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技術 肥満の評価方法

出願人 味の素株式会社
発明者 田中孝幸山本浩史安東敏彦山門實
出願日 2010年2月18日 (11年0ヶ月経過) 出願番号 2011-500646
公開日 2012年8月30日 (8年5ヶ月経過) 公開番号 WO2010-095682
状態 特許登録済
技術分野 生物学的材料の調査,分析
主要キーワード 候補指標 実定数 指標式 高次式 進行予測 状態指標 順序尺度 正準判別分析
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

液中アミノ酸の濃度のうちBMIおよびVFAで定義される見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態と関連するアミノ酸の濃度を利用して、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態を精度よく評価することができる肥満の評価方法を提供することを課題とする。本発明にかかる肥満の評価方法によれば、評価対象から採取した血液からアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データを測定し、測定した評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値に基づいて、評価対象につき、BMIおよびVFAで定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する。

概要

背景

2006年に厚生労働省が実施した「平成18年国民健康・栄養調査結果」によると、日本人肥満者数は増加傾向にあり、特に男性においては、全ての年齢階級において肥満者の割合が20年前(昭和61年)および10年前(平成8年)と比べて増加している。肥満を放置しておくと糖尿病高脂血症心筋梗塞狭心症脳梗塞脳血栓痛風脂肪肝睡眠時無呼吸症候群変形性関節症腰痛などの疾患リスクが高まるため、肥満者を早期にスクリーングし生活習慣の改善を促す必要がある。そのためには、肥満の状態を定量的且つ簡便且つ迅速にスクリーニングできる指標が必要である。

ここで、肥満の状態を評価する既存の指標としては、BMI(Body Mass Index)や体脂肪率内臓脂肪面積がある。しかし、BMIは、標準体型の人には適用できるが、骨太な人や足長な人、骨細の人、筋肉の多い人等には適用できないという問題がある。また、体脂肪率は、測定誤差が大きいという問題がある。また、内蔵脂肪面積は、測定コストが高く、被爆の頻度が高くなるという問題がある。そのため、これらの代替となる指標が求められている。

ところで、血中アミノ酸の濃度が、肥満者で変化することについては知られている。例えば、Chevalierら(非特許文献1)やSheら(非特許文献2)によれば、血漿中の分岐鎖アミノ酸バリンロイシンイソロイシン)が、健常者に比べて肥満者で増加していることが報告されている。Breumら(非特許文献3)やJeevanandamら(非特許文献4)によれば、血漿中の分岐鎖アミノ酸と芳香族アミノ酸チロシンフェニルアラニン)の総和に対するトリプトファン比率が、健常者に比べて肥満者で減少していることが報告されている。Caballeroら(非特許文献5)によれば、血漿中の分岐鎖アミノ酸とグルタミン酸が、健常者に比べて肥満者で増加していること、グリシン、トリプトファン、スレオニンヒスチジンタウリンシトルリンシスチンが、健常者に比べて肥満者で減少していることが報告されている。Dornerら(非特許文献6)によれば、血漿中の分岐鎖アミノ酸と芳香族アミノ酸が、健常者に比べて肥満者で増加していることが報告されている。

また、先行特許として、アミノ酸濃度生体状態とを関連付ける方法に関する特許文献1および特許文献2が公開されている。また、アミノ酸濃度を用いてメタボリックシンドロームの状態を評価する方法に関する特許文献3や、アミノ酸濃度を用いて内臓脂肪蓄積を評価する方法に関する特許文献4が公開されている。

概要

液中のアミノ酸の濃度のうちBMIおよびVFAで定義される見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態と関連するアミノ酸の濃度を利用して、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態を精度よく評価することができる肥満の評価方法を提供することを課題とする。本発明にかかる肥満の評価方法によれば、評価対象から採取した血液からアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データを測定し、測定した評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値に基づいて、評価対象につき、BMIおよびVFAで定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する。

目的

本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、血液中のアミノ酸の濃度のうちBMIおよびVFA(Visceral Fat Area)で定義される見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態と関連するアミノ酸の濃度を利用して、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態を精度よく評価することができる肥満の評価方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

評価対象から採取した血液からアミノ酸濃度値に関するアミノ酸濃度データを測定する測定ステップと、前記測定ステップで測定した前記評価対象の前記アミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの前記濃度値に基づいて、前記評価対象につき、BMI(BodyMassIndex)およびVFA(VisceralFatArea)で定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する濃度値基準評価ステップとを含むことを特徴とする肥満の評価方法

請求項2

前記濃度値基準評価ステップは、前記測定ステップで測定した前記評価対象の前記アミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの前記濃度値に基づいて、前記評価対象につき、前記BMIおよび前記VFAで定義される健常または前記見掛け肥満、前記健常または前記隠れ肥満、前記健常または前記肥満、前記見掛け肥満または前記隠れ肥満、前記見掛け肥満または前記肥満、前記隠れ肥満または前記肥満、または、前記健常もしくは前記見掛け肥満または前記隠れ肥満もしくは前記肥満であるか否かを判別する濃度値基準判別ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の肥満の評価方法。

請求項3

前記濃度値基準評価ステップは、前記測定ステップで測定した前記評価対象の前記アミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの前記濃度値、および前記アミノ酸の濃度を変数とする予め設定した多変量判別式に基づいて、当該多変量判別式の値である判別値を算出する判別値算出ステップと、前記判別値算出ステップで算出した前記判別値に基づいて、前記評価対象につき、前記見掛け肥満、前記隠れ肥満および前記肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する判別値基準評価ステップとをさらに含み、前記多変量判別式は、Glu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つを前記変数として含むことを特徴とする請求項1に記載の肥満の評価方法。

請求項4

前記判別値基準評価ステップは、前記判別値算出ステップで算出した前記判別値に基づいて、前記評価対象につき、前記BMIおよび前記VFAで定義される健常または前記見掛け肥満、前記健常または前記隠れ肥満、前記健常または前記肥満、前記見掛け肥満または前記隠れ肥満、前記見掛け肥満または前記肥満、前記隠れ肥満または前記肥満、または、前記健常もしくは前記見掛け肥満または前記隠れ肥満もしくは前記肥満であるか否かを判別する判別値基準判別ステップをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の肥満の評価方法。

請求項5

前記多変量判別式は、1つの分数式または複数の前記分数式の和、もしくはロジスティック回帰式線形判別式重回帰式サポートベクターマシンで作成された式、マハラノビス距離法で作成された式、正準判別分析で作成された式、決定木で作成された式のいずれか1つであることを特徴とする請求項4に記載の肥満の評価方法。

請求項6

前記判別値基準判別ステップにて前記健常または前記見掛け肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式1、数式2、Glu,Thr,Pheを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Pro,Asn,Thr,Arg,Tyr,Ornを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、His,Thr,Val,Orn,Trpを前記変数とする前記線形判別式、またはSer,Pro,Asn,Orn,Phe,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記線形判別式であることa1(Glu/Gly)+b1(His/Ile)+c1(Thr/Phe)+d1・・・(数式1)a2(Pro/Ser)+b2(Thr/Asn)+c2(Arg/Tyr)+d2(Orn/Gln)+e2・・・(数式2)(数式1においてa1,b1,c1はゼロでない任意の実数、d1は任意の実数である。数式2においてa2,b2,c2,d2はゼロでない任意の実数、e2は任意の実数である。)を特徴とする請求項5に記載の肥満の評価方法。

請求項7

前記判別値基準判別ステップにて前記健常または前記隠れ肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式3、数式4、Glu,Ser,Ala,Orn,Leu,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ser,Gly,Cit,Ala,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ser,His,Thr,Lys,Pheを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,His,ABA,Tyr,Met,Lysを前記変数とする前記線形判別式であることa3(Ser/Ala)+b3(Gly/Tyr)+c3(Trp/Glu)+d3・・・(数式3)a4(Ser/Cit)+b4(Gly/(Val+Leu+Ile))+c4(Gln/Ala)+d4(Thr/Glu)+e4・・・(数式4)(数式3においてa3,b3,c3はゼロでない任意の実数、d3は任意の実数である。数式4においてa4,b4,c4,d4はゼロでない任意の実数、e4は任意の実数である。)を特徴とする請求項5に記載の肥満の評価方法。

請求項8

前記判別値基準判別ステップにて前記健常または前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式5、数式6、Glu,Ser,Cit,Ala,Tyr,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ser,Ala,Tyr,Trp,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Thr,Ala,Tyr,Orn,Lysを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,Pro,His,Cit,Orn,Lysを前記変数とする前記線形判別式であることa5(Glu/Ser)+b5(Cit/Ala)+c5(Trp/Tyr)+d5・・・(数式5)a6(Glu/Gly)+b6(Ser/Ala)+c6(Trp/Tyr)+d6((Val+Leu+Ile)/Asn)+e6・・・(数式6)(数式5においてa5,b5,c5はゼロでない任意の実数、d5は任意の実数である。数式6においてa6,b6,c6,d6はゼロでない任意の実数、e6は任意の実数である。)を特徴とする請求項5に記載の肥満の評価方法。

請求項9

前記判別値基準判別ステップにて前記見掛け肥満または前記隠れ肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式7、数式8、Glu,Thr,Ala,Arg,Tyr,Lysを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Pro,Gly,Gln,Ala,Orn,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、His,Thr,Ala,Tyr,Orn,Pheを前記変数とする前記線形判別式、またはSer,Pro,Gly,Cit,Lys,Pheを前記変数とする前記線形判別式であることa7(Thr/Tyr)+b7(Ala/Ile)+c7(Arg/Gln)+d7・・・(数式7)a8(Pro/(Val+Leu+Ile))+b8(Gly/Orn)+c8(Gln/Ala)+d8(ABA/Thr)+e8・・・(数式8)(数式7においてa7,b7,c7はゼロでない任意の実数、d7は任意の実数である。数式8においてa8,b8,c8,d8はゼロでない任意の実数、e8は任意の実数である。)を特徴とする請求項5に記載の肥満の評価方法。

請求項10

前記判別値基準判別ステップにて前記見掛け肥満または前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式9、数式10、Glu,Asn,Gly,His,Leu,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ala,ABA,Met,Lys,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Gly,His,Ala,Lysを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,Thr,Ala,ABA,Lys,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記線形判別式であることa9(Gly/Glu)+b9(His/Trp)+c9(Leu/Gln)+d9・・・(数式9)a10(Glu/Asn)+b10(ABA/Ser)+c10(Lys/Gln)+d10((Val+Leu+Ile)/Trp)+e10・・・(数式10)(数式9においてa9,b9,c9はゼロでない任意の実数、d9は任意の実数である。数式10においてa10,b10,c10,d10はゼロでない任意の実数、e10は任意の実数である。)を特徴とする請求項5に記載の肥満の評価方法。

請求項11

前記判別値基準判別ステップにて前記隠れ肥満または前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式11、数式12、Glu,Gly,Cit,Tyr,Val,Pheを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Pro,Cit,Tyr,Phe,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Cit,Tyr,Orn,Met,Trpを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,Pro,His,Met,Pheを前記変数とする前記線形判別式であることa11(Glu/Gln)+b11(Tyr/Gly)+c11(Lys/Trp)+d11・・・(数式11)a12(Glu/Asn)+b12(His/Thr)+c12(Phe/Cit)+d12(Trp/Tyr)+e12・・・(数式12)(数式11においてa11,b11,c11はゼロでない任意の実数、d11は任意の実数である。数式12においてa12,b12,c12,d12はゼロでない任意の実数、e12は任意の実数である。)を特徴とする請求項5に記載の肥満の評価方法。

請求項12

前記判別値基準判別ステップにて前記健常もしくは前記見掛け肥満または前記隠れ肥満もしくは前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式13、Glu,Gly,Ala,Tyr,Trp,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、またはGlu,Ala,Arg,Tyr,Orn,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記線形判別式であることa13(Glu/Asn)+b13(Ser/Ala)+c13(Cit/Phe)+d13(Tyr/Trp)+e13・・・(数式13)(数式13においてa13,b13,c13,d13はゼロでない任意の実数、e13は任意の実数である。)を特徴とする請求項5に記載の肥満の評価方法。

技術分野

0001

本発明は、血液(血漿)中のアミノ酸濃度を利用した肥満評価方法に関するものである。

背景技術

0002

2006年に厚生労働省が実施した「平成18年国民健康・栄養調査結果」によると、日本人の肥満者数は増加傾向にあり、特に男性においては、全ての年齢階級において肥満者の割合が20年前(昭和61年)および10年前(平成8年)と比べて増加している。肥満を放置しておくと糖尿病高脂血症心筋梗塞狭心症脳梗塞脳血栓痛風脂肪肝睡眠時無呼吸症候群変形性関節症腰痛などの疾患リスクが高まるため、肥満者を早期にスクリーングし生活習慣の改善を促す必要がある。そのためには、肥満の状態を定量的且つ簡便且つ迅速にスクリーニングできる指標が必要である。

0003

ここで、肥満の状態を評価する既存の指標としては、BMI(Body Mass Index)や体脂肪率内臓脂肪面積がある。しかし、BMIは、標準体型の人には適用できるが、骨太な人や足長な人、骨細の人、筋肉の多い人等には適用できないという問題がある。また、体脂肪率は、測定誤差が大きいという問題がある。また、内蔵脂肪面積は、測定コストが高く、被爆の頻度が高くなるという問題がある。そのため、これらの代替となる指標が求められている。

0004

ところで、血中アミノ酸の濃度が、肥満者で変化することについては知られている。例えば、Chevalierら(非特許文献1)やSheら(非特許文献2)によれば、血漿中の分岐鎖アミノ酸バリンロイシンイソロイシン)が、健常者に比べて肥満者で増加していることが報告されている。Breumら(非特許文献3)やJeevanandamら(非特許文献4)によれば、血漿中の分岐鎖アミノ酸と芳香族アミノ酸チロシンフェニルアラニン)の総和に対するトリプトファン比率が、健常者に比べて肥満者で減少していることが報告されている。Caballeroら(非特許文献5)によれば、血漿中の分岐鎖アミノ酸とグルタミン酸が、健常者に比べて肥満者で増加していること、グリシン、トリプトファン、スレオニンヒスチジンタウリンシトルリンシスチンが、健常者に比べて肥満者で減少していることが報告されている。Dornerら(非特許文献6)によれば、血漿中の分岐鎖アミノ酸と芳香族アミノ酸が、健常者に比べて肥満者で増加していることが報告されている。

0005

また、先行特許として、アミノ酸濃度と生体状態とを関連付ける方法に関する特許文献1および特許文献2が公開されている。また、アミノ酸濃度を用いてメタボリックシンドロームの状態を評価する方法に関する特許文献3や、アミノ酸濃度を用いて内臓脂肪蓄積を評価する方法に関する特許文献4が公開されている。

0006

国際公開第2004/052191号
国際公開第2006/098192号
国際公開第2008/015929号
国際公開第2009/001862号

先行技術

0007

Chevalier,S.,Burgess,SC.,et.al.,“The greater contribution of gluconeogenesis to glucose production in obesity is related to increased whole−body protein catabolism.”,Diabetes,2006,55,p675−681
She,P.,Van,HC.,et.al.,“Obesity−related elevations in plasma leucine are associated with alterations in enzymes involved in branched−chain amino acid metabolism.”,American journal of physiology,Endocrinology and metabolism,2007,293,6,p1552−1563
Breum,L.,Rasmussen,MH.,et.al.,“Twenty−four−hour plasma tryptophan concentrations and ratios are below normal in obese subjects and are not normalized by substantial weight reduction.”,The American journal of clinical nutrition,2003,77,5,p1122−1128
Jeevanandam,M.,Ramias,L.,et.al.,“Altered plasma free amino acid levels in obese traumatized man.”,Metabolism:clinical and experimental,1991,40,4,p385−390
Caballero,B.,Finer,N.,Wurtman,RJ.,et.al.,“Plasma amino acidsand insulin levels in obesity: response to carbohydrate intake and tryptophan supplements.”,Metabolism:clinical and experimental,1988,37,7,p672−676
Dorner, G., Bewer, G., et. al., Changes of the plasma tryptophan to neutral amino acids ratio in formula−fed infants: possible effects on brain development., Experimental and clinical endocrinology, 1983, 82, 3, p368−371

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、これまで、複数のアミノ酸を変数として、肥満の状態を評価する方法の開発は行われておらず、実用化されていないという問題点があった。また、特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4に開示されている指標式群で肥満の状態を評価しても、十分な精度を得ることができないという問題点がある。

0009

本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、血液中のアミノ酸の濃度のうちBMIおよびVFA(Visceral Fat Area)で定義される見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態と関連するアミノ酸の濃度を利用して、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態を精度よく評価することができる肥満の評価方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明者らは、上述した課題を解決するために鋭意検討した結果、BMIおよびVFAで定義される見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価に対して、より特異的なアミノ酸変数を探索・同定すると共に、同定したアミノ酸の濃度を変数として含む多変量判別式(指標式、相関式)がこれらの肥満の状態に有意な相関があることを見出し、本発明を完成するに至った。

0011

すなわち、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる肥満の評価方法は、評価対象から採取した血液からアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データを測定する測定ステップと、前記測定ステップで測定した前記評価対象の前記アミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの前記濃度値に基づいて、前記評価対象につき、BMI(Body Mass Index)およびVFA(Visceral Fat Area)で定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する濃度値基準評価ステップとを含むことを特徴とする。

0012

また、本発明にかかる肥満の評価方法は、前記に記載の肥満の評価方法において、前記濃度値基準評価ステップは、前記測定ステップで測定した前記評価対象の前記アミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの前記濃度値に基づいて、前記評価対象につき、前記BMIおよび前記VFAで定義される健常または前記見掛け肥満、前記健常または前記隠れ肥満、前記健常または前記肥満、前記見掛け肥満または前記隠れ肥満、前記見掛け肥満または前記肥満、前記隠れ肥満または前記肥満、または、前記健常もしくは前記見掛け肥満または前記隠れ肥満もしくは前記肥満であるか否かを判別する濃度値基準判別ステップをさらに含むことを特徴とする。

0013

また、本発明にかかる肥満の評価方法は、前記に記載の肥満の評価方法において、前記濃度値基準評価ステップは、前記測定ステップで測定した前記評価対象の前記アミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの前記濃度値、および前記アミノ酸の濃度を変数とする予め設定した多変量判別式に基づいて、当該多変量判別式の値である判別値を算出する判別値算出ステップと、前記判別値算出ステップで算出した前記判別値に基づいて、前記評価対象につき、前記見掛け肥満、前記隠れ肥満および前記肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する判別値基準評価ステップとをさらに含み、前記多変量判別式は、Glu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つを前記変数として含むことを特徴とする。

0014

また、本発明にかかる肥満の評価方法は、前記に記載の肥満の評価方法において、前記判別値基準評価ステップは、前記判別値算出ステップで算出した前記判別値に基づいて、前記評価対象につき、前記BMIおよび前記VFAで定義される健常または前記見掛け肥満、前記健常または前記隠れ肥満、前記健常または前記肥満、前記見掛け肥満または前記隠れ肥満、前記見掛け肥満または前記肥満、前記隠れ肥満または前記肥満、または、前記健常もしくは前記見掛け肥満または前記隠れ肥満もしくは前記肥満であるか否かを判別する判別値基準判別ステップをさらに含むことを特徴とする。

0015

また、本発明にかかる肥満の評価方法は、前記に記載の肥満の評価方法において、前記多変量判別式は、1つの分数式または複数の前記分数式の和、もしくはロジスティック回帰式線形判別式重回帰式サポートベクターマシンで作成された式、マハラノビス距離法で作成された式、正準判別分析で作成された式、決定木で作成された式のいずれか1つであることを特徴とする。

0016

また、本発明にかかる肥満の評価方法は、前記に記載の肥満の評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記健常または前記見掛け肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式1、数式2、Glu,Thr,Pheを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Pro,Asn,Thr,Arg,Tyr,Ornを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、His,Thr,Val,Orn,Trpを前記変数とする前記線形判別式、またはSer,Pro,Asn,Orn,Phe,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a1(Glu/Gly)+b1(His/Ile)+c1(Thr/Phe)+d1
・・・(数式1)
a2(Pro/Ser)+b2(Thr/Asn)+c2(Arg/Tyr)+d2(Orn/Gln)+e2
・・・(数式2)
(数式1においてa1,b1,c1はゼロでない任意の実数、d1は任意の実数である。数式2においてa2,b2,c2,d2はゼロでない任意の実数、e2は任意の実数である。)

0017

また、本発明にかかる肥満の評価方法は、前記に記載の肥満の評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記健常または前記隠れ肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式3、数式4、Glu,Ser,Ala,Orn,Leu,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ser,Gly,Cit,Ala,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ser,His,Thr,Lys,Pheを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,His,ABA,Tyr,Met,Lysを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a3(Ser/Ala)+b3(Gly/Tyr)+c3(Trp/Glu)+d3
・・・(数式3)
a4(Ser/Cit)+b4(Gly/(Val+Leu+Ile))+c4(Gln/Ala)+d4(Thr/Glu)+e4
・・・(数式4)
(数式3においてa3,b3,c3はゼロでない任意の実数、d3は任意の実数である。数式4においてa4,b4,c4,d4はゼロでない任意の実数、e4は任意の実数である。)

0018

また、本発明にかかる肥満の評価方法は、前記に記載の肥満の評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記健常または前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式5、数式6、Glu,Ser,Cit,Ala,Tyr,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ser,Ala,Tyr,Trp,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Thr,Ala,Tyr,Orn,Lysを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,Pro,His,Cit,Orn,Lysを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a5(Glu/Ser)+b5(Cit/Ala)+c5(Trp/Tyr)+d5
・・・(数式5)
a6(Glu/Gly)+b6(Ser/Ala)+c6(Trp/Tyr)+d6((Val+Leu+Ile)/Asn)+e6
・・・(数式6)
(数式5においてa5,b5,c5はゼロでない任意の実数、d5は任意の実数である。数式6においてa6,b6,c6,d6はゼロでない任意の実数、e6は任意の実数である。)

0019

また、本発明にかかる肥満の評価方法は、前記に記載の肥満の評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記見掛け肥満または前記隠れ肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式7、数式8、Glu,Thr,Ala,Arg,Tyr,Lysを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Pro,Gly,Gln,Ala,Orn,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、His,Thr,Ala,Tyr,Orn,Pheを前記変数とする前記線形判別式、またはSer,Pro,Gly,Cit,Lys,Pheを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a7(Thr/Tyr)+b7(Ala/Ile)+c7(Arg/Gln)+d7
・・・(数式7)
a8(Pro/(Val+Leu+Ile))+b8(Gly/Orn)+c8(Gln/Ala)+d8(ABA/Thr)+e8
・・・(数式8)
(数式7においてa7,b7,c7はゼロでない任意の実数、d7は任意の実数である。数式8においてa8,b8,c8,d8はゼロでない任意の実数、e8は任意の実数である。)

0020

また、本発明にかかる肥満の評価方法は、前記に記載の肥満の評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記見掛け肥満または前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式9、数式10、Glu,Asn,Gly,His,Leu,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ala,ABA,Met,Lys,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Gly,His,Ala,Lysを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,Thr,Ala,ABA,Lys,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a9(Gly/Glu)+b9(His/Trp)+c9(Leu/Gln)+d9
・・・(数式9)
a10(Glu/Asn)+b10(ABA/Ser)+c10(Lys/Gln)+d10((Val+Leu+Ile)/Trp)+e10
・・・(数式10)
(数式9においてa9,b9,c9はゼロでない任意の実数、d9は任意の実数である。数式10においてa10,b10,c10,d10はゼロでない任意の実数、e10は任意の実数である。)

0021

また、本発明にかかる肥満の評価方法は、前記に記載の肥満の評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記隠れ肥満または前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式11、数式12、Glu,Gly,Cit,Tyr,Val,Pheを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Pro,Cit,Tyr,Phe,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Cit,Tyr,Orn,Met,Trpを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,Pro,His,Met,Pheを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a11(Glu/Gln)+b11(Tyr/Gly)+c11(Lys/Trp)+d11
・・・(数式11)
a12(Glu/Asn)+b12(His/Thr)+c12(Phe/Cit)+d12(Trp/Tyr)+e12
・・・(数式12)
(数式11においてa11,b11,c11はゼロでない任意の実数、d11は任意の実数である。数式12においてa12,b12,c12,d12はゼロでない任意の実数、e12は任意の実数である。)

0022

また、本発明にかかる肥満の評価方法は、前記に記載の肥満の評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記健常もしくは前記見掛け肥満または前記隠れ肥満もしくは前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式13、Glu,Gly,Ala,Tyr,Trp,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、またはGlu,Ala,Arg,Tyr,Orn,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a13(Glu/Asn)+b13(Ser/Ala)+c13(Cit/Phe)+d13(Tyr/Trp)+e13
・・・(数式13)
(数式13においてa13,b13,c13,d13はゼロでない任意の実数、e13は任意の実数である。)

0023

また、本発明にかかる肥満評価装置は、制御手段と記憶手段とを備え、評価対象につき、BMI(Body Mass Index)およびVFA(Visceral Fat Area)で定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する肥満評価装置であって、前記制御手段は、アミノ酸の濃度値に関する予め取得した前記評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの前記濃度値、および前記アミノ酸の濃度を変数とする前記記憶手段で記憶した多変量判別式に基づいて、当該多変量判別式の値である判別値を算出する判別値算出手段と、前記判別値算出手段で算出した前記判別値に基づいて、前記評価対象につき、前記見掛け肥満、前記隠れ肥満および前記肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する判別値基準評価手段とを備え、前記多変量判別式は、Glu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つを前記変数として含むことを特徴とする。

0024

また、本発明にかかる肥満評価装置は、前記に記載の肥満評価装置において、前記判別値基準評価手段は、前記判別値算出手段で算出した前記判別値に基づいて、前記評価対象につき、前記BMIおよび前記VFAで定義される健常または前記見掛け肥満、前記健常または前記隠れ肥満、前記健常または前記肥満、前記見掛け肥満または前記隠れ肥満、前記見掛け肥満または前記肥満、前記隠れ肥満または前記肥満、または、前記健常もしくは前記見掛け肥満または前記隠れ肥満もしくは前記肥満であるか否かを判別する判別値基準判別手段をさらに備えたことを特徴とする。

0025

また、本発明にかかる肥満評価装置は、前記に記載の肥満評価装置において、前記多変量判別式は、1つの分数式または複数の前記分数式の和、もしくはロジスティック回帰式、線形判別式、重回帰式、サポートベクターマシンで作成された式、マハラノビス距離法で作成された式、正準判別分析で作成された式、決定木で作成された式のいずれか1つであることを特徴とする。

0026

また、本発明にかかる肥満評価装置は、前記に記載の肥満評価装置において、前記判別値基準判別手段にて前記健常または前記見掛け肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式1、数式2、Glu,Thr,Pheを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Pro,Asn,Thr,Arg,Tyr,Ornを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、His,Thr,Val,Orn,Trpを前記変数とする前記線形判別式、またはSer,Pro,Asn,Orn,Phe,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a1(Glu/Gly)+b1(His/Ile)+c1(Thr/Phe)+d1
・・・(数式1)
a2(Pro/Ser)+b2(Thr/Asn)+c2(Arg/Tyr)+d2(Orn/Gln)+e2
・・・(数式2)
(数式1においてa1,b1,c1はゼロでない任意の実数、d1は任意の実数である。数式2においてa2,b2,c2,d2はゼロでない任意の実数、e2は任意の実数である。)

0027

また、本発明にかかる肥満評価装置は、前記に記載の肥満評価装置において、前記判別値基準判別手段にて前記健常または前記隠れ肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式3、数式4、Glu,Ser,Ala,Orn,Leu,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ser,Gly,Cit,Ala,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ser,His,Thr,Lys,Pheを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,His,ABA,Tyr,Met,Lysを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a3(Ser/Ala)+b3(Gly/Tyr)+c3(Trp/Glu)+d3
・・・(数式3)
a4(Ser/Cit)+b4(Gly/(Val+Leu+Ile))+c4(Gln/Ala)+d4(Thr/Glu)+e4
・・・(数式4)
(数式3においてa3,b3,c3はゼロでない任意の実数、d3は任意の実数である。数式4においてa4,b4,c4,d4はゼロでない任意の実数、e4は任意の実数である。)

0028

また、本発明にかかる肥満評価装置は、前記に記載の肥満評価装置において、前記判別値基準判別手段にて前記健常または前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式5、数式6、Glu,Ser,Cit,Ala,Tyr,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ser,Ala,Tyr,Trp,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Thr,Ala,Tyr,Orn,Lysを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,Pro,His,Cit,Orn,Lysを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a5(Glu/Ser)+b5(Cit/Ala)+c5(Trp/Tyr)+d5
・・・(数式5)
a6(Glu/Gly)+b6(Ser/Ala)+c6(Trp/Tyr)+d6((Val+Leu+Ile)/Asn)+e6
・・・(数式6)
(数式5においてa5,b5,c5はゼロでない任意の実数、d5は任意の実数である。数式6においてa6,b6,c6,d6はゼロでない任意の実数、e6は任意の実数である。)

0029

また、本発明にかかる肥満評価装置は、前記に記載の肥満評価装置において、前記判別値基準判別手段にて前記見掛け肥満または前記隠れ肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式7、数式8、Glu,Thr,Ala,Arg,Tyr,Lysを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Pro,Gly,Gln,Ala,Orn,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、His,Thr,Ala,Tyr,Orn,Pheを前記変数とする前記線形判別式、またはSer,Pro,Gly,Cit,Lys,Pheを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a7(Thr/Tyr)+b7(Ala/Ile)+c7(Arg/Gln)+d7
・・・(数式7)
a8(Pro/(Val+Leu+Ile))+b8(Gly/Orn)+c8(Gln/Ala)+d8(ABA/Thr)+e8
・・・(数式8)
(数式7においてa7,b7,c7はゼロでない任意の実数、d7は任意の実数である。数式8においてa8,b8,c8,d8はゼロでない任意の実数、e8は任意の実数である。)

0030

また、本発明にかかる肥満評価装置は、前記に記載の肥満評価装置において、前記判別値基準判別手段にて前記見掛け肥満または前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式9、数式10、Glu,Asn,Gly,His,Leu,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ala,ABA,Met,Lys,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Gly,His,Ala,Lysを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,Thr,Ala,ABA,Lys,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a9(Gly/Glu)+b9(His/Trp)+c9(Leu/Gln)+d9
・・・(数式9)
a10(Glu/Asn)+b10(ABA/Ser)+c10(Lys/Gln)+d10((Val+Leu+Ile)/Trp)+e10
・・・(数式10)
(数式9においてa9,b9,c9はゼロでない任意の実数、d9は任意の実数である。数式10においてa10,b10,c10,d10はゼロでない任意の実数、e10は任意の実数である。)

0031

また、本発明にかかる肥満評価装置は、前記に記載の肥満評価装置において、前記判別値基準判別手段にて前記隠れ肥満または前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式11、数式12、Glu,Gly,Cit,Tyr,Val,Pheを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Pro,Cit,Tyr,Phe,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Cit,Tyr,Orn,Met,Trpを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,Pro,His,Met,Pheを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a11(Glu/Gln)+b11(Tyr/Gly)+c11(Lys/Trp)+d11
・・・(数式11)
a12(Glu/Asn)+b12(His/Thr)+c12(Phe/Cit)+d12(Trp/Tyr)+e12
・・・(数式12)
(数式11においてa11,b11,c11はゼロでない任意の実数、d11は任意の実数である。数式12においてa12,b12,c12,d12はゼロでない任意の実数、e12は任意の実数である。)

0032

また、本発明にかかる肥満評価装置は、前記に記載の肥満評価装置において、前記判別値基準判別手段にて前記健常もしくは前記見掛け肥満または前記隠れ肥満もしくは前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式13、Glu,Gly,Ala,Tyr,Trp,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、またはGlu,Ala,Arg,Tyr,Orn,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a13(Glu/Asn)+b13(Ser/Ala)+c13(Cit/Phe)+d13(Tyr/Trp)+e13
・・・(数式13)
(数式13においてa13,b13,c13,d13はゼロでない任意の実数、e13は任意の実数である。)

0033

また、本発明にかかる肥満評価装置は、前記に記載の肥満評価装置において、前記制御手段は、前記アミノ酸濃度データと前記見掛け肥満、前記隠れ肥満および前記肥満のうち少なくとも1つの状態を表す指標に関する肥満状態指標データとを含む前記記憶手段で記憶した肥満状態情報に基づいて、前記記憶手段で記憶する前記多変量判別式を作成する多変量判別式作成手段をさらに備え、前記多変量判別式作成手段は、前記肥満状態情報から所定の式作成手法に基づいて、前記多変量判別式の候補である候補多変量判別式を作成する候補多変量判別式作成手段と、前記候補多変量判別式作成手段で作成した前記候補多変量判別式を、所定の検証手法に基づいて検証する候補多変量判別式検証手段と、前記候補多変量判別式検証手段での検証結果から所定の変数選択手法に基づいて前記候補多変量判別式の変数を選択することで、前記候補多変量判別式を作成する際に用いる前記肥満状態情報に含まれる前記アミノ酸濃度データの組み合わせを選択する変数選択手段と、をさらに備え、前記候補多変量判別式作成手段、前記候補多変量判別式検証手段および前記変数選択手段を繰り返し実行して蓄積した前記検証結果に基づいて、複数の前記候補多変量判別式の中から前記多変量判別式として採用する前記候補多変量判別式を選出することで、前記多変量判別式を作成することを特徴とする。

0034

また、本発明にかかる肥満評価方法は、制御手段と記憶手段とを備えた情報処理装置において実行される、評価対象につき、BMI(Body Mass Index)およびVFA(Visceral Fat Area)で定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する肥満評価方法であって、前記制御手段において実行される、アミノ酸の濃度値に関する予め取得した前記評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの前記濃度値、および前記アミノ酸の濃度を変数とする前記記憶手段で記憶した多変量判別式に基づいて、当該多変量判別式の値である判別値を算出する判別値算出ステップと、前記判別値算出ステップで算出した前記判別値に基づいて、前記評価対象につき、前記見掛け肥満、前記隠れ肥満および前記肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する判別値基準評価ステップとを含み、前記多変量判別式は、Glu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つを前記変数として含むことを特徴とする。

0035

また、本発明にかかる肥満評価方法は、前記に記載の肥満評価方法において、前記判別値基準評価ステップは、前記判別値算出ステップで算出した前記判別値に基づいて、前記評価対象につき、前記BMIおよび前記VFAで定義される健常または前記見掛け肥満、前記健常または前記隠れ肥満、前記健常または前記肥満、前記見掛け肥満または前記隠れ肥満、前記見掛け肥満または前記肥満、前記隠れ肥満または前記肥満、または、前記健常もしくは前記見掛け肥満または前記隠れ肥満もしくは前記肥満であるか否かを判別する判別値基準判別ステップをさらに含むことを特徴とする。

0036

また、本発明にかかる肥満評価方法は、前記に記載の肥満評価方法において、前記多変量判別式は、1つの分数式または複数の前記分数式の和、もしくはロジスティック回帰式、線形判別式、重回帰式、サポートベクターマシンで作成された式、マハラノビス距離法で作成された式、正準判別分析で作成された式、決定木で作成された式のいずれか1つであることを特徴とする。

0037

また、本発明にかかる肥満評価方法は、前記に記載の肥満評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記健常または前記見掛け肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式1、数式2、Glu,Thr,Pheを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Pro,Asn,Thr,Arg,Tyr,Ornを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、His,Thr,Val,Orn,Trpを前記変数とする前記線形判別式、またはSer,Pro,Asn,Orn,Phe,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a1(Glu/Gly)+b1(His/Ile)+c1(Thr/Phe)+d1
・・・(数式1)
a2(Pro/Ser)+b2(Thr/Asn)+c2(Arg/Tyr)+d2(Orn/Gln)+e2
・・・(数式2)
(数式1においてa1,b1,c1はゼロでない任意の実数、d1は任意の実数である。数式2においてa2,b2,c2,d2はゼロでない任意の実数、e2は任意の実数である。)

0038

また、本発明にかかる肥満評価方法は、前記に記載の肥満評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記健常または前記隠れ肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式3、数式4、Glu,Ser,Ala,Orn,Leu,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ser,Gly,Cit,Ala,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ser,His,Thr,Lys,Pheを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,His,ABA,Tyr,Met,Lysを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a3(Ser/Ala)+b3(Gly/Tyr)+c3(Trp/Glu)+d3
・・・(数式3)
a4(Ser/Cit)+b4(Gly/(Val+Leu+Ile))+c4(Gln/Ala)+d4(Thr/Glu)+e4
・・・(数式4)
(数式3においてa3,b3,c3はゼロでない任意の実数、d3は任意の実数である。数式4においてa4,b4,c4,d4はゼロでない任意の実数、e4は任意の実数である。)

0039

また、本発明にかかる肥満評価方法は、前記に記載の肥満評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記健常または前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式5、数式6、Glu,Ser,Cit,Ala,Tyr,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ser,Ala,Tyr,Trp,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Thr,Ala,Tyr,Orn,Lysを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,Pro,His,Cit,Orn,Lysを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a5(Glu/Ser)+b5(Cit/Ala)+c5(Trp/Tyr)+d5
・・・(数式5)
a6(Glu/Gly)+b6(Ser/Ala)+c6(Trp/Tyr)+d6((Val+Leu+Ile)/Asn)+e6
・・・(数式6)
(数式5においてa5,b5,c5はゼロでない任意の実数、d5は任意の実数である。数式6においてa6,b6,c6,d6はゼロでない任意の実数、e6は任意の実数である。)

0040

また、本発明にかかる肥満評価方法は、前記に記載の肥満評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記見掛け肥満または前記隠れ肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式7、数式8、Glu,Thr,Ala,Arg,Tyr,Lysを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Pro,Gly,Gln,Ala,Orn,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、His,Thr,Ala,Tyr,Orn,Pheを前記変数とする前記線形判別式、またはSer,Pro,Gly,Cit,Lys,Pheを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a7(Thr/Tyr)+b7(Ala/Ile)+c7(Arg/Gln)+d7
・・・(数式7)
a8(Pro/(Val+Leu+Ile))+b8(Gly/Orn)+c8(Gln/Ala)+d8(ABA/Thr)+e8
・・・(数式8)
(数式7においてa7,b7,c7はゼロでない任意の実数、d7は任意の実数である。数式8においてa8,b8,c8,d8はゼロでない任意の実数、e8は任意の実数である。)

0041

また、本発明にかかる肥満評価方法は、前記に記載の肥満評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記見掛け肥満または前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式9、数式10、Glu,Asn,Gly,His,Leu,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Ala,ABA,Met,Lys,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Gly,His,Ala,Lysを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,Thr,Ala,ABA,Lys,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a9(Gly/Glu)+b9(His/Trp)+c9(Leu/Gln)+d9
・・・(数式9)
a10(Glu/Asn)+b10(ABA/Ser)+c10(Lys/Gln)+d10((Val+Leu+Ile)/Trp)+e10
・・・(数式10)
(数式9においてa9,b9,c9はゼロでない任意の実数、d9は任意の実数である。数式10においてa10,b10,c10,d10はゼロでない任意の実数、e10は任意の実数である。)

0042

また、本発明にかかる肥満評価方法は、前記に記載の肥満評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記隠れ肥満または前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式11、数式12、Glu,Gly,Cit,Tyr,Val,Pheを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Pro,Cit,Tyr,Phe,Trpを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、Glu,Cit,Tyr,Orn,Met,Trpを前記変数とする前記線形判別式、またはGlu,Pro,His,Met,Pheを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a11(Glu/Gln)+b11(Tyr/Gly)+c11(Lys/Trp)+d11
・・・(数式11)
a12(Glu/Asn)+b12(His/Thr)+c12(Phe/Cit)+d12(Trp/Tyr)+e12
・・・(数式12)
(数式11においてa11,b11,c11はゼロでない任意の実数、d11は任意の実数である。数式12においてa12,b12,c12,d12はゼロでない任意の実数、e12は任意の実数である。)

0043

また、本発明にかかる肥満評価方法は、前記に記載の肥満評価方法において、前記判別値基準判別ステップにて前記健常もしくは前記見掛け肥満または前記隠れ肥満もしくは前記肥満であるか否かを判別する場合、前記多変量判別式は、数式13、Glu,Gly,Ala,Tyr,Trp,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記ロジスティック回帰式、またはGlu,Ala,Arg,Tyr,Orn,Val,Leu,Ileを前記変数とする前記線形判別式であることを特徴とする。
a13(Glu/Asn)+b13(Ser/Ala)+c13(Cit/Phe)+d13(Tyr/Trp)+e13
・・・(数式13)
(数式13においてa13,b13,c13,d13はゼロでない任意の実数、e13は任意の実数である。)

0044

また、本発明にかかる肥満評価方法は、前記に記載の肥満評価方法において、前記制御手段において実行される、前記アミノ酸濃度データと前記見掛け肥満、前記隠れ肥満および前記肥満のうち少なくとも1つの状態を表す指標に関する肥満状態指標データとを含む前記記憶手段で記憶した肥満状態情報に基づいて、前記記憶手段で記憶する前記多変量判別式を作成する多変量判別式作成ステップをさらに含み、前記多変量判別式作成ステップは、前記肥満状態情報から所定の式作成手法に基づいて、前記多変量判別式の候補である候補多変量判別式を作成する候補多変量判別式作成ステップと、前記候補多変量判別式作成ステップで作成した前記候補多変量判別式を、所定の検証手法に基づいて検証する候補多変量判別式検証ステップと、前記候補多変量判別式検証ステップでの検証結果から所定の変数選択手法に基づいて前記候補多変量判別式の変数を選択することで、前記候補多変量判別式を作成する際に用いる前記肥満状態情報に含まれる前記アミノ酸濃度データの組み合わせを選択する変数選択ステップと、をさらに含み、前記候補多変量判別式作成ステップ、前記候補多変量判別式検証ステップおよび前記変数選択ステップを繰り返し実行して蓄積した前記検証結果に基づいて、複数の前記候補多変量判別式の中から前記多変量判別式として採用する前記候補多変量判別式を選出することで、前記多変量判別式を作成することを特徴とする。

0045

また、本発明にかかる肥満評価システムは、制御手段と記憶手段とを備え、評価対象につき、BMI(Body Mass Index)およびVFA(Visceral Fat Area)で定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する肥満評価装置と、アミノ酸の濃度値に関する前記評価対象のアミノ酸濃度データを提供する情報通信端末装置とを、ネットワークを介して通信可能に接続して構成された肥満評価システムであって、前記情報通信端末装置は、前記評価対象の前記アミノ酸濃度データを前記肥満評価装置へ送信するアミノ酸濃度データ送信手段と、前記肥満評価装置から送信された前記見掛け肥満、前記隠れ肥満および前記肥満のうち少なくとも1つの状態評価に関する前記評価対象の評価結果を受信する評価結果受信手段とを備え、前記肥満評価装置の前記制御手段は、前記情報通信端末装置から送信された前記評価対象の前記アミノ酸濃度データを受信するアミノ酸濃度データ受信手段と、前記アミノ酸濃度データ受信手段で受信した前記評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの前記濃度値、および前記アミノ酸の濃度を変数とする前記記憶手段で記憶した多変量判別式に基づいて、当該多変量判別式の値である判別値を算出する判別値算出手段と、前記判別値算出手段で算出した前記判別値に基づいて、前記評価対象につき、前記見掛け肥満、前記隠れ肥満および前記肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する判別値基準評価手段と、前記判別値基準評価手段での前記評価対象の前記評価結果を前記情報通信端末装置へ送信する評価結果送信手段と、を備え、前記多変量判別式は、Glu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つを前記変数として含むことを特徴とする。

0046

また、本発明にかかる肥満評価プログラムは、制御手段と記憶手段とを備えた情報処理装置において実行させるための、評価対象につき、BMI(Body Mass Index)およびVFA(Visceral Fat Area)で定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する肥満評価プログラムであって、前記制御手段において実行させるための、アミノ酸の濃度値に関する予め取得した前記評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの前記濃度値、および前記アミノ酸の濃度を変数とする前記記憶手段で記憶した多変量判別式に基づいて、当該多変量判別式の値である判別値を算出する判別値算出ステップと、前記判別値算出ステップで算出した前記判別値に基づいて、前記評価対象につき、前記見掛け肥満、前記隠れ肥満および前記肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する判別値基準評価ステップとを含み、前記多変量判別式は、Glu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つを前記変数として含むことを特徴とする。

0047

また、本発明にかかる記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記に記載の肥満評価プログラムを記録したことを特徴とする。

発明の効果

0048

本発明によれば、評価対象から採取した血液からアミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データを測定し、測定した評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値に基づいて、評価対象につき、BMIおよびVFAで定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する。これにより、血液中のアミノ酸の濃度のうちBMIおよびVFAで定義される見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態と関連するアミノ酸の濃度を利用して、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態を精度よく評価することができるという効果を奏する。

0049

また、本発明によれば、測定した評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値に基づいて、評価対象につき、BMIおよびVFAで定義される健常または見掛け肥満、健常または隠れ肥満、健常または肥満、見掛け肥満または隠れ肥満、見掛け肥満または肥満、隠れ肥満または肥満、または、健常もしくは見掛け肥満または隠れ肥満もしくは肥満であるか否かを判別する。これにより、血液中のアミノ酸の濃度のうち、健常と見掛け肥満の2群判別や健常と隠れ肥満の2群判別、健常と肥満の2群判別、見掛け肥満と隠れ肥満の2群判別、見掛け肥満と肥満の2群判別、隠れ肥満と肥満の2群判別、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に有用なアミノ酸の濃度を利用して、これらの2群判別を精度よく行うことができるという効果を奏する。

0050

また、本発明によれば、評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値、およびアミノ酸の濃度を変数とする多変量判別式であってGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つを変数として含むものに基づいて、当該多変量判別式の値である判別値を算出し、算出した判別値に基づいて、評価対象につき、見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する。これにより、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態と有意な相関がある多変量判別式で得られる判別値を利用して、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態を精度よく評価することができるという効果を奏する。

0051

また、本発明によれば、算出した判別値に基づいて、評価対象につき、BMIおよびVFAで定義される健常または見掛け肥満、健常または隠れ肥満、健常または肥満、見掛け肥満または隠れ肥満、見掛け肥満または肥満、隠れ肥満または肥満、または、健常もしくは見掛け肥満または隠れ肥満もしくは肥満であるか否かを判別する。これにより、健常と見掛け肥満の2群判別や健常と隠れ肥満の2群判別、健常と肥満の2群判別、見掛け肥満と隠れ肥満の2群判別、見掛け肥満と肥満の2群判別、隠れ肥満と肥満の2群判別、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、これらの2群判別を精度よく行うことができるという効果を奏する。

0052

また、本発明によれば、多変量判別式は、1つの分数式または複数の分数式の和、もしくはロジスティック回帰式、線形判別式、重回帰式、サポートベクターマシンで作成された式、マハラノビス距離法で作成された式、正準判別分析で作成された式、決定木で作成された式のいずれか1つである。これにより、健常と見掛け肥満の2群判別や健常と隠れ肥満の2群判別、健常と肥満の2群判別、見掛け肥満と隠れ肥満の2群判別、見掛け肥満と肥満の2群判別、隠れ肥満と肥満の2群判別、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、これらの2群判別をさらに精度よく行うことができるという効果を奏する。

0053

また、本発明によれば、健常または見掛け肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式1、数式2、Glu,Thr,Pheを変数とするロジスティック回帰式、Pro,Asn,Thr,Arg,Tyr,Ornを変数とするロジスティック回帰式、His,Thr,Val,Orn,Trpを変数とする線形判別式、またはSer,Pro,Asn,Orn,Phe,Val,Leu,Ileを変数とする線形判別式である。これにより、健常と見掛け肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができるという効果を奏する。
a1(Glu/Gly)+b1(His/Ile)+c1(Thr/Phe)+d1
・・・(数式1)
a2(Pro/Ser)+b2(Thr/Asn)+c2(Arg/Tyr)+d2(Orn/Gln)+e2
・・・(数式2)
(数式1においてa1,b1,c1はゼロでない任意の実数、d1は任意の実数である。数式2においてa2,b2,c2,d2はゼロでない任意の実数、e2は任意の実数である。)

0054

また、本発明によれば、健常または隠れ肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式3、数式4、Glu,Ser,Ala,Orn,Leu,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,Gly,Cit,Ala,Val,Leu,Ileを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,His,Thr,Lys,Pheを変数とする線形判別式、またはGlu,His,ABA,Tyr,Met,Lysを変数とする線形判別式である。これにより、健常と隠れ肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができるという効果を奏する。
a3(Ser/Ala)+b3(Gly/Tyr)+c3(Trp/Glu)+d3
・・・(数式3)
a4(Ser/Cit)+b4(Gly/(Val+Leu+Ile))+c4(Gln/Ala)+d4(Thr/Glu)+e4
・・・(数式4)
(数式3においてa3,b3,c3はゼロでない任意の実数、d3は任意の実数である。数式4においてa4,b4,c4,d4はゼロでない任意の実数、e4は任意の実数である。)

0055

また、本発明によれば、健常または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式5、数式6、Glu,Ser,Cit,Ala,Tyr,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,Ala,Tyr,Trp,Val,Leu,Ileを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Thr,Ala,Tyr,Orn,Lysを変数とする線形判別式、またはGlu,Pro,His,Cit,Orn,Lysを変数とする線形判別式である。これにより、健常と肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができるという効果を奏する。
a5(Glu/Ser)+b5(Cit/Ala)+c5(Trp/Tyr)+d5
・・・(数式5)
a6(Glu/Gly)+b6(Ser/Ala)+c6(Trp/Tyr)+d6((Val+Leu+Ile)/Asn)+e6
・・・(数式6)
(数式5においてa5,b5,c5はゼロでない任意の実数、d5は任意の実数である。数式6においてa6,b6,c6,d6はゼロでない任意の実数、e6は任意の実数である。)

0056

また、本発明によれば、見掛け肥満または隠れ肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式7、数式8、Glu,Thr,Ala,Arg,Tyr,Lysを変数とするロジスティック回帰式、Pro,Gly,Gln,Ala,Orn,Val,Leu,Ileを変数とするロジスティック回帰式、His,Thr,Ala,Tyr,Orn,Pheを変数とする線形判別式、またはSer,Pro,Gly,Cit,Lys,Pheを変数とする線形判別式である。これにより、見掛け肥満または隠れ肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができるという効果を奏する。
a7(Thr/Tyr)+b7(Ala/Ile)+c7(Arg/Gln)+d7
・・・(数式7)
a8(Pro/(Val+Leu+Ile))+b8(Gly/Orn)+c8(Gln/Ala)+d8(ABA/Thr)+e8
・・・(数式8)
(数式7においてa7,b7,c7はゼロでない任意の実数、d7は任意の実数である。数式8においてa8,b8,c8,d8はゼロでない任意の実数、e8は任意の実数である。)

0057

また、本発明によれば、見掛け肥満または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式9、数式10、Glu,Asn,Gly,His,Leu,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ala,ABA,Met,Lys,Val,Leu,Ileを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Gly,His,Ala,Lysを変数とする線形判別式、またはGlu,Thr,Ala,ABA,Lys,Val,Leu,Ileを変数とする線形判別式である。これにより、見掛け肥満または肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができるという効果を奏する。
a9(Gly/Glu)+b9(His/Trp)+c9(Leu/Gln)+d9
・・・(数式9)
a10(Glu/Asn)+b10(ABA/Ser)+c10(Lys/Gln)+d10((Val+Leu+Ile)/Trp)+e10
・・・(数式10)
(数式9においてa9,b9,c9はゼロでない任意の実数、d9は任意の実数である。数式10においてa10,b10,c10,d10はゼロでない任意の実数、e10は任意の実数である。)

0058

また、本発明によれば、隠れ肥満または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式11、数式12、Glu,Gly,Cit,Tyr,Val,Pheを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Pro,Cit,Tyr,Phe,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Cit,Tyr,Orn,Met,Trpを変数とする線形判別式、またはGlu,Pro,His,Met,Pheを変数とする線形判別式である。これにより、隠れ肥満または肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができるという効果を奏する。
a11(Glu/Gln)+b11(Tyr/Gly)+c11(Lys/Trp)+d11
・・・(数式11)
a12(Glu/Asn)+b12(His/Thr)+c12(Phe/Cit)+d12(Trp/Tyr)+e12
・・・(数式12)
(数式11においてa11,b11,c11はゼロでない任意の実数、d11は任意の実数である。数式12においてa12,b12,c12,d12はゼロでない任意の実数、e12は任意の実数である。)

0059

また、本発明によれば、健常もしくは見掛け肥満または隠れ肥満もしくは肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式13、Glu,Gly,Ala,Tyr,Trp,Val,Leu,Ileを変数とするロジスティック回帰式、またはGlu,Ala,Arg,Tyr,Orn,Val,Leu,Ileを変数とする線形判別式である。これにより、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができるという効果を奏する。
a13(Glu/Asn)+b13(Ser/Ala)+c13(Cit/Phe)+d13(Tyr/Trp)+e13
・・・(数式13)
(数式13においてa13,b13,c13,d13はゼロでない任意の実数、e13は任意の実数である。)

0060

また、本発明によれば、アミノ酸濃度データと見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を表す指標に関する肥満状態指標データとを含む記憶手段で記憶した肥満状態情報に基づいて、記憶手段で記憶する多変量判別式を作成する。具体的には、(1)肥満状態情報から所定の式作成手法に基づいて候補多変量判別式を作成し、(2)作成した候補多変量判別式を所定の検証手法に基づいて検証し、(3)その検証結果から所定の変数選択手法に基づいて候補多変量判別式の変数を選択することで、候補多変量判別式を作成する際に用いる肥満状態情報に含まれるアミノ酸濃度データの組み合わせを選択し、(4)(1)、(2)および(3)を繰り返し実行して蓄積した検証結果に基づいて、複数の候補多変量判別式の中から多変量判別式として採用する候補多変量判別式を選出することで、多変量判別式を作成する。これにより、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価に最適な多変量判別式を作成することができるという効果を奏する。

0061

また、本発明によれば、当該記録媒体に記録された肥満評価プログラムをコンピュータに読み取らせて実行することで、コンピュータに肥満評価プログラムを実行させるので、上記と同様の効果を得ることができるという効果を奏する。

0062

なお、本発明は、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価を行う際、アミノ酸の濃度以外に、他の生体情報(例えば糖類・脂質・タンパク質ペプチドミネラルホルモン等の生体代謝物や、例えば血糖値血圧値性別・年齢・肝疾患指標・食習慣飲酒習慣運動習慣肥満度・疾患歴等の生体指標、など)をさらに用いてもかまわない。また、本発明は、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価を行う際、多変量判別式における変数として、アミノ酸の濃度以外に、他の生体情報(例えば糖類・脂質・タンパク質・ペプチド・ミネラル・ホルモン等の生体代謝物や、例えば血糖値・血圧値・性別・年齢・肝疾患指標・食習慣・飲酒習慣・運動習慣・肥満度・疾患歴等の生体指標、など)をさらに用いてもかまわない。

図面の簡単な説明

0063

図1は、本発明の基本原理を示す原理構成図である。
図2は、第1実施形態にかかる肥満の評価方法の一例を示すフローチャートである。
図3は、本発明の基本原理を示す原理構成図である。
図4は、本システムの全体構成の一例を示す図である。
図5は、本システムの全体構成の他の一例を示す図である。
図6は、本システムの肥満評価装置100の構成の一例を示すブロック図である。
図7は、利用者情報ファイル106aに格納される情報の一例を示す図である。
図8は、アミノ酸濃度データファイル106bに格納される情報の一例を示す図である。
図9は、肥満状態情報ファイル106cに格納される情報の一例を示す図である。
図10は、指定肥満状態情報ファイル106dに格納される情報の一例を示す図である。
図11は、候補多変量判別式ファイル106e1に格納される情報の一例を示す図である。
図12は、検証結果ファイル106e2に格納される情報の一例を示す図である。
図13は、選択肥満状態情報ファイル106e3に格納される情報の一例を示す図である。
図14は、多変量判別式ファイル106e4に格納される情報の一例を示す図である。
図15は、判別値ファイル106fに格納される情報の一例を示す図である。
図16は、評価結果ファイル106gに格納される情報の一例を示す図である。
図17は、多変量判別式作成部102hの構成を示すブロック図である。
図18は、判別値基準評価部102jの構成を示すブロック図である。
図19は、本システムのクライアント装置200の構成の一例を示すブロック図である。
図20は、本システムのデータベース装置400の構成の一例を示すブロック図である。
図21は、本システムで行う肥満評価サービス処理の一例を示すフローチャートである。
図22は、本システムの肥満評価装置100で行う多変量判別式作成処理の一例を示すフローチャートである。
図23は、健常群、見掛け肥満群、隠れ肥満群および肥満群のアミノ酸変数の分布に関する箱ひげ図である。
図24は、指標式1と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図25は、指標式1と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図26は、健常群と見掛け肥満群の2群判別におけるROC曲線面積を示す図である。
図27は、指標式2と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図28は、指標式2と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図29は、健常群と見掛け肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図30は、指標式3と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図31は、指標式3と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図32は、健常群と見掛け肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図33は、指標式4と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図34は、指標式4と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図35は、健常群と隠れ肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図36は、指標式5と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図37は、指標式5と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図38は、健常群と隠れ肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図39は、指標式6と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図40は、指標式6と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図41は、健常群と隠れ肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図42は、指標式7と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図43は、指標式7と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図44は、健常群と肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図45は、指標式8と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図46は、指標式8と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図47は、健常群と肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図48は、指標式9と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図49は、指標式9と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図50は、健常群と肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図51は、指標式10と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図52は、指標式10と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図53は、見掛け肥満群と隠れ肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図54は、指標式11と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図55は、指標式11と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図56は、見掛け肥満群と隠れ肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図57は、指標式12と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図58は、指標式12と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図59は、見掛け肥満群と隠れ肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図60は、指標式13と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図61は、指標式13と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図62は、見掛け肥満群と隠れ肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図63は、指標式14と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図64は、指標式14と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図65は、見掛け肥満群と肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図66は、指標式15と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図67は、指標式15と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図68は、見掛け肥満群と肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図69は、指標式16と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図70は、指標式16と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図71は、隠れ肥満群と肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図72は、指標式17と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図73は、指標式17と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図74は、隠れ肥満群と肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図75は、指標式18と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図76は、指標式18と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図77は、隠れ肥満群と肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図78は、健常群と見掛け肥満群、健常群と隠れ肥満群、健常群と肥満群、見掛け肥満群と隠れ肥満群、見掛け肥満群と肥満群、隠れ肥満群と肥満群の2群判別性能の検証結果を示す図である。
図79は、健常群と見掛け肥満群、健常群と隠れ肥満群、健常群と肥満群、見掛け肥満群と隠れ肥満群、見掛け肥満群と肥満群、隠れ肥満群と肥満群の2群判別性能の検証結果を示す図である。
図80は、指標式19と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図81は、指標式19と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図82は、指標式20と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図83は、指標式20と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図84は、指標式21と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図85は、指標式21と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図86は、指標式22と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図87は、指標式22と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図88は、指標式23と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図89は、指標式23と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図90は、指標式24と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図91は、指標式24と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図92は、指標式25と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図93は、指標式25と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図94は、指標式26と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図95は、指標式26と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図96は、指標式27と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図97は、指標式27と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図98は、指標式28と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図99は、指標式28と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図100は、指標式29と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図101は、指標式29と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図102は、指標式30と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図103は、指標式30と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図104は、指標式31と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図105は、指標式31と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図106は、指標式32と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図107は、指標式32と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図108は、指標式33と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図109は、指標式33と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図110は、指標式34と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図111は、指標式34と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図112は、指標式35と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図113は、指標式35と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図114は、指標式36と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図115は、指標式36と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図116は、指標式37と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図117は、指標式37と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図118は、健常群・見掛け肥満群と隠れ肥満群・肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図119は、指標式38と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図120は、指標式38と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図121は、健常群・見掛け肥満群と隠れ肥満群・肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。
図122は、指標式39と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図123は、指標式39と同等の判別性能を有する多変量判別式の一覧を示す図である。
図124は、健常群・見掛け肥満群と隠れ肥満群・肥満群の2群判別におけるROC曲線下面積を示す図である。

0064

以下に、本発明にかかる肥満の評価方法の実施の形態(第1実施形態)、ならびに本発明にかかる肥満評価装置、肥満評価方法、肥満評価システム、肥満評価プログラムおよび記録媒体の実施の形態(第2実施形態)を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態により本発明が限定されるものではない。

0065

[第1実施形態]
[1−1.本発明の概要
ここでは、本発明にかかる肥満の評価方法の概要について図1を参照して説明する。図1は本発明の基本原理を示す原理構成図である。

0066

まず、評価対象(例えば動物やヒトなどの個体)から採取した血液から、アミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データを測定する(ステップS−11)。ここで、血中アミノ酸濃度の分析は次のように行った。採血した血液サンプルを、ヘパリン処理したチューブに採取し、採取した血液サンプルを遠心することにより血液から血漿を分離した。全ての血漿サンプルは、アミノ酸濃度の測定時まで−70℃で凍結保存した。アミノ酸濃度測定時には、スルホサリチル酸を添加し3%濃度調整により除蛋白処理を行い、測定には、ポストカラムニンヒドリン反応を用いた高速液体クロマトグラフィーHPLC)を原理としたアミノ酸分析機を使用した。なお、アミノ酸濃度の単位は、例えばモル濃度重量濃度、これらの濃度に任意の定数加減乗除することで得られるものでもよい。

0067

つぎに、ステップS−11で測定した評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値に基づいて、評価対象につき、BMI(Body Mass Index)およびVFA(Visceral Fat Area)で定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する(ステップS−12)。

0068

以上、本発明によれば、評価対象から採取した血液から、アミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データを測定し、測定した評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値に基づいて、評価対象につき、BMIおよびVFAで定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する。これにより、血液中のアミノ酸の濃度のうちBMIおよびVFAで定義される見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態と関連するアミノ酸の濃度を利用して、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態を精度よく評価することができる。

0069

ここで、ステップS−12を実行する前に、ステップS−11で測定した評価対象のアミノ酸濃度データから欠損値外れ値などのデータを除去してもよい。これにより、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価をさらに精度よく評価することができる。

0070

また、ステップS−12では、ステップS−11で測定した評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値に基づいて、評価対象につき、BMIおよびVFAで定義される健常または見掛け肥満、健常または隠れ肥満、健常または肥満、見掛け肥満または隠れ肥満、見掛け肥満または肥満、隠れ肥満または肥満、または、「健常もしくは見掛け肥満」または「隠れ肥満もしくは肥満」であるか否かを判別してもよい。具体的には、Glu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値と予め設定された閾値カットオフ値)とを比較することで、評価対象につき、健常または見掛け肥満、健常または隠れ肥満、健常または肥満、見掛け肥満または隠れ肥満、見掛け肥満または肥満、隠れ肥満または肥満、または、「健常もしくは見掛け肥満」または「隠れ肥満もしくは肥満」であるか否かを判別してもよい。これにより、血液中のアミノ酸の濃度のうち、健常と見掛け肥満の2群判別や健常と隠れ肥満の2群判別、健常と肥満の2群判別、見掛け肥満と隠れ肥満の2群判別、見掛け肥満と肥満の2群判別、隠れ肥満と肥満の2群判別、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に有用なアミノ酸の濃度を利用して、これらの2群判別を精度よく行うことができる。

0071

また、ステップS−12では、ステップS−11で測定した評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値、およびアミノ酸の濃度を変数とする予め設定した多変量判別式であってGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つを変数として含むものに基づいて、当該多変量判別式の値である判別値を算出し、算出した判別値に基づいて、評価対象につき、見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価してもよい。これにより、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態と有意な相関がある多変量判別式で得られる判別値を利用して、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態を精度よく評価することができる。

0072

また、ステップS−12では、算出した判別値に基づいて、評価対象につき、BMIおよびVFAで定義される健常または見掛け肥満、健常または隠れ肥満、健常または肥満、見掛け肥満または隠れ肥満、見掛け肥満または肥満、隠れ肥満または肥満、または、「健常もしくは見掛け肥満」または「隠れ肥満もしくは肥満」であるか否かを判別してもよい。具体的には、判別値と予め設定された閾値(カットオフ値)とを比較することで、評価対象につき、健常または見掛け肥満、健常または隠れ肥満、健常または肥満、見掛け肥満または隠れ肥満、見掛け肥満または肥満、隠れ肥満または肥満、または、「健常もしくは見掛け肥満」または「隠れ肥満もしくは肥満」であるか否かを判別してもよい。これにより、これにより、健常と見掛け肥満の2群判別や健常と隠れ肥満の2群判別、健常と肥満の2群判別、見掛け肥満と隠れ肥満の2群判別、見掛け肥満と肥満の2群判別、隠れ肥満と肥満の2群判別、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、これらの2群判別を精度よく行うことができる。

0073

なお、多変量判別式は、多変量判別式は、1つの分数式または複数の分数式の和、もしくはロジスティック回帰式、線形判別式、重回帰式、サポートベクターマシンで作成された式、マハラノビス距離法で作成された式、正準判別分析で作成された式、決定木で作成された式のいずれか1つでもよい。これにより、健常と見掛け肥満の2群判別や健常と隠れ肥満の2群判別、健常と肥満の2群判別、見掛け肥満と隠れ肥満の2群判別、見掛け肥満と肥満の2群判別、隠れ肥満と肥満の2群判別、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、これらの2群判別をさらに精度よく行うことができる。

0074

具体的には、健常または見掛け肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式1、数式2、Glu,Thr,Pheを変数とするロジスティック回帰式、Pro,Asn,Thr,Arg,Tyr,Ornを変数とするロジスティック回帰式、His,Thr,Val,Orn,Trpを変数とする線形判別式、またはSer,Pro,Asn,Orn,Phe,BCAAを変数とする線形判別式でもよい。これにより、健常と見掛け肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。ここで、本実施形態において、変数「BCAA」は「変数Val,LeuおよびIleの和」を表す。
a1(Glu/Gly)+b1(His/Ile)+c1(Thr/Phe)+d1
・・・(数式1)
a2(Pro/Ser)+b2(Thr/Asn)+c2(Arg/Tyr)+d2(Orn/Gln)+e2
・・・(数式2)
(数式1においてa1,b1,c1はゼロでない任意の実数、d1は任意の実数である。数式2においてa2,b2,c2,d2はゼロでない任意の実数、e2は任意の実数である。)

0075

また、健常または隠れ肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式3、数式4、Glu,Ser,Ala,Orn,Leu,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,Gly,Cit,Ala,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,His,Thr,Lys,Pheを変数とする線形判別式、またはGlu,His,ABA,Tyr,Met,Lysを変数とする線形判別式でもよい。これにより、健常と隠れ肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a3(Ser/Ala)+b3(Gly/Tyr)+c3(Trp/Glu)+d3
・・・(数式3)
a4(Ser/Cit)+b4(Gly/BCAA)+c4(Gln/Ala)+d4(Thr/Glu)+e4
・・・(数式4)
(数式3においてa3,b3,c3はゼロでない任意の実数、d3は任意の実数である。数式4においてa4,b4,c4,d4はゼロでない任意の実数、e4は任意の実数である。)

0076

また、健常または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式5、数式6、Glu,Ser,Cit,Ala,Tyr,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,Ala,Tyr,Trp,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Thr,Ala,Tyr,Orn,Lysを変数とする線形判別式、またはGlu,Pro,His,Cit,Orn,Lysを変数とする線形判別式でもよい。これにより、健常と肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a5(Glu/Ser)+b5(Cit/Ala)+c5(Trp/Tyr)+d5
・・・(数式5)
a6(Glu/Gly)+b6(Ser/Ala)+c6(Trp/Tyr)+d6(BCAA/Asn)+e6
・・・(数式6)
(数式5においてa5,b5,c5はゼロでない任意の実数、d5は任意の実数である。数式6においてa6,b6,c6,d6はゼロでない任意の実数、e6は任意の実数である。)

0077

また、見掛け肥満または隠れ肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式7、数式8、Glu,Thr,Ala,Arg,Tyr,Lysを変数とするロジスティック回帰式、Pro,Gly,Gln,Ala,Orn,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、His,Thr,Ala,Tyr,Orn,Pheを変数とする線形判別式、またはSer,Pro,Gly,Cit,Lys,Pheを変数とする線形判別式でもよい。これにより、見掛け肥満または隠れ肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a7(Thr/Tyr)+b7(Ala/Ile)+c7(Arg/Gln)+d7
・・・(数式7)
a8(Pro/BCAA)+b8(Gly/Orn)+c8(Gln/Ala)+d8(ABA/Thr)+e8
・・・(数式8)
(数式7においてa7,b7,c7はゼロでない任意の実数、d7は任意の実数である。数式8においてa8,b8,c8,d8はゼロでない任意の実数、e8は任意の実数である。)

0078

また、見掛け肥満または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式9、数式10、Glu,Asn,Gly,His,Leu,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ala,ABA,Met,Lys,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Gly,His,Ala,Lysを変数とする線形判別式、またはGlu,Thr,Ala,ABA,Lys,BCAAを変数とする線形判別式でもよい。これにより、見掛け肥満または肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a9(Gly/Glu)+b9(His/Trp)+c9(Leu/Gln)+d9
・・・(数式9)
a10(Glu/Asn)+b10(ABA/Ser)+c10(Lys/Gln)+d10(BCAA/Trp)+e10
・・・(数式10)
(数式9においてa9,b9,c9はゼロでない任意の実数、d9は任意の実数である。数式10においてa10,b10,c10,d10はゼロでない任意の実数、e10は任意の実数である。)

0079

また、隠れ肥満または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式11、数式12、Glu,Gly,Cit,Tyr,Val,Pheを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Pro,Cit,Tyr,Phe,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Cit,Tyr,Orn,Met,Trpを変数とする線形判別式、またはGlu,Pro,His,Met,Pheを変数とする線形判別式でもよい。これにより、隠れ肥満または肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a11(Glu/Gln)+b11(Tyr/Gly)+c11(Lys/Trp)+d11
・・・(数式11)
a12(Glu/Asn)+b12(His/Thr)+c12(Phe/Cit)+d12(Trp/Tyr)+e12
・・・(数式12)
(数式11においてa11,b11,c11はゼロでない任意の実数、d11は任意の実数である。数式12においてa12,b12,c12,d12はゼロでない任意の実数、e12は任意の実数である。)

0080

また、「健常もしくは見掛け肥満」または「隠れ肥満もしくは肥満」であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式13、Glu,Gly,Ala,Tyr,Trp,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、またはGlu,Ala,Arg,Tyr,Orn,BCAAを変数とする線形判別式でもよい。これにより、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a13(Glu/Asn)+b13(Ser/Ala)+c13(Cit/Phe)+d13(Tyr/Trp)+e13
・・・(数式13)
(数式13においてa13,b13,c13,d13はゼロでない任意の実数、e13は任意の実数である。)

0081

また、上記した各多変量判別式は、本出願人による国際出願である国際公開第2004/052191号に記載の方法や、本出願人による国際出願である国際公開第2006/098192号に記載の方法(後述する第2実施形態に記載の多変量判別式作成処理)で作成することができる。これら方法で得られた多変量判別式であれば、入力データとしてのアミノ酸濃度データにおけるアミノ酸濃度の単位に因らず、当該多変量判別式を、BMIおよびVFAで定義される見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価に好適に用いることができる。

0082

また、分数式とは、当該分数式の分子がアミノ酸A,B,C,・・・の和で表わされ及び/又は当該分数式の分母がアミノ酸a,b,c,・・・の和で表わされるものである。また、分数式には、このような構成の分数式α,β,γ,・・・の和(例えばα+βのようなもの)も含まれる。また、分数式には、分割された分数式も含まれる。なお、分子や分母に用いられるアミノ酸にはそれぞれ適当な係数がついてもかまわない。また、分子や分母に用いられるアミノ酸は重複してもかまわない。また、各分数式に適当な係数がついてもかまわない。また、各変数の係数の値や定数項の値は、実数であればかまわない。分数式で、分子の変数と分母の変数を入れ替えた組み合わせは、目的変数との相関の正負の符号は概して逆転するが、それらの相関性は保たれるので、判別性では同等と見なせるので、分子の変数と分母の変数を入れ替えた組み合わせも、包含するものである。

0083

また、多変量判別式とは、一般に多変量解析で用いられる式の形式を意味し、例えば重回帰式、多重ロジスティック回帰式、線形判別関数、マハラノビス距離、正準判別関数、サポートベクターマシン、決定木などを包含する。また、異なる形式の多変量判別式の和で示されるような式も含まれる。また、重回帰式、多重ロジスティック回帰式、正準判別関数においては各変数に係数および定数項が付加されるが、この場合の係数および定数項は、好ましくは実数であること、より好ましくはデータから判別を行うために得られた係数および定数項の99%信頼区間の範囲に属する値、さらに好ましくはデータから判別を行うために得られた係数および定数項の95%信頼区間の範囲に属する値であればかまわない。また、各係数の値、及びその信頼区間は、それを実数倍したものでもよく、定数項の値、及びその信頼区間は、それに任意の実定数を加減乗除したものでもよい。ロジスティック回帰線形判別、重回帰分析などの表示式を指標に用いる場合、表示式の線形変換(定数の加算、定数倍)や単調増加(減少)の変換(例えばlogit変換など)は判別性能を変えるものではなく同等であるので、表示式はそれらを含むものである。

0084

そして、本発明は、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価を行う際、アミノ酸の濃度以外に、他の生体情報(例えば糖類・脂質・タンパク質・ペプチド・ミネラル・ホルモン等の生体代謝物や、例えば血糖値・血圧値・性別・年齢・肝疾患指標・食習慣・飲酒習慣・運動習慣・肥満度・疾患歴等の生体指標、など)をさらに用いてもかまわない。また、本発明は、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価を行う際、多変量判別式における変数として、アミノ酸の濃度以外に、他の生体情報(例えば糖類・脂質・タンパク質・ペプチド・ミネラル・ホルモン等の生体代謝物や、例えば血糖値・血圧値・性別・年齢・肝疾患指標・食習慣・飲酒習慣・運動習慣・肥満度・疾患歴等の生体指標、など)をさらに用いてもかまわない。

0085

[1−2.第1実施形態にかかる肥満の評価方法]
ここでは、第1実施形態にかかる肥満の評価方法について図2を参照して説明する。図2は、第1実施形態にかかる肥満の評価方法の一例を示すフローチャートである。

0086

まず、動物やヒトなどの個体から採取した血液から、アミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データを測定する(ステップSA−11)。なお、アミノ酸の濃度値の測定は、上述した方法で行う。

0087

つぎに、ステップSA−11で測定した個体のアミノ酸濃度データから欠損値や外れ値などのデータを除去する(ステップSA−12)。

0088

つぎに、ステップSA−12で欠損値や外れ値などのデータが除去された個体のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値と予め設定された閾値(カットオフ値)とを比較することで、個体につき、健常または見掛け肥満、健常または隠れ肥満、健常または肥満、見掛け肥満または隠れ肥満、見掛け肥満または肥満、隠れ肥満または肥満、または、健常もしくは見掛け肥満または隠れ肥満もしくは肥満であるか否かを判別する(ステップSA−13)。

0089

[1−3.第1実施形態のまとめ、およびその他の実施形態]
以上、詳細に説明したように、第1実施形態にかかる肥満の評価方法によれば、(1)個体から採取した血液からアミノ酸濃度データを測定し、(2)測定した個体のアミノ酸濃度データから欠損値や外れ値などのデータを除去し、(3)欠損値や外れ値などのデータが除去された個体のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値と予め設定された閾値(カットオフ値)とを比較することで、個体につき、健常または見掛け肥満、健常または隠れ肥満、健常または肥満、見掛け肥満または隠れ肥満、見掛け肥満または肥満、隠れ肥満または肥満、または、健常もしくは見掛け肥満または隠れ肥満もしくは肥満であるか否かを判別する。これにより、血液中のアミノ酸の濃度のうち、健常と見掛け肥満の2群判別や健常と隠れ肥満の2群判別、健常と肥満の2群判別、見掛け肥満と隠れ肥満の2群判別、見掛け肥満と肥満の2群判別、隠れ肥満と肥満の2群判別、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に有用なアミノ酸の濃度を利用して、これらの2群判別を精度よく行うことができる。

0090

ここで、ステップSA−13において、ステップSA−12で欠損値や外れ値などのデータが除去された個体のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値、およびGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つを変数として含む多変量判別式に基づいて、判別値を算出し、算出した判別値と予め設定された閾値(カットオフ値)とを比較することで、個体につき、健常または見掛け肥満、健常または隠れ肥満、健常または肥満、見掛け肥満または隠れ肥満、見掛け肥満または肥満、隠れ肥満または肥満、または、健常もしくは見掛け肥満または隠れ肥満もしくは肥満であるか否かを判別してもよい。これにより、健常と見掛け肥満の2群判別や健常と隠れ肥満の2群判別、健常と肥満の2群判別、見掛け肥満と隠れ肥満の2群判別、見掛け肥満と肥満の2群判別、隠れ肥満と肥満の2群判別、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、これらの2群判別を精度よく行うことができる。

0091

なお、ステップSA−13において、多変量判別式は、1つの分数式または複数の分数式の和、もしくはロジスティック回帰式、線形判別式、重回帰式、サポートベクターマシンで作成された式、マハラノビス距離法で作成された式、正準判別分析で作成された式、決定木で作成された式のいずれか1つでもよい。これにより、健常と見掛け肥満の2群判別や健常と隠れ肥満の2群判別、健常と肥満の2群判別、見掛け肥満と隠れ肥満の2群判別、見掛け肥満と肥満の2群判別、隠れ肥満と肥満の2群判別、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、これらの2群判別をさらに精度よく行うことができる。

0092

具体的には、健常または見掛け肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式1、数式2、Glu,Thr,Pheを変数とするロジスティック回帰式、Pro,Asn,Thr,Arg,Tyr,Ornを変数とするロジスティック回帰式、His,Thr,Val,Orn,Trpを変数とする線形判別式、またはSer,Pro,Asn,Orn,Phe,BCAAを変数とする線形判別式でもよい。これにより、これにより、健常と見掛け肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a1(Glu/Gly)+b1(His/Ile)+c1(Thr/Phe)+d1
・・・(数式1)
a2(Pro/Ser)+b2(Thr/Asn)+c2(Arg/Tyr)+d2(Orn/Gln)+e2
・・・(数式2)
(数式1においてa1,b1,c1はゼロでない任意の実数、d1は任意の実数である。数式2においてa2,b2,c2,d2はゼロでない任意の実数、e2は任意の実数である。)

0093

また、健常または隠れ肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式3、数式4、Glu,Ser,Ala,Orn,Leu,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,Gly,Cit,Ala,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,His,Thr,Lys,Pheを変数とする線形判別式、またはGlu,His,ABA,Tyr,Met,Lysを変数とする線形判別式でもよい。これにより、健常と隠れ肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a3(Ser/Ala)+b3(Gly/Tyr)+c3(Trp/Glu)+d3
・・・(数式3)
a4(Ser/Cit)+b4(Gly/BCAA)+c4(Gln/Ala)+d4(Thr/Glu)+e4
・・・(数式4)
(数式3においてa3,b3,c3はゼロでない任意の実数、d3は任意の実数である。数式4においてa4,b4,c4,d4はゼロでない任意の実数、e4は任意の実数である。)

0094

また、健常または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式5、数式6、Glu,Ser,Cit,Ala,Tyr,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,Ala,Tyr,Trp,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Thr,Ala,Tyr,Orn,Lysを変数とする線形判別式、またはGlu,Pro,His,Cit,Orn,Lysを変数とする線形判別式でもよい。これにより、健常と肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a5(Glu/Ser)+b5(Cit/Ala)+c5(Trp/Tyr)+d5
・・・(数式5)
a6(Glu/Gly)+b6(Ser/Ala)+c6(Trp/Tyr)+d6(BCAA/Asn)+e6
・・・(数式6)
(数式5においてa5,b5,c5はゼロでない任意の実数、d5は任意の実数である。数式6においてa6,b6,c6,d6はゼロでない任意の実数、e6は任意の実数である。)

0095

また、見掛け肥満または隠れ肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式7、数式8、Glu,Thr,Ala,Arg,Tyr,Lysを変数とするロジスティック回帰式、Pro,Gly,Gln,Ala,Orn,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、His,Thr,Ala,Tyr,Orn,Pheを変数とする線形判別式、またはSer,Pro,Gly,Cit,Lys,Pheを変数とする線形判別式でもよい。これにより、見掛け肥満または隠れ肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a7(Thr/Tyr)+b7(Ala/Ile)+c7(Arg/Gln)+d7
・・・(数式7)
a8(Pro/BCAA)+b8(Gly/Orn)+c8(Gln/Ala)+d8(ABA/Thr)+e8
・・・(数式8)
(数式7においてa7,b7,c7はゼロでない任意の実数、d7は任意の実数である。数式8においてa8,b8,c8,d8はゼロでない任意の実数、e8は任意の実数である。)

0096

また、見掛け肥満または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式9、数式10、Glu,Asn,Gly,His,Leu,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ala,ABA,Met,Lys,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Gly,His,Ala,Lysを変数とする線形判別式、またはGlu,Thr,Ala,ABA,Lys,BCAAを変数とする線形判別式でもよい。これにより、見掛け肥満または肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a9(Gly/Glu)+b9(His/Trp)+c9(Leu/Gln)+d9
・・・(数式9)
a10(Glu/Asn)+b10(ABA/Ser)+c10(Lys/Gln)+d10(BCAA/Trp)+e10
・・・(数式10)
(数式9においてa9,b9,c9はゼロでない任意の実数、d9は任意の実数である。数式10においてa10,b10,c10,d10はゼロでない任意の実数、e10は任意の実数である。)

0097

また、隠れ肥満または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式11、数式12、Glu,Gly,Cit,Tyr,Val,Pheを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Pro,Cit,Tyr,Phe,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Cit,Tyr,Orn,Met,Trpを変数とする線形判別式、またはGlu,Pro,His,Met,Pheを変数とする線形判別式でもよい。これにより、隠れ肥満または肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a11(Glu/Gln)+b11(Tyr/Gly)+c11(Lys/Trp)+d11
・・・(数式11)
a12(Glu/Asn)+b12(His/Thr)+c12(Phe/Cit)+d12(Trp/Tyr)+e12
・・・(数式12)
(数式11においてa11,b11,c11はゼロでない任意の実数、d11は任意の実数である。数式12においてa12,b12,c12,d12はゼロでない任意の実数、e12は任意の実数である。)

0098

また、健常もしくは見掛け肥満または隠れ肥満もしくは肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式13、Glu,Gly,Ala,Tyr,Trp,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、またはGlu,Ala,Arg,Tyr,Orn,BCAAを変数とする線形判別式でもよい。これにより、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a13(Glu/Asn)+b13(Ser/Ala)+c13(Cit/Phe)+d13(Tyr/Trp)+e13
・・・(数式13)
(数式13においてa13,b13,c13,d13はゼロでない任意の実数、e13は任意の実数である。)

0099

また、上記した各多変量判別式は、本出願人による国際出願である国際公開第2004/052191号に記載の方法や、本出願人による国際出願である国際公開第2006/098192号に記載の方法(後述する第2実施形態に記載の多変量判別式作成処理)で作成することができる。これら方法で得られた多変量判別式であれば、入力データとしてのアミノ酸濃度データにおけるアミノ酸濃度の単位に因らず、当該多変量判別式を、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価に好適に用いることができる。

0100

[第2実施形態]
[2−1.本発明の概要]
ここでは、本発明にかかる肥満評価装置、肥満評価方法、肥満評価システム、肥満評価プログラムおよび記録媒体の概要について、図3を参照して説明する。図3は本発明の基本原理を示す原理構成図である。

0101

まず、本発明は、制御部で、アミノ酸の濃度値に関する予め取得した評価対象(例えば動物やヒトなどの個体)のアミノ酸濃度データGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値、およびアミノ酸の濃度を変数する記憶部で記憶した多変量判別式であってGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つを変数として含むものに基づいて、当該多変量判別式の値である判別値を算出する(ステップS−21)。

0102

つぎに、本発明は、制御部で、ステップS−21で算出した判別値に基づいて、評価対象につき、BMI(Body Mass Index)およびVFA(Visceral Fat Area)で定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する(ステップS−22)。

0103

以上、本発明によれば、評価対象のアミノ酸濃度データに含まれるGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値、およびアミノ酸の濃度を変数とする多変量判別式であってGlu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つを変数として含むものに基づいて、当該多変量判別式の値である判別値を算出し、算出した判別値に基づいて、評価対象につき、BMIおよびVFAで定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する。これにより、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態と有意な相関がある多変量判別式で得られる判別値を利用して、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態を精度よく評価することができる。

0104

ここで、ステップS−22では、ステップS−21で算出した判別値に基づいて、評価対象につき、BMIおよびVFAで定義される健常または見掛け肥満、健常または隠れ肥満、健常または肥満、見掛け肥満または隠れ肥満、見掛け肥満または肥満、隠れ肥満または肥満、または、「健常もしくは見掛け肥満」または「隠れ肥満もしくは肥満」であるか否かを判別してもよい。具体的には、判別値と予め設定された閾値(カットオフ値)とを比較することで、評価対象につき、健常または見掛け肥満、健常または隠れ肥満、健常または肥満、見掛け肥満または隠れ肥満、見掛け肥満または肥満、隠れ肥満または肥満、または、「健常もしくは見掛け肥満」または「隠れ肥満もしくは肥満」であるか否かを判別してもよい。これにより、健常と見掛け肥満の2群判別や健常と隠れ肥満の2群判別、健常と肥満の2群判別、見掛け肥満と隠れ肥満の2群判別、見掛け肥満と肥満の2群判別、隠れ肥満と肥満の2群判別、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、これらの2群判別を精度よく行うことができる。

0105

なお、多変量判別式は、1つの分数式または複数の分数式の和、もしくはロジスティック回帰式、線形判別式、重回帰式、サポートベクターマシンで作成された式、マハラノビス距離法で作成された式、正準判別分析で作成された式、決定木で作成された式のいずれか1つでもよい。これにより、健常と見掛け肥満の2群判別や健常と隠れ肥満の2群判別、健常と肥満の2群判別、見掛け肥満と隠れ肥満の2群判別、見掛け肥満と肥満の2群判別、隠れ肥満と肥満の2群判別、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、これらの2群判別をさらに精度よく行うことができる。

0106

具体的には、健常または見掛け肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式1、数式2、Glu,Thr,Pheを変数とするロジスティック回帰式、Pro,Asn,Thr,Arg,Tyr,Ornを変数とするロジスティック回帰式、His,Thr,Val,Orn,Trpを変数とする線形判別式、またはSer,Pro,Asn,Orn,Phe,BCAAを変数とする線形判別式でもよい。これにより、健常と見掛け肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。ここで、本実施形態において、変数「BCAA」は「変数Val,LeuおよびIleの和」を表す。
a1(Glu/Gly)+b1(His/Ile)+c1(Thr/Phe)+d1
・・・(数式1)
a2(Pro/Ser)+b2(Thr/Asn)+c2(Arg/Tyr)+d2(Orn/Gln)+e2
・・・(数式2)
(数式1においてa1,b1,c1はゼロでない任意の実数、d1は任意の実数である。数式2においてa2,b2,c2,d2はゼロでない任意の実数、e2は任意の実数である。)

0107

また、健常または隠れ肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式3、数式4、Glu,Ser,Ala,Orn,Leu,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,Gly,Cit,Ala,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,His,Thr,Lys,Pheを変数とする線形判別式、またはGlu,His,ABA,Tyr,Met,Lysを変数とする線形判別式でもよい。これにより、健常と隠れ肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a3(Ser/Ala)+b3(Gly/Tyr)+c3(Trp/Glu)+d3
・・・(数式3)
a4(Ser/Cit)+b4(Gly/BCAA)+c4(Gln/Ala)+d4(Thr/Glu)+e4
・・・(数式4)
(数式3においてa3,b3,c3はゼロでない任意の実数、d3は任意の実数である。数式4においてa4,b4,c4,d4はゼロでない任意の実数、e4は任意の実数である。)

0108

また、健常または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式5、数式6、Glu,Ser,Cit,Ala,Tyr,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,Ala,Tyr,Trp,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Thr,Ala,Tyr,Orn,Lysを変数とする線形判別式、またはGlu,Pro,His,Cit,Orn,Lysを変数とする線形判別式でもよい。これにより、健常と肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a5(Glu/Ser)+b5(Cit/Ala)+c5(Trp/Tyr)+d5
・・・(数式5)
a6(Glu/Gly)+b6(Ser/Ala)+c6(Trp/Tyr)+d6(BCAA/Asn)+e6
・・・(数式6)
(数式5においてa5,b5,c5はゼロでない任意の実数、d5は任意の実数である。数式6においてa6,b6,c6,d6はゼロでない任意の実数、e6は任意の実数である。)

0109

また、見掛け肥満または隠れ肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式7、数式8、Glu,Thr,Ala,Arg,Tyr,Lysを変数とするロジスティック回帰式、Pro,Gly,Gln,Ala,Orn,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、His,Thr,Ala,Tyr,Orn,Pheを変数とする線形判別式、またはSer,Pro,Gly,Cit,Lys,Pheを変数とする線形判別式でもよい。これにより、見掛け肥満または隠れ肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a7(Thr/Tyr)+b7(Ala/Ile)+c7(Arg/Gln)+d7
・・・(数式7)
a8(Pro/BCAA)+b8(Gly/Orn)+c8(Gln/Ala)+d8(ABA/Thr)+e8
・・・(数式8)
(数式7においてa7,b7,c7はゼロでない任意の実数、d7は任意の実数である。数式8においてa8,b8,c8,d8はゼロでない任意の実数、e8は任意の実数である。)

0110

また、見掛け肥満または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式9、数式10、Glu,Asn,Gly,His,Leu,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ala,ABA,Met,Lys,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Gly,His,Ala,Lysを変数とする線形判別式、またはGlu,Thr,Ala,ABA,Lys,BCAAを変数とする線形判別式でもよい。これにより、見掛け肥満または肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a9(Gly/Glu)+b9(His/Trp)+c9(Leu/Gln)+d9
・・・(数式9)
a10(Glu/Asn)+b10(ABA/Ser)+c10(Lys/Gln)+d10(BCAA/Trp)+e10
・・・(数式10)
(数式9においてa9,b9,c9はゼロでない任意の実数、d9は任意の実数である。数式10においてa10,b10,c10,d10はゼロでない任意の実数、e10は任意の実数である。)

0111

また、隠れ肥満または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式11、数式12、Glu,Gly,Cit,Tyr,Val,Pheを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Pro,Cit,Tyr,Phe,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Cit,Tyr,Orn,Met,Trpを変数とする線形判別式、またはGlu,Pro,His,Met,Pheを変数とする線形判別式でもよい。これにより、隠れ肥満または肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a11(Glu/Gln)+b11(Tyr/Gly)+c11(Lys/Trp)+d11
・・・(数式11)
a12(Glu/Asn)+b12(His/Thr)+c12(Phe/Cit)+d12(Trp/Tyr)+e12
・・・(数式12)
(数式11においてa11,b11,c11はゼロでない任意の実数、d11は任意の実数である。数式12においてa12,b12,c12,d12はゼロでない任意の実数、e12は任意の実数である。)

0112

また、「健常もしくは見掛け肥満」または「隠れ肥満もしくは肥満」であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式13、Glu,Gly,Ala,Tyr,Trp,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、またはGlu,Ala,Arg,Tyr,Orn,BCAAを変数とする線形判別式でもよい。これにより、健常もしくは見掛け肥満と隠れ肥満もしくは肥満の2群判別に特に有用な多変量判別式で得られる判別値を利用して、この2群判別をさらに精度よく行うことができる。
a13(Glu/Asn)+b13(Ser/Ala)+c13(Cit/Phe)+d13(Tyr/Trp)+e13
・・・(数式13)
(数式13においてa13,b13,c13,d13はゼロでない任意の実数、e13は任意の実数である。)

0113

また、上記した各多変量判別式は、本出願人による国際出願である国際公開第2004/052191号に記載の方法や、本出願人による国際出願である国際公開第2006/098192号に記載の方法(後述する多変量判別式作成処理)で作成することができる。これら方法で得られた多変量判別式であれば、入力データとしてのアミノ酸濃度データにおけるアミノ酸濃度の単位に因らず、当該多変量判別式を、BMIおよびVFAで定義される見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価に好適に用いることができる。

0114

また、分数式とは、当該分数式の分子がアミノ酸A,B,C,・・・の和で表わされ及び/又は当該分数式の分母がアミノ酸a,b,c,・・・の和で表わされるものである。また、分数式には、このような構成の分数式α,β,γ,・・・の和(例えばα+βのようなもの)も含まれる。また、分数式には、分割された分数式も含まれる。なお、分子や分母に用いられるアミノ酸にはそれぞれ適当な係数がついてもかまわない。また、分子や分母に用いられるアミノ酸は重複してもかまわない。また、各分数式に適当な係数がついてもかまわない。また、各変数の係数の値や定数項の値は、実数であればかまわない。分数式で、分子の変数と分母の変数を入れ替えた組み合わせは、目的変数との相関の正負の符号は概して逆転するが、それらの相関性は保たれるので、判別性では同等と見なせるので、分子の変数と分母の変数を入れ替えた組み合わせも、包含するものである。

0115

また、多変量判別式とは、一般に多変量解析で用いられる式の形式を意味し、例えば重回帰式、多重ロジスティック回帰式、線形判別関数、マハラノビス距離、正準判別関数、サポートベクターマシン、決定木などを包含する。また、異なる形式の多変量判別式の和で示されるような式も含まれる。また、重回帰式、多重ロジスティック回帰式、正準判別関数においては各変数に係数および定数項が付加されるが、この場合の係数および定数項は、好ましくは実数であること、より好ましくはデータから判別を行うために得られた係数および定数項の99%信頼区間の範囲に属する値、さらに好ましくはデータから判別を行うために得られた係数および定数項の95%信頼区間の範囲に属する値であればかまわない。また、各係数の値、及びその信頼区間は、それを実数倍したものでもよく、定数項の値、及びその信頼区間は、それに任意の実定数を加減乗除したものでもよい。ロジスティック回帰、線形判別、重回帰分析などの表示式を指標に用いる場合、表示式の線形変換(定数の加算、定数倍)や単調増加(減少)の変換(例えばlogit変換など)は判別性能を変えるものではなく同等であるので、表示式はそれらを含むものである。

0116

そして、本発明は、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価を行う際、アミノ酸の濃度以外に、他の生体情報(例えば糖類・脂質・タンパク質・ペプチド・ミネラル・ホルモン等の生体代謝物や、例えば血糖値・血圧値・性別・年齢・肝疾患指標・食習慣・飲酒習慣・運動習慣・肥満度・疾患歴等の生体指標、など)をさらに用いてもかまわない。また、本発明は、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価を行う際、多変量判別式における変数として、アミノ酸の濃度以外に、他の生体情報(例えば糖類・脂質・タンパク質・ペプチド・ミネラル・ホルモン等の生体代謝物や、例えば血糖値・血圧値・性別・年齢・肝疾患指標・食習慣・飲酒習慣・運動習慣・肥満度・疾患歴等の生体指標、など)をさらに用いてもかまわない。

0117

ここで、多変量判別式作成処理(工程1〜工程4)の概要について詳細に説明する。

0118

まず、本発明は、制御部で、アミノ酸濃度データと見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を表す指標に関する肥満状態指標データとを含む記憶部で記憶した肥満状態情報から所定の式作成手法に基づいて、多変量判別式の候補である候補多変量判別式(例えば、y=a1x1+a2x2+・・・+anxn、y:肥満状態指標データ、xi:アミノ酸濃度データ、ai:定数、i=1,2,・・・,n)を作成する(工程1)。なお、事前に、肥満状態情報から欠損値や外れ値などを持つデータを除去してもよい。

0119

なお、工程1において、肥満状態情報から、複数の異なる式作成手法(主成分分析判別分析、サポートベクターマシン、重回帰分析、ロジスティック回帰分析、k−means法クラスター解析、決定木などの多変量解析に関するものを含む。)を併用して複数の候補多変量判別式を作成してもよい。具体的には、多数の正常群および肥満群から得た血液を分析して得たアミノ酸濃度データおよび肥満状態指標データから構成される多変量データである肥満状態情報に対して、複数の異なるアルゴリズムを利用して複数群の候補多変量判別式を同時並行的に作成してもよい。例えば、異なるアルゴリズムを利用して判別分析およびロジスティック回帰分析を同時に行い、2つの異なる候補多変量判別式を作成してもよい。また、主成分分析を行って作成した候補多変量判別式を利用して肥満状態情報を変換し、変換した肥満状態情報に対して判別分析を行うことで候補多変量判別式を作成してもよい。これにより、最終的に、診断条件に合った適切な多変量判別式を作成することができる。

0120

ここで、主成分分析を用いて作成した候補多変量判別式は、全てのアミノ酸濃度データの分散を最大にするような各アミノ酸変数からなる一次式である。また、判別分析を用いて作成した候補多変量判別式は、各群内の分散の和の全てのアミノ酸濃度データの分散に対する比を最小にするような各アミノ酸変数からなる高次式指数対数を含む)である。また、サポートベクターマシンを用いて作成した候補多変量判別式は、群間境界を最大にするような各アミノ酸変数からなる高次式(カーネル関数を含む)である。また、重回帰分析を用いて作成した候補多変量判別式は、全てのアミノ酸濃度データからの距離の和を最小にするような各アミノ酸変数からなる高次式である。ロジスティック回帰分析を用いて作成した候補多変量判別式は、尤度を最大にするような各アミノ酸変数からなる一次式を指数とする自然対数を項に持つ分数式である。また、k−means法とは、各アミノ酸濃度データのk個近傍を探索し、近傍点の属する群の中で一番多いものをそのデータの所属群と定義し、入力されたアミノ酸濃度データの属する群と定義された群とが最も合致するようなアミノ酸変数を選択する手法である。また、クラスター解析とは、全てのアミノ酸濃度データの中で最も近い距離にある点同士をクラスタリング群化)する手法である。また、決定木とは、アミノ酸変数に序列をつけて、序列が上位であるアミノ酸変数の取りうるパターンからアミノ酸濃度データの群を予測する手法である。

0121

多変量判別式作成処理の説明に戻り、本発明は、制御部で、工程1で作成した候補多変量判別式を、所定の検証手法に基づいて検証(相互検証)する(工程2)。候補多変量判別式の検証は、工程1で作成した各候補多変量判別式に対して行う。

0122

なお、工程2において、ブートストラップ法ホールドアウト法、リーブワンアウト法などのうち少なくとも1つに基づいて候補多変量判別式の判別率や感度特異性情報量基準などのうち少なくとも1つに関して検証してもよい。これにより、肥満状態情報や診断条件を考慮した予測性または頑健性の高い候補多変量判別式を作成することができる。

0123

ここで、判別率とは、全入力データの中で、本発明で評価した肥満の状態が正しい割合である。また、感度とは、入力データに記載された肥満の状態になっているものの中で、本発明で評価した肥満の状態が正しい割合である。また、特異性とは、入力データに記載された肥満が正常になっているものの中で、本発明で評価した肥満の状態が正しい割合である。また、情報量基準とは、工程1で作成した候補多変量判別式のアミノ酸変数の数と、本発明で評価した肥満の状態および入力データに記載された肥満の状態の差異と、を足し合わせたものである。また、予測性とは、候補多変量判別式の検証を繰り返すことで得られた判別率や感度、特異性を平均したものである。また、頑健性とは、候補多変量判別式の検証を繰り返すことで得られた判別率や感度、特異性の分散である。

0124

多変量判別式作成処理の説明に戻り、本発明は、制御部で、工程2での検証結果から所定の変数選択手法に基づいて候補多変量判別式の変数を選択することで、候補多変量判別式を作成する際に用いる肥満状態情報に含まれるアミノ酸濃度データの組み合わせを選択する(工程3)。アミノ酸変数の選択は、工程1で作成した各候補多変量判別式に対して行う。これにより、候補多変量判別式のアミノ酸変数を適切に選択することができる。そして、工程3で選択したアミノ酸濃度データを含む肥満状態情報を用いて再び工程1を実行する。

0125

なお、工程3において、工程2での検証結果からステップワイズ法ベストパス法、近傍探索法、遺伝的アルゴリズムのうち少なくとも1つに基づいて候補多変量判別式のアミノ酸変数を選択してもよい。

0126

ここで、ベストパス法とは、候補多変量判別式に含まれるアミノ酸変数を1つずつ順次減らしていき、候補多変量判別式が与える評価指標を最適化することでアミノ酸変数を選択する方法である。

0127

多変量判別式作成処理の説明に戻り、本発明は、制御部で、上述した工程1、工程2および工程3を繰り返し実行し、これにより蓄積した検証結果に基づいて、複数の候補多変量判別式の中から多変量判別式として採用する候補多変量判別式を選出することで、多変量判別式を作成する(工程4)。なお、候補多変量判別式の選出には、例えば、同じ式作成手法で作成した候補多変量判別式の中から最適なものを選出する場合と、すべての候補多変量判別式の中から最適なものを選出する場合とがある。

0128

以上、説明したように、多変量判別式作成処理では、肥満状態情報に基づいて、候補多変量判別式の作成、候補多変量判別式の検証および候補多変量判別式の変数の選択に関する処理を一連の流れで体系化システム化)して実行することにより、見掛け肥満や隠れ肥満および肥満の状態評価に最適な多変量判別式を作成することができる。換言すると、多変量判別式作成処理では、アミノ酸濃度を多変量統計解析に用い、最適でロバストな変数の組を選択するために変数選択法クロスバリデーションとを組み合わせて、診断性能の高い多変量判別式を抽出する。多変量判別式としては、ロジスティック回帰、線形判別、サポートベクターマシン、マハラノビス距離法、重回帰分析、クラスター解析などを用いることができる。

0129

[2−2.システム構成
ここでは、第2実施形態にかかる肥満評価システム(以下では本システムと記す場合がある。)の構成について、図4から図20を参照して説明する。なお、本システムはあくまでも一例であり、本発明はこれに限定されない。

0130

まず、本システムの全体構成について図4および図5を参照して説明する。図4は本システムの全体構成の一例を示す図である。また、図5は本システムの全体構成の他の一例を示す図である。本システムは、図4に示すように、評価対象につき、BMIおよびVFAで定義される見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態評価を行う肥満評価装置100と、アミノ酸の濃度値に関する評価対象のアミノ酸濃度データを提供するクライアント装置200(本発明の情報通信端末装置に相当)とを、ネットワーク300を介して通信可能に接続して構成されている。

0131

なお、本システムは、図5に示すように、肥満評価装置100やクライアント装置200の他に、肥満評価装置100で多変量判別式を作成する際に用いる肥満状態情報や、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価を行うために用いる多変量判別式などを格納したデータベース装置400を、ネットワーク300を介して通信可能に接続して構成されてもよい。これにより、ネットワーク300を介して、肥満評価装置100からクライアント装置200やデータベース装置400へ、あるいはクライアント装置200やデータベース装置400から肥満評価装置100へ、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態に関する情報などが提供される。ここで、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態に関する情報とは、ヒトを含む生物の見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態に関する特定の項目について測定した値に関する情報である。また、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態に関する情報は、肥満評価装置100やクライアント装置200や他の装置(例えば各種の計測装置等)で生成され、主にデータベース装置400に蓄積される。

0132

つぎに、本システムの肥満評価装置100の構成について図6から図18を参照して説明する。図6は、本システムの肥満評価装置100の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。

0133

肥満評価装置100は、当該肥満評価装置を統括的に制御するCPU等の制御部102と、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線通信回線を介して当該肥満評価装置をネットワーク300に通信可能に接続する通信インターフェース部104と、各種のデータベースやテーブルやファイルなどを格納する記憶部106と、入力装置112や出力装置114に接続する入出力インターフェース部108と、で構成されており、これら各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。ここで、肥満評価装置100は、各種の分析装置(例えばアミノ酸アナライザー等)と同一筐体で構成されてもよい。また、肥満評価装置100の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷等に応じた任意の単位で、機能的または物理的に分散・統合して構成してもよい。例えば、処理の一部をCGI(Common Gateway Interface)を用いて実現してもよい。

0134

記憶部106は、ストレージ手段であり、例えば、RAM・ROM等のメモリ装置や、ハードディスクのような固定ディスク装置フレキシブルディスク光ディスク等を用いることができる。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPUに命令を与え各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。記憶部106は、図示の如く、利用者情報ファイル106aと、アミノ酸濃度データファイル106bと、肥満状態情報ファイル106cと、指定肥満状態情報ファイル106dと、多変量判別式関連情報データベース106eと、判別値ファイル106fと、評価結果ファイル106gと、を格納する。

0135

利用者情報ファイル106aは、利用者に関する利用者情報を格納する。図7は、利用者情報ファイル106aに格納される情報の一例を示す図である。利用者情報ファイル106aに格納される情報は、図7に示すように、利用者を一意識別するための利用者IDと、利用者が正当な者であるか否かの認証を行うための利用者パスワードと、利用者の氏名と、利用者の所属する所属先を一意に識別するための所属先IDと、利用者の所属する所属先の部門を一意に識別するための部門IDと、部門名と、利用者の電子メールアドレスと、を相互に関連付けて構成されている。

0136

図6に戻り、アミノ酸濃度データファイル106bは、アミノ酸の濃度値に関するアミノ酸濃度データを格納する。図8は、アミノ酸濃度データファイル106bに格納される情報の一例を示す図である。アミノ酸濃度データファイル106bに格納される情報は、図8に示すように、評価対象である個体(サンプル)を一意に識別するための個体番号と、アミノ酸濃度データとを相互に関連付けて構成されている。ここで、図8では、アミノ酸濃度データを数値、すなわち連続尺度として扱っているが、アミノ酸濃度データは名義尺度順序尺度でもよい。なお、名義尺度や順序尺度の場合は、それぞれの状態に対して任意の数値を与えることで解析してもよい。また、アミノ酸濃度データに、他の生体情報(例えば糖類・脂質・タンパク質・ペプチド・ミネラル・ホルモン等の生体代謝物や、例えば血糖値・血圧値・性別・年齢・肝疾患指標・食習慣・飲酒習慣・運動習慣・肥満度・疾患歴等の生体指標、など)を組み合わせてもよい。

0137

図6に戻り、肥満状態情報ファイル106cは、多変量判別式を作成する際に用いる肥満状態情報を格納する。図9は、肥満状態情報ファイル106cに格納される情報の一例を示す図である。肥満状態情報ファイル106cに格納される情報は、図9に示すように、個体番号と、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態を表す指標(指標T1、指標T2、指標T3・・・)に関する肥満状態指標データ(T)と、アミノ酸濃度データと、を相互に関連付けて構成されている。ここで、図9では、肥満状態指標データおよびアミノ酸濃度データを数値(すなわち連続尺度)として扱っているが、肥満状態指標データおよびアミノ酸濃度データは名義尺度や順序尺度でもよい。なお、名義尺度や順序尺度の場合は、それぞれの状態に対して任意の数値を与えることで解析してもよい。また、肥満状態指標データは、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態のマーカーとなる既知の単一の状態指標であり、数値データを用いてもよい。

0138

図6に戻り、指定肥満状態情報ファイル106dは、後述する肥満状態情報指定部102gで指定した肥満状態情報を格納する。図10は、指定肥満状態情報ファイル106dに格納される情報の一例を示す図である。指定肥満状態情報ファイル106dに格納される情報は、図10に示すように、個体番号と、指定した肥満状態指標データと、指定したアミノ酸濃度データと、を相互に関連付けて構成されている。

0139

図6に戻り、多変量判別式関連情報データベース106eは、後述する候補多変量判別式作成部102h1で作成した候補多変量判別式を格納する候補多変量判別式ファイル106e1と、後述する候補多変量判別式検証部102h2での検証結果を格納する検証結果ファイル106e2と、後述する変数選択部102h3で選択したアミノ酸濃度データの組み合わせを含む肥満状態情報を格納する選択肥満状態情報ファイル106e3と、後述する多変量判別式作成部102hで作成した多変量判別式を格納する多変量判別式ファイル106e4と、で構成される。

0140

候補多変量判別式ファイル106e1は、後述する候補多変量判別式作成部102h1で作成した候補多変量判別式を格納する。図11は、候補多変量判別式ファイル106e1に格納される情報の一例を示す図である。候補多変量判別式ファイル106e1に格納される情報は、図11に示すように、ランクと、候補多変量判別式(図11では、F1(Gly,Leu,Phe,・・・)やF2(Gly,Leu,Phe,・・・)、F3(Gly,Leu,Phe,・・・)など)とを相互に関連付けて構成されている。

0141

図6に戻り、検証結果ファイル106e2は、後述する候補多変量判別式検証部102h2での検証結果を格納する。図12は、検証結果ファイル106e2に格納される情報の一例を示す図である。検証結果ファイル106e2に格納される情報は、図12に示すように、ランクと、候補多変量判別式(図12では、Fk(Gly,Leu,Phe,・・・)やFm(Gly,Leu,Phe,・・・)、Fl(Gly,Leu,Phe,・・・)など)と、各候補多変量判別式の検証結果(例えば各候補多変量判別式の評価値)と、を相互に関連付けて構成されている。

0142

図6に戻り、選択肥満状態情報ファイル106e3は、後述する変数選択部102h3で選択した変数に対応するアミノ酸濃度データの組み合わせを含む肥満状態情報を格納する。図13は、選択肥満状態情報ファイル106e3に格納される情報の一例を示す図である。選択肥満状態情報ファイル106e3に格納される情報は、図13に示すように、個体番号と、後述する肥満状態情報指定部102gで指定した肥満状態指標データと、後述する変数選択部102h3で選択したアミノ酸濃度データと、を相互に関連付けて構成されている。

0143

図6に戻り、多変量判別式ファイル106e4は、後述する多変量判別式作成部102hで作成した多変量判別式を格納する。図14は、多変量判別式ファイル106e4に格納される情報の一例を示す図である。多変量判別式ファイル106e4に格納される情報は、図14に示すように、ランクと、多変量判別式(図14では、Fp(Phe,・・・)やFp(Gly,Leu,Phe)、Fk(Gly,Leu,Phe,・・・)など)と、各式作成手法に対応する閾値と、各多変量判別式の検証結果(例えば各多変量判別式の評価値)と、を相互に関連付けて構成されている。

0144

図6に戻り、判別値ファイル106fは、後述する判別値算出部102iで算出した判別値を格納する。図15は、判別値ファイル106fに格納される情報の一例を示す図である。判別値ファイル106fに格納される情報は、図15に示すように、評価対象である個体(サンプル)を一意に識別するための個体番号と、ランク(多変量判別式を一意に識別するための番号)と、判別値と、を相互に関連付けて構成されている。

0145

図6に戻り、評価結果ファイル106gは、後述する判別値基準評価部102jでの評価結果(具体的には、後述する判別値基準判別部102j1での判別結果)を格納する。図16は、評価結果ファイル106gに格納される情報の一例を示す図である。評価結果ファイル106gに格納される情報は、評価対象である個体(サンプル)を一意に識別するための個体番号と、予め取得した評価対象のアミノ酸濃度データと、多変量判別式で算出した判別値と、見掛け肥満や隠れ肥満、肥満の状態評価に関する評価結果と、を相互に関連付けて構成されている。

0146

図6に戻り、記憶部106には、上述した情報以外にその他情報として、Webサイトをクライアント装置200に提供するための各種のWebデータや、CGIプログラム等が記録されている。Webデータとしては後述する各種のWebページを表示するためのデータ等があり、これらデータは例えばHTMLやXMLで記述されたテキストファイルとして形成されている。また、Webデータを作成するための部品用のファイルや作業用のファイルやその他一時的なファイル等も記憶部106に記憶される。記憶部106には、必要に応じて、クライアント装置200に送信するための音声をWAVE形式やAIFF形式の如き音声ファイルで格納したり、静止画動画をJPEG形式やMPEG2形式の如き画像ファイルで格納したりすることができる。

0147

通信インターフェース部104は、肥満評価装置100とネットワーク300(またはルータ等の通信装置)との間における通信を媒介する。すなわち、通信インターフェース部104は、他の端末と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。

0148

入出力インターフェース部108は、入力装置112や出力装置114に接続する。ここで、出力装置114には、モニタ家庭用テレビを含む)の他、スピーカプリンタを用いることができる(なお、以下では、出力装置114をモニタ114として記載する場合がある。)。入力装置112には、キーボードマウスマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。

0149

制御部102は、OS(Operating System)等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム所要データなどを格納するための内部メモリを有し、これらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、図示の如く、大別して、要求解釈部102aと閲覧処理部102bと認証処理部102cと電子メール生成部102dとWebページ生成部102eと受信部102fと肥満状態情報指定部102gと多変量判別式作成部102hと判別値算出部102iと判別値基準評価部102jと結果出力部102kと送信部102mとを備えている。制御部102は、データベース装置400から送信された肥満状態情報やクライアント装置200から送信されたアミノ酸濃度データに対して、欠損値のあるデータの除去・外れ値の多いデータの除去・欠損値のあるデータの多い変数の除去などのデータ処理も行う。

0150

要求解釈部102aは、クライアント装置200やデータベース装置400からの要求内容解釈し、その解釈結果に応じて制御部102の各部に処理を受け渡す。閲覧処理部102bは、クライアント装置200からの各種画面閲覧要求を受けて、これら画面のWebデータの生成や送信を行なう。認証処理部102cは、クライアント装置200やデータベース装置400からの認証要求を受けて、認証判断を行う。電子メール生成部102dは、各種の情報を含んだ電子メールを生成する。Webページ生成部102eは、利用者がクライアント装置200で閲覧するWebページを生成する。

0151

受信部102fは、クライアント装置200やデータベース装置400から送信された情報(具体的には、アミノ酸濃度データや肥満状態情報、多変量判別式など)を、ネットワーク300を介して受信する。肥満状態情報指定部102gは、多変量判別式を作成するにあたり、対象とする肥満状態指標データおよびアミノ酸濃度データを指定する。

0152

多変量判別式作成部102hは、受信部102fで受信した肥満状態情報や肥満状態情報指定部102gで指定した肥満状態情報に基づいて多変量判別式を作成する。具体的には、多変量判別式作成部102hは、肥満状態情報から、候補多変量判別式作成部102h1、候補多変量判別式検証部102h2および変数選択部102h3を繰り返し実行させることにより蓄積された検証結果に基づいて、複数の候補多変量判別式の中から多変量判別式として採用する候補多変量判別式を選出することで、多変量判別式を作成する。

0153

なお、多変量判別式が予め記憶部106の所定の記憶領域に格納されている場合には、多変量判別式作成部102hは、記憶部106から所望の多変量判別式を選択することで、多変量判別式を作成してもよい。また、多変量判別式作成部102hは、多変量判別式を予め格納した他のコンピュータ装置(例えばデータベース装置400)から所望の多変量判別式を選択しダウンロードすることで、多変量判別式を作成してもよい。

0154

ここで、多変量判別式作成部102hの構成について図17を参照して説明する。図17は、多変量判別式作成部102hの構成を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。多変量判別式作成部102hは、候補多変量判別式作成部102h1と、候補多変量判別式検証部102h2と、変数選択部102h3と、をさらに備えている。候補多変量判別式作成部102h1は、肥満状態情報から所定の式作成手法に基づいて多変量判別式の候補である候補多変量判別式を作成する。なお、候補多変量判別式作成部102h1は、肥満状態情報から、複数の異なる式作成手法を併用して複数の候補多変量判別式を作成してもよい。候補多変量判別式検証部102h2は、候補多変量判別式作成部102h1で作成した候補多変量判別式を所定の検証手法に基づいて検証する。なお、候補多変量判別式検証部102h2は、ブートストラップ法、ホールドアウト法、リーブワンアウト法のうち少なくとも1つに基づいて候補多変量判別式の判別率、感度、特異性、情報量基準のうち少なくとも1つに関して検証してもよい。変数選択部102h3は、候補多変量判別式検証部102h2での検証結果から所定の変数選択手法に基づいて候補多変量判別式の変数を選択することで、候補多変量判別式を作成する際に用いる肥満状態情報に含まれるアミノ酸濃度データの組み合わせを選択する。なお、変数選択部102h3は、検証結果からステップワイズ法、ベストパス法、近傍探索法、遺伝的アルゴリズムのうち少なくとも1つに基づいて候補多変量判別式の変数を選択してもよい。

0155

図6に戻り、判別値算出部102iは、多変量判別式作成部102hで作成した多変量判別式(例えば、Glu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つを変数として含むもの)、および受信部102fで受信した評価対象のアミノ酸濃度データ(例えば、Glu,Ser,Pro,Gly,Ala,Cys2,Tyr,Val,Orn,Met,Lys,Ile,Leu,Phe,Trpのうち少なくとも1つの濃度値)に基づいて、当該多変量判別式の値である判別値を算出する。

0156

ここで、多変量判別式は、1つの分数式または複数の分数式の和、またはロジスティック回帰式、線形判別式、重回帰式、サポートベクターマシンで作成された式、マハラノビス距離法で作成された式、正準判別分析で作成された式、決定木で作成された式のいずれか1つでもよい。

0157

具体的には、後述する判別値基準判別部102j1にて健常または見掛け肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式1、数式2、Glu,Thr,Pheを変数とするロジスティック回帰式、Pro,Asn,Thr,Arg,Tyr,Ornを変数とするロジスティック回帰式、His,Thr,Val,Orn,Trpを変数とする線形判別式、またはSer,Pro,Asn,Orn,Phe,BCAAを変数とする線形判別式でもよい。
a1(Glu/Gly)+b1(His/Ile)+c1(Thr/Phe)+d1
・・・(数式1)
a2(Pro/Ser)+b2(Thr/Asn)+c2(Arg/Tyr)+d2(Orn/Gln)+e2
・・・(数式2)
(数式1においてa1,b1,c1はゼロでない任意の実数、d1は任意の実数である。数式2においてa2,b2,c2,d2はゼロでない任意の実数、e2は任意の実数である。)

0158

また、判別値基準判別部102j1にて健常または隠れ肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式3、数式4、Glu,Ser,Ala,Orn,Leu,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,Gly,Cit,Ala,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,His,Thr,Lys,Pheを変数とする線形判別式、またはGlu,His,ABA,Tyr,Met,Lysを変数とする線形判別式でもよい。
a3(Ser/Ala)+b3(Gly/Tyr)+c3(Trp/Glu)+d3
・・・(数式3)
a4(Ser/Cit)+b4(Gly/BCAA)+c4(Gln/Ala)+d4(Thr/Glu)+e4
・・・(数式4)
(数式3においてa3,b3,c3はゼロでない任意の実数、d3は任意の実数である。数式4においてa4,b4,c4,d4はゼロでない任意の実数、e4は任意の実数である。)

0159

また、判別値基準判別部102j1にて健常または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式5、数式6、Glu,Ser,Cit,Ala,Tyr,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ser,Ala,Tyr,Trp,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Thr,Ala,Tyr,Orn,Lysを変数とする線形判別式、またはGlu,Pro,His,Cit,Orn,Lysを変数とする線形判別式でもよい。
a5(Glu/Ser)+b5(Cit/Ala)+c5(Trp/Tyr)+d5
・・・(数式5)
a6(Glu/Gly)+b6(Ser/Ala)+c6(Trp/Tyr)+d6(BCAA/Asn)+e6
・・・(数式6)
(数式5においてa5,b5,c5はゼロでない任意の実数、d5は任意の実数である。数式6においてa6,b6,c6,d6はゼロでない任意の実数、e6は任意の実数である。)

0160

また、判別値基準判別部102j1にて見掛け肥満または隠れ肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式7、数式8、Glu,Thr,Ala,Arg,Tyr,Lysを変数とするロジスティック回帰式、Pro,Gly,Gln,Ala,Orn,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、His,Thr,Ala,Tyr,Orn,Pheを変数とする線形判別式、またはSer,Pro,Gly,Cit,Lys,Pheを変数とする線形判別式でもよい。
a7(Thr/Tyr)+b7(Ala/Ile)+c7(Arg/Gln)+d7
・・・(数式7)
a8(Pro/BCAA)+b8(Gly/Orn)+c8(Gln/Ala)+d8(ABA/Thr)+e8
・・・(数式8)
(数式7においてa7,b7,c7はゼロでない任意の実数、d7は任意の実数である。数式8においてa8,b8,c8,d8はゼロでない任意の実数、e8は任意の実数である。)

0161

また、判別値基準判別部102j1にて見掛け肥満または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式9、数式10、Glu,Asn,Gly,His,Leu,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Ala,ABA,Met,Lys,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Gly,His,Ala,Lysを変数とする線形判別式、またはGlu,Thr,Ala,ABA,Lys,BCAAを変数とする線形判別式でもよい。
a9(Gly/Glu)+b9(His/Trp)+c9(Leu/Gln)+d9
・・・(数式9)
a10(Glu/Asn)+b10(ABA/Ser)+c10(Lys/Gln)+d10(BCAA/Trp)+e10
・・・(数式10)
(数式9においてa9,b9,c9はゼロでない任意の実数、d9は任意の実数である。数式10においてa10,b10,c10,d10はゼロでない任意の実数、e10は任意の実数である。)

0162

また、判別値基準判別部102j1にて隠れ肥満または肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式11、数式12、Glu,Gly,Cit,Tyr,Val,Pheを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Pro,Cit,Tyr,Phe,Trpを変数とするロジスティック回帰式、Glu,Cit,Tyr,Orn,Met,Trpを変数とする線形判別式、またはGlu,Pro,His,Met,Pheを変数とする線形判別式でもよい。
a11(Glu/Gln)+b11(Tyr/Gly)+c11(Lys/Trp)+d11
・・・(数式11)
a12(Glu/Asn)+b12(His/Thr)+c12(Phe/Cit)+d12(Trp/Tyr)+e12
・・・(数式12)
(数式11においてa11,b11,c11はゼロでない任意の実数、d11は任意の実数である。数式12においてa12,b12,c12,d12はゼロでない任意の実数、e12は任意の実数である。)

0163

また、判別値基準判別部102j1にて健常もしくは見掛け肥満または隠れ肥満もしくは肥満であるか否かを判別する場合、多変量判別式は、数式13、Glu,Gly,Ala,Tyr,Trp,BCAAを変数とするロジスティック回帰式、またはGlu,Ala,Arg,Tyr,Orn,BCAAを変数とする線形判別式でもよい。
a13(Glu/Asn)+b13(Ser/Ala)+c13(Cit/Phe)+d13(Tyr/Trp)+e13
・・・(数式13)
(数式13においてa13,b13,c13,d13はゼロでない任意の実数、e13は任意の実数である。)

0164

判別値基準評価部102jは、判別値算出部102iで算出した判別値に基づいて、評価対象につき、見掛け肥満、隠れ肥満および肥満のうち少なくとも1つの状態を評価する。判別値基準評価部102jは、判別値基準判別部102j1をさらに備えている。ここで、判別値基準評価部102jの構成について図18を参照して説明する。図18は、判別値基準評価部102jの構成を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。判別値基準判別部102j1は、判別値に基づいて、評価対象につき、BMIおよびVFAで定義される健常または見掛け肥満、健常または隠れ肥満、健常または肥満、見掛け肥満または隠れ肥満、見掛け肥満または肥満、隠れ肥満または肥満、または、健常もしくは見掛け肥満または隠れ肥満もしくは肥満であるか否かを判別する。具体的には、判別値基準判別部102j1は、判別値と予め設定された閾値(カットオフ値)とを比較することで、評価対象につき、健常または見掛け肥満、健常または隠れ肥満、健常または肥満、見掛け肥満または隠れ肥満、見掛け肥満または肥満、隠れ肥満または肥満、または、健常もしくは見掛け肥満または隠れ肥満もしくは肥満であるか否かを判別する。

0165

図6に戻り、結果出力部102kは、制御部102の各処理部での処理結果(判別値基準評価部102jでの評価結果(具体的には判別値基準判別部102j1での判別結果)を含む)等を出力装置114に出力する。

0166

送信部102mは、評価対象のアミノ酸濃度データの送信元のクライアント装置200に対して評価結果を送信したり、データベース装置400に対して、肥満評価装置100で作成した多変量判別式や評価結果を送信したりする。

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