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技術 形状記憶合金駆動装置

出願人 コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社
発明者 本多泰啓
出願日 2008年11月25日 (12年1ヶ月経過) 出願番号 2009-543782
公開日 2011年4月14日 (9年8ヶ月経過) 公開番号 WO2009-069574
状態 特許登録済
技術分野 レンズ鏡筒 特殊原動機 位置、方向の制御
主要キーワード ジュール熱量 温度補償演算 補正制御値 抵抗検出値 ヒステリシス補正 過渡応答期間 形状回復動作 検出変位
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題・解決手段

本発明の形状記憶合金駆動装置は、変位検出手段、駆動制御手段、及び補償演算手段を備えている。変位検出手段は、形状記憶合金から検出した抵抗値等に基づき、形状記憶合金に発生している変位を検出する。駆動制御手段は、サーボ制御により形状記憶合金に電圧又は電流印加することにより、マイコン等から与えられる目標変位値まで形状記憶合金を変位させる。補償演算手段は、検出変位値と、駆動制御手段が電圧又は電流の制御に用いる駆動制御値環境温度に起因する変化とから、補償変位値を演算する。補償変位値を与えられた駆動制御手段は、補償変位値と目標変位値とが一致するように駆動制御値を変化させる。

概要

背景

デジタルカメラ等の撮像装置においては、レンズ移動形状記憶合金を用いて行う形状記憶合金アクチュエータ(=形状記憶合金駆動装置)実用化の検討が進んでいる。形状記憶合金は、電圧又は電流印加して加熱することにより収縮する。また放熱を行うことにより伸長する。このため、形状記憶合金の一端にレンズユニット等の可動部を接続して電圧又は電流を印加し、流れる電流量を制御することにより、フォーカシング等を行うことが可能である。

しかし駆動電流に対する形状記憶合金の変位量は、環境温度によって変化する。例えば環境温度が極端に低い場合は、形状記憶合金を過熱するために通常より多くの駆動電流が必要となる。従って同じ目標変位でも、環境温度に応じてアクチュエータの駆動電流を変化させる必要がある。

上記の問題に関連して特許文献1においては、形状記憶合金を用いて燃料噴射量を可変制御可能なユニットインジェクタ制御装置が開示されている。この制御装置は温度センサー、或いは形状記憶合金の抵抗値を用いて、形状記憶合金の温度を検出する。そして検出温度に応じて形状記憶合金への通電量通電時間を変化させることにより、燃料噴射量を制御する。このように、制御対象の状態を検出して目標になるように制御する(=サーボ制御)ことにより、環境温度が変化しても、それに応じて通電量等(以下、「駆動制御値」という)が変化するように制御される。
特開2006−189045号公報

概要

本発明の形状記憶合金駆動装置は、変位検出手段、駆動制御手段、及び補償演算手段を備えている。変位検出手段は、形状記憶合金から検出した抵抗値等に基づき、形状記憶合金に発生している変位を検出する。駆動制御手段は、サーボ制御により形状記憶合金に電圧又は電流を印加することにより、マイコン等から与えられる目標変位値まで形状記憶合金を変位させる。補償演算手段は、検出変位値と、駆動制御手段が電圧又は電流の制御に用いる駆動制御値の環境温度に起因する変化とから、補償変位値を演算する。補償変位値を与えられた駆動制御手段は、補償変位値と目標変位値とが一致するように駆動制御値を変化させる。

目的

以上の点を鑑みて、本発明の目的は、形状記憶合金の形状回復動作を利用して可動部を駆動する形状記憶合金アクチュエータにおいて、温度センサーを用いることなく、且つ環境温度変化に起因する変位誤差を高い精度で補償することができる形状記憶合金駆動装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

形状記憶合金変位を検出する変位検出手段と、前記変位検出手段により検出された変位を示す検出変位値と目標変位値とが一致するように前記形状記憶合金に電圧又は電流印加する駆動制御手段と、を備えた形状記憶合金駆動装置において、前記検出変位値と前記駆動制御手段が印加する電圧又は電流量を示す駆動制御値とに基づき、温度変化に起因する前記検出変位値の変位誤差補償した補償変位値を演算する補償演算手段を備え、前記駆動制御手段が、前記補償変位値と目標変位値とが一致するように前記駆動制御値を制御することを特徴とする形状記憶合金駆動装置。

請求項2

前記変位検出手段が、形状記憶合金の抵抗を検出することにより検出抵抗値を取得し、前記補償演算手段が、前記駆動制御値と前記検出抵抗値とに基づき、温度変化に起因する前記検出抵抗値の誤差補正した補償抵抗値を演算し、前記駆動制御手段が、前記補償抵抗値と、前記目標変位値に対応する形状記憶合金の抵抗値を示す目標抵抗値とが一致するように前記駆動制御値を制御することを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金駆動装置。

請求項3

前記補償演算手段が、前記検出変位値を定数或いは関数を用いて演算した変位検出項と、前記駆動制御値を定数或いは関数を用いて演算した温度補償項とを用いて前記補償変位値を演算するとともに、前記温度補償項が前記変位検出項と比較して相対的に小さい値となるように前記定数或いは前記関数を設定することを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金駆動装置。

請求項4

前記駆動制御手段から前記補償演算手段に与えられる前記駆動制御手段の制御周波数帯域の上限を制限するフィルタ手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金駆動装置。

請求項5

前記駆動制御手段から前記補償演算手段に与えられる前記駆動制御値を固定値にするホールド手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金駆動装置。

請求項6

前記補償演算手段が、前記駆動制御手段の制御履歴に基づいて演算されたヒステリシス補正値を用いて前記変位誤差の補償演算を行うことを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金駆動装置。

請求項7

形状記憶合金の変位を検出する変位検出手段と、前記変位検出手段により検出された変位を示す検出変位値と目標変位値とが一致するように前記形状記憶合金に電圧又は電流を印加する駆動制御手段とを備えた形状記憶合金駆動装置において、目標変位値と前記駆動制御値とに基づき、温度変化に起因する前記目標変位値の変位誤差を補償した補償目標変位値を演算する補償演算手段を備え、前記駆動制御手段が、前記検出変位値と前記補償目標変位値とが一致するように前記駆動制御値を制御することを特徴とする形状記憶合金駆動装置。

請求項8

前記補償演算手段が、前記検出変位値を定数或いは関数を用いて演算した変位検出項と、前記駆動制御値を定数或いは関数を用いて演算した温度補償項とを用いて前記補償変位値を演算するとともに、前記温度補償項が前記変位検出項と比較して相対的に小さい値となるように前記定数或いは前記関数を設定することを特徴とする請求項7に記載の形状記憶合金駆動装置。

請求項9

前記駆動制御手段から前記補償演算手段に与えられる前記駆動制御手段の制御周波数帯域の上限を制限するフィルタ手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の形状記憶合金駆動装置。

請求項10

前記駆動制御手段から前記補償演算手段に与えられる前記駆動制御値を固定値にするホールド手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の形状記憶合金駆動装置。

請求項11

前記補償演算手段が、前記駆動制御手段の制御履歴に基づいて演算されたヒステリシス補正値を用いて前記変位誤差の補償演算を行うことを特徴とする請求項7に記載の形状記憶合金駆動装置。

技術分野

0001

本発明は、形状記憶合金形状回復動作を利用して可動部を駆動する形状記憶合金駆動装置に関するものであり、特に環境温度変化によって生ずる形状記憶合金の変位誤差補償することが可能な形状記憶合金駆動装置に関する。

背景技術

0002

デジタルカメラ等の撮像装置においては、レンズ移動を形状記憶合金を用いて行う形状記憶合金アクチュエータ(=形状記憶合金駆動装置)実用化の検討が進んでいる。形状記憶合金は、電圧又は電流印加して加熱することにより収縮する。また放熱を行うことにより伸長する。このため、形状記憶合金の一端にレンズユニット等の可動部を接続して電圧又は電流を印加し、流れる電流量を制御することにより、フォーカシング等を行うことが可能である。

0003

しかし駆動電流に対する形状記憶合金の変位量は、環境温度によって変化する。例えば環境温度が極端に低い場合は、形状記憶合金を過熱するために通常より多くの駆動電流が必要となる。従って同じ目標変位でも、環境温度に応じてアクチュエータの駆動電流を変化させる必要がある。

0004

上記の問題に関連して特許文献1においては、形状記憶合金を用いて燃料噴射量を可変制御可能なユニットインジェクタ制御装置が開示されている。この制御装置は温度センサー、或いは形状記憶合金の抵抗値を用いて、形状記憶合金の温度を検出する。そして検出温度に応じて形状記憶合金への通電量通電時間を変化させることにより、燃料噴射量を制御する。このように、制御対象の状態を検出して目標になるように制御する(=サーボ制御)ことにより、環境温度が変化しても、それに応じて通電量等(以下、「駆動制御値」という)が変化するように制御される。
特開2006−189045号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1に開示されている制御装置は、温度センサーを用いる場合、コスト面や省サイズ化の点で不利である。また形状記憶合金の抵抗値を用いる場合、環境温度の変化により制御装置の構成部材熱膨張した場合に、変位誤差が生じる。また、環境温度の変化により形状記憶合金の局所的な温度分布変化が生じた場合にも、変位誤差が生じる。従って位置精度が高度に要求される用途には不適であるという問題があった。

0006

以上の点を鑑みて、本発明の目的は、形状記憶合金の形状回復動作を利用して可動部を駆動する形状記憶合金アクチュエータにおいて、温度センサーを用いることなく、且つ環境温度変化に起因する変位誤差を高い精度で補償することができる形状記憶合金駆動装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するために本発明の形状記憶合金駆動装置は、形状記憶合金の変位を検出する変位検出手段と、前記変位検出手段により検出された変位を示す検出変位値と目標変位値とが一致するように前記形状記憶合金に電圧又は電流を印加する駆動制御手段とを備えた形状記憶合金駆動装置において、前記検出変位値と前記駆動制御手段が印加する電圧又は電流量を示す駆動制御値とに基づき、温度変化に起因する前記検出変位値の変位誤差を補償した補償変位値を演算する補償演算手段を備え、前記駆動制御手段が、前記補償変位値と目標変位値とが一致するように前記駆動制御値を制御することを特徴としている。

0008

この構成によると、本発明の形状記憶合金駆動装置は、変位検出手段、駆動制御手段、及び補償演算手段を備えている。変位検出手段は、形状記憶合金から検出した抵抗値等に基づき、形状記憶合金に発生している変位を検出する。駆動制御手段は、サーボ制御により形状記憶合金に電圧又は電流を印加することにより、マイコン等から与えられる目標変位値まで形状記憶合金を変位させる。補償演算手段は、環境温度の変化に起因して形状記憶合金に発生する変位誤差を補償する。

0009

補償演算手段は、検出変位値と、駆動制御手段が電圧又は電流の制御に用いる駆動制御値の環境温度に起因する変化とから、補償変位値を演算する。補償変位値を与えられた駆動制御手段は、補償変位値と目標変位値とが一致するように駆動制御値を変化させる制御を行う。上記の補償演算手段による補償演算と、駆動制御手段による駆動制御を繰り返し行うことにより、形状記憶合金の駆動を行う。

0010

また本発明の形状記憶合金駆動装置は、前記変位検出手段が、形状記憶合金の抵抗を検出することにより検出抵抗値を取得し、前記補償演算手段が、前記駆動制御値と前記検出抵抗値とに基づき、温度変化に起因する前記検出抵抗値の誤差補正した補償抵抗値を演算し、前記駆動制御手段が、前記補償抵抗値と、前記目標変位値に対応する形状記憶合金の抵抗値を示す目標抵抗値とが一致するように前記駆動制御値を制御することを特徴としている。

0011

この構成によると、前記変位検出手段が、形状記憶合金の抵抗値を検出する抵抗値検出部を備えている。また補償演算手段は、検出抵抗値と、駆動制御手段が用いる駆動制御値の環境温度に起因する変化とから、補償抵抗値を演算する。補償抵抗値を与えられた駆動制御手段は、補償抵抗値と、目標変位値に対応する抵抗値である目標抵抗値とが一致するように、駆動制御値を変化させる制御を行う。なお目標抵抗値は、駆動制御手段が目標変位値に基づいて算出する形態であってもよいし、或いはマイコン等の制御装置が目標抵抗値を駆動制御手段へ直接与える形態であってもよい。

0012

また本発明の形状記憶合金駆動装置は、前記補償演算手段が、前記検出変位値を定数或いは関数を用いて演算した変位検出項と、前記駆動制御値を定数或いは関数を用いて演算した温度補償項とを用いて前記補償変位値を演算するとともに、前記温度補償項が前記変位検出項と比較して相対的に小さい値となるように前記定数或いは前記関数を設定することを特徴としている。

0013

この構成によると、補償演算手段は、検出変位値に対して定数或いは関数を用いた演算を行うことにより変位検出項を算出する。また、駆動制御値に対して定数或いは関数を用いた演算を行うことにより温度補償項を算出する。そして変位検出項と温度補償項とを加算することにより、補償変位値を演算する。なおこの際、温度補償項が変位検出項と比較して相対的に小さくなる定数或いは関数を用いる。これにより、基本的には検出変位に基づいた制御がなされ、温度変化による相対的に小さな変位誤差が補償されるような演算式となる。

0014

また本発明の形状記憶合金駆動装置は、前記駆動制御手段から前記補償演算手段に与えられる前記駆動制御手段の制御周波数帯域の上限を制限するフィルタ手段を備えていることを特徴としている。

0015

この構成によると、形状記憶合金駆動装置はローパスフィルタ等のフィルタ手段を備えている。フィルタ手段は、駆動制御演算手段と温度補償演算手段との間に設けられ、駆動制御演算手段の制御周波数帯域のうち低域成分のみを通過させて温度補償演算手段に与える。このため、高周波ノイズや駆動制御値の極端な変化等を除去し、駆動制御値を安定化することができる。

0016

また本発明の形状記憶合金駆動装置は、前記駆動制御手段から前記補償演算手段に与えられる前記駆動制御値を固定値にするホールド手段を備えていることを特徴としている。

0017

この構成によると、形状記憶合金駆動装置はホールド回路等のホールド手段を備えている。ホールド手段は、駆動制御演算手段と温度補償演算手段との間に設けられ、駆動制御演算手段が出力する駆動制御値を一時的に固定値にして温度補償演算手段に与える。なおホールド手段は、例えばマイコン等からホールド信号を与えられた際に、その時点での駆動制御値を取得し、取得した値を固定値として温度補償演算手段に与える。このため、過渡応答時に駆動制御値が極端に変化したとしても、温度補償演算手段の過剰応答を防止し、応答を安定化することができる。

0018

また本発明の形状記憶合金駆動装置は、前記補償演算手段が、前記駆動制御手段の制御履歴に基づいて演算されたヒステリシス補正値を用いて前記変位誤差の補償演算を行うことを特徴としている。

0019

この構成によると、マイコン等の制御装置が、温度補償演算手段に対してヒステリシス補正値を与える。形状記憶合金は同じ環境温度でも加熱過程冷却過程により、変位に対応する駆動制御値が異なる特性を備えている。ヒステリシス補正値これを補正するための補正値である。具体的には、形状記憶合金の特性や形状記憶合金駆動装置の駆動履歴から、制御装置がヒステリシス補正値を算出する。温度補償演算手段は通常の補償演算結果にヒステリシス補正値を加えることにより、補償変位値や補償抵抗値等の算出を行う。

0020

また本発明の形状記憶合金駆動装置は、形状記憶合金の変位を検出する変位検出手段と、前記変位検出手段により検出された変位を示す検出変位値と目標変位値とが一致するように前記形状記憶合金に電圧又は電流を印加する駆動制御手段とを備えた形状記憶合金駆動装置において、目標変位値と前記駆動制御値とに基づき、温度変化に起因する前記目標変位値の変位誤差を補償した補償目標変位値を演算する補償演算手段を備え、前記駆動制御手段が、前記検出変位値と前記補償目標変位値とが一致するように前記駆動制御値を制御することを特徴としている。

0021

この構成によると、補償演算手段は、マイコン等から与えられる目標変位値と、駆動制御手段が用いる駆動制御値の環境温度に起因する変化とから、補償目標変位値を演算する。補償目標変位値を与えられた駆動制御手段は、検出変位値と補償目標変位値とが一致するように駆動制御値を変化させる制御を行う。

発明の効果

0022

本発明によれば、補償演算手段が検出変位値と駆動制御値とから補償変位値を演算し、補償変位値と目標変位値とが一致するように駆動制御値を制御する。これにより、温度変化の影響を最小限に留めながら、形状記憶合金に接続された可動部、例えばレンズユニット等の駆動制御を行うことが可能である。また環境温度による駆動制御値の変化を利用して変位誤差の補償を行うので、温度センサー等の新規部材を追加することなく、制御処理のみで環境温度の変化に対応できる。このため、装置の省サイズ及び低コストを実現するとともに、精度の高い変位制御を実現することができる

0023

また本発明によれば、温度変化に応じた駆動制御値の変化に基づいて補償抵抗値を演算し、補償抵抗値と目標抵抗値とが一致するように駆動制御値を制御する。このように既存の抵抗値検出部を用いて温度補償を行うため、低コスト且つ高精度の変位制御を行うことができる。

0024

また本発明によれば、温度補償項が変位検出項と比較して相対的に小さくなる定数或いは関数を用いる。これにより、温度補償演算において温度補償項が支配的となることがなく、従って補償変位値や補償抵抗値等が収束するまでの収束時間の増加を防ぐことができる。

0025

また本発明によれば、フィルタ手段により駆動制御値の低域成分のみを温度補償演算手段に与える。このため、高周波ノイズや駆動制御値の極端な変化等を除去することができる。従って、サーボ制御等により応答性を高めたシステムにおいて、過渡応答時に駆動電流が非常に大きくなったとしても、温度補償項の過剰応答を防止し、応答を安定化することができる。このため、補償変位値や補償抵抗値等が収束するまでの収束時間の増加を防ぐことができる。

0026

また本発明によれば、ホールド手段がホールド信号を与えられた際に、その時点での駆動制御値を取得し、取得した値を固定値として温度補償演算手段に与える。従って、サーボ制御等により応答性を高めたシステムにおいて、過渡応答時に駆動電流が非常に大きくなったとしても、温度補償項の過剰応答を防止し、応答を安定化することができる。このため、補償変位値や補償抵抗値等が収束するまでの収束時間の増加を防ぐことができる。

0027

また本発明によれば、マイコン等の制御装置が、温度補償演算手段に対してヒステリシス補正値を与える。温度補償演算手段は通常の補償演算結果にヒステリシス補正値を加えることにより、補償変位値や補償抵抗値等の算出を行う。このようにヒステリシス補正を導入することにより、環境温度による駆動制御値の変化のみを使用する場合と比較して高精度な変位制御を行うことが可能である。

0028

また本発明によれば、温度変化に応じた駆動制御値の変化に基づいて補償目標変位値を演算し、検出変位値と目標補償変位値とが一致するように駆動制御値を制御する。このようにマイコン等から与えられる目標変位値に変更を加えるだけで本発明を実施できるため、低コスト且つ高精度の変位制御を行うことができる。

図面の簡単な説明

0029

は、本発明の形状記憶合金駆動装置を示した構成図である。
は、形状記憶合金の検出抵抗値と発生変位との関係を温度変化特性に基づいて表したグラフ図である。
は、形状記憶合金に対する駆動制御値と発生変位との関係を温度変化特性に基づいて表したグラフ図である。
は、第一の実施形態に係る制御回路の構成を示したブロック図である。
は、第二の実施形態に係る制御回路の構成を示したブロック図である。
は、第三の実施形態に係る制御回路の構成を示したブロック図である。
は、第四の実施形態に係る制御回路の構成を示したブロック図である。
は、第五の実施形態に係る制御回路の構成を示したブロック図である。
は、第六の実施形態に係る制御回路の構成を示したブロック図である。

符号の説明

0030

100形状記憶合金アクチュエータ(形状記憶合金駆動装置)
1形状記憶合金
10a駆動制御演算部(駆動制御手段)
10b温度補償演算部(補償演算手段)
12抵抗値検出部(変位検出手段)
13 駆動制御演算部(駆動制御手段)
14 温度補償演算部(補償演算手段)
15LPF(フィルタ手段)
16ホールド回路(ホールド手段)

発明を実施するための最良の形態

0031

以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、ここで示す実施形態は一例であり、本発明はここに示す実施形態に限定されるものではない。

0032

[実施の形態1]
〈1−1.内部構成について〉
図1は、本発明の第一の実施形態に係る形状記憶合金アクチュエータ100(=形状記憶合金駆動装置)を示す構成図である。形状記憶合金アクチュエータ100は、形状記憶合金1、固定部2、バイアスばね3、レンズ4、可動部5、ガイド軸6、ストッパー7、導線8、制御回路9を備えている。また、制御回路9に接続される外部装置として、マイコン10が存在する。

0033

線材の形状をした形状記憶合金1は、その一端が固定部2に、もう一端が可動部5に取り付けられている。またバイアスばね3は、一端が固定部2に、もう一端が可動部5の形状記憶合金1とは反対側に取り付けられている。従ってバイアスばね3は、可動部5及び形状記憶合金1を引っ張る方向に応力を与えている。

0034

可動部5にはレンズ4が取り付けられており、ガイド軸6により可動軸が決められている。またストッパー7は、形状記憶合金1が加熱により収縮した場合における、可動部5の可動範囲規制している。上記の構成において、形状記憶合金1が加熱により収縮・硬化するとバイアスばね3が伸びる。また放熱により軟化すると、バイアスばね3の応力により形状記憶合金1が伸びる。これにより、レンズ4を載せた可動部5が移動するようになっている。

0035

形状記憶合金1の両端は導線8で制御回路9に接続されており、電圧又は電流の印加が可能となっている。制御回路9は、後述する抵抗値検出部12(図4)を用いて形状記憶合金1の抵抗値を検出し、検出抵抗値に基づいて形状記憶合金1に発生している変位を算出する。なお、変位と抵抗値との相関関係は予め調査されて記録部(不図示)或いは制御回路9の内部等に保持されている。

0036

マイコン10は、可動部5を目標位置へ移動させるために必要な変位に対応する抵抗値を示す目標抵抗値を、制御回路9に与える。制御回路9は、与えられた目標抵抗値になるように、流れる電流量(=駆動制御値)を変化させるサーボ制御を行う。具体的には、抵抗値検出部12により検出された抵抗値と目標抵抗値とが一致するまで、駆動制御値の増減及び抵抗値の検出を繰り返し行う。これにより、可動部5が目標位置に移動するように駆動制御を行うことが可能である。

0037

上記の構成によれば、位置センサーを用いることなく変位制御が可能であるが、固定部2等の部材が熱膨張することに起因した変位変化は検出できない。このため、環境温度が変化した場合に、変位誤差が発生する可能性がある。

0038

図2は、形状記憶合金1に発生している変位を示す変位値Dと、後述する抵抗検出部12により検出される検出抵抗値Xとの関係を、環境温度の変化に応じて表したグラフ図である。図1における下方向(=矢印方向)を可動部の変位大なる方向とし、ストッパー7の当たり位置が変位原点とする。環境温度が高温になった場合には、固定部2が熱膨張し上下方向に大きくなる。すると通常時よりも形状記憶合金が伸長された状態で変位原点から動き始める。

0039

すなわち、検出抵抗値Xが通常より大きい状態から動き始める。結果的に図2に示すように特性曲線は検出抵抗値Xが大きくなる方向にずれる。また低温の場合は逆の現象となり、検出抵抗値Xが通常より小さい状態で動き始める。結果的に図2に示すように特性曲線は検出抵抗値Xが小さくなる方向にずれることとなる。

0040

例えば、マイコン10より与えられる目標変位値がD1であり、且つ環境温度が低温であったとする。従来は、常温時の変位値D1に対応する抵抗値X1を目標抵抗値Zとし、駆動制御値Y(=駆動電流、又は駆動電圧)を決定していた。しかし図2に示すように、低温時は変位値D1に対応する抵抗値がX1ではなくX2となるため、なんらかの補償を行わなければ変位誤差が生じる。上記のような変位誤差は、レンズ4の位置精度が要求される用途において問題となる。

0041

次に図3を用いて、形状記憶合金1の変位と駆動制御値Yとの関係を、温度変化特性に基づいて説明する。形状記憶合金アクチュエータ100は、形状記憶合金1の温度に応じて動作する。従って環境温度が変化すると、形状記憶合金を目標温度にするために発生させるジュール熱量を変化させる必要がある。

0042

環境温度が低温の場合は、大きなジュール熱量が必要であり、駆動制御値を常温時よりも増加させる必要がある。環境温度が高温の場合は、逆に駆動制御値を常温時よりも減少させる必要がある。本実施例のように、検出抵抗値を目標値として制御する構成においては、結果的に環境温度に応じて駆動制御値が増減することとなる。従って本構成の既知の特性であるところの、温度変化に応じて増減する駆動制御値の変化(図3のΔY)に基づいて、温度変化に起因する検出抵抗値の誤差(図2のΔX)を補償する。

0043

〈1−2.制御回路の構成について〉
図4は、本発明の第一の実施形態に係る制御回路9の詳細を示したブロック図である。制御回路9は、駆動トランジスタ11、抵抗値検出部12(=変位検出手段)、駆動制御演算部13(=駆動制御手段)、及び温度補償演算部14(=補償演算手段)を備えている。また駆動制御演算部13はマイコン10に接続されており、マイコン10より目標抵抗値Zが与えられる。

0044

形状記憶合金1は駆動トランジスタ11を介して駆動制御演算部13に接続されている。駆動トランジスタ11は、駆動制御演算部13から与えられる駆動制御値Yにより、通電量を制御する。また形状記憶合金1の両端子は抵抗値検出部12に接続されている。抵抗値検出部12は形状記憶合金1の抵抗を検出し、抵抗検出値Xを温度補償演算部に与える。或いは、検出した抵抗値から検出変位値Dを算出して温度補償演算部14に与える機能を備えた形態であってもよい。

0045

駆動制御演算部13は、マイコン10から入力される目標抵抗値Zと形状記憶合金1の検出抵抗値とが一致するように、駆動制御値Yの制御を行う。或いは、マイコン10から入力される目標変位値Eと形状記憶合金の検出変位値Dとが一致するように制御を行う形態であってもよい。また駆動制御演算部13は、現在の駆動制御値Yの値を温度補償演算部14に与える役割も持つ。

0046

温度補償演算部14は、駆動制御値Yと検出抵抗値Xとから、温度補償された補償抵抗値X'を算出する。具体的には例えば、次式を用いてXとYからX'を算出する。
X'=α×X+β×Y(α、βは定数又はX,Yの関数とする)
ただし、α×Xは抵抗値検出項、β×Yは温度補償項である。α、βは、例えば最も簡単な実施形態であれば「9」や「0.05」といった定数を用いる。なお、α=1、β=0の時にX'=Xとなるため、これは従来と同様、温度補償無しの状態となる。

0047

また図2及び図3に示すように、温度変化に応じて変化する抵抗検出値X及び駆動制御値Yの特性(例えば図中のΔXやΔYに示す変化量)を予め調査しておき、この特性から導き出した関数α、βを用いてX'を算出する形態であってもよい。この場合、関数α及び関数βは例えば、検出抵抗値X、駆動制御値Y、或いはマイコン10から与えられる環境温度等をパラメータとする。算出された補償抵抗値X'は駆動制御演算部13に与えられ、目標抵抗値Zとの比較に用いられる。

0048

なお、駆動制御演算部13においてYはX'を変数として演算されるので、制御回路9内でYが帰還されることとなる。このため、本実施形態の制御回路9において変位制御が安定であるために、抵抗値検出項が支配的となる、つまり|α×X|>>|β×Y|である必要がある。従って、温度補償項が抵抗値検出項よりも十分に小さければ、安定した制御が可能である。

0049

実際には、温度変化による変位誤差は、検出抵抗値Xと比較して極めて小さい値となる。従って定数/関数βの値が、定数/関数αの値と比較して極めて小さい値となるように設定する。この結果、温度補償項は抵抗値検出項の数十分の一程度となる。このため、上記の関係式反転することはなく、X'の値が安定するまでに時間がかかるといった問題が発生することもない。

0050

[実施の形態2]
〈2−1.内部構成について〉
実施の形態1の図1と同内容であるため、説明を省略する。

0051

〈2−2.制御回路の構成について〉
ここで、本発明の第二の実施形態に係る制御回路9の詳細を、図5のブロック図を用いながら説明する。なお、実施の形態1と同内容の構成要素については、同じ符号番号を付加することにより説明を省略するものとする。

0052

本実施形態の制御回路9は、実施の形態1の駆動トランジスタ11〜温度補償演算部14と同じ構成であるが、各機能部の機能が実施の形態1と一部異なる。本実施形態の温度補償演算部14は、検出抵抗値Xを入力するのではなく、目標抵抗値Zを入力して補償目標抵抗値Z'を出力する。従って駆動制御演算部13は、検出抵抗値Xと補償目標抵抗値Z'とを比較することにより、駆動制御値Yの制御を行う。

0053

また本実施形態の駆動制御演算部13は、温度補償演算部14から入力される補償目標抵抗値Z'と、抵抗値検出部12から入力される検出抵抗値Xとが一致するように、駆動制御値Yの制御を行う。また、現在の駆動制御値Yの値を温度補償演算部14に与える役割を持つ。

0054

温度補償演算部14は、次式のようにZとYからZ'を算出する。
Z'=α×Z+β×Y(α、βは定数又はZ,Yの関数とする)
ただし、α×Zは目標抵抗値項、β×Yは温度補償項である。なお、α及びβの導き出し方は実施の形態1のα及びβと同様の手法を用いるため、ここでは説明を省略する。

0055

[実施の形態3]
〈3−1.内部構成について〉
実施の形態1の図1と同内容であるため、説明を省略する。

0056

〈3−2.制御回路の構成について〉
ここで、本発明の第三の実施形態に係る制御回路9の詳細を、図6のブロック図を用いながら説明する。なお、実施の形態1と同内容の構成要素については、同じ符号番号を付加することにより説明を省略するものとする。

0057

本実施形態の制御回路9は、実施の形態1の駆動トランジスタ11〜温度補償演算部14に加え、LPF(Low-pass filter)15(=フィルタ手段)を備えている。また、各機能部の機能が実施の形態1と一部異なる。LPF15は駆動制御演算部13より与えられる信号のうち、低周波数成分のみを通過させる。これにより駆動制御値Yの低周波数成分を抽出した補正制御値Y’を、温度補償演算部14へ与える。

0058

本実施形態の駆動制御演算部13は、現在の駆動制御値Yの値をLPF15に与える。また温度補償演算部14は、LPF15から与えられる補正制御値Y’と検出抵抗値Xとから、温度補償された補償抵抗値X'を算出して駆動制御演算部13に与える。

0059

温度補償演算部14は、次式のようにXとY'からX'を算出する。
X'=α×X+β×Y'(α、βは定数又はX,Y'の関数とする)
ただし、α×Xは抵抗値検出項、β×Y'は温度補償項である。なお、α及びβの導き出し方は実施の形態1のα及びβと同様の手法を用いるため、ここでは説明を省略する。

0060

上記の構成によれば、LPF15で周波数帯域を制限することにより、温度補償項の応答が比較的遅くなるようにする。これにより、駆動制御値Yが急激に変化した場合には温度補償項を応答させなくし、無効化する。従って、サーボ制御等により応答性を高めたシステムにおいて、過渡応答時に駆動電流が非常に大きくなったとしても、温度補償項の過剰応答を防止し、応答を安定化することができる。このため、補償抵抗値X'の値が収束するまでの収束時間の増加を防ぐことができる。

0061

なお、温度補償項は環境温度変化という速度が遅い変化に対する補償が目的であるため、LPF15によって応答が若干遅くなったとしても影響が少ない。従って、本実施形態のように応答性を低下させたとしても、問題なく温度補償を行うことができる。

0062

[実施の形態4]
〈4−1.内部構成について〉
実施の形態1の図1と同内容であるため、説明を省略する。

0063

〈4−2.制御回路の構成について〉
ここで、本発明の第四の実施形態に係る制御回路9の詳細を、図7のブロック図を用いながら説明する。なお、実施の形態1と同内容の構成要素については、同じ符号番号を付加することにより説明を省略するものとする。

0064

本実施形態の制御回路9は、実施の形態1の駆動トランジスタ11〜温度補償演算部14に加え、ホールド回路16(=ホールド手段)を備えている。ホールド回路16は、マイコン10によりホールド信号がネゲートされている期間は、駆動制御演算部13より与えられる駆動制御値Yをそのまま補正制御値Y”として温度補償演算部14に与える。

0065

マイコン10によりホールド信号がアサートされると、アサートされた時点のYを保持する。そしてホールド信号がネゲートされるまで、保持している値を補正制御値Y”として温度補償演算部14に与える。つまり、アサートされている間に駆動制御演算部13より与えられる駆動制御値Yは破棄され、温度補償演算部14に伝送されることはない。なおホールド信号のアサートは、例えば形状記憶合金1の目標変位の変化に伴い、目標抵抗値を変化させたときの過渡応答期間等に行う。

0066

温度補償演算部14は、次式のようにXとY”からX'を算出する。
X'=α×X+β×Y”(α、βは定数又はX,Y”の関数とする)
ただし、α×Xは抵抗値検出項、β×Y”は温度補償項である。なお、α及びβの導き出し方は実施の形態1のα及びβと同様の手法を用いるため、ここでは説明を省略する。

0067

このようにホールド回路16によってY”を固定することにより、温度補償項の過渡応答時の変化をなくし、変位制御を安定化することができる。従ってサーボ制御等により応答性を高めたシステムにおいて、過渡応答時に駆動電流が非常に大きくなったとしても、実施の形態3と同様に温度補償項の過剰応答を防止し、応答を安定化することができる。また、補償抵抗値X'の収束時間の増加を防ぐことができる。

0068

[実施の形態5]
〈5−1.内部構成について〉
実施の形態1の図1と同内容であるため、説明を省略する。

0069

〈5−2.制御回路の構成について〉
ここで、本発明の第五の実施形態に係る制御回路9の詳細を、図8のブロック図を用いながら説明する。なお、実施の形態1と同内容の構成要素については、同じ符号番号を付加することにより説明を省略するものとする。

0070

本実施形態の制御回路9は、実施の形態1の駆動トランジスタ11〜温度補償演算部14と同様の構成であるが、温度補償演算部14の機能が一部異なっている。本実施形態の温度補償演算部14は、マイコン10より与えられるヒステリシス補正値Aに基づいて検出抵抗値Xの補償を行う。

0071

温度補償演算部14は、次式のようにXとYとAからX'を算出する。
X'=α×X+β×Y+A(α、βは定数又はX,Y”の関数とする)
ただし、α×Xは抵抗値検出項、β×Yは温度補償項、Aはヒステリシス補正項である。図3に示すように、形状記憶合金1は同じ環境温度でも加熱過程/冷却過程により、変位値Dに対応する駆動制御値Yが異なる特性(=ヒステリシス特性)備えている。Aはこれを補正するために導入する補正項である。なお、α及びβの導き出し方は実施の形態1のα及びβと同様の手法を用いるため、ここでは説明を省略する。

0072

具体的には、可動部5の駆動履歴と、予め調査により取得された形状記憶合金1の特性データとから、マイコン10が補正値Aを決定する。マイコン10は形状記憶合金アクチュエータ100の制御履歴を保持しているため、この制御履歴から、形状記憶合金1が図3に示す加熱過程/冷却過程のどの状態にあるのかを判定し、検出抵抗値Xを補正する。

0073

なお、ヒステリシス補正値Aは形状記憶合金アクチュエータ100の制御が行われている限り、常に温度補償演算部14に対して与えられ続けることが望ましい。上記の補正を導入することにより、通常よりも更に高精度な変位制御を行うことが可能である。

0074

[実施の形態6]
〈6−1.内部構成について〉
実施の形態1の図1と同内容であるため、説明を省略する。

0075

〈6−2.制御回路の構成について〉
ここで、本発明の第六の実施形態に係る制御回路9の詳細を、図9のブロック図を用いながら説明する。なお、実施の形態1と同内容の構成要素については、同じ符号番号を付加することにより説明を省略するものとする。

0076

本実施形態の制御回路9は、実施の形態1の駆動トランジスタ11、及び抵抗値検出部12に加え、D/A変換部17、A/D変換部18を備えている。また、駆動演算部13及び温度補償演算部14に代わり、マイコン10において所定のプログラムを実行することにより実現される駆動制御演算部10a及び温度補償演算部10bを備えている。

0077

マイコン10の駆動制御演算部10aにより演算された駆動制御値YはD/A変換部17を介して駆動トランジスタ11に入力される。抵抗値検出部12の出力値はA/D変換部18を介して、抵抗検出値Xとして温度補償演算部10bに入力される。抵抗検出値Xは温度補償演算部10bにより、駆動制御値Yに基づいて温度補償演算される。

0078

上記の処理動作は実施の形態1の駆動回路と同一であるが、各演算部がマイコン10内でソフトウエア処理されるため、演算のための追加回路を必要としない。また、これと同一の回路構成でマイコン10のソフトウエアを変更すれば、実施の形態2〜5の駆動回路もマイコン演算によって置き換え可能である。さらに各駆動回路の演算機能を組み合わせて実装することも容易にできるので、高機能な温度補償を低コストで実現することができる。

0079

[その他の実施の形態]
以上、好ましい実施の形態及び実施例をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。

0080

例えば本実施形態では、駆動制御演算部13が検出抵抗値Xと駆動制御値Yとに基づいて算出した補償抵抗値X’を目標抵抗値Zと比較して駆動制御値Yの制御を行っているが、検出変位値Dと駆動制御値Yとに基づいて算出した補償変位値D’を目標変位値Eと比較して駆動制御値Yの制御を行う形態であってもよい。
この場合、補償変位値D’の算出方法は以下の数式となる。
D'=α×D+β×Y(α、βは定数又はD,Yの関数とする)
温度補償演算部14は、抵抗値検出部12から与えられる検出変位値D、及び駆動制御演算部13から与えられる駆動制御値Yに基づいて上記の数式による補償演算を行い、算出した補償変位値D’を駆動制御演算部13に与える。なお、目標変位値Eはマイコン10より駆動制御演算部13に与えられる。また、α及びβの導き出し方は実施の形態1のα及びβと同様の手法を用いるため、ここでは説明を省略する。

0081

また本実施形態では、各種補償値(例えば補償抵抗値X')を求めるために、所定の数式を用いた演算を行っているが、数式を用いずに各種補償値を求める形態でもよい。例えば、各種補償値を算出するためのテーブルを予め作成して記録媒体(不図示)に記録しておき、各種変数(例えば検出抵抗値Xや駆動制御値Y)の値に基づいて、該テーブルから各種補償値を求める形態でもよい。

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