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技術 超音波診断装置、及び超音波探触子、超音波診断方法

出願人 株式会社日立ヘルスケア・マニュファクチャリング
発明者 押木光博麻殖生健二
出願日 2010年3月1日 (10年11ヶ月経過) 出願番号 2011-502741
公開日 2012年9月10日 (8年5ヶ月経過) 公開番号 WO2010-101105
状態 特許登録済
技術分野 超音波診断装置
主要キーワード IC化 Nチャンネル 二次元構成 受信信号ライン 使用無し 送信増幅回路 送信信号発生回路 送受波装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題・解決手段

部品点数が少なく、小型化に好適な送受信回路構成を有する超音波診断装置を提供するために、超音波診断装置において、超音波探触子内臓可能な、複数素子からの受信信号電流加算する機能を持った送受信共用増幅回路を構成する。さらに、複数の振動子からの受信信号を任意に加算するアナログマトリックススイッチ402を具備する構成とする。すなわち、ソースフォロア回路であるFET素子により構成された送信回路部を、受信期間ゲート接地アンプとして使用することで、送受信増幅回路共用化を行う。さらに、FET素子により電流増幅された各振動子からの受信信号を、振動子各々に対応する複数のFET素子からなるマトリクス電流スイッチ402により、グループ化された任意素子毎に加算可能な構成とする。

概要

背景

超音波診断装置は、主には圧電材料にて構成され、直線状または特定の曲線状に多数配列された振動子電気信号印加する。そして送受波口径に対応したエレメント群を選び、順次それを走査しながら送受波を行う。その反射波より様々な情報を取り出して、被検体内の情報を非侵襲に得る。

従来、100素子以上ある振動子に電圧を印加する送波回路は装置本体に設置され、一般には数十chの整相口径数分をもつ。理想的には、全ての振動子に対して、独立した送波および受波信号を必要とする。しかし、エレメント毎に送波回路、受波回路を用いると、必要な部品数や、信号ケーブルの長さ、数が多くなり現実的でない。そのため、従来装置では、送受波回路を送受波口径に対応した数だけ用い、これら送受波回路と振動子との間は、スイッチを介して接続する構成が採用されている(特許文献1)。

このような構成で使われるスイッチは、送波時には高圧パルス信号オンオフする。これと同時に、受波時には低レベルアナログ信号をオン・オフすることが必要となる。従って、スイッチ素子には高耐圧特性と、ピーク電流値の大きなパルス信号を高速切替える機能と、オン抵抗が低い低雑音特性とが同時に要求される。さらに送受波装置としては、送波時の高電圧から受波増幅器を保護するための送受波分離回路を用いることが一般的であり、各々の増幅回路送受分離回路において消費電力が必要であり、部品点数も多く、発熱実装面積においても問題があった。

一方、特許文献2では、送信増幅回路スイッチ構成等にすることで、小型化を図っている。また、特許文献3では、振動子からの受信信号電圧電流変換の後、マトリクススイッチ型の電流加算回路により、複数振動子からの受信信号を加算することが開示されている。さらに、特許文献4では、多数配列された振動子に対して、必要な口径の可変制御や走査の制御等に適合した回路構成を備え、高電圧保護のための特別な素子も不要とし、集積化にも適した回路構成を備えた超音波装置が提案されている。

概要

部品点数が少なく、小型化に好適な送受信回路構成を有する超音波診断装置を提供するために、超音波診断装置において、超音波探触子内臓可能な、複数素子からの受信信号を電流加算する機能を持った送受信共用増幅回路を構成する。さらに、複数の振動子からの受信信号を任意に加算するアナログマトリックススイッチ402を具備する構成とする。すなわち、ソースフォロア回路であるFET素子により構成された送信回路部を、受信期間ゲート接地アンプとして使用することで、送受信増幅回路の共用化を行う。さらに、FET素子により電流増幅された各振動子からの受信信号を、振動子各々に対応する複数のFET素子からなるマトリクス電流スイッチ402により、グループ化された任意素子毎に加算可能な構成とする。

目的

本発明の目的は、部品点数が少なく、小型化に好適な超音波探触子ヘッド内に内蔵可能な送受信回路、及びそれを用いた超音波診断装置、更にはその超音波探触子を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

複数の振動子を備えた超音波探触子と、前記複数の振動子からの受信信号受信処理する装置本体とを有する超音波診断装置であって、前記複数の振動子への送信信号増幅し、前記複数の振動子からの受信信号を増幅する送受信増幅回路と、前記送受信増幅回路で増幅された前記受信信号を電流加算する電流加算回路とを備えたことを特徴とする超音波診断装置。

請求項2

請求項1記載の超音波診断装置であって、前記送受信増幅回路と前記電流加算回路とを接続する電流加算スイッチを備えた超音波診断装置。

請求項3

請求項2記載の超音波診断装置であって、前記送受信増幅回路と前記電流加算回路と前記電流加算スイッチが前記超音波探触子に内蔵されている超音波診断装置。

請求項4

請求項1記載の超音波診断装置であって、前記送受信増幅回路は、送信時においてソースフォロア回路として動作するFET素子を含む超音波診断装置。

請求項5

請求項1記載の超音波診断装置であって、前記送受信増幅回路は、受信時においてゲート接地回路として動作するFET素子を含む超音波診断装置。

請求項6

請求項2記載の超音波診断装置であって、前記電流加算スイッチは、前記振動子それぞれに対応した、1個のFET素子からなる超音波診断装置。

請求項7

請求項4記載の超音波診断装置であって、前記ソースフォロア回路として動作する前記FET素子を用いる回路は、複数のFETを接続してなる超音波診断装置。

請求項8

請求項2記載の超音波診断装置であって、前記送受信増幅回路と前記電流加算回路と前記電流加算スイッチが前記装置本体に設置されている超音波診断装置。

請求項9

複数の振動子を備えた超音波探触子と、前記複数の振動子からの受信信号を受信処理する装置本体とを有する超音波診断装置であって、前記複数の振動子への送信信号を増幅し、前記複数の振動子からの受信信号を増幅する送受信増幅回路を具備し、前記送受信増幅回路は、送信時においてソースフォロア回路として動作し、受信時においてゲート接地回路として動作するFET素子を含むことを特徴とする超音波診断装置。

請求項10

複数の振動子を備えた超音波探触子であって、前記複数の振動子への送信信号を増幅し、前記複数の振動子からの受信信号を増幅する送受信増幅回路と、前記送受信増幅回路で増幅された前記受信信号を電流加算する電流加算回路とを備えたことを特徴とする超音波探触子。

請求項11

請求項10記載の超音波探触子であって、前記送受信増幅回路と前記電流加算回路とを接続する電流加算スイッチを備えた超音波探触子。

請求項12

請求項10記載の超音波探触子であって、前記送受信増幅回路は、送信時においてソースフォロア回路として動作するFET素子を含む超音波探触子。

請求項13

請求項10記載の超音波探触子であって、前記送受信増幅回路は、受信時においてゲート接地回路として動作するFET素子を含む超音波探触子。

請求項14

請求項13記載の超音波探触子であって、前記電流加算スイッチは、前記振動子それぞれに対応した、1個のFET素子からなる超音波探触子。

請求項15

複数の振動子を備えた超音波探触子であって、前記複数の振動子への送信信号を増幅し、前記複数の振動子からの受信信号を増幅する送受信増幅回路を具備し、前記送受信増幅回路は、送信時においてソースフォロア回路として動作し、受信時においてゲート接地回路として動作するFET素子を含む超音波探触子。

請求項16

超音波探触子内の複数の振動子へ送信する信号を増幅するステップと、前記増幅した送信信号を前記振動子へ送信するステップと、該送信信号に基づいて前記振動子から超音波を送信するステップと、前記振動子により超音波を受信するステップと、前記受信した超音波に基づいて前記振動子により受信信号を生成するステップと、該受信信号に基づいて電流加算する電流加算ステップと、を有する超音波診断方法

技術分野

0001

本発明は、超音波診断装置および超音波振動子により受信される被検体からの信号を増幅する受波回路に関し、特に送受分離機能送信信号増幅作用も併せ持つ回路を備えた超音波診断技術に関する。

背景技術

0002

超音波診断装置は、主には圧電材料にて構成され、直線状または特定の曲線状に多数配列された振動子電気信号印加する。そして送受波口径に対応したエレメント群を選び、順次それを走査しながら送受波を行う。その反射波より様々な情報を取り出して、被検体内の情報を非侵襲に得る。

0003

従来、100素子以上ある振動子に電圧を印加する送波回路は装置本体に設置され、一般には数十chの整相口径数分をもつ。理想的には、全ての振動子に対して、独立した送波および受波信号を必要とする。しかし、エレメント毎に送波回路、受波回路を用いると、必要な部品数や、信号ケーブルの長さ、数が多くなり現実的でない。そのため、従来装置では、送受波回路を送受波口径に対応した数だけ用い、これら送受波回路と振動子との間は、スイッチを介して接続する構成が採用されている(特許文献1)。

0004

このような構成で使われるスイッチは、送波時には高圧パルス信号オンオフする。これと同時に、受波時には低レベルアナログ信号をオン・オフすることが必要となる。従って、スイッチ素子には高耐圧特性と、ピーク電流値の大きなパルス信号を高速切替える機能と、オン抵抗が低い低雑音特性とが同時に要求される。さらに送受波装置としては、送波時の高電圧から受波増幅器を保護するための送受波分離回路を用いることが一般的であり、各々の増幅回路送受分離回路において消費電力が必要であり、部品点数も多く、発熱実装面積においても問題があった。

0005

一方、特許文献2では、送信増幅回路スイッチ構成等にすることで、小型化を図っている。また、特許文献3では、振動子からの受信信号電圧電流変換の後、マトリクススイッチ型の電流加算回路により、複数振動子からの受信信号を加算することが開示されている。さらに、特許文献4では、多数配列された振動子に対して、必要な口径の可変制御や走査の制御等に適合した回路構成を備え、高電圧保護のための特別な素子も不要とし、集積化にも適した回路構成を備えた超音波装置が提案されている。

先行技術

0006

実開昭56-73809号公報
米国特許第5997479号公報
特開2007-185529号公報
特公平8-3528号公報

発明が解決しようとする課題

0007

上述の各従来例にある超音波診断装置の送受信回路においては、増幅回路など、その回路構成を別々のものとしている。そのために、部品点数も多く、小型化に向かない。
さらに、多数の振動子を備える超音波探触子の使用に際し、任意複数振動子からの受信信号を加算するための電流加算マトリクス回路であるが、従来は受信増幅回路加算回路を別構成としているため、電流加算回路の前に、電圧電流変換回路等の構成が必要であった。

0008

本発明の目的は、部品点数が少なく、小型化に好適な超音波探触子ヘッド内に内蔵可能な送受信回路、及びそれを用いた超音波診断装置、更にはその超音波探触子を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上記の目的を達成するため、本発明においては、複数の振動子を備えた超音波探触子と、複数の振動子からの受信信号を受信処理する装置本体とを有する超音波診断装置を、複数の振動子への送信信号を増幅し、複数の振動子からの受信信号を増幅する送受信増幅回路と、送受信増幅回路で増幅された受信信号を電流加算する電流加算回路とを備えた構成とする。

0010

また、送受信増幅回路と電流加算回路とを接続する電流加算スイッチを備えた構成とする。
さらに、送受信増幅回路と電流加算回路、更には電流加算スイッチを超音波探触子に内蔵する構成とする。

0011

また更に、電流加算スイッチは、振動子それぞれに対応した、1個のFET素子からなる構成とする。

0012

更にまた、複数の振動子を備えた超音波探触子と、複数の振動子からの受信信号を受信処理する装置本体とを有する超音波診断装置を、複数の振動子への送信信号を増幅し、複数の振動子からの受信信号を増幅する送受信増幅回路を具備し、この送受信増幅回路は、送信時においてソースフォロア回路として動作し、受信時においてゲート接地回路として動作するFET素子を含むこと構成とする。

0013

すなわち、本発明の超音波診断装置においては、第一の観点では、超音波探触子内に送受信共用の増幅回路を、振動子数と1:1の関係になるように設置することで、マトリクスアレイのように音場形成のために使用される素子数が、超音波診断装置本体の整相チャンネル数よりも多い場合においても、送受それぞれに振幅特性の異なるマトリクススイッチの使用無しに全素子の駆動を実現する。

0014

より具体的には、ソースフォロア回路により構成された送信回路を、受信期間ゲート接地アンプとして使用することで、送受信増幅回路の共用化を行う。送波回路は、例えばMOS電界効果型トランジスタ(FET)のみで構成し、既存の半導体製造プロセスで対応できる容易な構成をとる。これにより、一般の超音波探触子ヘッド部に内蔵可能な大きさを実現する。

0015

また、第二の観点では、本発明は振動子毎の受信増幅回路において、振動子からの受信信号を電流増幅することが可能な構成をとる。

0016

さらに、第三の観点では、受信信号をグループ化して、各々を電流加算できるように、受信増幅回路に、電流スイッチを接続した構成をとる。電流スイッチ群はマトリクス状になり、各受信回路出力端には素子数分のスイッチが接続可能な構成となる。このスイッチはMOSFETにて構成し、マトリクスの各接点MOSFET数は1個で良く、かつ受波電流のみのスイッチングのため、小サイズで構成される。

発明の効果

0017

以上、本発明によれば、超音波診断装置において、超音波探触子内臓可能な、複数素子からの受信信号を電流加算する機能を持った、送受信共用増幅回路構成の構成が可能となる。本構成によれば、同一のトランジスタ素子を送波、受波と共用で使うことができ、従来受波回路の保護のために接地されている送受分離回路を削除できる。これにより省面積化、S/N比低減化をすることができる。

0018

また、受波時にトランジスタ素子のゲート電位を固定するため、入力インピーダンスが低く、ゲート接地アンプのノイズを低く抑えることができる。

0019

さらに、電流増幅された各素子からの受信信号を、マトリクス電流スイッチにより、グループ化された任意素子毎に加算可能となる。

0020

マトリクスの各接点におけるMOSFET等のスイッチ素子は1個で良く、かつ受波電流のみのスイッチングのため、小サイズでの実現が可能となる。

図面の簡単な説明

0021

第1の実施例に係わる超音波診断装置のブロック図
第1の実施例に係わる送受信共用増幅回路の一例を示す図
第1の実施例に係わる送受信共用増幅回路の具体例を示す図
第2の実施例に係わる受信電流加算スイッチを示す図
第2の実施例に係わる受信電流加算スイッチを示す図
第3の実施例に係わる超音波診断装置のブロック図

0022

以下、図面を参照して本発明の各種実施例を説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではないことは言うまでも無い。

0023

図1に、第1の実施例による超音波診断装置を示す。
本実施例の装置は、超音波探触子31と、送信整相回路02と、送信信号生成部14と、送受分離機能を具備した送受信増幅回路400と、振動子05と、超音波探触子ケーブル06と、受信増幅回路401と、受信整相回路08と、信号処理回路09と、画像処理回路10と、表示モニタ11とを備えて構成されている。

0024

超音波探触子31は、振動子05と、送信整相回路02と、送受信増幅回路400と、送信信号生成部14と、電流加算スイッチ402と、電流加算回路403を内蔵している点に特徴がある。

0025

振動子05は、送信信号生成部14により、パルス波、または、連続波送波信号が決定され、送受信増幅回路400にて増幅された電気信号が印加され、これを超音波に変換して被検体に送信する機能と、被検体の内部から反射する超音波を受けて、これを電気信号へ変換出力する機能を有して形成されている。

0026

送信整相回路02は、被検体に送信ビームを形成する際に、駆動する振動子毎で、送信信号の印加タイミングを振動子毎に調整するためのものである。一般に、駆動振動子において、フォーカスする位置より遠い振動子ほど早い時間に電圧を印加するようにタイミングを制御する。

0027

送受信増幅回路400の内、送信信号増幅部は、送波信号生成部14により形成された送波信号波形を、振動子05を駆動して、超音波信号を生成するために十分な大きさまで増幅して出力するためのものである。

0028

送信信号生成部14は、送波波形形状を決定するものである。例えば、メモリを具備し、1つ、もしくは複数の送波波形を格納する。超音波診断装置本体100からのコントロール回路12により、格納された波形を選択可能とする。または、超音波診断装置本体100から、超音波探触子ケーブル06を介し、波形を送波信号生成の度に転送して格納しても良い。

0029

電流加算スイッチ402は、振動子と1:1の関係でつながっており、その出力先は、電流加算回路403となる。電流加算回路403では、後で詳述するように、任意複数素子の受信信号加算が行われるが、その出力信号数は、装置本体100の受信整相回路08のもつ、整相処理可能なチャンネル数が最大となる。

0030

次に装置本体100側の受信増幅回路401は、被検体から得られた超音波信号を増幅するものであり、時間毎にその増幅率を変更可能とする機能を併せ持つものである。送受信増幅回路400にて、診断画像形成に十分な増幅率の確保が可能な場合には、その増幅機能は不要であり、1倍の信号を出力するか、深度により増幅率を可変する機能のみが存在する。

0031

受信整相回路08は、送信整相回路02と同様に、ビーム形成を行う機能を具備するものである。受信ビームを形成する際に、被検体から信号を得る、全振動子からの信号加算タイミングを、振動子毎に調整するためのものである。フォーカスする位置に近い振動子ほど遅延時間を大きくして、フォーカス位置より遠い振動子が得る受信信号との加算タイミングをあわせる。

0032

信号処理回路09、画像処理回路10は、整相加算された信号を、検波処理などして輝度情報に変換する信号処理を行い、その他、ガンマー(γ)処理などに代表される画像信号処理を施し、超音波探触子の種類に応じ座標変換処理を行うためのものである。ここで、処理された信号は、表示モニタ11にて、診断画像として表示される。

0033

また上述の各構成回路はコントロール回路12より、基本クロック信号をもらい、各部位のタイミング制御などが行われている。具体的には、送受信の切換制御だったり、診断モードの切換だったりする。さらに、電源13は、コントロール回路12により様々な電源値を出すように制御される。ここで生成された、様々な値をもつ電源は、図示しないが各回路部へと供給される。

0034

図2には、本実施例に関わる送受分離機能と送受信号増幅機能を併せ持つ送受信増幅回路400の一例の詳細回路ブロック図を示す。なお、同図の(a)、(b)は、それぞれ送波時、受波時の送受信増幅回路400の状態を示している。

0035

501はドライバ素子M1、502はツェナーダイオードDz、503は抵抗器Rd、504は定電流源、508は送波信号発生回路、05は振動子を示す。送波信号発生回路508は図1の送信信号生成部14と送信整相回路02とに対応するブロックである。

0036

本実施例ではドライバ素子M1としてNチャンネル形のMOS電界効果トランジスタ(以下、NMOSFETと略す)を使用している。ドライバ素子501のゲート端子には送波信号発生回路508が接続されている。ドライバ素子501のドレイン端子と正電源+HVの間にはツェナーダイオード502、抵抗器503が並列に接続されており、さらに受波時にはドライバ素子501のドレイン端子から受信増幅信号が取り出される。ドライバ素子501のソース端子と負電源-HVの間には、定電流回路504が接続され、さらにドライバ素子501のソース端子は振動子05につながり、ソース端子を介して送受信信号やりとりが行われる。

0037

図2の(a)に示す回路構成による送波時の動作を以下に示す。送波時に本回路はソースフォロアを構成する。ドライバ素子501のゲート端子に印加された電圧がそのままソース端子に現れ、振動子05を駆動する。振動子05にプラス電圧が印加されている時は、正電源+HVからツェナーダイオード502を通り、ドライバ素子501を通り、振動子05に電流が流れている。またマイナス電圧が印加されている時は、振動子05から定電流源504に電流が流れている。

0038

ツェナーダイオード502は、送信信号の大電流が流れた時、抵抗器503で電圧降下が発生しないように電流をバイパスする目的で設置してある。ツェナーダイオード502の替わりに送波時に導通となり受波時に遮断となるスイッチ等で置き換えも可能である。

0039

図2の(b)に示す回路構成による受波時の動作を以下に示す。N型の高耐圧MOS型FET(NMOSFET)は受波時にはゲート接地回路を構成する。送波信号発生回路508を制御し、一定値(Vdc)を出力することにより、ドライバ素子501のゲート電位が固定され、ゲート接地アンプとして動作する。このときのゲインは電界効果トランジスタトランスコンダクタンスgmと抵抗器503の積で決まる。

0040

このように、振動子05からの受波信号は、ドライバ素子501で増幅され、受信信号として取り出される。

0041

なお、送波信号発生回路508は、コントロール回路12により制御される。例えば、コントロール回路12より、H(ハイ)の出力をもつ信号が入力された場合、送波信号を出力するように制御され、一方、L(ロー)の出力をもつ信号が入力された場合、適当なDC電位(Vdc)が出力される。このような回路構成は当業者であれば簡単に構成することができることは言うまでもない。

0042

本実施例の構成の利点は同一のドライバ素子501を送波、受波と共用で使うことができることと、従来受波回路の保護のために接地されている送受分離回路を省略できることである。これにより省面積化、S/N比向上ができる。

0043

本実施例の回路構成のより具体的な一例を図3に示す。図3の(a)、(b)はそれぞれ送波時、受波時の回路の動作を示している。本実施例では送波時と受波時に回路を切替ることにより、消費電力低減が図られ、耐圧の低いトランジスタで構成可能なためIC化に向いている。なお、図3において、505、506、511、512、513、514はNMOSFETからなるドライバ素子を構成しており、506,513はNMOSFETからなる電流源を構成する。なお、電流源513は微分回路による電流源であり、信号入力時のみ電流が流れる。

0044

以下、送波時の動作を説明する。送波時は、図3の(a)に示すように、ドライバ素子511, 512, 513,514のみを動作させ、他のドライバ素子505, 506をOFFする。図3のようにドライバ素子511, 512, 513を多段積みすることにより、各トランジスタにかかる電圧を低く抑えることができる。すなわち耐圧の低いトランジスタで構成できることからIC化に向いた回路となる。

0045

コントロール回路12からの信号は、図3の(a)に示す送波時、すなわち送信区間は、ドライバ素子511,513,514のゲート部にオン信号である送信波形が印加され、ドライバ素子505,506のゲート部にはオフ信号が印加される。例えば、ドライバ素子506においては、コントロール回路12から、ドライバ素子506のソース電位(-LV)よりも低い電位かけられ、回路は動作しない。

0046

図3の(b)に示す受波時、すなわち受信区間中では、ドライバ素子511,513,514のゲート部にはオフ信号が印加され、ドライバ素子505のゲート部には例えば3V以上の電圧が印加され、オン状態になり、+LVとR2により一定電圧をM3のゲートに印加して、M3をゲート接地とする。ドライバ素子506は、抵抗R101、102と-LVで決定される電位が付与されることになり、ドライバ素子506はオン状態となり、素子に電流が流れる。

0047

図3の(a)に示すように、振動子05にプラス電圧が印加されている時は、正電源からドライバ素子511,512を通り、振動子05に電流が流れる。送波信号発生回路508からドライバ素子511とドライバ素子514の両方に送波信号を出力することにより、ドライバ素子511、512、513を連動して動作させる。またマイナス電圧が振動子05に印加されている時は、送波信号発生回路508の出力に接地されている微分回路を介してドライバ素子513のゲート端子を制御することにより、立下がりの時のみ振動子05から電流を引き出すようにしている。

0048

図3の(b)に示すように、受波時はドライバ素子512, 505, 506のみを動作させ、送波信号発生回路508を制御してドライバ素子511, 513, 514をOFFする。このように送波と受波で回路を切替ることで、受波時は低電圧電源±LVで動作させることができる。これにより受波回路をさらに耐圧の低いトランジスタで構成できるためIC化に向いている。

0049

また、受波時にドライバ素子512のゲート電位をドライバ素子505で固定するため、入力インピーダンスが低く、ゲート接地アンプのノイズを低く抑えることができる。

0050

なお、図3の(a)の回路構成において、コントロール回路12より実際に制御信号が出力されるトランジスタには、矢印(⇒)が付与されているが、制御方法はその限りではなく、トランジスタのオン・オフを行える機構であれば、いかなる方法でも良い。

0051

続いて、第二の実施例として、第一の実施例の回路構成に加えて、受波動作時に、各セルからの受波信号を任意のグループ毎に加算するためのアナログマトリクスを付加した実施例を図4、図5を用いて説明する。図4の(a)は、Am×Bnの二次元構成の振動子を示し、図4の(b)に振動子Am×Bnの任意の素子から信号を読み出すためのアナログマトリクススイッチ(SW)402を有する回路構成を示す。

0052

図4の(a)において、受波信号はゲート接地トランジスタM3と抵抗Rdで増幅される。M3にはDC定電流と受波交流電流idが流れ、Rd部で id*Rd 信号が得られる。

0053

任意の複数グループに分けた振動子(Am×Bn)05からの受波信号を加算するために、素子M3とRdの間に電流マトリックススイッチ(SW)402を接続する。Rdからは、受信信号を電流で取り出すことが可能なため、この電流マトリクススイッチ群402の各出力端には振動子数分のMOSFET(Qm,n)がぶら下がる。しかし、マトリクスの各接点MOSは1個で良く、かつ受波電流のみのスイッチングのため、小サイズでよい。

0054

図4の(b)には、2つの振動子A1B1と、A2B2からの受信信号が、本体受信整相チャンネルのP2へと加算されて入力される様子を示すものである。

0055

図5には、振動子05が、Am×Bn個のマトリクスアレイを構成している場合における、送受信増幅回路400の、受信時動作における、グループ分けの様子を示すものである。振動子05の各々に、送受信増幅回路400が接続されており、その出力に、電流加算スイッチ402が接続される。送受信増幅回路400の各出力には、本体受信整相チャンネル数(図では、q個)に相当する数のスイッチが接続されており、各電流加算スイッチの出力は、振動子数Am×Bn個のスイッチが接続されることになる。

0056

送受信増幅回路400の前後どちらかに、各振動子により得られた受信信号を任意に遅延できる遅延器404が具備されても良い。この遅延器404は、コントロール回路12により任意の遅延量を設定できるものとする。

0057

図6には、第3の実施例として、超音波診断装置本体側に上述した送信整相回路02と送受信増幅回路400を構成した場合を示す。

0058

すなわち、先の実施例1で、超音波探触子01に内蔵されている送受信増幅回路400と、送信信号発生回路508に該当する送信信号生成部14と送信整相回路02を超音波診断装置本体1000に実装する。超音波探触子01内の振動子05総数と、超音波診断装置内の送受信増幅回路の総数が異なる場合には、切換スイッチ200により送受信増幅回路400の1chが、複数の異なる振動子に電気的に接続可能とする。なお、必要に応じて、送信整相回路02は省略可能である。

0059

振動子05の総数と、送受信増幅回路400の総数が等しい場合は必ずしも切換スイッチ200は必要としない。

実施例

0060

また、電流加算スイッチ402と、電流加算回路403は図6において、受信整相回路08内に包含されるものとする。電流加算スイッチ402と、電流加算回路403は、受信整相処理を行うもので、先の実施例に於いて振動子05の総数が送受信増幅回路400の総数に比し多い場合に、任意複数素子の受信信号加算を行い、超音波探触子ケーブル06の受信信号本数増加を防ぐことが一つの目的であった。ただし、図6に送受信増幅回路400が含まれる方式に於いては、一般には超音波探触子ケーブル06に於いて、受信信号ラインとして使用する本数と送受信増幅回路400の総数は一致するために、先の受信信号加算は、受信整相回路08に於いて成される。この整相方式に、電流加算スイッチ402と、電流加算回路403を用いても良い。

0061

本発明によれば、超音波診断装置において、複数素子からの受信信号を電流加算する機能を持った送受信共用増幅回路の構成が可能となり、同一のトランジスタ素子を送波、受波と共用で使うことができ、省面積化、S/N比向上をすることができるなど、有用性が高い。

0062

01、31 超音波探触子、02 送信整相回路、03送信増幅回路、04送受分離回路、05振動子、06 超音波探触子ケーブル、07受信増幅回路、08受信整相回路、09信号処理回路、10画像処理回路、11表示モニタ、12コントロール回路、13電源、100、1000超音波診断装置本体、200 切換スイッチ、400送受信増幅回路、401 受信増幅回路、402電流加算スイッチ、403 電流加算マトリクス、404 遅延器

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