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技術 血管拡張作用を有する組成物、製造法および用途

出願人 株式会社ブルボン
発明者 平山匡男中山賀代子渡辺悠介明田彩子横山忠幸南場充古内亮
出願日 2010年2月9日 (10年4ヶ月経過) 出願番号 2010-550514
公開日 2012年8月16日 (7年10ヶ月経過) 公開番号 WO2010-092941
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 対応ピーク 観測ピーク 本発明対象 早生種 有機酸含有量 測定グラフ 柿果実 タンニン成分
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図面 (16)

課題・解決手段

血管拡張作用を有し、血液循環に伴う諸症状、すなわち、血流改善のみならず、血圧上昇抑制肩こり頭痛冷え性脳循環などの軽減および緩和作用を有する組成物、その製造法、および当該機能性を有する飲食品あるいは医薬品を提供する。縮合タンニンオリゴマー成分有機酸成分とを含有することにより血管拡張作用を相乗的に向上させる組成物、その製造法、および当該機能性を有する飲食品あるいは医薬品に関する。

概要

背景

近年、生活環境多様化高齢化に伴い、生活習慣病リスクが高まってきている。その予防とリスク軽減のためには、生体調節機能をもつ食品を摂取する食生活が重要であることが明らかになっており、機能性をもつ食品成分の研究・開発が精力的に行われてきている。例えば、健康な身体を維持する重要な機能として循環機能があり、循環機能を良好に維持・改善する食品類日常的に摂取することにより、血液循環の悪化に伴う諸症状、すなわち血流のみならず、血圧肩こり頭痛冷え性脳循環などを改善することが可能となると考えられている。従って、血流を改善する食品成分の探索や評価が機能性食品開発のひとつの標的となっている。私達が日常的に食べている野菜果実には多種多様ポリフェノール類が含まれており、近年、その健康機能に関する研究が急速に拡大してきている。ポリフェノール類の中でも比較的調製しやすい大豆イソフラボン茶カテキン、たまねケルセチンベリー類アントシアニンなどのフラボノイド成分は、それぞれ特徴的な健康機能を有することが科学的にも明らかになってきた結果、健康に役立つ食品成分として健康食品やサプリメント類に利用されてきている。一方、ポリフェノール類の中でも、特に複雑な分子構造をもつ縮合タンニンオリゴマー成分は、従来技術では精製や製造が困難であったために未検討領域として残されていた。しかし、最近では、最新の高度技術を応用して縮合タンニンオリゴマー成分を抽出し、それらの健康機能を解明する研究が進んできた。

縮合タンニンは、緑茶カテキン類としてよく知られるカテキンエピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン及びそれらの3-O-ガレート、すなわち、カテキンガレートエピカテキンガレートガロカテキンガレートエピガロカテキンガレート構成単位(1量体)として、重合した物質群の総称であり、重合度の違いにより、低重合成分(2量体から20量体程度)を特に縮合タンニンオリゴマーと称することがある。更に、縮合タンニンをその構成単位により分類すると、カテキン、エピカテキン及び/又はそれらのガレートを構成単位とするものをプロシアニジンとして、ガロカテキン、エピガロカテキン及び/又はそれらのガレートの少なくとも1つが構成単位に加わっているものをプロデルフィニジンとする報告例が多い。例を挙げると、カカオから得られる縮合タンニンは、エピカテキンのみを構成単位とするものであり、プロシアニジンに分類される。一方、柿果実に含まれる縮合タンニンは、プロシアニジンの構成単位であるエピカテキン及びエピカテキンガレートに、エピガロカテキン及びエピカテキンガレートが加わっており、プロデルフィニジンに属する。

縮合タンニンオリゴマーの中でもプロシアニジンオリゴマー成分は、その構成単位がカテキン、エピカテキン及び/又はそれらのガレートに限定されるので比較的簡単な分子構造を有し、含有量も高い植物品種が見出された結果、いくつかの研究例がある。従って、縮合タンニンオリゴマーの研究はプロシアニジンオリゴマー成分からスタートしたと言える。例えば、リンゴブドウ種子カカオ豆松樹皮などに含まれているプロシアニジンオリゴマー成分についての研究は現在も進んでおり、それらの健康機能として、抗酸化活性自己免疫疾患治療剤(特許文献1:WO2005/030200)、血流改善作用(特許文献2:特許公開2003−128560および特許文献3:特許公表2003−530410など)などが報告されている。

カテキン、エピカテキンに加えてガロカテキン、エピガロカテキン及び/又はそれらのガレートが構成単位に加わったプロデルフィニジンオリゴマー成分は、柿果実やグミ科果実(sea buckthorn)に含まれていることが明らかになっている。プロシアニジンオリゴマー成分に比べて構造が複雑になるプロデルフィニジンオリゴマー成分は、それを大量に抽出・精製する方法も見出されておらず、その健康機能に関する科学的な研究は未だ極めて少ない状況にある。わずかに、プロデルフィニジンオリゴマー成分が含まれる柿果実を摂取した報告があるが、プロデルフィニジン成分を抽出せずに柿果実全体の凍結乾燥品を用いた実験を行っている(非特許文献1:Hibino G et al., Reguration of the peripheral body temperature by foods: a temperature decrease induced by the Japanese persimmon (kaki, Diospyros kaki) Biosci. Biotechnol. Biochem., 67, 23-28 (2003))。しかも、その結果は血圧を上昇させるとともに血流を抑制する作用を示すものであり、血管拡張作用とは逆の血管収縮作用示唆する結果となっていた。

この結果は、あくまで柿果実全体を摂取したときの結果であり、柿果実にあるプロデルフィニジンの作用であるかそれ以外の成分の作用であるか明らかにはなっていなかった。従って、真のプロデルフィニジンオリゴマー成分の血管に及ぼす作用を評価するためには、精製した試料を得て評価する必要があったが、その効率的な抽出法精製法は見出されていなかった。このように、縮合タンニンの中でもプロデルフィニジンオリゴマー成分の血管拡張作用の評価は未だ明らかになっていないのが現状であった。

このように、縮合タンニンオリゴマー成分の血管拡張作用は、リンゴやブドウ種子、カカオ豆、松樹皮などに含まれているプロシアニジンオリゴマー成分に限定されており、プロデルフィニジンオリゴマーを含めた新たな有効成分を探索・評価して、より優れた作用をもつ成分を開発することが望まれていた。更に、プロシアニジンオリゴマー、プロデルフィニジンオリゴマーのいずれの縮合タンニンオリゴマー成分も植物中の含有量が低いため、その抽出や製造に多大の労力を要する短所があった。従って、より少ない使用量で効率的に血管拡張作用を発揮させる増強成分の探索、その組成物や製造方法の開発が望まれていた。

概要

血管拡張作用を有し、血液循環に伴う諸症状、すなわち、血流改善のみならず、血圧上昇抑制、肩こり、頭痛、冷え性、脳循環などの軽減および緩和作用を有する組成物、その製造法、および当該機能性を有する飲食品あるいは医薬品を提供する。縮合タンニンオリゴマー成分と有機酸成分とを含有することにより血管拡張作用を相乗的に向上させる組成物、その製造法、および当該機能性を有する飲食品あるいは医薬品に関する。

目的

このように、縮合タンニンオリゴマー成分の血管拡張作用は、リンゴやブドウ種子、カカオ豆、松樹皮などに含まれているプロシアニジンオリゴマー成分に限定されており、プロデルフィニジンオリゴマーを含めた新たな有効成分を探索・評価して、より優れた作用をもつ成分を開発することが望まれていた

効果

実績

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請求項1

ベリー類果実又はカカオ豆又は柿果実若しくは柿葉由来の2量体〜13量体の少なくとも1つの縮合タンニンオリゴマー成分と、少なくとも1つの有機酸成分とを有効成分とする血管拡張剤であって、縮合タンニンオリゴマー成分がカテキンエピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン及び/又はそれらのガレートの少なくとも1つを構成単位とするプロシアニジンオリゴマー及び/又はプロデルフィニジンオリゴマーである、前記血管拡張剤。

請求項2

ベリー類果実が、ボイセンベリー、ナツハゼカシスブルーベリークランベリーストロベリー又はブドウである、請求項1記載の血管拡張剤。

請求項3

有機酸成分が、クエン酸コハク酸リンゴ酸酢酸フィチン酸及び/又は乳酸若しくはそれらの塩である、請求項1又は2記載の血管拡張剤。

請求項4

有機酸成分が、クエン酸若しくはその塩である、請求項3記載の血管拡張剤。

請求項5

血流改善作用及び/又は血圧上昇抑制作用を有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の血管拡張剤。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項記載の血管拡張剤を含有することを特徴とする、医薬品又は食品

請求項7

少なくとも1つの縮合タンニンオリゴマー成分と糖成分とを含有するベリー類果実又はカカオ豆又は柿果実若しくは柿葉、又はその抽出液微生物発酵させることにより有機酸成分を生成又は増量させることを特徴とする、請求項1記載の血管拡張剤の製造方法。

請求項8

ベリー類果実又はその抽出物が、ボイセンベリー、ナツハゼ、カシス、ブルーベリー、クランベリー、ストロベリー又はブドウである、請求項7記載の製造方法。

請求項9

有機酸成分が、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、フィチン酸及び/又は乳酸若しくはそれらの塩である、請求項7又は8記載の製造方法。

請求項10

有機酸成分が、クエン酸若しくはその塩である、請求項9記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は血管拡張作用を有する組成物および血管拡張により改善する疾病緩和・軽減する組成物、更に詳細には、2量体〜13量体の少なくとも1つの縮合タンニンオリゴマー成分と、少なくとも1つの有機酸成分とを有効成分とする血管拡張作用を相乗的に向上させる組成物、製造法および用途に関する。

背景技術

0002

近年、生活環境多様化高齢化に伴い、生活習慣病リスクが高まってきている。その予防とリスク軽減のためには、生体調節機能をもつ食品を摂取する食生活が重要であることが明らかになっており、機能性をもつ食品成分の研究・開発が精力的に行われてきている。例えば、健康な身体を維持する重要な機能として循環機能があり、循環機能を良好に維持・改善する食品類日常的に摂取することにより、血液循環の悪化に伴う諸症状、すなわち血流のみならず、血圧肩こり頭痛冷え性脳循環などを改善することが可能となると考えられている。従って、血流を改善する食品成分の探索や評価が機能性食品開発のひとつの標的となっている。私達が日常的に食べている野菜果実には多種多様ポリフェノール類が含まれており、近年、その健康機能に関する研究が急速に拡大してきている。ポリフェノール類の中でも比較的調製しやすい大豆イソフラボン茶カテキン、たまねケルセチンベリー類アントシアニンなどのフラボノイド成分は、それぞれ特徴的な健康機能を有することが科学的にも明らかになってきた結果、健康に役立つ食品成分として健康食品やサプリメント類に利用されてきている。一方、ポリフェノール類の中でも、特に複雑な分子構造をもつ縮合タンニンオリゴマー成分は、従来技術では精製や製造が困難であったために未検討領域として残されていた。しかし、最近では、最新の高度技術を応用して縮合タンニンオリゴマー成分を抽出し、それらの健康機能を解明する研究が進んできた。

0003

縮合タンニンは、緑茶カテキン類としてよく知られるカテキンエピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン及びそれらの3-O-ガレート、すなわち、カテキンガレートエピカテキンガレートガロカテキンガレートエピガロカテキンガレート構成単位(1量体)として、重合した物質群の総称であり、重合度の違いにより、低重合成分(2量体から20量体程度)を特に縮合タンニンオリゴマーと称することがある。更に、縮合タンニンをその構成単位により分類すると、カテキン、エピカテキン及び/又はそれらのガレートを構成単位とするものをプロシアニジンとして、ガロカテキン、エピガロカテキン及び/又はそれらのガレートの少なくとも1つが構成単位に加わっているものをプロデルフィニジンとする報告例が多い。例を挙げると、カカオから得られる縮合タンニンは、エピカテキンのみを構成単位とするものであり、プロシアニジンに分類される。一方、柿果実に含まれる縮合タンニンは、プロシアニジンの構成単位であるエピカテキン及びエピカテキンガレートに、エピガロカテキン及びエピカテキンガレートが加わっており、プロデルフィニジンに属する。

0004

縮合タンニンオリゴマーの中でもプロシアニジンオリゴマー成分は、その構成単位がカテキン、エピカテキン及び/又はそれらのガレートに限定されるので比較的簡単な分子構造を有し、含有量も高い植物品種が見出された結果、いくつかの研究例がある。従って、縮合タンニンオリゴマーの研究はプロシアニジンオリゴマー成分からスタートしたと言える。例えば、リンゴブドウ種子カカオ豆松樹皮などに含まれているプロシアニジンオリゴマー成分についての研究は現在も進んでおり、それらの健康機能として、抗酸化活性自己免疫疾患治療剤(特許文献1:WO2005/030200)、血流改善作用(特許文献2:特許公開2003−128560および特許文献3:特許公表2003−530410など)などが報告されている。

0005

カテキン、エピカテキンに加えてガロカテキン、エピガロカテキン及び/又はそれらのガレートが構成単位に加わったプロデルフィニジンオリゴマー成分は、柿果実やグミ科果実(sea buckthorn)に含まれていることが明らかになっている。プロシアニジンオリゴマー成分に比べて構造が複雑になるプロデルフィニジンオリゴマー成分は、それを大量に抽出・精製する方法も見出されておらず、その健康機能に関する科学的な研究は未だ極めて少ない状況にある。わずかに、プロデルフィニジンオリゴマー成分が含まれる柿果実を摂取した報告があるが、プロデルフィニジン成分を抽出せずに柿果実全体の凍結乾燥品を用いた実験を行っている(非特許文献1:Hibino G et al., Reguration of the peripheral body temperature by foods: a temperature decrease induced by the Japanese persimmon (kaki, Diospyros kaki) Biosci. Biotechnol. Biochem., 67, 23-28 (2003))。しかも、その結果は血圧を上昇させるとともに血流を抑制する作用を示すものであり、血管拡張作用とは逆の血管収縮作用示唆する結果となっていた。

0006

この結果は、あくまで柿果実全体を摂取したときの結果であり、柿果実にあるプロデルフィニジンの作用であるかそれ以外の成分の作用であるか明らかにはなっていなかった。従って、真のプロデルフィニジンオリゴマー成分の血管に及ぼす作用を評価するためには、精製した試料を得て評価する必要があったが、その効率的な抽出法精製法は見出されていなかった。このように、縮合タンニンの中でもプロデルフィニジンオリゴマー成分の血管拡張作用の評価は未だ明らかになっていないのが現状であった。

0007

このように、縮合タンニンオリゴマー成分の血管拡張作用は、リンゴやブドウ種子、カカオ豆、松樹皮などに含まれているプロシアニジンオリゴマー成分に限定されており、プロデルフィニジンオリゴマーを含めた新たな有効成分を探索・評価して、より優れた作用をもつ成分を開発することが望まれていた。更に、プロシアニジンオリゴマー、プロデルフィニジンオリゴマーのいずれの縮合タンニンオリゴマー成分も植物中の含有量が低いため、その抽出や製造に多大の労力を要する短所があった。従って、より少ない使用量で効率的に血管拡張作用を発揮させる増強成分の探索、その組成物や製造方法の開発が望まれていた。

0008

WO2005/030200
特開2003−128560公報
特公2003−530410公報

先行技術

0009

Hibino G et al., Reguration of the peripheral body temperature by foods: a temperature decrease induced by the Japanese persimmon (kaki, Diospyros kaki) Biosci. Biotechnol. Biochem., 67, 23-28 (2003))

発明が解決しようとする課題

0010

本発明の目的は、縮合タンニンオリゴマー成分が示す優れた健康機能、特に血管拡張作用を相乗的に向上させる新たな組成物を見出し、その組成物、製造法、および用途を提供することである。

課題を解決するための手段

0011

本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、従来から知られていたプロシアニジンオリゴマー成分の血管拡張作用は、プロデルフィニジンオリゴマー成分を含めた2量体〜13量体の少なくとも1つの縮合タンニンオリゴマー成分が共通して示す作用であり、更に驚くべきことには、2量体〜13量体の少なくとも1つの縮合タンニンオリゴマー成分に、少なくとも1つの有機酸成分を共存させた組成物において、その血管拡張作用が飛躍的に向上する相乗作用を見出し、本発明を完成させた。より具体的には、本発明は以下の特徴を有する。
1.ベリー類果実又はカカオ豆又は柿果実若しくは柿葉由来の2量体〜13量体の少なくとも1つの縮合タンニンオリゴマー成分と、少なくとも1つの有機酸成分とを有効成分とする血管拡張剤であって、縮合タンニンオリゴマー成分がカテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン及び/又はそれらのガレートの少なくとも1つを構成単位とするプロシアニジンオリゴマー及び/又はプロデルフィニジンオリゴマーである、前記血管拡張剤。
2.ベリー類果実が、ボイセンベリー、ナツハゼカシスブルーベリークランベリーストロベリー又はブドウである、請求項1記載の血管拡張剤。
3.有機酸成分が、クエン酸コハク酸リンゴ酸酢酸フィチン酸及び/又は乳酸若しくはそれらの塩である、請求項1又は2記載の血管拡張剤。
4.有機酸成分が、クエン酸若しくはその塩である、請求項3記載の血管拡張剤。
5.血流改善作用及び/又は血圧上昇抑制作用を有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の血管拡張剤。
6.請求項1〜5のいずれか1項記載の血管拡張剤を含有することを特徴とする、医薬品又は食品。
7.少なくとも1つの縮合タンニンオリゴマー成分と糖成分とを含有するベリー類果実又はカカオ豆又は柿果実若しくは柿葉、又はその抽出液微生物発酵させることにより有機酸成分を生成又は増量させることを特徴とする、請求項1記載の血管拡張剤の製造方法。
8.ベリー類果実又はその抽出物が、ボイセンベリー、ナツハゼ、カシス、ブルーベリー、クランベリー、ストロベリー又はブドウである、請求項7記載の製造方法。
9.有機酸成分が、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、フィチン酸及び/又は乳酸若しくはそれらの塩である、請求項7又は8記載の製造方法。
10.有機酸成分が、クエン酸若しくはその塩である、請求項9記載の製造方法。

発明の効果

0012

本発明の、ベリー類果実又はカカオ豆又は柿果実若しくは柿葉由来の2量体〜13量体の少なくとも1つの縮合タンニンオリゴマー成分と、少なくとも1つの有機酸成分を有効成分とする組成物は、その相乗的な作用により優れた血管拡張作用を有する。

図面の簡単な説明

0013

柿葉抽出物を加チオール分解して得られる反応生成物を、高速液体クロマトグラフィーODSカラム、280nmUV検出器)で分析したクロマトグラム。柿葉抽出物がカテキン(CA)、エピカテキン(EC)、エピカテキンガレート(ECg)、エピガロカテキン(EGC)及びエピガロカテキンガレート(EGCg)を構成単位とするプロシアニジンであることを示している。
柿葉抽出物をMALD-TOFMS分析して得られた重合度分布のクロマトグラムと、測定重合度ピークに対応する構成単位の組成を示す図。本クロマトグラムより、エピカテキン又はカテキン単位(EC)、エピガロカテキン又はガロカテキン単位(EGC)、ガレート(gal)の組合せを解析することにより縮合タンニンの重合度と構成単位比率を算出することができる。数字はその存在数を示し、括弧内は該当する重合度を示す。
高速液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)にて、4-8結合プロシアニジン2量体構造異性体分子量 577/289, B1, B2, B3, B4)を分析したときのブドウ種子抽出物(3a)、ボイセンベリー抽出物(3b)、カカオ豆抽出物(3c)、柿葉抽出物(3d)のスベクトル。このクロマトグラムより、植物種により特有の4-8結合プロシアニジン2量体構造異性体が含まれていることがわかる。
ベリー類果実又はカカオ豆又は柿果実若しくは柿葉由来の縮合タンニンオリゴマーを定量するクロマトグラム。ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-1(BBF-XAD/EtOH fr )(4a)、ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-2(BBF-XAD-LH20 fr)(4b)、およびエピカテキン標準品(4c)を例示する。
ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-2(BBP-XAD-LH20 fr、1μg/mL)単独(5a)及びそのクエン酸(100 μg/mL)の組成物(5b)の血拡張作用を示す測定グラフ。BBP-XAD-LH20 fr単独添加(5a矢印)では破線内の変化で示される血管の拡張はほとんど認められず、そのクエン酸(100 μg/mL)組成物(5b矢印)の添加後では破線内の大きな変化として血管拡張が認められているグラフである。
柿果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(PAF-XAD/EtOH fr、1μg/mL)単独(6a)及びそのクエン酸(100 μg/mL)組成物(6b)の血拡張作用を示す測定グラフ。PAF-XAD/EtOH fr単独の添加(6a矢印)以降の血管拡張(6a破線内の変化)に比べて、そのクエン酸(100 μg/mL)組成物を添加(6b矢印)した時より大きな血管拡張(6b破線内の変化)が認められているグラフである。
レーザードップラー血流測定装置による、試料投与後15分から70分までのマウス尾静脈血流変化を示すグラフ。BBF-XAD/EtOH fr単独摂取よりも、そのクエン酸組成物の血流が相乗的に向上していることを示すグラフである。
BBP XAD/EtOH fr とクエン酸の組成物(実線)と蒸留水破線)を投与したSHRラットの血圧の経時的変化を示すグラフ。BBP XAD/EtOH fr とクエン酸の組成物を投与したラットの血圧は、投与後低下し、特に1時間及び6時間後には対照群に比べて有意な低下を示した。この結果は、BBP XAD/EtOH fr とクエン酸の組成物が血圧の低下作用を有することを示している。

0014

本発明における血管拡張作用は、血管を拡張させる作用を有し、血管循環機能が関与する諸症状、血流改善のみならず、血圧上昇抑制、肩こり、頭痛、冷え性、脳循環などの軽減および緩和作用をいう。
ベリー類果実又はカカオ豆又は柿果実若しくは柿葉由来の2量体〜13量体の少なくとも1つの縮合タンニンオリゴマー成分は、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン及び/又はそれらのガレートの少なくとも1つを構成単位とするプロシアニジンオリゴマー及び/又はプロデルフィニジンオリゴマーである。隣接する構成単位間は、4位と8位で結合しており、4位の立体構造は特に制限されるものではなく、4α-または4β-両方の配置を取りうる。最も簡単な例になるプロシアニジン2量体を例にあげると、カテキン(CA)およびエピカテキン(EC)を構成単位する構造成分は、CA8-4βEC (一般名プロシアニジンB1)、EC8-4βEC (一般名プロシアニジンB2)、CA8-4αCA (一般名プロシアニジンB3)、EC8-4αCA (一般名プロシアニジンB4)の4種類が存在する。更に、ガレート化構造を考えると、それぞれ4種類のノンガレート構造成分について1個(mono-)および2個(di-)存在するので、8種類が加わる。従って、4-8結合を有するプロシアニジン2量体の構造成分だけでも12種類の可能な構造が存在することになる。このように、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン及び/又はそれらのガレートの少なくとも1つを構成単位とするプロシアニジンオリゴマー及び/又はプロデルフィニジンオリゴマーを構成する成分は、構成単位とその配列順、重合度、隣接結合の立体構造、ガレート化の比率により多数の成分が存在することになる。

0015

本発明の有効成分となる縮合タンニンオリゴマー成分は、それらを含有する植物の果実や葉、樹皮などの抽出物や濃縮物などを使用できる。植物種は特に限定されるものではないが、食経験がある果実や葉抽出物類は医薬品や飲食品用として好ましく使用できる。例えば、プロシアニジンオリゴマー成分を含有することが多いベリー類果実やカカオ豆(Theobroma cacao)、プロデルフィニジンオリゴマー成分を含有する柿果実(Diospyros kaki)や柿葉などは好適に使用することができる。ベリー類果実の具体例として、ボイセンベリー(Rubus sp. Hydrid “Boysen”)、ナツハゼ(Vaccinium oldhamii)、カシス(Ribes nigrum)、ブルーベリー(Vaccinium angustifolium, V. ashei, V. corymbosum)、クランベリー(Vaccinium macrocarpon)、ストロベリー(Fragari sp.)、ブドウ(Vitis vinifera)、ビルベリー(Vaccinium myrtillus)、コケモモ(Vaccinium vits-idea)、ブラックベリー(Rubus fruticosus)、エルダーベリー(Sambucus nigra)、ヤマブドウ(Vitis coignetiae)、チョークベリー (Photinia melanocarpa) などを例示でき、果実には果肉果皮、種子も含む。柿果実や柿葉の具体例としては、甘でも渋柿でも使用できるが、好ましくは縮合タンニンオリゴマー成分を多く含有する渋柿が挙げられる。

0016

縮合タンニンオリゴマー成分として特定の構造成分を主成分とするときは、原料となる植物の果実や葉、樹皮などを適宜選択することにより、その含有量を高めることができる。例えば、プロシアニジンオリゴマー成分を主成分とするときは、カカオ豆やブドウ種子、ボイセンベリーやブルーベリー、クランベリー、ビルベリーなどから調製した成分を配合して使用することができる。プロデルフィニジンオリゴマー成分の配合比率を高めるためには、柿果実や柿葉から調製した成分を多く加えることで可能となる。

0017

植物類に由来する縮合タンニンオリゴマー成分は抽出物や濃縮物などの形態をとることができるが、搾、抽出、分画濃縮などを選択、組合せて調製することができる。例えば、果実を圧搾処理により得られる果汁はそれ自体を使用することができる。更に、果汁は、膜や減圧により濃縮した濃縮物、アンバーライトXAD-4やXAD-7など(商標オルガノ(株)製、以下同じ)、ダイヤイオンHP-10やHP-20など(商標、三菱化学(株)製、以下同じ)の合成吸着樹脂セファデックスLH-20 (商標、GEヘルスケアバイオサイエンス(株)製、以下同じ)、トヨパールHW-40やHW-50(商標、(株)東ソー社製)などのゲルろ過担体により濃縮・分画された濃縮物として使用できる。搾汁果汁に縮合タンニンオリゴマー成分と有機酸成分の両有効成分を含むベリー品種もあるので、その有機酸活用した組成物とすることもできる。また、圧搾残渣中の果皮や種子から親水性溶媒で抽出した縮合タンニンオリゴマー成分も使用することができる。親水性溶媒としては、例えば、メタノールエタノールイソプロパノールエチレングリコールアセトンアセトニトリルジメチルスルフォキシドなどが挙げられるが、これらを単独または水を含めた複数種混合溶媒として使用することもできる。これらの溶媒の中でも、飲食品に用いる用途を考慮すると、エタノールおよび含水エタノールを好ましく使用できる。抽出物からは、果汁と同様に、濃縮工程や分画工程を組み合わせることにより濃縮物に導くことができる。

0018

本発明の組成物を構成する有機酸成分は、ベリー類果実又はカカオ豆又は柿果実若しくは柿葉由来の2量体〜13量体の少なくとも1つの縮合タンニンオリゴマー成分との相互作用により、血管拡張作用を相乗的に向上させる組成物の有効成分となることができる。
有機酸成分は特に制限されるものではないが、好ましくはクエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、フィチン酸、乳酸またはそれらの塩が挙げられる。これらは単独または二つ以上の混合物を使用することができ、具体的な塩として、ナトリウムカリウムカルシウムマグネシウムアンモニウムなどを例示できる。また、この組成物は、縮合タンニンオリゴマー成分を含む抽出液や濃縮液に、所定量の有機酸成分を添加することにより調製することができる。使用する有機酸成分の形態としては、飲食品としての原材料食品添加物、更には有機酸成分を含有するかんきつ類や発酵産物使用可能である。

0019

本発明の血管拡張作用を相乗的に向上させる組成物中の縮合タンニンオリゴマー成分の含有量は、プロシアニジンオリゴマー及びプロデルフィニジンオリゴマーの制限はないが、組成物中に、概して、0.00004〜90重量%、好ましくは0.00004〜40重量% 、より好ましくは0.004〜40重量%である。また、縮合タンニンオリゴマー成分と有機酸とは、重量比で1:1〜70000、好ましくは1:2〜200の割合で含まれる。

0020

一方、縮合タンニンオリゴマー成分を含有する植物中の糖成分を加工変換することにより、有機酸を生成せしめ、所望の組成物を得ること可能になれば、本発明組成物を製造する上で大きなメリットとなる。本発明者らは、縮合タンニンオリゴマー成分と糖成分を含有する植物またはその抽出液から、縮合タンニンオリゴマー成分を分解させることなく糖成分を微生物発酵させることにより有機酸成分を所定量まで生成または増量させる方法を鋭意検討した結果、所望の組成物を得る新たな製造法を確立し、本組成物の効率的な製造法として完成することができた。具体的には、植物またはその抽出液に、有機酸発酵を行う微生物を作用させて、縮合タンニンオリゴマー成分を損なうことなく有機酸を増量させることにより、縮合タンニンオリゴマー成分と有機酸成分を有効成分とする血管拡張作用を相乗的に向上させる組成物を製造する方法である。

0021

有機酸発酵させる縮合タンニンオリゴマー成分と糖成分を含有する植物またはその抽出液は、特に限定されるものではないが、ベリー類果実又はその抽出液、又は渋柿果実又はその抽出液が好ましく使用できる。その具体例として、ボイセンベリー(Rubus sp. Hydrid “Boysen”)、ナツハゼ(Vaccinium oldhamii)、カシス(Ribes nigrum)、ブルーベリー(Vaccinium angustifolium, V. ashei, V. corymbosum)、クランベリー(Vaccinium macrocarpon)、ストロベリー(Fragari sp.)、ブドウ(Vitis vinifera)、ビルベリー(Vaccinium myrtillus)、コケモモ(Vaccinium vits-idea)、ブラックベリー(Rubus fruticosus)、エルダーベリー(Sambucus nigra)、ヤマブドウ(Vitis coignetiae)、チョークベリー (Photinia melanocarpa)、刀根早生渋柿、平核無渋柿などの果実またはその抽出液、を例示できる。また、作用させる微生物は、縮合タンニンオリゴマー成分を損なうことなく有機酸発酵を行う微生物であれば、特に限定されるものではなく、クエン酸発酵酢酸発酵を行う微生物類が好適に使用できる。その具定例として、クロカビ(Aspergillus niger)、枯草菌(Bacillus licheniformis)、酵母(Saccharomyces cerevisiae)、酢酸菌(Acetobactor aceti)、乳酸菌(Lactobacillus sp.)などを単独または組み合わせた有機酸発酵が挙げられる。

0022

血管拡張作用を相乗的に向上させる縮合タンニンオリゴマー成分と有機酸成分とを含有する組成物は、多様な形態で医薬品または飲食品に応用することが可能である。本発明の組成物を医薬品として用いる場合は、例えば散剤顆粒剤カプセル剤丸剤錠剤等の固形製剤水剤懸濁剤乳剤等の液剤等の経口投与剤が挙げられる。この経口投与剤は、上記組成物の他、経口投与剤の形態に応じて一般に用いられる賦形剤崩壊剤結合剤滑沢剤界面活性剤アルコール類、水、水溶性高分子甘味料矯味剤酸味料等を添加して製造することができる。

0023

本発明の組成物を飲食品として用いる場合は、血管拡張作用を発揮して、単独または飲食可能な他の飲料および食品素材と組み合わせて使用することができる。具体的な飲食品としては、果汁飲料果実飲料野菜飲料炭酸飲料茶飲料スポーツ飲料乳飲料などの飲料類パン、ケーキ、クッキーなどのベーカリー食品類、ソーススープドレッシングなどの調味料類牛乳ヨーグルトなどの乳製品類チョコレートキャンデーなどの菓子類、カプセル剤、錠剤、粉末剤、顆粒剤などのサプリメント類などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。

0024

本発明の組成物を、飲食品として摂取する場合の摂取量は、精製度合や狭雑成分、または、年齢、体重、性別、または摂取の形態等によっても異なるが、有効成分である縮合タンニンオリゴマー成分の摂取量は、含有するベリー果実重量相当に換算して、通常成人1人1日当たり、10〜5000g、好ましくは100〜1000g の範囲に含まれる縮合タンニンオリゴマー量目安に設計を行うと、有効量の摂取が容易であり好ましい。しかし、飲食物の場合は医薬品とは異なり、保健機能の維持という目的、並びに、呈味性嗜好性を考慮した場合においては、上記の範囲に限定されるものではない。
以下に、本発明について実施例をあげて説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。

0025

(参考例1:縮合タンニンオリゴマー成分の構造測定による本発明対象成分の特定化
本発明における2量体〜13量体縮合タンニンオリゴマー成分については、その構成単位と配列順、重合度、隣接結合の立体構造、ガレート化比率を測定し、その構造成分の特徴を測定することにより該当する植物を特定することが可能となっている。

0026

その1)構成単位、配列順及びガレート化比率の測定による特定:加チオール分解反応による
縮合タンニン成分を、3%塩酸含有メタノール溶液中トルエンチオールと加チオール分解反応させるGuyot Sらの方法(J. Agric. Food Chem. 49巻、14-20頁、2001年)に準じて行った。例えば、柿葉抽出物を加チオール分解して得られる反応生成物を、液体クロマトグラフィー(ODSカラム、280nmUV検出器)で分析すると、図1スペクトルが得られた。観測ピーク(保持時間)は次のように帰属できた;カテキン(12.1分)、エピガロカテキン-4β-硫化物(17.9分)、エピガロカテキンガレート-4β-硫化物(20.2分)、エピカテキン-4β-硫化物(22.3分)、エピカテキンガレート-4β-硫化物(24.4分)。この結果は、柿葉タンニン成分が、カテキンを末端構成単位とし、8-4結合したエピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、エピカテキン、エピカテキンガレートの4種類を伸張構成単位とするプロデルフィニジンであることを示していた。また、それぞれのピーク面積相対感度から、ガレート化されている比率は43%であると算出できた。同様にして、実施例において用いた対象物質を測定し、その構成単位、配列順及びガレート化比率の測定した結果を表1に示したが、原料や調製法により特有の構造を持つことが示されている。

0027

その2)重合度の測定による特定:MALD-TOFMS分析による
上記の柿葉縮合タンニンを、MALD-TOF MS(装置, Bruker Reflex III TOF/TOF; mode, linear positive, matrix, dihydroxybenzoic acid)にて分析すると、図2に示されるスペクトラムが得られた。測定された分子量を、縮合タンニンの構成単位の組合せと重合度で精査した対応ピーク図2中に示される。このMALD-TOF MS結果から、柿葉縮合タンニンは重合度12まで連続したオリゴマーを含み、かつ、それぞれの重合度成分においても分子量が同一または異なる成分から構成されていることがわかった。具体例として重合度12(分子量 4064周辺)の構成単位を解析すると、エピカテキン(EC)が1単位とエピガロカテキン11単位で構成されてそのうちの3単位がガレート化させている成分(分子量 4090)およびエピカテキン(EC)が10単位とエピガロカテキン3単位でそのうちの5単位がガレート化させている成分(分子量 4090)の存在が確認できた。このようにして、実施例において用いた対象物質の重合度を測定した結果、原料や調製法により特有の分子量分布と構成単位を持つことが明らかとなった。その結果についても表1に示す。

0028

その3)縮合タンニン2量体の立体構造による特定:高速液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)による
ガレートを含まない4-8結合プロシアニジン2量体(分子量:578)は4種類(B1, B2, B3, B4)存在し、立体構造まで確定した構造異性体となっている。これら異性体の含有比率は、その原料や調製法により異なる結果、プロシアニジン2量体の構成成分を測定することにより、縮合タンニンオリゴマーの由来などを特定する一助となる。以下にその具体例を示す。柿葉タンニンを、高速液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)(装置、Shimadzu Prominence (島津社製)、ODSカラム装着、ギ酸・メタノール・水によるグラジエント溶出);MS/MS、API 3200 (アプライドバイオシステム社製、negative-ion mode)を用いて、分子量577/289にて測定すると、図3dのスペクトルが得られた。同様にして、ブドウ種子調製品を測定すると、Kohler Nら(J. Chromatography A, 1177巻、114-125頁、2008年)が報告している4種の立体異性体(B1, B2, B3, B4,)と一致する4本のピークが観測できた(図3a)。カカオ豆由来のプロシアニジン2量体はB2を主成分として含有することが知られているが、本発明の対象物質の測定においてもよく一致する結果であった(図3c)。また、ボイセンベリー果実抽出物は、上記3種と異なるスペクトルを示した(3b)。これらの測定値を比較することにより、プロシアニジン2量体構成成分は、柿葉抽出物ではB1を、ボイセンベリー果実抽出物ではB4及びB3を主成分とする特徴を持っていることが明らかとなった。柿葉タンニンの2量体は、分子量577以外にも、エピガロカテキンを構成単位になる分子量 593及び609のプロデルフィニジン2量体が確認された。

0029

以上3つの測定方法により植物種が含有し、以下の実施例で用いた縮合タンニンオリゴマー成分の構造特性を測定した具体例を表1に示す。この表からも明らかなように、原料植物から得られる縮合タンニンオリゴマーの測定値はそれぞれ異なる部分があり、その由来物質を特定することができる。

0030

0031

(参考例2:ベリー類果実又はカカオ豆又は柿果実若しくは柿葉由来の縮合タンニンオリゴマーの定量)
本発明の縮合タンニンオリゴマー抽出物、例えば、ボイセンベリーより得られるBBF-XAD/EtOH fr、BBF-XAD-LH20 frおよびエピカテキン標準品の液体クロマトグラフィー(HPLCプロファイルを、それぞれ、(4a)、(4b)および(4c)に示す。HPLC測定条件:カラム、InertsilODS-3 (250 x 4.6 mm);移動相、A (0.5%トリフルオロ酢酸水溶液)、B (0.5%トリフルオロ酢酸メタノール溶液);グラジエント、0-5分(A/B=90/10)、5-15分(A/B=10/90 - 25/75)、15-35分(A/B=25/75 - 35/65)、35-50分(A/B=35/65 - 50/50)、50-60分(A/B=0/100)、60-75分(A/B=90/10);流速、1.0 mL/分;検出法、UV (280 & 520 nm)。本測定条件下で、プロシアニジンオリゴマー成分及びプロデルフィニジンオリゴマー成分は、保持時間15分から32分の間に280nmの吸収を示すピークとして観測された。2量体および3量体の成分は液体クロマトグラフィー/マスマス(LC/MSMS)
分析により同範囲にあることを確認した。縮合タンニンオリゴマー成分の含有量は、エピカテキンの検量線を用いたエピカテキン換算量として定量した。これらの含有量を抽出および分画操作における物質収支量に算入することにより、使用原料および中間調製品に含まれるそれぞれの成分量を算出した。その結果、ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-1(BBF-XAD/EtOH fr)およびボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-2(BBF-XAD-LH20 fr)中の縮合タンニンオリゴマー成分の含有量は、それぞれ、1.6および3.2%と算出された。同様に測定された本発明の縮合タンニンオリゴマー成分の含有量は、該当する実施例の中で示されている。

0032

(実施例1及び2:ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-1(BBF-XAD/EtOH fr)とクエン酸との組成物の血管拡張作用)
(1)ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物の調製
ボイセンベリー果実を搾汁・濃縮して得たボイセンベリー果汁濃縮液(100g)をアンバーライトXAD-7カラムに通液して、溶出される非吸着成分の有機酸や糖質を含むボイセンベリーシロップとした。吸着されたポリフェノール成分をエタノールで溶出した赤褐色画分の濃縮物をボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-1(BBF-XAD/EtOH fr)とした。更に、BBF-XAD/EtOH frのエタノール溶液をセファデックスLH-20カラムに負荷し、メタノールで通液した後、70%アセトン水溶液で溶出された画分の濃縮物をボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-2(BBF-XAD-LH20 fr)とした。

0033

(2)血管拡張の測定法
8〜11週齢のWistarラットの胸部大動脈を2〜3mmに切断し、リン酸緩衝液20mLを満たしたマグヌス実験装置(AP-5型、いわしや医科産業(株)製)に付し、300mgの張力を負荷した。平衡化して張力のベースラインが安定した後、収縮剤として10 μMノルエピネフリン(NE)を0.2 mL添加した(終濃度、NE 0.1μM)。 張力が3000mg程度に上昇して一定となった後、試料溶液所定濃度になるように添加した。試料の添加による張力の減少量を、各試料を添加していない値を100としたときの百分率血管拡張率として、4検体についての平均値±標準偏差で示した。

0034

(3)ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-1(BBF-XAD/EtOH fr)とクエン酸からなる組成物の血管拡張作用
(1)で調製した縮合タンニンオリゴマー抽出物-1(BBF-XAD/EtOH fr)とクエン酸を、それぞれ、表2に示される終濃度になるように混合した組成物を試料溶液として、(3)の方法で血管拡張率を測定し、実施例1、2とした。また、単独成分活性として、BBF-XAD/EtOH fr及びクエン酸のみ100および4μg/mL濃度で同様に測定した結果を比較例1、1a、2aとし、その結果を表2に示した。実施例1および2のBBF-XAD/EtOH frとクエン酸の組成物の血管拡張作用は、単独成分の血管拡張作用に比べて8.7〜7.2倍向上した。

0035

0036

(実施例3、4、5及び6:ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-1(BBF-XAD/EtOH fr)とコハク酸、フィチン酸、リンゴ酸、酢酸、または乳酸からなる組成物の血管拡張作用)
実施例1及び2の(1)で調製したボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-1(BBF-XAD/EtOH fr)とコハク酸、フィチン酸、リンゴ酸、酢酸、または乳酸を、それぞれ表3に示される終濃度となるように混合した組成物を試料溶液として、実施例1及び2の(2)の方法に従い血管拡張率を測定し、実施例3、4、5、6及び7とした。また、単独成分の活性として、有機酸のみをそれぞれ同様に測定した結果を比較例3、4、5、6及び7として表3に示した。実施例3、4、5、6及び7のBBF-XAD/EtOH frと有機酸とからなる組成物の血管拡張作用は、BBF-XAD/EtOH frまたは有機酸単独の血管拡張作用に比べて9.2〜3.0倍向上した。この結果は、縮合タンニンオリゴマー抽出物、BBF-XAD/EtOH frとコハク酸、フィチン酸、リンゴ酸、酢酸、または乳酸からなる組成物が相乗的に作用することにより血管拡張作用を向上させていることを示している。

0037

0038

(実施例8、9、10及び11:ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-2(BBP-XAD-LH20 fr)とクエン酸からなる組成物の血管拡張作用)
実施例1及び2の(1)で調製した縮合タンニンオリゴマー抽出物-2(BBF-XAD-LH20 fr)とクエン酸を、それぞれ、表4に示される終濃度となるように混合した組成物を試料溶液として、実施例1及び2 の(2)の方法に従い血管拡張率を測定し、実施例8、9、10及び11とした。また、単独成分の活性として、BBF-XAD-LH20 frのみの試料を同様に測定した結果をそれぞれ比較例8,9、10及び11とし、クエン酸のみの試料を同様に測定した結果を比較例1aとして表4に示した。比較例11のボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-2(BBP-XAD-LH20 fr、1.0 μg/mL)単独投与に比較して、実施例11のボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-2(BBP-XAD-LH20 fr、1.0 μg/mL)とクエン酸(100 μg/mL)からなる組成物の相乗的な血管拡張作用を示す測定グラフを図5に例示した。実施例8、9、10及び11のボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-2(BBF-XAD-LH20 fr)とクエン酸との組成物の血管拡張作用は、ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-2(BBF-XAD-LH20 fr)単独の血管拡張作用に比べて3.6〜14.5倍向上した。更に、拡張率の大きさは、ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-2(BBF-XAD-LH20 fr)の濃度と正相関していた。これらの結果は、ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-2(BBP-XAD-LH20 fr)とクエン酸からなる組成物の相乗的な作用により血管拡張作用が向上していることを示している。

0039

0040

実施例12、13、14及び15:ベリー果実由来の縮合タンニンオリゴマー抽出物とクエン酸とからなる組成物の血管拡張作用)
(1)ベリー果実由来の縮合タンニンオリゴマー抽出物の調製
ナツハゼ果実を圧搾して得られた圧搾残渣に70%アセトンを加えて攪拌し、ナツハゼ縮合タンニンオリゴマー成分を抽出した。この抽出液からアセトンを減圧にて留去した濃縮液を、アンバーライトXAD-7カラムに負荷し水を通液した後、吸着されたナツハゼ果実縮合タンニンオリゴマー成分をメタノール、続いて60%アセトン水溶液で溶出した。両溶出液をあわせて濃縮して赤褐色のNHF-XAD frを得た。更に、BBF-XAD frのエタノール溶液をセファデックスLH-20カラムに負荷し、エタノールで通液した後、60%アセトン水溶液で溶出された画分の濃縮物をナツハゼ果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(NHF-XAD-LH20 fr)とした。カシス果実ビルベリー果実及びブドウ種子を同様に処理して、それぞれカシス果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(CAF-XAD-LH20 fr)、ビルベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(BIF-XAD-LH20 fr)及びブドウ種子縮合タンニンオリゴマー抽出物(GRS-XAD-LH20 fr)を得た。ナツハゼ果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(NHF-XAD-LH20 fr)、ビルベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(BIF-XAD-LH20 fr)及びブドウ種子縮合タンニンオリゴマー抽出物(GRS-XAD-LH20 fr)はプロシアニジンオリゴマーであり、カシス果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(CAF-XAD-LH20 fr)はプロデルフィニジンオリゴマーであった。

0041

(2)ベリー果実由来の縮合タンニンオリゴマー抽出物とクエン酸の組成物の血管拡張作用
(1)で調製したナツハゼ縮合タンニンオリゴマー抽出物(NHF-XAD-LH20 fr)、カシス果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(CAF-XAD-LH20 fr)、ビルベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(BIF-XAD-LH20 fr)及びブドウ種子縮合タンニンオリゴマー抽出物(GRS-XAD-LH20 fr)とクエン酸を、それぞれ表5に示される終濃度となるように混合した組成物を試料溶液として、実施例1及び2の(2)の方法に従い血管拡張率を測定し、実施例12、13、14及び15とした。また、それぞれ単独の縮合タンニンオリゴマー抽出物およびクエン酸のみを同様に測定した結果を、単独成分の活性として比較例12、13、14、15及び1aとして表5に示した。実施例12、13、14及び15のベリー果実由来の縮合タンニンオリゴマー抽出物とクエン酸からなる組成物の血管拡張作用は、それぞれの縮合タンニンオリゴマー抽出物単独またはクエン酸のみの血管拡張作用に比べて3.1〜1.6倍向上した。この結果は、ベリー果実類の縮合タンニンオリゴマー抽出物とクエン酸からなる組成物が相乗的に作用することにより血管拡張作用が向上していることを示している。

0042

0043

(実施例16、17及び18:カカオ豆縮合タンニンオリゴマー抽出物(CCP-XAD-LH20 fr)、柿果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(PAF-XAD/EtOH fr)及び柿葉縮合タンニンオリゴマー抽出物(PAL-XAD/EtOH fr)とクエン酸からなる組成物の血管拡張作用)
(1)縮合タンニンオリゴマー抽出物の調製
カカオ豆から実施例12(1)記載の方法に従って、カカオ豆縮合タンニンオリゴマー抽出物(CCP-XAD-LH20 fr)を調製した。渋柿果実(平核無種)を短冊状にして、70%アセトンを加えて攪拌し、柿果実縮合タンニンオリゴマー成分を抽出した。この抽出液からアセトンを減圧にて留去した濃縮液を、アンバーライトXAD-7カラムに負荷し水で通液した。吸着された柿果実ポリフェノール成分をエタノールで溶出、濃縮して淡褐色の柿果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(PAF-XAD/EtOH fr)を得た。また、渋柿葉(刀根早生種)に70%アセトンを加えて攪拌し、柿葉ポリフェノール成分を抽出した。この抽出液からアセトンを減圧にて留去した濃縮水溶液酢酸エチルにて抽出して脂溶性成分を除去した後、アンバーライト XAD-7カラムに負荷し水で通液した。吸着された成分をエタノールで溶出、濃縮して淡褐色の柿葉縮合タンニンオリゴマー抽出物(PAL-XAD/EtOH fr)を得た。カカオ豆縮合タンニンオリゴマー抽出物(CCP-XAD-LH20 fr)はプロシアニジンであり、柿果実及び柿葉縮合タンニンオリゴマー抽出物は、エピガロカテキン構造単位比率が65及び45%と高く、かつガレート化も62及び 43%されている特徴あるプロシアニジンであった。

0044

(2)血管拡張作用
(1)で調製したカカオ豆縮合タンニンオリゴマー抽出物(CCP-XAD-LH20 fr)、柿果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(PAF-XAD/EtOH fr)及び柿葉縮合タンニンオリゴマー抽出物(PAL-XAD/EtOH fr)とクエン酸を、それぞれ表6に示される終濃度となるように混合した組成物を試料溶液として、実施例1及び2の(2)の方法に従い血管拡張率を測定し、実施例16、17及び18として、表6に示した。また、単独成分の活性として、それぞれ単独の縮合タンニンオリゴマー抽出物およびクエン酸のみをそれぞれ同様に測定した結果を比較例16、17、18及び1aとして表6に示した。比較例17の柿果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(PAF-XAD/EtOH fr、1.0 μg/mL)単独投与に比較して、実施例17の柿果実縮合タンニンオリゴマー抽出物(PAF-XAD/EtOH fr、1μg/mL)とクエン酸(100 μg/mL)からなる組成物の相乗的な血管拡張作用を示す測定グラフを図6に示した。実施例16、17及び18のCCP-XAD-LH20 fr、PAF-XAD/EtOH fr及びPAL-XAD/EtOH frとクエン酸からなる組成物の血管拡張作用は、それぞれの単独またはクエン酸のみの血管拡張作用に比べて1.4から1.7倍向上した。この結果は、カカオ豆、柿果実または柿葉抽出物中の縮合タンニンオリゴマー成分とクエン酸からなる組成物が相乗的に作用することにより血管拡張作用が向上していることを示している。

0045

0046

(実施例19:ボイセンベリー果汁酢酸発酵液組成物の製造法)
ボイセンベリー果実を圧搾・濃縮して得たボイセンベリー濃縮果汁に水、アルコールを加えて仕込み液を調製した。そこへ酢酸菌(Acetobactor aceti)を含有する培養液を加え、28℃〜32℃で5日程度酢酸発酵させた。得られたボイセンベリー果汁含有原酢(果汁60%)に水、アルコール酢を加え、果汁含有量及び酸度調整の後、滅菌ろ過してボイセンベリー果汁30%酢酸発酵液組成物を得た。LC/MSMS分析によるこの組成物の有機酸含有量は、49.2μg/mL(酢酸45μg/mL、クエン酸3.7μg/mL、リンゴ酸0.5μg/mL)であり、発酵前のボイセンベリー果汁の含有量3.5μg/mL(酢酸0μg/mL、クエン酸3.1μg/mL、リンゴ酸0.4μg/mL)より14倍に増加したが、縮合タンニンオリゴマー成分の組成と含有量の変動は認められなかった。

0047

(実施例20:ボイセンベリー果汁酢酸発酵液組成物の血管拡張作用)
実施例19の製造法により調製したボイセンベリー果汁酢酸発酵液組成物を終濃度10mg/mL、(縮合タンニンオリゴマー濃度8 ng/mL、有機酸濃度0.49μg/mL)の試料溶液として、実施例1及び2の(2)の方法に従い血管拡張率を測定すると、26.7±8.3%であった。また、比較例19として、ボイセンベリー果汁縮合タンニンオリゴマー抽出物(BBF-XAD-LH20 fr、0.27μg/mL)単独の血管拡張率を測定すると、1.3±0.7%であり、前者が21倍高い活性を示した。この活性向上は、ボイセンベリー果汁を、酢酸発酵により有機酸含有量が増強した縮合タンニンオリゴマーと有機酸を含む組成物に変換できた結果によるものであった。

0048

(実施例21:ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-1(BBF-XAD/EtOH fr)とクエン酸からなる組成物飲料の血流改善作用)
(1)使用動物、投与試料、投与方法と投与量
7週齢の雄ICRマウス(平均体重40g)を2群(試験群および対照群、各群4匹づつ)に別けて、試験群の各マウスにボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-1(BBF-XAD/EtOH fr、10mg/mL)とクエン酸(20mg/mL)からなる組成物飲料30μL(縮合タンニンオリゴマー成分15μg、クエン酸400μg)を経口投与した。対照群の各マウスには、ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-1(BBF-XAD/EtOH fr、10 mg/mL)のみの飲料30μL(縮合タンニンオリゴマー成分0.5μg)を経口投与した。 投与5分後に、ペントバルビタール溶液(6.48mg/mL)を腹腔内投与(10mL/kg)した。本投与試料中のボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー成分量を60kg体重のヒト摂取量に換算すると、22.5mgに相当する。本量は、ボイセンベリー果汁として480mLに含まれる縮合タンニンオリゴマー成分量に相当し、ジュースとして1日の摂取量の範囲にある。

0049

(2)試験方法と結果
マウスの尾静脈上にプローブを装着し、レーザードップラー血流測定装置((株)アドバンス製、ALF21型)を用いて、試料投与後15分から70分までの血流の変化を経時的に測定した。図7に示されるように、ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物とクエン酸からなる組成物飲料を投与した試験群の血流は6-9 mL/min/100gで推移した。一方、ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物のみを投与した対照群では、5-7mL/min/100gであり、測定期間中は常に試験群の値より低値を示していた。本結果は、ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物単独投与より、そのクエン酸(20mg/mL)組成物を投与することにより、マウスの血流が相乗的に向上していることを示している。

実施例

0050

(実施例22:ボイセンベリー果実縮合タンニンオリゴマー抽出物-1(BBF-XAD/EtOH fr)とクエン酸からなる組成物飲料の血圧低下作用
固形飼料と自由給水で12週齢から予備飼育した高血圧自然発症ラット(SHR/Izm)の13-14週齢を2群に分けた。12時間絶食後、対照群(6匹)には脱イオン水を、試験群(5匹)にはBBP XAD/EtOH fr 200 mg/kgとクエン酸一水和物500 mg/kgの組成物飲料を胃内ゾンデ強制的に経口投与した。投与後0、1、2、4、8時間に、SHRラットの血圧を、37℃に予備保温してある保温機にラットを固定し、tail-cuff法で1匹につき3回測定した。それぞれ3回の測定値を平均し測定値とした血圧の時間的変化図8に示す。図8に示されるように、BBP XAD/EtOH fr とクエン酸の組成物を摂取したラットの血圧は低下し、摂取後1時間及び6時間後には対照群に比べて有意な低下を示した。この結果は、BBP XAD/EtOH fr とクエン酸の組成物が血圧の低下作用を有することを示している。

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