルは、上記電気音響変換器の上記前面を覆う板状のマスクと、上記マスクに形成され上記超音波を通す開口と、を有する。上記開口は、縦と横の長さが異なる四辺形状に形成される。上記開口の大きさは、上記音孔の大きさよりも小さい。

図面の簡単な説明

0014

(a)は、本発明の一実施形態の物体検出装置の送波器とバッフルとを示す断面図であり、(b)は物体検出装置の前面図である。
物体検出装置に用いられる超音波センサのブロック図である。
超音波の横指向性を示すグラフである。
超音波の縦指向性を示すグラフである。
超音波の縦指向性を示すグラフである。
超音波の正面の音圧周波数依存性を示すグラフである。
超音波の正面の音圧と開口厚との関係を示すグラフである。
超音波の指向性を示すグラフである。
超音波の正面の音圧の周波数依存性を示すグラフである。
バッフルの変形例を示す図である。
バッフルの変形例を示す図である。
(a),(b)はバッフルの変形例を示す図である。
(a),(b)はバッフルの変形例を示す図である。
(a),(b)はバッフルの変形例を示す図である。
(a),(b),(c)はバッフルの変形例を示す図である。
(a),(b)はバッフルの変形例を示す断面図である。

発明を実施するための最良の形態

0015

本発明の一実施形態の物体検出装置は、たとえば、自動車などの車両の内部に侵入した侵入者(不審者)を検出する侵入センサとして用いられる。本実施形態において、物体検出装置は、車両内構造物に取り付けられる。車両内の構造物は、たとえば、自動車の車内の天井に設置されるオーバヘッドモジュールオーバヘッドコンソール)や、ルームランプピラー(たとえば、Aピラー、Bピラー、Cピラー、Dピラー等)、天井面、壁面、ダッシュボードバックドアである。

0016

本実施形態の物体検出装置は、図1,2に示すように、超音波を利用して監視空間(たとえば車内)に存在する物体(侵入者)を検出する超音波センサ10を備える。

0017

超音波センサ10は、図2に示すように、送波器11と、発振器12と、駆動回路13と、受波器14と、受波回路15と、位相検波回路16と、演算器17と、を備える。

0018

送波器11は、超音波(送波)を発生するように構成される。送波器11は、たとえば、超音波スピーカ、すなわち、電気信号を超音波に変換する電気音響変換器である。送波器11は、前方(図1(a)における上方)に超音波を出力するように構成される。本実施形態では、送波器11は、図1(b)に示すように、超音波を通す音孔(開口部)111を前面に有している。送波器11の音孔111は円形状(正円形状)である。音孔111の直径(送波器11の開口径)は、たとえば10mmである。ただし、音孔111の形状は、正円形状に限定されない。

0019

発振器12は、所定の発振周波数(たとえば、40kHz)の発振信号送波信号)を出力するように構成される。

0020

駆動回路13は、発振器12より出力された発振信号を利用して送波器11を駆動することにより発振信号の発振周波数に等しい周波数の超音波を送波器11に発生させるように構成される。

0021

受波器14は、送波器11から監視空間に出力された後に監視空間内に存在する物体で反射された超音波(反射波受波)を受け取り、受け取った超音波に応じた電気信号(受波信号)を出力するように構成される。受波器14は、たとえば、超音波マイクロフォン、すなわち、超音波を電気信号に変換する電気音響変換器である。本実施形態では、受波器14は、超音波を通す音孔(図示せず)を前面に有している。受波器14の音孔は円形状(正円形状)である。受波器14の音孔の直径(受波器14の開口径)は、たとえば10mmである。ただし、受波器14の音孔の形状は、正円形状に限定されない。

0022

なお、送波器11と受波器14とを、電気信号を超音波に変換し、かつ、超音波を電気信号に変換する電気音響変換器である超音波トランスデューサで兼用してもよい。

0023

受波回路15は、受波器14から受け取った受波信号を増幅するとともに、受波信号の波形を整形して、位相検波回路16に出力するように構成される。

0024

位相検波回路16は、受波回路15から受け取った受波信号と、発振器12から受け取った送波信号とをミキシングすることで、受波信号と送波信号との位相差に応じたうなりを有する位相検波信号ドップラ信号)を生成して演算器17に出力するように構成される。

0025

演算器17は、位相検波回路16から得たドップラ信号に基づいて物体の移動量を求めるように構成される。演算器17は、物体の移動量を示す値が所定値を超えると、監視空間内に移動体(侵入者)が存在すると判断して検出信号を出力するように構成される。尚、演算器17はマイクロコンピュータを用いて構成されている。

0026

また、本実施形態の物体検出装置は、超音波センサ10の送波器11を保護するカバーであるバッフル(音響マスク)20を備える。バッフル20は、電気音響変換器(送波器11や受波器14)の指向性を調整するためのホーンとして機能する。

0027

バッフル20は、図1(a)に示すように、超音波センサ10の送波器11の前方に配置される。図1(a)では、バッフル20と送波器11とは接触しているが、バッフル20は、送波器11から離間して配置されていてもよい。

0028

バッフル20は、マスク21と、開口22と、バー23と、を有する。

0029

マスク21は、板状に形成される。マスク21の材料は、たとえば、金属や樹脂である。たとえば、マスク21は、一辺が25mmの正方形の板状に形成される。マスク21の厚みは、1.00mmm以上1.50mm以下である。本実施形態では、マスク21の厚みは、1.25mmである。なお、マスク21は、一辺が130mmの正方形の板状に形成されていてもよい。要するに、マスク21は、送波器11の前面を覆って送波器11を隠すことができる大きさであればよい。

0030

開口22は、超音波センサ10の送波器11が発生させた超音波を通すためにマスク21に形成されている。開口22の大きさは、送波器11の音孔111の大きさよりも小さい。開口22は、図1(b)に示すように、四辺形状である。

0031

本実施形態では、開口22は、縦と横の長さが異なる長方形状である。すなわち、開口22は、細長い孔である。以下では、開口22の縦(長軸方向)の長さを開口長Lといい、開口22の横の長さ(短軸方向)の長さを開口幅Dという。また、開口22の厚みを開口厚Tという。

0032

本実施形態では、開口長Lは7mm、開口幅Dは3mm、開口厚Tは1.25mmである。なお、本実施形態において、開口22の厚みは、マスク21およびバー23ならびにスリット24の厚みと等しい。

0033

本実施形態では、超音波を利用して侵入者の検出を行うため、超音波の指向性は広いほうが好ましい。たとえば、物体検出装置を車両に用いる場合、水平方向における指向性の半値角は140°以上、特に160°以上であることが好ましい。

0034

図3は、開口22の横方向における指向性(以下、「横指向性」と略す)を示すグラフである。横軸は角度[deg]であり、縦軸超音波強度(音圧)の利得[dB]である。なお、利得の基準は、バッフル20がない場合の超音波の音圧である。

0035

グラフD0は、バッフル20がない場合の超音波の横指向性を示す。グラフD1は、開口幅Dが7mmである場合の超音波の横指向性を示す。グラフD1は、開口幅Dが5mmである場合の超音波の横指向性を示す。グラフD3は、開口幅Dが3mmである場合の超音波の横指向性を示す。

0036

図3のグラフから明らかなように、開口幅Dが狭くなるほど、超音波の横指向性が広くなることがわかる。

0037

また、実験の結果によれば、開口幅Dが4mmを越えると半値角が急激に小さくなる。したがって、半値角を155°以上にするためには、開口幅Dは、4mm以下とすることが好ましい。なお、開口幅Dの変化によって、温度特性(−40℃〜+85℃の範囲での温度特性)が大きく変化することはなく、少なくとも開口幅Dが3mm〜5mmであれば、温度特性は±1dBの範囲に収まる。

0038

図4は、開口22の縦方向における超音波の指向性(以下、「縦指向性」と略す)を示すグラフである。横軸は角度[deg]であり、縦軸は超音波の音圧の利得[dB]である。なお、利得の基準は、バッフル20がない場合の超音波の音圧である。

0039

グラフF0は、バッフル20がない場合の超音波の縦指向性を示す。グラフF1は、周波数が38kHzである超音波の縦指向性を示す。グラフF2は、周波数が40kHzである超音波の縦指向性を示す。グラフF3は、周波数が42kHzである超音波の縦指向性を示す。グラフF4は、周波数が44kHzである超音波の縦指向性を示す。グラフF5は、周波数が46kHzである超音波の縦指向性を示す。なお、図4に示すグラフF1〜F5において、バッフル20の開口22の開口長Lは9mmである。

0040

通常、超音波の周波数が変わっても、超音波の縦指向性の形は変わらずに、その大きさだけが変わる。しかしながら、図4のグラフから明らかなように、開口長Lによっては、超音波の指向性(主に縦指向性)に大きな周波数依存性が生じる。特に、グラフF3では、他のグラフF1,F2,F4,F5とは異なり、0°付近に谷が生じている。このように、超音波の周波数によって縦指向性が大きく変わると、物体検出装置の検知範囲が大きく変わるため、性能が安定しなくなる。

0041

ここで、周波数と音速との間には相関があり、音速は温度に依存する。そのため、送波器11から出力される超音波の周波数は、温度によって変化する。すなわち、周波数依存性(周波数特性)は、温度依存性(温度特性)と同義であると考えることができる。

0042

したがって、物体検出装置が様々な環境下で安定した性能を発揮するためには、温度特性を安定化させる必要である。

0043

図5は、超音波の縦指向性を示すグラフである。横軸は角度[deg]であり、縦軸は超音波の音圧の利得[dB]である。なお、利得の基準は、バッフル20がない場合の超音波の音圧である。

0044

グラフL0は、バッフル20がない場合の超音波の縦指向性を示す。グラフL11は、開口長Lが9mmである場合の超音波の縦指向性を示す。グラフL12は、開口長Lが8mmである場合の超音波の縦指向性を示す。指向性を示す。グラフL13は、開口長Lが7mmである場合の超音波の縦指向性を示す。指向性を示す。グラフL14は、開口長Lが6mmである場合の超音波の縦指向性を示す。なお、図5に示すグラフにおいて、超音波の周波数は42kHzである。

0045

図5のグラフから明らかなように開口長Lが8mm以上になると、0°方向付近に谷が生じている。

0046

次に、超音波の正面の音圧の周波数依存性を図6に示す。横軸は超音波の周波数[kHz]であり、縦軸は超音波の正面の音圧の利得[dB]である。なお、利得の基準は、バッフル20がない場合の超音波の正面の音圧である。

0047

図6において、グラフL21は、開口長Lが9mmである場合の超音波の正面の音圧の周波数依存性を示す。グラフL22は、開口長Lが8mmである場合の超音波の正面の音圧の周波数依存性を示す。グラフL23は、開口長Lが7mmである場合の超音波の正面の音圧の周波数依存性を示す。グラフL24は、開口長Lが6mmである場合の超音波の正面の音圧の周波数依存性を示す。

0048

図6のグラフから明らかなように、開口長Lが8mm未満になると、周波数特性が安定することがわかった。上述したように、周波数特性と温度特性とは同義である。よって、安定した温度特性を得るためには、開口長Lを8mm未満とすることが好ましく、特に開口長Lを7mm以下とすることが好ましい。ここで、実験に使用された送波器11の開口径は10mmである。よって、換言すれば、開口長Lは、送波器11の開口径の80%未満であることが好ましく、送波器11の開口径の70%以下であることがより好ましい。この点は、受波器14においても同様である。すなわち、開口長Lは、電気音響変換器の開口径の80%未満であることが好ましく、電気音響変換器の開口径の70%以下であることが特に好ましい。

0049

図7は、超音波の正面の音圧と、開口厚Tとの関係を示すグラフである。横軸は開口厚T[mm]であり、縦軸は超音波強度(音圧)の利得[dB]である。なお、利得の基準は、バッフル20がない場合の超音波の音圧である。

0050

図7のグラフから明らかなように、開口厚Tが1.25mmで利得が最大になる。また、開口厚Tが1.0mm以上1.5以下の範囲であれば、利得の変化が小さい。よって、開口厚Tを1.0mm以上1.5以下とすれば、バッフル20の成形誤差に起因する利得の変化を抑制できる。

0051

バー23は、直線状に形成されている。バー23は、たとえば、マスク21と一体に形成されている。バー23は、開口22を所定方向に沿って並ぶ複数のスリット24に分割するように開口22内に配置されている。本実施形態のバッフル20は、開口22を縦方向(長軸方向)に横断する1つのバー23を備えている。そのため、開口22は、短軸方向に沿って並ぶ2つのスリット24に分割されている。バー23は開口22の中心を通るように配置されている。よって、2つのスリット24の幅d2は互いに等しい。

0052

図1(b)に示す形状のバッフル20について、バー23の幅d1が超音波の指向性(縦指向性)に与える影響を調べたところ、図8,9に示す結果が得られた。

0053

図8は、超音波の指向性(縦指向性)を示す。横軸は角度[deg]であり、縦軸は超音波の正面の音圧の利得[dB]である。なお、利得の基準は、バッフル20がない場合の超音波の音圧である。

0054

グラフB11は、バー23の幅d1が1.0mmである場合の超音波の指向性を示す。グラフB12は、d1が1.2mmである場合の超音波の指向性を示す。グラフB13は、d1が1.4mmである場合の超音波の指向性を示す。グラフB14は、d1が1.6mmである場合の超音波の指向性を示す。グラフB15は、d1が2.0mmである場合の超音波の指向性を示す。グラフB16は、d1が2.5mmである場合の超音波の指向性を示す。なお、開口幅Dは4mmであり、2つのスリット24の幅d2は互いに等しい。また、超音波の周波数は42kHzである。

0055

図8のグラフから明らかなように、バー23の幅d1が2.0mm以下であれば、バー23の存在は利得にほとんど影響を与えない。しなしながら、バー23の幅d1が2.5mmになると、利得が大きく減少する。

0056

よって、開口幅D=4.0mmである場合には、バー23の幅d1が2.0mm以下、すなわちD/2以下(スリット24の幅d2が1.0mm以上)であれば、超音波の指向性に悪影響が生じることがない。すなわち、指向性に関しては、d1≦2×d2を満たせばよい。

0057

図9は、超音波の正面の音圧の周波数依存性を示す。横軸は超音波の周波数[kHz]であり、縦軸は超音波の正面の音圧の利得[dB]である。なお、利得の基準は、バッフル20がない場合の超音波の正面の音圧である。

0058

グラフB21は、バー23の幅d1が1.0mmである場合の超音波の正面の音圧の周波数依存性を示す。グラフB22は、d1が1.2mmである場合の超音波の正面の音圧の周波数依存性を示す。グラフB23は、d1が1.4mmである場合の超音波の正面の音圧の周波数依存性を示す。グラフB24は、d1が1.6mmである場合の超音波の正面の音圧の周波数依存性を示す。グラフB25は、d1が2.0mmである場合の超音波の正面の音圧の周波数依存性を示す。グラフB26は、d1が2.5mmである場合の超音波の正面の音圧の周波数依存性を示す。

0059

図9のグラフから明らかなように、バー23の幅d1が1.6mm以下であれば、バー23の存在は超音波の周波数特性にほとんど影響を与えない。しなしながら、バー23の幅d1が2.0mm以上になると、周波数が高くなるにつれて利得が減少してしまう。

0060

よって、開口幅D=4.0mmである場合には、バー23の幅d1が1.6mm以下、すなわち、2/5×D以下(スリット24の幅d2が1.2mm以上)であれば、超音波の温度特性に悪影響が生じることがない。すなわち、温度特性に関しては、d1≦4/3×d2を満たせばよい。

0061

同様な実験を繰り返し行った結果、バー23の幅d1が、スリット24の幅d1の約1.5倍以下であれば、バー23の存在によって、超音波センサ10の送波器11の温度特性および指向性が劣化しないという結果が得られた。特に、バー23の幅d1が、スリット24の幅d1の1.5倍以下であることが好ましい。

0062

以上述べたように、本実施形態の物体検出装置は、電気信号を超音波に変換する送波器11を有し超音波を利用して物体を検出する超音波センサ10と、送波器11を保護するバッフル20と、を備える。送波器11は、超音波を通す音孔111を前面に有する。バッフル20は、送波器11の上記前面を覆う板状のマスク21と、マスク21に形成され送波器11が発生させた超音波を通す開口22と、を有する。開口22は、縦と横の長さが異なる四辺形状に形成される。開口22の大きさは、音孔111の大きさよりも小さい。

0063

本実施形態の物体検出装置によれば、開口22は、縦と横の長さが異なる四辺形状に形成されている。この場合には、開口22の縦方向において指向性が狭くなり、開口22の横方向において指向性が広くなる。一般に、車内は、高さ寸法(縦の寸法)が幅寸法(横の寸法)よりも小さい。したがって、物体検出装置の検出範囲を自動車の車内の形状に応じた範囲とすることができる。そのため、バッフル20を、開口22の縦方向が車内の高さ方向に一致するように設置することで、物体検出装置の超音波の指向性を車内の高さ方向においては狭く、車内の幅方向においては広くすることができる。このようにすれば、車内の必要十分な範囲に超音波を出力できる。よって、超音波のエネルギーを効率良く使用でき、無駄な電力消費を抑えることができる。また、開口22の大きさは、音孔111の大きさよりも小さいから、超音波センサ10の電気音響変換器(送波器11)に異物が付着することを防止できる。また、開口22の大きさが音孔111の大きさよりも大きい場合に比べれば、送波器11を目立たなくすることができる。

0064

なお、超音波を電気信号に変換する電気音響変換器である受波器14の前方にだけバッフル20を配置してもよい。この場合、バッフル20のマスク21は、受波器14の前面を覆って受波器14を隠すことができる大きさに形成される。また、開口22の大きさは、受波器14の音孔の大きさよりも小さい。なお、送波器11と受波器14のそれぞれの前方にバッフル20を配置してもよい。要するに、バッフル20は、電気信号を超音波に、又は、超音波を電気信号に変換する電気音響変換器を保護するために用いられる。

0065

開口長Lは、8mm未満であることが好ましい。特に、開口長Lは、7mm以下であることが好ましい。開口長Lを7mm以下とすることで、温度特性が悪化することを防止できる。なお、開口長Lの下限値は、開口幅Dである。

0066

また、本実施形態の物体検出装置では、バッフル20は、開口22内に配置され開口22を所定方向に沿って並ぶ複数のスリット24に分割する直線状のバー23を有する。バー23の幅d1は、スリット24の幅d2の約1.5倍以下である。

0067

本実施形態の物体検出装置によれば、開口22内にバー23が配置されているため、ゴミなどの異物が開口22を通って超音波センサ10の送波器11に付着することを防止できる。そのため、異物の付着による超音波センサ10の性能の低下を防止できる。しかも、上述したように、バー23のために温度特性や指向性が悪化してしまうことがない。よって、温度特性および指向性を維持しながらも超音波センサ10の送波器11に異物が付着することを防止できる。このようにバー23を設けることで、送波器11を目立たなくすることができ、意匠性を向上できる。

0068

なお、スリット24の幅は必ずしも互いに等しい必要はない。同様にバー23の幅は必ずしも互いに等しい必要はない。要するに、幅が最も広いバー23の幅が、幅が最も狭いスリット24の幅の約1.5倍以下であればよい。

0069

ところで、図1(b)に示す例では、開口22の形状は、長方形状である。しかしながら、開口22の形状は、たとえば図10に示すように四辺形状であってもよいし、図11に示すように円形状であってもよい。また、開口22の形状は、正方形状や、楕円形状であってもよい。さらに、開口22の形状は、図15(b),(c)に示すように、角が取れた四辺形状であってもよい。

0070

図1(b)に示す例では、バー23の数は1つである。しかしながら、図12(a)に示すように、バー23の数は2つであってもよい。要するに、バー23は複数設けられていてもよい。したがって、スリット24の数も3以上であってもよい。

0071

図12(a)に示す例では、スリット24(バー23)は、開口22の横方向(短軸方向)に沿って並んでいる。しかしながら、図12(b)に示すように、スリット24(バー23)は、開口22の縦方向(長軸方向)に沿って並んでいてもよい。

0072

また、図13(a)に示すように、マスク21の前面に凹所25を形成してもよい。図13(a)では、凹所25の底面にスリット24(開口22)が形成されている。この凹所25は、開口22の厚み(開口厚T)を調節するために設けられている。このようにすれば、マスク22の厚みを開口22の厚みよりも大きくできる。そのため、マスク21の機械的強度を高くしながらも、開口22の厚みを所望の大きさ、たとえば、上述した1.0mm〜1.5mmに設定できる。

0073

さらに、図13(b)に示すように、マスク21の前面に溝26を形成してもよい。ただし、溝26は、超音波の指向性を広げたい方向において、開口22と並ばないように配置されることが好ましい。たとえば、横指向性を広げたい場合には、開口22の短軸方向において溝26と開口22とが並ばないようにすることが好ましい。

0074

なお、図14(a),(b)に示すように、バッフル20は、必ずしもバー23を備えている必要はない。

0075

また、図15(a)に示すように、スリット24は、開口22の縦方向および横方向に並んでいてもよい。図15(a)に示す例では、バッフル20は、開口22を横方向に並ぶ2つのスリット24に分割するバー23(231)と、開口22を縦方向に並ぶ2つのスリット24に分割するバー23(232)と、を備えている。

0076

また、図15(b)に示すように、バー23の形状は、必ずしも直線状である必要はない。図15(b)に示す例では、開口22は角が取れた四辺形状に形成され、スリット24は楕円形状に形成されている。図15(b)に示す例では、スリット24の幅d2は、短軸方向の長さである。

0077

また、図15(c)に示すように、スリット24は、正円形状に形成されていてもよい。図15(c)に示す例では、開口22は角が取れた四辺形状に形成されている。また、バッフル20は、開口22を横方向に並ぶ2つのスリット24に分割するバー23(231)と、開口22を縦方向に並ぶ4つのスリット24に分割する3つのバー23(232)と、を備えている。

0078

ところで、図1(b)に示す例では、開口22の内面の法線方向とマスク21の厚み方向(図1(b)における上下方向)との間の角度は直角である。言い換えれば、開口22の厚み方向がマスク21の厚み方向と一致している。

0079

しかしながら、図16(a)に示すように、開口22の内面は傾斜していてもよい。すなわち、開口22の内面の法線方向とマスク21の厚み方向との間の角度は鋭角であってもよい。言い換えれば、開口22の厚み方向と、マスク21の厚み方向とが交差していてもよい。このようにすれば、異物が開口22を通ってバッフル20内に侵入してしまうことを抑制できる。

0080

さらに、開口22の内面は、図16(b)に示すように、マスク22の厚み方向に沿って階段状に形成されていてもよい。このようにすれば、図16(a)に示す例と同様に、異物が開口22を通ってバッフル20内に侵入してしまうことを抑制できる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ